JPH09113200A - 棒状装薬による爆破の設定方法 - Google Patents
棒状装薬による爆破の設定方法Info
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- JPH09113200A JPH09113200A JP7297333A JP29733395A JPH09113200A JP H09113200 A JPH09113200 A JP H09113200A JP 7297333 A JP7297333 A JP 7297333A JP 29733395 A JP29733395 A JP 29733395A JP H09113200 A JPH09113200 A JP H09113200A
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-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F42—AMMUNITION; BLASTING
- F42D—BLASTING
- F42D3/00—Particular applications of blasting techniques
- F42D3/04—Particular applications of blasting techniques for rock blasting
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- E—FIXED CONSTRUCTIONS
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- E21C—MINING OR QUARRYING
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 安全かつ正確で信頼性に値する定説となるべ
き棒状装薬における爆破設定方法、及び棒状装薬に固有
のせん孔径dを他の必須の要素との関連から正確に設定
する方法を提供する。 【解決手段】 安全装薬量Lが、見掛け上の全破壊岩盤
体積Vすなわち込物長Pa×せん孔長Mを、傾斜係数s
in3α×発破係数cによって制御することによって設
定される。そして、そのsin3α・c・P2・Mが円
柱の体積を求める公式を応用した(π/4)d2(M−
P)A(Aは火薬比重)と等価関係にあることを利用し
て、せん孔径dを他の要素と関連させて設定することが
できる。
き棒状装薬における爆破設定方法、及び棒状装薬に固有
のせん孔径dを他の必須の要素との関連から正確に設定
する方法を提供する。 【解決手段】 安全装薬量Lが、見掛け上の全破壊岩盤
体積Vすなわち込物長Pa×せん孔長Mを、傾斜係数s
in3α×発破係数cによって制御することによって設
定される。そして、そのsin3α・c・P2・Mが円
柱の体積を求める公式を応用した(π/4)d2(M−
P)A(Aは火薬比重)と等価関係にあることを利用し
て、せん孔径dを他の要素と関連させて設定することが
できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、火薬を使用して
岩盤を爆破する工事を施工する設定方法に関し、より詳
言すれば、火薬の装填すなわち装薬について、一点集中
装薬方式でなく、自由面GLに対して所望のせん孔角度
α、せん孔長M、せん孔径d及び装薬長Nと込物長Pと
を備えた棒状装薬方式による爆破設定方法に関する。
岩盤を爆破する工事を施工する設定方法に関し、より詳
言すれば、火薬の装填すなわち装薬について、一点集中
装薬方式でなく、自由面GLに対して所望のせん孔角度
α、せん孔長M、せん孔径d及び装薬長Nと込物長Pと
を備えた棒状装薬方式による爆破設定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の土地開発は、人里から離れた未開
の原野や山林を対象とすることが多かったため、爆破か
ら生ずる被害例えば飛石事故などをあまり考慮せず、大
雑把に破壊効率を上げることでほとんど問題を生じるこ
とがなかった。
の原野や山林を対象とすることが多かったため、爆破か
ら生ずる被害例えば飛石事故などをあまり考慮せず、大
雑把に破壊効率を上げることでほとんど問題を生じるこ
とがなかった。
【0003】しかしながら、近年に至り、地球上におけ
る人類の繁殖が進んで、人里に近い所または市街地で地
盤の爆破を施工することが多くなるのに伴なって、従来
の爆破効率を上げるだけの爆破工事では、飛石などによ
る人身事故や家屋その他の構造物の破壊が頻発するよう
になった。
る人類の繁殖が進んで、人里に近い所または市街地で地
盤の爆破を施工することが多くなるのに伴なって、従来
の爆破効率を上げるだけの爆破工事では、飛石などによ
る人身事故や家屋その他の構造物の破壊が頻発するよう
になった。
【0004】そこで、それらの飛石事故を回避して安全
を確保するために、装填されるべき火薬の量を減らすこ
とが先決とされた。しかしながら、無暗に火薬量を減ら
したのでは、今度は破壊の能率まで損なわれ、工事が進
展しない。従って、自由面上に飛石が生じるおそれのな
い範囲内における最大の火薬量で、安全と能率の双方を
充足させた合理的な爆破工事を施工することが望まれる
ようになった。
を確保するために、装填されるべき火薬の量を減らすこ
とが先決とされた。しかしながら、無暗に火薬量を減ら
したのでは、今度は破壊の能率まで損なわれ、工事が進
展しない。従って、自由面上に飛石が生じるおそれのな
い範囲内における最大の火薬量で、安全と能率の双方を
充足させた合理的な爆破工事を施工することが望まれる
ようになった。
【0005】そのような事情から、安全と能率の双方を
考慮した爆破設定方法として、従来、いわゆるハウザー
の公式が周知である。このハウザーの公式は、火薬を岩
盤内の1点に集中して装薬する場合において、発破係数
をc=0.25〜0.45、火薬と自由面間の最短距離
を最小抵抗線長Wとすれば、装薬量Lを、 L=c×W3 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(10) の関係で設定すれば、安全かつ能率的である、とするも
のである。
考慮した爆破設定方法として、従来、いわゆるハウザー
の公式が周知である。このハウザーの公式は、火薬を岩
盤内の1点に集中して装薬する場合において、発破係数
をc=0.25〜0.45、火薬と自由面間の最短距離
を最小抵抗線長Wとすれば、装薬量Lを、 L=c×W3 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(10) の関係で設定すれば、安全かつ能率的である、とするも
のである。
【0006】そこで、このハウザーの公式を以下に検討
してみると、自由面上の破壊半径Dを最小抵抗線長Wと
等しく、W=Dとして考えた場合に、火薬の爆破によっ
て破壊される岩盤体積の形状が逆円錐形となるので、円
錐の体積を求める公式から、逆円錐形に破壊される岩盤
の体積Vbは、 Vb=W3 である。従って、前記(10)式は、 L=c×Vb・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(10a) に置き換えて表示することもできる。
してみると、自由面上の破壊半径Dを最小抵抗線長Wと
等しく、W=Dとして考えた場合に、火薬の爆破によっ
て破壊される岩盤体積の形状が逆円錐形となるので、円
錐の体積を求める公式から、逆円錐形に破壊される岩盤
の体積Vbは、 Vb=W3 である。従って、前記(10)式は、 L=c×Vb・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(10a) に置き換えて表示することもできる。
【0007】このL=c×Vbの関係式は、装薬量Lが
安全範囲の数値であるためには、その装薬量によって破
壊されるであろう岩盤体積Vbの発破係数c=0.25
〜0.45倍の範囲内における数値を安全な装薬量Lと
して設定して施工せよ、という意味を表したものであ
る。
安全範囲の数値であるためには、その装薬量によって破
壊されるであろう岩盤体積Vbの発破係数c=0.25
〜0.45倍の範囲内における数値を安全な装薬量Lと
して設定して施工せよ、という意味を表したものであ
る。
【0008】しかしながら、このハウザーの公式は、一
点集中装薬方式、つまり、装薬量Lを体積のある実体と
して考えず、体積を無視した1点としてみる一点集中装
薬方式に適応するものである。
点集中装薬方式、つまり、装薬量Lを体積のある実体と
して考えず、体積を無視した1点としてみる一点集中装
薬方式に適応するものである。
【0009】これに対して、実際の爆破工事では棒状装
薬方式、すなわち、孔内に装填される火薬の実体は、あ
る長さHと径dとを持った孔に、ある長さすなわち装薬
長(H−W)と径dとを持った体積物体として存在す
る。ここにWは最小抵抗線長である。
薬方式、すなわち、孔内に装填される火薬の実体は、あ
る長さHと径dとを持った孔に、ある長さすなわち装薬
長(H−W)と径dとを持った体積物体として存在す
る。ここにWは最小抵抗線長である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従って、この棒状装薬
方式による爆破に必要な装薬量Lを、ハウザーの公式を
使って算出すると、実際とはかけ離れた量が算出され、
甚だ危険である。例えば、せん孔径d=25mmに火薬径
25mmのダイナマイトを使用して岩盤の破砕を行なう場
合に、前記ハウザーの公式で装薬量Lを算出すれば、発
破係数c=0.25、最小抵抗線W=2mとして、L=
cW3 =0.25×23 =2(kg)となる。この量は、
仮に、一本当りの薬径25mm、薬長165mm、重量10
0gのダイナマイトであるとすれば、20本必要とさ
れ、それらのダイナマイトを2mの長さの孔に入れると
すると、約12.5本で孔口に達し、残りの7.5本は
孔内に入れることができない。従って、この装薬量Lの
数値では、せん孔径dを上記の数値よりも大きく、少く
とも80乃至100mm以上に設定せねば危険であるこ
とが推定されるが、前記ハウザーの公式では、そのせん
孔径dを算出することができない。
方式による爆破に必要な装薬量Lを、ハウザーの公式を
使って算出すると、実際とはかけ離れた量が算出され、
甚だ危険である。例えば、せん孔径d=25mmに火薬径
25mmのダイナマイトを使用して岩盤の破砕を行なう場
合に、前記ハウザーの公式で装薬量Lを算出すれば、発
破係数c=0.25、最小抵抗線W=2mとして、L=
cW3 =0.25×23 =2(kg)となる。この量は、
仮に、一本当りの薬径25mm、薬長165mm、重量10
0gのダイナマイトであるとすれば、20本必要とさ
れ、それらのダイナマイトを2mの長さの孔に入れると
すると、約12.5本で孔口に達し、残りの7.5本は
孔内に入れることができない。従って、この装薬量Lの
数値では、せん孔径dを上記の数値よりも大きく、少く
とも80乃至100mm以上に設定せねば危険であるこ
とが推定されるが、前記ハウザーの公式では、そのせん
孔径dを算出することができない。
【0011】棒状装薬方式による爆破工事では、従来、
実際には、装薬量Lをハウザーの公式L=cW3 の変形
式、すなわち、W3 をDWHに置き換えて、 L=cDWH・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(11) によって算出している。ここで、 c:発破係数 D:自由面GL上における破壊半径 W:最小抵抗線長 H:せん孔長 である。
実際には、装薬量Lをハウザーの公式L=cW3 の変形
式、すなわち、W3 をDWHに置き換えて、 L=cDWH・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(11) によって算出している。ここで、 c:発破係数 D:自由面GL上における破壊半径 W:最小抵抗線長 H:せん孔長 である。
【0012】ところで、(11)式において、破壊半径
Dと最小抵抗線長Wの長さをアンバランスに設定するこ
とは、安全上甚だ危険であるので、双方の値は互いに等
しいか、または、大略等しい関係、すなわち、 W=DまたはW≒D・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(12) に設定することが条件となる。
Dと最小抵抗線長Wの長さをアンバランスに設定するこ
とは、安全上甚だ危険であるので、双方の値は互いに等
しいか、または、大略等しい関係、すなわち、 W=DまたはW≒D・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(12) に設定することが条件となる。
【0013】しかしながら、この(11)式及び(1
2)式を使用しても、それらの式は、やはり、いずれも
棒状装薬方式に必須なせん孔径dとは無関係であって、
せん孔径dを他の要素と関連的に正確に決めることがで
きない。
2)式を使用しても、それらの式は、やはり、いずれも
棒状装薬方式に必須なせん孔径dとは無関係であって、
せん孔径dを他の要素と関連的に正確に決めることがで
きない。
【0014】この点に関し、従来は、経験則から、せん
孔径dは最小抵抗線長Wの1/45に設定するように教
えている(1981年4月10日森北出版株式会社発行
のRグスタファソン原著「新しい発破技術」第60頁参
照)。社団法人全国火薬類保安協会もほぼ上記に準じて
はいるものの、許容値を拡大して、「平均的な発破の場
合、最小抵抗線はせん孔径の30〜60倍とされてい
る」と指導している。これを言い換えれば、つまり、
「せん孔径dは最小抵抗線長Wの1/30〜1/60」
ということである(平成3年1月通商産業省立地公害局
編、社団法人全国火薬類保安協会発行「火薬類保安教本
シリーズ17」第24頁参照)。この関係を具体的に示
すと、仮にせん孔径を3cmに設定した場合に、最小抵抗
線長Wが90cmから180cmの範囲の数値が設定可能と
なり、最小抵抗線長Wが人身事故に直結する数値である
にしてはあまりにも曖昧であり、危険である。
孔径dは最小抵抗線長Wの1/45に設定するように教
えている(1981年4月10日森北出版株式会社発行
のRグスタファソン原著「新しい発破技術」第60頁参
照)。社団法人全国火薬類保安協会もほぼ上記に準じて
はいるものの、許容値を拡大して、「平均的な発破の場
合、最小抵抗線はせん孔径の30〜60倍とされてい
る」と指導している。これを言い換えれば、つまり、
「せん孔径dは最小抵抗線長Wの1/30〜1/60」
ということである(平成3年1月通商産業省立地公害局
編、社団法人全国火薬類保安協会発行「火薬類保安教本
シリーズ17」第24頁参照)。この関係を具体的に示
すと、仮にせん孔径を3cmに設定した場合に、最小抵抗
線長Wが90cmから180cmの範囲の数値が設定可能と
なり、最小抵抗線長Wが人身事故に直結する数値である
にしてはあまりにも曖昧であり、危険である。
【0015】何故ならば、爆破工事における最小抵抗線
長Wとは、火薬の端部と地表との間の最短距離を表示す
る数値であって、仮に、この数値が過小であると、飛石
事故が発生して危険であり、逆に、この数値が過大であ
ると、地表までの破壊が不足して工事の能率が向上しな
い、という爆破工事施工上の安全と能率の双方が関係す
る重大な要素となる数値である。それにも拘らず、従来
におけるせん孔径dと最小抵抗線長Wとの関係が、上述
のように2倍の許容範囲を設けて設定し得るようにあい
まいであることが、安全上及び能率上の双方から問題で
ある。
長Wとは、火薬の端部と地表との間の最短距離を表示す
る数値であって、仮に、この数値が過小であると、飛石
事故が発生して危険であり、逆に、この数値が過大であ
ると、地表までの破壊が不足して工事の能率が向上しな
い、という爆破工事施工上の安全と能率の双方が関係す
る重大な要素となる数値である。それにも拘らず、従来
におけるせん孔径dと最小抵抗線長Wとの関係が、上述
のように2倍の許容範囲を設けて設定し得るようにあい
まいであることが、安全上及び能率上の双方から問題で
ある。
【0016】因みに、最近10年間における日本国内に
発生した工事用爆破の事故件数は261件であり、その
うち、爆破から生じた飛石事故は160件、すなわち、
61.3%に達している。
発生した工事用爆破の事故件数は261件であり、その
うち、爆破から生じた飛石事故は160件、すなわち、
61.3%に達している。
【0017】この発明の第1の目的は、従来、信頼に値
する定説が存在せず、一点集中装薬による爆破の設定方
法を変形して使用していた棒状装薬による爆破の設定方
法に関して、飛石事故が生ずるおそれのない安全性とそ
の制約内における最大効率性とを兼備した合理的な棒状
装薬による爆破設定方法を提供することである。
する定説が存在せず、一点集中装薬による爆破の設定方
法を変形して使用していた棒状装薬による爆破の設定方
法に関して、飛石事故が生ずるおそれのない安全性とそ
の制約内における最大効率性とを兼備した合理的な棒状
装薬による爆破設定方法を提供することである。
【0018】この発明の第2の目的は、棒状装薬に固有
の、自由面GLに対するせん孔傾斜角度α≦90°の相
違から自由面GL上に生ずる破壊力の強弱を傾斜係数と
して把握し、その傾斜係数を安全装薬量Lの設定に関与
させて、棒状装薬独自の安全な爆破設定方法を提供する
ことである。
の、自由面GLに対するせん孔傾斜角度α≦90°の相
違から自由面GL上に生ずる破壊力の強弱を傾斜係数と
して把握し、その傾斜係数を安全装薬量Lの設定に関与
させて、棒状装薬独自の安全な爆破設定方法を提供する
ことである。
【0019】この発明の第3の目的は、棒状装薬方式に
よる爆破工事を、飛石事故の生じない安全な範囲で、し
かも、最大の爆破効率によって達成するために、従来周
知の関係式から導き出し得なかった棒状装薬に固有のせ
ん孔径dを、他の要素、すなわち、せん孔長M、最小抵
抗線長W、込物長P、装薬長N=M−P、装薬量L、発
破係数c、破壊半径または間隔長Dと、共通の関係式に
よって互いに関連させて正確に設定する方法を提供する
ものである。
よる爆破工事を、飛石事故の生じない安全な範囲で、し
かも、最大の爆破効率によって達成するために、従来周
知の関係式から導き出し得なかった棒状装薬に固有のせ
ん孔径dを、他の要素、すなわち、せん孔長M、最小抵
抗線長W、込物長P、装薬長N=M−P、装薬量L、発
破係数c、破壊半径または間隔長Dと、共通の関係式に
よって互いに関連させて正確に設定する方法を提供する
ものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】この発明による棒状装薬
爆破設定方法は、前記第1及び第2の目的を達するため
に、自由面GLから岩盤に掘削する孔の自由面GLに対
するせん孔角度をα、せん孔長をM、装薬長をN=M−
P、込物長をPとした場合に、最小抵抗線長Wを装薬長
Nの上端と自由面GLとの間の最短距離とする一方、自
由面GL上に生ずる破壊半径またはせん孔間隔長Dを最
小抵抗線長Wと等しくし、それらの最小抵抗線長Wと破
壊半径またはせん孔間隔長D=Wとを基礎にした、自由
面GL上に飛石の影響が生ずる範囲における破壊岩盤体
積V1 =W3 と、前記込物長Pと、その込物長Pと等し
くした見掛け上の破壊半径E=Pとを基礎にした見掛け
上の破壊岩盤体積V2 =P3 との割合、すなわち、V1
/V2 =W3 /P3 =sinα3 を傾斜係数とし、更
に、その傾斜係数sinα3 と、発破係数c=0.2〜
0.5で、見掛け上の全破壊岩盤体積V=P2 ・Mを制
御して安全装薬量Lを L=sinα3 ・c・V ・・・・・・・・・・・・・・・・・(1) または、 L=sinα3 ・c・P2 ・M ・・・・・・・・・・・・・・(1a) または、 L=(W3 /P3 )・c・V ・・・・・・・・・・・・・・・(1b) または、 L=(W3 /P3 )・c・P2 ・M ・・・・・・・・・・・・(1c) によって設定することを特徴とするものである。
爆破設定方法は、前記第1及び第2の目的を達するため
に、自由面GLから岩盤に掘削する孔の自由面GLに対
するせん孔角度をα、せん孔長をM、装薬長をN=M−
P、込物長をPとした場合に、最小抵抗線長Wを装薬長
Nの上端と自由面GLとの間の最短距離とする一方、自
由面GL上に生ずる破壊半径またはせん孔間隔長Dを最
小抵抗線長Wと等しくし、それらの最小抵抗線長Wと破
壊半径またはせん孔間隔長D=Wとを基礎にした、自由
面GL上に飛石の影響が生ずる範囲における破壊岩盤体
積V1 =W3 と、前記込物長Pと、その込物長Pと等し
くした見掛け上の破壊半径E=Pとを基礎にした見掛け
上の破壊岩盤体積V2 =P3 との割合、すなわち、V1
/V2 =W3 /P3 =sinα3 を傾斜係数とし、更
に、その傾斜係数sinα3 と、発破係数c=0.2〜
0.5で、見掛け上の全破壊岩盤体積V=P2 ・Mを制
御して安全装薬量Lを L=sinα3 ・c・V ・・・・・・・・・・・・・・・・・(1) または、 L=sinα3 ・c・P2 ・M ・・・・・・・・・・・・・・(1a) または、 L=(W3 /P3 )・c・V ・・・・・・・・・・・・・・・(1b) または、 L=(W3 /P3 )・c・P2 ・M ・・・・・・・・・・・・(1c) によって設定することを特徴とするものである。
【0021】更に、この発明による棒状装薬爆破設定方
法は、前記第1及び第2の目的を達するために、2自由
面、すなわち、1自由面GL1に対して傾斜角度αの他
の自由面GL2を有する岩盤に掘削する孔であって、そ
の孔を1自由面GL1から前記傾斜角度αに等しいせん
孔角度α、せん孔長M、装薬長N=M−P、込物長Pと
する場合に、最小抵抗線長Wを装薬長Nの上端と1自由
面GL1との間の最短距離とする一方、他の自由面GL
2と前記孔との間隔長Dを最小抵抗線長Wと等しくし、
それらの最小抵抗線長Wと間隔長D=Wとを基礎にし
た、1自由面GL1上に飛石の影響が生ずる範囲におけ
る破壊岩盤体積V1 =W3 と、前記込物長Pと、その込
物長Pと等しくした見掛け上の間隔長E=Pとを基礎に
した見掛け上の破壊岩盤体積V2 =P3 と、の割合、す
なわちV1 /V2 =W3 /P3 =sinα3 を傾斜係数
とし、その傾斜係数sinα3 と、発破係数c=0.2
〜0.5で、見掛け上の全破壊岩盤体積V=P2 ・Mを
制御して安全装薬量Lを L=sinα3 ・c・V ・・・・・・・・・・・・・・・・・(1) または、 L=sinα3 ・c・P2 ・M ・・・・・・・・・・・・・・(1a) または、 L=(W3 /P3 )・c・V ・・・・・・・・・・・・・・・(1b) または、 L=(W3 /P3 )・c・P2 ・M ・・・・・・・・・・・・(1c) によって設定することを特徴とするものである。
法は、前記第1及び第2の目的を達するために、2自由
面、すなわち、1自由面GL1に対して傾斜角度αの他
の自由面GL2を有する岩盤に掘削する孔であって、そ
の孔を1自由面GL1から前記傾斜角度αに等しいせん
孔角度α、せん孔長M、装薬長N=M−P、込物長Pと
する場合に、最小抵抗線長Wを装薬長Nの上端と1自由
面GL1との間の最短距離とする一方、他の自由面GL
2と前記孔との間隔長Dを最小抵抗線長Wと等しくし、
それらの最小抵抗線長Wと間隔長D=Wとを基礎にし
た、1自由面GL1上に飛石の影響が生ずる範囲におけ
る破壊岩盤体積V1 =W3 と、前記込物長Pと、その込
物長Pと等しくした見掛け上の間隔長E=Pとを基礎に
した見掛け上の破壊岩盤体積V2 =P3 と、の割合、す
なわちV1 /V2 =W3 /P3 =sinα3 を傾斜係数
とし、その傾斜係数sinα3 と、発破係数c=0.2
〜0.5で、見掛け上の全破壊岩盤体積V=P2 ・Mを
制御して安全装薬量Lを L=sinα3 ・c・V ・・・・・・・・・・・・・・・・・(1) または、 L=sinα3 ・c・P2 ・M ・・・・・・・・・・・・・・(1a) または、 L=(W3 /P3 )・c・V ・・・・・・・・・・・・・・・(1b) または、 L=(W3 /P3 )・c・P2 ・M ・・・・・・・・・・・・(1c) によって設定することを特徴とするものである。
【0022】傾斜係数sinα3 を、実際上の全破壊岩
盤体積Va =sinα3 ・P2 ・Mと、見掛け上の全破
壊岩盤体積V=P2 ・Mと、の割合、すなわちVa /V
=sinα3とすることも可能である。
盤体積Va =sinα3 ・P2 ・Mと、見掛け上の全破
壊岩盤体積V=P2 ・Mと、の割合、すなわちVa /V
=sinα3とすることも可能である。
【0023】他方において、この発明は、自由面GLか
ら岩盤に掘削する孔の自由面GLに対するせん孔角度α
が、α=90°の場合に、安全装薬量Lを L=c・P2 ・M ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1bb) または、上記α=90°の場合に、装薬長Nの下端から
自由面GLに対する垂直長さHがせん孔長Mと等しくな
り、かつ、装薬長Pと最小抵抗線長Wとが等しくなるか
ら、安全装薬量Lを L=c・W2 ・H ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1bbb) によって設定することを特徴とするものである。
ら岩盤に掘削する孔の自由面GLに対するせん孔角度α
が、α=90°の場合に、安全装薬量Lを L=c・P2 ・M ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1bb) または、上記α=90°の場合に、装薬長Nの下端から
自由面GLに対する垂直長さHがせん孔長Mと等しくな
り、かつ、装薬長Pと最小抵抗線長Wとが等しくなるか
ら、安全装薬量Lを L=c・W2 ・H ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1bbb) によって設定することを特徴とするものである。
【0024】更に、この発明は、1自由面GL1と他の
自由面GL2とを有し、1自由面GL1から孔を掘削
し、かつ、他の自由面GL2からの見掛け上の間隔長E
と込物長Pとの関係が、P<Eの場合に、1自由面GL
1に対して最小抵抗線長Wを有する1自由面爆破の形態
となることを特徴とするものである。
自由面GL2とを有し、1自由面GL1から孔を掘削
し、かつ、他の自由面GL2からの見掛け上の間隔長E
と込物長Pとの関係が、P<Eの場合に、1自由面GL
1に対して最小抵抗線長Wを有する1自由面爆破の形態
となることを特徴とするものである。
【0025】更に、この発明は、1自由面GL1と他の
自由面GL2とを有し、1自由面GL1から孔を掘削
し、かつ、他の自由面GL2からの見掛け上の間隔長E
と込物長Pとの関係が、P>Eの場合に、他の自由面G
L2に対して最小抵抗線長Wを有する1自由面爆破の形
態となることを特徴とするものである。
自由面GL2とを有し、1自由面GL1から孔を掘削
し、かつ、他の自由面GL2からの見掛け上の間隔長E
と込物長Pとの関係が、P>Eの場合に、他の自由面G
L2に対して最小抵抗線長Wを有する1自由面爆破の形
態となることを特徴とするものである。
【0026】更に、この発明は、前記第3の目的、つま
り、棒状装薬に固有のせん孔径dを他の要素と関連させ
て設定するために、棒状装薬においては装薬量Lがせん
孔径αと装薬長M−P=Nとを基礎とする円柱の体積に
対応する量であることに着目し、その円柱の体積を求め
る式を応用して、装薬量Lを L=(π/4)d2 (M−P)A ・・・・・・・・・・・・・(2) とする一方、この関係式と前記(0020)(002
1)項に記載の安全装薬量Lの設定式、すなわち、 L=sinα3 ・c・V ・・・・・・・・・・・・・・・・・(1) または、 L=sinα3 ・c・P2 ・M ・・・・・・・・・・・・・・(1a) または、 L=(W3 /P3 )・c・V ・・・・・・・・・・・・・・・(1b) または、 L=(W3 /P3 )・c・P2 ・M ・・・・・・・・・・・・(1c) とを互いに結合させて、 sinα3 ・c・V=(π/4)d2 (M−P)A ・・・・・(3) または、 sinα3 ・c・P2 ・M=(π/4)d2 (M−P)A ・・(3a) または、 (W3 /P3 )・c・V=(π/4)d2 (M−P)A ・・・(3b) または、 (W3 /P3 )・c・P2 ・M=(π/4)d2 (M−P)A ・・・・・・・・・・(3c) の関係式から各要素の数値を関連して設定することを特
徴とするものである。
り、棒状装薬に固有のせん孔径dを他の要素と関連させ
て設定するために、棒状装薬においては装薬量Lがせん
孔径αと装薬長M−P=Nとを基礎とする円柱の体積に
対応する量であることに着目し、その円柱の体積を求め
る式を応用して、装薬量Lを L=(π/4)d2 (M−P)A ・・・・・・・・・・・・・(2) とする一方、この関係式と前記(0020)(002
1)項に記載の安全装薬量Lの設定式、すなわち、 L=sinα3 ・c・V ・・・・・・・・・・・・・・・・・(1) または、 L=sinα3 ・c・P2 ・M ・・・・・・・・・・・・・・(1a) または、 L=(W3 /P3 )・c・V ・・・・・・・・・・・・・・・(1b) または、 L=(W3 /P3 )・c・P2 ・M ・・・・・・・・・・・・(1c) とを互いに結合させて、 sinα3 ・c・V=(π/4)d2 (M−P)A ・・・・・(3) または、 sinα3 ・c・P2 ・M=(π/4)d2 (M−P)A ・・(3a) または、 (W3 /P3 )・c・V=(π/4)d2 (M−P)A ・・・(3b) または、 (W3 /P3 )・c・P2 ・M=(π/4)d2 (M−P)A ・・・・・・・・・・(3c) の関係式から各要素の数値を関連して設定することを特
徴とするものである。
【0027】せん孔径dは、(0020)(0021)
項における(3a)式から d=√((4sinα3 ・c・P2 ・M)/(π(M−P)A)) ・・・・・・・・・・(4) または、その(4)式に前記(1a)式を代入して、 d=√((4L)/(π(M−P)A)) ・・・・・・・・・(4a) によって設定することができる。
項における(3a)式から d=√((4sinα3 ・c・P2 ・M)/(π(M−P)A)) ・・・・・・・・・・(4) または、その(4)式に前記(1a)式を代入して、 d=√((4L)/(π(M−P)A)) ・・・・・・・・・(4a) によって設定することができる。
【0028】込物長Pは、(0020)(0021)項
に記載の(3a)または(3b)の式から
に記載の(3a)または(3b)の式から
【数1】 ・・・・・・・・・(5) または、
【数2】 ・・・・・・・・・(5b) によって設定することができる。
【0029】前記装薬長N=M−Pは、(0027)項
に記載の(4)式から、 N=(4sinα3 ・c・P2 ・M)/(πd2 A) ・・・・(6) または、(4a)式から N=(4L)/(πd2 A) ・・・・・・・・・・・・・・・(6a) によって設定することができる。
に記載の(4)式から、 N=(4sinα3 ・c・P2 ・M)/(πd2 A) ・・・・(6) または、(4a)式から N=(4L)/(πd2 A) ・・・・・・・・・・・・・・・(6a) によって設定することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】まず、図1乃至図5は、いずれも
1自由面GLを対象にした棒状装薬爆破の設定方法を示
し、そのうち、図1は1自由面GLに対するせん孔角度
αが90°の場合、図3は75°の場合、図4は60°
の場合、図5は45°の場合を順次例示して、せん孔角
度αの相違に伴なう各部の構成の変化を関連的に図示し
たものである。
1自由面GLを対象にした棒状装薬爆破の設定方法を示
し、そのうち、図1は1自由面GLに対するせん孔角度
αが90°の場合、図3は75°の場合、図4は60°
の場合、図5は45°の場合を順次例示して、せん孔角
度αの相違に伴なう各部の構成の変化を関連的に図示し
たものである。
【0031】この発明の理解を容易にするために、まず
最初に、図5で示すせん孔角度45°の場合における1
自由面棒状装薬爆破の状況から説明する。
最初に、図5で示すせん孔角度45°の場合における1
自由面棒状装薬爆破の状況から説明する。
【0032】図5において、棒状装薬用の孔は、まず、
自由面GLに対してせん孔角度α=45°、せん孔長
M、せん孔径dの規模で掘られ、次に、その孔底から装
薬長N=M−Pの分だけ装薬量Lが装填され、装薬長N
の上端から自由面GLまでの間には込物が詰められ、そ
の込物長はPで表示されている。従って、全せん孔長M
は装薬長Nと込物長Pとの和に等しい。
自由面GLに対してせん孔角度α=45°、せん孔長
M、せん孔径dの規模で掘られ、次に、その孔底から装
薬長N=M−Pの分だけ装薬量Lが装填され、装薬長N
の上端から自由面GLまでの間には込物が詰められ、そ
の込物長はPで表示されている。従って、全せん孔長M
は装薬長Nと込物長Pとの和に等しい。
【0033】さて、ここで、自由面GL上に飛石の危険
が生ずる範囲における破壊岩盤体積は、この装薬量Lに
よって生ずべき全破壊岩盤体積Vaではなくて、最小抵
抗線長W、すなわち、装薬長Nの上端と自由面GLとの
間の最短距離と、自由面GL上に生ずる破壊半径Dとを
基礎にし、しかも、W=Dを条件とした破壊岩盤体積V
1 =W3 である。
が生ずる範囲における破壊岩盤体積は、この装薬量Lに
よって生ずべき全破壊岩盤体積Vaではなくて、最小抵
抗線長W、すなわち、装薬長Nの上端と自由面GLとの
間の最短距離と、自由面GL上に生ずる破壊半径Dとを
基礎にし、しかも、W=Dを条件とした破壊岩盤体積V
1 =W3 である。
【0034】更に、ここで注目すべきことは、図5の状
況がせん孔角度α=45°であるため、最小抵抗線長W
は、込物長Pに対して、 W=sin45°×P の分だけ短縮されている事実を認識することであり、こ
のことは、仮に、せん孔角度α=90°(図1参照)の
場合には、最小抵抗線長Wと込物長Pとが等しい関係に
あるものが、図5のせん孔角度α=45°の場合には、
最小抵抗線長Wが込物長Pよりもsin45°=0.7
071の分だけ短縮されており、それだけ、図5の状況
は図1の状況よりも飛石の危険性が増大していることを
意味する。
況がせん孔角度α=45°であるため、最小抵抗線長W
は、込物長Pに対して、 W=sin45°×P の分だけ短縮されている事実を認識することであり、こ
のことは、仮に、せん孔角度α=90°(図1参照)の
場合には、最小抵抗線長Wと込物長Pとが等しい関係に
あるものが、図5のせん孔角度α=45°の場合には、
最小抵抗線長Wが込物長Pよりもsin45°=0.7
071の分だけ短縮されており、それだけ、図5の状況
は図1の状況よりも飛石の危険性が増大していることを
意味する。
【0035】前項に記載の危険性の認識がなく、かつ、
図1で示すせん孔角度α=90°の場合に込物長Pと最
小抵抗線長Wの長さが互いに一致することから、せん孔
角度α≠90°の場合においても最小抵抗線長W=込物
長Pと設定する、と仮定すれば、それは過装薬となり、
飛石事故に見舞われることになる。従って、込物長Pの
3乗=V2 は、せん孔角度αを無視した見掛け上の破壊
岩盤体積であって、、これは、せん孔角度α=90°の
場合にのみ、実際上の破壊岩盤体積V1 と一致してW=
P、V1 =V2 となる(図1参照)が、せん孔角度α≠
90°の場合(図3、4、5参照)には、見掛け上の破
壊岩盤体積V2 と実際上の破壊岩盤体積V1 との間に
は、せん孔角度αの傾斜が増大するにつれて、不一致の
割合が拡大され、また、それに応じて飛石の危険度もま
た増大するわけである。
図1で示すせん孔角度α=90°の場合に込物長Pと最
小抵抗線長Wの長さが互いに一致することから、せん孔
角度α≠90°の場合においても最小抵抗線長W=込物
長Pと設定する、と仮定すれば、それは過装薬となり、
飛石事故に見舞われることになる。従って、込物長Pの
3乗=V2 は、せん孔角度αを無視した見掛け上の破壊
岩盤体積であって、、これは、せん孔角度α=90°の
場合にのみ、実際上の破壊岩盤体積V1 と一致してW=
P、V1 =V2 となる(図1参照)が、せん孔角度α≠
90°の場合(図3、4、5参照)には、見掛け上の破
壊岩盤体積V2 と実際上の破壊岩盤体積V1 との間に
は、せん孔角度αの傾斜が増大するにつれて、不一致の
割合が拡大され、また、それに応じて飛石の危険度もま
た増大するわけである。
【0036】この発明では、最小抵抗線長Wと、破壊半
径D=Wとを基礎にした、自由面GL上に飛石の影響が
生ずる範囲における破壊岩盤体積V1 =W3 と、込物長
P及びその込物長と等しくした見掛け上の破壊半径E=
Pとを基礎にした見掛け上の破壊岩盤体積V2 =P3 と
の割合、つまり、V1 /V2 =W3 /P3 =sinα3
を傾斜係数とし、この傾斜係数の実数は、せん孔角度α
の変化に伴って(表1)で示すように変化する。
径D=Wとを基礎にした、自由面GL上に飛石の影響が
生ずる範囲における破壊岩盤体積V1 =W3 と、込物長
P及びその込物長と等しくした見掛け上の破壊半径E=
Pとを基礎にした見掛け上の破壊岩盤体積V2 =P3 と
の割合、つまり、V1 /V2 =W3 /P3 =sinα3
を傾斜係数とし、この傾斜係数の実数は、せん孔角度α
の変化に伴って(表1)で示すように変化する。
【0037】
【表1】
【0038】更に、この発明では、前記傾斜係数sin
α3 と、周知の発破係数c=0.2〜0.5で、見掛け
上の全破壊岩盤体積V V=P2 ・M を制御して安全装薬量Lを設定する。すなわち、安全装
薬量Lと見掛け上の全破壊岩盤体積Vは、 L=sinα3 ・c・V ・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1) または、 L=sinα3 ・c・P2 ・M ・・・・・・・・・・・・・・・(1a) または、 L=(W3 /P3 )・c・V ・・・・・・・・・・・・・・・・(1b) または、 L=(W3 /P3 )・c・P2 ・M ・・・・・・・・・・・・・(1c) の関係にある。そして、これらの(1)(1a)(1
b)及び(1c)が、せん孔角度αを視野に入れた棒状
装薬による爆破設定の関係式であり、これらの関係式
は、一点集中装薬による爆破設定式L=c・W3 =c・
Vに対応するものである。
α3 と、周知の発破係数c=0.2〜0.5で、見掛け
上の全破壊岩盤体積V V=P2 ・M を制御して安全装薬量Lを設定する。すなわち、安全装
薬量Lと見掛け上の全破壊岩盤体積Vは、 L=sinα3 ・c・V ・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1) または、 L=sinα3 ・c・P2 ・M ・・・・・・・・・・・・・・・(1a) または、 L=(W3 /P3 )・c・V ・・・・・・・・・・・・・・・・(1b) または、 L=(W3 /P3 )・c・P2 ・M ・・・・・・・・・・・・・(1c) の関係にある。そして、これらの(1)(1a)(1
b)及び(1c)が、せん孔角度αを視野に入れた棒状
装薬による爆破設定の関係式であり、これらの関係式
は、一点集中装薬による爆破設定式L=c・W3 =c・
Vに対応するものである。
【0039】次に、図6乃至図10は、2自由面GL1
とGL2とを対象にした棒状装薬爆破の設定方法を示
す。
とGL2とを対象にした棒状装薬爆破の設定方法を示
す。
【0040】正確な意味からみた真の2自由面爆破と称
し得る形態は、最小抵抗線長Wが装薬長Nの上端から1
自由面GL1に向けて存在すると同時に、それと同長の
最小抵抗線長Wが同一の装薬長Nの上端から他の自由面
GL2に向けて存在する場合にのみ存在し、その場合
は、他の自由面GL2からのせん孔間隔長Eが込物長P
と等しいE=Pの場合にのみ、2つの同長の最小抵抗線
長W1 及びW2 (図示せず)が存在し、E≠Pの場合、
つまりE>Pの場合には1自由面GL1に対してのみ最
小抵抗線長Wが存在する1自由面爆破の形態となり、E
<Pの場合には他の自由面GL2に対してのみ最小抵抗
線長Wが存在する1自由面爆破の形態となる。従って、
E=Pの場合のみに生ずる2自由面爆破の形態も1自由
面爆破として設定し、処理して差支えない。
し得る形態は、最小抵抗線長Wが装薬長Nの上端から1
自由面GL1に向けて存在すると同時に、それと同長の
最小抵抗線長Wが同一の装薬長Nの上端から他の自由面
GL2に向けて存在する場合にのみ存在し、その場合
は、他の自由面GL2からのせん孔間隔長Eが込物長P
と等しいE=Pの場合にのみ、2つの同長の最小抵抗線
長W1 及びW2 (図示せず)が存在し、E≠Pの場合、
つまりE>Pの場合には1自由面GL1に対してのみ最
小抵抗線長Wが存在する1自由面爆破の形態となり、E
<Pの場合には他の自由面GL2に対してのみ最小抵抗
線長Wが存在する1自由面爆破の形態となる。従って、
E=Pの場合のみに生ずる2自由面爆破の形態も1自由
面爆破として設定し、処理して差支えない。
【0041】本発明によれば、2自由面に近接して設定
される棒状装薬であっても、それらは全て1自由面GL
1に対するせん孔角度αを、1自由面GL1に対する他
の自│面GL2の傾斜角度αに等しくとり、かつ、その
孔のせん孔位置を他の自由面│L2から間隔長Dにおけ
る1自由面GL1上に掘削するものであるものとし、そ
のうち、図6は、1自由面GL1に対するせん孔角度α
が90°の場合、図8は75°の場合、図9は60°の
場合、図10は45°の場合を順次例示して、せん孔角
度αの相違に伴なう各部の構成の変化を関連的に示した
ものである。
される棒状装薬であっても、それらは全て1自由面GL
1に対するせん孔角度αを、1自由面GL1に対する他
の自│面GL2の傾斜角度αに等しくとり、かつ、その
孔のせん孔位置を他の自由面│L2から間隔長Dにおけ
る1自由面GL1上に掘削するものであるものとし、そ
のうち、図6は、1自由面GL1に対するせん孔角度α
が90°の場合、図8は75°の場合、図9は60°の
場合、図10は45°の場合を順次例示して、せん孔角
度αの相違に伴なう各部の構成の変化を関連的に示した
ものである。
【0042】この発明の理解を容易にするために、まず
最初に、図10で示す他の自由面GL2の傾斜角度α=
45°、かつ、1自由面GL1に対するせん孔角度α=
45°の場合における2自由面棒状装薬爆破の状況から
説明する。
最初に、図10で示す他の自由面GL2の傾斜角度α=
45°、かつ、1自由面GL1に対するせん孔角度α=
45°の場合における2自由面棒状装薬爆破の状況から
説明する。
【0043】図10において、棒状装薬用の孔は、ま
ず、1自由面GL1に対して前記傾斜角度α=45°に
等しいせん孔角度α=45°、せん孔長M、せん孔径d
によって掘られ、次に、その孔底から装薬長N=M−P
の分だけ装薬量Lが装填され、、装薬長Nの上端から1
自由面GL1までの間には込物が詰められ、その込物長
はPで表示されている。従って、全せん孔長Mは装薬長
Nと込物長Pとの和に等しい。
ず、1自由面GL1に対して前記傾斜角度α=45°に
等しいせん孔角度α=45°、せん孔長M、せん孔径d
によって掘られ、次に、その孔底から装薬長N=M−P
の分だけ装薬量Lが装填され、、装薬長Nの上端から1
自由面GL1までの間には込物が詰められ、その込物長
はPで表示されている。従って、全せん孔長Mは装薬長
Nと込物長Pとの和に等しい。
【0044】さて、ここで1自由面GL1上に飛石の危
険が生ずる範囲における破壊岩盤体積は、説明上分かり
やすくするために、2自由面に関係していても、1自由
面における正円錐体または立方体として表示するとすれ
ば、装薬量Lによって生ずべき全破壊岩盤体積Vaでは
なくて、最小抵抗線長W、すなわち、装薬長Nの上端と
1自由面GL1との間の最短距離と、他の自由面GL2
と孔との間隔長Dとを基礎にし、しかも、W=Dを条件
とした破壊岩盤体積V=W3 である。
険が生ずる範囲における破壊岩盤体積は、説明上分かり
やすくするために、2自由面に関係していても、1自由
面における正円錐体または立方体として表示するとすれ
ば、装薬量Lによって生ずべき全破壊岩盤体積Vaでは
なくて、最小抵抗線長W、すなわち、装薬長Nの上端と
1自由面GL1との間の最短距離と、他の自由面GL2
と孔との間隔長Dとを基礎にし、しかも、W=Dを条件
とした破壊岩盤体積V=W3 である。
【0045】更に、図10の状況がせん孔角度α=45
°であるため、最小抵抗線長Wは、込物長Pに対して W=sin45°×P の分だけ短縮されている。このことは、1自由面を対象
にした棒状装薬爆破におけるせん孔角度α=45°(図
5参照)の場合と同様に、図10の状態は図6の状態
(α=90°)よりも飛石の危険性が増大していること
を示すものである。
°であるため、最小抵抗線長Wは、込物長Pに対して W=sin45°×P の分だけ短縮されている。このことは、1自由面を対象
にした棒状装薬爆破におけるせん孔角度α=45°(図
5参照)の場合と同様に、図10の状態は図6の状態
(α=90°)よりも飛石の危険性が増大していること
を示すものである。
【0046】この発明では、上記の2自由面を対象にし
た棒状装薬爆破であっても、前記1自由面を対象にした
棒状装薬爆破と同様に、最小抵抗線長Wと、間隔長D=
Wとを基礎にした、1自由面GL1上に飛石の影響が生
ずる範囲における破壊岩盤体積V1 =W3 と、込物長P
及びその込物長と等しくした見掛け上の間隔長E=Pと
を基礎にした見掛け上の破壊岩盤体積V2 =P3 との割
合、つまり、V1 /V2 =W3 /P3 =sinαを傾斜
係数とし、この傾斜係数の実数は、せん孔角度αの変化
に伴なって前記(表1)で示すように変化する。
た棒状装薬爆破であっても、前記1自由面を対象にした
棒状装薬爆破と同様に、最小抵抗線長Wと、間隔長D=
Wとを基礎にした、1自由面GL1上に飛石の影響が生
ずる範囲における破壊岩盤体積V1 =W3 と、込物長P
及びその込物長と等しくした見掛け上の間隔長E=Pと
を基礎にした見掛け上の破壊岩盤体積V2 =P3 との割
合、つまり、V1 /V2 =W3 /P3 =sinαを傾斜
係数とし、この傾斜係数の実数は、せん孔角度αの変化
に伴なって前記(表1)で示すように変化する。
【0047】2自由面を対象にした棒状装薬爆破におい
ても、1自由面を対象にした棒状装薬爆破における場合
と同様に、安全装薬量Lは、 L=sinα3 ・c・V ・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1) または、 L=sinα3 ・c・P2 ・M ・・・・・・・・・・・・・・・(1a) または、 L=(W3 /P3 )・c・V ・・・・・・・・・・・・・・・・(1b) または、 L=(W3 /P3 )・c・P2 ・M ・・・・・・・・・・・・・(1c) の関係にある。
ても、1自由面を対象にした棒状装薬爆破における場合
と同様に、安全装薬量Lは、 L=sinα3 ・c・V ・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1) または、 L=sinα3 ・c・P2 ・M ・・・・・・・・・・・・・・・(1a) または、 L=(W3 /P3 )・c・V ・・・・・・・・・・・・・・・・(1b) または、 L=(W3 /P3 )・c・P2 ・M ・・・・・・・・・・・・・(1c) の関係にある。
【0048】なお、図1乃至10において、傾斜係数s
inα3 は、前述したV1 /V2 =W3 /P3 のほか
に、実際上の全破壊岩盤体積Va=sinα3 ・P2 ・
M=W2 Hと、見掛け上の全破壊岩盤体積V=P2 ・M
との割合、すなわち、 sinα3 =Va/V=((W2 H)/(P2 M)) から設定することも可能である。
inα3 は、前述したV1 /V2 =W3 /P3 のほか
に、実際上の全破壊岩盤体積Va=sinα3 ・P2 ・
M=W2 Hと、見掛け上の全破壊岩盤体積V=P2 ・M
との割合、すなわち、 sinα3 =Va/V=((W2 H)/(P2 M)) から設定することも可能である。
【0049】自由面GLから岩盤に掘削する孔の自由面
GLに対するせん孔角度αが、α=90°の場合には、
安全装薬量Lは L=c・P2 ・M ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1bb) または、上記α=90°の場合に、装薬長Nの下端から
自由面GLに対する垂直長さHがせん孔長Mと等しくな
り、かつ、装薬長Pと最小抵抗線長Wとが等しくなるか
ら、安全装薬量Lは L=c・W2 ・H ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1bbb) によって設定することが可能である。
GLに対するせん孔角度αが、α=90°の場合には、
安全装薬量Lは L=c・P2 ・M ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1bb) または、上記α=90°の場合に、装薬長Nの下端から
自由面GLに対する垂直長さHがせん孔長Mと等しくな
り、かつ、装薬長Pと最小抵抗線長Wとが等しくなるか
ら、安全装薬量Lは L=c・W2 ・H ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1bbb) によって設定することが可能である。
【0050】1自由面GL1と他の自由面GL2とを有
し、1自由面GL1から孔を掘削し、かつ、他の自由面
GL2からの見掛け上の間隔長Eと込物長Pとの関係
が、P<Eの場合には、1自由面GL1に対して最小抵
抗線長Wを有する1自由面爆破の形態となる。
し、1自由面GL1から孔を掘削し、かつ、他の自由面
GL2からの見掛け上の間隔長Eと込物長Pとの関係
が、P<Eの場合には、1自由面GL1に対して最小抵
抗線長Wを有する1自由面爆破の形態となる。
【0051】1自由面GL1と他の自由面GL2とを有
し、1自由面GL1から孔を掘削し、かつ、他の自由面
GL2からの見掛け上の間隔長Eと込物長Pとの関係
が、P>Eの場合には、他の自由面GL2に対して最小
抵抗線長Wを有する1自由面爆破の形態となる。
し、1自由面GL1から孔を掘削し、かつ、他の自由面
GL2からの見掛け上の間隔長Eと込物長Pとの関係
が、P>Eの場合には、他の自由面GL2に対して最小
抵抗線長Wを有する1自由面爆破の形態となる。
【0052】次に、棒状装薬による爆破の設定に不可欠
のせん孔径dを他の要素との関連から求める方法につい
て以下に詳述する。
のせん孔径dを他の要素との関連から求める方法につい
て以下に詳述する。
【0053】図1乃至10において、装薬量Lは、せん
孔径d、装薬長N=M−Pを要素とする円柱の体積に対
応する量であることから、 L=(π/4)d2 (M−P)A ・・・・・・・・・・・・・(2) という関係式によって設定することもできる。
孔径d、装薬長N=M−Pを要素とする円柱の体積に対
応する量であることから、 L=(π/4)d2 (M−P)A ・・・・・・・・・・・・・(2) という関係式によって設定することもできる。
【0054】この発明では、この関係式(2)と前記安
全装薬量Lの設定式、(1)(1a)(1b)及び(1
c)とを互いに結合させて、 sinα3 ・c・V=(π/4)d2 (M−P)A ・・・・・・(3) または、 sinα3 ・c・P2 ・M=(π/4)d2 (M−P)A ・・・(3a) または、 (W3 /P3 )・c・V=(π/4)d2 (M−P)A ・・・・(3b) または、 (W3 /P3 )・c・P2 ・M=(π/4)d2 (M−P)A ・・・・・・・・・(3c) を導き出す。
全装薬量Lの設定式、(1)(1a)(1b)及び(1
c)とを互いに結合させて、 sinα3 ・c・V=(π/4)d2 (M−P)A ・・・・・・(3) または、 sinα3 ・c・P2 ・M=(π/4)d2 (M−P)A ・・・(3a) または、 (W3 /P3 )・c・V=(π/4)d2 (M−P)A ・・・・(3b) または、 (W3 /P3 )・c・P2 ・M=(π/4)d2 (M−P)A ・・・・・・・・・(3c) を導き出す。
【0055】そして、更に、前記(3a)式から、せん
孔径dを、 d=√((4sinα3 ・c・P2 ・M)/(π(M−P)A)) ・・・・・・・・・(4) または、その(4)式に前記(1a)式を代入して、 d=√((4L)/(π(M−P)A)) ・・・・・・・・・(4a) によって設定することができる。
孔径dを、 d=√((4sinα3 ・c・P2 ・M)/(π(M−P)A)) ・・・・・・・・・(4) または、その(4)式に前記(1a)式を代入して、 d=√((4L)/(π(M−P)A)) ・・・・・・・・・(4a) によって設定することができる。
【0056】前記込物長Pは、前記(3a)または(3
b)の変形式
b)の変形式
【数1】 ・・・・・・(5) または、
【数2】 ・・・・・・(5a) によって設定することができる。
【0057】更に、装薬長N=M−Pは、前記(4)式
から、 N=(4sinα3 ・c・P2 ・M)/(πd2 A) ・・・・(6) または、(4a)式から N=(4L)/(πd2 A) ・・・・・・・・・・・・・・・(6a) によって設定することができる。
から、 N=(4sinα3 ・c・P2 ・M)/(πd2 A) ・・・・(6) または、(4a)式から N=(4L)/(πd2 A) ・・・・・・・・・・・・・・・(6a) によって設定することができる。
【0058】
【実施例】まず、せん孔径dを設定する実施例について
以下に述べる。自由面GLに対するせん孔角度α=70
°、せん孔長M=1600cm、込物長P=752c
m、発破係数c=0.000294、装薬比重A=0.
83とした場合に、傾斜係数(sin70°)3 =0.
93973 =0.8298、装薬量L=sinα3 ・c
・P2 ・M=0.8298×0.000294×75
2.322 ×1600=220922.74(g)従っ
て、せん孔径dは、 d=√((4sinα3 ・c・P2 ・M)/(π(M−
P)A))≒20cm となる。
以下に述べる。自由面GLに対するせん孔角度α=70
°、せん孔長M=1600cm、込物長P=752c
m、発破係数c=0.000294、装薬比重A=0.
83とした場合に、傾斜係数(sin70°)3 =0.
93973 =0.8298、装薬量L=sinα3 ・c
・P2 ・M=0.8298×0.000294×75
2.322 ×1600=220922.74(g)従っ
て、せん孔径dは、 d=√((4sinα3 ・c・P2 ・M)/(π(M−
P)A))≒20cm となる。
【0059】次に、せん孔径d=20cm、せん孔長M
=1600cm、自由面GLに対するせん孔角度α=9
0°、発破係数c=0.000294、装薬比重A=
0.83とした場合に、 傾斜係数(sin90°)3 =1.0000 装薬量L=sinα3 ・c・P2 ・M=1×0.000
294×704.412×1600=233408.8
7(g) 込物長Pは、(5)式から P=704.4cm 最小抵抗線長Wは、 W=P×sin90°=704.4cm 自由面GL上の破壊半径Dは D=W=704.4cm 装薬長Nの下端から自由面GLに対する垂直高さHは H=sin90°×M=1600cm 装薬量Nは、 N=M−P=1600−704.4=895.6cm 装薬量Lは、(1a)式から L=sinα3 ・c・P2 ・M=1×0.000294
×704.42 ×1600≒233400(g) または(2)式から L=(π/4)d2 (M−P)A=(3.14/4)×
202 ×(1600−704.4)×0.83≒233
400(g) と設定することができる。
=1600cm、自由面GLに対するせん孔角度α=9
0°、発破係数c=0.000294、装薬比重A=
0.83とした場合に、 傾斜係数(sin90°)3 =1.0000 装薬量L=sinα3 ・c・P2 ・M=1×0.000
294×704.412×1600=233408.8
7(g) 込物長Pは、(5)式から P=704.4cm 最小抵抗線長Wは、 W=P×sin90°=704.4cm 自由面GL上の破壊半径Dは D=W=704.4cm 装薬長Nの下端から自由面GLに対する垂直高さHは H=sin90°×M=1600cm 装薬量Nは、 N=M−P=1600−704.4=895.6cm 装薬量Lは、(1a)式から L=sinα3 ・c・P2 ・M=1×0.000294
×704.42 ×1600≒233400(g) または(2)式から L=(π/4)d2 (M−P)A=(3.14/4)×
202 ×(1600−704.4)×0.83≒233
400(g) と設定することができる。
【0060】更に、せん孔径d=20cm、せん孔長M
=1600cm、自由面GLに対するせん孔角度α=7
0°、発破係数c=0.000294、装薬比重A=
0.83とした場合に、 傾斜係数(sin70°)3 =0.93973 =0.8
298 装薬量L=sinα3 ・c・P2 ・M≒220900
(g) 込物長Pは、(5)式から P=752.3cm 最小抵抗線長Wは、 W=sin70°×P=0.9397×752.3=7
06.9cm 自由面GL上の破壊半径Dは D=W=706.9cm 装薬長Nの下端から自由面GLに対する垂直高さHは H=sin70°×M=0.9397×1600=15
03.5cm 装薬量Nは、 N=M−P=1600−752.3=847.7cm 装薬量Lは、(1a)式から L=sinα3 ・c・P2 ・M=0.8298×0.0
00294×752.32 ×1600≒220900
(g) または(2)式から L=(π/4)d2 (M−P)A=(3.14/4)×
202 ×(1600−752.3)×0.83≒220
900(g) と設定することができる。
=1600cm、自由面GLに対するせん孔角度α=7
0°、発破係数c=0.000294、装薬比重A=
0.83とした場合に、 傾斜係数(sin70°)3 =0.93973 =0.8
298 装薬量L=sinα3 ・c・P2 ・M≒220900
(g) 込物長Pは、(5)式から P=752.3cm 最小抵抗線長Wは、 W=sin70°×P=0.9397×752.3=7
06.9cm 自由面GL上の破壊半径Dは D=W=706.9cm 装薬長Nの下端から自由面GLに対する垂直高さHは H=sin70°×M=0.9397×1600=15
03.5cm 装薬量Nは、 N=M−P=1600−752.3=847.7cm 装薬量Lは、(1a)式から L=sinα3 ・c・P2 ・M=0.8298×0.0
00294×752.32 ×1600≒220900
(g) または(2)式から L=(π/4)d2 (M−P)A=(3.14/4)×
202 ×(1600−752.3)×0.83≒220
900(g) と設定することができる。
【0061】そして、せん孔径d=20cm、せん孔長
M=1600cm、自由面GLに対するせん孔角度α=
45°、発破係数c=0.000294、装薬比重A=
0.83とした場合に、 傾斜係数(sin45°)3 =0.70713 =0.3
5354 装薬量L=sinα3 ・c・P2 ・M=0.35354
×0.000294×983.22 ×1600≒160
800(g) 込物長Pは、(5)式から P=983.2cm 最小抵抗線長Wは、 W=sin45°×P=695.2cm 自由面GL上の破壊半径Dは D=W=695.2cm 装薬長Nの下端から自由面GLに対する垂直高さHは H=sin45°×M=0.7071×1600=11
31.36cm 装薬量Nは、 N=M−P=1600−983.2=616.8cm 装薬量Lは、(1a)式から L=sinα3 ・c・P2 ・M=0.35354×0.
000294×983.22×1600≒160800
(g) または(2)式から L=(π/4)d2 (M−P)A=(3.14/4)×
202 ×(1600−983.2)×0.83≒160
800(g) と設定することができる。
M=1600cm、自由面GLに対するせん孔角度α=
45°、発破係数c=0.000294、装薬比重A=
0.83とした場合に、 傾斜係数(sin45°)3 =0.70713 =0.3
5354 装薬量L=sinα3 ・c・P2 ・M=0.35354
×0.000294×983.22 ×1600≒160
800(g) 込物長Pは、(5)式から P=983.2cm 最小抵抗線長Wは、 W=sin45°×P=695.2cm 自由面GL上の破壊半径Dは D=W=695.2cm 装薬長Nの下端から自由面GLに対する垂直高さHは H=sin45°×M=0.7071×1600=11
31.36cm 装薬量Nは、 N=M−P=1600−983.2=616.8cm 装薬量Lは、(1a)式から L=sinα3 ・c・P2 ・M=0.35354×0.
000294×983.22×1600≒160800
(g) または(2)式から L=(π/4)d2 (M−P)A=(3.14/4)×
202 ×(1600−983.2)×0.83≒160
800(g) と設定することができる。
【0062】
【発明の効果】この発明は、棒状装薬による爆破の設定
に当り、従来の一点集中装薬による爆破の設定に準じた
方式を改め、棒状装薬に固有の、自由面GLに対するせ
ん孔角度αを上記設定の基準に含めることとし、更に、
それを基礎にして傾斜係数V1/V2 =W3 /P3 =s
inα3 を創設し、更に、その傾斜係数と在来から周知
の発破係数cから、安全装薬量LをL=sinα3 ・c
・P2 ・M(Pは込物長、Mはせん孔長)で設定するこ
とを創設し、飛石事故の要因となる自由面GL上に生ず
る破壊力の強弱を安全装薬量Lの設定に関与させるよう
にしたので、飛石事故が生ずるおそれのない安全範囲内
における最大の効率をもって合理的に棒状装薬による爆
破を設定することができるようになった。
に当り、従来の一点集中装薬による爆破の設定に準じた
方式を改め、棒状装薬に固有の、自由面GLに対するせ
ん孔角度αを上記設定の基準に含めることとし、更に、
それを基礎にして傾斜係数V1/V2 =W3 /P3 =s
inα3 を創設し、更に、その傾斜係数と在来から周知
の発破係数cから、安全装薬量LをL=sinα3 ・c
・P2 ・M(Pは込物長、Mはせん孔長)で設定するこ
とを創設し、飛石事故の要因となる自由面GL上に生ず
る破壊力の強弱を安全装薬量Lの設定に関与させるよう
にしたので、飛石事故が生ずるおそれのない安全範囲内
における最大の効率をもって合理的に棒状装薬による爆
破を設定することができるようになった。
【0063】更に、この発明は、従来周知の棒状装薬に
よる爆破を設定する関係式から導き出し得なかった棒状
装薬に固有のせん孔径dを、上記の設定式L=sinα
3 ・c・P2 ・Mと円柱の体積を求める式を応用したL
=(π/4)d2 ・(M−P)Aとの結合によって他の
要素、すなわち、せん孔長M、最小抵抗線長W、込物長
P、装薬長N=M−P、装薬量L、発破係数c、破壊半
径または間隔長D、傾斜係数sinα3 などと関連させ
て正確に設定することが可能となった。
よる爆破を設定する関係式から導き出し得なかった棒状
装薬に固有のせん孔径dを、上記の設定式L=sinα
3 ・c・P2 ・Mと円柱の体積を求める式を応用したL
=(π/4)d2 ・(M−P)Aとの結合によって他の
要素、すなわち、せん孔長M、最小抵抗線長W、込物長
P、装薬長N=M−P、装薬量L、発破係数c、破壊半
径または間隔長D、傾斜係数sinα3 などと関連させ
て正確に設定することが可能となった。
【図1】1自由面GLにおいてせん孔角度α=90°の
棒状装薬爆破における各部の関連を示す縦断説明図、
棒状装薬爆破における各部の関連を示す縦断説明図、
【図2】図1の平面図、
【図3】1自由面GLにおいてせん孔角度α=75°の
棒状装薬爆破における各部の関連を示す縦断説明図、
棒状装薬爆破における各部の関連を示す縦断説明図、
【図4】1自由面GLにおいてせん孔角度α=60°の
棒状装薬爆破における各部の関連を示す縦断説明図、
棒状装薬爆破における各部の関連を示す縦断説明図、
【図5】1自由面GLにおいてせん孔角度α=45°の
棒状装薬爆破における各部の関連を示す縦断説明図、
棒状装薬爆破における各部の関連を示す縦断説明図、
【図6】2自由面GL1、GL2においてせん孔角度α
=90°の棒状装薬爆破における各部の関連を示す縦断
説明図、
=90°の棒状装薬爆破における各部の関連を示す縦断
説明図、
【図7】図6の平面図、
【図8】2自由面GL1、GL2においてせん孔角度α
=75°の棒状装薬爆破における各部の関連を示す縦断
説明図、
=75°の棒状装薬爆破における各部の関連を示す縦断
説明図、
【図9】2自由面GL1、GL2においてせん孔角度α
=60°の棒状装薬爆破における各部の関連を示す縦断
説明図、
=60°の棒状装薬爆破における各部の関連を示す縦断
説明図、
【図10】2自由面GL1、GL2においてせん孔角度
α=45°の棒状装薬爆破における各部の関連を示す縦
断説明図、
α=45°の棒状装薬爆破における各部の関連を示す縦
断説明図、
GL 自由面 GL1 1自由面 GL2 他の自由面 α 自由面GLに対するせん孔角度 M せん孔長 N=M−P 装薬長 d せん孔径 W 最小抵抗線長(装薬長Nの上端と自由面GLとの間
の最短距離) D 自由面GL上に生ずる破壊半径(D=W)2自由面
においては他の自由面と孔との間隔長(D=W) V1 自由面GL上に飛石の影響が生ずる範囲における破
壊岩盤体積(V1 =W3 ) E 込物長Pと等しくした見かけ上の破壊半径(E=
P) sinα3 傾斜係数(sinα3 =V1 /V2 =W3
/P3 =V/Va) c 発破係数(0.2〜0.5) A 装填される火薬の比重 V 見掛け上の全破壊岩盤体積(V=P2 ・M) L 安全装薬量(L=sinα3 ・c・V=sinα3
・c・P2 ・M) Va 実際上の全破壊岩盤体積(Va=sinα3 ・P
2 ・M) H 装薬長Nの下端から自由面GLに対する垂直長さ
(H=Msinα)
の最短距離) D 自由面GL上に生ずる破壊半径(D=W)2自由面
においては他の自由面と孔との間隔長(D=W) V1 自由面GL上に飛石の影響が生ずる範囲における破
壊岩盤体積(V1 =W3 ) E 込物長Pと等しくした見かけ上の破壊半径(E=
P) sinα3 傾斜係数(sinα3 =V1 /V2 =W3
/P3 =V/Va) c 発破係数(0.2〜0.5) A 装填される火薬の比重 V 見掛け上の全破壊岩盤体積(V=P2 ・M) L 安全装薬量(L=sinα3 ・c・V=sinα3
・c・P2 ・M) Va 実際上の全破壊岩盤体積(Va=sinα3 ・P
2 ・M) H 装薬長Nの下端から自由面GLに対する垂直長さ
(H=Msinα)
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年11月29日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項5
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】何故ならば、爆破工事における最小抵抗線
長Wとは、火薬の上端部と地表との間の最短距離を表示
する数値であって、仮に、この数値が過小であると、飛
石事故が発生して危険であり、逆に、この数値が過大で
あると、地表までの破壊が不足して工事の能率が向上し
ない、という爆破工事施工上の安全と能率の双方が関係
する重大な要素となる数値である。それにも拘らず、従
来におけるせん孔径dと最小抵抗線長Wとの関係が、上
述のように2倍の許容範囲を設けて設定し得るようにあ
いまいであることが、安全上及び能率上の双方から問題
である。
長Wとは、火薬の上端部と地表との間の最短距離を表示
する数値であって、仮に、この数値が過小であると、飛
石事故が発生して危険であり、逆に、この数値が過大で
あると、地表までの破壊が不足して工事の能率が向上し
ない、という爆破工事施工上の安全と能率の双方が関係
する重大な要素となる数値である。それにも拘らず、従
来におけるせん孔径dと最小抵抗線長Wとの関係が、上
述のように2倍の許容範囲を設けて設定し得るようにあ
いまいであることが、安全上及び能率上の双方から問題
である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】他方において、この発明は、自由面GLか
ら岩盤に掘削する孔の自由面GLに対するせん孔角度α
が、α=90°の場合に、安全装薬量Lを L=c・P2・M ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1bb) または、上記α=90゜の場合に、装薬長Nの下端から
自由面GLに対する垂直長さHがせん孔長Mと等しくな
り、かつ、込物長Pと最小抵抗線長Wとが等しくなるか
ら、安全装薬量Lを L=c・W2・H ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1bbb) によって設定することを特徴とするものである。
ら岩盤に掘削する孔の自由面GLに対するせん孔角度α
が、α=90°の場合に、安全装薬量Lを L=c・P2・M ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1bb) または、上記α=90゜の場合に、装薬長Nの下端から
自由面GLに対する垂直長さHがせん孔長Mと等しくな
り、かつ、込物長Pと最小抵抗線長Wとが等しくなるか
ら、安全装薬量Lを L=c・W2・H ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1bbb) によって設定することを特徴とするものである。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0041
【補正方法】変更
【補正内容】
【0041】本発明によれば、2自由面に近接して設定
される棒状装薬であっても、それらは全て1自由面GL
1に対するせん孔角度αを、1自由面GL1に対する他
の自由面GL2の傾斜角度αに等しくとり、かつ、その
孔のせん孔位置を他の自由面GL2から間隔長Dにおけ
る1自由面GL1上に掘削するものであるものとし、そ
のうち、図6は、1自由面GL1に対するせん孔角度α
が90°の場合、図8は75°の場合、図9は60゜の
場合、図10は45°の場合を順次例示して、せん孔角
度αの相違に伴なう各部の構成の変化を関連的に示した
ものである。
される棒状装薬であっても、それらは全て1自由面GL
1に対するせん孔角度αを、1自由面GL1に対する他
の自由面GL2の傾斜角度αに等しくとり、かつ、その
孔のせん孔位置を他の自由面GL2から間隔長Dにおけ
る1自由面GL1上に掘削するものであるものとし、そ
のうち、図6は、1自由面GL1に対するせん孔角度α
が90°の場合、図8は75°の場合、図9は60゜の
場合、図10は45°の場合を順次例示して、せん孔角
度αの相違に伴なう各部の構成の変化を関連的に示した
ものである。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0049
【補正方法】変更
【補正内容】
【0049】自由面GLから岩盤に掘削する孔の自由面
GLに対するせん孔角度αが、α=90°の場合には、
安全装薬量Lは L=c・P2・M ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1bb) または、上記α=90°の場合に、装薬長Nの下端から
自由面GLに対する垂直長さHがせん孔長Mと等しくな
り、かつ、込物長Pと最小抵抗線長Wとが等しくなるか
ら、安全装薬量Lは L=c・W2・H ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1bbb) によって設定することが可能である。
GLに対するせん孔角度αが、α=90°の場合には、
安全装薬量Lは L=c・P2・M ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1bb) または、上記α=90°の場合に、装薬長Nの下端から
自由面GLに対する垂直長さHがせん孔長Mと等しくな
り、かつ、込物長Pと最小抵抗線長Wとが等しくなるか
ら、安全装薬量Lは L=c・W2・H ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1bbb) によって設定することが可能である。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】1自由面GLにおいてせん孔角度α=90゜の
棒状装薬爆破における各部の関連を示す縦断説明図、
棒状装薬爆破における各部の関連を示す縦断説明図、
【図2】図1の平面図、
【図3】1自由面GLにおいてせん孔角度α=75°の
棒状装薬爆破における各部の関連を示す縦断説明図、
棒状装薬爆破における各部の関連を示す縦断説明図、
【図4】1自由面GLにおいてせん孔角度α=60゜の
棒状装薬爆破における各部の関連を示す縦断説明図、
棒状装薬爆破における各部の関連を示す縦断説明図、
【図5】1自由面GLにおいてせん孔角度α=45°の
棒状装薬爆破における各部の関連を示す縦断説明図、
棒状装薬爆破における各部の関連を示す縦断説明図、
【図6】2自由面GL1、GL2においてせん孔角度α
=90°の棒状装薬爆破における各部の関連を示す縦断
説明図、
=90°の棒状装薬爆破における各部の関連を示す縦断
説明図、
【図7】図6の平面図、
【図8】2自由面GL1、GL2においてせん孔角度α
=75°の棒状装薬爆破における各部の関連を示す縦断
説明図、
=75°の棒状装薬爆破における各部の関連を示す縦断
説明図、
【図9】2自由面GL1、GL2においてせん孔角度α
=60゜の棒状装薬爆破における各部の関連を示す縦断
説明図、
=60゜の棒状装薬爆破における各部の関連を示す縦断
説明図、
【図10】2自由面GL1、GL2においてせん孔角度
α=45°の棒状装薬爆破における各部の関連を示す縦
断説明図、
α=45°の棒状装薬爆破における各部の関連を示す縦
断説明図、
【符号の説明】 GLまたはGL1 1自由面 GL2 他の自由面 α 自由面GLまたはGL1に対するせん孔角度 M せん孔長P 込物長 (cm) N=M−P 装薬長 (cm) d せん孔径 (cm) W 最小抵抗線長(装薬長Nの上端と自由面GLまたは
GL1との間の最短距離であって、W1,W2を含む)
(cm) D 自由面GLまたはGL1上に生ずる破壊半径または
間隔長(D=W) (cm) V1自由面GL上に飛石の影響が生ずる範囲における破
壊岩盤体積(V1=W3) (cm3) E 込物長Pと等しくした見かけ上の破壊半径(E=
P) (cm) sinα3 傾斜係数(sinα3=V1/V2=W3
/P3=V/Va) c 発破係数(0.2〜0.5) A 装填される火薬の比重 V 見掛け上の全破壊岩盤体積(V=P2・M) (c
m3) L 安全装薬量(L=sinα3・c・V=sinα3
・c・P2・M) (g) Va 実際上の全破壊岩盤体積(Va=sinα3・P
2・M) (cm3) H 装薬長Nの下端から自由面GLに対する垂直長さ
(H=Msinα) (cm)
GL1との間の最短距離であって、W1,W2を含む)
(cm) D 自由面GLまたはGL1上に生ずる破壊半径または
間隔長(D=W) (cm) V1自由面GL上に飛石の影響が生ずる範囲における破
壊岩盤体積(V1=W3) (cm3) E 込物長Pと等しくした見かけ上の破壊半径(E=
P) (cm) sinα3 傾斜係数(sinα3=V1/V2=W3
/P3=V/Va) c 発破係数(0.2〜0.5) A 装填される火薬の比重 V 見掛け上の全破壊岩盤体積(V=P2・M) (c
m3) L 安全装薬量(L=sinα3・c・V=sinα3
・c・P2・M) (g) Va 実際上の全破壊岩盤体積(Va=sinα3・P
2・M) (cm3) H 装薬長Nの下端から自由面GLに対する垂直長さ
(H=Msinα) (cm)
【手続補正書】
【提出日】平成8年10月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 棒状装薬による爆破の設定方法
【特許請求の範囲】
【数1】 ・・・・・・(5) または、
【数2】 ・・・・・・(5a) によって設定すること、を特徴とする請求項8に記載の
棒状装薬による爆破の設定方法。
棒状装薬による爆破の設定方法。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、火薬を使用して
岩盤を爆破する工事を施工する設定方法に関し、より詳
言すれば、火薬の装填すなわち装薬について、一点集中
装薬方式でなく、自由面GLに対して所望のせん孔角度
α、せん孔長M、せん孔径d及び装薬長Nと込物長Pと
を備えた棒状装薬方式による爆破設定方法に関する。
岩盤を爆破する工事を施工する設定方法に関し、より詳
言すれば、火薬の装填すなわち装薬について、一点集中
装薬方式でなく、自由面GLに対して所望のせん孔角度
α、せん孔長M、せん孔径d及び装薬長Nと込物長Pと
を備えた棒状装薬方式による爆破設定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の士地開発は、人里から離れた未開
の原野や山林を対象とすることが多かったため、爆破か
ら生ずる被害例えば飛石事故などをあまり考慮せず、大
雑把に破壊効率を上げることでほとんど問題を生じるこ
とがなかった。
の原野や山林を対象とすることが多かったため、爆破か
ら生ずる被害例えば飛石事故などをあまり考慮せず、大
雑把に破壊効率を上げることでほとんど問題を生じるこ
とがなかった。
【0003】しかしながら、近年に至り、地球上におけ
る人類の繁殖が進んで、人里に近い所または市街地で地
盤の爆破を施工することが多くなるのに伴なって、従来
の爆破効率を上げるだけの爆破工事では、飛石などによ
る人身事故や家屋その他の構造物の破壊が頻発するよう
になった。
る人類の繁殖が進んで、人里に近い所または市街地で地
盤の爆破を施工することが多くなるのに伴なって、従来
の爆破効率を上げるだけの爆破工事では、飛石などによ
る人身事故や家屋その他の構造物の破壊が頻発するよう
になった。
【0004】そこで、それらの飛石事故を回避して安全
を確保するために、装填されるべき火薬の量を減らすこ
とが先決とされた。しかしながら、無暗に火薬量を減ら
したのでは、今度は破壊の能率まで損なわれ、工事が進
展しない。従って、自由面上に飛石が生じるおそれのな
い範囲内における最大の火薬量で、安全と能率の双方を
充足させた合理的な爆破工事を施工することが望まれる
ようになった。
を確保するために、装填されるべき火薬の量を減らすこ
とが先決とされた。しかしながら、無暗に火薬量を減ら
したのでは、今度は破壊の能率まで損なわれ、工事が進
展しない。従って、自由面上に飛石が生じるおそれのな
い範囲内における最大の火薬量で、安全と能率の双方を
充足させた合理的な爆破工事を施工することが望まれる
ようになった。
【0005】そのような事情から、安全と能率の双方を
考慮した爆破設定方法として、従来、いわゆるハウザー
の公式が周知である。このハウザーの公式は、火薬を岩
盤内の1点に集中して装薬する場合において、発破係数
をc=0.25〜0.45、火薬と自由面間の最短距離
を最小抵抗線長Wとすれば、装薬量Lを、 L=c×W3 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(10) の関係で設定すれば、安全かつ能率的である、とするも
のである。
考慮した爆破設定方法として、従来、いわゆるハウザー
の公式が周知である。このハウザーの公式は、火薬を岩
盤内の1点に集中して装薬する場合において、発破係数
をc=0.25〜0.45、火薬と自由面間の最短距離
を最小抵抗線長Wとすれば、装薬量Lを、 L=c×W3 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(10) の関係で設定すれば、安全かつ能率的である、とするも
のである。
【0006】そこで、このハウザーの公式を以下に検討
してみると、自由面上の破壊半径Dを最小抵抗線長Wと
等しく、W=Dとして考えた場合に、火薬の爆破によっ
て破壊される岩盤体積の形状が逆円錐形となるので、円
錐の体積を求める公式から、逆円錐形に破壊される岩盤
の体積Vbは、 Vb=W3 である。従って、前記(10)式は、 L=c×Vb・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(10) に置き換えて表示することもできる。
してみると、自由面上の破壊半径Dを最小抵抗線長Wと
等しく、W=Dとして考えた場合に、火薬の爆破によっ
て破壊される岩盤体積の形状が逆円錐形となるので、円
錐の体積を求める公式から、逆円錐形に破壊される岩盤
の体積Vbは、 Vb=W3 である。従って、前記(10)式は、 L=c×Vb・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(10) に置き換えて表示することもできる。
【0007】このL=c×Vbの関係式は、装薬量Lが
安全範囲の数値であるためには、その装薬量によって破
壊されるであろう岩盤体積Vbの発破係数c=0.25
〜0.45倍の範囲内における数値を安全な装薬量Lと
して設定して施工せよ、という意味を表したものであ
る。
安全範囲の数値であるためには、その装薬量によって破
壊されるであろう岩盤体積Vbの発破係数c=0.25
〜0.45倍の範囲内における数値を安全な装薬量Lと
して設定して施工せよ、という意味を表したものであ
る。
【0008】しかしながら、このハウザーの公式は、一
点集中装薬方式、つまり、装薬量Lを体積のある実体と
して考えず、体積を無視した1点としてみる一点集中装
薬方式に適応するものである。
点集中装薬方式、つまり、装薬量Lを体積のある実体と
して考えず、体積を無視した1点としてみる一点集中装
薬方式に適応するものである。
【0009】これに対して、実際の爆破工事では棒状装
薬方式、すなわち、孔内に装填される火薬の実体は、あ
る長さHと径dとを持った孔に、ある長さすなわち装薬
長(H−W)と径dとを持った体積物体として存在す
る。ここにWは最小抵抗線長である。
薬方式、すなわち、孔内に装填される火薬の実体は、あ
る長さHと径dとを持った孔に、ある長さすなわち装薬
長(H−W)と径dとを持った体積物体として存在す
る。ここにWは最小抵抗線長である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従って、この棒状装薬
方式による爆破に必要な装薬量Lを、ハウザーの公式を
使って算出すると、実際とはかけ離れた量が算出され、
甚だ危険である。例えば、せん孔径d=25mmに火薬
径25mmのダイナマイトを使用して岩盤の破砕を行な
う場合に、前記ハウザーの公式で装薬量Lを算出すれ
ば、発破係数c=0.25、最小抵抗線W=2mとし
て、L=cW3=0.25×23=2(kg)となる。
この量は、仮に、一本当りの薬径25mm、薬長165
mm、重量100gのダイナマイトであるとすれば、2
0本必要とされ、それらのダイナマイトを2mの長さの
孔に入れるとすると、約12.5本で孔口に達し、残り
の7.5本は孔内に入れることができない。従って、こ
の装薬量Lの数値では、せん孔径dを上記の数値よりも
大きく、少くとも80乃至100mm以上に設定せねば
危険であることが推定されるが、前記ハウザーの公式で
は、そのせん孔径dを算出することができない。
方式による爆破に必要な装薬量Lを、ハウザーの公式を
使って算出すると、実際とはかけ離れた量が算出され、
甚だ危険である。例えば、せん孔径d=25mmに火薬
径25mmのダイナマイトを使用して岩盤の破砕を行な
う場合に、前記ハウザーの公式で装薬量Lを算出すれ
ば、発破係数c=0.25、最小抵抗線W=2mとし
て、L=cW3=0.25×23=2(kg)となる。
この量は、仮に、一本当りの薬径25mm、薬長165
mm、重量100gのダイナマイトであるとすれば、2
0本必要とされ、それらのダイナマイトを2mの長さの
孔に入れるとすると、約12.5本で孔口に達し、残り
の7.5本は孔内に入れることができない。従って、こ
の装薬量Lの数値では、せん孔径dを上記の数値よりも
大きく、少くとも80乃至100mm以上に設定せねば
危険であることが推定されるが、前記ハウザーの公式で
は、そのせん孔径dを算出することができない。
【0011】棒状装薬方式による爆破工事では、従来、
実際には、装薬量Lをハウザーの公式L=cW3の変形
式、すなわち、W3をDWHに置き換えて、 L=cDWH・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(11) によって算出している。ここで、 c:発破係数 D:自由面GL上における破壊半径 W:最小抵抗線長 H:せん孔長 である。
実際には、装薬量Lをハウザーの公式L=cW3の変形
式、すなわち、W3をDWHに置き換えて、 L=cDWH・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(11) によって算出している。ここで、 c:発破係数 D:自由面GL上における破壊半径 W:最小抵抗線長 H:せん孔長 である。
【0012】ところで、(11)式において、破壊半径
Dと最小抵抗線長Wの長さをアンバランスに設定するこ
とは、安全上甚だ危険であるので、双方の値は互いに等
しいか、または、大略等しい関係、すなわち、 W=DまたはW≒D・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(12) に設定することが条件となる。
Dと最小抵抗線長Wの長さをアンバランスに設定するこ
とは、安全上甚だ危険であるので、双方の値は互いに等
しいか、または、大略等しい関係、すなわち、 W=DまたはW≒D・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(12) に設定することが条件となる。
【0013】しかしながら、この(11)式及び(1
2)式を使用しても、それらの式は、やはり、いずれも
棒状装薬方式に必須なせん孔径dとは無関係であって、
せん孔径dを他の要素と関連的に正確に決めることがで
きない。
2)式を使用しても、それらの式は、やはり、いずれも
棒状装薬方式に必須なせん孔径dとは無関係であって、
せん孔径dを他の要素と関連的に正確に決めることがで
きない。
【0014】この点に関し、従来は、経験則から、せん
孔径dは最小抵抗線長Wの1/45に設定するように教
えている(1981年4月10日森北出版株式会社発行
のRグスタファソン原著「新しい発破技術」第60頁参
照)。社団法人全国火薬類保安協会もほぼ上記に準じて
はいるものの、許容値を拡大して、「平均的な発破の場
合、最小抵抗線はせん孔径の30〜60倍とされてい
る」と指導している。これを言い換えれば、つまり、
「せん孔径dは最小抵抗線長Wの1/30〜1/60」
ということである(平成3年1月通商産業省立地公害局
編、社団法人全国火薬類保安協会発行「火薬類保安教本
シリーズ17」第24頁参照)。この関係を具体的に示
すと、仮にせん孔径を3cmに設定した場合に、最小抵
抗線長Wが90cmから180cmの範囲の数値が設定
可能となり、最小抵抗線長Wが人身事故に直結する数値
であるにしてはあまりにも曖昧であり、危険である。
孔径dは最小抵抗線長Wの1/45に設定するように教
えている(1981年4月10日森北出版株式会社発行
のRグスタファソン原著「新しい発破技術」第60頁参
照)。社団法人全国火薬類保安協会もほぼ上記に準じて
はいるものの、許容値を拡大して、「平均的な発破の場
合、最小抵抗線はせん孔径の30〜60倍とされてい
る」と指導している。これを言い換えれば、つまり、
「せん孔径dは最小抵抗線長Wの1/30〜1/60」
ということである(平成3年1月通商産業省立地公害局
編、社団法人全国火薬類保安協会発行「火薬類保安教本
シリーズ17」第24頁参照)。この関係を具体的に示
すと、仮にせん孔径を3cmに設定した場合に、最小抵
抗線長Wが90cmから180cmの範囲の数値が設定
可能となり、最小抵抗線長Wが人身事故に直結する数値
であるにしてはあまりにも曖昧であり、危険である。
【0015】何故ならば、爆破工事における最小抵抗線
長Wとは、火薬の上端部と地表との間の最短距離を表示
する数値であって、仮に、この数値が過小であると、飛
石事故が発生して危険であり、逆に、この数値が過大で
あると、地表までの破壊が不足して工事の能率が向上し
ない、という爆破工事施工上の安全と能率の双方が関係
する重大な要素となる数値である。それにも拘らず、従
来におけるせん孔径dと最小抵抗線長Wとの関係が、上
述のように2倍の許容範囲を設けて設定し得るようにあ
いまいであることが、安全上及び能率上の双方から問題
である。
長Wとは、火薬の上端部と地表との間の最短距離を表示
する数値であって、仮に、この数値が過小であると、飛
石事故が発生して危険であり、逆に、この数値が過大で
あると、地表までの破壊が不足して工事の能率が向上し
ない、という爆破工事施工上の安全と能率の双方が関係
する重大な要素となる数値である。それにも拘らず、従
来におけるせん孔径dと最小抵抗線長Wとの関係が、上
述のように2倍の許容範囲を設けて設定し得るようにあ
いまいであることが、安全上及び能率上の双方から問題
である。
【0016】因みに、最近10年間における日本国内に
発生した工事用爆破の事故件数は261件であり、その
うち、爆破から生じた飛石事故は160件、すなわち、
61.3%に達している。
発生した工事用爆破の事故件数は261件であり、その
うち、爆破から生じた飛石事故は160件、すなわち、
61.3%に達している。
【0017】この発明の第1の目的は、従来、信頼に値
する定説が存在せず、一点集中装薬による爆破の設定方
法を変形して使用していた棒状装薬による爆破の設定方
法に関して、飛石事故が生ずるおそれのない安全性とそ
の制約内における最大効率性とを兼備した合理的な棒状
装薬による爆破設定方法を提供することである。
する定説が存在せず、一点集中装薬による爆破の設定方
法を変形して使用していた棒状装薬による爆破の設定方
法に関して、飛石事故が生ずるおそれのない安全性とそ
の制約内における最大効率性とを兼備した合理的な棒状
装薬による爆破設定方法を提供することである。
【0018】この発明の第2の目的は、棒状装薬に固有
の、自由面GLに対するせん孔傾斜角度α≦90゜の相
違から自由面GL上に生ずる破壊力の強弱を傾斜係数と
して把握し、その傾斜係数を安全装薬量Lの設定に関与
させて、棒状装薬独自の安全な爆破設定方法を提供する
ことである。
の、自由面GLに対するせん孔傾斜角度α≦90゜の相
違から自由面GL上に生ずる破壊力の強弱を傾斜係数と
して把握し、その傾斜係数を安全装薬量Lの設定に関与
させて、棒状装薬独自の安全な爆破設定方法を提供する
ことである。
【0019】この発明の第3の目的は、棒状装薬方式に
よる爆破工事を、飛石事故の生じない安全な範囲で、し
かも、最大の爆破効率によって達成するために、従来周
知の関係式から導き出し得なかった棒状装薬に固有のせ
ん孔径dを、他の要素、すなわち、せん孔長M、最小抵
抗線長W、込物長P、装薬長N=M−P、装薬量L、発
破係数c、破壊半径または間隔長Dと、共通の関係式に
よって互いに関連させて正確に設定する方法を提供する
ものである。
よる爆破工事を、飛石事故の生じない安全な範囲で、し
かも、最大の爆破効率によって達成するために、従来周
知の関係式から導き出し得なかった棒状装薬に固有のせ
ん孔径dを、他の要素、すなわち、せん孔長M、最小抵
抗線長W、込物長P、装薬長N=M−P、装薬量L、発
破係数c、破壊半径または間隔長Dと、共通の関係式に
よって互いに関連させて正確に設定する方法を提供する
ものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】この発明による棒状装薬
爆破設定方法は、前記第1及び第2の目的を達するため
に、自由面GLから岩盤に掘削する孔の自由面GLに対
するせん孔角度をα、せん孔長をM、装薬長をN=M−
P、込物長をPとした場合に、最小抵抗線長Wを装薬長
Nの上端と自由面GLとの間の最短距離とする一方、自
由面GL上に生ずる破壊半径またはせん孔間隔長Dを最
小抵抗線長Wと等しくし、それらの最小抵抗線長Wと破
壊半径またはせん孔間隔長D=Wとを基礎にした、自由
面GL上に飛石の影響が生ずる範囲における破壊岩盤体
積V1=W3と、前記込物長Pと、その込物長Pと等し
くした見掛け上の破壊半径E=Pとを基礎にした見掛け
上の破壊岩盤体積V2=P3との割合、すなわち、V1
/V2=W3/P3=sin3αを傾斜係数とし、更
に、その傾斜係数sin3αと、発破係数c=0.2〜
0.5で、見掛け上の全破壊岩盤体積V=P2・Mを制
御して安全装薬量Lを L=sin3α・c・V ・・・・・・・・・・・・・・・・・(1) または、 L=sin3α・c・P2・M ・・・・・・・・・・・・・・・(1a) または、 L=(W3/P3)・c・V ・・・・・・・・・・・・・・・・(1b) または、 L=(W3/P3)・c・P2・M ・・・・・・・・・・・・(1c) によって設定することを特徴とするものである。
爆破設定方法は、前記第1及び第2の目的を達するため
に、自由面GLから岩盤に掘削する孔の自由面GLに対
するせん孔角度をα、せん孔長をM、装薬長をN=M−
P、込物長をPとした場合に、最小抵抗線長Wを装薬長
Nの上端と自由面GLとの間の最短距離とする一方、自
由面GL上に生ずる破壊半径またはせん孔間隔長Dを最
小抵抗線長Wと等しくし、それらの最小抵抗線長Wと破
壊半径またはせん孔間隔長D=Wとを基礎にした、自由
面GL上に飛石の影響が生ずる範囲における破壊岩盤体
積V1=W3と、前記込物長Pと、その込物長Pと等し
くした見掛け上の破壊半径E=Pとを基礎にした見掛け
上の破壊岩盤体積V2=P3との割合、すなわち、V1
/V2=W3/P3=sin3αを傾斜係数とし、更
に、その傾斜係数sin3αと、発破係数c=0.2〜
0.5で、見掛け上の全破壊岩盤体積V=P2・Mを制
御して安全装薬量Lを L=sin3α・c・V ・・・・・・・・・・・・・・・・・(1) または、 L=sin3α・c・P2・M ・・・・・・・・・・・・・・・(1a) または、 L=(W3/P3)・c・V ・・・・・・・・・・・・・・・・(1b) または、 L=(W3/P3)・c・P2・M ・・・・・・・・・・・・(1c) によって設定することを特徴とするものである。
【0021】更に、この発明による棒状装薬爆破設定方
法は、前記第1及び第2の目的を達するために、2自由
面、すなわち、1自由面GL1に対して傾斜角度αの他
の自由面GL2を有する岩盤に掘削する孔であって、そ
の孔を1自由面GL1から前記傾斜角度αに等しいせん
孔角度α、せん孔長M、装薬長N=M−P、込物長Pと
する場合に、最小抵抗線長Wを装薬長Nの上端と1自由
面GL1との間の最短距離とする一方、他の自由面GL
2と前記孔との間隔長Dを最小抵抗線長Wと等しくし、
それらの最小抵抗線長Wと間隔長D=Wとを基礎にし
た、1自由面GL1上に飛石の影響が生ずる範囲におけ
る破壊岩盤体積V1=W3と、前記込物長Pと、その込
物長Pと等しくした見掛け上の間隔長E=Pとを基礎に
した見掛け上の破壊岩盤体積V2=P3と、の割合、す
なわちV1/V2=W3/P3=sin3αを傾斜係数
とし、その傾斜係数sin3αと、発破係数c=0.2
〜0.5で、見掛け上の全破壊岩盤体積V=P2・Mを
制御して安全装薬量Lを L=sin3α・c・V ・・・・・・・・・・・・・・・・・(1) または、 L=sin3α・c・P2・M ・・・・・・・・・・・・・・・(1a) または、 L=(W3/P3)・c・V ・・・・・・・・・・・・・・・(1b) または、 L=(W3/P3)・c・P2・M ・・・・・・・・・・・・(1c) によって設定することを特徴とするものである。
法は、前記第1及び第2の目的を達するために、2自由
面、すなわち、1自由面GL1に対して傾斜角度αの他
の自由面GL2を有する岩盤に掘削する孔であって、そ
の孔を1自由面GL1から前記傾斜角度αに等しいせん
孔角度α、せん孔長M、装薬長N=M−P、込物長Pと
する場合に、最小抵抗線長Wを装薬長Nの上端と1自由
面GL1との間の最短距離とする一方、他の自由面GL
2と前記孔との間隔長Dを最小抵抗線長Wと等しくし、
それらの最小抵抗線長Wと間隔長D=Wとを基礎にし
た、1自由面GL1上に飛石の影響が生ずる範囲におけ
る破壊岩盤体積V1=W3と、前記込物長Pと、その込
物長Pと等しくした見掛け上の間隔長E=Pとを基礎に
した見掛け上の破壊岩盤体積V2=P3と、の割合、す
なわちV1/V2=W3/P3=sin3αを傾斜係数
とし、その傾斜係数sin3αと、発破係数c=0.2
〜0.5で、見掛け上の全破壊岩盤体積V=P2・Mを
制御して安全装薬量Lを L=sin3α・c・V ・・・・・・・・・・・・・・・・・(1) または、 L=sin3α・c・P2・M ・・・・・・・・・・・・・・・(1a) または、 L=(W3/P3)・c・V ・・・・・・・・・・・・・・・(1b) または、 L=(W3/P3)・c・P2・M ・・・・・・・・・・・・(1c) によって設定することを特徴とするものである。
【0022】傾斜係数sin3αを、実際上の全破壊岩
盤体積Va=sin3α・P2・Mと、見掛け上の全破
壊岩盤体積V=P2・Mと、の割合、すなわちVa/V
=Sin3αとすることも可能である。
盤体積Va=sin3α・P2・Mと、見掛け上の全破
壊岩盤体積V=P2・Mと、の割合、すなわちVa/V
=Sin3αとすることも可能である。
【0023】他方において、この発明は、自由面GLか
ら岩盤に掘削する孔の自由面GLに対するせん孔角度α
が、α=90゜の場合に、安全装薬量Lを L=c・P2・M ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1bb) または、上記α=90゜の場合に、装薬長Nの下端から
自由面GLに対する垂直長さHがせん孔長Mと等しくな
り、かつ、込物長Pと最小抵抗線長Wとが等しくなるか
ら、安全装薬量Lを L=c・W2・H ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1bbb) によって設定することを特徴とするものである。
ら岩盤に掘削する孔の自由面GLに対するせん孔角度α
が、α=90゜の場合に、安全装薬量Lを L=c・P2・M ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1bb) または、上記α=90゜の場合に、装薬長Nの下端から
自由面GLに対する垂直長さHがせん孔長Mと等しくな
り、かつ、込物長Pと最小抵抗線長Wとが等しくなるか
ら、安全装薬量Lを L=c・W2・H ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1bbb) によって設定することを特徴とするものである。
【0024】更に、この発明は、1自由面GL1と他の
自由面GL2とを有し、1自由面GL1から孔を掘削
し、かつ、他の自由面GL2からの見掛け上の間隔長E
と込物長Pとの関係が、P<Eの場合に、1自由面GL
1に対して最小抵抗線長Wを有する1自由面爆破の形態
となることを特徴とするものである。
自由面GL2とを有し、1自由面GL1から孔を掘削
し、かつ、他の自由面GL2からの見掛け上の間隔長E
と込物長Pとの関係が、P<Eの場合に、1自由面GL
1に対して最小抵抗線長Wを有する1自由面爆破の形態
となることを特徴とするものである。
【0025】更に、この発明は、1自由面GL1と他の
自由面GL2とを有し、1自由面GL1から孔を掘削
し、かつ、他の自由面GL2からの見掛け上の間隔長E
と込物長Pとの関係が、P>Eの場合に、他の自由面G
L2に対して最小抵抗線長Wを有する1自由面爆破の形
態となることを特徴とするものである。
自由面GL2とを有し、1自由面GL1から孔を掘削
し、かつ、他の自由面GL2からの見掛け上の間隔長E
と込物長Pとの関係が、P>Eの場合に、他の自由面G
L2に対して最小抵抗線長Wを有する1自由面爆破の形
態となることを特徴とするものである。
【0026】更に、この発明は、前記第3の目的、つま
り、棒状装薬に固有のせん孔径dを他の要素と関連させ
て設定するために、棒状装薬においては装薬量Lがせん
孔径αと装薬長M−P=Nとを基礎とする円柱の体積に
対応する量であることに着目し、その円柱の体積を求め
る式を応用して、装薬量Lを L=(π/4)d2(M−P)A ・・・・・・・・・・・・・(2) とする一方、この関係式と前記(0020)(002
1)項に記載の安全装薬量Lの設定式、すなわち、 L=sin3α・c・V ・・・・・・・・・・・・・・・・・(1) または、 L=sin3α・c・P2・M ・・・・・・・・・・・・・・(1a) または、 L=(W3/P3)・c・V ・・・・・・・・・・・・・・・(1b) または、 L=(W3/P3)・c・P2・M ・・・・・・・・・・・・・(1c) とを互いに結合させて、 sin3α・c・V=(π/4)d2(M−P)A ・・・・・(3) または、 sin3α・c・P2・M=(π/4)d2(M−P)A ・・(3a) または、 (W3/P3)・c・V=(π/4)d2(M−P)A ・・・(3b) または、 (W3/P3)・c−P2・M=(π/4)d2(M−P)A ・・・・・・・・・・(3c) の関係式から各要素の数値を関連して設定することを特
徴とするものである。
り、棒状装薬に固有のせん孔径dを他の要素と関連させ
て設定するために、棒状装薬においては装薬量Lがせん
孔径αと装薬長M−P=Nとを基礎とする円柱の体積に
対応する量であることに着目し、その円柱の体積を求め
る式を応用して、装薬量Lを L=(π/4)d2(M−P)A ・・・・・・・・・・・・・(2) とする一方、この関係式と前記(0020)(002
1)項に記載の安全装薬量Lの設定式、すなわち、 L=sin3α・c・V ・・・・・・・・・・・・・・・・・(1) または、 L=sin3α・c・P2・M ・・・・・・・・・・・・・・(1a) または、 L=(W3/P3)・c・V ・・・・・・・・・・・・・・・(1b) または、 L=(W3/P3)・c・P2・M ・・・・・・・・・・・・・(1c) とを互いに結合させて、 sin3α・c・V=(π/4)d2(M−P)A ・・・・・(3) または、 sin3α・c・P2・M=(π/4)d2(M−P)A ・・(3a) または、 (W3/P3)・c・V=(π/4)d2(M−P)A ・・・(3b) または、 (W3/P3)・c−P2・M=(π/4)d2(M−P)A ・・・・・・・・・・(3c) の関係式から各要素の数値を関連して設定することを特
徴とするものである。
【0027】せん孔径dは、(0020)(0021)
項における(3a)式から d=√((4sin3α・c・P2・M)/(π(M−P)A)) ・・・・・・・・・・(4) または、その(4)式に前記(1a)式を代入して、 d=√((4L)/(π(M−P)A)) ・・・・・・・・・(4a) によって設定することができる。
項における(3a)式から d=√((4sin3α・c・P2・M)/(π(M−P)A)) ・・・・・・・・・・(4) または、その(4)式に前記(1a)式を代入して、 d=√((4L)/(π(M−P)A)) ・・・・・・・・・(4a) によって設定することができる。
【0028】込物長Pは、(0020)(0021)項
に記載の(3a)または(3b)の式から
に記載の(3a)または(3b)の式から
【数1】 ・・・・・・(5) または、
【数2】 ・・・・・・(5a) によって設定することができる。
【0029】前記装薬長N=M−Pは、(0027)項
に記載の(4)式から、 N=(4sin3α・c・P2・M)/(πd2A) ・・・・(6) または、(4a)式から N=(4L)/(πd2A) ・・・・・・・・・・・・・・・(6a) によって設定することができる。
に記載の(4)式から、 N=(4sin3α・c・P2・M)/(πd2A) ・・・・(6) または、(4a)式から N=(4L)/(πd2A) ・・・・・・・・・・・・・・・(6a) によって設定することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】まず、図1乃至図5は、いずれも
1自由面GLを対象にした棒状装薬爆破の設定方法を示
し、そのうち、図1は1自由面GLに対するせん孔角度
αが90゜の場合、図3は75゜の場合、図4は60゜
の場合、図5は45゜の場合を順次例示して、せん孔角
度αの相違に伴なう各部の構成の変化を関連的に図示し
たものである。
1自由面GLを対象にした棒状装薬爆破の設定方法を示
し、そのうち、図1は1自由面GLに対するせん孔角度
αが90゜の場合、図3は75゜の場合、図4は60゜
の場合、図5は45゜の場合を順次例示して、せん孔角
度αの相違に伴なう各部の構成の変化を関連的に図示し
たものである。
【0031】この発明の理解を容易にするために、まず
最初に、図5で示すせん孔角度45゜の場合における1
自由面棒状装薬爆破の状況から説明する。
最初に、図5で示すせん孔角度45゜の場合における1
自由面棒状装薬爆破の状況から説明する。
【0032】図5において、棒状装薬用の孔は、まず、
自由面GLに対してせん孔角度α=45゜、せん孔長
M、せん孔径dの規模で掘られ、次に、その孔底から装
薬長N=M−Pの分だけ装薬量Lが装填され、装薬長N
の上端から自由面GLまでの間には込物が詰められ、そ
の込物長はPで表示されている。従って、全せん孔長M
は装薬長Nと込物長Pとの和に等しい。
自由面GLに対してせん孔角度α=45゜、せん孔長
M、せん孔径dの規模で掘られ、次に、その孔底から装
薬長N=M−Pの分だけ装薬量Lが装填され、装薬長N
の上端から自由面GLまでの間には込物が詰められ、そ
の込物長はPで表示されている。従って、全せん孔長M
は装薬長Nと込物長Pとの和に等しい。
【0033】さて、ここで、自由面GL上に飛石の危険
が生ずる範囲における破壊岩盤体積は、この装薬量Lに
よって生ずべき全破壊岩盤体積Vaではなくて、最小抵
抗線長W、すなわち、装薬長Nの上端と自由面GLとの
間の最短距離と、自由面GL上に生ずる破壊半径Dとを
基礎にし、しかも、W=Dを条件とした破壊岩盤体積V
1=W3である。
が生ずる範囲における破壊岩盤体積は、この装薬量Lに
よって生ずべき全破壊岩盤体積Vaではなくて、最小抵
抗線長W、すなわち、装薬長Nの上端と自由面GLとの
間の最短距離と、自由面GL上に生ずる破壊半径Dとを
基礎にし、しかも、W=Dを条件とした破壊岩盤体積V
1=W3である。
【0034】更に、ここで注目すべきことは、図5の状
況がせん孔角度α=45゜であるため、最小抵抗線長W
は、込物長Pに対して、 W=sin45゜×P の分だけ短縮されている事実を認識することであり、こ
のことは、仮に、せん孔角度α=90゜(図1参照)の
場合には、最小抵抗線長Wと込物長Pとが等しい関係に
あるものが、図5のせん孔角度α=45゜の場合には、
最小抵抗線長Wが込物長Pよりもsin45゜=0.7
071の分だけ短縮されており、それだけ、図5の状況
は図1の状況よりも飛石の危険性が増大していることを
意味する。
況がせん孔角度α=45゜であるため、最小抵抗線長W
は、込物長Pに対して、 W=sin45゜×P の分だけ短縮されている事実を認識することであり、こ
のことは、仮に、せん孔角度α=90゜(図1参照)の
場合には、最小抵抗線長Wと込物長Pとが等しい関係に
あるものが、図5のせん孔角度α=45゜の場合には、
最小抵抗線長Wが込物長Pよりもsin45゜=0.7
071の分だけ短縮されており、それだけ、図5の状況
は図1の状況よりも飛石の危険性が増大していることを
意味する。
【0035】前項に記載の危険性の認識がなく、かつ、
図1で示すせん孔角度α=90゜の場合に込物長Pと最
小抵抗線長Wの長さが互いに一致することから、せん孔
角度α≠90゜の場合においても最小抵抗線長W=込物
長Pと設定する、と仮定すれば、それは過装薬となり、
飛石事故に見舞われることになる。従って、込物長Pの
3乗=V2は、せん孔角度αを無視した見掛け上の破壊
岩盤体積であって、、これは、せん孔角度α=90゜の
場合にのみ、実際上の破壊岩盤体積V1と一致してW=
P、V1=V2となる(図1参照)が、せん孔角度α≠
90゜の場合(図3、4、5参照)には、見掛け上の破
壊岩盤体積V2と実際上の破壊岩盤体積V1との間に
は、せん孔角度αの傾斜が増大するにつれて、不一致の
割合が拡大され、また、それに応じて飛石の危険度もま
た増大するわけである。
図1で示すせん孔角度α=90゜の場合に込物長Pと最
小抵抗線長Wの長さが互いに一致することから、せん孔
角度α≠90゜の場合においても最小抵抗線長W=込物
長Pと設定する、と仮定すれば、それは過装薬となり、
飛石事故に見舞われることになる。従って、込物長Pの
3乗=V2は、せん孔角度αを無視した見掛け上の破壊
岩盤体積であって、、これは、せん孔角度α=90゜の
場合にのみ、実際上の破壊岩盤体積V1と一致してW=
P、V1=V2となる(図1参照)が、せん孔角度α≠
90゜の場合(図3、4、5参照)には、見掛け上の破
壊岩盤体積V2と実際上の破壊岩盤体積V1との間に
は、せん孔角度αの傾斜が増大するにつれて、不一致の
割合が拡大され、また、それに応じて飛石の危険度もま
た増大するわけである。
【0036】この発明では、最小抵抗線長Wと、破壊半
径D=Wとを基礎にした、自由面GL上に飛石の影響が
生ずる範囲における破壊岩盤体積V1=W3と、込物長
P及びその込物長と等しくした見掛け上の破壊半径E=
Pとを基礎にした見掛け上の破壊岩盤体積V2=P3と
の割合、つまり、V1/V2=W3/P3=sin3α
を傾斜係数とし、この傾斜係数の実数は、せん孔角度α
の変化に伴って(表1)で示すように変化する。
径D=Wとを基礎にした、自由面GL上に飛石の影響が
生ずる範囲における破壊岩盤体積V1=W3と、込物長
P及びその込物長と等しくした見掛け上の破壊半径E=
Pとを基礎にした見掛け上の破壊岩盤体積V2=P3と
の割合、つまり、V1/V2=W3/P3=sin3α
を傾斜係数とし、この傾斜係数の実数は、せん孔角度α
の変化に伴って(表1)で示すように変化する。
【0037】
【表1】
【0038】更に、この発明では、前記傾斜係数sin
3αと、周知の発破係数c=0.2〜0.5で、見掛け
上の全破壊岩盤体積V V=P2・M を制御して安全装薬量Lを設定する。すなわち、安全装
薬量Lと見掛け上の全破壊岩盤体積Vは、 L=sin3α・c・V ・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1) または、 L=sin3α・c・P2・M ・・・・・・・・・・・・・・・(1) または、 L=(W3/P3)・c・V ・・・・・・・・・・・・・・・・(1b) または、 L=(W3/P3)・c・P2・M ・・・・・・・・・・・・・(1c) の関係にある。そして、これらの(1)(1a)(1
b)及び(1c)が、せん孔角度αを視野に入れた棒状
装薬による爆破設定の関係式であり、これらの関係式
は、一点集中装薬による爆破設定式L=c・W3=c・
Vに対応するものである。
3αと、周知の発破係数c=0.2〜0.5で、見掛け
上の全破壊岩盤体積V V=P2・M を制御して安全装薬量Lを設定する。すなわち、安全装
薬量Lと見掛け上の全破壊岩盤体積Vは、 L=sin3α・c・V ・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1) または、 L=sin3α・c・P2・M ・・・・・・・・・・・・・・・(1) または、 L=(W3/P3)・c・V ・・・・・・・・・・・・・・・・(1b) または、 L=(W3/P3)・c・P2・M ・・・・・・・・・・・・・(1c) の関係にある。そして、これらの(1)(1a)(1
b)及び(1c)が、せん孔角度αを視野に入れた棒状
装薬による爆破設定の関係式であり、これらの関係式
は、一点集中装薬による爆破設定式L=c・W3=c・
Vに対応するものである。
【0039】次に、図6乃至図10は、2自由面GL1
とGL2とを対象にした棒状装薬爆破の設定方法を示
す。
とGL2とを対象にした棒状装薬爆破の設定方法を示
す。
【0040】正確な意味からみた真の2自由面爆破と称
し得る形態は、最小抵抗線長Wが装薬長Nの上端から1
自由面GL1に向けて存在すると同時に、それと同長の
最小抵抗線長Wが同一の装薬長Nの上端から他の自由面
GL2に向けて存在する場合にのみ存在し、その場合
は、他の自由面GL2からのせん孔間隔長Eが込物長P
と等しいE=Pの場合にのみ、2つの同長の最小抵抗線
長W1、及びW2(図示せず)が存在し、E≠Pの場
合、つまりE>Pの場合には1自由面GL1に対しての
み最小抵抗線長Wが存在する1自由面爆破の形態とな
り、E<Pの場合には他の自由面GL2に対してのみ最
小抵抗線長Wが存在する1自由面爆破の形態となる。従
って、E=Pの場合のみに生ずる2自由面爆破の形態も
1自由面爆破として設定し、処理して差支えない。
し得る形態は、最小抵抗線長Wが装薬長Nの上端から1
自由面GL1に向けて存在すると同時に、それと同長の
最小抵抗線長Wが同一の装薬長Nの上端から他の自由面
GL2に向けて存在する場合にのみ存在し、その場合
は、他の自由面GL2からのせん孔間隔長Eが込物長P
と等しいE=Pの場合にのみ、2つの同長の最小抵抗線
長W1、及びW2(図示せず)が存在し、E≠Pの場
合、つまりE>Pの場合には1自由面GL1に対しての
み最小抵抗線長Wが存在する1自由面爆破の形態とな
り、E<Pの場合には他の自由面GL2に対してのみ最
小抵抗線長Wが存在する1自由面爆破の形態となる。従
って、E=Pの場合のみに生ずる2自由面爆破の形態も
1自由面爆破として設定し、処理して差支えない。
【0041】本発明によれば、2自由面に近接して設定
される棒状装薬であっても、それらは全て1自由面GL
1に対するせん孔角度αを、1自由面GL1に対する他
の自由面GL2の傾斜角度αに等しくとり、かつ、その
孔のせん孔位置を他の自由面GL2から間隔長Dにおけ
る1自由面GL1上に掘削するものであるものとし、そ
のうち、図6は、1自由面GL1に対するせん孔角度α
が90゜の場合、図8は75゜の場合、図9は60゜の
場合、図10は45゜の場合を順次例示して、せん孔角
度αの相違に伴なう各部の構成の変化を関連的に示した
ものである。
される棒状装薬であっても、それらは全て1自由面GL
1に対するせん孔角度αを、1自由面GL1に対する他
の自由面GL2の傾斜角度αに等しくとり、かつ、その
孔のせん孔位置を他の自由面GL2から間隔長Dにおけ
る1自由面GL1上に掘削するものであるものとし、そ
のうち、図6は、1自由面GL1に対するせん孔角度α
が90゜の場合、図8は75゜の場合、図9は60゜の
場合、図10は45゜の場合を順次例示して、せん孔角
度αの相違に伴なう各部の構成の変化を関連的に示した
ものである。
【0042】この発明の理解を容易にするために、まず
最初に、図10で示す他の自由面GL2の傾斜角度α=
45゜、かつ、1自由面GL1に対するせん孔角度α=
45゜の場合における2自由面棒状装薬爆破の状況から
説明する。
最初に、図10で示す他の自由面GL2の傾斜角度α=
45゜、かつ、1自由面GL1に対するせん孔角度α=
45゜の場合における2自由面棒状装薬爆破の状況から
説明する。
【0043】図10において、棒状装薬用の孔は、ま
ず、1自由面GL1に対して前記傾斜角度α=45゜に
等しいせん孔角度α=45゜、せん孔長M、せん孔径d
によって掘られ、次に、その孔底から装薬長N=M−P
の分だけ装薬量Lが装填され、、装薬長Nの上端から1
自由面GL1までの間には込物が詰められ、その込物長
はPで表示されている。従って、全せん孔長Mは装薬長
Nと込物長Pとの和に等しい。
ず、1自由面GL1に対して前記傾斜角度α=45゜に
等しいせん孔角度α=45゜、せん孔長M、せん孔径d
によって掘られ、次に、その孔底から装薬長N=M−P
の分だけ装薬量Lが装填され、、装薬長Nの上端から1
自由面GL1までの間には込物が詰められ、その込物長
はPで表示されている。従って、全せん孔長Mは装薬長
Nと込物長Pとの和に等しい。
【0044】さて、ここで1自由面GL1上に飛石の危
険が生ずる範囲における破壊岩盤体積は、説明上分かり
やすくするために、2自由面に関係していても、1自由
面における正円錐体または立方体として表示するとすれ
ば、装薬量Lによって生ずべき全破壊岩盤体積Vaでは
なくて、最小抵抗線長W、すなわち、装薬長Nの上端と
1自由面GL1との間の最短距離と、他の自由面GL2
と孔との間隔長Dとを基礎にし、しかも、W=Dを条件
とした破壊岩盤体積V=W3である。
険が生ずる範囲における破壊岩盤体積は、説明上分かり
やすくするために、2自由面に関係していても、1自由
面における正円錐体または立方体として表示するとすれ
ば、装薬量Lによって生ずべき全破壊岩盤体積Vaでは
なくて、最小抵抗線長W、すなわち、装薬長Nの上端と
1自由面GL1との間の最短距離と、他の自由面GL2
と孔との間隔長Dとを基礎にし、しかも、W=Dを条件
とした破壊岩盤体積V=W3である。
【0045】更に、図10の状況がせん孔角度α=45
゜であるため、最小抵抗線長Wは、込物長Pに対して W=sin45゜×P の分だけ短縮されている。このことは、1自由面を対象
にした棒状装薬爆破におけるせん孔角度α=45゜(図
5参照)の場合と同様に、図10の状態は図6の状態
(α=90゜)よりも飛石の危険性が増大していること
を示すものである。
゜であるため、最小抵抗線長Wは、込物長Pに対して W=sin45゜×P の分だけ短縮されている。このことは、1自由面を対象
にした棒状装薬爆破におけるせん孔角度α=45゜(図
5参照)の場合と同様に、図10の状態は図6の状態
(α=90゜)よりも飛石の危険性が増大していること
を示すものである。
【0046】この発明では、上記の2自由面を対象にし
た棒状装薬爆破であっても、前記1自由面を対象にした
棒状装薬爆破と同様に、最小抵抗線長Wと、間隔長D=
Wとを基礎にした、1自由面GL1上に飛石の影響が生
ずる範囲における破壊岩盤体積V1=W3と、込物長P
及びその込物長と等しくした見掛け上の間隔長E=Pと
を基礎にした見掛け上の破壊岩盤体積V2=P3との割
合、つまり、V1/V2=W3/P3=sin3αを傾
斜係数とし、この傾斜係数の実数は、せん孔角度αの変
化に伴なって前記(表1)で示すように変化する。
た棒状装薬爆破であっても、前記1自由面を対象にした
棒状装薬爆破と同様に、最小抵抗線長Wと、間隔長D=
Wとを基礎にした、1自由面GL1上に飛石の影響が生
ずる範囲における破壊岩盤体積V1=W3と、込物長P
及びその込物長と等しくした見掛け上の間隔長E=Pと
を基礎にした見掛け上の破壊岩盤体積V2=P3との割
合、つまり、V1/V2=W3/P3=sin3αを傾
斜係数とし、この傾斜係数の実数は、せん孔角度αの変
化に伴なって前記(表1)で示すように変化する。
【0047】2自由面を対象にした棒状装薬爆破におい
ても、1自由面を対象にした棒状装薬爆破における場合
と同様に、安全装薬量Lは、 L=sin3α・c・V ・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1) または、 L=sin3α・c・P2・M ・・・・・・・・・・・・・・・(1a) または、 L=(W3/P3)・c・V ・・・・・・・・・・・・・・・・(1b) または、 L=(W3/P3)・c・P2・M ・・・・・・・・・・・・・(1c) の関係にある。
ても、1自由面を対象にした棒状装薬爆破における場合
と同様に、安全装薬量Lは、 L=sin3α・c・V ・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1) または、 L=sin3α・c・P2・M ・・・・・・・・・・・・・・・(1a) または、 L=(W3/P3)・c・V ・・・・・・・・・・・・・・・・(1b) または、 L=(W3/P3)・c・P2・M ・・・・・・・・・・・・・(1c) の関係にある。
【0048】なお、図1乃至10において、傾斜係数s
in3αは、前述したV1/V2=W3/P3のほか
に、実際上の全破壊岩盤体積Va=sin3α・P2・
M=W2Hと、見掛け上の全破壊岩盤体積V=P2・M
との割合、すなわち、 sin3α=Va/V=((W2H)/(P2M)) から設定することも可能である。
in3αは、前述したV1/V2=W3/P3のほか
に、実際上の全破壊岩盤体積Va=sin3α・P2・
M=W2Hと、見掛け上の全破壊岩盤体積V=P2・M
との割合、すなわち、 sin3α=Va/V=((W2H)/(P2M)) から設定することも可能である。
【0049】自由面GLから岩盤に掘削する孔の自由面
GLに対するせん孔角度αが、α=90゜の場合には、
安全装薬量Lは L=c・P2・M ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1bb) または、上記α=90゜の場合に、装薬長Nの下端から
自由面GLに対する垂直長さHがせん孔長Mと等しくな
り、かつ、込物長Pと最小抵抗線長Wとが等しくなるか
ら、安全装薬量Lは L=c・W2・H ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1bbb) によって設定することが可能である。
GLに対するせん孔角度αが、α=90゜の場合には、
安全装薬量Lは L=c・P2・M ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1bb) または、上記α=90゜の場合に、装薬長Nの下端から
自由面GLに対する垂直長さHがせん孔長Mと等しくな
り、かつ、込物長Pと最小抵抗線長Wとが等しくなるか
ら、安全装薬量Lは L=c・W2・H ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1bbb) によって設定することが可能である。
【0050】1自由面GL1と他の自由面GL2とを有
し、1自由面GL1から孔を掘削し、かつ、他の自由面
GL2からの見掛け上の間隔長Eと込物長Pとの関係
が、P<Eの場合には、1自由面GL1に対して最小抵
抗線長Wを有する1自由面爆破の形態となる。
し、1自由面GL1から孔を掘削し、かつ、他の自由面
GL2からの見掛け上の間隔長Eと込物長Pとの関係
が、P<Eの場合には、1自由面GL1に対して最小抵
抗線長Wを有する1自由面爆破の形態となる。
【0051】1自由面GL1と他の自由面GL2とを有
し、1自由面GL1から孔を掘削し、かつ、他の自由面
GL2からの見掛け上の間隔長Eと込物長Pとの関係
が、P>Eの場合には、他の自由面GL2に対して最小
抵抗線長Wを有する1自由面爆破の形態となる。
し、1自由面GL1から孔を掘削し、かつ、他の自由面
GL2からの見掛け上の間隔長Eと込物長Pとの関係
が、P>Eの場合には、他の自由面GL2に対して最小
抵抗線長Wを有する1自由面爆破の形態となる。
【0052】次に、棒状装薬による爆破の設定に不可欠
のせん孔径dを他の要素との関連から求める方法につい
て以下に詳述する。
のせん孔径dを他の要素との関連から求める方法につい
て以下に詳述する。
【0053】図1乃至10において、装薬量Lは、せん
孔径d、装薬長N=M−Pを要素とする円柱の体積に対
応する量であることから、 L=(π/4)d2(M−P)A ・・・・・・・・・・・・・(2) という関係式によって設定することもできる。
孔径d、装薬長N=M−Pを要素とする円柱の体積に対
応する量であることから、 L=(π/4)d2(M−P)A ・・・・・・・・・・・・・(2) という関係式によって設定することもできる。
【0054】この発明では、この関係式(2)と前記安
全装薬量Lの設定式、(1)(1a)(1b)及び(1
c)とを互いに結合させて、 sin3a・c・V=(π/4)d2(M−P)A ・・・・・・(3) または、 sin3α・c・P2・M=(π/4)d2(M−P)A ・・・(3a) または、 (W3/P3)・c・V=(π/4)d2(M−P)A ・・・・(3b) または、 (W3/P3)・c・P2 ・M=(π/4)d2 (M−P)A ・・・・・・・・・(3c) を導き出す。
全装薬量Lの設定式、(1)(1a)(1b)及び(1
c)とを互いに結合させて、 sin3a・c・V=(π/4)d2(M−P)A ・・・・・・(3) または、 sin3α・c・P2・M=(π/4)d2(M−P)A ・・・(3a) または、 (W3/P3)・c・V=(π/4)d2(M−P)A ・・・・(3b) または、 (W3/P3)・c・P2 ・M=(π/4)d2 (M−P)A ・・・・・・・・・(3c) を導き出す。
【0055】そして、更に、前記(3a)式から、せん
孔径dを、 d=√((4sin3α・c・P2・M)/(π(M−P)A)) ・・・・・・・・・ (4) または、その(4)式に前記(1a)式を代入して、 d=√((4L)/(π(M−P)A)) ・・・・・・・・・ (4a) によって設定することができる。
孔径dを、 d=√((4sin3α・c・P2・M)/(π(M−P)A)) ・・・・・・・・・ (4) または、その(4)式に前記(1a)式を代入して、 d=√((4L)/(π(M−P)A)) ・・・・・・・・・ (4a) によって設定することができる。
【0056】前記込物長Pは、前記(3a)または(3
b)の変形式
b)の変形式
【数1】 ・・・・・・ (5) または、
【数2】 ・・・・・・ (5a) によって設定することができる。
【0057】更に、装薬長N=M−Pは、前記(4)式
から、 N=(4sin3α・c・P2・M)/(πd2A) ・・・・ (6) または、(4a)式から N=(4L)/(πd2A) ・・・・・・・・・・・・・・・ (6a) によって設定することができる。
から、 N=(4sin3α・c・P2・M)/(πd2A) ・・・・ (6) または、(4a)式から N=(4L)/(πd2A) ・・・・・・・・・・・・・・・ (6a) によって設定することができる。
【0058】
【実施例】まず、せん孔径dを設定する実施例について
以下に述べる。自由面GLに対するせん孔角度α=70
゜、せん孔長M=1600cm、込物長P=752c
m、発破係数c=0.000294、装薬比重A=0.
83とした場合に、傾斜係数(sin70゜)3=0.
93973=0.8298、装薬量L=sin3α・c
・P2・M=0.8298×0.000294×75
2.322×1600=220922.74(g)従っ
て、せん孔径dは、 d=√((4sin3α・c・P2・M)/(π(M−
P)A))≒20cm となる。
以下に述べる。自由面GLに対するせん孔角度α=70
゜、せん孔長M=1600cm、込物長P=752c
m、発破係数c=0.000294、装薬比重A=0.
83とした場合に、傾斜係数(sin70゜)3=0.
93973=0.8298、装薬量L=sin3α・c
・P2・M=0.8298×0.000294×75
2.322×1600=220922.74(g)従っ
て、せん孔径dは、 d=√((4sin3α・c・P2・M)/(π(M−
P)A))≒20cm となる。
【0059】次に、せん孔径d=20cm、せん孔長M
=1600cm、自由面GLに対するせん孔角度α=9
0゜、発破係数c=0.000294、装薬比重A=
0.83とした場合に、傾斜係数(sin90゜)3=
1.0000 装薬量L=sin3α・c−P2・M=1×0.000
294×704.412×1600=233408.8
7(g) 込物長Pは、(5)式から P=704.4cm 最小抵抗線長Wは、 W=P×sin90゜=704.4cm 自由面GL上の破壊半径Dは D=W=704.4cm 装薬長Nの下端から自由面GLに対する垂直高さHは H=sin90゜×M=1600cm 装薬量Nは、 N=M−P=1600−704.4=895.6cm 装薬量Lは、(1a)式から L=sin3α・c・P2・M=1×0.000294
×704.42×1600≒233400(g) または(2)式から L=(π/4)d2(M−P)A=(3.14/4)×
202×(1600−704.4)×0.832≒23
3400(g) と設定することができる。
=1600cm、自由面GLに対するせん孔角度α=9
0゜、発破係数c=0.000294、装薬比重A=
0.83とした場合に、傾斜係数(sin90゜)3=
1.0000 装薬量L=sin3α・c−P2・M=1×0.000
294×704.412×1600=233408.8
7(g) 込物長Pは、(5)式から P=704.4cm 最小抵抗線長Wは、 W=P×sin90゜=704.4cm 自由面GL上の破壊半径Dは D=W=704.4cm 装薬長Nの下端から自由面GLに対する垂直高さHは H=sin90゜×M=1600cm 装薬量Nは、 N=M−P=1600−704.4=895.6cm 装薬量Lは、(1a)式から L=sin3α・c・P2・M=1×0.000294
×704.42×1600≒233400(g) または(2)式から L=(π/4)d2(M−P)A=(3.14/4)×
202×(1600−704.4)×0.832≒23
3400(g) と設定することができる。
【0060】更に、せん孔径d=20cm、せん孔長M
=1600cm、自由面GLに対するせん孔角度α=7
0゜、発破係数c=0.000294、装薬比重A=
0.83とした場合に、 傾斜係数(sin70゜)3=0.93973=0.8
298 装薬量L=sin3α・c・P2・M≒220900
(g) 込物長Pは、(5)式から P=752.3cm 最小抵抗線長Wは、 W=sin70゜×P=0.9397×752.3=7
06.9cm 自由面GL上の破壊半径Dは D=W=706.9cm 装薬長Nの下端から自由面GLに対する垂直高さHは H=sin70゜×M=0.9397×1600=15
03.5cm 装薬量Nは、 N=M−P=1600−752.3=847.7cm 装薬量Lは、(1a)式から L=sin3α・c・P2・M=0.8298×0.0
00294×752.32×1600≒220900
(g) または(2)式から L=(π/4)d2(M−P)A=(3.14/4)×
202×(1600−752.3)×0.83≒220
900(g) と設定することができる。
=1600cm、自由面GLに対するせん孔角度α=7
0゜、発破係数c=0.000294、装薬比重A=
0.83とした場合に、 傾斜係数(sin70゜)3=0.93973=0.8
298 装薬量L=sin3α・c・P2・M≒220900
(g) 込物長Pは、(5)式から P=752.3cm 最小抵抗線長Wは、 W=sin70゜×P=0.9397×752.3=7
06.9cm 自由面GL上の破壊半径Dは D=W=706.9cm 装薬長Nの下端から自由面GLに対する垂直高さHは H=sin70゜×M=0.9397×1600=15
03.5cm 装薬量Nは、 N=M−P=1600−752.3=847.7cm 装薬量Lは、(1a)式から L=sin3α・c・P2・M=0.8298×0.0
00294×752.32×1600≒220900
(g) または(2)式から L=(π/4)d2(M−P)A=(3.14/4)×
202×(1600−752.3)×0.83≒220
900(g) と設定することができる。
【0061】そして、せん孔径d=20cm、せん孔長
M=1600cm、自由面GLに対するせん孔角度α=
45゜、発破係数c=0.000294、装薬比重A=
0.83とした場合に、 傾斜係数(sin45゜)3=0.70713=0.3
5354 装薬量L=sin3α・c・P2・M=0.35354
×0.000294×983.22×1600≒160
800(g) 込物長Pは、(5)式から P=983.2cm 最小抵抗線長Wは、 W=sin45゜×P=695.2cm 自由面GL上の破壊半径Dは D=W=695.2cm 装薬長Nの下端から自由面GLに対する垂直高さHは H=sin45゜×M=0.7071×1600=11
31.36cm 装薬量Nは、 N=M−P=1600−983.2=616.8cm 装薬量Lは、(1a)式から L=sin3α・c・P2・M=0.35354×0.
000294×983.22×1600≒160800
(g) または(2)式から L=(π/4)d2(M−P)A=(3.14/4)×
202×(1600−983.2)×0.83≒160
800(g) と設定することができる。
M=1600cm、自由面GLに対するせん孔角度α=
45゜、発破係数c=0.000294、装薬比重A=
0.83とした場合に、 傾斜係数(sin45゜)3=0.70713=0.3
5354 装薬量L=sin3α・c・P2・M=0.35354
×0.000294×983.22×1600≒160
800(g) 込物長Pは、(5)式から P=983.2cm 最小抵抗線長Wは、 W=sin45゜×P=695.2cm 自由面GL上の破壊半径Dは D=W=695.2cm 装薬長Nの下端から自由面GLに対する垂直高さHは H=sin45゜×M=0.7071×1600=11
31.36cm 装薬量Nは、 N=M−P=1600−983.2=616.8cm 装薬量Lは、(1a)式から L=sin3α・c・P2・M=0.35354×0.
000294×983.22×1600≒160800
(g) または(2)式から L=(π/4)d2(M−P)A=(3.14/4)×
202×(1600−983.2)×0.83≒160
800(g) と設定することができる。
【0062】
【発明の効果】この発明は、棒状装薬による爆破の設定
に当り、従来の一点集中装薬による爆破の設定に準じた
方式を改め、棒状装薬に固有の、自由面GLに対するせ
ん孔角度αを上記設定の基準に含めることとし、更に、
それを基礎にして傾斜係数V1/V2=W3/P3=s
in3αを創設し、更に、その傾斜係数と在来から周知
の発破係数cから、安全装薬量LをL=sin3α・c
・P2・M(Pは込物長、Mはせん孔長)で設定するこ
とを創設し、飛石事故の要因となる自由面GL上に生ず
る破壊力の強弱を安全装薬量Lの設定に関与させるよう
にしたので、飛石事故が生ずるおそれのない安全範囲内
における最大の効率をもって合理的に棒状装薬による爆
破を設定することができるようになった。
に当り、従来の一点集中装薬による爆破の設定に準じた
方式を改め、棒状装薬に固有の、自由面GLに対するせ
ん孔角度αを上記設定の基準に含めることとし、更に、
それを基礎にして傾斜係数V1/V2=W3/P3=s
in3αを創設し、更に、その傾斜係数と在来から周知
の発破係数cから、安全装薬量LをL=sin3α・c
・P2・M(Pは込物長、Mはせん孔長)で設定するこ
とを創設し、飛石事故の要因となる自由面GL上に生ず
る破壊力の強弱を安全装薬量Lの設定に関与させるよう
にしたので、飛石事故が生ずるおそれのない安全範囲内
における最大の効率をもって合理的に棒状装薬による爆
破を設定することができるようになった。
【0063】更に、この発明は、従来周知の棒状装薬に
よる爆破を設定する関係式から導き出し得なかった棒状
装薬に固有のせん孔径dを、上記の設定式L=sin3
α・c・P2・Mと円柱の体積を求める式を応用したL
=(π/4)d2・(M−P)Aとの結合によって他の
要素、すなわち、せん孔長M、最小抵抗線長W、込物長
P、装薬長N=M−P、装薬量L、発破係数c、破壊半
径または間隔長D、傾斜係数sin3αなどと関連させ
て正確に設定することが可能となった。
よる爆破を設定する関係式から導き出し得なかった棒状
装薬に固有のせん孔径dを、上記の設定式L=sin3
α・c・P2・Mと円柱の体積を求める式を応用したL
=(π/4)d2・(M−P)Aとの結合によって他の
要素、すなわち、せん孔長M、最小抵抗線長W、込物長
P、装薬長N=M−P、装薬量L、発破係数c、破壊半
径または間隔長D、傾斜係数sin3αなどと関連させ
て正確に設定することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】1自由面GLにおいてせん孔角度α=90゜の
棒状装薬爆破における各部の関連を示す縦断説明図、
棒状装薬爆破における各部の関連を示す縦断説明図、
【図2】図1の平面図、
【図3】1自由面GLにおいてせん孔角度α=75゜の
棒状装薬爆破における各部の関連を示す縦断説明図、
棒状装薬爆破における各部の関連を示す縦断説明図、
【図4】1自由面GLにおいてせん孔角度α=60゜の
棒状装薬爆破における各部の関連を示す縦断説明図、
棒状装薬爆破における各部の関連を示す縦断説明図、
【図5】1自由面GLにおいてせん孔角度α=45゜の
棒状装薬爆破における各部の関連を示す縦断説明図、
棒状装薬爆破における各部の関連を示す縦断説明図、
【図6】2自由面GL1、GL2においてせん孔角度α
=90゜の棒状装薬爆破における各部の関連を示す縦断
説明図、
=90゜の棒状装薬爆破における各部の関連を示す縦断
説明図、
【図7】図6の平面図、
【図8】2自由面GL1、GL2においてせん孔角度α
=75゜の棒状装薬爆破における各部の関連を示す縦断
説明図、
=75゜の棒状装薬爆破における各部の関連を示す縦断
説明図、
【図9】2自由面GL1、GL2においてせん孔角度α
=60゜の棒状装薬爆破における各部の関連を示す縦断
説明図、
=60゜の棒状装薬爆破における各部の関連を示す縦断
説明図、
【図10】2自由面GL1、GL2においてせん孔角度
α=45゜の棒状装薬爆破における各部の関連を示す縦
断説明図、
α=45゜の棒状装薬爆破における各部の関連を示す縦
断説明図、
【符号の説明】 GLまたはGL1 自由面 GL1 1自由面 GL2 他の自由面 α 自由面GLまたはGL1に対するせん孔角度 M せん孔長〔cm〕 P 込物長〔cm〕 N=M−P 装薬長〔cm〕 d せん孔径〔cm〕 W 最小抵抗線長(装薬長Nの上端と自由面GLまたは
GL1との間の最短距離であって、W1、W2を含む) D 自由面GLまたはGL1上に生ずる破壊半径または
間隔長(D=W)〔cm〕 V1自由面GL上に飛石の影響が生ずる範囲における破
壊岩盤体積(V1=W3)〔cm3〕 E 込物長Pと等しくした見かけ上の破壊半径(E=
P)〔cm〕 sin3α 傾斜係数(sin3α=V1/V2=W3
/P3=V/Va) c 発破係数(0.2〜0.5) A 装填される火薬の比重 V 見掛け上の全破壊岩盤体積(V=P2・M)〔cm
3〕 L 安全装薬量(L=sin3α・c・V=sin3α
・c・P2・M)〔g〕 Va 実際上の全破壊岩盤体積(Va=sin3α・P
2・M)〔cm3〕 H 装薬長Nの下端から自由面GLに対する垂直長さ
(H=Msinα)〔cm〕
GL1との間の最短距離であって、W1、W2を含む) D 自由面GLまたはGL1上に生ずる破壊半径または
間隔長(D=W)〔cm〕 V1自由面GL上に飛石の影響が生ずる範囲における破
壊岩盤体積(V1=W3)〔cm3〕 E 込物長Pと等しくした見かけ上の破壊半径(E=
P)〔cm〕 sin3α 傾斜係数(sin3α=V1/V2=W3
/P3=V/Va) c 発破係数(0.2〜0.5) A 装填される火薬の比重 V 見掛け上の全破壊岩盤体積(V=P2・M)〔cm
3〕 L 安全装薬量(L=sin3α・c・V=sin3α
・c・P2・M)〔g〕 Va 実際上の全破壊岩盤体積(Va=sin3α・P
2・M)〔cm3〕 H 装薬長Nの下端から自由面GLに対する垂直長さ
(H=Msinα)〔cm〕
Claims (11)
- 【請求項1】 自由面GLから岩盤に掘削する孔の自由
面GLに対するせん孔角度をα、せん孔長をM、装薬長
をN=M−P、込物長をPとした場合に、 最小抵抗線長Wを装薬長Nの上端と自由面GLとの間の
最短距離とする一方、自由面GL上に生ずる破壊半径D
を最小抵抗線長Wと等しくし、それらの最小抵抗線長W
と破壊半径D=Wとを基礎にした、自由面GL上に飛石
の影響が生ずる範囲における破壊岩盤体積V1 =W3
と、 前記込物長Pと、その込物長Pと等しくした見掛け上の
破壊半径E=Pとを基礎にした見掛け上の破壊岩盤体積
V2 =P3 と、の割合、すなわちV1 /V2 =W3 /P
3 =sinα3 を傾斜係数とし、 その傾斜係数sinα3 と、発破係数c=0.2〜0.
5で、見掛け上の全破壊岩盤体積V=P2 ・Mを制御し
て安全装薬量Lを L=sinα3 ・c・V ・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1) または、 L=sinα3 ・c・P2 ・M ・・・・・・・・・・・・・・・(1a) または、 L=(W3 /P3 )・c・V ・・・・・・・・・・・・・・・・(1b) または、 L=(W3 /P3 )・c・P2 ・M ・・・・・・・・・・・・・(1c) によって設定すること、を特徴とする棒状装薬による爆
破の設定方法。 - 【請求項2】 破壊半径Dをせん孔間隔長Dとした請求
項1に記載の棒状装薬における爆破の設定方法。 - 【請求項3】 2自由面、すなわち、1自由面GL1に
対して傾斜角度αの他の自由面GL2を有する岩盤に掘
削する孔であって、その孔を1自由面GL1から前記傾
斜角度αに等しいせん孔角度α、せん孔長M、装薬長N
=M−P、込物長Pとする場合に、 最小抵抗線長Wを装薬長Nの上端と1自由面GL1との
間の最短距離とする一方、他の自由面GL2と前記孔と
の間隔長Dを最小抵抗線長Wと等しくし、それらの最小
抵抗線長Wと間隔長D=Wとを基礎にした、1自由面G
L1上に飛石の影響が生ずる範囲における破壊岩盤体積
V1 =W3 と、 前記込物長Pと、その込物長Pと等しくした見掛け上の
間隔長E=Pとを基礎にした見掛け上の破壊岩盤体積V
2 =P3 と、の割合、すなわちV1 /V2 =W3 /P3
=sinα3 を傾斜係数とし、 その傾斜係数sinα3 と、発破係数c=0.2〜0.
5で、見掛け上の全破壊岩盤体積V=P2 ・Mを制御し
て安全装薬量Lを L=sinα3 ・c・V ・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1) または、 L=sinα3 ・c・P2 ・M ・・・・・・・・・・・・・・・(1a) または、 L=(W3 /P3 )・c・V ・・・・・・・・・・・・・・・・(1b) または、 L=(W3 /P3 )・c・P2 ・M ・・・・・・・・・・・・・(1c) によって設定すること、を特徴とする棒状装薬による爆
破の設定方法。 - 【請求項4】 傾斜係数sinα3 を、実際上の全破壊
岩盤体積Va =sinα3 ・P2 ・Mと、見掛け上の全
破壊岩盤体積V=P2 ・Mと、の割合、すなわちVa /
V=sinα3とした、ことを特徴とする請求項1また
は3に記載の棒状装薬による爆破の設定方法。 - 【請求項5】 自由面GLから岩盤に掘削する孔の自由
面GLに対するせん孔角度αが、α=90°の場合に、
安全装薬量Lを L=c・P2 ・M ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1bb) または、上記α=90°の場合に、装薬長Nの下端から
自由面GLに対する垂直長さHがせん孔長Mと等しくな
り、かつ、装薬長Pと最小抵抗線長Wとが等しくなるか
ら、安全装薬量Lを L=c・W2 ・H ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1bbb) によって設定すること、を特徴とする請求項1または3
に記載の棒状装薬による爆破の設定方法。 - 【請求項6】 1自由面GL1と他の自由面GL2とを
有し、1自由面GL1から孔を掘削し、かつ、他の自由
面GL2からの見掛け上の間隔長Eと込物長Pとの関係
が、P<Eの場合に、1自由面GL1に対して最小抵抗
線長Wを有する1自由面爆破の形態となること、を特徴
とする請求項3に記載の棒状装薬による爆破の設定方
法。 - 【請求項7】 1自由面GL1と他の自由面GL2とを
有し、1自由面GL1から孔を掘削し、かつ、他の自由
面GL2からの見掛け上の間隔長Eと込物長Pとの関係
が、P>Eの場合に、他の自由面GL2に対して最小抵
抗線長Wを有する1自由面爆破の形態となること、を特
徴とする請求項3に記載の棒状装薬による爆破の設定方
法。 - 【請求項8】 棒状装薬に不可欠なせん孔径dを他の要
素と関連させて設定するために、棒状装薬においては装
薬量Lがせん孔径dと装薬長M−P=Nとを基礎とする
円柱の体積に対応する量であることに着目し、その円柱
の体積を求める式を応用して、装薬量Lを L=(π/4)d2 (M−P)・A ・・・・・・・・・・・・(2) ここで、A=装填された火薬の比重とする一方、この関
係式と前記第1項に記載の安全装薬量Lの設定式、すな
わち、 L=sinα3 ・c・V ・・・・・・・・・・・・・・・・・(1) または、 L=sinα3 ・c・P2 ・M ・・・・・・・・・・・・・・(1a) または、 L=(W3 /P3 )・c・V ・・・・・・・・・・・・・・・(1b) または、 L=(W3 /P3 )・c・P2 ・M ・・・・・・・・・・・・(1c) とを互いに結合させて、 sinα3 ・c・V=(π/4)d2 (M−P)A ・・・・・(3) または、 sinα3 ・c・P2 ・M=(π/4)d2 (M−P)A ・・(3a) または、 (W3 /P3 )・c・V=(π/4)d2 (M−P)A ・・・(3b) または、 (W3 /P3 )・c・P2 ・M=(π/4)d2 (M−P)A ・・・・・・・・・・(3c) の関係式から各要素の数値を関連して設定すること、を
特徴とする請求項1または3に記載の棒状装薬による爆
破の設定方法。 - 【請求項9】 前記せん孔径dを、請求項8における
(3a)式から d=√((4sinα3 ・c・P2 M)/(π(M−P)A)) ・・・・・・・・・・(4) または、その(4)式に前記(1a)式を代入して、 d=√((4L)/(π(M−P)A)) ・・・・・・・・・(4a) によって設定すること、を特徴とする請求項8に記載の
棒状装薬による爆破の設定方法。 - 【請求項10】 前記込物長Pを、請求項8に記載の関
係式(3a)または(3b)の変形式 【数1】 ・・・・・・・・・(5) または、 【数2】 ・・・・・・・・・(5b) によって設定すること、を特徴とする請求項8に記載の
棒状装薬による爆破の設定方法。 - 【請求項11】 前記装薬長N=M−Pを、請求項9に
記載の(4)式から、 N=(4sinα3 ・c・P2 ・M)/(πd2 A) ・・・・(6) または、(4a)式から N=(4L)/(πd2 A) ・・・・・・・・・・・・・・・(6a) によって設定すること、を特徴とする請求項8に記載の
棒状装薬による爆破の設定方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7297333A JPH09113200A (ja) | 1995-10-10 | 1995-10-19 | 棒状装薬による爆破の設定方法 |
US08/639,723 US5650588A (en) | 1995-10-10 | 1996-04-29 | Method for setting blasting employing bar-like charge |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7297333A JPH09113200A (ja) | 1995-10-10 | 1995-10-19 | 棒状装薬による爆破の設定方法 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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