JPH09113826A - 空間的光変調装置におけるミラー装置、その駆動方法およびその製造方法 - Google Patents

空間的光変調装置におけるミラー装置、その駆動方法およびその製造方法

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JPH09113826A
JPH09113826A JP27093295A JP27093295A JPH09113826A JP H09113826 A JPH09113826 A JP H09113826A JP 27093295 A JP27093295 A JP 27093295A JP 27093295 A JP27093295 A JP 27093295A JP H09113826 A JPH09113826 A JP H09113826A
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JP
Japan
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substrate
electrode
beam reflector
mirror device
reflector
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JP27093295A
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English (en)
Inventor
Tetsuo Kawakita
哲郎 河北
Yoshikazu Hori
義和 堀
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 空間的光変調装置におけるミラー装置の製造
プロセスを低減して基板上にすでに形成されているアド
レス回路の歩留まりを向上させると共に、ミラー装置の
構造を簡単にすることによりミラー装置の歩留まりを向
上させる。 【解決手段】 ビームを反射する反射面を有するビーム
反射板10は基板11に対して平行に且つ間隔をおいて
形成されている。弾性変形可能な支持脚体18は、基板
11から垂直方向に延びており、支持脚体18の一端は
基板11に固定されていると共に他端はビーム反射板1
0と一体に形成されている。アドレス電極19は基板1
1上に形成されており、該アドレス電極19にビーム反
射板10との間に引力又は斥力を発生させる電圧が印加
されると、支持脚体18が湾曲状に弾性変形してビーム
反射板10は基板11に対して傾動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、投影型光学装置や
高品位型テレビジョン装置等に応用される空間的光変調
装置におけるミラー装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】まず、空間的光変調装置について図11
を参照しながら説明する。
【0003】図11において、100はビームを出射す
る光源、101はビームを集光する集光レンズ、102
は入射するビームのうちから所定波長の光のみを透過さ
せるフィルター、103はDMD(Digital M
icromirror Device)、104はビー
ムをスクリーン105に投影する投影レンズであって、
光源100から出射されたビームは集光レンズ101及
びフィルター102を通過した後、DMD103により
反射され、その後、投影レンズ104によってスクリー
ン105に投影される。尚、DMD103は本発明にお
ける空間的光変調装置のミラー装置に相当する。
【0004】空間的光変調装置は、前述したように、投
影型の光学装置や高品位テレビ等に応用されることが多
いが、この場合、必要な鮮明度を得るためには、高密度
に配置されたDMDよりなる画素アレイと高い変調効率
を有するDMDとを備えていることが要求される。高い
変調効率は明るさを最大にすると共に光散乱を小さくし
てコントラストを最大にすることにより達成されるので
ある。
【0005】図12はDMD103による反射方法を示
しており、光源100から出射されたビームは、DMD
103の傾斜角が+θL のときにはAの方向つまりスク
リーン105に向かって反射され、DMD103の傾斜
角が0のときにはBの方向に反射され、DMD103の
反射角が−θL のときにはCの方向に反射される。尚、
図12において、106はピクセルイメージ(Pixe
l Image)を示している。
【0006】図13は従来のDMDの一画素部分の分解
斜視図、図14は従来のDMDの一部分の平面図、図1
5は従来のDMDの一画素部分の下部構造を示す平面
図、図16(a)は図15におけるa−a線の断面図、
図16(b)は図15におけるb−b線の断面図であ
る。これらの図において、110はビームを反射するビ
ーム反射板であって、該ビーム反射板110は10〜2
0μmのピッチで縦横に設けられており画素アレイを構
成している。111はビーム反射板110から下方に延
びる反射板支持ポスト、112は反射板支持ポスト11
1を固持するヨーク、113はヨーク112を保持して
基板115と平行に延びる帯状のヒンジであって、該ヒ
ンジ113の両端部はヒンジ支持ポスト114により基
板115に固定されている。116は着地電極であっ
て、該着地電極116はヒンジ支持ポスト114の上に
形成された着地電極支持ポスト117により基板115
に固定されている。118はアドレス電極であって、該
アドレス電極118はアドレス電極支持ポスト119に
より基板115に固定されている。尚、図16におい
て、120は第1の配線層、121は第2の配線層、1
22は保護絶縁膜である。アドレス電極118は基板1
15に形成されているSRAMのアドレス電極に第1の
配線層120を介して電気的に接続されている。また、
図示は省略しているが、ヒンジ113は第2の配線層1
21に電気的に接続されている。
【0007】以下、図17を参照しながら、従来のDM
Dの動作について説明する。すなわち、ヒンジ113に
は第1の電圧が印加されており、アドレス電極118に
第1の電圧と逆極性の第2の電圧を印加すると、ビーム
反射板110がアドレス電極118に引き寄せられ、ヒ
ンジ113が基板115と平行な面から弾性変形するこ
とによりビーム反射板110は基板115に対して傾動
する。ビーム反射板110は所定の傾斜角±θL だけ傾
斜すると着地電極116に当接して傾動を停止する。ビ
ーム反射板110の傾動に伴って光が偏向、制御され、
DMDが複数個配列された画素アレイにおいて各DMD
が選択的に回転されるとき、種々の目的に対応するパタ
ーンを形成することができる。
【0008】以下、前記従来のDMDの製造方法につい
て図18及び図19を参照しながら説明する。
【0009】まず、図18(a)に示すように、DRA
Mのアドレス回路が形成された基板130の上に金属配
線層131及び保護絶縁膜132を順次形成した後、保
護絶縁膜132の上に、ヒンジ支持ポスト形成領域、着
地電極支持ポスト形成領域及びアドレス電極支持ポスト
形成領域にそれぞれ開口部133aを有しスペーサとな
る第1のレジストパターン133を形成する。尚、開口
部133aに充填される導電性材料により金属配線層1
31との電気的接続が可能になる。第1のレジストパタ
ーン133は膜厚が0.5μm程度のポジ型レジストよ
りなる。
【0010】次に、図18(b)に示すように、第1の
レジストパターン133の上に、0.2%Tiと1%S
iとを含有する第1のアルミニウム合金膜134を全面
に亘って約0.075μmの厚さに堆積した後、第1の
アルミニウム合金膜134の上におけるヒンジ形成領域
及びヒンジ支持ポスト形成領域にシリコン酸化膜よりな
る第1のマスクを形成する。次に、第1のアルミニウム
合金膜134及び第1のマスクの上に全面に亘って第2
のアルミニウム合金層135を約0.3μmの厚さに堆
積した後、第2のアルミニウム合金膜135の上におけ
るヨーク形成領域、アドレス電極形成領域、アドレス電
極支持ポスト形成領域、着地電極形成領域及び着地電極
支持ポスト形成領域にシリコン酸化膜よりなる第2のマ
スクを形成する。次に、第1及び第2のマスクを用いて
プラズマエッチングを行なうことにより、第1のアルミ
ニウム合金膜134よりなるヒンジ113及びヒンジ支
持ポスト114、並びに第2のアルミニウム合金膜13
5よりなるヨーク112、アドレス電極118、アドレ
ス電極支持ポスト119、着地電極116及び着地電極
支持ポスト117を形成する(図16を参照)。次に、
ヒンジ113の上に形成されている第1のマスクをプラ
ズマエッチングによって除去する。
【0011】次に、図19(a)に示すように、第1及
び第2のアルミニウム合金膜134,135の上に、反
射板支持ポスト形成領域に開口部136aを有しスペー
サとなる第2のレジストパターン136を形成する。第
2のレジストパターン136は膜厚が1.5μm程度の
ポジ型レジストよりなる。該第2のレジストパターン1
36の膜厚はミラーの傾動角度を決定するものであり、
また、開口部133aに充填される導電性材料によりヨ
ークとの電気的接続が可能になる。次に、第2のレジス
トパターン136の上に厚さ約0.4μmの第3のアル
ミニウム合金膜137を形成した後、該第3のアルミニ
ウム合金膜137の上におけるビーム反射板形成領域及
び反射板支持ポスト形成領域にシリコン酸化膜よりなる
第3のマスク138を形成する。次に、第3のマスク1
38を用いてプラズマエッチングを行なうことにより、
ビーム反射板110及び反射板支持ポスト111を形成
する(図16を参照)。
【0012】次に、基板130をウェハ状態でPMMA
により被覆した後、チップ状に切断し、その後、クロロ
ベンゼンによりスピン洗浄する。次に、プラズマエッチ
ングにより第1のレジストパターン133、第2のレジ
ストパターン136及び第3のマスク138を連続して
除去すると、ビーム反射板の下側部分及びヒンジの下側
部分にそれぞれ空間部が形成される。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
DMDにおいては以下に説明するような問題がある。
【0014】まず、DMDは既に完成されたCMOSを
含むアドレス回路を有する基板上に形成されるが、前述
したように、DMDを形成するために複雑で多数の工程
を必要とするため、前工程で完成されたアドレス回路の
歩留まりが低下するという問題がある。
【0015】また、前述したように、従来のDMDにお
いては、ビーム反射板を保持するヒンジが上下2層の空
間部の間を基板と平行に延びていると共に、ヒンジが捩
れるように弾性変形することによりビーム反射板を基板
に対して傾動させる構造であって、ビーム反射板の支持
構造及びヒンジ自体の構造が極めて不安定であるので、
DMDが製造工程において損傷を受けたり或いは完成後
に衝撃を受けたりして、不良品になるという問題もあ
る。
【0016】DMDにおいては、数十万個近くのビーム
反射板がアレイ状に配列された構造を有しており、これ
らのビーム反射板のすべてが完全に動作して初めて良品
デバイスと見なせるのであり、1つでも動作しないビー
ム反射板が存在するとDMDは不良となる。ところが、
従来のDMDにおいては、ビーム反射板の支持構造及び
ヒンジ自体の構造が極めて不安定であるので、画素アレ
イを構成する数十万個近くのビーム反射板のすべてを良
品のものに作成することはかなり難しいので、歩留まり
が悪くコスト高を招くという問題がある。
【0017】前記に鑑み、本発明は、DMDの製造プロ
セスを低減することにより基板上に形成されたアドレス
回路の歩留まりを向上させると共に、DMDの構造を簡
単にすることによりDMDの歩留まりを向上させること
を目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明は、上下2層の空間部の間を基板と平行に延
びるヒンジに代えて、基板から垂直に延びており一端が
基板に固定されていると共に他端がビーム反射板と一体
に形成された支持脚体を用いるものである。
【0019】具体的に請求項1の発明が講じた解決手段
は、空間的光変調装置におけるミラー装置を、基板に対
して平行に且つ間隔をおいて形成されており、ビームを
反射する反射面を有するビーム反射板と、前記基板から
垂直方向に延びており、一端が前記基板に固定されてい
ると共に他端が前記ビーム反射板と一体に形成された弾
性変形可能な支持脚体と、前記基板上に形成されてお
り、前記ビーム反射板との間に引力又は斥力を発生させ
る電圧が印加される電極とを備えている構成とするもの
である。
【0020】請求項1の構成により、基板から垂直方向
に延びており、一端が基板に固定されていると共に他端
がビーム反射板と一体に形成された弾性変形可能な支持
脚体を備えているため、基板とビーム反射板との間には
一層の空間部しか存在していないと共に、支持脚体は捩
れることなく湾曲するような弾性変形をしてビーム反射
板を基板に対して傾動させる。
【0021】請求項2の発明が講じた解決手段は、基板
に対して平行に且つ間隔をおいて形成されておりビーム
を反射する反射面を有するビーム反射板と、基板から垂
直方向に延びており一端が前記基板に固定されていると
共に他端が前記ビーム反射板と一体に形成された弾性変
形可能な支持脚体と、基板上に形成された電極とを備え
た空間的光変調装置におけるミラー装置の駆動方法を対
象とし、前記ビーム反射板及び前記電極にそれぞれ電圧
を印加して前記ビーム反射板と前記電極との間に引力又
は斥力を発生させることにより、前記支持脚体を弾性変
形させて前記ビーム反射板を前記基板に対して傾動さ
せ、これにより、前記ビーム反射板が反射するビームの
方向を制御する構成とするものである。
【0022】請求項2の構成により、ビーム反射板及び
電極に逆極性の電圧を印加するとビーム反射板と電極と
の間に引力が生じてビーム反射板は電極に近づくように
傾動し、また、ビーム反射板及び電極に同極性の電圧を
印加するとビーム反射板と電極との間に斥力が生じてビ
ーム反射板は電極から離れるように傾動する。このよう
にしてビーム反射板を傾動させることにより、ビーム反
射板が反射するビームの方向を制御することができる。
【0023】請求項3の発明が講じた解決手段は、基板
に対して平行に且つ間隔をおいて形成されておりビーム
を反射する反射面を有するビーム反射板と、基板から垂
直方向に延びており一端が前記基板に固定されていると
共に他端が前記ビーム反射板と一体に形成された弾性変
形可能な支持脚体と、基板上に形成されており前記ビー
ム反射板との間に引力又は斥力を発生させる電圧が印加
される電極とを備えた空間的光変調装置におけるミラー
装置の製造方法を対象とし、基板上に前記電極を形成す
る工程と、前記基板上に、前記支持脚体と対応する形状
の開口部を有し且つ前記電極を覆うレジストパターンを
形成する工程と、前記レジストパターンの上に全面に亘
って光反射性を有する材料よりなる導電膜を堆積する工
程と、前記導電膜をパターン化して前記ビーム反射板と
前記支持脚体とを一体に形成する工程と、前記レジスト
パターンを除去する工程とを備えている構成とするもの
である。
【0024】請求項3の構成により、基板上に形成さ
れ、支持脚体と対応する形状の開口部を有し且つ電極を
覆うレジストパターンの上に全面に亘って光反射性を有
する材料よりなる導電膜を堆積した後、導電膜をパター
ン化すると、基板に対して平行に且つ間隔をおいてビー
ム反射板が形成されると共に、基板から垂直方向に延び
一端が基板に固定されていると共に他端がビーム反射板
と一体になる支持脚体が形成される。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態に係る
DMDについて図1〜図4を参照しながら説明する。
【0026】図1は一実施形態に係るDMDのビーム反
射板のアレイを示す平面図であり、図2は一画素部分の
DMDの下部構造を示す平面図であり、図3(a)は図
2におけるA−A線の断面図であり、図3(b)は図2
におけるB−B線の断面図であり、図4はDMDの分解
斜視図である。
【0027】これらの図において、10はビームを反射
するビーム反射板であって、該ビーム反射板10は10
〜20μmのピッチで縦横に設けられている。
【0028】基板11の上には、該基板11に形成され
たDRAMのアドレス回路と電気的に接続された第1の
配線層12及び第2の配線層13が形成されており、第
1及び第2の配線層12,13の上には保護絶縁膜14
が形成されている。
【0029】図2に示すように、ビーム反射板10にお
ける各隅部の下側に矩形状の着地電極15がそれぞれ形
成されていると共に、各着地電極15同士を接続するよ
うに帯状の反射板支持部16が形成されており、着地電
極15及び反射板支持部16は、着地電極15から下方
に延びる着地電極支持ポスト17を介して第2の配線層
13と電気的に接続されている。尚、図3(a)におい
ては、隣接するビーム反射板10と対応する着地電極1
5が示されており、当該ビーム反射板10と対応する着
地電極15は示されていない。反射板支持部16の上面
には矩形板状の反射板支持脚体18が基板11に対して
垂直な方向に突設されており、該反射板支持脚体18の
上端はビーム反射板10と一体に形成されている。
【0030】反射板支持部16の両側方には台形状のア
ドレス電極19がそれぞれ形成されており、該アドレス
電極19は下方に延びるアドレス電極支持ポスト20を
介して第1の配線層12と電気的に接続されている。
【0031】以下、図5を参照しながら、前記一実施形
態に係るDMDの動作について説明する。
【0032】ミラー反射板10に第1の電圧を印加する
と共にアドレス電極18に第1の電圧と逆極性の第2の
電圧を印加すると、つまり、ミラー反射板10とアドレ
ス電極18との間に数V〜数10Vの電圧を印加する
と、ビーム反射板10がアドレス電極18に引き寄せら
れ、反射板支持脚体18が基板と垂直な面から湾曲状に
弾性変形してビーム反射板10は傾動する。ビーム反射
板10は所定の傾斜角±θL だけつまり一点鎖線で示す
ように傾斜すると着地電極15に当接して傾動を停止す
る。ビーム反射板10の傾動に伴って光が偏向、制御さ
れ、DMDが複数個配列されたアレイにおいて各DMD
が選択的に回転されるとき、種々の目的に対応するパタ
ーンを形成することができる。
【0033】また、ミラー反射板10及びアドレス電極
18に同じ極性の電圧を印加すると、ビーム反射板10
はアドレス電極18から離れるように傾動する。
【0034】以下、前記一実施形態に係るDMDの製造
方法について図6〜図10を参照しながら説明する。
【0035】まず、図6(a),(b)に示すように、
DRAMが形成された基板31の上に第1の配線層32
及び第2の配線層33を形成した後、第1及び第2の配
線層32,33の上に全面に亘って保護絶縁膜34を堆
積する。次に、エッチングにより保護絶縁膜34におけ
る着地電極支持ポスト形成領域及びアドレス電極支持ポ
スト形成領域に開口部34aをそれぞれ形成する。
【0036】次に、図7(a),(b)に示すように、
保護絶縁膜34の上に、0.2wt%のTi及び1wt
%のSiを含む厚さ約0.1μmの第1のアルミニウム
合金膜35を蒸着法により全面に堆積した後、第1のア
ルミニウム合金膜35をエッチングによりパターン化し
て着地電極15、反射板支持部16、着地電極支持ポス
ト17及びアドレス電極18を形成する(図3を参
照)。
【0037】次に、図8(a),(b)に示すように、
着地電極15、反射板支持部16、着地電極支持ポスト
17及びアドレス電極18の上に、反射板支持部16と
対応する領域に開口部36aを有するポジ型のレジスト
パターン36を形成する。レジストパターン36の厚さ
は約2μmであり、開口部36aは約0.2〜0.3μ
mの幅と約5〜20μmの長さとを有している。
【0038】次に、図9(a),(b)に示すように、
レジストパターン36の上に、0.2wt%のTi及び
1wt%のSiを含む厚さ約0.3〜0.5μmの第2
のアルミニウム合金膜37を蒸着法により全面に堆積し
た後、第2のアルミニウム合金膜37をエッチングによ
りパターン化する。このようにすると、レジストパター
ン36の開口部36aには第2のアルミニウム合金膜3
7が埋め込まれ、一体化されたビーム反射板10及び反
射板支持脚体18が形成される。
【0039】次に、レジストパターン36が残った状態
の基板31をチップ状にダイシングした後、レジストパ
ターン36を例えば酸素プラズマにより灰化して除去す
ると、図10に示すような構造のDMDが得られる。
【0040】尚、前記一実施形態に係る空間的光変調装
置のミラー装置においては、反射板支持脚体18は1つ
の矩形状板により構成されていたが、反射板支持脚体1
8の形状及び数は適宜変更可能である。
【0041】
【発明の効果】請求項1の発明に係る空間的光変調装置
におけるミラー装置によると、基板とビーム反射板との
間には一層の空間部しか存在していないと共に、支持脚
体が捩れることなく湾曲するように弾性変形してビーム
反射板を基板に対して傾動させる構造であって、ビーム
反射板の支持構造及び支持脚体自体の構造が単純である
ため、ミラー装置の良品化率が向上して歩留まりが向上
するので、コストの低減を図ることができる。
【0042】請求項2の発明に係る空間的光変調装置に
おけるミラー装置の駆動方法によると、ビーム反射板及
び電極に逆極性の電圧を印加するとビーム反射板と電極
との間に引力が生じてビーム反射板は電極に近づくよう
に傾動し、また、ビーム反射板及び電極に同じ極性の電
圧を印加するとビーム反射板と電極との間に斥力が生じ
てビーム反射板は電極から離れるように傾動するが、ビ
ーム反射板が傾動する際に支持脚体は湾曲するように弾
性変形するため、支持脚体に無理な負荷が加わらないの
で、支持脚体の耐久性ひいてはミラー装置の耐久性を向
上させることができる。
【0043】請求項3の発明に係る空間的光変調装置に
おけるミラー装置の製造方法によると、基板上に形成さ
れ、支持脚体と対応する形状の開口部を有し且つ電極を
覆うレジストパターンの上に全面に亘って光反射性を有
する材料よりなる導電膜を堆積した後、該導電膜をパタ
ーン化することによって、基板に対して平行に且つ間隔
をおいてビーム反射板を形成すると共に基板から垂直方
向に延び一端が基板に固定されていると共に他端がビー
ム反射板と一体になる支持脚体を形成するため、例え
ば、従来の方法によると10枚のマスクを要していたミ
ラー装置の製造プロセスを6枚のマスクにより行なうこ
とが可能になり、約40%程度プロセスの簡略化を図る
ことができる。このため、基板上に既に形成されている
アドレス回路の歩留まり及びミラー装置の歩留まりが向
上するので、コストの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る空間的光変調装置に
おけるミラー装置のビーム反射板のアレイを示す平面図
である。
【図2】前記空間的光変調装置におけるミラー装置の一
画素部分の下部構造を示す平面図である。
【図3】(a)は図2におけるA−A線の断面図であ
り、(b)は図2におけるB−B線の断面図である。
【図4】前記空間的光変調装置におけるミラー装置の一
画素部分の分解斜視図である。
【図5】前記空間的光変調装置におけるミラー装置の動
作を説明する断面図である。
【図6】前記空間的光変調装置におけるミラー装置の製
造方法の各工程を示す断面図である。
【図7】前記空間的光変調装置におけるミラー装置の製
造方法の各工程を示す断面図である。
【図8】前記空間的光変調装置におけるミラー装置の製
造方法の各工程を示す断面図である。
【図9】前記空間的光変調装置におけるミラー装置の製
造方法の各工程を示す断面図である。
【図10】前記空間的光変調装置におけるミラー装置の
製造方法の各工程を示す断面図である。
【図11】空間的光変調装置の概略構成を示す図であ
る。
【図12】空間的光変調装置におけるミラー装置の一般
的な動作を示す図である。
【図13】従来の空間的光変調装置におけるミラー装置
の分解斜視図である。
【図14】従来の空間的光変調装置におけるミラー装置
のビーム反射板のアレイを示す平面図である。
【図15】従来の空間的光変調装置におけるミラー装置
の一画素部分の下部構造を示す平面図である。
【図16】(a)は図15におけるa−a線の断面図で
あり、(b)は図2におけるb−b線の断面図である。
【図17】従来の空間的光変調装置におけるミラー装置
の動作を説明する断面図である。
【図18】従来の空間的光変調装置におけるミラー装置
の製造方法の各工程を示す断面図である。
【図19】従来の空間的光変調装置におけるミラー装置
の製造方法の各工程を示す断面図である。
【符号の説明】
10 ビーム反射板 11 基板 12 第1の配線層 13 第2の配線層 14 保護絶縁膜 15 着地電極 16 反射板支持部 17 着地電極支持ポスト 18 反射板支持脚体 19 アドレス電極 20 アドレス電極支持ポスト 31 基板 32 第1の配線層 33 第2の配線層 34 保護絶縁膜 34a 開口部 35 第1のアルミニウム合金膜 36 レジストパターン 37 第2のアルミニウム合金膜

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板に対して平行に且つ間隔をおいて形
    成されており、ビームを反射する反射面を有するビーム
    反射板と、 前記基板から垂直方向に延びており、一端が前記基板に
    固定されていると共に他端が前記ビーム反射板と一体に
    形成された弾性変形可能な支持脚体と、 前記基板上に形成されており、前記ビーム反射板との間
    に引力又は斥力を発生させる電圧が印加される電極とを
    備えていることを特徴とする空間的光変調装置における
    ミラー装置。
  2. 【請求項2】 基板に対して平行に且つ間隔をおいて形
    成されておりビームを反射する反射面を有するビーム反
    射板と、基板から垂直方向に延びており一端が前記基板
    に固定されていると共に他端が前記ビーム反射板と一体
    に形成された弾性変形可能な支持脚体と、基板上に形成
    された電極とを備えた空間的光変調装置におけるミラー
    装置の駆動方法であって、前記ビーム反射板及び前記電
    極にそれぞれ電圧を印加して前記ビーム反射板と前記電
    極との間に引力又は斥力を発生させることにより、前記
    支持脚体を弾性変形させて前記ビーム反射板を前記基板
    に対して傾動させ、これにより、前記ビーム反射板が反
    射するビームの方向を制御することを特徴とする空間的
    光変調装置におけるミラー装置の駆動方法。
  3. 【請求項3】 基板に対して平行に且つ間隔をおいて形
    成されておりビームを反射する反射面を有するビーム反
    射板と、基板から垂直方向に延びており一端が前記基板
    に固定されていると共に他端が前記ビーム反射板と一体
    に形成された弾性変形可能な支持脚体と、基板上に形成
    されており前記ビーム反射板との間に引力又は斥力を発
    生させる電圧が印加される電極とを備えた空間的光変調
    装置におけるミラー装置の製造方法であって、 基板上に前記電極を形成する工程と、 前記基板上に、前記支持脚体と対応する形状の開口部を
    有し且つ前記電極を覆うレジストパターンを形成する工
    程と、 前記レジストパターンの上に全面に亘って光反射性を有
    する材料よりなる導電膜を堆積する工程と、 前記導電膜をパターン化して前記ビーム反射板と前記支
    持脚体とを一体に形成する工程と、 前記レジストパターンを除去する工程とを備えているこ
    とを特徴とする空間的光変調装置におけるミラー装置の
    製造方法
JP27093295A 1995-10-19 1995-10-19 空間的光変調装置におけるミラー装置、その駆動方法およびその製造方法 Withdrawn JPH09113826A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011528449A (ja) * 2008-07-15 2011-11-17 フサオ イシイ 凹凸のない平面ミラーを有するミラー素子

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