JPH09143512A - 多層焼結体の製造方法 - Google Patents
多層焼結体の製造方法Info
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- JPH09143512A JPH09143512A JP7334033A JP33403395A JPH09143512A JP H09143512 A JPH09143512 A JP H09143512A JP 7334033 A JP7334033 A JP 7334033A JP 33403395 A JP33403395 A JP 33403395A JP H09143512 A JPH09143512 A JP H09143512A
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Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
- Press-Shaping Or Shaping Using Conveyers (AREA)
- Powder Metallurgy (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 少なくとも隣接層が異なる成分からなる同一
焼成条件で緻密化可能な多層焼結体に於いて、反りや剥
離の無い多層焼結体を製造する方法を提供する。 【解決手段】 構成各成分層の未焼成加圧成形体から焼
結体に対する焼成収縮率が同一若しくは殆ど同じとなる
ような成形圧で加圧成形した多層成形体を作製し、これ
を焼結する。
焼成条件で緻密化可能な多層焼結体に於いて、反りや剥
離の無い多層焼結体を製造する方法を提供する。 【解決手段】 構成各成分層の未焼成加圧成形体から焼
結体に対する焼成収縮率が同一若しくは殆ど同じとなる
ような成形圧で加圧成形した多層成形体を作製し、これ
を焼結する。
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は各層が異なる成分か
らなる反りや剥離等のない多層焼結体の製造方法に関す
る。
らなる反りや剥離等のない多層焼結体の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】金属やセラミックスの焼結体では異成分
が持つそれぞれの機能特性を同時に付与させる為に、各
成分が混合物としての形態を保ちつづけている複合焼結
体の他に、隣接する各層毎に成分が異なる複数の層から
なる多層体焼結体がある。多層体焼結体の具体例として
は、立方晶窒化ホウ素(cBN)系切削工具やダイヤモ
ンド系切削工具が知られている。このような切削工具に
おいては、切削部材としての超硬質層であるcBN含有
層やダイヤモンド含有層がシャンク等の非超硬質系金属
製工具本体へ直接鑞付けできない、或いは極めて行い難
い為、金属質工具本体への鑞付け可能なWC−Co系超
硬合金と該超硬質層の2層を一体化した成形物を焼結さ
せてcBN含有層又はダイヤモンド含有層とWC−Co
系超硬合金層からなる2層焼結体を作製し、この2層焼
結体のWC−Co系層側を前記シャンク等の金属質工具
本体へ鑞付けすることで対応されている。
が持つそれぞれの機能特性を同時に付与させる為に、各
成分が混合物としての形態を保ちつづけている複合焼結
体の他に、隣接する各層毎に成分が異なる複数の層から
なる多層体焼結体がある。多層体焼結体の具体例として
は、立方晶窒化ホウ素(cBN)系切削工具やダイヤモ
ンド系切削工具が知られている。このような切削工具に
おいては、切削部材としての超硬質層であるcBN含有
層やダイヤモンド含有層がシャンク等の非超硬質系金属
製工具本体へ直接鑞付けできない、或いは極めて行い難
い為、金属質工具本体への鑞付け可能なWC−Co系超
硬合金と該超硬質層の2層を一体化した成形物を焼結さ
せてcBN含有層又はダイヤモンド含有層とWC−Co
系超硬合金層からなる2層焼結体を作製し、この2層焼
結体のWC−Co系層側を前記シャンク等の金属質工具
本体へ鑞付けすることで対応されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら一般に成
分が異なる原料を用い、同一の成形圧で加圧成形して作
製した成形物を焼結させた場合、各成分毎の焼結体の焼
成収縮率は異なることが殆どである為、各層の成分が異
なる2層以上の複数層を一体化した多層成形物を焼結す
ると、該焼結体に反りが生じたり、層界面において剥離
が生じることもあった。そこで本発明の目的は、同一の
焼成条件で緻密化可能な層成分からなる2層、若しくは
層の構成順序を無視できる或いは定められる必要がある
3層以上の多層焼結体を作製するにあたり、反りや剥離
のない緻密な多層焼結体を容易に製造することを目的と
したものである。
分が異なる原料を用い、同一の成形圧で加圧成形して作
製した成形物を焼結させた場合、各成分毎の焼結体の焼
成収縮率は異なることが殆どである為、各層の成分が異
なる2層以上の複数層を一体化した多層成形物を焼結す
ると、該焼結体に反りが生じたり、層界面において剥離
が生じることもあった。そこで本発明の目的は、同一の
焼成条件で緻密化可能な層成分からなる2層、若しくは
層の構成順序を無視できる或いは定められる必要がある
3層以上の多層焼結体を作製するにあたり、反りや剥離
のない緻密な多層焼結体を容易に製造することを目的と
したものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記の目的
に鑑み種々検討を行った結果、成分の異なる層からなる
2層以上の多層焼結体に於いて、各成分層の未焼成成形
物から焼成物に対する焼成収縮率を同一若しくは殆ど同
じとすることにより、多層成形体を同一条件で焼結させ
ても反りや剥離のない緻密化された多層焼結体を製造す
ることができることを見出し、またこのような焼成収縮
率は未焼成成形物の成形圧の変化により容易に調整する
ことができることを見出し、発明を完成するに至った。
に鑑み種々検討を行った結果、成分の異なる層からなる
2層以上の多層焼結体に於いて、各成分層の未焼成成形
物から焼成物に対する焼成収縮率を同一若しくは殆ど同
じとすることにより、多層成形体を同一条件で焼結させ
ても反りや剥離のない緻密化された多層焼結体を製造す
ることができることを見出し、またこのような焼成収縮
率は未焼成成形物の成形圧の変化により容易に調整する
ことができることを見出し、発明を完成するに至った。
【0005】即ち、本発明は、同一温度及び雰囲気の焼
成条件で緻密化焼結可能な、少なくとも隣接する層が異
なる成分の層からなる以外は層の構成順序を無視して良
い多層焼結体において、予め多層焼結体を構成する各層
の成分に対応する各原料粉末を用いて、同一の成形圧に
よって加圧成形を行い各成分毎の成形体を個々に作製
し、この各成形体を前記焼成条件で焼結を行った際の焼
成収縮率が最も大きい値となった焼結体の成分と焼成収
縮率が最も小さい値となった焼結体の成分に対応する原
料粉末を選出した後、この両原料粉末についてそれぞれ
種々の成形圧で加圧成形した成形体を作製し、これを全
て前記焼成条件で焼結させ、同一の焼成収縮率に至らし
めることができるそれぞれ成分毎の成形圧を選定し、そ
の間の焼成収縮率を示す成分に対する成形圧は、同様に
該成分に対応する原料を種々の成形圧で加圧成形したも
のを前記焼成条件で焼結させて、他の成分からなる焼結
体と同一の焼成収縮率に至らしめることができる成形圧
を選定するか、或いは焼成収縮率が大きいものの値から
小さいものの値へと低下するに連れ、前記最大収縮率の
ものに対して定めた成形圧の値から最小収縮率のものに
対して定めた成形圧の値まで各成分に該当する同一の焼
成収縮率を得るための成形圧も一次関数的に減少した値
となる関係から算出し、次に前記最大の焼成収縮率を示
すに至った成分に相当する原料粉末を前記の各成形圧の
うち最も大きい成形圧で加圧成形して単層成形体を作製
し、この単層成形体上に、2番目に大きい焼成収縮率を
示すに至った成分に該当する原料粉末を積載したものを
該成分の焼成収縮率に該当する前記で求めた成形圧で加
圧成形して2層成形体を作製し、3層以上からなる場合
は、その直前に積載した成分の次に小さい焼成収縮率を
示すに至った成分に相当する原料粉末を前成分までを積
層した成形体上に積載し、その成形圧を新たに積載した
成分に対応する前記で求めた値で加圧成形を行うことで
多層成形体を作製せしめ、この操作を最も小さい焼成収
縮率を示す成分に相当する原料が積層された多層成形体
が得られる迄繰り返し、得られた多層成形体を前記同一
温度及び同一雰囲気の焼成条件で焼結することを特徴と
する多層焼結体の製造方法である。
成条件で緻密化焼結可能な、少なくとも隣接する層が異
なる成分の層からなる以外は層の構成順序を無視して良
い多層焼結体において、予め多層焼結体を構成する各層
の成分に対応する各原料粉末を用いて、同一の成形圧に
よって加圧成形を行い各成分毎の成形体を個々に作製
し、この各成形体を前記焼成条件で焼結を行った際の焼
成収縮率が最も大きい値となった焼結体の成分と焼成収
縮率が最も小さい値となった焼結体の成分に対応する原
料粉末を選出した後、この両原料粉末についてそれぞれ
種々の成形圧で加圧成形した成形体を作製し、これを全
て前記焼成条件で焼結させ、同一の焼成収縮率に至らし
めることができるそれぞれ成分毎の成形圧を選定し、そ
の間の焼成収縮率を示す成分に対する成形圧は、同様に
該成分に対応する原料を種々の成形圧で加圧成形したも
のを前記焼成条件で焼結させて、他の成分からなる焼結
体と同一の焼成収縮率に至らしめることができる成形圧
を選定するか、或いは焼成収縮率が大きいものの値から
小さいものの値へと低下するに連れ、前記最大収縮率の
ものに対して定めた成形圧の値から最小収縮率のものに
対して定めた成形圧の値まで各成分に該当する同一の焼
成収縮率を得るための成形圧も一次関数的に減少した値
となる関係から算出し、次に前記最大の焼成収縮率を示
すに至った成分に相当する原料粉末を前記の各成形圧の
うち最も大きい成形圧で加圧成形して単層成形体を作製
し、この単層成形体上に、2番目に大きい焼成収縮率を
示すに至った成分に該当する原料粉末を積載したものを
該成分の焼成収縮率に該当する前記で求めた成形圧で加
圧成形して2層成形体を作製し、3層以上からなる場合
は、その直前に積載した成分の次に小さい焼成収縮率を
示すに至った成分に相当する原料粉末を前成分までを積
層した成形体上に積載し、その成形圧を新たに積載した
成分に対応する前記で求めた値で加圧成形を行うことで
多層成形体を作製せしめ、この操作を最も小さい焼成収
縮率を示す成分に相当する原料が積層された多層成形体
が得られる迄繰り返し、得られた多層成形体を前記同一
温度及び同一雰囲気の焼成条件で焼結することを特徴と
する多層焼結体の製造方法である。
【0006】また本発明は、同一温度及び同一雰囲気の
焼成条件で緻密化焼結可能な、少なくとも隣接する層が
異なる成分の層からなるものであって、層の構成順序が
定められた多層焼結体において、予め多層焼結体を構成
する各層の成分に対応する各原料粉末を用いて、同一の
成形圧によって加圧成形を行い各成分毎の成形体を個々
に作製し、この各成形体を前記焼成条件で焼結を行った
際の焼成収縮率が最も大きい値となった焼結体の成分と
焼成収縮率が最も小さい値となった焼結体の成分に対応
する原料粉末を選出した後、この両原料粉末についてそ
れぞれ種々の成形圧で加圧成形した成形体を作製し、こ
れを全て前記焼成条件で焼結させ、同一の焼成収縮率に
至らしめることができるそれぞれ成分毎の成形圧を選定
し、その間の焼成収縮率を示す成分に対する成形圧は、
同様に該成分に対応する原料を種々の成形圧で加圧成形
したものを前記焼成条件で焼結させて、他の成分からな
る焼結体と同一の焼成収縮率に至らしめることができる
成形圧を選定するか、或いは焼成収縮率が大きいものの
値から小さいものの値へと低下するに連れ、前記最大収
縮率のものに対して定めた成形圧の値から最小収縮率の
ものに対して定めた成形圧の値まで各成分に対応する同
一の焼成収縮率を得るための成形圧も一次関数的に減少
した値となる関係から算出し、次にこの手法で求めた成
形圧を各成分に対応するそれぞれの一次成形圧として、
各成分原料をそれに対応する一次成形圧で加圧成形し、
個々の単層成形体を作製した後、該単層成形体を所定の
層配列となるよう積層した積層物を前記各成形圧のうち
最も低い成形圧を二次成形圧として用いて加圧成形し、
得た多層成形体を前記同一温度及び同一雰囲気の焼成条
件で焼結することを特徴とする多層焼結体の製造方法で
ある。
焼成条件で緻密化焼結可能な、少なくとも隣接する層が
異なる成分の層からなるものであって、層の構成順序が
定められた多層焼結体において、予め多層焼結体を構成
する各層の成分に対応する各原料粉末を用いて、同一の
成形圧によって加圧成形を行い各成分毎の成形体を個々
に作製し、この各成形体を前記焼成条件で焼結を行った
際の焼成収縮率が最も大きい値となった焼結体の成分と
焼成収縮率が最も小さい値となった焼結体の成分に対応
する原料粉末を選出した後、この両原料粉末についてそ
れぞれ種々の成形圧で加圧成形した成形体を作製し、こ
れを全て前記焼成条件で焼結させ、同一の焼成収縮率に
至らしめることができるそれぞれ成分毎の成形圧を選定
し、その間の焼成収縮率を示す成分に対する成形圧は、
同様に該成分に対応する原料を種々の成形圧で加圧成形
したものを前記焼成条件で焼結させて、他の成分からな
る焼結体と同一の焼成収縮率に至らしめることができる
成形圧を選定するか、或いは焼成収縮率が大きいものの
値から小さいものの値へと低下するに連れ、前記最大収
縮率のものに対して定めた成形圧の値から最小収縮率の
ものに対して定めた成形圧の値まで各成分に対応する同
一の焼成収縮率を得るための成形圧も一次関数的に減少
した値となる関係から算出し、次にこの手法で求めた成
形圧を各成分に対応するそれぞれの一次成形圧として、
各成分原料をそれに対応する一次成形圧で加圧成形し、
個々の単層成形体を作製した後、該単層成形体を所定の
層配列となるよう積層した積層物を前記各成形圧のうち
最も低い成形圧を二次成形圧として用いて加圧成形し、
得た多層成形体を前記同一温度及び同一雰囲気の焼成条
件で焼結することを特徴とする多層焼結体の製造方法で
ある。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明に於ける何れの製造方法
も、CVD法やスパッタリング法によるいわゆる薄膜の
2層以上の多層体を対象としたものではなく、一般に粉
末原料を加圧成形を経て作製可能な概ね0.1mm以上
の厚さを有する2層以上の多層焼結体に適用可能な製造
方法である。また、本発明に於ける何れの方法も対象と
する多層焼結体は、該焼結体を構成する各層の成分が、
何れも同一温度及び同一雰囲気の焼成条件でそれぞれ緻
密化焼結可能な層成分とする。また、本発明に於ける多
層焼結体は隣接する層毎に成分が異なる2層以上の層か
らなるものであるが、これは必ずしも全ての構成層が成
分的に異なるもののみを対象とするのでは無く、例えば
3層焼結体であって両端の層が同一の成分層で中間の層
が異なる成分層である場合に於いても適用可能な方法で
ある。
も、CVD法やスパッタリング法によるいわゆる薄膜の
2層以上の多層体を対象としたものではなく、一般に粉
末原料を加圧成形を経て作製可能な概ね0.1mm以上
の厚さを有する2層以上の多層焼結体に適用可能な製造
方法である。また、本発明に於ける何れの方法も対象と
する多層焼結体は、該焼結体を構成する各層の成分が、
何れも同一温度及び同一雰囲気の焼成条件でそれぞれ緻
密化焼結可能な層成分とする。また、本発明に於ける多
層焼結体は隣接する層毎に成分が異なる2層以上の層か
らなるものであるが、これは必ずしも全ての構成層が成
分的に異なるもののみを対象とするのでは無く、例えば
3層焼結体であって両端の層が同一の成分層で中間の層
が異なる成分層である場合に於いても適用可能な方法で
ある。
【0008】今回の何れの発明に於いても用いる成形圧
力の値は、以下に述べる方法で予め決定する必要があ
る。即ち、(1)多層焼結体に於いて各層を構成する成
分に相当する原料粉末を事前にほぼ同一形状に同一圧力
でそれぞれ加圧成形し、各成形体を全て前記焼成条件で
焼結する。ここで各々の成形体から焼結体への各焼成収
縮率を測定する。
力の値は、以下に述べる方法で予め決定する必要があ
る。即ち、(1)多層焼結体に於いて各層を構成する成
分に相当する原料粉末を事前にほぼ同一形状に同一圧力
でそれぞれ加圧成形し、各成形体を全て前記焼成条件で
焼結する。ここで各々の成形体から焼結体への各焼成収
縮率を測定する。
【0009】(2)次に前記焼結体のうち最大の焼成収
縮率:Saを示した焼結体成分:Aに対応する原料粉末
及び最小の焼成収縮率:Sbを示した焼結体成分:Bに
対応する原料粉末のみを用いて、A及びB各成分毎に成
型圧を適宜変化させた成形体を加圧成形で作製した後、
該成形体を全て前記焼成条件で焼結し、それらの焼成収
縮率を測定する。この方法でA成分からなる焼結体とB
成分からなる焼結体が同一の焼成収縮率となるような成
形圧を見出し、A成分に対応するこの成形圧をPa、B
成分に対応するこの成形圧をPbとする。
縮率:Saを示した焼結体成分:Aに対応する原料粉末
及び最小の焼成収縮率:Sbを示した焼結体成分:Bに
対応する原料粉末のみを用いて、A及びB各成分毎に成
型圧を適宜変化させた成形体を加圧成形で作製した後、
該成形体を全て前記焼成条件で焼結し、それらの焼成収
縮率を測定する。この方法でA成分からなる焼結体とB
成分からなる焼結体が同一の焼成収縮率となるような成
形圧を見出し、A成分に対応するこの成形圧をPa、B
成分に対応するこの成形圧をPbとする。
【0010】(3)2層焼結体の場合は、前記(1)及
び(2)よりで最大収縮率Saを示したA成分の焼結体
に対してB成分と同一の焼成収縮率に至らしめる成形圧
Pa、及び最小収縮率Sbを示したB成分の焼結体に対
してA成分と同一の焼成収縮率に至らしめる成形圧Pb
として直接求めることができる。3層以上からなる焼結
体の場合は、最大収縮率Saと最小収縮率Sbとの間の
焼成収縮率:Snを示した成分:Nの成形圧:Pnは、
前記(2)と同様の方法で種々の成形圧で加圧成形を行
って作製した成形体を前記と同様の焼成条件で焼結させ
て、A成分からなる焼結体とB成分からなる焼結体とN
成分からなる焼結体が同一の焼成収縮率となるようなN
成分の成形圧を選び出すことによって、N成分の成形圧
Pnを直接求めることもできるが、より簡易には(1)
の焼成収縮率と(2)の成形圧との関係から求める。即
ち、前記同一の焼成収縮率にするための各成分に必要と
される成形圧は、成分毎に異なる一定圧力によって得ら
れた成形体から焼結体への焼成収縮率に対して相関性が
見られる。この関係は、焼成収縮率が大きい成分の焼成
収縮率の値から小さい成分の値へと低下するに連れ、各
成分に対応する同一の焼成収縮率を得るための成形圧も
一次関数的に減少する値と近似することができ、その関
係を表した下記の[式1]により求めることができる。
この近似式から算出する手法はかなり多くの層からなる
多層焼結体の場合には特に適する。
び(2)よりで最大収縮率Saを示したA成分の焼結体
に対してB成分と同一の焼成収縮率に至らしめる成形圧
Pa、及び最小収縮率Sbを示したB成分の焼結体に対
してA成分と同一の焼成収縮率に至らしめる成形圧Pb
として直接求めることができる。3層以上からなる焼結
体の場合は、最大収縮率Saと最小収縮率Sbとの間の
焼成収縮率:Snを示した成分:Nの成形圧:Pnは、
前記(2)と同様の方法で種々の成形圧で加圧成形を行
って作製した成形体を前記と同様の焼成条件で焼結させ
て、A成分からなる焼結体とB成分からなる焼結体とN
成分からなる焼結体が同一の焼成収縮率となるようなN
成分の成形圧を選び出すことによって、N成分の成形圧
Pnを直接求めることもできるが、より簡易には(1)
の焼成収縮率と(2)の成形圧との関係から求める。即
ち、前記同一の焼成収縮率にするための各成分に必要と
される成形圧は、成分毎に異なる一定圧力によって得ら
れた成形体から焼結体への焼成収縮率に対して相関性が
見られる。この関係は、焼成収縮率が大きい成分の焼成
収縮率の値から小さい成分の値へと低下するに連れ、各
成分に対応する同一の焼成収縮率を得るための成形圧も
一次関数的に減少する値と近似することができ、その関
係を表した下記の[式1]により求めることができる。
この近似式から算出する手法はかなり多くの層からなる
多層焼結体の場合には特に適する。
【0011】
【数1】
【0012】尚、焼成収縮率は、単軸又は双方向性2軸
加圧の場合は、成形体から焼結体への体積収縮率の値と
し、等方加圧の場合は、成形体から焼結体への体積収縮
率の値、又は任意に定めた特定方向の線収縮率の値の何
れかを用いることができる。
加圧の場合は、成形体から焼結体への体積収縮率の値と
し、等方加圧の場合は、成形体から焼結体への体積収縮
率の値、又は任意に定めた特定方向の線収縮率の値の何
れかを用いることができる。
【0013】今回の第一発明による多層焼結体の製造方
法は、同一温度及び同一雰囲気の焼成条件で緻密化焼結
可能な、少なくとも隣接する層が異なる成分の層からな
り他は層の構成順序を無視して良い多層焼結体におい
て、該多層焼結体の各層を構成する成分に相当する各原
料粉末のうち、前記最大収縮率を示すA成分に対応する
原料粉末を所定形状の加圧成形用のダイス又はモールド
などに充填し、前記成形圧Paにて加圧成形することに
よりA成分よりなる一層成形体を作製する。尚、用いる
原料粉末の形態としては、焼成収縮率の再現性と成形性
及び層状成形物の保形性を高める上で、例えば公知の噴
霧乾燥法等を使用して造粒した加熱段階で離脱可能な結
合助剤が加わった顆粒状粉末を用いるのが望ましい。次
いで、2層焼結体を作製する場合は、このA成分よりな
る一層成形体を加圧成形用のダイス又はモールドに入
れ、該一層成形体上に前記最小収縮率を示すB成分に対
応する原料粉末を積載充填し、前記成形圧Pbにて例え
ば金型プレス成形や冷間等方加圧成形(CIP)などに
より加圧成形し、A成分及びB成分からなる各層が一体
となった2層成形体を作製する。また、3層以上の層か
らなる焼結体を作製する場合は、前記と同様に成形圧P
aにて加圧成形することによりA成分よりなる一層成形
体を作製した後、次に焼成収縮率が大きい成分に対応す
る原料粉末を一層成形体上に積載充填し、これを前記の
[式1]より求めた成形圧Pnで加圧成形し、2層成形
体を作製し、以下、層数に応じて焼成収縮率を順次減少
させるように原料粉末を選定してこの操作を繰り返し、
新たに原料を積載充填する毎に前記の[式1]よりそれ
ぞれ求めた新たな成形圧Pnにて順次多層成形物を作製
し、最終的には最小収縮率を示すB成分に対応する原料
粉末を積載充填して前記成形圧Pbにて加圧成形し、各
層が一体となった多層成形体を作製する。この2層又は
多層成形体を例えばその成分、形状に応じて常圧又は雰
囲気加圧型の電気炉を用い、前記焼成条件で焼結するこ
とにより反りや剥離等のない2層又は3層以上の層が一
体となった多層焼結体を製造することができる。
法は、同一温度及び同一雰囲気の焼成条件で緻密化焼結
可能な、少なくとも隣接する層が異なる成分の層からな
り他は層の構成順序を無視して良い多層焼結体におい
て、該多層焼結体の各層を構成する成分に相当する各原
料粉末のうち、前記最大収縮率を示すA成分に対応する
原料粉末を所定形状の加圧成形用のダイス又はモールド
などに充填し、前記成形圧Paにて加圧成形することに
よりA成分よりなる一層成形体を作製する。尚、用いる
原料粉末の形態としては、焼成収縮率の再現性と成形性
及び層状成形物の保形性を高める上で、例えば公知の噴
霧乾燥法等を使用して造粒した加熱段階で離脱可能な結
合助剤が加わった顆粒状粉末を用いるのが望ましい。次
いで、2層焼結体を作製する場合は、このA成分よりな
る一層成形体を加圧成形用のダイス又はモールドに入
れ、該一層成形体上に前記最小収縮率を示すB成分に対
応する原料粉末を積載充填し、前記成形圧Pbにて例え
ば金型プレス成形や冷間等方加圧成形(CIP)などに
より加圧成形し、A成分及びB成分からなる各層が一体
となった2層成形体を作製する。また、3層以上の層か
らなる焼結体を作製する場合は、前記と同様に成形圧P
aにて加圧成形することによりA成分よりなる一層成形
体を作製した後、次に焼成収縮率が大きい成分に対応す
る原料粉末を一層成形体上に積載充填し、これを前記の
[式1]より求めた成形圧Pnで加圧成形し、2層成形
体を作製し、以下、層数に応じて焼成収縮率を順次減少
させるように原料粉末を選定してこの操作を繰り返し、
新たに原料を積載充填する毎に前記の[式1]よりそれ
ぞれ求めた新たな成形圧Pnにて順次多層成形物を作製
し、最終的には最小収縮率を示すB成分に対応する原料
粉末を積載充填して前記成形圧Pbにて加圧成形し、各
層が一体となった多層成形体を作製する。この2層又は
多層成形体を例えばその成分、形状に応じて常圧又は雰
囲気加圧型の電気炉を用い、前記焼成条件で焼結するこ
とにより反りや剥離等のない2層又は3層以上の層が一
体となった多層焼結体を製造することができる。
【0014】また、原料調整段階で結合助剤等を用いる
場合は、その使用有無、種類、添加量によって成形圧や
焼成収縮率が変化するので、前記成形圧を求める段階か
ら焼結体製造段階まで各成分毎に統一した使用状態とす
る必要がある。
場合は、その使用有無、種類、添加量によって成形圧や
焼成収縮率が変化するので、前記成形圧を求める段階か
ら焼結体製造段階まで各成分毎に統一した使用状態とす
る必要がある。
【0015】今回の第二発明による多層焼結体の製造方
法は、同一温度及び同一雰囲気の焼成条件で緻密化焼結
可能な、少なくとも隣接する層が異なる他は、層の構成
順序が定められた多層焼結体に於いて、該多層焼結体の
各層を構成する成分に相当する各原料粉末毎の成形体を
前記の(1)〜(3)の手順で得られた成分毎に対応す
る各成形圧を一次成形圧としてそれぞれ所望の層形状と
なるように加圧成形を行って層別の成形体、即ち単層成
形体を作製し、各単層成形体を定められた順序に積層さ
れるよう積重ね、この積重ねた成形物を、前記(1)及
び(2)の手法から得られた成形圧のうち最も低い値で
あるPbを二次成形圧として加圧成形し、各層が一体と
なった多層成形体を作製する。ここで加圧成形としては
望ましくは冷間等方加圧成形(CIP)を行うとより強
固に層界面が密着された成形体となるので良い。この多
層成形体を例えばその成分、形状に応じて常圧又は雰囲
気加圧型の電気炉を用い、前記焼成条件で焼結すること
により反りや剥離等のない多層焼結体を製造することが
できる。
法は、同一温度及び同一雰囲気の焼成条件で緻密化焼結
可能な、少なくとも隣接する層が異なる他は、層の構成
順序が定められた多層焼結体に於いて、該多層焼結体の
各層を構成する成分に相当する各原料粉末毎の成形体を
前記の(1)〜(3)の手順で得られた成分毎に対応す
る各成形圧を一次成形圧としてそれぞれ所望の層形状と
なるように加圧成形を行って層別の成形体、即ち単層成
形体を作製し、各単層成形体を定められた順序に積層さ
れるよう積重ね、この積重ねた成形物を、前記(1)及
び(2)の手法から得られた成形圧のうち最も低い値で
あるPbを二次成形圧として加圧成形し、各層が一体と
なった多層成形体を作製する。ここで加圧成形としては
望ましくは冷間等方加圧成形(CIP)を行うとより強
固に層界面が密着された成形体となるので良い。この多
層成形体を例えばその成分、形状に応じて常圧又は雰囲
気加圧型の電気炉を用い、前記焼成条件で焼結すること
により反りや剥離等のない多層焼結体を製造することが
できる。
【0016】
【実施例】以下、実施例によりこの発明を具体的に詳し
く説明する。 [実施例1] 平均粒径2μmの立方晶窒化硼素(以
下、cBNと記す。)粉末と平均粒径0.5μmのアル
ミナ粉末をそれぞれ50容量%、成形助剤としてパラフ
ィン(#135)粉末を外割で2重量%となるよう秤量
した後、トルエンとイソプロピルアルコールを30:7
0容量%の混合溶媒でアルミナ製ボールミルを使用して
湿式混合後、減圧乾燥機で溶媒を除去したものを250
μmのステンレス製篩を通過させcBN−アルミナ混合
粉末を作製した。一方、炭化タングステン粉末と金属コ
バルト粉末を混合し、結合助剤としてパラフィンを約2
重量%均一に添加し、噴霧乾燥法により造粒した顆粒を
250μmのステンレス製篩を通過させて超硬合金粉末
を作製した。これらの粉末をそれぞれ一軸加圧成形機で
ハイス鋼製のダイス中に入れ、φ40mm、厚さ約3m
mとなるよう表1に示す各成形圧で成形した後、各成形
体を窒素雰囲気中1380℃で1時間焼成し、焼結体を
作製した。各成形体と焼結体の体積を測定し、その焼成
収縮率を算出した。各成分毎の加圧成形体の成形圧の変
化による焼成収縮率の値を表1に合わせて記す。
く説明する。 [実施例1] 平均粒径2μmの立方晶窒化硼素(以
下、cBNと記す。)粉末と平均粒径0.5μmのアル
ミナ粉末をそれぞれ50容量%、成形助剤としてパラフ
ィン(#135)粉末を外割で2重量%となるよう秤量
した後、トルエンとイソプロピルアルコールを30:7
0容量%の混合溶媒でアルミナ製ボールミルを使用して
湿式混合後、減圧乾燥機で溶媒を除去したものを250
μmのステンレス製篩を通過させcBN−アルミナ混合
粉末を作製した。一方、炭化タングステン粉末と金属コ
バルト粉末を混合し、結合助剤としてパラフィンを約2
重量%均一に添加し、噴霧乾燥法により造粒した顆粒を
250μmのステンレス製篩を通過させて超硬合金粉末
を作製した。これらの粉末をそれぞれ一軸加圧成形機で
ハイス鋼製のダイス中に入れ、φ40mm、厚さ約3m
mとなるよう表1に示す各成形圧で成形した後、各成形
体を窒素雰囲気中1380℃で1時間焼成し、焼結体を
作製した。各成形体と焼結体の体積を測定し、その焼成
収縮率を算出した。各成分毎の加圧成形体の成形圧の変
化による焼成収縮率の値を表1に合わせて記す。
【0017】
【表1】
【0018】表1に記す如くcBN−アルミナ混合粉末
と超硬合金粉末はそれぞれ1.3t/cm2、1.1t
/cm2の成形圧で加圧成形したものを焼結すると、何
れの成分からなる焼結体も焼成収縮率が同じ値になるこ
とが判明した。次に、一軸加圧成形機のハイス鋼製のダ
イス中にまず前記同様に調整を行ったcBNとアルミナ
の混合粉末を充填し、1.3t/cm2で加圧成形して
φ40mm、厚さ約3mmの円板形状成形物を作製した
後、該ダイス中にこの成形物を留め、この成形物上に前
記同様に調整した超硬合金粉末を積載充填したものを
1.1t/cm2で加圧成形し、2層成形体を作製し
た。該2層成形体を窒素雰囲気中1380℃で1時間焼
成した。得られた2層焼結体は2層が十分固着してお
り、反り、剥離、亀裂の何れも存在しない相対密度95
%以上の高緻密なものであった。
と超硬合金粉末はそれぞれ1.3t/cm2、1.1t
/cm2の成形圧で加圧成形したものを焼結すると、何
れの成分からなる焼結体も焼成収縮率が同じ値になるこ
とが判明した。次に、一軸加圧成形機のハイス鋼製のダ
イス中にまず前記同様に調整を行ったcBNとアルミナ
の混合粉末を充填し、1.3t/cm2で加圧成形して
φ40mm、厚さ約3mmの円板形状成形物を作製した
後、該ダイス中にこの成形物を留め、この成形物上に前
記同様に調整した超硬合金粉末を積載充填したものを
1.1t/cm2で加圧成形し、2層成形体を作製し
た。該2層成形体を窒素雰囲気中1380℃で1時間焼
成した。得られた2層焼結体は2層が十分固着してお
り、反り、剥離、亀裂の何れも存在しない相対密度95
%以上の高緻密なものであった。
【0019】[実施例2] 平均粒径3μmのダイヤモ
ンド粒と炭化タングステン粉末と金属コバルト粉末をそ
の体積配合比がダイヤモンド:炭化タングステン:金属
コバルト=44:48:8となるよう湿式混合し、これ
にパラフィンを2重量%均一に添加し、この混合物を噴
霧乾燥法により造粒した顆粒を250μmのステンレス
製篩を通過させて超硬合金−ダイヤモンド混合粉末を作
製した。この粉末の他、前記実施例1と同様に調整を行
ったcBN−アルミナ混合粉末と超硬合金粉末を用い、
これらの粉末をそれぞれ一軸加圧成形機でハイス鋼製の
ダイス中に入れ、φ40mm、厚さ約3mmとなるよう
表2に示す各成形圧で成形した後、各成形体を窒素雰囲
気中1380℃で1時間焼成し、焼結体を作製した。各
成形体と焼結体の体積を測定し、その焼成収縮率を算出
した。各成分毎の加圧成形体の成形圧の変化による焼成
収縮率の値を表2に合わせて記す。
ンド粒と炭化タングステン粉末と金属コバルト粉末をそ
の体積配合比がダイヤモンド:炭化タングステン:金属
コバルト=44:48:8となるよう湿式混合し、これ
にパラフィンを2重量%均一に添加し、この混合物を噴
霧乾燥法により造粒した顆粒を250μmのステンレス
製篩を通過させて超硬合金−ダイヤモンド混合粉末を作
製した。この粉末の他、前記実施例1と同様に調整を行
ったcBN−アルミナ混合粉末と超硬合金粉末を用い、
これらの粉末をそれぞれ一軸加圧成形機でハイス鋼製の
ダイス中に入れ、φ40mm、厚さ約3mmとなるよう
表2に示す各成形圧で成形した後、各成形体を窒素雰囲
気中1380℃で1時間焼成し、焼結体を作製した。各
成形体と焼結体の体積を測定し、その焼成収縮率を算出
した。各成分毎の加圧成形体の成形圧の変化による焼成
収縮率の値を表2に合わせて記す。
【0020】
【表2】
【0021】表2に記す如く、超硬合金−ダイヤモンド
混合粉末、cBN−アルミナ混合粉末と超硬合金粉末は
それぞれ0.9t/cm2、1.3t/cm2、1.1t
/cm2の成形圧で加圧成形したものを焼結すると、何
れの成分からなる焼結体も焼成収縮率が同じ値になるこ
とが判明した。本実施例が目的とする多層焼結体は、ダ
イヤモンド−超硬合金層とcBN−アルミナ層が両端
に、その中間に超硬合金層が存在する3層焼結体であ
る。一軸加圧成形機のハイス鋼製のダイス中にまず前記
同様に調整を行ったcBNとアルミナの混合粉末を充填
し、1.3t/cm2で加圧成形しφ40mm、厚さ約
3mmの円板形状成形物を作製した後、該ダイス中にこ
の成形物を留め、この成形物上に前記同様に調整した超
硬合金粉末を積載充填したものを1.1t/cm2で加
圧成形し、2層成形体を作製し、該ダイス中にこの2層
成形体を留め、更にこの成形体上に前記同様に調整した
超硬合金−ダイヤモンド混合粉末を積載充填したものを
0.9t/cm2で加圧成形し、3層成形体を作製し
た。該3層成形体を窒素雰囲気中1380℃で1時間焼
成した。得られた3層焼結体は各層が十分固着してお
り、反り、剥離、亀裂の何れも存在しない相対密度95
%以上の高緻密なものであった。
混合粉末、cBN−アルミナ混合粉末と超硬合金粉末は
それぞれ0.9t/cm2、1.3t/cm2、1.1t
/cm2の成形圧で加圧成形したものを焼結すると、何
れの成分からなる焼結体も焼成収縮率が同じ値になるこ
とが判明した。本実施例が目的とする多層焼結体は、ダ
イヤモンド−超硬合金層とcBN−アルミナ層が両端
に、その中間に超硬合金層が存在する3層焼結体であ
る。一軸加圧成形機のハイス鋼製のダイス中にまず前記
同様に調整を行ったcBNとアルミナの混合粉末を充填
し、1.3t/cm2で加圧成形しφ40mm、厚さ約
3mmの円板形状成形物を作製した後、該ダイス中にこ
の成形物を留め、この成形物上に前記同様に調整した超
硬合金粉末を積載充填したものを1.1t/cm2で加
圧成形し、2層成形体を作製し、該ダイス中にこの2層
成形体を留め、更にこの成形体上に前記同様に調整した
超硬合金−ダイヤモンド混合粉末を積載充填したものを
0.9t/cm2で加圧成形し、3層成形体を作製し
た。該3層成形体を窒素雰囲気中1380℃で1時間焼
成した。得られた3層焼結体は各層が十分固着してお
り、反り、剥離、亀裂の何れも存在しない相対密度95
%以上の高緻密なものであった。
【0022】[実施例3] 平均粒径2μmのcBN粒
と炭化タングステン粉末と金属コバルト粉末をその体積
配合比がcBN:炭化タングステン:金属コバルト=5
0:41:9となるよう湿式混合し、これにパラフィン
を2重量%均一に添加し、この混合物を噴霧乾燥法によ
り造粒した顆粒を250μmのステンレス製篩を通過さ
せて超硬合金−cBN混合粉末を作製した。この粉末の
他に前記実施例2と同様に調整を行った、超硬合金−ダ
イヤモンド混合粉末、及び超硬合金粉末の計3種類の粉
末を用い、これらの粉末をそれぞれ一軸加圧成形機でハ
イス鋼製のダイス中に入れ、成形圧を全て0.9t/c
m2で加圧成形し、3種類の成分が異なる成形体を作製
した。各成形体を全て窒素雰囲気中1380℃で1時間
焼成し、3種類の焼結体を作製した。これら3種類の焼
結体につき各成分毎の成形体から焼結体への焼成収縮率
(体積収縮率)を測定した結果、最大の収縮率は、1.
8%となった超硬合金のみを成分としたものであり、最
小の収縮率は、0.4%となった超硬合金−ダイヤモン
ド混合物を成分としたものであった。また、超硬合金−
cBN混合物を成分としたものの収縮率は、その中間の
1.2%であった。次に、前記実施例2の結果から超硬
合金−ダイヤモンド混合粉末により作製した焼結体と超
硬合金粉末のみから作製した焼結体の焼成収縮率が同一
になる為の成形圧は、それぞれ0.9t/cm2と1.
1t/cm2であることから、この成形圧と前記の各成
分毎の焼成収縮率との関係から成形圧算出の為の前記
[式1]を用いて、超硬合金−cBN混合物の成形圧を
算出したところ、1.0t/cm2となった。本実施例
が目的とする多層焼結体は、ダイヤモンド−超硬合金層
と超硬合金−cBN層が両端に、その中間に超硬合金層
が存在する3層焼結体である。一軸加圧成形機のハイス
鋼製のダイス中に前記同様に調整を行った粉末を充填し
て、超硬合金−cBN混合粉末を用いたものでは成形圧
を1.0t/cm2とし、超硬合金粉末を用いたもので
は成形圧を1.1t/cm2とし、更に超硬合金−ダイ
ヤモンド混合粉末を用いたものでは成形圧を0.9t/
cm2として、何れもφ40mm、厚さ約2.5mmの
円板形状成形体を加圧成形により成分毎に別個、即ち3
種類の単層成形体を作製した。各単層成形体をダイヤモ
ンド−超硬合金層と超硬合金−cBN層が両端に、その
中間に超硬合金層が存在するように積載し、これをラバ
ーモールドに脱気封入し、CIPにより0.9t/cm
2で等方加圧成形を行った。得られた成形体は、各層が
密着した3層構造の一体化されたものであった。この3
層成形体を窒素雰囲気中1380℃で1時間焼成した。
得られた3層焼結体は各層が十分固着しており、反り、
剥離、亀裂の何れも存在しない相対密度95%以上の高
緻密なものであった。
と炭化タングステン粉末と金属コバルト粉末をその体積
配合比がcBN:炭化タングステン:金属コバルト=5
0:41:9となるよう湿式混合し、これにパラフィン
を2重量%均一に添加し、この混合物を噴霧乾燥法によ
り造粒した顆粒を250μmのステンレス製篩を通過さ
せて超硬合金−cBN混合粉末を作製した。この粉末の
他に前記実施例2と同様に調整を行った、超硬合金−ダ
イヤモンド混合粉末、及び超硬合金粉末の計3種類の粉
末を用い、これらの粉末をそれぞれ一軸加圧成形機でハ
イス鋼製のダイス中に入れ、成形圧を全て0.9t/c
m2で加圧成形し、3種類の成分が異なる成形体を作製
した。各成形体を全て窒素雰囲気中1380℃で1時間
焼成し、3種類の焼結体を作製した。これら3種類の焼
結体につき各成分毎の成形体から焼結体への焼成収縮率
(体積収縮率)を測定した結果、最大の収縮率は、1.
8%となった超硬合金のみを成分としたものであり、最
小の収縮率は、0.4%となった超硬合金−ダイヤモン
ド混合物を成分としたものであった。また、超硬合金−
cBN混合物を成分としたものの収縮率は、その中間の
1.2%であった。次に、前記実施例2の結果から超硬
合金−ダイヤモンド混合粉末により作製した焼結体と超
硬合金粉末のみから作製した焼結体の焼成収縮率が同一
になる為の成形圧は、それぞれ0.9t/cm2と1.
1t/cm2であることから、この成形圧と前記の各成
分毎の焼成収縮率との関係から成形圧算出の為の前記
[式1]を用いて、超硬合金−cBN混合物の成形圧を
算出したところ、1.0t/cm2となった。本実施例
が目的とする多層焼結体は、ダイヤモンド−超硬合金層
と超硬合金−cBN層が両端に、その中間に超硬合金層
が存在する3層焼結体である。一軸加圧成形機のハイス
鋼製のダイス中に前記同様に調整を行った粉末を充填し
て、超硬合金−cBN混合粉末を用いたものでは成形圧
を1.0t/cm2とし、超硬合金粉末を用いたもので
は成形圧を1.1t/cm2とし、更に超硬合金−ダイ
ヤモンド混合粉末を用いたものでは成形圧を0.9t/
cm2として、何れもφ40mm、厚さ約2.5mmの
円板形状成形体を加圧成形により成分毎に別個、即ち3
種類の単層成形体を作製した。各単層成形体をダイヤモ
ンド−超硬合金層と超硬合金−cBN層が両端に、その
中間に超硬合金層が存在するように積載し、これをラバ
ーモールドに脱気封入し、CIPにより0.9t/cm
2で等方加圧成形を行った。得られた成形体は、各層が
密着した3層構造の一体化されたものであった。この3
層成形体を窒素雰囲気中1380℃で1時間焼成した。
得られた3層焼結体は各層が十分固着しており、反り、
剥離、亀裂の何れも存在しない相対密度95%以上の高
緻密なものであった。
【0023】[比較例] 実施例1と同様に調整して得
たcBN−アルミナ粉末と超硬合金粉末の各整粒粉末を
実施例1と同様の成形機で1.3t/cm2の同じ成形
圧でそれぞれの成分毎に別個に加圧成形し、2種類のそ
れぞれφ40mm、厚さ約3.0mmの成形体を作製し
た。この2種類の成形体を積重ね、これをラバーモール
ドに脱気封入し、CIPにより0.9t/cm2で等方
加圧成形を行った。得られた成形体は各層が密着して一
体となった2層成形体であったが、超硬合金相側が凸に
なる反りを生じた。反りの最大高さは約0.5mmであ
った。更にこの2層成形体を窒素雰囲気中1380℃で
1時間焼成した。得られた2層焼結体は、超硬合金側へ
の反りが更に進行しており、反りの最大高さは約0.7
mmとなった。更に、この焼結体は一部の層界面で微少
な剥離も観察された。
たcBN−アルミナ粉末と超硬合金粉末の各整粒粉末を
実施例1と同様の成形機で1.3t/cm2の同じ成形
圧でそれぞれの成分毎に別個に加圧成形し、2種類のそ
れぞれφ40mm、厚さ約3.0mmの成形体を作製し
た。この2種類の成形体を積重ね、これをラバーモール
ドに脱気封入し、CIPにより0.9t/cm2で等方
加圧成形を行った。得られた成形体は各層が密着して一
体となった2層成形体であったが、超硬合金相側が凸に
なる反りを生じた。反りの最大高さは約0.5mmであ
った。更にこの2層成形体を窒素雰囲気中1380℃で
1時間焼成した。得られた2層焼結体は、超硬合金側へ
の反りが更に進行しており、反りの最大高さは約0.7
mmとなった。更に、この焼結体は一部の層界面で微少
な剥離も観察された。
【0024】
【発明の効果】本発明においては多層焼結体を構成する
各層に対応する成分からなる成形体から焼結体への焼成
収縮率を測定し、この収縮率が同一の値となるような各
成分毎の成形圧を選定することによって多層焼結体を得
ることが出来る。この成形圧の選定にあたっては、最小
限の実施結果に基づく計算によって容易に求めることが
できる為、特に多くの層から構成される多層焼結体を作
製する上では極めて適した方法である。また、本発明は
層数のみならず多層体を構成する層配列の指定有無によ
ってより最適な方策を選択できる為、その適用性にも優
れている。また、本発明の何れの方法も、反りや界面剥
離、或いは亀裂等がない多層焼結体を容易に製造するこ
とができる為、例えば、立方晶窒化ホウ素(cBN)系
やダイヤモンド系の切削工具等の超硬質切削部材を多層
化するのに十分適用でき、その結果、これまで困難とさ
れてきた金属製工具本体への該部材の鑞付けを可能にす
る。
各層に対応する成分からなる成形体から焼結体への焼成
収縮率を測定し、この収縮率が同一の値となるような各
成分毎の成形圧を選定することによって多層焼結体を得
ることが出来る。この成形圧の選定にあたっては、最小
限の実施結果に基づく計算によって容易に求めることが
できる為、特に多くの層から構成される多層焼結体を作
製する上では極めて適した方法である。また、本発明は
層数のみならず多層体を構成する層配列の指定有無によ
ってより最適な方策を選択できる為、その適用性にも優
れている。また、本発明の何れの方法も、反りや界面剥
離、或いは亀裂等がない多層焼結体を容易に製造するこ
とができる為、例えば、立方晶窒化ホウ素(cBN)系
やダイヤモンド系の切削工具等の超硬質切削部材を多層
化するのに十分適用でき、その結果、これまで困難とさ
れてきた金属製工具本体への該部材の鑞付けを可能にす
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B22F 3/02 B22F 3/02 P
Claims (2)
- 【請求項1】 同一温度及び雰囲気の焼成条件で緻密化
焼結可能な、少なくとも隣接する層が異なる成分の層か
らなる以外は層の構成順序を無視して良い多層焼結体に
おいて、予め多層焼結体を構成する各層の成分に対応す
る各原料粉末を用いて、同一の成形圧によって加圧成形
を行い各成分毎の成形体を個々に作製し、この各成形体
を前記焼成条件で焼結を行った際の焼成収縮率が最も大
きい値となった焼結体の成分と焼成収縮率が最も小さい
値となった焼結体の成分に対応する原料粉末を選出した
後、この両原料粉末についてそれぞれ種々の成形圧で加
圧成形した成形体を作製し、これを全て前記焼成条件で
焼結させ、同一の焼成収縮率に至らしめることができる
それぞれ成分毎の成形圧を選定し、その間の焼成収縮率
を示す成分に対する成形圧は、同様に該成分に対応する
原料を種々の成形圧で加圧成形したものを前記焼成条件
で焼結させて、他の成分からなる焼結体と同一の焼成収
縮率に至らしめることができる成形圧を選定するか、或
いは焼成収縮率が大きいものの値から小さいものの値へ
と低下するに連れ、前記最大収縮率のものに対して定め
た成形圧の値から最小収縮率のものに対して定めた成形
圧の値まで各成分に該当する同一の焼成収縮率を得るた
めの成形圧も一次関数的に減少した値となる関係から算
出し、次に前記最大の焼成収縮率を示すに至った成分に
相当する原料粉末を前記の各成形圧のうち最も大きい成
形圧で加圧成形して単層成形体を作製し、この単層成形
体上に、2番目に大きい焼成収縮率を示すに至った成分
に該当する原料粉末を積載したものを該成分の焼成収縮
率に該当する前記で求めた成形圧で加圧成形して2層成
形体を作製し、3層以上からなる場合は、その直前に積
載した成分の次に小さい焼成収縮率を示すに至った成分
に相当する原料粉末を前成分までを積層した成形体上に
積載し、その成形圧を新たに積載した成分に対応する前
記で求めた値で加圧成形を行うことで多層成形体を作製
せしめ、この操作を最も小さい焼成収縮率を示す成分に
相当する原料が積層された多層成形体が得られる迄繰り
返し、得られた多層成形体を前記同一温度及び同一雰囲
気の焼成条件で焼結することを特徴とする多層焼結体の
製造方法。 - 【請求項2】 同一温度及び同一雰囲気の焼成条件で緻
密化焼結可能な、少なくとも隣接する層が異なる成分の
層からなるものであって、層の構成順序が定められた多
層焼結体において、予め多層焼結体を構成する各層の成
分に対応する各原料粉末を用いて、同一の成形圧によっ
て加圧成形を行い各成分毎の成形体を個々に作製し、こ
の各成形体を前記焼成条件で焼結を行った際の焼成収縮
率が最も大きい値となった焼結体の成分と焼成収縮率が
最も小さい値となった焼結体の成分に対応する原料粉末
を選出した後、この両原料粉末についてそれぞれ種々の
成形圧で加圧成形した成形体を作製し、これを全て前記
焼成条件で焼結させ、同一の焼成収縮率に至らしめるこ
とができるそれぞれ成分毎の成形圧を選定し、その間の
焼成収縮率を示す成分に対する成形圧は、同様に該成分
に対応する原料を種々の成形圧で加圧成形したものを前
記焼成条件で焼結させて、他の成分からなる焼結体と同
一の焼成収縮率に至らしめることができる成形圧を選定
するか、或いは焼成収縮率が大きいものの値から小さい
ものの値へと低下するに連れ、前記最大収縮率のものに
対して定めた成形圧の値から最小収縮率のものに対して
定めた成形圧の値まで各成分に対応する同一の焼成収縮
率を得るための成形圧も一次関数的に減少した値となる
関係から算出し、次にこの手法で求めた成形圧を各成分
に対応するそれぞれの一次成形圧として、各成分原料を
それに対応する一次成形圧で加圧成形し、個々の単層成
形体を作製した後、該単層成形体を所定の層配列となる
よう積層した積層物を前記各成形圧のうち最も低い成形
圧を二次成形圧として用いて加圧成形し、得た多層成形
体を前記同一温度及び同一雰囲気の焼成条件で焼結する
ことを特徴とする多層焼結体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7334033A JPH09143512A (ja) | 1995-11-29 | 1995-11-29 | 多層焼結体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7334033A JPH09143512A (ja) | 1995-11-29 | 1995-11-29 | 多層焼結体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09143512A true JPH09143512A (ja) | 1997-06-03 |
Family
ID=18272758
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7334033A Pending JPH09143512A (ja) | 1995-11-29 | 1995-11-29 | 多層焼結体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09143512A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001049485A1 (en) * | 1999-12-30 | 2001-07-12 | Ceramic Fuel Cells Limited | Laminated structure and method of forming same |
CZ303033B6 (cs) * | 2001-03-10 | 2012-03-07 | Vita Zahnfabrik H. Rauter Gmbh & Co. Kg | Kompozitní materiál s porézní anorganicko-nekovovou matricí a druhým materiálem, zpusob prípravy tohoto kompozitního materiálu, použití tohoto kompozitního materiálu, vícevrstvý tvárený díl obsahující tento kompozitní materiál a zpusob výroby tohoto |
WO2019208133A1 (ja) * | 2018-04-24 | 2019-10-31 | 住友電気工業株式会社 | 複合焼結体 |
-
1995
- 1995-11-29 JP JP7334033A patent/JPH09143512A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001049485A1 (en) * | 1999-12-30 | 2001-07-12 | Ceramic Fuel Cells Limited | Laminated structure and method of forming same |
CZ303033B6 (cs) * | 2001-03-10 | 2012-03-07 | Vita Zahnfabrik H. Rauter Gmbh & Co. Kg | Kompozitní materiál s porézní anorganicko-nekovovou matricí a druhým materiálem, zpusob prípravy tohoto kompozitního materiálu, použití tohoto kompozitního materiálu, vícevrstvý tvárený díl obsahující tento kompozitní materiál a zpusob výroby tohoto |
WO2019208133A1 (ja) * | 2018-04-24 | 2019-10-31 | 住友電気工業株式会社 | 複合焼結体 |
US11920222B2 (en) | 2018-04-24 | 2024-03-05 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | Composite sintered material |
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