JPH09124550A - エステル化合物の製造方法 - Google Patents

エステル化合物の製造方法

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Publication number
JPH09124550A
JPH09124550A JP7289539A JP28953995A JPH09124550A JP H09124550 A JPH09124550 A JP H09124550A JP 7289539 A JP7289539 A JP 7289539A JP 28953995 A JP28953995 A JP 28953995A JP H09124550 A JPH09124550 A JP H09124550A
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JP
Japan
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group
carbon atoms
compound
general formula
ester compound
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Application number
JP7289539A
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English (en)
Inventor
Hideki Maeda
英樹 前田
Yasuhiro Shimada
泰宏 嶋田
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP7289539A priority Critical patent/JPH09124550A/ja
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  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Nitrogen And Oxygen As The Only Ring Hetero Atoms (AREA)
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  • Nitrogen- Or Sulfur-Containing Heterocyclic Ring Compounds With Rings Of Six Or More Members (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】安価な試薬を用いた工業的製造方法を提供す
る。 【解決手段】式(IV)のエステル化合物の製造方法に
おいて、式(I)のアルコール類と、式(II)のカル
ボン酸類とを、式(III)の化合物と塩基を用いて縮
合させる。(式中、Zは環形成非金属原子群を、R1
2及びR6は置換基を、R3、R4、R5及びR7は水素原
子または置換基を表す。但し、R6及びR7の少なくとも
一つは、ハメット置換基定数σp値が0.10以上の電
子吸引性基を表す。Mは水素、アルカリ金属(n=
1)、アルカリ土類金属(n=2)を、R8はアルキル
基、アリール基またはアルコキシ基を、Yは−SO2
または−CO−を、Xはハロゲン原子を表す。) 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、写真化学の分野に
おける染料の合成中間体や色素形成カプラーの合成中間
体等に有用なかさ高いアルコールのエステル化法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】カルボン酸類とアルコール類の縮合によ
るエステル化法は多数知られており、例えば実験化学講
座第22巻(丸善、1992)の43〜83頁に詳しい
記載がある。一般によく用いられる方法としては、例え
ば、酸触媒の存在下での平衡反応において、脱水条件に
よりエステルを合成する方法、あるいは、ジシクロヘキ
シルカルボジイミドやアゾジカルボン酸エチルなどの縮
合剤を用いてエステルを合成する方法がある。また、カ
ルボン酸を塩化チオニルや三塩化りん、オキサリルクロ
リドにより酸クロリドに変換し、これにアルコールを塩
基の存在下で付加させ、エステルを合成する酸クロリド
法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、先述の
一般的なエステル化法は、今回縮合させようとする特定
のカルボン酸とアルコールとの組み合わせには適用でき
なかった。すなわち、酸触媒による方法は、アルコール
を多量に使用する問題点があり、縮合剤を用いる方法、
酸クロリド法はアルコールのエステル化においてはカル
ボン酸成分の分解が優先してしまい、目的のエステル化
合物は殆ど得られなかった。唯一、ジャーナル・オブ・
オーガニック・ケミストリー(J.Org.Che
m.)30巻927頁(1965年)に記載されている
無水トリフルオロ酢酸((CF3CO)2O)を用いる方
法が適用できたが、試薬が高価であり、また、廃液処理
が煩雑であるなどの理由から工業的製法とはなり難かっ
た。本発明は、アルコール類とカルボン酸類を反応させ
るにあたり、安価な試薬を用い、穏和な反応条件で収率
よくエステル化合物を得る工業的製造方法を提供するこ
とを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は検討を重ねた
結果、下記により課題を達成した。 (1)下記一般式(IV)で表されるエステル化合物の製
造方法において、下記一般式(I)で表されるアルコー
ル類と、下記一般式(II)で表されるカルボン酸類と
を、下記一般式(III)で表される化合物と塩基を用いて
縮合させることを特徴とする該エステル化合物の製造方
法。
【0005】
【化2】
【0006】式中、Zは環を形成するのに必要な非金属
原子群を表し、該非金属原子は置換基により置換されて
いてもよい。R1、R2及びR6は、それぞれ置換基を表
し、R3、R4、R5及びR7は水素原子または置換基を表
す。但し、R6及びR7の少なくとも一つは、ハメット置
換基定数σp値が0.10以上の電子吸引性基を表す。
1、R2、R3、R4、R5及びZ上の非金属原子が互い
に結合して環を形成してもよく、R6及びR7は互いに結
合して環を形成してもよい。なお、Zが不飽和環を形成
する場合には、R3、R4またはR5は該不飽和環の形成
に寄与してもよい。nは1又は2を表す。Mは水素原子
(n=1のとき)、アルカリ金属(n=1のとき)、ア
ルカリ土類金属(n=2のとき)を表す。R8はアルキ
ル基、アリール基またはアルコキシ基を表す。Yは−S
2−または−CO−を表し、Xはハロゲン原子を表
す。
【0007】(2)前記一般式(II)において、R6
びR7の少なくとも一つがハロゲン原子、アルキル・ア
リールもしくは複素環オキシカルボニル基又はアゾリル
基であることを特徴とする(1)に記載のエステル化合
物の製造方法。
【0008】(3)前記一般式(II)において、R6
びR7の少なくとも一つがトリアゾリル基であることを
特徴とする(1)に記載のエステル化合物の製造方法。
【0009】(4)前記一般式(III)において、Yが−
CO−であることを特徴とする(1)、(2)又は
(3)に記載のエステル化合物の製造方法。
【0010】(5)前記一般式(III)で表される化合物
が塩化アセチルであることを特徴とする(1)、(2)
又は(3)に記載のエステル化合物の製造方法。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。一般式(I)において、R1及びR2はそれぞれ水
素原子以外の置換基を表す。R3、R4及びR5はそれぞ
れ水素原子または置換基を表す。
【0012】R1、R2の具体例、R3、R4及びR5が置
換基の場合の例としては、シアノ基、ハロゲン原子(例
えば、塩素原子、臭素原子)、脂肪族基(詳しくは、直
鎖、または分岐鎖アルキル基、アラルキル基、アルケニ
ル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルケ
ニル基。好ましくは炭素数1〜36。例えばメチル、エ
チル、プロピル、イソプロピル、t−ブチル、s−ブチ
ル、イソブチル、ペンチル、t−アミル、ヘキシル、t
−ヘキシル、オクチル、2−エチルヘキシル、t−オク
チル、シクロペンチル、シクロヘキシル)、アリール基
(好ましくは炭素数6〜36。例えばフェニル、1−ナ
フチル、2−ナフチル)、複素環基(好ましくは炭素数
1〜36。例えば、3−ピリジル、2−フリル、2−チ
エニル、2−ピリジル、2−ピリミジニル、2−ベンズ
イミダゾリル、2−イミダゾリル、3−ピラゾリル、4
−〔1,2,3〕トリアゾリル、2−ベンゾチアゾリ
ル、2−チアゾリル、4−〔1,2,3〕オキサジアゾ
リル、2−チアジアゾリル、2−ベンゾトリアゾリル、
2−ベンゾオキサゾリル、5−(1H)テトラゾリル、
1−(1H)テトラゾリル)、脂肪族・アリールもしく
は複素環オキシ基(詳しくは、アルコキシ基、アルケニ
ルオキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基、
複素環オキシ基。好ましくは炭素数1〜36。例えばメ
トキシ、エトキシ、2−メトキシエトキシ、2−プロペ
ニルオキシ、フェノキシ、2−メチルフェノキシ、4−
t−ブチルフェノキシ、2,4−ジ−t−アミルフェノ
キシ、2−クロロフェノキシ、4−シアノフェノキシ、
3−ニトロフェノキシ、2−ベンズイミダゾリルオキ
シ、1−フェニルテトラゾール−5−オキシ、2−テト
ラヒドロピラニルオキシ)、アルキル・アリールもしく
は複素環チオ基(好ましくは炭素数1〜36。例えばメ
チルチオ、エチルチオ、オクチルチオ、2−ベンゾチア
ゾリルチオ、2,4−ジーフェノキシ−1,3,4−ト
リアゾール−6−チオ、2−ピリジルチオ)、アルキル
・アリールもしくは複素環アシルオキシ基(好ましくは
炭素数2〜36。例えば、アセトキシ、ヘキサデカノイ
ルオキシ)、カルバモイル基(好ましくは炭素数1〜3
6。例えば、N−エチルカルバモイルオキシ、N−フェ
ニルカルバモイルオキシ)、シリルオキシ基(好ましく
は炭素数1〜36。例えば、トリメチルシリルオキシ、
ジブチルメチルシリルオキシ)、アルキル・アリールも
しくは複素環スルホニルオキシ基(好ましくは炭素数1
〜36。例えば、ドデシルスルホニルオキシ)、アルキ
ル・アリールもしくは複素環アシルアミノ基(好ましく
は炭素数2〜36。例えば、アセトアミド、ベンズアミ
ド、テトラデカンアミド)、アルキルアミノ基(好まし
くは炭素数1〜36。例えば、メチルアミノ、ブチルア
ミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、メチルブチル
アミノ)、アリールアミノ基(好ましくは炭素数2〜3
6。例えば、フェニルアミノ、2−クロロアニリノ)、
ウレイド基(好ましくは炭素数1〜36。例えば、メチ
ルウレイド、フェニルウレイド、N,N−ジブチルウレ
イド、ジメチルウレイド)、スルファモイルアミノ基
(好ましくは炭素数0〜36。例えば、N,N−ジプロ
ピルスルファモイルアミノ、N−メチル−N−デシルス
ルファモイルアミノ)、ホルミル基、アルキル・アリー
ルもしくは複素環アシル基(好ましくは炭素数2〜3
6。例えば、アセチル、ベンゾイル、3−フェニルプロ
パノイル)、アルキル・アリールもしくは複素環スルホ
ニル基(好ましくは炭素数1〜36。例えば、メタンス
ルホニル、オクタンスルホニル、ベンゼンスルホニル、
トルエンスルホニル)、アルキル・アリールもしくは複
素環スルフィニル基(好ましくは炭素数1〜36。例え
ば、オクタンスルフィニル、ドデシルスルフィニル、フ
ェニルスルフィニル)、アルキル・アリールもしくは複
素環オキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜36。
例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、ブ
トキシカルボニル)、アルキル・アリールもしくは複素
環オキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜3
6。例えば、メトキシカルボニルアミノ、フェノキシカ
ルボニルアミノ)、スルホンアミド基(好ましくは炭素
数1〜36。例えば、メタンスルホンアミド、ヘキサデ
カンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド、p−ト
ルエンスルホンアミド)、カルバモイル基(好ましくは
炭素数1〜36。例えば、N−エチルカルバモイル、
N,N−ジブチルカルバモイル)、スルファモイル基
(好ましくは炭素数1〜36。例えば、N−エチルスル
ファモイル、N,N−ジプロピルスルファモイル、N,
N−ジエチルスルファモイル)、ホスホニル基(好まし
くは炭素数1〜36。例えば、フェノキシホスホニル、
オクチルオキシホスホニル、フェニルホスホニル)、イ
ミド基(好ましくは炭素数1〜36。例えば、N−スク
シンイミド、ヒダントイニル、N−フタイルイミ
ド、)、シリル基(好ましくは炭素数1〜36。例え
ば、トリメチルシリル)、カルボキシ基、ニトロ基、ス
ルホ基、ヒドロキシル基などが挙げられる。
【0013】R1及びR2として好ましくは炭素数1ない
し30の脂肪族基、炭素数6〜30のアリール基、炭素
数1〜30のアルコキシ基、炭素数6〜30のアリール
オキシ基、ハロゲン原子、炭素数2〜30のアルキル・
アリールもしくは複素環オキシカルボニル基、炭素数2
〜30のアルキル・アリールもしくは複素環オキシカル
ボニルアミノ基、炭素数2〜30のアシルアミノ基、炭
素数2〜30のウレイド基、炭素数1〜30のスルファ
モイルアミノ基、炭素数1〜30のスルホンアミド基、
炭素数1〜30のシリル基を表す。R1及びR2としてさ
らに好ましくは炭素数3ないし30のアルキル基、炭素
数6ないし30のアリール基、炭素数3ないし30のア
ルコキシ基、炭素数6ないし30のアリールオキシ基で
ある。R1とR2は同じであっても異なっていてもよい。
特に好ましくは、炭素数3〜15の分岐アルキル基であ
る。
【0014】R3、R4及びR5として好ましくは水素原
子、炭素数1ないし30のアルキル基、炭素数6ないし
30のアリール基、炭素数1ないし30のアルコキシ
基、炭素数6ないし30のアリールオキシ基、ハロゲン
原子、炭素数2ないし30のアルキル・アリールもしく
は複素環オキシカルボニル基、炭素数2ないし30のア
ルキル・アリールもしくは複素環オキシカルボニルアミ
ノ基、炭素数2ないし30のアシルアミノ基、炭素数1
ないし30のウレイド基、炭素数1ないし30のスルフ
ァモイルアミノ基、炭素数1ないし30のスルホンアミ
ド基、炭素数1ないし30のシリル基が挙げられる。R
3、R4及びR5としてさらに好ましくは水素原子、炭素
数1ないし30のアルキル基、炭素数1ないし30のア
リール基、炭素数1ないし30のアルコキシ基、炭素数
6ないし30のアリールオキシ基であり、特に好ましく
は水素原子、炭素数1ないし10のアルキル基であり、
最も好ましくは水素原子である。R3、R4、R5は同じ
であっても、異なっていてもよい。
【0015】本発明の一般式(I)で表される化合物は
1〜R5について立体化学的に異性体が存在する場合が
あるが、本発明の一般式(I)で表される化合物を使用
する際にはこれらの異性体の混合物でもよく、また単一
の異性体であってもよい。
【0016】一般式(I)において、Zは結合する炭素
原子とともに4員環以上、好ましくは5〜8員の環が好
ましい。環の員数としてより好ましくは5若しくは6員
環である。環の形成に寄与する2価の基としては2価の
アミノ基、エーテル結合、チオエーテル結合、アルキレ
ン基、アルケニレン基、イミノ基、スルホニル基、カル
ボニル基などを示し、これらのうち複数を組み合わせて
もよく、これらは置換基を有していてもよい。ここで置
換基としては、前記R3〜R5で挙げた具体的な基が挙げ
られる。環を形成する2価の基として好ましくは2価の
アミノ基、エーテル結合、チオエーテル結合、アルキレ
ン基、アルケニル基、イミノ基であり、さらに好ましく
はアルキレン基、アルケニレン基であり、アルキレン基
が最も好ましい。
【0017】以下に一般式(I)で表されるアルコール
類の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。
【0018】
【化3】
【0019】
【化4】
【0020】
【化5】
【0021】
【化6】
【0022】一般式(II)において、R6は水素原子以
外の置換基を表す。R7は水素原子または置換基を表
す。但し、R6及びR7の少なくとも一つは、ハメット置
換基定数σp値が0.10以上の電子吸引性基を表す。
6、R7は同じであっても異なっていてもよく、互いに
結合して環を形成してもよい。nは1又は2を表す。M
は水素原子(n=1のとき)、アルカリ金属(n=1の
とき)、アルカリ土類金属(n=2のとき)を表す。
【0023】R6の具体例、R7が置換基の場合の具体例
としては、シアノ基、チオシアネート基、カルボキシル
基、アゾ基、セレノシアネート基、ニトロ基、ハロゲン
原子(例えば、塩素原子、臭素原子)、脂肪族基(詳し
くは、直鎖、または分岐鎖アルキル基、アラルキル基、
アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シク
ロアルケニル基。好ましくは炭素数1ないし36。例え
ば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、t−ブ
チル、トリデシル、クロロメチル、ブロモメチル、ジク
ロロメチル、トリクロロメチル、フェニルスルホニルメ
チル、シアノメチル、トリフルオロメチル)、アリール
基(好ましくは炭素数6〜36。例えばフェニル、ナフ
チル、3,5−ジクロロフェニル、4−ニトロフェニ
ル、4−フルオロフェニル、3−フルオロフェニル、
3,5−ジエトキシカルボニルフェニル)、複素環基
(好ましくは炭素数1ないし36。例えば、アゾリル基
(詳細は後述)、3−ピリジル、2−フリル、2−チエ
ニル、2−ピリジル、2−ピリミジル)、カルバモイル
基(好ましくは炭素数1〜36。例えば、カルバモイ
ル、N−エチルカルバモイル、N,N−ジブチルカルバ
モイル)、スルファモイル基(好ましくは炭素数1〜3
6。例えば、スルファモイル、N−エチルスルファモイ
ル、N,N−ジプロピルスルファモイル、N,N−ジエ
チルスルファモイル)、アルキル・アリールもしくは複
素環アシル基(好ましくは炭素数2ないし36。例え
ば、アセチル、ベンゾイル、2,4−ジ−t−アミルフ
ェニルアセチル、4−ドデシルオキシベンゾイル)、ア
ルキル・アリールもしくは複素環アシルオキシ基(好ま
しくは炭素数2ないし36。例えば、アセチルオキシ、
ベンゾイルオキシ)、アルキル・アリールもしくは複素
環スルホニルオキシ基(好ましくは炭素数1〜36。例
えば、メタンスルホニルオキシ、ドデシルスルホニルオ
キシ)、アルキル・アリールもしくは複素環スルホニル
基(好ましくは炭素数1ないし36。例えば、メタンス
ルホニル、オクタンスルホニル、ベンゼンスルホニル、
トルエンスルホニル、トリフルオロメタンスルホニ
ル)、アルキル・アリールもしくは複素環スルフィニル
基(好ましくは炭素数1〜36。例えば、メタンスルフ
ィニル、オクタンスルフィニル、ドデシルスルフィニ
ル、フェニルスルフィニル)、アルキル・アリールもし
くは複素環オキシカルボニル基(好ましくは炭素数2な
いし36。例えば、メトキシカルボニル、エトキシカル
ボニル、ブトキシカルボニル、シクロヘキシルオキシカ
ルボニル、ドデシルオキシカルボニル、オクタデシルオ
キシカルボニル、フェノキシカルボニル、2−ペンタデ
シルオキシカルボニル)、アルキル・アリールもしくは
複素環オキシホスホリル基(好ましくは炭素数1〜3
6。例えば、ジメトシキホスホリル)などがあげられ
る。複素環基のなかでもアゾリル基が特に好ましく、好
ましくは炭素数1ないし36のアゾリル基で、より好ま
しくは、炭素数1ないし36のトリアゾリル基である。
アゾリル基としては例えば、2−ベンズイミダゾリル、
2−イミダゾリル、3−ピラゾリル、3−クロロ−ピラ
ゾール−1−イル、4−〔1,2,3〕トリアゾリル、
2−ベンゾチアゾリル、2−チアゾリル、4−〔1,
2,3〕オキサジアゾリル、2−チアジアゾリル、2−
ベンゾトリアゾリル、2−ベンゾオキサゾリル、5−
(1H)テトラゾリル、1−(1H)テトラゾリル、5
−(2−iso−オクチルオキシ−フェニル)−2H−
〔1,2,4〕トリアゾール−3−イル、5−(4−t
−ブチル−フェニル)−2H−〔1,2,4〕トリアゾ
ール−3−イル、5−t−ブチル−2H−〔1,2,
4〕トリアゾール−3−イル、5−(4−メチル−3−
ニトロ−フェニル)−2H−〔1,2,4〕トリアゾー
ル−3−イル)などが挙げられる。
【0024】R6として好ましくは脂肪族基、アリール
基、ハロゲン原子、複素環基(特にアゾリル基)、アル
キル・アリールもしくは複素環オキシカルボニル基、ア
ルキル・アリールもしくは複素環アシル基、アルキル・
アリールもしくは複素環スルホニル基、シアノ基を表
す。R6としてさらに好ましくは炭素数1ないし36の
アルキル基、炭素数6ないし36のアリール基、炭素数
1ないし36のアルキル・アリールもしくは複素環オキ
シカルボニル基、炭素数1ないし36のアゾリル基、シ
アノ基である。特に好ましくは炭素数1ないし36のア
ゾリル基であり、最も好ましくは炭素数1ないし36の
トリアゾリル基である。
【0025】R7として好ましくは水素原子、脂肪族
基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シク
ロアルキル基、シクロアルケニル基)、アリール基、ハ
ロゲン原子、複素環基(特にアゾリル基)、アルキル・
アリールもしくは複素環オキシカルボニル基、アルキル
・アリールもしくは複素環アシル基、アルキル・アリー
ルもしくは複素環スルホニル基、シアノ基を表す。R7
としてさらに好ましくは水素原子、炭素数1ないし36
のアルキル基、炭素数6ないし36のアリール基、炭素
数1ないし36のアルキル・アリールもしくは複素環オ
キシカルボニル基、炭素数1ないし36のアゾリル基、
シアノ基である。最も好ましくは水素原子である。
【0026】R6及びR7の少なくとも一つは、ハメット
置換基定数σp値が0.10以上の電子吸引性基を表
す。上限としては好ましくは1.0である。ハメット則
はベンゼン誘導体の反応または平衡に及ぼす置換基の影
響を定量的に論ずるために1935年L.P.Hamm
ettにより提唱された経験則であるが、これは今日広
く妥当性が認められている。ハメット則により求められ
た置換基定数にはσp値とσm値があり、これらの値は多
くの一般的な成書に記載があるが、例えば、J.A.D
ean編「Lange’s Handbook of
Chemistry」第12版、1979年(McGr
aw−Hill)や「化学の領域増刊」、122号、9
6〜103頁、1979年、(南江堂)、Chemic
alReviews、91巻、165〜195頁、19
91年に詳しい。本発明においてR6及びR7の少なくと
も一つは、置換基定数σp値により規定されるが、これ
らの成書に記載の文献既知の値がある置換基にのみ限定
されるとういう意味ではなく、その値が文献未知であっ
てもハメット則に基づいて測定した場合にその範囲内に
含まれる限り包含されることは勿論である。
【0027】σp値が0.10以上の電子吸引性基であ
るR6及びR7の具体例としては、アシル基、アシルオキ
シ基、カルバモイル基、脂肪族オキシカルボニル基、ア
リールオキシカルボニル基、シアノ基、ニトロ基、ジア
ルキルホスホノ基、ジアリールホスホノ基、ジアリール
ホスフィニル基、脂肪族スルフィニル基、アリールスル
フィニル基、脂肪族スルホニル基、アリールスルホニル
基、スルホニルオキシ基、アシルチオ基、スルファモイ
ル基、チオシアネート基、チオカルボニル基、少なくと
も1つ以上のハロゲン原子で置換されたアルキル基、少
なくとも1つ以上のアルキルまたはアリールスルホニル
基で置換されたアルキル基、少なくとも2つ以上のハロ
ゲン原子で置換されたアルコキシ基、少なくとも2つ以
上のハロゲン原子で置換されたアリールオキシ基、少な
くとも2つ以上のハロゲン原子で置換されたアルキルア
ミノ基、少なくとも2つ以上のハロゲン原子で置換され
たアルキルチオ基、σp値が0.20以上の他の電子吸
引性基で置換されたアリール基、アゾリル基等の複素環
基、塩素原子、臭素原子、アゾ基、またはセレノシアネ
ート基が挙げられる。
【0028】代表的なσp値が0.1以上の電子吸引性
基のσp値を挙げると、3−フルオロフェニル基(0.
10)、4−クロロフェニル基(0.12)、ブロモメ
チル基(0.14)、フェニルスルホニルメチル基
(0.16)、シアノメチル基(0.18)、2−ピリ
ジル基(0.17)、臭素原子(0.23)、塩素原子
(0.23)、シアノ基(0.66)、ニトロ基(0.
78)、トリフルオロメチル基(0.54)、トリブロ
モメチル基(0.29)、トリクロロメチル基(0.3
3)、カルボキシル基(0.45)、アセチル基(0.
50)、ベンゾイル基(0.43)、アセチルオキシ基
(0.31)、トリフルオロメタンスルホニル基(0.
70)、メタンスルフィニル基(0.49)、カルバモ
イル基(0.36)、メトキシカルボニル基(0.4
5)、エトキシカルボニル基(0.45)、フェノキシ
カルボニル基(0.44)、ピラゾリル基(0.3
7)、1−(1H)−テトラゾリル(0.50)、5−
(1H)−テトラゾリル(0.56)、5−クロロ−1
−テトラゾリル(0.61)、1−ピリル(0.3
7)、2−ベンゾチアゾリル(0.29)、2−ベンゾ
トリアゾリル(0.51)、2−ベンゾオキサゾリル
(0.33)、メタンスルホニルオキシ基(0.3
6)、ジメトキシホスホリル基(0.60)、スルファ
モイル基(0.57)などである。
【0029】本発明においては、R6及びR7の少なくと
も一つがハロゲン原子、アルキル・アリールもしくは複
素環オキシカルボニル基又はアゾリル基であることが好
ましく、R6及びR7の少なくとも一つがトリアゾリル基
であることが特に好ましい。いずれの場合にもR6及び
7ののこり一つは水素原子又は炭素数1〜10のアル
キル基が好ましく、水素原子が特に好ましい。Mは水素
原子(n=1のとき)、アルカリ金属(n=1のとき。
例えばLi、Na、K)、アルカリ土類金属(n=2の
とき。例えばMg、Ca、Ba)を表す。以下に一般式
(II)で表されるカルボン酸類の具体例を示すが、本発
明はこれらに限定されるものではない。
【0030】
【化7】
【0031】
【化8】
【0032】
【化9】
【0033】
【化10】
【0034】
【化11】
【0035】一般式(III)において、R8は、好ましく
は置換若しくは無置換の、炭素数1ないし12のアルキ
ル基、炭素数6ないし12のアリール基、炭素数1ない
し12のアルコキシ基であり、より好ましくは炭素数1
〜4の置換若しくは無置換の、アルキル基又はアルコキ
シ基である。特に好ましくは、炭素数1〜4の無置換の
アルキル基である。Yは−SO2−または−CO−であ
り、好ましくは−CO−である。Xはハロゲン原子(例
えば塩素、臭素またはヨウ素原子)であり、好ましくは
塩素原子である。
【0036】一般式(III)で表される化合物のうち好ま
しい化合物は、Xが塩素原子である化合物であり、更に
好ましい化合物は、Xが塩素原子である化合物であり、
かつYが−CO−である化合物であり、特に好ましい化
合物は、Xが塩素原子であり、Yが−CO−であり、か
つR8が炭素数1〜4の無置換のアルキル基である化合
物である。以下に一般式(III)で表される化合物の具体
例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0037】
【化12】
【0038】その他、アセチルブロミド、沃化アセチ
ル、メタンスルホニルブロミド、メタンスルホニルフル
オライドなども挙げることができる。最も好ましい化合
物は、塩化アセチル(III −1)である。次に本発明の
方法により合成できる一般式(IV)で表されるエステル
化合物の具体例を示すが、本発明はこれらに限定される
ものではない。
【0039】
【化13】
【0040】
【化14】
【0041】
【化15】
【0042】
【化16】
【0043】
【化17】
【0044】
【化18】
【0045】本発明において前記一般式(I)で表され
るアルコール類と一般式(II)で表されるカルボン酸類
との反応モル比は化学量論量に従うが、好ましくは1
0:1〜1:1、より好ましくは3:1から1:1であ
る。一般式(III)の化合物の使用量は、一般式(I)の
化合物1モルに対して1〜5モル量が適当であり、好ま
しくは1.5〜3モル量である。
【0046】本発明の方法において反応は、塩基の存在
下で行われる。このような塩基としては、グアニジン類
(例えば、テトラメチルグアニジン、ジフェニルグアニ
ジン)、トリアルキルアミン類(例えばトリエチルアミ
ン、エチルジイソプロピルアミン、トリブチルアミン、
1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセ
ン、ヘキサメチルテトラミン、キヌクリジン、4−エチ
ルモルホリン)、脂肪族ポリアミン類(例えば、テトラ
メチルエチレンジアミン、テトラエチルエチレンジアミ
ン)、芳香族アミン類(例えば、ジメチルアニリン、ジ
エチルアニリン)、複素環状アミン類(例えば、ピリジ
ン、2−ピコリン、2−エチルピリジン、3−ピコリ
ン、2,6−ルチジン、ピリダジン、ピリミジン、トリ
アジン、ピラジン、キノリン、イソキノリン、ピロー
ル、ピラゾール、イミダゾール、1,2,3−トリアゾ
ール、1,2,4−トリアゾール、テトラゾール、イン
ドール、ベンゾトリアゾール)が用いられる。好ましく
はトリアルキルアミン類、芳香族アミン類、複素環状ア
ミン類が用いられ、より好ましくは複素環状アミン類が
用いられる。上記の塩基において、複素環を構成する炭
素原子、水素原子以外の原子は、酸素原子、窒素原子、
硫黄原子である。また、環は、単環、縮環のいずれでも
良いが、単環が好ましく、それを構成する環の員数は5
または6が好ましい。
【0047】塩基の使用量は一般式(I)の化合物に対
して約1.2〜5モル当量が適当であり、好ましくは
1.5〜3.0モル当量である。溶媒としては塩化メチ
レン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、ベンゼ
ン、トルエン、酢酸エチル、アセトニトリル、ニトロメ
タンなどの溶媒が用いられ、好ましくはベンゼン、トル
エン、酢酸エチル、アセトニトリルが用いられる。さら
に好ましくは酢酸エチル、アセトニトリルが用いられ
る。溶媒の使用量は一般式(I)の化合物に対して重量
比で2〜50倍が適当であり、3〜10倍が好ましい。
反応温度は−40〜80℃であり、好ましくは20〜6
0℃である。
【0048】試薬類の添加方法としては、一般式(I)
で表されるアルコール類と一般式(II)で表されるカル
ボン酸類の溶液に塩基を加え、続いて一般式(III)で表
される化合物を添加する方法、一般式(I)で表される
アルコール類と一般式(III)で表される化合物の溶液に
一般式(II)で表されるカルボン酸類を加え、続いて塩
基を添加する方法があるが、好ましくは後者の方法であ
る。
【0049】
【実施例】次に実施例により本発明をさらに詳細に説明
する。 実施例1(例示化合物(IV−1)の合成)
【0050】
【化19】
【0051】化合物(II−8)(9.9g、30mmo
l)と塩化アセチル(III −1)(7.1g、90mm
ol)を酢酸エチル30mlに溶解し、続いて化合物
(I−7)(6.8g、30mmol)を25℃で加え
た。さらにピリジン(7.1g、90mmol)を加
え、そのまま30分攪はんした。水と酢酸エチルを加え
分液操作を行い、有機層を乾燥し溶媒を留去した。ヘキ
サンを加えて結晶化させて、例示化合物(IV−1)を1
6.1g(収率92%)で得ることができた。
【0052】実施例2(例示化合物(IV−1)の合成) 上記実施例1の使用する塩基のみをイミダゾール(6.
1g、90mmol)に換えて同様な条件下で実験を行
った。その結果、例示化合物(IV−1)を14.5g
(収率83%)で得ることができた。
【0053】
【化20】
【0054】実施例3(例示化合物(IV−1)の合成) 上記実施例1の使用する塩基のみをトリエチルアミン
(9.1g、90mmol)に換えて同様な条件下で実
験を行った。その結果、例示化合物(IV−1)を13.
3g(収率76%)で得ることができた。
【0055】
【化21】
【0056】実施例4(例示化合物(IV−1)の合成) 上記実施例1の使用する塩基のみをジメチルアニリン
(10.9g、90mmol)に換えて同様な条件下で
実験を行った。その結果、例示化合物(IV−1)を1
2.9g(収率74%)で得ることができた。
【0057】
【化22】
【0058】例示化合物(IV−1)はナトリウムメトキ
シドで処理することで、容易に例示化合物(IV−9)へ
変換することができる。
【0059】
【化23】
【0060】化合物(IV−1)(11.6g、20mm
ol)を酢酸エチル20mlに溶解し、25℃でナトリ
ウムメトキシド(28%、20.5ml、100mmo
l)を加えた。反応の終了を確認後、水と酢酸エチルを
加え分液操作を行い、有機層を乾燥し溶媒を留去した。
アセトニトリルを加えて結晶化させて、例示化合物(IV
−9)を8.2g(収率76%)で得ることができた。
【0061】実施例5(例示化合物(IV−9)の合成) 上記実施例1を行い反応の終了を確認後、続いてナトリ
ウムメトキシドで処理することで、連続して(IV−1)
を単離することなく(IV−9)を得ることができる。
【0062】
【化24】
【0063】化合物(II−8)(9.9g、30mmo
l)と塩化アセチル(III −1)(7.1g、90mm
ol)を酢酸エチル30mlに溶解し、続いて化合物
(I−7)(6.8g、30mmol)を25℃で加え
た。さらにピリジン(7.1g、90mmol)を加
え、そのまま30分攪はんした。(IV−1)の生成を確
認した後、ナトリウムメトキシド(28%、30.8m
l、150mmol)を加えた。さらに30分攪はん
後、水と酢酸エチルを加え分液操作を行い、有機層を乾
燥し溶媒を留去した。アセトニトリルを加えて結晶化さ
せて、例示化合物(IV−9)を11.7g(収率72
%)で得ることができた。
【0064】比較例 化合物(II−8)(8.3g、25mmol)をジメチ
ルホルムアミドに溶解し、ジシクロヘキシルカルボジイ
ミド(7.7g、37.5mmol)を加えた。これに
化合物(I−7)を加え25℃で攪はんした。水を加え
反応を終了後、分液操作を行い、有機層を濃縮、シリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーにより精製したが、例示
化合物(IV−9)はわずかに22%しか得ることができ
なかった。
【0065】実施例6(例示化合物(IV−10)の合
成)
【0066】
【化25】
【0067】化合物(II−7)(13.0g、50mm
ol)と塩化クロロアセチル(III−3)(16.9
g、150mmol)をアセトニトリル50mlに溶解
し、続いて化合物(I−7)(11.3g、50mmo
l)を25℃で加えた。さらにピリジン(11.9g、
150mmol)を加え、そのまま30分攪はんした。
反応の終了を確認した後、水と酢酸エチルを加え分液操
作を行い、有機層を乾燥し溶媒を留去した。アセトニト
リルを加えて結晶化させて、例示化合物(IV−10)を
18.7g(収率80%)で得ることができた。
【0068】実施例7(例示化合物(IV−10)の合
成)
【0069】
【化26】
【0070】化合物(II−7)(13.0g、50mm
ol)と塩化アセチル(III −1)(11.8g、15
0mmol)を酢酸エチル50mlに溶解し、続いて化
合物(I−7)(11.3g、50mmol)を25℃
で加えた。さらにピリジン(11.9g、150mmo
l)を加え、そのまま30分攪はんした。(II−7)の
消失を確認した後、ナトリウムメトキシド(28%、5
1.3ml、250mmol)を加えた。反応の終了を
確認した後、水と酢酸エチルを加え分液操作を行い、有
機層を乾燥し溶媒を留去した。アセトニトリルを加えて
結晶化させて、例示化合物(IV−10)を19.9g
(収率85%)で得ることができた。
【0071】実施例8 例示化合物(IV−14)の合成
【0072】
【化27】
【0073】化合物(II−19)(18.7g、110
mmol)と塩化アセチル(III −1)(11.8g、
150mmol)を酢酸エチル100mlに溶解し、続
いて化合物(I−7)(22.6g、100mmol)
を25℃で加えた。さらにピリジン(11.9g、15
0mmol)を加え、そのまま30分攪はんした。反応
の終了を確認した後、水を加え分液操作を行い、有機層
を乾燥し溶媒を留去した。シリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーにより精製し、例示化合物(IV−14)を2
7.9g(収率82%)で得ることができた。
【0074】実施例9(例示化合物(IV−15)の合
成)
【0075】
【化28】
【0076】化合物(II−20)(10.2g、60m
mol)と塩化アセチル(III −1)(14.1g、1
80mmol)を塩化メチレン50mlに溶解し、続い
て化合物(I−29)(31.2g、90mmol)を
25℃で加えた。さらに2,6−ルチジン(32.1
g、300mmol)を加え、そのまま1時間攪はんし
た。反応の終了を確認した後、水と酢酸エチルを加え分
液操作を行い、有機層を乾燥し溶媒を留去した。シリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、例示化合
物(IV−15)を19.5g(収率65%)で得ること
ができた。
【0077】実施例10(例示化合物(IV−16)の合
成)
【0078】
【化29】
【0079】化合物(II−35)(3.4g、20mm
ol)と塩化アセチル(III −1)(7.9g、100
mmol)をアセトニトリル50mlに溶解し、続いて
化合物(I−27)(6.1g、40mmol)を室温
で加えた。さらに2−ピコリン(9.3g、100mm
ol)を加え、そのまま2時間攪はんした。反応の終了
を確認した後、水と塩化メチレンを加え分液操作を行
い、有機層を乾燥し溶媒を留去した。シリカゲルカラム
クロマトグラフィーにより精製し、例示化合物(IV−1
6)を5.1g(収率83%)で得ることができた。
【0080】以下に、本発明における好ましい態様をし
めす。 (6)R1及びR2が炭素数1ないし30の脂肪族基、炭
素数6〜30のアリール基、炭素数1〜30のアルコキ
シ基、炭素数6〜30のアリールオキシ基、ハロゲン原
子、炭素数2〜30のアルキル・アリールもしくは複素
環オキシカルボニル基、炭素数2〜30のアルキル・ア
リールもしくは複素環オキシカルボニルアミノ基、炭素
数2〜30のアシルアミノ基、炭素数2〜30のウレイ
ド基、炭素数1〜30のスルファモイルアミノ基、炭素
数1〜30のスルホンアミド基、炭素数1〜30のシリ
ル基である前記(1)〜(5)記載のエステル化合物の
製造方法。
【0081】(7)R3、R4及びR5が水素原子、炭素
数1ないし30のアルキル基、炭素数1ないし30のア
リール基、炭素数1ないし30のアルコキシ基、炭素数
6ないし30のアリールオキシ基である前記(1)〜
(6)記載のエステル化合物の製造方法。
【0082】(8)Zが5〜8員環を形成する非金属原
子群で、その環を形成に寄与する2価の基が2価のアミ
ノ基、エーテル結合、チオエーテル結合、アルキレン
基、アルケニレン基、イミノ基、スルホニル基、カルボ
ニル基もしくはこれらの組合せである前記(1)〜
(7)記載のエステル化合物の製造方法。
【0083】(9)R6及びR7の少なくとも一つがハロ
ゲン原子、アルキル・アリールもしくは複素環オキシカ
ルボニル基又はアゾリル基で、のこり一つが水素原子又
は炭素数1〜10のアルキル基である前記(1)〜
(8)記載のエステル化合物の製造方法。
【0084】(10)Xが塩素原子である前記(1)〜
(9)記載のエステル化合物の製造方法。
【0085】(11)R8が炭素数1〜4の無置換のア
ルキル基である前記(1)〜(10)記載のエステル化
合物の製造方法。
【0086】(12)塩基としてトリアルキルアミン
類、芳香族アミン類、複素環状アミン類を用いる前記
(1)〜(11)記載のエステル化合物の製造方法であ
る。
【0087】最も好ましい態様は、R1及びR2が、炭素
数3〜15の分岐アルキル基で、R3、R4及びR5が水
素原子で、Zが、環の形成に寄与する2価の基がアルキ
レン基で、結合する炭素原子とともに6員環を形成する
化合物で、R6が炭素数1ないし36のトリアゾリル基
で、R7が水素原子であるエステル化合物の製造方法
で、一般式(III)においてXが塩素原子で、Yが−CO
−で、R8が炭素数1〜4の無置換のアルキル基である
化合物と、塩基として複素環状アミン類を用いる方法で
ある。
【0088】
【発明の効果】本発明の方法によれば、アルコールを安
価な試薬を用いて穏和な条件でカルボン酸と縮合させて
収率よくエステル化合物を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 69/738 C07C 69/738 Z 69/76 69/76 Z C07D 209/42 C07D 209/42 233/90 233/90 B 235/16 235/16 249/04 504 249/04 504 249/08 535 249/08 535 271/10 271/10 277/30 277/30 285/12 405/12 215 405/12 215 285/12 A

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(IV)で表されるエステル化
    合物の製造方法において、下記一般式(I)で表される
    アルコール類と、下記一般式(II)で表されるカルボン
    酸類とを、下記一般式(III)で表される化合物と塩基を
    用いて縮合させることを特徴とする該エステル化合物の
    製造方法。 【化1】 式中、Zは環を形成するのに必要な非金属原子群を表
    し、該非金属原子は置換基により置換されていてもよ
    い。R1、R2及びR6は、それぞれ置換基を表し、R3
    4、R5及びR7は水素原子または置換基を表す。但
    し、R6及びR7の少なくとも一つは、ハメット置換基定
    数σp値が0.10以上の電子吸引性基を表す。R1、R
    2、R3、R4、R5及びZ上の非金属原子が互いに結合し
    て環を形成してもよく、R6及びR7は互いに結合して環
    を形成してもよい。なお、Zが不飽和環を形成する場合
    には、R3、R4またはR5は該不飽和環の形成に寄与し
    てもよい。nは1又は2を表す。Mは水素原子(n=1
    のとき)、アルカリ金属(n=1のとき)、アルカリ土
    類金属(n=2のとき)を表す。R8はアルキル基、ア
    リール基またはアルコキシ基を表す。Yは−SO2−ま
    たは−CO−を表し、Xはハロゲン原子を表す。
  2. 【請求項2】 前記一般式(II)において、R6及びR7
    の少なくとも一つがハロゲン原子、アルキル・アリール
    もしくは複素環オキシカルボニル基又はアゾリル基であ
    ることを特徴とする請求項1記載のエステル化合物の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 前記一般式(II)において、R6及びR7
    の少なくとも一つがトリアゾリル基であることを特徴と
    する請求項1に記載のエステル化合物の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記一般式(III)において、Yが−CO
    −であることを特徴とする請求項1、2または3に記載
    のエステル化合物の製造方法。
  5. 【請求項5】 上記一般式(III)で表される化合物が塩
    化アセチルであることを特徴とする請求項1、2または
    3に記載のエステル化合物の製造方法。
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