JPH091421A - 加工手段の軸固定装置 - Google Patents
加工手段の軸固定装置Info
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- JPH091421A JPH091421A JP17284695A JP17284695A JPH091421A JP H091421 A JPH091421 A JP H091421A JP 17284695 A JP17284695 A JP 17284695A JP 17284695 A JP17284695 A JP 17284695A JP H091421 A JPH091421 A JP H091421A
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- sleeve
- axial direction
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 回転軸に移動調節自在に配設した加工手段
を、該回転軸に対して簡単に位置決め固定し得る。 【構成】 軸固定装置20は、回転軸12に第1スリー
ブ22が挿通配設されている。第1スリーブ22の薄肉
部22bにはスリット30が設けられており、該薄肉部
22bが径方向へ変形し得るようになっている。また該
薄肉部22bの外側には、テーパが形成されたリング状
の押圧スリーブ32が外嵌されている。更に押圧スリー
ブ32には、そのテーパと対応するテーパが内側面に形
成された第2スリーブ36が外嵌されている。この第2
スリーブ36は、弾性部材28を介して常に第1スリー
ブ22から離間する方向に弾力付勢されている。従って
軸固定装置20は、第2スリーブ36と押圧スリーブ3
2を介して、第1スリーブ22の薄肉部22bを回転軸
12に押圧変形させることにより、位置決め固定され
る。
を、該回転軸に対して簡単に位置決め固定し得る。 【構成】 軸固定装置20は、回転軸12に第1スリー
ブ22が挿通配設されている。第1スリーブ22の薄肉
部22bにはスリット30が設けられており、該薄肉部
22bが径方向へ変形し得るようになっている。また該
薄肉部22bの外側には、テーパが形成されたリング状
の押圧スリーブ32が外嵌されている。更に押圧スリー
ブ32には、そのテーパと対応するテーパが内側面に形
成された第2スリーブ36が外嵌されている。この第2
スリーブ36は、弾性部材28を介して常に第1スリー
ブ22から離間する方向に弾力付勢されている。従って
軸固定装置20は、第2スリーブ36と押圧スリーブ3
2を介して、第1スリーブ22の薄肉部22bを回転軸
12に押圧変形させることにより、位置決め固定され
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、加工手段の軸固定装
置に関し、更に詳細には、回転軸に一基あるいは複数基
の加工手段を備え、例えば木材等の被加工部材を所定長
さに切断するに際して、該回転軸に対する加工手段の取
付け位置を、被加工部材の所定寸法に応じて適宜移動さ
せ得るようにした加工手段の軸固定装置に関するもので
ある。
置に関し、更に詳細には、回転軸に一基あるいは複数基
の加工手段を備え、例えば木材等の被加工部材を所定長
さに切断するに際して、該回転軸に対する加工手段の取
付け位置を、被加工部材の所定寸法に応じて適宜移動さ
せ得るようにした加工手段の軸固定装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来技術】長尺の板状または棒状の被加工部材として
の木材を所定長さに順次切断あるいは溝突き加工する切
断装置が知られている。この切断装置は、図6に示すよ
うに、モータ等の駆動源(図示せず)に接続された回転軸
12に対して、所定距離だけ夫々離間させて複数の加工
手段としての丸鋸14が固定されており、木材16を一
度の作業で複数の長さに切断加工することができる。前
記丸鋸14は、回転軸12が挿通される中心孔に整列さ
せた状態で該丸鋸14の両端部からフランジ18が取付
けられており、丸鋸14を回転軸12に取付ける際に
は、同軸上に突出成形されたボス部19にボルト等の止
着部材を螺入して回転軸12に固定するようになってい
る。また木材16の切断長さを変える際には、止着部材
をボス部19から取外して回転軸12との固定を解除し
た後に、回転軸12に沿って所定位置まで移動させる。
の木材を所定長さに順次切断あるいは溝突き加工する切
断装置が知られている。この切断装置は、図6に示すよ
うに、モータ等の駆動源(図示せず)に接続された回転軸
12に対して、所定距離だけ夫々離間させて複数の加工
手段としての丸鋸14が固定されており、木材16を一
度の作業で複数の長さに切断加工することができる。前
記丸鋸14は、回転軸12が挿通される中心孔に整列さ
せた状態で該丸鋸14の両端部からフランジ18が取付
けられており、丸鋸14を回転軸12に取付ける際に
は、同軸上に突出成形されたボス部19にボルト等の止
着部材を螺入して回転軸12に固定するようになってい
る。また木材16の切断長さを変える際には、止着部材
をボス部19から取外して回転軸12との固定を解除し
た後に、回転軸12に沿って所定位置まで移動させる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記丸鋸14の軸固定
手段では、ボルト等の止着部材を使用するため、丸鋸1
4の離間幅を変更する際には、止着部材を緩めた後に丸
鋸14を軸方向に移動して位置決めし、次いで止着部材
を締付ける必要がある。このため、調節作業に手間と時
間とを要し、ロスタイムが多くなって製造能率の向上が
図られない等の欠点が指摘される。また、作業者によっ
て止着部材の締付け具合はまちまちであり、締付け具合
が緩い場合は、切断作業中に丸鋸14が軸方向に移動し
て不良品が発生する難点もある。
手段では、ボルト等の止着部材を使用するため、丸鋸1
4の離間幅を変更する際には、止着部材を緩めた後に丸
鋸14を軸方向に移動して位置決めし、次いで止着部材
を締付ける必要がある。このため、調節作業に手間と時
間とを要し、ロスタイムが多くなって製造能率の向上が
図られない等の欠点が指摘される。また、作業者によっ
て止着部材の締付け具合はまちまちであり、締付け具合
が緩い場合は、切断作業中に丸鋸14が軸方向に移動し
て不良品が発生する難点もある。
【0004】
【発明の目的】この発明は、前述した従来技術に係る加
工手段の軸固定装置に内在している欠点に鑑み、これを
好適に解決するべく提案されたものであって、回転軸に
移動調節自在に配設した加工手段を、該回転軸に対して
簡単に位置決め固定し得るようにした加工手段の軸固定
装置を提供することを目的とする。
工手段の軸固定装置に内在している欠点に鑑み、これを
好適に解決するべく提案されたものであって、回転軸に
移動調節自在に配設した加工手段を、該回転軸に対して
簡単に位置決め固定し得るようにした加工手段の軸固定
装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を克服し、所期
の目的を好適に達成するため、本発明に係る加工手段の
軸固定装置は、被加工部材を切断あるいは溝加工する加
工手段を、駆動源と連結した回転軸に配設した切断装置
において、前記回転軸に対して軸方向への移動を許容し
た状態で一体回転可能に外嵌され、一端部に前記加工手
段が配設される第1スリーブと、この第1スリーブに設
けられ、前記回転軸の径方向に変形可能な変形部と、前
記第1スリーブに外嵌され、軸方向に摺動可能な第2ス
リーブと、前記第1スリーブに対して第2スリーブを軸
方向に移動することにより、第1スリーブの変形部を前
記回転軸の軸心方向に変形させて第1スリーブを回転軸
に位置決め固定する押圧機構とから構成したことを特徴
とする。
の目的を好適に達成するため、本発明に係る加工手段の
軸固定装置は、被加工部材を切断あるいは溝加工する加
工手段を、駆動源と連結した回転軸に配設した切断装置
において、前記回転軸に対して軸方向への移動を許容し
た状態で一体回転可能に外嵌され、一端部に前記加工手
段が配設される第1スリーブと、この第1スリーブに設
けられ、前記回転軸の径方向に変形可能な変形部と、前
記第1スリーブに外嵌され、軸方向に摺動可能な第2ス
リーブと、前記第1スリーブに対して第2スリーブを軸
方向に移動することにより、第1スリーブの変形部を前
記回転軸の軸心方向に変形させて第1スリーブを回転軸
に位置決め固定する押圧機構とから構成したことを特徴
とする。
【0006】また、前記目的を好適に達成するため本願
の別の発明に係る加工手段の軸固定装置は、被加工部材
を切断あるいは溝加工する加工手段を、駆動源と連結し
た回転軸に配設した切断装置において、前記回転軸に対
して軸方向への移動を許容した状態で一体回転可能に外
嵌され、軸方向一方に前記加工手段が配設される厚肉部
を成形すると共に、軸方向他方に周方向に等間隔で複数
のスリットが形成された薄肉部を成形した第1スリーブ
と、前記第1スリーブの薄肉部に軸方向の移動を規制さ
れた状態で外嵌され、その外周面に軸方向のテーパが形
成された押圧スリーブと、前記押圧スリーブの外側に軸
方向に移動自在に配設され、その内周面に該スリーブの
テーパと対応するテーパが形成された第2スリーブと、
前記第1スリーブの厚肉部と第2スリーブとの間に弾力
的に介挿され、第1スリーブに対して第2スリーブを軸
方向に移動付勢して、前記押圧スリーブのテーパと第2
スリーブのテーパとの楔作用により前記薄肉部を前記回
転軸の軸心方向に押圧変形させて、第1スリーブを回転
軸に位置決め固定する弾性部材とからなり、前記弾性部
材の弾力に抗して第2スリーブを軸方向に移動すること
により、前記押圧スリーブのテーパと第2スリーブのテ
ーパとの楔作用を解除して、前記回転軸に対する第1ス
リーブの軸方向の移動を許容するよう構成したことを特
徴とする。
の別の発明に係る加工手段の軸固定装置は、被加工部材
を切断あるいは溝加工する加工手段を、駆動源と連結し
た回転軸に配設した切断装置において、前記回転軸に対
して軸方向への移動を許容した状態で一体回転可能に外
嵌され、軸方向一方に前記加工手段が配設される厚肉部
を成形すると共に、軸方向他方に周方向に等間隔で複数
のスリットが形成された薄肉部を成形した第1スリーブ
と、前記第1スリーブの薄肉部に軸方向の移動を規制さ
れた状態で外嵌され、その外周面に軸方向のテーパが形
成された押圧スリーブと、前記押圧スリーブの外側に軸
方向に移動自在に配設され、その内周面に該スリーブの
テーパと対応するテーパが形成された第2スリーブと、
前記第1スリーブの厚肉部と第2スリーブとの間に弾力
的に介挿され、第1スリーブに対して第2スリーブを軸
方向に移動付勢して、前記押圧スリーブのテーパと第2
スリーブのテーパとの楔作用により前記薄肉部を前記回
転軸の軸心方向に押圧変形させて、第1スリーブを回転
軸に位置決め固定する弾性部材とからなり、前記弾性部
材の弾力に抗して第2スリーブを軸方向に移動すること
により、前記押圧スリーブのテーパと第2スリーブのテ
ーパとの楔作用を解除して、前記回転軸に対する第1ス
リーブの軸方向の移動を許容するよう構成したことを特
徴とする。
【0007】更に、前記目的を好適に達成するため本願
の別の発明に係る加工手段の軸固定装置は、被加工部材
を切断あるいは溝加工する加工手段を、駆動源と連結し
た回転軸に配設した切断装置において、前記回転軸に対
して軸方向への移動を許容した状態で一体回転可能に外
嵌され、一端に前記加工手段が配設される第1スリーブ
と、前記第1スリーブに形成されて径方向に延在して外
周面で開放する摺動孔の内部に摺動自在に配設された作
動部材と、前記第1スリーブにおける回転軸と当接する
内周面側の内部に画成され、前記摺動孔と連通すると共
に圧力流体を充填した空間と、前記第1スリーブの外側
に軸方向に移動自在に配設され、その軸方向移動に伴っ
て前記摺動孔から外方に突出する作動部材を径方向内方
に移動させる第2スリーブとからなり、前記第2スリー
ブにより作動部材を内方に移動させた際に、前記空間に
充填した圧力流体を圧縮することにより、第1スリーブ
における空間より内側の変形部を回転軸の軸心方向に膨
出して、第1スリーブを回転軸に位置決め固定すると共
に、第2スリーブを軸方向に移動して作動部材の外方へ
の移動を許容することにより、前記圧力流体の圧縮を解
除して、前記回転軸に対する第1スリーブの軸方向の移
動を許容するよう構成したことを特徴とする。
の別の発明に係る加工手段の軸固定装置は、被加工部材
を切断あるいは溝加工する加工手段を、駆動源と連結し
た回転軸に配設した切断装置において、前記回転軸に対
して軸方向への移動を許容した状態で一体回転可能に外
嵌され、一端に前記加工手段が配設される第1スリーブ
と、前記第1スリーブに形成されて径方向に延在して外
周面で開放する摺動孔の内部に摺動自在に配設された作
動部材と、前記第1スリーブにおける回転軸と当接する
内周面側の内部に画成され、前記摺動孔と連通すると共
に圧力流体を充填した空間と、前記第1スリーブの外側
に軸方向に移動自在に配設され、その軸方向移動に伴っ
て前記摺動孔から外方に突出する作動部材を径方向内方
に移動させる第2スリーブとからなり、前記第2スリー
ブにより作動部材を内方に移動させた際に、前記空間に
充填した圧力流体を圧縮することにより、第1スリーブ
における空間より内側の変形部を回転軸の軸心方向に膨
出して、第1スリーブを回転軸に位置決め固定すると共
に、第2スリーブを軸方向に移動して作動部材の外方へ
の移動を許容することにより、前記圧力流体の圧縮を解
除して、前記回転軸に対する第1スリーブの軸方向の移
動を許容するよう構成したことを特徴とする。
【0008】
【実施例】次に、本発明に係る加工手段の軸固定装置に
つき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら
以下説明する。なお図6に関して説明した従来公知の各
部材は、同一の符号で指示するものとする。
つき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら
以下説明する。なお図6に関して説明した従来公知の各
部材は、同一の符号で指示するものとする。
【0009】
【第1実施例について】図1は、本発明の第1実施例に
係る加工手段の軸固定装置を示す縦断側面図であって、
該軸固定装置20は、前記丸鋸14を支持する第1スリ
ーブ22が、駆動源(図示せず)に連結される回転軸12
に挿通配置されている。すなわちスリーブ22は、ネジ
等を介して丸鋸14が固定される厚肉部22aと、該厚
肉部22aよりも充分薄い変形部としての薄肉部22b
とが軸方向の一方および他方に成形されたものであっ
て、厚肉部22aにおける外周面部には、後述する如
く、マイコンロボット等の自動制御装置に取付けられた
把持具23の先端部を係合させる第1係合部24が、該
第1スリーブ22の周面全体に亘って凹溝25を設ける
ことで形成される。
係る加工手段の軸固定装置を示す縦断側面図であって、
該軸固定装置20は、前記丸鋸14を支持する第1スリ
ーブ22が、駆動源(図示せず)に連結される回転軸12
に挿通配置されている。すなわちスリーブ22は、ネジ
等を介して丸鋸14が固定される厚肉部22aと、該厚
肉部22aよりも充分薄い変形部としての薄肉部22b
とが軸方向の一方および他方に成形されたものであっ
て、厚肉部22aにおける外周面部には、後述する如
く、マイコンロボット等の自動制御装置に取付けられた
把持具23の先端部を係合させる第1係合部24が、該
第1スリーブ22の周面全体に亘って凹溝25を設ける
ことで形成される。
【0010】また厚肉部22aにおける丸鋸14の取付
面には、回転軸12の溝部12aと略同一形状に成形さ
れたキー材26が取付けられており、このキー材26が
溝部12aに係合している。すなわち第1スリーブ22
は、回転軸12に対して軸方向への移動を許容した状態
で一体回転可能に外嵌される。更に、厚肉部22aと薄
肉部22bとが形成される段部には、例えば皿バネ等の
弾性部材28を係合配置させるための陥凹部22cが形
成されている。
面には、回転軸12の溝部12aと略同一形状に成形さ
れたキー材26が取付けられており、このキー材26が
溝部12aに係合している。すなわち第1スリーブ22
は、回転軸12に対して軸方向への移動を許容した状態
で一体回転可能に外嵌される。更に、厚肉部22aと薄
肉部22bとが形成される段部には、例えば皿バネ等の
弾性部材28を係合配置させるための陥凹部22cが形
成されている。
【0011】前記第1スリーブ22における薄肉部22
bには、図2に示す如く、その周方向に所要間隔で軸方
向に延在する複数のスリット30が設けられている。す
なわちスリット30は、薄肉部22bの開放端部から前
記陥凹部22cまでの部分に、薄肉部22bの厚みより
も狭い幅寸法で設けられており、図に示すように、例え
ば薄肉部22bの周方向に沿って等間隔で6個所形成さ
れている。そして、このスリット30を設けることで、
薄肉部22bが径方向に変形可能となり、後述するよう
に、該薄肉部22bを介して第1スリーブ22を回転軸
12に対して移動不能に支持固定するようになっている
(図3(a)参照)。
bには、図2に示す如く、その周方向に所要間隔で軸方
向に延在する複数のスリット30が設けられている。す
なわちスリット30は、薄肉部22bの開放端部から前
記陥凹部22cまでの部分に、薄肉部22bの厚みより
も狭い幅寸法で設けられており、図に示すように、例え
ば薄肉部22bの周方向に沿って等間隔で6個所形成さ
れている。そして、このスリット30を設けることで、
薄肉部22bが径方向に変形可能となり、後述するよう
に、該薄肉部22bを介して第1スリーブ22を回転軸
12に対して移動不能に支持固定するようになっている
(図3(a)参照)。
【0012】また薄肉部22bの外側には、押圧スリー
ブ32が軸方向に移動自在に外嵌されている。この押圧
スリーブ32は、薄肉部22bよりも厚みを有するリン
グ状部材であって、その外周面は、図1に示すように、
前記第1スリーブ22の厚肉部22aに向って縮径する
テーパが形成されている。なお薄肉部22bの開放端部
近傍に、軸止め用リング34の内周部分が嵌合されてい
る。この軸止め用リング34は、押圧スリーブ32の一
端部に当接して、該押圧スリーブ32が薄肉部22bか
ら脱落するのを防止するべく機能する。
ブ32が軸方向に移動自在に外嵌されている。この押圧
スリーブ32は、薄肉部22bよりも厚みを有するリン
グ状部材であって、その外周面は、図1に示すように、
前記第1スリーブ22の厚肉部22aに向って縮径する
テーパが形成されている。なお薄肉部22bの開放端部
近傍に、軸止め用リング34の内周部分が嵌合されてい
る。この軸止め用リング34は、押圧スリーブ32の一
端部に当接して、該押圧スリーブ32が薄肉部22bか
ら脱落するのを防止するべく機能する。
【0013】更に、第1スリーブ22の薄肉部22bに
外嵌された押圧スリーブ32の外側に、図2に示すよう
に、該第1スリーブ22とは別体の第2スリーブ36が
軸方向に移動自在に外嵌されている。第2スリーブ36
は、押圧スリーブ32よりも厚肉に成形されたリング部
材であって、その内周面には、押圧スリーブ32のテー
パと対応するテーパが形成されている。そしてこの第2
スリーブ36を、該スリーブ36のテーパを押圧スリー
ブ32のテーパに当接させる軸方向に移動させることに
より、図3(a)に示す如く、両テーパの楔作用により前
記薄肉部22bが径方向内方に変形して、その内周面が
前記回転軸12に圧接されるよう構成される。また第2
スリーブ36の外周面には、前記第1スリーブ22に形
成された第1係合部24と略同一の幅寸法に設定された
第2係合部38が、第1スリーブ22の外周面に整列し
た高さで形成されている。この第2スリーブ36が第1
スリーブ22の厚肉部22aと対向する面部は、該第1
スリーブ22の前記陥凹部22cに介装された弾性部材
28に当接しており、これによって第2スリーブ36が
第1スリーブ22に対して常に離間する方向(薄肉部2
2bを径方向内方に変形させる方向)に弾力付勢されて
いる。なお弾性部材28としては、皿バネの他に、例え
ばコイルバネや板バネ等を採用することができる。
外嵌された押圧スリーブ32の外側に、図2に示すよう
に、該第1スリーブ22とは別体の第2スリーブ36が
軸方向に移動自在に外嵌されている。第2スリーブ36
は、押圧スリーブ32よりも厚肉に成形されたリング部
材であって、その内周面には、押圧スリーブ32のテー
パと対応するテーパが形成されている。そしてこの第2
スリーブ36を、該スリーブ36のテーパを押圧スリー
ブ32のテーパに当接させる軸方向に移動させることに
より、図3(a)に示す如く、両テーパの楔作用により前
記薄肉部22bが径方向内方に変形して、その内周面が
前記回転軸12に圧接されるよう構成される。また第2
スリーブ36の外周面には、前記第1スリーブ22に形
成された第1係合部24と略同一の幅寸法に設定された
第2係合部38が、第1スリーブ22の外周面に整列し
た高さで形成されている。この第2スリーブ36が第1
スリーブ22の厚肉部22aと対向する面部は、該第1
スリーブ22の前記陥凹部22cに介装された弾性部材
28に当接しており、これによって第2スリーブ36が
第1スリーブ22に対して常に離間する方向(薄肉部2
2bを径方向内方に変形させる方向)に弾力付勢されて
いる。なお弾性部材28としては、皿バネの他に、例え
ばコイルバネや板バネ等を採用することができる。
【0014】
【第1実施例の作用について】次に、このように構成し
た第1実施例に係る加工手段の軸固定装置の作用につき
説明する。前記軸固定装置20は、図3(a)に示すよう
に、前記弾性部材28によって第2スリーブ36が第1
スリーブ22の厚肉部22aから常に離間する方向に押
圧付勢されている。このとき、第2スリーブ36に当接
している前記押圧スリーブ32が、両者のテーパの楔作
用下において回転軸12の軸心方向に押圧されることに
より、該押圧スリーブ32の内周面に当接する前記薄肉
部22bが、回転軸12の軸心方向に押圧される。これ
により薄肉部22bが回転軸12の軸心方向に押圧変形
され、第1スリーブ22は回転軸12に対して位置決め
固定される。
た第1実施例に係る加工手段の軸固定装置の作用につき
説明する。前記軸固定装置20は、図3(a)に示すよう
に、前記弾性部材28によって第2スリーブ36が第1
スリーブ22の厚肉部22aから常に離間する方向に押
圧付勢されている。このとき、第2スリーブ36に当接
している前記押圧スリーブ32が、両者のテーパの楔作
用下において回転軸12の軸心方向に押圧されることに
より、該押圧スリーブ32の内周面に当接する前記薄肉
部22bが、回転軸12の軸心方向に押圧される。これ
により薄肉部22bが回転軸12の軸心方向に押圧変形
され、第1スリーブ22は回転軸12に対して位置決め
固定される。
【0015】前記丸鋸14の位置を変更する際には、図
3(b)に示す如く、前記第1スリーブ22の外周面に突
設された第1係合部24と第2スリーブ36の外周面に
形成された第2係合部38とを、例えばマイコンロボッ
ト等の自動制御装置に取付けられた把持具23で挟持
し、第2スリーブ36を、前記弾性部材28の弾力に抗
して第1スリーブ22の厚肉部22aに近接移動させ
る。これによって、押圧スリーブ32が受けていた第2
スリーブ36からの押圧力が解除されると同時に、第1
スリーブ22の薄肉部22bが押圧スリーブ32から付
与されていた押圧力が解除される。従って前記回転軸1
2に対する薄肉部22bからの押圧力が解除されるた
め、第1スリーブ22は回転軸12に対してフリーな状
態となり、該第1スリーブ22を回転軸12の軸方向に
移動することができる。
3(b)に示す如く、前記第1スリーブ22の外周面に突
設された第1係合部24と第2スリーブ36の外周面に
形成された第2係合部38とを、例えばマイコンロボッ
ト等の自動制御装置に取付けられた把持具23で挟持
し、第2スリーブ36を、前記弾性部材28の弾力に抗
して第1スリーブ22の厚肉部22aに近接移動させ
る。これによって、押圧スリーブ32が受けていた第2
スリーブ36からの押圧力が解除されると同時に、第1
スリーブ22の薄肉部22bが押圧スリーブ32から付
与されていた押圧力が解除される。従って前記回転軸1
2に対する薄肉部22bからの押圧力が解除されるた
め、第1スリーブ22は回転軸12に対してフリーな状
態となり、該第1スリーブ22を回転軸12の軸方向に
移動することができる。
【0016】そして、第1スリーブ22を回転軸12の
軸方向に移動して丸鋸14の位置を調節した後、前記把
持具23を両係合部24,38から外せば、第2スリー
ブ36は、前記弾性部材28に付勢されて第1スリーブ
22の厚肉部22aから離間する方向に移動する。これ
により、前記薄肉部22bは押圧スリーブ32を介して
回転軸12の軸心方向に押圧され、該薄肉部22bの内
周面が回転軸12に圧接されて第1スリーブ22が位置
め固定される。
軸方向に移動して丸鋸14の位置を調節した後、前記把
持具23を両係合部24,38から外せば、第2スリー
ブ36は、前記弾性部材28に付勢されて第1スリーブ
22の厚肉部22aから離間する方向に移動する。これ
により、前記薄肉部22bは押圧スリーブ32を介して
回転軸12の軸心方向に押圧され、該薄肉部22bの内
周面が回転軸12に圧接されて第1スリーブ22が位置
め固定される。
【0017】このように、第1実施例に係る軸固定装置
では、丸鋸14が配設された第1スリーブ22に対して
第2スリーブ36を軸方向に移動させるだけの簡単な操
作で、該第1スリーブ22を回転軸12の軸方向に移動
調節することができる。しかも、移動調節した後は弾性
部材28の弾力によって第1スリーブ22は確実に位置
決め固定される。なお、弾性部材28の弾力は一定であ
るから、作業者によって第1スリーブ22の固定状態が
まちまちとなることはなく、切断作業中に丸鋸14が軸
方向に移動するのを防止し得るものである。
では、丸鋸14が配設された第1スリーブ22に対して
第2スリーブ36を軸方向に移動させるだけの簡単な操
作で、該第1スリーブ22を回転軸12の軸方向に移動
調節することができる。しかも、移動調節した後は弾性
部材28の弾力によって第1スリーブ22は確実に位置
決め固定される。なお、弾性部材28の弾力は一定であ
るから、作業者によって第1スリーブ22の固定状態が
まちまちとなることはなく、切断作業中に丸鋸14が軸
方向に移動するのを防止し得るものである。
【0018】
【第2実施例について】図4は、本発明の第2実施例に
係る加工手段の軸固定装置を示す縦断側面図であって、
丸鋸14を支持するための第1スリーブ40が、駆動源
(図示せず)に連結される回転軸12に対して挿通配置さ
れている。この第1スリーブ40における丸鋸14の取
付面に近接した部位に、外周面側で開放して径方向に延
在する摺動孔44が、周方向に所要間隔で複数穿設され
ている。そして各摺動孔44の内部に、ピストン46が
摺動自在に嵌挿されている。またピストン46の上端部
には、スチール製のボール材48が自由回転可能に装着
されており、後述する第2スリーブ50がボール材48
に当接するようになっている。なお、摺動孔44内にオ
イルシール68が配設され、該オイルシール68を介し
てピストン46は液密的に嵌挿されている。
係る加工手段の軸固定装置を示す縦断側面図であって、
丸鋸14を支持するための第1スリーブ40が、駆動源
(図示せず)に連結される回転軸12に対して挿通配置さ
れている。この第1スリーブ40における丸鋸14の取
付面に近接した部位に、外周面側で開放して径方向に延
在する摺動孔44が、周方向に所要間隔で複数穿設され
ている。そして各摺動孔44の内部に、ピストン46が
摺動自在に嵌挿されている。またピストン46の上端部
には、スチール製のボール材48が自由回転可能に装着
されており、後述する第2スリーブ50がボール材48
に当接するようになっている。なお、摺動孔44内にオ
イルシール68が配設され、該オイルシール68を介し
てピストン46は液密的に嵌挿されている。
【0019】前記第1スリーブ40における回転軸12
と当接する内周面と摺動孔44との間に、該摺動孔44
と連通して回転軸12の軸方向に所要長さで延在する空
間52が画成されている。この空間52およびピストン
46の下端より下方の摺動孔44の内部に、例えばオイ
ル等の圧力流体54が充填されている。圧力流体54の
充填量は、ピストン46に外力が加えられていない状態
で、図5(b)に示す如く、その上端部が摺動孔44から
外方に所要量だけ突出する量に設定されている。そし
て、ピストン46が第2スリーブ50により径方向内方
に押圧移動されることにより、摺動孔44内の圧力流体
54が空間52に圧入され、これにより空間52より内
方の薄肉の変形部40aが径方向内方に膨出変形するこ
とで、第1スリーブ40を回転軸12に位置決め固定す
るよう構成されている(図5(a)参照)。
と当接する内周面と摺動孔44との間に、該摺動孔44
と連通して回転軸12の軸方向に所要長さで延在する空
間52が画成されている。この空間52およびピストン
46の下端より下方の摺動孔44の内部に、例えばオイ
ル等の圧力流体54が充填されている。圧力流体54の
充填量は、ピストン46に外力が加えられていない状態
で、図5(b)に示す如く、その上端部が摺動孔44から
外方に所要量だけ突出する量に設定されている。そし
て、ピストン46が第2スリーブ50により径方向内方
に押圧移動されることにより、摺動孔44内の圧力流体
54が空間52に圧入され、これにより空間52より内
方の薄肉の変形部40aが径方向内方に膨出変形するこ
とで、第1スリーブ40を回転軸12に位置決め固定す
るよう構成されている(図5(a)参照)。
【0020】前記第1スリーブ40の外周面には、図4
に示すように、第2スリーブ50が軸方向に移動自在に
外嵌されている。この第2スリーブ50は、第1スリー
ブ40よりも薄肉に成形されたリング状の部材であり、
前記丸鋸14と対向する端部側の内周面が、該丸鋸14
に近接するにつれて拡開するテーパ状に成形されてい
る。またこのテーパ部分50aは、前記ピストン46の
上端部に配設された前記ボール材48と当接可能に位置
決めされており、第2スリーブ50を丸鋸14に近接す
る方向に移動することによって、該ピストン46を径方
向内方に向けて強制的に押圧し得るようになっている。
更に、第2スリーブ50の外周面が半径方向に突出した
部分に形成した貫通孔50bには、下端部にロッド56
が突出形成された栓部材58が、該ロッド56を前記回
転軸12の軸心に向けて嵌入されている。またロッド5
6にはコイルバネ60が介装されており、その更に内方
に配設されたボール部材62を、第1スリーブ40の外
周面に常に当接するよう弾力付勢している。
に示すように、第2スリーブ50が軸方向に移動自在に
外嵌されている。この第2スリーブ50は、第1スリー
ブ40よりも薄肉に成形されたリング状の部材であり、
前記丸鋸14と対向する端部側の内周面が、該丸鋸14
に近接するにつれて拡開するテーパ状に成形されてい
る。またこのテーパ部分50aは、前記ピストン46の
上端部に配設された前記ボール材48と当接可能に位置
決めされており、第2スリーブ50を丸鋸14に近接す
る方向に移動することによって、該ピストン46を径方
向内方に向けて強制的に押圧し得るようになっている。
更に、第2スリーブ50の外周面が半径方向に突出した
部分に形成した貫通孔50bには、下端部にロッド56
が突出形成された栓部材58が、該ロッド56を前記回
転軸12の軸心に向けて嵌入されている。またロッド5
6にはコイルバネ60が介装されており、その更に内方
に配設されたボール部材62を、第1スリーブ40の外
周面に常に当接するよう弾力付勢している。
【0021】前記第1スリーブ40における摺動孔44
の形成部位に近接する外周面には、図5(b)に示す如
く、円弧状の凹部64が形成されている。そして第2ス
リーブ50がピストン46を押圧する位置まで移動した
際に、この凹部64に第2スリーブ50のボール部材6
2が落着することで該第2スリーブ50が容易に移動し
ないよう構成される。なお、第1スリーブ40における
前記丸鋸14の取付面に対する他端面には、該第1スリ
ーブ40の外周面から所要高さで突出する直径寸法に設
定されたドーナツ状のフランジ66が取付けられてい
る。そして、このフランジ66によって第2スリーブ5
0が第1スリーブ40から離脱しないようになってい
る。また第1スリーブ40におけるフランジ66の取付
面には、前記回転軸12の溝部12aに係合するキー材
26が取付けられ、これにより第1スリーブ40は回転
軸12に対して軸方向への移動が許容された状態で一体
的に回転するよう構成される。
の形成部位に近接する外周面には、図5(b)に示す如
く、円弧状の凹部64が形成されている。そして第2ス
リーブ50がピストン46を押圧する位置まで移動した
際に、この凹部64に第2スリーブ50のボール部材6
2が落着することで該第2スリーブ50が容易に移動し
ないよう構成される。なお、第1スリーブ40における
前記丸鋸14の取付面に対する他端面には、該第1スリ
ーブ40の外周面から所要高さで突出する直径寸法に設
定されたドーナツ状のフランジ66が取付けられてい
る。そして、このフランジ66によって第2スリーブ5
0が第1スリーブ40から離脱しないようになってい
る。また第1スリーブ40におけるフランジ66の取付
面には、前記回転軸12の溝部12aに係合するキー材
26が取付けられ、これにより第1スリーブ40は回転
軸12に対して軸方向への移動が許容された状態で一体
的に回転するよう構成される。
【0022】
【第2実施例の作用について】次に、第2実施例に係る
加工手段の軸固定装置の作用につき説明する。前記軸固
定装置20では、図5(a)に示す如く、前記第2スリー
ブ50を第1スリーブ40の外側面に沿って前記ピスト
ン46に近接する方向に移動させる。このとき第2スリ
ーブ50のテーパ部分50aと前記ボール材48を介し
て当接しているピストン46が、該テーパ部分50aの
移動に伴って径方内方に向けて強制的に押圧移動され
る。このピストン46の移動に伴って、摺動孔44のピ
ントン46の下端より下方に充填されている圧力流体5
4が、前記空間52に強制的に圧入される。これによ
り、前記変形部40aが径方向内方に膨出して回転軸1
2に圧接されて、第1スリーブ40は回転軸12に位置
決め固定される。
加工手段の軸固定装置の作用につき説明する。前記軸固
定装置20では、図5(a)に示す如く、前記第2スリー
ブ50を第1スリーブ40の外側面に沿って前記ピスト
ン46に近接する方向に移動させる。このとき第2スリ
ーブ50のテーパ部分50aと前記ボール材48を介し
て当接しているピストン46が、該テーパ部分50aの
移動に伴って径方内方に向けて強制的に押圧移動され
る。このピストン46の移動に伴って、摺動孔44のピ
ントン46の下端より下方に充填されている圧力流体5
4が、前記空間52に強制的に圧入される。これによ
り、前記変形部40aが径方向内方に膨出して回転軸1
2に圧接されて、第1スリーブ40は回転軸12に位置
決め固定される。
【0023】前記丸鋸14の位置を変更する際には、前
記ロボットに配設した把持具23あるいはマイコン等を
利用した自動制御機構により、図5(b)に示す如く、第
2スリーブ50を第1スリーブ40の外周面に沿ってピ
ストン46から離間する方向に移動させる。これによっ
て、第2スリーブ50で強制的に押圧されていたピスト
ン46が、前記空間52内における圧力流体54の圧力
によって径方向外方に移動する。また空間52内の圧力
流体54が摺動孔44に戻ることにより空間52の内圧
は無負荷状態となり、前記回転軸12に対する変形部4
0aからの押圧力が解除される。従って、第1スリーブ
40は回転軸12に対してフリーな状態となり、該第1
スリーブ40を回転軸12の軸方向に移動することがで
きる。
記ロボットに配設した把持具23あるいはマイコン等を
利用した自動制御機構により、図5(b)に示す如く、第
2スリーブ50を第1スリーブ40の外周面に沿ってピ
ストン46から離間する方向に移動させる。これによっ
て、第2スリーブ50で強制的に押圧されていたピスト
ン46が、前記空間52内における圧力流体54の圧力
によって径方向外方に移動する。また空間52内の圧力
流体54が摺動孔44に戻ることにより空間52の内圧
は無負荷状態となり、前記回転軸12に対する変形部4
0aからの押圧力が解除される。従って、第1スリーブ
40は回転軸12に対してフリーな状態となり、該第1
スリーブ40を回転軸12の軸方向に移動することがで
きる。
【0024】そして、第1スリーブ40を回転軸12の
軸方向に移動して丸鋸14の位置を調節した後、前記第
2スリーブ50をピストン46に近接する方向に移動す
れば、前述した如く、該ピストン46の径方向内方への
移動に伴って変形部40が径方向内方に膨出して回転軸
12に圧接されて、第1スリーブ40は回転軸12に位
置決め固定される。なお、第2スリーブ50がピストン
46を押圧する位置まで移動した際には、前記凹部64
に第2スリーブ50のボール部材62が落着すること
で、該第2スリーブ50が容易に移動しないようにな
る。
軸方向に移動して丸鋸14の位置を調節した後、前記第
2スリーブ50をピストン46に近接する方向に移動す
れば、前述した如く、該ピストン46の径方向内方への
移動に伴って変形部40が径方向内方に膨出して回転軸
12に圧接されて、第1スリーブ40は回転軸12に位
置決め固定される。なお、第2スリーブ50がピストン
46を押圧する位置まで移動した際には、前記凹部64
に第2スリーブ50のボール部材62が落着すること
で、該第2スリーブ50が容易に移動しないようにな
る。
【0025】このように、第2実施例に係る軸固定装置
では、丸鋸14が配設された第1スリーブ40に対して
第2スリーブ50を軸方向に移動させるだけの簡単な操
作で、該第1スリーブ40を回転軸12の軸方向に移動
調節することができる。また、移動調節した後は第2ス
リーブ50を逆方向に移動させるだけで、第1スリーブ
40を圧力流体54の圧縮作用により確実に位置決め固
定し得る。なお、圧力流体54の圧縮作用による押圧力
は一定であるから、作業者によって第1スリーブ40の
固定状態がまちまちとなることはなく、切断作業中に丸
鋸14が軸方向に移動するのを防止し得るものである。
では、丸鋸14が配設された第1スリーブ40に対して
第2スリーブ50を軸方向に移動させるだけの簡単な操
作で、該第1スリーブ40を回転軸12の軸方向に移動
調節することができる。また、移動調節した後は第2ス
リーブ50を逆方向に移動させるだけで、第1スリーブ
40を圧力流体54の圧縮作用により確実に位置決め固
定し得る。なお、圧力流体54の圧縮作用による押圧力
は一定であるから、作業者によって第1スリーブ40の
固定状態がまちまちとなることはなく、切断作業中に丸
鋸14が軸方向に移動するのを防止し得るものである。
【0026】なお、第1スリーブが外嵌される回転軸と
しては、実施例のような回転軸である必要はなく、第1
スリーブに配設した1個のキー材が係合するキー溝を周
方向に所要間隔で設けたスプライン軸であってもよい。
また第2実施例においてピストンや空間の数は、第1ス
リーブを位置決め固定し得る数であれば、1つでも2つ
以上であってもよい。
しては、実施例のような回転軸である必要はなく、第1
スリーブに配設した1個のキー材が係合するキー溝を周
方向に所要間隔で設けたスプライン軸であってもよい。
また第2実施例においてピストンや空間の数は、第1ス
リーブを位置決め固定し得る数であれば、1つでも2つ
以上であってもよい。
【0027】
【発明の効果】以上に説明した如く、本発明に係る加工
手段の軸固定装置によれば、ボルト等の止着部材を使用
することなく、加工手段を配設した第1スリーブを回転
軸に対して容易に位置決め固定させ得る。また加工手段
の位置調節に際しては、第1スリーブに外嵌した第2ス
リーブを軸方向に移動させるだけで、回転軸に対する固
定を解除することができ、簡単に位置調節を行なうこと
ができる。これにより、調節作業に要する時間を短縮し
て製造能率を向上させることができる。しかも1枚の板
から多数本の異幅材の溝突きあるいはサイジングを行な
うに際して、カッタ及び丸鋸を自動制御等を介して位置
決め可能に構成することもできるため、作業時間の短縮
および生産能率の向上をも図り得る。更に寸法変化が多
い多品種小ロット生産にも対応し得る、等の利点を有す
る。
手段の軸固定装置によれば、ボルト等の止着部材を使用
することなく、加工手段を配設した第1スリーブを回転
軸に対して容易に位置決め固定させ得る。また加工手段
の位置調節に際しては、第1スリーブに外嵌した第2ス
リーブを軸方向に移動させるだけで、回転軸に対する固
定を解除することができ、簡単に位置調節を行なうこと
ができる。これにより、調節作業に要する時間を短縮し
て製造能率を向上させることができる。しかも1枚の板
から多数本の異幅材の溝突きあるいはサイジングを行な
うに際して、カッタ及び丸鋸を自動制御等を介して位置
決め可能に構成することもできるため、作業時間の短縮
および生産能率の向上をも図り得る。更に寸法変化が多
い多品種小ロット生産にも対応し得る、等の利点を有す
る。
【0028】また、第1スリーブの回転軸に対する固定
を弾性部材や圧力流体の押圧作用により行なうから、第
1スリーブを常に一定の力により回転軸に位置決め固定
することができる。すなわち、作業者によって第1スリ
ーブの固定状態がまちまちとなることはなく、切断作業
中に加工手段が軸方向に移動するのを防止し得る、等の
有益な効果を奏する。
を弾性部材や圧力流体の押圧作用により行なうから、第
1スリーブを常に一定の力により回転軸に位置決め固定
することができる。すなわち、作業者によって第1スリ
ーブの固定状態がまちまちとなることはなく、切断作業
中に加工手段が軸方向に移動するのを防止し得る、等の
有益な効果を奏する。
【図1】本発明の好適な第1実施例に係る加工手段の軸
固定装置を示す縦断側面図である。
固定装置を示す縦断側面図である。
【図2】第1実施例に係る加工手段の軸固定装置を示す
正面図である。
正面図である。
【図3】第1実施例に係る加工手段の軸固定装置におい
て、第1スリーブを回転軸に支持固定した状態および支
持固定が解除された状態を示す要部縦断側面図である。
て、第1スリーブを回転軸に支持固定した状態および支
持固定が解除された状態を示す要部縦断側面図である。
【図4】本発明の第2実施例に係る加工手段の軸固定装
置を示す縦断側面図である。
置を示す縦断側面図である。
【図5】第2実施例に係る加工手段の軸固定装置におい
て、第1スリーブを回転軸に支持固定した状態および支
持固定が解除された状態を示す要部縦断側面図である。
て、第1スリーブを回転軸に支持固定した状態および支
持固定が解除された状態を示す要部縦断側面図である。
【図6】従来技術に係る加工手段の軸固定装置を示す側
面図である。
面図である。
12 回転軸 14 丸鋸 16 木材 22 第1スリー
ブ 22a 厚肉部 22b 薄肉部 28 弾性部材 30 スリット 32 押圧スリーブ 36 第2スリー
ブ 40 第1スリーブ 40a 変形部 44 摺動孔 46 ピストン 50 第2スリーブ 52 空間 54 圧力流体
ブ 22a 厚肉部 22b 薄肉部 28 弾性部材 30 スリット 32 押圧スリーブ 36 第2スリー
ブ 40 第1スリーブ 40a 変形部 44 摺動孔 46 ピストン 50 第2スリーブ 52 空間 54 圧力流体
Claims (3)
- 【請求項1】 被加工部材(16)を切断あるいは溝加工す
る加工手段(14)を、駆動源と連結した回転軸(12)に配設
した切断装置において、 前記回転軸(12)に対して軸方向への移動を許容した状態
で一体回転可能に外嵌され、一端部に前記加工手段(14)
が配設される第1スリーブ(22,40)と、 この第1スリーブ(22,40)に設けられ、前記回転軸(12)
の径方向に変形可能な変形部(22b,40a)と、 前記第1スリーブ(22,40)に外嵌され、軸方向に摺動可
能な第2スリーブ(36,50)と、 前記第1スリーブ(22,40)に対して第2スリーブ(36,50)
を軸方向に移動することにより、第1スリーブ(22,40)
の変形部(22b,40a)を前記回転軸(12)の軸心方向に変形
させて第1スリーブ(22,40)を回転軸(12)に位置決め固
定する押圧手段(32,46)とから構成したことを特徴とす
る加工手段の軸固定装置。 - 【請求項2】 被加工部材(16)を切断あるいは溝加工す
る加工手段(14)を、駆動源と連結した回転軸(12)に配設
した切断装置において、 前記回転軸(12)に対して軸方向への移動を許容した状態
で一体回転可能に外嵌され、軸方向一方に前記加工手段
(14)が配設される厚肉部(22a)を成形すると共に、軸方
向他方に周方向に等間隔で複数のスリット(30)が形成さ
れた薄肉部(22b)を成形した第1スリーブ(22)と、 前記第1スリーブ(22)の薄肉部(22b)に軸方向の移動を
規制された状態で外嵌され、その外周面に軸方向のテー
パが形成された押圧スリーブ(32)と、 前記押圧スリーブ(32)の外側に軸方向に移動自在に配設
され、その内周面に該スリーブ(32)のテーパと対応する
テーパが形成された第2スリーブ(36)と、 前記第1スリーブ(22)の厚肉部(22a)と第2スリーブ(3
6)との間に弾力的に介挿され、第1スリーブ(22)に対し
て第2スリーブ(36)を軸方向に移動付勢して、前記押圧
スリーブ(32)のテーパと第2スリーブ(36)のテーパとの
楔作用により前記薄肉部(22b)を前記回転軸(12)の軸心
方向に押圧変形させて、第1スリーブ(22)を回転軸(12)
に位置決め固定する弾性部材(28)とからなり、 前記弾性部材(28)の弾力に抗して第2スリーブ(36)を軸
方向に移動することにより、前記押圧スリーブ(32)のテ
ーパと第2スリーブ(36)のテーパとの楔作用を解除し
て、前記回転軸(12)に対する第1スリーブ(22)の軸方向
の移動を許容するよう構成したことを特徴とする加工手
段の軸固定装置。 - 【請求項3】 被加工部材(16)を切断あるいは溝加工す
る加工手段(14)を、駆動源と連結した回転軸(12)に配設
した切断装置において、 前記回転軸(12)に対して軸方向への移動を許容した状態
で一体回転可能に外嵌され、一端に前記加工手段(14)が
配設される第1スリーブ(40)と、 前記第1スリーブ(40)に形成されて径方向に延在して外
周面で開放する摺動孔(44)の内部に摺動自在に配設され
た作動部材(46)と、 前記第1スリーブ(40)における回転軸(12)と当接する内
周面側の内部に画成され、前記摺動孔(44)と連通すると
共に圧力流体(54)を充填した空間(52)と、 前記第1スリーブ(40)の外側に軸方向に移動自在に配設
され、その軸方向移動に伴って前記摺動孔(44)から外方
に突出する作動部材(46)を径方向内方に移動させる第2
スリーブ(50)とからなり、 前記第2スリーブ(50)により作動部材(46)を内方に移動
させた際に、前記空間(52)に充填した圧力流体(54)を圧
縮することにより、第1スリーブ(40)における空間(52)
より内側の変形部(40a)を回転軸(12)の軸心方向に膨出
して、第1スリーブ(40)を回転軸(12)に位置決め固定す
ると共に、第2スリーブ(50)を軸方向に移動して作動部
材(46)の外方への移動を許容することにより、前記圧力
流体(54)の圧縮を解除して、前記回転軸(12)に対する第
1スリーブ(40)の軸方向の移動を許容するよう構成した
ことを特徴とする加工手段の軸固定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17284695A JPH091421A (ja) | 1995-06-14 | 1995-06-14 | 加工手段の軸固定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17284695A JPH091421A (ja) | 1995-06-14 | 1995-06-14 | 加工手段の軸固定装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH091421A true JPH091421A (ja) | 1997-01-07 |
Family
ID=15949408
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17284695A Pending JPH091421A (ja) | 1995-06-14 | 1995-06-14 | 加工手段の軸固定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH091421A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100429354B1 (ko) * | 2001-07-16 | 2004-04-29 | 유재홍 | 유압 퀼형 드릴링 및 보링기의 헤드 |
-
1995
- 1995-06-14 JP JP17284695A patent/JPH091421A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100429354B1 (ko) * | 2001-07-16 | 2004-04-29 | 유재홍 | 유압 퀼형 드릴링 및 보링기의 헤드 |
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