JPH09127402A - 撮像装置 - Google Patents

撮像装置

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JPH09127402A
JPH09127402A JP7283414A JP28341495A JPH09127402A JP H09127402 A JPH09127402 A JP H09127402A JP 7283414 A JP7283414 A JP 7283414A JP 28341495 A JP28341495 A JP 28341495A JP H09127402 A JPH09127402 A JP H09127402A
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area
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Application number
JP7283414A
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English (en)
Inventor
Nobuhiro Takeda
伸弘 竹田
敏和 ▲柳▼井
Toshikazu Yanai
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スミアの影響を低減でき、被写体の合焦情報
を正しく検出できる撮像装置を提供する。 【解決手段】 固体撮像素子における、受光領域8の一
部である測距領域の信号電荷を、不感光領域9に高速で
転送し、その間水平CCD4に転送された不感光領域9
および受光領域8の不要電荷を水平ドレインゲート6を
介して水平ドレイン7に排出し、その後、測距領域の信
号電荷を低速で1ライン毎に水平CCD4に転送し、続
いて水平CCD4により電荷検出部5に転送され出力さ
れた信号電圧を用いて合焦情報を検出する。測距領域の
信号電荷は高速転送されるので、スミアの影響が低減で
きる。不感光領域9を受光領域8の1/10以下としロ
ーコストとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、固体撮像素子の出力信
号の一部を用いて、被写体像の合焦状態を検出する測距
機構を備えた撮像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近のスチルカメラやビデオカメラにお
いては、誰もが手軽に間違いなくピントのあった被写体
像を撮れるようにするため、被写体の距離に応じて撮影
レンズが自動的に合焦位置まで移動するオートフォーカ
ス(AF=自動焦点調節)が広く採用されている。オー
トフォーカスは被写体像の合焦状態を何等かの手法で検
出し、検出された情報を基に撮影光学系を移動させ撮像
面に被写体像を合焦させる機構であり、合焦状態の検出
手法の違いにより、幾つかの方式に分類される。特にビ
デオカメラ等の電子カメラにおいては、撮像素子の出力
信号を利用したオートフォーカス方式が現在の主流であ
る。この方式は、完全なTTL測距方式であり、オート
フォーカス系と撮影系の調整が不要であること、測距の
ために特別な光学系やセンサ等が不要であること等から
合焦精度に優れ、装置の小型化,低価格化に適してい
る。
【0003】撮像素子の出力信号を利用したオートフォ
ーカス方式の一例として、山登りAF方式がある。山登
りAF方式は、撮像素子から得られる出力信号の高周波
数成分の大きさをもとに撮影光学系を制御して合焦させ
る方式である。
【0004】図4に示すように、撮影光学系のフォーカ
スレンズ401を前後させた場合、撮像素子402の撮
像面と被写体像の結像位置との距離(デフォーカス量)
を横軸にとり、撮像素子の出力信号の高周波成分強度を
縦軸にとれば、高周波成分の大きさは、合焦点で最大と
なり焦点ずれが大きいほど減少する山の形状を描く。こ
の山の方向を判別し、撮影光学系を制御して、山を登っ
て頂上に到達し合焦するのが山登りAF方式の原理であ
る。
【0005】電子カメラに用いられる撮像素子には主に
インターライン型CCDが用いられる。図5にインター
ライン型CCDの構成図を示す。インターライン型CC
Dは、2次元に配列されたフォトダイオード1と、この
フォトダイオード1に蓄積された信号電荷を読み出すた
めの読出しゲート2と、読出しゲート2を介して読み出
された信号電荷を垂直方向に転送するための垂直CCD
3と、垂直方向に転送され信号電荷を水平方向に転送す
る水平CCD4と、水平方向の転送端の、周知のフロー
ティングディフュージョンアンプを用いた電荷検出部5
とにより構成される。通常、フォトダイオード1以外の
部分はアルミニウム等により遮光されている。フォトダ
イオード1に入射した光は光電変換され蓄積される。蓄
積された信号電荷はφV1あるいはφV3に重畳された
信号読出しパルスにより、読出しゲート2を介して垂直
CCDのφV1あるいはφV3電極下に読み出される。
垂直CCD3に読み出された信号電荷は、4相の垂直転
送パルスφV1〜φV4により、1水平走査毎に1ライ
ンずつ水平CCD4に転送される。信号読出しパルスと
垂直転送パルスを工夫することで、フレーム蓄積読出
し、フィールド蓄積読出しを実現している。水平CCD
4に転送された信号電荷は、2相の水平転送パルスφH
1,φH2により、順次電荷検出部5に転送され、信号
電荷が信号電圧に変換されて固体撮像素子から外部に出
力される。
【0006】
【発明が解決しようとしている課題】固体撮像素子の画
像信号を劣化させる要因の1つにスミアがある。スミア
とは、垂直CCDで電荷を転送している時に、光が直接
垂直CCDに漏れ込み電荷が発生する、あるいはフォト
ダイオードで発生した電荷がゲートを通らずに垂直CC
Dに漏れ込む事により発生するノイズで、例えば周囲の
暗い場面でスポット光を撮影すると、縦に白いラインが
入ってしまう現象である。このようなスミアが発生する
と、従来の、固体撮像素子の出力信号を用いたオートフ
ォーカス方式においては、本来の被写体でなくスミアに
合焦するようにオートフォーカス装置が誤動作する場合
があり、被写体に合焦することが出来ないという問題が
生じていた。
【0007】本発明は、この問題を解決するためなされ
たもので、被写体の合焦情報を正しく検出することので
きる撮像装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は垂直転送周波数とスミアが反比例にあるこ
とに着目し、測距時においては、測距領域の信号電荷を
水平CCD側の不感光領域に高速で転送し、その後、1
水平走査毎に1ラインずつ水平CCDに転送し出力され
る信号を用いて合焦情報を検出することで、測距領域の
信号電荷へのスミアを低減し、被写体の合焦情報を正し
く検出する。
【0009】詳しくは、撮像装置を次の(1)〜(9)
のとおりに構成する。
【0010】(1)同一半導体基板上に受光領域と不感
光領域と水平転送部と電荷検出部とを設け、前記受光領
域は2次元に配列された光電変換素子と垂直方向に電荷
を転送する垂直転送部を有し、前記垂直転送部の延長上
に前記不感光領域が配置され、この不感光領域の垂直方
向の延長上に水平転送部が配置され、この水平転送部の
水平方向の延長上に電荷検出部が配置され、前記受光領
域の一部である測距領域の垂直方向の画素数が、前記不
感光領域の垂直方向の画素数以下である固体撮像素子
と、この固体撮像素子に被写体像を結像する撮影光学系
と、前記測距領域の出力信号を用いて被写体像の合焦状
態を検出する合焦検出手段と、制御手段とを備えた撮像
装置であって、前記制御手段は、前記測距領域の信号電
荷を、前記不感光領域に高速で転送させ、その間前記水
平転送部に転送された前記不感光領域および前記受光領
域の不要電荷を排出させ、その後、前記測距領域の信号
電荷を低速で前記水平転送部に転送させ、この水平転送
部により前記電荷検出部に転送させ、この電荷検出部か
ら出力された信号を用いて前記合焦検出手段により被写
体像の合焦状態を検出させるものである撮像装置。
【0011】(2)同一半導体基板上に受光領域と不感
光領域と水平転送部と電荷検出部とを設け、前記受光領
域は2次元に配列された光電変換素子と垂直方向に電荷
を転送する垂直転送部を有し、前記垂直転送部の延長上
に前記不感光領域が配置され、この不感光領域の垂直方
向の延長上に水平転送部が配置され、この水平転送部の
水平方向の延長上に電荷検出部が配置され、前記受光領
域の一部である測距領域の垂直方向の画素数−1の数
が、前記不感光領域の垂直方向の画素数以下である固体
撮像素子と、この固体撮像素子に被写体像を結像する撮
影光学系と、前記測距領域の出力信号を用いて被写体像
の合焦状態を検出する合焦検出手段と、制御手段とを備
えた撮像装置であって、前記制御手段は、前記測距領域
の信号電荷を、前記不感光領域および前記水平転送部に
高速で転送させ、その間水平転送部に転送された前記不
感光領域および前記受光領域の不要電荷を排出させ、そ
の後、前記水平転送部に転送された測距領域の信号電荷
を前記水平転送部により電荷検出部に転送させ、以降、
順次、測距領域の信号電荷を低速で前記水平転送部に転
送させ、この水平転送部により前記電荷検出部に転送さ
せ、この電荷検出部から出力された信号を用いて前記合
焦検出手段により被写体像の合焦状態を検出させるもの
である撮像装置。
【0012】(3)不感光領域の垂直方向の画素数が受
光領域の垂直方向の画素数の1/10以下である前記
(1),(2)記載の撮像装置。
【0013】(4)不要電荷の排出は、水平転送部を駆
動し電荷検出部に電荷を転送することにより行われる前
記(1),(2),(3)のいずれかに記載の撮像装
置。
【0014】(5)不要電荷の排出は、受光領域等と同
一の半導体基板上に水平ドレインが設けられ、この水平
ドレインが水平転送部の垂直方向の延長上に配置され、
不要電荷が前記水平転送部で所定量以上になった場合、
前記水平ドレインに排出することにより行われる前記
(1),(2),(3)のいずれかに記載の撮像装置。
【0015】(6)不要電荷の排出は、受光領域等と同
一の半導体基板上に水平ドレインゲートと水平ドレイン
が設けられ、前記水平ドレインゲートは水平転送部の垂
直方向の延長上に配置され、前記水平ドレインは前記水
平ドレインゲートの垂直方向の延長上に配置され、前記
水平ドレインゲートに電圧を印加して不要電荷を前記水
平ドレインに排出することにより行われるものである前
記(1),(2),(3)のいずれかに記載の撮像装
置。
【0016】(7)合焦検出手段は、測距領域の被写体
像の高周波成分の大きさから合焦状態を算出するもので
ある前記(1)〜(6)のいずれかに記載の撮像装置。
【0017】(8)合焦検出手段は、撮影光学系の異な
った瞳位置を通った光を時間的に前後して前記固体撮像
素子上に結像させる手段が設けられ、それぞれの時間で
取り込まれた前記固体撮像素子から得られた測距領域に
結像された被写体像の出力信号の相関演算により、合焦
情報を算出するようにしたものである前記(1)〜
(6)のいずれかに記載の撮像装置。
【0018】(9)合焦検出手段は、撮影光学系の異な
った瞳位置を通った光を前記固体撮像素子上に同時に結
像させるために複数の開口部を持つ遮光板が光路内に設
けられ、前記固体撮像素子から得られた前記固体撮像素
子の測距領域に結像された被写体像の出力信号から自己
相関関数を計算し、計算された自己相関関数から合焦情
報を算出するようにしたものである(1)〜(6)のい
ずれかに記載の撮像装置。
【0019】
【発明の実施の形態】以下本発明を撮像装置の実施例に
より詳しく説明する。
【0020】
【実施例】
(実施例1)図1に実施例1である“撮像装置”で用い
る固体撮像素子の構成を示す。図1において、1はフォ
トダイオード、2は読出しゲート、3は垂直CCD、4
は水平CCD、5は電荷検出部、6は水平ドレインゲー
ト、7は水平ドレイン、8は受光領域、9は不感光領域
である。従来の撮像素子と同様に、フォトダイオード1
以外の部分はアルミニウム等により遮光されている。不
感光領域9は、ダーク領域901とダミー領域902か
らなる。ダーク領域901は画素構造は受光領域8と同
様であるが、フォトダイオード1に光が入射しないよう
に、その上面にアルミニウムあるいは黒フィルタ等によ
る遮光層が設けられている。ダミー領域902はフォト
ダイオード1および読出しゲート2がなく垂直CCD3
だけで構成されている画素である。水平ドレインゲート
6は水平CCD4の延長上に配置され、水平ドレイン7
は水平ドレインゲート6の延長上に配置される。
【0021】通常撮影時おいて、従来と同様に、フォト
ダイオード1で光電変換され蓄積された信号電荷は、φ
V1あるいはφV3に重畳された信号読出しパルスによ
り、読出しゲート2を介して垂直CCD3のφV1ある
いはφV3電極下に読み出される。垂直CCD3に読み
出された信号電荷は、4相の垂直転送パルスφV1〜φ
V4により、1水平走査毎に1ラインずつ水平CCD4
に転送される。水平CCD4に転送された信号電荷は2
相の水平転送パルスφH1,φH2により順次電荷検出
部5に転送され、信号電荷が信号電圧に変換されて固体
撮像素子から外部に出力される。
【0022】図2に本実施例における測距時の画像領域
を示す。図1と同様に、8は受光領域、9は不感光領域
である。802は測距領域であり、この領域の出力信号
を用いて測距を行なう。801,803は測距領域以外
の受光領域である。測距領域以外の受光領域801の垂
直方向の画素数をa、測距領域802の垂直方向の画素
数をb、測距領域以外の受光領域803の垂直方向の画
素数をc、不感光領域9の垂直方向の画素数をdとす
る。本実施例の撮像素子においては不感光領域9がダー
ク領域901とダミー領域902とにより構成されてい
るが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば
ダミー領域だけ、あるいはダーク領域だけで構成されて
いてもよい。
【0023】図3に本実施例の、測距時の撮像素子の駆
動タイミングを示す。
【0024】図1,図2,図3を用いて本実施例におけ
る測距時の撮像素子駆動方法を説明する。
【0025】本実施例においては、測距領域802の垂
直方向の画素数bと不感光領域9の垂直方向の画素数d
との関係が、b≦dである。なお、不感光領域の垂直方
向の画素数dは、少ないほうが撮像素子の面積が縮小す
るため、コストの観点から感光領域8の1/10以下と
することが望ましい。
【0026】時刻t1で、撮像素子のフォトダイオード
1に蓄積された信号は電荷読出しゲート2を介して垂直
CCD3に転送される。時刻t2で、水平ドレインゲー
ト6のハイレベルの電圧φDGを印加する。また、信号
電荷が水平CCD4の方向に通常の転送より高速で転送
されるように、垂直CCD3の高速駆動パルスをφV
1,φV2,φV3,φV4電極に印加する。高速で転
送された電荷は、水平ドレインゲート6のポテンシャル
が下がっているので、電荷は水平CCD3,水平ドレイ
ンゲート6を介して、水平ドレイン7に掃き捨てられ
る。不感光領域9と測距領域以外の受光領域801の電
荷が掃き捨てられた、すなわち垂直CCD3で、d+a
の画素数分転送した時刻t3で、水平ドレインゲート6
のローレベルの電圧φDGを印加し水平ドレインゲート
6のポテンシャルを上げる。この時、測距領域802の
信号電荷は全て不感光領域9に転送されている。その
後、水平CCD4を駆動し水平CCD3内に残留する不
要電荷を掃き捨てる。
【0027】時刻t4から、測距領域802の信号電荷
を出力し終わる時刻t5まで、垂直CCD3は、通常の
転送速度で駆動され、1水平走査毎に1ラインずつ水平
CCD4に転送される。水平CCD4に転送された信号
電荷は2相の水平転送パルスφH1,φH2により順次
電荷検出部5に転送され、信号電荷が信号電圧に変換さ
れて固体撮像素子から外部に出力される。撮像素子の出
力信号は、不図示の高周波成分検出器等から成る測距機
構により、撮影光学系を制御して被写体に合焦させる。
【0028】本実施例の撮像装置においては、測距のた
めの信号電荷は垂直CCD3を高速で不感光領域9に転
送されるため、測距時のスミアが低減される。
【0029】本実施例においては、合焦検出に測距領域
の画像信号の高周波成分を用いているが、本発明はこれ
に限らず時分割位相差AF方式、あるいは自己相関位相
差AF方式を用いる形で実施することもできる。
【0030】図6を用いて、時分割位相差AF方式の原
理を説明する。 601は撮影光学系、602は撮像素
子、603は第1の瞳位置604と第2の瞳位置605
とを分離するための第1の遮光板、606は不図示の駆
動機構により第1の瞳位置604あるいは第2の瞳位置
605のどちらかが遮光される様に駆動される第2の遮
光板、607は後ピン状態の時の撮像素子、608は前
ピン状態の時の撮像素子を表す。図6において、撮像素
子が602の位置にある場合には、合焦状態では第1の
瞳を通った光束と第2の瞳を通った光束とが撮像素子上
の同じ位置に結像する。また後ピン状態では撮像素子が
607の位置にあるため第1の瞳を通った光束はa1の
位置に、第2の瞳を通った光束はa2の位置に、ややぼ
けた状態で撮像素子上に結像する。前ピン状態では撮像
素子が608の位置にあるため第1の瞳を通った光束は
b1の位置に、第2の瞳を通った光束はb2の位置に、
ややぼけた状態で撮像素子上に結像する。
【0031】第2の遮光板606で第1の瞳を遮光し、
第1の撮像を行い、前述の如く撮像素子に測距時の駆動
パルスを印加し、撮像素子より出力される測距領域内の
画像信号を得る。第2の遮光板606を第2の瞳を遮光
するように移動し、第2の撮像を行い前述の如く撮像素
子に測距時の駆動パルスを印加し、撮像素子より出力さ
れる測距領域内の画像信号を得る。得られた2枚の測距
領域内の画像信号のずれ量を相関演算で検出する。撮影
光学系によってずれ量と像面移動量、所謂デフォーカス
量との関係は決まっているのでそのずれ量からデフォー
カス量を求める。そのデフォーカス量から、レンズの繰
り出し量を求め、レンズを移動し合焦させる。時分割位
相差AF方式は相関演算を用いるのでスミアがあるとそ
の影響を受けやすいが、図1に示す撮像素子およびその
駆動方法と組み合わせることにより、スミアの影響を低
減できる。また画像の高周波成分を用いる場合に比べ、
合焦のためのレンズ繰り出し量が2回の撮影で得られる
ため、短時間に合焦状態に出来る。
【0032】図7を用いて自己相関位相差AF方式の原
理を説明する。図7において、図6と同一の構成要素に
ついては同一の番号を付しその説明を省略する。自己相
関位相差AF方式では第1の瞳と第2の瞳を通過した被
写体像が同時に撮像素子に結像するため非合焦の状態に
おいては被写体像は2重像として結像する。
【0033】元信号をf(t)とし、その自己相関関数
をC(τ)とすると自己相関関数C(τ)は一般に
【0034】
【数1】
【0035】と表わされる。ここで、Tは相関演算の範
囲を表わす。実際の計算は撮像素子から出力される離散
的なデータにたいして行われるため、元信号f(τ)は
撮像素子上の座標を用いてx(i,j)と表現できる。
ここで、i は水平方向の座標を表わし、jは垂直方向の
座標を表わす。x(i,j)を用いると自己相関関数C
(m,n)は、次の(2)式のように表わされる。
【0036】
【数2】
【0037】(2)式においてI は水平方向の相関演算
の範囲を表わし、Jは垂直方向の相関演算の範囲を表わ
す。
【0038】自己相関位相差AF方式の合焦検出は、1
回の撮像により得られる撮像素子の出力信号から、その
2点間の自己相関を前記(2)式をもとに計算し、その
ピーク位置からデフォーカス量を求める。そのデフォー
カス量から、レンズの繰り出し量を求め、レンズを移動
し合焦させる。自己相関位相差AF方式の場合も相関演
算を用いるのでスミアがあるとその影響を受けやすい
が、図1に示す撮像素子およびその駆動方法と組み合わ
せることにより、スミアの影響を低減できる。また、合
焦のためのレンズ繰り出し量が1回の撮影で得られるた
め、さらに短時間に合焦状態に出来る。
【0039】以上説明したように、本発明によれば、測
距時に、測距領域の信号電荷を水平CCD側の不感光領
域に高速で転送し、その後、1水平走査毎に1ラインず
つ水平CCDに転送し出力される信号を用いて合焦情報
を検出しているので、スミアの影響を低減でき、被写体
の合焦情報を正しく検出することができる。
【0040】なお、実施例1においては、測距時の不要
電荷掃捨てのため撮像素子の水平ドレインゲートにパル
スを印加しているが、ゲートのポテンシャルを固定にす
ることも可能である。この場合、ゲートを駆動する回路
が不要になる。
【0041】また、実施例1においては、測距時の不要
電荷掃捨てのため撮像素子の水平ドレインを用いている
が、水平CCDを駆動し電荷検出部を用いて電荷の掃捨
てを行なってもよい。この場合、撮像素子に水平ドレイ
ンゲート,水平ドレインが不要となり、撮像素子の構造
が簡略化される。
【0042】また、本実施例1においては、垂直CCD
3への信号電荷読出しがφV1とφV3を同一フィール
ド内で行ない電荷を加算して読み出すいわゆるフィール
ド蓄積読出しで示しているが、フレーム蓄積読出しで行
なってもよい。また、実施例1においては、垂直CCD
3の高速転送を、不感光領域9と測距領域以外の受光領
域801の電荷が掃捨てられる、すなわち垂直CCD3
で、d+aの画素数分転送するまで行なっているが、本
発明はこれに限定されるものではなく、測距領域802
の信号電荷が不感光領域9に高速転送されていればよ
い。しかし実施例1のようにしたほうが測距動作に要す
る時間が短く出来る。
【0043】(実施例2)図8に実施例2である“撮像
装置”における測距時の撮像素子の駆動タイミングを示
す。本実施例においても図1と同構成の固体撮像素子を
用いる。
【0044】図1,図2,図8を用いて本実施例の測距
時の撮像素子駆動方法を説明する。
【0045】本実施例においては、測距領域802の垂
直方向の画素数bと不感光領域9の垂直方向の画素数d
との関係が、b−1≦dである。不感光領域の垂直方向
の画素数dは、少ないほうが撮像素子の面積が縮小する
ため、コストの観点から受光領域の1/10以下とする
ことが望ましいのは実施例1と同様である。
【0046】時刻t1で、撮像素子のフォトダイオード
1に蓄積された信号電荷は読出しゲート2を介して垂直
CCD3に転送される。時刻t2で、水平ドレインゲー
ト6のハイレベルの電圧を印加する。また、信号電荷が
水平CCD4の方向に通常の転送より高速で転送される
ように、垂直CCD3の高速駆動パルスをφV1,φV
2,φV3,φV4電極に印加する。高速で転送された
電荷は、水平ドレインゲート6のポテンシャルが下がっ
ているので、電荷は水平CCD4,水平ドレインゲート
6を介して、水平ドレイン7に掃き捨てられる。不感光
領域9と測距領域以外の受光領域801の電荷が掃き捨
てられる、すなわち垂直CCD3で、d+aの画素数分
転送した時刻t3で、水平ドレインゲート6のローレベ
ルの電圧を印加し水平ドレインゲート6のポテンシャル
を上げる。この時、測距領域802の信号電荷は全て不
感光領域9に転送されていが、さらに垂直CCD3を1
画素だけ高速駆動する。この時、水平CCD4には測距
領域802の最初の1水平ライン分の信号電荷が転送さ
れるので、その後、2相の水平転送パルスφH1,φH
2により順次電荷水平CCD4を駆動し、以後、測距領
域802の信号電荷を出力し終わる時刻t5まで、垂直
CCD3は、通常の転送速度で駆動され、1水平走査毎
に1ラインずつ水平CCD4に転送し、水平CCD4に
転送された信号電荷を2相の水平転送パルスφH1,φ
H2により順次電荷検出部5に転送することで信号電荷
が信号電圧に変換されて固体撮像素子から外部に出力さ
れる。撮像素子の出力信号は、実施例1と同様に種々の
測距機構により、撮影光学系を制御して被写体に合焦さ
せる。
【0047】本実施例の撮像装置においては、水平CC
Dを不感光領域と同様に用いるため、不感光領域を水平
CCD分、少なく出来る。
【0048】本実施例に関しても実施例1と同様にフィ
ールド蓄積読出し,フレーム蓄積読出しのどちらにおい
ても実施できる。
【0049】以上説明したように、本実施例によれば、
実施例1と同様に、スミアの影響を低減でき、被写体の
合焦情報を正しく検出でき、更に実施例1に比べて少な
くとも1水平ライン分の転送時間だけ測距に要する時間
を短く出来る。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
測距領域の信号電荷へのスミアを低減でき、被写体の合
焦情報を正しく検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1で用いる固体撮像素子の構成を示す
【図2】 測距時の画像領域を示す図
【図3】 実施例1における測距時の撮像素子の駆動タ
イミングを示す図
【図4】 山登りAF方式の原理説明図
【図5】 インターライン型CCDの構成を示す図
【図6】 時分割位相差AF方式の原理説明図
【図7】 自己相関位相差AF方式の原理説明図
【図8】 実施例2における測距時の撮像素子の駆動タ
イミングを示す図
【符号の説明】
1 フォトダイオード 2 読出しゲート 3 垂直CCD 4 水平CCD 5 電荷検出部 6 水平ドレインゲート 7 水平ドレイン 8 受光領域 9 不感光領域

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一半導体基板上に受光領域と不感光領
    域と水平転送部と電荷検出部とを設け、前記受光領域は
    2次元に配列された光電変換素子と垂直方向に電荷を転
    送する垂直転送部を有し、前記垂直転送部の延長上に前
    記不感光領域が配置され、この不感光領域の垂直方向の
    延長上に水平転送部が配置され、この水平転送部の水平
    方向の延長上に電荷検出部が配置され、前記受光領域の
    一部である測距領域の垂直方向の画素数が、前記不感光
    領域の垂直方向の画素数以下である固体撮像素子と、こ
    の固体撮像素子に被写体像を結像する撮影光学系と、前
    記測距領域の出力信号を用いて被写体像の合焦状態を検
    出する合焦検出手段と、制御手段とを備えた撮像装置で
    あって、前記制御手段は、前記測距領域の信号電荷を、
    前記不感光領域に高速で転送させ、その間前記水平転送
    部に転送された前記不感光領域および前記受光領域の不
    要電荷を排出させ、その後、前記測距領域の信号電荷を
    低速で前記水平転送部に転送させ、この水平転送部によ
    り前記電荷検出部に転送させ、この電荷検出部から出力
    された信号を用いて前記合焦検出手段により被写体像の
    合焦状態を検出させるものであることを特徴とする撮像
    装置。
  2. 【請求項2】 同一半導体基板上に受光領域と不感光領
    域と水平転送部と電荷検出部とを設け、前記受光領域は
    2次元に配列された光電変換素子と垂直方向に電荷を転
    送する垂直転送部を有し、前記垂直転送部の延長上に前
    記不感光領域が配置され、この不感光領域の垂直方向の
    延長上に水平転送部が配置され、この水平転送部の水平
    方向の延長上に電荷検出部が配置され、前記受光領域の
    一部である測距領域の垂直方向の画素数−1の数が、前
    記不感光領域の垂直方向の画素数以下である固体撮像素
    子と、この固体撮像素子に被写体像を結像する撮影光学
    系と、前記測距領域の出力信号を用いて被写体像の合焦
    状態を検出する合焦検出手段と、制御手段とを備えた撮
    像装置であって、前記制御手段は、前記測距領域の信号
    電荷を、前記不感光領域および前記水平転送部に高速で
    転送させ、その間水平転送部に転送された前記不感光領
    域および前記受光領域の不要電荷を排出させ、その後、
    前記水平転送部に転送された測距領域の信号電荷を前記
    水平転送部により電荷検出部に転送させ、以降、順次、
    測距領域の信号電荷を低速で前記水平転送部に転送さ
    せ、この水平転送部により前記電荷検出部に転送させ、
    この電荷検出部から出力された信号を用いて前記合焦検
    出手段により被写体像の合焦状態を検出させるものであ
    ることを特徴とする撮像装置。
  3. 【請求項3】 不感光領域の垂直方向の画素数が受光領
    域の垂直方向の画素数の1/10以下であることを特徴
    とする請求項1または請求項2記載の撮像装置。
  4. 【請求項4】 不要電荷の排出は、水平転送部を駆動し
    電荷検出部に電荷を転送することにより行われることを
    特徴とする請求項1,請求項2,請求項3のいずれかに
    記載の撮像装置。
  5. 【請求項5】 不要電荷の排出は、受光領域等と同一の
    半導体基板上に水平ドレインが設けられ、この水平ドレ
    インが水平転送部の垂直方向の延長上に配置され、不要
    電荷が前記水平転送部で所定量以上になった場合、前記
    水平ドレインに排出することにより行われることを特徴
    とする請求項1,請求項2,請求項3のいずれかに記載
    の撮像装置。
  6. 【請求項6】 不要電荷の排出は、受光領域等と同一の
    半導体基板上に水平ドレインゲートと水平ドレインが設
    けられ、前記水平ドレインゲートは水平転送部の垂直方
    向の延長上に配置され、前記水平ドレインは前記水平ド
    レインゲートの垂直方向の延長上に配置され、前記水平
    ドレインゲートに電圧を印加して不要電荷を前記水平ド
    レインに排出することにより行われるものであることを
    特徴とする請求項1,請求項2,請求項3のいずれかに
    記載の撮像装置。
  7. 【請求項7】 合焦検出手段は、測距領域の被写体像の
    高周波成分の大きさから合焦状態を算出するものである
    ことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載
    の撮像装置。
  8. 【請求項8】 合焦検出手段は、撮影光学系の異なった
    瞳位置を通った光を時間的に前後して前記固体撮像素子
    上に結像させる手段が設けられ、それぞれの時間で取り
    込まれた前記固体撮像素子から得られた測距領域に結像
    された被写体像の出力信号の相関演算により、合焦情報
    を算出するようにしたものであることを特徴とする請求
    項1〜請求項6のいずれかに記載の撮像装置。
  9. 【請求項9】 合焦検出手段は、撮影光学系の異なった
    瞳位置を通った光を前記固体撮像素子上に同時に結像さ
    せるために複数の開口部を持つ遮光板が光路内に設けら
    れ、前記固体撮像素子から得られた前記固体撮像素子の
    測距領域に結像された被写体像の出力信号から自己相関
    関数を計算し、計算された自己相関関数から合焦情報を
    算出するようにしたものであるを特徴とする請求項1〜
    請求項6のいずれかに記載の撮像装置。
JP7283414A 1995-10-31 1995-10-31 撮像装置 Pending JPH09127402A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1717860A1 (en) * 1999-05-31 2006-11-02 Sony Corporation Solid-state imaging device

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1717860A1 (en) * 1999-05-31 2006-11-02 Sony Corporation Solid-state imaging device

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