JPH09113150A - アーク炉の排気装置 - Google Patents

アーク炉の排気装置

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JPH09113150A
JPH09113150A JP29379795A JP29379795A JPH09113150A JP H09113150 A JPH09113150 A JP H09113150A JP 29379795 A JP29379795 A JP 29379795A JP 29379795 A JP29379795 A JP 29379795A JP H09113150 A JPH09113150 A JP H09113150A
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JP
Japan
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arc furnace
duct
exhaust
furnace
arc
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JP29379795A
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English (en)
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Takamitsu Yamada
隆光 山田
Kenjiro Matsumoto
健二郎 松本
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IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/20Recycling

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  • Waste-Gas Treatment And Other Accessory Devices For Furnaces (AREA)
  • Refinement Of Pig-Iron, Manufacture Of Cast Iron, And Steel Manufacture Other Than In Revolving Furnaces (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 出鋼時のスプラッシュによる排気口の閉塞を
防止する。 【解決手段】 第1アーク炉Iaと第2アーク炉Ibと
を、互いの排滓口7が同一方向を向いて同一面内に位置
するように並設する。炉蓋2に接続したバイパスダクト
11にて第1アーク炉Ia内と第2アーク炉Ib内とを
連通させ、一方のアーク炉Ia又はIbの高温排ガスを
他方のアーク炉Ib又はIa内に装入されたスクラップ
の予熱に利用できるようにする。両排滓口7の中間位置
に中継ダクト19の先端部19aを開口位置させ、基端
部を集塵ダクト15に接続する。第1アーク炉Iaの排
滓口7と中継ダクト19の先端部19aとの間又は第2
アーク炉Ibの排滓口7と中継ダクト19の先端部19
aとの間に切り換えて接続する排気ダクト22を、移動
装置にて横移動できるように設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はスクラップを溶解し
て製鋼するためのアーク炉の排気装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】製鋼用アーク炉としては、図6に一例を
示す如く、炉底に底部電極3を備えた炉体1の上部に、
炉体1を閉塞する炉蓋2を設け、炉頂となる炉蓋2の中
心部を貫通させて上部電極4を配置し、炉体1内に装入
されたスクラップ(原料)と上部電極4との間にアーク
を発生させ、その高熱を利用してスクラップを溶解して
溶鋼5を作るようにしてあり、且つ炉体1の側壁部(炉
壁部)に、スラグ6を排出させるための排滓口7を設
け、又、排滓口7とは反対側の側壁部に外方へ突出する
ような出鋼口樋8を設けて、該出鋼口樋8の先端部に出
鋼口9を設けると共に、出鋼口樋8の上面部位置に排気
口10を設けた構成とし、炉体1を傾動させて排滓口7
からスラグ6を排出させた後、炉体1を反対側に傾動さ
せて出鋼口9より溶鋼5を出鋼させるようにしたものが
ある。
【0003】上記アーク炉においては、操業を能率よく
行うために、2基を連繋させて運転を行う方式がある。
その一例は図7に示す如く、図6に示したと同様な構成
としてある第1と第2の2基のアーク炉IaとIbを所
要間隔を隔てて配置して、両アーク炉Ia,Ib同士を
その炉蓋2に連結したバイパスダクト11にて連通さ
せ、且つ該バイパスダクト11の中間部に燃焼塔12を
介在設置して、上記バイパスダクト11の燃焼塔上下流
位置にバイパスダンパ13a,13bを設け、一方のア
ーク炉Ia又はIbがスクラップ溶解中であるときは、
該アーク炉内の高温排ガスを他方のアーク炉Ib又はI
a内に導入してスクラップの予熱を行わせるようにして
ある。又、上記燃焼塔12には、ガスクーラー等を介し
て集塵機14へ導くための集塵ダクト15を接続し、更
に、該集塵ダクト15の途中に、アーク炉Ia,Ibの
排気口10にそれぞれ一端を接続した排気ダクト16
a,16bの他端を接続した構成としてある。17は集
塵ダクト15に設けたダンパ、18a,18bは排気ダ
クト16a,16bに設けたダンパを示す。
【0004】上記構成において、第1アーク炉Iaでス
クラップを溶解しているときには、バイパスダンパ13
a,13b、ダンパ18bを開き、ダンパ17、ダンパ
18aを閉じた状態として、第1アーク炉Iaで発生し
た高温の排ガスを、バイパスダクト11を通して燃焼塔
12で未燃分を燃焼させてから第2アーク炉Ibへ導く
ことにより、第2アーク炉Ib内のスクラップを予熱さ
せるようにし、予熱に供した後の排ガスを、排気ダクト
16bから直接排気させて集塵ダクト15へ送るように
し、又、予熱後の排ガスに未燃分がなおも含まれている
場合には、燃焼塔12で排ガスを再度燃焼させてから集
塵ダクト15へ排出させるようにしている。一方、第2
アーク炉Ibでスクラップを溶解させているときには、
上述した操作とは逆の操作を行わせるようにして、第2
アーク炉Ib内で発生した高温の排ガスをバイパスダク
ト11を経て第1アーク炉Ia内に導入し、第1アーク
炉Ia内のスクラップの予熱を行うようにし、第1アー
ク炉Iaと第2アーク炉Ibで交互にスクラップの予
熱、溶解を行わせるようにしてある。なお、燃焼塔を2
基用いる方式もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記アーク
炉Ia,Ibでは、炉蓋2を通して炉体1内に導入され
た排ガスをなるべく下方位置から排出させることによっ
てスクラップの予熱を効果的に行うことができるよう
に、出鋼口樋8の上面部位置に排気口10が設けてある
が、炉体1を傾けて出鋼するときに溶鋼のスプラッシュ
により排気口10が閉塞し易いという問題がある。
【0006】そこで、本発明は、出鋼時のスプラッシュ
による排気口の閉塞を防止することができるようにする
と共に、排ガスによりスクラップを効果的に予熱するこ
とができるようなアーク炉の排気装置を提供しようとす
るものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、炉体に出鋼口と排滓口を備えている第1
アーク炉と第2アーク炉を並設して第1アーク炉内と第
2アーク炉内とを炉蓋に接続したバイパスダクトにて連
通させて、一方のアーク炉の高温排ガスをバイパスダク
トを経て他方のアーク炉内に導入してスクラップの予熱
に利用し、スクラップ予熱後の排気を排気口より排出さ
せるようにしてあるアーク炉の排気装置において、上記
第1アーク炉と第2アーク炉の排滓口が同じ向きとなる
ようにして、両アーク炉の排滓口間に、他端を集塵ダク
トに接続した中継ダクトの一端を上記排滓口の向きと一
致させて開口位置させ、且つ上記第1アーク炉と第2ア
ーク炉の両排滓口側に、第1アーク炉と第2アーク炉の
両排滓口のいずれかと上記中継ダクトの一端に常に接続
できる長さとした排気ダクトを、第1アーク炉と第2ア
ーク炉を結ぶ方向と平行な方向に移動装置で横移動でき
るように配置し、上記排気ダクトを移動させてスクラッ
プ予熱中のアーク炉の排滓口と中継ダクトの一端に排気
ダクトを接続装置にて切り離し自在に接続し、排滓口か
ら炉内ガスを排気して集塵ダクトへ導くようにした構成
とする。
【0008】第1アーク炉でスクラップを溶解するとき
には、排気ダクトを第2アーク炉側へ移動させて、該排
気ダクトの両端の開口部を中継ダクトの一端と第2アー
ク炉の排滓口に接続する。これにより、第1アーク炉で
スクラップの溶解により発生した高温の排ガスは、バイ
パスダクトを通り第2アーク炉に導かれて第2アーク炉
内のスクラップを予熱した後、第2アーク炉の排滓口を
排気口として排気ダクトに排出され、集塵ダクトに導か
れる。第2アーク炉でスクラップを溶解するときには、
排気ダクトを第1アーク炉側へ移動させて、排気ダクト
の両端の開口部を第1アーク炉の排滓口と中継ダクトの
一端に接続する。これにより、第2アーク炉でスクラッ
プの溶解により発生した高温の排ガスは、バイパスダク
トを通り第1アーク炉に導かれて第1アーク炉内のスク
ラップを予熱した後、第1アーク炉の排滓口を排気口と
して排気ダクトに排出され、集塵ダクトに導かれる。
【0009】排気ダクトの切り換えのために、排気ダク
トの移動を自走式の台車で行わせるようにしてもよい。
【0010】又、排気ダクトを、中継ダクトの先端部を
中心に回転できるように構成した場合は、移動装置で横
移動させることなく排気ダクトを回動させて第1アーク
炉の排滓口又は第2アーク炉の排滓口と中継ダクトとの
連通を切り換えることができる。
【0011】更に、排気ダクトの接続装置を、排気ダク
トの開口部の外周に摺動自在に嵌装した接続管と、該接
続管の先端に取り付けた耐熱シール材と、上記接続管の
押引装置とを有する構成とすると、排気ダクトを排滓口
や中継ダクトに対し簡単に着脱でき、確実なシール性が
得られる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0013】図1乃至図3は本発明の実施の一形態を示
すもので、図6に示したと同様な構成としてある第1と
第2の2基のアーク炉IaとIbを所要間隔を隔てて配
置して、各アーク炉Ia内とIb内とを、炉蓋2に端部
を連結したバイパスダクト11で連通させ、且つ該バイ
パスダクト11の途中位置に、第1燃焼塔12aと第2
燃焼塔12bを設置して両燃焼塔12aと12bとの間
にバイパスダンパ13を設け、更に、該各燃焼塔12a
と12bに、ダンパ17aを備えたダクト15aとダン
パ17bを備えたダクト15bを介して集塵ダクト15
を接続し、集塵ダクト15を集塵機14へ導くようにし
てある構成において、各アーク炉IaとIbを、各々の
排滓口7が同一方向に向くように設置し、且つ両排滓口
7間の中央部に、基端を上記集塵ダクト15の途中に接
続した中継ダクト19の一端となる先端部19aを排滓
口7と同じ向きとなるように開口させて位置させると共
に、各排滓口7と中継ダクト19の先端面とがほぼ同一
レベル、同一面となるように位置させる。
【0014】更に、上記各アーク炉IaとIbの排滓口
7及び中継ダクト19の先端部19aが位置する側に、
移動装置としての自走式台車20を、アーク炉Ia,I
bを結ぶ方向と平行な方向に設置したガイドレール21
上を横移動できるように配置し、該台車20上に、全体
を両排滓口7間の距離の1/2の長さ寸法とし且つ両端
部を水平方向に90度屈曲させて両端の開口部22a,
22bが排滓口7と中継ダクト19の先端開口に対面す
るようにした平面コの字状の排気ダクト22を搭載支持
させ、上記台車20を第1アーク炉Ia側に移動するこ
とによって排気ダクト22の開口部22aと22bを第
1アーク炉Iaの排滓口7と中継ダクト19の先端部1
9aに接続装置23を介して接続できるようにすると共
に、上記台車20を第2アーク炉Ib側に移動すること
によって排気ダクト22の開口部22aと22bを第2
アーク炉Ibの排滓口7と中継ダクト19の先端19a
に接続装置23を介して接続できるようにして、排滓口
7を排気口として機能させられるようにする。
【0015】上記排気ダクト22の接続装置23は、図
3に第2アーク炉Ibの排滓口7への適用例を示す如
く、排気ダクト22の両端の開口部22a,22bの外
周に、先端に耐熱シール材28を備えた接続管24を摺
動自在に嵌装し、又、排気ダクト22の端部の上方位置
に、排気ダクト22の端部の管路方向に沿って水平に延
びるガイドレール25を支柱26を介して設置して、該
ガイドレール25に沿って移動できるように係合支持さ
せたサポート部材27に上記接続管24を固定し、且つ
上記サポート部材27と支柱26との間に押引装置とし
ての押引シリンダ29を介装して、該押引シリンダ29
の伸長作動によりサポート部材27を介し接続管24を
押し出すことにより、接続管24の先端の耐熱シール材
28が排滓口7の周縁部に位置する排滓ドア31用のド
アフレーム30に当接させられてシールされることによ
って、排気ダクト22と排滓口7とが連通させられるよ
うにしてある。なお、中継ダクト19の先端部19aに
対しては、先端フランジ19bに接続管24の耐熱シー
ル材28を同様にして当接させられるようにしてある。
【0016】第1アーク炉Iaでスクラップを溶解し、
第2アーク炉Ibにスクラップが装入されているときに
は、第2アーク炉Ib内のスクラップを第1アーク炉I
aで発生した高温の排ガスによって予熱させるようにす
る。この場合、図1及び図2において実線で示す如く、
台車20を第2アーク炉Ib側に移動させ、排気ダクト
22の一端開口部22aを中継ダクト19の先端部19
aに、又、排気ダクト22の他端開口部22bを第2ア
ーク炉Ibの排滓口7にそれぞれ対峙させた状態とし、
排滓口7の排滓ドア31を開けた後、接続装置23によ
って排気ダクト22を中継ダクト19と第2アーク炉I
bに接続して両者を連通させるようにする。この接続装
置23による接続操作は、図3に示す如く、押引シリン
ダ29を伸長させることにより、サポートフレーム27
がガイドレール25に沿い前進して両端部の接続管24
を摺動させ、接続管24の先端の耐熱シール材28を中
継ダクト19の先端フランジ19b及び排滓口7の排滓
ドアフレーム30にそれぞれ当接させることにより行わ
れる。排滓口7に接続するときは、排滓ドア31を開け
て排滓口7を開口させた後に接続管24を前進させてド
アフレーム30に押し付けるようにする。
【0017】上記接続装置23の接続操作により、中継
ダクト19と第2アーク炉Ibとを排気ダクト22を介
して連通状態とした後、ダクト15a,15bのダンパ
17a,17bを閉じ、バイパスダクト11のバイパス
ダンパ13を開いた状態として、第1アーク炉Iaでス
クラップを溶解させると、発生した高温の排ガスがバイ
パスダクト11を通って第2アーク炉Ib内に導かれる
ため、第2アーク炉Ib内に装入されているスクラップ
が高温の排ガスによって予熱されることになる。更に、
第2アーク炉Ib内でスクラップの予熱に使用された後
の排ガスは、排滓口7を排気口として排気ダクト22へ
排出され、該排気ダクト22から中継ダクト19を経由
して集塵ダクト15へ導かれる。なお、バイパスダクト
11を通る排ガス中の未燃分は第1燃焼塔12a及び第
2燃焼塔12bで燃焼させられる。又、スクラップ予熱
後の排ガスに未燃分がある場合には、別の管路等を用い
て一旦燃焼塔12bへ導いてから集塵ダクト15へ導く
ようにする。
【0018】次に、第1アーク炉Iaでのスクラップの
溶解が終了すると、第1アーク炉Iaを傾けて排滓口7
から排滓させた後に、第1アーク炉Iaを反対側へ傾け
て出鋼口から出鋼させる。出鋼が終了して第2アーク炉
Ibでスクラップの溶解を行い第1アーク炉Ia内でス
クラップの予熱を行うときには、図3に示す押引シリン
ダ29を短縮作動させて接続管24を後退させて第2ア
ーク炉Ibの排滓口7及び中継ダクト19の先端から排
気ダクト22を切り離してから図1及び図2において二
点鎖線で示す如く、台車20を第1アーク炉Ia側へ移
動位置させ、排気ダクト22の両端の開口部22a,2
2bを第1アーク炉Iaの排滓口7と中継ダクト19の
先端部19aに接続した状態として、第2アーク炉Ib
でスクラップの溶解により発生した排ガスを、バイパス
ダクト11を通して第1アーク炉Iaへ導いて第1アー
ク炉Ia内のスクラップを予熱させるようにし、更に、
スクラップの予熱に供した後の排ガスを、排滓口7より
排気ダクト20、中継ダクト19を通して集塵ダクト1
5へ導くようにする。このときの排ガスの流れをわかり
易く表わしたのが図4である。
【0019】このように、台車20により排気ダクト2
2を第1アーク炉Ia側と第2アーク炉Ib側に交互に
移動させて、排滓口7と中継ダクト19に対する着脱作
業を第1アーク炉Ia側と第2アーク炉Ib側で交互に
行わせることにより、第1アーク炉Iaと第2アーク炉
Ibで交互にスクラップの予熱、溶解を行わせることが
できる。
【0020】上記において、2基のアーク炉IaとIb
で交互にスクラップの予熱、溶解を行わせる操作がすべ
て自動的に行われる。すなわち、たとえば、第1アーク
炉Iaでスクラップの溶解が行われて出鋼が完了し、第
1アーク炉Iaの炉体1が水平に戻されたことが炉体の
傾斜計等で確認されると、自動的に炉体1の水平ロック
が行われる。水平ロックが行われたことがセンサーで確
認されると、台車20が自動的に第1アーク炉Ia側へ
走行させられて排気ダクト22が第1アーク炉Iaの排
滓口7と中継ダクト19の先端部19aに対向させられ
る。次に、台車20が所定位置に停止させられたことが
検知されると、自動的に接続装置23の押引シリンダ2
9が伸長作動して接続管24を前進させることにより排
気ダクト22を介して第1アーク炉Iaの排滓口7と中
継ダクト19の先端部19aとを連通させるようにす
る。かかる接続が完了したことが確認されると、バイパ
スダクト11のバイパスダンパ13の開、ダクト15
a,15bのダンパ17a,17bの閉操作が自動的に
行われるようにしてある。第2アーク炉Ibでのスクラ
ップ溶解が終了すると、炉体1の水平ロックを解除して
炉体1を傾動させ排滓と出鋼を行わせるが、このとき自
動的に接続装置23の押引シリンダ29を短縮作動させ
て接続管24を後退させて排気ダクト22を第1アーク
炉Iaの排滓口7と中継ダクト19から切り離すと共
に、バイパスダクト13の閉、ダンパ17a,17bの
開操作が自動的に行われ、更に、台車20が第2アーク
炉Ib側へと移動させられる。
【0021】本発明においては、スクラップの予熱に供
した後の排ガスの排気口として、出鋼口9とは離れた反
対側の炉壁部に位置する排滓口7を利用するようにして
あり、この排滓口7は充分大きい開口面積を有している
ので、出鋼時のスプラッシュにより排気口となる排滓口
7が詰まるようなことはない。又、上記排滓口7にスプ
ラッシュが付着したとしても、排滓時に除去することが
できる。更に、上記排滓口7は炉壁部の比較的下部位置
に設けることから、炉蓋2に連結されたバイパスダクト
11を通して導入される排ガスは排滓口7へと流れる間
に有効にスクラップを通過することができ、炉体1に別
個な排気口として余分な開口を設けることなくスクラッ
プを効率よく予熱することができて、有効活用すること
ができる。又、上記排気ダクト22は第1アーク炉Ia
と第2アーク炉Ibで共用することから、排気ダクトの
炉前に占める割合を小さくすることができて有利であ
り、しかも通常リークの多い排滓口7が集塵ダクト15
と通じる所謂吸引口となるので、リーク量の低減を図る
ことができる。更に、排気ダクト22をアーク炉Ia,
Ibの排滓口7や中継ダクト19の先端部19aに対し
て着脱させるために、先端に耐熱シール材28を備えて
排気ダクト22の開口部外周に摺動自在に嵌装させた接
続管24を、押引シリンダ29の伸縮作動で押し引きさ
せるようにしてある接続装置23を用いていることか
ら、着脱操作を簡単に行うことができ、接続時のシール
性を確かなものとすることができる。
【0022】次に、図5は本発明の他の実施の形態を示
すもので、上記実施の形態における排気ダクト22を台
車20で移動させる方式に代えて、排気ダクト22の一
端開口部22aを、中継ダクト19の先端部19aに回
転継手32を介して接続すると共に、該排気ダクト22
の一端開口部22aに、中継ダクト19の先端部19a
の近くに設置した回転駆動装置33を連結できるように
し、該回転駆動装置33の駆動により排気ダクト22が
一端開口部22aを中心に旋回させられるようにして、
他端開口部22bが第1アーク炉Ia又は第2アーク炉
Ibのいずれかの排滓口7に選択的に接続させられるよ
うにしたものである。なお、接続装置23は、排気ダク
ト22の排滓口7への接続部となる他端開口部22bの
みに装備させるようにする。
【0023】図5に示すような構成とした場合には、回
転駆動装置33により排気ダクト22を第1アーク炉I
a側と第2アーク炉Ib側へ交互に回動変位させて排滓
口7に他端開口部22bを着脱させることにより、上記
実施の形態の場合と同様な作用効果が奏し得られる。
【0024】なお、上記実施の形態では、排気ダクト2
2を横移動させる移動装置として、自走式の台車20を
示したが、台車に代えてスライダーをシリンダ装置でス
ライドさせるようにしてもよく、又、バイパスダクト1
1の途中に2基の燃焼塔12a,12bを設けた場合を
示したが、図7に示すように1基のみとしてもよく、そ
の他本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更
を加え得ることは勿論である。
【0025】
【発明の効果】以上述べた如く、本発明のアーク炉の排
気装置によれば、第1アーク炉内と第2アーク炉内とを
炉蓋に接続したバイパスダクトにて連通させ、一方のア
ーク炉の高温排ガスを他方のアーク炉内に導入してスク
ラップの予熱に利用できるようにしてある構成におい
て、第1アーク炉又は第2アーク炉の排滓口と、他端を
集塵ダクトに接続した中継ダクトとの一端とを、横移動
できるようにした排気ダクトにより交互に接続できるよ
うにして、スクラップを予熱した後の排ガスが排出され
る排気口として開口面積の大きい排滓口を利用できるよ
うにしてあるので、出鋼時のスプラッシュにより排気口
が塞がれてしまうことはなく、しかも排気口として利用
する排滓口は炉壁部の比較的下部位置に設けることか
ら、アーク炉内に導入された排ガスが排滓口へと流れる
間に有効にスクラップを通過でき、したがって、炉体に
別個な排気口として余分な開口を設けることなくスクラ
ップを効率よく予熱することができ、且つ上記排気ダク
トは第1アーク炉と第2アーク炉で共用することから、
排気ダクトの炉前に占める割合を小さくすることができ
て有利であり、又、排気ダクトの移動装置として自走式
台車を用いることにより、自動化に有利であり、更に、
上記排気ダクトを、中継ダクトの一端部を中心に回転で
きるようにした構成とすることにより、横移動装置を用
いることなく、中継ダクトと第1アーク炉又は第2アー
ク炉との連通を切り換えることができ、更に又、排気ダ
クトの接続装置として、先端に耐熱シール材を備えて排
気ダクトの開口部外周に衝動自在に嵌装した接続管と、
該接続管を押し引きする押引装置とを有する接続装置を
用いることによって、排気ダクトの着脱操作を簡単に行
わせることができると共に、接続時のシール性を確実に
得ることができる等の優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアーク炉の排気装置の実施の一形態を
示す平面図である。
【図2】図1の正面図である。
【図3】図1のIII −III 拡大矢視図である。
【図4】排ガスの流れをわかり易く表わした概要図であ
る。
【図5】本発明の他の実施の形態を示す平面図である。
【図6】製鋼用アーク炉の一例を示す断面図である。
【図7】アーク炉の操業方式の一例を示す概要図であ
る。
【符号の説明】
Ia,Ib アーク炉 1 炉体 2 炉蓋 7 排滓口 9 出鋼口 10 排気口 11 バイパスダクト 15 集塵ダクト 19 中継ダクト 19a 先端部(一端) 20 台車(移動装置) 22 排気ダクト 22a,22b 開口部 23 接続装置 24 接続管 28 耐熱シール材 29 押引シリンダ(押引装置) 33 回転駆動装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炉体に出鋼口と排滓口を備えている第1
    アーク炉と第2アーク炉を並設して第1アーク炉内と第
    2アーク炉内とを炉蓋に接続したバイパスダクトにて連
    通させて、一方のアーク炉の高温排ガスをバイパスダク
    トを経て他方のアーク炉内に導入してスクラップの予熱
    に利用し、スクラップ予熱後の排気を排気口より排出さ
    せるようにしてあるアーク炉の排気装置において、上記
    第1アーク炉と第2アーク炉の排滓口が同じ向きとなる
    ようにして、両アーク炉の排滓口間に、他端を集塵ダク
    トに接続した中継ダクトの一端を上記排滓口の向きと一
    致させて開口位置させ、且つ上記第1アーク炉と第2ア
    ーク炉の両排滓口側に、第1アーク炉と第2アーク炉の
    両排滓口のいずれかと上記中継ダクトの一端に常に接続
    できる長さとした排気ダクトを、第1アーク炉と第2ア
    ーク炉を結ぶ方向と平行な方向に移動装置で横移動でき
    るように配置し、上記排気ダクトを移動させてスクラッ
    プ予熱中のアーク炉の排滓口と中継ダクトの一端に排気
    ダクトを接続装置にて切り離し自在に接続し、排滓口か
    ら炉内ガスを排気して集塵ダクトへ導くようにした構成
    を有することを特徴とするアーク炉の排気装置。
  2. 【請求項2】 排気ダクトを横移動させる移動装置を自
    走式台車とした請求項1記載のアーク炉の排気装置。
  3. 【請求項3】 排気ダクトを横移動させることに代え
    て、排気ダクトの一端開口部を中継ダクトの一端に回転
    自在に取り付けて、該排気ダクトの他端開口部が交互に
    第1アーク炉の排滓口と第2アーク炉の排滓口に接続さ
    れるようにし、且つ上記排気ダクトを回転させるための
    回転駆動装置を装備させた請求項1記載のアーク炉の排
    気装置。
  4. 【請求項4】 排気ダクトの接続装置を、排気ダクトの
    開口部の外周に摺動自在に嵌装した接続管と、該接続管
    の先端に取り付けた耐熱シール材と、上記接続管を押し
    引きする押引装置とからなる構成とする請求項1、2又
    は3記載のアーク炉の排気装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014020664A (ja) * 2012-07-18 2014-02-03 Jfe Mechanical Co Ltd 電気炉の排ガス管
CN109136464A (zh) * 2018-10-30 2019-01-04 中冶京诚工程技术有限公司 一种双工位电弧炉
KR20190042936A (ko) * 2017-10-17 2019-04-25 주식회사 포스코 진공 탈가스 설비 및 이의 작동 방법
CN115351026A (zh) * 2022-08-24 2022-11-18 石门楚晶新材料有限责任公司 一种除尘排渣一体化系统

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