JPH09133390A - 空調装置の通信システム - Google Patents

空調装置の通信システム

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JPH09133390A
JPH09133390A JP7287749A JP28774995A JPH09133390A JP H09133390 A JPH09133390 A JP H09133390A JP 7287749 A JP7287749 A JP 7287749A JP 28774995 A JP28774995 A JP 28774995A JP H09133390 A JPH09133390 A JP H09133390A
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outdoor unit
outdoor
engine
signal
air conditioner
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JP7287749A
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English (en)
Inventor
Isao Azuma
功 東
Nagahiro Ogata
永博 緒方
Kengo Sasahara
謙悟 笹原
Hajime Nakamura
哉 中村
Keiji Matsumoto
圭司 松本
Koji Nakano
浩二 中野
Toshiyuki Hayashi
寿幸 林
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Yanmar Co Ltd
Original Assignee
Yanmar Diesel Engine Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外気処理型空調装置において、能力制御範囲
が広く、かつきめ細かい直線的な制御となるように、室
外機及び通信システムを構成し、また、セパレート型空
調装置の料金按分通信システムにおいて、各室内機の運
転情報が不正確なために発生する料金トラブルを解消
し、更に、室外機のメンテナンス作業必要時期の警告通
信システムを構成する。 【解決手段】 外気処理型空調装置は、室外機をガスエ
ンジンヒートポンプより構成して、外気処理システム制
御回路CCによりインターフェイス回路IFを介して室
外機1〜5を総合的に運転切換及び能力制御を行う構成
とし、料金按分システムにおいては、室内機の運転情報
と室外機の運転情報との照合システムを取り入れ、メン
テナンス作業必要時については、各要素の負荷量を累算
して、設定時間に達した時に警告を発するシステムとす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビル等の複数室の
空調を行うべく、複数の室内機を有するセパレート型空
調装置のうち、ガスエンジンヒートポンプであって、室
外機と熱交換器を具備する室内機との間で冷媒を循環す
る従来型のものと、室内機には熱交換器を設けず、室外
側にて熱交換器を通して取り込んだ外気を各室内機に分
散給気し、外気処理用の該熱交換器に対して室外機より
冷媒を供給する外気処理型のものとにおける、通信シス
テムの中の、外気処理型エンジンヒートポンプの制御用
通信システム、従来型エンジンヒートポンプの電力・ガ
ス使用量の情報管理用通信システム、及び、従来型又は
外気処理型エンジンヒートポンプのメンテナンス時期警
告用通信システムの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】複数の室内機を有するセパレート型空調
装置として、従来、一台以上の室外機を設け、各室内機
との間で冷媒を循環する型式のガスエンジンヒートポン
プが公知となっている。この場合、冷媒配管が長くな
り、多量の冷媒を必要とする。更に室内機にも熱交換器
が必要である。そこで、低コスト化のため、熱交換器を
具備しない室内機に空調処理した外気を分散給気し、室
外機と外気処理用の熱交換器との間で冷媒循環する外気
処理型空調装置が開発されているが、室外機のコンプレ
ッサーは電力モーター駆動型である。
【0003】また、ガスエンジンヒートポンプにて空調
される一つのビル内に多数のテナントが入っている場合
等に、各室内機毎に電力・ガス使用量を累算し、使用料
金を按分するシステムは公知となっている。
【0004】更に、室外機においては、従来、冷媒圧縮
の異常を視認できるにおけるサイトグラスを冷媒回路に
取り付けており、サイトグラスにて見られる発砲現象よ
り室外機の異常を確認できる。これ以外にも、室外機の
ファンモーターや冷却水ポンプ等に異常が発生した場合
にこれを警告するシステムが存在する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】まず、従来の外気処理
型空調装置では、室外機のコンプレッサーが電力モータ
ー制御となっているので、空調能力の調整は、複数の室
外機のON・OFF制御に基づいている。これでは、断
続的な調整になって、空調の快適性が不十分であり、ま
た、室外機の運転・停止が頻繁になされるため、耐久性
に問題がある。また、室外機全体の運転効率も悪く、コ
スト高を招く。
【0006】室外機を、エンジン駆動式コンプレッサー
より構成すれば、エンジン回転数の調整により、きめ細
かい空調能力調整が期待できる。その一方、これを有効
利用して、室外機の運転を効率的に、かつ快適な直線的
能力調整を行うべく、室外機制御用の通信システムを開
発しなければならない。この中で、従来型では、室内機
におけるリモコンからの送信を受信するインターフェイ
ス回路より室外機に具備される運転制御回路に制御信号
が送信されるシステムとなっているが、外気処理型であ
れば、中央制御型式で該インターフェイス回路に送信す
る通信システムが必要となる。
【0007】次に、セパレート型ガスエンジンヒートポ
ンプを用いての、各室内機毎の電力・ガス使用料金の按
分システムにおいては、従来の方法では、室内機毎に設
けた電力・ガス使用量に関する情報の検出手段のみに基
づいている。この場合、各室内機における検出手段から
中央のインターフェイス回路への通信線が断線したり短
絡したり、或いはノイズを発生したりした場合には、不
正確な情報が送信されることとなる。例えば、電力メー
ターやガスメーターを使用する場合には、これらのメー
ターからの信号は接点信号であり、該メーターからイン
ターフェイス回路への信号線が断線或いは短絡しても、
異常であるとは判断できず、電力或いはガスを使用して
いないものと判断され、即ち、使用量に対して料金が不
当に安く算出されることとなる。また、ガスメーターに
内蔵されるマイコンメーターは、ガス漏れや異常な使用
方法にも関わらず一定時間以上ガスを流し続けた場合に
は異常警告用の信号を発するようになっているが、ガス
機器が使用されているにも関わらずメーターが累算され
ない、或いは使用量信号用接点が作動しないという異常
を感知して警告信号を発する機能はない。
【0008】次に、室外機のメンテナンスに関しては、
従来は、故障に至る過程や、或いは故障に陥った場合に
これを確認できるものであって、メンテナンス時期を確
認できるものではない。つまり、故障及びその前段階に
至るまでに適正時期にメンテナンス作業を施すというこ
とができない。従って、メンテナンス時期を見過ごして
故障に至るという場合もあるし、また、不必要なのにメ
ンテナンス作業を施して却って不具合を発生させてしま
うということもある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、以上のような
課題を解決するために、次のような手段を用いる。即
ち、請求項1の如く、直列配設した複数の熱交換器に外
気を通し、複数台の室内機に分散給気し、各熱交換器に
対しては、エンジンヒートポンプである各一台ずつの室
外機より冷媒を供給する型式の外気処理型空調装置にお
いて、その制御機構として、各室外機毎に個別制御回路
と、一個の中央制御回路と、全個別制御回路をシリアル
データ信号通信にてバス結合し、かつ該中央制御回路を
アナログ信号及び各種無電圧接点信号通信にて結合する
インターフェイス回路と、該インターフェイス回路から
の運転モニターに基づいて該インターフェイス回路の運
転制御を行うメンテナンス用チェッカーとを設け、該イ
ンターフェイス回路は、該中央制御回路からの、接点信
号である冷暖房切換信号と運転指示信号、及びアナログ
信号である能力要求信号の受信に応じて、全個別制御回
路に一括して冷暖房切換信号を、各個別制御回路に個別
に運転信号及びエンジン回転数信号を送信する一方、全
個別制御回路から統一して送信される全室外機運転信号
と全室外機故障信号を、接点信号にて中央制御回路に送
信するとともに、室外機故障時にはメンテナンス用チェ
ッカーにてインターフェイス回路及び故障した室外機の
異常信号のリセットが行われる通信システムを構成す
る。
【0010】また、請求項2の如く、直列配設した複数
の熱交換器に外気を通し、複数台の室内機に分散給気
し、各熱交換器に対しては、エンジンヒートポンプであ
る各一台ずつの室外機より冷媒を供給する型式の外気処
理型空調装置において、その制御機構として、各室外機
毎に個別制御回路と、一個の中央制御回路と、全個別制
御回路をシリアルデータ信号通信にてバス結合し、かつ
該中央制御回路をアナログ信号及び各種無電圧接点信号
通信にて結合するインターフェイス回路とを設け、該イ
ンターフェイス回路は、該中央制御回路からのアナログ
信号である能力要求信号の度合いに応じて、直線的に能
力調整がなされるように、かつ、運転中の室外機が均一
のエンジン回転数で運転されるように設定された室外機
の運転台数とエンジン回転数の組合せに基づき、各個別
制御回路に個別に運転信号及びエンジン回転数信号を送
信する通信システムを構成する。
【0011】また、請求項3の如く、一台以上の室外機
を設け、一台の室外機につき複数台の室内機を接続して
なるセパレート型空調装置における各室内機毎の運転状
況に関する情報の集中管理システムにおいて、室外機を
介して得られる各室内機の運転情報と、各室内機より直
接得られる運転情報とを照合し、両情報が一致しない場
合に警告信号を発する通信システムを構成する。
【0012】また、請求項4の如く、一台以上のガスエ
ンジンヒートポンプである室外機を設け、一台の室外機
につき複数台の室内機を接続してなるセパレート型空調
装置において、各室外機毎の電力・ガス使用量に関する
情報と、各室内機の運転状況に関する情報とを取り込
み、いずれかの室内機が運転状態であるにも関わらず、
電力・ガス使用量が、室内機の運転に見合う基準値に達
しない場合に、警告信号を発する通信システムを構成す
る。
【0013】また、請求項5の如く、一台以上のエンジ
ンヒートポンプである室外機を有する空調装置におい
て、各室外機における各要素について、一定出力にて運
転し続けたと仮定した場合の耐用時間を設定するととも
に、その出力値の区分毎に対応する負荷係数を設定し、
室外機の運転毎に、各要素の出力値の属する出力区分に
対応する負荷係数と、その出力区分で運転されている時
間との積を算出し、出力区分の変化毎にこれらを累算
し、該累算値が前記の設定耐用時間に達した時に警告信
号を発する通信システムを構成する。
【0014】また、請求項6の如く、一台以上のガスエ
ンジンヒートポンプである室外機を有し、各室外機毎に
ガス使用量検出センサーを設けた空調装置において、各
室外機における各種エンジン関連要素について、一定出
力にて運転し続けたと仮定した場合の耐用時間を設定す
るとともに、エンジン出力の区分毎に対応する負荷係数
を設定し、室外機の運転毎に、ガス使用量と室外機のエ
ンジン回転数からエンジン出力を算出し、その属するエ
ンジン出力区分で運転されている時間と、そのエンジン
出力区分に対応する負荷係数との積を算出し、エンジン
出力区分の変化毎にこれらを累算し、該累算値が前記の
設定耐用時間に達した時に警告信号を発する通信システ
ムを構成する。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の実施例を、添付の図面に
基づいて説明する。図1は外気処理型ガスエンジンヒー
トポンプの制御機構ブロック図、図2は外気処理型ガス
エンジンヒートポンプにおける能力要求信号からエンジ
ン回転数信号への変換制御ブロック図、図3は外気処理
型ガスエンジンヒートポンプにおけるアナログ信号であ
る能力要求信号のステップ変換概略図、図4は外気処理
型ガスエンジンヒートポンプにおける能力要求信号に対
する各室外機の運転状態を示すグラフ、図5は外気処理
型ガスエンジンヒートポンプにおける能力要求信号から
エンジンヒートポンプにおける運転信号への変換処理フ
ローチャート、図6は外気処理型ガスエンジンヒートポ
ンプにおける室外機応急運転処理フローチャート、図7
は応急運転の例を示す表、図8は各室外機及び各室内機
からの運転情報を基とするガスエンジンヒートポンプの
料金按分システムのブロック図、図9は図8図示のシス
テムを用いての異常警告処理フローチャート、図10は
室外機の電力・ガス使用量と各室内機運転情報に基づく
ガスエンジンヒートポンプの料金按分システムのブロッ
ク図、図11は図10図示のシステムを用いての異常警
告処理フローチャート、図12はガスエンジンヒートポ
ンプの室外機における各メンテナンス作業必須要素とガ
スメーター接続構造を示すブロック図、図13はガスエ
ンジンヒートポンプの室外機におけるガス使用量とコン
プレッサーの正味平均有効圧に基づくエンジン回転数推
定グラフ、図14はエンジン出力値に基づくメンテナン
ス対象要素の負荷係数の設定表、図15はガスエンジン
ヒートポンプにおけるガス使用量を用いてのエンジン関
連要素のメンテナンス時間の算出処理フローチャート、
図16はエンジン回転数に基づくメンテナンス対象要素
の負荷係数の設定一例表、図17はガスエンジンヒート
ポンプにおける室外機ファンモーター及び冷却水ポンプ
のメンテナンス時間の算出処理フローチャートである。
【0016】まず、外気処理型ガスエンジンヒートポン
プの構成及びその制御機構について図1より説明する。
大きくは、外気を温度調整する外気処理システムと複数
の室内ユニット(室内機)との間を室内ダクトにて接続
した構成であって、各室内ユニットに対し、外気処理シ
ステムにて温度調整した外気を、空調用空気として、室
内ダクトを介して給気することで各室空調を行うもので
ある。図中、太線矢印は、外気の流れを示している。
【0017】各室内ユニットでは、室内ダクトを介して
送られる給気の吹き出しとその停止制御、及び吹き出し
量の調整制御がなされるのみであって、外気処理システ
ムに対して制御信号を送るような通信手段、即ち従来の
ようなリモコン装置は設けられていない。
【0018】外気処理システムの内部構造について説明
する。まず、外気流通系においては外気に対峙する一台
の全熱交換機において、外気取り込みと、室内ユニット
を介して循環された空調用空気の排気を(排気ファンを
介して)行う。全熱交換機を介して取り込まれた外気
は、直列配設された複数の系統を有する熱交換器を通過
する。この熱交換器における各系統は、後記の室外機よ
り冷媒の供給制御がなされ、通過する外気を目標とする
温度に調整し、こうして温度調整された外気は、給気フ
ァンにて室内ダクトに送風されて、各室内ユニットに分
散給気されるのである。
【0019】該熱交換器内の各系統からは、各一台の室
外機に冷媒配管を接続している。即ち、熱交換気の系統
数分の室外機を組み合わせたガスエンジンヒートポンプ
を構成しているのである。各室外機は、ガスエンジン駆
動式のコンプレッサー、冷暖房切換用の弁、熱交換器等
を内設する、従来の室外機と室内機との間にて冷媒循環
するタイプに使用するものと同一様式のものを使用でき
る。即ち、従来の室内機に内設していた室内熱交換器に
代わって、外気処理システムの熱交換器の各系統と室外
機の熱交換器との間で冷媒循環するものであって、冷暖
房の切換で、冷媒配管における冷媒の循環方向が切り換
えられ、熱交換器の各系統は、吸熱器となったり発熱器
となったりする。
【0020】次に、空調制御用通信システムについて説
明する。本空調装置においては、冷暖房の切換制御や空
調能力制御は、外気処理システムにおけるガスエンジン
ヒートポンプの各室外機の運転制御を行う中央管理制御
方式となっている。即ち、中央制御回路として、外気処
理システム制御回路(以後「制御回路CC」とする。)
を設け、また、制御対象として、各室外機に個別に制御
回路(個別制御回路。以後「制御回路PC」とする。)
を設けており、両制御回路間を連絡するインターフェイ
ス回路として、ガスエンジンヒートポンプ制御用インタ
ーフェイス回路(以後「インターフェイス回路IF」と
する。)を設けている。
【0021】制御回路CCとインターフェイス回路IF
とは、中央管理用の計測盤内に一緒に内設されており、
制御回路CCとインターフェイス回路IFとの間の通信
方式は、無電圧接点信号(接点信号)及びアナログ信号
にて通信されるものとなっている。制御回路CCから
は、オペレータの操作や、自動温度調節の場合には温度
センサーの室温検出等に基づき、冷暖信号(冷暖房切換
用)と運転指示信号(ガスエンジンヒートポンプを一括
して運転状態とするか停止状態とするかの信号)を接点
信号にて送信し、能力要求信号(ガスエンジンヒートポ
ンプ全体として、どれだけの空調能力を要求するかを示
す信号)をアナログ信号にてインターフェイス回路IF
に送信する。また、制御回路CCに接続された外気処理
システム内機器には、運転状態かどうかを表示するため
の表示回路、また、故障時の警報表示をするための表示
回路が組み込まれており、これらの表示回路に対して、
インターフェイス回路IFより、運転状態であることを
知らせる運転信号、及び故障であることを知らせる故障
信号を、接点信号にて送信する。
【0022】ガスエンジンヒートポンプにおける各室外
機の制御回路PCは、インターフェイス回路IFにバス
結合されており、通信方式は、シリアル通信である。図
2に示すように、前記の制御回路CCよりインターフェ
イス回路IFに発せられるアナログ信号である能力要求
信号は、インターフェイス回路IF内において、ステッ
プ(デジタル信号)に変換され、各ステップに対応して
予め設定されている各室外機の運転様式に基づいて、ど
の室外機を運転するかの運転室外機指示、及びエンジン
回転数指示の信号が、室外機の制御回路PC・PC・・
・に対して発せられる。
【0023】能力要求信号の度合に対応するステップの
変換マップを、図3にて図示している。一つのステップ
を保持する能力要求信号のアナログ値には幅があり、従
って一つの能力要求信号に対応するステップは重なりを
持っている。例えば、図3に示すように、能力要求信号
のアナログ値がAX (A10<AX <A11)である場合
に、このAX が、A10(<AX )以下の値から上昇した
数値であれば、ステップは80%を保持しており、アナ
ログ値がA11(>AX )より高くなった時に90%に上
昇する。また、AX が、A11(>AX )以上の値から下
降した数値であれば、ステップは90%を保持してお
り、アナログ値がA10(<AX )より低くなった時に8
0%に下降する。また、AX の時にステップが90%で
あれば、アナログ値がA12より高くなった時にステップ
が100%に上昇する。一旦100%に上昇すれば、ア
ナログ値がA10より低くなるまで90%には下降しな
い。従って、アナログ値がAX (>A10)でステップが
100%の場合もある。
【0024】図5はこの変換マップに基づく能力要求信
号のステップ変換制御フローチャートである。例えば、
現在の能力要求信号がAX で、現在運転されているガス
エンジンヒートポンプのステップ値X=9(図3では9
0%)であれば、ステップ値Xが9から10(100
%)に上昇するアナログ信号のUP値Amax は、A12
あり、一方、ステップ値Xが9から8(80%)に下降
するDOWN値Amin はA10である。これに基づいて、
能力要求信号に対応するステップの増減制御がなされる
のである。
【0025】このように設定したのは、例えば温度セン
サーの室温検出に基づく自動空調制御としている場合等
では、温度センサーの検出値が微妙に増減するので、こ
れに厳密にステップを対応させると、ステップの増減が
頻繁になり、必要以上に室外機の運転切換や能力制御が
なされ、室外機の耐久性等で問題があるからである。ま
た、アナログ信号の変動に関わらず、ある程度の範囲で
ステップ、即ち空調能力を保持していても、さほど空調
快適性を損なうものではない。
【0026】このようにして、能力要求信号のステップ
化がなされると、算出されたステップに見合ったガスエ
ンジンヒートポンプの運転がなされる。図3で表すステ
ップの値(例えば100%)は、ガスエンジンヒートポ
ンプの総合能力の何%かを示すものであって、この総合
能力を引き出すために、どれだけの台数の室外機を、ど
れだけの能力で運転するかが、インターフェイス回路I
Fにおいて、図4のようにマップ化されている。なお、
この実施例のガスエンジンヒートポンプは、5台の室外
機より構成され、各室外機1〜5における網がけ、或い
は斜線等で示すのは、各室外機のエンジン回転数の度合
いを示す。また、横軸の「能力要求信号」は、ステップ
化された能力要求信号を表す。例えば、インターフェイ
ス回路IFにてステップが50%と算出された場合、ガ
スエンジンヒートポンプの総合能力を50%で運転すべ
く、室外機1〜5の中の1〜3の3台を、同一の一定エ
ンジン回転数で運転する。
【0027】このように、複数の室外機を運転する場合
において、運転中の各室外機の運転能力、即ち、エンジ
ンの回転数は、同一値としている。これは、ある室外機
だけを高いエンジン回転数にて運転するのではなく、運
転している室外機全てを均等な出力で運転することで、
ガスエンジンヒートポンプ全体の室外機を均等に使用で
きるからである。また、この運転マップでは、10%以
上のステップでは、どのステップに設定しても、常に室
外機1が運転されることとなり、室外機1の運転頻度が
最も高く、室外機2も、それに準じて高い。一方、室外
機5は、ステップが80%以上の場合のみ運転されるの
で、使用頻度が低くなっている。そこで、室外機1〜5
に相当する実際の室外機を、ガスエンジンヒートポンプ
全体における一回の運転、或いは何度かの運転毎に交代
すれば、各室外機の使用頻度が均等化される。例えば、
前日に室外機αを室外機1として使用し、室外機βを室
外機5として使用していた場合、今日は室外機αを室外
機5に、室外機βを室外機5に設定して運転するという
具合である。
【0028】このような運転様式マップに基づいて、イ
ンターフェイス回路IFより各室外機の制御回路PCに
は、シリアルデータとしての運転信号とエンジン回転数
信号が送信される。前記のステップを50%とした例で
は、室外機1〜3に運転信号と、一定数値のエンジン回
転数信号が送信されることとなる(図3中の運転室外機
指示、及びエンジン回転数指示)。このように構成する
ことで、空調能力制御がトータル的、かつ広範囲に行え
るのである。
【0029】次に、本実施例におけるガスエンジンヒー
トポンプ(室外機1〜5にてなる)の中のいずれかの室
外機が故障した時の緊急対処用の運転制御を、図6のフ
ローチャートにて示している。まず、インターフェイス
回路IFから、室外機1より番号の高い室外機へと順に
運転指示が出されるが、その過程で、ある室外機Nに異
常が検出された場合に、その一つ上の番号の室外機N+
1に室外機Nに出すべき運転指示を出す。もし室外機N
+1にも異常があった場合は、室外機Nに出すべき運転
指示は、室外機N+2に出される。
【0030】例えば、図7は、室外機1〜5のうち、室
外機1〜3を運転すべきステップであって、実際に室外
機2と4が故障しているような場合の応急運転処理を示
すものである。運転指示は、室外機1〜3を同一エンジ
ン回転数NE(rpm)にて運転すべきものであって、
まず、室外機1に発せられた運転指示は正常に受信され
て、室外機1は、エンジン回転数NE(rpm)で運転
される。ところが、室外機2に発せられた運転指示は、
室外機2の故障により受信されず、代わって、室外機3
が、室外機2の受信すべき運転指示を受信して、エンジ
ン回転数NE(rpm)で運転される。室外機3が運転
されることで、室外機3に送るべき運転指示は室外機4
に送られることとなるが、室外機4が故障であることに
より、代わって室外機5に送信されることとなる。こう
して、応急処理運転として、室外機1、3、及び5が同
一エンジン回転数NE(rpm)にて運転されることと
なる。
【0031】ガスエンジンヒートポンプは、何台かの室
外機を組み合わせたものであるから当然、このように、
何台かの室外機が故障するというケースはありうる。こ
の際に、全システムの機能を停止させるという方法は簡
便ではあるが、故障していない室外機の機能を無効にし
てまで機能停止するのでは、損失が大きくなる。そこ
で、前記の図6に示すような応急処理運転制御を行える
ようにしておけば、故障していない室外機を有効利用し
て、目的とする空調能力を発することができるのであ
る。但し、室外機5台全部を運転するような能力要求信
号が出されているような時に、室外機のいずれか一台で
も故障しているような場合には、出力低下は否めない。
【0032】なお、図1においては、ガスエンジンヒー
トポンプよりインターフェイス回路IFに対して、運転
状態信号(運転指示を発した室外機が全て正常である時
に発せられる。)か、故障信号(運転指示を発した室外
機の中のいずれかが故障の時に発せられる。)かのいず
れかの(シリアル)通信データを送信する。インターフ
ェイス回路IFは、前記に述べたように、制御回路CC
に対して、運転状態信号を受信した場合には、接点信号
である運転信号を送信して、正常運転状態であることを
表示させる。また、故障信号を受信した場合には、接点
信号である故障信号を送信して、以上のあることを表示
させる。また、インターフェイス回路IFにおいては、
ガスエンジンヒートポンプ中の室外機の故障を検出し、
これを運転モニター化することができる。そして、この
運転モニターに基づいて、インターフェイス回路に向け
て、全室外機をリセットする運転指示や、試運転指示を
発するためのメンテナンス用チェッカー(メンテ用チェ
ッカー)を計測盤内に装備している。
【0033】外気処理型空調装置の制御用通信システム
については以上の如くであり、次にエンジンヒートポン
プを使用するセパレート型空調装置の料金按分システム
について説明する。セパレート型空調装置とは、一個の
室外機と複数個の室内機とが連結されており、また、こ
のような室外機を複数個備えた型式の空調装置であっ
て、このうち、従来型、即ち、室外機と室内機との間に
冷媒を循環させるタイプのものである。
【0034】テナントが多数入居しているビル等で、こ
の型式の空調装置を使用する場合には、複数の室内機ユ
ーザーに対して、電力、ガス料金を正確に按分すること
が必要である。コンピュータを用いた料金按分システム
で、一般的なものは、各室内機毎にその電力・ガス使用
に係る情報を取り込み、その情報の蓄積データを基にし
て、各室内機の運転情報に見合った電力・ガス料金を按
分するというものである。なお、従来型では、室内機に
おける運転設定に基づいて室外機が運転制御されるの
で、室内機における運転情報を取り込めるが、図1等で
説明した外気処理型では、外気処理システムで中央管理
的に室外機を制御するもので、室内機毎の運転設定に基
づいての運転制御ではないので、このような料金按分シ
ステムを構成するのは不向きである。つまり、外気処理
型は、室内機ユーザーがテナント等で個別に分割されて
おらず、一つの企業の入居するビルで、各室を空調する
ような場合や、複数の個別の室内機ユーザーに均等に、
或いは居住面積等で予め設定した割合で料金を按分する
ような場合等に使用されるのが望ましい。
【0035】ところで、室内機ユーザー毎にその電力・
ガス使用量に見合う料金を按分するシステムにおいて、
室内機毎の情報のみでは、もしその情報通信手段が、断
線や短絡等で正常に機能していない場合に、正確な情報
が発せられない。情報が発せられないことは、通常は、
その室内機が運転されていないことと判断され、容易に
通信手段の故障との見分けがつかない。従って、空調装
置全体(或いは、その室内機に冷媒を供給している一定
室外機)の電力・ガス使用量が各室内機より発せられる
情報を基に算出される電力・ガス使用量よりも多くなっ
ているというトラブルが発生するおそれがある。
【0036】このトラブルを未然に解消するには、空調
装置全体(或いは室外機毎)の電力・ガス使用量に係る
情報も取り込み、室内機毎の情報の総計との間に誤差が
生じた場合に、直ちに警告を発する仕組みとする必要が
ある。図8は、この仕組みを組み込んだ料金按分システ
ムを図示している。本実施例では、それぞれ複数の室内
機に冷媒供給する室外機を複数個備えた空調装置となっ
ており、料金按分システムとしては、まず、中央管理用
の料金按分計算用ホストコンピュータを設け、また、各
室外機毎に、電力・ガス使用量に関する情報取り込み用
のインターフェイスユニットを、通信線Dを介して配分
している。各インターフェイスユニットには、その室外
機に連結される室内機毎に設けられた室内機制御ユニッ
トより、各室内機の運転状況に関する情報を、通信線C
を介して取り込む。一方、各室外機には、その室外機に
連結される室内機制御ユニットとの間で、通信線Cを介
して制御信号を送信し合う室外機制御ユニットが備えら
れており、この室外機制御ユニットより、通信線Cにて
送信した制御信号に関する情報を、通信線Bを介してイ
ンターフェイスユニットに取り込む。
【0037】このような通信システムにおいて、各イン
ターフェイスユニットにて、室内機毎の運転情報を取り
込む通信線Cからの情報と、室外機制御ユニットにて発
せられる制御信号に関する通信線Bからの情報とを照合
する。例えば、室内機の一つの通信線Cに対する通信手
段に故障が生じていれば、通信線Cを介して取り込まれ
る情報から算出される電力・ガス使用量が、その室内機
の使用量だけ少なくなる。一方、通信線Bを通じて取り
込まれる情報からは、その室外機に連結される室内機全
体としての電力・ガス使用量を算出できる。従って、こ
の場合、通信線Bを通じての情報に基づく電力・ガス使
用量が、通信線Cを通じてのものに比べて多くなる。即
ち、両情報に誤差が生じる。このような誤差が生じた場
合に、通信線Dを介して、ホストコンピュータに警告表
示用の信号を送信するのである。以上の警報発信までの
処理を、図9のフローチャートにて図示している。オペ
レータは、この信号により発せられる警告表示から、直
ちに、その警告がどの室外機から発せられているかを認
知して、その異常を発している室外機に連結されている
各室内機の通信線Cに係る通信手段を点検すればよい。
【0038】図10図示の料金按分用通信システムで
は、各室外機毎に設けたインターフェイスユニットに、
通信線Eを介して、各室外機毎に設けたガスメータ及び
電力メータにて計測されるガス・電力使用量に関する情
報信号を送信するようにしている。そして、各インター
フェイスユニットより、通信線Dを介しての料金按分計
算用ホストコンピュータへの通信情報として、前記の通
信線B及び通信線Cを介しての各室外機及びそれに連結
される各室内機の運転情報に加えて、通信線Eを介して
受信した各室外機のガス・電力使用量に関する情報を送
信する。
【0039】即ち、ホストコンピュータでは、常時(単
位時間毎に)、各室内機の運転状況と、各室外機の電力
・ガス使用量とを把握できるようになっており、従っ
て、一定時間内において、ある室内機が運転されている
のを検出しているのにも関わらず、その時間中に、その
室内機が連結されている室外機における電力・ガス使用
量が基準値(一般には零)に達していないという事態も
検出することができる。この場合には、室内機が運転状
態なのに、その連結されている室外機のガスメータ或い
は電力メータが故障して、電力・ガス使用量に関する情
報が取り込めていない状況であると判断して、直ちに警
報が表示されるようになっている。図11は、この処理
フローチャートを図示している。なお、サーモオンと
は、室内機が電源ON(運転)され、かつ室温の温度調
節作用をしている状態であって、室温が設定温度になれ
ば、運転状態であっても、サーモオフの状態になる。
【0040】以上の図8及び図9、または図10及び図
11のような警報通信システムを採用することによっ
て、電力・ガスが使用されているにも関わらずそれが計
測されずに、料金按分量が不当に安くなり、ユーザーと
請求側との料金トラブルを起こすという事態を未然に防
ぐことができるのである。
【0041】最後に、ガスエンジンヒートポンプである
室外機のメンテナンス時期表示用の通信システムについ
て説明する。室外機の運転状況、例えばエンジン回転数
は、時々刻々変化し、一定の運転状況で長時間維持され
ることがないので、一律に何時間運転したからメンテナ
ンス作業を施すというような判断はできない。例えば非
常に高出力で運転継続していた場合には、耐用時間は短
くなるし、低出力の運転が多ければ、耐用時間は長くな
る。更に、複数の室外機を組み合わせた構成では、室外
機毎に運転状況が異なる。このような運転状況の変化及
び相違を考慮して、メンテナンス作業の必要時期を表示
できるようにするのが、本システムの趣旨である。
【0042】本システムは、従来型、即ち室外機と室内
機の間にて冷媒を循環させる型式のものにも、図1等に
図示する外気処理型のものにも採用できる。室外機とし
て使用するガスエンジンヒートポンプは、同一の機種を
使用できるからである。
【0043】室外機において、メンテナンス作業を必要
とする要素としては、図12に示すように、エンジン
(エンジン関連要素、例えばエンジンオイル等も含
む)、電磁クラッチ、コンプレッサ(エンジンにて直接
駆動されるものなので、エンジン関連要素として含めて
もよい。)、室外機ファン、及び冷却水ポンプ等があ
る。エンジン関連要素のメンテナンス作業必要時期は、
エンジン負荷量の累計に基づいて判定する。このエンジ
ン負荷量の累計のための手段として、ガスメータを使用
する。従来型のセパレート型空調装置においては、図1
0のように、室外機毎にガスメータが設けられており、
これに基づいて、各室外機のガス使用量を示すパルス信
号を図12のように室外機内装のコントロール基板に送
信する。また、図1図示の外気処理型空調装置において
も、外気処理システムにおけるガスエンジンヒートポン
プ中の各室外機毎にガスメータを取り付け、同様に各室
外機のコントロール基板にガス使用量に相当するパルス
信号を送信するようにしている。
【0044】エンジン負荷量は、エンジン出力L(k
W)の累計であって、これは、数1にて算出される。な
お、P(MPa)は正味平均有効圧力(コンプレッサ
圧)、E(rpm)はエンジンの毎分回転数、iはエン
ジン一回転中のサイクル数で、2サイクルなら1、4サ
イクルなら1/2としている。Kは一定係数で、ηは修
正係数である。
【0045】
【数1】
【0046】従って、エンジン出力L(kW)に係る変
数は、正味平均有効圧力P(MPa)とエンジン回転数
E(rpm)である。エンジン回転数は、エンジン回転
センサにて検出できる。正味平均有効圧力Pに関して
は、経験則或いは理論則から、図13のように、ガス消
費量Gとエンジン回転数E(E1〜E7)への対応マッ
プを備えている。従って、図15の処理フローチャート
に示すように、ガスメータパルス信号を換算したガス消
費量G(Nm3 /h)とエンジン回転数E(rpm)に
基づき、図13図示のマップから正味平均有効圧力P
(MPa)を算出することができ、これに基づいて、運
転中の室外機における現在のエンジン出力L(kW)を
算出することができる。
【0047】一方、各エンジン関連要素(例えばエンジ
ン本体、エンジンオイル、或いはコンプレッサ)には、
経験則或いは理論則より、一定のエンジン出力にて運転
したと仮定した場合の耐用時間が設定されている。ここ
で、仮にエンジン出力Lが最大値付近のL010 で耐用時
間を一定時間に設定したとすると、エンジン出力Lが少
なくなるにつれて、耐用時間は逆算的に長くなる。逆に
いえば、エンジン出力が少なければ、高出力時と同じ時
間運転していても、エンジン負荷量の累計は少なくな
る。
【0048】これに鑑みて、図14のように、各エンジ
ン関連要素(ここではエンジン本体とエンジンオイル)
におけるエンジン出力ステップに対応する負荷係数を設
定している。この負荷係数は、各要素毎に経験則或いは
理論則より決定される。負荷係数の少ないほど、メンテ
ナンス必要時までの使用時間を長く伸ばせる。エンジン
総合本体に関しては、エンジン出力が少ないほど負荷係
数が比例的に少なくなるが、エンジンオイルに関して
は、エンジン回転にてある程度循環しておかないと却っ
て耐用度が落ちるので、出力ステップ3で負荷係数が最
小値となり、ステップ1・2では若干大きくなってい
る。
【0049】このように、負荷係数設定表を基に、ある
一定のエンジン出力で室外機が一定時間運転された場合
に、その出力の属するステップに対応する負荷係数κi
と、そのステップで運転された時間Ti との積を算出
し、この積を累算することによって、その要素の使用累
積時間TD が求まる(数2)。この使用累積時間が、そ
の要素にて設定された耐用時間に達すると、メンテナン
ス使用時期に達したとして、各種の警報手段に信号が発
令され、オペレータはこの警報を認知して、そのエンジ
ン関連要素にメンテナンスを施すことができるのである
(図15)。
【0050】
【数2】
【0051】エンジン総合本体を例にして考えてみる。
ステップ10にて運転し続けた場合に、耐用時間を40
00hとして設定する。まず、ステップ3の出力で12
h運転された場合、ステップ3に対応する負荷係数0.
3を12hに乗じ、4hを算出する。即ち、ステップ3
で12h運転するのは、ステップ10で4h運転するの
と同じ負荷量なのである。出力ステップが変化する毎
に、そのステップで運転されている時間と、そのステッ
プに対応する負荷係数の積が算出され、これらの積を累
算していく。そしてこの累算が4000hに達すれば、
メンテナンス必要時期に達したとして、警報表示がなさ
れるのである。
【0052】室外機におけるエンジン関連外の要素につ
いては、各要素毎に、その出力ステップを区分して、各
出力ステップに対応する負荷係数を、経験則或いは理論
則より設定している。例えば室外機ファンモータについ
て、図16のように出力値であるモータ回転数(Hz)
を各ステップに区分し、各ステップに対応する負荷係数
κi を設定している。そして、エンジン関連要素の場合
と同様に、数2に当てはめて、モータ出力のステップの
変化毎に負荷係数κi とそのステップでの運転時間Ti
との積を累算し(TD )、設定耐用時間に達したら警報
表示信号を発するのである。この処理フローチャートに
ついては、図17の如くである。
【0053】
【発明の効果】本発明は以上のように構成したので、次
のような効果を奏する。まず、外気処理型空調装置を、
請求項1の如く、室外機に、従来のようなON・OFF
制御による電動モータ式のものでなく、能力制御幅のあ
るガスエンジンヒートポンプの室外機を複数台組み合わ
せて使用し、更に各室外機における個別制御回路に制御
信号を送るべく、中央制御回路からの接点信号及びアナ
ログ信号を、シリアルデータに変換するインターフェイ
ス回路にバス結合することで、これらの室外機の機能を
生かして、トータル的で幅の広い空調能力制御ができ
る。また、室外機が正常に運転されているかどうかも、
中央制御回路にフィードバックされて表示されるととも
に、メンテナンス用チェッカーにてインターフェイス回
路を通じてリセットすることができ、室外機の故障に迅
速に対処できる構成となっている。また、室外機として
は、従来存在するガスエンジンヒートポンプの室外機を
そのまま使用でき、コスト抑制に貢献する。
【0054】更に、請求項2の如く構成することで、イ
ンターフェイス回路より室外機の運転制御信号を発する
において、室外機全体として直線的な能力増減制御がで
きるように構成されており、空調能力切換に伴う不快感
を解消して、きめ細かな空調能力制御ができるととも
に、室外機の運転頻度を均等化でき、室外機の耐久性向
上に貢献する。以上の請求項1及び請求項2の構成によ
り、空調能力制御に優れ室外機の耐久性の高い外気処理
型空調装置を提供できる。
【0055】次に、従来型、即ち、室内機と室外機との
間を冷媒配管する構成のセパレート型空調装置におけ
る、電力・ガス料金按分のための電力・ガス使用量に関
する情報通信システムにおいて、請求項3の如く、各室
内機の運転情報と室外機の運転情報との照合により、直
ちに室内機の運転情報の誤りが検出でき、これに基づい
て、室内機の運転情報通信手段の点検を行って、電力・
ガス使用量の誤計算を未然に防ぐことができる。また、
このように室内機にて運転情報通信手段に故障があり、
これをある程度見過ごしていても、室外機側の運転情報
を使用して、暫定的に電力・ガス使用量の算定に資する
ことができる。
【0056】また、請求項4の如く構成することで、室
外機おける電力・ガス使用量に関する情報伝達手段とし
て、特別な機能を付加を必要としない既存の電力メー
タ、ガスメータを使用することができ、コスト抑制に貢
献するものであり、電力メータ或いはガスメータに断線
や短絡等の故障が生じても、各室内機の運転情報にて直
ちに故障の発生を検出することができ、電力・ガス使用
量の誤計算を未然に防ぐことができる。以上の請求項3
や請求項4のような構成により、電力・ガス料金を確
実、公正に按分できるシステムを採用し、金銭トラブル
の発生防止に資するセパレート型空調装置を提供するこ
とができる。
【0057】そして、従来型、或いは外気処理型の空調
装置の室外機に採用する、メンテナンス時期警告用通信
システムにおいて、請求項5の如く構成することで、メ
ンテナンス作業の対象要素毎に、その出力とその出力に
おける使用時間の変化に見合って使用時間を累積するの
で、正確なメンテナンス必要時期の算出ができる。ま
た、請求項6においては、特にエンジン関連要素におい
て、ガスメータの検出値に基づいて容易に出力値を算出
でき、前記のメンテナンス必要時期の算出に資する。そ
して、これらの算出結果に基づいて警報を発すること
で、メンテナンス作業の必要を迅速に認知できる。
【0058】以上の請求項5及び請求項6のような構成
により、室外機の各要素に対して、その要素に最適な時
期にメンテナンス作業を施すことができる。すなわち、
メンテナンス作業が遅れて故障を発生してしまう事態
や、必要でない時にメンテナンス作業をして却って不具
合を起こしてしまうような事態を解消するのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】外気処理型ガスエンジンヒートポンプの制御機
構ブロック図である。
【図2】外気処理型ガスエンジンヒートポンプにおける
能力要求信号からエンジン回転数信号への変換制御ブロ
ック図である。
【図3】外気処理型ガスエンジンヒートポンプにおける
アナログ信号である能力要求信号のステップ変換概略図
である。
【図4】外気処理型ガスエンジンヒートポンプにおける
能力要求信号に対する各室外機の運転状態を示すグラフ
図である。
【図5】外気処理型ガスエンジンヒートポンプにおける
能力要求信号からエンジンヒートポンプにおける運転信
号への変換処理フローチャート図である。
【図6】外気処理型ガスエンジンヒートポンプにおける
室外機応急運転処理フローチャート図である。
【図7】室外機の応急運転の例を示す図表である。
【図8】各室外機及び各室内機からの運転情報を基とす
るガスエンジンヒートポンプの料金按分システムのブロ
ック図である。
【図9】図8図示のシステムを用いての異常警告処理フ
ローチャート図である。
【図10】室外機の電力・ガス使用量と各室内機運転情
報に基づくガスエンジンヒートポンプの料金按分システ
ムのブロック図である。
【図11】図10図示のシステムを用いての異常警告処
理フローチャート図である。
【図12】ガスエンジンヒートポンプの室外機における
各メンテナンス作業必須要素とガスメーター接続構造を
示すブロック図である。
【図13】ガスエンジンヒートポンプの室外機における
ガス使用量とコンプレッサーの正味平均有効圧に基づく
エンジン回転数推定グラフ図である。
【図14】エンジン出力値に基づくメンテナンス対象要
素の負荷係数の設定を示す図表である。
【図15】ガスエンジンヒートポンプにおけるガス使用
量を用いてのエンジン関連要素のメンテナンス時間の算
出処理フローチャート図である。
【図16】エンジン回転数に基づくメンテナンス対象要
素の負荷係数の設定の一例を示す図表である。
【図17】ガスエンジンヒートポンプにおける室外機フ
ァンモーター及び冷却水ポンプのメンテナンス時間の算
出処理フローチャート図である。
【符号の説明】
CC 外気処理システム制御回路(中央制御回路) IF ガスエンジンヒートポンプ制御用インターフ
ェイス回路 PC 制御回路(個別制御回路)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 哉 大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマ ーディーゼル株式会社内 (72)発明者 松本 圭司 大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマ ーディーゼル株式会社内 (72)発明者 中野 浩二 大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマ ーディーゼル株式会社内 (72)発明者 林 寿幸 大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマ ーディーゼル株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直列配設した複数の熱交換器に外気を通
    し、更に複数台の室内機に分散給気し、各熱交換器に対
    しては、エンジンヒートポンプである各一台ずつの室外
    機より冷媒を供給する型式の外気処理型空調装置におい
    て、その制御機構として、各室外機毎に個別制御回路
    と、一個の中央制御回路と、全個別制御回路をシリアル
    データ信号通信にてバス結合し、かつ該中央制御回路を
    アナログ信号及び各種無電圧接点信号通信にて結合する
    インターフェイス回路と、該インターフェイス回路から
    の運転モニターに基づいて該インターフェイス回路の運
    転制御を行うメンテナンス用チェッカーとを設け、該イ
    ンターフェイス回路は、該中央制御回路からの、冷暖房
    切換信号と運転指示信号、及び能力要求信号の受信に応
    じて、全個別制御回路に一括して冷暖房切換信号を、各
    個別制御回路に個別に運転信号及びエンジン回転数信号
    を送信する一方、全個別制御回路から統一して送信され
    る全室外機運転信号と全室外機故障信号を、中央制御回
    路に送信するとともに、室外機故障時にはメンテナンス
    用チェッカーにてインターフェイス回路のリセットが行
    われることを特徴とする空調装置の通信システム。
  2. 【請求項2】 直列配設した複数の熱交換器に外気を通
    し、更に複数台の室内機に分散給気し、各熱交換器に対
    しては、エンジンヒートポンプである各一台ずつの室外
    機より冷媒を供給する型式の外気処理型空調装置におい
    て、その制御機構として、各室外機毎に個別制御回路
    と、一個の中央制御回路と、全個別制御回路をシリアル
    データ信号通信にてバス結合し、かつ該中央制御回路を
    アナログ信号及び各種無電圧接点信号通信にて結合する
    インターフェイス回路とを設け、該インターフェイス回
    路は、該中央制御回路からのアナログ信号である能力要
    求信号の度合いに応じて、直線的に能力調整がなされる
    ように、かつ、運転中の室外機が均一のエンジン回転数
    で運転されるように設定された室外機の運転台数とエン
    ジン回転数の組合せに基づき、各個別制御回路に個別に
    運転信号及びエンジン回転数信号を送信することを特徴
    とする空調装置の通信システム。
  3. 【請求項3】 一台以上の室外機を設け、一台の室外機
    につき複数台の室内機を接続してなるセパレート型空調
    装置における各室内機毎の運転状況に関する情報の集中
    管理システムにおいて、室外機を介して得られる各室内
    機の運転情報と、各室内機より直接得られる運転情報と
    を照合し、両情報が一致しない場合に警告信号を発する
    ことを特徴とする空調装置の通信システム。
  4. 【請求項4】 一台以上のガスエンジンヒートポンプで
    ある室外機を設け、一台の室外機につき複数台の室内機
    を接続してなるセパレート型空調装置において、各室外
    機毎の電力・ガス使用量に関する情報と、各室内機の運
    転状況に関する情報とを取り込み、いずれかの室内機が
    運転状態であるにも関わらず、電力・ガス使用量が、室
    内機の運転に見合う基準値に達しない場合に、警告信号
    を発することを特徴とする空調装置の通信システム。
  5. 【請求項5】 一台以上のエンジンヒートポンプである
    室外機を有する空調装置において、各室外機における各
    要素について、一定出力にて運転し続けたと仮定した場
    合の耐用時間を設定するとともに、その出力値の区分毎
    に対応する負荷係数を設定し、室外機の運転毎に、各要
    素の出力値の属する出力区分に対応する負荷係数と、そ
    の出力区分で運転されている時間との積を算出し、出力
    区分の変化毎にこれらを累算し、該累算値が前記の設定
    耐用時間に達した時に警告信号を発することを特徴とす
    る空調装置の通信システム。
  6. 【請求項6】 一台以上のガスエンジンヒートポンプで
    ある室外機を有し、各室外機毎にガス使用量検出センサ
    ーを設けた空調装置において、各室外機における各種エ
    ンジン関連要素について、一定出力にて運転し続けたと
    仮定した場合の耐用時間を設定するとともに、エンジン
    出力度数の範囲に対応する係数を設定し、室外機の運転
    毎に、ガス使用量と室外機のエンジン及びコンプレッサ
    ーの運転状況からエンジン出力度数を検出して設定係数
    を求め、該係数と室外機運転時間との積を累算し、該累
    算値が耐用時間に達した時に警告信号を発することを特
    徴とする空調装置の通信システム。
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