JPH09113541A - 電圧検出装置 - Google Patents

電圧検出装置

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JPH09113541A
JPH09113541A JP7267332A JP26733295A JPH09113541A JP H09113541 A JPH09113541 A JP H09113541A JP 7267332 A JP7267332 A JP 7267332A JP 26733295 A JP26733295 A JP 26733295A JP H09113541 A JPH09113541 A JP H09113541A
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JP
Japan
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voltage
conductor
ground
current transformer
current
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Withdrawn
Application number
JP7267332A
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English (en)
Inventor
Munechika Saito
宗敬 斉藤
Hideto Oki
秀人 大木
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Nissin Electric Co Ltd
Original Assignee
Nissin Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】地絡サージに対する安全性を高めた電圧検出装
置を提供する。 【解決手段】金属容器1内に収納された導体部分2aに
静電容量C1 を介して検出電極20を結合し、検出電極
20に接続した接地導体21を金属容器1に接地する。
接地導体21に貫通形の変流器22を取り付け、変流器
22の出力を容器1の外部に導出して信号変換部30に
入力する。信号変換部30で変流器の出力を光信号に変
換し、この光信号を光ファイバケーブル31を通して受
光部32に伝送する。受光部32で光信号を電気信号に
変換して、導体部分2aの対地電圧に相応した検出信号
を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】ガス絶縁開閉装置等の電気機
器において、高電圧が印加された導体部分の電圧を検出
するために用いる電圧検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ガス絶縁開閉装置等の電気機器の導体部
分の対地電圧を検出する電圧検出装置として、導体部分
に対向する分圧電極を設けて、該分圧電極と導体部分と
の間の静電容量と分圧電極と接地間の静電容量とによっ
て構成される分圧回路により導体部分の対地電圧を分圧
して検出するようにしたものがある。
【0003】図10はこの種の電圧検出装置を備えたガ
ス絶縁開閉装置を示したもので、同図において、1はS
6 ガスが封入された金属容器、2は金属容器1内に収
納された開閉装置の構成機器、3は分圧電極、4は線路
5と金属容器1に取り付けられたブッシング6とを介し
て機器2に高電圧を印加する電源(発電所または変電
所)である。
【0004】図11に示したように、分圧電極3は中心
部に支持導体7が接続された円盤状の導電板からなって
いて、電圧を検出する必要がある機器2の導体部分2a
に対向させられている。支持導体7は、金属容器1の壁
部に設けられた開口部を気密に閉じるように取り付けら
れた絶縁板8に設けられた貫通導体9に接続されてい
る。金属容器1の外側には貫通導体9に接続された端子
10aと金属容器1に接続された端子10bを絶縁板に
取り付けた端子台10が設けられ、該端子台10の端子
10a及び10b間に得られる電圧が増幅器11に入力
されている。
【0005】上記のガス絶縁開閉装置においては、分圧
電極3と、支持導体7と、絶縁板8及び貫通導体9と、
端子板10と、増幅器11とにより電圧検出装置が構成
されている。図示の電圧検出装置においては、導体部分
2aと分圧電極3との間の静電容量C1 と、分圧電極3
と金属容器1との間の静電容量C2 とにより分圧回路が
構成されている。導体部分2aの対地電圧が該分圧回路
により分圧されて増幅器11に入力され、該増幅器11
から導体部分2aの対地電圧に相応した検出信号が得ら
れる。
【0006】図12は、従来用いられていた他の電圧検
出装置を示したもので、この電圧検出装置においては、
金属容器1内に計器用変圧器(VT)12が配置されて
いる。計器用変圧器12の一次コイル12aの一端は導
体部分2aに接続され、他端は金属容器に取り付けられ
た絶縁板13に設けられた貫通導体14を通して金属容
器1の外側で該容器1に接続されている。計器用変圧器
12の二次コイル12bの両端は金属容器1に取り付け
られた絶縁板15に設けられた端子導体16及び17に
接続され、該端子導体16及び17を通して導体部分2
aの対地電圧に比例した検出信号が取り出される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】図10及び図11に示
した電圧検出装置では、地絡事故が生じた際に地絡サー
ジが導体部分(高圧回路)側から増幅器11を含む検出
信号の出力回路(低圧回路)側に直接進入するため、該
低圧回路に設けられている機器(図10の例では増幅器
11)を破損するおそれがあった。
【0008】また図12に示した電圧検出装置のように
計器用変圧器12を用いれば、該変圧器により高圧回路
と低圧回路との間が絶縁されるため、地絡サージが低圧
回路側に直接進入するのを防ぐことができる。しかしな
がら、この場合には、鉄心に一次コイル及び二次コイル
を巻装した大形の計器用変圧器12を金属容器1内に配
置する必要があるため、電気機器(図12の例ではガス
絶縁開閉装置)が大形化するという問題があった。
【0009】本発明の目的は、高圧回路側から低圧回路
側に地絡サージが直接進入するおそれをなくすことがで
きるようにした電圧検出装置を提供することにある。
【0010】本発明の他の目的は、電気機器の大形化を
招くことなく、その導体部分の対地電圧を検出すること
ができるようにした電圧検出装置を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、高電圧が印加
された導体部分と接地間の電圧を検出する電圧検出装置
に係わるものである。
【0012】本発明においては、上記の目的を達成する
ため、導体部分に静電容量を介して結合された検出電極
と、該検出電極を接地する接地導体と、該接地導体を通
して流れる充電電流を検出する変流器と、変流器の出力
を入力として導体部分と接地間の電圧に相応した検出信
号を出力する検出信号出力部とを設けた。
【0013】上記検出信号出力部は、発光素子と、該発
光素子に直流バイアス電流を流すバイアス回路と、変流
器の交流出力電流を上記直流バイアス電流に重畳した状
態で発光素子に流す変流器出力入力回路と、発光素子が
発生する光を伝送する光ファイバケーブルと、該光ファ
イバケーブルを通して伝送された光を電圧信号に変換す
る受光素子を備えた受光部とにより構成するのが好まし
い。
【0014】検出電極を導体部分に静電容量を介して結
合するには、検出電極を導体部分に空隙を介して対向配
置するようにしてもよく、検出電極を導体部分に対向配
置して両者間にセラミック等の誘電体を介在させるよう
にしてもよい。
【0015】上記の電圧検出装置を、絶縁ガスが充填さ
れた金属容器内に機器を収納してなるガス絶縁電気機器
に適用する場合には、上記検出電極を金属容器内に配置
して、機器の導体部分に静電容量を介して結合する。検
出電極は接地導体を介して金属容器に接地し、該接地導
体を通して流れる充電電流を検出するように金属容器内
に変流器を配置する。また変流器の出力を入力として検
出信号を出力する検出信号出力部を金属容器外に設け
て、金属容器に対して絶縁された状態で設けられた中継
端子を介して変流器の出力を該検出信号出力部に入力す
る。検出信号出力部は、発光素子と、該発光素子に直流
バイアス電流を流すバイアス回路と、変流器の交流出力
電流を上記直流バイアス電流に重畳した状態で発光素子
に流す変流器出力入力回路と、発光素子が発生する光を
伝送する光ファイバケーブルと、該光ファイバケーブル
を通して伝送された光を電圧信号に変換する受光素子を
備えた受光部とにより構成できる。
【0016】上記のように、接地導体を通して接地され
た検出電極を静電容量を介して導体部分に結合すると、
導体部分と接地間に電圧が印加されているときに、導体
部分と検出電極との間の静電容量と接地導体とを通して
充電電流が流れる。この充電電流の大きさは、導体部分
に印加されている電圧に相応した大きさを有している。
本発明においては、接地導体の部分でこの充電電流を変
流器により検出することにより、導体部分の対地電圧を
検出する。このように構成すると、変流器により導体部
分(高圧回路)と検出信号の出力回路(変流器の二次側
に設けられる低圧回路)との間が絶縁されるため、地絡
サージが低圧回路側に直接進入するのを防ぐことがで
き、安全性を高めることができる。
【0017】また上記のように、変流器の出力を光信号
に変換して光ファイバケーブルを通して伝送した後、伝
送された光信号を電気信号に変換して検出信号を得るよ
うにすると、検出信号に地絡サージが混入するのを更に
確実に防ぐことができるため、該検出信号が入力される
警報発生回路や、制御回路などが破損するおそれをなく
すことができる。
【0018】更に上記のように、検出電極と接地導体と
を通して流れる充電電流を変流器により検出して導体部
分の対地電圧を検出するようにすると、計器用変圧器を
用いる場合に比べて構成を簡単にすることができ、また
変流器は計器用変圧器に比べて小形に構成できるため、
電圧検出装置を適用する電気機器が大形化するのを防ぐ
ことができる。
【0019】上記の構成では、変流器の出力を光信号に
変換して伝送した後に、該光信号を電気信号に変換する
ことにより導体部分の対地電圧に相応した検出信号を得
るようにしているが、接地導体を流れる充電電流を検出
する変流器の出力を別の手段を用いて検出する構成をと
ることもできる。
【0020】この場合には、接地導体を流れる充電電流
を検出する変流器の二次コイルの両端に、導体を少なく
とも1ターン(好ましくは1ないし数ターン)巻回して
構成したリング状の検流コイルを接続し、該検流コイル
を検出信号出力部とする。
【0021】このように、検流コイルを設けておくと、
該検流コイルにクランプ形の変流器を取り付けたり、ホ
ール素子などの磁気検知素子を用いて検流コイルから生
じる磁束を検出することにより、充電電流を検出して、
導体部分の対地電圧を検出することができる。
【0022】検流コイルの部分で充電電流を検出する手
段としては、クランプ形の変流器を用いるのが最も好ま
しい。従って、上記検流コイルは、クランプ形の変流器
を取り付け得るように、その大きさを設定しておくのが
好ましい。
【0023】なおクランプ形の変流器は、二次コイルが
巻回された鉄心が開閉可能に構成されていて、鉄心を開
いて被検出電流が流れる一次導体(上記の例では検流コ
イル)と鎖交させた状態にした後、該鉄心をクランプし
て一次導体を取り囲む磁路を形成するようにしたもので
ある。このクランプ形変流器としては市販のものを用い
ることができる。
【0024】SF6 ガスが封入された金属容器内に構成
機器を収納してなるガス絶縁電気機器に本発明に係わる
電圧検出装置を適用する場合には、金属容器の外部にリ
ング状の検流コイルを設けて、該検流コイルを、金属容
器に対して絶縁された状態で設けられた中継端子を介し
て変流器の二次コイルの両端に接続するようにすればよ
い。
【0025】上記のように変流器の二次コイルの両端に
検流コイルを接続すると、該検流コイルに例えばクラン
プ形変流器を取り付けることにより、導体部分と検出電
極との間の静電容量を通して流れる充電電流を検出し
て、導体部分の対地電圧を検出することができる。この
場合も接地導体を通して流れる充電電流を検出する変流
器により高圧回路と低圧回路との間を絶縁できるため、
高圧回路から低圧回路に地絡サージが直接進入するのを
防ぐことができる。
【0026】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係わる電圧検出装
置をガス絶縁開閉装置に適用する場合の、要部の構成例
を概略的に示したもので、同図において1はガス絶縁開
閉装置の金属容器、2aは金属容器1内に収納された機
器の導体部分であり、金属容器1は接地電位に保たれて
いる。図示の例では、容器1内に、導体部分2aに所定
の間隙を介して対向する円盤状の検出電極20が設けら
れている。検出電極20の裏面(導体部分2aと反対側
の面)の中心部に該検出電極の板面と直角な方向に延び
る棒状の接地導体21の一端が接続され、該接地導体の
他端は容器1の内面に接続されている。検出電極20と
導体部分2aとの間の静電容量をC1 とすると、検出電
極20は静電容量C1 を介して導体部分2aに結合さ
れ、接地導体21を通して容器1に接地されている。従
って、導体部分2aに電圧が印加されると、導体部分2
aから静電容量C1 と検出電極20と接地導体21とを
通して充電電流が流れる。
【0027】接地導体21を通して流れる充電電流を検
出するため、該接地導体21を一次導体とする貫通形の
変流器22が容器1内に配置されている。貫通形の変流
器22は環状の鉄心に二次コイルを巻回して構成した周
知の貫通形のもので、その鉄心が接地導体21を同心的
に取り囲むように配置されて、適宜の手段により接地導
体21または容器1に対して固定されている。
【0028】接地導体21の近傍に位置させた状態で、
容器1の壁部を貫通した孔1aが設けられ、該孔1aを
気密に閉じるように絶縁板23が取り付けられている。
絶縁板23を貫通した状態で1対の中継端子24,25
が設けられ、これらの中継端子に変流器22の二次コイ
ルの両端が接続されている。中継端子24及び25は金
属容器1の外部に配置された端子台26に設けられた端
子金具27及び28を介して検出信号出力部29の入力
端子に接続されている。
【0029】図示の検出信号出力部29は、変流器22
の出力を光信号に変換する信号変換部30と、該信号変
換部から得られる光信号を伝送する光ケーブル31と、
光ケーブル31により伝送された光信号を電気信号に変
換する受光部32とにより構成されている。
【0030】検出信号出力部29は、例えば、図2に示
すように構成することができる。図2に示した例では、
端子金具27にコンデンサCの一端が接続され、該コン
デンサCの他端と端子金具28との間に発光ダイオード
(発光素子)LdがそのアノードをコンデンサC側に向
けた状態で接続されている。発光ダイオードLdとコン
デンサCとの接続点に抵抗Rの一端が接続され、該抵抗
Rの他端と発光ダイオードLdのカソードとの間に直流
電源Bが、その正極側の出力端子を抵抗R側に向けた状
態で接続されている。コンデンサCと発光ダイオードL
dと抵抗Rと直流電源Bとにより、信号変換部30が構
成されている。
【0031】この信号変換部においては、直流電源Bと
抵抗Rとにより、発光ダイオードLdに一定の直流バイ
アス電流id を流すバイアス回路が構成されている。ま
た変流器22からコンデンサCと発光ダイオードLdと
を経て変流器22に戻る回路により、変流器22の交流
出力電流ic を直流バイアス電流id に重畳した状態で
発光ダイオードLdに流す変流器出力入力回路が構成さ
れている。発光ダイオードLdは該発光ダイオードを流
れる電流に比例した量の光を発生する。
【0032】図2の回路において、コンデンサCは、バ
イアス回路側から直流バイアス電流が変流器22に流れ
るのを阻止しつつ、変流器22の交流出力電流を発光ダ
イオードLdに流すために設けられている。
【0033】発光ダイオードLdには、光ファイバケー
ブル31の一端が適宜の結合手段を介して結合され、該
光ファイバケーブルの他端はフォトダイオード等の光電
変換素子からなる受光素子Pdに結合されている。受光
素子Pdから得られる電気信号は増幅器Amに入力さ
れ、該増幅器Am により受光素子Pdの出力の交流分を
増幅して、充電電流ic に比例した検出信号電圧Vc を
得るようになっている。この例では、受光素子Pdと増
幅器Amとにより、受光部32が構成されている。
【0034】図1において、検出電極20と導体部分2
aとの間の静電容量C1 のリアクタンスをZc (=1/
ωC1 )、導体部分2aの対地電圧をEとすると、接地
導体21を通して流れる充電電流icoは、 ico=E/Zc …(3) 従って、静電容量C1 を求めておけば、充電電流icoを
検出することにより、導体部分の対地電圧Eを求めるこ
とができる。本発明においては、この充電電流icoを検
出する変流器22を設けて、検出信号出力部から該変流
器の出力電流ic に比例した信号電圧Vc を導体部分2
aの対地電圧に相応する検出信号電圧として出力させ
る。
【0035】上記の電圧検出装置において、発光ダイオ
ードLdを通して流れる電流io の波形の一例を図3
(A)に示した。また発光ダイオードLdからの発光量
の時間的変化を図3(B)に示し、受光素子Pdから得
られる電圧信号(O/E電圧)の波形を図3(C)に示
した。
【0036】発光ダイオードLdを流れる電流io は、
直流バイアス電流id と変流器の出力電流ic との和
(io =id +ic )により与えられる。ここで直流バ
イアス電流id が一定であるとすると、該バイアス電流
id を参照量として、発光ダイオードLdが発生する光
信号から変流器22の出力電流ic に比例した電圧信号
Vc を得ることができる。
【0037】発光ダイオードLdからの発光量の内、変
流器の出力電流ic による発光量をIc 、直流バイアス
電流id による発光量をId 、発光量Ic 及びId にそ
れぞれ相応する検出信号電圧をVc 及びVd とすると、
下記の式が成立する。
【0038】 ic /id =Ic /Id =Vc /Vd …(1) 上記(1)式より、変流器の出力電流ic を求めると、 ic =id ×(Vc /Vd ) …(2) となる。即ち、受光部から得られる検出信号電圧Vc か
ら充電電流に相応した変流器の出力電流ic を求めるこ
とができ、この電流ic と変流器の変流比と静電容量C
1 とにより、導体部分の対地電圧を知ることができる。
【0039】導体部分2aと検出電極20との間の静電
容量C1 は例えば数pF程度である。この静電容量C1
を5[pF]とし、導体部分2aの対地電圧Eを45
[KV]とすると、接地導体21を通して流れる充電電
流icoは、 ico=(45×103 )/(6.37×108 )=71[μA] …(3) となる。ここで変流器22として、二次コイルのターン
数が20Tの貫通形の変流器を用いるとすると、該変流
器から出力される電流ic は、ic =71/20=3.
55[μA]となる。
【0040】発光素子と受光素子との組み合わせにより
検出できる最小電流は0.1μA程度である。従って、
図2に示した検出信号出力部を用いることにより、3.
55/0.1=35.5程度の分解能で導体部分2aの
対地電圧を検出することができる。
【0041】上記の例では、変流器22の出力電流ic
に相応した信号電圧Vc を導体部分の対地電圧に相応し
た検出信号電圧として受光部から出力させるようにした
が、主として検電を行う目的で電圧検出装置を用いる場
合には、図4に示したように、中継端子24及び25に
リング状の検流コイル33を接続して、該検流コイル3
3を検出信号出力部として用いるようにしてもよい。本
発明で用いる検流コイル33は、導体を少なくとも1タ
ーン巻回してリング状に成形したものである。この検流
コイルは、市販のクランプ形変流器34を取り付け得る
ようにその大きさを設定しておくのが好ましい。また安
全のため、検流コイル33には絶縁被覆を施しておくの
が好ましい。
【0042】クランプ形変流器34は、開閉可能に構成
された鉄心34aに二次コイルを巻回したもので、鉄心
を開いて被検出電流が流れる一次導体(この例では検流
コイル)と鎖交させた状態にした後、鉄心34をクラン
プして一次導体を取り囲む環状の磁路を形成するように
したものである。
【0043】図4に示すように変流器22に検流コイル
33を接続して、該検流コイル33の巻数を変流器22
の二次コイルの巻数に等しくしておくと、検流コイル3
3には接地導体21を流れる充電電流と同じ電流が流れ
る。このように構成しておけば、市販のクランプ形変流
器を用いて接地導体21を流れる充電電流を検出するこ
とができ、それにより導体部分2aの対地電圧を間接的
に測定することができる。
【0044】なお導体部分2aの電圧の有無を検出する
だけでよく、その電圧値を正確に測定する必要がない場
合には、検流コイルから生じる磁束をホールIC等の磁
気検知素子を用いて検出するようにしてもよい。
【0045】上記の例では、電圧を測定しようとする導
体部分2aに検出電極20を空隙を介して対向させた
が、図5に示すように、検出電極20と導体部分2aと
の間にセラミック等の誘電体35を介在させてコンデン
サを構成するようにしてもよい。図5に示した例では、
多数の円盤状のセラミック35a,35a,…を積層し
たものを電極20,20´の間に挟んだ構造のセラミッ
クコンデンサを導体部分2aと接地導体21との間に配
置している。
【0046】図6(A)に示すように、金属容器1内に
U相ないしW相の3相の機器が収納されていて、3相の
導体部分2au,2av,2awのそれぞれの電圧を検出する
必要がある場合には、3相の導体部分2au,2av,2aw
のそれぞれに3相用の検出電極20u,20v,20w
を対向配置して、これらの検出電極20u〜20wを接
地する接地導体21u〜21wにそれぞれ3相用の変流
器22u〜22wを取り付けるようにすればよい。3相
用の変流器22u〜22wのそれぞれの二次コイルの両
端は、図1に示した例と同様に、金属容器1に対して絶
縁した状態で設けた中継端子を介して外部に導出する。
【0047】この場合、図6(B)に示すように、3相
用の変流器22u〜22wの二次側にU相〜W相の充電
電流に相応した検出信号を出力する3相用の検出信号出
力回路29u〜29wを設けるとともに、零相回路を構
成して該零相回路に零相電流に相応した検出信号を出力
する零相用の検出信号出力回路29zを設けると、電圧
検出装置に地絡事故や短絡事故を検出する機能を持たせ
ることができる。
【0048】図6(B)に示した検出信号出力部の具体
的な構成例を図7に示した。図7に示した例では、3相
用の変流器22uないし22wに対してそれぞれ3相用
の発光ダイオード(発光素子)Ldu〜Ldwが設けられ
て、これらの発光ダイオードLdu〜Ldwのカソードが共
通接続され、発光ダイオードLdu〜Ldwのカソードの共
通接続点に零相用の発光ダイオードLdzのアノードが接
続されている。3相用の発光ダイオードLdu〜Ldwのア
ノードはそれぞれコンデンサCu 〜Cw を介して変流器
22u〜22wの二次コイルの一端に接続されるととも
に、抵抗Rの一端に接続され、該抵抗Rの他端と変流器
22u〜22wの二次コイルの他端との間に、正極端子
を抵抗R側に向けた状態で直流電源Bが接続されてい
る。零相用の発光ダイオードLdzのカソードは、変流器
22u〜22wの二次コイルの他端と直流電源Bの負極
端子との接続点に接続されている。この例では、直流電
源Bと、抵抗Rとにより発光素子に一定の直流バイアス
電流を流すバイアス回路が構成されている。
【0049】3相用の発光ダイオードLdu〜Ldw及び零
相用の発光ダイオードLdzにはそれぞれ3相用の光ファ
イバケーブル31u〜31w及び零相用の光ファイバケ
ーブル31zの一端が結合されている。これらの光ファ
イバケーブル31u〜31w及び31zの他端はフォト
ダイオード等からなる3相用の受光素子Pdu〜Pdw及び
零相用の受光素子Pdzに結合され、受光素子Pdu〜Pdw
及びPdzから得られる電気信号はそれぞれ3相用の増幅
器Amu〜Amw及び零相用の増幅器Amzに入力されてい
る。
【0050】図7に示した例では、コンデンサCu と発
光ダイオードLduと、抵抗Rと、直流電源Bと、光ファ
イバケーブル31uと、受光素子Pduとにより、図6
(B)に示したU相用の検出信号出力回路29uが構成
されている。またコンデンサCv と発光ダイオードLdv
と、抵抗Rと、直流電源Bと、光ファイバケーブル31
vと、受光素子Pdvとにより、図6(B)に示したV相
用の検出信号出力回路29vが構成され、コンデンサC
w と発光ダイオードLdwと、抵抗Rと、直流電源Bと、
光ファイバケーブル31wと、受光素子Pdwとにより、
W相用の検出信号出力回路29wが構成されている。更
に、発光ダイオードLdzと、抵抗Rと、直流電源Bと、
光ファイバケーブル31zと、増幅器Amzとにより、図
6(B)に示した零相用の検出信号出力回路29zが構
成されている。
【0051】図7に示したように検出信号出力部を構成
した場合、発光ダイオードLdu〜Ldwからそれぞれ3相
の充電電流icou 〜icow に相当する光信号が得られ、
増幅器Amu〜Amwからそれぞれ充電電流icou 〜icow
に相当する検出信号電圧が得られる。
【0052】3相の導体部分2au〜2awの対地電圧が平
衡しているときには、3相の接地導体21u〜21wを
それぞれ流れる充電電流icou 〜icow のベクトル合成
値が零であるため、変流器22u〜22wの二次側に構
成された零相回路の零相用発光ダイオードLdzには電流
が流れない。そのため、3相の対地電圧が平衡している
ときには、3相用の増幅器Amu〜Amwからのみ充電電流
icou 〜icow に相当する検出信号が出力され、零相用
の増幅器Amzから出力される検出信号は零になる。
【0053】これに対し、地絡事故または短絡事故の発
生により、3相の対地電圧に不平衡が生じると、零相用
の発光ダイオードLdzに電流が流れ、零相用の増幅器A
mzから零相の充電電流icoz に相応した検出信号電圧が
得られる。これにより地絡事故や短絡事故の発生を検出
することができる。
【0054】図7の例では、3相用の発光ダイオード
(発光素子)Ldu〜Ldwと零相用の発光ダイオードLdz
と、3相用の受光素子Pdu〜Pdwと、零相用の受光素子
Pdzと、3相用の増幅器Amu〜Amzと、零相用の増幅器
Amzとを設けて、変流器22u〜22wの出力信号を発
光素子により光信号に変換した後、受光素子により電気
信号に変換して充電電流に相応した検出信号を得る構成
をとっているが、図8に示すように、3相用の検流コイ
ル33u〜33wと、零相用の検流コイル33zとを設
けて、これらの検流コイルにクランプ形変流器を取り付
けることにより、3相の充電電流に相応した検出信号
と、零相の充電電流に相応した検出信号とを得るように
することもできる。
【0055】図8の例では、3相用の検流コイル33u
〜33wの一端がそれぞれ3相用の変流器22u〜22
wの二次コイルの一端に接続され、検流コイル33u〜
33wの他端は共通に接続されている。検流コイル33
u〜33wの共通接続点に検流コイル33zの一端が接
続され、該検流コイル33zの他端が変流器22u〜2
2wの二次コイルの他端に共通に接続されている。
【0056】図8の検出信号出力部において、3相の対
地電圧が平衡しているときには、零相用の検流コイル3
3zを流れる電流が零であるため、検流コイル33zに
取り付けたクランプ形変流器の検出出力は零である。3
相の対地電圧に不平衡が生じると、零相検出用の検流コ
イル33zに電流が流れるため、該検出コイルに取り付
けたクランプ形変流器から検出信号が得られ、地絡事故
または短絡事故が生じたことが検出される。
【0057】図6(B)に示した例では、変流器22u
〜22wの二次側に零相回路を構成することにより、地
絡事故または短絡事故の検出機能を持たせているが、金
属容器1の内部に零相回路を構成することもできる。図
9(A)は金属容器1内に零相回路を構成した例を示し
もので、この例では、金属容器1内で3相の導体部分2
au〜2awにそれぞれ静電容量C1 を介して結合された3
相の検出電極20u〜20wに3相の接地導体21u〜
21wの一端が接続され、これら3相の接地導体21u
〜21wの他端は共通に接続されている。接地導体21
u〜21wの他端の共通接続点には、零相回路形成用接
地導体21zの一端が接続され、該接地導体21zの他
端は金属容器1に接続されている。金属容器1内にはま
た、3相用の接地導体21u〜21wを流れる充電電流
をそれぞれ検出する3相用の変流器22u〜22wと、
零相回路形成用接地導体21zを流れる充電電流を検出
する零相用の変流器22zとが収納されている。
【0058】3相用の変流器22u〜22wの二次コイ
ルの両端は金属容器に対して絶縁された状態で設けられ
た中継端子(図9には図示せず。)を介して外部に導出
され、図9(B)に示したように、3相用の変流器22
u〜22wの出力が、金属容器1の外部に配置された3
相用の検出信号出力回路29u〜29wに入力されてい
る。零相用の変流器22zの二次コイルの両端も金属容
器1に対して絶縁された状態で設けられた中継端子を介
して外部に導出され、該変流器22zの出力は、金属容
器1の外部に配置された零相用の検出信号出力回路29
zに入力されている。検出信号出力回路29u〜29w
と29zとにより、検出信号出力部が構成されている。
各検出信号出力回路は図2に示したものと同様に構成し
てもよく、検流コイルにより構成してもよい。
【0059】上記の説明では、ガス絶縁開閉装置に本発
明に係わる電圧検出装置を適用したが、本発明に係わる
電圧検出装置は、ガス絶縁変圧器などの他のガス絶縁電
気機器等、高電圧が印加される導体部分を有する電気機
器の電圧を検出する装置として広く適用することができ
る。
【0060】上記の例では、発光素子として発光ダイオ
ードを用いているが、本発明で用いる発光素子は、通電
電流に比例して発光量が変化する素子であればよく、発
光ダイオードに限らない。
【0061】以上、本発明の好ましいと思われる実施の
形態を種々説明したが、本明細書に開示した発明の主な
態様を挙げると下記の通りである。
【0062】(1) 高電圧が印加される導体部分と接
地間の電圧を検出する電圧検出装置において、前記導体
部分に静電容量を介して結合された検出電極と、前記検
出電極を接地する接地導体と、前記導体部分から前記静
電容量と接地導体とを通して流れる充電電流を検出すべ
く該接地導体に取り付けられた貫通形の変流器と、前記
変流器の出力を入力として前記導体部分と接地間の電圧
に相応した検出信号を出力する検出信号出力部とを具備
した電圧検出装置。
【0063】(2) 高電圧が印加される導体部分と接
地間の電圧を検出する電圧検出装置において、前記導体
部分に静電容量を介して結合された検出電極と、前記検
出電極を接地する接地導体と、前記導体部分から前記静
電容量と接地導体とを通して流れる充電電流を検出すべ
く、該接地導体に取り付けられた貫通形の変流器と、前
記変流器の出力を入力として前記導体部分と接地間の電
圧に相応した検出信号を出力する検出信号出力部とを具
備し、前記検出信号出力部は、発光素子と、前記発光素
子に一定の直流バイアス電流を流すバイアス回路と、前
記変流器の交流出力電流を前記直流バイアス電流に重畳
した状態で前記発光素子に流す変流器出力入力回路と、
前記発光素子が発生する光を伝送する光ファイバケーブ
ルと、前記光ファイバケーブルを通して伝送された光を
電圧信号に変換する受光部とを備えていることを特徴と
する電圧検出装置。
【0064】(3) 高電圧が印加された導体部分と接
地間の電圧を検出する電圧検出装置において、前記導体
部分に静電容量を介して結合された検出電極と、前記検
出電極を接地する接地導体と、前記導体部分から前記静
電容量と接地導体とを通して流れる充電電流を検出すべ
く前記接地導体に取り付けられた貫通形の変流器と、前
記変流器の出力を入力として前記導体部分と接地間の電
圧に相応した検出信号を出力する検出信号出力部とを具
備し、前記検出信号出力部は、導体を少なくとも1ター
ン巻回したものからなっていて前記変流器の二次コイル
の両端に接続されたリング状の検流コイルからなり、前
記検流コイルは、クランプ形の変流器を取り付け得るよ
うに設けられていることを特徴とする電圧検出装置。
【0065】(4) 絶縁ガスが充填された金属容器内
に機器を収納してなるガス絶縁電気機器の前記金属容器
内の機器の導体部分と接地間の電圧を検出する電圧検出
装置において、前記金属容器内に配置されて前記導体部
分に静電容量を介して結合された検出電極と、前記検出
電極を前記金属容器に接地する接地導体と、前記金属容
器内に配置されて前記導体部分から前記静電容量と接地
導体とを通して流れる充電電流を検出すべく前記接地導
体に取り付けられた貫通形の変流器と、前記金属容器外
に設けられて、前記金属容器に対して絶縁された状態で
設けられた中継端子を介して前記変流器の出力が入力さ
れた検出信号出力部とを具備し、前記検出信号出力部
は、発光素子と、前記発光素子に直流バイアス電流を流
すバイアス回路と、前記変流器の交流出力電流を前記直
流バイアス電流に重畳した状態で前記発光素子に流す変
流器出力入力回路と、前記発光素子が発生する光を伝送
する光ファイバケーブルと、前記光ファイバケーブルを
通して伝送された光を電圧信号に変換する受光部とを備
えていることを特徴とする電圧検出装置。
【0066】(5) 絶縁ガスが充填された金属容器内
に機器を収納してなるガス絶縁電気機器の前記金属容器
内の機器の導体部分と接地間の電圧を検出する電圧検出
装置において、前記金属容器内に配置されて前記導体部
分に静電容量を介して結合された検出電極と、前記検出
電極を前記金属容器に接地する接地導体と、前記金属容
器内に配置されて前記導体部分から前記静電容量と接地
導体とを通して流れる充電電流を検出する貫通形の変流
器と、前記金属容器外に設けられて、前記金属容器に対
して絶縁された状態で設けられた中継端子を介して前記
変流器の出力が入力された検出信号出力部とを具備し、
前記検出信号出力部は、前記中継端子を介して前記変流
器の両端に接続されたリング状の検流コイルからなり、
前記検流コイルは、導体を少なくとも1ターン巻回した
ものからなっていて、クランプ形の変流器を取り付け得
るように設けられていることを特徴とする電圧検出装
置。
【0067】(6) 絶縁ガスが充填された金属容器内
に3相の機器を収納してなるガス絶縁電気機器の前記金
属容器内の3相の導体部分と接地間の電圧を検出する電
圧変成器において、前記金属容器内に配置されて前記3
相の導体部分にそれぞれ静電容量を介して結合された3
相用の検出電極と、前記3相用の検出電極をそれぞれ前
記金属容器に接地する3相用の接地導体と、前記金属容
器内に配置されて前記3相用の接地導体をそれぞれ流れ
る充電電流を検出する3相用の貫通形変流器と、前記金
属容器外に設けられて前記容器に対して絶縁された状態
で設けられた中継端子を介して前記3相用の変流器の出
力が入力された検出信号出力部とを具備し、前記検出信
号出力部は、前記3相用の変流器のそれぞれの一方の出
力端子に一端がコンデンサを介して接続され他端が共通
に接続された3相用の発光素子と、前記3相用の発光素
子の共通接続点と前記3相用の変流器の他方の出力端子
との間に接続された零相分検出用発光素子と、前記3相
用の発光素子と零相用の発光素子とを通して直流バイア
ス電流を流すバイアス回路と、前記3相用の発光素子が
発生する光をそれぞれ伝送する3相用光ファイバーケー
ブルと、前記零相用の発光素子が発生する光を伝送する
零相用光ファイバーケーブルと、前記3相用の光ファイ
バーケーブルを通して伝送された光をそれぞれ電気信号
に変換する3相用受光素子と、前記零相用光ファイバー
ケーブルを通して伝送された光を電気信号に変換する零
相用受光素子とを有する受光部とを備えていることを特
徴とする電圧変成器。
【0068】(7) 絶縁ガスが充填された金属容器内
に3相の機器を収納してなるガス絶縁電気機器の前記金
属容器内の3相の導体部分と接地間の電圧を検出する電
圧変成器において、前記金属容器内に配置されて前記3
相の導体部分にそれぞれ静電容量を介して結合された3
相用の検出電極と、前記3相用の検出電極をそれぞれ前
記金属容器に接地する3相用の接地導体と、前記金属容
器内に配置されて前記3相用の接地導体をそれぞれ流れ
る電流を検出する3相用の貫通形変流器と、前記金属容
器外に設けられて前記容器に対して絶縁された状態で設
けられた中継端子を介して前記3相用の変流器の出力が
入力された検出信号出力部とを具備し、前記検出信号出
力部は、前記3相用の変流器のそれぞれの一方の出力端
子に一端が接続され他端が共通に接続された3相用の検
流コイルと、前記3相用の検流コイルの共通接続点と前
記3相用の変流器の他方の出力端子との間に接続された
零相用の検流コイルとを備え、前記各検流コイルは、導
体を少なくとも1ターン巻回したものからなっていて、
クランプ形の変流器を取り付け得るように設けられてい
ることを特徴とする電圧変成器。
【0069】(8) 絶縁ガスが充填された金属容器内
に3相の機器を収納してなるガス絶縁電気機器の前記金
属容器内の3相の導体部分と接地間の電圧を検出する電
圧変成器において、前記金属容器内に配置されて前記3
相の導体部分にそれぞれ静電容量を介して結合された3
相用の検出電極と、前記3相用の検出電極にそれぞれ一
端が接続された3相用の接地導体と、前記3相用の接地
導体の他端に一端が共通に接続され、他端が前記金属容
器に接続された零相回路形成用接地導体と、前記金属容
器内に配置されて前記3相用の接地導体をそれぞれ流れ
る充電電流を検出する3相用の貫通形変流器と、前記金
属容器内に配置されて前記零相回路形成用接地導体を流
れる充電電流を検出する零相用の貫通形変流器と、前記
金属容器外に設けられて前記容器に対して絶縁された状
態で設けられた中継端子を介して前記3相用の変流器及
び零相用の変流器の出力が入力された検出信号出力部と
を具備し、前記検出信号出力部は、前記3相用の変流器
がそれぞれ発生する出力がコンデンサを介して印加され
た3相用の発光素子と、前記零相用の変流器の出力がコ
ンデンサを介して印加された零相用の発光素子と、前記
3相用の発光素子及び前記零相用の発光素子にそれぞれ
直流バイアス電流を流すバイアス回路と、前記3相用の
発光素子が発生する光をそれぞれ伝送する3相用光ファ
イバーケーブルと、前記零相用の発光素子が発生する光
を伝送する零相用光ファイバーケーブルと、前記3相用
の光ファイバーケーブルを通して伝送された光をそれぞ
れ電気信号に変換する3相用の受光素子と、前記零相用
光ファイバーケーブルを通して伝送された光を電気信号
に変換する零相用受光素子とを有する受光部とを備えて
いることを特徴とする電圧変成器。
【0070】(9) 絶縁ガスが充填された金属容器内
に3相の機器を収納してなるガス絶縁電気機器の前記金
属容器内の3相の導体部分と接地間の電圧を検出する電
圧変成器において、前記金属容器内に配置されて前記3
相の導体部分にそれぞれ静電容量を介して結合された3
相用の検出電極と、前記3相用の検出電極にそれぞれ一
端が接続された3相用の接地導体と、前記3相用の接地
導体の他端に一端が共通に接続され、他端が前記金属容
器に接続された零相回路形成用接地導体と、前記金属容
器内に配置されて前記3相用の接地導体をそれぞれ流れ
る充電電流を検出する3相用の貫通形変流器と、前記金
属容器内に配置されて前記零相回路形成用接地導体を流
れる充電電流を検出する零相分検出用変流器と、前記金
属容器外に設けられて前記容器に対して絶縁された状態
で設けられた中継端子を介して前記3相用の貫通形変流
器及び零相分検出用変流器の出力が入力された検出信号
出力部とを具備し、前記検出信号出力部は、前記3相用
の貫通形変流器の出力端子間に接続された3相用の検流
コイルと、前記零相用の貫通形変流器の出力端子間に接
続された零相用の検流コイルとを備え、前記各検流コイ
ルは、導体を少なくとも1ターン巻回したものからなっ
ていて、クランプ形の変流器を取り付け得るように設け
られていることを特徴とする電圧変成器。
【0071】(10) 前記検流コイルの巻数は、変流
器の二次コイルの巻数に等しく設定されている上記
(3),(5),(7)または(9)項のいずれか1つ
に記載の電圧検出装置。
【0072】上記(6)項ないし(9)項のように構成
すると、導体部分の対地電圧の零相分の有無を検出する
ことができるため、電圧検出装置に地絡事故または短絡
事故の検出機能を持たせることができる。
【0073】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、接地導
体を通して接地された検出電極を静電容量を介して導体
部分に結合するとともに、導体部分と検出電極との間の
静電容量と接地導体とを通して流れる充電電流を検出す
る変流器を設けて、該変流器により充電電流を検出する
ことにより導体部分の対地電圧に相応した検出信号を得
るようにしたので、変流器により導体部分(高圧回路)
と検出信号の出力回路(変流器の二次側に設けられる低
圧回路)との間を絶縁して、地絡サージが低圧回路側に
直接進入するのを防ぐことができ、安全性を高めること
ができる。
【0074】また本発明によれば、接地導体を通して流
れる充電電流を変流器により検出することにより導体部
分の対地電圧を検出するので、計器用変圧器を用いてい
た従来の電圧検出装置に比べて構成を簡単にすることが
でき、電圧検出装置を適用する電気機器が大形化するの
を防ぐことができる。
【0075】更に本発明において、変流器の出力を光信
号に変換して光ファイバケーブルを通して伝送した後、
伝送された光信号を電気信号に変換して検出信号を得る
ようにした場合には、光ファイバケーブルによる絶縁作
用により、検出信号に地絡サージが混入するのを更に確
実に防ぐことができるため、該検出信号が入力される警
報発生回路や、制御回路などが破損するおそれをなくす
ことができる。
【0076】本発明において、変流器の二次コイルの両
端に検流コイルを接続した場合には、該検流コイルの部
分でクランプ形変流器などを用いて充電電流を検出でき
るため、簡単な構成で導体部分の対地電圧を検出するこ
とができる。この場合も接地導体を通して流れる充電電
流を検出する変流器により高圧回路と低圧回路との間を
絶縁できるため、高圧回路から低圧回路に地絡サージが
直接進入するのを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の要部の構成例を示した
断面図である。
【図2】図1の例で用いる検出信号出力部の回路構成の
一例を示した回路図である。
【図3】図2の回路の各部の信号波形を示した波形図で
ある。
【図4】本発明の他の実施の形態の要部の構成を示した
断面図である。
【図5】本発明の更に他の実施の形態の要部の構成を示
した断面図である。
【図6】(A)は本発明の更に他の実施の形態の要部の
構成を示した断面図である。(B)は同実施の形態で用
いる検出信号出力部の構成例を示した回路図である。
【図7】図6(B)の検出信号出力部の具体的な構成例
を示した回路図である。
【図8】図6(B)の検出信号出力部の他の具体的構成
例を示した回路図である。
【図9】(A)は本発明の更に他の実施の形態の要部の
構成を示した断面図である。(B)は同実施の形態で用
いる検出信号出力部の構成例を示した回路図である。
【図10】従来の電圧検出装置の構成を説明する説明図
である。
【図11】従来の他の電圧検出装置の構成を示す断面図
である。
【図12】従来の更に他の電圧検出装置の構成を示す断
面図である。
【符号の説明】
1 金属容器 2 開閉装置の構成機器 2a 導体部分 20 検出電極 20u〜20w 3相用の検出電極 21 接地導体 21u〜21w 3相用の接地導体 21z 零相用の接地導体 22 変流器 22u〜22w 3相用の変流器 22z 零相用の変流器 29 検出信号出力部 Ld 発光ダイオード(発光素子) Ldu〜Ldw 3相用の発光ダイオード Ldz 零相用の発光ダイオード Pd 受光素子 Pdu〜Pdw 3相用の受光素子 Pdz 零相用の受光素子

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高電圧が印加される導体部分と接地間の
    電圧を検出する電圧検出装置において、 前記導体部分に静電容量を介して結合された検出電極
    と、前記検出電極を接地する接地導体と、前記接地導体
    を通して流れる充電電流を検出する変流器と、前記変流
    器の出力を入力として前記導体部分と接地間の電圧に相
    応した検出信号を出力する検出信号出力部とを具備した
    ことを特徴とする電圧検出装置。
  2. 【請求項2】 高電圧が印加される導体部分と接地間の
    電圧を検出する電圧検出装置において、 前記導体部分に静電容量を介して結合された検出電極
    と、前記検出電極を接地する接地導体と、前記接地導体
    を通して流れる充電電流を検出する変流器と、前記変流
    器の出力を入力として前記導体部分と接地間の電圧に相
    応した検出信号を出力する検出信号出力部とを具備し、 前記検出信号出力部は、発光素子と、前記発光素子に直
    流バイアス電流を流すバイアス回路と、前記変流器の交
    流出力電流を前記直流バイアス電流に重畳した状態で前
    記発光素子に流す変流器出力入力回路と、前記発光素子
    が発生する光を伝送する光ファイバケーブルと、前記光
    ファイバケーブルを通して伝送された光を電圧信号に変
    換する受光部とを備えていることを特徴とする電圧検出
    装置。
  3. 【請求項3】 高電圧が印加された導体部分と接地間の
    電圧を検出する電圧検出装置において、 前記導体部分に静電容量を介して結合された検出電極
    と、前記検出電極を接地する接地導体と、前記接地導体
    を通して流れる充電電流を検出する変流器と、前記変流
    器の出力を入力として前記導体部分と接地間の電圧に相
    応した検出信号を出力する検出信号出力部とを具備し、 前記検出信号出力部は、導体を少なくとも1ターン巻回
    したものからなっていて前記変流器の二次コイルの両端
    に接続されたリング状の検流コイルからなっていること
    を特徴とする電圧検出装置。
  4. 【請求項4】 絶縁ガスが充填された金属容器内に機器
    を収納してなるガス絶縁電気機器の前記金属容器内の機
    器の導体部分と接地間の電圧を検出する電圧検出装置に
    おいて、 前記金属容器内に配置されて前記導体部分に静電容量を
    介して結合された検出電極と、前記検出電極を前記金属
    容器に接地する接地導体と、前記金属容器内に配置され
    て前記接地導体を通して流れる充電電流を検出する変流
    器と、前記金属容器外に設けられて、前記金属容器に対
    して絶縁された状態で設けられた中継端子を介して前記
    変流器の出力が入力された検出信号出力部とを具備し、 前記検出信号出力部は、発光素子と、前記発光素子に直
    流バイアス電流を流すバイアス回路と、前記変流器の交
    流出力電流を前記直流バイアス電流に重畳した状態で前
    記発光素子に流す変流器出力入力回路と、前記発光素子
    が発生する光を伝送する光ファイバケーブルと、前記光
    ファイバケーブルを通して伝送された光を電圧信号に変
    換する受光部とを備えていることを特徴とする電圧検出
    装置。
  5. 【請求項5】 絶縁ガスが充填された金属容器内に機器
    を収納してなるガス絶縁電気機器の前記金属容器内の機
    器の導体部分と接地間の電圧を検出する電圧検出装置に
    おいて、 前記金属容器内に配置されて前記導体部分に静電容量を
    介して結合された検出電極と、前記検出電極を前記金属
    容器に接地する接地導体と、前記金属容器内に配置され
    て前記接地導体を通して流れる充電電流を検出する変流
    器と、前記金属容器外に設けられて、前記金属容器に対
    して絶縁された状態で設けられた中継端子を介して前記
    変流器の出力が入力された検出信号出力部とを具備し、 前記検出信号出力部は、導体を少なくとも1ターン巻回
    したものからなっていて、前記中継端子を介して前記変
    流器の両端に接続されたリング状の検流コイルからなっ
    ていることを特徴とする電圧検出装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001141755A (ja) * 1999-11-16 2001-05-25 Mitsubishi Electric Corp 電流測定装置
JP2003511704A (ja) * 1999-10-12 2003-03-25 シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト 高周波電圧振動を検出するセンサとセンサ配置構成
KR100580594B1 (ko) * 2004-10-04 2006-05-16 동우전기공업(주) 전압 검출형 변류기

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JP2001141755A (ja) * 1999-11-16 2001-05-25 Mitsubishi Electric Corp 電流測定装置
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