JPH0911464A - インクジェット記録ヘッドおよび該ヘッドを用いたインクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録ヘッドおよび該ヘッドを用いたインクジェット記録装置

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JPH0911464A
JPH0911464A JP16210295A JP16210295A JPH0911464A JP H0911464 A JPH0911464 A JP H0911464A JP 16210295 A JP16210295 A JP 16210295A JP 16210295 A JP16210295 A JP 16210295A JP H0911464 A JPH0911464 A JP H0911464A
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JP
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ink
heat generating
recording head
ejection
recording
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JP16210295A
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English (en)
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Makiko Kimura
牧子 木村
Hiroshi Sugitani
博志 杉谷
Takeshi Origasa
剛 折笠
Yasuaki Kashima
康朗 鹿島
Seiichiro Karita
誠一郎 刈田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 インクジェット記録ヘッドの吐出ヒータ上に
生ずるいわゆるコゲを除去して、吐出不良を未然に防止
する。 【構成】 インク路3において、その吐出ヒータ2に対
応する部位の高さH1 を、他の部位の高さH2 より高く
する。これにより、吐出ヒータ2の熱によってインク中
に発生する気泡は、その発泡体積を比較的大きなものと
することができる。その結果、気泡が消滅するときのキ
ャビテーションの強度が大きくなり、これに伴なって吐
出ヒータ2に付着したコゲが除去される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はインクジェット記録ヘッ
ドおよび該ヘッドを用いたインクジェット記録装置に関
し、詳しくは、熱エネルギーを利用して気泡を生成し、
この気泡の生成によってインクを吐出するインクジェッ
ト記録ヘッドおよびインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のインクジェット記録ヘッドの一例
を図1に示す。
【0003】図1は記録ヘッドの縦断面を示し、図に示
すように、この記録ヘッドは、インクを吐出させるため
の吐出口5を有するオリフィスプレート6と、吐出口5
に連通したインク路3を形成するための溝が形成され、
上記オリフィスプレート6を一体に設けた溝付天板4
と、インク路3の一部を形成し、かつ吐出のためのエネ
ルギーを発生する電気熱変換体(以下、吐出ヒータとも
いう)2等が形成された基板1と、によって構成されて
いる。
【0004】オリフィスプレート6は、上述のようにイ
ンクを吐出するための微細な吐出口5を有し、この吐出
口5がインクジェット記録ヘッドの吐出性能を左右する
重要な要素となっている。すなわち、記録ヘッドのオリ
フィスプレート6を含む溝付天板4の材料としては、成
形性が良く、微細な吐出口を加工する際の加工性が良
く、また、インクに直接接触するため耐インク性が優れ
ている等、の性能を必要とする。このため、PI,PS
F,PES,PEEK等の樹脂が良く用いられている。
また、吐出口の加工は、微細加工に適しているエキシマ
レーザーにより行う。
【0005】しかし、エキシマレーザーによって上記樹
脂よりなる単一フィルムに吐出口を加工する場合、加工
形状はレーザー入射側からレーザー出口側に向かって、
その径が小さくなるテーパ形状になってしまう。
【0006】そこで、吐出方向一定,吐出速度の増加等
の効果を得るため、レーザーによる吐出口加工は、吐出
口面の反対側より投影マスク法を用いたレーザー照射に
よって行い、インク路から吐出口に向かうほど径が小さ
くなるようにする。
【0007】以上説明したような吐出口加工を行う場
合、インク路3の形状および高さHは、以下のように、
種々の条件を考慮して設定することが多い。
【0008】第1に、天板4にインク路用溝を形成する
際の加工性等を考慮して高さHが一定とされることが多
い。第2に、オリフィスプレートにレーザー光を照射し
て吐出口を加工する際、レーザー光がインク路隔壁やイ
ンク路の天井(天板4)と干渉しないようにインク路高
さHを定める。第3に、高さHが極端に小さい場合、吐
出の際の流路抵抗が大きくなり、その結果インク吐出に
要するエネルギーが大きくなる。このため、高さHはで
きるだけ小さくしないことが望ましい。
【0009】因みに、図1に示す例では、吐出ヒータの
サイズが35μm×150μmに対して、オリフィスプ
レートの厚さt=40μm,吐出口径D2 =30μmで
あり、この場合、図1に示すD1 ,HはそれぞれD1
40μm〜43μm,H=43.5μmとなっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、吐出ヒータ
の熱エネルギーを利用して吐出を行うインク路構造にお
いて吐出ヒータの駆動周波数を大きくした場合や連続記
録を行った場合、蓄熱等の影響によってインクの染料が
吐出ヒータ表面にいわゆるコゲとして付着,堆積するこ
とがある。そして、このような場合、吐出ヒータの熱が
インクに充分に伝わらず、発泡が不充分となり、吐出イ
ンク量が低下する等の吐出不良を生じ濃度むら等が発生
する。
【0011】以上のようなコゲ付着の問題に対して、上
述した従来のインク路構造は、その構造自体によって有
効な解決手段を提供するものではなかった。
【0012】本発明は、上述の問題に対し、気泡消泡時
のキャビテーションを利用することに着目してなされた
ものであり、その目的は、キャビテーションによる衝撃
によってコゲを除去し、吐出不良を未然に防止すること
が可能なインクジェット記録ヘッドおよび該ヘッドを有
したインクジェット記録装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】そのために本発明では、
インクを吐出するためのインクジェット記録ヘッドにお
いて、インクを吐出するための吐出口と、インク吐出の
ための熱エネルギーを発生する発熱手段と、該発熱手段
の発熱部が設けられ、前記吐出口に連通するインク路で
あって、当該インク路のうち、前記発熱部の上方の高さ
が、当該他の部分の高さより高いインク路と、を具えた
ことを特徴とする。
【0014】また、本発明では、インクを吐出するため
のインクジェット記録ヘッドであって、インクを吐出す
るための吐出口と、インク吐出のための熱エネルギーを
発生する発熱手段と、該発熱手段の発熱部が設けられ、
前記吐出口に連通するインク路であって、当該インク路
のうち、前記発熱部の上方の高さが、当該他の部分の高
さより高いインク路と、を具えた記録ヘッドを用い、被
記録媒体にインクを吐出して記録を行うことを特徴とす
る。
【0015】
【作用】以上の構成によれば、発熱部からの熱エネルギ
ーによってインク中に生じた気泡は、発熱部上方で比較
的大きく成長することができ、この気泡の消滅時のキャ
ビテーションの強さが増す。これにより、ヒータ等の発
熱部に生じたコゲを強度の大きなキャビテーションによ
って除去することが可能となる。
【0016】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0017】図2は、本発明の一実施例によるインクジ
ェット記録ヘッドの主にインク路の縦断面を示す図であ
る。
【0018】本例の記録ヘッドは、インク路3および共
通液室(不図示)を構成するための凹部(以下、溝)が
形成され、吐出口5が形成されたオリフィスプレート6
を一体に有した溝付天板4と、吐出エネルギーを発生す
るための電気熱変換素子(以下、吐出ヒータともいう)
2およびこれに電気信号を供給するためのAl電極配線
とが成膜技術によってSi基板上に形成されている基板
1(以下、ヒータボード)とが接合することによって構
成されている。
【0019】吐出口5は、インク路3,共通液室および
オリフィスプレート6を一体成形で形成された溝付天板
4に対して、オリフィスプレート6の裏側(インク路
側)よりマスクを介してエキシマレーザーの照射により
形成される。吐出口5におけるテーパ形状(D1 >D
2 )によって、吐出速度の増加,吐出方向が一定になる
等の効果を得ることができる。本例では、インク路の高
さを、その部位によって異ならせる。すなわち、インク
路3の高さはH1 およびH2 が設定され、これらは、そ
れぞれ吐出ヒータサイズおよびレーザ入射径D1 を基準
として以下のように決定される。
【0020】H2 :レーザー入射径D1 は、オリフィス
プレートの厚さtと所望の吐出口径(レーザー出口径)
2 とに基づいて決定される(レーザー加工角度(テー
パ角)は加工する材料によって異なるが、本例ではポリ
サルフォンを用い、この場合は5度〜10度であっ
た)。ここで、レーザー光は、前述した吐出口形成方法
のように、吐出口面の裏面より照射される。従って、レ
ーザー光がインク路隔壁やインク路天井と干渉しないよ
うにするため、D1 を考慮してH2 を定めなくてはなら
ない。
【0021】H1 :ヒータ2上のインク路3の高さH1
は、ヒータサイズA×Bの短い方の一辺の寸法Aにより
決定され、3A≧H1 ≧1.5Aとする。これにより、
ヒータ2上の発泡空間が充分となるため、気泡の成長が
充分になり、この気泡の消泡時のキャビテーションの強
度が強くなる。そして、この強度の大きなキャビテーシ
ョンによりヒータ2上に付着したコゲを除去することが
できる。
【0022】ここで、インク路3の高さ方向に気泡の成
長が促されるように、インク路の高さ方向を高くするこ
とは、キャビテーションによる衝撃が吐出ヒータの面に
対してほぼ垂直に作用して、より効果的にコゲの除去を
行うためである。
【0023】本実施例では、ポリサルフォンにより溝付
天板を形成し、オリフィスプレートの厚さt=40μ
m,所望の吐出口径D2 =30μmの時、レーザー入射
径D1は43μmであった。これに応じてH2 =43.
5μmとした。H1 はヒータサイズ40μm×105μ
mに対して80(>1.5×40)μmとした。
【0024】図3は、本実施例および従来例によるそれ
ぞれの記録ヘッドに対して過度のエージング(3kHz
で60sec連続記録)を行った時の吐出量変化率を示
したものである。
【0025】本実施例の記録ヘッドは、ヒータ2上のイ
ンク路3の高さH1 を80μm、従来例の記録ヘッド
は、H1 (=H2 )を43.5μmとして吐出量変化率
を比較した。同図に示されるように、従来例の記録ヘッ
ドを用い印加電圧34Vで連続記録をしたところ、吐出
量は初期に比べて40%以上の低下が見られた。これ
は、ヒータ2の上面に砂状コゲ、あるいはコゲのひびわ
れ状態が発生しているからである。これに対して、本実
施例の記録ヘッドにおいては、同様の駆動を行っても吐
出量の低下は見られなかった。
【0026】図4(A)および(B)は、それぞれ吐出
ヒータ2の詳細を示す上面図およびそのA−A′線断面
図である。
【0027】シリコン基板1の上部には、まず、全体的
にSiO2 よりなる蓄熱層2−eが形成される。その上
にHfB2 よりなる発熱抵抗層2−dおよびこれに電力
を供給するためのAlよりなる電極層2−cが図4
(A)に示すようなパターンで形成される。そして、こ
れらの上部には、SiO2 の保護膜2−bおよびTaよ
りなる耐キャビテーション層2−aが形成される。
【0028】本実施例では、上述のように耐キャビテー
ション膜としてTaを用い、比較的強度の大きなキャビ
テーションに耐え得るものとした。しかし、キャビテー
ションを強くする程、ヒータの寿命の低下を招く可能性
が高くなるので、ヒータ上のインク路の高さH1 を定め
る基準をヒータの短い一辺の寸法とするだけではなく、
あるいは別に耐キャビテーション膜を含むヒータ膜構成
材質および製品として求められるヒータ寿命を、H1
定める基準としてもよい。
【0029】図5は上述の記録ヘッドを用いたインクジ
ェット記録装置の一例の要部を示す概略斜視図である。
【0030】図5において、記録ヘッド51は、その記
録紙57と対向する面に、記録紙57の搬送方向に複数
のインク吐出口(不図示)を具える。また、記録ヘッド
51には、これらの吐出口それぞれに連通してインク路
(不図示)が設けられ、それぞれのインク路に対応し
て、記録ヘッド51を構成する基板にインク吐出のため
の熱エネルギーを発生する電気熱変換体(吐出ヒータ)
が形成されている。電気熱変換体は、駆動データに応じ
てこれに印加される電気パルスによって熱を発生し、こ
れにより、インクに膜沸騰を生じこの膜沸騰による気泡
の生成に伴なって上記吐出口からインクが吐出される。
各インク路には、これらに共通に連通する共通液室が設
けられており、これに貯留されるインクは、各インク路
での吐出動作に応じてそのインク路に供給される。
【0031】キャリッジ52は、記録ヘッド51を搭載
し、また、記録紙57の記録面と平行に延在する1対の
ガイドレール53と摺動可能に係合する。これにより、
記録ヘッド51は、ガイドレール53に沿って移動する
ことができ、この移動に伴なって所定のタイミングで上
記記録面に向けてインクを吐出することにより記録を行
う。上記移動の後、記録紙57を、図中矢印方向に所定
量搬送し、再び上記移動を行い記録を行う。このような
動作を繰り返すことにより、記録紙57に、順次記録を
行っていく。
【0032】上述した記録紙57の搬送は、その記録面
の上下にそれぞれ配設された各々1対の搬送ローラ54
および55が回転することによって行われる。また、記
録紙57の記録面の裏側には、記録面の平面性を保つた
めのプラテン56が配設されている。
【0033】なお、上述したキャリッジ52の移動は、
これに取付けられる不図示の例えばベルトがモータによ
って駆動されることによって可能となり、また、搬送ロ
ーラ54および55の回転も同様にモータの回転がこれ
らに伝達されることによって可能となる。
【0034】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
【0035】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0036】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0037】さらに、記録装置が記録できる記録媒体の
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0038】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0039】また、本発明の記録装置の構成として、記
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
【0040】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備
えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0041】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェ
ット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよ
い。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状
態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せし
めることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発
を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化す
るインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与
によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も
本発明は適用可能である。このような場合のインクは、
特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−7
1260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部
または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態
で、電気熱変換体に対して対向するような形態としても
よい。本発明においては、上述した各インクに対して最
も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもので
ある。
【0042】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0043】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、発熱部からの熱エネルギーによってインク中
に生じた気泡は、発熱部上方で比較的大きく成長するこ
とができ、この気泡の消滅時のキャビテーションの強さ
が増す。これにより、ヒータ等の発熱部に生じたコゲを
強度の大きなキャビテーションによって除去することが
可能となる。
【0044】その結果、高周波数記録や連続記録を行っ
た場合でも、濃度むらの発生の少ない高記録品位,高信
頼性のインクジェット記録ヘッドを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一従来例のインクジェット記録ヘッドにおける
主にインク路の縦断面を示す図である。
【図2】本発明の一実施例にかかるインクジェット記録
ヘッドの主にインク路の断面を示す図である。
【図3】本実施例および従来例のそれぞれの記録ヘッド
における印加電圧に対する吐出量変化率を示す線図であ
る。
【図4】(A)および(B)は、それぞれ、上記実施例
の吐出ヒータの詳細を示す上面図およびそのA−A′線
断面図である。
【図5】上記実施例の記録ヘッドを用いたインクジェッ
ト記録装置の一例を示す概略斜視図である。
【符号の説明】
1 ヒータボード 2 電気熱変換体(吐出ヒータ) 3 インク路 4 溝付天板 5 吐出口 6 オリフィスプレート H1 ,H2 インク路高さ
フロントページの続き (72)発明者 鹿島 康朗 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 刈田 誠一郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを吐出するためのインクジェット
    記録ヘッドにおいて、 インクを吐出するための吐出口と、 インク吐出のための熱エネルギーを発生する発熱手段
    と、 該発熱手段の発熱部が設けられ、前記吐出口に連通する
    インク路であって、当該インク路のうち、前記発熱部の
    上方の高さが、当該他の部分の高さより高いインク路
    と、 を具えたことを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
  2. 【請求項2】 前記発熱部は略長方形の形状を有し、前
    記発熱部の上方の高さは、前記発熱部の長方形の短辺の
    長さの1.5倍以上、3倍以下であることを特徴とする
    請求項1に記載のインクジェット記録ヘッド。
  3. 【請求項3】 インクを吐出するためのインクジェット
    記録ヘッドであって、 インクを吐出するための吐出口と、 インク吐出のための熱エネルギーを発生する発熱手段
    と、 該発熱手段の発熱部が設けられ、前記吐出口に連通する
    インク路であって、当該インク路のうち、前記発熱部の
    上方の高さが、当該他の部分の高さより高いインク路
    と、 を具えた記録ヘッドを用い、 被記録媒体にインクを吐出して記録を行うことを特徴と
    するインクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 前記発熱部は略長方形の形状を有し、前
    記発熱部の上方の高さは、前記発熱部の形状の短辺の長
    さの1.5倍以上、3倍以下であることを特徴とする請
    求項3に記載のインクジェット記録装置。
JP16210295A 1995-06-28 1995-06-28 インクジェット記録ヘッドおよび該ヘッドを用いたインクジェット記録装置 Pending JPH0911464A (ja)

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