JPH09132856A - 伸長性スパンボンド不織布 - Google Patents
伸長性スパンボンド不織布Info
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- JPH09132856A JPH09132856A JP7286894A JP28689495A JPH09132856A JP H09132856 A JPH09132856 A JP H09132856A JP 7286894 A JP7286894 A JP 7286894A JP 28689495 A JP28689495 A JP 28689495A JP H09132856 A JPH09132856 A JP H09132856A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 優れた風合いと表面強度を有し、極めて小さ
い応力でも容易に横方向に伸張し、衛生材料の伸縮弾性
部材として好適に用いられる伸長性不織布の提供。 【解決手段】 伸長性スパンボンド不織布であって、熱
可塑性樹脂を溶融紡糸して得られた連続長繊維フィラメ
ント群をエジェクターにより高速高圧エアーで延伸しな
がら引き取り、開繊し、捕集用の支持体上に捕集、集積
させることでウェブを形成し、このウェブに規則的で断
続的な第1の自己融着区域を有する連続長繊維スパンボ
ンド不織布を縦方向に、延伸前の不織布の幅と延伸後の
不織布の幅との比が100:90〜100:50となる
ように延伸し、延伸後の不織布の幅を維持しながら加熱
ロールにより、規則的で断続的な第2の自己融着区域を
設けて形成される。前記伸長性スパンボンド不織布が第
1の自己融着区域を有する連続長繊維スパンボンド不織
布の2枚から構成される。前記伸長性スパンボンド不織
布が25mm幅で測定した横方向への50%伸長時の応
力が50〜200gの範囲である。
い応力でも容易に横方向に伸張し、衛生材料の伸縮弾性
部材として好適に用いられる伸長性不織布の提供。 【解決手段】 伸長性スパンボンド不織布であって、熱
可塑性樹脂を溶融紡糸して得られた連続長繊維フィラメ
ント群をエジェクターにより高速高圧エアーで延伸しな
がら引き取り、開繊し、捕集用の支持体上に捕集、集積
させることでウェブを形成し、このウェブに規則的で断
続的な第1の自己融着区域を有する連続長繊維スパンボ
ンド不織布を縦方向に、延伸前の不織布の幅と延伸後の
不織布の幅との比が100:90〜100:50となる
ように延伸し、延伸後の不織布の幅を維持しながら加熱
ロールにより、規則的で断続的な第2の自己融着区域を
設けて形成される。前記伸長性スパンボンド不織布が第
1の自己融着区域を有する連続長繊維スパンボンド不織
布の2枚から構成される。前記伸長性スパンボンド不織
布が25mm幅で測定した横方向への50%伸長時の応
力が50〜200gの範囲である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乳児用おむつ、失
禁者用おむつ等に好適に使用される横方向への伸長性が
付与された連続長繊維不織布に関する。
禁者用おむつ等に好適に使用される横方向への伸長性が
付与された連続長繊維不織布に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、使いすておむつとしては、フラッ
トタイプのおむつのサイドフラップの左右の腹側部の部
分を接着固定させてウェスト周り開口部と脚周り開口部
を設けたいわゆるパンツ型おむつが知られている。この
パンツ型おむつは着用者による着脱が可能であることか
ら、幼児のおむつ離れの時期、または失禁者等の成人用
としてその需要が増大してきている。このパンツ型使い
すておむつには、両脚周り開口部、ウェスト周り開口
部、さらに腰周り両側部の装着者への追従性やフィット
性が優れていることが必要であることから、これらの部
分に伸縮弾性を有する各種材料が使われている。
トタイプのおむつのサイドフラップの左右の腹側部の部
分を接着固定させてウェスト周り開口部と脚周り開口部
を設けたいわゆるパンツ型おむつが知られている。この
パンツ型おむつは着用者による着脱が可能であることか
ら、幼児のおむつ離れの時期、または失禁者等の成人用
としてその需要が増大してきている。このパンツ型使い
すておむつには、両脚周り開口部、ウェスト周り開口
部、さらに腰周り両側部の装着者への追従性やフィット
性が優れていることが必要であることから、これらの部
分に伸縮弾性を有する各種材料が使われている。
【0003】例えば、これら開口部への伸縮弾性材料と
して、合成繊維をカーディング法によって形成させたウ
ェブに高圧水ジェット流を噴射する処理を施すことによ
って繊維同士を交絡させ、それによって横方向(不織布
を製造する際の不織布の流れ(縦)方向と直角方向のこ
という)への伸長を可能にした伸長性不織布と、伸縮弾
性を有する伸縮性シートとを貼合わせてなる伸縮性複合
シートが、肌触り等の風合いが良好で、着用者に不快感
を与えずに快適に着用できるということで、パンツ型お
むつに用いられている。
して、合成繊維をカーディング法によって形成させたウ
ェブに高圧水ジェット流を噴射する処理を施すことによ
って繊維同士を交絡させ、それによって横方向(不織布
を製造する際の不織布の流れ(縦)方向と直角方向のこ
という)への伸長を可能にした伸長性不織布と、伸縮弾
性を有する伸縮性シートとを貼合わせてなる伸縮性複合
シートが、肌触り等の風合いが良好で、着用者に不快感
を与えずに快適に着用できるということで、パンツ型お
むつに用いられている。
【0004】しかしながら、合成繊維をカーディング法
によってウェブを形成させた後、高圧水ジェット流処理
を施して得られる伸長性不織布は、短繊維の合成繊維で
構成されており、更に、風合いを重視して合成繊維間を
強固に固定していないため、不織布の表面強度が弱く、
この不織布を伸縮性シートと貼り合わせて複合シートと
して使い捨ておむつに使用し、実際に装着した場合、肌
やその他の物と接触し、擦られれると、前記複合シート
の伸長性不織布側の表面より、繊維が毛羽立って脱落し
たり、剥離された合成繊維が丸まって、いわゆる毛玉が
発生するという問題点があった。
によってウェブを形成させた後、高圧水ジェット流処理
を施して得られる伸長性不織布は、短繊維の合成繊維で
構成されており、更に、風合いを重視して合成繊維間を
強固に固定していないため、不織布の表面強度が弱く、
この不織布を伸縮性シートと貼り合わせて複合シートと
して使い捨ておむつに使用し、実際に装着した場合、肌
やその他の物と接触し、擦られれると、前記複合シート
の伸長性不織布側の表面より、繊維が毛羽立って脱落し
たり、剥離された合成繊維が丸まって、いわゆる毛玉が
発生するという問題点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、かかる
現状に鑑み、上記欠点を解決するため種々研究を行っ
た。その結果、短繊維不織布の代わりに連続長繊維スパ
ンボンド不織布を用い、これに伸張性を付与して用いる
ことによって上記欠点を解決できるとの結論に至り、本
発明を完成するに至った。即ち、カーディング法により
ウェブ形成し高圧水ジェット流処理を施して得られる伸
長性不織布の代わりに、熱可塑性樹脂を溶融紡糸して得
られる連続長繊維フィラメント群をエジェクターにより
高速高圧エアーで引き取り、開繊し、捕集用支持体上に
捕集、集積して連続長繊維ウェブを形成した後、規則的
で断続的な自己融着区域を設けてなる公知の連続長繊維
スパンボンド不織布を用いることによって風合いを低下
させないで表面強度を向上させることが基本的には可能
であることが判明した。
現状に鑑み、上記欠点を解決するため種々研究を行っ
た。その結果、短繊維不織布の代わりに連続長繊維スパ
ンボンド不織布を用い、これに伸張性を付与して用いる
ことによって上記欠点を解決できるとの結論に至り、本
発明を完成するに至った。即ち、カーディング法により
ウェブ形成し高圧水ジェット流処理を施して得られる伸
長性不織布の代わりに、熱可塑性樹脂を溶融紡糸して得
られる連続長繊維フィラメント群をエジェクターにより
高速高圧エアーで引き取り、開繊し、捕集用支持体上に
捕集、集積して連続長繊維ウェブを形成した後、規則的
で断続的な自己融着区域を設けてなる公知の連続長繊維
スパンボンド不織布を用いることによって風合いを低下
させないで表面強度を向上させることが基本的には可能
であることが判明した。
【0006】しかしながら、この連続長繊維スパンボン
ド不織布自体は、前記したように、熱可塑性樹脂を加熱
溶融し、押出し機で紡糸し、エジェクターにより高速高
圧エアーで延伸した連続長繊維を捕集用支持体(エンド
レス回転しているワイヤー)上に集積して形成された不
織ウエブに規則的で断続的な自己融着区域が設けられ、
連続長繊維同士がいわゆる点接着により固定されてお
り、隣接する自己融着区域間を結ぶ連続長繊維は比較的
直線状に配置され、又連続長繊維自身の伸びも少ないた
め、不織布の横方向への伸長性はかなり小さいものとな
っている。その結果、そのままで用いた場合は或いは他
の伸縮性シートと貼合わせ、複合シートとして用いた場
合でも、不織布の横方向への伸縮性が劣っており、使い
すておむつの伸縮弾性部材としては不適である。
ド不織布自体は、前記したように、熱可塑性樹脂を加熱
溶融し、押出し機で紡糸し、エジェクターにより高速高
圧エアーで延伸した連続長繊維を捕集用支持体(エンド
レス回転しているワイヤー)上に集積して形成された不
織ウエブに規則的で断続的な自己融着区域が設けられ、
連続長繊維同士がいわゆる点接着により固定されてお
り、隣接する自己融着区域間を結ぶ連続長繊維は比較的
直線状に配置され、又連続長繊維自身の伸びも少ないた
め、不織布の横方向への伸長性はかなり小さいものとな
っている。その結果、そのままで用いた場合は或いは他
の伸縮性シートと貼合わせ、複合シートとして用いた場
合でも、不織布の横方向への伸縮性が劣っており、使い
すておむつの伸縮弾性部材としては不適である。
【0007】そこで、本発明者等は、連続長繊維スパン
ボンド不織布を、特定の不織布幅に減少するまで縦方向
(流れ方向)に不織布を延伸して、横方向に縮みを生じ
させ、それによって予め不織布の横方向への潜在的な伸
長性を確保した後、再び規則的で断続的な自己融着区域
を設け不織布の繊維を固定し、このようにして得られる
横方向への伸長性が付与されたスパンボンド不織布は、
優れた柔軟性と風合いを持ちながら横方向への伸縮性が
極めて向上しており、衛生材料のための伸縮性部材とし
て好適に用いることができることを見出したのである。
即ち、本発明の目的は、前記のような方法により得られ
る第1の自己融着区域を有する連続長繊維スパンボンド
不織布を、縦方向に延伸し、横方向における不織布の幅
を特定量狭めておいて第2の自己融着区域を設けること
により延伸した状態を固定し、それによって不織布の横
方向への伸長性を予め潜在的に付与し、このような不織
布を使用する際には、優れた風合いと表面強度を有し、
極めて小さい応力でも容易に伸長し、衛生材料の伸縮弾
性部材として好適に用いられる伸長性不織布を提供する
ことにある。
ボンド不織布を、特定の不織布幅に減少するまで縦方向
(流れ方向)に不織布を延伸して、横方向に縮みを生じ
させ、それによって予め不織布の横方向への潜在的な伸
長性を確保した後、再び規則的で断続的な自己融着区域
を設け不織布の繊維を固定し、このようにして得られる
横方向への伸長性が付与されたスパンボンド不織布は、
優れた柔軟性と風合いを持ちながら横方向への伸縮性が
極めて向上しており、衛生材料のための伸縮性部材とし
て好適に用いることができることを見出したのである。
即ち、本発明の目的は、前記のような方法により得られ
る第1の自己融着区域を有する連続長繊維スパンボンド
不織布を、縦方向に延伸し、横方向における不織布の幅
を特定量狭めておいて第2の自己融着区域を設けること
により延伸した状態を固定し、それによって不織布の横
方向への伸長性を予め潜在的に付与し、このような不織
布を使用する際には、優れた風合いと表面強度を有し、
極めて小さい応力でも容易に伸長し、衛生材料の伸縮弾
性部材として好適に用いられる伸長性不織布を提供する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の第一は、熱可塑
性樹脂を溶融紡糸して得られた連続長繊維フィラメント
群をエジェクターにより高速高圧エアーで延伸しながら
引き取り、開繊し、捕集用の支持体上に捕集、集積させ
ることでウェブを形成し、このウェブに規則的で断続的
な第1の自己融着区域を有する連続長繊維スパンボンド
不織布を縦方向に、延伸前の不織布の幅と延伸後の不織
布の幅との比が100:90〜100:50となるよう
に延伸し、延伸後の不織布の幅を維持しながら加熱ロー
ルにより、規則的で断続的な第2の自己融着区域を設け
て形成されることを特徴とする伸長性スパンボンド不織
布である。本発明の第二は、前記伸長性スパンボンド不
織布が、第1の自己融着区域を有する連続長繊維スパン
ボンド不織布の2枚から構成されていることを特徴とす
る本発明第一に記載の伸長性スパンボンド不織布であ
る。本発明の第三は、前記伸長性スパンボンド不織布の
25mm幅で測定した横方向への50%伸長時の応力が
50〜200gの範囲であることを特徴とする本発明の
第一又は二に記載の伸長性スパンボンド不織布である。
性樹脂を溶融紡糸して得られた連続長繊維フィラメント
群をエジェクターにより高速高圧エアーで延伸しながら
引き取り、開繊し、捕集用の支持体上に捕集、集積させ
ることでウェブを形成し、このウェブに規則的で断続的
な第1の自己融着区域を有する連続長繊維スパンボンド
不織布を縦方向に、延伸前の不織布の幅と延伸後の不織
布の幅との比が100:90〜100:50となるよう
に延伸し、延伸後の不織布の幅を維持しながら加熱ロー
ルにより、規則的で断続的な第2の自己融着区域を設け
て形成されることを特徴とする伸長性スパンボンド不織
布である。本発明の第二は、前記伸長性スパンボンド不
織布が、第1の自己融着区域を有する連続長繊維スパン
ボンド不織布の2枚から構成されていることを特徴とす
る本発明第一に記載の伸長性スパンボンド不織布であ
る。本発明の第三は、前記伸長性スパンボンド不織布の
25mm幅で測定した横方向への50%伸長時の応力が
50〜200gの範囲であることを特徴とする本発明の
第一又は二に記載の伸長性スパンボンド不織布である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明においては、連続長繊維の
スパンボンド不織布が用いられるが、この不織布は熱可
塑性樹脂を加熱溶融して押出し紡糸機で紡糸して得られ
る連続長繊維フィラメント群をエジェクターにより高速
高圧エアーで延伸しながら引き取り、開繊し、捕集用の
支持体上に捕集、集積してウェブを形成させ、次いでこ
のウェブに熱エンボスロールにより規則的で断続的な自
己融着区域を設けるという公知の方法で製造される。こ
の場合、連続長繊維としては、例えばポリオレフィン系
長繊維、ポリエステル系長繊維、ポリアミド系長繊維、
ポリアクリル酸エステル系長繊維等を挙げることがで
き、この中から適宜選択して用いられる。連続長繊維の
繊度は、1〜7デニール、好ましくは1〜4デニールで
ある。連続長繊維の繊度が7デニールを越えると、得ら
れた連続長繊維不織布の柔軟性が低下し、実際に使用し
た場合の柔軟性が低下する。逆に、連続長繊維の繊度が
1デニール未満になると、連続長繊維の製造条件等が厳
密になって、連続長繊維、ひいては連続長繊維不織布を
高速度で製造することが困難になる。
スパンボンド不織布が用いられるが、この不織布は熱可
塑性樹脂を加熱溶融して押出し紡糸機で紡糸して得られ
る連続長繊維フィラメント群をエジェクターにより高速
高圧エアーで延伸しながら引き取り、開繊し、捕集用の
支持体上に捕集、集積してウェブを形成させ、次いでこ
のウェブに熱エンボスロールにより規則的で断続的な自
己融着区域を設けるという公知の方法で製造される。こ
の場合、連続長繊維としては、例えばポリオレフィン系
長繊維、ポリエステル系長繊維、ポリアミド系長繊維、
ポリアクリル酸エステル系長繊維等を挙げることがで
き、この中から適宜選択して用いられる。連続長繊維の
繊度は、1〜7デニール、好ましくは1〜4デニールで
ある。連続長繊維の繊度が7デニールを越えると、得ら
れた連続長繊維不織布の柔軟性が低下し、実際に使用し
た場合の柔軟性が低下する。逆に、連続長繊維の繊度が
1デニール未満になると、連続長繊維の製造条件等が厳
密になって、連続長繊維、ひいては連続長繊維不織布を
高速度で製造することが困難になる。
【0010】前記ウェブの坪量は、1枚の不織布で用い
る場合は10〜40g/m2、好ましくは20〜35g
/m2、2枚積層した不織布で用いる場合はその合計で
20〜40g/m2である。一枚のウェブの坪量が40
g/m2を越えると、柔軟性が悪化するとともに、風合
いが悪化し、更に50%伸長時の応力が大きくなり、結
果的に使いすておむつ用弾性部材としては不適である。
2枚の不織布を積層する場合、合計坪量が40g/m2
を越えると伸長時の応力が大きくなり、不織布に横方向
への伸びを付与できない。逆に、坪量が10g/m2未
満では、ウェブを作製する場合、均一な地合を確保する
ことが難しくなると共に、薄すぎて取り扱い難くなる。
特に、2枚からなる積層不織布とする場合は、1枚当り
のウェブの坪量は10g/m2を下回らないことが肝要
である。
る場合は10〜40g/m2、好ましくは20〜35g
/m2、2枚積層した不織布で用いる場合はその合計で
20〜40g/m2である。一枚のウェブの坪量が40
g/m2を越えると、柔軟性が悪化するとともに、風合
いが悪化し、更に50%伸長時の応力が大きくなり、結
果的に使いすておむつ用弾性部材としては不適である。
2枚の不織布を積層する場合、合計坪量が40g/m2
を越えると伸長時の応力が大きくなり、不織布に横方向
への伸びを付与できない。逆に、坪量が10g/m2未
満では、ウェブを作製する場合、均一な地合を確保する
ことが難しくなると共に、薄すぎて取り扱い難くなる。
特に、2枚からなる積層不織布とする場合は、1枚当り
のウェブの坪量は10g/m2を下回らないことが肝要
である。
【0011】次いで、前記の要件を具備したウェブに
は、加熱ロールにより規則的、断続的かつ部分的な第1
の自己融着区域を設けるという、いわゆる点接着加工を
行い連続長繊維スパンボンド不織布を形成させ、巻取り
ロールとする。自己融着区域を設けるには、前記ウェブ
を加熱された凹凸ロール、いわゆるエンボスロールと平
滑ロール間に導入して、加熱と加圧のもとで行う公知の
方法がそのまま用いられる。この場合、加熱されたエン
ボスロールの凸部がウェブに当接することによって、熱
可塑性の連続長繊維に熱と圧力が加えられ、凸部に対応
する箇所に存在する熱可塑性の連続長繊維が軟化又は溶
融し、その部分のみが固着させられる。一方、エンボス
ロールの凹部に対応する箇所に存在する熱可塑性の連続
長繊維は、軟化も溶融もせず、そのままのウェブ状態が
維持されている。従って、ウェブには、エンボスロール
の凸部に対応する箇所のみの熱可塑性の連続長繊維同士
が融着し、間隔を置いて点接着した自己融着区域が形成
され、このようにして連続長繊維スパンボンド不織布が
得られる。
は、加熱ロールにより規則的、断続的かつ部分的な第1
の自己融着区域を設けるという、いわゆる点接着加工を
行い連続長繊維スパンボンド不織布を形成させ、巻取り
ロールとする。自己融着区域を設けるには、前記ウェブ
を加熱された凹凸ロール、いわゆるエンボスロールと平
滑ロール間に導入して、加熱と加圧のもとで行う公知の
方法がそのまま用いられる。この場合、加熱されたエン
ボスロールの凸部がウェブに当接することによって、熱
可塑性の連続長繊維に熱と圧力が加えられ、凸部に対応
する箇所に存在する熱可塑性の連続長繊維が軟化又は溶
融し、その部分のみが固着させられる。一方、エンボス
ロールの凹部に対応する箇所に存在する熱可塑性の連続
長繊維は、軟化も溶融もせず、そのままのウェブ状態が
維持されている。従って、ウェブには、エンボスロール
の凸部に対応する箇所のみの熱可塑性の連続長繊維同士
が融着し、間隔を置いて点接着した自己融着区域が形成
され、このようにして連続長繊維スパンボンド不織布が
得られる。
【0012】この時、エンボスロールの凸部の形状、ピ
ッチ及び融着面積率(不織布の前面積に対する連続長繊
維の自己融着区域の総面積の割合)は任意に組み合わせ
て選択することが可能であるが、連続長繊維不織布の取
り扱いに支障を来さない程度に強度を与え、引き続き行
う延伸を所望の割合で行うためには、凸部の形状は同一
面積で比較的周長が短い円形、正方形、菱形等が好まし
く、ピッチは、延伸により連続長繊維スパンボンド不織
布が比較的小さな力で縦方向に引き延ばされ、不織布の
横方向が容易に収縮するように3〜10mmの範囲から
選択されて用いられる。ピッチが3mm未満では、延伸
の際に多大な力を必要とし、横方向において、所望の不
織布の幅まで縮ませる前に不織布が破断することがあり
好ましくない。逆に、ピッチが10mmを越えると、不
織布の破断強度が著しく低下し、不織布を延伸する際に
ウェブ構造が破壊されるので好ましくない。
ッチ及び融着面積率(不織布の前面積に対する連続長繊
維の自己融着区域の総面積の割合)は任意に組み合わせ
て選択することが可能であるが、連続長繊維不織布の取
り扱いに支障を来さない程度に強度を与え、引き続き行
う延伸を所望の割合で行うためには、凸部の形状は同一
面積で比較的周長が短い円形、正方形、菱形等が好まし
く、ピッチは、延伸により連続長繊維スパンボンド不織
布が比較的小さな力で縦方向に引き延ばされ、不織布の
横方向が容易に収縮するように3〜10mmの範囲から
選択されて用いられる。ピッチが3mm未満では、延伸
の際に多大な力を必要とし、横方向において、所望の不
織布の幅まで縮ませる前に不織布が破断することがあり
好ましくない。逆に、ピッチが10mmを越えると、不
織布の破断強度が著しく低下し、不織布を延伸する際に
ウェブ構造が破壊されるので好ましくない。
【0013】本発明では、融着面積率は、前記のピッチ
の場合と同様に、不織布の延伸を所望の割合まで行うた
めに2〜7面積%の範囲に調整される。この面積率が2
面積%未満では不織布の破断強度が低下し、7面積%を
越えると延伸の際に多大な力を必要とし、所望の不織布
の幅まで縮ませる前に不織布が破断することがあり好ま
しくない。更に、不織布における連続長繊維の配向は、
樹脂の吐出速度とウェブの捕集用支持体の移送速度との
比で定められ、基本的には無秩序ではあるが、縦方向に
多く配向されるよりも、横方向に多く配向される方が延
伸を所望の割合まで行うためには好ましい。
の場合と同様に、不織布の延伸を所望の割合まで行うた
めに2〜7面積%の範囲に調整される。この面積率が2
面積%未満では不織布の破断強度が低下し、7面積%を
越えると延伸の際に多大な力を必要とし、所望の不織布
の幅まで縮ませる前に不織布が破断することがあり好ま
しくない。更に、不織布における連続長繊維の配向は、
樹脂の吐出速度とウェブの捕集用支持体の移送速度との
比で定められ、基本的には無秩序ではあるが、縦方向に
多く配向されるよりも、横方向に多く配向される方が延
伸を所望の割合まで行うためには好ましい。
【0014】例えば、縦方向に連続長繊維が多く配向さ
れた場合は、不織布を引き延ばす際に多大の力が必要と
なり、場合によっては縦方向に皺がよったり、不織布が
破断することがあるが、横方向に連続長繊維を多く配向
した不織布の場合は、縦方向に引き延ばされると共に横
方向にも大きく収縮するため望ましい。連続長繊維の配
向の指標としては不織布の縦方向と横方向における破断
時の強度の比、即ち強度の縦横比を用いることができ、
縦:横の比としては5:1〜1:1の範囲が望ましい。
縦横比が5:1で縦が5を越えると延伸を行い難くな
り、1:1で縦が1より小さい不織布は製造し難くなる
ので、使いすての用途には不適である。
れた場合は、不織布を引き延ばす際に多大の力が必要と
なり、場合によっては縦方向に皺がよったり、不織布が
破断することがあるが、横方向に連続長繊維を多く配向
した不織布の場合は、縦方向に引き延ばされると共に横
方向にも大きく収縮するため望ましい。連続長繊維の配
向の指標としては不織布の縦方向と横方向における破断
時の強度の比、即ち強度の縦横比を用いることができ、
縦:横の比としては5:1〜1:1の範囲が望ましい。
縦横比が5:1で縦が5を越えると延伸を行い難くな
り、1:1で縦が1より小さい不織布は製造し難くなる
ので、使いすての用途には不適である。
【0015】以上のようにして得られた連続長繊維スパ
ンボンド不織布は、一旦巻取りロールにされる。次い
で、不織布の巻取りロールから不織布を繰り出しながら
凹凸ロールを備えた加熱ロールを通過させ、第2の自己
融着区域を設けた後再び巻取られるが、巻取りロールと
前記加熱ロールの間で不織布は不織布の縦方向、即ち流
れ方向に引き延ばされて延伸される。この場合、延伸の
程度としては、延伸前の不織布の幅(巻取りロールにお
ける不織布の幅)と延伸後の不織布の幅(前記加熱ロー
ル入口における不織布の幅)との比が100:90〜1
00:50の範囲内で不織布が延伸される。
ンボンド不織布は、一旦巻取りロールにされる。次い
で、不織布の巻取りロールから不織布を繰り出しながら
凹凸ロールを備えた加熱ロールを通過させ、第2の自己
融着区域を設けた後再び巻取られるが、巻取りロールと
前記加熱ロールの間で不織布は不織布の縦方向、即ち流
れ方向に引き延ばされて延伸される。この場合、延伸の
程度としては、延伸前の不織布の幅(巻取りロールにお
ける不織布の幅)と延伸後の不織布の幅(前記加熱ロー
ル入口における不織布の幅)との比が100:90〜1
00:50の範囲内で不織布が延伸される。
【0016】このとき、延伸前の不織布の幅と延伸後の
不織布の幅の比が100:90より延伸後の不織布の幅
が90より大きくなって、即ち延伸の割合が小さくなる
と、不織布の幅の縮み率が少ないため、横方向への潜在
的な伸長性を不織布に付与することができなくなる。逆
に、延伸前の不織布の幅と延伸後の不織布の幅の比が1
00:50を越えて更に延伸後の不織布の幅を小さく、
即ち延伸の程度を強めようとすると、多大な力を連続長
繊維スパンボンド不織布に加えることになり、地合むら
により目付の低い部分において不織布の破断が生じ易く
なるため不適である。
不織布の幅の比が100:90より延伸後の不織布の幅
が90より大きくなって、即ち延伸の割合が小さくなる
と、不織布の幅の縮み率が少ないため、横方向への潜在
的な伸長性を不織布に付与することができなくなる。逆
に、延伸前の不織布の幅と延伸後の不織布の幅の比が1
00:50を越えて更に延伸後の不織布の幅を小さく、
即ち延伸の程度を強めようとすると、多大な力を連続長
繊維スパンボンド不織布に加えることになり、地合むら
により目付の低い部分において不織布の破断が生じ易く
なるため不適である。
【0017】一方、連続長繊維スパンボンド不織布を延
伸する場合、必要に応じて不織布を加熱しておいて延伸
しても良く、この場合、加熱により延伸の際に加える力
が少なくてすむので、より効率的な延伸が可能となり、
特に不織布の地合むらが大きい場合、不織布に延伸を行
うため張力を加えると不織布の表面に皺が生じてしまう
が、用いる張力を低下させるとにより皺の発生が抑えら
れる。不織布に熱を与えるための装置としては、特に限
定はされないが、凹凸ロールを有しない平ロールに、用
いられている樹脂の融点以下の温度を与え、不織布を巻
取りから繰り出してこのロールに通過させ、熱を不織布
に与えた後に延伸し、熱エンボスロールで第2の自己融
着区域を設けるのが簡便なため好ましい。
伸する場合、必要に応じて不織布を加熱しておいて延伸
しても良く、この場合、加熱により延伸の際に加える力
が少なくてすむので、より効率的な延伸が可能となり、
特に不織布の地合むらが大きい場合、不織布に延伸を行
うため張力を加えると不織布の表面に皺が生じてしまう
が、用いる張力を低下させるとにより皺の発生が抑えら
れる。不織布に熱を与えるための装置としては、特に限
定はされないが、凹凸ロールを有しない平ロールに、用
いられている樹脂の融点以下の温度を与え、不織布を巻
取りから繰り出してこのロールに通過させ、熱を不織布
に与えた後に延伸し、熱エンボスロールで第2の自己融
着区域を設けるのが簡便なため好ましい。
【0018】2枚の不織布を延伸し、積層して一体化す
る場合は、2本の連続長繊維スパンボンド不織布の巻取
りロールからそれぞれ不織布を繰り出し、延伸を加えな
がら2枚を重ねて凹凸ロールを備えた加熱ロールに通過
させ積層一体化させるが、1枚の不織布の場合と同様に
して不織布の横方向に縮みを生じさせることができる。
即ち、この場合、第2の自己融着区域を設ける方法と
しては第1の自己融着区域を設ける方法と同様に、前記
2枚の延伸された連続長繊維スパンボンド不織布を加熱
されたエンボスロールと平滑ロール間に導入し、凸部に
対応する箇所に存在する熱可塑性の連続長繊維を軟化又
は溶融させ、連続長繊維同士を固着させ、一体化した伸
長性を有する連続長繊維積層不織布が得られる。
る場合は、2本の連続長繊維スパンボンド不織布の巻取
りロールからそれぞれ不織布を繰り出し、延伸を加えな
がら2枚を重ねて凹凸ロールを備えた加熱ロールに通過
させ積層一体化させるが、1枚の不織布の場合と同様に
して不織布の横方向に縮みを生じさせることができる。
即ち、この場合、第2の自己融着区域を設ける方法と
しては第1の自己融着区域を設ける方法と同様に、前記
2枚の延伸された連続長繊維スパンボンド不織布を加熱
されたエンボスロールと平滑ロール間に導入し、凸部に
対応する箇所に存在する熱可塑性の連続長繊維を軟化又
は溶融させ、連続長繊維同士を固着させ、一体化した伸
長性を有する連続長繊維積層不織布が得られる。
【0019】以上に説明したようにして、延伸後の1枚
の連続長繊維不織布又は2枚の前記不織布が積層されて
凹凸ロールを備えた加熱ロールを通過させられると、い
ずれの不織布にも横方向において縮みを生じたままで、
規則的、断続的かつ部分的な第二の自己融着区域が設け
られた伸長性連続長繊維不織布が形成される。本発明に
おいて得られる連続長繊維不織布は1枚で伸長性が付与
される場合と2枚の不織布に伸長性を付与して積層一体
化する場合とも、第2の自己融着区域で部分的に融着さ
せて再固定される以前に、連続長繊維スパンボンド不織
布を縦方向に延伸し、横方向において縮みを生じさせ
て、横方向への伸長性を付与してあり、かつエンボスロ
ールの凹部に対応する箇所に存在し、延伸により縦方向
に沿う方向に再配向された熱可塑性の連続長繊維は、軟
化も溶融もしないで、そのままの繊維状態を保持してい
るので、第2の自己融着区域を設けた後で横方向に力を
加えた場合、第1の自己融着区域を設けてスパンボンド
不織布を形成した際の比較的無秩序な配向に戻り得るた
め、僅かな応力で横方向への伸長が可能となるのであ
る。
の連続長繊維不織布又は2枚の前記不織布が積層されて
凹凸ロールを備えた加熱ロールを通過させられると、い
ずれの不織布にも横方向において縮みを生じたままで、
規則的、断続的かつ部分的な第二の自己融着区域が設け
られた伸長性連続長繊維不織布が形成される。本発明に
おいて得られる連続長繊維不織布は1枚で伸長性が付与
される場合と2枚の不織布に伸長性を付与して積層一体
化する場合とも、第2の自己融着区域で部分的に融着さ
せて再固定される以前に、連続長繊維スパンボンド不織
布を縦方向に延伸し、横方向において縮みを生じさせ
て、横方向への伸長性を付与してあり、かつエンボスロ
ールの凹部に対応する箇所に存在し、延伸により縦方向
に沿う方向に再配向された熱可塑性の連続長繊維は、軟
化も溶融もしないで、そのままの繊維状態を保持してい
るので、第2の自己融着区域を設けた後で横方向に力を
加えた場合、第1の自己融着区域を設けてスパンボンド
不織布を形成した際の比較的無秩序な配向に戻り得るた
め、僅かな応力で横方向への伸長が可能となるのであ
る。
【0020】第2の自己融着区域を設ける際の、加熱エ
ンボスロールの凸部の形状、ピッチ、融着面積率(不織
布の全面積に対する、連続長繊維の自己融着区域の総面
積の割合)は第1の自己融着区域を設ける場合と同様
に、前記の条件を任意に組み合わせて選択することが可
能であるが、連続長繊維不織布の幅方向への伸長を僅か
な力で行えるようにするためには、凸部の形状は同一面
積で比較的周長が短い円形、正方形、菱形等が好まし
く、ピッチは、連続長繊維不織布が出来るだけ小さな力
で幅方向に伸長可能となるように、流れ方向におけるピ
ッチよりも幅方向におけるピッチの大きい方が有効で、
流れ方向で1〜4mm、幅方向で3〜10mmが好まし
い。このとき、流れ方向のピッチが1mmより小さく、
幅方向のピッチが3mmより小さくなると、不織布の幅
方向への伸長を阻害するとともに、風合いが硬くなり好
ましくなく、又、流れ方向のピッチが4mmを越え、幅
方向のピッチが10mmを越えて大きくなると、不織布
の表面強度が低下するので好ましくない。
ンボスロールの凸部の形状、ピッチ、融着面積率(不織
布の全面積に対する、連続長繊維の自己融着区域の総面
積の割合)は第1の自己融着区域を設ける場合と同様
に、前記の条件を任意に組み合わせて選択することが可
能であるが、連続長繊維不織布の幅方向への伸長を僅か
な力で行えるようにするためには、凸部の形状は同一面
積で比較的周長が短い円形、正方形、菱形等が好まし
く、ピッチは、連続長繊維不織布が出来るだけ小さな力
で幅方向に伸長可能となるように、流れ方向におけるピ
ッチよりも幅方向におけるピッチの大きい方が有効で、
流れ方向で1〜4mm、幅方向で3〜10mmが好まし
い。このとき、流れ方向のピッチが1mmより小さく、
幅方向のピッチが3mmより小さくなると、不織布の幅
方向への伸長を阻害するとともに、風合いが硬くなり好
ましくなく、又、流れ方向のピッチが4mmを越え、幅
方向のピッチが10mmを越えて大きくなると、不織布
の表面強度が低下するので好ましくない。
【0021】第2自己融着区域の融着面積率は、前記の
ピッチと同様に、僅かな力で幅方向に伸長可能となるた
めにはには2〜10面積%であり、2面積%より小さく
なると不織布の表面強度が低下するため好ましくなく、
10面積%を越えると伸長の際に多大な力が必要とな
り、場合によっては伸長時にシートが破断することがあ
り好ましくない。本発明の伸長性連続長繊維不織布は、
使いすてのおむつのような衛生材料に用いる伸縮弾性部
材として、少なくとも横方向に伸縮可能な他の伸縮性シ
ートと貼合わせたり、熱可塑性エラストマーを押出しラ
ミネート機にて、伸長性を有する連続長繊維不織布上に
直接フィルムを形成させながら一体化させ、伸縮性を有
する複合シートとして用いられる。又、本発明の伸長性
を有する一枚からなる連続長繊維不織布の2層の間に伸
縮弾性を有する弾性糸、弾性フィルム、弾性フォーム等
を挟持させて用いられる場合は、前記不織布は、単に横
方向に伸長が可能であれば良く、伸長後に自ら収縮する
力を有する必要はないので、伸長後に復元するための残
留歪みの有無は問題とならない。
ピッチと同様に、僅かな力で幅方向に伸長可能となるた
めにはには2〜10面積%であり、2面積%より小さく
なると不織布の表面強度が低下するため好ましくなく、
10面積%を越えると伸長の際に多大な力が必要とな
り、場合によっては伸長時にシートが破断することがあ
り好ましくない。本発明の伸長性連続長繊維不織布は、
使いすてのおむつのような衛生材料に用いる伸縮弾性部
材として、少なくとも横方向に伸縮可能な他の伸縮性シ
ートと貼合わせたり、熱可塑性エラストマーを押出しラ
ミネート機にて、伸長性を有する連続長繊維不織布上に
直接フィルムを形成させながら一体化させ、伸縮性を有
する複合シートとして用いられる。又、本発明の伸長性
を有する一枚からなる連続長繊維不織布の2層の間に伸
縮弾性を有する弾性糸、弾性フィルム、弾性フォーム等
を挟持させて用いられる場合は、前記不織布は、単に横
方向に伸長が可能であれば良く、伸長後に自ら収縮する
力を有する必要はないので、伸長後に復元するための残
留歪みの有無は問題とならない。
【0022】本発明の伸長性を有する連続長繊維不織布
の25mm幅で測定した横方向への50%伸長時の応力
は、50g〜200gの範囲である。このような応力
は、熱可塑性の樹脂の種類、不織布の目付等により決ま
るものであるが、この応力が50g未満では、不織布の
引張強度と表面強度が低下し過ぎるので適用できず、応
力が200gを越えて大きくなると、不織布の伸長応力
が増すとともに、風合いも悪化するので、結果的に使い
すておむつ用弾性部材としては不適である。以上説明し
たように、本発明の伸長性を有する連続長繊維不織布
は、表面強度を向上させ、毛玉の発生を抑えながら、優
れた風合いを有するので、使いすてのおむつのような衛
生材料向けの伸縮性複合シートとして好適に用いること
ができる。
の25mm幅で測定した横方向への50%伸長時の応力
は、50g〜200gの範囲である。このような応力
は、熱可塑性の樹脂の種類、不織布の目付等により決ま
るものであるが、この応力が50g未満では、不織布の
引張強度と表面強度が低下し過ぎるので適用できず、応
力が200gを越えて大きくなると、不織布の伸長応力
が増すとともに、風合いも悪化するので、結果的に使い
すておむつ用弾性部材としては不適である。以上説明し
たように、本発明の伸長性を有する連続長繊維不織布
は、表面強度を向上させ、毛玉の発生を抑えながら、優
れた風合いを有するので、使いすてのおむつのような衛
生材料向けの伸縮性複合シートとして好適に用いること
ができる。
【0023】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、本発明は勿論これらに限定されるものでは
ない。尚、以下の実施例において、%は、全て重量%で
ある。
説明するが、本発明は勿論これらに限定されるものでは
ない。尚、以下の実施例において、%は、全て重量%で
ある。
【0024】実施例1 ポリプロピレン樹脂(チッソ石油化学製、メルトフロー
レート50g/10分)を220℃で融解し、多数の微
細孔から押し出した後、エジェクターにより高速エアー
で延伸して連続長繊維を形成し、移動するワイヤー上に
捕集、集積し、ウェブを得た。この長繊維の繊度は2.
1デニールであり、この連続長繊維のウェブを140℃
に加熱した凹凸ロールと平滑ロールの間に導入し、凹凸
ロールの凸部に対応する部分を融着することにより第1
の自己融着区域を設け、坪量24g/m2の連続長繊維
スパンボンド不織布を得、巻取りとした。この時の凹凸
ロールの凸部の形状は直径が0.6mmの円形で、千鳥
状に配置されており、流れ方向及び幅方向の凸部のピッ
チは共に4mm、得られた個々の自己融着区域の面積は
0.28mm2であり、自己融着区域の面積の総和は不
織布の総面積当り3.5面積%であった。
レート50g/10分)を220℃で融解し、多数の微
細孔から押し出した後、エジェクターにより高速エアー
で延伸して連続長繊維を形成し、移動するワイヤー上に
捕集、集積し、ウェブを得た。この長繊維の繊度は2.
1デニールであり、この連続長繊維のウェブを140℃
に加熱した凹凸ロールと平滑ロールの間に導入し、凹凸
ロールの凸部に対応する部分を融着することにより第1
の自己融着区域を設け、坪量24g/m2の連続長繊維
スパンボンド不織布を得、巻取りとした。この時の凹凸
ロールの凸部の形状は直径が0.6mmの円形で、千鳥
状に配置されており、流れ方向及び幅方向の凸部のピッ
チは共に4mm、得られた個々の自己融着区域の面積は
0.28mm2であり、自己融着区域の面積の総和は不
織布の総面積当り3.5面積%であった。
【0025】さらに、この連続長繊維スパンボンド不織
布に以下の手法により延伸を行った。即ち、スパンボン
ド不織布の巻取りから送り出しロールにより不織布を繰
り出し、平ロールからなる温度120℃の加熱ロールに
通過させ、通過後に不織布の縦方向(流れ方向)におい
て延伸し、加熱エンボスロールで第2の自己融着区域を
設けた。延伸は、巻取りから不織布を送り出すロールと
平ロールからなる加熱ロールとの間の速度は同じにし、
平ロールの速度よりも加熱エンボスロールの速度を早く
することにより行い、送り出しロールでの不織布の幅と
エンボスロール出口での不織布の幅、即ち延伸と第2の
融着区域が設けられた後にロール状に巻取られた不織布
の幅との比が100:60となるように調整した。前記
のように延伸された不織布を、140℃に加熱した凹凸
ロールと平滑ロールの間に導入し、通過させ、凹凸ロー
ルの凸部に対応する繊維部分を融着することにより第2
の自己融着区域を設け、坪量27g/m2の延伸され、
固定された連続長繊維スパンボンド不織布を得た。この
時の凹凸ロールの凸部の形状は、縦方向の長さが2m
m、横方向の長さが0.5mmの長方形で、並列状に配
置されており、縦方向の凸部のピッチは3mm、横方向
のピッチは5mmであった。得られた不織布の第2の自
己融着区域の面積は1mm2、自己融着区域の融着面積
率の総和は6.7面積%であった。
布に以下の手法により延伸を行った。即ち、スパンボン
ド不織布の巻取りから送り出しロールにより不織布を繰
り出し、平ロールからなる温度120℃の加熱ロールに
通過させ、通過後に不織布の縦方向(流れ方向)におい
て延伸し、加熱エンボスロールで第2の自己融着区域を
設けた。延伸は、巻取りから不織布を送り出すロールと
平ロールからなる加熱ロールとの間の速度は同じにし、
平ロールの速度よりも加熱エンボスロールの速度を早く
することにより行い、送り出しロールでの不織布の幅と
エンボスロール出口での不織布の幅、即ち延伸と第2の
融着区域が設けられた後にロール状に巻取られた不織布
の幅との比が100:60となるように調整した。前記
のように延伸された不織布を、140℃に加熱した凹凸
ロールと平滑ロールの間に導入し、通過させ、凹凸ロー
ルの凸部に対応する繊維部分を融着することにより第2
の自己融着区域を設け、坪量27g/m2の延伸され、
固定された連続長繊維スパンボンド不織布を得た。この
時の凹凸ロールの凸部の形状は、縦方向の長さが2m
m、横方向の長さが0.5mmの長方形で、並列状に配
置されており、縦方向の凸部のピッチは3mm、横方向
のピッチは5mmであった。得られた不織布の第2の自
己融着区域の面積は1mm2、自己融着区域の融着面積
率の総和は6.7面積%であった。
【0026】得られたスパンボンド不織布について50
%伸長時の横方向の応力、風合い及び表面強度を次に示
す試験方法で試験し、その品質を評価した。試験方法 (1)50%伸長時の横方向における応力 得られた伸長性連続長繊維スパンボンド不織布の横方向
への50%伸長時の応力は、引張試験器(ストログラフ
V1−B、東洋精機製作所製)を用いて次のようにして
測定した。不織布の横方向に100mm、縦方向に25
mmの幅を有する短冊状試験片を切り出し、引張試験機
のつかみ具間(スパン)長を80mmとして試験片を装
着した後、引張速度100mm/分にて引張り伸度50
%の変形を試験片に与た時の荷重(単位:g)を測定
し、この荷重値をもって25mm幅当りの50%伸長時
の横方向における応力として表示した。
%伸長時の横方向の応力、風合い及び表面強度を次に示
す試験方法で試験し、その品質を評価した。試験方法 (1)50%伸長時の横方向における応力 得られた伸長性連続長繊維スパンボンド不織布の横方向
への50%伸長時の応力は、引張試験器(ストログラフ
V1−B、東洋精機製作所製)を用いて次のようにして
測定した。不織布の横方向に100mm、縦方向に25
mmの幅を有する短冊状試験片を切り出し、引張試験機
のつかみ具間(スパン)長を80mmとして試験片を装
着した後、引張速度100mm/分にて引張り伸度50
%の変形を試験片に与た時の荷重(単位:g)を測定
し、この荷重値をもって25mm幅当りの50%伸長時
の横方向における応力として表示した。
【0027】(2)風合い 得られたスパンボンド不織布の風合いは、モニター5人
により官能で評価した。評価は以下の5段階で行い、得
られた平均値を小数点以下四捨五入して表示した。 5:極めて良好な風合いである。 4:良好な風合いである。 3:風合いはふつうである。 2:風合いがやや劣る。 1:風合いが悪い。
により官能で評価した。評価は以下の5段階で行い、得
られた平均値を小数点以下四捨五入して表示した。 5:極めて良好な風合いである。 4:良好な風合いである。 3:風合いはふつうである。 2:風合いがやや劣る。 1:風合いが悪い。
【0028】(3)表面強度 表面強度は、JIS L 0823に示された摩擦試験
機II型を用い、摩擦子と試験台のいずれにも不織布の凹
凸ロールにより融着された第2の自己融着区域の面が当
接するように固定した後、摩擦子を20往復させ、摩擦
した。その後試験台上の連続長繊維不織布の表面を観察
し、毛羽と毛玉の発生の有無及び数を測定し、その組合
せから5段階で評価した。 5:毛羽も毛玉も発生していない。 4:毛羽が数本発生し、毛玉は発生していない。 3:毛羽が数十本発生し、毛玉は発生していない。 2:毛羽が多数発生し、毛玉も発生している。 1:毛羽が多数発生し、毛玉も多数発生している。
機II型を用い、摩擦子と試験台のいずれにも不織布の凹
凸ロールにより融着された第2の自己融着区域の面が当
接するように固定した後、摩擦子を20往復させ、摩擦
した。その後試験台上の連続長繊維不織布の表面を観察
し、毛羽と毛玉の発生の有無及び数を測定し、その組合
せから5段階で評価した。 5:毛羽も毛玉も発生していない。 4:毛羽が数本発生し、毛玉は発生していない。 3:毛羽が数十本発生し、毛玉は発生していない。 2:毛羽が多数発生し、毛玉も発生している。 1:毛羽が多数発生し、毛玉も多数発生している。
【0029】実施例2 連続長繊維スパンボ不織布に延伸処理を施す際に、送り
出しロールにおける不織布の幅と熱エンボスロール出口
における不織布の幅との比が100:80としたこと以
外は、実施例1と同様にして坪量26g/m2の延伸さ
れた連続長繊維スパンボンド不織布を得た。実施例1と
同様にして不織布を試験し、その品質を評価した。
出しロールにおける不織布の幅と熱エンボスロール出口
における不織布の幅との比が100:80としたこと以
外は、実施例1と同様にして坪量26g/m2の延伸さ
れた連続長繊維スパンボンド不織布を得た。実施例1と
同様にして不織布を試験し、その品質を評価した。
【0030】実施例3 第1の自己融着区域を設ける際の凹凸ロールの凸部の形
状を直径を0.7mmの円形、縦方向と横方向の凸部の
ピッチを共に4.5mm、個々の自己融着区域の面積を
0.38mm2、更に自己融着区域の融着面積率の総和
を4.2面積%としたこと以外は、実施例1と同様にし
て坪量27g/m2の延伸された連続長繊維スパンボン
ド不織布を得た。実施例1と同様にして不織布を試験
し、その品質を評価した。
状を直径を0.7mmの円形、縦方向と横方向の凸部の
ピッチを共に4.5mm、個々の自己融着区域の面積を
0.38mm2、更に自己融着区域の融着面積率の総和
を4.2面積%としたこと以外は、実施例1と同様にし
て坪量27g/m2の延伸された連続長繊維スパンボン
ド不織布を得た。実施例1と同様にして不織布を試験
し、その品質を評価した。
【0031】実施例4 第2の自己融着区域を設ける際の凹凸ロールの凸部の形
状を縦方向の長さが3mm、横方向の長さが0.5mm
の長方形で、縦方向の凸部のピッチを4.5mm、横方
向のピッチを6mm、個々の自己融着区域の融着面積率
を1.5mm2、更に自己融着区域の融着面積率の総和
を5.6面積%としたこと以外は、実施例1と同様にし
て坪量27g/m2の延伸された連続長繊維スパンボン
ド不織布を得た。実施例1と同様にして不織布を試験
し、その品質を評価した。
状を縦方向の長さが3mm、横方向の長さが0.5mm
の長方形で、縦方向の凸部のピッチを4.5mm、横方
向のピッチを6mm、個々の自己融着区域の融着面積率
を1.5mm2、更に自己融着区域の融着面積率の総和
を5.6面積%としたこと以外は、実施例1と同様にし
て坪量27g/m2の延伸された連続長繊維スパンボン
ド不織布を得た。実施例1と同様にして不織布を試験
し、その品質を評価した。
【0032】実施例5 坪量を12g/m2としたこと以外は、実施例1と同様
にして連続長繊維スパンボンド不織布を作製し、巻取り
を2本用意した。次いで、巻取り2本からそれぞれ不織
布を同時に繰り出し、2枚重ねて延伸処理を行った。即
ち、不織布の2本の巻取りから送り出しロールによりそ
れぞれ不織布を繰り出し、2枚重ねとした不織布を平ロ
ールからなり、温度が120℃の加熱ロールに延伸する
ことなく通過させ、不織布に熱を付与し、送り出しロー
ルの速度よりも凹凸ロールを備えた熱エンボスロールの
出口における速度を早くすることにより、送り出しロー
ルにおける不織布の幅と前記熱エンボスロール出口、即
ち巻取ロールにおける不織布の幅との比が100:60
となるように調整した。
にして連続長繊維スパンボンド不織布を作製し、巻取り
を2本用意した。次いで、巻取り2本からそれぞれ不織
布を同時に繰り出し、2枚重ねて延伸処理を行った。即
ち、不織布の2本の巻取りから送り出しロールによりそ
れぞれ不織布を繰り出し、2枚重ねとした不織布を平ロ
ールからなり、温度が120℃の加熱ロールに延伸する
ことなく通過させ、不織布に熱を付与し、送り出しロー
ルの速度よりも凹凸ロールを備えた熱エンボスロールの
出口における速度を早くすることにより、送り出しロー
ルにおける不織布の幅と前記熱エンボスロール出口、即
ち巻取ロールにおける不織布の幅との比が100:60
となるように調整した。
【0033】第2の自己融着区域を延伸された不織布に
設けるための熱エンボスロールは、140℃に加熱した
凹凸ロールと平滑ロールからなり、このロールの間に延
伸された不織布を導入し、通過させ、凹凸ロールの凸部
に対応する部分を融着することにより第2の自己融着区
域を設け、積層不織布を一体化させ、坪量27g/m 2
の延伸され、固定された連続長繊維スパンボンド不織布
を得た。この時の凹凸ロールの凸部の形状は、縦方向の
長さが2mm、横方向の長さが0.5mmの長方形で、
並列状に配置されており、縦方向の凸部のピッチは3m
m、横方向におけるピッチは5mmであった。得られた
不織布の第2の自己融着区域の融着面積は1mm2、自
己融着区域の融着面積率の総和は6.7面積%であっ
た。実施例1と同様にして不織布を試験し、その品質を
評価した。
設けるための熱エンボスロールは、140℃に加熱した
凹凸ロールと平滑ロールからなり、このロールの間に延
伸された不織布を導入し、通過させ、凹凸ロールの凸部
に対応する部分を融着することにより第2の自己融着区
域を設け、積層不織布を一体化させ、坪量27g/m 2
の延伸され、固定された連続長繊維スパンボンド不織布
を得た。この時の凹凸ロールの凸部の形状は、縦方向の
長さが2mm、横方向の長さが0.5mmの長方形で、
並列状に配置されており、縦方向の凸部のピッチは3m
m、横方向におけるピッチは5mmであった。得られた
不織布の第2の自己融着区域の融着面積は1mm2、自
己融着区域の融着面積率の総和は6.7面積%であっ
た。実施例1と同様にして不織布を試験し、その品質を
評価した。
【0034】比較例1 繊度1.4デニールで繊維長51mmのポリエチレンテ
レフタレート繊維(固有粘度0.65、韓国高麗合繊
製)と、繊度2デニールで繊維長51mmのポリエステ
ル芯とポリエチレン鞘からなる複合繊維(商品名:ソフ
ィット、クラレ製)とを1:1重量比で混合し、カーデ
ィング法にてウェブとした後、高圧水ジェット流をウェ
ブの表面から噴射するという公知の水ジェット交絡法で
繊維同士を交絡させた後、熱風乾燥して坪量27g/m
2の伸長性不織布を作製した。実施例1と同様にして不
織布を試験し、その品質を評価した。
レフタレート繊維(固有粘度0.65、韓国高麗合繊
製)と、繊度2デニールで繊維長51mmのポリエステ
ル芯とポリエチレン鞘からなる複合繊維(商品名:ソフ
ィット、クラレ製)とを1:1重量比で混合し、カーデ
ィング法にてウェブとした後、高圧水ジェット流をウェ
ブの表面から噴射するという公知の水ジェット交絡法で
繊維同士を交絡させた後、熱風乾燥して坪量27g/m
2の伸長性不織布を作製した。実施例1と同様にして不
織布を試験し、その品質を評価した。
【0035】比較例2 スパンボンド不織布の巻取りから送り出しロールにより
不織布を繰り出し、平ロールからなる加熱ロールに通過
させ、120℃で不織布を加熱しながら、送り出しロー
ルの速度よりも熱エンボスロールの出口(巻取ロール)
における速度を早くすることにより、送り出しロールで
の不織布の幅と巻取ロールでの延伸された不織布の幅と
の比が100:95となるように調整したこと以外は、
実施例1と同様にして坪量が25g/m2の延伸された
連続長繊維スパンボンド不織布を作製した。実施例1と
同様にして不織布を試験し、その品質を評価した。
不織布を繰り出し、平ロールからなる加熱ロールに通過
させ、120℃で不織布を加熱しながら、送り出しロー
ルの速度よりも熱エンボスロールの出口(巻取ロール)
における速度を早くすることにより、送り出しロールで
の不織布の幅と巻取ロールでの延伸された不織布の幅と
の比が100:95となるように調整したこと以外は、
実施例1と同様にして坪量が25g/m2の延伸された
連続長繊維スパンボンド不織布を作製した。実施例1と
同様にして不織布を試験し、その品質を評価した。
【0036】比較例3 連続長繊維スパンボンド不織布に延伸処理を施す際の送
り出しロールでの不織布の幅と熱エンボスロール出口
(巻取ロール)での延伸され、固定された不織布の幅と
の比が100:92としたこと以外は、実施例5と同様
にして2枚の不織布を積層して一体化し、延伸された坪
量25g/m2の連続長繊維スパンボンド不織布を得
た。実施例1と同様にして不織布を試験し、その品質を
評価した。
り出しロールでの不織布の幅と熱エンボスロール出口
(巻取ロール)での延伸され、固定された不織布の幅と
の比が100:92としたこと以外は、実施例5と同様
にして2枚の不織布を積層して一体化し、延伸された坪
量25g/m2の連続長繊維スパンボンド不織布を得
た。実施例1と同様にして不織布を試験し、その品質を
評価した。
【0037】実施例1〜5及び比較例1〜3で得られた
結果を表1に示した。
結果を表1に示した。
【0038】
【表1】
【0039】表1から明らかのように、本発明による不
織布は、使いすておむつ等において、伸縮弾性を有する
伸縮シート等と複合化して用いるために好適な50%伸
長時の横方向における応力50〜200g/25mmを
有しており、風合いも良好で、毛羽や毛玉の発生が少な
く、優れた表面強度を有している(実施例1〜5)。こ
れに対し、カーディング法による不織布は、50%伸長
時の横方向における応力は適しており、風合いも良好で
あるが、表面強度が弱く、毛羽と毛玉の発生が著しく多
いので実用に供することができない(比較例1)。又、
不織布を延伸する際の横方向における延伸の度合いが小
さいと、不織布を積層しない場合(比較例2)と不織布
を2枚積層した場合(比較例3)とも、風合いと表面強
度は良好であるが、50%伸長時の横方向における応力
が大きく、横方向への伸びが殆ど期待できないので伸長
性の連続長繊維スパンボンド不織布として他の伸縮弾性
シートと貼り合わせて使いすておむつのような衛生材料
に使用するのは不適当である。
織布は、使いすておむつ等において、伸縮弾性を有する
伸縮シート等と複合化して用いるために好適な50%伸
長時の横方向における応力50〜200g/25mmを
有しており、風合いも良好で、毛羽や毛玉の発生が少な
く、優れた表面強度を有している(実施例1〜5)。こ
れに対し、カーディング法による不織布は、50%伸長
時の横方向における応力は適しており、風合いも良好で
あるが、表面強度が弱く、毛羽と毛玉の発生が著しく多
いので実用に供することができない(比較例1)。又、
不織布を延伸する際の横方向における延伸の度合いが小
さいと、不織布を積層しない場合(比較例2)と不織布
を2枚積層した場合(比較例3)とも、風合いと表面強
度は良好であるが、50%伸長時の横方向における応力
が大きく、横方向への伸びが殆ど期待できないので伸長
性の連続長繊維スパンボンド不織布として他の伸縮弾性
シートと貼り合わせて使いすておむつのような衛生材料
に使用するのは不適当である。
【0040】
【発明の効果】本発明は、極めて小さい応力で横方向に
優れた伸びを発現し、かつ優れた表面強度と風合いを有
する連続長繊維スパンボンド不織布を提供するという効
果を奏する。
優れた伸びを発現し、かつ優れた表面強度と風合いを有
する連続長繊維スパンボンド不織布を提供するという効
果を奏する。
Claims (3)
- 【請求項1】 熱可塑性樹脂を溶融紡糸して得られた連
続長繊維フィラメント群をエジェクターにより高速高圧
エアーで延伸しながら引き取り、開繊し、捕集用の支持
体上に捕集、集積させることでウェブを形成し、このウ
ェブに規則的で断続的な第1の自己融着区域を有する連
続長繊維スパンボンド不織布を縦方向に、延伸前の不織
布の幅と延伸後の不織布の幅との比が100:90〜1
00:50となるように延伸し、延伸後の不織布の幅を
維持しながら加熱ロールにより、規則的で断続的な第2
の自己融着区域を設けて形成されることを特徴とする伸
長性スパンボンド不織布。 - 【請求項2】 前記伸長性スパンボンド不織布が、第1
の自己融着区域を有する連続長繊維スパンボンド不織布
の2枚から構成されていることを特徴とする請求項1記
載の伸長性スパンボンド不織布。 - 【請求項3】 前記伸長性スパンボンド不織布の25m
m幅で測定した横方向への50%伸長時の応力が50〜
200gの範囲であることを特徴とする請求項1又は2
記載の伸長性スパンボンド不織布。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7286894A JPH09132856A (ja) | 1995-11-06 | 1995-11-06 | 伸長性スパンボンド不織布 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7286894A JPH09132856A (ja) | 1995-11-06 | 1995-11-06 | 伸長性スパンボンド不織布 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09132856A true JPH09132856A (ja) | 1997-05-20 |
Family
ID=17710381
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7286894A Pending JPH09132856A (ja) | 1995-11-06 | 1995-11-06 | 伸長性スパンボンド不織布 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09132856A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0933460A1 (en) * | 1998-01-30 | 1999-08-04 | Nippon Petrochemicals Company, Limited | Extendable nonwoven fabric and method for producing the same |
EP1138475A2 (en) * | 2000-03-31 | 2001-10-04 | Uni-Charm Corporation | Composite sheet and process for making the same |
JP2003052752A (ja) * | 2001-08-21 | 2003-02-25 | Asahi Kasei Corp | 衛生材料用トップシート |
US6673186B2 (en) | 2000-06-09 | 2004-01-06 | Nippon Petrochemicals Co., Ltd. | Laminated structural body having unidirectionally arranged strands sandwiched between two web layers, and method of and apparatus for efficiently manufacturing such laminated structural body |
JP2008169506A (ja) * | 2007-01-11 | 2008-07-24 | Asahi Kasei Fibers Corp | 伸縮性不織布 |
JP2019137016A (ja) * | 2018-02-15 | 2019-08-22 | 株式会社リブドゥコーポレーション | 積層不織布シート、積層不織布シートの製造方法および使い捨て吸収性物品 |
-
1995
- 1995-11-06 JP JP7286894A patent/JPH09132856A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0933460A1 (en) * | 1998-01-30 | 1999-08-04 | Nippon Petrochemicals Company, Limited | Extendable nonwoven fabric and method for producing the same |
EP1138475A2 (en) * | 2000-03-31 | 2001-10-04 | Uni-Charm Corporation | Composite sheet and process for making the same |
EP1138475A3 (en) * | 2000-03-31 | 2004-03-31 | Uni-Charm Corporation | Composite sheet and process for making the same |
US6995100B2 (en) | 2000-03-31 | 2006-02-07 | Uni-Charm Corporation | Composite sheet and process for making the same |
US6998004B2 (en) | 2000-03-31 | 2006-02-14 | Uni-Charm Corporation | Composite sheet and process for making the same |
US6673186B2 (en) | 2000-06-09 | 2004-01-06 | Nippon Petrochemicals Co., Ltd. | Laminated structural body having unidirectionally arranged strands sandwiched between two web layers, and method of and apparatus for efficiently manufacturing such laminated structural body |
JP2003052752A (ja) * | 2001-08-21 | 2003-02-25 | Asahi Kasei Corp | 衛生材料用トップシート |
JP2008169506A (ja) * | 2007-01-11 | 2008-07-24 | Asahi Kasei Fibers Corp | 伸縮性不織布 |
JP2019137016A (ja) * | 2018-02-15 | 2019-08-22 | 株式会社リブドゥコーポレーション | 積層不織布シート、積層不織布シートの製造方法および使い捨て吸収性物品 |
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