JPH09118945A - 銅合金基耐摩耗性複合材料およびその製造法 - Google Patents

銅合金基耐摩耗性複合材料およびその製造法

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JPH09118945A
JPH09118945A JP30216395A JP30216395A JPH09118945A JP H09118945 A JPH09118945 A JP H09118945A JP 30216395 A JP30216395 A JP 30216395A JP 30216395 A JP30216395 A JP 30216395A JP H09118945 A JPH09118945 A JP H09118945A
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Taku Kuroda
卓 黒田
Toru Tanaka
徹 田中
Nobuhiko Yunoki
伸彦 柚木
Yasunari Kuroki
康徳 黒木
Eiji Hosoi
英治 細井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 潤滑下での耐摩耗性を向上できる銅合金基耐
摩耗性複合材料およびその製造法を提供すること。 【解決手段】 SiC粒子またはAl2 O3 短繊維を強
化材とし、マトリックスを15〜25wt%のSn、1
0wt%以下のSi、5wt%以下のMn、5wt%以
下のZn、2wt%以下のPを添加した銅合金とした複
合材とする。これにより、アルミ合金をマトリックスと
する場合に比べ、銅合金を用いることで硬度を高めるこ
とができるので、潤滑下における耐摩耗性を大幅に向上
することができると同時に、従来からJISに規定され
ている実用銅およびその合金に比べて融点を低く抑える
ことができ、低圧鋳造法などにより製造も容易にでき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は銅合金基耐摩耗性
複合材料およびその製造法に関し、潤滑下での耐摩耗性
の向上を図るようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】金属基複合材料(MMC)は、金属に強
化材として種々の繊維や粒子を混ぜることによって、母
材である金属にまさる特性を引き出したものであり、近
年、自動車、航空、宇宙など広分野で軽量化、高性能化
のための利用が考えられつつある。
【0003】例えば機械摺動部材についても高性能化を
図るため、金属材料に替え、金属基複合材料を用いるこ
とで、耐摩耗性と相手材に対する低攻撃性とを両立させ
ることが考えられ、種々提案されている。
【0004】例えばロータリーコンプレッサでは、図6
に示すように、シリンダ31の内部に偏心して回転駆動
されるロータ32が設けられ、シリンダ31に径方向の
ガイド溝33が形成されてこのガイド溝33内にスプリ
ング34で付勢されたベーン35を装着してベーン35
の先端部をロータ32に接触させることで、ロータ32
の回転によって径方向に摺動するベーン35でシリンダ
内の圧縮室を高圧室36と低圧室37に仕切るようにな
っている。
【0005】このようなロータリーコンプレッサ30の
ベーン35では、ロータ32との摺動面35aで圧縮室
を仕切る必要があり、スプリング34によって60kg
程度の荷重が加えられることから、耐摩耗性が要求され
ると同時に、ロータ32への低攻撃性が必要となる。
【0006】このため、従来のベーンは工具鋼として知
られているSKH−51(JIS)や繊維強化複合材料
(FRM)で作られていたが、作動流体(冷媒)である
フロンの地球環境への問題から新たな作動流体(冷媒)
の使用を考慮しなければならず、作動流体の相違による
潤滑性の問題から従来の材料のままでは、耐摩耗性が不
十分である。
【0007】そこで、MMCについての研究開発を行っ
た結果、既にアルミ合金基複合材料を提案しており、無
潤滑下での耐摩耗特性に優れていることが分かってい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このような無潤滑下で
耐摩耗性に優れているアルミ合金基複合材料について、
潤滑下での摩耗特性を調べたところ、図1(a)に示す
ように、マトリックスであるアルミ合金の硬度(Hv)
と比摩耗量(mm3 /kg・mm)との間の関係におい
て、マトリックスの硬度が高くなると比摩耗量が小さく
なる傾向があることが分かった。
【0009】そこで、より耐摩耗性を向上しようとする
と、マトリックスの硬度の高いアルミ合金が必要となっ
たが、アルミ合金では、硬度に限界があり、潤滑下での
耐摩耗性に優れた金属基複合材料の開発に限界があると
予想された。
【0010】この発明は、上記従来の技術における課題
を解決して、潤滑下での耐摩耗性を向上することができ
る銅合金基耐摩耗性複合材料およびその製造法を提供し
ようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
この発明の請求項1記載の銅合金基耐摩耗性複合材料
は、SiC粒子またはAl2 O3 短繊維を強化材とする
とともに、マトリックスを15〜25wt%のSn、1
0wt%以下のSi、5wt%以下のMn、5wt%以
下のZn、2wt%以下のPを添加した銅合金としたこ
とを特徴とするものである。
【0012】また、この発明の請求項2記載の銅合金基
耐摩耗性複合材料は、機械部材の摺動面が少なくとも前
記強化材と前記銅合金のマトリックとでなることを特徴
とするものである。
【0013】この銅合金基耐摩耗性複合材料によれば、
アルミ合金をマトリックスとする場合に比べ、銅合金を
用いることで硬度を高めることができると同時に、従来
からJISに規定されている実用銅およびその合金に比
べて融点を低く抑えることができ、製造も容易にできる
ようにしている。
【0014】さらに、この発明の請求項3記載の銅合金
基耐摩耗性複合材料の製造法は、圧力容器の上部に配置
した金型内にSiC粒子またはAl2 O3 短繊維の強化
材を充填し、圧力容器内の溶解炉で15〜25wt%の
Sn、10wt%以下のSi、5wt%以下のMn、5
wt%以下のZn、2wt%以下のPを添加した銅合金
を溶解した後、この溶解炉と前記金型とをストークで連
結して内部を真空排気し、次いで圧力容器内に加圧ガス
を供給してガス圧力で溶湯を加圧上昇させ、前記金型内
の強化材に含浸させるようにしたことを特徴とするもの
である。
【0015】特に、この銅合金により、ガス圧力を用い
る低圧鋳造法を利用して前記強化材に前記銅合金を含浸
することができるようになり、高圧鋳造法などに比べ、
一層容易に銅合金基耐摩耗性複合材料を製造することが
できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、この発明の銅合金基耐摩耗
性複合材料の実施の態様について、具体的に説明する。
【0017】この耐摩耗性複合材料では、既に説明した
ように、アルミ合金基複合材の摩耗特性は、潤滑下にお
いては、マトリックスの硬度が高くなるに連れて、複合
材全体の耐摩耗性が向上する傾向が観察され(図1
(a)参照)、マトリックスの硬度を高めることが耐摩
耗性の向上に有効であることから、アルミ合金に替え、
硬度が高い銅合金をマトリックスとして使用することが
考えられた。
【0018】従来からJISに規定されている銅合金を
使用すれば、硬度を高めることができるが、一方でアル
ミ合金に比べて融点が非常に高いことから銅合金をマト
リックスとして用いて複合材料を製造することが難しく
なってしまう。
【0019】そこで、ここでは、アルミ合金に比べて融
点の上昇を極力抑えることができるとともに、硬度が高
く、しかも靭性も高い銅合金を研究開発し、この銅合金
を用いて耐摩耗性の複合材料を得るようにする。
【0020】ここで用いる銅合金は、種々の元素を添加
することで融点を下げ、かつ硬度および靭性を高める
が、通常融点を下げるための元素の添加によって脆くな
る傾向があり、添加元素の種類とその量が銅合金の特性
に大きく影響する。
【0021】複合材料のマトリックスとして用いる銅合
金は、銅にSn,Si,Mn,Zn,Pを適量添加して
作られるが、そのマトリックスとして具体的に必要な融
点は、アルミ合金の融点が650℃で純銅の融点が10
80℃であることから、出来るだけアルミ合金の融点に
近い温度であること、また、硬度はアルミ合金の高度が
150Hv(純銅の硬度は100Hvである。)である
ことから、150Hv以上の硬度であることが必要であ
る。銅に添加する元素は次のようにして添加量が定めら
れた。
【0022】 Snの添加 銅の融点を下げ、硬度を上昇するため、Snを15wt
%以上添加する必要がある。しかし、Snの過剰な添加
は脆いε相の析出量を増加させることから、添加量は2
5wt%までとすることが望ましい。
【0023】 Si,Mnの添加 融点を下げるとともに、硬度を上昇するため、Siおよ
びMnの添加が必要であるが、Cu−Sn合金にSiだ
けを添加すると、5wt%の添加でも硬度は500Hv
以上となり、脆くて実用性に欠ける。
【0024】一方、Cu−Sn合金にMnだけを添加し
ても硬度は上昇せず、溶解時に強固な“のろ”が発生し
てしまう。
【0025】そこで、これらを防止するためには、Cu
−Sn合金に10wt%以下のSiと5wt%以下のM
nとを同時に添加することが有効である。
【0026】 Znの添加 融点を下げるためにZnの添加が必要であるが、Znは
蒸気圧が高いため、銅合金に添加する場合に溶解炉の汚
染を招くことから、5wt%までの添加であれば、融点
を下げるのに効果的である。
【0027】 Pの添加 融点を下げ、硬度を上昇するため、Pの添加が必要であ
るが、Pは銅合金に対して脱酸剤として作用するため2
wt%を限度として添加する。これ以上のPの添加はC
u3 Pの析出量が増加し、合金が脆くなってしまう。
【0028】以上の合金元素の添加により、MMCのマ
トリックとして使用可能な銅合金のの組成例とその硬度
および融点の関係を表1および図2に示した。
【0029】ここに示した銅合金をマトリックスとして
用いることで、硬度がアルミ合金より高いため耐摩耗性
の向上が期待できるとともに、融点の上昇も極力抑える
ことができ、複合材の製造もアルミ合金をマトリックス
とする場合と同様にして行うことができる。
【0030】
【表1】
【0031】次に、このような銅合金をマトリックスと
する複合材料についてロータリーコンプレッサのベーン
を製造する場合を例に具体的に説明する。
【0032】このロータリーコンプレッサのベーンで
は、図7に抽出して示すように、ローターとの接触する
摺動面2aを含む先端部2をこの発明の銅合金基耐摩耗
性複合材料とし、中間部3以降はマトリックスは同一の
銅合金を用いるが、強化材は必ずしも同一でなくとも良
く、ここでは、先端部2の強化材としてSiC粒子ある
いはAl2 O3 短繊維を用い、中間部3以降は強化材を
使用しないマトリックスだけとしたり、不連続繊維を強
化材として用いる。
【0033】なお、強化材としては、例えばSiC粒子
では粒径が5〜50μmのものを含有量5〜60%とし
たり、Al2 O3 短繊維を含有量10〜50%として用
いる。
【0034】また、中間部3以降として必要な靭性によ
っては3次元的に配向した炭素繊維などを強化材として
強化するようにしても良い。
【0035】この銅合金基耐摩耗性複合材料で構成する
ベーン1の先端部2は、強化材としてのSiC粒子ある
いはAl2 O3 短繊維の含有率を30〜70%にするこ
とが好ましく、強化材の含有率が高くなると複合材とし
ての強度が小さくなり、逆に含有率が低くなると強化材
による強化効果が薄れることになる。
【0036】次に、このような銅合金基耐摩耗性複合材
料の製造法について具体的に説明する。
【0037】この銅合金基耐摩耗性複合材料は、従来か
ら製造に用いられている高圧鋳造法によって製造するこ
とができ、例えば、金型内に強化材としてのSiC粒子
あるいはAl2 O3 短繊維を充填した後、油圧ピストン
などにより溶融状態のマトリックスとなる既に説明した
いずれかの組成の銅合金を100気圧以上の高圧で注入
して含浸させることで、製造することができる。
【0038】このような高圧鋳造法を用いて製造する場
合にも、マトリックスとなる銅合金の融点が純銅に比べ
て低く抑えてあるので、アルミ合金を用いる場合とほと
んど同じようにして製造することができる。
【0039】また、マトリックスとなる銅合金の融点を
低く抑えるようにしたことから、低圧鋳造法を適用する
ことが可能となり、図4に示す低圧鋳造装置を用いて製
造することができることから、装置の動作とともに、製
造法について図5により説明する。
【0040】(1) この低圧鋳造法では、ガス圧力を用
いるものであり、低圧鋳造装置10の2つ割りの金型1
1の所定形状(ベーンの摺動部形状)の各キャビティ1
2内それぞれに、ベーンの先端部の強化材となるSiC
粒子あるいはAl2 O3 短繊維を充填するとともに、他
の部分の強化材を充填する。
【0041】そして、金型11およびストーク13を加
熱器14によって所定温度に加熱するとともに、溶解炉
昇降手段15によって圧力容器16内を昇降移動する溶
解炉17を最下部に位置させる。
【0042】(2) この溶解炉17に作業ハッチ18か
らマトリックスとなる銅合金または予め溶融させた銅合
金を供給して加熱し、溶湯Yを作る。
【0043】(3) このような状態で金型11、ストー
ク13、溶湯Yが所定の温度に達したら、作業ハッチ1
8から図中、一点鎖線で示すように、圧力容器16内に
除去棒19を差し込んで、その先端で溶解炉17の溶湯
Yの表面に浮遊している“のろN”を除去する。
【0044】(4) 次いで、作業ハッチ18にめくら蓋
20を取付けて圧力容器16内を密閉した後、給排気手
段21の排気バルブ22,22を開いて、圧力容器16
内の真空排気を行う。
【0045】これにより、圧力容器16内は勿論、これ
と連通しているストーク13内および金型11内が真空
状態になる。
【0046】(5) こうして内部の真空度が所定の値に
達したら、排気バルブ22,22をを閉じるとともに、
溶解炉昇降手段15によって、溶解炉17を圧力容器1
6内の最上位置に上昇させて、ストーク13の下端部を
溶湯Y内に没入させる。
【0047】(6) こののち、給排気手段21のガス導
入バルブ23を開いて、図示しないガス溜まりから圧力
容器16内に所定の圧力までガスを注入する。
【0048】(7) 圧力容器16内に供給されたガスに
よって溶湯Yの表面にガスの圧力が加わり、溶湯Yがス
トーク13の下端からストーク13内を上昇し、その上
端より湯道24を通じて金型11内の各キャビティ12
に流れ込み、強化材に含浸される。
【0049】(8) こうして銅合金基耐摩耗性複合材料
で作られたベーンは、研磨や切削など仕上げ加工が施さ
れて完成する。
【0050】なお、このような低加圧鋳造法での鋳造条
件は、一例として、含浸圧力32atm(3.2MP
a),溶湯温度980℃,加圧保持時間3minとして
あげることができ、これ以外の条件でも可能である。
【0051】以上のように、マトリックスとして用いる
銅合金の融点が純銅に比べて低く、しかもアルミ合金に
近い温度となるようにしてあるので、低加圧鋳造法を用
いて銅合金基耐摩耗性複合材料を製造することが可能で
あり、高圧鋳造法に比べて簡単に製造することができ
る。
【0052】なお、ロータリーコンプレッサのベーン以
外の耐摩耗性部材を製造する場合も同様にして製造する
ことができることは言うまでもない。
【0053】このような銅合金基耐摩耗性複合材料の耐
摩耗性について調べるため、既に説明した組成のうち2
つの銅合金、Cu−20.3Sn−2.2Zn−1.2
PおよびCu−15Sn−Zn−1.2Pをそれぞれマ
トリックスとするとともに、強化材をSiC粒子とした
複合材を作った。また、比較のため、従来のアルミ合金
をマトリックスとし、強化材をSiC粒子、炭素長繊
維、長繊維とウィスカ、カーボンそれぞれとした複合材
を作った。
【0054】そして、これら複合材の摩耗試験を次のよ
うにして行った。
【0055】摩耗試験装置として改良型大越式試験装置
を用い、摩擦速度を0.94m/s 、負荷荷重を16.8
kg、摩擦時間を約3時間とし、潤滑剤としてエステル
系潤滑剤(商品名:SUNISO2GSDJ )を常温で滴下した潤
滑状態とした。
【0056】このような摩耗試験の結果を示したもの
が、図1(b)である。この摩耗試験結果から明らかな
ように、従来のアルミ合金をマトリックスとする複合材
に比べ、この発明の銅合金基耐摩耗性複合材料の潤滑下
における比摩耗量が大幅に低減されていることが分か
る。
【0057】また、摩耗試験における負荷荷重の影響を
調べるため、銅合金の組成としてCu−20.3Sn−
2.2Zn−1.2Pとしたものをマトリックスとし、
強化材をSiC粒子とした複合材を作り、従来のアルミ
合金をマトリックスとする複合材と上記と同一の摩耗試
験条件で摩擦荷重を変えて試験を行い、その結果を図3
に示した。
【0058】同図からも明らかなように、摩擦の負荷荷
重が変化した場合でも、従来のアルミ合金をマトリック
スとする場合に比べ、この発明の銅合金基耐摩耗性複合
材料の潤滑下における比摩耗量が大幅に低減されている
ことが分かる。
【0059】
【発明の効果】以上実施の形態とともに具体的に説明し
たように、この発明の銅合金基耐摩耗性複合材料によれ
ば、アルミ合金をマトリックスとする場合に比べ、銅合
金を用いることで硬度を高めることができるので、潤滑
下における耐摩耗性を大幅に向上することができると同
時に、従来からJISに規定されている実用銅およびそ
の合金に比べて融点を低く抑えることができ、製造も容
易にできる。
【0060】また、この銅合金基耐摩耗性複合材料を機
械部材の摺動面に用いることで、潤滑下における耐摩耗
性の向上を図ることができると同時に、相手材に対する
攻撃性の低下を図ることができる。
【0061】さらに、この発明の銅合金基耐摩耗性複合
材料の製造法によれば、ガス圧力を用いる低圧鋳造法を
利用して前記強化材に前記銅合金を含浸することができ
るようになり、高圧鋳造法などに比べ、一層容易に銅合
金基耐摩耗性複合材料を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の銅合金基耐摩耗性複合材料の一実施
の形態にかかる比摩耗量に及ぼすマトリックス硬度の影
響を示すグラフである。
【図2】この発明の銅合金基耐摩耗性複合材料の一実施
の形態にかかる銅合金の組成と硬度および融点との関係
を示すグラフである。
【図3】この発明の銅合金基耐摩耗性複合材料の一実施
の形態にかかる比摩耗量に及ぼす負荷荷重の影響を示す
グラフである。
【図4】この発明の銅合金基耐摩耗性複合材料の一実施
の形態にかかる低圧鋳造装置の概略断面図である。
【図5】この発明の銅合金基耐摩耗性複合材料の製造法
の一実施の形態にかかる製造工程を示すフローチャート
である。
【図6】この発明の銅合金基耐摩耗性複合材料の適用対
象の一例のロータリーコンプレッサの概略説明図であ
る。
【図7】この発明の銅合金基耐摩耗性複合材料で製造し
たロータリーコンプレッサのベーンの概略斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 ベーン 2 先端部 2a 摺動面 3 中間部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黒木 康徳 東京都江東区豊洲三丁目1番15号 石川島 播磨重工業株式会社技術研究所内 (72)発明者 細井 英治 東京都江東区豊洲三丁目1番15号 石川島 播磨重工業株式会社技術研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 SiC粒子またはAl2 O3 短繊維を強
    化材とするとともに、マトリックスを15〜25wt%
    のSn、10wt%以下のSi、5wt%以下のMn、
    5wt%以下のZn、2wt%以下のPを添加した銅合
    金としたことを特徴とする銅合金基耐摩耗性複合材料。
  2. 【請求項2】 機械部材の摺動面が少なくとも前記強化
    材と前記銅合金のマトリックでなることを特徴とする請
    求項1記載の銅合金基耐摩耗性複合材料。
  3. 【請求項3】 圧力容器の上部に配置した金型内にSi
    C粒子またはAl2O3 短繊維の強化材を充填し、圧力
    容器内の溶解炉で15〜25wt%のSn、10wt%
    以下のSi、5wt%以下のMn、5wt%以下のZ
    n、2wt%以下のPを添加した銅合金を溶解した後、
    この溶解炉と前記金型とをストークで連結して内部を真
    空排気し、次いで圧力容器内に加圧ガスを供給してガス
    圧力で溶湯を加圧上昇させ、前記金型内の強化材に含浸
    させるようにしたことを特徴とする銅合金基耐摩耗性複
    合材料の製造法。
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