JPH09145457A - 車軸式懸架装置用輪重の検出装置と輪重の算出方法 - Google Patents
車軸式懸架装置用輪重の検出装置と輪重の算出方法Info
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- JPH09145457A JPH09145457A JP29999395A JP29999395A JPH09145457A JP H09145457 A JPH09145457 A JP H09145457A JP 29999395 A JP29999395 A JP 29999395A JP 29999395 A JP29999395 A JP 29999395A JP H09145457 A JPH09145457 A JP H09145457A
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- wheel
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Abstract
(57)【要約】
【課題】本発明は、制動時における輪重の変化から荷重
移動を解明して制動制御の幅を拡大し、かつ操車の安定
化を図るとともに乗り心地の向上を図れる車軸式懸架装
置用輪重の検出装置と、輪重の算出方法を提供する。 【解決手段】車両の左右のタイヤにかかる上下荷重であ
る輪重を検出する歪みゲージGを、車両の車幅方向に設
けられる車軸1で、かつこの車軸の中心軸lから左右の
リーフスプリング12との間にそれぞれ取着した。そし
て、車軸を単純なはりとし、上記歪みゲージを用いて歪
み量を検出し、それぞれの部位における曲げモーメント
を算出して、左右の輪重を得る。
移動を解明して制動制御の幅を拡大し、かつ操車の安定
化を図るとともに乗り心地の向上を図れる車軸式懸架装
置用輪重の検出装置と、輪重の算出方法を提供する。 【解決手段】車両の左右のタイヤにかかる上下荷重であ
る輪重を検出する歪みゲージGを、車両の車幅方向に設
けられる車軸1で、かつこの車軸の中心軸lから左右の
リーフスプリング12との間にそれぞれ取着した。そし
て、車軸を単純なはりとし、上記歪みゲージを用いて歪
み量を検出し、それぞれの部位における曲げモーメント
を算出して、左右の輪重を得る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トラックにおける
制動現象を把握し、制動力分配を変化させて、制動性能
の向上につながる車軸式懸架装置用輪重の検出装置と、
輪重の算出方法に関する。
制動現象を把握し、制動力分配を変化させて、制動性能
の向上につながる車軸式懸架装置用輪重の検出装置と、
輪重の算出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】トラックにおける過積みを防いで安全性
を確保するため、トラックに荷物を積載した状態で、こ
の積載荷重を測定する装置が求められている。その装置
として、従来、トラックの車軸に検出器を取付け、この
検出器で軸荷重を検出し、検出結果を積載荷重に換算処
理する手段が採用されている。
を確保するため、トラックに荷物を積載した状態で、こ
の積載荷重を測定する装置が求められている。その装置
として、従来、トラックの車軸に検出器を取付け、この
検出器で軸荷重を検出し、検出結果を積載荷重に換算処
理する手段が採用されている。
【0003】実際には、懸架装置を構成するリーフスプ
リングに、変位式荷重検出器が取付けられる。荷物を積
載することによりリーフスプリングが撓み、その撓みの
角度および変位量を検出し、ここから軸重が求められ
る。
リングに、変位式荷重検出器が取付けられる。荷物を積
載することによりリーフスプリングが撓み、その撓みの
角度および変位量を検出し、ここから軸重が求められ
る。
【0004】しかるに、このような変位式荷重検出器で
は、リーフスプリングの特性として、荷重の増大に対す
る撓み量の変化にヒステリシス現象が見られ、検出精度
が悪いものである。
は、リーフスプリングの特性として、荷重の増大に対す
る撓み量の変化にヒステリシス現象が見られ、検出精度
が悪いものである。
【0005】加えて、従来の検出手段は一点検出であっ
て、左右の軸重を合計して換算した積載荷重を求めるよ
うになっているが、当然、左右の軸重は異なり、それぞ
れの軸重を求めることができないから、演算結果の信頼
性が低いものである。
て、左右の軸重を合計して換算した積載荷重を求めるよ
うになっているが、当然、左右の軸重は異なり、それぞ
れの軸重を求めることができないから、演算結果の信頼
性が低いものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、トラックに
荷物を積載してもなおタイヤの発生できる制動力が、制
動装置の制動能力に対して余裕がある場合には、タイヤ
にかかる上下荷重(以下、輪重と称する)と、路面摩擦
係数によって上限が決定されてしまう。
荷物を積載してもなおタイヤの発生できる制動力が、制
動装置の制動能力に対して余裕がある場合には、タイヤ
にかかる上下荷重(以下、輪重と称する)と、路面摩擦
係数によって上限が決定されてしまう。
【0007】この上限を越えて制動力を加えた場合は、
タイヤはロックして安定性を失う。したがって、タイヤ
の制動現象を把握するのにあたって、輪重を検出するこ
とは非常に有効である。
タイヤはロックして安定性を失う。したがって、タイヤ
の制動現象を把握するのにあたって、輪重を検出するこ
とは非常に有効である。
【0008】そして、この輪重の検出から制動時におけ
る荷重移動が解明でき、そこから制動制御の幅が拡大し
て、操車の安定性および乗り心地の向上につなげること
が可能であるが、従来は輪重を検出するという考えが少
ない。
る荷重移動が解明でき、そこから制動制御の幅が拡大し
て、操車の安定性および乗り心地の向上につなげること
が可能であるが、従来は輪重を検出するという考えが少
ない。
【0009】本発明は、上記事情に鑑みなされたもので
あり、その目的とするところは、車軸を剛体はりと仮定
して、はり理論から輪重を求め、制動時における輪重の
変化から荷重移動を解明して制動制御の幅を拡大し、か
つ操車安定化を図るとともに乗り心地の向上を得る車軸
式懸架装置用輪重の検出装置と輪重の算出方法を提供し
ようとするものである。
あり、その目的とするところは、車軸を剛体はりと仮定
して、はり理論から輪重を求め、制動時における輪重の
変化から荷重移動を解明して制動制御の幅を拡大し、か
つ操車安定化を図るとともに乗り心地の向上を得る車軸
式懸架装置用輪重の検出装置と輪重の算出方法を提供し
ようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を満足するため
の第1の発明の車軸式懸架装置用輪重の検出装置は、請
求項1として、車両の左右のタイヤにかかる上下荷重で
ある輪重を検出する輪重検出手段を、車両の車幅方向に
設けられる車軸で、かつこの車軸の中心から左右の懸架
装置の間にそれぞれ取着したことを特徴とする。
の第1の発明の車軸式懸架装置用輪重の検出装置は、請
求項1として、車両の左右のタイヤにかかる上下荷重で
ある輪重を検出する輪重検出手段を、車両の車幅方向に
設けられる車軸で、かつこの車軸の中心から左右の懸架
装置の間にそれぞれ取着したことを特徴とする。
【0011】請求項2として、請求項1記載の上記輪重
検出手段は、歪みゲージであることを特徴とする。上記
目的を満足するための第2の発明の輪重の算出方法は、
請求項3として、車軸を剛体のはりと仮定し、車軸の中
心から左右の懸架装置の間にそれぞれ取着した2この歪
みゲージを用い、それぞれの歪みゲージが検出した歪み
量から、次式により曲げモーメントを求め、左右の輪重
を算出することを特徴とする。
検出手段は、歪みゲージであることを特徴とする。上記
目的を満足するための第2の発明の輪重の算出方法は、
請求項3として、車軸を剛体のはりと仮定し、車軸の中
心から左右の懸架装置の間にそれぞれ取着した2この歪
みゲージを用い、それぞれの歪みゲージが検出した歪み
量から、次式により曲げモーメントを求め、左右の輪重
を算出することを特徴とする。
【0012】F1 :左側輪重、F2 :右側輪重、M1 :
F1 による曲げモーメント、M2 :F2 による曲げモー
メント、a:トレッド、b:ばねスパン、x:車軸の中
心から歪みゲージの取付け位置までの距離(-b/2<x<
b/2)、とする。歪みゲージ取付け位置のF1 (左側輪
重)およびF2 (右側輪重)による曲げモーメントは、
F1 による曲げモーメント、M2 :F2 による曲げモー
メント、a:トレッド、b:ばねスパン、x:車軸の中
心から歪みゲージの取付け位置までの距離(-b/2<x<
b/2)、とする。歪みゲージ取付け位置のF1 (左側輪
重)およびF2 (右側輪重)による曲げモーメントは、
【0013】
【数5】 よって、全体の曲げモーメントは、
【0014】
【数6】
【0015】ここで、M(x)=A(x)・F1 +B
(x)・F2 と置き換える。すると、歪みゲージの取付
け位置である任意の2点 x=x1 、x2 における曲げ
モーメントは、次の行列式にて表される。
(x)・F2 と置き換える。すると、歪みゲージの取付
け位置である任意の2点 x=x1 、x2 における曲げ
モーメントは、次の行列式にて表される。
【0016】
【数7】 よって、左右の輪重F1 、F2 は、次の行列式にて求め
られる。
られる。
【0017】
【数8】
【0018】つまり、任意の2点の曲げモーメントM
(x1 )、M(x2 )が得られれば、左右の輪重F1 、
F2 を求められる。一方、歪み量εと断面係数Zおよび
縦弾性係数Eから曲げモーメントM(x)は、次式から
求められる。
(x1 )、M(x2 )が得られれば、左右の輪重F1 、
F2 を求められる。一方、歪み量εと断面係数Zおよび
縦弾性係数Eから曲げモーメントM(x)は、次式から
求められる。
【0019】M(x)=E・Z(x)・ε(x) したがって、歪み量ε(x1 )、ε(x2 )および左右
の輪重F1 、F2 を測定することにより、断面係数Z
(x1 )、Z(x2 )を実験から、もしくは断面形状よ
り計算から決定する。
の輪重F1 、F2 を測定することにより、断面係数Z
(x1 )、Z(x2 )を実験から、もしくは断面形状よ
り計算から決定する。
【0020】その後は、歪み量から曲げモーメントが求
められるので、歪み量が求められれば、歪み量から左右
の輪重を得られる。以上のような課題を解決するための
手段を備えることにより、請求項1の発明によれば、車
両の左右の輪重を検出して、高い検出精度が得られる。
められるので、歪み量が求められれば、歪み量から左右
の輪重を得られる。以上のような課題を解決するための
手段を備えることにより、請求項1の発明によれば、車
両の左右の輪重を検出して、高い検出精度が得られる。
【0021】請求項2の発明によれば、輪重検出手段と
して歪みゲージを用いたから、市販品でコストに与える
影響が少なくてすむ。請求項3の発明によれば、歪み量
を検出することにより、左右の輪重を容易に算出でき
る。
して歪みゲージを用いたから、市販品でコストに与える
影響が少なくてすむ。請求項3の発明によれば、歪み量
を検出することにより、左右の輪重を容易に算出でき
る。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照して説明する。図1は、車軸(リジットアクス
ル)1を単純な剛体のはりと仮定した曲げモーメント図
である。左右の端部2a,2bは輪重がかかるタイヤ位
置とする。したがって、aはタイヤ中心間距離であるト
レッドである。
面を参照して説明する。図1は、車軸(リジットアクス
ル)1を単純な剛体のはりと仮定した曲げモーメント図
である。左右の端部2a,2bは輪重がかかるタイヤ位
置とする。したがって、aはタイヤ中心間距離であるト
レッドである。
【0023】また、車軸1の中心軸lから左右の所定間
隔に振り分けられた位置には、リーフスプリングなどか
らなる懸架装置3a,3bが設けられていて、bはその
懸架装置の取付け相互間距離であるばねスパンである。
隔に振り分けられた位置には、リーフスプリングなどか
らなる懸架装置3a,3bが設けられていて、bはその
懸架装置の取付け相互間距離であるばねスパンである。
【0024】このような前提条件から、曲げモーメント
M(x)を求める。ここで、F1 :左側タイヤ2aに対
する左側輪重、F2 :右側タイヤ2bに対する右側輪
重、M1 :F1 による曲げモーメント、M2 :F2 によ
る曲げモーメント。
M(x)を求める。ここで、F1 :左側タイヤ2aに対
する左側輪重、F2 :右側タイヤ2bに対する右側輪
重、M1 :F1 による曲げモーメント、M2 :F2 によ
る曲げモーメント。
【0025】車軸1における一方の懸架装置3a取付け
位置での曲げモーメントM1 は、 M1 =F1 ・(a−b)/2 となり、それぞれの車軸部位では破線Aで示すような変
化となる。
位置での曲げモーメントM1 は、 M1 =F1 ・(a−b)/2 となり、それぞれの車軸部位では破線Aで示すような変
化となる。
【0026】車軸1における他方の懸架装置3b取付け
位置での曲げモーメントM2 は、 M2 =F2 ・(a−b)/2 となり、それぞれの車軸部位では実線Bで示すような変
化となる。
位置での曲げモーメントM2 は、 M2 =F2 ・(a−b)/2 となり、それぞれの車軸部位では実線Bで示すような変
化となる。
【0027】各曲げモーメントM1 ,M2 の合計した値
(合力)が車軸1が受ける曲げモーメントM(=M1 +
M2 )となるところから、ばねスパンbの各モーメント
M1,M2 を結ぶ一点鎖線Cの変化が、実際の曲げモー
メントM(x)となる。
(合力)が車軸1が受ける曲げモーメントM(=M1 +
M2 )となるところから、ばねスパンbの各モーメント
M1,M2 を結ぶ一点鎖線Cの変化が、実際の曲げモー
メントM(x)となる。
【0028】ここでは、車軸1の中心軸lから左右に振
り分けられるばねスパンbの範囲内の任意の位置x1 ,
x2 に、左右2個の輪重検出手段である歪みゲージG,
Gを取着する。各歪みゲージG,Gは、その車軸部位に
おける歪み量を検出する。
り分けられるばねスパンbの範囲内の任意の位置x1 ,
x2 に、左右2個の輪重検出手段である歪みゲージG,
Gを取着する。各歪みゲージG,Gは、その車軸部位に
おける歪み量を検出する。
【0029】そして、得られた歪み量から、後述する算
出方法によって実際の曲げモーメントを算出し、その算
出結果を各歪みゲージG,Gの取付け部位に当てはめて
一点鎖線Cの変化を求めれば、ばねスパンb位置での曲
げモーメントM1 ,M2 が得られ、ここから左右の輪重
F1 ,F2 を算出する算出ロジックを構成する。
出方法によって実際の曲げモーメントを算出し、その算
出結果を各歪みゲージG,Gの取付け部位に当てはめて
一点鎖線Cの変化を求めれば、ばねスパンb位置での曲
げモーメントM1 ,M2 が得られ、ここから左右の輪重
F1 ,F2 を算出する算出ロジックを構成する。
【0030】なお、車軸1には、ショックアブソーバや
スタビライザなどからの入力があるが、ここではそれら
入力を考慮しない。すなわち、歪みゲージ取付け位置の
F1 (左側輪重)およびF2 (右側輪重)による曲げモ
ーメントは、
スタビライザなどからの入力があるが、ここではそれら
入力を考慮しない。すなわち、歪みゲージ取付け位置の
F1 (左側輪重)およびF2 (右側輪重)による曲げモ
ーメントは、
【0031】
【数9】 よって、全体の曲げモーメントは、
【0032】
【数10】
【0033】ここで、M(x)=A(x)・F1 +B
(x)・F2 と置き換える。すると、歪みゲージの取付
け位置である任意の2点 x=x1 、x2 における曲げ
モーメントは、次の行列式にて表される。
(x)・F2 と置き換える。すると、歪みゲージの取付
け位置である任意の2点 x=x1 、x2 における曲げ
モーメントは、次の行列式にて表される。
【0034】
【数11】 よって、左右の輪重F1 、F2 は、次の行列式にて求め
られる。
られる。
【0035】
【数12】
【0036】つまり、任意の2点の曲げモーメントM
(x1 )、M(x2 )が得られれば、左右の輪重F1 、
F2 を求められる。一方、歪み量εと断面係数Zおよび
縦弾性係数Eから曲げモーメントM(x)は、次式から
求められる。
(x1 )、M(x2 )が得られれば、左右の輪重F1 、
F2 を求められる。一方、歪み量εと断面係数Zおよび
縦弾性係数Eから曲げモーメントM(x)は、次式から
求められる。
【0037】M(x)=E・Z(x)・ε(x) したがって、歪み量ε(x1 )、ε(x2 )および左右
の輪重F1 、F2 を測定することにより、断面係数Z
(x1 )、Z(x2 )を実験から、もしくは断面形状よ
り計算から決定する。
の輪重F1 、F2 を測定することにより、断面係数Z
(x1 )、Z(x2 )を実験から、もしくは断面形状よ
り計算から決定する。
【0038】その後は、歪み量から曲げモーメントが求
められるので、歪み量が求められれば、歪み量から左右
の輪重を得られる。このようにして、左右の輪重F1 、
F2 の変化から制動時における荷重移動が分かるように
なり、ここから制御幅が拡大して、操車性および乗り心
地の向上につなげることが可能である。
められるので、歪み量が求められれば、歪み量から左右
の輪重を得られる。このようにして、左右の輪重F1 、
F2 の変化から制動時における荷重移動が分かるように
なり、ここから制御幅が拡大して、操車性および乗り心
地の向上につなげることが可能である。
【0039】実車に上記算出ロジックを適用する場合に
は、車軸1の形状に応じた適切な歪みゲージGを取着し
なければならない。図2および図3は、トラックのリヤ
側における車軸式懸架装置を示す。車両の幅方向に設け
られる車軸1の両側部で、かつそれぞれの前後面に沿っ
て一対のUボルト10,10が沿わされており、これら
Uボルト10のねじ部相互間に亘って止め板11が掛合
される。
は、車軸1の形状に応じた適切な歪みゲージGを取着し
なければならない。図2および図3は、トラックのリヤ
側における車軸式懸架装置を示す。車両の幅方向に設け
られる車軸1の両側部で、かつそれぞれの前後面に沿っ
て一対のUボルト10,10が沿わされており、これら
Uボルト10のねじ部相互間に亘って止め板11が掛合
される。
【0040】相対向するUボルト10の曲成部と車軸1
との空間部にリーフスプリング12が挿通される。この
リーフスプリング12は、上段側のヘルパリーフスプリ
ング12aと下段側のメーンリーフスプリング12bと
から構成される。
との空間部にリーフスプリング12が挿通される。この
リーフスプリング12は、上段側のヘルパリーフスプリ
ング12aと下段側のメーンリーフスプリング12bと
から構成される。
【0041】上記ヘルパリーフスプリング12aは、そ
の両端部が車体を構成するフレーム13に所定間隔を存
して設けられるスライドシート14,14に掛合され
る。上記メーンリーフスプリング12bの一端部は、フ
レーム13に設けられるシャックルピン部15aに掛合
され、他端部はシャックルリンク部15bに掛合され
る。なお、上記Uボルト10とフレーム13との間には
ストラッド形のショックアブソーバ16が設けられる。
の両端部が車体を構成するフレーム13に所定間隔を存
して設けられるスライドシート14,14に掛合され
る。上記メーンリーフスプリング12bの一端部は、フ
レーム13に設けられるシャックルピン部15aに掛合
され、他端部はシャックルリンク部15bに掛合され
る。なお、上記Uボルト10とフレーム13との間には
ストラッド形のショックアブソーバ16が設けられる。
【0042】このような車軸式懸架装置の車軸1に、先
に図1で説明したように、車軸中心軸lとばねスパンで
あるリーフスプリング12の取付け位置との間の左右に
歪みゲージG,Gが取付けられる。
に図1で説明したように、車軸中心軸lとばねスパンで
あるリーフスプリング12の取付け位置との間の左右に
歪みゲージG,Gが取付けられる。
【0043】車軸1に対する入力負荷が複雑であるた
め、歪みゲージの取付け位置は上下曲げについてのみ感
度が良い位置を選択する必要がある。図4に、トレーラ
の遊動軸1Aに対する歪みゲージGの取付け位置の一例
を示す。遊動軸1Aの中心軸lから歪みゲージ取付け位
置までの距離kは、たとえば280〜370mmの範囲に
設定すると良い。
め、歪みゲージの取付け位置は上下曲げについてのみ感
度が良い位置を選択する必要がある。図4に、トレーラ
の遊動軸1Aに対する歪みゲージGの取付け位置の一例
を示す。遊動軸1Aの中心軸lから歪みゲージ取付け位
置までの距離kは、たとえば280〜370mmの範囲に
設定すると良い。
【0044】歪みゲージGは、遊動軸1Aの下面部に取
付けられる。そして、1か所につき4枚の歪みゲージ
(丸数字で示す)を直交配置する。したがって、各歪み
ゲージに一様な引張りと圧縮がかかり、歪み量の検出が
確実になる。
付けられる。そして、1か所につき4枚の歪みゲージ
(丸数字で示す)を直交配置する。したがって、各歪み
ゲージに一様な引張りと圧縮がかかり、歪み量の検出が
確実になる。
【0045】図5に、4枚の歪みゲージRg1〜Rg4の回
路構成(ホイートストンブリッジ回路)を示す。配線方
法は、以下の条件が考慮されている。すなわち、リード
線の流さによる温度影響消去と、温度補償および歪み感
度アップである。歪み感度アップは、2.6 倍となってい
る。
路構成(ホイートストンブリッジ回路)を示す。配線方
法は、以下の条件が考慮されている。すなわち、リード
線の流さによる温度影響消去と、温度補償および歪み感
度アップである。歪み感度アップは、2.6 倍となってい
る。
【0046】このようにして、歪みゲージGの取付け位
置が決定したことにより、アクスル諸元と合わせて曲げ
モーメントから輪重を算出するのに用いる行列式の定数
が求められる。
置が決定したことにより、アクスル諸元と合わせて曲げ
モーメントから輪重を算出するのに用いる行列式の定数
が求められる。
【0047】そして、輪重を検出結果として、トラクタ
・フロントとトラクタ・リヤおよびトレーラ・フロント
とトレーラ・リヤそれぞれにおける積載量を変化させた
ときの輪重変化実験値と、計算値との比較を求めてみ
た。実験値と計算値とは極めて良く対応しており、本ロ
ジックにて輪重変化を算出可能であると断定できた。
・フロントとトラクタ・リヤおよびトレーラ・フロント
とトレーラ・リヤそれぞれにおける積載量を変化させた
ときの輪重変化実験値と、計算値との比較を求めてみ
た。実験値と計算値とは極めて良く対応しており、本ロ
ジックにて輪重変化を算出可能であると断定できた。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように請求項1ないし請求
項3の発明によれば、車軸を単純なはりと仮定して、歪
みゲージを用いて2か所の曲げモーメントを求めること
により、左右の輪重を検出できる。そして、この検出し
た輪重を制御手段に取り込むことにより、制動力配分を
変化させ、制動性能の向上が得られ、操車安定性と乗り
心地の向上を図れるという効果を奏する。
項3の発明によれば、車軸を単純なはりと仮定して、歪
みゲージを用いて2か所の曲げモーメントを求めること
により、左右の輪重を検出できる。そして、この検出し
た輪重を制御手段に取り込むことにより、制動力配分を
変化させ、制動性能の向上が得られ、操車安定性と乗り
心地の向上を図れるという効果を奏する。
【図1】本発明の実施の形態を示す、車軸式懸架装置用
輪重の算出方法の基礎となる曲げモーメント図。
輪重の算出方法の基礎となる曲げモーメント図。
【図2】同実施の形態の、トラックにおける車軸式懸架
装置の側面図。
装置の側面図。
【図3】同実施の形態の、トラックにおける車軸式懸架
装置の正面図。
装置の正面図。
【図4】(A)は、同実施の形態の、トレーラの遊動軸
における歪みゲージの取付け位置を説明する図。(B)
は、歪みゲージの取付け説明図。
における歪みゲージの取付け位置を説明する図。(B)
は、歪みゲージの取付け説明図。
【図5】同実施の形態の、歪みゲージの回路構成図。
G…歪みゲージ、1…車軸、12…リーフスプリング。
Claims (3)
- 【請求項1】車両の左右のタイヤにかかる上下荷重であ
る輪重を検出する輪重検出手段を、車両の車幅方向に設
けられる車軸で、かつこの車軸の中心から左右の懸架装
置の間にそれぞれ取着したことを特徴とする車軸式懸架
装置用輪重の検出装置。 - 【請求項2】上記輪重検出手段は、歪みゲージであるこ
とを特徴とする請求項1記載の車軸式懸架装置用輪重の
検出装置。 - 【請求項3】車軸を剛体のはりと仮定し、車軸の中心か
ら左右の懸架装置の間にそれぞれ取着した2この歪みゲ
ージを用い、それぞれの歪みゲージが検出した歪み量か
ら、次式により曲げモーメントを求め、左右の輪重を算
出することを特徴とする輪重の算出方法。F1 :左側輪
重、F2 :右側輪重、M1 :F1 による曲げモーメン
ト、M2 :F2 による曲げモーメント、a:トレッド、
b:ばねスパン、x:車軸の中心から歪みゲージの取付
け位置までの距離(-b/2<x<b/2)、とする。歪みゲー
ジ取付け位置のF1 (左側輪重)およびF2 (右側輪
重)による曲げモーメントは、 【数1】 よって、全体の曲げモーメントは、 【数2】 ここで、M(x)=A(x)・F1 +B(x)・F2 と
置き換える。すると、歪みゲージの取付け位置である任
意の2点 x=x1 、x2 における曲げモーメントは、
次の行列式にて表される。 【数3】 よって、左右の輪重F1 、F2 は、次の行列式にて求め
られる。 【数4】 つまり、任意の2点の曲げモーメントM(x1 )、M
(x2 )が得られれば、左右の輪重F1 、F2 を求めら
れる。一方、歪み量εと断面係数Zおよび縦弾性係数E
から曲げモーメントM(x)は、次式から求められる。 M(x)=E・Z(x)・ε(x) したがって、歪み量ε(x1 )、ε(x2 )および左右
の輪重F1 、F2 を測定することにより、断面係数Z
(x1 )、Z(x2 )を実験から、もしくは断面形状よ
り計算から決定する。その後は、歪み量から曲げモーメ
ントが求められるので、歪み量が求められれば、歪み量
から左右の輪重を得られる。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29999395A JPH09145457A (ja) | 1995-11-17 | 1995-11-17 | 車軸式懸架装置用輪重の検出装置と輪重の算出方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29999395A JPH09145457A (ja) | 1995-11-17 | 1995-11-17 | 車軸式懸架装置用輪重の検出装置と輪重の算出方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09145457A true JPH09145457A (ja) | 1997-06-06 |
Family
ID=17879453
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29999395A Pending JPH09145457A (ja) | 1995-11-17 | 1995-11-17 | 車軸式懸架装置用輪重の検出装置と輪重の算出方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09145457A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100480832B1 (ko) * | 2002-11-18 | 2005-04-07 | 주식회사 아이세스 | 차량 스프링 장착용 하중 측정 장치 |
JP2018025163A (ja) * | 2016-08-12 | 2018-02-15 | 株式会社豊田自動織機 | 産業車両のスイッチバック制御装置 |
CN112525310A (zh) * | 2019-09-17 | 2021-03-19 | 北汽福田汽车股份有限公司 | 轮荷测试系统,方法及装置 |
-
1995
- 1995-11-17 JP JP29999395A patent/JPH09145457A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100480832B1 (ko) * | 2002-11-18 | 2005-04-07 | 주식회사 아이세스 | 차량 스프링 장착용 하중 측정 장치 |
JP2018025163A (ja) * | 2016-08-12 | 2018-02-15 | 株式会社豊田自動織機 | 産業車両のスイッチバック制御装置 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20010306 |