JPH09139528A - 超伝導素子および温度制御器を備えた高周波装置 - Google Patents

超伝導素子および温度制御器を備えた高周波装置

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JPH09139528A
JPH09139528A JP8105799A JP10579996A JPH09139528A JP H09139528 A JPH09139528 A JP H09139528A JP 8105799 A JP8105799 A JP 8105799A JP 10579996 A JP10579996 A JP 10579996A JP H09139528 A JPH09139528 A JP H09139528A
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紘一 水野
Akira Enohara
晃 榎原
Hidetaka Tono
秀隆 東野
Kentaro Setsune
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  • Cooling Or The Like Of Semiconductors Or Solid State Devices (AREA)
  • Superconductor Devices And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
  • Containers, Films, And Cooling For Superconductive Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 超伝導素子を用いた高周波回路と、これを冷
却する冷却ユニットとにより、高周波装置の小型化と省
電力化、そして動作の安定化を図る 【解決手段】 複数のジョセフソン素子31を用いて効
率の高い高周波発振器を構成する。この発振器と、非線
形の超伝導素子と、伝送線路とによって高周波回路とし
ての周波数変換器を構成する。複数のジョセフソン素子
31を並列接続して超伝導素子モジュールJ1〜J4を
構成し、複数の超伝導素子モジュールJ1〜J4を薄膜
キャパシタC1〜C3等の位相調節回路で高周波的に直
列接続して高周波発振器を構成し、これを周波数変換器
の局部発振器として用いる。さらに、この高周波回路を
収納する高周波パッケージと、高周波パッケージに熱的
に接触する低温ステージを含む冷却ユニットと、高周波
パッケージ及び低温ステージを収納するシールド容器と
によって高周波装置を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高周波通信システ
ム等における、超伝導素子を用いた高周波発振器または
周波数変換器のような高周波装置に関する。
【0002】
【従来の技術】1ギガヘルツから40ギガヘルツ帯を搬
送波に用いた高周波通信システムは、衛星通信や移動体
通信において実用化されている。このような通信システ
ムでは、音声信号(ベースバンド3KHz程度)及び映
像信号(ベースバンド30MHz程度)を高周波の搬送
波(1ギガヘルツから40ギガヘルツ)に変換し、また
は高周波の搬送波を周波数変換して各種信号波を取り出
す技術が必要となる。この周波数変換は、通常、半導体
非線形素子による周波数混合機能を用いたヘテロダイン
方式によって行われる。
【0003】ヘテロダイン方式では、非線形特性を有す
る素子に、二つの異なる周波数の信号を加えた際、それ
らの和の周波数成分及び差の周波数成分が現れることを
利用して周波数変換を実現する。すなわち送信側では、
局部発振器より生成される高周波の局部発振波と信号波
とを周波数混合し、それらの和の周波数成分(高周波信
号)を増幅してアンテナから放射する。また受信側で
は、アンテナで受けた高周波信号と、局部発振器で生成
された局部発振波とを周波数混合し、それらの差の周波
数を信号波として取り出す。
【0004】このヘテロダイン方式における基本的な要
素部品としては、局部発振器に使用される高周波発生用
の発振素子、周波数混合用の非線形素子、そして、高周
波入力信号または周波数変換された信号を増幅する増幅
素子がある。従来は、例えば、安定した基準信号を生成
する水晶振動子やガンダイオード等の高周波発振素子を
局部発振器として、ショットキーダイオードを周波数変
換素子として、HEMT、HBT等のトランジスタを高
周波増幅素子としてそれぞれ用い、これらの素子を組み
合わせることで周波数変換器や信号増幅器を構成してい
た。
【0005】一方、将来実用化されるであろう、より高
い周波数領域での通信システムでは、現在の半導体素子
は動作しなくなる。このような条件下でも動作する素子
の一つとして、ジョセフソン素子がある。
【0006】電圧が印加された状態のジョセフソン素子
の端子間には、交流ジョセフソン効果による交流発振が
存在する。その発振周波数fは次式(数1)で表され
る。
【0007】
【数1】 f=2eV/h ここでeは素電荷、hはプランク定数、Vはジョセフソ
ン素子の電極間の電圧である。従って、ジョセフソン素
子の両端の電圧を変化させることにより発振周波数fが
変化し、その値は483GHz/mVとなる。また、そ
の上限周波数は、用いる超伝導体の超伝導エネルギーギ
ャップ(2Δ)によって決まり、金属系超伝導体である
Nb(2Δ〜2meV)を用いたジョセフソン素子では
約1THz、酸化物高温超伝導体であるY1Ba2Cu3
7-δ(2Δ〜20meV)では約10THz程度とな
る。
【0008】一方、このジョセフソン発振の電流振幅
は、素子の超伝導臨界電流値(Ic)に等しく、単一の
ジョセフソン素子から取り出し得る高周波電力P0は、
素子抵抗をRnとすると、次式(数2)で与えられる。
【0009】
【数2】 P0=1/8(Ic2・Rn) 通常、実験的に得られるIc(1mA程度)、Rn(1
Ω)を用いて概算すると、P0は100nW程度であり
非常に小さい値となる。また、ジョセフソン素子と伝送
線路等との間にインピーダンスの不整合が存在すると、
伝送線路とジョセフソン接合の結合点で不要な反射が生
じ、実際に取り出し得る高周波電力はさらに小さくな
る。
【0010】そこで、実用的な出力の高周波発振電力を
得るために複数個のジョセフソン素子をアレイ化する方
法が提案されており、例えば、以下に挙げる文献に記載
されている。 (1)ジョセフソン素子を複数直列に結合する例 Arthur Davidson,U.S.Patent 4,344,052; James E.Luke
ns,Aloke K. Jain,PaulM.Mankiewich,U.S.Patent 4,46
8,635; James E.Lukens,Aloke K. Jain,Paul M.Mankiew
ich,U.S.Patent 4,470,023; Siyuan Han,A.H.Worsham,
J.E.Lukens,IEEE Trans.Appl.Super.3,2489-2492(199
3);J.Edstam,H.K.Olsson,IEEE Trans.Appl.Super.3,249
6-2499(1993) (2)ジョセフソン素子を複数並列に結合する例 K.Wan,B.Bi,A.K.Jain,L.A.Fetter,S.Han,W.H.Mallison,
J.E.Lukens,IEEE Trans.Magn.27,3339-3342(1991); Ale
ksander Pance,Michael J. Wengler,IEEE Trans.Appl.S
uper.3,2481-2484(1993); J.A.Stern,H.G.LeDuc,J.Zmui
dzinas,IEEE Trans.Appl.Super.3,2485-2488(1993); J.
S.Satchell,R.G.Humphreys,J.A.Edwards,N.G.Chew,IEEE
Trans.Appl.Super.3,2273-2280(1993) (3)ジョセフソン素子を2次元的に配列する例 Samuel P. Benz, U.S.Patent 5,114,912; P.A.A.Booi a
nd S.P.Benz,IEEE Trans.Appl.Super.3,2493-2495(199
3) なお、これらの文献のうち、ジョセフソン素子アレイを
一般の高周波伝送線路に結合させ、実際に高周波電力を
利用できる形で提案されているのは、U.S.Patent 4,34
4,052, 4,468,635, 4,470,023 等であり、これらはいず
れもジョセフソン素子が高周波伝送線路に対して直列に
挿入されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】現在、1ギガヘルツか
ら40ギガヘルツ帯を搬送波に用い、衛星通信、移動体
通信において実用化されている高周波通信システムは、
将来、周波数のより高い領域に広がるであろう。前述の
ように、現在用いられている半導体素子が動作しなくな
る高周波領域においても動作可能な素子の一つとして、
非線形特性を示す超伝導素子またはジョセフソン素子が
ある。以下に、超伝導素子を用いた通信分野での高周波
装置の課題を説明する。 (1)高周波回路の安定動作 超伝導素子の特性は温度に対して敏感であり、超伝導素
子を用いた高周波回路を安定に動作させるためには、そ
の温度環境を定常状態に保つことが必要となる。また、
超伝導素子は外部の電磁雑音に敏感に反応するため、外
部からの電磁シールドが必要となる。 (2)高感度周波数変換素子 高周波通信分野での周波数変換に利用されるヘテロダイ
ン方式では、周波数変換素子としてショットキーダイオ
ードが用いられている。このショットキーダイオードの
許容最低入力レベルはかなり高い。このため、高周波通
信において十分な入力信号レベルを確保するために、シ
ョットキーダイオード入力の前段に前置増幅器を挿入す
ることが行われている。また、ショットキーダイオード
で必要な局部発振電力が比較的大きく、十分な局部発振
電力を得るために、通常の局部発振器の後段にも増幅素
子を用いる必要がある。高周波装置に用いられる高周波
動作可能な高価な半導体増幅器の総数を減らすことがで
きれば、周波数変換装置の簡素化および低価格化に有効
である。そのためには、周波数変換に用いる非線形素子
の感度を高め、必要な局部発振電力をできるだけ小さく
する必要がある。 (3)高周波発振器 数十ギガヘルツ帯でのヘテロダイン変換装置を構成する
には、局部発振用素子および非線形素子が特に重要な要
素部品となる。
【0012】一般に高周波領域における発振素子には、
発振周波数の安定性が要求される用途に用いられるもの
と、発振周波数を変化させる用途に用いられるものとが
ある。前者には水晶振動子やガンダイオード等の安定な
基準信号を生成する素子があり、後者には印加電圧によ
って発振周波数が変化する電圧制御型発振器(VCO:volta
ge controled oscillator)と呼ばれる素子がある。数十
ギガヘルツで発振する発振器は高価であり、また広い帯
域にわたって発振周波数を変化できる発振器は大がかり
なものであった。高周波無線通信の普及のためには、簡
便で周波数安定性の高い発振器、および広い帯域で周波
数が可変の発振器が必要である。
【0013】この目的にかなう発振器として、ジョセフ
ソン素子を用いた発振器が考えられるが、ジョセフソン
素子を高周波発振器として利用し、通常の高周波伝送線
路で発振出力を取り出す場合に主として問題となるの
は、以下に述べる高周波発振の高出力化と発振周波数の
狭帯域化である。 (3−a)高周波発振の高出力化 前述のように、一つのジョセフソン素子で取り出せる高
周波電力はかなり小さい。そこでジョセフソン素子のア
レイ化が提案されているが、複数のジョセフソン素子の
出力を加え合わせて高出力を得るには、各ジョセフソン
素子の発振周波数及び位相を一致させる(同期させる)
必要がある。また、それと同時に発振出力を有効に取り
出すために、伝送線路とのインピーダンス整合も重要で
ある。 (3−b)発振周波数の狭帯域化 ジョセフソン素子は電圧制御型の発振素子となる。この
素子は、式(数1)に示した電圧と周波数との関係から
明らかなように、微弱な電圧で非常に高周波の発振動作
を行う。このことは、電圧変動が発振周波数の変動に直
接影響することを意味する。また、電圧変動は発振線幅
を増大させる原因にもなる。本発明が適用される高周波
領域においては、単独のジョセフソン素子の発振線幅は
素子の端子間の電圧雑音に比例して広がる。ジョセフソ
ン素子アレイを用いた発振器の場合、この発振線幅を狭
くすることも課題のひとつである。 (4)システムの多チャンネル化 高周波通信の需要が急速に拡大している現時点で、限ら
れた周波数帯域内でのより多くのチャネル数の確保が望
まれている。器機構成にも依存するが、1段の周波数変
換で各チャネルの信号を取り出す場合は、各チャネル幅
に対応した狭い帯域のフィルターと、各チャネル周波数
に対応した多チャンネル用の局部発振器とが必要とな
る。
【0014】本発明は、超伝導素子を用いて高周波装置
を構成する際の上記のような課題を解決することを目的
とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明による高周波装置は、超伝導素子を含む高周
波回路を収納する高周波パッケージと、この高周波パッ
ケージと熱的に接触する低温ステージを有する冷却ユニ
ットと、前記高周波パッケージ及び低温ステージを収納
するシールド容器とを備えていることを特徴とする。こ
のような構成により、超伝導素子を含む高周波回路の熱
的な安定性が高まり、動作の安定性が得られる。また、
シールド容器を金属性とすることで電磁ノイズに対する
遮蔽効果も得られる。
【0016】ジョセフソン素子に代表される超伝導素子
は、微弱な電磁波に高感度で応答すると共に非線形性を
有するので、ヘテロダイン動作が可能である。また、超
伝導素子を用いた周波数変換器は、非常に小さい局部発
振電力で動作する。そこで、超伝導素子であるジョセフ
ソン素子を局部発振器等に用いて実用的なヘテロダイン
方式の周波数変換器を構成することができる。これによ
って、従来の周波数変換器に必要であった前段増幅器等
を省略することができる。
【0017】複数のジョセフソン素子を直列または並列
に接続して駆動用電源の間に接続すれば高周波発振器を
構成することができる。ジョセフソン素子は、端子間の
電圧に応じて高周波発振が生じる交流ジョセフソン効果
や、素子に磁場を印加することによって生じる磁束フロ
ー発振と呼ばれる高周波発振現象を有する(例えば、An
tonio Barone and Gianfranco Paterno、 Physics and A
pplications of The Josephson Effect、1982 Jhon Wile
y & Sons, Inc.,New York, U.S.A.参照)。これらの現
象において、単一の素子の発振電力は微弱であるが、そ
の周波数の上限は理論的には数百ギガヘルツから数テラ
ヘルツにまで達する。交流ジョセフソン効果は端子間の
電圧に応じて発振周波数が変化する特性を有するので、
ジョセフソン素子と可変電圧源を用いて電圧制御型の発
振器を容易に構成することができる。また、複数のジョ
セフソン素子を直列又は並列に接続して同時に動作させ
ることにより実用的な出力を得ることができる。直列接
続の場合は発振の電圧振幅が大きくなり、並列接続の場
合は大きい発振電流を得ることができる。
【0018】さらに、所定個数(例えば3個)のジョセ
フソン素子を並列接続して超伝導素子モジュールとし、
複数の超伝導素子モジュールを薄膜キャパシタ等の位相
調節回路で高周波的に直列接続して高周波発振器を構成
することが好ましい。この構成によれば、各ジョセフソ
ン素子の発振位相を同期させながら、発振回路全体のイ
ンピーダンスを任意の値に設計することができる。そし
て、出力伝送線路とのインピーダンス整合をとることに
より、低損失で高周波発振電力を出力伝送線路へ取り出
すことができる。こうして、ギガヘルツ帯の広い周波数
帯域にわたって動作する電圧制御型の高出力の高周波発
振器を実現することができる。
【0019】位相調節回路は、薄膜キャパシタ等による
容量成分の他に、インダクタンス成分も含む。このよう
な位相調整回路を超伝導素子モジュールに接続する位置
を変えることによっても、高周波回路としての高周波発
振器のインピーダンスを変えることができる。
【0020】また上記の高周波回路と伝送線路との間
に、半導体回路で構成される高周波増幅器を挿入するこ
とにより、さらに高い出力の高周波発振器を構成するこ
とができる。又、高周波伝送線路に共振器を近接配置
し、あるいは伝送線路自体を共振器構造とすることによ
り発振出力の帯域を狭めることができる。
【0021】また、ジョセフソン素子を含む超伝導素子
モジュールの占める領域を、高周波伝送線路に沿って、
伝送線路中の共振周波数の電気長の8分の1以下とする
ことにより、高周波回路を集中定数回路として扱うこと
ができ、回路設計が容易になる。さらに、超伝導素子モ
ジュールを、高周波伝送線路に沿って、上記電気長の半
分の整数倍の距離ごとに配置することにより、高出力化
および発振線幅の狭帯域化が可能である。
【0022】また、前記高周波回路がさらに、複数の入
力端子及び複数の出力端子を有する結合線路と、この結
合線路の出力端子と前記高周波伝送線路との間に配置さ
れた非線形素子とを備えることにより、良好な周波数変
換器を構成できる。
【0023】また、超伝導素子を酸化物(高温)超伝導
体で構成することにより、液体窒素を用いた簡単な冷却
ユニットを用いることでき、比較的安価に高性能の高周
波装置を構成することができる。しかも、冷却によって
素子雑音が減少する。
【0024】また、中心周波数の異なる複数の共振器を
さらに備えることにより、他チャンネルの周波数変換器
を構成することができる。この共振器についても、上記
の観点から酸化物超伝導体で構成することが好ましい。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1は本発明による高周波装置の概
略図であり、この装置は超伝導素子を含む高周波回路で
ある周波数変換器と、冷却ユニットと、これらを囲むシ
ールドとを備えている。周波数変換器は高周波パッケー
ジ7に収納され、入力用高周波伝送線路4及び出力用高
周波伝送線路5を用いて外部回路と接続される。冷却ユ
ニットにはスターリング冷凍器、ギフォード−マクマホ
ン(GM)冷凍器、液体冷媒で冷却された熱伝導性の良
い低温ブロック、ペルチェ素子等の電子冷却装置、ある
いはこれらを組み合わせた冷却器が用いられる。
【0026】高周波回路を含む高周波パッケージ7は、
冷却ユニットの低温部である低温ステージ8と熱的に接
触している。低温ステージ8と高周波パッケージ7は、
通常、ネジ止めによって結合しているが、良好な熱伝導
性を確保するために、各種ペーストあるいはグリース、
金属箔、金属粉を両者の間に介在させたり、両者を半田
付けすることが有効である。
【0027】さらに、高周波パッケージ7と低温ステー
ジ8とを囲む熱シールド11が設けられている。この熱
シールド11は低温に冷却した金属製の覆い、あるいは
低温の流体を満たしたデュワー瓶状のものでよい。また
これらをいくつか組み合わせて構成することにより、熱
シールド効率が良くなり、高周波回路の温度安定性が増
す効果がある。またシールド容器内部を減圧することで
気体の対流による外部との熱伝導を減らすことができ、
この方法も高周波回路の温度安定性を向上させる効果が
ある。
【0028】電磁シールドを兼ねて、良好な電気伝導性
を示す銅、アルミニウム等の材料でシールドすることが
好ましいが、低周波成分の磁気をシールドする必要があ
る場合は、パーマロイ、ミューメタル、ニッケル合金等
の高透磁率の材料でシールドすればよい。
【0029】図2(a)〜(c)は、超伝導素子を用い
た高周波回路の例として、発振器の回路図を示してい
る。図2(a)はジョセフソン素子31を直列接続した
タイプであり、図2(b)はジョセフソン素子31を並
列接続したタイプである。さらに図2(c)はジョセフ
ソン素子31を直並列接続したアレイタイプである。出
力は外部の高周波伝送線路33を介して取り出される。
この構成で、電源32の出力を可変とすることで、伝送
線路33に取り出される発振周波数が変化し、周波数可
変の発振器として動作する。
【0030】図3(a)〜(c)は、超伝導素子を用い
た高周波回路の他の例である発振器の主要部を示してお
り、(a)は上面図、(b)は断面図、(c)は等価回
路図である。この例ではジョセフソン素子31を3個並
列に接続して一つの超伝導素子モジュールを構成し、複
数の超伝導素子モジュールJ1−J4を並列に電流バイ
アスするように直流バイアス線42を接続している。こ
れにより、すべてのジョセフソン素子の端子電圧を同一
とし、発振周波数を合わせている。また図3(c)に示
すように、複数の超伝導素子モジュールJ1−J4の所
定の部分を、薄膜キャパシタで形成した位相調整回路C
1−C3で接続し、高周波信号に対する位相を一致させ
ている。これにより、各超伝導素子モジュールの高周波
発振電力を有効に加え合わせ、全体の発振電流の振幅を
大きくすることができる。
【0031】また、超伝導素子モジュールの数、及び超
伝導素子モジュールを構成するジョセフソン素子の数を
適当に選択することにより、発振器全体のインピーダン
スを50Ωに合わせることができる。この発振器に接続
される高周波伝送線路は、50Ωに設計したマイクロス
トリップ型、あるいはコプレーナ型伝送線路である。し
たがって、発振器と伝送線路とのインピーダンスマッチ
ングをとるために発振器の出力インピーダンスを50Ω
にする必要がある。
【0032】ジョセフソン素子は通常、図12に示すよ
うな等価回路で表され、この等価回路は、直流及び交流
の超伝導電流を表す電流源52、これに並列に存在する
素子容量53及び素子抵抗54からなる。高周波応用の
ジョセフソン素子では素子容量を小さくすることが多
く、その場合素子容量は無視できる。超伝導素子モジュ
ールの素子抵抗は、並列に接続する超伝導素子の数に比
例して小さくなる。しかし、高周波では、位相調整回路
により超伝導素子モジュールが実質的に直列接続される
ので、超伝導素子モジュールの数を適切に選ぶことによ
り、発振回路のインピーダンスを調整できる。これによ
り、外部の50Ω伝送線路とのインピーダンスマッチン
グをとり、有効に高周波電力を取り出すことができる。
なお、本発明の構成では発振器のインピーダンスを任意
に設計でき、同じ素子特性のジョセフソン素子を用いて
異なるインピーダンス値を有するアレイを容易に実現す
ることができる。
【0033】図4(a)〜(c)は高周波回路の他の例
である発振器の主要部分を示し、(a)は上面図、
(b)は断面図、(c)は等価回路図である。図3
(a)〜(c)に示した構造と同様に、ジョセフソン素
子31を3個並列に接続して一つの超伝導素子モジュー
ルを構成し、複数の超伝導素子モジュールJ1−J4を
並列に電流バイアスするように直流バイアス線42を接
続している。そして、超伝導素子モジュールJ1−J4
の所定の部分を、薄膜キャパシタで形成した位相調整回
路C1−C4で接続し、高周波信号に対する位相を一致
させる構造とする。図3(a)〜(c)の構造と異なる
のは、位相調整回路の接続点である。図3(a)〜
(c)の構造と同様に、超伝導素子モジュールの数、お
よび超伝導素子モジュールを構成するジョセフソン素子
の数を適切に選ぶことにより、発振器全体のインピーダ
ンスを50Ωに合わせる。
【0034】図3(a)〜(c)及び図4(a)〜
(c)では、位相調整回路を薄膜キャパシタで構成した
が、高周波電力の位相を決定できるような回路であれば
どのような構成でも良く、抵抗成分やインダクタンス成
分を含むものでもよい。ただし、各ジョセフソン素子は
直流的には実質上並列に接続されている必要がある。
【0035】図5に、上記のようなジョセフソン素子を
用いた高周波発振器45と、通常の半導体素子を用いた
高周波電力増幅器47との接続例を示す。高周波電力増
幅器47は、高周波発振器45の出力を増幅して高周波
伝送線路46へ出力する。半導体素子には化合物半導体
を用いた電界効果型トランジスタ等を用いることができ
るが、設計周波数帯域で動作するものであれば何でも良
い。
【0036】図6(a)〜(c)は、ジョセフソン素子
を用いた高周波発振器に共振器を結合して発振線幅を狭
くする構成例を示している。図6(a)では1/2波長
の伝送線路型共振器48を結合し、図6(b)では伝送
線路46に近接させて誘電体共振器49を配置してい
る。また図6(c)では薄膜リング共振器50を配置し
ている。いずれの場合も、共振器と線路との結合の強さ
に依存はするが、発振線幅が、高周波発振装置を単独で
用いるものに比べて狭く(急峻に)なった。なお、高周
波発振器45が接続される薄膜高周波伝送線路46自体
を共振器構造としてもよく、この場合は回路サイズを小
さく維持しながら発振線幅を狭くすることができる。
【0037】図7はジョセフソン素子を用いた高周波発
振器の出力に複数の共振器型フィルター34を接続し、
それぞれの出力の帯域を狭くする構成を示している。ま
た、この図は、発振器を駆動する電源32の電圧を変化
させ、出力の周波数を変化させる多チャンネル発振器装
置をも示している。多チャンネルの出力を合波してもよ
いし、そのまま別々の出力端子端から出力しても良い。
また高周波発振器31は、直列型に限らず、並列型また
はアレイ型であってもよい。
【0038】図8は高周波回路としての周波数変換器の
構成例を示す概略図である。ジョセフソン素子の発振器
を用いた局部発振信号発生部と、他の周波数変換を行う
ジョセフソン素子等の超伝導素子とを同一基板上に配置
して周波数変換器の要部を構成している。図に示すよう
に、本発明の周波数変換部は、入力用電送線路4、出力
用電送線路5、周波数変換部1、局部発振信号発生部
2、そして高周波信号増幅部3で構成される。周波数変
換部1は非線形性の超伝導素子で構成される。局部発振
信号発生部2は前述したようなジョセフソン素子を複数
個用いた発振器で構成される。周波数変換部1で変換さ
れた出力は半導体素子からなる高周波信号増幅部3で増
幅され出力用電送線路5に出力される。
【0039】周波数変換部1、局部発振信号発生部2、
及び高周波信号増幅部3は基板6上に配置される。基板
6は、図1に示したように、高周波パッケージ7に収納
され、温度制御装置(冷却器)の低温ステージ8に熱的
に接続される。温度制御装置は熱交換部9と、冷媒の還
流部10、及び低温ステージ8を備えている。なお、動
作中低温となる低温ステージ8と高周波パッケージ7と
を熱的に外界から遮閉する熱シールド11を設けること
が望ましい。また、超伝導素子を用いる周波数変換部1
と、局部発振信号発生部2と、高周波信号増幅部3とを
共通の基板ではなく別々の基板上に配置して接続しても
よい。さらに、高周波信号増幅部3は室温でも動作する
ので、温度制御装置の低温ステージ8上の高周波パッケ
ージ7には周波数変換部1及び局部発信信号発生部2を
収納し、高周波信号増幅部3は外部に設置してもよい。
なお、高周波信号増幅部3は半導体素子を含むが、低温
で動作可能なHEMT、HBT、またはクライオCMO
S等を用いて構成することが望ましい。また周波数変換
素子は非線形性を有する素子であればよく、通常の半導
体素子(トランジスタ、ダイオード等)を用いることも
できる。
【0040】図9はこの周波数変換器を周波数検出に用
いる場合の回路ブロック図である。アンテナ30からの
入力は、HEMTを用いた増幅器29からなる入力増幅
部28で増幅され、低温の周波数変換部21に導かれ
る。ここでは、超伝導素子を用いた局部発振器23の出
力と入力増幅部28から出力とが超伝導素子で形成され
た周波数混合器22で混合される。その結果得られる周
波数変換された出力が出力制御部25に入力される。そ
して、GaAsトランジスタで構成された出力増幅器2
6で増幅された出力信号は、帯域透過フィルタ27を通
って出力用伝送線路5へ出力される。
【0041】上記の本発明による構成と比較するため
に、従来の周波数変換回路のブロック図を図10に示
す。本発明による構成では周波数混合部22に用いた超
伝導素子が高感度で、しかも小さな局部発振器電力で動
作するため、従来の周波数変換回路に比べて、入力増幅
部28の増幅器29の段数を少なくすることができ、ま
た、局部発振部の増幅器24を省略できる。その結果、
回路の小型化が実現される。
【0042】図11は、ジョセフソン素子を含む高周波
回路としての周波数変換器の他の構成例を示している。
超伝導素子からなる高周波発振器45と2つのジョセフ
ソン素子31とがブランチライン型結合線路51に接続
されている。高周波発振器45を所定の電圧になるよう
電流バイアスして動作させ、さらにブランチライン型結
合線路51の他の入力端子より高周波信号を入力するこ
とにより、ジョセフソン素子の接続されている端子か
ら、それらの差の周波数の信号を取り出すことができ
る。これによりヘテロダイン検波による周波数変換動作
を行うことができる。非線形素子としてジョセフソン素
子31を用いることにより高感度の周波数変換器を得る
ことができるが、他の半導体素子、例えばショットキー
ダイオード等を用いてもよい。
【0043】さらに、具体的な実施例を用いて本発明を
説明する。 (実施例1)本実施例では、高周波回路としてジョセフ
ソン素子を用いた多チャンネル発振器を構成し、温度制
御装置としてGM型冷凍器を用いた。多チャンネル発振
器はジョセフソン素子アレイを用い、次のように作成し
た。基板に厚み0.5mmのMgO単結晶を用い、その
上にジョセフソン素子と高周波伝送線路をパターニング
した。伝送線路はAu薄膜よりなるマイクロストリップ
型伝送線路とした。従って、基板の裏面全面にAu薄膜
を形成して接地面とした。
【0044】超伝導素子は、いわゆる123構造のイッ
トリウム系酸化物超伝導体を用いたステップエッジ型ジ
ョセフソン素子であり、Yoshito Fukumoto 他、Jpn.J.A
ppl.Phys.30(1991)3907-3910 で報告されているものと
同様の構造を有する。基板表面に加工した段差を利用し
て素子を形成しており、基板加工、超伝導薄膜成膜、パ
ターニングの3つの主な行程で素子を形成できる。その
後Au薄膜を全面に形成し、伝送線路パターンや、各種
パッド部分を形成し、高周波回路を形成した。
【0045】この素子構造はジョセフソン素子を直列あ
るいは並列にアレイ化するのに適している。本実施例で
は10個の接合を直列に形成し、ジョセフソン発振器と
して動作するよう設計した。なお駆動電源は外部回路と
し、駆動電源をジョセフソン素子アレイの両端に接続し
て直流電流をジョセフソン素子に流した。発振電力を有
効に外部に取り出すため、伝送線路とジョセフソン素子
の端子とを直接接続しているが、伝送線路に直流電流を
流さないためには、伝送線路とジョセフソン素子との間
にDCブロックを挿入するか、両者を容量結合させれば
よい。
【0046】この出力を4系統に分波し、中心周波数の
異なる4つの帯域通過型フィルターを各系統の出力に接
続し、発振器の電源電圧を変化させたところ、各系統の
出力端子には、それぞれのフィルターの通過周波数に一
致したときのみ出力が現れた。したがって、スイッチン
グ可能または周波数可変の高周波発振器を構成すること
ができた。
【0047】この発振素子を銅または真鋳製の高周波パ
ッケージにいれ、2段型のGM型冷凍器の冷却ヘッド
(冷却ステージ)にネジ止めした。熱伝導性を良好にす
るため、高周波パッケージと冷却ヘッドとの間にはグリ
ースを塗っている。グリースの代わりに導電ペーストや
半田ペーストを用いても有効であった。また、金メッキ
を施した銅製の断熱シールドまたはパーマロイ製の磁気
シールドで冷却部分を囲み、さらにステンレス鋼製の外
部容器で囲んだ後、容器の内部を減圧した。これによっ
て外部の電磁ノイズの影響が少なくなると共に、外部か
らの熱侵入が少なくなり、高周波回路の熱安定性が向上
した。さらに冷却ヘッドに温度センサーを取り付け、そ
の出力をGM冷凍器の電源にフィードバックすることに
より、冷却ヘッドの温度を一定(12K以上の任意の温
度)に維持することができた。このことにより高周波回
路の動作安定性が一層向上した。
【0048】本実施例ではGM型冷凍器を用いたが、ス
ターリング冷凍器や、ジュール−トムソン型の冷凍器を
用いても同様の安定性が確保できることを確認した。さ
らに、温度77Kで動作させる場合は、液体窒素を冷媒
とした簡略なデュワー瓶を温度制御装置として用いても
良い。
【0049】(実施例2)別の実施例として、ジョセフ
ソン素子を用いた高周波発振装置について説明する。本
実施例では、基板に厚さ0.5mmのMgO単結晶を用
い、その上にジョセフソン素子と、高周波伝送線路とを
形成した。伝送線路は超伝導薄膜およびAu薄膜よりな
るマイクロストリップ型伝送線路とし、基板の裏面全面
にAu薄膜を形成して接地面とした。超伝導素子は、い
わゆる2212相のビスマス系酸化物超伝導体を用いた
積層型ジョセフソン素子であり、Koichi Mizuno 他、Ap
pl.Phys.Lett.56(1990)1469-1471;Jpn.J.Appl.Phys.30
(1991)L1559-L1561 で報告されているものと同様の構造
を有する。同一真空中で形成した多層膜で素子を形成し
ており、この素子構造はジョセフソン素子を並列にアレ
イ化するのに適している。
【0050】超伝導薄膜を含む多層膜の形成と複数回の
パターニングプロセスで超伝導素子と伝送線路パターン
の一部を形成し、その後Au薄膜を全面に形成し、残り
の伝送線路パターンおよび各種パッド部分を形成するこ
とによって高周波発振回路を形成した。本実施例では3
個の接合を並列にして超伝導素子モジュールを構成し、
これを10段並べて各段間を薄膜キャパシタにより高周
波的に結合し、高周波発振素子として動作するよう設計
した。一つのジョセフソン素子の素子抵抗は1Ω程度で
あり、電極との接触抵抗を加えると15Ω程度になる。
従って、ジョセフソン素子を3個並列接続し、高周波的
に10段直列接続したことにより全体で50Ωのインピ
ーダンスを実現した。なお駆動電源は外部回路とし、ジ
ョセフソン素子アレイの両端に駆動電源を接続して直流
電流をジョセフソン素子に流した。また、20GHzの
中心周波数で有効に発振させるため、高周波伝送線路に
1/2波長共振器を結合した。
【0051】この素子を50K以下の温度に冷却して動
作させたところ、超伝導素子はジョセフソン素子として
動作し、さらにバイアス線に電流を流すことによって高
周波発振素子として動作することを確認した。
【0052】なお、超伝導素子に用いる超伝導体は金属
系材料(例えばNb、Nb合金、PbあるいはPb合金
等)でも良く、また他の高温酸化物超伝導体(Y系、T
l系、Hg系など)でも良い。高周波伝送線路は、上記
のようなAuあるいは超伝導体に限らず、他の金属材料
(Pt、Cu、Ag、又はこれらの合金、又はAuを含
む合金)を用いて形成してもよい。実際には、使用され
る周波数領域で最小の表面抵抗を示す材料を用いること
が望ましい。
【0053】また、基板材料は高周波での誘電損失が小
さいものが望ましく、サファイアや種々の誘電材料を用
いることができる。酸化物超伝導体を用いる場合は、良
好な超伝導特性を得るために基板材料の格子定数が超伝
導体の格子定数に近いことが望ましい。したがって、L
aAlO3、LaGaO3、LaSrO3などのペロブス
カイト系単結晶を用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による超伝導素子を用いた高周波装置の
概略図
【図2】図1の高周波装置を構成する高周波回路とし
て、複数のジョセフソン素子を直列接続(a)、並列接
続(b)、または直並列接続(c)して構成した発振器
の回路図
【図3】ジョセフソン素子を用いた高周波回路としての
発振器の構成例を示す要部上面図、要部断面図、及び等
価回路図
【図4】ジョセフソン素子を用いた高周波回路としての
発振器の他の構成例を示す要部上面図、要部断面図、等
価回路図
【図5】高周波装置を構成する高周波回路として、高周
波電力増幅部を備えた高周波発振器の概念図
【図6】高周波回路として、共振器を備えた高周波発振
装置の3つの構成例を示す概念図
【図7】高周波回路として、ジョセフソン素子を用いた
多チャンネル発振器の概念図
【図8】超伝導素子を用いた高周波回路としての周波数
変換器の概略構成図
【図9】図8の周波数変換器の回路図
【図10】図9との比較のための従来の周波数変換器の
回路図
【図11】高周波回路としての周波数変換器の他の構成
を示す概念図
【図12】ジョセフソン素子の等価回路図
【符号の説明】
4 入力用伝送線路 5 出力用伝送線路 6 基板 7 高周波パッケージ 8 低温ステージ 9 熱交換部 10 冷媒還流部 11 熱シールド 31 ジョセフソン素子 32 電源 33 伝送線路 34 共振器型フィルター 42 直流バイアス線 43 層間絶縁膜 45 高周波発振器 46 高周波伝送線路 47 高周波電力増幅器 48 伝送線路型共振器 49 誘電体共振器 50 薄膜リング共振器 51 ブランチライン型結合線路 J1〜J4 超伝導素子モジュール C1〜C4 位相調整回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 瀬恒 謙太郎 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超伝導素子を含む高周波回路を収納する
    高周波パッケージと、この高周波パッケージと熱的に接
    触する低温ステージを有する冷却ユニットと、前記高周
    波パッケージ及び低温ステージを収納するシールド容器
    とを備えている高周波装置。
  2. 【請求項2】 前記高周波回路が高周波伝送線路と、超
    伝導素子と、高周波増幅器とを含んでいる請求項1記載
    の高周波装置。
  3. 【請求項3】 前記高周波回路が高周波伝送線路と、複
    数のジョセフソン素子とを含み、前記複数のジョセフソ
    ン素子が直列に接続されて駆動用電源の間に接続されて
    いる請求項1記載の高周波装置。
  4. 【請求項4】 前記高周波回路が高周波伝送線路と、複
    数のジョセフソン素子とを含み、前記複数のジョセフソ
    ン素子が並列に接続されて駆動用電源の間に接続されて
    いる請求項1記載の高周波装置。
  5. 【請求項5】 前記高周波回路が高周波伝送線路と、ジ
    ョセフソン素子を所定の個数並列接続した超伝導素子モ
    ジュールと、所定個数の前記超伝導素子モジュールを高
    周波的に直列接続するように設けられた複数の位相調整
    回路とを備えている請求項1記載の高周波装置。
  6. 【請求項6】 前記超伝導素子モジュールがジョセフソ
    ン素子を3個並列接続して構成されている請求項5記載
    の高周波装置。
  7. 【請求項7】 前記位相調整回路が薄膜キャパシタで構
    成されている請求項5記載の高周波装置。
  8. 【請求項8】 前記超伝導素子モジュールが、前記高周
    波伝送線路とのインピーダンス整合に必要な個数だけ高
    周波的に直列接続されている請求項5記載の高周波装
    置。
  9. 【請求項9】 前記超伝導素子が酸化物超伝導体で構成
    されている請求項5記載の高周波装置。
  10. 【請求項10】 前記高周波伝送線路に近接するよう
    に、半導体素子からなる高周波増幅器が配置されている
    請求項5記載の高周波装置。
  11. 【請求項11】 前記高周波伝送線路に近接するよう
    に、共振器が配置されている請求項5記載の高周波装
    置。
  12. 【請求項12】 前記高周波伝送線路が共振器構造を有
    する請求項5記載の高周波装置。
  13. 【請求項13】 前記超伝導素子モジュールの占める領
    域が、前記高周波伝送線路に沿って、前記伝送線路中の
    共振周波数の電気長の8分の1以下である請求項5記載
    の高周波回路。
  14. 【請求項14】 前記超伝導素子モジュールが、前記高
    周波伝送線路に沿って、前記電気長の半分の整数倍の距
    離ごとに配置されている請求項5記載の高周波回路。
  15. 【請求項15】 前記高周波回路がさらに、複数の入力
    端子及び複数の出力端子を有する結合線路と、この結合
    線路の出力端子と前記高周波伝送線路との間に配置され
    た非線形素子とを備えている請求項5記載の高周波装
    置。
  16. 【請求項16】 中心周波数の異なる複数の共振器をさ
    らに備えている請求項5記載の高周波装置。
  17. 【請求項17】 前記共振器が酸化物超伝導体で構成さ
    れている請求項16記載の高周波装置。
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