JPH09137689A - ボーリング用ロッドの回収供給装置 - Google Patents

ボーリング用ロッドの回収供給装置

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JPH09137689A
JPH09137689A JP29507695A JP29507695A JPH09137689A JP H09137689 A JPH09137689 A JP H09137689A JP 29507695 A JP29507695 A JP 29507695A JP 29507695 A JP29507695 A JP 29507695A JP H09137689 A JPH09137689 A JP H09137689A
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JP
Japan
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rod
rod group
recovery
claw
chuck means
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JP29507695A
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English (en)
Inventor
Shuji Sato
修治 佐藤
Masaaki Kakegawa
正昭 掛川
Koji Mishima
浩二 三島
Shinsei Yanagisawa
真正 柳澤
Katsutoshi Takizawa
勝利 滝澤
Hisashi Haniyuda
久 羽生田
Akira Hiratsuka
章 平塚
Mitsuhisa Yumoto
光久 湯本
Kiyotomo Nakazawa
清知 中澤
Minoru Nishibe
實 西部
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NAGANO KOGYO KK
Tone KK
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NAGANO KOGYO KK
Tone KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ロッドのエレベータ装置への連結やロッドの
ロッド搬送装置による保持を高所に作業者を配すること
なく行えるようにする。 【解決手段】 ロッドの回収供給装置に設けられたロッ
ド搬送装置12はボーリング用ロッドの施工位置M0か
ら櫓16内のロッド格納位置MXへの回収およびロッド
格納位置MXから施工位置M0への供給を行う。第1の
チャック手段48はロッド群14を掴持可能であり、第
1の移動機構は走行体38、上下動機構40、水平移動
機構42からなり、第1のチャック手段48を櫓16内
で3次元方向に移動させる。第2のチャック手段80は
ロッド群14を掴持可能である。第2ブーム78は水平
移動機構42の第1ブーム44に設けられ、第2のチャ
ック手段80を第1のチャック手段48の位置Jから前
方方向に移動可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボーリング作業に
おいて、ボーリング用ロッドの掘削の施工位置から櫓内
のロッド格納位置への回収およびロッド格納位置から施
工位置への供給を行うボーリング用ロッドの回収供給装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のボーリング作業における掘削の施
工位置からロッド格納位置へのロッドの回収およびロッ
ド回収位置から施工位置へのロッドの供給は、櫓に設け
られたロッド搬送装置とエレベータ装置とを用いて次の
ように行われる。なお、通常は効率よくロッドの回収供
給を行うべく、1本が例えば約6メートルあるロッドを
複数本(例えば3本)接続した状態(これをロッドの搬
送の一単位として、ロッド群という)でロッドを搬送し
て、ロッドの回収供給を行う。また、ロッド格納位置に
おけるロッド群は、下端が地上に着いた状態で傾いて立
て掛けられ、複数のロッド群が並設して配置される。ロ
ッド間の接続は、各ロッドの両端の大径頭部同士を連結
して行われる。なお、連結方法は一例として大径頭部に
ねじ部を設け、螺合させて連結させるものがある。ま
ず、作業者は、ロッド群の上部をロッド格納位置から引
き出して、その上部の大径頭部をロッド搬送装置に搬送
のために係合させたり、またロッド搬送装置により施工
位置に搬送されたロッド群をエレベータ装置に移し換え
て保持させる作業を行うため、櫓に設けられた作業台に
上がる。上述したようにロッド群は、3本構成の場合で
あれば約18メートルあるので作業台も略同様の高さに
設置される。
【0003】ロッド格納位置から掘削の施工位置へのロ
ッドの供給を行う場合は、高所作業者はロッド格納位置
に立て掛けられたロッドを、ロッド搬送装置に係合でき
るように起こし、ロッド搬送装置をロッド格納位置に移
動させて、供給しようとするロッド群の上部を掴む。ロ
ッド搬送装置に設けられ、重量物であるロッド群を掴ん
で持ち上げて搬送するチャック手段は、強度等を考慮す
ると通常は大型にならざるをえず、このため直接ロッド
格納位置に立て掛けられたロッド群を掴持しようとして
も他のロッド群と干渉して目的のロッド群を掴持できな
い。よって、手作業で目的のロッド群を予め係合できる
ように起こす必要がある。その後、ロッド搬送装置を操
作して、ロッド群を格納位置から施工位置へ移動させ
る。地上にいる作業者が移動したロッド群の下部を、掘
削の施工位置において地中に挿入され、地上に設置され
たロッドホルダにより保持されて上部が地上に突出して
いるロッド群の当該上部へ接続する。その作業が終了し
た後、高所作業者が、接続されたロッド群の上部の大径
頭部を櫓内に設けられたエレベータ装置のロッド吊り金
具に連結する。これにより全ロッド群はエレベータ装置
により保持可能な状態となる。その後、ロッド搬送装置
によるロッド群の掴持を解除して待機位置に戻し、続い
て地上の作業者がロッドホルダを開放し、全ロッド群を
エレベータ装置で保持する。そして、エレベータ装置を
作動させて全ロッド群を降下させ、ボーリングマシンに
よって掘削する。
【0004】掘削の施工位置から格納位置へのロッド群
の回収は、上記供給の場合とは逆に、高所作業者または
地上作業者がエレベータ装置で、一のロッド群が全て地
上に出るまで全ロッド群を引き上げた後に、地中に残さ
れたロッド群の上部をロッドホルダで保持する。その
後、地上作業者がエレベータ装置を操作して回収するロ
ッド群を上方に若干引き上げながら地中のロッド群と切
り離す。この作業が終了したら高所作業者がエレベータ
装置からロッド搬送装置へロッド群を移し換える。そし
てロッド搬送装置によりロッド群を施工位置からロッド
格納位置へ移動し、降下させる。この降下の際に、地上
作業者がロッド群の下端をロッド格納位置の所定の位置
に位置決めする。ロッド群の載置が完了したら、高所作
業者はロッド群をロッド搬送装置から外し、ロッド群を
ロッド格納位置に立て掛けて格納する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来のボーリング作業におけるロッドの供給回収作業に
おいては、ロッド群をロッド搬送装置やエレベータ装置
に連結または保持させる作業は、必ず櫓上の高所で作業
者が手作業で行わなければならず、極めて危険である。
また、作業も慎重に行う必要があることから、作業時間
が長くなる。特に、ボーリング深度が深くなればなるほ
ど、ロッドの供給・回収に要する時間が長くなり、工期
が増大するといった課題がある。
【0006】従って、本発明は上記課題を解決すべくな
され、その目的とするところは、ロッドのエレベータ装
置への連結やロッドのロッド搬送装置による保持を高所
に作業者を配することなく行えるようにして、ロッドの
回収・供給作業が安全かつ容易に行えるボーリング用ロ
ッドの回収供給装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため次の構成を備える。すなわち、掘削を行う施工
位置を覆うように立設された櫓に設けられ、ボーリング
用ロッドの前記施工位置から櫓内のロッド格納位置への
回収およびロッド格納位置から施工位置への供給を行う
ボーリング用ロッドの回収供給装置において、前記ロッ
ドを掴持可能な第1のチャック手段と、該第1のチャッ
ク手段を3次元方向に移動させる第1の移動機構と、前
記ロッドを掴持可能な第2のチャック手段と、前記第1
の移動機構に設けられ、前記第2のチャック手段を前記
第1のチャック手段の位置から前方方向に移動可能な第
2の移動機構とを有するロッド搬送装置を具備すること
を特徴とする。この構成を採用すると、第2の移動機構
により第2のチャック手段が第1のチャック手段の位置
から前方方向に移動可能となっているので、第2のチャ
ック手段をロッド格納位置に移動させ、ロッド格納位置
に立て掛けられて並べられたロッドを掴み、その後ロッ
ドを起こしつつ第1のチャック手段の位置までロッドを
移動させることができ、従来、手作業でロッドを起こ
し、搬送可能なようにロッドを第1のチャック手段に掴
持させていた作業が自動的に行える。
【0008】また、前記第2のチャック手段は、前記移
動方向に延出し、前記ロッド格納位置に並べられた前記
ロッド間に形成される隙間に挿入可能な固定爪と、フッ
ク状に形成され、前記固定爪の基部に軸着された一端側
を中心に他端側が、前記ロッドを固定爪との間で掴むこ
とが可能な閉位置とロッドを開放可能な開位置との間で
回動可能な可動爪と、該可動爪を回動させる第1の駆動
手段とから構成することによって、格納位置に立て掛け
られて並べられたロッドを、隣のロッドに干渉されるこ
となく確実に掴むことが可能となる。
【0009】また、前記第1のチャック手段は、対向す
るそれぞれの内側面が、下方に向けて次第に接近する斜
面に形成された一対の掴持爪と、該掴持爪を開閉させる
第2の駆動手段と、前記斜面のそれぞれに、該斜面に沿
って上下方向に移動自在に取り付けられると共に、内面
同士は前記ロッドの外周面と密着できるように平行に形
成された一対のスライド体と、前記掴持爪と前記スライ
ド体との間に配せられ、スライド体を掴持爪に対して常
時上方へ付勢する第1の付勢手段とを具備する構成とす
れば、第1のチャック手段の一対のスライド体間に一旦
ロッドが掴持されると、ロッドが重力により下方に移動
して掴持爪間から抜けようとした場合に、ロッドの外周
面とスライド体の内面との間の摩擦により一対のスライ
ド体も下方に移動する。ここで一対のスライド体は下方
に向けて次第に接近する斜面に形成された一対の掴持爪
に取り付けられているため、一対のスライド体間は次第
に狭まり、よってスライド体を介してロッドを掴持する
掴持爪の掴持力がさらに強まり、ロッドの抜けを防止で
きる。
【0010】また、前記櫓の上部から前記施工位置の上
方に吊り下げられ、内部には下面に開口すると共に、該
開口部分から前記ロッドの上部が進入可能な保持凹部が
形成されたフック本体、保持凹部内に下端が軸着される
と共に、上端が保持凹部内に進入したロッドの大径頭部
が通過可能な開放位置と通過した大径頭部の下端と係合
可能な係合位置との間で回動自在な係合爪、前記フック
本体に設けられ、前記係合爪をその上端が前記係合位置
方向へ移動するように常時付勢する第2の付勢手段、前
記係合爪を該第2の付勢手段の付勢力に抗して係合位置
から開放位置へ回動させる第3の駆動手段とから成るメ
インフックと、該メインフックを昇降させる昇降機とを
有し、施工位置に配されたロッドの吊り上げ、吊り下げ
および保持を行うエレベータ装置を設ければ、ロッドの
上方からフック本体をロッドに近づけて、ロッドの上部
の大径頭部に被せることによって、ロッドの大径頭部が
フック本体に設けられた係合爪と係合してロッドがフッ
ク本体から抜脱不能となる。また、第3の駆動手段を作
動させて係合爪を第2の付勢手段の付勢力に抗して回動
させれば、ロッドはフック本体から抜脱可能となる。こ
のように、フック本体をロッドの上部に被せるだけで、
自動的にロッドがフック本体に係合でき、また第3の駆
動手段により係合状態を解除できるので、エレベータ装
置によるロッドの保持、開放を地上にいる作業者が容易
に遠隔操作することが可能となる。
【0011】また、表示器と、前記メインフックに設け
られ、前記係合爪の上端が前記開放位置および/または
係合位置に回動したことを検出し、前記表示器を作動さ
せる検出手段とを具備する構成とすると、地上にいる作
業者がフック本体によるロッドの保持、開放状態を視覚
で確実に確認することができ、作業性が向上する。
【0012】また、前記ロッドの回収および供給の指示
を行う入力部と、前記ロッド搬送装置および/または前
記エレベータ装置のロッドの回収および供給動作の一連
の動作内容が、複数の基準動作ステップに分けて動作の
順番に従って記憶された記憶部と、前記入力部から前記
回収または供給の指示が入力された際には、前記記憶部
に記憶された前記基準動作ステップを前記順番に従い一
つずつ読み出し、該基準動作ステップの動作内容に従っ
て前記ロッド搬送装置または前記エレベータ装置をステ
ップ動作させて、次の回収または供給の指示が入力され
るまで停止させる制御部とを具備する構成とすること
で、支持された上部を支点として下部の動きが不安定と
なりやすいロッドを、1ステップずつ動作を確認しなが
ら作業することが可能となり、作業の安定を図れる。ま
た、前記ロッド格納位置の側方に、前記伸縮アームの伸
縮方向に沿った軸線を中心に一端側が軸着されて等間隔
に配され、ロッド格納位置外方の待機位置とロッド格納
位置内方のロッドを支持する整列位置との間を回動可能
な複数の整列部材と、該複数の整列部材の各外面に等間
隔で形成され、前記伸縮アームの方向に延出する延出片
と、前記複数の整列部材を、前記待機位置と整列位置と
の間で独立して回動駆動可能な整列部材駆動部とを有す
る整列装置を設けると、ロッドをロッド格納位置におい
て予め決められた間隔で確実に並べることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るボーリング用
ロッドの回収供給装置の好適な実施形態を添付図面に基
づいて詳細に説明する。まず、ボーリング用ロッドの回
収供給装置10の全体構成について図1を用いて説明す
る。12はロッド搬送装置であり、ロッドの回収および
供給の一単位であるロッド群(一例として3本のロッド
が連結されたもので全長が約18メートル程度ある)1
4を保持し、保持したロッド群14を掘削を行う施工位
置M0とロッド格納位置MXとの間で搬送可能である。
ロッド搬送装置12はロッド群14の長さに合わせて櫓
16の途中に設置されている。また、施工位置M0とロ
ッド格納位置MXは共に櫓16内にあり、ロッド格納位
置MXにおけるロッド群14は地上に置かれた載置台1
8上に下端が着いた状態で傾いて立て掛けられ、また複
数のロッド群14が並設して配置可能である。また、複
数本が並設された場合には、各ロッドの両端に形成され
た他のロッドとの連結部分(大径頭部20と言う)が他
の部分、つまり中間部分に比べて大径に形成されている
ため、ロッドの中間部分(小径部とも言う)同士の間に
は隙間が形成されることになる。なお、施工位置M0で
は、ロッド群14は略垂直に立設され、地中に挿入され
ている。
【0014】22はエレベータ装置である。ここでエレ
ベータ装置22は、櫓16の上部から施工位置M0の上
方に吊り下げられ、ロッド群14の上部を保持可能なメ
インフック24と、メインフック24を上下方向に移動
させる昇降機26とを具備するものであるとする。そし
てエレベータ装置22は施工位置M0にある掘削穴から
地中に挿入された全ロッド群を上下方向に移動させるこ
とができる。なお、昇降機26は、通常は地上に設置し
た図示しないボーリングマシンの巻き上げ装置を有して
おり、この巻き上げ装置を使用してメインフック24を
吊り下げているワイヤロープの巻き上げ・巻き下げをす
る。また、28は施工位置M0にある全ロッドが落下し
ないように保持可能なロッドホルダであり、ロッドの回
収供給装置10とは別体に地面上の掘削の施工位置M0
に設置されている。メインフック24は昇降機26によ
り、回収または供給されるべく施工位置M0上にロッド
搬送装置12により掴持されたロッド群14の上方に位
置する準備位置PF1と、施工位置M0上にロッド搬送
装置12により搬送されたロッド群14の大径頭部20
と係合可能な位置PF2と、ロッド群14が掘削穴に挿
入された際の大径頭部20の位置PF3との間を移動可
能である。30a、30b、30cはロッドの回収およ
び供給のための指示を行う入力部としての第1操作部と
第2操作部と第3操作部であり、地上にいる作業者が操
作するものである。第1操作部30aはロッド搬送装置
12に指示を与えるものであり、第2操作部30bはエ
レベータ装置22のメインフック24に指示を与えるも
のであり、第3操作部30cはエレベータ装置22の昇
降機26に指示を与えるものである。各第1、第2操作
部30a、30bからの指示は、有線や無線により後述
する制御部や昇降機26へ伝達される。32a、32b
は記憶部としての第1記憶部と第2記憶部であり、第1
記憶部32aにはロッド搬送装置12のロッドの回収お
よび供給動作の一連の動作内容が、複数の基準動作ステ
ップに分けて動作の順番に従って記憶されている。ま
た、第2記憶部32bにはエレベータ装置22の内のメ
インフック24の動作内容が同様にして記憶されてい
る。34a、34bは制御部としての第1制御部および
第2制御部であり、第1制御部34aはロッド搬送装置
12の動作制御を行い、第2制御部34bはエレベータ
装置22の内のメインフック24の動作制御を行う。第
1制御部34aは第1操作部30aからロッドの回収ま
たは供給の指示が入力された際には、第1記憶部32a
に記憶された基準動作ステップを記憶された順番に従い
一つずつ読み出し、読み出した動作内容に従ってロッド
搬送装置12をステップ動作または連続動作をさせる機
能を有する。また、第2制御部34bは第2操作部30
bからロッドの回収または供給の指示が入力された際に
は、第2記憶部32bに記憶された基準動作ステップを
記憶された順番に従い一つずつ読み出し、メインフック
24をステップ動作または連続動作をさせる機能を有す
る。昇降機26は、第3操作部30cからの指示によ
り、メインフック24を上昇、降下および停止させる機
能を有する。なお、以下に説明する本例では一つの基準
動作ステップが終了したら、次の回収または供給の指示
が入力されるまで、ロッド搬送装置12やエレベータ装
置22を停止させることを基本とするが、連続して行わ
せるようにしても良い。
【0015】さらに詳細に、図2〜図4を用いてロッド
搬送装置12について説明する。36はレールであり、
櫓16内の同一水平面内において、互いに平行となるよ
うに櫓16に渡されたビーム37の上面に取り付けられ
ている。なお、レール36はビーム37を介して櫓16
に取り付けるようにしているので、その全長は櫓16の
取付位置での梁16aの間隔より短くすることができ
る。よって、ロッド搬送装置12をレール36と共に予
め一体に組み立てて櫓16内部で上方に搬送する際に櫓
16と干渉しにくくなり、ロッド搬送装置12とレール
36を櫓16の所定の高さ位置に取り付ける作業が行い
易くなる。なお、レール36は施工位置M0に対してロ
ッド格納位置MXと反対側に配されている。38は走行
体であり、レール36上をレール36に沿って図2中の
X軸方向に自在に移動可能である。40は走行体38に
取り付けられた上下動機構である。42は上下動機構4
0の上部に取り付けられた水平移動機構であり、走行体
38の移動方向とは直角であってかつ水平方向(つまり
Y軸方向)に沿って伸縮する第1ブーム44および当該
ブーム44を駆動するアクチュエータ46から成る。本
実施形態では、ロッド群14を安定した状態で搬送でき
るようにロッド搬送装置12がロッド群14の上部を掴
むようにするために、水平移動機構42は上下動機構4
0の上部に取り付けられているが、ロッド群14の長さ
等を考慮して安定して搬送できるのであれば、水平移動
機構42を上下動機構40の下部に取り付ける構成でも
良い。上記の走行体38と上下動機構40と水平移動機
構42とで第1の移動機構を構成し、後述する第1のチ
ャック手段を櫓16内で3次元方向に自在に移動させる
ことが可能となる。なお、本例ではアクチュエータ46
はシリンダ装置によって構成されるが、チェーンや歯車
など他の駆動装置で構成することも可能である。また、
第1ブーム44には、第1のブーム44自体が伸縮方向
に対して上方に所定角度撓んだことを検出可能な着床検
出スイッチ(不図示)が設けられている。この着床検出
スイッチは、第1のブーム44の先端に取り付けられた
後述の第1のチャック手段により掴持されたロッド群1
4が載置台18まで搬送され、その後下方に移動されて
その下端が載置台18と当接した際に、その反動で第1
のブーム44が上方に撓むことを検出して、ロッド群1
4の着床を検出ものである。
【0016】48は第1ブーム44の先端部分に取り付
けられ、ロッド群14を掴持可能な第1のチャック手段
である。第1のチャック手段48の構成を図5〜図8を
用いて説明する。50は第1支持部である。チャック支
持部50には、周面にV溝が周設された滑車52が4つ
取り付けられており、この滑車52が第1ブーム44の
先端に取り付けられた円盤体54の周縁に嵌まり込むよ
うにして取り付けられることで、チャック支持部50は
第1ブーム44に対して軸線L1(第1ブーム44の伸
縮方向と平行)を中心に回動自在となっている。またチ
ャック支持部50の下部には支持台56が第1ブーム4
4の伸縮方向に延設されている。
【0017】58は取付台であり、上部にはチャック支
持部50の支持台56上方に延出するフック体60が設
けられ、支持台56とフック体60との間に、第1ブー
ム44の伸縮方向に対して直交する方向に配された2つ
の防振ゴム62を介して支持台56に取り付けられてい
る。なお、支持台56とフック体60とは、防振ゴム6
2を貫通するボルト64で固定されているが、防振ゴム
62を介しているために、取付台58は略防振ゴム62
を支点として図5中の矢印方向に首振り可能となってい
る。また、取付台58には上下方向に沿って2本の取付
軸64が設けられ、この取付軸64により後述する一対
の掴持爪が軸支される。また、取付台58が首振り可能
な構成となっていることにより、掴持爪により上部が掴
持されたロッド群14の下部がある程度自在に移動でき
るので、作業者がロッド群14の下部を持ち、例えばロ
ッド群14を載置台18上に載置する場合や、施工位置
M0における連結作業の際に、適宜位置決めを手動で行
うことが可能となる。また、一対の掴持爪がロッド群1
4を掴持した状態で、上下動機構40によってロッド群
14が降下されて、ロッド群14の下端が載置台18と
当接した際にも、首振りして載置時のショックを吸収す
ることも可能である。
【0018】また、取付台58のフック体60の延出方
向と逆方向の側面、つまりロッド群14の掴持領域J側
の側面は凹状に形成され、掴持領域Jに移動したロッド
群14の位置決めを行う機能も有している。66は一対
の掴持爪であり、取付台58に設けられた2本の取付軸
64に軸着され、第1ブーム44側の端部に取り付けら
れた第2の駆動手段としての掴持爪駆動部(一例として
シリンダ装置で構成される)68により、開閉自在とな
っている。また、掴持爪66の掴持領域J側の端部の内
側面(ロッド群14との接触部分)はロッド群14を確
実に保持できるように凹凸面70に形成されている。
【0019】なお、第1のチャック手段48の構成は上
述したものに限らず、例えば図9〜図10に示すよう
に、一対の掴持爪66の対向するそれぞれの内側面を、
下方に向けて次第に接近する斜面72に形成し、この斜
面72のそれぞれに、斜面72に沿って上下方向に移動
自在であり、かつ内面同士は掴持領域Jにあるロッド群
14の外周面と密着できるように平行に形成された一対
のスライド体74を設け、さらに掴持爪66とスライド
体74との間には、スライド体74を掴持爪66に対し
て常時上方へ付勢する第1の付勢手段としての第1スプ
リング76を配する構成としても良い。この構成とする
と、掴持爪66を回動させてスライド体74でロッド群
14を掴持した場合、仮に掴持爪66の掴持力が弱ま
り、ロッド群14が重力によって下方に移動しようとし
ても、ロッド群14とスライド体74との間には摩擦力
が作用しているためにスライド体74も第1スプリング
76の付勢力に抗して下方にロッド群14と共に移動
し、掴持爪66の斜面72に取り付けられている一対の
スライド体74の間隔は縮まるのでロッド群14に対す
る掴持力が強まるという作用が生じ、結果としてロッド
群14の抜けを確実に防止できる。
【0020】78は第1ブーム44に取り付けられた第
2ブームであり、上下動機構40に対する第1ブーム4
4の伸縮方向(軸線L1方向)と同一方向へ、第1ブー
ム44に対して相対的に伸縮可能である。80は第2ブ
ーム78の先端に取り付けられた第2のチャック手段で
あり、この第2のチャック手段80は第2ブーム78に
より、第1のチャック手段48のロッド群14の掴持領
域Jとこの掴持領域Jの前方に位置する第1の位置Kと
の間をロッドを遊びがある状態で掴んで移動可能である
(図8参照)。ここで遊びがある状態で掴むとは、第2
のチャック手段80がロッド群14を、ロッド群14が
第2のチャック手段80内で摺動可能な状態で掴むこと
を言う。第2のチャック手段80の構成を図7〜図8を
用いて説明する。82は第2ブーム78の先端に設けら
れた固定爪であり、その先端は第2ブーム78の伸縮方
向に延出し、ロッド格納位置MXに並べられたロッド群
14間に形成される隙間に挿入可能である。84はフッ
ク状に形成され、一端側が固定爪82の基部に軸着さ
れ、他端側が一端側を中心に回動し、ロッド群14を固
定爪82との間で掴むことが可能な可動爪である。可動
爪84はロッド群14を掴む閉位置(図7に示す位置)
とロッド群14を開放可能な開位置(図8に示す位置)
との間で回動可能となっている。なお、可動爪84は、
第1の駆動手段としての可動爪駆動部(一例としてシリ
ンダ装置で構成される)86で駆動される。また、固定
爪82には、固定爪82と可動爪84との間にロッド群
14が入ったことを検出するロッド検出手段(不図示)
が設けられている。
【0021】なお、ロッド格納位置MXは、櫓16内で
図1に示すように傾いた方形空間を形成するが、図2中
のMX1は方形空間の下面、つまりロッド群14の載置
台18上での着床エリアを示し、またMX2は方形空間
の上面、つまりロッド群14の載置台18上でのトップ
エリアを示す。また、第2のチャック手段80により掴
持されるロッド群14の部位は、ロッド群14を構成す
るロッドの内の最上部ロッドの小径部であるが、この掴
持される部位は上下動機構40の可動範囲等を考慮して
予め決められたトップエリアMX2より所定距離下方の
水平面と上記方形空間とのクロス部分である掴持エリア
MX3内に位置することとなる。以上、ロッド搬送装置
12の詳細な構成について説明してきたが、第1のチャ
ック手段48および第2のチャック手段80が、櫓16
内で3次元方向に自在に移動することが可能となり、少
なくとも第2のチャック手段80は掴持エリアMX3内
にある全てのロッド群14を掴持することが可能であ
る。
【0022】続いて、図11〜図12を用いてエレベー
タ装置22について詳細に説明する。本願のエレベータ
装置22の特徴部分は、ロッド群14の上部に形成され
た大径頭部20を保持するメインフック24にあり、こ
の構成について説明する。88はフック本体であり、内
部には下面に開口すると共に、この開口部分からロッド
群14の上部が進入可能な保持凹部90が形成されてい
る。開口部分の内面形状は、ロッド群14の上部が進入
し易いように、下方に向けて内径が拡径するロート状に
形成されている。また、上部は錨状に形成され、昇降機
26からのロープが引っかけられる。
【0023】92は係合爪であり、保持凹部90内に下
端が軸着されると共に、上端が保持凹部90内に進入し
たロッド群14の大径頭部20が通過可能な開放位置P
1(係合爪92の上端は保持凹部90の内壁内に位置す
る図12の二点鎖線で示される位置)と通過した大径頭
部20の下端と係合可能な係合位置P2(係合爪92の
上端は保持凹部90の内壁から突出する図12の実線で
示される位置)との間で軸着位置L2を中心に回動自在
となっている。一例として保持凹部90の内壁面に対向
して一対設けられているが、少なくとも一つ以上あれば
よい。また、係合爪92は、フック本体88に設けられ
た不図示の第2の付勢手段、例えばスプリング等により
その上端が係合位置P2方向へ移動するように常時付勢
されている。94は係合爪92を第2の付勢手段の付勢
力に抗して係合位置P2から開放位置P1へ回動させる
第3の駆動手段としての係合爪駆動部(一例としてシリ
ンダ装置で構成される)ある。96a、96bは開位置
センサと閉位置センサであり、係合爪92の回動位置を
検出する位置センサであり、一例としてリミットスイッ
チが2つ使用され、係合爪92が開放位置P1にある場
合には開位置センサ96aが作動して検出し、また係合
位置P2にある場合には閉位置センサ96bが作動す
る。なお、係合爪92は上記のように係合位置P2でロ
ッド群14の大径頭部20と係合してロッド群14を保
持し、保持した後には大径頭部20との当接位置が軸着
位置L2よりロッド群14の中心軸方向に在るため、係
合爪92には第2の付勢手段による付勢力と共にロッド
群14の重量による内方への力(自縛力)が作用する。
よって、通常の状態では係合爪92とロッド群14との
係合関係が解除されてロッド群14がメインフック24
から抜け落ちることはない。しかし、予期せぬ大きな力
がロッド群14やメインフック24に加わってこれらが
大きく振動した場合などには、この振動により係合爪9
2が開放位置P1側に移動してロッド群14が外れる可
能性もある。このため、安全を一層確実なものとすべ
く、各係合爪92の背面側(ロッド群14と反対側)に
押し付けシリンダ(不図示)を設けて、係合爪92がロ
ッド群14と係合した際には機械的に押し付けシリンダ
で係合爪92をロッド群14方向に押し、係合位置P2
に規制する構成としても良い。
【0024】また、98は保持凹部90内部の上部に、
上下方向に所定距離を移動自在に取り付けられた検出金
具である。検出金具98は図12に示すように保持凹部
90に設けられた2つの上・下近接センサ100a、1
00bの両方に検出されない下位置PS1から下近接セ
ンサ100bのみに検出される中位置PS2を介して、
上・下近接センサ100a、100bに検出される上位
置PS3まで移動可能である。検出金具98は通常は自
重により下位置PS1にあるが、フック本体88がロッ
ド群14の大径頭部20に嵌まり込んだ際には、保持凹
部90内に突入したロッド群14の大径頭部20上面と
当接し、上方へ押動されて中位置PS2を通過して上位
置PS3へ一旦移動する。その後、ロッド群14を引き
上げるためにメインフック24が上方に移動すると、大
径頭部20が保持凹部90内で下方に移動し、大径頭部
20の下端が係合爪92に係合して保持される中位置P
S2まで移動して停止する。
【0025】また、フック本体88の外面には一例とし
て、表示器としての「赤」、「緑」、「黄」のランプ
(不図示)が設置されると共に、制御回路(不図示)も
設けられ、制御回路がメインフック24に設けられた上
記各センサによって検出された信号を処理して、ロッド
群14の大径頭部20との係合状態を地上にいる作業者
に知らせるべくランプを点灯・消灯駆動する。その動作
を図12、図13を用いて説明すると、まずメインフッ
ク24にロッド群14が挿入されていない状態、つまり
検出金具98が下位置PS1にあり両近接センサ100
a、100bが非検出状態の時には全ランプが消灯状態
となる(図13)。次に、メインフック24が降下し
てロッド群14が挿入され、ロッド群14の大径頭部2
0が係合爪92を通過して保持凹部90の最も奥(上
部)に入った状態、つまり検出金具98が上・下近接セ
ンサ100a、100bに検出される位置に至った時に
は、ロッド群14が完全挿入状態にあることを示す緑ラ
ンプのみが点灯する(図13)。なお、この際に係合
爪92は大径頭部20が通過して小径部と先端が接触し
た状態で係合位置P2にあり、閉位置センサ96bが検
出状態となっている。
【0026】続いて、ロッド群14の吊り下げを行うべ
く、メインフック24を若干上方に移動し、ロッド群1
4の大径頭部20の下端が係合爪92の上部と当接して
係合状態(図12の状態)となった時には、下近接セン
サ100bおよび閉位置センサ96bのみが検出状態と
なっており、吊り下げ可能状態を示すべく赤ランプのみ
が点灯する(図13)。続いて、ロッド群14が挿入
された状態で、係合爪92とロッド群14の大径頭部2
0との係合状態を解除すべくメインフック24が若干降
下され、係合爪92の上部と大径頭部20の下端とが離
間した後に係合爪92が係合爪駆動部94によって開放
位置P1まで回動された際(上・下近接スイッチ100
a、100bと開位置センサ96aが検出状態の場合)
には、メインフック24からロッド群14を引き離すこ
とが可能な状態であることを示すべく黄ランプのみが点
灯する(図13)。なお、表示器はメインフック24
自体に設ける代わりに、例えば第2操作部30bの設
け、作業者が手元でメインフック24とロッド群14の
大径頭部20との係合状態を確認できるようにしても良
い。また、櫓16の作業者が確認し易い位置に配設する
ようにしても良い。
【0027】(回収および供給動作の第1実施形態)次
に、ロッド群14の供給および回収の際の動作について
説明する。なお、ここで第1のチャック手段48等の動
作を説明するために、櫓16の上方から見た走行体38
やレール36等が配された領域を図2、図14のように
X−Y座標平面で示し、以後この座標平面に基づいて説
明する。なお最初に、ロッド格納位置MXに格納するロ
ッド群14の格納状態、つまり並べ方(縦方向の並設本
数、横方向の並設本数)、およびこの並べ方とロッド群
14の格納の際の傾き角度から求めた掴持エリアMX3
内での各ロッド群の座標、待機位置M1、施工位置(掘
削中心)M0等の座標データを、記憶部32に記憶させ
ておく。また、ロッド群14を回収した際のロッド格納
位置MXへのロッド群14の格納順序(格納順序の逆
が、ロッド群14の供給の際の取り出し順序となる)も
記憶する。格納順序は、ロッド群14の並設位置を一例
として図2のようにA〜F行、1〜8列の組み合わせで
示して説明すると、A1、A2、・・・、A8、B1、
B2、・・・、B8、C1、・・・、F7、F8とな
る。
【0028】最初に、ロッド群14の供給工程について
図14、図15を用い、ロッド搬送装置12の動作フロ
ーに基づいてエレベータ装置22や他の装置の動作を説
明する。なお、図14において、M2はロッド供給位置
MXに立て掛けられた状態でロッド群14が第2のチャ
ック手段80で掴持される位置を示し、M3は第2のチ
ャック手段80に掴持されてY軸方向に沿って引き寄せ
られたロッド群14が第1のチャック手段48で掴持さ
れる位置を示す。作業者が第1操作部30aにある「供
給」ボタンを押すと、第1制御部34aは走行体38、
上下動機構40、水平移動機構42等を制御して、第1
ブーム44および第2ブーム78を全縮状態とし、第
1、第2のチャック手段48、80を待機位置M1に移
動して停止する(ステップ100)。次に作業者が第1
操作部30aにある「供給」ボタンを押すと、第1制御
部34aは上下動機構40を制御して、第1、第2のチ
ャック手段48、80を待機位置M1にて所定距離降下
させて停止する(ステップ102)。
【0029】次に、作業者が第1操作部30aにある
「供給」ボタンを押すと、第1制御部34aは走行体3
8を制御して、第1、第2のチャック手段48、80を
X座標方向に平行移動させて、そのX座標を位置M2の
X座標に合わせる。なお、図14では、一例として待機
位置M1と位置M2のX座標が同一であるため、移動量
は零である。続いて、第1制御部34aは第1、第2ブ
ーム44、78を伸ばして、第1のチャック手段48を
位置M3まで移動させ、第2のチャック手段80を位置
M2まで移動させる(ルート)。この時各チャック手
段48、80は図8に示すような位置関係となり、第1
の位置Kと位置M2が一致し、掴持領域Jが位置M3と
一致した状態となる。続いて、可動爪駆動部86を動作
させて固定爪82と可動爪84との間でロッド群14を
遊びがある状態で掴持し、第2ブーム78を縮長させて
ロッド群14を位置M3まで引き寄せ(ルート)、掴
持爪駆動部68を動作させて掴持爪66を閉じ、第1の
チャック手段48でロッド群14を掴持する(ステップ
104)。この際にロッド群14は傾いた状態にある
が、図5のように第1のチャック手段48は軸線L1を
中心に回動自在であり、かつ首振り可能であるので、傾
いたロッド群14の角度に応じて回転・首振りして掴持
可能である。
【0030】次に、作業者が第1操作部30aにある
「供給」ボタンを押すと、第1制御部34aは上下動機
構40を制御して、第1、第2のチャック手段48、8
0を上方移動させ、掴持したロッド群14を位置M3に
て持ち上げる。この際に作業者はロッド群14の下部を
持ちながら、当該下部を位置M3まで移動させてロッド
群14を位置M3で直立させる。第1制御部34aはさ
らに第1ブーム44を縮長させて第1、第2のチャック
手段48、80、つまりロッド群14を待機位置M1と
同じY座標まで移動させ、その後走行体38を動作させ
てロッド群14を施工位置M0と同一のX座標まで移動
させ、続いて第1ブーム44を伸長させてロッド群14
を施工位置M0上方に移動させる(ステップ106)。
この際のロッド群14の移動ルートはルートに示す。
なお、このロッド群14の移動の際に、地上にいる作業
者はロッド群14の下端を持って第1、第2のチャック
手段48、80の移動に合わせて当該下端を移動させる
ことでロッド群14の安定した搬送を行える。次に、作
業者は第1操作部30aをマニュアルで操作して上下動
機構40を動かし、ロッド群14を位置合わせを行いつ
つゆっくりと下方に移動して、当該ロッド群14の最下
位にあるロッド群14の大径頭部20と、施工位置M0
においてロッドホルダ28により上部が突出するように
保持されているロッド群14の上部の大径頭部20とを
嵌合させる。そして再度第1操作部30aを操作して第
1のチャック手段48のロッド群14の掴持を解除し、
搬送してきたロッド群14をねじ込んで互いの大径頭部
20同士を接続する。なお、第2のチャック手段80は
ロッド群14を掴持した状態にあり、ロッド群14の転
倒を防いでいる(ステップ108)。このステップ10
8の後に、作業者は第3操作部30cを操作して昇降機
26を動作させ、施工位置M0に搬送されたロッド群1
4の上方にある準備位置PF1(図1参照)からメイン
フック24を降下させ、メインフック24の下面の開口
部分からロッド群14の上部を保持凹部90内に進入さ
せ、メインフック24により搬送されてきたロッド群1
4の上部大径頭部20を保持する。なお、作業者はメイ
ンフック24に設けられたランプを見ながら、メインフ
ック24内にロッド群14が完全に挿入された状態、つ
まり緑ランプが点灯したらメインフック24の降下を停
止する。
【0031】次に、作業者が第1操作部30aにある
「供給」ボタンを押すと、第1制御部34aは自動的に
第2のチャック手段80の可動爪84を開いてロッド群
14を開放し、第1ブーム44を全縮した後に走行体3
8を動作させて、第1のチャック手段48と第2のチャ
ック手段80を待機位置M1に移動させる(ルート
)。そして、次の供給動作に備えて、ロッド格納位置
MX内のロッド群14の数を減算すると共に、次に搬送
すべきロッド群14の掴持エリアMX3内での座標を求
める。また、上下動機構40を動作させてステップ10
2と同様に第1のチャック手段48と第2のチャック手
段80を待機位置M1にて所定距離降下させて停止させ
る(ステップ110)。また、ロッド搬送装置12が待
機位置M1に移動した後に、作業者は第3操作部30c
を操作して昇降機26を動作させ、メインフック24を
一旦上昇させてメインフック24内の係合爪92の上部
と大径頭部20の下端とを接触させ、エレベータ装置1
2で全ロッド群を吊り下げ可能な状態とする。さらに、
作業者はロッドホルダ28による全ロッド群の保持を解
除し、第3操作部30cを操作してエレベータ装置12
の昇降機26を動作させ、メインフック24により保持
された全ロッド群の上部が位置PF3となるまで全ロッ
ド群を掘削穴内に降下させる。作業者は、再度ロッドホ
ルダ28により全ロッド群を保持させた後に、再度第3
操作部30cを操作して昇降機26を動作させて、メイ
ンフック24を緑ランプが点灯するまで降下させ、メイ
ンフック24内のロッド群14の大径頭部20を完全挿
入状態とする。これにより、係合爪92の上端と大径頭
部20の下端とが非接触状態となるので、次に作業者は
第2操作部30bを操作して係合爪駆動部94を作動さ
せ、係合爪92を回動して、メインフック24をロッド
群14から切り離しすることが可能となる(黄ランプが
点灯)。
【0032】作業者は、上記ステップ104〜ステップ
110を繰り返すことで、ロッド格納位置MX内にある
ロッド群14を、例えばF7、F6、F5、・・・、F
1、G8、・・・、G1、・・・、A2、A1というよ
うに順次取り出して施工位置M0まで搬送させること
を、地上に居ながらにして行うことが可能となる。ま
た、供給作業を繰り返す場合には、作業者はステップ1
04に戻る際にステップ110において第2操作部30
bを操作し、第2制御部34bにより係合爪92を開放
位置P1まで回動させる。そしてメインフック24の黄
ランプが点灯を確認したら第3操作部30cを再度操作
して昇降機26を動作させてメインフック24を上昇さ
せ、メインフック24を掘削穴に挿入されたロッド群1
4から切り離して準備位置PF1まで上昇させておく。
【0033】次に、ロッド群14の回収工程について図
16、図17を用いて説明する。作業者が第1操作部3
0aにある「回収」ボタンを押すと、第1制御部34a
は供給動作時のステップ100と同様に走行体38等を
制御して第1、第2のチャック手段48、80を待機位
置M1に戻す(ステップ200)。次に作業者が第1操
作部30aにある「回収」ボタンを押すと、第1制御部
34aは上下動機構40を制御して、第1、第2のチャ
ック手段48、80を待機位置M1にて所定距離上昇さ
せて停止する(ステップ202)。次に、作業者が第1
操作部30aにある「回収」ボタンを押すと、第1制御
部34aは走行体38を制御して、第1、第2のチャッ
ク手段48、80をX座標方向に平行移動させて、その
X座標を位置M0のX座標とする。さらに第1ブーム4
4を伸長させて第1および第2のチャック手段48、8
0を施工位置M0に移動させ(ルート)、第2のチャ
ック手段80によりロッド群14を遊びがある状態で掴
持する(ステップ204)。なお、ロッド搬送装置12
を移動させて第1および第2のチャック手段48、80
を施工位置M0に移動させる前に、作業者は予め第3操
作部30cを操作してエレベータ装置22の昇降機26
を動作させ、メインフック24により、掘削穴内に挿入
されている全ロッドを、その上部に位置するロッド群1
4の上端が他のロッド群と切り離し可能な位置PF2と
なるまで引き上げ、ロッドホルダ28で保持しておく。
【0034】次に、下記のステップ206を行う前に、
作業者は第3操作部30cを操作して昇降機26を動作
させ、メインフック24、つまり回収しようとするロッ
ド群14を吊り上げぎみにしつつ、当該ロッド群14と
ロッドホルダ28で保持された下方のロッド群との連結
状態を解除し(ねじを緩め)、回収しようとするロッド
群14と下方のロッド群とを切り離しておく。次に、作
業者は第1操作部30aを操作して切り離されたロッド
群14を第1のチャック手段48で掴持する(ステップ
206)。その後、作業者は第2操作部30bを操作し
て第2制御部34bによりメインフック24の係合爪駆
動部94を駆動して、係合爪92を開放位置P1まで回
動させ、メインフック24をロッド群14から切り離し
可能な状態とする。この時にメインフック24に設けら
れた黄ランプが点灯するので、作業者はこの状態を確認
した後、第3操作部30cを操作して昇降機26を駆動
し、メインフック24を上昇させてロッド群14とメイ
ンフック24とを切り離す。
【0035】次に、作業者が第1操作部30aにある
「回収」ボタンを押すと、第1制御部34aは上下動機
構40を制御して掴持したロッド群14を搬送時の所定
の高さまで持ち上げ、第1ブーム44を全縮してロッド
群14を施工位置M0からY軸方向に沿って移動させ
る。その後走行体38を制御してロッド群14をX軸方
向に沿ってそのX座標がロッド群14の位置M2のX座
標となるまで一旦水平移動させ、さらに第1ブーム44
(必要に応じて第2ブーム78)を伸長してロッド群1
4を位置M3に移動させ(ルート)、停止する(ステ
ップ208)。作業者はロッド群14の下端を持ち、供
給時と同様に第1、第2のチャック手段48、80の移
動に合わせて当該下端を載置台18方向へ移動させる。
次に、作業者が第1操作部30aにある「回収」ボタン
を押すと、第1制御部34aは上下動機構40によりロ
ッド群14を降下させる。この間に作業者はロッド群1
4の下部を持ちながら所定の着床位置に位置決めする。
第1制御部34aは着床検出スイッチによりロッド群1
4の着床を検出した際には、上下動機構40の動作を停
止し、第1のチャック手段48によるロッド群14の掴
持を解除し、第2ブーム78を伸長させて第2のチャッ
ク手段80をY軸方向に移動させ(ルート)、着床し
た下端を支点としてロッド群14の上部を位置M2まで
移動させる(ステップ210)。これにより、回収され
たロッド群14はロッド格納位置MXに立て掛けられ
る。
【0036】次に、作業者が第1操作部30aにある
「回収」ボタンを押すと、第1制御部34aは第2のチ
ャック手段80の回動爪84を開き、ロッド群14を開
放可能な状態とし、その後第1ブーム44および第2ブ
ーム78を全縮し、上下動機構40により第1のチャッ
ク手段48、第2のチャック手段80を上昇させ、必要
であれば走行体38を動作させて、一例として待機位置
M1に戻す(ステップ212)。この際の移動ルートは
ルートとなる。作業者は、上記ステップ204〜ステ
ップ212を繰り返すことで、第1制御部34aはロッ
ド群14の格納数を順次加算すると共に、次に格納する
ロッド群14の位置M2を順次ロッド格納位置A1、A
2、・・・、B1、B2・・・、F7、F8に対応させ
て自動的に移動させ、またそれに伴って位置M3も自動
的に移動させることで施工位置M0からエレベータ装置
22で抜き出されたロッド群14を順次、ロッド格納位
置MXまで搬送して位置A1、A2、・・・、F7、F
8に順次、格納することができる。
【0037】このように、作業者は地上にいて第1操作
部30aを操作することでロッド搬送装置12を遠隔操
作し、ロッド群14のロッド格納位置MXから施工位置
M0までの搬送、また施工位置M0からロッド格納位置
MXまでの搬送を行える。さらにロッド群14を搬送す
べく掴持する第1のチャック手段48は、ロッド掴持力
を確保するために大型にならざるをえず、よってロッド
格納位置MXに立て掛けられたロッド群を直接掴持でき
ないし、またロッド格納位置MXにロッド群を直接搬送
して立て掛けることもできないが、本実施形態のように
第1のチャック手段48とは別にロッド群14を遊びが
ある状態で掴持し、ロッド群14をその下端を支点とし
て揺動できる第1のチャック手段48より小型の第2の
チャック手段80を設けることによって、ロッド格納位
置MXまで搬送したロッド群14の立て掛け格納作業
や、ロッド格納位置MXに立て掛けられたロッド群14
の取り出し作業も自動で行えるようになり、従来のよう
に高所に作業者をおく必要がない。
【0038】(回収および供給動作の第2実施形態)本
実施形態は、第1実施形態と比べて昇降機26に指示を
与える第3操作部30cの機能を第2操作部30bに組
み込み、第2操作部30bからの指示で第2制御部34
bがメインフック24の制御と共に昇降機26の動作制
御を行う構成とした点で異なっている。この構成とする
ことで、メインフック24のロッド群14との連結・連
結解除動作と共に、当該連結・連結解除の動作と関連し
たメインフック24の昇降動作も併せて一連の動作とし
て第2操作部30bから指示することが可能となる。よ
って、作業者は一つの操作部を操作するだけで、エレベ
ータ装置22全体の動作指示を行えるので操作が簡単に
なると共に、エレベータ装置22の動作の一層の自動化
が図れる。
【0039】(回収および供給動作の第3実施形態)本
実施形態は、第2実施形態と比べてエレベータ装置22
全体に指示を与える第2操作部30bの機能を第1操作
部30aに組み込み、第1操作部30aからの指示で第
1制御部34aがロッド搬送装置12の動作制御と共に
エレベータ装置22全体の動作制御を行う構成とした点
で異なっている。また、併せて第1記憶部32aと第2
記憶部32bをまとめて、一つの記憶部とする。この構
成とすることで、ロッド搬送装置12の移動およびロッ
ド群14の掴持・開放動作と併せて、このロッド搬送装
置12の動作に関連したメインフック24のロッド群1
4との連結・連結解除動作およびメインフック24の昇
降動作を、一連の動作として第1操作部30aから指示
することが可能となる。よって、作業者は一つの操作部
を操作するだけで、ボーリング用ロッドの回収供給装置
10全体の動作指示を行えるので操作が一層簡単になる
と共に、回収供給装置10全体としての自動化が図れ
る。
【0040】(回収および供給動作の第4実施形態)次
に、ロッド群14の他の供給および回収動作について説
明する。なお、本実施形態では、ロッド搬送装置12の
遠隔操作により、ロッド群14のロッド格納位置MXか
らの取り出しと施工位置M0までの搬送、また施工位置
M0からロッド格納位置MXまでの搬送と格納を作業者
が手でロッド群14を支えることなく連続して行えるよ
うにする。
【0041】まず、ロッド群14の供給工程について図
18を用いて説明する。なお、前述した第1実施形態で
の供給および回収動作と同じ部分は説明は省略し、相違
する部分についてのみ説明する。また、図18におい
て、M2はロッド供給位置MXに立て掛けられたロッド
群14の掴持エリアMX3での位置を示し、M3はロッ
ド供給位置MXに立て掛けられたロッド群14の着座エ
リアMX1での位置を示す。作業者が第1操作部30a
にある「供給」ボタンを押すと、第1制御部34aは待
機位置M1にある第1のチャック手段48と第2のチャ
ック手段80を、第1のチャック手段48はX座標が位
置M2のX座標と同じであり、かつY座標が位置M3の
Y座標と同じ座標まで移動し、第2のチャック手段80
を位置M2まで移動させる(ルート)。そして、ロッ
ド群14を第2のチャック手段80で遊びがある状態で
掴持する。
【0042】さらに、第1制御部34aは走行体38を
移動させつつ第2ブーム78を全縮させ、第2のチャッ
ク手段80を位置M3まで移動させる。これにより、第
2のチャック手段80によって掴持されたロッド群14
は着床位置M3にある下端を支点として引き起こされて
直立した状態で、第1のチャック手段48の掴持領域J
内に入る。なお、搬送ルートには一例としてルート、
’、”等がある。ここで第1制御部34aは第1の
チャック手段48でロッド群14を掴持し、ルートを
介して施工位置M0への搬送が可能な状態となる。
【0043】次に、ロッド群14の供給工程について図
18を用いて説明する。作業者が第1操作部30aにあ
る「回収」ボタンを押し、待機位置M1にある各チャッ
ク手段48、80がルートを介して施工位置M0に移
動し、第1実施形態と同様にして施工位置M0において
ロッド搬送装置12がロッド群14を搬送可能な状態に
掴持した後に、作業者が第1操作部30aにある「回
収」ボタンを再度押すと、第1制御部34aはルート
を介して第1のチャック手段48と第2のチャック手段
80で掴持されたロッド群14を位置M3まで移動し、
上下動機構40を動作させてロッド群14を下降させ、
着床させる。さらに第1制御部34aは、第1のチャッ
ク手段48のロッド群14の掴持を解除し、その後走行
体38を移動させつつ、第2ブーム78を伸長させて第
2のチャック手段80を位置M2に移動させ、第2のチ
ャック手段80のロッド群14の掴持を解除する。これ
により、搬送したロッド群14のロッド格納位置MXへ
の搬送と格納が自動的に行える。なお、第2のチャック
手段80の位置M3から位置M2へのルートは例えば、
ルート、'、"等がある。
【0044】このように第1のチャック手段48は常に
ロッド群14を直立した状態で掴持できるので、第1の
チャック手段48の第1ブーム44への取付構造を、第
1支持部50を直接第1ブーム44に固定する構造と
し、滑車52や円盤体54等を省いてより簡略化するこ
とも可能となる。
【0045】なお上述した実施形態では、作業の安全性
を確保する意味で、ロッド搬送装置12を1ステップ単
位で動作させるようにしたが、マニュアル操作部分を除
き、各ステップが連続して動作するように制御しても良
い。また、上述した実施形態の動作ステップは一例であ
り、さらに細かなステップに分けて供給・回収作業を行
わせるようにしても良い。また、本例においては、ロッ
ド搬送装置12の第1のチャック手段48と第2のチャ
ック手段80は、レール36上を水平方向に走行する走
行体38、走行体38に取り付けられた上下動機構4
0、上下動機構40に取り付けられ、自ら上下動機構4
0に対して走行体38の走行方向と直交する方向へ水平
に移動する水平移動機構42から成る第1の移動機構に
より、3次元方向に移動可能となっているが、この構成
に限定されることなく、例えば図17に示すような伸縮
可能、かつ回転可能なブーム102を用いて第1の移動
機構を構成し、ブーム102の先端にチャック手段10
4を取り付ける構成としても良い。また、ブーム102
をレール上に配して水平方向に移動させる構成としても
良い。またブームの延出方向は、ロッド群に対する櫓1
6への取付位置によって決定され、上方または下方のい
ずれの方向に延出する構成でも良い。また、チャック手
段104を前述の実施形態と同様に2つのチャック手段
で構成すれば、ロッド群14のロッド格納位置MXから
の取り出し、格納位置MXへの格納が行える。
【0046】また、ロッド群14を載置台18上で傾け
たり、傾いたものを直立させるために使用される第2の
チャック手段80は、ロッド群14自体を持ち上げる必
要がないので、本例のような固定爪82と可動爪84の
組み合わせの構成以外にも、例えばロッド群14を磁力
で吸着可能なマグネットを第2ブーム78の先端に取り
付けて構成しても良い。なお、この場合にはマグネット
は首振り自在な取付ヘッドを第2ブーム先端に設け、こ
の取付ヘッドにマグネットを装着する構成とすると、傾
いたロッド群14への吸着が確実に行えて一層良い。こ
の場合のマグネットの磁力は、ロッド群14を立て掛け
位置から直立させる際に、マグネットがロッド群14の
外周面を滑り、かつ吸着可能な磁力とする必要がある。
【0047】また、上述した各実施形態では、ロッド格
納位置MXに格納された各ロッド群14は、各々の上端
および下端の大径頭部20同士が互いに接触した状態で
並べられている。しかし、並べ方によっては各ロッド群
14間に若干の隙間が少しずつ生ずる可能性もあり、こ
の場合、次にロッド群14を格納位置MXからロッド搬
送装置12が取り出す際に、予め設定または計算された
ロッド群14の掴持エリアMX3での位置がずれて、ロ
ッド搬送装置12がロッド群14を掴持できないという
状況が生ずる。よって、このような不具合を改善すべ
く、図20のような構成のロッド群14の整列装置10
6をロッド格納位置MXの上部に設けるようにすると良
い。
【0048】整列装置106の構成および動作を説明す
る。108は整列部材であり、一例として棒状に形成さ
れ、その外面にはロッド群14の大径頭部20の直径に
合わせた間隔でロッド群14の取り出し方向、つまり第
1、第2ブーム44、78の伸縮方向に延出する延出片
110が所定の数(格納位置MXでのロッド群の列数
分)だけ設けられている。また、この整列部材108
は、第1、第2ブーム44、78の伸縮方向へ等間隔で
所定の数(格納位置MXでのロッド群の行数分)だけ設
けられ、軸線L3を中心に一端側が軸着されて各々独立
して回動可能となっている。この延出片110はロッド
格納位置MXに並べられたロッド群14の小径部を、大
径頭部20同士が密着するように支持可能である。な
お、延出片110の間隔は上記の構成が最も効率よくロ
ッド群14を格納位置MXに並べることができるもので
あるが、この例に限定されるものではなく、整列部材1
08上にロッド群14が一定の間隔で立て掛けることが
できればいかなる間隔であっても良いし、また大径頭部
20を支持する構成としても良い。112は整列部材駆
動部であり、例えば電動モータ114と、電動モータ1
14の回転力を整列部材108に選択的に伝達し、各整
列部材108をロッド群14と干渉しない待機位置PT
(一例として略垂直状態となる位置)から、ロッド格納
位置MX内に延出してロッド群14を整列させる整列位
置ST(一例として水平状態となる位置)との間で独立
して回動させる伝達機構116とから構成される。この
伝達機構116は一例として軸線L3上に配されて電動
モータ114の回転力を各整列部材108まで伝達する
シャフト(不図示)と、外面に整列部材108が取り付
けられると共にシャフトに外嵌され、入力される制御信
号に応じてシャフトの保持または開放を行い、整列部材
108の回動・停止を行うことが可能なクラッチ手段1
18とから成る。
【0049】また、整列部材駆動部112はロッド搬送
装置12を制御する第1制御部34aによって制御さ
れ、ロッド回収工程においては、まず格納位置MXに固
定された整列部材108a(これは回動不能であっても
良い)に位置A1、A2、・・・、A8とロッド群14
が並べられたら、第1制御部34aは整列部材駆動部1
12を介して待機位置PTにある次の整列部材108b
を整列位置STまで回動させる。これによりロッド搬送
装置12はこの整列部材108b上に、A行に並べられ
たロッド群14と同じ間隔でロッド群14を確実に位置
B1、B2、・・・、B8と順次並べることが可能とな
り、これを繰り返すことによってA〜F行の全てに渡り
ロッド群14を確実に等間隔で並設することが可能とな
る。また、ロッド供給工程においては逆に、例えば位置
F8、F7、・・・、F1と順次ロッド群14が取り出
されてF行のロッド群14が無くなったら、第1制御部
34aはF行のロッド群14を整列させていた整列部材
108fを整列部材駆動部112介して待機位置PTに
回動させる。よって、ロッド搬送装置12は次のE行に
ある等間隔で並設されたロッド群14を確実に取り出す
ことができる。
【0050】以上、本発明の好適な実施例について種々
述べてきたが、本発明は上述する実施例に限定されるも
のではなく、発明の精神を逸脱しない範囲で多くの改変
を施し得るのはもちろんである。
【0051】
【発明の効果】本発明に係るボーリング用ロッドの回収
供給装置を用いると、ロッド群を掴持して持ち上げ、搬
送する大型の第1のチャック手段の他に、小型の第2の
チャック手段を設けたことによって、ロッド格納位置で
のロッド群の立て掛け、また立て掛けられたロッド群の
取り出しを自動で行うことができ、ロッド群の施工位置
から格納位置への回収および格納位置から施工位置への
供給を、作業者が地上に居て遠隔操作で行えるようにな
り、危険な高所作業を省くことができ、作業の効率化と
安全性を確保することが可能となる。また、前述したよ
うなロッド群の大径頭部が挿入可能な保持凹部が形成さ
れたフック本体、保持凹部内に設けられ、大径頭部と係
合可能な係合爪、係合爪を駆動する第3の駆動手段等で
構成されるメインフックを有するエレベータ装置を設け
れば、ロッドの大径頭部へのメインフックの係合および
係合状態の解除を地上からの遠隔操作で容易に行えるの
で、上述したロッド搬送装置と合わせてロッド群の回収
・供給、さらには施工位置でのロッド群の昇降が地上か
ら遠隔操作で行えるようになり、ロッド群の回収・供給
と共にロッド群の施工位置での昇降作業においても高所
作業を完全に不要とすることができる。また、ロッドの
回収および供給の動作を1ステップ単位で実行可能な構
成とすることによって、支持された上部を支点として下
部の動きが不安定となりやすいロッド群を、1ステップ
ずつ動作を確認しながら作業することが可能となり、作
業の安定を図れる。また、整列装置を設けることによっ
て、ロッドをロッド格納位置に予め決められた間隔で確
実に並べることが可能となり、ロッド搬送装置によるロ
ッドの取り出しが正確に行えるという著効を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るボーリング用ロッドの回収供給装
置の構成を示す説明図
【図2】図1のロッド搬送装置の平面図
【図3】図2のロッド搬送装置を、図2の下方向から見
た場合の側面図
【図4】図2のロッド搬送装置を、図2の右方向から見
た場合の側面図
【図5】図2の第1のチャック手段と第2のチャック手
段の側面図
【図6】図2の第1のチャック手段と第2のチャック手
段の正面図
【図7】図2の第1のチャック手段と第2のチャック手
段の平面図
【図8】図2の第1のチャック手段から第2のチャック
手段が前方へ移動した際の平面図
【図9】第1のチャック手段の他の実施形態を示す平面
【図10】図9の第1のチャック手段の正面図
【図11】図1のメインフックの正面図
【図12】メインフックの内部構造を示すための図11
のZ−Z断面説明図
【図13】メインフックのランプ状態と大径頭部との係
合状態を示す図
【図14】ロッド群の供給の際の搬送ルートを示す説明
【図15】ロッド群の供給工程を示すフローチャート
【図16】ロッド群の回収の際の搬送ルートを示す説明
【図17】ロッド群の回収工程を示すフローチャート
【図18】ロッド群の供給・回収の際の他の搬送ルート
を示す説明図
【図19】ロッド搬送装置の他の実施形態を示す正面図
【図20】ロッド群の整列装置の構成を示す説明図
【符号の説明】
10 ボーリング用ロッドの回収供給装置 12 ロッド搬送装置 14 ロッド群 16 櫓 44 第1ブーム 48 第1のチャック手段 78 第2ブーム 80 第2のチャック手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三島 浩二 東京都目黒区目黒1丁目6番17号 株式会 社利根内 (72)発明者 柳澤 真正 長野県東筑摩郡坂井村1558 (72)発明者 滝澤 勝利 長野県長野市篠ノ井岡田338−6 (72)発明者 羽生田 久 長野県長野市稲里町田牧388−1 (72)発明者 平塚 章 長野県長野市若宮1−9−1 (72)発明者 湯本 光久 長野県長野市若穂川田1384−1 (72)発明者 中澤 清知 長野県長野市信更町吉原625 (72)発明者 西部 實 長野県更埴市稲荷山治田町308−1

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 掘削を行う施工位置を覆うように立設さ
    れた櫓に設けられ、ボーリング用ロッドの前記施工位置
    から櫓内のロッド格納位置への回収およびロッド格納位
    置から施工位置への供給を行うボーリング用ロッドの回
    収供給装置において、 前記ロッドを掴持可能な第1のチャック手段と、 該第1のチャック手段を3次元方向に移動させる第1の
    移動機構と、 前記ロッドを掴持可能な第2のチャック手段と、 前記第1の移動機構に設けられ、前記第2のチャック手
    段を前記第1のチャック手段の位置から前方方向に移動
    可能な第2の移動機構とを有するロッド搬送装置を具備
    することを特徴とするボーリング用ロッドの回収供給装
    置。
  2. 【請求項2】 前記第2のチャック手段は、 前記移動方向に延出し、前記ロッド格納位置に並べられ
    た前記ロッド間に形成される隙間に挿入可能な固定爪
    と、 フック状に形成され、前記固定爪の基部に軸着された一
    端側を中心に他端側が、前記ロッドを固定爪との間で掴
    むことが可能な閉位置とロッドを開放可能な開位置との
    間で回動可能な可動爪と、 該可動爪を回動させる第1の駆動手段とから成ることを
    特徴とする請求項1記載のボーリング用ロッドの回収供
    給装置。
  3. 【請求項3】 前記第1のチャック手段は、 対向するそれぞれの内側面が、下方に向けて次第に接近
    する斜面に形成された一対の掴持爪と、 該掴持爪を開閉させる第2の駆動手段と、 前記斜面のそれぞれに、該斜面に沿って上下方向に移動
    自在に取り付けられると共に、内面同士は前記ロッドの
    外周面と密着できるように平行に形成された一対のスラ
    イド体と、 前記掴持爪と前記スライド体との間に配せられ、スライ
    ド体を掴持爪に対して常時上方へ付勢する第1の付勢手
    段とを具備することを特徴とする請求項1または2記載
    のボーリング用ロッドの回収供給装置。
  4. 【請求項4】 前記櫓の上部から前記施工位置の上方に
    吊り下げられ、内部には下面に開口すると共に、該開口
    部分から前記ロッドの上部が進入可能な保持凹部が形成
    されたフック本体、保持凹部内に下端が軸着されると共
    に、上端が保持凹部内に進入したロッドの大径頭部が通
    過可能な開放位置と通過した大径頭部の下端と係合可能
    な係合位置との間で回動自在な係合爪、前記フック本体
    に設けられ、前記係合爪をその上端が前記係合位置方向
    へ移動するように常時付勢する第2の付勢手段、前記係
    合爪を該第2の付勢手段の付勢力に抗して係合位置から
    開放位置へ回動させる第3の駆動手段とから成るメイン
    フックと、 該メインフックを昇降させる昇降機とを有し、施工位置
    に配されたロッドの吊り上げ、吊り下げおよび保持を行
    うエレベータ装置を具備することを特徴とする請求項
    1、2または3記載のボーリング用ロッドの回収供給装
    置。
  5. 【請求項5】 表示器と、前記メインフックに設けら
    れ、前記係合爪の上端が前記開放位置および/または係
    合位置に回動したことを検出し、前記表示器を作動させ
    る検出手段とを具備することを特徴とする請求項4記載
    のボーリング用ロッドの回収供給装置。
  6. 【請求項6】 前記ロッドの回収および供給の指示を行
    う入力部と、 前記ロッド搬送装置および/または前記エレベータ装置
    のロッドの回収および供給動作の一連の動作内容が、複
    数の基準動作ステップに分けて動作の順番に従って記憶
    された記憶部と、 前記入力部から前記回収または供給の指示が入力された
    際には、前記記憶部に記憶された前記基準動作ステップ
    を前記順番に従い一つずつ読み出し、該基準動作ステッ
    プの動作内容に従って前記ロッド搬送装置または前記エ
    レベータ装置をステップ動作させて、次の回収または供
    給の指示が入力されるまで停止させる制御部とを具備す
    ることを特徴とする請求項1、2、3、4または5記載
    のボーリング用ロッドの回収供給装置。
  7. 【請求項7】 前記ロッド格納位置の側方に、前記伸縮
    アームの伸縮方向に沿った軸線を中心に一端側が軸着さ
    れて等間隔に配され、ロッド格納位置外方の待機位置と
    ロッド格納位置内方のロッドを支持する整列位置との間
    を回動可能な複数の整列部材と、 該複数の整列部材の各外面に等間隔で形成され、前記伸
    縮アームの方向に延出する延出片と、 前記複数の整列部材を、前記待機位置と整列位置との間
    で独立して回動駆動可能な整列部材駆動部とを有する整
    列装置を具備することを特徴とする1、2、3、4、5
    または6記載のボーリング用ロッドの回収供給装置。
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