JPH09117590A - 洗濯機の衣類用処理剤供給装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 漂白剤、柔軟剤などの衣類用処理剤を自動投
入可能な洗濯機の衣類用処理剤供給装置において、水道
水や給水弁の微妙な流量調整を必要とせず、容易に衣類
用処理剤の供給室への流量を規制できるようにする。 【解決手段】 衣類用処理剤の供給室３５を洗濯槽の上
方開口部に設け、水道に連結した給水弁の出口側に連通
したノズル体３７により供給室３５に水を案内する。ノ
ズル体３７は、供給室３５へ水を送り込む第１の排出口
３８と、供給室３７外へ水を送り込む第２の排出口３９
とを有し、第１の排出口３８と第２の排出口３９の分岐
位置に第１の排出口３８への給水量を絞る仕切り壁４０
を設けている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は漂白剤、柔軟剤、静
電気防止剤、しわとり剤などの衣類用処理剤を自動投入
可能な洗濯機の衣類用処理剤供給装置に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の洗濯機の衣類用処理剤供
給装置を備えた洗濯機は、図４に示すように構成してお
り、水受け槽１は、底部にパルセーター２を回転自在に
配設した洗濯槽３を内包し、吊り棒４によって外枠５に
吊り下げられている。外枠５の上部には上部外装体６を
装着し、上部外装体６の略中央部に布投入口７を形成
し、ふた８で覆われている。後部には給水弁９と給水装
置１０を内蔵し、パネル１１で覆っている。

【０００３】給水装置１０は、図５に示すように、第１
の給水弁９ａより洗剤ケース１２を通して流出口底面１
３より洗濯槽３に給水するもので、洗剤ケース１２に洗
剤を入れている場合は洗剤投入装置を兼ねている。衣類
用処理剤供給装置１４は、給水装置１０内に設け、図６
に示すように、供給室１５に底面より突出した投入口１
６を設け、この投入口１６を間隙ｃを有してキャップ１
７で覆っている。この供給室１５に漂白剤、柔軟剤、静
電気防止剤、しわとり剤などの衣類用処理剤を予めセッ
トし、第２の給水弁９ｂより給水され、所定量の水が供
給されると、サイフォンの原理で衣類用処理剤を洗濯槽
３に投入するように構成し、洗濯行程が終了し、その次
行程ですすぎを数回行い、最終のすすぎの給水時に仕上
げ剤などの衣類用処理剤を投入していた。

【０００４】給水装置１０についてさらに説明すると、
図７に示すように、前面開口の収納箱１８を設け、収納
箱１８の上面部１９には水路２０を形成し、収納箱１８
の内面部へ多数の小孔２１を有したシャワー板２２を溶
着している。さらに、シャワー板２２と収納箱１８で形
成した水路２０へは後部に設けた給水口２３より、給水
ホース２４を通じて給水するようにしている。

【０００５】洗剤ケース１２は収納箱１８のシャワー板
２２の下方に引き出し可能に収納される。洗剤ケース１
２は上方開放の箱型で、手前の取っ手部２５にて出し入
れし、底面２６は後方の壁２７へ向けて傾斜面とし、壁
２７の下端部は開口部２８を有している。

【０００６】そして洗剤ケース１２内に洗剤２９を投入
し、洗濯時に給水を始めると、水は水路２０からシャワ
ー板２２の小孔２１より洗剤２９にシャワー状に注が
れ、洗剤２９を溶かして開口部２８から収納箱１８の前
方へ傾斜した流出口底面３０を通して流れ出る構成にな
っている。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】このような従来の構成
では、衣類用処理剤供給装置１４により衣類用処理剤を
供給する場合、衣類用処理剤は液体であるため、図６に
示すように、その供給室１５は上方のみ開放の箱形にな
っている。そのため、給水量が多い場合、供給室１５の
後方から水を逃がす通路３１を設けていても、供給室１
５の前方３２から水が勢いよくあふれ、使用者に不快感
を与えることになる。

【０００８】本発明は上記課題を解決するもので、水道
水や給水弁の微妙な流量調整を必要とせず、容易に衣類
用処理剤の供給室への流量を規制できるようにすること
を目的としている。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明の洗濯機の衣類用
処理剤供給装置においては、洗濯槽の上方開口部に設け
た衣類用処理剤の供給室と、水道に連結した給水弁の出
口側に連通し前記供給室に水を案内するノズル体とを備
え、前記ノズル体は、前記供給室へ水を送り込む第１の
排出口と、前記供給室外へ水を送り込む第２の排出口と
を有し、前記第１の排出口と第２の排出口の分岐位置に
前記第１の排出口への給水量を絞る仕切り壁を設けたも
のである。

【００１０】これにより、水道水や給水弁の微妙な流量
調整を必要とせず、容易に衣類用処理剤の供給室への流
量を規制することができる。

【００１１】

【発明の実施の形態】本発明の請求項１に記載の発明
は、洗濯槽の上方開口部に設けた衣類用処理剤の供給室
と、水道に連結した給水弁の出口側に連通し前記供給室
に水を案内するノズル体とを備え、前記ノズル体は、前
記供給室へ水を送り込む第１の排出口と、前記供給室外
へ水を送り込む第２の排出口とを有し、前記第１の排出
口と第２の排出口の分岐位置に前記第１の排出口への給
水量を絞る仕切り壁を設けたものであり、給水弁の微妙
な流量調整を必要とせず、容易に衣類用処理剤の供給室
への流量を規制することができる。

【００１２】請求項２に記載の発明は、上記請求項１に
記載の発明において、第１の排出口と第２の排出口は、
仕切り壁を介して相隣りあって位置し、第２の排出口の
開口下端は、第１の排出口の開口下端よりも下方に位置
し、かつ、第２の排出口の開口下端が供給室の外側に位
置したものであり、第２の排出口から排出された水が第
１の排出口から排出された水とともに衣類用処理剤の供
給室内に流れ込まないようにでき、規制された水を確実
に供給室外に流すことができる。

【００１３】請求項３に記載の発明は、上記請求項１ま
たは２に記載の発明において、第１の排出口と第２の排
出口の断面積の和が、ノズル体の入口側の断面積よりも
大としたものであり、衣類用処理剤の供給室への水の流
れを緩やかにすることができ、供給時の水の勢いで水が
供給室の前方から溢れるのを防止することができる。

【００１４】以下、本発明の実施の形態について、図面
を参照しながら説明する。なお、従来例と同じ構成のも
のは同一符号を付して説明を省略する。

【００１５】（実施の形態１）図２および図３に示すよ
うに、給水装置３３は、洗剤ケース３４と衣類用処理剤
を収納する供給室３５とを収納箱に３６に出し入れ自在
に構成し、給水弁９より洗剤ケース３４を通して洗濯槽
３に給水するとともに、洗剤ケース３４に洗剤を入れて
いる場合は洗剤投入装置を兼ねており、洗濯槽３の上方
開口部に設けている。

【００１６】衣類用処理剤の供給室３５には、図１に示
すように、水道に連結した給水弁９の出口側に連通し、
供給室３５への流量を規制するノズル体３７を設けてい
る。ノズル体３７は、供給室３５へ水を送り込む第１の
排出口３８と、供給室３５外へ水を送り込む第２の排出
口３９とを有し、第１の排出口３８と第２の排出口３９
の分岐位置に、第１の排出口３８への給水量を絞る仕切
り壁４０を設けている。

【００１７】上記構成において、ノズル体３７の入口か
ら給水された水の流れを説明すると、給水された水は、
仕切り壁４０に衝突し、第２の排出口３９から排出され
る水と、仕切り壁４０を乗り越えて第１の排出口３８か
ら排出される水とに分けられ、第１の排出口３８から排
出された水だけが供給室３５内に流入する。供給室３５
に流入した水は、所定量の水が供給されると、間隙ｃを
隔ててキャップ４１を設けた投入口４２より、サイフォ
ンの原理で衣類用処理剤を洗濯槽３に投入する。また、
第１の排出口３８から排出される水量調整は、仕切り壁
４０を乗り越えるための通路４３の面積および形状で容
易に調整が可能である。

【００１８】（実施の形態２）図１に示すように、第１
の排出口３８と第２の排出口３９は、仕切り壁４０を介
して相隣りあって位置し、第２の排出口３９の開口下端
は、第１の排出口３８の開口下端よりも下方に位置し、
第２の排出口３９の開口下端が供給室３５の外側に位置
し、長さＳだけ重なるように構成している。他の構成は
上記実施の形態１と同じである。

【００１９】上記構成において、第２の排出口３９から
排出された水が第１の排出口３８から排出された水とと
もに、供給室３５内に流れ込まないようにでき、第２の
排出口３９より排出された水を確実に供給室３５外に流
すことができる。

【００２０】（実施の形態３）図１に示すように、第１
の排出口３８と第２の排出口３９の断面積の和が、ノズ
ル体３７の入口４４側の断面積よりも大きくしている。
他の構成は上記実施の形態１と同じである。

【００２１】上記構成において、第１の排出口３８と第
２の排出口３９の断面積の和が、ノズル体３７の入口４
４側の断面積よりも大きくすることによって、供給室３
５への水の流れを緩やかにすることができ、供給時の水
の勢いで水が供給室３５の前方から溢れるのを防止する
ことができる。

【００２２】

【発明の効果】以上のように本発明の請求項１に記載の
発明によれば、洗濯槽の上方開口部に設けた衣類用処理
剤の供給室と、水道に連結した給水弁の出口側に連通し
前記供給室に水を案内するノズル体とを備え、前記ノズ
ル体は、前記供給室へ水を送り込む第１の排出口と、前
記供給室外へ水を送り込む第２の排出口とを有し、前記
第１の排出口と第２の排出口の分岐位置に前記第１の排
出口への給水量を絞る仕切り壁を設けたから、ノズル体
の入口から給水された水は、仕切り壁に衝突し、第２の
排出口から排出される水と、仕切り壁を乗り越えて第１
の排出口から排出される水とに分けられ、第１の排出口
から排出された水だけが供給室内に流入することがで
き、水道水や給水弁の微妙な流量調整を必要とせず、容
易に衣類用処理剤の供給室への流量を規制することがで
き、前方から水があふれるのを防止することができる。

【００２３】また、請求項２に記載の発明によれば、第
１の排出口と第２の排出口は、仕切り壁を介して相隣り
あって位置し、第２の排出口の開口下端は、第１の排出
口の開口下端よりも下方に位置し、かつ、第２の排出口
の開口下端が供給室の外側に位置したから、第２の排出
口から排出された水が第１の排出口から排出された水と
ともに衣類用処理剤の供給室内に流れ込まないようにで
き、規制された水を確実に供給室外に流すことができ
る。

【００２４】また、請求項３に記載の発明によれば、第
１の排出口と第２の排出口の断面積の和が、ノズル体の
入口側の断面積よりも大としたから、衣類用処理剤の供
給室への水の流れを緩やかにすることができ、供給時の
水の勢いで水が供給室の前方から溢れるのを防止するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係わる実施の形態の洗濯機の衣類用処
理剤供給装置の一部切欠した断面図

【図２】同洗濯機の衣類用処理剤供給装置の供給室を引
き出した状態の斜視図

【図３】同洗濯機の衣類用処理剤供給装置を備えた洗濯
機の断面図

【図４】従来の洗濯機の衣類用処理剤供給装置を備えた
洗濯機の断面図

【図５】(a) 従来の洗濯機の衣類用処理剤供給装置を備
えた給水装置の平面図 (b) 同洗濯機の衣類用処理剤供給装置を備えた給水装置
の断面図 (c) 同洗濯機の衣類用処理剤供給装置を備えた給水装置
の側断面図

【図６】同洗濯機の衣類用処理剤供給装置の断面図

【図７】同洗濯機の給水装置の断面図

【符号の説明】

３ 洗濯槽 ９ 給水弁 ３５ 供給室 ３７ ノズル体 ３８ 第１の排出口 ３９ 第２の排出口 ４０ 仕切り壁

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 洗濯槽の上方開口部に設けた衣類用処理
   剤の供給室と、水道に連結した給水弁の出口側に連通し
   前記供給室に水を案内するノズル体とを備え、前記ノズ
   ル体は、前記供給室へ水を送り込む第１の排出口と、前
   記供給室外へ水を送り込む第２の排出口とを有し、前記
   第１の排出口と第２の排出口の分岐位置に前記第１の排
   出口への給水量を絞る仕切り壁を設けた洗濯機の衣類用
   処理剤供給装置。
2. 【請求項２】 第１の排出口と第２の排出口は、仕切り
   壁を介して相隣りあって位置し、第２の排出口の開口下
   端は、第１の排出口の開口下端よりも下方に位置し、か
   つ、第２の排出口の開口下端が供給室の外側に位置した
   請求項１記載の洗濯機の衣類用処理剤供給装置。
3. 【請求項３】 第１の排出口と第２の排出口の断面積の
   和が、ノズル体の入口側の断面積よりも大とした請求項
   １または２記載の洗濯機の衣類用処理剤供給装置。