JPH09124626A - 新規な1,4−ベンゾチアジン誘導体 - Google Patents
新規な1,4−ベンゾチアジン誘導体Info
- Publication number
- JPH09124626A JPH09124626A JP30386595A JP30386595A JPH09124626A JP H09124626 A JPH09124626 A JP H09124626A JP 30386595 A JP30386595 A JP 30386595A JP 30386595 A JP30386595 A JP 30386595A JP H09124626 A JPH09124626 A JP H09124626A
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- JP
- Japan
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- compound
- formula
- acid
- benzothiadine
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- Nitrogen- Or Sulfur-Containing Heterocyclic Ring Compounds With Rings Of Six Or More Members (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】2-アミノベンゼンチオールとクロロアセトニト
リルによりS−アルキル化を行って得られたスルフィド
体に種々の酸化剤を作用して得られるスルホキシド、ス
ルホン化合物を酸−アルコール溶液にてPinner型環化反
応を試み、種々の1,4-ベンゾチアジン誘導体を得ること
を目的とする。 【解決手段】式(12)で表される新規な1,4-ベンゾチ
アジン誘導体、ならびに式(7)および式(8)で表さ
れる新規な1,4-ベンゾチアジン誘導体の互変異性体。
リルによりS−アルキル化を行って得られたスルフィド
体に種々の酸化剤を作用して得られるスルホキシド、ス
ルホン化合物を酸−アルコール溶液にてPinner型環化反
応を試み、種々の1,4-ベンゾチアジン誘導体を得ること
を目的とする。 【解決手段】式(12)で表される新規な1,4-ベンゾチ
アジン誘導体、ならびに式(7)および式(8)で表さ
れる新規な1,4-ベンゾチアジン誘導体の互変異性体。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、医薬品、農薬として
有用性が期待される新規な1,4-ベンゾチアジン誘導体に
関するものである。
有用性が期待される新規な1,4-ベンゾチアジン誘導体に
関するものである。
【0002】
【発明の技術的な背景】従来、下記式に示すように2-ア
ミノベンゼンチオール(1)とクロロアセトニトリルに
よりS−アルキル化を行って得られたスルフィド体
(2)を酸−アルコール溶液にて環化させる、所謂Pinn
er型環化反応後、塩酸処理することにより1,4-ベンゾチ
アジン(4)が得られることが知られている。
ミノベンゼンチオール(1)とクロロアセトニトリルに
よりS−アルキル化を行って得られたスルフィド体
(2)を酸−アルコール溶液にて環化させる、所謂Pinn
er型環化反応後、塩酸処理することにより1,4-ベンゾチ
アジン(4)が得られることが知られている。
【0003】
【式1】
【0004】そこで、本願発明者等はスルフィド体
(2)に種々の酸化剤を作用させて得られたスルホキシ
ド、スルホン化合物を酸−アルコール溶液にてPinner型
環化反応を試みたところ、種々の新規な1,4-ベンゾチア
ジン誘導体が得られた。
(2)に種々の酸化剤を作用させて得られたスルホキシ
ド、スルホン化合物を酸−アルコール溶液にてPinner型
環化反応を試みたところ、種々の新規な1,4-ベンゾチア
ジン誘導体が得られた。
【0005】
【課題を解決するための手段】この結果より、この発明
では下記構造式(12)で示される新規な1,4-ベンゾチア
ジン誘導体及び下記構造式(7)及び(8)で示される
新規な1,4-ベンゾチアジン誘導体の互変異性体を提案す
るものである。
では下記構造式(12)で示される新規な1,4-ベンゾチア
ジン誘導体及び下記構造式(7)及び(8)で示される
新規な1,4-ベンゾチアジン誘導体の互変異性体を提案す
るものである。
【0006】
【化1】
【0007】なお、式中Rはメチル、エチル、プロピ
ル、ブチル、ヘキシル、シクロヘキシルに代表される炭
素数1〜6の鎖状或は環状のアルキル基である。
ル、ブチル、ヘキシル、シクロヘキシルに代表される炭
素数1〜6の鎖状或は環状のアルキル基である。
【0008】
【化2】
【0009】即ち、スルフィド体(2)に酸化剤を作用
させて得られたスルホキシド体(10)に酸−アルコール溶
液を用いてPinner型環化反応を試みたところ、下記式に
示すように環化と同時にアルコールによるPummerer反応
が進行して構造式(12)の3-アミノ-2- 置換-2H-1,4-ベン
ゾチアジンが得られた。
させて得られたスルホキシド体(10)に酸−アルコール溶
液を用いてPinner型環化反応を試みたところ、下記式に
示すように環化と同時にアルコールによるPummerer反応
が進行して構造式(12)の3-アミノ-2- 置換-2H-1,4-ベン
ゾチアジンが得られた。
【0010】
【式2】
【0011】ここで、スルフィド体(2)の酸化には、
m-クロロ過安息香酸(MCPBA) 等の酸化剤を使用する方
法、過酸化水素と酢酸等の酸による方法、過酸化水素と
五酸化バナジウム等の金属触媒による方法等を採用する
ことができる。
m-クロロ過安息香酸(MCPBA) 等の酸化剤を使用する方
法、過酸化水素と酢酸等の酸による方法、過酸化水素と
五酸化バナジウム等の金属触媒による方法等を採用する
ことができる。
【0012】また、スルフィド体(2)に酸化剤を作用
させて得られたスルホン体(5)に酸−アルコール溶液
を用いてPinner型環化反応を試みたところ、下記式に示
すように閉環後、塩酸処理によりチアジン1,1-ジオキシ
ド(7)(8)が得られた。なお、チアジン1,1-ジオキ
シド(7)(8)は互変異性を示すことが明らかになっ
た。
させて得られたスルホン体(5)に酸−アルコール溶液
を用いてPinner型環化反応を試みたところ、下記式に示
すように閉環後、塩酸処理によりチアジン1,1-ジオキシ
ド(7)(8)が得られた。なお、チアジン1,1-ジオキ
シド(7)(8)は互変異性を示すことが明らかになっ
た。
【0013】
【式3】
【0014】ここで、スルフィド体(2)の酸化には、
過酸化水素と五酸化バナジウム等の金属触媒による方法
を採用することができる。
過酸化水素と五酸化バナジウム等の金属触媒による方法
を採用することができる。
【0015】
【実施例】以下、この発明の実施例を示す。 (A)スルフィド体(2)の合成 <試薬> 2-アミノベンゼンチオール 5.00g(39.9mmol) クロロアセトニトリル 4.52g(59.9mmol) 10wt% 水酸化ナトリウム溶液 24.00g(59.9mmol) <操作>200ml 三ッ口フラスコに2-アミノベンゼンチオ
ールと10wt% 水酸化ナトリウム溶液を加え、室温で3分
間撹拌した。そこにクロロアセトニトリルを滴下し室温
で3時間撹拌した。反応後、2.4NHClaq.で中和させ酢酸
エチルで抽出を行った。その有機相を飽和食塩水で数回
洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥後ろ過し
水流アスピレーター減圧によるロータリーエバポレター
にて溶媒留去を行い、粗製のS-シアノメチル−2-アミノ
ベンゼンチオールを得た。 <精製>カラム管に70/230メッシュのシリカゲルを層高
25cmに充填し、展開溶媒としてヘキサン:酢酸エチル=
4:1 を用い、Rf値=0.20の油状物質である精製された目
的物を得た。収量5.59g(収率84.6mol%)
ールと10wt% 水酸化ナトリウム溶液を加え、室温で3分
間撹拌した。そこにクロロアセトニトリルを滴下し室温
で3時間撹拌した。反応後、2.4NHClaq.で中和させ酢酸
エチルで抽出を行った。その有機相を飽和食塩水で数回
洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥後ろ過し
水流アスピレーター減圧によるロータリーエバポレター
にて溶媒留去を行い、粗製のS-シアノメチル−2-アミノ
ベンゼンチオールを得た。 <精製>カラム管に70/230メッシュのシリカゲルを層高
25cmに充填し、展開溶媒としてヘキサン:酢酸エチル=
4:1 を用い、Rf値=0.20の油状物質である精製された目
的物を得た。収量5.59g(収率84.6mol%)
【0016】(B)スルホキシド体(10)の合成 <試薬> S-シアノメチル−2-アミノベンゼンチオール 0.50g(3.05mmol) 35wt% 過酸化水素水 0.59g(6.07mmol) 酢酸 10ml <操作>100ml 三ッ口フラスコ中の酢酸にS-シアノメチ
ル−2-アミノベンゼンチオールを加え、35wt% 過酸化水
素水をゆっくりと滴下し室温で24時間撹拌した。反応
後、水道水で希釈し10wt% 水酸化ナトリウム水溶液で中
和を行った。酢酸エチルにて抽出し飽和食塩水で数回の
洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。乾燥後、水
流アスピレータ−減圧によるロータリーエバポレーター
で酢酸エチルを留去し、粗製の2-アミノフェニルシアノ
メチルスルホキシドを得た。 <精製>カラム管に70/230メッシュのシリカゲルを層高
25cmに充填し、展開溶媒としてヘキサン:酢酸エチル=
3:2 を使用し、Rf値=0.18の油状物質である精製された
目的物を得た。収量0.39g(収率70.3mol%) 。
ル−2-アミノベンゼンチオールを加え、35wt% 過酸化水
素水をゆっくりと滴下し室温で24時間撹拌した。反応
後、水道水で希釈し10wt% 水酸化ナトリウム水溶液で中
和を行った。酢酸エチルにて抽出し飽和食塩水で数回の
洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。乾燥後、水
流アスピレータ−減圧によるロータリーエバポレーター
で酢酸エチルを留去し、粗製の2-アミノフェニルシアノ
メチルスルホキシドを得た。 <精製>カラム管に70/230メッシュのシリカゲルを層高
25cmに充填し、展開溶媒としてヘキサン:酢酸エチル=
3:2 を使用し、Rf値=0.18の油状物質である精製された
目的物を得た。収量0.39g(収率70.3mol%) 。
【0017】(C)スルホン体(5)の合成 <試薬> S-シアノメチル−2-アミノベンゼンチオール 1.00g(6.10mmol) 8wt%過酸化水素水-tert-ブタノール溶液 9.07g(21.34mmol) 五酸化バナジウム 0.01g(0.05mmol) tert- ブタノール 17ml <操作>8wt%過酸化水素水−tert- ブタノール溶液に五
酸化バナジウムを溶解させ、tert- ブタノール7ml で希
釈した。この溶液をS-シアノメチル−2-アミノベンゼン
チオールとtert- ブタノール10mlの入った100ml 三ッ口
フラスコ中に、室温でゆっくりと滴下し3時間撹拌し
た。反応後、ろ過を行い五酸化バナジウムを除去し、水
流アスピレーター減圧によるロータリーエバポレーター
にてtert- ブタノールを留去した。その後、酢酸エチル
にて抽出を行い飽和食塩水で数回洗浄した。無水硫酸ナ
トリウムによる乾燥後、溶媒を留去させ粗製の2-アミノ
フェニルシアノメチルスルホンを得た。 <精製>カラム管に70/230メッシュのシリカゲルを層高
25cmに充填し、展開溶媒としてヘキサン:酢酸エチル=
3:2 を使用し、Rf値=0.33 の油状物質である精製された
目的物を得た。収量0.49g(収率41.3mol%) 。
酸化バナジウムを溶解させ、tert- ブタノール7ml で希
釈した。この溶液をS-シアノメチル−2-アミノベンゼン
チオールとtert- ブタノール10mlの入った100ml 三ッ口
フラスコ中に、室温でゆっくりと滴下し3時間撹拌し
た。反応後、ろ過を行い五酸化バナジウムを除去し、水
流アスピレーター減圧によるロータリーエバポレーター
にてtert- ブタノールを留去した。その後、酢酸エチル
にて抽出を行い飽和食塩水で数回洗浄した。無水硫酸ナ
トリウムによる乾燥後、溶媒を留去させ粗製の2-アミノ
フェニルシアノメチルスルホンを得た。 <精製>カラム管に70/230メッシュのシリカゲルを層高
25cmに充填し、展開溶媒としてヘキサン:酢酸エチル=
3:2 を使用し、Rf値=0.33 の油状物質である精製された
目的物を得た。収量0.49g(収率41.3mol%) 。
【0018】実施例1 (D)2-アミノフェニルシアノメチルスルホキシドの環
化 <試薬> 2-アミノフェニルシアノメチルスルホキシド 0.42g(2.33mmol) 5wt%塩化水素−エタノール溶液 5.11g(7.00mmol) <操作>2-アミノフェニルシアノメチルスルホキシドの
入った100ml ナスフラスコに、5wt%塩化水素−エタノー
ル溶液を加え、90℃で1時間加熱還流した。反応後、水
流アスピレーター減圧によるロータリーエバポレーター
にてエタノールを留去し、粗製の塩酸塩化合物(11)を得
た。これを水に溶解させ飽和炭酸水素ナトリウム水溶液
で液性を弱アルカリにした後、ろ過を行った。ろ過物を
メタノールに溶解させ、無水硫酸ナトリウムによる乾燥
後、溶媒留去を行い粗製物を得た。 <精製>カラム管に70/230メッシュのシリカゲルを層高
25cmに充填し、展開溶媒としてヘキサン:酢酸エチル=
1:4 を使用し、Rf値=0.13 の結晶化合物を得た。収量0.
238g、m.p.112 〜116 ℃。 <同定>まず、1H- NMR(CDCl3)スペクトルにおけるこの
化合物の塩酸塩(11)のNH、NH、HCl のケミカルシフトがHi
rano等の報告と類似し、IRスペクトルからニトリル基の
吸収が確認されないことから、環化が進行したものと判
断した。この化合物の1H-NMR(CDCl3) スペクトル(図
1)は、δ5.93(br)にNH2 基、δ4.99(s.1H)に2位メチ
ル基のピークが現れた。また、S-R 基はR=エチルの場
合、δ1.20(t,3H)にメチル基、δ3.51(m,1H),3.86(m,1
H) にメチレン基がAB系分裂となって確認された。こ
のことからエチルメチレン基はジアステレオトピックな
関係にあると判断できる。更に、MSSSスペクトル(図
2)より(m/z)208(M+)が認められ、IRスペクトル(図
3)から1064cm-1にエーテル結合の吸収が現れた以上の
ことから、得られた結晶化合物は3-アミノ−2-置換−2H
-1,4- ベンゾチアジン(12)であることを同定した。
化 <試薬> 2-アミノフェニルシアノメチルスルホキシド 0.42g(2.33mmol) 5wt%塩化水素−エタノール溶液 5.11g(7.00mmol) <操作>2-アミノフェニルシアノメチルスルホキシドの
入った100ml ナスフラスコに、5wt%塩化水素−エタノー
ル溶液を加え、90℃で1時間加熱還流した。反応後、水
流アスピレーター減圧によるロータリーエバポレーター
にてエタノールを留去し、粗製の塩酸塩化合物(11)を得
た。これを水に溶解させ飽和炭酸水素ナトリウム水溶液
で液性を弱アルカリにした後、ろ過を行った。ろ過物を
メタノールに溶解させ、無水硫酸ナトリウムによる乾燥
後、溶媒留去を行い粗製物を得た。 <精製>カラム管に70/230メッシュのシリカゲルを層高
25cmに充填し、展開溶媒としてヘキサン:酢酸エチル=
1:4 を使用し、Rf値=0.13 の結晶化合物を得た。収量0.
238g、m.p.112 〜116 ℃。 <同定>まず、1H- NMR(CDCl3)スペクトルにおけるこの
化合物の塩酸塩(11)のNH、NH、HCl のケミカルシフトがHi
rano等の報告と類似し、IRスペクトルからニトリル基の
吸収が確認されないことから、環化が進行したものと判
断した。この化合物の1H-NMR(CDCl3) スペクトル(図
1)は、δ5.93(br)にNH2 基、δ4.99(s.1H)に2位メチ
ル基のピークが現れた。また、S-R 基はR=エチルの場
合、δ1.20(t,3H)にメチル基、δ3.51(m,1H),3.86(m,1
H) にメチレン基がAB系分裂となって確認された。こ
のことからエチルメチレン基はジアステレオトピックな
関係にあると判断できる。更に、MSSSスペクトル(図
2)より(m/z)208(M+)が認められ、IRスペクトル(図
3)から1064cm-1にエーテル結合の吸収が現れた以上の
ことから、得られた結晶化合物は3-アミノ−2-置換−2H
-1,4- ベンゾチアジン(12)であることを同定した。
【0019】また、このスルホキシド体(2)の環化反
応において、種々の第一、第二アルコールを使用して同
様の実験を行った。その結果、同様な反応性を示すこと
が明らかとなった。その収率等を下記の表1に示す。
応において、種々の第一、第二アルコールを使用して同
様の実験を行った。その結果、同様な反応性を示すこと
が明らかとなった。その収率等を下記の表1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】実施例2 (E)2-アミノフェニルシアノメチルスルホンの環化 <試薬> 2-アミノフェニルシアノメチルスルホン 0.94g(4.80mmol) 5wt%塩化水素−エタノール溶液 10.50g(14.40mmol) <操作>2-アミノフェニルシアノメチルスルホンの入っ
た100ml ナスフラスコに、5wt%塩化水素−エタノール溶
液を加え、95℃で1時間加熱乾留した。反応後、水流ア
スピレーター減圧によるロータリーエバポレーターにて
エタノールを留去し、粗製の塩酸塩化合物(6)を得
た。これを水に溶解させ飽和炭酸水素ナトリウム水溶液
で液性を弱アルカリにした後、ろ過を行った。ろ過物を
メタノールに溶解させ、無水硫酸ナトリウムによる乾燥
後、溶媒留去を行い粗製化合物を得た。 <精製>カラム管に70/230メッシュのシリカゲルを層高
25cmに充填し、展開溶媒としてクロロホルム:メタノー
ル=20:1を用い、Rf値=0.07の結晶化合物を得た。収量
0.45g ( 収率48.3mol%)、m.p 192 〜195 ℃。 <同定>この化合物は1H-NMRスペクトル(図4)、13C-1
HCOSY(DMSO-d6)スペクトルからδ4.25(s,2H,CH2),4.86
(d,1H,CH),5.73(br,2H,NH2),7.08 〜7.69(m,aromatic-H
& NH2),9.98(br,1H,NH) のピーク、MASSスペクトルより
(m/z)196にM+が認められた。更に、この化合物を酸処理
し塩(6)としたときの、1H-NMR(DMSO-d6) スペクトル
がδ5.33(br,2H,CH2),7.56〜8.01(m,4H,aromatic-H) と
単一化合物を示すことから得られた結晶化合物はチアジ
ン1,1-ジオキシド(7)(8)の互変異性体であること
を同定した。なお、互変異性体(7)(8)間の2位の
プロトンの移動は重水素置換したNMR スペクトル(図
5)より確認した。
た100ml ナスフラスコに、5wt%塩化水素−エタノール溶
液を加え、95℃で1時間加熱乾留した。反応後、水流ア
スピレーター減圧によるロータリーエバポレーターにて
エタノールを留去し、粗製の塩酸塩化合物(6)を得
た。これを水に溶解させ飽和炭酸水素ナトリウム水溶液
で液性を弱アルカリにした後、ろ過を行った。ろ過物を
メタノールに溶解させ、無水硫酸ナトリウムによる乾燥
後、溶媒留去を行い粗製化合物を得た。 <精製>カラム管に70/230メッシュのシリカゲルを層高
25cmに充填し、展開溶媒としてクロロホルム:メタノー
ル=20:1を用い、Rf値=0.07の結晶化合物を得た。収量
0.45g ( 収率48.3mol%)、m.p 192 〜195 ℃。 <同定>この化合物は1H-NMRスペクトル(図4)、13C-1
HCOSY(DMSO-d6)スペクトルからδ4.25(s,2H,CH2),4.86
(d,1H,CH),5.73(br,2H,NH2),7.08 〜7.69(m,aromatic-H
& NH2),9.98(br,1H,NH) のピーク、MASSスペクトルより
(m/z)196にM+が認められた。更に、この化合物を酸処理
し塩(6)としたときの、1H-NMR(DMSO-d6) スペクトル
がδ5.33(br,2H,CH2),7.56〜8.01(m,4H,aromatic-H) と
単一化合物を示すことから得られた結晶化合物はチアジ
ン1,1-ジオキシド(7)(8)の互変異性体であること
を同定した。なお、互変異性体(7)(8)間の2位の
プロトンの移動は重水素置換したNMR スペクトル(図
5)より確認した。
【0022】
【発明の効果】以上要するに、この発明によれば酸−ア
ルコール溶液を用いたPinner型環化反応により新規な1,
4-ベンゾチアジン誘導体を得ることができた。
ルコール溶液を用いたPinner型環化反応により新規な1,
4-ベンゾチアジン誘導体を得ることができた。
【図1】 実施例1で得られた化合物の1H-NMR(CDCl3)
スペクトル
スペクトル
【図2】 実施例1で得られた化合物のMSSSスペクトル
【図3】 実施例1で得られた化合物のIRスペクトル
【図4】 実施例2で得られた化合物の1H-NMRスペクト
ル
ル
【図5】 実施例2で得られた化合物を重水素置換した
場合の1H-NMRスペクトル
場合の1H-NMRスペクトル
Claims (2)
- 【請求項1】 下記構造式で表される新規な1,4-ベンゾ
チアジン誘導体。 【化1】 式中、Rは炭素数1 〜6 鎖状或は環状のアルキル基 - 【請求項2】 下記構造式で表される新規な1,4-ベンゾ
チアジン誘導体の互変異性体。 【化2】
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30386595A JPH09124626A (ja) | 1995-10-27 | 1995-10-27 | 新規な1,4−ベンゾチアジン誘導体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30386595A JPH09124626A (ja) | 1995-10-27 | 1995-10-27 | 新規な1,4−ベンゾチアジン誘導体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09124626A true JPH09124626A (ja) | 1997-05-13 |
Family
ID=17926214
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30386595A Pending JPH09124626A (ja) | 1995-10-27 | 1995-10-27 | 新規な1,4−ベンゾチアジン誘導体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09124626A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1998050372A1 (de) * | 1997-05-02 | 1998-11-12 | Schering Aktiengesellschaft | Substituierte heterocyclen und deren verwendung in arzneimitteln |
-
1995
- 1995-10-27 JP JP30386595A patent/JPH09124626A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1998050372A1 (de) * | 1997-05-02 | 1998-11-12 | Schering Aktiengesellschaft | Substituierte heterocyclen und deren verwendung in arzneimitteln |
US6191127B1 (en) * | 1997-05-02 | 2001-02-20 | Schering Aktiengesellschaft | Substituted heterocycles and their use in medicaments |
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