JPH09118291A - 水系の浄化船 - Google Patents

水系の浄化船

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JPH09118291A
JPH09118291A JP30040895A JP30040895A JPH09118291A JP H09118291 A JPH09118291 A JP H09118291A JP 30040895 A JP30040895 A JP 30040895A JP 30040895 A JP30040895 A JP 30040895A JP H09118291 A JPH09118291 A JP H09118291A
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JP
Japan
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water
gas
ozone
tank
ozone water
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JP30040895A
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English (en)
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Masanori Yoshinaga
正▲徳▼ 吉永
Yuji Osuga
勇治 大須賀
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Individual
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水系の赤潮、青粉などの汚染物質を気体が溶
解した気体加圧水とオゾンとに接触させて回収しながら
水系を浄化して水系の浄化船の高性能化と機動性能の大
幅な向上とを可能にする。 【解決手段】 前方と下方とが水系に開放された水路空
間と、該水路空間の下層水域へ気体加圧水を注入する下
層注水装置及びオゾン水注入装置と阻流部とからなる濃
縮手段と、該濃縮手段で濃縮された汚染物質を固−液分
離する浮上分離装置と、該浮上分離装置から導出された
処理水にオゾンを接触させてオゾン水を製造するオゾン
水製造装置とを具備していることを特徴とする水系の浄
化船。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は海、湖沼、河川及び
貯水池など(以下水系という)に懸濁する赤潮、青粉な
ど(以下汚染物質という)を回収しながらオゾンにより
水系を浄化する水系の浄化船に関する。
【0002】
【従来の技術】従来法は一般的に、水系の汚染物質をそ
のまま多量の水とともに船に汲み揚げ凝集処理した後に
浮上分離装置で固−液分離処理しその処理水をそのまま
水系に放流する方法であるために、揚水装置、凝集混和
装置、浮上分離装置及び処理水放流装置などの水処理系
装置の容量を大きくするばかりではなく該水処理系装置
が搭載される船体とその推進装置、発電装置及び発電や
船体推進用の燃料系装置をも大きくするなどのことから
浄化船の建造費を過大にし、凝集剤及び燃料などの消耗
品の消費量を増加させ、機動性能も低くするなどという
問題があった。また、該浮上分離装置が浮上槽液面の浮
上物を掻取板及び掻寄刃などの長尺の浸漬移動物体で掻
き寄せ且つ掻き揚げて回収していたために、液面が直接
に機械的に攪乱されて浮上物を再懸濁化したり沈降させ
て処理水の清澄度と汚染物質の回収率及び濃縮度とを低
下させ、更に船体のローリング及びピッチングがそれら
の効率低下を助長するという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、揚水量が多く且つ汚染物質の濃度が低いた
めに水処理系装置、附帯装置及び船体などが大型化する
ので、浄化船においては建造費ばかりではなく燃料及び
凝集剤などの消耗品の消費量を過大にし且つ機動性能及
び水系浄化効率を低下させ、また浮上分離装置において
は汚染物質の濃縮度及び回収率、処理水の清澄度などを
低下させるばかりではなく波浪による船体の動揺がそれ
らを助長する点である。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの本発明は、赤潮、青粉などの汚染物質を回収しなが
ら海、湖沼などの水系を浄化する水系の浄化船におい
て、該浄化船の航行方向前方と下方とが該水系に開放さ
れてなる水路空間と該水路空間に設置された汚染物質の
濃縮手段と該濃縮手段で汚染物質が濃縮された汚泥水を
気体が溶解した気体加圧水とともに注入して固−液分離
処理する浮上分離装置と該浮上分離装置からの導出水に
気体を溶解させて該気体加圧水を製造する気体溶解装置
と該導出水にオゾン発生装置から導出された発生オゾン
を接触させてオゾン水を製造するオゾン水製造装置と該
オゾン水製造装置から導出された未反応オゾンガスを回
収する回収装置と該回収装置から導出された回収ガスを
該気体溶解装置に注入する配気装置とを具備し、該濃縮
手段が空気及び/又は該配気装置から導出される回収ガ
スを該浮上分離装置からの導出水に溶解させて気体加圧
水を製造する空気溶解装置と該空気溶解装置から導出さ
れた気体加圧水を該水路空間内の船首側水域へ注入する
下層注水装置とを備えていることを特徴とする水系の浄
化船である。
【0005】また、該濃縮手段に下層注水装置乃至船尾
間の水路空間内水域へオゾン水製造装置から導出された
オゾン水を注入するオゾン水注入装置が一定間隔を置き
設置されていることを特徴とする水系の浄化船である。
【0006】また、該浮上分離装置が略長方形状の浮上
槽と槽液面上の浮上物の下流側に設置した狭隘部と該浮
上物の上流側に設置した潜堰と該狭隘部乃至該潜堰間の
槽内水域を垂直方向上方に向けて絞り込む上方絞込水路
と該狭隘部に装設される浮上物排出装置と槽液面上方の
上端開放面を覆蓋して槽液面上の空間を気流の通る気道
となす覆蓋体とを具備し、該覆蓋体が該気道内へ気流を
導入する気体取入口と該気道から気流を抜き出す気体排
出口とを備え、該気体排出口と該気体取入口とを結び気
流を循環させる気流循環装置が設けられていることを特
徴とする水系の浄化船である。
【0007】また、該オゾン水製造装置がオゾン発生装
置から導出された発生オゾンを環流水に接触させて1次
オゾン水を製造する気−液接触装置と該気−液接触装置
から導出された1次オゾン水から未反応オゾンガスを分
離した2次オゾン水を浮上分離装置からの導出水で稀釈
して3次オゾン水にするオゾン水の濃度調整装置と該濃
度調整装置から3次オゾン水を引き抜き該環流水として
該気−液接触装置に供給する循環水回路と該1次オゾン
水、2次オゾン水及び3次オゾン水を適宜に配送する配
水装置とを備えていることを特徴とする水系の浄化船で
ある。
【0008】
【実施例】本発明の一実施例を説明図を示した図1と、
図1のII方向矢視図を示した図2と、図1の導水路空間
及び水路空間のIII 方向矢視断面図を系統図に示した図
3と、図3のオゾン水製造装置の説明図を示した図4
と、図3の浮上分離装置の説明図を示した図5と、図5
の概略平面図を示した図6と、図6の横断面図を示した
図7とに基づいて説明する。1は双胴型の浄化船、1
a,1bは船体、1cは船首、1dは船尾、2a,2b
は水切板、3は船体1a,1b間に形成された水路空間
であり航行方向前方と下方とが水系に開放されている。
4は水路空間3上の甲板、5は甲板の開口部である。6
は広い掃海幅Sを持ち矢印Tの方向に流れる流入水を水
路空間3に導びく導水路空間であり、水切板2a,2b
上部の回転軸7a,7b部で回転可能に締結された浸漬
浮体8a,8bにより随時撤収可能に浮設される。9は
浸漬浮体8a,8bの昇降装置であり図示しない塵芥ク
レーンが付設されている。10は門型のアーム、11は
連結器12を備えた吊上ワイヤである。
【0009】13は回収ガスG及び/又は外気Hを水に
溶解させて気体加圧水を製造する空気溶解装置であり、
14は空気溶解装置13に供給するガス量を調節するガ
ス調節装置である。15は昇降機を備えた下層注水装置
であり、空気溶解装置13から導出された気体加圧水を
導水路空間6の下層水域へ注入する。20は昇降機を備
えたオゾン水注入装置であり、オゾン水を導水路空間6
の下層水域へ注入する。25は昇降機を備えた中層注水
装置であり空気溶解装置13から導出された気体加圧水
を水路空間3の中〜下層水域へ注入する。16,21,
26はガイド、17a,17b,22a,22b,27
は支持鋼、18,23,28は注水ノズル、19,2
4,29は可撓管である。30は開口部5から流木、樹
脂シートなどの浮遊塵芥類を除去する除塵機、31は除
塵機30背面の水路空間3内の水域を浸漬板32で船尾
1d方向に向けて水平に絞り込みその三角形状の頂部を
潜堰33で閉じた阻流部である。34は湾曲板、35は
阻流部31と湾曲板34との間に形成された昇流導水
路、36は防波堤板、37は阻流部31の液面に図示し
ないガイド沿に浮設されたスキマ、38は可撓管、39
bは逆止弁を備えた導水管、39aは導水管39bの支
持部である。40a,40bは浄化船1に推力を与える
水ジェット推進装置であり、41a,41bは揚水管、
42は揚水管41a,41bの支持部である。なお、除
塵機30を船首1c側の甲板4部に係着させて設置して
もよく、甲板4と水路空間3の液面との間の空間内に船
首1c側から船尾1d側に向けて気体を流す送風装置を
設けてもよく、スキマ37をシックニングフィルタ、ス
キミングポンプなどに代えてもよく、水ジェット推進装
置40a,40bをプロペラ推進装置に代えてもよい。
また、Uは水路空間3内の水域を流れる気泡流の方向を
示す矢印、Wは水路空間3内の浄化水の流れる方向を示
す矢印、Yは水ジェット推進装置40a,40bの噴出
水流の方向を示す矢印である。
【0010】43は船体1bの船内空間に設けられた原
水槽であり、阻流部31に浮上濃縮した汚染物質を含む
汚泥水がスキマ37から導水管39aを通し自然流入し
細目スクリーンと沈砂部とで木片、藻屑、砂などが除か
れる。44は原水槽43から供給された汚泥水にオゾン
水を接触させて凝集性を改善するとともに滅菌処理する
改質装置であり、45は槽内に垂直循環流水路を作る内
筒、46は内筒45の底部から回収ガスGを散気しその
エアリフト効果により垂直循環水流を起し2液接触反応
を促進させる散気ノズルである。47は改質装置44か
ら供給された改質汚泥水を凝集処理する凝集混和装置で
あり、凝集助剤、凝集剤などを注入する図示しない薬注
装置と急速攪拌装置と緩速攪拌装置とが設けられてい
る。48,49,50,51は導管、52は給液切替装
置である。なお、給液切替装置52は汚泥水の性状、量
等により図示しない導管バルブを切り替えて原水槽43
の汚泥水を導管48を通し、又は改質装置44の改質汚
泥水を導管49を通し、或は凝集混和槽47の凝集汚泥
水又は凝集改質汚泥水を導管50を通すなどして適宜に
引き抜き注入管53から浮上分離装置55へ被処理水A
として注入する。54は注入管53の分散ノズルであ
る。
【0011】55は浮上分離装置であり、給液切替装置
52から注入された汚泥水、改質汚泥水、凝集汚泥水又
は凝集改質汚泥水などの被処理水Aを、それらとともに
注入された気体加圧水が圧力解放されて発する微細気泡
の付着・浮上作用により固−液分離処理する。55aは
浮上槽、55bは槽液面の浮上物Jを排除する浮上物排
出装置、55cは清澄な濾水Dを得る濾床部である。浮
上槽55aは、全体的には略長方形状の槽であるが、浮
上物Jの下流側の短辺側壁56の壁面から外方に突出し
た狭隘部57と短辺側壁56に対向して浮上物Jの上流
側に設置された潜堰58と狭隘部57乃至潜堰58間の
槽内水域を垂直方向上方に向けて絞り込む上方絞込水路
61と上方絞込水路61の三角形状の頂部に溝状に連接
した溝状空間62と溝状空間62内の液面下に没設され
た分離板積層構造又は蜂巣構造の傾斜分離器63とドレ
ンピット64とを備えている。59は没水仕切堤、60
は潜堰状の水封板66と濁度計67とが設けられた水封
槽、65は処理水槽、72は濾水槽である。73はビー
チプレートであり、狭隘部57内に上端が狭隘部57の
上部に係着され液面に対し一定角度で傾斜し下端が液面
下まで延長されている。浮上物排出装置55bはビーチ
プレート73上に沿設され、コンベア状に回転するエン
ドレスの植毛ベルト又は濾布などによって浮上物Jを液
面上に掻き揚げる。74は浮上物排出装置55bから浮
上物Jのケーキをケーキホッパ75へ掻き落すケーキ掻
取機、76はケーキホッパ75に付設された汚泥払出機
である。
【0012】濾床部55cは、透水板68と透水板68
を支える濾層69と濾層69に埋設された有孔集水管網
70と有孔集水管網70に接続して濾水Dを濾水槽72
に導びく無孔の濾水導管71とからなる。透水板68は
通水性のタイル、ブロックなどで濾層69を被ってい
る。濾層69は砂、活性炭、パーライト、ゼオライト、
麦飯石などの濾材を単独に又は該濾材を適宜組み合わせ
て混合したものを堆積させたり或は各濾材の単独層を適
宜に組み合わせて複層状に堆積させている。77は濾床
部55cを消毒するオゾン水の逆洗管であり、水系浄化
作業終了時に濾水導管71にオゾン水を導入し、洗滌後
水はドレン水としてドレンピット64から排除する。な
お、透水板68上のスラッジを除去するスラッジコレク
タ、スラッジスウィーパなどを設けてもよい。
【0013】78は覆蓋体であり、浮上槽55aの液面
上方に一定間隔を開けて上端開放面を覆蓋し槽液面上を
気流が流れる気道79にする。覆蓋体78の上部には気
道79へ気流を吹き込む気体取入口80と気道79から
気流を引き抜く気体排出口81とが設けられている。8
2は気流循環装置であり吸気側には気体排出口81に連
なるミストセパレータ83が接続されている。気流循環
装置82の吐気側には気体取入口80に連なる循環ダク
ト84とオゾンの回収装置102に連なる分気管85と
が接続されている。
【0014】91はオゾン水製造装置であり、図示しな
い酸素源装置が付設されたオゾン発生装置91aとオゾ
ン発生装置91aから導出された発生オゾンEを環流水
に接触させて1次オゾン水Kを製造する気−液接触装置
91bと、気−液接触装置91bから導出される1次オ
ゾン水Kから未反応オゾンガスFを分離して2次オゾン
水Lにし且つ2次オゾン水Lを濾水槽72から導出され
た濾水Dと混合させて3次オゾン水Mにするオゾン水の
濃度調整装置91cとを備えている。濃度調整装置91
cには、気−液接触装置91bから導出された1次オゾ
ン水Kの未反応オゾンガスFを分離する気−液分離器9
2と、気−液分離器92を越流した2次オゾン水Lに濾
水槽72から供給された濾水Dを接触させる違い棚状の
スタティックミキサが付設された2液接触区間93とオ
ゾンセンサ95が付設された混和区間94と液面センサ
97が付設された3次オゾン水槽96と3次オゾン水槽
96から引き抜いた3次オゾン水Mを環流水として気−
液接触装置91bへ送る循環水回路98とが設けられて
いる。なお、98aは抜水管部、98bは戻水管部、9
9は1次オゾン水Kを引き抜く分水管である。86は気
体溶解装置であり、処理水槽65から導出される処理水
Bに回収ガスGを溶解させて浮上分離装置55に注入す
る気体加圧水を製造する。87は分配装置であり、気体
溶解装置86から導出された気体加圧水を第1注水管8
8を通して被処理水Aが流れる注入管53の分散ノズル
54及び/又は第2注水管89の分散ノズル90から傾
斜分離器63の下方に注入する。100は気−液分離器
92で分離した未反応オゾンガスFを気道79へ導びく
通気管である。
【0015】101は配水装置であり、1次オゾン水K
を分水管99から、2次オゾン水Lを気−液分離器92
から、3次オゾン水Mを3次オゾン水槽96から適宜に
引き抜きオゾン水注入装置20、改質装置44及び濾床
部55cの逆洗管77へ供給する。102は改質装置4
4及び気道79を通し気流循環装置82から排除された
未反応オゾンガスFの回収装置である。103は回収装
置102から導出された回収ガスGを空気溶解装置1
3、気体溶解装置86及び改質装置44に圧送する配気
装置である。
【0016】104は定量フィーダであり、ケーキホッ
パ75から排出されたケーキ状の汚染物質を移送装置1
05に供給し船体1aの甲板上に設置した汚泥貯槽10
6に投入する。107は塵芥籠であり、除塵機30部の
塵芥類が昇降装置9に付設したクレーンにより投入され
る。108は操縦区間、109は機械区間、110a,
110bは船倉への連絡路を備えた居住区間である。な
お、船体1aの船倉には浮上分離装置55、気体溶解装
置86、分配装置87、オゾン水製造装置91及び図示
しない発電装置、バラストタンク、油タンク、飲料水タ
ンク等が設置されている。船体1bの船倉には原水槽4
3、改質装置44、凝集混和装置47及び図示しないバ
ラストタンク等が設置されている。甲板4及び機械区間
109には空気溶解装置13、気流循環装置82、配水
装置101、回収装置102及び配気装置103等が設
置されている。
【0017】
【発明の作用】上述の構成により、水と汚染物質との流
れは次のようになる。双胴船1の航行に伴ない汚染物質
を含む水系の水は矢印Tの方向の水流となり掃海幅Sの
導水路空間6から水路空間3に向けて絞り込まれながら
流れる間に、先ず下層注水装置15から導水路空間6の
下層水域へ気体加圧水が注入され、次にオゾン水注入装
置20から導水路空間6の下層水域へ汚染物質の性状、
量に応じて2次オゾン水L又は3次オゾン水Mが注入さ
れる。気体加圧水は注入された水域で圧力が解放されて
微細気泡を発生し、該微細気泡は該汚染物質に付着しな
がら矢印Uの方向に流れて液面へ上昇し、2次オゾン水
L又は3次オゾン水Mは拡散しながら鞭毛・繊毛運動し
たりオゾンに負の走化性を示す微生物を下方から上方へ
追い上げるバリアとなり或は該微生物を不活性化させた
り代謝物質や溶解性物質などを分解したりして微細気泡
の付着・浮上力を強めるとともに水系を浄化する。な
お、浸漬浮体8a,8bは浄化船の機動性と燃費とを高
めるために操業時に水系へ適宜浮設されて導水路空間6
を形成し、また浮設後の浸漬浮体8a,8bは連結器1
2が解除されて垂直波に対し回転軸7a,7b部を中心
に揺動・追随するので導水路空間6に流入した汚染物質
の流出が防がれるとともに船体1a,1b及び昇降装置
9に掛る荷重及び衝撃が軽減される。
【0018】中層注水装置25から水路空間3の中〜下
層水域へ注入された気体加圧水から発生する微細気泡は
遅れて浮上中の汚染物質の上昇を助長し且つ液面に浮上
した浮上物を下支えして矢印Wの方向に流れる水系浄化
水流中への汚染物質の同伴を防ぎ浮上濃縮効率を上げて
回収を容易にし水系の浄化度を高める。
【0019】水路空間3の液面に浮上する汚染物質は除
塵機30でペットボトル、ビニールシート、流木等の塵
芥類が除去されて水路空間3内の水域が絞り込まれた阻
流部31で濃縮され阻流部31に浮設されたスキマ37
に呑み込まれ可撓管38から導水管39bを通り大気開
放型の原水槽43へ自然流入する。他方、汚染物質が分
離された水系浄化水は潜堰33を潜り湾曲板34沿に昇
流導水路35を昇り、一部は防波堤板36を潜り水系へ
流出し、一部は揚水管41a,41bに吸引されて水ジ
ェット推進装置40a,41bから矢印Yの方向に噴射
されて双胴船1を推進する。なお、水系の汚染物質の性
状、量等によってオゾン水注入装置20及び中層注水装
置25の設置場所は適宜入替えられ、また注水ノズル1
8,23,28の注入深度は汚染物質の浮遊深度により
適宜に調整される。また、図示しないガイド沿に浮設さ
れたスキマ37は垂直波に追随しながら3〜5倍以上に
濃縮された汚染物質中の微生物の細胞膜を破損すること
なく原水槽43に導びく。
【0020】原水槽43に流入した汚泥水は細目スクリ
ーンで藻屑、木片、発泡プラスチックス片等の丈雑物が
除かれ、沈砂部で砂、泥が分離された後に図示しないス
ネークポンプ、ダイヤフラムポンプなどで細胞膜を破損
しないように改質装置44へ移送されて配水装置101
から配水された1次オゾン水K又は2次オゾン水Lとと
もに内筒45の下方に注入された回収ガスGのエアリフ
ト効果により発現される垂直循環水流に乗り均一混合さ
れて凝集性の改善と滅菌処理が行なわれたり汚染物質が
不活性化されて代謝活動が抑制される。改質装置44か
ら導出された改質汚泥水は凝集混和装置47で凝集処理
を受けて凝集改質汚泥水となり導管50を通し給液切替
装置52に引き抜かれ注入管53から浮上分離装置55
に注入される。なお、原水槽43における汚泥水の性
状、量等により、原水槽43の汚泥水が導管48を通し
又は改質装置44の改質汚泥水が導管49を通し、或は
原水槽43の汚泥水を導管51から凝集混和装置47に
導びき凝集処理した凝集汚泥水が導管50を通すなどし
て給液切替装置52に適宜に引き抜かれ被処理水Aとし
て浮上分離装置55へ供給される。なお、原水槽43に
おける汚泥水中の動物性プランクトン類の性状、量等に
よってはその細胞膜の破壊を避けながら代謝活動・活性
を抑制するために3次オゾン水Mが改質装置44へ配水
される。
【0021】気体溶解装置86から導出され分配装置8
7から浮上分離装置55へ注入さる気体加圧水は、給液
切替装置52から導出された汚泥水、改質汚泥水、凝集
汚泥水、凝集改質汚泥水などの被処理水Aの性状、量等
により、第1注水管88及び/又は第2注水管89に注
入される。第1注水管88に注入された気体加圧水は注
入管53内を流れる被処理水A中に混合されながら分散
ノズル54から、第2注水管89に注入された気体加圧
水は分散ノズル90から浮上槽55aの下層水域へ供給
される。分散ノズル54から浮上槽55aの下層水域へ
供給された被処理水A中の汚染物質は分散ノズル54及
び/又は分散ノズル90から浮上槽55aの下層水域に
注入され圧力解放された気体加圧水が発する微細気泡に
付着されて見掛比重を下げ液面へ浮上する間に上方絞込
水路61内を上昇しながら垂直方向上方に向けて絞り込
まれながら1次濃縮された後に、溝状空間62内に設置
された傾斜分離器63で浮上角度を浮上物排出装置55
b側へ屈折されながら2次濃縮されて圧密性の高い浮上
物Jとなり、次に気道79を流れる気流により狭隘部5
7へ吹き寄せられながら3次濃縮され、更には浮上物排
出装置55bにより掻き揚げられる間に重力脱水と気流
の水分蒸散力でケーキ含水率が低減されてケーキ掻取機
74によりケーキホッパ75へ掻き落される。他方、浮
上物Jを液面に残し浄化された処理水Bは潜堰58と没
水仕切堤59との間の通水口を通り水封槽60の水封板
66を潜り濁度計67で清澄度が測定され処理水槽65
に越流し、一部は濾床部55cにおいて透水板68を透
過し濾層69を抜け有孔集水管網70を通り濾水導管7
1から濾水槽72に流入し濾水Dとしてオゾン水製造装
置91へ供給される。なお、ケーキホッパ75のケーキ
は汚泥払出機76で定量フィーダ104へ排除され移送
装置105で汚泥貯槽106へ投入される。
【0022】オゾン水製造装置91に供給された濾水D
はオゾン水の濃度調整装置91cにおいて気−液分離器
92を越流した2次オゾン水とともに違い棚状のスタテ
ィックミキサを備えた2液接触区間93を下降しながら
混合稀釈されて混和区間94へ流入し3次オゾン水Mと
なって3次オゾン水槽96に越流しオゾンセンサ95で
液相オゾン濃度が測定され、一部は抜水管部98aから
引き抜かれて循環水回路98に組み込まれた気−液接触
装置91bに供給されてオゾン発生装置91aから導出
された発生オゾンEに接触して1次オゾン水Kとなり戻
水管部98bから気−液分離器92に循環され未反応オ
ゾンガスFが分離されて2次オゾン水Lとなり、一部は
配水装置101に引き抜かれ、一部は気−液分離器92
を越流し濾水Dに稀釈混合され3次オゾン水Mとして3
次オゾン水槽96から配水装置101に引き抜かれる。
また、1次オゾン水Kは分気管99からも配水装置10
1に引き抜かれる。
【0023】配水装置101は、水系の汚染物質の性
状、量等により2次オゾン水L又は3次オゾン水Mをオ
ゾン水注入装置20へ供給し、又原水槽43の汚泥水の
性状、量等により1次オゾン水K又は2次オゾン水Lを
適宜に改質装置44へ供給する。なお、水系浄化作業の
終了時に濾床部55cの目詰状況に応じて配水装置10
1から逆洗管77を通し2次オゾン水L又は3次オゾン
水Mが濾水導管71へ注入されて濾層69及び透水板6
8を逆洗・滅菌し、その逆洗後水はドレンピットから払
い出される。
【0024】次に気体の流れは次のようになる。空気、
酸素富化ガス、純酸素ガスなどを原料ガスにしてオゾン
発生装置91aで製造された発生オゾンガスEは気−液
接触装置91bにおいて、環流水中に溶解し1次オゾン
水Kとなり戻水管98bから濃度調整装置91cに送ら
れ気流循環装置82に吸引されて負圧下にある気−液分
離器92で未反応オゾンガスFが分離される。未反応オ
ゾンガスFは通気管100を通り気道79内を循環気流
とともに流れ浮上槽55aの液面上の浮上物Jを浮上物
排出装置55bに向けて吹き寄せた後に気体排出口81
からミストセパレータ83を通り気流循環装置82に達
する。気流循環装置82に達した未反応オゾンガスF
は、一部は循環ダクト84から気体取入口80に吹き込
まれて気道79を循環し、一部は分気管85を通り回収
装置102へ排除されて配気装置103に送られる。な
お、改質装置44に供給された1次オゾン水Kから発生
した未反応オゾンガスFは回収装置102へ排除され配
気装置103に送られる。
【0025】配気装置103から導出された回収ガスG
は、一部が改質装置44へ、一部が空気溶解装置13
へ、一部が気体溶解装置86へ供給される。改質装置4
4に供給された回収ガスGは内筒45下方の散気ノズル
46から散気されて垂直循環水流を与え液面上方空間か
ら回収装置102に回収されて再度配気装置103へ払
い出される。空気溶解装置13に供給された回収ガスG
はガス調節装置14部で外気Hと調合されて処理水槽6
5から導出された処理水Bに溶解して気体加圧となり下
層注水装置15及び中層注水装置25から水路空間3の
下層水域〜中層水域に注入される。該気体加圧水は注入
されて圧力が解放され微細気泡を発生し、該微細気泡は
水系中の汚染物質に付着してその見掛比重を下げ液面へ
浮上させるとともに溶存酸素を与えて水系を浄化する。
また、気体溶解装置86に供給された回収ガスGは処理
水槽65から導出された処理水Bに溶解して気体加圧水
となり分配装置87から、被処理水Aの性状、量に応じ
第1注水管88の分散ノズル54及び/又は第2注水管
89の分散ノズル90から浮上槽55a下層水域へ注入
され圧力が解放されて微細気泡を発生し、該微細気泡は
浮上槽55a内の被処理水中に懸濁する汚染物質に付着
してその見掛比重を引き下げ槽液面へ浮上させ浮上物J
とともに除去され処理水を浄化する。なお、水路空間3
の水域に注入された回収ガスG中のオゾンは、一部は気
体加圧水に溶解したまま水系の浄化に消費され、残部は
微細気泡の形で汚染物質に付着してそれらの一部を分解
しながら消費されて炭酸ガスなどの無害ガスに変る。ま
た、浮上槽55aの被処理水中に注入された回収ガスG
中のオゾンは、一部は気体加圧水に溶解したまま処理水
とともにそれを浄化しながら消費され処理水槽65へ越
流し、残部は微細気泡となり汚染物質に付着しそれらの
一部を分解しながら消費されて無害の炭酸ガスに変り浮
上物Jとともに排除され或は槽液面から気道79へ放散
されてその一部は循環ダクト84を流れ接ガス部のコン
タミネーションを防ぎ、その残部は気流循環装置82か
ら回収装置102へ排除され配気装置103から再び空
気溶解装置13、改質装置44及び気体溶解装置86へ
供給される。気流循環装置81における未反応オゾンガ
スF中の酸素濃度が高い場合には、一部はオゾン発生装
置91aへ原料ガスとし返送される。
【0026】図8は本発明の別の一実施例を示した説明
図、図9は図8のVI方向矢視図、図10は水路空間のVI
I 方向矢視断面図を示した系統図、図11は図10の浮
上分離装置及びオゾン水製造装置の説明図、図12は浮
上分離装置の概略平面図、図13は図12の横断面図で
ある。以下に図8〜図13に基づき説明する。201は
アウトリガーを備えた浄化船、201aは船体、201
bは船首、201cは船尾、202は水切部、203は
アウトリガー浮体、204は船体201aとアウトリガ
ー浮体203の間に形成された水路空間であり航行方向
前方と下方とが水系へ開放されている。205は除塵
機、206は塵芥クレーン、207はエンジン、208
はプロペラシャフト、209はプロペラ、210は舵、
211は空気溶解装置、212は空気溶解装置211に
圧入されるガス量を外気Hで調節するガス調節装置であ
る。なお、アウトリガー浮体203を船体201aの両
舷側に設けて水路空間204を2本にした各設備配置に
してもよい。また、水路空間204の液面上方を船首2
01b側から船尾201c方向に向けて気流を流す送気
装置を設けても更には水路空間204液面上に一定間隔
を開けて覆蓋体で被い該気流を循環させてもよい。
【0027】213は水路空間204の船首201b側
下層水域へ空気溶解装置211から導出された気体加圧
水を注入する下層注水装置であり、昇降機が設けられて
いる。218は水路空間204の船首201b側に設置
された除塵機205の背面下層水域へオゾン水を注入す
るオゾン水注入装置であり、昇降機が設けられている。
223は水路空間204の船首201b乃至船尾201
c間の中間部中層水域へ空気溶解装置211から導出さ
れた気体加圧水を注入する中層注水装置であり、昇降機
が設けられている。214,219,224は昇降操作
される分散ノズル216,221,226が付設された
注水管を導びくガイドであり、215a,220a,2
25a及び215b,220b,225bはガイド21
4,219,224の上部及び下部を固定する支持鋼、
217,222,227は可撓管である。228は水路
空間204の後方水域を浸漬板229で船尾201c方
向に向けて水平に絞り込む阻流部であり、230は浸漬
板229のなす三角形状の頂部に連接する潜堰、232
は湾曲板、231a,231b,233a,233bは
支持鋼、234は阻流部228内の液面に図示しないガ
イド沿に浮設されたスキミングポンプ、235はスキミ
ングポンプ234と揚水管とを結ぶ可撓管である。な
お、スキミングポンプ234をスキマ、シックニングフ
ィルタなどに代えてもよい。
【0028】236はロータリィディスクスクリーンで
あり、スキミングポンプ234で汲み揚げた汚泥水中の
木片、プラスチックス片などの丈雑物を除去し原水槽2
37に供給する。238は改質装置であり、原水槽23
7から導出された汚泥水をその性状、量に応じて1次オ
ゾン水K又は2次オゾン水Lが注入されて凝集性の改善
と消毒が行なわれる。239は上部と下部とで連通する
垂直循環流水路を形成せしめる内筒であり、240は内
筒239下部から回収ガスGを散気し上昇水流を与える
散気ノズルである。241は凝集混和装置であり、原水
槽237又は改質装置238から導出された汚泥水又は
改質汚泥水に凝集助剤、凝集剤などを注入し凝集処理す
る。凝集混和装置241には薬注装置、急速攪拌装置及
び緩速攪拌装置が設けられている。246は給液切替装
置であり、原水槽237における汚泥水の性状、量等に
応じて、原水槽237の汚泥水、或は改質装置238の
改質汚泥水、或は凝集混和装置241の凝集汚泥水又は
凝集改質汚泥水などの被処理水Aを引き抜き注入管24
7から浮上分離装置248へ供給する。242,24
3,244,245は導管である。
【0029】248は給液切替装置246から供給され
た被処理水Aを固−液分離処理する浮上分離装置であ
り、248aは浮上槽、248bは浮上物排出装置であ
る。浮上槽248aは全体的には略長方形状の槽である
が、浮上物Jの下流側の短辺側壁249の壁面から外方
に突出した狭隘部250と浮上物Jの上流側へ短辺側壁
249に対向して設けられた潜堰253と狭隘部250
乃至潜堰253間の槽内水域を垂直方向上方に向けて絞
り込む上方絞込水路251と上方絞込水路251の三角
形状の頂部に溝状に連接した溝状空間252とを備えて
いる。254は図示しない濁度センサが付設された処理
水槽である。255はビーチプレートであり、狭隘部2
50内に上端が狭隘部250の上部に係着され液面に対
し一定角度で傾斜し下端が液面下迄延長されている。浮
上物排出装置248bはビーチプレート255上に沿設
されコンベア状に回転するエンドレスの植毛ベルト又は
濾布などによって浮上物Jを掻き揚げる。浮上物排出装
置248bで掻き揚げたケーキ状の汚染物質はケーキ掻
取機256でケーキホッパ257へ掻き落され汚泥払出
機258で定量フィーダへ排除される。なお、浮上槽2
48aに濾床部、スラッジコレクタ又はスラッジスウィ
ーパなどを設けてもよい。
【0030】259は覆蓋体であり、浮上槽248aの
液面上方に一定間隔を開けて上端開放面を覆蓋し槽液面
上に気流が流れる気道260を形成する。覆蓋体259
の上部には気道260へ気流を吹き込む気体取入口26
1と気道260から気流を引き抜く気体排出口262と
が設けられている。263は気流循環装置であり、吸引
側には気体排出口262に連なるミストセパレータ26
4が接続されている。また、気流循環装置263の吐気
側には気体取入口261に連なる循環ダクト265とオ
ゾンの回収装置284に連なる分気管266とが接続さ
れている。
【0031】267は処理水槽254から導出された処
理水Bに回収装置284から導出された回収ガスGを溶
解させて気体加圧水を製造する気体溶解装置、268は
気体溶解装置267から導出された気体加圧水を浮上分
離装置248へ注入する分配装置である。分配装置26
8は被処理水Aの性状、量等に応じて、気体加圧水を第
1注水管269から被処理水Aの流れる注入管247を
通して図示しない分散器へ及び/又は第2注水管270
から図示しない分散器へ更には第3注水管271から分
散器272へ圧入する。
【0032】273はオゾン水製造装置であり、図示し
ない酸素源装置から供給される空気、酸素富化カズ、純
酸素ガスなどを原料にしてオゾンを製造するオゾン発生
装置273aと、オゾン発生装置273aから導出され
る発生オゾンEを環流水に接触させて1次オゾン水Kを
製造する気−液接触装置273bと、気−液接触装置2
73bから導出される1次オゾン水Kから未反応オゾン
ガスFを分離して2次オゾン水Lにし且つ2次オゾン水
Lを処理水槽254から導出される処理水Bと混和させ
て3次オゾン水Mにするオゾンの濃度調整装置273c
とからなる。274は濃度調整装置273cと浮上分離
装置248との間の通気部を備えた仕切越流堰、275
は気−液接触装置273bから導出された1次オゾン水
K中の未反応オゾンガスFを分離する気−液分離器、2
76は気−液分離器275を越流した2次オゾン水Lと
仕切越流堰274を越流した処理水Bとを接触させる波
板積層状のスタティックミキサを備えた2液接触区間、
277は3次オゾン水Mの液相オゾン濃度を測るオゾン
センサ278及び抜水管部281aとが設けられた混和
区間、279は3次オゾン水Mの水量を測る液面センサ
280が設けられた3次オゾン水槽、281は混和区間
277から抜水管部281aを通し3次オゾン水Mを引
き抜き気−液接触装置273bへ送り発生オゾンEに接
触させて1次オゾン水Kを製造し戻水管部281bから
気−液分離器275へ返送する循環水回路である。28
2は循環水回路281から1次オゾン水Kを引き抜く分
水管である。
【0033】283は配水装置であり、分水管282か
ら1次オゾン水Kを、気−液分離器275から2次オゾ
ン水Lを、3次オゾン水槽279から3次オゾン水Mを
適宜に引き抜き、2次オゾン水L又は3次オゾン水Mは
オゾン水注入装置218へ、1次オゾン水L又は2次オ
ゾン水Mは改質装置238へ配水する。284はオゾン
の回収装置であり、改質装置238及び濃度調整装置2
73cから排除され気道260を通り気流循環装置26
3から導出された未反応オゾンガスFを回収し配気装置
285に供給する。配気装置285は未反応オゾンガス
Fを適宜に空気溶解装置211、改質装置238及び気
体溶解装置267へ配気する。また、気流循環装置26
3部における未反応オゾンガスF中の酸素濃度が高い場
合、即ち大量の発生オゾンEを要するためにオゾン発生
装置273aの原料ガスに高濃度酸素を使用した場合に
は、未反応オゾンガスFの一部を気流循環装置263か
らオゾン発生装置273aに返送する。なお、循環ダク
ト265部に気相オゾン濃度を測るセンサを設置しても
よい。286は船体201aの船倉に設けられた汚泥の
移送装置であり、ケーキホッパ257から排出された汚
泥を汚泥貯槽287へ移送する。288は塵芥籠、28
9は操作区間、290は船倉連絡路を備えた居住区間、
291は機械区間である。
【0034】なお、本発明は図1〜図13の実施例に限
定されるものではなく、浄化船は2本以上の水路空間を
持つ2胴以上の複胴船であっても、又は舷側にアウトリ
ガー浮体を備え2本以上の水路空間を有する複胴船であ
っても、更にはアウトリガー浮体が随時撤収可能に水路
空間を形成するものであってもよく、水路空間内に電極
を設けてもよく、空気溶解装置と気体溶解装置とを1基
にまとめてもよく、除塵機、阻流部、湾曲板、潜堰及び
防波堤板などをそれぞれ単独に又はユニット化し随時撤
収可能に設置してもよく、下層注水装置及び/又は中層
注水装置を水中エアレータに代えても更にはオゾン水注
入装置をオゾン水の給液管が付設された水中エアレータ
に代えてもよい。また、浮上分離装置の溝状空間の形状
は、上部が上方にラッパ状に開いたものであっても逆に
山形に閉じたものであっても或は浮上物排出装置に向い
水平方向に開いたものでも逆に閉じたものであっても更
にはそれらの形状のものを適宜に組み合わせたものであ
ってもよく、浮上槽の水流方向と気道の気流方向とが同
じになる各設備配置にしてもよく、浮上槽内に電解電極
を設けてもよくその他本発明の要旨を逸脱しない範囲で
種々変更を加え得ること勿論である。
【0035】
【発明の効果】以上の如き構成の本発明によれば、 (1)浄化船が水系に対し前方と下方とが開放された水
路空間と該水路空間の流入水中に気体加圧水を注入する
下層注水装置及び中層注水装置と該中層注水装置後方の
水路空間内の水域を船尾側に向けて水平方向に絞り込む
阻流部とが設けられているので水系の汚染物質を数倍に
予備濃縮し得て、揚液装置、浮上分離装置及び船体の小
型化と省エネルギー化と機動性能との大幅な向上とが計
られる。 (2)水路空間の下層水域へオゾン水を注入するオゾン
水注入装置を下層注水装置と中層注水装置との間に設け
てプランクトン類の代謝活動を不活性化させたりオゾン
に対し負の走化性を示すプランクトン類を上方に追い上
げるバリアを形成せしめて微細気泡の付着浮上効率を高
めるとともに代謝物質をも酸化分解し得て、水系の浄化
度が高められる。 (3)下層注水装置、オゾン水注入装置及び中層注水装
置が昇降機を備えているので、船底部よりも深い水域に
ある汚染物質をも浮上分離及び根絶し得て、水系の浄化
が計られる。 (4)阻流部からの汚泥水中の濃縮汚染物質をオゾン水
に接触させる改質装置を設けているので凝集性の改善と
消毒を行ない得て、凝集剤消費量の大幅な削減と処理水
の効果的な浄化とが計られる。 (5)汚染物質を分離回収する浮上分離装置が浮上槽液
面上に気流が通る気道を備え、被処理水の性状、量等に
よって適宜制御された気流で槽液面上の浮上物の吹寄が
間断なく無断連続に行なえるために従来の掻寄板や掻取
板などの浸漬移動物体による液面の攪乱が回避でき、又
浮上物の性状、量等に適合した最適な浮上物排出装置の
随時装着が可能であることにより適宜制御された回収速
度で間断のない無段連続排出ができるので浮上物の脱落
による再懸濁化や沈降を抑制し得て、処理水の清澄度と
浮上物の回収率と処理能力との大幅な向上とが計られ
る。また、浮上槽内に上方絞込水路と溝状空間とが設け
られているので、微細気泡に付着され順次上昇して来る
汚染物質は垂直方向上方に絞り込まれる圧密と液面上に
溝状に成層化される圧密とによる濃縮及び吹寄による通
風蒸散と重力脱水とによる濃縮を受けることから極めて
高い濃縮脱水率が得られる。本発明の浮上分離装置を構
成する各種の装置類も被処理水や浮上物の性状、量等に
よって適宜に設定でき前記の高性能化と合わせ装置及び
そられを搭載する船体の小型化が計られる。 (6)未反応オゾンを含む回収ガスを水に溶解させて気
体加圧水を製造する空気溶解装置と気体溶解装置とを備
えて下層注水装置、中層注水装置及び浮上分離装置へ該
気体加圧水を注入し水路空間及び浮上槽内の汚染物質及
び代謝物質などを不活性化、無害化しながら残存オゾン
を消費させてオゾン有効利用効率と浄水効率とを高めて
いるので、廃オゾン処理装置の小型化・省略化と水路空
間長さの短縮化と改質装置、凝集混和装置及び浮上分離
装置などの水処理系装置と発電装置及び貯油装置などの
関連装置の小型化とともに船体を軽量・小型化し得て、
大幅な建造費の削減と省エネルギー化と機動性能の向上
とが計られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る説明図
【図2】図1のII方向矢視図
【図3】図1の系統図
【図4】図3のオゾン水製造装置の説明図
【図5】図3の浮上分離装置の説明図
【図6】図5の概略平面図
【図7】図6の横断面図
【図8】本発明の別の一実施例に係る説明図
【図9】図8のVI方向矢視図
【図10】図8の系統図
【図11】図10の浮上分離装置とオゾン水製造装置の
説明図
【図12】図11の浮上分離装置の概略平面図
【図13】図12の横断面図
【符号の説明】
1、201 浄化船 3、204 水路空間 6 導水路空間 8a,8b 浸漬浮体 13、211 空気溶解装置 15、213 下層注水装置 20、218 オゾン水注入装置 25、223 中層注水装置 31、228 阻流部 37 スキマ 44、238 改質装置 47、241 凝集混和装置 52、246 給液切替装置 55、248 浮上分離装置 55a、248a 浮上槽 55b,248b 浮上物排出装置 55c 濾床部 57、250 狭隘部 61、251 上方絞込水路 62、252 溝状空間 63 傾斜分離器 65、254 処理水槽 72 濾水槽 73、255 ビーチプレート 78、259 覆蓋体 79、260 気道 80、261 気体取入口 81、262 気体排出口 82、263 気流循環装置 86、267 気体溶解装置 87、268 分配装置 88、269 第1注水管 89、270 第2注水管 91、273 オゾン水製造装置 91a、273a オゾン発生装置 91b.273b 気−液接触装置 91c.273c 濃度調整装置 92、275 気−液分離器 93、276 2液接触区間 94、277 混和区間 96、279 3次オゾン水槽 98、281 循環水回路 101、283 配水装置 102、284 回収装置 103、285 配気装置 234 スキミングポンプ 236 ロータリィディスクスクリーン 271 第3注水管 272 分散器 A 被処理水 B 処理水 D 濾水 E 発生オゾン F 未反応オゾンガス G 回収ガス H 外気 J 浮上物 K 1次オゾン水 L 2次オゾン水 M 3次オゾン水 S 掃海幅 T 流入水の流れる方向を示す矢印 U 気泡流の方向を示す矢印 W 水路空間内の浄化水の流れる方向を示す矢印 Y 水ジェット推進流の方向を示す矢印

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 赤潮、青粉などの汚染物質を回収しなが
    ら海、湖沼などの水系を浄化する水系の浄化船におい
    て、該浄化船の航行方向前方と下方とが該水系に開放さ
    れてなる水路空間と該水路空間に設置された汚染物質の
    濃縮手段と該濃縮手段で汚染物質が濃縮された汚泥水を
    気体が溶解した気体加圧水とともに注入して固−液分離
    処理する浮上分離装置と該浮上分離装置からの導出水に
    気体を溶解させて該気体加圧水を製造する気体溶解装置
    と該導出水にオゾン発生装置から導出された発生オゾン
    を接触させてオゾン水を製造するオゾン水製造装置と該
    オゾン水製造装置から導出された未反応オゾンガスを回
    収する回収装置と該回収装置から導出された回収ガスを
    該気体溶解装置に注入する配気装置とを具備し、該濃縮
    手段が空気及び/又は該配気装置から導出される回収ガ
    スを該浮上分離装置からの導出水に溶解させて気体加圧
    水を製造する空気溶解装置と該空気溶解装置から導出さ
    れた気体加圧水を該水路空間内の船首側水域へ注入する
    下層注水装置とを備えていることを特徴とする水系の浄
    化船。
  2. 【請求項2】 濃縮手段に下層注水装置乃至船尾間の水
    路空間内水域へ該オゾン水製造装置から導出されたオゾ
    ン水を注入するオゾン水注入装置が一定間隔を置き設置
    されていることを特徴とする請求項1に記載の水系の浄
    化船。
  3. 【請求項3】 浮上分離装置が略長方形状の浮上槽と槽
    液面上の浮上物の下流側に設置した狭隘部と該浮上物の
    上流側に設置した潜堰と該狭隘部乃至該潜堰間の槽内水
    域を垂直方向上方に向けて絞り込む上方絞込水路と該狭
    隘部に装設される浮上物排出装置と槽液面上方の上端開
    放面を覆蓋して槽液面上の空間を気流の通る気道となす
    覆蓋体とを具備し、該覆蓋体が該気道内へ気流を導入す
    る気体取入口と該気道から気流を抜き出す気体排出口と
    を備え、該気体排出口と該気体取入口とを結び気流を循
    環させる気流循環装置が設けられていることを特徴とす
    る請求項1に記載の水系の浄化船。
  4. 【請求項4】 オゾン水製造装置がオゾン発生装置から
    導出された発生オゾンを環流水に接触させて1次オゾン
    水を製造する気−液接触装置と該気−液接触装置から導
    出された1次オゾン水から未反応オゾンガスを分離した
    2次オゾン水を浮上分離装置からの導出水で稀釈して3
    次オゾン水にするオゾン水の濃度調整装置と該濃度調整
    装置から3次オゾン水を引き抜き該環流水として該気−
    液接触装置に供給する循環水回路と該1次オゾン水、2
    次オゾン水及び3次オゾン水を適宜に配送する配水装置
    とを備えていることを特徴とする請求項1乃至請求項3
    に記載の水系の浄化船。
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