JPH09120536A - 光記録媒体への記録方法 - Google Patents

光記録媒体への記録方法

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JPH09120536A
JPH09120536A JP8128259A JP12825996A JPH09120536A JP H09120536 A JPH09120536 A JP H09120536A JP 8128259 A JP8128259 A JP 8128259A JP 12825996 A JP12825996 A JP 12825996A JP H09120536 A JPH09120536 A JP H09120536A
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JP
Japan
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recording
pulse
layer
power
mark
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Application number
JP8128259A
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English (en)
Inventor
Kunihisa Nagino
邦久 薙野
Hitoshi Nobumasa
均 信正
Gentaro Obayashi
元太郎 大林
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】エッジ記録において、ジッタ特性を向上させ
る。 【解決手段】相変化記録媒体に、複数のパルス列で構成
される記録パルスの後に、消去パワーよりも小さいパワ
ーを照射するパルスを設けて、エッジ記録を行うことを
特徴とする記録方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光の照射により、
情報の記録、消去、再生が可能である光情報記録媒体の
記録方法に関するものである。特に本発明は、書換可能
相変化型光記録媒体の高密度記録方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来の書換可能型相変化光記録媒体への
記録方法技術は、以下のごときものである。
【0003】これらの光記録媒体は、Ge、Sb、Te
の合金などを主成分とする記録層を有している。記録時
は結晶状態の記録層に集束したレーザ光パルスを短時間
照射し、記録層を部分的に溶融する。溶融した部分は熱
拡散により急冷され、固化し、非晶状態の記録マークが
形成される。この記録マークの光線反射率は、結晶状態
より低く、光学的に記録信号として再生可能である。
【0004】さらに消去時には、記録マーク部分にレー
ザ光を照射し、記録層の融点以下、結晶化温度以上の温
度に加熱することによって非晶状態の記録マークを結晶
化し、もとの未記録状態に戻す。
【0005】これらTe合金を記録層とした光記録媒体
では、結晶化速度が速く、照射パワーを記録マークを書
き込むいわゆる記録パワーと、前記録マークを消去する
いわゆる消去パワーに変調するだけで、円形のビームに
よる高速のオーバーライトが可能である(T.Ohta et a
l, Proc.Int.Symp.on Optical Memory 1989 p49-50
)。これらの、記録層を有した光記録媒体では、通
常、記録層の両面に耐熱性と透光性を有する誘電体層を
設け、記録時に記録層の変形、開口が発生することを防
いでいる。さらに光ビームが入射する反対方向に、Al
などの光反射性を有する金属反射層を設け、光学的な干
渉効果により、再生時の信号コントラストを改善すると
共に、記録層を冷却する効果により非晶状態の記録マー
クの形成を容易にし、かつ、消去特性、繰り返し特性を
改善する技術が知られている。
【0006】特に、記録層および記録層と反射層との間
の誘電体層を各々20nm程度に薄くしたいわゆる「急
冷構成」は、誘電体層を200nm程度に厚くした「除
冷構成」に比べ、書き替えの繰り返しによる、記録特性
の劣化が少なく、また、消去パワーマージンが広い点で
優れている。
【0007】以上の書換可能型相変化光記録媒体とし
て、光ディスクが例にあげられる。
【0008】このような光ディスクには従来、ピットポ
ジション記録が用いられていた。ところが、近年、ます
ます記録媒体の高密度化が要求され、ピットポジション
記録にかわり、マークのエッジで情報を記録する、より
高密度記録が可能な、エッジ記録が用いられようとして
いる。
【0009】ところで、エッジ記録では、ピットポジシ
ョン記録に比べ、長い記録マークを形成しなければなら
ないが、長いマークの後ろの部分では、記録膜の余熱効
果により記録マークの幅が広くなり、記録マークの前後
対象性が崩れ、いわゆる、涙状に歪む問題点がある。こ
の様な、記録マークの歪みは、再生信号の歪みとなり、
結果的に、ジッタ増大の原因となる。
【0010】このような問題点を解決する手段として、
1つの記録パルスを複数の記録パルスに分割する方法
(以下パルストレインと呼ぶ)が(特開平3−3542
5号公報など)提案されている。また、パルストレイン
において記録パルス列最後のパルスの後に、ウィンドウ
幅の半分の幅(最後のパルスと同じ幅)で、消去パワー
よりも小さいパルスを照射する技術が知られている(第
5回相変化記録研究会シンポジウム講演予稿集、86
p、1993)。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一般
に、相変化光記録媒体では記録した非晶状態のマークの
方の反射率が低く、記録されていない結晶状態との反射
率差があるため、記録膜の光吸収量差が大きくなる。そ
のため、オーバーライト記録前の状態が、結晶状態であ
るか、非晶状態のマークであるかによって、記録時の昇
温状態に差が生じる。パルストレインを用いエッジ記録
を行っても、長い記録マーク終端では、記録時の到達温
度が高くなるために、この現象は起きやすい。特に、記
録線速度が速くなると顕著に現れ、オーバーライト前の
状態により、最高到達温度に差が生じ、記録膜の冷却速
度が変わる。このため、新しい記録マークが前の記録マ
ークの変調を受け、マーク終端のジッタ特性、さらには
消去特性を制限する要因となる。つまり、パルストレイ
ンを用いてもオーバーライト時の記録マークの歪みを押
さえることはできない。
【0012】また、パルストレイン最後のパルスの後
に、ウィンドウ幅の半分の、消去パワーよりも小さいパ
ルスを加えても、オーバーライト時の、記録マーク終端
部分のジッタ特性は十分には良くならない。
【0013】本発明の目的は、上記の様なマークの終端
の歪みをなくし、ジッタ特性に優れたエッジ記録の記録
方法を提供することを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、情報の記録お
よび消去が、非晶相と結晶相の間の相変化によって行れ
る光記録媒体に、パルス列で構成される記録パルスで記
録パワーを照射し、記録マークを形成してエッジ記録を
行う記録方法であって、前記記録パルス列の最後のパル
スの後に、消去パワーよりも小さいパワーを照射するパ
ルスを設け、このパルス幅が、ウィンドウ幅の0.55
倍以上、3倍以下であることを特徴とする記録方法であ
る。
【0015】また本発明は、情報の記録および消去が、
非晶相と結晶相の間の相変化によって行れる光記録媒体
に、パルス列で構成される記録パルスで記録パワーを照
射し、記録マークを形成してエッジ記録を行う記録方法
であって、前記記録パルス列の最後のパルスの後に、消
去パワーよりも小さいパワーを照射するパルスを設け、
このパルス幅が、前記記録パルス列の最後のパルス幅の
1.1倍以上、6倍以下であることを特徴とする記録方
法である。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の記録方法では、記録マー
クをパルス列で構成される記録パルス(パルストレイ
ン)で、記録パワーを照射した後に、いったん、消去パ
ワーよりも小さいパワーのパルスを照射し、その後に、
消去パワーに戻すことで形成する。この方法を用いるこ
とにより、記録マークの終端のジッタを低減する。つま
り、消去パワーよりも小さいパワーを照射するパルスを
新たに設けることにより、記録時に始端に比較して温度
が上昇する記録マーク終端の、冷却速度を上げることが
できる。したがって、オーバーライトした際に、マーク
の終端部分が、オーバーライトを行う前の状態、つまり
結晶状態か、非晶状態であるかによって、到達温度が変
わろうとも、冷却速度を速く一定にできる。そのため、
記録時に、レーザーが照射され溶融した領域の外側に形
成される粗大結晶粒が余り成長せず、なおかつ一定の大
きさとでき、終端のエッジを正確に記録することができ
る。消去パワーよりも小さいパワーを照射するパルスの
幅は、ウィンドウ幅の0.55倍以上、3倍以下、もし
くは、パルストレイン最後のパルス幅の1.1倍以上、
6倍以下であることが必要である。これより短いパルス
幅であると、その効果が余り得られず、これより長いパ
ルス幅であると、結晶化温度以上に温度が上がらない部
分が発生し、消去特性が悪くなり、結果的にジッタが悪
化する。好ましくは、このパルス幅は、ウィンドウ幅の
0.7倍以上、1.8倍以下、もしくは、パルストレイ
ン最後のパルスの幅の1.4倍以上、3.6倍以下であ
る。さらに、このパルスの幅としては、変調方式が
(1,7)RLL符号の場合は、ウィンドウ幅の0.7
倍以上、1.5倍以下が特に好ましく、変調方式が8/
15変調、8/16変調(EFMプラス)の場合は、こ
のパルスの幅は、ウィンドウ幅の0.7倍以上、2倍以
下が特に好ましい。
【0017】前記の効果は、消去パワーよりも小さいパ
ワーを照射するパルスを設けることによって得られるた
めに、パルストレインの最後のパルスが終了した時間か
ら、このパルスを照射するまでの時間は、ウィンドウ幅
以下であることが好ましい。この時間がこれより長い
と、上記のパルスの効果が得難くなる。特に、パルスト
レインの最後のパルスが終了した直後に、このパルスを
照射することが好ましい。
【0018】また、パルストレインの先頭パルスの幅
は、マークの始端が加熱不足で、マークの形状が先細り
になるのを防ぐために、ウィンドウ幅の0.7倍以上、
2倍以下であることが好ましい。(1,7)RLL符号
のように、最短記録マークが2T(Tはウィンドウ幅)
である変調方式では、先頭パルスの幅がウィンドウ幅で
あることが特に好ましい。8/15変調、8/16変調
のように、最短記録マークが3Tである変調方式では、
先頭パルスの幅がウィンドウ幅の1.5倍であることが
特に好ましい。
【0019】また、パルストレインの先頭パルス以外の
パルスのパルス幅としては、ウィンドウ幅の1/4倍以
上、3/4倍以下が好ましい。これより短いパルス幅で
あると記録する際、熱量が不足してマークが小さくなる
ことにより、ジッタが増大する恐れがある。また、それ
より長いパルス幅であると、記録する際の熱量が多くな
りすぎ、マークが涙上に歪むことにより、ジッタが増大
する恐れがある。装置を簡単にするためには、パルスト
レインの先頭パルス以外のパルス幅が同じであることが
好ましい。
【0020】また、パルストレインの先頭パルスや先頭
パルス以外のパルスのパワーは、必ずしも同じである必
要はない。
【0021】また、記録マークを形成するパルス列の先
頭パルスの位置を、該記録マークの長さおよび、該記録
マークと該記録マーク直前の記録マークとの間隔(該記
録マーク直前のスペース部分の長さ)、の2つのパラメ
ータにより変化させ、または/および、記録パルスの最
後のパルスの位置を、該記録マークの長さおよび、該記
録マークと直後の記録マークとの間隔(該記録マーク直
後のスペース部分の長さ)、の2つのパラメータにより
変化させる記録方法は、オーバーライト時のジッタ特性
がさらに改善されるので好ましい。
【0022】すなわち、記録マークと該記録マーク直前
のスペース部分の長さに応じて、該記録パルスの先頭パ
ルスの位置を最適化することにより、記録マーク始端エ
ッジ部の正しい位置からのずれ量(エッジシフト)を低
減できる。同様に、記録マークと該記録マーク直後のス
ペース部分の長さに応じて、該記録パルスの最後のパル
スの位置を最適化することにより、記録マーク終端エッ
ジ部の正しい位置からのずれ量(エッジシフト)を低減
できる。このため、特にランダムパターンのオーバーラ
イト時のジッタが低減できる。さらに、消去パワーより
も小さいパワーを照射するパルスを加えているので、オ
ーバーライト時に新しいマークが古いマークの変調を受
けにくくなり、よりオーバーライト時のジッタを低減す
ることができる。
【0023】上記の先頭パルス位置の決定のしかたとし
ては、例えば、以下の様に決定される。まず、最長記録
マークと最長スペースの単一パターンを基準とする。こ
のパターン中に、基準マークよりも短い被測定マークを
基準マーク数個に一個の割合で加えたパターンを作り、
このパターンを光記録媒体上に記録する。なお、記録の
際には、パルストレインとその後に消去パワーよりも小
さいパワーを照射するパルスを加えた一連のパルス列を
用いる。このパターンの再生信号から、被測定マーク始
端エッジと直前の基準マーク始端エッジとの間隔を測
る。この測定を被測定マークの先頭パルスの位置を変え
ながら繰返し、被測定マーク始端エッジと直前の基準マ
ーク始端エッジとの間隔が、最適値に最も近くなるよう
に、被測定マークの先頭パルスの位置を決める。この測
定を被測定マークの長さと被測定マーク直前のスペース
部の長さを2次元的に変えて行い、各々の記録マークの
長さおよび直前のスペース部分の長さにおける先頭パル
ス位置の最適値を決定する。
【0024】記録マークの最後のパルス位置も、上記と
同様なパターンとパルス列を用い、再生信号から、被測
定マーク終端エッジと直後の基準マーク終端エッジとの
間隔を測り、各々の記録マークの長さおよび直後のスペ
ース部分の長さにおける最後のパルス位置の最適値を決
定する。
【0025】消去パワーよりも小さいパワーのパルスを
照射する際の、レーザーパワーとしては、消去パワーの
1/2以下であることが好ましく、0(すなわち、この
間レーザーを照射しない)でも良い。この理由として
は、消去パワーの1/2よりも大きいレーザーパワーで
あると、記録マーク終端での冷却速度が上がらず、効果
が得難くなるためである。
【0026】また、本発明を行うにあたり、記録マーク
を光記録媒体のグルーブのみに形成しても、ランドのみ
に形成しても良く、さらに、同一の光記録媒体のランド
とグルーブの両方に記録マークを形成し、いわゆるラン
ド・グルーブ記録を行っても良い。
【0027】本発明では、記録再生を行うレーザー波長
は特に限定しない。
【0028】このような、記録方法で記録を行う光記録
媒体としては、第2誘電体層の厚さが、1nm以上、5
0nm以下であり、なおかつ、反射層の厚さが、30n
m以上であることが好ましい。第2誘電体層の厚さが、
50nmよりも厚いと急冷構成のメリットが得られな
い。また、それの厚さが、1nm以下であると、繰り返
し記録の際の、記録特性の劣化が著しい。さらに、反射
層の厚さとしては20nm以上である。これ以下である
と、記録時の記録層の冷却度が不十分で急冷構成になら
ず、そのメリットが得られない。好ましくは、30nm
以上である。
【0029】本発明において誘電体層は、記録時に基
板、記録層などが熱によって変形し記録特性が劣化する
ことを防止するなど、基板、記録層を熱から保護する効
果、光学的な干渉効果により、再生時の信号コントラス
トを改善する効果がある。この誘電体層としては、Zn
S、SiO2 、窒化シリコン、酸化アルミニウムなどの
無機薄膜があげられる。特にZnSの薄膜、Si、G
e、Al、Ti、Zr、Taなどの金属の酸化物の薄
膜、Si、Alなどの窒化物の薄膜、Ti、Zr、Hf
などの炭化物の薄膜及びこれらの化合物の膜が、耐熱性
が高いことから好ましい。これら上記の薄膜の屈折率は
1.5以上2.4以下である。また、これらに炭素や、
MgF2 などのフッ化物を混合したものも、膜の残留応
力が小さいことから好ましく使用される。特にZnSと
SiO2 の混合膜あるいは、ZnSとSiO2 と炭素の
混合膜は、記録、消去の繰り返しによっても、記録感
度、キャリア対ノイズ比(C/N)および消去率(記録
後と消去後の再生キャリア信号強度の差)などの劣化が
起きにくいことから好ましい。カルコゲン化合物と酸化
物と炭素の組成比は、特に限定されないが、誘電体層の
内部応力の低減効果の大きい点からは、SiO2 15〜
35モル%、炭素1〜15モル%であることが、さらに
好ましい。
【0030】本発明の記録層の材料は、結晶状態と非晶
状態の少なくとも2つの状態をとり得るTeを主成分と
するカルコゲン化合物である。本発明の記録層として、
特に限定するものではないが、 Pd−Ge−Sb−T
e合金、Nb−Ge−Sb−Te合金、Pd−Nb−G
e−Sb−Te合金、Ni−Ge−Sb−Te合金、G
e−Sb−Te合金、Co−Ge−Sb−Te合金、I
n−Sb−Te合金、Ag−In−Sb−Te合金、I
n−Se合金などがある。多数回の記録の書換が可能で
あることから、Pd−Ge−Sb−Te合金、Nb−G
e−Sb−Te合金、Pd−Nb−Ge−Sb−Te合
金、Ni−Ge−Sb−Te合金、Ge−Sb−Te合
金、Co−Ge−Sb−Te合金が好ましい。特にPd
−Ge−Sb−Te合金、Pd−Nb−Ge−Sb−T
e合金は、消去時間が短く、かつ多数回の記録、消去の
繰り返しが可能であり、C/N、消去率などの記録特性
に優れることから好ましく、とりわけ、Pd−Nb−G
e−Sb−Te合金が、前述の特性に優れることからよ
り好ましい。以下の式のように記録層を設定することに
よって、多数回の記録の書換えが可能になることから好
ましい。
【0031】式 Ma (Sbx Te1-x 1-y-a (Ge0.5 Te0.5 y 0.4≦x≦0.6 0.3≦y≦0.5 0 ≦a≦0.05 (ここで、x、y、aはモル比を表す。MはPd、N
b、Ptの少なくとも1種を含む。) さらに、yの値が0.3以上、0.4以下が書換時の繰
り返し耐久性が高く、非晶状態の熱安定性が高いことか
らより好ましい。aの値としては、0.001以上0.
01以下が、結晶化速度が速く、繰り返し耐久性が高
く、非晶状態の熱安定性が高いことからより好ましい。
【0032】反射層の材質としては、光反射性を有する
Al、Auなどの金属、これらを主成分とし、Ti、C
r、Hfなどの添加元素を含む合金及びAl、Auなど
の金属にAl、Siなどの金属窒化物、金属酸化物、金
属カルコゲン化物などの金属化合物を混合したものなど
があげられる。Al、Auなどの金属、及びこれらを主
成分とする合金は、光反射性が高く、かつ熱伝導率を高
くでき、記録時の熱を素早く拡散できるため好ましい。
前述の合金の例としては、AlにSi、Mg、Cu、P
d、Ti、Cr、Hf、Ta、Nb、Mnなどの少なく
とも1種の元素を合計で5原子%以下、1原子%以上加
えたもの、あるいは、AuにCr、Ag、Cu、Pd、
Pt、Niなどの少なくとも1種の元素を合計で1原子
%以上20原子%以下加えたものなどがあげられる。特
に、材料の価格が安いことから、AlもしくはAlを主
成分とする合金が好ましく、とりわけ、耐腐食性が良好
なことから、AlにTi、Cr、Ta、Hf、Zr、M
n、Pdから選ばれる少なくとも1種以上の金属を合計
で0.5原子%以上5原子%以下添加した合金が好まし
い。さらに、耐腐食性が良好でかつヒロックなどの発生
が起こりにくいことから、添加元素を合計で0.5原子
%以上3原子%未満含む、Al−Hf−Pd合金、Al
−Hf合金、Al−Ti合金、Al−Ti−Hf合金、
Al−Cr合金、Al−Ta合金、Al−Ti−Cr合
金、Al−Si−Mn合金のいずれかのAlを主成分と
する合金で構成することが好ましい。これらAl合金の
うちでも、次式で表される組成を有するAl−Hf−P
d合金は、特に優れた熱安定性を有するため、多数回の
記録、消去を繰り返しにおいて、記録特性の劣化を少な
くすることができる。
【0033】Pdj Hfk Al1-j-k 0.001<j<0.01 0.005<k<0.10 ここで、j、kは各元素の原子の数(各元素のモル数)
を表す。
【0034】上述した反射層の厚さとしては、いずれの
合金からなる場合にもおおむね20nm以上であり、好
ましくは、30nm以上200nm以下である。これ以
下であると、急冷構成のメリットが得られない。さらに
好ましくは50〜200nmとするのが好ましい。
【0035】また、第2誘電体層と反射層との間に、光
吸収層を設けると、オーバーライト時のジッタをより低
減できるので好ましい。この材料としては、Ti、Z
r、Hf、Cr、Ta、Mo、Mn、W、Nb、Rh、
Ni、Fe、Y、V、Co、Cu、Zn、Ru、Pd、
ランタニド、Teから選ばれた少なくとも1種以上の金
属、もしくは、これらの合金が耐熱性、強度、耐腐食性
に優れていることから好ましい。
【0036】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
【0037】(分析,測定方法)反射層、記録層の組成
は、ICP発光分析(セイコー電子工業(株)製)によ
り確認した。またC/Nおよび消去率はスペクトラムア
ナライザにより測定した。ジッタは、ACカップリング
した再生信号のゼロクロス点をタイムインターバルアナ
ライザで測定し、それの標準偏差と定義した。
【0038】記録層、誘電体層、反射層の形成中の膜厚
は、水晶振動子膜厚計によりモニターした。また各層の
厚さは、走査型あるいは透過型電子顕微鏡で断面を観察
することにより測定した。
【0039】(実施例1)厚さ0.6mm、溝深さ72
nm、直径12cm、1.4μmピッチのスパイラルグ
ルーブ付き(グル−ブ幅0.7μm)ポリカーボネート
製基板を毎分30回転で回転させながら、高周波スパッ
タ法により、記録層、誘電体層、反射層を形成した。
【0040】まず、真空容器内を1×10-3Paまで排
気した後、2×10-1PaのArガス零囲気中でSiO
2 を20mol%添加したZnSをスパッタし、基板上
に膜厚85nmの第1誘電体層を形成した。続いて、P
d、Nb、Ge、Sb、Teからなる合金ターゲットを
スパッタして、組成Nb0.45Pd0.05Ge19.0Sb25 .5
Te55.0の膜厚25nmの記録層を形成した。さらに前
述の第2誘電体層を15nm形成し、この上に、Al
98.1Hf1.7 Pd0.2 合金をスパッタして膜厚150n
mの反射層を形成した。
【0041】このディスクを真空容器から取り出した
後、反射層上にアクリル系紫外線硬化樹脂(大日本イン
キ(株)製SD−101)をスピンコートし、紫外線を
照射して硬化させ、厚さ10μmの樹脂層を形成し本発
明の光記録媒体を得た。さらに、同様に作成したディス
クとホットメルト接着剤(東亜合成化学工業(株)製X
W30)で張り合わせ両面ディスクを作成した。
【0042】この光記録媒体に波長830nmの半導体
レーザのビームでディスク全面の記録層を結晶化し初期
化した。
【0043】本実施例では、記録信号としては、(1,
7)RLL符号を用いた。(1,7)RLLは、2Tか
ら8Tまでの、パルス幅の異なる信号である。ここでT
は、ウィンドウ幅である。本実施例では、線速度を6.
2m/s、最短マーク長(2Tのマークの長さである)
を0.53μmの条件で行ったので、T=42.5ns
とした。また、評価には、対物レンズの開口数0.6、
半導体レーザの波長680nmの光学ヘッドを使用し
た。
【0044】以下に、レーザーのパルス形状の具体的な
説明を行う。
【0045】最短マークである、2Tは、パルス幅T
(42.5ns)の記録パルスと、この記録パルスの直
後に、パルス幅Tで直接消去パワー以下にレーザーの出
力を落とすパルス(以下オフパルス)で構成されたパル
ス列で記録される。
【0046】2番目に短いマークである3Tは以下のよ
うに記録される。すなわち、最短マークである2Tのパ
ルス(先頭パルス)からT/2後に幅T/2の記録パル
スを加え、さらにこのパルスの直後に、パルス幅Tで直
接消去パワー以下にレーザー出力を落とすオフパルスを
加えた一連のパルスで記録される。
【0047】このように、記録マークがTだけ長くなる
度にT/2のパルスを加え、さらに、その直後にオフパ
ルスを加えて、目的の長さの記録マークを形成する。最
長マークである8Tの記録マークは、幅がTである先頭
パルスと、幅がT/2、周期Tである6個の後続パルス
との計7個の記録パルス、および、後続パルスの直後に
設けられたパルス幅Tのオフパルスとで構成された、一
連のパルス列で記録される。
【0048】具体的な測定は以下のように行った。オフ
パルスを照射する際のパワーは再生パワー(1.2m
W)とした。さらに、上記のパルスで、2Tの記録マー
クを(再生時の周波数5.9MHz)消去パワーを4.
5mWに固定して、記録パワーを6〜15mWの各条件
に変調した半導体レーザを用い、100回、グルーブ
(溝部分)にオーバーライト記録した後、再生パワー
1.2mWの半導体レーザを照射してバンド幅30kH
zの条件でC/Nを測定した。そのところ、記録パワー
8mW以上で実用上十分な50dB以上のC/Nが得ら
れた。
【0049】さらに記録パワーを9.5mWに固定し
て、消去パワーを3〜7mWに変調した、半導体レーザ
ーを用い、2Tの記録マークを100回オーバーライト
した後、この部分を7T(1.7MHz)で、先と同様
に変調した半導体レーザを照射し、1回オーバーライト
を行い、この時の2Tの消去率(2Tを100回オーバ
ーライトした時の2Tのキャリアと、7Tを1回オーバ
ーライトした時の2Tの残存キャリアの差)、および、
7Tのジッタを測定した。
【0050】そのところ、消去パワー3.5〜5.5m
Wで、28dB以上、最大33dBの消去率が得られ
た。また、7Tのマークの始端、終端ジッタに関して
も、上記と同じ消去パワー範囲で、4ns以下、最小
2.2nsのジッタが得られた。
【0051】始端、終端のどちらのジッタとも、ウィン
ドウ(T=42.5ns)の10%以下であるので、実
用上十分小さいことが分かった。
【0052】(実施例2)実施例1の光記録媒体の第2
誘電体層を10nm、反射層を100nmとした他は同
一の光記録媒体を用いた。変調方式としては8/15変
調を用い実施例1と同様の測定を行った。8/15変調
は、(2,12)RLLであるから、3Tから13Tま
でのパルス幅の異なる信号である。ここでTは、ウィン
ドウ幅である。本実施例では、線速度を6.5m/s、
最短マーク長(3Tのマークの長さである)を0.74
μmの条件で行ったので、T=38.0nsとした。
【0053】最短マークである、3T(再生時の周波
数、4.4MHz)は、パルス幅T(先頭パルスと)か
らT/2後に幅T/2の記録パルスを加え、その直後
に、パルス幅Tのオフパルスを加えた、一連のパルスで
記録される。
【0054】実施例1と同様に、記録マークがTだけ長
くなる度にT/2の記録パルスを加え、さらに、その直
後にオフパルスを加えた一連のパルス列で記録マークを
形成する。最長マークである13Tの記録マーク(再生
時の周波数、1.0MHz)は、幅がTである先頭パル
スと、幅がT/2、周期Tである11個の後続パルスと
の計12個の記録パルス、および、後続パルスの最後の
パルスの直後に設けられたパルス幅Tのオフパルスとで
記録される。オフパルスを照射する際のパワーは0mW
とした。
【0055】測定は、ランドとグルーブの両方で行っ
た。C/Nの測定は、3Tの記録マークを用いた他は実
施例1と同様に行った。また、消去率の測定は、3Tを
100回オーバーライトした後、13Tを1回オーバラ
イトし、3Tの消去率を測定した。また、この時の13
Tのジッタを測定した。
【0056】そのところ、ランド、グルーブとも記録パ
ワー8mW以上で実用上十分な50dB以上、最大57
dBのC/Nが得られた。また、記録パワー10mWに
おいて、消去パワー3.5〜5.5mWで、ランド、グ
ルーブとも、30dB以上、最大36dBの消去率が得
られた。また、13Tのマークの始端、終端ジッタに関
しても、上記と同じ消去パワー範囲で、3.5ns以
下、最小2.5nsのジッタが得られた。
【0057】ランド、グルーブの両方において、始端、
終端のどちらのジッタとも、ウィンドウ(T=38.0
ns)の10%以下であるので、実用上十分小さいこと
が分かった。
【0058】(実施例3)光記録媒体を第1誘電体層の
厚みを250nm、記録層の厚みを25nm、第2誘電
体層の厚みを12nm、反射層の厚みを120nm、記
録層の組成をPd0.1 Ge19.0Sb26.0Te54.9とした
以外は、実施例1と同一の光記録媒体を用い、変調方式
としては8/16変調(EFMプラス)を用いた。8/
16変調は、最短記録マークが3Tの変調方式である。
ここでTは、ウィンドウ幅である。本実施例では、線速
度を5.8m/s、T=35.6nsとした。
【0059】最短記録マークである、3T(再生時の周
波数、4.7MHz)は、パルス幅1.5T(先頭パル
ス)の記録パルスと、その直後のパルス幅1.5Tのオ
フパルスとの、一連のパルス列で記録される。
【0060】実施例1と同様に、記録マークがTだけ長
くなる度にT/2の記録パルスを加え、さらに、その直
後にオフパルスを加えた一連のパルス列で記録マークを
形成する。最長マークである14Tの記録マーク(再生
時の周波数、1.0MHz)は、幅が1.5Tである先
頭パルスと、幅がT/2、周期Tである11個の後続パ
ルスとの計12個の記録パルス、および、後続パルスの
最後のパルスの直後に設けられたパルス幅1.5Tのオ
フパルスとで記録される。オフパルスを照射する際のパ
ワーは0.5mWとした。
【0061】測定は、ランドとグルーブの両方で行っ
た。C/Nの測定は、実施例2と同様に行った。また、
消去率の測定は以下のように行った。すなわち、記録パ
ワーを11mWに固定して、消去パワー3〜6mWに変
調した半導体レーザーを用い、3Tを100回オーバー
ライトした後、11Tを1回オーバライトし、3Tの消
去率を測定した。また、この時の11Tのジッタを測定
した。
【0062】そのところ、ランド、グルーブとも記録パ
ワー8mW以上で実用上十分な50dB以上、最大57
dBのC/Nが得られた。また、記録パワー11mWに
おいて、消去パワー3.5〜5.5mWで、ランド、グ
ルーブとも、30dB以上、最大35dBの消去率が得
られた。また、11Tのマークの始端、終端ジッタに関
しても、上記と同じ消去パワー範囲で、3.5ns以
下、最小2.0nsのジッタが得られた。
【0063】ランド、グルーブの両方において、始端、
終端のどちらのジッタとも、ウィンドウ(T=35.6
ns)の10%以下であるので、実用上十分小さいこと
が分かった。
【0064】(実施例4)光記録媒体、変調方式などの
実験条件は実施例3と同一にした。
【0065】次に、本実施例で用いた記録パルスについ
て述べる。基本的なパルスパターンとしては、以下の様
になっている。すなわち、最短マークである、3T(再
生時の周波数、4.7MHz)は、パルス幅T(先頭パ
ルス)と、それからT/2後に幅T/2の記録パルスを
加え、その直後に、パルス幅1.5Tのオフパルスを加
えた一連の記録パルスで構成される。
【0066】また、記録マークがTだけ長くなるたび
に、T/2後に幅T/2の記録パルスを加え、さらに、
その直後に幅1.5Tのオフパルスを加えた、一連の記
録パルス列で記録マークを形成する。
【0067】本実施例では、上記の記録パルスを基に、
先頭パルスの位置を、該記録マークの長さ、および、該
記録マークと直前の記録マークとの間隔、の2つのパラ
メーターで最適化した。
【0068】具体的には、該記録マークと直前の記録マ
ークとの間隔(以下Tsbと表す)が3T、該記録マー
クの長さ(以下Tmkと表す)が3Tの時には、先頭パ
ルスの位置を32nsだけ遅延させした。同様に、Ts
bが3T、Tmkが4Tの時には26ns、Tsbが3
T、Tmkが5T以上の時には24ns、Tsbが4
T、Tmkが3Tの時には28ns、Tsbが4T、T
mkが4Tの時には24ns、Tsbが4T、Tmkが
5T以上の時には24ns、Tsbが5T以上、Tmk
が3Tの時には24ns、Tsbが5T以上、Tmkが
4Tの時には24ns、Tsb、Tmkとも5T以上の
時には18ns、だけ先頭パルスの位置を遅延させた。
【0069】上記の記録パルスを用い、ランドおよびグ
ルーブに記録パワー11mW、消去パワー4.5mWの
条件で、ランダムパターンを100回オーバーライト
し、この時の、トータルジッタを測定した。なお、オフ
パルスを照射する際のパワーは、0.5mWとした。
【0070】そのところ、ランドの先頭ジッタ、終端ジ
ッタの値は、それぞれ、2.94ns、2.93ns、
グルーブの先頭ジッタ、終端ジッタの値は、それぞれ、
2.94ns、2.54nsの値が得られた。上記の全
てのジッタは、ウィンドウ幅の10%以下であり、実用
上十分小さいと確認できた。
【0071】(実施例5)光記録媒体を第1誘電体層の
厚みを100nm、記録層の厚みを25nm、第2誘電
体層の厚みを10nm、光吸収層としてTiを30n
m、反射層の厚みを70nmとしたほかは、実施例1と
同一の光記録媒体を用い実施例1と同様な測定を行っ
た。
【0072】そのところ、ランド、グルーブとも8mW
以上の記録パワーで実用上十分な50dB以上のC/N
が得られた。
【0073】さらに、記録パワーを10mWに固定して
実施例1と同様に消去率を測定したところ、実施例1と
同様な消去率が得られた。
【0074】実施例1と同様にジッタを測定したとこと
ろ、始端、終端両ジッタとも実施例1と同様なパワー範
囲で4ns以下、最小2.0nsのジッタが得られた。
始端、終端のどちらのジッタともウィンドウ幅の10%
以下であるので実用上十分小さいとわかった。
【0075】(比較例1)実施例1と同じ光記録媒体を
用い、実施例のパルスのオフパルスを除いたパルスで記
録し、実施例1と同じ測定を行った。
【0076】C/Nに関しては実施例1と同様な特性が
得られた。消去率に関しては、実施例1と同様な消去パ
ワー範囲で25dB以上の消去率が得られたが、最大の
消去率は28dBと、実施例に比べ劣っていた。
【0077】また、ジッタに関しては、以下の通りにな
った。すなわち、7Tの始端部のジッタは、消去パワー
3.5〜5.5mWで、4ns以下、最小2.8nsの
ジッタが得られたが、終端のジッタは、いずれの消去パ
ワーの時も、4ns以下にはならず、最小でも5.8n
sしか得られなかった。
【0078】終端のジッタは、いずれの消去パワーにお
いても、検出ウィンドウ13%以下にはならず、実用的
ではなく、実施例1に比べて劣っていることが分かっ
た。
【0079】(比較例2)実施例1と同じ光記録媒体を
用い、実施例1のオフパルスの幅をT/2とし、実施例
と同じ測定を行った。
【0080】C/Nに関しては実施例と同様な特性が得
られた。消去率に関しては、実施例1と同様な消去パワ
ー範囲で25dB以上の消去率が得られたが、最大の消
去率は29dBと、実施例1に比べ劣っていた。
【0081】また、ジッタに関しては、以下の通りにな
った。すなわち、7Tの始端部のジッタは、消去パワー
3.5〜5.5mWで、4ns以下、最小2.9nsの
ジッタが得られた。また、終端のジッタは、3.0〜
4.0mWで、4ns以下のジッタが得られたが、最小
でも3.4nsであり、また、4ns以下のジッタが得
られる消去パワーの範囲も、1mWと実施例1に比べ劣
っていた。
【0082】(比較例3)実施例2と同じ光記録媒体を
用い、実施例2のオフパルスを除いた一連のパルス列で
記録し、ランド、グルーブの両方で実施例2と同様の測
定を行った。
【0083】C/Nに関しては実施例と同様な特性が得
られた。消去率に関しては、実施例2と同様な消去パワ
ー範囲で25dB以上の消去率が得られたが、最大の消
去率は29dBと、実施例に比べ劣っていた。
【0084】また、ジッタに関しては、以下の通りにな
った。すなわち、13Tの始端部のジッタは、消去パワ
ー3.5〜5.5mWで、3.5ns以下、最小3.0
nsのジッタが得られたが、終端のジッタは、いずれの
消去パワーの時も、4ns以下にはならず、最小でも
5.0nsしか得られなかった。
【0085】終端のジッタは、いずれの消去パワーにお
いても、検出ウィンドウ13%以下にはならず、実用的
ではなく、実施例2に比べて劣っていることが分かっ
た。
【0086】(比較例4)実施例4と同じ光記録媒体を
用い、実施例4の記録パルスからオフパルスを除き、ま
た、先頭パルス位置の最適化もしていないパルス列を用
いた。実施例4と同様にランダムパターンをランド、グ
ルーブの両方に記録し、測定を行った。
【0087】ランドの先頭ジッタ、終端ジッタの値は、
それぞれ、4.78ns、4.90ns、グルーブの先
頭ジッタ、終端ジッタの値は、それぞれ、5.20n
s、4.89nsであった。
【0088】上記のジッタの値は、ウィンドウ幅の10
%以上であり、実施例4に比べ劣っていた。
【0089】(比較例5)実施例4と同じ光記録媒体を
用い、実施例4の記録パルスからオフパルスを除いたパ
ルス列を用いた。実施例4と同様にランダムパターンを
ランド、グルーブの両方に記録し、測定を行った。
【0090】ランドの先頭ジッタ、終端ジッタの値は、
それぞれ、3.05ns、4.86ns、グルーブの先
頭ジッタ、終端ジッタの値は、それぞれ、3.06n
s、4.78nsの値が得られた。
【0091】先頭ジッタの値は、実施例4とほぼ近い値
が得られたが、終端ジッタの値は、ウィンドウ幅の10
%以上であり、実施例4に比べ劣っていた。
【0092】
【発明の効果】本発明の記録方法によれば、以下の効果
が得られた。 (1) エッジ記録においてジッタを低減できる。 (2) 消去特性を向上できる。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】情報の記録および消去が、非晶相と結晶相
    の間の相変化によって行れる光記録媒体に、パルス列で
    構成される記録パルスで記録パワーを照射し、記録マー
    クを形成してエッジ記録を行う記録方法であって、前記
    記録パルス列の最後のパルスの後に、消去パワーよりも
    小さいパワーを照射するパルスを設け、このパルス幅
    が、ウィンドウ幅の0.55倍以上、3倍以下であるこ
    とを特徴とする記録方法。
  2. 【請求項2】情報の記録および消去が、非晶相と結晶相
    の間の相変化によって行れる光記録媒体に、パルス列で
    構成される記録パルスで記録パワーを照射し、記録マー
    クを形成してエッジ記録を行う記録方法であって、前記
    記録パルス列の最後のパルスの後に、消去パワーよりも
    小さいパワーを照射するパルスを設け、このパルス幅
    が、前記記録パルス列の最後のパルス幅の1.1倍以
    上、6倍以下であることを特徴とする記録方法。
  3. 【請求項3】記録パルスの先頭パルスの位置を、該記録
    マークの長さ、および該記録マークと直前の記録マーク
    との間隔の2つのパラメーターにより変化させ、または
    /および、記録パルスの最後のパルスの位置を該記録マ
    ークの長さ、および該記録マークと直後の記録マークと
    の間隔の2つのパラメータにより変化させることを特徴
    とする請求項1または請求項2記載の記録方法。
  4. 【請求項4】光記録媒体が、少なくとも、記録層、誘電
    体層、反射層を有し、少なくとも、基板/第1誘電体層
    /記録層/第2誘電体層/反射層の順に積層され、かつ
    第2誘電体層の厚さが1nm以上、50nm以下であ
    り、なおかつ、反射層の厚さが20nm以上であること
    を特徴とする請求項1または請求項2記載の記録方法。
  5. 【請求項5】光記録媒体が、少なくとも、記録層、誘電
    体層、光吸収層、反射層を有し、少なくとも、基板/第
    1誘電体層/記録層/第2誘電体層/光吸収層/反射層
    の順に積層され、第2誘電体層の厚さが1nm以上、5
    0nm以下、なおかつ、反射層の厚さが20nm以上で
    あり、光吸収層の材質が、実質的にTi、Zr、Hf、
    Cr、Ta、Mo、Mn、W、Nb、Rh、Ni、F
    e、Y、V、Co、Cu、Zn、Ru、Pd、Te、ラ
    ンタニドから選ばれた少なくとも1種類以上の金属、も
    しくはこれらを含む合金であることを特徴とする請求項
    1または請求項2記載の記録方法。
  6. 【請求項6】記録層の組成がGe、Sb、Teの3元素
    合金もしくはGe、Sb、Teの3元素とPd、Nb、
    Pt、Au、Ag、Niから選ばれる少なくとも1種と
    の合金であり、反射層がAlもしくは、Al合金である
    ことを特徴とする請求項4または請求項5記載の記録方
    法。
  7. 【請求項7】記録層の組成が下記の式(1)で表され、
    反射層がAlもしくは、Al合金であることを特徴とす
    る請求項4または請求項5記載の記録方法。 式(1) Ma (Sbx Te1-x 1-y-a (Ge0.5 Te0.5 y 0.4≦x≦0.6 0.3≦y≦0.5 0 ≦a≦0.05 ここで、x、y、aはモル比を表し、MはPd、Nb、
    Ptから選ばれた少なくとも1種を表す。
  8. 【請求項8】記録パルス列の最後のパルスの終了した時
    間から、消去パワーよりも小さいパワーを照射するまで
    の時間が、ウィンドウ幅以下であることを特徴とする請
    求項1または請求項2記載の記録方法。
  9. 【請求項9】記録パルス列の先頭パルス幅が、ウィンド
    ウ幅の0.7倍以上、2倍以下であることを特徴とする
    請求項1または請求項2記載の記録方法。
  10. 【請求項10】消去パワーよりも小さいパワーを照射す
    る際のパワーが消去パワーの1/2以下であることを特
    徴とする請求項1または請求項2記載の記録方法。
  11. 【請求項11】記録パルス列のパルス幅が、先頭パルス
    および消去パワーよりも小さいパワーを照射するパルス
    を除き、ウィンドウ幅の1/4倍以上、3/4倍以下で
    あることを特徴とする請求項1または請求項2記載の記
    録方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999006220A1 (fr) * 1997-08-01 1999-02-11 Hitachi, Ltd. Support d'enregistrement d'informations

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WO1999006220A1 (fr) * 1997-08-01 1999-02-11 Hitachi, Ltd. Support d'enregistrement d'informations

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