JPH09128699A - 車両の操舵角補正装置 - Google Patents

車両の操舵角補正装置

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JPH09128699A
JPH09128699A JP7310070A JP31007095A JPH09128699A JP H09128699 A JPH09128699 A JP H09128699A JP 7310070 A JP7310070 A JP 7310070A JP 31007095 A JP31007095 A JP 31007095A JP H09128699 A JPH09128699 A JP H09128699A
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steering wheel
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正雄 西川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動操舵とマニアル操舵とを両立させると共
に、マニアル操舵に切り換えるとき滑らかに切り換える
車両の操舵角補正装置を提供する。 【解決手段】 画像処理を経て求められた目標経路に沿
って目標舵角を決定して自動走行する装置において、目
標値と検出値(マニアル操舵を含む)の差分が減少する
ようにフィードバック制御するサーボモータを、ステア
リングホィールにに固定して配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は車両の操舵角補正
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】運転状況に応じて運転者の入力した操舵
角度を補正して実舵角とする概念はこれまでに多数提案
されてきた。例えば特公昭51−42375号公報には
ヨーレート(車両重心を通る鉛直回りの角速度)に応じ
て入力舵角を補正し、実舵角とする概念が提案されてい
る。
【0003】また特公昭58−5826号公報では車速
に応じて入力舵角に対する実舵角の割合を補正する概念
が提唱されている。これらは運転者が基本的に操縦して
いると言う点で、自動運転車とは概念が異なっている。
【0004】近年コンピュータ技術の驚異的な進展は、
車両の前方の状況を事前に把握する各種のセンサ、及び
そのセンサからの出力を利用した知能レベルに関する技
術の発展を促してきた。例えばCCDカメラによる画像
解析から前方の車線の自車に対する相対的な位置関係や
車線の曲がり具合を知ることができるようになったし、
レーダ技術は前方の障害物の存在と、そこまでの距離を
瞬時に算出、衝突の可能性を割り出して運転者に警報の
形で警告したり、或いは自動的に制動、又は回避行動を
とる技術などが提案されている。
【0005】この種の「予見センサ」の出力を利用して
車両を自動的に操縦する「自動運転車」は、価格や信頼
性にまだ改善すべき余地を残しているものの基本技術と
しては完成しつつある。この概念は運転者が基本的に運
転の当事者ではなくなると言う点で上記の概念とは異な
っている。本出願人も先に特開平5−197423号で
それに関する技術を提案している。
【0006】自動運転車の技術が熟成し普及する前の段
階では、人間が運転の主導権を握ったままこれらの「予
見センサ」の出力を最大限に利用した、マンマシーン協
調のシステムが実現するものと予想される。この協調シ
ステムの下では、人間はセンサ情報に基づいたコンピュ
ータの制御出力を一種の情報として享受しつつ自らは自
分の意志によってコンピュータの操縦を承認、或いは自
分の意志と食い違いがあるときは、直ちにこれに介入し
て自分の意志通りの運転を実現することができるように
なる。この種の概念に基づいて既に実用化された技術で
は、車両の進行方向に限った制御技術としてオートクル
ーズがあるが、車両の横方向の運動制御に関する技術で
実用化された技術はまだない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】予見センサを利用する
技術の特徴は、これから起きるであろう事態を予測し、
その予測結果に基づいて必要に応じて修正動作を加える
ことにある。フィードバック技術が既に起きた現象を検
出して修正動作を加えるのに比べて位相が早く、よりス
ムースに運転ができる。
【0008】CCDカメラなどの情報に基づいて操舵系
に舵角を入力し、車両をレーン(車線)に沿って走らせ
る技術として前記した特開平5−197423号公報記
載のものがあり、例示の明細書には操舵部が図示されて
いるが、その操舵部がどのように車体に固定されている
かまでは言及していない。通常の自動運転車であれば、
操舵部は車体に固定されており、直接操舵系を駆動する
ことが一つのやり方として想起される。このように車体
に固定する方式では、その操舵時の反力は車体が担うの
は当然である。
【0009】上記した従来技術(特開平5−19742
3号)では明示されていないが、当然人間が操舵するた
めのステアリングホィールは装備されているものと思わ
れ、この場合にはシステムが自動運転をしているときに
は、ステアリングホィールは制御出力に応じて時計方
向、反時計方向に随時動くことになり、もし運転者が自
分の意志を伝えたいときは、ステアリングホィールを直
接回すことで、割り込み操舵が可能となる。
【0010】この割り込み操舵を行う場合、当初はシス
テムが運転者の意志に逆らう為に重い操舵力となること
は否めない。また運転者が割り込みをかける場合は駆動
モータの慣性力やモータの出力を高める目的で挿入され
る減速機の内部摩擦力も抵抗となる。これらの抵抗を減
少させる最も簡単な手法は、人間が介在したことを何ら
かのセンサが感知して、駆動モータをシステムから切り
離すクラッチを別途用意することであるが、人間の介在
を感知するセンサも、切り離すクラッチも技術的にはま
だ小型で安価なものが開発されていない。
【0011】本発明はこのような背景に鑑みてなされた
ものであり、その目的とするところは運転者が、常時、
装置(システム)と協調関係を保ちつつ、運転者の意志
と装置の決定とが異なるときは何時でも直ちに介入でき
る、マンマシーンのインターフェイスを兼ね備えた、セ
ミ自動操舵の概念を有する車両の操舵角補正装置を提供
することにある。
【0012】即ち、自動操舵とマニアル操舵とが両立で
きるシンプルな装置を提案することにあり、なかんずく
マニアル操舵に切替えるときに自然な感覚で切替えるこ
とができ、且つそのときに自然な操舵感覚の得られる車
両の操舵角補正装置を提供することにある。
【0013】更にまた、操舵機構が直接操舵系を駆動す
る場合には操舵機構の担う回転トルクと回転速度とは車
両をレーンから逸脱させないために必然的に大きく、従
って駆動モータの大きさも大型のものとなるが、操舵系
の設計では通常、そのような大型のデバイスを設置する
ためのスペースを用意することが非常に困難な場合が多
い。もしここで駆動に要求される所要エネルギーが小さ
くて済む手法が提案できれば既存のレイアウトに大きな
変更を加えることなく、上記した装置を提供することが
容易となる。
【0014】従って本発明の第2の目的は、自動運転に
要するエネルギーが従来技術に比べて少なくて済み、従
って既存のレイアウトに大きな変更を加えることなく実
現できるようにした車両の操舵角補正装置を提供するこ
とにある。
【0015】更に本発明の第3の目的は、装置が微少な
補正操作を行う際に、その修正操作の方向を運転者にと
っても大局的な操作の方向と一致させることで、運転者
の大局的な操作を助長させ、一層マンマシーンの協調が
図られるようにした車両の操舵角補正装置を提供するこ
とにある。
【0016】更に本発明の第4の目的は、具体的な商品
設計に際して、よりコンパクトでより信頼性が高く、結
果的に安価な形態で提供することができる車両の操舵角
補正装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、この発明は、走行中の車の前方道路の車線状態
を知る第1の手段と、自車の道路車線に対する現在の位
置関係を知る第2の手段と、前記第1、第2の手段の出
力から前方道路車線に対する自車の位置関係を維持する
ために必要な操舵量を算出する第3の手段と、現在の操
舵量を検出する第4の手段と、前記第3の手段が算出し
た操舵量と第4の手段が検出した操舵量との差分が少な
くなるように操向装置を駆動する第1の駆動手段とから
なると共に、前記駆動手段をステアリングホィールの握
り部と前記操向装置との間に配置する如く構成した。
【0018】更には、走行中の車の前方道路の車線状態
を知る第1の手段と、自車の道路車線に対する現在の位
置関係を知る第2の手段と、前記第1、第2の手段の出
力から前方道路車線に対する自車の位置関係を維持する
ために必要な操舵量を算出する第3の手段と、現在の操
舵量を検出する第4の手段と、車体と操向装置との間に
あって前記第3の手段が算出した操舵量と第4の手段が
検出した操舵量との差分が少なくなるように前記操向装
置を駆動する第2の駆動手段と、前記操向装置に対する
ステアリングホィールの握り部の相対角度を変更し得る
相対角度可変手段とからなる如く構成した。
【0019】
【作用】運転者が、常時、装置(システム)と協調関係
を保ちつつ、その意志と装置の決定とが異なるときは何
時でも直ちに介入できる、マンマシーンのインターフェ
イスを兼ね備えた、セミ自動操舵の概念を有すると共
に、マニアル操舵に切替えるときに自然な感覚で切替え
ることができる。
【0020】更に、自動運転に要するエネルギーが従来
技術に比べて少なくて済み、従って既存のレイアウトに
大きな変更を加えることがなく、装置が微少な補正操作
を行う際に、その修正操作の方向を運転者にとっても大
局的な操作の方向と一致させることで、運転者の大局的
な操作を助長させ、一層マンマシーンの協調を図ること
ができる。更に、具体的な商品設計に際して、よりコン
パクトでより信頼性が高く、結果的に安価な形態で提供
することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に即してこの発明
の実施の形態を説明する。
【0022】図1ないし図3はこの発明に係る車両の操
舵系を示す説明図である。
【0023】図1において、操向装置10はラックアン
ドピニオン形式のもので、ピニオン12はこれと機械的
に結合するステアリングホィール14の回動によりコラ
ム16を介して駆動され、ラック18を図で上下に駆動
する。ラック18の動きはタイロッド(図示せず)を介
して操舵車輪(図示せず)を転向させ、所望の操舵を得
る。
【0024】図2は図1に示すステアリングホィール1
4を運転席側から見た説明平面断面図であり、図3は図
2のIII-III 線断面図である。図示の如く、操舵機構3
0はサーボモータ32とその周辺機器により構成される
と共に、ステアリングホィール14の内部に一体的に組
み込まれる。
【0025】サーボモータの出力はウォームギア形式の
減速機34でトルクを増大され、サーボモータ32が通
電されると、ステアリングホィール14とコラム16と
の間に相対運動を生じ、その方向と大きさとに応じてコ
ラム16をステアリングホィール14に対して時計方向
または反時計方向に駆動する。
【0026】ウォームギア(減速機34)は一方で、ス
テアリングホィール14から物理的な力でコラム16を
駆動しようとしてもセルフロックする性質があり、かか
る不可逆伝達機構を備えることで、万一電気系統に断線
などの異常が生じても運転者は直接ステアリングホィー
ルを回すことで操舵が可能となる。また後述するよう
に、装置が制御を停止した場合にも、自動的に手動操向
に切り替わることができ、切替え時のより自然な感覚を
保証できる。
【0027】またこの特性は、運転者が自分の意志のみ
で運転したいときに後述するスイッチを切って舵角補正
制御を停止させるときにも、ステアリングホィール14
とコラム16間の結合をリジットにする働きがあり、こ
のときは従来の操舵感覚で操縦できることになる。減速
機34の出力は歯のついたゴムベルト36によってコラ
ム16と機械的に結合する被駆動プーリ38に伝えられ
る。
【0028】上記構成において、運転者がステアリング
ホィール14を操作すると、その動きは直接コラム16
に伝えられるために、操舵機構30のサーボモータ32
は必要な操舵角度とステアリングホィールに入力された
角度との差分のみを出力すれば良い。この利点は後ほど
更に詳述する。
【0029】ここで、駆動した方向と角度とを検出する
ためにサーボモータ32の出力軸にはエンコーダ40が
設けられる。また、ピニオン12の回転角度(出力舵
角)を検出するためのエンコーダ42が図1に示すよう
に設けられ、所望の操舵角度が出力されているかどうか
監視する。
【0030】更に、図3に詳しく示すように、ステアリ
ングホィール14に加えられた操舵トルクを検出するた
めに、ステアリングホィール14と機械的に結合してト
ルクセンサ48が回転軸(コラム16)と同芯に配置さ
れる。このトルクセンサ48は図において右端で複数の
ボルトによりサーボモータ32の取り付けベース50と
一体に結合され、結果的にサーボモータ32をステアリ
ングホィール14に固定している。
【0031】被駆動プーリ38はキーなどの適切な手法
によってコラムパイプ16aに固定され、プーリ30の
回転は同時にコラムパイプ16aの回転となる。コラム
16をコラムパイプ16aに固定するためにセレーショ
ンなどの継ぎ手を介して特殊ナット16aにより強固に
固定される。このように、図示の形態にあってはサーボ
モータ32などの操舵機構はステアリングホィール14
側に固定され、車体側に固定されない。
【0032】コラムパイプ16aとステアリングホィー
ル14間の相対回転運動量を規制するために、ステアリ
ングホィール14側より水平方向に伸びた舌58がコラ
ムパイプ側に設けられたスリット60に差し込まれ、舌
58はスリット60の内部では自由に相対回転でき、舌
58がスリット60の壁に突き当たった後では両者は一
体となって回転運動する構造になっている。このような
構造はパワーステアリングの世界ではロストモーション
コネクションとして公知であり、その場合にはパワー失
陥時のフェイルセイフ機構を構成している。
【0033】図4は出願に係る装置を全体的に示すブロ
ック図である。尚、出願に係る装置は、本出願人が先に
提案した特開平5−197423号公報記載の技術を前
提にしている。
【0034】図示の如く、この出願に係る装置は、車両
(図示せず)の適宜位置に取り付けられ、進行方向前方
を撮像するCCDカメラ70と、それが撮像した画像情
報を演算・処理する画像処理部72と、演算・処理され
た画像情報から走行可能な領域を認識する走行可能領域
認識部74と、その走行可能な領域内において車両を走
行させるべき目標経路を設定する目標経路設定部76と
を備える。尚、図示は省略するが、運転席付近の適宜位
置には装置をオン・オフするスイッチが設けられる。
【0035】また、車両のドライブシャフト(図示せ
ず)などの適宜位置には、車両の走行速度Vを検出する
車速センサ80が設けられると共に、車両の中心位置付
近にはヨーレート(車両重心の鉛直軸回りの角速度)γ
を検出するヨーレートセンサ82が設けられる。尚、入
力舵角θおよび出力舵角δを検出するエンコーダ40,
42は先に述べた通りである。
【0036】CPU84はCCDカメラ70の撮像信号
より走行可能領域が確認され、目標経路が設定された
後、後述のようにサーボモータ32への目標舵角θD を
演算して出力し、モータアンプ86を介してサーボモー
タ32を駆動する。
【0037】図5は出願に係る装置の動作を示すフロー
・チャートである。尚、図示のプログラムは例えば10
msごとに起動される。
【0038】以下説明すると、先ずS100でフラッグ
のビットが1にセットされているか否か判断する。ここ
で、フラッグのビット(初期値0)が1にセットされて
いるときは以下に説明するS101からS110までの
制御を行わないものと約束する。
【0039】S100で否定されるときはS101に進
んで前記したセンサ情報を読み込み、S102に進んで
座標上での自車(車両Wとする)の傾斜角度ΘW を算出
する。
【0040】図6を参照して説明すると、出願に係る装
置の動作は先に提案した技術(特開平5−197423
号)を前提とし、前記した目標経路設定部76におい
て、図示の如く、CCDカメラ70より得られた画像情
報から道路線分を抽出し、その抽出した道路線分から走
行可能領域Aを平面的に認識し、そこに予め定められた
規則(走行可能領域の中心に目標経路を設定するなど)
に従って目標経路Mを設定する。
【0041】この場合、目標経路Mは同図に示すよう
に、車両W(自車)を原点o、車両Wの前後方向をx
軸、車幅方向をy軸とするx−y軸座標において、点列
より形成された曲線Mとして表現される。尚、X−Yは
固定座標(即ち、oを原点とする座標)である。
【0042】CPU84は目標経路M上に目標点Pを定
め、車両Wを目標点Pまで到達させる目標点到達ヨーレ
ートγP を求め、目標点Pにおける車両Wの傾斜角度θ
PMと目標経路Mの傾斜角度θPMとの角度偏差ΔθP を求
める。そして、角度偏差ΔθP を減少させるのに要する
ヨーレートの補正分を求めて目標ヨーレートを補正し、
補正目標ヨーレートγm となるような目標舵角δm を求
め、その値となるように舵角制御する。
【0043】ここで、X−Y固定座標における車両Wの
傾斜角度ΘW は具体的には、車両Wの停止時に、車両W
を基準とするx−y相対座標とX−Y固定座標とが一致
するように初期設定しておけば、図5フロー・チャート
が起動される度に、検出したヨーレートγを積分するこ
とで求められる。
【0044】図5フロー・チャートにおいては続いてS
103に進んで車両Wの現在位置を算出する。これは車
両Wのx−y相対座標の原点oのX−Y座標成分(XW,
YW)を求めることを意味する。
【0045】続いてS104に進んで目標点Pを設定す
る。これは目標経路Mをx−y相対座標における点列と
して表現したことから、車両Wの現在の車速Vでx軸方
向に所定の予見時間Tだけ移動した距離xp(=VT)
をx座標成分とする、目標経路M上の点として設定す
る。
【0046】続いてS105に進んで目標ヨーレートγ
m を算出する。
【0047】これは先ず、目標点到達ヨーレートγP 、
即ち、車両Wを現在位置(原点o)から目標点Pに到達
させるための車両Wのヨーレートを適宜な式から求める
ことで行う。続いて目標点Pにおける車両Wと目標経路
Mとの角度偏差ΔθP を求め、角度偏差ΔθP を解消す
るヨーレートの補正分ΔγP を求める。続いて目標ヨー
レートγP から求めたΔγP に補正係数Km (後述)を
乗じて得た積を減算して目標ヨーレートγP を補正する
ことで行う。
【0048】この補正係数Km について説明すると、図
示のフロー・チャートではS101の後、S102以下
の処理と平行してS106およびS107の処理が平行
して行われ、S106で走行可能経路A(前記した走行
可能領域に同じ)の曲率ρ、道幅Dを求め、S107に
進んで曲率ρ、道幅D、車速Vからファジー推論により
補正係数Km を求める。
【0049】これは、走行可能路の曲率などによっては
滑らかに目標経路に収束するのが困難であることに鑑
み、走行経路の曲率や道幅などの状態量に応じて補正係
数を求めると共に、その算出をファジー推論を用いて行
うようにした。尚、その詳細は先に提案した技術に詳細
に述べられているので、ここでの説明は省略する。
【0050】続いてS108に進んで目標ヨーレートγ
P を生ぜしめる舵角を目標舵角δmとして算出する。こ
れはヨーレートと舵角との関係を記述する適宜な式を用
いて行う。
【0051】続いてS109に進んで目標舵角δm とな
るようにサーボモータ32の変位角度の目標値θD を算
出し、S110に進んでサーボモータ32の変位が目標
値θD に一致するようにフィードバック制御する。
【0052】続いてS111に進んで道路車線(レー
ン)の変更があったか否か判断する。即ち、運転者が介
入して操舵を行い、その結果車両Wがそれまでのレーン
から離れて隣のレーンに移行したか否かを目標経路設定
部76の出力から判断する。そしてそれが確認された場
合には、以下に述べるようにS101からS110まで
の制御を中止する。
【0053】S111で肯定される、即ち、車線変更と
判断された場合にはサーボモータ32がロストモーショ
ン機構の限界位置、換言すれば舌58がスリット60の
壁に当接する位置まで駆動されていると推定されること
から、これを元に戻してから上記制御を停止させるよう
に「修復」動作を挿入した。
【0054】即ち、S111で肯定されるときはS11
2に進んで前記フラッグのビットを1にセットし、S1
13に進んでサーボモータ32の目標変位角度θD を零
に設定し、S114に進んでその角度となるようにサー
ボモータ32を低速で駆動制御する。次いでS115に
進んで検出値が零に達したか否か判断し、否定されると
きはS100に戻る。
【0055】そして次回のプログラムループにおいてS
100で肯定されてS113にスキップし、S114を
経由してS115で検出値が零に達したと判断されると
き、プログラムを終了する。この修復動作は例えば2de
g/sec 程度の時間をかけて行う。
【0056】この修復機能がないと直進走行の際にステ
アリングホィール14が真っ直ぐに位置しないので、不
自然な感覚を運転者に与えたり、再度S101からS1
10までの制御を実行する場合に、左右いずれかにサー
ボモータ32を駆動する余裕がない、と言った不都合が
生ずる可能性があるからである。
【0057】尚、S111で否定されるときはS116
に進んでプログラム終了か否か判断し、否定される限り
S100に戻る。即ち、運転者が操舵に介入しようと否
とに係わらず、同じレーン内を走行している場合には引
き続きS101からS110までの制御を継続する。
【0058】上記において、先に提案した技術(特開平
5−197423号)との相違点は、操舵機構が車体側
に固定されていないことに加えて、目標舵角δm を算出
した後、エンコーダ42の値がその目標値になるよう
に、サーボモータ32をフィードバック制御で駆動する
ことにある。そのときのサーボモータの角度変位をθ
(エンコーダ40出力)とすると、δm とθとの間には
次の関係式が成り立つ。 δm =δH +θ/ KW
【0059】但しここで KW :ウォームギア(減速機34)のギア比 δH :運転者がステアリングホィールを介して入力した
操舵角度で絶対空間に対する値 このように、δm とθとが直接計測可能なためδH は上
式により検知できる。
【0060】従って、出力操舵角を検出するエンコーダ
42の検出角度δと目標角度δm との差分があれば、そ
の差分にギア比を乗じた量が、サーボモータ32の目標
角度θD となる。この目標角度と現在のサーボモータの
角度θとの差分を埋めるために、サーボモータが発揮し
なければならないトルクTM は: TM =K0 {KW ( δm −δ)−θ} 但しK0 は
ゲイン定数 で表され、このトルクを発生させる電流をモータアンプ
86は出力する。
【0061】以上詳述してきたように、この実施の形態
に係る装置によるときは運転者は大局的な操舵入力を行
うだけで、あとは自動的にレーンに追従した操舵が行わ
れ、その分運転者の疲労軽減が図られる。運転者がステ
アリングホィールを放してしまうと、前記の如く操舵機
構30は車体側に固定されていないことから、路面から
の反力を受ける部位がなくなるためにステアリングホィ
ールの方は空転し、実質的な操舵は実現しない。
【0062】このために運転者に常時ステアリングホィ
ールを握らせることが必然的に実現できる。また運転者
が大局的な操舵行為を行うために、サーボモータの駆動
する速度は緩やかなもので足りることになり、小型で軽
量なサーボモータでも本発明を実現しうる利点がある。
【0063】例えば緩いカーブに沿って運転している場
合を想定するに、運転者はそのカーブに適した操舵角度
を入力しているので、装置が補正する舵角は運転者の舵
角によってレーンに追従しきれない分のみを補正すれば
良いことになる。道路の曲率が変化しても、運転者はそ
の折々の変化に対応した舵角を入力するので、やはりモ
ータの補正量は少なくて済むと言う利点がある。
【0064】運転者の入力した舵角がその道路の曲率に
対して著しく過不足している場合には、当然のことなが
ら車両はレーンから逸脱を始めるので、運転者は自分の
入力した舵角が不足、又は過剰であることを知ることが
できる。
【0065】但しこの実施の形態によるときは、必ずし
も人間の大局的な操舵入力と装置の目標操舵量との差分
が小さいものとはならず、後述する第3の実施の形態に
比べてサーボモータの容量が大きくなることは否めな
い。例えば運転者が未熟な場合や疲労が著しい場合には
大局的な操舵量が見当違いの量となる可能性があるため
に、サーボモータはある程度の容量を備えるように設計
する必要がある。
【0066】この実施の形態によるときは、例えばほぼ
直線の道路で運転者がステアリングホィールを真っ直ぐ
に保持していた場合にはコラム16は画像情報に基づい
た装置の出力によってレーンに沿うべく前輪は微少な操
舵を与えられるのであるが、たまたまステアリングホィ
ールの操作をしないまま大きな曲率の道路に差しかかる
と、前輪が操舵され、その結果路面からの反力がコラム
16を通じて運転者に伝えられることになる。
【0067】この路面からの反力とは、この技術分野で
は良く知られているが、タイヤに与えられたジオメトリ
に基づいて発生するアライニングトルク( 前輪を真っ直
ぐの直進状態に戻そうとするトルク )のことである。ス
テアリングホィールを操作しないのに車両を直進状態に
戻す方向の操舵トルクを感じ取るわけであるが、その後
に前方のシーンは操舵に応じた挙動を示すので、運転者
は前輪が切れていることを視覚によっても確認できる。
視覚以外にも横加速度が発生しており、その加速度によ
っても旋回状態に車両が置かれていることを知ることが
できる。
【0068】また装置がレーン追従の制御出力をしてい
る場合でも運転者が例えば障害物を避けたり、又は隣の
レーンに移行したいと思ったときは、運転者はステアリ
ングホィールに必要な操舵角度を入力するだけで、簡単
に装置に対してオーバーライドすることができる。
【0069】このときは当然装置は運転者の操舵を打ち
消すような舵角を出力しているが、操舵系に作用してい
るトルクは路面反力だけであるために、サーボモータの
動きのあるなしに係わらずステアリングホィールに伝え
られるトルクは路面反力のみとなり、操舵機構30を車
体に固定した場合がサーボモータが運転者の意志に逆ら
う反力トルクを発生するのに比べて格段にスムースにオ
ーバーライドできる利点がある。
【0070】更に又この実施の形態によるときは、レー
ン中央を走行するように目標舵角δm が決定されること
から、レーンからの逸脱に対して自動的な補正が加えら
れることとなり、例えば横風や路面の凹凸などに起因す
る外乱が加えられて車両をコースから逸脱させようとし
ても、元のコースに自動的に復帰するように補正が加え
られるので、運転者としては上記の外乱に対して殆ど何
もしないでいることができる。
【0071】このことを車両の軌跡で見れば、外乱に対
してコースからのズレが熟練した運転者と同じように収
斂することを意味し、それだけ自車の安定性が増したこ
とになる。また同時に隣のレーンを走行している車両か
ら見れば、回りの走行秩序がそれだけ安定した状態に保
たれるので、デスターブされずに済むと言う利点をもた
らす。
【0072】この実施の形態によるときは、停電等の故
障のときに装置は固着した状態になるために直ちにマニ
アル操舵に移行できる利点がある。また前述のようにス
イッチを介して装置を不作動にして全て運転者が操縦す
る場合でも従来と同じリジットな操舵感覚を楽しむこと
ができる。
【0073】更に又レーンチェンジを終えた後など、装
置が作動を停止したときも基本的にマニアル操舵に移行
するので、その移行時の操舵感覚は自然なものとなり、
商品性を高めることができる。尚、後述の第2の実施の
形態によるときも停電時に結合し通電時には結合を解除
するクラッチをモータと並列に追加するだけで、容易に
この利点を作りだすことができる。
【0074】また今までのレーンから隣のレーンに移行
(車線変更)した場合にはレーン追従走行を禁止するよ
うに構成したから、隣のレーンに移行した後も、元のレ
ーンに戻ろうとするような運転者の意図に反した挙動を
することが防止できる。更に隣のレーンに移行した場合
とか、スイッチを操作して装置を働かないようにした場
合には、サーボモータの位置を中立点にゆっくりと戻す
ように構成したから、ステアリングホィールの位置が傾
いたまま走行することが防止できるし、再度起動させる
場合にサーボモータの制御が左右均等に用意された位置
からスタートできるようになる。
【0075】図7はこの発明の第2の実施の形態を示
す、図1と同様の操舵系の説明である。
【0076】第1の実施の形態ではサーボモータ32を
ステアリングホィール14の内部に収納した構造を示し
たが、その開示からこの発明の実施に当たっては、サー
ボモータ32の配置位置はステアリングホィールの握り
部(リム)14aと操向装置10の間であれば何処でも
良いことが理解できよう。
【0077】そこで、第2の実施の形態ではコラム16
中央にサーボモータ32を設けた例を示す。図7におい
てサーボモータ32はケーシング32a側がステアリン
グホィール14側に固定され、回転軸32b側が減速機
(図示せず)を介して操向装置のピニオン12側に固定
される。また、その間には図8(図7のVIII−VI
II線拡大断面図)に示すようにロストモーション機構
が設けられ、その範囲内(約20度)で両軸は相対変位
できるようにした。尚、減速機にはセルフロック機能を
有しないものを用いた。
【0078】第2の実施の形態ではサーボモータ32へ
の電力供給が停止した場合には、ロストモーションの許
す遊びの最大値まではステアリングホィールを切っても
実質的な操舵が生じない。
【0079】もっとも、ロボット技術の分野ではかかる
電力の供給ストップの場合に自動的に結合するクラッチ
が開発されており、そのクラッチ機構をモータと直列に
配置しておけば、停電と同時にクラッチの結合が行わ
れ、運転者の意志通りの操舵が得られることになる。こ
のクラッチ機構については、本発明の重要な部分を構成
するものではないし、且つロボット技術では公知公用に
供されているために、説明は省略する。
【0080】第2の実施の形態ではサーボモータ32に
付属する減速機にセルフロックの機能がない点を除い
て、第2の実施の形態と構成は異ならない。従って、作
用と効果において同じである。
【0081】図9はこの発明に係る装置の第3の実施の
形態を示す、操舵機構の説明図である。
【0082】第3の実施の形態に示す操舵系はステアリ
ングホィール14と操向装置10、及びこれらを繋ぐコ
ラム16よりなり、操舵機構はコラム16の中間にはプ
ーリ88およびベルト90を介して出力トルクを伝達す
るバイアスモータ92から構成される。バイアスモータ
92の回転量θB は、エンコーダ94を通じて検出され
る。バイアスモータ92の出力トルクは、基本的には第
1の実施の形態で述べた目標舵角δm の算出結果に比例
した大きさに設定する(後述)。
【0083】尚、第3の実施の形態のステアリングホィ
ール14の内部の構造は先の第1の実施の形態と同じ構
成である。従って第3の実施の形態では制御モータが2
個(32,92)存在する。
【0084】図10は第3の実施の形態に係る装置を全
体的に示すブロック図である。第1の実施の形態との相
違は、CPU84に入力される情報にステアリングホィ
ール14に加えられる操舵トルクτが追加されたことで
ある。更には、バイアスモータ92の回転量θB を検出
するエンコーダ94およびバイアスモータ92を駆動す
るモータアンプ96も追加される。
【0085】以下、図11フロー・チャートを参照して
第3の実施の形態に係る装置の動作を説明する。
【0086】先ず、S200でロストモーションの中央
位置に対するステアリングホィール14の位置を検出す
るためにサーボモータ32をゆっくり回転させて両側の
機械的なストッパ12a,12b(図8)に当接したと
きのエンコーダ値を2回読み取り、その平均値をもって
ロストモーションの中央位置(図12に示す)と判断す
る。この作業によりCPU84は、ステアリングホィー
ル14がコラム16に対してどの角度傾いているかをリ
アルタイムに認識することができる。
【0087】続いてS201に進んで各種センサ出力を
読み取ってS202からS209まで進み、S204を
除いて第1の実施の形態と同様の処理を行った後、S2
10に進んでバイアスモータ92の出力トルクTB を、
目標舵角δm に係数KB (適宜設定)を乗じて算出す
る。
【0088】続いてS211に進んでサーボモータ32
の変位角度の目標値θD を検出操舵トルクτに係数KS
( 適宜設定) を乗じて決定し、S212に進んで検出値
θが決定された目標値θD に一致するようにサーボモー
タ32の出力トルクTS を決定する。
【0089】上記で入力操舵トルクをKS 倍した角度の
変位、より具体的には図12に示す如く、入力操舵トル
クτに比例したモータ変位を与えることとする。即ち、
中立点を境に左右対称にモータ変位を設定する。
【0090】かかる制御を行うことにより、モータ機構
は一種のバネの機能を発揮することになる。このように
ストロークとそのストロークにおける反力をもつ仮想的
なバネを制御で作りだす手法自体はロボット工学ではコ
ンプライアンス制御と呼ばれ、公知公用に供されてい
る。
【0091】続いてS213に進んで決定した出力トル
クTB,TS をモータアンプ86,96に出力してバイア
スモータ92とサーボモータ32を駆動する。尚、図1
1に示すプログラムでは第1の実施の形態の図5で述べ
た車線変更(レーンチェンジ)時の行動やその後の「修
復」動作については説明の便宜上、省略した。
【0092】ここで、S204の処理について説明する
と、S203で検出した自車の車幅方向の位置YW に、
ステアリングホィール14に加えられた操舵トルクτに
比例した量(正確には操舵トルクτに係数KC (適宜設
定)を乗じた積)を故意に加えて、これをもって自車の
位置と誤認識させるようにした。
【0093】この操作により自車がレーンに対して当該
量だけズレていると考えたシステムは修正動作に入り、
結果的に自車をレーン内で当該量だけズレたコースを走
行させることになる。この効果については後ほど述べ
る。
【0094】第3の実施の形態では必要な操舵力はバイ
アスモータ92が担うので、運転者から見ればレーンの
曲がりに沿ってステアリングホィールが自動的に適切な
角度曲がろうとしている。従ってそっと手を添えて、誘
導される方向にステアリングホィールを切っていけば、
自然とレーンの曲率に沿った運転が実現することにな
る。
【0095】これは第1の実施の形態のときに、路面か
らの反力がステアリングホィールを直線走行の方に戻そ
うと働くのに比べると反対の方向に誘導されることにな
る。第1の実施の形態では運転者が大局的な操舵を行う
場合に、専ら自らの経験を基に操舵角度を入力していた
のに比べ、第3の実施の形態ではその大局的な操舵角度
まで装置が示唆してくれることになり、運転者にとって
は一層好ましいインターフェイスを構成することができ
る。
【0096】運転者が自分の意志でこの情報に逆らい隣
のレーンに移行したければ、誘導トルクに逆らって操舵
すればよい。その場合にはバイアスモータは自己の出力
トルクとは逆に駆動されることになる(モータと言うよ
りは発電機として働くことになる)が、何ら問題は生じ
ない。
【0097】また誘導トルクに従ってステアリングホィ
ールを操作している場合、ステアリングホィールの位置
がロストモーションの中心位置から離れるに従って、当
該中心位置に引き戻そうとする反力が生じているので、
運転者は図12に示すように、ロストモーションの中心
位置を操舵力で感じ取ることができ、第1の実施の形態
で感じたようなロストモーションの中央部での遊びとは
違った感覚を得ることができる。
【0098】また運転者が遊びの中央位置にステアリン
グホィールを置く結果、自動操舵システムからみれば、
何時もステアリングホィールのセット位置の両側に等し
い制御可能な角度が用意されていることになるので、制
御の上からも好ましい結果をもたらす。
【0099】更に又、加えられた操舵力τに応じて、車
両の現在位置を実際よりは少しずらして処理するため
に、目標コースを同じレーンの内で僅かに変えることが
できる。この機能は、例えばレーン内にタイヤで踏みた
くない小さな物が落ちている場合とか、路肩で工事車両
がいる場合のように少しレーン内の右側を走りたい場合
にはステアリングホィールに少しトルクを加えることで
容易に意志通りの走行が実現できて便利である。また入
力トルクを加えると素直に車が挙動するので、上記の仮
想バネの作用と相まって運転者からみれば前記遊びを事
実上感じ取ることがなくなる。
【0100】ここに開示した例では、操舵トルクに応じ
て目標コースを変更させる技術であるが、操舵トルクの
代わりにステアリングホィール14の握り部14aと操
向装置との間の角度変位を用いても同じ効果を実現でき
る。何故ならバネ系においては変位と力とは強い相関関
係で結ばれているからである。この実施例ではステアリ
ングホィール内部に収納されたモータの回転角度が利用
できる。
【0101】第3の実施の形態についても走行中に横風
等の外乱に対して自動的な舵角補正が行われるので、運
転者は修正操作の煩わしさが半減することになる。また
第3の実施の形態において、装置が人間の操舵量を示唆
するために人間と装置の目標操舵量の間の不一致はより
少なくなり、そのためにステアリングホィール内部のモ
ータは第2の実施の形態に比べて一層小型軽量のもので
済む。
【0102】このモータの小型化、少容量化について第
3の実施の形態の特徴を更に強調すると、例えばこのよ
うな優れた操舵の誘導が行われているにも係わらず人間
の操舵意志と装置の決定舵角とが大いに違う場合を想定
してみる。モータの能力が足りないことは人間の意志決
定に対するモータの補正が追いつかないことを意味する
わけであるが、そもそも何故人間と装置との間にそれほ
ど大きな差が生じているかを考える必要がある。
【0103】その場合には人間がより高度な立場から、
例えばレーンを変更しようとしているとか、高速道路か
ら下りようとしているとかレーン維持とは違うことを意
図しているわけであり、そのときは人間の操舵意志が装
置に対してオーバーライドすると言う本来の目的に照ら
しても合理的なものであり、何ら心配することはない。
【0104】ここでバイアスモータ92をコラム16に
プーリ88およびベルト90で取り付ける例を示して説
明したが、操舵系にバイアストルクを及ぼす機構として
はこれに限定される必要はなく、従来の油圧式パワース
テアリングの内部機構や電動パワーステアリングのソフ
トを変更するだけでバイアストルクを作りだすことがで
き、本出願人が別途提案した出願(特願平7−2469
02号)にこれらの技術は開示されている。
【0105】図13はこの発明の第4の実施の形態を示
すフロー・チャートである。
【0106】第3の実施の形態ではコースを微小量ずら
すのに、現在の自車位置を誤認識させる手法を開示した
が、これ以外にも目標点をずらすことでコースズレを実
現することができることを示す。第4の実施の形態では
図13に示すアルゴリズムのみが第3の実施の形態と異
なり、その他の構成は全て第3の実施の形態と同じであ
る。
【0107】以下説明すると、S300からS304ま
で第3の実施の形態と同様の処理を行った後、S305
に進んで目標点PをY軸方向(車幅方向)において右に
KCτだけ移動させ、これを新規に目標点としてS30
6以降に進んで第3の実施の形態と同様の処理を行うよ
うにした。
【0108】第4の実施の形態も第3の実施の形態と同
じく、レーン中央を走行している場合に路上にタイヤで
踏みつけたくないものなどがあるとき、容易に走行コー
スを微小量だけ変更することができる。
【0109】目標コースを微小量ずらす手法には第3の
実施の形態や第4の実施の形態以外にも、例えば画像処
理部から得られた白線の位置を微小量左右にずらすこと
によっても実現できるし、本実施例から他の多くの手法
が容易に想起できよう。
【0110】図14はこの発明の第5の実施の形態を示
す、ステアリングホィール14の説明上面図である。
【0111】第5の実施の形態にあっては、先の第3の
実施の形態でのステアリングホィール内部の構成を簡素
化して一層生産性を高めたものを示している。第3の実
施の形態のステアリングホィール内部構造が結果として
バネとダンパの組み合わせを制御的に実現していること
に着目し、これを機械的なバネ100とダンパ102
(減衰子)で置換した。
【0112】即ち、ステアリングホィール14には大略
H字状のレバー104がコラム16に固定され、コラム
16とステアリングホィール14とは軸受け106を介
して相対回転自在に結合される。ステアリングホィール
14のスポーク部14bとレバー104との間に上記し
たバネ100とダンパ102が装着される。
【0113】上記構成において、ステアリングホィール
14を回動させると、所定量(約10度)を超えた時点
でスポーク部14bがレバー104の壁104aに当接
し、操舵力がレバー104からコラム106に伝達され
る。
【0114】第5の実施の形態も、コラム16を駆動す
るバイアスモータ92(図示省略)が設けられる点は第
3の実施の形態と同じである。
【0115】第5の実施の形態にあっては作用の点では
第3の実施の形態とほぼ同様であると共に、効果として
は第3の実施の形態に比べて軽量、安価で信頼性も高
い。特にステアリングホィール14の内部のスペースが
著しく節約できるために、エアバックなどのデバイスと
スペース上の競合が生じにくい利点がある。
【0116】反面でバネ特性の設定に際してその設計自
由度が制約されることは否めない。またクラッチなどの
機構を設けない場合、図11フロー・チャートに示す制
御を停止した場合にはバネの弾性の分だけ剛性感が低下
するので、操舵系全体のゴムマウントを含めた剛性配分
を設計する必要がある。
【0117】また図示の如く、装置のハードウェアやソ
フトウェアに故障が生じた場合に備えて、その相対運動
の最大値を規定するように機械的なストッパ(14b,
104a)を設けたことから、万一の故障の場合でもマ
ニアル操舵で障害物を回避することが可能となる。
【0118】図15はこの発明の第6の実施の形態を示
す、図14と同様のステアリングホィールの説明上面図
である。
【0119】第6の実施の形態に係るステアリングホィ
ール14は、第5の実施の形態のステアリングホィール
におけるバネ100とダンパ102の組み合わせ構造を
単純なゴム110で置き換えた。他の構成は第5の実施
の形態と同様である。ゴムの特性は良く知られているよ
うに弾性がある反面、内部抵抗があって変位に対してヒ
ステリシスを示す。これは一種のダンパが挿入されたの
と等価である。
【0120】ゴムの利用によりステアリングホィール1
4をコラム16に対して装着する設計上の利点は、第5
の実施の形態では相対運動をする2つの部材間に精度の
必要な軸受け機構と機械的なストッパが必要であったも
のが、必要ではなくなることである。
【0121】尚、第5、第6の実施の形態においては高
価トルクセンサを廃して、安価なポテンショメータ(変
位検出手段)200で代用するようにした。即ち、図1
6に示す如く、ポテンショアーム206はスリット20
4によりステアリングホィール14に同期して回転し、
前記ステアリングホィール14の回転角を検出する。
【0122】上記の如く、走行中の車の前方道路の車線
状態を知る第1の手段(70,72)と、自車の道路車
線に対する現在の位置関係を知る第2の手段(74,7
6)と、前記第1、第2の手段の出力から前方道路車線
に対する自車の位置関係を維持するために必要な操舵量
(目標舵角δm)を算出する第3の手段(84)と、現在
の操舵量θを検出する第4の手段(40)と、前記第3
の手段が算出した操舵量(目標舵角δm)と第4の手段が
検出した操舵量θとの差分が少なくなるように操向装置
(10)を駆動する第1の駆動手段(32)とからなる
と共に、前記駆動手段をステアリングホィールの握り部
(14a)と前記操向装置(10)との間に配置する如
く構成した。
【0123】更には、走行中の車の前方道路の車線状態
を知る第1の手段(70,72)と、自車の道路車線に
対する現在の位置関係を知る第2の手段(74,76)
と、前記第1、第2の手段の出力から前方道路車線に対
する自車の位置関係を維持するために必要な操舵量(目
標舵角δm)を算出する第3の手段と、現在の操舵量θを
検出する第4の手段(40)と、車体と操向装置(1
0)との間にあって前記第3の手段が算出した操舵量
(目標舵角δm)と第4の手段が検出した操舵量θとの差
分が少なくなるように前記操向装置を駆動する第2の駆
動手段(92)と、前記操向装置10に対するステアリ
ングホィールの握り部(14a)の相対角度を変更し得
る相対角度可変手段(32)とからなる如く構成した。
【0124】前記相対角度可変手段(32)は、例えば
ステアリングホィールの握り部(14a)と前記操向装
置(10)との間に設けられた第1の駆動手段(3
2)、あるいはステアリングホィールの握り部(14
a)と前記操向装置との間に設けられた弾性体(11
0)、あるいはステアリングホィールの握り部(14
a)と前記操向装置(10)との間に設けられた弾性体
(100)と減衰子(102)との組み合わせからな
る。
【0125】更に、前記第1の駆動手段(32)が駆動
状態にあるときステアリングホィールの握り部(14
a)と前記操向装置(30)の間に相対運動が生じ、前
記第1の駆動手段(32)が非駆動状態にあるとき前記
相対運動が生じない(34)ように構成した。また、前
記第1の駆動手段(32)は少なくともその駆動力伝達
経路に逆方向からの力伝達を防止する不可逆伝達機構
(34)を含む如く構成した。
【0126】更に、ステアリングホィール(14)に加
えられた操舵力の方向と大きさτを検出するトルク検出
手段(48)を含み、前記トルク検出手段(48)の出
力に関連付けて前記相対角度変更手段(32)の目標相
対角度を決定する(θD =KS τ) よう構成した。
【0127】更に、前記ステアリングホィールの握り部
(14a)と操向装置(10)との相対角度に関して、
基準となる位置角度(θD =0)を設定し、この基準位
置からの相対角度の変位に応じて前記相対角度を減少さ
せる方向に前記第1の駆動手段(32)を駆動するよう
に構成した。
【0128】更に、前記第2の手段(70,72)の出
力により車両が走行車線を変更したことが判明したと
き、前記第1の駆動手段(32)の作動を停止する(図
5のS111)ように構成した。また、前記第2の手段
(70,72)の出力により車両が走行車線を変更した
ことが判明したとき、前記第1の駆動手段(32)は操
向装置を所定の角度(θD =0)に向けて駆動するよう
に構成した。
【0129】更に、ステアリングホィールに加えられた
操舵力の方向と大きさτを検出するトルク検出手段(4
8)を含み、前記トルク検出手段の出力に関連付けて前
記維持すべき自車と前方車線との相対位置関係を変更す
る(YW =YW −KC τまたはP=P−KC τ) ように
構成した。
【0130】更に、前記操向装置(10)は、ステアリ
ングホィールの握り部(14a)と操向装置間の相対変
位を検出する変位検出手段(40,200)を含み、前
記変位検出手段の出力θに関連付けて前記の維持すべき
自車と前方車線との相対位置関係を変更するように構成
した。
【0131】更に、前記第2の手段(74,76)の出
力に前記トルク検出手段(48)の出力又は前記変位検
出手段の出力に応じた量を影響させることで、前記の維
持すべき自車と前方車線との相対位置関係を変更する
(YW =YW −KC τまたはP=P−KC τ) ように構
成した。
【0132】更に、目標とする自車と前方車線との相対
位置関係に前記トルク検出手段の出力又は前記変位検出
手段の出力に応じた量を影響させることで、前記の維持
すべき自車と前方車線との相対位置関係を変更する(Y
W =YW −KC τまたはP=P−KC τ) ように構成し
た。
【0133】更に、前記ステアリングホィールの握り部
(14a)と操向装置との間にあって両者の相対運動を
所定の角度の範囲に規制する機械的な規制手段(12
a,12b,58,60,14b,104a)を設けた
如く構成した。
【0134】尚、上記した第1ないし第6の実施の形態
において、操向装置はラックアンドピニオンである必然
性はないし、またパワーステアリングであるか、マニア
ルステアリングであるかも問題ではない。
【0135】また、第3の実施の形態などで示したバイ
アスモータ92は操向装置がパワーステアリングの場合
には必ずしも必須条件ではなく、パワーステアリングが
本来持っている駆動力発生装置で代用できる。例えば先
に本出願人が特願平7−246902号で提案したよう
に、電動式のパワーステアリングではソフトウエアを変
更するだけで容易に実現できる
【0136】また、上記した第1ないし第6の実施の形
態において、前方の車線情報を得るのにCCDカメラ7
0を用いたが、それに限定されるべきではなく、他の手
法による場合でも適用可能である。例えば近年道路側に
磁気を帯びた目印を埋め込み、この磁気を頼りにレーン
内を走行させる試みが提案されているが、この手法と現
在よりも更に精密なナビゲーション情報が実用化されれ
ばCCDカメラ情報に変えてこれらの情報を用いること
ができる。
【0137】
【発明の効果】運転者が、常時、装置(システム)と協
調関係を保ちつつ、その意志と装置の決定とが異なると
きは何時でも直ちに介入できる、マンマシーンのインタ
ーフェイスを兼ね備えた、セミ自動操舵の概念を有する
と共に、マニアル操舵に切替えるときに自然な感覚で切
替えることができる。
【0138】更に、自動運転に要するエネルギーが従来
技術に比べて少なくて済み、従って既存のレイアウトに
大きな変更を加えることがなく、装置が微少な補正操作
を行う際に、その修正操作の方向を運転者にとっても大
局的な操作の方向と一致させることで、運転者の大局的
な操作を助長させ、一層マンマシーンの協調を図ること
ができる。更に、具体的な商品設計に際して、よりコン
パクトでより信頼性が高く、結果的に安価な形態で提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る車両の操舵角補正装置のうちの
ステアリングホィールを含む操舵系の構成を示す説明上
面図である。
【図2】図1装置の操舵機構を内蔵するステアリングホ
ィールを運転席から見たときの説明平面断面図である。
【図3】図2のIII−III線拡大断面図である。
【図4】この発明に係る車両の操舵角補正装置を全体的
に示すブロック図である。
【図5】図4の装置の動作を示すフロー・チャートであ
る。
【図6】図5のフロー・チャートが前提とする、本出願
人が先に提案した制御を説明する説明図である。
【図7】この発明の第2の実施の形態を示す、図1と同
様の操舵系の構成を示す説明上面図である。
【図8】図7のVIII−VIII線拡大断面図であ
る。
【図9】この発明の第3の実施の形態を示す、図1と同
様の操舵系の構成を示す説明上面図である。
【図10】第3の実施の形態に係る装置を全体的に示す
ブロック図である。
【図11】図10の装置の動作を示すフロー・チャート
である。
【図12】図11フロー・チャートに示す制御を説明す
る説明図である。
【図13】この発明の第4の実施の形態に係る装置の動
作を示すフロー・チャートである。
【図14】この発明の第5の実施の形態に係る装置の操
舵機構を示す、運転席側から見たステアリングホィール
の説明平面断面図である。
【図15】この発明の第6の実施の形態に係る装置の操
舵機構を示す、運転席側から見たステアリングホィール
の説明平面断面図である。
【図16】図15のXVI−XVI線拡大断面図であ
る。
【符号の説明】
10 操向装置 14 ステアリングホィール 14a ステアリングホィールの握り部(リム) 16 コラム 30 操舵機構 32 サーボモータ 24 減速機(ウォームギヤ) 40 エンコーダ(変位検出手段) 42 エンコーダ(変位検出手段) 48 トルクセンサ(トルク検出手段) 58 舌(ストッパ) 60 スリット(ストッパ) 70 CDカメラ 72 画像処理部 74 走行可能領域認識部 76 目標経路設定部 80 車速センサ 82 ヨーレートセンサ 92 バイアスモータ 94 エンコーダ(変位検出手段) 100 バネ(弾性体) 102 ダンパ(減衰子) 110 ゴム(弾性体) 200 ポテンショメータ(変位検出手段)

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行中の車の前方道路の車線状態を知る
    第1の手段と、自車の道路車線に対する現在の位置関係
    を知る第2の手段と、前記第1、第2の手段の出力から
    前方道路車線に対する自車の位置関係を維持するために
    必要な操舵量を算出する第3の手段と、現在の操舵量を
    検出する第4の手段と、前記第3の手段が算出した操舵
    量と第4の手段が検出した操舵量との差分が少なくなる
    ように操向装置を駆動する第1の駆動手段とからなると
    共に、前記駆動手段をステアリングホィールの握り部と
    前記操向装置との間に配置したことを特徴とする車両の
    操舵角補正装置。
  2. 【請求項2】 走行中の車の前方道路の車線状態を知る
    第1の手段と、自車の道路車線に対する現在の位置関係
    を知る第2の手段と、前記第1、第2の手段の出力から
    前方道路車線に対する自車の位置関係を維持するために
    必要な操舵量を算出する第3の手段と、現在の操舵量を
    検出する第4の手段と、車体と操向装置との間にあって
    前記第3の手段が算出した操舵量と第4の手段が検出し
    た操舵量との差分が少なくなるように前記操向装置を駆
    動する第2の駆動手段と、前記操向装置に対するステア
    リングホィールの握り部の相対角度を変更し得る相対角
    度可変手段とからなることを特徴とする車両の操舵角補
    正装置。
  3. 【請求項3】 前記相対角度可変手段はステアリングホ
    ィールの握り部と前記操向装置との間に設けられた第1
    の駆動手段からなることを特徴とする請求項第2項記載
    の車両の操舵角補正装置。
  4. 【請求項4】 前記相対角度可変手段はステアリングホ
    ィールの握り部と前記操向装置との間に設けられた弾性
    体よりなることを特徴とする請求項第2項記載の車両の
    操舵角補正装置。
  5. 【請求項5】 前記相対角度可変手段はステアリングホ
    ィールの握り部と前記操向装置との間に設けられた弾性
    体と減衰子との組み合わせからなることを特徴とする請
    求項第2項記載の車両の操舵角補正装置。
  6. 【請求項6】 前記第1の駆動手段が駆動状態にあると
    きステアリングホィールの握り部と前記操向装置の間に
    相対運動が生じ、前記第1の駆動手段が非駆動状態にあ
    るとき前記相対運動が生じないように構成したことを特
    徴とする請求項第1項または第3項記載の車両の操舵角
    補正装置。
  7. 【請求項7】 前記第1の駆動手段は少なくともその駆
    動力伝達経路に逆方向からの力伝達を防止する不可逆伝
    達機構を含むことを特徴とする請求項第1項または第3
    項記載の車両の操舵角補正装置。
  8. 【請求項8】 ステアリングホィールに加えられた操舵
    力の方向と大きさを検出するトルク検出手段を含み、前
    記トルク検出手段の出力に関連付けて前記相対角度変更
    手段の目標相対角度を決定するよう構成したことを特徴
    とする請求項第2項ないし第7項のいずれかに記載の車
    両の操舵角補正装置。
  9. 【請求項9】 前記ステアリングホィールの握り部と操
    向装置との相対角度に関して、基準となる位置角度を設
    定し、この基準位置からの相対角度の変位に応じて前記
    相対角度を減少させる方向に前記第1の駆動手段を駆動
    するように構成したことを特徴とする請求項第1項、第
    3項および第6項ないし第8項のいずれかに記載の車両
    の操舵角補正装置。
  10. 【請求項10】 前記第2の手段の出力により車両が走
    行車線を変更したことが判明したとき、前記第1の駆動
    手段の作動を停止するように構成したことを特徴とする
    請求項第1項、第3項および第6項ないし第8項のいず
    れかに記載の車両の操舵角補正装置。
  11. 【請求項11】 前記第2の手段の出力により車両が走
    行車線を変更したことが判明したとき、前記第1の駆動
    手段は前記操向装置を所定の角度に向けて駆動するよう
    に構成したことを特徴とする請求項第1項、第3項およ
    び第6項ないし第10項のいずれかに記載の車両の操舵
    角補正装置。
  12. 【請求項12】 ステアリングホィールに加えられた操
    舵力の方向と大きさを検出するトルク検出手段を含み、
    前記トルク検出手段の出力に関連付けて前記の維持すべ
    き自車と前方車線との相対位置関係を変更するように構
    成したことを特徴とする請求項第2項ないし第11項の
    いずれかに記載の車両の操舵角補正装置。
  13. 【請求項13】 ステアリングホィールの握り部と操向
    装置間の相対変位を検出する変位検出手段を含み、前記
    変位検出手段の出力に関連付けて前記の維持すべき自車
    と前方車線との相対位置関係を変更するように構成した
    ことを特徴とする請求項第2項ないし第11項のいずれ
    かに記載の車両の操舵角補正装置。
  14. 【請求項14】 前記第2の手段の出力に前記トルク検
    出手段の出力又は前記変位検出手段の出力に応じた量を
    影響させることで、前記の維持すべき自車と前方車線と
    の相対位置関係を変更するように構成したことを特徴と
    する請求項第12項または第13項記載の車両の操舵角
    補正装置。
  15. 【請求項15】 目標とする自車と前方車線との相対位
    置関係に前記トルク検出手段の出力又は前記変位検出手
    段の出力に応じた量を影響させることで、前記の維持す
    べき自車と前方車線との相対位置関係を変更するように
    構成したことを特徴とする請求項第12項または第13
    項記載の車両の操舵角補正装置。
  16. 【請求項16】 前記ステアリングホィールの握り部と
    操向装置との間にあって両者の相対運動を所定の角度の
    範囲に規制する機械的な規制手段を用意したことを特徴
    とする請求項第1項ないし第15項のいずれかに記載の
    車両の操舵角補正装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6408236B2 (en) 2000-06-27 2002-06-18 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Automotive vehicle steering control device
JP2005125853A (ja) * 2003-10-22 2005-05-19 Aisin Seiki Co Ltd 車両のレーン走行支援装置
KR20130112358A (ko) * 2012-04-03 2013-10-14 현대모비스 주식회사 차선 유지 보조시 발생하는 손실토크를 보상하는 조향제어장치
JP2018122683A (ja) * 2017-01-31 2018-08-09 いすゞ自動車株式会社 ステアリング装置
JP2021099562A (ja) * 2019-12-20 2021-07-01 株式会社東海理化電機製作所 制御装置およびプログラム

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