JPH09132465A - キャスタブル耐火物 - Google Patents
キャスタブル耐火物Info
- Publication number
- JPH09132465A JPH09132465A JP7316062A JP31606295A JPH09132465A JP H09132465 A JPH09132465 A JP H09132465A JP 7316062 A JP7316062 A JP 7316062A JP 31606295 A JP31606295 A JP 31606295A JP H09132465 A JPH09132465 A JP H09132465A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- refractory
- weight
- parts
- magnesia
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- Pending
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- Furnace Housings, Linings, Walls, And Ceilings (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 強度,スラグ耐食性,施工性及び耐爆裂性に
優れたキャスタブル耐火物を提供する。 【解決手段】 マグネシア,純スピネル及びマグネシア
リッチスピネルの1種以上を90重量部以上含む耐火原
料100重量部に対し、アルミン酸ナトリウムを2〜2
0重量部含有することにより、室温から高温まで高強度
を有すると共に、スラグに対する耐食性に優れ、かつス
ラリー粘性を安定させ、更に昇温時の爆裂の危険性を少
なくする。
優れたキャスタブル耐火物を提供する。 【解決手段】 マグネシア,純スピネル及びマグネシア
リッチスピネルの1種以上を90重量部以上含む耐火原
料100重量部に対し、アルミン酸ナトリウムを2〜2
0重量部含有することにより、室温から高温まで高強度
を有すると共に、スラグに対する耐食性に優れ、かつス
ラリー粘性を安定させ、更に昇温時の爆裂の危険性を少
なくする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、取鍋等の溶銑,溶
鋼の容器の内張りに用いられるキャスタブル耐火物に関
する。
鋼の容器の内張りに用いられるキャスタブル耐火物に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のキャスタブル耐火物は、
粒度調整された耐火原料に結合剤として水硬性を有する
アルミナセメントを添加して構成されており、水と混練
した後施工すると、24時間程度で最終強度を発現する
ものである。この他、結合剤としてケイ酸アルカリ塩,
縮合リン酸塩,リン酸アルミニウム等を用いたものも知
られている。これらのキャスタブル耐火物は、耐火れん
がより施工が簡便であることから広く使用されつつある
(「耐火物」耐火物技術協会編Vol.29(1977)P
206〜213参照)。
粒度調整された耐火原料に結合剤として水硬性を有する
アルミナセメントを添加して構成されており、水と混練
した後施工すると、24時間程度で最終強度を発現する
ものである。この他、結合剤としてケイ酸アルカリ塩,
縮合リン酸塩,リン酸アルミニウム等を用いたものも知
られている。これらのキャスタブル耐火物は、耐火れん
がより施工が簡便であることから広く使用されつつある
(「耐火物」耐火物技術協会編Vol.29(1977)P
206〜213参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
キャスタブル耐火物のうち、アルミナセメントを結合剤
として用いたものは、施工後使用温度まで加熱する間に
900℃付近の温度で、アルミナセメント水和物である
CaO・Al2 O3 ・10H2 Oの針状結晶が粒状結晶
に変化して強度が低下すると共に、水和物の脱水反応が
起こるため爆裂現象を起こす危険性がある。又、ケイ酸
アルカリ塩を結合剤として用いたものは、高塩基度スラ
グに対する耐食性が悪い不具合がある。更に、縮合リン
酸塩,リン酸アルミニウムを結合剤として用いたもの
は、例えばマグネシアと反応してスラリーが瞬結し易い
等の不具合がある。そこで、本発明は、強度,スラグ耐
食性,施工性及び耐爆裂性に優れたキャスタブル耐火物
を提供することを目的とする。
キャスタブル耐火物のうち、アルミナセメントを結合剤
として用いたものは、施工後使用温度まで加熱する間に
900℃付近の温度で、アルミナセメント水和物である
CaO・Al2 O3 ・10H2 Oの針状結晶が粒状結晶
に変化して強度が低下すると共に、水和物の脱水反応が
起こるため爆裂現象を起こす危険性がある。又、ケイ酸
アルカリ塩を結合剤として用いたものは、高塩基度スラ
グに対する耐食性が悪い不具合がある。更に、縮合リン
酸塩,リン酸アルミニウムを結合剤として用いたもの
は、例えばマグネシアと反応してスラリーが瞬結し易い
等の不具合がある。そこで、本発明は、強度,スラグ耐
食性,施工性及び耐爆裂性に優れたキャスタブル耐火物
を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明のキャスタブル耐火物は、マグネシア,純ス
ピネル及びマグネシアリッチスピネルの1種以上を90
重量部以上含む耐火原料100重量部に対し、アルミン
酸ナトリウムを2〜20重量部含有することを特徴とす
る。前記アルミン酸ナトリウムのNa2 O/Al2 O3
モル比は、1.0〜1.8であることが好ましい。
め、本発明のキャスタブル耐火物は、マグネシア,純ス
ピネル及びマグネシアリッチスピネルの1種以上を90
重量部以上含む耐火原料100重量部に対し、アルミン
酸ナトリウムを2〜20重量部含有することを特徴とす
る。前記アルミン酸ナトリウムのNa2 O/Al2 O3
モル比は、1.0〜1.8であることが好ましい。
【0005】マグネシア、純スピネル及びマグネシアリ
ッチスピネルは、高融点であることから優れた耐熱性を
示し、又、スラグに対しても高耐食性を示すものであ
り、耐火原料100重量部中のそれらの1種以上の含有
量が90重量部未満であると耐熱性及びスラグに対する
耐食性が低下する。マグネシア,純スピネル及びマグネ
シアリッチスピネルとしては、いずれも焼結又は電融に
より製造したものが使用される。純スピネルとは、Mg
O28%とAl2 O3 72%からなるものをいう。アル
ミン酸ナトリウムは、結合剤として作用し、溶媒である
水を蒸散させることによりその機能を発現する。又、ア
ルミン酸ナトリウムは、高融点であることから取鍋等の
容器の内張り耐火物が用いられる室温から高温まで安定
した強度が得られると共に、スラグに対しても優れた耐
食性を示す。又、結晶水を含まないため、昇温時に爆裂
を起こす危険性が少ない。アルミン酸ナトリウムの耐火
原料100重量部に対する含有量が、2重量部未満であ
ると耐火物としての十分な強度が得られず、20重量部
を超えるとアルミナ分が多くなりマグネシアを使用した
場合、高温使用時に二次スピネルを生成して体積膨張を
起こすため、耐火物組織が弛緩して強度が低下する。耐
火原料100重量部に対するアルミン酸ナトリウムの含
有量は、5〜15重量部が望ましい。一方、アルミン酸
ナトリウムは、組成式がnNaO・Al2 O3 で表さ
れ、Na2 O/Al2 O3 モル比であるnの値が0.8
〜3.0程度のものが知られている。しかし、その値が
1.0〜1.8の範囲外のものを結合剤として使用する
と、耐火物としての強度が得られにくい。なお、結合剤
としては、アルミン酸ナトリウムを単独で使用する他、
室温での硬化を促進し脱型の時期を調整するために、必
要に応じてアルミナセメント、縮合リン酸塩,乳酸アル
ミニウム等の結合剤や硬化促進剤を併用してもよい。
ッチスピネルは、高融点であることから優れた耐熱性を
示し、又、スラグに対しても高耐食性を示すものであ
り、耐火原料100重量部中のそれらの1種以上の含有
量が90重量部未満であると耐熱性及びスラグに対する
耐食性が低下する。マグネシア,純スピネル及びマグネ
シアリッチスピネルとしては、いずれも焼結又は電融に
より製造したものが使用される。純スピネルとは、Mg
O28%とAl2 O3 72%からなるものをいう。アル
ミン酸ナトリウムは、結合剤として作用し、溶媒である
水を蒸散させることによりその機能を発現する。又、ア
ルミン酸ナトリウムは、高融点であることから取鍋等の
容器の内張り耐火物が用いられる室温から高温まで安定
した強度が得られると共に、スラグに対しても優れた耐
食性を示す。又、結晶水を含まないため、昇温時に爆裂
を起こす危険性が少ない。アルミン酸ナトリウムの耐火
原料100重量部に対する含有量が、2重量部未満であ
ると耐火物としての十分な強度が得られず、20重量部
を超えるとアルミナ分が多くなりマグネシアを使用した
場合、高温使用時に二次スピネルを生成して体積膨張を
起こすため、耐火物組織が弛緩して強度が低下する。耐
火原料100重量部に対するアルミン酸ナトリウムの含
有量は、5〜15重量部が望ましい。一方、アルミン酸
ナトリウムは、組成式がnNaO・Al2 O3 で表さ
れ、Na2 O/Al2 O3 モル比であるnの値が0.8
〜3.0程度のものが知られている。しかし、その値が
1.0〜1.8の範囲外のものを結合剤として使用する
と、耐火物としての強度が得られにくい。なお、結合剤
としては、アルミン酸ナトリウムを単独で使用する他、
室温での硬化を促進し脱型の時期を調整するために、必
要に応じてアルミナセメント、縮合リン酸塩,乳酸アル
ミニウム等の結合剤や硬化促進剤を併用してもよい。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を比較
例と共に説明する。 実施例1〜3、比較例1,2 表1に示す耐火原料配合物100重量部に対し、表2に
示す各割合のアルミン酸ナトリウム(Na2 O/Al2
O3 モル比1.2)と適量の水分を添加し、混練後型枠
(114×65×230mm)に流し込み、24時間放置
後250℃の温度で8時間加熱乾燥して実施例1〜3、
比較例1,2の耐火物を得た。
例と共に説明する。 実施例1〜3、比較例1,2 表1に示す耐火原料配合物100重量部に対し、表2に
示す各割合のアルミン酸ナトリウム(Na2 O/Al2
O3 モル比1.2)と適量の水分を添加し、混練後型枠
(114×65×230mm)に流し込み、24時間放置
後250℃の温度で8時間加熱乾燥して実施例1〜3、
比較例1,2の耐火物を得た。
【0007】
【表1】
【0008】
【表2】
【0009】各耐火物の見掛気孔率,かさ比重,圧縮強
さ,曲げ強さ(RT〜1600℃)及びスラグ耐食性
は、表2に示すようになった。
さ,曲げ強さ(RT〜1600℃)及びスラグ耐食性
は、表2に示すようになった。
【0010】実施例4、比較例3〜5 表3に示す耐火原料配合物100重量部に対し、表4に
示すように、アルミン酸ナトリウム(Na2 O/Al2
O3 モル比1.7)、アルミナセメント(1号)、ケイ
酸ナトリウム(3号水ガラス)、ヘキサメタリン酸ナト
リウムをそれぞれ10重量部と適量の水分を添加し、混
練後型枠(114×65×230mm)に流し込み、24
時間放置後250℃の温度で8時間加熱乾燥して実施例
4、比較例3〜5の耐火物を得た。
示すように、アルミン酸ナトリウム(Na2 O/Al2
O3 モル比1.7)、アルミナセメント(1号)、ケイ
酸ナトリウム(3号水ガラス)、ヘキサメタリン酸ナト
リウムをそれぞれ10重量部と適量の水分を添加し、混
練後型枠(114×65×230mm)に流し込み、24
時間放置後250℃の温度で8時間加熱乾燥して実施例
4、比較例3〜5の耐火物を得た。
【0011】
【表3】
【0012】
【表4】
【0013】各耐火物の見掛気孔率,かさ比重,圧縮強
さ,曲げ強さ(RT〜1600℃)及びスラグ耐食性
は、表4に示すようになった。
さ,曲げ強さ(RT〜1600℃)及びスラグ耐食性
は、表4に示すようになった。
【0014】実施例5,6、比較例6,7 表5に示す耐火原料配合物100重量部に対し、表6に
示す各Na2 O/Al2 O3 モル比のアルミン酸ナトリ
ウムをそれぞれ5重量部と適量の水分を添加し、混練後
型枠(114×65×230mm)に流し込み、24時間
放置後250℃の温度で8時間加熱乾燥して実施例5,
6、比較例6,7の耐火物を得た。
示す各Na2 O/Al2 O3 モル比のアルミン酸ナトリ
ウムをそれぞれ5重量部と適量の水分を添加し、混練後
型枠(114×65×230mm)に流し込み、24時間
放置後250℃の温度で8時間加熱乾燥して実施例5,
6、比較例6,7の耐火物を得た。
【0015】
【表5】
【0016】
【表6】
【0017】各耐火物の見掛気孔率,かさ比重,圧縮強
さ,曲げ強さ(RT〜1600℃)及びスラグ耐食性
は、表6に示すようになった。表2,表4及び表6から
わかるように、本発明に係る各実施例のキャスタブル耐
火物は、室温から高温まで高強度を有し、スラグ耐食性
に優れている。
さ,曲げ強さ(RT〜1600℃)及びスラグ耐食性
は、表6に示すようになった。表2,表4及び表6から
わかるように、本発明に係る各実施例のキャスタブル耐
火物は、室温から高温まで高強度を有し、スラグ耐食性
に優れている。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のキャスタ
ブル耐火物によれば、室温から高温まで高強度を有する
と共に、スラグに対する耐食性に優れ、かつスラリー粘
性が安定し、更に昇温時の爆裂の危険性が少ないものと
することができる。従って、従来のアルミナセメント,
ケイ酸アルカリ塩,縮合リン酸塩,リン酸アルミニウム
等を結合剤として用いたキャスタブル耐火物と比べて、
取鍋等の溶銑,溶鋼の容器の内張り材として強度,スラ
グ耐食性,施工性及び耐爆裂性の点で優れたものとする
ことができる。
ブル耐火物によれば、室温から高温まで高強度を有する
と共に、スラグに対する耐食性に優れ、かつスラリー粘
性が安定し、更に昇温時の爆裂の危険性が少ないものと
することができる。従って、従来のアルミナセメント,
ケイ酸アルカリ塩,縮合リン酸塩,リン酸アルミニウム
等を結合剤として用いたキャスタブル耐火物と比べて、
取鍋等の溶銑,溶鋼の容器の内張り材として強度,スラ
グ耐食性,施工性及び耐爆裂性の点で優れたものとする
ことができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 マグネシア,純スピネル及びマグネシア
リッチスピネルの1種以上を90重量部以上含む耐火原
料100重量部に対し、アルミン酸ナトリウムを2〜2
0重量部含有することを特徴とするキャスタブル耐火
物。 - 【請求項2】 前記アルミン酸ナトリウムのNa2 O/
Al2 O3 モル比が1.0〜1.8であることを特徴と
する請求項1記載のキャスタブル耐火物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7316062A JPH09132465A (ja) | 1995-11-09 | 1995-11-09 | キャスタブル耐火物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7316062A JPH09132465A (ja) | 1995-11-09 | 1995-11-09 | キャスタブル耐火物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09132465A true JPH09132465A (ja) | 1997-05-20 |
Family
ID=18072844
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7316062A Pending JPH09132465A (ja) | 1995-11-09 | 1995-11-09 | キャスタブル耐火物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09132465A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN116143528A (zh) * | 2023-04-20 | 2023-05-23 | 淄博雷法耐火材料有限公司 | 一种耐火材料结合剂及其使用方法 |
-
1995
- 1995-11-09 JP JP7316062A patent/JPH09132465A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN116143528A (zh) * | 2023-04-20 | 2023-05-23 | 淄博雷法耐火材料有限公司 | 一种耐火材料结合剂及其使用方法 |
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