JPH0913058A - 乳化重質油燃料 - Google Patents

乳化重質油燃料

Info

Publication number
JPH0913058A
JPH0913058A JP16180995A JP16180995A JPH0913058A JP H0913058 A JPH0913058 A JP H0913058A JP 16180995 A JP16180995 A JP 16180995A JP 16180995 A JP16180995 A JP 16180995A JP H0913058 A JPH0913058 A JP H0913058A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heavy oil
water
fuel
emulsified
oil
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP16180995A
Other languages
English (en)
Inventor
Akio Kai
昭夫 開
Toshimitsu Ichinose
利光 一ノ瀬
Yoshikazu Ogura
義和 小倉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Neos Co Ltd
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Neos Co Ltd
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Neos Co Ltd, Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Neos Co Ltd
Priority to JP16180995A priority Critical patent/JPH0913058A/ja
Publication of JPH0913058A publication Critical patent/JPH0913058A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Liquid Carbonaceous Fuels (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 天然アスファルト等の重質油から、取扱性が
良好で、燃焼性も改善された安定な乳化重質油燃料を提
供する。 【構成】 一般式R1−SO3M、R2−O−SO3Mまた
はR3−O−PO31-2(式中、R1〜R3はスルフォン酸
塩型、硫酸エステル塩型またはリン酸エステル塩型のア
ニオン界面活性剤を形成し得る親油基を示し、Mは水素
原子、アルカリ金属原子、アルカリ土類金属、アンモニ
ウム基またはアミンを示す)で表される界面活性剤によ
って、常温で固体状または半溶融状の重質油および水を
油中水滴型に乳濁させて成る乳化重質油燃料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、火力発電用燃料等とし
て利用可能な油中水滴型乳化重質油燃料に関する。
【0002】
【従来の技術】C重油までの常温で流動性を有する燃料
に関しては、排ガス中のNOxやばいじん量低減のため
に、界面活性剤と少量の水を添加して撹拌し油中水滴型
エマルジョンとすることで燃料を改質し、燃焼の際に霧
化した後に沸騰微粒化を起こさせることで燃焼性を改善
する方法は公知である(例えば、特開昭48−1364
1号公報参照)。しかしながら、アスファルトやオイル
サンドなどの重質油に関して、油中水滴型エマルジョン
の製造技術は知られておらず、このような改善方法は行
われていなかった。最近、燃料の多様化に伴って天然ア
スファルトや石油系アスファルトなどの重質油が発電用
燃料として多用されるようになってきている。これらの
重質油は粘稠であり、また、残留炭素分も多いため、燃
焼性、例えば、ばいじん量あるいは灰中の未燃分の増加
という課題がある。この課題を克服するため、従来、燃
料添加剤の使用や、燃焼時の燃料濃度を高くして霧化性
を高めることが考えられてきたが、いずれもコストある
いはハンドリング性の面で未だ十分とはいえなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記技術水準
に鑑みてなされたものであって、天然アスファルトなど
の重質油から、取扱性が良好で、燃焼性も改善された安
定な乳化重質油燃料を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、一般式R
1−SO3M、R2−O−SO3MまたはR3−O−PO3
1-2(式中、R1〜R3はスルフォン酸塩型、硫酸エステル
塩型またはリン酸エステル塩型のアニオン界面活性剤を
形成し得る親油基を示し、Mは水素原子、アルカリ金属
原子、アルカリ土類金属、アンモニウム基またはアミン
を示す)で表される界面活性剤によって、常温で固体状
または半溶融状の重質油および水を油中水滴状に乳濁さ
せて成る乳化重質油燃料に関する。
【0005】本発明の適用対象となる重質油は、沸点4
20〜450℃以上の成分を60%以上含有する常温で
固体状または半溶融状の重質油、例えば、アスファル
ト、熱処理アスファルト(アスファルトの加熱分解残渣)
およびビチューメン(オリノコタールやアサバスカビチ
ューメン等を含む)等である。
【0006】界面活性剤としては、前記の一般式で表さ
れるスルフォン酸塩型、硫酸エステル塩型およびリン酸
エステル塩型の自体公知の界面活性剤を適宜使用すれば
よい。スルフォン酸塩型のものとしては、C6〜C22
ルキルベンゼンスルフォン酸塩、C6〜C22ジアルキル
スルフォコハク酸エステル塩、ナフタリンスルフォン酸
塩、C1〜C18アルキルスルフォン酸塩、C1〜C18アル
キルスルフォン酸塩のホルマリン縮合物、C6〜C22
ルカンスルフォン酸塩、C6〜C22α−オレフィンスル
フォン酸塩、脂肪酸アミドスルフォン酸塩、リグニンス
ルフォン酸塩および石油スルフォン酸塩等が挙げられ
る。特に好適なものを以下の実施例に例示する。硫酸エ
ステル塩型のものとしては、C6〜C22の飽和または不
飽和アルコールの硫酸エステル塩、C6〜C22の飽和ま
たは不飽和アルコールの酸化アルキレン(2〜50モル)
付加物硫酸エステル塩、C6〜C22アルキルフェノール
(またはナフトール)の酸化アルキレン(2〜50モル)付
加物硫酸エステル塩、C6〜C22の飽和または不飽和脂
肪酸エステルの硫酸エステル塩、C6〜C22の飽和また
は不飽和脂肪酸アルキロールアミド硫酸エステル塩およ
びC6〜C22α−オレフィンの硫酸エステル塩等が挙げ
られる。特に好適なものを以下の実施例に例示する。リ
ン酸エステル塩としては、C6〜C22の飽和または不飽
和アルコールのリン酸モノ(またはジ)エステル塩、C6
〜C22の飽和または不飽和アルコールの酸化アルキレン
(2〜50モル)付加物リン酸エステル塩およびC6〜C
22のアルキル基を1個または複数個有するアルキルフェ
ノール(またはアルキルナフトール)の酸化アルキレン
(2〜50モル)付加物リン酸エステル塩等が挙げられ
る。特に好適なものを以下の実施例に例示する。
【0007】Mとしては、ナトリウム原子、カリウム原
子、カルシウム原子、マグネシウム原子、アンモニウム
基、および各種のアミン類、例えば、アルキルアミン
(メチルアミン、ジメチルアミン、トリエチルアミン、
エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ブ
チルアミン、ジブチルアミン等)、エチレンジアミン、
ジエチレントリアミン、ポリエチレンポリアミン、ヘキ
サメチレンジアミン、ピペラジン、モノエタノールアミ
ン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ベン
ジルアミン、シクロヘキシルアミンおよびフルフリルア
ミン等が挙げられる。
【0008】上記界面活性剤の使用量は重質油の性状や
水の使用量等に応じて適宜選定すればよく、特に限定的
ではないが、通常は0.01〜5重量%、好ましくは
0.1〜2重量%である。
【0009】水の添加量は重質油の性状や最終的な油中
水滴型乳化重質油燃料の所望の性状等に応じて適宜選定
すればよいが、通常は0.5〜30重量%、好ましくは
0.5〜20重量%である。含水量が比較的多い場合に
は、常温で液状の燃料、例えば重油を適宜配合すること
によって、乳化重質油燃料の燃焼効率を高めてもよい。
【0010】本発明による油中水滴型乳化重質油燃料の
調製法としては、(1)界面活性剤添加水と重質油を剪断
撹拌下で混合する方法、(2)界面活性剤添加重質油と水
を剪断撹拌下で混合する方法、および(3)界面活性剤、
水および重質油を剪断撹拌下で同時に混合する方法が挙
げられる。剪断速度は500sec-1以上にするのが好ま
しく、また、上記剪断撹拌は加熱(80〜200℃)加圧
下(1〜20atm)でおこなうのが効率的である。なお、
このような剪断撹拌操作は、高剪断型のタービンミキサ
ー、ホモジナイザーまたはコロイドミル等を用いておこ
なうのが好ましい。
【0011】本発明による油中水滴型乳化重質油燃料
は、転相によって調製してもよい。例えば、上記の配合
処方において、水の量を20〜40重量%程度にして水
中油滴型乳化重質油を調製し、これをオリフィスやバル
ブ等によりインラインで剪断を加えることによって油滴
を破壊して油中水滴型乳化重質油を得てもよい。
【0012】
【実施例】以下、本発明を実施例によって説明する。実施例1 アスファルト、水10重量%および表1に示す界面活性
剤を用いて油中水滴型の乳化重質油燃料1〜20を調製
した。表中の調製法〜は次の通りである: 界面活性剤添加水とアスファルトを剪断撹拌下で混合
する。 界面活性剤添加アスファルトと水を剪断撹拌下で混合
する。 アスファルト、水および界面活性剤を剪断撹拌下で同
時に混合する。 得られた油中水滴型の乳化重質油燃料を耐圧容器のシリ
ンダー(高さ18cm、直径6cm)に入れ、上部の1/10
の部分内の水分量を15日間静置後に測定し、調製直後
の水分量を1.00とする相対値として表1に示す。
【0013】
【表1】
【0014】比較例1 界面活性剤を使用せずに、アスファルトと水(10重量
%)から油中水滴型の重質油燃料1'を調製した(160
℃、10atm、15000sec-1)。該燃料1'の15日間
静置後の水分量を実施例1と同様にして測定したとこ
ろ、1.39であった。
【0015】実施例2 実施例1の記載の製法に準拠して表2に示す配合処方に
より調製したエマルジョンAに、常温で液体のA重油ま
たはC重油を混合することによって乳化重質油燃料21
〜39を調製した。これらの乳化重質油燃料の安定性を
エマルジョン中の水滴の調製直後と10日間静置後の大
きさを顕微鏡を用いて観察することによって評価した。
結果を表2に示す。表中の「○」は水滴の粒径が10μm
以下であったことを示す。
【0016】
【表2】
【0017】実施例3 表3に示す配合処方によって調製したエマルジョンBと
重質油を、150℃で10atmの条件下、表3に示す割
合で混合することにより乳化重質油燃料40〜56を調
製した。こらの乳化重質油燃料の安定性を実施例2の場
合と同様の方法で評価し、結果を表3に示す。
【0018】
【表3】
【0019】実施例4 表4に示す配合処方によって調製した水中油滴型エマル
ジョンCを次の転相方法またはにより油中水滴型エ
マルジョンに転相させた: 160℃で10atmの条件下、12000sec-1の剪断
速度での撹拌。 160℃で10atmの条件下、インラインオリフィス
による油滴破壊(ブレーキング)方法。得られたエマルジ
ョンの一部のものにはさらに重質油または重油を表4示
す割合で混合した。 以上の調製法によって得られた乳化重質油燃料の安定性
を実施例2の場合と同様の方法で評価し、結果を表4に
示す。
【0020】
【表4】
【表5】
【0021】
【発明の効果】本発明によればアスファルト、熱処理ア
スファルト、ビチューメンなどの重質油から、安定な油
中水滴型乳化重質油燃料が提供される。重質油を油中水
滴型エマルジョンとすることにより、取扱性が良好とな
り、さらに燃焼の際、ボイラ内で霧化した後に炉内温度
で沸騰微粒化が起こるため燃焼が促進され、燃焼しにく
い重質油の燃焼性が改善される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小倉 義和 滋賀県甲賀郡甲西町大池町1番1 株式会 社ネオス内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式R1−SO3M、R2−O−SO3
    またはR3−O−PO31-2(式中、R1〜R3はスルフォ
    ン酸塩型、硫酸エステル塩型またはリン酸エステル塩型
    のアニオン界面活性剤を形成し得る親油基を示し、Mは
    水素原子、アルカリ金属原子、アルカリ土類金属、アン
    モニウム基またはアミンを示す)で表される界面活性剤
    によって、常温で固体状または半溶融状の重質油および
    水を油中水滴状に乳濁させて成る乳化重質油燃料。
  2. 【請求項2】 重質油がアスファルト、熱処理アスファ
    ルトまたはビチューメンである請求項1記載の乳化重質
    油燃料。
  3. 【請求項3】 水を0.5〜30重量%含有する請求項
    1または2記載の乳化重質油燃料。
  4. 【請求項4】 常温で液状の燃料をさらに含有する請求
    項1から3いずれかに記載の乳化重質油燃料。
JP16180995A 1995-06-28 1995-06-28 乳化重質油燃料 Pending JPH0913058A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16180995A JPH0913058A (ja) 1995-06-28 1995-06-28 乳化重質油燃料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16180995A JPH0913058A (ja) 1995-06-28 1995-06-28 乳化重質油燃料

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0913058A true JPH0913058A (ja) 1997-01-14

Family

ID=15742331

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16180995A Pending JPH0913058A (ja) 1995-06-28 1995-06-28 乳化重質油燃料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0913058A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998054274A1 (en) * 1997-05-30 1998-12-03 Ju Heung Sung Emulsified fuel
CN112574791A (zh) * 2019-09-27 2021-03-30 王瑞安 一种硝酸铵乳化油替代柴油作柴油机燃料的方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998054274A1 (en) * 1997-05-30 1998-12-03 Ju Heung Sung Emulsified fuel
CN1084378C (zh) * 1997-05-30 2002-05-08 成周兴 乳化燃料
CN112574791A (zh) * 2019-09-27 2021-03-30 王瑞安 一种硝酸铵乳化油替代柴油作柴油机燃料的方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5478365A (en) Heavy hydrocarbon emulsions and stable petroleum coke slurries therewith
GB2276175A (en) Heavy oil fuel emulsion
KR20020068407A (ko) 폴리이소부텐계 유화제를 함유하는 연료-물 에멀젼
US7887604B1 (en) Microemulsion (nanotechnology) fuel additive composition
JPH06116575A (ja) 炭化水素燃料及びその添加剤
JPH0913058A (ja) 乳化重質油燃料
JPH06346071A (ja) エマルジョン燃料
JPH0913057A (ja) 乳化重質油燃料
JP4472013B2 (ja) 油中水滴型エマルジョン燃料
JPH0913055A (ja) 乳化重質油燃料
EP0581870A1 (en) Process for reducing nitrogen oxides emissions and improving the combustion efficiency of a turbine
US20130227877A1 (en) Three-phase emulsified fuel and methods of preparation and use
WO2001062876A1 (en) Compositions
JPH0913056A (ja) 乳化重質油燃料
JP2012126759A (ja) エマルジョン燃料用乳化剤組成物とエマルジョン燃料及びその製造方法
US20030163952A1 (en) Compositions
CN1152607A (zh) 重油—水悬胶燃料及其制备
JP2003201485A (ja) 燃料組成物
US20030041507A1 (en) Water-in-oil emulsion fuel
JP3069673B2 (ja) 重質油エマルジョン燃料
WO2003016439A1 (en) Water-in-oil emulsion fuel
RU2635664C1 (ru) Способ получения гидратированного топлива
CN100413943C (zh) 一种乳化燃料油及制备方法
JPH0674430B2 (ja) エマルジョン燃料およびその燃焼法
CN105985821A (zh) 微乳状柴油添加剂、微乳状柴油及其制备方法

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Effective date: 20040330

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02