JPH09133312A - 窒素酸化物低発生燃焼方法及び装置 - Google Patents

窒素酸化物低発生燃焼方法及び装置

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JPH09133312A
JPH09133312A JP7290755A JP29075595A JPH09133312A JP H09133312 A JPH09133312 A JP H09133312A JP 7290755 A JP7290755 A JP 7290755A JP 29075595 A JP29075595 A JP 29075595A JP H09133312 A JPH09133312 A JP H09133312A
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JP
Japan
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fuel
air
ejection
pipe
combustion
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Application number
JP7290755A
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English (en)
Inventor
Toru Mogi
徹 茂木
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Tokyo Gas Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Gas Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH09133312A publication Critical patent/JPH09133312A/ja
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【解決手段】燃料管1の先端部に、長孔状空気噴出部3
の長手方向と同一方向の補助燃料を噴出する半径方向燃
料噴出孔14を設け、その上流側に燃料管1より大きい
円盤プレ−ト7を設け、円筒状空気流形成用空気噴出部
21から空気を噴出させ、燃料過剰噴出部25では燃料
過剰に、空気過剰噴出部では空気過剰となるように、長
孔状空気噴出部3から噴出する空気流に対して、側部燃
料噴出部5,6からの燃料を直角方向に噴出させて、混
合燃焼させ、濃淡燃焼を実行し、半径方向燃料噴出孔1
4からは、全燃料の10〜20%を補助燃料として半径
方向に噴出し、炉内燃焼ガスを伴流しつつ燃焼させ、長
孔状空気噴出部3での空気流速と側部燃料噴出部5,6
での燃料流速の比が0.2以上であることとする。 【効果】独特の低NOx燃焼法とその装置を使用するこ
とによって、従来の課題を解消し、従来バ−ナに比較し
て、NOxの発生を格段に抑制することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は窒素酸化物低発生燃
焼方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来技術】燃焼によって生じるNOxに対する排出規
制は年々厳しくなっており、NOx低減のための技術開
発が盛んである。燃焼時に発生するNOxとしては、フ
ューエルNOx,プロンプトNOx及びサーマルNOx
があると言われ、これらの中で、サーマルNOxは、燃
焼空気中の窒素分子成分が、高温雰囲気中で酸化される
ことによって生成するものであり、温度依存性が高く、
燃焼温度が高くなるにつれて生成量は急激に増大する。
サーマルNOxは、燃焼ガス中に窒素分子成分が存在す
る場合には必ず生成し、特に燃料が炭化水素系気体燃料
である場合には、排出されるNOxのほとんどがサーマ
ルNOxといわれ、数多くの低減方法が考案されてい
る。サーマルNOx低減の目的で、多段燃焼法、排気ガ
ス再循環法、希薄燃焼法などの燃焼方法が考案され、い
くつかの方法を組み合わせた燃焼方法も数多く考案され
ている。
【0003】
【発明が解決すべき課題】多段燃焼法は、燃料あるい
は、燃焼空気を2段もしくは多段に分割して燃焼させる
ことを特徴とするもので、火炎温度の低下あるいは、酸
素濃度の低下によって低NOx燃焼を実現させるもので
ある。かかる燃焼方式においては、多段に燃焼させるた
めに、燃焼器が複雑になるという課題があった。排気ガ
ス再循環法は、燃焼ガスの一部を燃焼空気または燃料に
混合させ、火炎温度の低下、酸素濃度の低下を目的とし
たもので、強制排気ガス再循環法と自己排気ガス再循環
法に大別される。強制排気ガス再循環法は、燃焼ガスの
一部を、再循環用ダクトとブロアーを用いて強制的に燃
焼空気または燃料に混合させたものでもっとも一般的な
方法である。自己排ガス再循環法は燃焼器に工夫を加
え、噴流に周囲の気体が吸引される現象を用いて、燃焼
空気流、燃料流に燃焼ガスを混合させて排ガス再循環の
効果を持たせることを特徴としており、強制的に燃焼ガ
スを再循環させる事なく、排気ガス再循環の効果を得ら
れるメリットがある。また多段燃焼法のように燃料もし
くは燃焼空気を複数の系統に分割する複雑さもない。自
己排ガス再循環を利用した事を特徴とする燃焼器として
はたとえば特開昭62−17506公報があって、その
ほかにも数多くの燃焼器が自己排ガス再循環法を利用し
ているが、NOx低減には限度があって、昨今の厳しい
NOx規制に対応するには更なる技術開発が必要になっ
ている。そこで、自己排ガス再循環法のメリットを最大
限に利用した燃焼方法として、特開平1−30010
3、特開平3−91601、実開昭52−61545が
ある。これらの燃焼方法においては、自己排ガス再循環
の効果を最大限に利用するため、バーナには保炎機構を
有せず、燃焼空気流と、燃料流を分離して独立に炉内に
噴射することを特徴としている。これによって、火炎は
バーナに定着することなくリフトして形成され、炉内の
燃焼ガスの一部を、燃料流、燃焼空気流に充分に吸引し
てから燃焼が開始する。かかる燃焼方法においては、火
炎は緩慢な拡散炎となるが、保炎機構を持たないため
に、安定な着火を得るためには燃焼域の温度が高くない
と使用できない場合があり、加熱炉、溶解炉などの高温
炉には向いているが、ボイラや低温の加熱炉に利用する
場合、未燃分の排出が増加したり、完全燃焼のために炉
体を大きくしなければならないと言う課題があった。サ
ーマルNOxの低減方法として予混合炎を用いる方法も
ある。予混合燃焼で、空気比を高くして燃焼させると大
幅なNOx低減が可能であるが、高空気比燃焼では過剰
空気が増えるために燃焼、伝熱効率の低下が大きくまた
予混合炎の安定性に劣るという問題点があった。そこ
で、予混合燃焼に自己排気ガス再循環の効果を与えてサ
ーマルNOxを低減させる方法として、特開平3−17
5211がある。かかる燃焼方法においては、保炎器に
工夫を加えることによって、予混合気が燃焼する前に、
低温の燃焼ガスの一部を予混合気に混合し火炎温度を低
下する、または酸素濃度を小さくすることで、NOxを
低減することを特徴としている。かかる燃焼方法および
燃焼装置においては、予混合燃焼を利用しているために
予混合気をつくるための混合器が必要なこと、可燃限界
内の予混合気体を用いるため、火炎がバーナ内あるいは
混合器内に戻るいわゆるバックの危険があることなどの
予混合燃焼器共通の課題がある。また可燃予混合気に燃
焼ガスの一部を混合させるため、混合させる燃焼ガスが
高温である場合には、予混合気が燃焼ガスと混合すると
すぐに着火してしまい自己排ガス再循環の効果を充分に
利用できず、そこで予混合気と燃焼ガスの一部を、予混
合気が着火しないように混合させるために、保炎器に特
別な工夫が必要であるなどの課題があった。自己排気ガ
ス再循環法は、上述したように、多段燃焼法、希薄予混
合燃焼法などの他の低NOx燃焼法に比べて、燃焼装置
が簡便で、低NOx燃焼が可能になるなどのメリットを
有している。自己排気ガス再循環を利用してサーマルN
Oxの低減をはかる燃焼方法にあっては、拡散炎に自己
排気ガス再循環を最大限に利用するものでは、使用でき
る炉内温度範囲に制限があり利用できる燃焼設備が限ら
れているという問題点があった。また予混合炎に自己排
気ガス再循環を応用するものにあっては、バック燃焼な
どの予混合燃焼器特有の火炎安定性の問題がありさらに
保炎器に特別な工夫が必要であるという課題があった。
燃焼器の年々厳しくなるNOx規制に対応し、さらなる
低NOx燃焼を実現するには、自己排ガス再循環法をさ
らに効果的に利用する燃焼技術が望まれている。 本発
明の目的は、このような点に着目して為されたものであ
って、拡散燃焼を用いつつ濃淡燃焼を進行させるが、そ
の燃焼が開始する前に、自己排気ガス再循環が効果的に
おこなわれ、低温雰囲気においても火炎安定性に優れた
窒素酸化物低発生燃焼方法及び燃焼装置を提供するもの
である。
【0004】
【課題を解決する手段】本発明は、前記課題を解決する
ために、空気管に装入した燃料管先端部の外周に、複数
の長孔状空気噴出部を設けた遮へい板を設置し、前記複
数の長孔状空気噴出部は、燃料過剰噴出部と空気過剰噴
出部とから構成し、前記遮へい板の縁側に円筒状空気流
形成用空気噴出部を形成し、前記複数の長孔状空気噴出
部の両側には、前記燃料管と連通した側部燃料噴出管を
設置し、その燃料噴出管の側部には、前記遮へい板の円
周方向に燃料を噴出する側部燃料噴出部を設け、前記燃
料管の先端部を前記遮へい板より突出させ、その燃料管
の先端部に、前記長孔状空気噴出部の長手方向と同一方
向に補助燃料を噴出する半径方向燃料噴出孔を設け、そ
の半径方向燃料噴出孔の上流側に前記燃料管より大きい
円盤プレ−トを設置し、前記円筒状空気流形成用空気噴
出部から空気を噴出させながら、前記燃料過剰噴出部に
おいては燃料過剰に、また前記空気過剰噴出部において
空気過剰となるように、前記長孔状空気噴出部から噴出
する空気流に対して、前記側部燃料噴出部から噴出する
燃料を直角方向に噴出させて、混合燃焼させつつ、濃淡
燃焼を実行し、前記半径方向燃料噴出孔からは、全燃料
の10〜20%を補助燃料として半径方向に噴出して、
その噴出エネルギ−によって炉内燃焼ガスを伴流しつつ
燃焼させ、前記長孔状空気噴出部での空気流速と前記側
部燃料噴出部での燃料流速の比が0.2以上であること
を特徴とする窒素酸化物低発生燃焼方法を提供するもの
である。
【0005】本発明は、前記課題を解決するために、空
気管に装入した燃料管先端部の外周に、複数の長孔状空
気噴出部を設けた遮へい板を設置し、前記複数の長孔状
空気噴出部は、燃料過剰噴出部と空気過剰噴出部とから
構成し、前記遮へい板の縁側に円筒状空気流形成用空気
噴出部を形成し、前記複数の長孔状空気噴出部の両側に
は、前記燃料管と連通した側部燃料噴出管を設置し、そ
の燃料噴出管の側部には、前記遮へい板の円周方向に燃
料を噴出する側部燃料噴出部を設け、前記燃料管の先端
部を前記遮へい板より突出させ、その燃料管の先端部
に、前記長孔状空気噴出部の長手方向と同一方向に補助
燃料を噴出する半径方向燃料噴出孔を設け、その半径方
向燃料噴出孔の上流側に前記燃料管より大きい円盤プレ
−トを設置したことを特徴とする窒素酸化物低発生燃焼
装置を提供するものである。
【0006】本発明は、前記課題を解決するために、空
気管に装入した燃料管先端部の外周に、複数の長孔状空
気噴出部を設けた遮へい板を設置し、前記複数の長孔状
空気噴出部は、燃料過剰噴出部と空気過剰噴出部とから
構成し、前記遮へい板の縁側に円筒状空気流形成用空気
噴出部を形成し、前記複数の長孔状空気噴出部の両側に
は、前記燃料管と連通した側部燃料噴出管を設置し、そ
の燃料噴出管の側部には、前記遮へい板の円周方向に燃
料を噴出する側部燃料噴出部を設け、前記燃料管の先端
部を前記遮へい板より突出させ、その燃料管の先端部
に、前記長孔状空気噴出部間の半径方向に補助燃料を噴
出する半径方向燃料噴出孔を設け、その半径方向燃料噴
出孔の上流側に前記燃料管より大きい円盤プレ−トを設
置し、前記円筒状空気流形成用空気噴出部から空気を噴
出させながら、前記燃料過剰噴出部においては燃料過剰
に、また前記空気過剰噴出部において空気過剰となるよ
うに、前記長孔状空気噴出部から噴出する空気流に対し
て、前記側部燃料噴出部から噴出する燃料を直角方向に
噴出させて、混合燃焼させつつ、濃淡燃焼を実行し、前
記半径方向燃料噴出孔からは、全燃料の10〜20%を
補助燃料として半径方向に噴出して、その噴出エネルギ
−によって炉内燃焼ガスを伴流しつつ燃焼させ、前記長
孔状空気噴出部での空気流速と前記側部燃料噴出部での
燃料流速の比が0.2以上であることを特徴とする窒素
酸化物低発生燃焼方法を提供するものである。
【0007】本発明は、前記課題を解決するために、空
気管に装入した燃料管先端部の外周に、複数の長孔状空
気噴出部を設けた遮へい板を設置し、前記複数の長孔状
空気噴出部は、燃料過剰噴出部と空気過剰噴出部とから
構成し、前記遮へい板の縁側に円筒状空気流形成用空気
噴出部を形成し、前記複数の長孔状空気噴出部の両側に
は、前記燃料管と連通した側部燃料噴出管を設置し、そ
の燃料噴出管の側部には、前記遮へい板の円周方向に燃
料を噴出する側部燃料噴出部を設け、前記燃料管の先端
部を前記遮へい板より突出させ、その燃料管の先端部
に、前記長孔状空気噴出部間の半径方向に補助燃料を噴
出する半径方向燃料噴出孔を設け、その半径方向燃料噴
出孔の上流側に前記燃料管より大きい円盤プレ−トを設
置したことを特徴とする窒素酸化物低発生燃焼装置を提
供するものである。
【0008】本発明は、前記課題を解決するために、空
気管に装入した燃料管先端部の外周に、複数の長孔状空
気噴出部を設けた遮へい板を設置し、前記複数の長孔状
空気噴出部は、燃料過剰噴出部と空気過剰噴出部とから
構成し、前記遮へい板の縁側に円筒状空気流形成用空気
噴出部を形成し、前記複数の長孔状空気噴出部の両側に
は前記燃料管と連通した側部燃料噴出管を設置し、その
燃料噴出管の側部には、前記遮へい板の円周方向に燃料
を噴出する側部燃料噴出部を設け、前記燃料管の先端部
を前記遮へい板より突出させ、その燃料管の先端部に、
前記長孔状空気噴出部の長手方向と同一方向に補助燃料
を噴出する半径方向燃料噴出孔を設けると同時に、前記
長孔状空気噴出部間の半径方向に補助燃料を噴出する半
径方向燃料噴出孔を設け、それら半径方向燃料噴出孔の
上流側に前記燃料管より大きい円盤プレ−トを設置し、
前記円筒状空気流形成用空気噴出部から空気を噴出させ
ながら、前記燃料過剰噴出部においては燃料過剰に、ま
た前記空気過剰噴出部において空気過剰となるように、
前記長孔状空気噴出部から噴出する空気流に対して、前
記側部燃料噴出部から噴出する燃料を直角方向に噴出さ
せて、混合燃焼させつつ、濃淡燃焼を実行し、前記半径
方向燃料噴出孔からは、全燃料の10〜20%を補助燃
料として半径方向に噴出して、その噴出エネルギ−によ
って炉内燃焼ガスを伴流しつつ燃焼させ、前記長孔状空
気噴出部での空気流速と前記側部燃料噴出部での燃料流
速の比が0.2以上であることを特徴とする窒素酸化物
低発生燃焼方法を提供するものである。
【0009】本発明は、前記課題を解決するために、空
気管に装入した燃料管先端部の外周に、複数の長孔状空
気噴出部を設けた遮へい板を設置し、前記複数の長孔状
空気噴出部は、燃料過剰噴出部と空気過剰噴出部とから
構成し、前記遮へい板の縁側に円筒状空気流形成用空気
噴出部を形成し、前記複数の長孔状空気噴出部の両側に
は、前記燃料管と連通した側部燃料噴出管を設置し、そ
の燃料噴出管の側部には、前記遮へい板の円周方向に燃
料を噴出する側部燃料噴出部を設け、前記燃料管の先端
部を前記遮へい板より突出させ、その燃料管の先端部
に、前記長孔状空気噴出部の長手方向と同一方向に補助
燃料を噴出する半径方向燃料噴出孔を設けると同時に、
前記長孔状空気噴出部間の半径方向に補助燃料を噴出す
る半径方向燃料噴出孔を設け、それら半径方向燃料噴出
孔の上流側に前記燃料管より大きい円盤プレ−トを設置
したことを特徴とする窒素酸化物低発生燃焼装置を提供
するものである。
【0010】本発明は、前記課題を解決するために、空
気管に装入した燃料管先端部の外周に、複数の長孔状空
気噴出部を設けた遮へい板を設置し、前記複数の長孔状
空気噴出部は、燃料過剰噴出部と空気過剰噴出部とから
構成し、前記遮へい板の縁側に円筒状空気流形成用空気
噴出部を形成し、前記複数の長孔状空気噴出部の両側に
は、前記燃料管と連通した側部燃料噴出管を設置し、そ
の側部燃料噴出管の側部には、前記遮へい板の円周方向
に燃料を噴出する側部燃料噴出部を設け、前記燃料管の
先端部を前記遮へい板より突出させ、その燃料管の先端
部に、前記長孔状空気噴出部の長手方向と同一方向に補
助燃料を噴出する半径方向燃料噴出孔を設けると同時
に、前記燃料管の中心軸方向に補助燃料を噴出する中心
軸方向燃料噴出孔を設け、前記半径方向燃料噴出孔の上
流側に前記燃料管より大きい円盤プレ−トを設置し、前
記円筒状空気流形成用空気噴出部から空気を噴出させな
がら、前記燃料過剰噴出部においては燃料過剰に、また
前記空気過剰噴出部において空気過剰となるように、前
記長孔状空気噴出部から噴出する空気流に対して、前記
側部燃料噴出部から噴出する燃料を直角方向に噴出させ
て、混合燃焼させつつ、濃淡燃焼を実行し、前記半径方
向燃料噴出孔及び中心軸方向燃料噴出孔からは、全燃料
の10〜20%を補助燃料として半径方向及び中心軸方
向に噴出して、その噴出エネルギ−によって炉内燃焼ガ
スを伴流しつつ燃焼させ、前記長孔状空気噴出部での空
気流速と前記側部燃料噴出部での燃料流速の比が0.2
以上であることを特徴とする窒素酸化物低発生燃焼方法
を提供するものである。
【0011】本発明は、前記課題を解決するために、空
気管に装入した燃料管先端部の外周に、複数の長孔状空
気噴出部を設けた遮へい板を設置し、前記複数の長孔状
空気噴出部は、燃料過剰噴出部と空気過剰噴出部とから
構成し、前記遮へい板の縁側に円筒状空気流形成用空気
噴出部を形成し、前記複数の長孔状空気噴出部の両側に
は、前記燃料管と連通した側部燃料噴出管を設置し、そ
の燃料噴出管の側部には、前記遮へい板の円周方向に燃
料を噴出する側部燃料噴出部を設け、前記燃料管の先端
部を前記遮へい板より突出させ、その燃料管の先端部
に、前記長孔状空気噴出部の長手方向と同一方向に補助
燃料を噴出する半径方向燃料噴出孔を設けると共に、前
記燃料管の中心軸方向に補助燃料を噴出する中心軸方向
燃料噴出孔を設け、前記半径方向燃料噴出孔の上流側に
前記燃料管より大きい円盤プレ−トを設置したことを特
徴とする窒素酸化物低発生燃焼装置を提供するものであ
る。
【0012】本発明は、前記課題を解決するために、空
気管に装入した燃料管先端部の外周に、複数の長孔状空
気噴出部を設けた遮へい板を設置し、前記複数の長孔状
空気噴出部は、燃料過剰噴出部と空気過剰噴出部とから
構成し、前記遮へい板の縁側に円筒状空気流形成用空気
噴出部を形成し、前記複数の長孔状空気噴出部の両側に
は、前記燃料管と連通した側部燃料噴出管を設置し、そ
の燃料噴出管の側部には、前記遮へい板の円周方向に燃
料を噴出する側部燃料噴出部を設け、前記燃料管の先端
部を前記遮へい板より突出させ、その燃料管の先端部
に、前記長孔状空気噴出部間の半径方向に補助燃料を噴
出する半径方向燃料噴出孔を設けると同時に、前記燃料
管の中心軸方向に補助燃料を噴出する中心軸方向燃料噴
出孔を設け、前記半径方向燃料噴出孔の上流側に前記燃
料管より大きい円盤プレ−トを設置し、前記円筒状空気
流形成用空気噴出部から空気を噴出させながら、前記燃
料過剰噴出部においては燃料過剰に、また前記空気過剰
噴出部において空気過剰となるように、前記長孔状空気
噴出部から噴出する空気流に対して、前記側部燃料噴出
部から噴出する燃料を直角方向に噴出させて、混合燃焼
させつつ、濃淡燃焼を実行し、前記半径方向燃料噴出孔
及び中心軸方向燃料噴出孔からは、全燃料の10〜20
%を補助燃料として半径方向及び中心軸方向に噴出し
て、その噴出エネルギ−によって炉内燃焼ガスを伴流し
つつ燃焼させ、前記長孔状空気噴出部での空気流速と前
記側部燃料噴出部での燃料流速の比が0.2以上である
ことを特徴とする窒素酸化物低発生燃焼方法を提供する
ものである。
【0013】本発明は、前記課題を解決するために、空
気管に装入した燃料管先端部の外周に、複数の長孔状空
気噴出部を設けた遮へい板を設置し、前記複数の長孔状
空気噴出部は、燃料過剰噴出部と空気過剰噴出部とから
構成し、前記遮へい板の縁側に円筒状空気流形成用空気
噴出部を形成し、前記複数の長孔状空気噴出部の両側に
は前記燃料管と連通した側部燃料噴出管を設置し、その
燃料噴出管の側部には、前記遮へい板の円周方向に燃料
を噴出する側部燃料噴出部を設け、前記燃料管の先端部
を前記遮へい板より突出させ、その燃料管の先端部に、
前記長孔状空気噴出部間の半径方向に補助燃料を噴出す
る半径方向燃料噴出孔を設けると共に、前記燃料管の中
心軸方向に補助燃料を噴出する中心軸方向燃料噴出孔を
設け、前記半径方向燃料噴出孔の上流側に前記燃料管よ
り大きい円盤プレ−トを設置したことを特徴とする窒素
酸化物低発生燃焼装置を提供するものである。
【0014】本発明は、前記課題を解決するために、中
心軸方向燃料噴出孔の形状をスリット円孔に構成して、
その中心軸方向燃料噴出孔からリング状に燃料を噴出し
て炉内ガスを伴流しながら混合燃焼するようにしたこと
を特徴とする窒素酸化物低発生燃焼方法を提供するもの
である。
【0015】本発明は、前記課題を解決するために、中
心軸方向燃料噴出孔の形状をスリット円孔に構成たこと
を特徴とする窒素酸化物低発生燃焼装置を提供するもの
である。
【0016】本発明は、前記課題を解決するために、ス
リット円孔内に旋回羽根を装置し、前記スリット円孔か
ら旋回リング状の燃料を噴出して、炉内ガスを伴流しな
がら混合燃焼させることを特徴とする窒素酸化物低発生
燃焼方法を提供するものである。
【0017】本発明は、前記課題を解決するために、ス
リット円孔内に旋回羽根を装置したことを特徴とする窒
素酸化物低発生燃焼装置を提供するものである。
【0018】本発明は、前記課題を解決するために、円
筒状空気流形成用空気噴出部は、空気管と遮へい板との
間に、環状スリットを設け,その環状スリットから円筒
状に空気を噴出しながら、燃焼させることを特徴とする
窒素酸化物低発生燃焼方法を提供するものである。
【0019】本発明は、前記課題を解決するために、円
筒状空気流形成用空気噴出部は、空気管と遮へい板との
間に、環状スリットを設け構成したことを特徴とする窒
素酸化物低発生燃焼装置を提供するものである。
【0020】本発明は、前記課題を解決するために、円
筒状空気流形成用空気噴出部は、遮へい板の縁の内側に
環状に小孔を配列し、その小孔から空気を噴出しながら
燃焼させることを特徴とする窒素酸化物低発生燃焼方法
を提供するものである。
【0021】本発明は、前記課題を解決するために、円
筒状空気流形成用空気噴出部は、遮へい板の縁の内側に
環状に小孔を配列し構成することを特徴とする窒素酸化
物低発生燃焼装置を提供するものである。
【0022】本発明は、前記課題を解決するために、円
筒状空気流形成用空気噴出部の面積は、全空気導入面積
に対して、20%以下の面積に構成して燃焼させること
を特徴とする窒素酸化物低発生燃焼方法を提供するもの
である。
【0023】本発明は、前記課題を解決するために、円
筒状空気流形成用空気噴出部の面積は、全空気導入面積
に対して、20%以下の面積に構成してなることを特徴
とする窒素酸化物低発生燃焼装置を提供するものであ
る。
【0024】本発明は、前記課題を解決するために、燃
料過剰噴出部と空気過剰噴出部は、複数の長孔状空気噴
出部の面積を相対的に変化させて構成し、前記燃料過剰
噴出部と前記空気過剰噴出部の下流側において濃淡燃焼
を実行させることを特徴とする窒素酸化物低発生燃焼方
法を提供するものである。
【0025】本発明は、前記課題を解決するために、燃
料過剰噴出部と空気過剰噴出部は、複数の長孔状空気噴
出部の面積を相対的に変化させて構成したことを特徴と
する窒素酸化物低発生燃焼装置を提供するものである。
【0026】本発明は、前記課題を解決するために、燃
料過剰噴出部と空気過剰噴出部は、側部燃料噴出部の孔
の大きさを、対応する長孔状空気噴出部毎に相対的に変
化させて構成し、前記燃料過剰噴出部と前記空気過剰噴
出部の下流側において濃淡燃焼を実行させることを特徴
とする窒素酸化物低発生燃焼方法を提供するものであ
る。
【0027】本発明は、前記課題を解決するために、燃
料過剰噴出部と空気過剰噴出部は、側部燃料噴出部の孔
の大きさを、対応する長孔状空気噴出部毎に相対的に変
化させて構成したことを特徴とする窒素酸化物低発生燃
焼装置を提供するものである。
【0028】本発明は、前記課題を解決するために、燃
料過剰噴出部と空気過剰噴出部は、複数の長孔状空気噴
出部の面積を相対的に変化させて構成すると共に、側部
燃料噴出部の孔の大きさを、対応する長孔状空気噴出部
毎に相対的に変化させて構成し、前記燃料過剰噴出部と
空気過剰噴出部の下流側において濃淡燃焼を実行させる
ことを特徴とする窒素酸化物低発生燃焼方法を提供する
ものである。
【0029】本発明は、前記課題を解決するために、燃
料過剰噴出部と空気過剰噴出部は、複数の長孔状空気噴
出部の面積を相対的に変化させて構成すると共に、側部
燃料噴出部の孔の大きさを、対応する長孔状空気噴出部
毎に相対的に変化させて構成したことを特徴とする窒素
酸化物低発生燃焼装置を提供するものである。
【0030】本発明は、前記課題を解決するために、空
気管に導入する燃焼用空気を酸素の体積濃度21%以上
の酸素富化空気を使用することを特徴とする記載の窒素
酸化物低発生燃焼方法を提供するものである。
【0031】本発明は、複数の長孔状空気噴出部から噴
出する各空気流の中に直角方向から燃料を噴出して空気
が燃料をつつむようにして形成される拡散炎について、
燃料の一部を分離し、補助燃料として噴出させ、且つ、
それらの拡散炎を空気噴出部或は燃料噴出部に定着させ
ないで燃焼させることにより、そして、その拡散炎を形
成する前に、燃焼ガスの一部が、補助燃料流、空気流並
びに燃料流に巻き込まれるようにして、自己排ガス再循
環燃焼を頗る効果的に実現すると共に、前記した拡散炎
を異なる空気比で形成させることにより効果的な濃淡燃
焼を実施する。このような燃焼に際して、円筒状空気流
形成用空気噴出部から噴出する空気は、遮へい板の下流
側に筒状空気流を形成し、その筒状空気流の内部に強力
な負圧部が形成されて、炉内燃焼ガス流の逆流、再循環
流の増大により内部再循環を一層助長する。この内部再
循環の一層の助長によって、高温の炉内燃焼ガスの再循
環による強力な着火源がつくられ、優れた保炎性能と燃
焼の安定性をもたらし、前記した自己排ガス再循環燃焼
を効果的に促進し、前記した濃淡燃焼と併せて、NOx
の大幅な低減を図るものである。
【0032】
【発明の実施の形態】先ず、図1及び図2図、図7及び
図8に於いて、符号1は、空気管2内に装入した燃料管
であって、この燃料管1の先端部の外周に、複数の長孔
状空気噴出部3を設けた遮へい板4を設置し、その遮へ
い板4の縁側に円筒状空気流形成用空気噴出部21を形
成し、前記複数の長孔状空気噴出部3の両側には、前記
燃料管1と連通した側部燃料噴出管5を設置し、その側
部燃料噴出管5の側部には、遮へい板4に対し、円周方
向に燃料を噴出する側部燃料噴出部6を設ける構成とす
る。前記複数の長孔状空気噴出部3は、燃料過剰噴出部
25と空気過剰噴出部26とから構成し、前記燃料管1
の先端部には、前記長孔状空気噴出部3の長手方向と同
一の方向に補助燃料を噴出する半径方向燃料噴出孔14
を設ける構成とし、その半径方向燃料噴出孔14の上流
側には燃料管1より大きい円盤プレート7を設ける構成
とする。前記円筒状空気流形成用空気噴出部21は、図
示の通り、前記空気管2と遮へい板4との間に、環状ス
リット22を設けることによって構成してもよいし、ま
た、遮へい板4の縁の内側に環状に小孔23を配列する
ことによって構成してもよい。便宜上、図2及び図8に
おいてのみ、小孔23を表した。図3及び図9の場合に
は、前記長孔状空気噴出部3間の半径方向に補助燃料を
噴出する半径方向燃料噴出孔14′を設ける構成であ
る。図4及び図10の場合には、前記長孔状空気噴出部
3間の半径方向に補助燃料を噴出する半径方向燃料噴出
孔14′を設ける構成と、前記長孔状空気噴出部3の長
手方向と同一の方向に補助燃料を噴出する半径方向燃料
噴出孔14を設ける構成とから成るものである。図5及
び図11の場合には、前記長孔状空気噴出部3の長手方
向と同一の方向に補助燃料を噴出する半径方向燃料噴出
孔14を設ける構成と、前記燃料管1の中心軸方向に補
助燃料を噴出する中心軸方向燃料噴出孔15とを設ける
構成とから成るものである。図6及び図12の場合に
は、前記長孔状空気噴出部3間の半径方向に補助燃料を
噴出する半径方向燃料噴出孔14′を設ける構成と、前
記燃料管1の中心軸方向に補助燃料を噴出する中心軸方
向燃料噴出孔15を設ける構成とから成るものである。
【0033】図1ないし図6の場合には、前記燃料過剰
噴出部25と空気過剰噴出部26は、複数の長孔状空気
噴出部3の面積を相対的に変化させて構成する。即ち、
図に於いて、例えば、一つの空気過剰噴出部26に対し
て、それより、面積の小さい二つの燃料過剰噴出部25
を設ける。各側部燃料噴出部6は、この場合、同一径で
あるので、長孔状空気噴出部3の面積が大きい空気過剰
噴出部26の下流においては、空気過剰の希薄燃焼火炎
が形成され、面積の小さい二つの燃料過剰噴出部25下
流においては、燃料過剰の濃淡燃焼火炎が形成される。
【0034】図7ないし図12の場合には、複数の長孔
状空気噴出部3の面積を同じ大きさに構成し、側部燃料
噴出部6の面積を変化させて、燃料過剰噴出部25と空
気過剰噴出部26を構成したものである。例えば、d2
の大きさを持つ一つの空気過剰噴出部26は、他の燃料
過剰噴出部25の側部燃料噴出部6のd1に対して小さ
く構成されているので、一つの空気過剰噴出部26の下
流においては、希薄燃焼火炎が形成されると共に、他の
燃料過剰噴出部25の下流においては、濃燃焼火炎が形
成される。
【0035】燃料過剰噴出部25と空気過剰噴出部26
は、複数の長孔状空気噴出部3の面積を相対的に変化さ
せて構成すると共に、複数の側部燃料噴出部6の面積を
相対的に変化させて構成し、前記燃料過剰噴出部と空気
過剰噴出部の下流側において濃淡燃焼を実行させてもよ
い。即ち、空気の噴出量を相対的に変化させると共に、
燃料の噴出量も相対的に変化させ、そして、両空気比の
比率を適宜設定することで効果的な濃淡燃焼が実行でき
る。
【0036】複数の長孔状空気噴出部3から空気が噴出
し、その空気流中に、側部燃料噴出部6からは、燃料ガ
スを前記空気流に対して直角方向から噴出させる。この
際、長孔状空気噴出部3に於ける空気流速及び側部燃料
噴出部6に於ける燃料ガス流速の比を0.2以上、実操
業上は、0.2〜5程度に設定する。前記比を0.2以
下に設定すると、燃料ガスが、空気流を貫通して空気管
2の内壁に衝突して拡散し空気管2に定着した火炎が形
成されてしまうので、前記比は0.2以下とすることは
できない。しかしながら、前記比を前記のように設定す
ると、長孔状空気噴出部3に定着した拡散炎を発生しな
いだけでなく、直角方向から噴出した燃料ガス流は、図
13、図14に示すように空気流10中につつみ込まれ
た状態の流れとなる。この時、半径方向燃料噴出孔1
4、14′或いは中心軸方向燃料噴出孔15又はその両
方から、補助燃料18、19を、内部循環領域12、或
いは炉内ガス流11に向かって噴出すると、補助燃料1
8、19は、燃焼する前に、燃焼ガスを巻き込むため、
内部再循環領域12内に於ける自己排ガス再循環が、更
に促進されて、内部再循環促進領域8が形成され、一層
の低NOx化が実現できる。即ち、中心部に燃料ガス流
9、その周囲にドーナツ状に空気流10、そして、その
外周に矢印で示す伴流が行われ、炉内燃焼ガス流11及
び炉内燃焼ガス流11を巻き込んだ補助燃料流18、1
9が形成される。しかして、空気流10は、その外側か
らは、高温の炉内ガス流11が、同時にその内側から
は、燃料ガス流9が拡散混合して行く。通常の拡散炎で
は空気噴出孔或は燃料ガス噴出孔に定着した火炎が形成
されるために、燃料は空気流が周囲炉内ガスを伴流する
前に燃焼を開始してしまうが、本発明は、前記した流速
比を持つので、長孔状空気噴出部3及び側部燃料噴出部
6には火炎は附着しない。即ち、本発明に於いては、空
気流10は、その周囲の炉内ガス流11と混合しながら
温度を上昇して行くと同時に、その内側にある燃料ガス
流9と補助燃料流18、19が徐々に混合状態を形成し
て行く。そして、前記四者が良好な混合状態を発展させ
て行き、温度、燃料濃度、酸素濃度の諸点に於いて、着
火条件を満たした時点で燃焼が開始し、拡散火炎が形成
される。かかる拡散火炎に於いては、燃焼が開始する前
に燃焼ガスの一部が充分に燃焼空気、強いては補助燃料
流に混合するため、自己排ガス再循環の効果が最大限得
られ、火炎温度の低下、酸素濃度の低下によりNOxが
著しく低下する。以上に於いて、内部再循環領域12及
び外部再循環領域13は、炉内ガス流11を多量に伴流
する上で、多大の貢献をするものである。
【0037】以上の燃焼に際して、本発明は、複数の長
孔状空気噴出部3が燃料過剰噴出部料25と空気過剰噴
出部26に構成されているので、燃料過剰燃焼と空気過
剰焼が同時に進行する。即ち、燃料過剰噴出部25に
は、燃料過剰の濃燃焼火炎が形成されると共に、空気過
剰噴出部26には、空気過剰の希薄燃焼火炎が形成され
る。前者の濃燃焼火炎は、酸素濃度の不足及びそれに伴
う火炎温度の低下により、また後者の希薄燃焼火炎は、
火炎温度の低下により、それぞれ理論空気量燃焼火炎に
比較し、排出NOx値は低くなる。しかして、後者の希
薄燃焼火炎側の余剰空気で、前記燃料過剰側の過剰燃料
が充分に燃焼できるように、両空気比の比率を適宜設定
することで効果的な濃淡燃焼が実行される。この時、排
出NOx値は、上述のように、理論空気比付近の燃焼火
炎に比べて低い値を示す両火炎の燃料流量割合の加重平
均となるため、燃焼全体としても低NOx値が得られ
る。また、火炎定着部を持たないことを本質とする本発
明では、燃焼開始前に燃料及び燃焼用空気中に燃焼ガス
が充分に伴流されているため、より効果的に酸素濃度及
び火炎温度低下による低NOx化を図ることができる。
かかる濃淡燃焼は、前記した独特の燃焼に相乗して一層
の低NOx化を進行させることができる。(図17及び
図18参照)
【0038】以上の燃焼に際して、円筒状空気流形成用
空気噴出部21から噴出する空気は、遮へい板4の下流
側に筒状空気流24を形成し、その筒状空気流24の内
部に強力な負圧部が形成されて、炉内燃焼ガスの逆流、
再循環流の増大により内部再循環領域12内での自己排
ガス再循環を一層助長する。この内部再循環の一層の助
長によって、高温の炉内燃焼ガスの再循環による強力な
着火源がつくられ、優れた保炎性能と燃焼の安定性をも
たらし、前記した自己排ガス再循環燃焼を効果的に促進
してNOxの低減効果を助長する。前記円筒状空気流形
成用空気噴出部21は、環状スリット22又は小孔23
から構成しても、同様の作用効果をもたらす。更に、前
記した円筒状空気流形成用空気噴出部21の面積は、全
前空気導入面積に対して、20%以下の面積であれば、
前記作用効果を促進する。(図19参照)。
【0039】更に、以上の燃焼に際して、円筒状空気流
形成用空気噴出部21は、燃焼範囲の拡大について多大
の貢献をするものである。即ち、図20は、円筒状空気
流形成用空気噴出部21がある場合と、それのない場合
のCO限界空気比の上限界及び下限界について測定した
結果を示すものであるが、この図から本発明の円筒状空
気流形成用空気噴出部21は、CO上限界空気比を格段
に大きくしていることが明瞭に理解できる。
【0040】長孔状空気噴出部3の両側に、側部燃料噴
出管5を設けた本発明の場合には、側部燃料噴出部6が
複数個所設けられて複数個所から分割的に遮へい板4の
円周方向で、且つ長孔状空気噴出部3の空気流10に対
して直角方向から燃料を噴出させることができるので、
前記した燃焼前の空気流10、燃料ガス流9及び炉内燃
焼ガス流11の一部との拡散混合が良好に実行されて低
NOx燃焼を一層効果的に持続する。
【0041】更に、円盤プレート7を装置した実施例の
場合には、円盤プレート7の下流側に、内部再循環促進
領域8が形成され、内部再循環領域12が拡大されて、
排ガスの再循環量が格段に増大し、NOxの低減に一層
の効果を生じさせる。即ち円盤プレート7の存在によっ
て、空気流10の、高温の内部再循環領域12側への拡
大が阻止され、自己排ガス再循環量が増大する。かかる
伴流量の増大はNOxの低減効果を著しく助長する。
【0042】以上の燃焼に際しては、前記中心軸方向燃
料噴出孔15の形状をスリット円孔16に構成すると、
補助燃料がリング状に噴出されるので、炉内ガスの接触
面積が増大して、前記伴流効果を著しく向上させてNO
x低減効果を助長する。
【0043】更に、前記スリット円孔16に旋回羽根2
0を装置すると、燃料が旋回しながらリング状に噴出す
るので、炉内ガスの巻き込みが増大し、伴流効果を更に
向上させてNOx低減効果を助長する。
【0044】更に、空気管2内に設けた燃料管1の先端
外周と、前記空気管2の内壁に接して設けた遮へい板4
には、長孔状空気噴出部3が設けてあり、この長孔状空
気噴出部3から燃焼用空気を噴出するので、その噴流の
表面積を大きくすることができ、周囲の燃焼ガスを効率
よく伴流することができる。また、長孔状空気噴出部3
は、複数個形成されているので、空気流10は、分割さ
れて噴出され、夫々の噴流が炉内ガス流11を伴流する
ため、単一の空気噴流を持った燃焼器に比べてより効率
的に周囲の燃焼ガスを伴流でき、自己排ガス再循環の効
果を高めることができる。複数の燃焼空気噴流で囲まれ
た部分には内部再循環領域12が形成され、また周囲に
は外部再循環領域13が形成されて、どちらの再循環領
域にも燃焼ガスの一部が再循環して燃焼空気噴流に伴流
される。とくに内部再循環領域12には高温の燃焼ガス
が循環するので、定着部を持たない拡散炎を安定的に着
火させ、火炎を形成する。
【0045】空気流に対して、直角に燃料を噴出させる
と同時に、空気流速と燃料流速の比を前記したように調
整することによって、燃料噴流を燃焼空気噴流の中心部
に噴出させることができる。この場合、図15及び図1
6に示すように、燃料噴流はいわゆる双子状の渦を形成
する。この渦は、燃料と空気が混合するにつれ、側部燃
料噴出部6、更には、長孔状空気噴出部3から離れるに
従って発達していく。この渦には、燃料と空気が混合し
てゆくだけではなく、さらには空気に伴流された燃焼ガ
スの一部が徐々に巻き込まれ、燃料が着火するのに充分
な量の燃焼ガスが巻き込まれると燃料は燃焼を開始す
る。この渦によって火炎は長孔状空気噴出部3、更に
は、側部燃料噴出部6に定着することなく安定に着火す
る。図15及び図16に於いては、模式的且つ部分的に
側部燃料噴出管5から燃料を噴出する例を図示したが、
側部燃料噴出部6から噴出する燃料についても、その実
混合形態は、全く同様である。なお、長孔状空気噴出部
3を通る空気流10の方向に対して、直角方向に燃料を
噴出させる場合には、燃焼空気噴流と燃料噴流の流速の
比を0.2以上とすると、火炎は噴出孔に定着しないで
形成され、著しい低NOx火炎になることは、前記した
通りである。
【0046】以上の燃焼に際して、図1及び図2並びに
図7及び図8の実施例の場合は、長孔状空気噴出部3の
長手方向と同一方向に半径方向燃料噴出孔14から、補
助燃料を噴出するので、前記した如く、燃焼前に、補助
燃料が炉内ガスと混合し、自己排ガス再循環が促進され
て、前記した燃焼に相乗してNOx低減効果を一層助長
するものである。かかる自己排ガス再循環燃焼に際し
て、前記した円筒状空気流形成用空気噴出部21が形成
する円筒状空気流24は、その内部に有効な連続着火源
をつくり、前記自己排ガス再循環燃焼を効果的に安定さ
せるものであること前記した通りである。
【0047】また、図3及び図9の実施例の場合には、
長孔状空気噴出部3間の半径方向に、半径方向燃料噴出
孔14′から、補助燃料を噴出するので、前記した如
く、燃焼前に、補助燃料が炉内燃焼ガスと混合し、自己
排ガス再循環が促進されて、前記した燃焼に相乗してN
Ox低減効果を一層助長するものである。かかる自己排
ガス再循環燃焼に際して、前記した円筒状空気流形成用
空気噴出部21が形成する筒状空気流24は、その内部
に有効な連続着火源をつくり、前記自己排ガス再循環燃
焼を効果的に安定させるものであること前記した通りで
ある。
【0048】以上の燃焼に際して、図4及び図10の実
施例の場合は、前記長孔状空気噴出部3間の半径方向に
半径方向燃料燃料噴出孔14′から、補助燃料を噴出す
ると同時に、前記長孔状空気噴出部3の長手方向と同一
方向に半径方向燃料噴出孔14から、補助燃料を噴出す
るので、前記した如く、燃焼前に、補助燃料が炉内燃焼
ガスと混合し、自己排ガス再循環が促進されて、前記し
た燃焼に相乗してNOx低減効果を一層助長するもので
ある。
【0049】以上の燃焼に際して、図5及び図11の実
施例の場合は、前記長孔状空気噴出部3の長手方向と同
一方向に半径方向燃料噴出孔14から、補助燃料を噴出
すると同時に、前記燃料管1の中心軸方向に中心軸方向
燃料噴出15から、補助燃料を噴出するので、前記した
如く、燃焼前に、補助燃料が炉内燃焼ガスと混合し、自
己排ガス再循環が促進されて、前記した燃焼に相乗して
NOx低減効果を一層助長するものである。
【0050】以上の燃焼に際して、図6及び図12の実
施例の場合は、前記長孔状空気噴出部3間の半径方向燃
料噴出孔14′から、補助燃料を噴出すると同時に、前
記燃料管1の中心軸方向に中心軸方向燃料噴出孔15か
ら、補助燃料を噴出するので、前記した如く、燃焼前
に、補助燃料が炉内燃焼ガスと混合し、自己排ガス再循
環が促進されて、前記した燃焼に相乗してNOx低減効
果を一層助長するものである。
【0051】以上の燃焼に際しては、前記中心軸方向燃
料噴出孔15の形状をスリット円孔16に構成すると、
補助燃料がリング状に噴出されるので、炉内燃焼ガスと
の接触面積が増大して、前記伴流効果を著しく向上させ
てNOx低減効果を助長する。
【0052】更に、前記スリット円孔16に旋回羽根2
0を装置すると、燃料が旋回しながらリング状に噴出す
るので、炉内ガスの巻き込みが増大し、伴流効果を更に
向上させてNOx低減効果を助長する。
【0053】図17は、複数の長孔状空気噴出部3の大
きさを変化させて、燃料過剰噴出部25と空気過剰噴出
部26を構成したものによるNOx低減効果を示したも
のである。従来例と比較して空気/燃料の流速比が0.
2以上、且つ全燃料の10〜20%を補助燃料として噴
出し、且つ円筒状空気流形成用空気噴出部21を全空気
導入面積の20%以下に構成し、上記した濃淡燃焼を実
施すれば、NOxが格段に低減していることが理解でき
る。
【0054】図18は、複数の長孔状空気噴出部3の大
きさは変化させないで、側部燃料噴出部6の面積を変化
させて、燃料過剰噴出部25と空気過剰噴出部26を構
成したものによるNOx低減効果を示したものである。
従来例と比較して空気/燃料の流速比が0.2以上、且
つ全燃料の10〜20%を補助燃料として噴出し、且つ
円筒状空気流形成用空気噴出部21を全空気導入面積の
20%以下に構成し、上記した濃淡燃焼を実施すれば、
NOxが格段に低減していることが理解できる。
【0055】以上の燃焼に際して、空気管2に導入する
燃焼用空気を、酸素の体積濃度21%以上の酸素富化空
気を使用することによっても、低NOxの燃焼を持続さ
せると共に、燃焼量の増大を図かることができる。
【0056】
【発明の効果】本発明は以上の通りの独特の低NOx燃
焼法とその装置を使用することによって、従来の課題を
一挙に解決し、従来バ−ナに比較して、NOxの発生を
格段に抑制することができる優れたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施例を示す説明図である。
【図2】図2は、本発明の他の実施例を示す説明図であ
る。
【図3】図3は、本発明の他の実施例を示す説明図であ
る。
【図4】図4は、本発明の他の実施例を示す説明図であ
る。
【図5】図5は、本発明の他の実施例を示す説明図であ
る。
【図6】図6は、本発明の他の実施例を示す説明図であ
る。
【図7】図7は、本発明の他の実施例を示す説明図であ
る。
【図8】図8は、本発明の他の実施例を示す説明図であ
る。
【図9】図9は、本発明の他の実施例を示す説明図であ
る。
【図10】図10は、本発明の他の実施例を示す説明図
である。
【図11】図11は、本発明の他の実施例を示す説明図
である。
【図12】図12は、本発明の他の実施例を示す説明図
である。
【図13】図13は、流体の流れと伴流状態を示す模式
図である。
【図14】図14は、流体の流れと伴流状態を示す模式
図である。
【図15】図15は、空気流の中で燃料の流れを示す模
式図である。
【図16】図16は、空気流の中で燃料の流れを示す模
式図である。
【図17】図17は、本発明と従来方法を比較したNO
x性能図である。
【図18】図18は、本発明と従来方法を比較した他の
NOx性能図である。
【図19】図19は、本発明の円筒状空気流形成用空気
噴出部の面積の、全空気導入面積に占める割合の影響に
ついて、従来バ−ナと比較した時のNOx性能図であ
る。
【図20】図20は、円筒状空気流形成用空気噴出部が
ある場合と、それのない場合のCO限界空気比の上限界
及び下限界について測定した結果を示す性能比較図であ
る。
【符号の説明】
1 燃料管 2 空気管 3 長孔状空気噴出部 4 遮へい板 5 側部燃料噴出管 6 側部燃料噴出部 7 円盤プレート 8 内部再循環促進領域 9 燃料ガス流 10 空気流 11 炉内ガス流 12 内部再循環領域 13 外部再循環領域 14及び14′ 半径方向燃料噴出孔 15 中心軸方向燃料噴出孔 16 スリット円孔 18 半径方向燃料流 19 中心軸方向燃料流 20 旋回羽根 21 円筒状空気流形成用空気噴出部 22 環状スリット 23 小孔 24 円筒状空気流 25 燃料過剰噴出部

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気管に装入した燃料管先端部の外周
    に、複数の長孔状空気噴出部を設けた遮へい板を設置
    し、前記複数の長孔状空気噴出部は、燃料過剰噴出部と
    空気過剰噴出部とから構成し、前記遮へい板の縁側に円
    筒状空気流形成用空気噴出部を形成し、前記複数の長孔
    状空気噴出部の両側には、前記燃料管と連通した側部燃
    料噴出管を設置し、その燃料噴出管の側部には、前記遮
    へい板の円周方向に燃料を噴出する側部燃料噴出部を設
    け、前記燃料管の先端部を前記遮へい板より突出させ、
    その燃料管の先端部に、前記長孔状空気噴出部の長手方
    向と同一方向に補助燃料を噴出する半径方向燃料噴出孔
    を設け、その半径方向燃料噴出孔の上流側に前記燃料管
    より大きい円盤プレ−トを設置し、前記円筒状空気流形
    成用空気噴出部から空気を噴出させながら、前記燃料過
    剰噴出部においては燃料過剰に、また前記空気過剰噴出
    部において空気過剰となるように、前記長孔状空気噴出
    部から噴出する空気流に対して、前記側部燃料噴出部か
    ら噴出する燃料を直角方向に噴出させて、混合燃焼させ
    つつ、濃淡燃焼を実行し、前記半径方向燃料噴出孔から
    は、全燃料の10〜20%を補助燃料として半径方向に
    噴出して、その噴出エネルギ−によって炉内燃焼ガスを
    伴流しつつ燃焼させ、前記長孔状空気噴出部での空気流
    速と前記側部燃料噴出部での燃料流速の比が0.2以上
    であることを特徴とする窒素酸化物低発生燃焼方法。
  2. 【請求項2】 空気管に装入した燃料管先端部の外周
    に、複数の長孔状空気噴出部を設けた遮へい板を設置
    し、前記複数の長孔状空気噴出部は、燃料過剰噴出部と
    空気過剰噴出部とから構成し、前記遮へい板の縁側に円
    筒状空気流形成用空気噴出部を形成し、前記複数の長孔
    状空気噴出部の両側には、前記燃料管と連通した側部燃
    料噴出管を設置し、その燃料噴出管の側部には、前記遮
    へい板の円周方向に燃料を噴出する側部燃料噴出部を設
    け、前記燃料管の先端部を前記遮へい板より突出させ、
    その燃料管の先端部に、前記長孔状空気噴出部の長手方
    向と同一方向に補助燃料を噴出する半径方向燃料噴出孔
    を設け、その半径方向燃料噴出孔の上流側に前記燃料管
    より大きい円盤プレ−トを設置したことを特徴とする窒
    素酸化物低発生燃焼装置。
  3. 【請求項3】 空気管に装入した燃料管先端部の外周
    に、複数の長孔状空気噴出部を設けた遮へい板を設置
    し、前記複数の長孔状空気噴出部は、燃料過剰噴出部と
    空気過剰噴出部とから構成し、前記遮へい板の縁側に円
    筒状空気流形成用空気噴出部を形成し、前記複数の長孔
    状空気噴出部の両側には、前記燃料管と連通した側部燃
    料噴出管を設置し、その燃料噴出管の側部には、前記遮
    へい板の円周方向に燃料を噴出する側部燃料噴出部を設
    け、前記燃料管の先端部を前記遮へい板より突出させ、
    その燃料管の先端部に、前記長孔状空気噴出部間の半径
    方向に補助燃料を噴出する半径方向燃料噴出孔を設け、
    その半径方向燃料噴出孔の上流側に前記燃料管より大き
    い円盤プレ−トを設置し、前記円筒状空気流形成用空気
    噴出部から空気を噴出させながら、前記燃料過剰噴出部
    においては燃料過剰に、また前記空気過剰噴出部におい
    て空気過剰となるように、前記長孔状空気噴出部から噴
    出する空気流に対して、前記側部燃料噴出部から噴出す
    る燃料を直角方向に噴出させて、混合燃焼させつつ、濃
    淡燃焼を実行し、前記半径方向燃料噴出孔からは、全燃
    料の10〜20%を補助燃料として半径方向に噴出し
    て、その噴出エネルギ−によって炉内燃焼ガスを伴流し
    つつ燃焼させ、前記長孔状空気噴出部での空気流速と前
    記側部燃料噴出部での燃料流速の比が0.2以上である
    ことを特徴とする窒素酸化物低発生燃焼方法。
  4. 【請求項4】 空気管に装入した燃料管先端部の外周
    に、複数の長孔状空気噴出部を設けた遮へい板を設置
    し、前記複数の長孔状空気噴出部は、燃料過剰噴出部と
    空気過剰噴出部とから構成し、前記遮へい板の縁側に円
    筒状空気流形成用空気噴出部を形成し、前記複数の長孔
    状空気噴出部の両側には、前記燃料管と連通した側部燃
    料噴出管を設置し、その燃料噴出管の側部には、前記遮
    へい板の円周方向に燃料を噴出する側部燃料噴出部を設
    け、前記燃料管の先端部を前記遮へい板より突出させ、
    その燃料管の先端部に、前記長孔状空気噴出部間の半径
    方向に補助燃料を噴出する半径方向燃料噴出孔を設け、
    その半径方向燃料噴出孔の上流側に前記燃料管より大き
    い円盤プレ−トを設置したことを特徴とする窒素酸化物
    低発生燃焼装置。
  5. 【請求項5】 空気管に装入した燃料管先端部の外周
    に、複数の長孔状空気噴出部を設けた遮へい板を設置
    し、前記複数の長孔状空気噴出部は、燃料過剰噴出部と
    空気過剰噴出部とから構成し、前記遮へい板の縁側に円
    筒状空気流形成用空気噴出部を形成し、前記複数の長孔
    状空気噴出部の両側には前記燃料管と連通した側部燃料
    噴出管を設置し、その燃料噴出管の側部には、前記遮へ
    い板の円周方向に燃料を噴出する側部燃料噴出部を設
    け、前記燃料管の先端部を前記遮へい板より突出させ、
    その燃料管の先端部に、前記長孔状空気噴出部の長手方
    向と同一方向に補助燃料を噴出する半径方向燃料噴出孔
    を設けると同時に、前記長孔状空気噴出部間の半径方向
    に補助燃料を噴出する半径方向燃料噴出孔を設け、それ
    ら半径方向燃料噴出孔の上流側に前記燃料管より大きい
    円盤プレ−トを設置し、前記円筒状空気流形成用空気噴
    出部から空気を噴出させながら、前記燃料過剰噴出部に
    おいては燃料過剰に、また前記空気過剰噴出部において
    空気過剰となるように、前記長孔状空気噴出部から噴出
    する空気流に対して、前記側部燃料噴出部から噴出する
    燃料を直角方向に噴出させて、混合燃焼させつつ、濃淡
    燃焼を実行し、前記半径方向燃料噴出孔からは、全燃料
    の10〜20%を補助燃料として半径方向に噴出して、
    その噴出エネルギ−によって炉内燃焼ガスを伴流しつつ
    燃焼させ、前記長孔状空気噴出部での空気流速と前記側
    部燃料噴出部での燃料流速の比が0.2以上であること
    を特徴とする窒素酸化物低発生燃焼方法。
  6. 【請求項6】 空気管に装入した燃料管先端部の外周
    に、複数の長孔状空気噴出部を設けた遮へい板を設置
    し、前記複数の長孔状空気噴出部は、燃料過剰噴出部と
    空気過剰噴出部とから構成し、前記遮へい板の縁側に円
    筒状空気流形成用空気噴出部を形成し、前記複数の長孔
    状空気噴出部の両側には、前記燃料管と連通した側部燃
    料噴出管を設置し、その燃料噴出管の側部には、前記遮
    へい板の円周方向に燃料を噴出する側部燃料噴出部を設
    け、前記燃料管の先端部を前記遮へい板より突出させ、
    その燃料管の先端部に、前記長孔状空気噴出部の長手方
    向と同一方向に補助燃料を噴出する半径方向燃料噴出孔
    を設けると同時に、前記長孔状空気噴出部間の半径方向
    に補助燃料を噴出する半径方向燃料噴出孔を設け、それ
    ら半径方向燃料噴出孔の上流側に前記燃料管より大きい
    円盤プレ−トを設置したことを特徴とする窒素酸化物低
    発生燃焼装置。
  7. 【請求項7】 空気管に装入した燃料管先端部の外周
    に、複数の長孔状空気噴出部を設けた遮へい板を設置
    し、前記複数の長孔状空気噴出部は、燃料過剰噴出部と
    空気過剰噴出部とから構成し、前記遮へい板の縁側に円
    筒状空気流形成用空気噴出部を形成し、前記複数の長孔
    状空気噴出部の両側には、前記燃料管と連通した側部燃
    料噴出管を設置し、その側部燃料噴出管の側部には、前
    記遮へい板の円周方向に燃料を噴出する側部燃料噴出部
    を設け、前記燃料管の先端部を前記遮へい板より突出さ
    せ、その燃料管の先端部に、前記長孔状空気噴出部の長
    手方向と同一方向に補助燃料を噴出する半径方向燃料噴
    出孔を設けると同時に、前記燃料管の中心軸方向に補助
    燃料を噴出する中心軸方向燃料噴出孔を設け、前記半径
    方向燃料噴出孔の上流側に前記燃料管より大きい円盤プ
    レ−トを設置し、前記円筒状空気流形成用空気噴出部か
    ら空気を噴出させながら、前記燃料過剰噴出部において
    は燃料過剰に、また前記空気過剰噴出部において空気過
    剰となるように、前記長孔状空気噴出部から噴出する空
    気流に対して、前記側部燃料噴出部から噴出する燃料を
    直角方向に噴出させて、混合燃焼させつつ、濃淡燃焼を
    実行し、前記半径方向燃料噴出孔及び中心軸方向燃料噴
    出孔からは、全燃料の10〜20%を補助燃料として半
    径方向及び中心軸方向に噴出して、その噴出エネルギ−
    によって炉内燃焼ガスを伴流しつつ燃焼させ、前記長孔
    状空気噴出部での空気流速と前記側部燃料噴出部での燃
    料流速の比が0.2以上であることを特徴とする窒素酸
    化物低発生燃焼方法。
  8. 【請求項8】 空気管に装入した燃料管先端部の外周
    に、複数の長孔状空気噴出部を設けた遮へい板を設置
    し、前記複数の長孔状空気噴出部は、燃料過剰噴出部と
    空気過剰噴出部とから構成し、前記遮へい板の縁側に円
    筒状空気流形成用空気噴出部を形成し、前記複数の長孔
    状空気噴出部の両側には、前記燃料管と連通した側部燃
    料噴出管を設置し、その燃料噴出管の側部には、前記遮
    へい板の円周方向に燃料を噴出する側部燃料噴出部を設
    け、前記燃料管の先端部を前記遮へい板より突出させ、
    その燃料管の先端部に、前記長孔状空気噴出部の長手方
    向と同一方向に補助燃料を噴出する半径方向燃料噴出孔
    を設けると共に、前記燃料管の中心軸方向に補助燃料を
    噴出する中心軸方向燃料噴出孔を設け、前記半径方向燃
    料噴出孔の上流側に前記燃料管より大きい円盤プレ−ト
    を設置したことを特徴とする窒素酸化物低発生燃焼装
    置。
  9. 【請求項9】 空気管に装入した燃料管先端部の外周
    に、複数の長孔状空気噴出部を設けた遮へい板を設置
    し、前記複数の長孔状空気噴出部は、燃料過剰噴出部と
    空気過剰噴出部とから構成し、前記遮へい板の縁側に円
    筒状空気流形成用空気噴出部を形成し、前記複数の長孔
    状空気噴出部の両側には、前記燃料管と連通した側部燃
    料噴出管を設置し、その燃料噴出管の側部には、前記遮
    へい板の円周方向に燃料を噴出する側部燃料噴出部を設
    け、前記燃料管の先端部を前記遮へい板より突出させ、
    その燃料管の先端部に、前記長孔状空気噴出部間の半径
    方向に補助燃料を噴出する半径方向燃料噴出孔を設ける
    と同時に、前記燃料管の中心軸方向に補助燃料を噴出す
    る中心軸方向燃料噴出孔を設け、前記半径方向燃料噴出
    孔の上流側に前記燃料管より大きい円盤プレ−トを設置
    し、前記円筒状空気流形成用空気噴出部から空気を噴出
    させながら、前記燃料過剰噴出部においては燃料過剰
    に、また前記空気過剰噴出部において空気過剰となるよ
    うに、前記長孔状空気噴出部から噴出する空気流に対し
    て、前記側部燃料噴出部から噴出する燃料を直角方向に
    噴出させて、混合燃焼させつつ、濃淡燃焼を実行し、前
    記半径方向燃料噴出孔及び中心軸方向燃料噴出孔から
    は、全燃料の10〜20%を補助燃料として半径方向及
    び中心軸方向に噴出して、その噴出エネルギ−によって
    炉内燃焼ガスを伴流しつつ燃焼させ、前記長孔状空気噴
    出部での空気流速と前記側部燃料噴出部での燃料流速の
    比が0.2以上であることを特徴とする窒素酸化物低発
    生燃焼方法。
  10. 【請求項10】 空気管に装入した燃料管先端部の外周
    に、複数の長孔状空気噴出部を設けた遮へい板を設置
    し、前記複数の長孔状空気噴出部は、燃料過剰噴出部と
    空気過剰噴出部とから構成し、前記遮へい板の縁側に円
    筒状空気流形成用空気噴出部を形成し、前記複数の長孔
    状空気噴出部の両側には前記燃料管と連通した側部燃料
    噴出管を設置し、その燃料噴出管の側部には、前記遮へ
    い板の円周方向に燃料を噴出する側部燃料噴出部を設
    け、前記燃料管の先端部を前記遮へい板より突出させ、
    その燃料管の先端部に、前記長孔状空気噴出部間の半径
    方向に補助燃料を噴出する半径方向燃料噴出孔を設ける
    と共に、前記燃料管の中心軸方向に補助燃料を噴出する
    中心軸方向燃料噴出孔を設け、前記半径方向燃料噴出孔
    の上流側に前記燃料管より大きい円盤プレ−トを設置し
    たことを特徴とする窒素酸化物低発生燃焼装置。
  11. 【請求項11】 中心軸方向燃料噴出孔の形状をスリッ
    ト円孔に構成して、その中心軸方向燃料噴出孔からリン
    グ状に燃料を噴出して炉内ガスを伴流しながら混合燃焼
    するようにしたことを特徴とする請求項7又は9記載の
    窒素酸化物低発生燃焼方法。
  12. 【請求項12】 中心軸方向燃料噴出孔の形状をスリッ
    ト円孔に構成たことを特徴とする請求項8又は10記載
    の窒素酸化物低発生燃焼装置。
  13. 【請求項13】 スリット円孔内に旋回羽根を装置し、
    前記スリット円孔から旋回リング状の燃料を噴出して、
    炉内ガスを伴流しながら混合燃焼させることを特徴とす
    る請求項11記載の記載の窒素酸化物低発生燃焼方法。
  14. 【請求項14】 スリット円孔内に旋回羽根を装置した
    ことを特徴とする請求項12記載の窒素酸化物低発生燃
    焼装置。
  15. 【請求項15】 円筒状空気流形成用空気噴出部は、空
    気管と遮へい板との間に、環状スリットを設け,その環
    状スリットから円筒状に空気を噴出しながら、燃焼させ
    ることを特徴とする請求項1、3、5、7、9、11又
    は13記載の窒素酸化物低発生燃焼方法。
  16. 【請求項16】 円筒状空気流形成用空気噴出部は、空
    気管と遮へい板との間に、環状スリットを設け構成した
    ことを特徴とする請求項2、4、6、8、10、12又
    は14記載の窒素酸化物低発生燃焼装置
  17. 【請求項17】 円筒状空気流形成用空気噴出部は、遮
    へい板の縁の内側に環状に小孔を配列し、その小孔から
    空気を噴出しながら燃焼させることを特徴とする請求項
    1、3、5、7、9、11又は13記載の窒素酸化物低
    発生燃焼方法。
  18. 【請求項18】 円筒状空気流形成用空気噴出部は、遮
    へい板の縁の内側に環状に小孔を配列し構成することを
    特徴とする請求項2、4、6、8、10、12又は14
    記載の窒素酸化物低発生燃焼装置
  19. 【請求項19】 円筒状空気流形成用空気噴出部の面積
    は、全空気導入面積に対して、20%以下の面積に構成
    して燃焼させることを特徴とする請求項1,3,5,
    7,9、11、13、15又は17記載の記載の窒素酸
    化物低発生燃焼方法。
  20. 【請求項20】 円筒状空気流形成用空気噴出部の面積
    は、全空気導入面積に対して、20%以下の面積に構成
    してなることを特徴とする請求項2、4、6、8、1
    0、12、14、16又は18記載の窒素酸化物低発生
    燃焼装置。
  21. 【請求項21】 燃料過剰噴出部と空気過剰噴出部は、
    複数の長孔状空気噴出部の面積を相対的に変化させて構
    成し、前記燃料過剰噴出部と前記空気過剰噴出部の下流
    側において濃淡燃焼を実行させることを特徴とする請求
    項1,3,5,7,9、11、13、15、17又は1
    9記載の窒素酸化物低発生燃焼方法。
  22. 【請求項22】 燃料過剰噴出部と空気過剰噴出部
    は、複数の長孔状空気噴出部の面積を相対的に変化させ
    て構成したことを特徴とする請求項2、4、6、8、1
    0、12、14、16、18又は20記載の窒素酸化物
    低発生燃焼装置。
  23. 【請求項23】 燃料過剰噴出部と空気過剰噴出部は、
    側部燃料噴出部の孔の大きさを、対応する長孔状空気噴
    出部毎に相対的に変化させて構成し、前記燃料過剰噴出
    部と前記空気過剰噴出部の下流側において濃淡燃焼を実
    行させることを特徴とする請求項1,3,5,7,9、
    11、13、15、17又は19記載の窒素酸化物低発
    生燃焼方法。
  24. 【請求項24】 燃料過剰噴出部と空気過剰噴出部
    は、側部燃料噴出部の孔の大きさを、対応する長孔状空
    気噴出部毎に相対的に変化させて構成したことを特徴と
    する請求項2、4、6、8、10、12、14、16、
    18又は20記載の窒素酸化物低発生燃焼装置。
  25. 【請求項25】 燃料過剰噴出部と空気過剰噴出部
    は、複数の長孔状空気噴出部の面積を相対的に変化させ
    て構成すると共に、側部燃料噴出部の孔の大きさを、対
    応する長孔状空気噴出部毎に相対的に変化させて構成
    し、前記燃料過剰噴出部と空気過剰噴出部の下流側にお
    いて濃淡燃焼を実行させることを特徴とする請求項1,
    3,5,7,9、11、13、15、17及び19記載
    の窒素酸化物低発生燃焼方法。
  26. 【請求項26】 燃料過剰噴出部と空気過剰噴出部
    は、複数の長孔状空気噴出部の面積を相対的に変化させ
    て構成すると共に、側部燃料噴出部の孔の大きさを、対
    応する長孔状空気噴出部毎に相対的に変化させて構成し
    たことを特徴とする請求項2、4、6、8、10、1
    2、14、16、18又は20記載の窒素酸化物低発生
    燃焼装置。
  27. 【請求項27】 空気管に導入する燃焼用空気を酸素の
    体積濃度21%以上の酸素富化空気を使用することを特
    徴とする請求項1,3,5,7,9、11、13、1
    5、17、19、21、23、又は25記載の記載の窒
    素酸化物低発生燃焼方法。
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