JPH09124414A - 1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタンとパラヒドロキシ安息香酸エステルとからなる相乗性抗微生物組成物 - Google Patents

1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタンとパラヒドロキシ安息香酸エステルとからなる相乗性抗微生物組成物

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JPH09124414A
JPH09124414A JP8231857A JP23185796A JPH09124414A JP H09124414 A JPH09124414 A JP H09124414A JP 8231857 A JP8231857 A JP 8231857A JP 23185796 A JP23185796 A JP 23185796A JP H09124414 A JPH09124414 A JP H09124414A
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Tammy W Gaffney
ダブリュ. ガフネィ タミー
Edwin R Tefft
アール. テフト エドウィン
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 使用する殺生物剤の濃度を低くするあるいは
同等の投与量でより高い抗微生物効果を得られる殺菌剤
および殺菌方法。 【解決手段】1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタ
ンと、パラヒドロキシ安息香酸の少なくとも1つのエス
テルとからなる相乗性組合わせ抗微生物剤、およびこれ
ら相乗性抗微生物剤を微生物の生育を抑制するために使
用する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は微生物の繁殖が望ましくないあら
ゆる場所、たとえば、各種の工業分野の水系などにおい
て微生物の生育を抑制するために有用な相乗性抗微生物
組成物に関する。さらに詳細には、本発明は1,2−ジ
ブロモ−2,4−ジシアノブタン(以下、DBDCBと
も略称する)と少なくとも1種のパラヒドロキシ安息香
酸のエステルとからなる相乗性抗微生物用組成物に関す
る。さらに、これら組成物を使用する方法にも関する。
【0002】1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタ
ン(DBDCB)は2−ブロモ−2−ブロモメチルグル
タロニトリルとも呼ばれ、それ自体は抗微生物剤として
公知である。また、パラヒドロキシ安息香酸のエステル
はパラベンとも呼ばれており、この化合物もそれ自体抗
微生物剤として公知である。本発明はこの2つの化合物
を組合わせて使用すると、相乗効果が得られるという新
規な知見に基づくものである。本明細書で”相乗効果”
および”相乗性”という言葉は2つまたはそれ以上の殺
生物剤、たとえばDBDCBと少なくとも1種のパラベ
ンを含有する組成物の作用効果がその組成物の各成分化
合物をそれぞれ単独で使用した場合に得られる作用効果
の合計を凌駕することを意味する。したがって、相乗性
殺生物剤を使用することにより使用する殺生物剤の濃度
を低くすることができる、あるいは同等の投与量でより
高い抗微生物効果を実現することができる。
【0003】米国特許第3833731号、第3877
922号、第3873597号、第3644380号、
第3833743号、第3929858号各明細書には
DBDCBとその抗細菌剤、抗真菌剤、殺藻剤として使
用が開示されている。DBDCBの類縁化合物も抗微生
物剤として有効である。たとえば、米国特許第4442
122号明細書は微生物の増殖を抑制するために1、2
−ジブロモ−2−シクロアルカン化合物を使用すること
を記載している。また、米国特許第4496581号明
細書には1、2−ジブロモ−2−シアノ−2−(複素環
式)アルカン化合物とその抗微生物剤としての使用が記
載されている。
【0004】DBDCBおよび類縁化合物を他の抗微生
物剤と組合わせて使用することも当技術分野で公知であ
る。米国特許第4830657号明細書にはDBDCB
と1、2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンとの相乗性
組合わせ殺生物剤が記載されている。米国特許第503
4405号明細書はDBDCB、2−メチル−4−イソ
チアゾリン−3−オンおよび5−クロロ−2−メチル−
4−イソチアゾリン−3−オンからなる混合物を抗微生
物剤として使用することを記載している。米国特許第5
124355号明細書はDBDCBと2−(デシルチ
オ)エタンアミンとを含む抗微生物組成物とその使用法
を記載している。米国特許第5364874号明細書に
はDBDCBを含めた2−ハロ−2−ハロメチルグルタ
ロニトリルと4、5−ポリメチレン−4−イソチアゾリ
ン−3−オンとの殺菌剤組合わせの抗細菌および抗真菌
作用が記載されている。
【0005】同様に、パラヒドロキシ安息香酸のエステ
ル(”パラベン”)はその抗微生物特性が公知である。
たとえば、パラベンは化粧品、食品、薬物製剤のための
保存剤として知られている。たとえば、下記の文献を参
照されたい.Orth, Handbook of Cosmetic Microbiolog
y , p.88-91(1993) (化粧品、薬品、食品に保存剤とし
てパラベンを使用することが記載されている);Steinb
erg, Cosmetics & Toiletries, 107, 77-78, 80, 82(19
92) (パラベンを単独ならびに他の保存剤と組合わせて
化粧品の保存剤として使用することが記載されてい
る);
Cosmetics & Toiletries, 108, 47-48(19
93) (パラベンを使用頻度の高い保存剤として使用する
ことが記載されている)。
【0006】本明細書で使用する”抗微生物剤”、”殺
生物剤”、”抗菌剤”および”微生物の生育を抑制する
剤”という言葉は、細菌、酵母、真菌および/または藻
類を殺滅または生育阻止または繁殖制御することを意味
する。重要な産業の多くが、微生物の増殖がその産業で
使用する原料、加工用水、製造工程の各種構成要素なら
びに製造した完成品に与える深刻な悪影響を経験してい
る。このような産業を例示すれば、塗料、木材、繊維、
化粧品、皮革、タバコ、毛皮、ロープ、紙、パルプ、プ
ラスチック、燃料、油、ゴムおよび機械に関連する産業
などである。
【0007】本明細書に記載されているDBDCBとパ
ラベンの相乗性混合物およびその使用法は、相容性に問
題がなく、微生物の生育の抑制が所望されるほとんどす
べての水系あるいは製造物に対して使用することができ
る。本発明の相乗性組合わせ抗微生物剤が使用できる分
野で重要なものを例示すれば以下のとおりである:水性
塗料、接着剤、ラテックスエマルジョン、ジョイントセ
メント中での細菌および真菌の繁殖抑制;木材の防腐;
切削油の防腐;パルプ、製紙工場および冷却塔内のスラ
イム発生細菌および真菌の制御;繊維および皮革の防カ
ビ用噴霧処理または浸漬処理;シミ発生微生物の付着を
防止するために防汚塗料の成分の1つとして;塗膜、特
に屋外用塗料の塗膜が風雨に曝される間に生じる真菌の
攻撃からの保護;砂糖キビまたは砂糖ダイコンから砂糖
製造中に生じるスライム付着から加工装置を保護するた
め;空気洗滌器や清浄システム内あるいはまた工業用新
水供給系内における微生物の増殖および付着の防止;油
田掘削液体および泥の中ならびに二次石油回収工程内内
における微生物汚染および付着の制御;紙コーティング
の品質に悪影響を及ぼすおそれのある、紙コーティング
工程における細菌と真菌の増殖防止;各種の特殊板紙た
とえばカードボードやパーチクルボードの製造における
細菌と真菌の増殖制御;新しく切った木の樹液による汚
染変色の防止;紙コーティングおよび塗料の製造に使用
される、貯蔵および輸送の間に微生物による劣化を受け
易い各種の粘土(クレイ)および顔料スラリー中の細菌
と真菌の増殖制御;壁、床などの表面に細菌や真菌が繁
殖するのを防止するための硬質面消毒剤としての使用;
水泳プール内の藻類の成長防止;各種化粧品内での細菌
と真菌の生育制御。
【0008】本発明による相乗性抗菌組成物は特に製紙
工程でのスライム制御のために好適である。製紙用繊維
の水性分散物を様々な濃度で含有しているパルプおよび
紙製造工場の水系内の細菌や真菌を抑制することは格別
に重要である。細菌と真菌の堆積によって生じるスライ
ムを野放しに増大させれば品質低下を招来しかつ運転停
止と頻繁な清掃のために生産率が低下されてしまう。さ
らに、原料消費も増大し、かつまたメンテナンスの費用
も増加する。スライム堆積の問題は製紙工業において閉
鎖白水系が広く使用されつつあることを考慮すれば特に
重大な問題である。
【0009】本発明の抗微生物組成物が特に有用である
いま1つの重要な領域は粘土および顔料スラリー中での
細菌と真菌の繁殖抑制である。このようなスラリーは各
種の粘土(たとえばカオリン)と顔料(たとえば、炭酸
カルシウムと二酸化チタン)を含有しており、通常は最
終使用箇所とは離れた場所で製造される。このことは通
常それらが使用場所まで運搬され後で使用するために貯
蔵されることを意味する。このようなスラリーが使用さ
れる紙製品および塗料製品については高い品質基準が適
用されるから、かかる粘土または顔料スラリーの微生物
数は非常に低くなければならない。
【0010】さらに加えて、本発明の相乗的組合わせと
その使用方法は水および水性媒質中における微生物の有
害作用を抑制するために特に有用であることが判明して
いる。循環水や循環水性媒質を使用する装置系は微生物
の汚染を受けやすくそして装置系に微生物の堆積が形成
されると装置系の効率が相当な損失をこうむる。堆積物
はタンクや他の容器の壁および使用されている機械や処
理装置に張り付き、パイプや弁の閉塞を生じさせる。堆
積物はさらに生産されている物品の変色およびその他の
汚損を招き、手痛い運転停止に追い込まれてしまう。水
性媒質中の微生物の制御はその水性媒質中に粒子や微細
物質が分散している場合、たとえば、製紙系におけるセ
ルロース繊維、充填剤、顔料などの分散物および塗料製
造系における顔料分散物がある場合、特に重要である。
【0011】したがって、工業用水性系および製造物品
に微生物が生育するのを効果的に制御および/または阻
止することのできる抗微生物組成物の提供が強く要望さ
れている。さらにまた、環境保全のための規制が強まり
つつあるため、従来通常使用されるよりも少ない投与量
で有効な、より強い抗微生物作用を有する殺生物組成物
の提供が要望されている。少ない量の殺生物剤を使用す
ることは環境に与える影響の点から好ましことであり、
かつまたユーザーにとっては顕著なコスト節減が実現可
能となる。
【0012】本発明は1,2−ジブロモ−2,4−ジシ
アノブタン(DBDCB)と少なくとも1種のパラヒド
ロキシ安息香酸のエステル(パラベン)とを含有する相
乗性抗微生物組成物を提供することによって上記した要
望に全体的に答えるものである。本発明は、また、微生
物が繁殖しやすい水性系中および製造物品上での微生物
の生育を抑制する方法も提供するものであり、その方法
は当該水性系中にまたは当該製造物品上に有効量のDB
DCBとパラベンとの組成物を添加または塗布すること
を特徴とする。本明細書で”有効量”という言葉は被処
理水性系内または物品上において微生物の生育を所望の
レベルに抑制または制御するために必要な、DBDCB
と少なくとも1種のパラベンとを含む組成物の量と理解
されるべきである。
【0013】本発明は(a)1,2−ジブロモ−2,4
−ジシアノブタン(DBDCB)と(b)少なくとも1
種のパラヒドロキシ安息香酸のエステル(パラベン)と
を含有し、そして(a):(b)の重量比が活性分ベー
スで約1000:1乃至1:1000の範囲である相乗
性抗菌組成物に関するものである。本明細書で使用され
ている”パラベン”という言葉は一般的にメチルパラベ
ン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベ
ン、イソブチルパラベン、イソプロピルパラベン、ベン
ジルパラベンを指す。本発明によれば、これらパラベン
の1つまたは全部をDBDCBと組合わせて相乗性抗菌
組成物をつくることができる。さらに、本発明は微生物
が繁殖しやすい水性系中および製造物品上での微生物の
生育を抑制する方法も提供し、その方法は当該水性系ま
たは当該製造物品を有効量の、(a)DBDCBと
(b)少なくとも1種のパラベンとを含む抗菌剤組合わ
せで処理することを特徴とし、この際の(a)と(b)
との重量比は、活性分ベースで、約1000:1乃至
1:1000の範囲である。
【0014】本発明によれば、相乗的組合わせの2つの
成分の重量比は、それぞれの最終用途に関して相乗効果
を示す100%活性成分をベースとした各成分の投与レ
ベルを意味する。一般的には、成分(a)すなわちDB
DCBと成分(b)すなわち少なくとも1種のパラベン
との重量比は活性分ベースで約1000:1乃至1:1
000,好ましくは100:1乃至1:100,より好
ましくは12:1乃至1:20の範囲である。しかしな
がら、当技術分野に通常の知識を有する者には明らかな
ごとく、2つの成分の相乗効果重量は用途と制御される
べき微生物の種類によってある程度変わる。たとえば、
パラベンに対してDBDCBの割合が高い方がある用途
においてはより効果的であり、他方、別の用途において
はDBDCBに対してパラベンの割合が高い方がより効
果的であろう。本発明によるDBDCB/パラベン組成
物は約12:1乃至1:20の重量比で使用された場合
には細菌に対して特に有効であり、約2:1乃至1:1
0の重量比で使用された場合には酵母菌に対して特に有
効であり、そして8:1乃至1:5の重量比で使用され
た場合にはカビに対して特に有効であることが判明して
いる。
【0015】DBDCBと少なくとも1種のパラベンと
からなる相乗的組合わせの有効量が、被処理水性系に添
加されなければならない。当技術分野に通常の知識を有
する者によって理解されるように、必要有効濃度は特定
の微生物および特定の用途によって変わる。しかしなが
ら、一般的には、本相乗性組合わせ抗微生物剤を少なく
とも約1ppm の濃度で使用すれば、有効な抗細菌、抗真
菌および殺藻作用効果が得られる。そして好ましくは、
本組成物は両成分を組合わせて約1乃至1000ppm の
範囲の濃度で使用される。
【0016】ラテックスペイント、ラテックスエマルジ
ョンおよび接着剤、水性粘土および顔料スラリーの場合
には、通常処理されるべき製造物中の水の重量を基準に
して少なくとも約10ppm の上記相乗性組合わせ抗微生
物剤を添加すべきである。より好ましくは、約100pp
m 乃至1000ppm の濃度で添加すべきである。
【0017】パルプおよび紙製造設備ならびに水処理シ
ステムを含む工業水系の処理のためには、処理されるべ
き系の中の水の重量を基準にして少なくとも約5ppm の
上記相乗性組合わせ抗微生物剤を添加すべきである。よ
り好ましくは、処理されるべき系内の水の重量を基準に
して約100ppm 乃至150ppm の濃度で添加すべきで
ある。与えられた被処理系または水性製造物に対する抗
微生物剤の有効量を決定することは、各種のパラメータ
ー、非限定的に例示すれば、系のサイズ、pH、存在する
微生物の種類、所望の抑制レベルなどを考慮して当技術
分野に通常の知識を有する者が容易になしうることであ
ろう。
【0018】同様に、処理されるべき製造物品に対して
も有効量のDBDCBとパラベンの組合わせが添加され
る。一般に細菌、真菌、酵母菌、藻類の繁殖を防止する
ためには少なくとも0.1ppm の濃度を有する上記相乗
性組合わせ抗微生物剤の溶液が被処理基質に配合、スプ
レー塗布、浸漬または他の方法で付与される。 この場
合も、与えられた被処理製造物品対する殺生物剤の有効
量を決定することは当技術分野に通常の知識を有する者
が容易になしうることであろう。
【0019】本発明の相乗性抗微生物組成物の活性成分
は意図される用途および所望される調合媒質の種類に応
じて各種の製剤形態で使用することができる。たとえ
ば、微粉末や顆粒を含む固体ならびに溶液、エマルジョ
ン、懸濁物、濃縮物、乳化可能な濃縮物、スラリーなど
の液体の形態をとり得る。さらに、本相乗性組合わせ抗
微生物剤が液体である場合には、そのまま使用すること
もできるし、また、適当な不活性キャリヤーに担持され
た吸着質として固体または液体の各種調合物に配合する
ことができる。適当なキャリヤーは、たとえば、タル
ク,クレイ、ケイソウ土などの固体ならびに水や各種の
有機液体たとえば低級アルカノール、ケロシン、ベンゼ
ン、トルエン、あるいは他の石油留分あるいはそれらの
混合物である。グリコールとフェノキシエタノールは好
ましいキャリヤーである。DBDCBはウエットケー
キ、乾燥粉末、水性分散物としてCalgon Corporation社
(米国、ピッツバーグ, PA. )から市販されている。パ
ラヒドロキシ安息香酸のエステルは粉末の形で米国、To
towa, NJ.のProtameen Chemicals 社から市販されてい
る。
【0020】当技術分野に通常の知識を有する者によっ
て理解されるように、本相乗性抗微生物剤の組合わせは
他の抗微生物性物質と組合わせて使用することもでき
る。たとえば本発明の組合わせを適当な濃度かつ適当な
段階で他の抗真菌剤および抗細菌剤と組合わせて特に有
益な結果が得られるよう個々の作用を組合わせることが
できる。このような併用組合わせは消毒セッケンの製
造、化粧品および水性塗料の製造ならびに製紙工場での
スライム沈着防止などの用途に特に適当である。同様
に、本発明の相乗性抗微生物剤組合わせを他の殺藻剤と
組合わせることができることもまったく自明である。
【0021】本発明によれば、さらに細菌、酵母菌、真
菌、藻類の少なくとも1つの生育を抑制する方法が提供
される。本発明の方法によれば、それらの生育は水性系
内あるいはそれらが繁殖しやすい製造物品上で抑制され
る。すなわち、本発明の方法はDBDCBと1種または
それ以上のパラベンとの組合わせの有効量を当該水性系
に添加するかまたは細菌、酵母菌、真菌および/または
藻類を含有している物品を該組合わせの有効量で処理す
ることを特徴とする。添加はDBDCBとパラベンを1
種の混合物として単純添加するかあるいはそれら2つの
成分を別々に添加することにによって実施することがで
きる。別々に投与する場合、投与は同時に、あるいは、
別々の時間に実施することができる。正味の効果はいず
れの場合も同じである。すなわち、最終的には被処理水
性系内または物品上には各成分が所望投与濃度で与えら
れることになる。
【0022】さらに、本発明の組成物は使用法のいかん
にかかわらず有効であると信じられる。たとえば、本明
細書記載の抗微生物組成物は被処理系に低レベル連続供
給法または半連続供給法あるいはスラッグフィード供給
法によって添加することができる。これら供給法はいず
れも当技術分野に通常の知識を有する者にとっては熟知
のものである。スラッグフィード法は特に有効でありし
たがって本発明の方法の好ましい使用法である。この方
式の使用法ではユーザーが系内の微生物濃度をモニター
して微生物濃度が増加した時だけ本組成物を供給するこ
とが可能である。ユーザーは必要な時だけ有効量のDB
DCBとパラベンを供給することによってコスト節減を
達成することができる。
【0023】上記したように、本発明ははDBDCBを
パラベンと組合わせて使用すると相乗的結果が得られ各
種の工業的およびその他用途において細菌、酵母菌、真
菌および藻類の生育を抑制するために有効であるという
発見に基づくものである。本明細書に開示されている相
乗性抗菌剤組合わせの有用性はこの組合わせがきわめて
多種多様の産業に用途があることならびに多種の微生物
に対して有効であるという2つの点から導かれるもので
ある。特に、製紙工業の製造系の各種の部分における細
菌性および真菌性スライムの堆積によって製紙工業がこ
うむっていた膨大な経済的損失は本明細書に記載された
相乗的組合わせ抗微生物剤を使用することによって相当
程度まで削減することができる。
【0024】本発明によるDBDCBとパラベンの相乗
的組合わせの卓越した抗微生物作用は標準的実験技術を
使用して確認されている。さらに、本明細書に記載され
ていう方法および組成物は広い殺菌効果スペクトルを有
していることが判明している。本発明の組合わせは、た
とえば、下記のごとき細菌(ただしそれに限定されるも
のではない)の生育を抑制することが確認されている:
クレブシエラ・ニューモニエ(Klebsiella pneumonia
e、肺炎桿菌)、シュードモナス・エルギノーサ (Pse
udomonas auruginosa、緑膿菌)、スタヒロコッカス・
オーレウス(Staphylococcus aureus、黄色ブドウ球
菌)。さらに、本発明の組合わせは、たとえば、下記の
ごとき真菌(ただしそれに限定されるものではない)の
生育を抑制することが確認されている:カンジダ・アル
ビカンス(Candida albicans )、白酵母(white yeas
t)、ピンク酵母(pink yeast) 、ペニシリウム・ピノフ
ィラム(Penicillium pinophilum)、アスペルギルス・
ニガー(Aspergillus niger、 黒コウジカビ)。
【実施例】
【0025】以下、本発明の実施例を記載する。これら
実施例は本発明を説明するためのものであって、本発明
を限定するものではない。
【0026】実施例1 以下の実施例は本発明の抗微生物組成物の細菌に対する
微量力価(マイクロタイター)試験における殺生物作用
効果と相乗性を示すものである。詳細には、本実施例で
使用された抗微生物組成物はDBDCBとメチルパラベ
ンとを含有しており、本実施例で使用された2つの異な
る細菌種は下記のものである: Klebsiella pneumoniae ATCC 4352 Pseudomonas aeruginosa ATCC15442 2種の細菌を別々にトリプトングルコースエキストラク
ト(TGE)プレート上で37℃で24時間培養した。
このあと、細菌をそれぞれのTGE培養プレートから滅
菌綿棒で拭き取って滅菌リン酸塩緩衝液10mlに懸濁し
た。この方法で2種類の微生物のそれぞれについて、当
技術分野に通常の知識を有する者にとっては熟知の0.
5McFarland 濁度標準試料を調製した。次にその微生物
懸濁物各10mlを2倍濃度のトリプチケース・ソイ培地
(Trypticase Soy Broth (2XTSB))を使用して1:10
の割合で希釈した。使用した"2XTSB" は1000mlの水
にTSB粉末60gを加え121℃で15分間高圧殺菌
したものである。これらの希釈培養物のそれぞれから試
料をとりマイクロタイター試験のための接種材料として
使用した。
【0027】約5mlのメタノールにほぼ100%活性の
DBDCB約0.64gを溶解しこれを脱イオン水で希
釈して約100mlとし、6400ppm 活性分濃度を有
するDBDCBの8倍原液を調製した。この実施例で使
用されたDBDCBはロット番号T2097P01としてCalgon
Corporation, Pittsburgh, PAから入手されたものであ
る。脱イオン水約100mlにメチルパラベン約0.48
gを添加して活性分濃度が4800ppm であるメチルパ
ラベンの4倍原液を調製した。使用したメチルパラベン
はロット番号1759としてProtameen Chemicals,Totowa,N
J.から入手されたものである。活性分濃度4000ppm
の原液をつくるためには約100mlの脱イオン水にメチ
ルパラベン約0.4gを添加した。活性分濃度3200
ppm の原液をつくるためには約100mlの脱イオン水に
メチルパラベン約0.32gを添加した。活性分濃度2
400ppm の原液をつくるためには約100mlの脱イオ
ン水にメチルパラベン約0.24gを添加した。活性分
濃度1600ppm の原液をつくるためには約100mlの
脱イオン水にメチルパラベン約0.16gを添加した。
この1600ppm 溶液約50mlを脱イオン水約50mlに
加えて活性分濃度800ppm の溶液をつくった。この8
00ppm 濃度溶液を約50mlの原液と約50mlの脱イオ
ン水を使用して順次希釈して活性分濃度が400ppm 、
200ppm 、100ppm 、50ppm である原液をそれぞ
れ調製した。これらのメチルパラベン原液はすべて使用
前にメチルパラベンを溶解するため約80℃まで加熱し
た。このあと約37℃の温度まで冷却してからマイクロ
タイター試験に使用した。1セット2個のマイクロタイ
タープレート4セットを本実施例では使用した。セット
中の各マイクロタイタープレートは横8列(記号Aから
H)、縦12行(番号1から12)のウェルを有する。
4セットのうち2セットは各菌種に対する各抗菌剤組合
わせの最小阻止濃度(MIC=minimum inhibitory con
centrationn)を測定するために使用され、残り2セット
は最小殺菌濃度(MBC=minimumbiocidal concentrat
ion) を測定するために使用された。MICはあらかじ
め定めた培養期間の終わりにまったく生育の証拠が見ら
れなかった殺菌剤の最小濃度である。本実施例の場合、
培養期間は37℃で24時間である。MBCは植え継い
で培養した後に全く生育が見られなかった場合の殺菌剤
の最小濃度である。本実施例の場合、24時間後に植え
継いだ菌を37℃で24時間培養した。ここで”生育”
とはウェルの底での濁りまたは細胞の”ボタン”(菌の
沈澱)の存在と定義される。
【0028】MICを測定するために使用された各セッ
トのマイクロタイタープレートの各ウェル内の各殺菌剤
の最終量は表1と2に示されている。各セットの第一番
目のマイクロタイタープレートの各ウェル内の殺菌剤の
量は以下のとおりである:
【表1】
【0029】各セットの第2のマイクロタイタープレー
トの各ウェル内の殺菌剤の量は以下のとおりである:
【表2】
【0030】上記の2つの表に示したように、セット内
の各プレートのAからH列のウェルに添加されたDBD
CBの量は活性濃度800ppm から0(ゼロ)ppm まで
段階的に変えてある。パラベン(この場合はメチルパラ
ベン)の量も同様にセット内の2つのプレートにおいて
1から10列でパラベン活性濃度は1200ppm から0
(ゼロ)ppm まで変えてある。セット内の2つのプレー
トの11行のAからGのウェルはDBDCB単独使用の
効果を測定するため使用された。同様に、そのセット内
の該2つのプレートのH列の1から10のウェルはメチ
ルパラベンの単独使用効果を測定するため使用された。
そのセット内の各プレートのH列、11行に相当するウ
ェルは微生物対照または陽性対照である。すなわち、こ
れらの分画には殺菌剤は全く添加されなかった。これは
与えられた環境のなかで微生物が生育可能であることを
保証するために行われたものである。そのセット内の各
プレートの12行、AからHのウェルは培地対照または
陰性対照を表す。すなわち、この列の分画には微生物が
加えられなかった。これはプレートの汚染がないことを
保証するために行われたものである。
【0031】各微生物に対するMICを測定するために
使用された2セットのプレートは次のようにしてセット
アップされた:各セットの2つのプレートのすべてのウ
ェルに脱イオン水50μlを加える。A列の1から11
行のウェルに8倍DBDCB原液50μlを加える。D
BDCB8倍原液と水とを含有するA列のウェルの内容
物をG列まで順次2倍希釈する。すなわち、A列1行の
内容物を混合してこの混合物50μlをB列1行のウェ
ルに移す。この操作を各行についてG列まで下方に繰り
返す。約4倍メチルパラベン原液50μlを表1と表2
に示したようにそれぞれウェルに添加する。11行と1
2行の全部のウェルに脱イオン水50μlを加える。各
セットの2つのプレートの12行の全部のウェルに2X
TSB100μlを添加する。該当微生物懸濁物100
μlを当該セットの2つのプレートの12列を除く全部
のウェルに加える。2つのプレートよりなる一方のセッ
トにはPseudomonas aeruginosaを加え、他方の2プレー
トのセットにはKlebsiella pneumoniae を添加する。こ
れら全部で4つのプレートを37℃の温度で24時間培
養する。
【0032】この24時間培養に続いて、次にMBCを
測定するために使用される2セットのマイクロタイター
プレートをセットアップした。この第二の2セットのプ
レートのウェルには滅菌1XTSB100μlが添加さ
れた。そしてこの第二の2セットのプレートの各ウェル
に第一の2セットのプレートの各ウェルから殺菌剤/微
生物混合物10μlを移した。この第二の2セットのプ
レートをこのあと37℃で24時間培養した。
【0033】MICプレートの最初の24時間の培養期
間およびその後のMBCプレートのための24時間の培
養期間の後、各ウェルにおける微生物の生育の有無の判
定がなされた。マイクロタイタープレート内の微生物の
生育の有無は読み取りミラーを使用して視覚的に実施さ
れた。読み取りミラーの使用法は当技術分野に通常の知
識を有する者にとって公知である。読み取られた各ウェ
ルにおける微生物の生育の有無ならびに各ウェル内の殺
菌剤の濃度を使用して次に本殺菌剤組合わせの相乗性が
判定された。相乗性はKull値即ちK値を測定するこ
とによって評価される。K値は供試細菌、MICプレー
トとMBCプレートのそれぞれについて測定される。K
値の計算法は当技術分野に通常の知識を有する者にとっ
て公知である。すべての実施例において、K値は下記式
によって決定れた:
【数1】
【0034】式中、”[DBDCB]組合せ”は1種ま
たはそれ以上のパラベンと組合せて使用された場合に微
生物の生育を阻止できたDBDCBの濃度を意味す
る;”[パラベン]組合せ”はDBDCBと組合せて使
用された場合に微生物の生育を阻止できたパラベンの濃
度を意味する;”[DBDCB]単独”は単独で使用さ
れた場合に微生物の生育を阻止できたDBDCBの濃度
を意味する;”[パラベン]単独”は単独で使用された
場合に微生物の生育を阻止できたパラベンの濃度を意味
する。K値が1以下である場合、これは2つの殺菌剤の
間の相乗性を示す;K値が1以上である場合、これは2
つの殺菌剤の間の拮抗性を示す;K値が1に等しい場
合、これは2つの殺菌剤のそれぞれの効果の和を示す。
本実施例で使用された微生物に対して得られたK値は表
3に示されている。
【表3】
【0035】この実施例において、メチルパラベン単独
の場合に微生物生育抑制に必要なメチルパラベンの濃度
は試験条件を超過していた、すなわち、メチルパラベン
濃度1200ppm よりも大であった。したがって、正確
なK値は測定できなかった。この殺菌剤を単独で使用し
た場合1200ppm 以上が必要であるから、少なくとも
メチルパラベン濃度が1200ppm であれば、1より小
さいK値が達成されると考えられる。このことからみ
て、試験された両方の細菌に対して相乗性が確認され
る。
【0036】実施例2 以下の実施例は本発明の抗微生物組成物の細菌に対する
マイクロタイター試験における殺生物作用効果と相乗性
を示すものである。詳細には、本実施例で使用された抗
微生物組成物はDBDCBとプロピルパラベンとを含有
しており、本実施例で使用された2つの異なる細菌種は
実施例1と同一である。各菌株の接種菌の調製方法は実
施例1に記載したものである。
【0037】約5mlのメタノールにほぼ100%活性の
DBDCB約0.64gを溶解しこれを脱イオン水で希
釈して約100mlとし、6400ppm 活性分濃度を有
するDBDCBの8倍原液を調製した。この実施例で使
用されたDBDCBはロット番号T2097P01としてCalgon
Corporation, Pittsburgh, PAから入手されたものであ
る。Protameen Chemicals,Totowa,NJ.から入手したプロ
ピルパラベン(ロット番号1764)を使用して何種類かの
4倍濃度プロピルパラベン原液を以下のようにして作成
した。プロピルパラベン約0.8gをメタノールにとか
し脱イオン水で約100mlにして活性分濃度が8000
ppm であるプロピルパラベンの原液を調製した。活性分
濃度4000ppm の原液をつくるためには約50mlの脱
イオン水を50mlの8000ppmのプロピルパラベ
ン原液に添加した。活性分濃度6000ppm の原液をつ
くるためには約5mlのメタノールにプロピルパラベン
約0.6gを添加し脱イオン水で約100mlにした。
活性分濃度3000ppm の原液をつくるためには約50
mlの脱イオン水を50mlの6000ppmのプロピル
パラベン原液に添加した。活性分濃度5000ppm の原
液をつくるためには約5mlのメタノールにプロピルパ
ラベン約0.5gを添加し脱イオン水で約100mlに
した。活性分濃度2000ppm の原液をつくるためには
約50mlの脱イオン水を50mlの4000ppmのプ
ロピルパラベン原液に添加した。この2000ppm 溶液
約50mlを脱イオン水約50mlに加えて活性分濃度10
00ppm の溶液をつくった。400ppm 濃度溶液は約
0.04gのプロピルパラベンを約5mlのメタノール
に溶解し、脱イオン水で約100mlにした。200p
pmの溶液は400ppmの原液50mlに約50mlの
脱イオン水を加えて作成した。100ppmの溶液は2
00ppmの原液50mlに約50mlの脱イオン水を加
えて作成した。
【0038】MICを測定するために使用された各セッ
トのマイクロタイタープレートの各ウェル内の各殺菌剤
の最終量は表1と2に示されている。各セットの第一番
目のマイクロタイタープレートの各ウェル内の殺菌剤の
量は以下のとおりである:
【表4】
【表5】
【0039】その他、本実施例2で使用された試験法お
よび試験条件は実施例1に記載したものと同様である。
本実施例で使用された微生物に対して測定されたK値は
次の表6に示されている。
【表6】
【0040】上記の表6の結果が示しているように、D
BDCBとプロピルパラベンの相乗性がPseudomonas ae
ruginosaとKlebsiella pneumoniae の両者に対して確認
された。
【0041】実施例3 以下の実施例は本発明の抗菌組成物の細菌に対するマイ
クロタイター試験における抗菌作用効果と相乗性を示す
ものである。詳細には、本実施例で使用された抗菌組成
物はDBDCBとブチルパラベンとからなる。本実施例
では下記3種類の細菌が使用された: シュードモナス・エルギノーサ(Pseudomonas aeruginosa)ATCC15442 クレブシエラ・ニューモニエ(Klebsiella pneumoniae) ATCC4352 スタヒロコッカス・オーレウス(Staphylococcus aureus) ATCC6538 菌接種材料は実施例1に記載したように作成された。原
液は実施例2に記載した方法で調製された。使用された
ブチルパラベンは同じくProtameen Chemicals,Totowa,N
J.からロット番号1750の製品として入手された。殺
菌剤は各2プレートからなる3セットのプレートに、前
記表4と表5に示したように、供試微生物1種につき各
1セットを割り振り、添加した。本実施例で使用された
各微生物について測定されたK値が表7に示されてい
る。
【表7】 表7の結果が示すように、3種の菌種のすべてに対して
相乗性が確認された。
【0042】実施例4 以下の実施例は本発明の抗菌組成物の真菌に対するマイ
クロタイター試験における抗菌作用効果と相乗性を示す
ものである。詳細には、本実施例で使用された抗菌組成
物はDBDCBとブチルパラベンとを含有する。本実施
例では下記3種類の微生物が殺菌剤の試験に使用され
た。1つは酵母菌であり2つは糸状菌である。 カンジダ・アルビカンス(Candida Albicans) ATCC 10231 ペニシリウム・ピノフィルム(Penicillium pinophilum) ATCC 9644 アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger) ATCC4 9642 Candida Albicans(酵母)を含有する接種材料はこの微
生物の1綿棒量を2倍サブロー・マルトース培地(Sabo
uraud Maltose Broth)(2XSMB)100mlに加え
ることによって調製された。Penicillium pinophilumと
Aspergillus niger (糸状菌)の接種材料は2つのビー
ズびんに2XSMB100mlを別々に加え、各ビーズび
んの中に各カビの斜面培養物を掻き取って入れ振り混ぜ
て菌糸をバラバラにして調製した。カビ懸濁物はこのあ
と当技術分野に通常の知識を有する者にとって公知の方
法である、エンゼルヘヤーを通して濾過することによっ
て菌糸体断片を除去した。2XSMBはSMB粉末10
0gを脱イオン水1000mlに加えオートクレーブに入
れて121℃で15分間滅菌することによって調製され
た。
【0043】DBDCBとブチルパラベン原液は実施例
2に記載した方法で調製された。使用されたブチルパラ
ベンは同じくProtameen Chemicals,Totowa,NJ.からロッ
ト番号1750の製品として入手された。MICを測定
するため殺菌剤は各2プレートからなる3セットのプレ
ートに、供試微生物1種につき各1セットを割り振り添
加された。殺菌剤は前記表4および表5に記載したよう
にそれぞれのウェルに添加された。
【0044】プレートは次のようにしてセットアップさ
れた:すべてのウェルに滅菌脱イオン水50μlを加え
る。プレート1についてはA列、1から11行のウェル
に、そしてプレート2についてはA列、1から10行の
ウェルに8倍DBDCB原液50μlを加える。実施例
1に説明したような仕方でDBDCBをG列まで順次2
倍(50μl)ずつ希釈していく。該当するブチルパラ
ベン原液50μlを表4と表5に示した列に加える。プ
レート2の9から11行のウェルには殺菌した脱イオン
水50μlを加える。プレート2の11行と12行のウ
ェルには2XSMB100μlを添加する。このあと、
プレート1の各ウェルおよびプレート2のAからH列1
から10行のウェルには各微生物懸濁物100μlを添
加する。この実施例においては、プレート2の11列と
12列が陰性対照である。すなわち、この列のウェルに
は微生物はまったく添加されない。これはプレートの汚
染がないことを保証するためになされるものである。プ
レート2のH列9行と10行は陽性対照である。すなわ
ち、微生物は添加されたが、殺菌剤は添加されていない
ウェルである。これは与えられた環境内で微生物が生育
しうることを保証するためになされるものである。
【0045】MICプレートは30℃の温度で数日間培
養した。24時間後、実施例1に記載したようにMBC
植え継ぎ培養プレートがつくられた。このあと、各微生
物についてのK値が測定された。結果は表8に示されて
いる。
【表8】 表8の結果から理解されるように、試験に供された3種
の真菌のすべてに対して相乗性が確認された。
【0046】実施例5 ブチルパラベンの代わりにプロピルパラベンを使用して
実施例4の操作を繰り返した。測定されたK値を表9に
示す。
【表9】 表9の結果から理解されるように、試験に供された3種
の真菌のすべてに対して相乗性が立証された。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)1,2−ジブロモ−2,4−ジシア
    ノブタンと(b)パラヒドロキシ安息香酸のエステルの
    少なくとも1つとを含有し、(a):(b)の重量比が
    活性分ベースで約1000:1乃至1:1000の範囲
    である相乗性組合わせ抗微生物剤。
  2. 【請求項2】 パラヒドロキシ安息香酸のエステルがメ
    チルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブ
    チルパラベン、イソプロピルパラベン、イソブチルパラ
    ベン、ベンジルパラベンからなる群から選択される請求
    項1記載の抗微生物剤。
  3. 【請求項3】 (a):(b)の重量比が12:1乃至
    1:20の範囲である請求項1記載の抗微生物剤。
  4. 【請求項4】 水系内の微生物の生育を抑制する方法に
    おいて、当該水系に(a)1,2−ジブロモ−2,4−
    ジシアノブタンと(b)パラヒドロキシ安息香酸のエス
    テルの少なくとも1つ、とを組合わせた、(a):
    (b)の重量比が活性分ベースで約1000:1乃至
    1:1000の範囲である相乗性組合わせ抗微生物剤の
    有効量を添加することを特徴とする方法。
  5. 【請求項5】 (a):(b)の重量比が12:1乃至
    1:20の範囲である請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブ
    タンとパラヒドロキシ安息香酸の少なくとも1つのエス
    テルとが、被処理系に単一組成物として一緒に添加され
    る請求項4記載の方法。
  7. 【請求項7】 1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブ
    タンとパラヒドロキシ安息香酸の少なくとも1つのエス
    テルが被処理系に別々に添加される請求項4記載の方
    法。
  8. 【請求項8】 該相乗性組合わせ抗微生物剤の少なくと
    も1ppm が被処理系に添加される請求項4記載の方法。
  9. 【請求項9】 約1ppm 乃至2000ppm の量の該相乗
    性組合わせ抗微生物剤が被処理系に添加される請求項4
    記載の方法。
  10. 【請求項10】 パラヒドロキシ安息香酸のエステルが
    メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、
    ブチルパラベン、イソプロピルパラベン、イソブチルパ
    ラベン、ベンジルパラベンからなる群から選択される請
    求項4記載の方法。
  11. 【請求項11】 製造物上における微生物の生育を抑制
    する方法において、当該製造物に(a)1,2−ジブロ
    モ−2,4−ジシアノブタンと(b)パラヒドロキシ安
    息香酸の少なくとも1つのエステルとを組合わせた、
    (a):(b)の重量比が活性分ベースで約1000:
    1乃至1:1000の範囲である相乗性組合わせ抗微生
    物剤の有効量を使用することを特徴とする方法。
  12. 【請求項12】 (a):(b)の重量比が12:1乃
    至1:20の範囲である請求項11記載の方法。
  13. 【請求項13】 1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノ
    ブタンとパラヒドロキシ安息香酸の少なくとも1つのエ
    ステルとが被処理物品に単一組成物として一緒に使用さ
    れる請求項11記載の方法。
  14. 【請求項14】 1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノ
    ブタンとパラヒドロキシ安息香酸の少なくとも1つのエ
    ステルが被処理物品に別々に使用される請求項11記載
    の方法。
  15. 【請求項15】 該相乗性組合わせ抗微生物剤が少なく
    とも0.1ppm の濃度を有している請求項14記載の方
    法。
  16. 【請求項16】 パラヒドロキシ安息香酸のエステルが
    メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、
    ブチルパラベン、イソプロピルパラベン、イソブチルパ
    ラベン、ベンジルパラベンからなる群から選択される請
    求項11記載の方法。
JP8231857A 1995-09-01 1996-09-02 1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタンとパラヒドロキシ安息香酸エステルとからなる相乗性抗微生物組成物 Pending JPH09124414A (ja)

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US08/523097 1995-09-01
US08/523,097 US5641808A (en) 1995-09-01 1995-09-01 Synergistic antimicrobial composition of 1,2-dibromo-2,4-dicyanobutane and esters of parahydroxybenzoic acid

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