JPH09129937A - 熱・電気変換装置 - Google Patents

熱・電気変換装置

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JPH09129937A
JPH09129937A JP30505495A JP30505495A JPH09129937A JP H09129937 A JPH09129937 A JP H09129937A JP 30505495 A JP30505495 A JP 30505495A JP 30505495 A JP30505495 A JP 30505495A JP H09129937 A JPH09129937 A JP H09129937A
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JP
Japan
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heat
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electrode
attached
thermoelectric
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Application number
JP30505495A
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English (en)
Inventor
Hitoshi Hasegawa
仁 長谷川
Mikiyuki Ono
幹幸 小野
Masataka Mochizuki
正孝 望月
Yuji Saito
祐士 斎藤
Michio Takaoka
道雄 高岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
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Publication date
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Publication of JPH09129937A publication Critical patent/JPH09129937A/ja
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28DHEAT-EXCHANGE APPARATUS, NOT PROVIDED FOR IN ANOTHER SUBCLASS, IN WHICH THE HEAT-EXCHANGE MEDIA DO NOT COME INTO DIRECT CONTACT
    • F28D15/00Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies
    • F28D15/02Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies in which the medium condenses and evaporates, e.g. heat pipes
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2321/00Details of machines, plants or systems, using electric or magnetic effects
    • F25B2321/02Details of machines, plants or systems, using electric or magnetic effects using Peltier effects; using Nernst-Ettinghausen effects
    • F25B2321/025Removal of heat

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱電冷却あるいは熱電発電の効率を向上させ
る。 【解決手段】 n型素子4とp型素子3とをそれぞれの
一端部で電気的に連結するとともに、これらの各素子
3,4の他端部に電極2a,2b,2c,2dをそれぞ
れ取り付け、p型素子3からn型素子4に向けて電流を
流すことにより、これらの素子3,4の連結端部側で発
熱させ、かつ他端部側で吸熱するよう構成した熱・電気
変換装置において、各素子3,4の互いに電気的に連結
された端部に、ヒートパイプ6が熱授受可能に連結され
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電気エネルギを
熱エネルギに変換し、あるいはその反対に熱エネルギを
電気エネルギに変換する熱・電気変換装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】所定の導体あるいは半導体を挟んでその
両側に、これとは異なる種類の導体あるいは半導体を接
合して回路を構成し、その回路に直流を流す、一方の接
合部で熱を吸収し、他方の接合部で熱を発生する。この
ような現象は、ペルチェ効果として広く知られている。
【0003】また上記のように異種導体あるいは半導体
を接合した接合部のうち、一方の温度を高温に保ち、か
つ他方の接合部を低温に保つと、それらの接合部の温度
差に応じた熱起電力が発生する。このような現象は、ゼ
ーベック効果として広く知られている。
【0004】前者のペルチェ効果を利用した熱・電気変
換装置では、耐熱あるいは機械的な寿命特性に優れ、し
かも小型軽量で可動部がないから、振動や騒音がなく、
信頼性の高い装置とすることができ、極めて広範な分野
で応用することができる。また後者のゼーベック効果を
利用した熱発電装置も同様であって、発電効率が改善さ
れれば、その用途は極めて広くなる。
【0005】上記のペルチェ効果やゼーベック効果は、
接合された導体あるいは半導体の絶対熱電率に差がある
ことによって生じるので、絶対熱電率の大きい素材を使
用することが好ましく、従来ではセラミックスを素材と
したn型半導体およびp型半導体が使用されている。ま
たこれらの半導体を単に一対だけ使用したのでは、得ら
れる冷熱あるいは熱起電力が小さいので、通常、多数の
n型半導体およびp型半導体を電気的には直列に接続
し、また熱的には並列に接続している。そしてその接続
のための材料として絶対熱電率がほぼ零の金属板を使用
するのが一般的である。
【0006】ここで前者のペルチェ効果を利用した熱・
電気変換装置の基本的な構造を図示すれば、図3のとお
りである。この装置は、熱電冷却装置であって、n型熱
電素子31とp型熱電素子32とが用いられており、こ
れらの熱電素子31,32の一端部は金属板である電極
33によって電気的に接続されている。またn型熱電素
子31の他方の端部には、マイナス電極34が取り付け
られ、さらにp型熱電素子32の他方の端部にはプラス
電極35が取り付けられている。
【0007】各熱電素子31,32を連結している電極
33の表面には、熱伝導性グリース層36を介して金属
製(例えばアルミ製)のヒートシンク37が取り付けら
れている。またマイナス電極34およびプラス電極35
は、同一平面状に並べられており、その表面に両者に共
通する電気絶縁層38が設けられ、さらにその電気絶縁
層38の表面に導電性グリース層39を介して金属製の
ヒートシンク40が取り付けられている。
【0008】したがって、各電極33,34,35およ
び熱電素子31,32の絶対熱電率αc ,αn ,αp
間には、αn <αc <αp の関係があるから、プラス電
極35からマイナス電極34に直流を流すと、プラス電
極35およびマイナス電極34側でペルチェ吸熱が生
じ、また各熱電素子31,32を連結している電極33
側でペルチェ発熱が生じる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述した熱・電気変換
装置では、吸熱する側の接合部と発熱する側の接合部と
の温度差を維持する必要があり、また各熱電素子31,
32と各電極33,34,35との接合部における温度
ムラが可及的に小さいことが好ましいので、それらの接
合部からの放熱や吸熱を確実に行わせるためにヒートシ
ンク40を用いている。
【0010】このヒートシンク40は、直接的な吸熱・
放熱箇所となり、しかも電気絶縁層38や導電性グリー
ス層39よりも熱容量が大きいなどの理由から、各電極
33,34,35の温度分布に与える影響が大きく、従
来では、前述のようにアルミニウムや銅などの可及的に
熱伝導性に優れる金属が使用されている。しかしなが
ら、このヒートシンク40自体の均熱特性あるいは放熱
・吸熱能力が実用上必ずしも充分でないから、各電極3
3,34,35に温度ムラが生じやすく、その結果、従
来では装置全体としての効率が劣る不都合があった。
【0011】また特に、熱電冷却装置においては、発熱
する接合部からの放熱を促進して吸熱効率を高くする必
要があるが、多数のフィンを設けたヒートシンク40に
よる放熱では、前述のようにそれ自体の材料の熱伝導性
に限度があるうえに、充分広い放熱面積を確保すること
が難しいから、更に他の冷却手段を採用する必要があ
る。そこで例えば送風や冷水による強制冷却を行うこと
が考えられるが、このようにすると、送風ファンやポン
プの駆動に多大のエネルギを消費してしまうので、シス
テム全体としての効率が低下し、実用に耐え得ないもの
となってしまう。
【0012】この発明は上記の事情を背景としてなされ
たものであって、効率良く熱・電気変換を行うことので
きる装置を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段およびその作用】上記の目
的を達成するために、請求項1に記載した発明は、n型
素子とp型素子とをそれぞれの一端部で電気的に連結す
るとともに、これらの各素子の他端部に電極をそれぞれ
取り付け、p型素子からn型素子に向けて電流を流すこ
とにより、これらの素子の連結端部側で発熱させ、かつ
他端部側で吸熱するよう構成した熱・電気変換装置にお
いて、前記各素子の互いに電気的に連結された端部に、
凝縮性流体をコンテナの内部に封入したヒートパイプが
熱授受可能に連結されていることを特徴とするものであ
る。
【0014】また、請求項2に記載の発明は、n型素子
とp型素子とをそれぞれの一端部で電気的に連結すると
ともに、これらの各素子の他端部に電極をそれぞれ取り
付け、各素子の連結した端部と電極を取り付けた端部と
の間に温度差を与えることにより、熱起電力を得る熱・
電気変換装置において、前記各素子の互いに電気的に連
結された端部と、電極を取り付けた他方の端部との少な
くともいずれか一方に、凝縮性流体をコンテナの内部に
封入したヒートパイプが熱授受可能に連結されているこ
とを特徴とするものである。
【0015】請求項1に記載した発明では、各電極を直
流電源に接続することにより、p型素子とn型素子との
間に電流が流れ、素子同士の連結部分あるいは素子と電
極との連結部分でペルチェ吸熱やペルチェ発熱が生じ
る。発熱の生じる素子同士の連結端部は、ヒートパイプ
に熱伝達可能に連結されているので、発生した熱によっ
てコンテナの内部に封入された作動流体が蒸発し、その
蒸気が温度および圧力の低い箇所に流動した後に放熱し
て凝縮する。すなわち、ペルチェ発熱による熱が作動流
体によって放熱箇所に運ばれる。またその場合、ヒート
パイプが均熱特性に優れていることから、電極に温度ム
ラが生じにくく、この点から装置全体としての熱効率が
向上する。
【0016】また請求項2に記載した発明では、各素子
の連結部と電極を取り付けた部分とに温度差を与えるこ
とにより、電極から熱起電力が取り出される。ここで、
素子同士の連結端部が、ヒートパイプと熱授受可能とな
っていれば、素子同士の連結部を加熱するための熱は、
ヒートパイプを介して供給される。
【0017】すなわち、ヒートパイプの所定箇所を加熱
すると、コンテナ内部の作動流体が蒸発し、その蒸気が
コンテナのうち内部圧力の低い箇所に流動してそこで放
熱かつ凝縮する。そして、この作動流体により運ばれた
熱が連結部に伝達される。その結果、前記連結部と電極
とを取り付けた端部との間で温度差が生じるので、電極
間に熱起電力が生じる。したがって、効率のよい熱伝達
が生じ、素子同士の連結部を必要充分に継続して加熱す
ることができる。
【0018】また、各素子の他端部、すなわち電極を取
り付けた端部にヒートパイプが熱授受可能に設けられて
いれば、電極の保有する熱によって作動流体が蒸発し、
その蒸気がコンテナの圧力の低い箇所に到達してそこで
放熱かつ凝縮する。その結果、電極が冷却される。その
場合、ヒートパイプが均熱特性に優れていることから、
電極に温度ムラが生じにくく、したがって、装置として
の熱効率が向上する。
【0019】
【発明の実施の形態】つぎに、この発明を具体例に基づ
いて説明する。図1はこの発明にかかる熱電冷却装置を
模式的に示しており、絶縁性の基板1のうえに、複数枚
の金属電極板2a,2b,2c,2dが互いに一定の間
隔をあけて配置されている。図1の左端の電極板2aが
プラス電極であって直流電源のプラス極に導通されてい
る。また図1の右端の電極板2dがマイナス極であって
直流電源のマイナス電極に導通されている。
【0020】上記のプラス電極板2aの上面には、半導
体からなるp型熱電素子3が電気的に導通した状態で取
り付けられている。またマイナス電極板2dの上面に
は、半導体からなるn型熱電素子4が電気的に導通した
状態で取り付けられている。さらにこれらの電極板2
a,2dの中間に配置されている電極板2b,2cの上
面にはn型熱電素子4とp型熱電素子3とが、n型熱電
素子4をプラス電極板2a側に配置し、p型熱電素子3
をマイナス電極板2d側に配置した状態で取り付けられ
ている。すなわち、p型熱電素子3とn型熱電素子4と
はプラス電極板2a側からp型−n型−p型の順序に配
列されている。
【0021】これらの熱電素子3,4のうち隣接する電
極板2a,2b,2c,2d上に取り付けられているp
型熱電素子3とn型熱電素子4とは、それぞれの上端部
に電気的に導通した状態で取り付けた連結用電極板5に
よって、それぞれ電気的に連結されている。したがっ
て、各熱電素子3,4は電気的に直列に接続されてい
る。
【0022】ここで上記の熱電素子3,4について説明
すると、これらは絶対熱電率の大きいセラミックス複合
材料を素材として形成されており、例えばp型熱電素子
としては、Bi2Sb8Te15 、Bi を添加したGe Te 、
Ag Sb Te2、Cr Si2、Mn Si1.73などを使用する
ことができる。またn型熱電素子としてBi Te2Se、
Pを添加したIn As 、Co Si などを採用することが
できる。さらに、p型熱電素子あるいはn型熱電素子と
してBi2Te3、Pb Te 、Ga Pを添加したSi −Ge
、Si −Ge 、Fe Si2などを採用することができ
る。さらには、コバルトとアンチモンとの化合物であっ
てコバルトの一部をパラジウムで置換した素材を使用す
ることができる。
【0023】また上記の熱電素子の製造方法について簡
単に説明すると、上記の各熱電素子3,4は小さいブロ
ック状の素子片として使用されるから、先ず添加元素を
含む出発材料を粉末化し、あるいは溶解混合して得たイ
ンゴットを粉砕して粉末化し、その後、バインダーを加
えて造粒する。得られた粉粒体をふるい分けして、粒径
を揃え、これを所定のダイスに入れて、冷間プレスして
圧粉体を得る。つぎにその圧粉体を真空中で加熱し、バ
インダーを除去するための脱脂と焼結とを連続して行
う。しかる後、大気中で加熱して熱処理を施し、所定の
特性を与える。さらに必要に応じてスライシングして所
定の形状の素子片を得る。
【0024】なお、膜状の熱電素子として使用する場合
には、真空蒸着やプラズマCVDあるいは印刷などの手
法を使って上記の各熱電素子を形成することもできる。
またp型熱電素子3とn型熱電素子4とを接合する場
合、それらの粉末材料を同一のダイス中に入れ、それを
加圧して成形するとともに焼結すれば、前記の連結用電
極板5を用いずに、各熱電素子3,4を接合することが
できる。
【0025】上記の図1に示す装置では、連結用電極板
5の上面に、電気的な絶縁性を有するセラミックスから
なる絶縁層7が密着して設けられており、さらにその絶
縁層7の上面には平板状のヒートパイプ6が設けられて
いる。したがって、連結用電極板5とヒートパイプ6と
は熱伝達可能になっている。このヒートパイプ6は、金
属製の中空直方体状のコンテナ8を有しており、その底
板部において絶縁層7の上面に密着して取り付けられて
いる。なお、絶縁層7は、必要に応じて設ければよく、
したがって、コンテナ8と連結用電極板5とを直接接触
させてもよい。
【0026】そして、このコンテナ8の内部には、真空
脱気した後に凝縮性の流体が作動流体10として所定量
封入されている。この作動流体10は、蒸発潜熱として
熱を輸送するために蒸発および凝縮を繰り返し行うもの
であって、目的温度範囲で蒸発および凝縮する流体を採
用すればよく、ここでは、電気的な絶縁性のあるフロン
(商品名)が採用されている。なお、コンテナ8のうち
金属部分の外面には複数の放熱フィン11が取り付けら
れている。
【0027】なお、図1に示す構成では、セラミックス
製の絶縁層7に金属製の連結用電極板5を密着させて取
り付けることになるが、その電極板5は絶縁層7に融着
させれば良い。また絶縁層7と電極板5との熱整合性を
もたせる場合には、電極板5の表面にサーメットを形成
して傾斜組成化すればよい。このような傾斜組成は各熱
電素子3,4と電極板2a,2b,2c,2d,5との
間、また絶縁層7とコンテナ8との間においても採用す
ることができる。
【0028】つぎに、上記の熱電冷却装置の作用につい
て説明すると、プラス電極板2aからマイナス電極板2
d側に直流電流を流すと、基板1側でペルチェ吸熱が生
じ、またヒートパイプ6側でペルチェ発熱が生じる。す
なわち、電極板2a,2b,2c,2dの絶対熱電率
は、p型熱電素子3の絶対熱電率とn型熱電素子4の絶
対熱電率との間にあってほぼ零であるから、電極板2
a,2b,2cからp型熱電素子3に向けて電流が流れ
ることにより、これらの接合部で吸熱が生じる。またn
型熱電素子4から電極板2b,2c,2dに向けて電流
が流れることにより、これらの接合部においても吸熱が
生じる。
【0029】さらに連結用電極板5も金属製であるか
ら、p型熱電素子3からこれらの電極板5に向けて電流
が流れると、それらの接合部で発熱が生じ、さらにこれ
らの電極板5からn型熱電素子4に電流が流れることに
より、これらの接合部で発熱が生じる。その結果、基板
1が冷却される。
【0030】一方、連結用電極板5は発熱によって温度
が高くなり、それに伴ってヒートパイプ6においては、
底面側とフィン11を設けてある上側の部分との間で温
度差が生じ、その結果、内部に封入されている作動流体
10が加熱されて蒸発する。その蒸気はフィン11を設
けてある箇所すなわち温度および圧力の低い箇所に向け
て流動し、コンテナ8の内面に接触してここで放熱かつ
凝縮する。
【0031】このようにしてコンテナ8およびフィン1
1に伝達された熱は、フィン11から外気に放出され
る。そして凝縮した作動流体は、重力によって底面部7
側に還流する。作動流体がこのように連続して蒸発およ
び凝縮を繰り返すことにより、ペルチェ発熱によって生
じた熱がヒートパイプ6を介して外部に放出される。
【0032】その場合、ヒートパイプ6は、作動流体1
0の蒸発潜熱として熱を輸送するものであるから、その
見掛け上の熱伝導率は、銅などの金属に比べても数十倍
ないし百数十倍も高い値であり、この点から効率よく放
熱を行うことができる。なお、その熱伝導率がきわめて
高いために、ヒートパイプを大型化するとともにフィン
11を多数設けたとしても、連結用電極板5からフィン
11までの間の熱抵抗がきわめて小さく、したがって熱
抵抗を増大させずに放熱面積を拡大することが可能であ
る。また、ヒートパイプ6が均熱特性に優れていること
から、絶縁層7を介してコンテナ8の底面部と熱伝達可
能に配置される各連結用電極板5に温度ムラが発生せ
ず、したがって、発熱の生じる接合部にも温度ムラが生
じない。この点からも装置としての熱効率が良好にな
る。
【0033】このように、図1に示す電熱冷却装置によ
れば、ペルチェ発熱によって生じた熱を効率よく外部に
放出し、連結用電極板5側の温度を下げることができ、
しかも、発熱する接合部に温度ムラが生じないので、冷
却効率を従来になく向上させることができる。またペル
チェ発熱によって生じた熱の放出に特別な駆動力を使用
しないので、この点でもエネルギ効率を従来になく向上
させることができる。
【0034】図2は、この発明の他の具体例を示す図で
あり、ここに示す装置は、熱電発電装置として構成した
ものである。すなわち、上述した各熱電素子3,4を挟
んだ上下両側に平板型のヒートパイプ6,16が設けら
れている。上側のヒートパイプ6は図1に示す構造と同
じである。これに対して図2の下側のヒートパイプ16
は、前記基板1に替えて設けられており、金属製の中空
直方体状のコンテナ18に、目的温度範囲内で蒸発・凝
縮するフロンなどの凝縮性流体を作動流体20として封
入したものである。
【0035】また、コンテナ18の外側面には、多数の
フィン21が取り付けられている。そして、このヒート
パイプ16と各電極板2a,2b,2c,2dとの間に
は、絶縁層7が設けられている。この図2に示す装置で
は、図2での左右両側の電極板2a,2dが所定の負荷
22に接続されている。そして、図2に示す装置は、下
側のヒートパイプ16に図示しないヒータ等によって外
部から熱Qを与え、また上側のヒートパイプ6から所定
の冷却部に放熱させるように構成されている。
【0036】したがって、下側のヒートパイプ16で
は、入熱のある箇所と電極板2a,2b,2c,2dお
よび絶縁層7が設けられた箇所との間で温度差が生じ
る。すると、入熱によって加熱蒸発した作動流体20が
低温部分である図2での天井面(内側上面)に向けて流
動し、そこで熱を奪われて凝縮する。その熱は、コンテ
ナ18の壁面および絶縁層7を介して電極板2a,2
b,2c,2dに伝達される。換言すれば、作動流体2
0が各電極板2a,2b,2c,2dに対して熱を運ん
でこれらを加熱する。その場合、特にコンテナ18の図
2での上面に温度ムラが生じていないことから、各電極
板2a,2b,2c,2dにも温度ムラは生じない。
【0037】一方、上側のヒートパイプ6においては、
電極板5が昇温することによりコンテナ8のうち絶縁層
7に取り付けてある底面部とフィン11を取り付けてあ
る部分との間に温度差が生じる。その結果、作動流体1
0の蒸発が生じ、その蒸気が温度の低い部分に流れた
後、放熱して凝縮する。すなわち、図1に示す装置にお
けると同様に、作動流体10が電極板5から熱を奪って
外部に放出し、電極板5を冷却する。その場合もコンテ
ナ8の前記底面部には、温度ムラが生じないので、電極
板5にも温度ムラが生じない。したがって、図2に示す
構成では、各熱電素子3,4の下側の電極板2a,2
b,2c,2dとの接合部が加熱され、かつ上側の電極
板5との接合部が冷却されるから、ゼーベック効果によ
って熱起電力が電極板2a,2dの間に発生する。
【0038】このように、図2の装置における加熱およ
び除熱は、ヒートパイプ6,16を介して行われ、各電
極板2a,2b,2c,2d,5に温度ムラが発生しな
いよう構成されているから、熱的な効率が極めて良好で
あり、したがって、発電効率を実用に供し得る程度に高
くすることが可能となる。
【0039】なお、上記の具体例では、p型の熱電素子
とn型の熱電素子とを接合するために金属製の電極板5
を使用したが、これらの熱電素子の接合は、焼結などの
方法によって直接接合して行ってもよい。また上記の第
二具体例では、上下両側にヒートパイプを設けた例を示
したが、この発明においては、下側にのみヒートパイプ
を設けた構成としてもよい。さらにこの発明における装
置では、n型熱電素子およびp型熱電素子を一列に配列
する以外に、多数列にこれらの素子を配列して電気的に
は直列に接続し、かつ熱的には並列に接続して構成して
もよく、その配列数は特には限定されない。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、両素子を一端部で電気的に連結しかつ各素子の
他端部に電極を取り付け、p型素子からn型素子に向け
て電流を流すことにより連結端部側で発熱させかつ他端
部側で吸熱する熱・電気変換装置において、連結された
端部をヒートパイプと熱授受可能に連結したので、通電
によってペルチェ発熱の生じる接合部から効率よく除熱
でき、しかも電極に温度ムラが発生しないので、装置全
体としての熱効率を従来になく高くすることができる。
すなわち、充分実用に供し得る効率の熱電冷却装置を得
ることができる。
【0041】また、請求項2に記載の発明は、両素子を
一端部で電気的に連結しかつ各素子の他端部に電極を取
り付け、連結端部側と他端部との間に温度差を与えるこ
とにより熱起電力を得る熱・電気変換装置において、連
結された端部と電極を取り付けた端部との少なくともい
ずれか一方をヒートパイプと熱授受可能に連結したの
で、熱電素子の接合部の間に必要充分な温度差を設定で
き、しかも電極に温度ムラが発生しないので、装置全体
としての熱効率を従来になく高くすることができる。す
なわち、熱効率の良好な熱電発電装置を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一具体例を模式的に示す断面図であ
る。
【図2】この発明の他の具体例を模式的示す断面図であ
る。
【図3】熱電装置の一般的な構成を原理的に示す図であ
る。
【符号の説明】
2a,2b,2c,2d,5…電極板、 3…p型熱電
素子、 4…n型熱電素子、 6,16…ヒートパイ
プ、 8,18…コンテナ、 10,20…作動流体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斎藤 祐士 東京都江東区木場一丁目5番1号 株式会 社フジクラ内 (72)発明者 高岡 道雄 東京都江東区木場一丁目5番1号 株式会 社フジクラ内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 n型素子とp型素子とをそれぞれの一端
    部で電気的に連結するとともに、これらの各素子の他端
    部に電極をそれぞれ取り付け、p型素子からn型素子に
    向けて電流を流すことにより、これらの素子の連結端部
    側で発熱させ、かつ他端部側で吸熱するよう構成した熱
    ・電気変換装置において、 前記各素子の互いに電気的に連結された端部に、凝縮性
    流体をコンテナの内部に封入したヒートパイプが熱授受
    可能に連結されていることを特徴とする熱・電気変換装
    置。
  2. 【請求項2】 n型素子とp型素子とをそれぞれの一端
    部で電気的に連結するとともに、これらの各素子の他端
    部に電極をそれぞれ取り付け、各素子の連結した端部と
    電極を取り付けた端部との間に温度差を与えることによ
    り、熱起電力を得る熱・電気変換装置において、 前記各素子の互いに電気的に連結された端部と、電極を
    取り付けた他方の端部との少なくともいずれか一方に、
    凝縮性流体をコンテナの内部に封入したヒートパイプが
    熱授受可能に連結されていることを特徴とする熱・電気
    変換装置。
JP30505495A 1995-10-30 1995-10-30 熱・電気変換装置 Pending JPH09129937A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021007750A (ja) * 2020-04-02 2021-01-28 深▲せん▼市予一電子科技有限公司 脱毛器及び半導体冷却片

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2021007750A (ja) * 2020-04-02 2021-01-28 深▲せん▼市予一電子科技有限公司 脱毛器及び半導体冷却片
JP2021010741A (ja) * 2020-04-02 2021-02-04 深▲せん▼市予一電子科技有限公司 半導体冷却片及び脱毛器

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