JPH09112708A - 回転シール組立体 - Google Patents

回転シール組立体

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JPH09112708A
JPH09112708A JP8111387A JP11138796A JPH09112708A JP H09112708 A JPH09112708 A JP H09112708A JP 8111387 A JP8111387 A JP 8111387A JP 11138796 A JP11138796 A JP 11138796A JP H09112708 A JPH09112708 A JP H09112708A
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stator
sealing surface
grooves
seal assembly
seal
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JP8111387A
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James F Gardner
ジェームズ・エフ・ガードナー
Matthew D Cunningham
マシュー・ディー・カニンガム
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EG&G Sealol Inc
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16JPISTONS; CYLINDERS; SEALINGS
    • F16J15/00Sealings
    • F16J15/16Sealings between relatively-moving surfaces
    • F16J15/34Sealings between relatively-moving surfaces with slip-ring pressed against a more or less radial face on one member
    • F16J15/3404Sealings between relatively-moving surfaces with slip-ring pressed against a more or less radial face on one member and characterised by parts or details relating to lubrication, cooling or venting of the seal
    • F16J15/3408Sealings between relatively-moving surfaces with slip-ring pressed against a more or less radial face on one member and characterised by parts or details relating to lubrication, cooling or venting of the seal at least one ring having an uneven slipping surface
    • F16J15/3412Sealings between relatively-moving surfaces with slip-ring pressed against a more or less radial face on one member and characterised by parts or details relating to lubrication, cooling or venting of the seal at least one ring having an uneven slipping surface with cavities
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 高圧領域から低圧領域への流体の漏洩を軽減
する、非接触型気体シールを提供する。 【解決手段】 ハウジング102内の高圧領域112か
ら比較的低圧領域114への流体の漏洩を防止する回転
シール組立体100は、該ハウジング内に取り付けられ
且つ中心軸線118と、該中心軸線に対して略半径方向
に伸長する環状の密封面105とを有する第一の部材
と、前記ハウジング内に配置され且つ前記中心軸線に対
して略半径方向に伸長し且つ第一の部材の密封面に対向
する環状の密封面を有する第二の部材とを備えている。
該第二の部材の密封面120は、その周りで円形に配置
された第一の組の溝122と、第二の組の溝124とを
備え、該第二の組の溝が第一の組の溝の半径方向内方に
離間されている。第一及び第二の部材の一方がロータ1
04で、もう一方がステータ106である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、気体シール、より
具体的には、高圧領域を低圧領域から密封する柔軟性の
ある非接触型気体シールに関する。
【0002】
【従来の技術】多くの型式の機械が気体を圧力下で封じ
込めるため非接触型(隙間)シールを使用している。こ
れらの非接触型シールは、回転するシャフトに近接して
一連の歯又はブレードを使用することにより圧力を低下
させる、簡単なラビリンス・シールである。かかる非接
触型シールは、周知であり且つ信頼性が高いが、気体の
漏洩量が多い。典型的に、ラビリンス・シールのブレー
ド先端と、シャフトとの間の隙間は、シャフトの径イン
チ当たり0.001乃至0.002インチ(0.025
4乃至0.0508mm)の範囲にある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ラビリンス・シールの
漏洩量を少なくするため、多くの研究が為されている。
典型的に、従来の研究方式は、漏洩を少なくするための
ブレードの形状の改良(例えば、後方角度付きブレード
の設計)、ステップ・シール、又は、相互に係止するブ
レードの設計を目標とするものである。また、減摩性の
ラビリンス・シールの設計のものも開発されており、特
に、ジェット・エンジンで採用されている。かかる減摩
性シールのブレードは、最初に、ライン間にある隙間を
伴って取り付けられ、次に、機械の回転に伴ってそれ自
体の隙間まで摩耗していく。しかしながら、軸方向への
移動に伴ってロータが半径方向への振動を発生すると、
減摩性シールに三日月状の隙間が生ずることが多く、こ
れにより、漏洩が著しく増大する可能性がある。このた
め、多くの設計の改良にも拘わらず、ラビリンス・シー
ルの漏洩による損失は、依然として著しいエネルギ損で
ある。
【0004】高圧のラビリンス・シールに伴うもう一つ
の重大な問題点は、回転運動力が発生することである。
高圧気体は極めて高密度であるから、ラビリンス・シー
ルは、高圧の気体に対する軸受として機能し始めるが、
実際の機械の軸受との同心性に欠けるため、ロータを不
安定にする傾向がある。最近、この回転運動の励起作用
を軽減すべく顕著な努力が為されている。こうした努力
成果としては、ラビリンスの正面に渦流の遮断部分を形
成し、逆渦流発生部分を設けたり、また、非周方向に流
動する気体をラビリンスの第一の滞留領域内に向けて接
線方向に噴射することが含まれる。その他の研究は、幾
何学的形状を最適化し、また、周方向への気体速度の増
速を遅らせるため、ラビリンス・シール内部に粗面を形
成することに努力するものがある。また、回転運動励起
力を軽減すべく、ハニカム構造のラビリンス・シールも
開発されている。しかしながら、ジェット・エンジン等
に適用するためには、回転運動力の一層の軽減が望まれ
る。
【0005】開発されているもう一つの型式の非接触型
シールは、気体の潤滑面シールである。かかる面シール
の第一の実用例の一つは、ガードナー(Gardne
r)への米国特許第3,499,653号の明細書に開
示されている。このシールにおいて、相対的に回転可能
な密封部材は、作動中に相互の接触が防止され、これに
より、摩擦による密封部材の摩耗及び熱の蓄積を軽減す
る。シール部材を分離させるべくシール部材の面の間に
圧力気体膜が形成される。この気体膜は、一つの密封部
材の密封面の外周に形成された浅い一組みのら旋溝によ
り形成される。これらシール部材が相対的に回転する間
に、該溝により、気体は十分な圧力で内方に付勢(圧
送)されて、密封膜層を形成するのに十分な程度にシー
ル部材を分離させる。
【0006】この型式の気体面シールは、シールの寸法
がシャフト径38.1mm(1.5インチ)乃至シール
の外径381mm(15.0インチ)の範囲内にある、
適用例で良好に利用されている。遠心型気体コンプレッ
サで使用される面シールにおいて、作動圧力1500p
si以下、作動速度152.4m/秒(500フィート
/秒)以下、及び作動温度204.4°C(400°
F)以下の状態が実現されている。かかるシールは、漏
洩量が約1scfm以下であり、厚さ0.080乃至
0.150ミル、及び剛性7−10・lbf/μインチ
の気体膜により作用する。かかるシールにおいて、ステ
ータの密封面に対して平行な位置からロータ面が撓む量
は、典型的に、0.100乃至0.300ミル程度であ
る。
【0007】重要なことは、かかるシールを良好に作用
させるためには、ロータが回転するとき、シール面をそ
の密封面の全体に沿って互いに略平行状態に保たなけれ
ばならないことである。シールの一つの半径方向部分だ
けでも密封面が過度に動いて離れるならば、許容し得な
い程度の漏洩が生じる。密封面が共に動くならば、これ
らの密封面は、互いに接触して、望ましくない程に摩耗
して、また、漏洩の原因となる。このようにして、ステ
ータの密封面は、膜の厚さを保ちつつ、ロータ面の撓み
に従い得ることを要する。
【0008】ロータの密封面を撓ませる因子としては、
ロータの回転に伴う遠心力、半径方向への移動、及び熱
による曲がりが含まれる。シール面内に流れ込む熱エネ
ルギは、ロータの回転角度の2乗に比例し且つシールの
半径の4乗に比例するため、大径のシールにおける熱に
よる曲がりは、極めて大きくなる可能性がある。更に、
ロータの半径が大きいということだけで、これに比例し
て、ロータの密封面の外面における撓みは、所定の撓み
角度に対して大きくなる。また、より高温度の環境に
て、密封部材は、その物理的性質のため、かかる適用例
への採用が制限される低温材料(黒鉛炭素のような材
料)よりも適宜な高温用合金又はセラミックで製造しな
ければならない。しかしながら、金属は、一般に、熱膨
張をより受け易く、その結果、ロータ面がより大きく撓
み且つ円錐状の形状となる。
【0009】上記の特許に開示された型式のシールは、
その所期の環境にて十分に機能するが、密封部材は、現
在、ラビリンス・シールが一般に使用されている、ジェ
ット・エンジンのコンプレット排気口、前置渦流器、又
は後部スラスタのような、より大きい寸法の環境で利用
するのに十分な柔軟性又は応答性を備えていない。こう
した状況にあるとき、ロータ面の速度は、約304.8
m/秒(1000フィート/秒)に達し、また、温度も
537.8°C(1000°F)以上となり、ロータの
密封面が、平行な位置から約3ミルの範囲内でより大き
く動く可能性がある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴、及びその
利点は、以下の説明から明らかになり、また、本発明の
実施により、理解されよう。本発明の目的及び利点は、
特に以下の説明、特許請求の範囲及び添付図面に記載し
た装置により実現することができる。
【0011】上記及びその他の利点を実現し且つ本明細
書に記載した本発明の目的に従い、回転シール組立体に
使用されるステータが提供される。該ステータは、中心
軸線を画成する環状部材と、該環状部材上に設けられ且
つ該中心軸線に対して略半径方向に伸長する密封面とを
備えている。該密封面の周りで円形に第一の組みの溝が
形成され、また、第二の組みの溝が密封面の周りに形成
され且つ該第一の組みの溝の半径方向内方に離間されて
いる。
【0012】本発明の一つの形態によれば、非接触型面
シールの相互接続部が提供され、該相互接続部は、中心
軸線を画成する第一の環状部材を備え、また、該第一の
環状部材は、中心軸線に対して略半径方向に伸長する密
封面を有し、該密封面は、第一の環状部材が回転する間
に、局部的に変形可能である。また、可撓性の第二の環
状部材が第一の環状部材と同軸状に提供される。該第二
の環状部材は、中心軸線に対して略半径方向に伸長し且
つ第一の環状部材の密封面に対して対向して且つ略平行
に伸長する密封面を有している。また、このシールの相
互接続部は、第二の環状部材の密封面に作用する第一の
環状の高圧領域を形成する手段と、第一の高圧領域の半
径方向内方に、第二の環状部材の密封面に作用する第二
の環状の高圧領域を形成する手段とを備えている。これ
ら第一及び第二の環状部材の一方の部材はロータとし、
そのもう一方の部材はステータとし、該ロータが中心軸
線を中心として回転可能であるようにする。該ロータが
所定の半径方向に沿って変形すると、所定の半径に沿っ
た第一及び第二の高圧領域内での圧力分布が変化し、こ
れにより、ステータをこれに応じて変形させ、このた
め、ステータの密封面は、所定の半径に沿った各点にて
ロータの密封面に対して略平行状態を保つ。
【0013】本発明のもう一つの形態によれば、ハウジ
ング内の高圧領域から比較的低圧の領域に流体が漏洩す
るのを防止する回転シール組立体が提供される。この回
転シール組立体は、ハウジング内に取り付けられた第一
の部材であって、中心軸線と、該中心軸線に対して略半
径方向に伸長する環状の密封面とを有する、該第一の部
材と、ハウジング内に配置された第二の部材であって、
中心軸線に対して略半径方向に伸長し且つ第一の部材の
密封面に対向する環状の密封面を有する該第二の部材と
を備えている。該第二の部材の密封面は、その外周に沿
って円形に形成された、第一の組みの溝と、第二の組み
の溝とを備え、該第二の組みの溝は、第一の組みの溝の
半径方向内方に離間されている。該第一の部材及び第二
の部材の一方はロータで、もう一方はステータであり、
該ロータは、中心軸線を中心として回転可能にしてあ
る。ステータ保持組立体がステータをハウジング内で支
持し、また、該ステータ保持組立体がステータを回転し
ないように固着し、また、ステータの密封面をロータの
密封面の方向に付勢する。密封面の間と、第一の組み及
び第二の組みの溝内を加圧流体が流れて、これにより、
密封面の間に気体膜シールを形成する。
【0014】該第二の部材の密封面は、第一の組みの溝
の半径方向内方に配置された第一の堰領域と、第二の組
みの溝の半径方向内方に配置された第二の堰領域とを備
えることが好ましい。また、第二の部材の密封面は、密
封面の間から流体を排出すべく第一の組みの溝の半径方
向内方に配置された流体排出口と、密封面の間に流体を
供給すべく流体排出口から半径方向内方に配置された流
体供給口と、流体排出口と流体供給口との間にて第二の
密封部材の密封面に配置された堰領域とを備えることが
好ましい。
【0015】上記の全体的な説明及び以下の詳細な説明
は、共に、特許請求の範囲に記載した、本発明の真の範
囲の一例であり且つその内容を更に説明することを目的
とするものであると理解する。
【0016】
【発明の実施の形態】
【0017】
【実施例】以下に、幾つかの図面を通じて対応する部品
を同様の参照符号で表示する添付図面に関して、本発明
の現在の好適な実施例を説明する。
【0018】先ず、図1乃至図13を参照しつつ、本発
明の第一の実施例に関して説明する。図1に図示するよ
うに、シール組立体100は、ロータ104及びステー
タ106という二つの密封部材がその内部に取り付けら
れた、ハウジング102を備えている。該ステータ10
6は、ステータ保持組立体108により該ハウジング1
02に固着される。これらのハウジング102、ロータ
104、ステータ106及びステータ保持組立体108
は、環状の形状をしており、図1及びその他の同様の図
面は、こうした要素の頂部分のみを示すものであること
を理解すべきである。該ステータ106は、本発明の範
囲内で、508mm(20インチ)以上の大きさの外径
とすることが考えられる。
【0019】図1に図示するように、該ロータ104
は、中心軸線118を中心として回転し得るように、ハ
ウジング102内に取り付けられている。該ロータ10
4は、中心軸線118に対して略半径方向に伸長する環
状の密封面105を有する。該ロータの密封面105
は、可能であれば、約10乃至15μインチの許容公差
までラッピング処理することが好ましいが、特に、ロー
タの密封面105が回転する機械要素内に直接、摩耗す
る、図1に示すような適用例において、約100μイン
チの大きさの程度の許容公差が許容可能である。ロータ
104、及びステータ106は、ハウジング102内の
高圧領域112(P〔システム〕)を比較的低圧の領域
114(P〔排出〕)から分離する、シールの相互接続
部110にて互いに対向している。
【0020】図2に図示するような、本発明の第一の実
施例によれば、該ステータ106は、中心軸線118を
画成する環状部材116と、該環状部材上に配置され且
つ中心軸線に対して略半径方向に伸長する密封面120
とを備えている。ステータの密封面120は、環状部材
116の内径部分からその外径部分まで伸長している。
ロータの密封面105は、半径方向への伸長及び移動を
考慮するのに十分、環状部分の内径部分及び外径部分に
てステータの密封面120を越えて伸長することが好ま
しい。この追加的な距離は、全体として、両径部分にて
1.5875mm(1/16インチ)の範囲である。
【0021】該ステータ106は、インコネル(Inc
onel)718のような可撓性の金属材料で製造する
ことが好ましい。この材料は、温度が537.8°C
(1000°F)以上となる環境にてステータ106を
使用する場合に特に望ましい。ステータの密封面120
は、適正な密封を期すべく約±0.00508mm
(0.0002インチ)の許容公差まで研磨する必要が
あり、また、当該出願人が所有し、その内容を引用して
本明細書に含めた、1995年1月20日付けで出願さ
れた米国特許出願第08/376,116号の明細書に
開示されたような、厚さの薄い摩擦学的被覆を採用して
摩擦を軽減することもできる。
【0022】適正な可撓性を期すため、ステータの厚さ
は最小にする必要があるが、ステータの軸線対称の斜め
方向剛性が所定の適用例において生ずるロータの撓みに
対応し得る値を越えてはならない。大型の航空宇宙分野
の適用例の場合、従来技術の工業用における剛性の約5
分の1の剛性が必要となり、このため、従来、使用され
るものよりも薄いステータが必要となる。例えば、当該
出願人は、外径243.84mm(9.6インチ)で内
径195.58mm(7.7インチ)のステータの場
合、必要な可撓性を確保するため、その厚さは、約5.
08mm(約0.200インチ)とする必要があると考
える。
【0023】図2に図示するように、密封面120の外
周に沿って第一の組みの溝122が形成されている。ま
た、第二の組みの溝124がステータの密封面120の
外周に沿って円形に形成され且つ上記第一の組みの溝1
22から半径方向内方に離間されている。これらの溝1
22、124は、円弧状であり、また、中心軸線118
の周りでら旋状に形成されることが好ましい。このた
め、溝122又は124の何れも環状部材116と同軸
状ではない。溝122、124の端部は、ステータ10
6の中心軸線118の周りで、互いに7°乃至20°の
角度で離間されることが好ましい。
【0024】上述の外径243.84mm(9.6イン
チ)のステータの場合、各組みの溝は16個の溝を含
み、これらの溝は、隣接する2つの溝から各々、22.
5°の位置に等間隔で配置されている。外側溝122の
各々の曲率半径は、約119.38mm(約4.7イン
チ)である一方、内側溝124の各々の曲率半径は、約
104.14mm(約4.1インチ)である。溝12
2、124の各々は、深さが約0.00762乃至0.
0254mm(約0.0003乃至0.0010イン
チ)であり、最も好ましくは、約0.0127mm(約
0.0005インチ)とする。
【0025】図2に図示するように、ステータ106
は、複数の堰領域を更に備えている。第一の堰領域12
6は、第一の組みの溝122の半径方向内方にて密封面
106に配置されている一方、第二の堰領域128は、
第二の組みの溝124の半径方向内方にて密封面の上に
配置されている。これらの堰領域126、128は、そ
れぞれの溝122、124とを協働して、以下に説明す
るように、シール組立体100が機能する間に、ロータ
104とステータ106との間に薄い流体膜を形成す
る。このようにして、第一の組みの溝122及び第一の
堰領域126は協働して、ステータの密封面120に作
用する環状の高圧領域を形成し、また、第二の組みの溝
124及び第二の堰領域128は協働して、第一の高圧
領域の半径方向内方にてステータの密封面に作用する第
二の環状の高圧領域を形成する。以下に説明するよう
に、溝122、124は、代替的に、半径方向に伸長す
るものとすることも可能である。堰領域126、128
は、平滑なステータの密封面120の一部であり、溝1
22、124の場合のように、凹状には形成されていな
い。
【0026】図2乃至図4に図示するように、流体排出
口は、第一の組みの溝122の半径方向内方にてステー
タの密封面120と連通している。該流体排出口は、ス
テータの密封面120の外周に沿って離間された円弧状
の複数の排出ポケット132を備えている。該ポケット
の各々が、他方のポケットと独立的に作用してステータ
の密封面120から流体を排出し得るよう、円弧状排出
ポケット132の間には、周方向の流れ遮断部分134
が形成されている。排出ポケット132の独立的な作用
により、シール組立体100の作用中、環状部材116
の異なる部分が独立的に反応して、これにより、シール
の柔軟性を向上させることができる。
【0027】排出ポケット132の各々は、環状部材1
16を貫通して環状部材の半径方向内面に達し、低圧領
域114に至る排出導管136に連通している。排出ポ
ケット132及び排出導管136は、ステータの密封面
120から低圧領域114まで自由な流れを許容し得る
ような寸法に設定されている。外径243.84mm
(9.6インチ)のステータの場合、24個の排出ポケ
ット132を設け、その排出ポケットの各々が、深さ約
0.508mm(約0.020インチ)で、幅が約1.
5748mm(約0.062インチ)であり、該排出導
管136の径が、約1.778mm(約0.070イン
チ)であるようにすることが好ましい。勿論、これらを
具体的な寸法、及び上述のその他の寸法は、ステータの
寸法及び具体的な適用例に応じて変更が可能である。
【0028】図2乃至図4に図示するように、流体供給
口は、第一の組みの溝122の半径方向内方にて、ステ
ータの密封面120と連通している。該流体供給口は、
流体排出口の円弧状ポケット132の半径方向内方に
て、ステータの密封面120に沿って離間された円弧状
のポケット138を複数、備えることが好ましい。該流
体供給ポケット138の断面は、流体排出ポケット13
2の断面と同様の寸法とし、また、独立的に作用し得る
ように流体供給ポケットの間に同様に流れ遮断部分13
4が配置される。
【0029】供給ポケット138の各々は、環状部材1
16を通じてポケットから伸長する供給導管140に連
通して、高圧領域112と連通している。図4に図示す
るように、供給導管140は、環状部材116を直線的
に貫通し、ステータの密封面120に対向するラッピン
グ加工した静止密封面142にて、該環状部材から外に
出る。これと代替的に、該供給導管(図18では、参照
符号240で図示)は、環状部材116を通じてその半
径方向外面まで半径方向外方に伸長するようにしてもよ
い。特定の適用例に対応して、該供給導管140の径
は、P〔システム〕の大きさ及び特定の適用例に対応し
て、制限的又は自由であるように寸法決めすることがで
きる。
【0030】図2乃至図4に図示するように、流体排出
口と流体供給口との間でステータの密封面120には、
第三の堰領域130が配置されている。該第三の堰領域
130は、供給ポケット138から排出ポケット132
への直接的な流れを少なくし(但し、その流れを妨害せ
ずに)、また、ポケット132、138が、互いに略独
立的に作用して、これにより、溝122及び堰126の
組み、溝124及び堰128の組みの双方が、それぞれ
互いに独立的に作用することを可能にする。
【0031】半径方向への溝122、124の長さ及び
堰領域126、128、130の幅寸法は、ロータ10
4が非撓み状態にあるとき、ステータの密封面120に
関して正味モーメントが零となるように設定する必要が
あり、こうした寸法は、異なる適用例に応じて変更が可
能である。上述の外径243.84mm(9.6イン
チ)のステータの場合、両方の組みの溝122、124
は、半径方向長さが約13.208mm(約0.52イ
ンチ)であり、また、堰領域126、128、130の
半径方向厚さは、約2.54mm(約0.10インチ)
である。
【0032】図1乃至図4において、溝122、12
4、堰領域126、128、130、流体供給口及び排
出口は、ステータの密封面120に形成された状態で示
してあるが、適用例によっては、これらは、ロータの密
封面105に形成してもよいことを理解すべきである。
このように、本発明の範囲内で、二つの密封部材の何れ
か一方にこれらの要素を配置することが可能である。以
下に説明する図19の適用例において、ロータ104
は、回転機械の一体部分ではなくて、回転機械に独立的
に取り付けられるが、ロータへのこれらの要素の取り付
けは、より容易であると考えられる。
【0033】図5には、ステータ106の周りにおける
流体の流れ及び圧力分布状態が示してある。流れ部分
「A」は、環状部材116の外径部分の高圧領域112
から第一の組みの溝122、第一の堰領域126を横断
して半径方向内方に進み、排出ポケット132に入り、
排出導管136から出て低圧領域114に達する。流れ
部分「B」、「C」は、最初に、高圧領域112にて流
動し始め、供給導管140を通り、供給ポケット138
から出た後に分離する。次に、流れ部分「B」は、第三
の堰領域130を横断して半径方向外方に流れ、流れ部
分「A」と合流して、排出ポケット132に入る。しか
しながら、流れ部分「C」は、第二の組みの溝124を
横断して半径方向内方に進み、第二の堰領域128を横
断し、環状部材116の内径部分を通って低圧領域11
4に達する。第二の組の溝124は、流体を内方に圧送
するから、流れ部分「C」は、典型的に流れ部分「B」
よりも大きい。このため、流れ部分「A」乃至「C」の
全ては、多少重なり合うものの、異なる経路を介して、
高圧領域112から低圧領域114まで流れる。
【0034】また、図5には、作動中にステータ106
に作用する典型的な軸方向への圧力分布状態が示してあ
る。ステータ106の外径部分(図5に図示する頂部
分)にて、P〔システム〕は、ステータの密封面120
に作用する。ステータの密封面120に沿って内方下方
に移動するとき、ステータの密封面に作用する圧力は、
第一のP1〔最大〕まで増大し、この点は、第一の組み
の溝122が終端となり、第一の堰領域126が開始す
る箇所の略位置に配置される。第一の堰領域126に作
用する圧力は、排出ポケット132にてP〔排出〕まで
低下する。流体供給口が自由寸法の供給導管140を含
む場合、第二の堰領域128における圧力は、P〔シス
テム〕に増大し、又は、供給導管が制限的である場合、
該圧力は、P〔システム〕の何パーセントかの圧力まで
増大する。更に内方に動くと、ステータの密封面120
に作用する圧力は、第二の組の溝124が終端となり、
第二の堰領域128が開始する略点にて第二のP2〔最
大〕まで再度増大する。次に、この圧力は、第二の堰領
域128においてP〔排出〕まで低下する。このよう
に、二つの環状の高圧領域が、F1〔純〕及びF2〔純〕
の位置に圧力中心があるステータの密封面120に作用
する。二つのP〔最大〕及びF〔純〕の圧力は、必ずし
も等しくないことを理解すべきである。
【0035】また、ステータ106のラッピング加工し
た静止密封面142に作用する圧力分布も変化する。図
5に図示するように、ステータ106の外径部分におけ
る面取り加工部分から、P〔システム〕圧力は、供給導
管140を経て内方にラッピング加工した静止密封面1
42に作用して、以下に説明するように、ステータの保
持組立体108のステータ・ホルダ146から伸長する
突起154に達する。この圧力は、突起154にてP
〔排出〕まで低下し、該圧力は、環状部材116の内径
部分まで深くラッピング加工した静止密封面142に作
用する。
【0036】図1に図示するように、ステータの保持組
立体108は、ハウジング102に固定状態に固着され
たステータ・ブラケット144と、該ステータ・ブラケ
ットに摺動可能に固着されたステータ・ホルダ146と
を備えている。ステータ・ブラケット144及びステー
タ・ホルダ146の双方は、環状の形状をしている。ス
テータ・ホルダ146の外径部分にて、半円形のスロッ
トに摺動可能に受け入れられ得るように、ステータ・ブ
ラケット144から伸長する少なくとも一つのピン14
5を設けて、ステータ・ホルダ(従って、ステータ10
6)の回転を防止することができる(図19参照)。
【0037】ステータ・ホルダ(従って、ステータ10
6)をロータ104に向けて付勢させるべく、ステータ
・ブラケット144とステータ・ホルダ146との間に
は、ばね148を設けることが好ましい。図1に図示す
るように、該ばね148は、波形ばねとすることが可能
である。これと代替的に、図19に図示するように、ば
ね148′は、コイルばねとしてもよい。ばね148又
は148′は、ステータの密封面120に加わる圧力に
抗して作用する力をステータ106に加えて、これによ
り、ステータの密封面に所望の薄膜を形成するのに適正
な力の平衡状態を形成するのに役立つ。また、ロータが
何らかの理由で異常に長い距離を動く場合、ばね148
又は148′は、ステータ106がロータ104と共に
動くのを可能にし、これにより、シール組立体100の
損傷を防止する。ステータ・ホルダ146とステータ・
ブラケット144との間には、これら二つの要素間の振
動減衰装置として機能し得るように、複数の放射状ばね
部分150が配置される。
【0038】図5に最も良く図示するように、該ステー
タは、ステータの密封面120と反対側にラッピング加
工した静止密封面142を備えており、また、ステータ
・ホルダ146は、ラッピング加工した静止密封面14
2の反対側に第一の面152を備えることが好ましい。
少なくとも一つの突起154がステータ・ホルダ146
の第一の面152から伸長している。該突起154は、
第一の面152に沿って伸長し且つステータのラッピン
グ加工した密封面142に接触するラッピング加工面1
56を有する環状リッジであることが好ましい。ラッピ
ング加工面156及びステータのラッピング加工した密
封面142は、その間にラッピング加工した静止シール
を形成し、ロータ104によりステータが撓んだときで
さえも、このシールからの漏洩は極めて微かである。こ
れらラッピング加工面156、142は、約0.000
254mm(約0.00001インチ)まで平滑にし、
また、摩擦学的被覆を施すことも可能である。
【0039】図1に図示するように、ステータ保持組立
体108は、高圧領域112から低圧領域114への流
体の漏洩を防止すべく第二のシール160を備えてい
る。ステータ・ホルダ146の外周の周りに配置された
放射状ばね部分150に隣接するシールが存在しないた
め、ばね148を保持するステータ・ホルダ146とス
テータ・ブラケット144との間の領域162には、P
〔システム〕圧力が作用する。ステータ・ホルダ146
の放射状伸長部分の両側部にシステム圧力が加わり、圧
力が半径方向に略平衡状態となるようにし、これによ
り、ステータ・ホルダ及びステータ106をロータ10
4の方向に付勢させるのに必要とされるばね148のば
ね力を軽減し得るようにすることが望ましい。このた
め、領域162内の高圧流体が低圧領域114に漏洩す
るのを防止するため、第二のシール160が必要とな
る。
【0040】該第二のシール160は、ステータ・ブラ
ケット144の熱膨張に対応し得るものでなければなら
ず、また、シール・リング・ホルダ146の軸方向への
動きに対応し得るものでなければならない。このよう
に、該第二のシール160は、僅かな抵抗力を作用させ
る一方で、半径方向及び軸方向への多少の動きに対応
し、ロータ104に作用するステータの密封面120の
運動追跡性が悪影響を受けないようにしなければならな
い。
【0041】図1に図示するように、該第二のシール1
60は、中心軸線と同軸状のピストン・リング164で
あることが好ましく、このピストン・リング164は、
ステータ・ホルダ146とステータ・ブラケット144
との間に配置されることが好ましい。該ピストン・リン
グ164は、ステータ・ホルダ146内で環状キャビテ
ィ166内部に配置される。
【0042】より望ましくは、図6乃至図8に図示する
ように、該ピストン・リング164は、該リングの一部
を貫通して中心軸線118の方向に伸長する少なくとも
一つのスロット168を有するばねピストン・リングと
する。周方向への可撓性を提供し、ステータ・ホルダ1
46の熱膨張に対応し得るようにピストン・リング16
4の周りには、3つのスロット166からなる複数組み
のスロットを設けることが可能である。該ピストン・リ
ング164は、718インコネルで製造することが好ま
しい。
【0043】僅かな抵抗力を確実にするため、ピストン
・リング164は、軸方向堰170と、半径方向堰17
2とを含むことが出来る。該軸方向堰170は、ピスト
ン・リング164から軸方向に伸長して、キャビティ1
66の下流側に接触する。このように、該軸方向堰17
0は、圧力流体がピストン・リング164の下流側に作
用して、該ピストン・リングに加わる軸方向への力を平
衡状態にすることを可能にする。該半径方向堰172
は、ピストンリング164から半径方向に伸長して、ピ
ストン・リングの下流側にてステータ・ホルダ146に
接触する。このように、該半径方向堰172は、圧力流
体がピストン・リング164の半径方向内側部に作用し
て、ピストン・リングに加わる半径方向への力を平衡状
態にすることを可能にする。これら両方の堰170、1
72の寸法は、次のように設定する。即ち、特別な適用
例の場合、ステータ106がロータ104の運動を追跡
するのを十分に許容しつつ、漏洩が防止されるような寸
法にする。
【0044】当該出願人は、第二のシール160とし
て、ばねピストン・リングは十分に機能すると考える
が、本発明の範囲内でその他の第二のシールの選択が可
能である。例えば、ピストン・リング164は、リング
を貫通して伸長する単一のスロットを有する膨張型ピス
トン・リングとしてもよい。
【0045】これと代替的に、図9に図示するように、
該第二のシール160は、二つの環状の金属板178、
180の間に挟持された略半径方向に伸長する細いワイ
ヤー毛房176を複数含むブラシ・シール174とする
ことも可能である。該ワイヤー毛房176は、半径方向
から僅かにずらした位置に配置され、適度な剛性を有
し、ロータ104の運動を追跡するステータ106の機
能が悪影響を受けないようにしてある。
【0046】図10に図示するように、第二のシール1
60としてベローズ・シール182を採用してもよい。
該ベローズ・シール182は、中心軸線118と同軸状
であり、また、ステータ・ホルダ146とステータ・ブ
ラケット144との間に配置されたベローズ184を備
えている。該ベローズ184は、通常、溶接によって共
に固着された一連の肉厚の薄い渦巻き状部分で形成され
ている。該べローズ184自体が軸方向に可撓性である
から、ステータ・ホルダ組立体108からばね148を
省略してもよい。ベローズ184は、ステータ106の
適正な運動追跡性を許容するのに十分に小さいばね定数
であるように設計する必要がある。振動減衰装置として
機能し得るように、ベローズ184の外周とステータ・
ブラケット144との間には、一連の放射状ばね部分1
86が配置されている。
【0047】図11乃至図15には、作動中にステータ
がロータの動作を追跡する状態の概略図が示してある。
図11乃至図15のロータ104及びステータ106の
動作の相対的な距離は、明確化のため、誇張して示して
あることを認識すべきである。また、ロータ104及び
ステータ106は、変形するときに僅かに曲がり、半径
方向に多少、湾曲することも理解すべきである。
【0048】図11には、ロータの密封面105及びス
テータの密封面120が平行な方向を向いていることが
示してある。この方向にあるとき、図11に示したステ
ータ106の一部分に加わる純モーメントは零である。
(また、ステータ106に作用する圧力及び力を理解す
るために、図5を再度、参照するとよい)。ロータ10
4が回転すると、ステータ106に形成された溝12
2、124は、流体を内方に圧送して、ロータの密封面
105とステータの密封面120との間に膜を形成す
る。ロータ104が回転していないときでも、ロータ1
04とステータ106との間に少量の流体が流れて面シ
ールを形成し、また、接触を防止することを理解すべき
である。直径243.84mm(9.6インチ)のステ
ータの場合、予想される膜の厚さは、P〔システム〕圧
力が250psiで、温度が537.8°C(1000
°F)の場合、0.005715mm(0.00022
5インチ)であり、膜の剛性は、約8・lbf/μイン
チと考えられる。
【0049】ロータの面105が、図12に図示するよ
うに、反対方向に円錐形となり始めると、上方組みの溝
によって発生される圧力は増大し、下方組みの溝によっ
て発生される圧力は低下する。このため、ステータ10
6の半径方向外側部分には、更なる左方向から右方向へ
の力(図12に図示するように)が作用し、また、ステ
ータの半径方向内側部分には、更なる右方向から左方向
への力が加わる。こうした捩り力は、第一及び第二の圧
力分布の中心に略位置しており(5乃至10ミル以
内)、これらの力は、ロータを図13に示した位置まで
捩る傾向がある時計方向への純曲げモーメントを発生さ
せる。ロータ104及びステータ106の位置は、誇張
して示してあり、また、通常の作動状態のとき、ステー
タの外径部分がステータ・ホルダ146に接触しないよ
うにしなければならないことが理解される。
【0050】分離した二つの圧力分布の中心の位置に略
配置された二つの別個の力を発生させる別個の溝が二組
み、設けられているから、単一組みの溝のみを有する同
様の寸法のステータにより発生されるモーメントよりも
100倍も大きい捩りモーメントが発生される。その理
由は、単一溝の設計の場合、ステータの密封面には、単
一の圧力分布状態しか形成されないからである。ロータ
の位置が少しでも変化すると、略圧力中心の位置(5乃
至10ミル以内)にて力が発生する。このため、単一溝
の設計の場合、上述の直径9.6インチ・ステータによ
り提供される約12.7mm(約0.50インチ)では
なくて、0.127乃至0.254mm(0.005乃
至0.010インチ)の範囲のモーメント・アームとな
る。
【0051】同様に、ロータ105の一部分が、図14
に示すように凸状に円錐形であるならば、ステータを図
15に示した位置に動かす捩り力及び捩りモーメントが
発生する。ロータの面105が、図13及び図15の位
置から図11の位置に戻ると、上述と反対の力及びモー
メントがステータ106に作用して、該ステータを図1
1に示した位置に戻す。図12及び図14に示したロー
タの密封面105及びステータ106の位置は、図示す
る目的のためだけに示したものであり、こうした要素
が、図11の位置から、図13及び図15の位置に動
き、また、図13及び図15の位置から動くことは、二
つの別個の段階として行われるのではなく、略連続的に
行われることを理解すべきである。
【0052】ステータ206の第二の実施例が、図16
乃至図18に示してある。このステータ206の実施例
は、二つの変更を加えた点を除いて、ステータ106の
第一の実施例と同一である。相違点は、先ず、図14に
図示するように、第一及び第二の組みの溝222、22
4は、ら旋状に伸長する溝ではなくて、半径方向に伸長
する溝である点である。ロータが両方向に回転すること
が望ましい場合には、ら旋状溝の設計ではなくて、半径
方向の溝の設計であることが望ましい。この半径方向へ
の溝の設計の一つの不利な点は、ら旋状の溝の設計より
も膜の剛性が小さくなる点である。
【0053】当該出願人は、外径243.84mm
(9.6インチ)の半径方向溝付きステータは、各組み
の溝に24個の溝を含むことを想定している。これらの
半径方向溝は、最適に作用すべく、同一のステータに形
成されるら旋状溝よりも僅かに(0.00127乃至
0.00254mm(0.00005インチ乃至0.0
001インチ))深くすることが可能である。
【0054】ステータ206の第二の実施例とその第一
の実施例との第二の相違点が、図18に示してある。第
二の実施例において、供給導管240は、環状部材を直
線状に貫通して伸長するのではなくて、環状部材116
の外径部分まで半径方向に伸長して、高圧領域112に
連通する。この特徴は、選択随意であり、また、第一の
ステータ106に採用することも可能である。ラッピン
グ加工した静止密封面142に沿って流れる流体によ
り、環状部材116を冷却することが望まれる場合、こ
の第一の実施例の供給導管の設計を採用することが可能
である。かかる冷却を望まない場合、第二の実施例の設
計が採用できる。
【0055】図19には、図1に図示するように、機械
自体の一体要素として設けられるのではなくて、機械の
回転部分に取り付けられた独立的な要素としてロータ3
04が形成された代替的なシール組立体300が示して
ある。図19のこのシール組立体は、図1のシール組立
体よりも回転速度が遅い場合に使用される。可能な場
合、かかる独立的なロータ304を使用すれば、ロータ
の円錐形の形態となり且つ撓む動きを一層正確に制御し
得るという利点が得られる。
【0056】本発明は、その広い形態の点で、図示し且
つ説明した詳細、典型的なシール組立体及び実施例にの
み限定されるものではなく、従って、特許請求の範囲及
びその均等物により確定される本発明の全体的な精神又
は範囲から逸脱せずに、細部の点で変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第二のシールがピストン・リングである、本発
明の第一の実施例によるステータを備えるシール組立体
の断面図である。
【図2】図1のステータの密封面の部分正面図である。
【図3】図2の線III−IIIに沿ったステータの断
面図である。
【図4】図2の線IV−IVに沿ったステータの断面図
である。
【図5】ステータの周りにおける流体の流れ及び圧力分
布状態を示す線図的な側面図である。
【図6】図1のシール組立体に使用されるばねピストン
・リングの正面図である。
【図7】図6のばねピストン・リングの側面図である。
【図8】図6の線XIII−XIIIに沿ったばねピス
トン・リングの断面図である。
【図9】第二のシールがブラシ・シールである、図1の
シール組立体の断面図である。
【図10】第二のシールがベローズ・シールである、図
1のシール組立体の断面図である。
【図11】ステータの密封面に作用する圧力の線図的な
側面図である。
【図12】ステータの密封面に作用する圧力を示す図1
1と同様の線図的な側面図である。
【図13】ステータの密封面に作用する圧力を示す図1
1と同様の線図的な側面図である。
【図14】ステータの密封面に作用する圧力を示す図1
1と同様の線図的な側面図である。
【図15】ステータの密封面に作用する圧力を示す図1
1と同様の線図的な側面図である。
【図16】図1のシール組立体への使用に適した、本発
明の第二の実施例によるステータの密封面の部分正面図
である。
【図17】図16の線XVII−XVIIに沿ったステ
ータの断面図である。
【図18】図16の線XVIII−XVIIIに沿った
ステータの断面図である。
【図19】図1のシール組立体と代替的なシール組立体
の断面図である。
【符号の説明】
100 シール組立体 102 ハウジング 104 ロータ 105 ロータの密
封面 106 ステータ 108 ステータ保
持組立体 110 シールの相互接続部 112 ハウジング
の高圧領域 114 ハウジングの低圧領域 116 環状部材 118 中心軸線 120 ステータの
密封面 122 第一の組みの溝 124 第二の組み
の溝 126 第一の堰領域 128 第二の堰領
域 130 第三の堰領域 132 排出ポケッ
ト 134 流れ遮断部分 136 排出導管 138 供給ポケット 140 供給導管 142 静止密封面 144 ステータ・
ブラケット 145 ピン 146 ステータ・
ホルダ 148 ばね 150 ばね部分 152 ステータ・ホルダの第一の面 154 突起 156 ラッピング
加工面 160 第二のシール 162 領域 164 ピストン・リング 166 環状スペー
ス 168 スロット 170 軸方向堰 172 半径方向堰
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 596061395 50 Sharpe Drive,Cran ston,Rhode Island 02920,United States o f America (72)発明者 マシュー・ディー・カニンガム アメリカ合衆国マサチューセッツ州02347, レイクヴィル,エマーソン・ロード 21

Claims (38)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジング内の高圧領域から比較的低圧
    領域への流体を漏洩を防止する回転シール組立体にし
    て、 前記ハウジング内に取り付けられた第一の部材であっ
    て、中心軸線と、該中心軸線に対して略半径方向に伸長
    する環状の密封面とを有する前記第一の部材と、 前記ハウジング内に配置された第二の部材であって、前
    記中心軸線に対して略半径方向に伸長し且つ前記第一の
    部材の密封面に対向する環状の密封面を有する前記第二
    の部材とを備え、 該第二の部材の密封面は、該部材の周りで円形に配置さ
    れた第一の組みの溝と、第二の組みの溝とを備え、該第
    二の組みの溝が、該第一の組みの溝の半径方向内方に離
    間され、前記第一及び第二の部材の一方がロータで、も
    う一方がステータであり、 該ステータを前記ハウジング内で支持するステータ保持
    組立体を備え、 前記ロータが、前記中心軸線を中心として回転可能であ
    り、 前記ステータ保持組立体が、前記ステータを回転しない
    ように固着し且つ前記ステータの密封面を前記ロータの
    密封面の方向に付勢させ、 圧力流体が前記密封面の間で且つ前記第二の組み及び第
    二の組みの溝の内部を流動し、これにより、前記密封面
    の間に気体膜シールを形成することを特徴とする回転シ
    ール組立体。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のシール組立体にして、
    前記第二の部材の密封面が、前記第一の組みの溝の半径
    方向内方に配置された第一の堰と、前記第二の組みの溝
    の半径方向内方に配置された第二の堰領域とを更に備え
    ることを特徴とするシール組立体。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のシール組立体にして、
    前記第二の部材の密封面が、該密封面の間から流体を排
    出し得るよう、前記第一の組みの半径方向内方に配置さ
    れた流体排出口を更に備えることを特徴とするシール組
    立体。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のシール組立体にして、
    前記流体排出口が、前記第二の部材の密封面に形成され
    た複数の円弧状ポケットを備え、 前記第二の部材が、該第二の部材に形成された複数の排
    出導管を更に備え、 前記ポケットの各々が、対応する一つの排出導管を介し
    て前記低圧領域と連通することを特徴とするシール組立
    体。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載のシール組立体にして、
    前記第二の部材の密封面が、該密封面の間に流体を供給
    し得るよう第一の組みの溝の半径方向内方に配置された
    流体供給口を更に備えることを特徴とするシール組立
    体。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のシール組立体にして、
    前記流体供給口が、前記第二の部材の密封面に形成され
    た複数の円弧状ポケットを備え、前記第二の部材が、該
    第二の部材に形成された複数の供給導管を更に備え、 前記ポケットの各々が、対応する一つの供給導管を介し
    て前記高圧領域と連通することを特徴とするシール組立
    体。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載のシール組立体にして、
    前記第二の部材の密封面が、該密封面の間から流体を排
    出し得るよう、前記第一の組みの溝の半径方向内方に配
    置された流体排出口と、前記密封面の間に流体を供給し
    得るよう、前記流体排出口の半径方向内方に配置された
    流体供給口と、前記流体排出口と前記流体供給口との間
    にて前記第二の部材の密封面上に配置された堰領域とを
    更に備えることを特徴とするシール組立体。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載のシール組立体にして、
    前記ステータ保持組立体が、前記ハウジングに固定状態
    に固着されたステータ・ブラケットと、該ステータ・ブ
    ラケットに摺動可能に固着されたステータ・ホルダを更
    に備え、該ステータ・ブラケットが、中心軸線の方向に
    摺動可能であることを特徴とするシール組立体。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載のシール組立体にして、
    前記ステータ保持組立体が、前記ステータの密封面を前
    記ロータの密封面に向けて付勢させるべく、前記ステー
    タ・ブラケットと前記ステータ・ホルダとの間に配置さ
    れたばねを備えることを特徴とするシール組立体。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載のシール組立体にし
    て、前記ばねがコイルばねであることを特徴とするシー
    ル組立体。
  11. 【請求項11】 請求項9に記載のシール組立体にし
    て、前記ばねが波形ばねであることを特徴とするシール
    組立体。
  12. 【請求項12】 請求項8に記載のシール組立体にし
    て、前記ステータが、前記ステータの密封面に対向する
    ラッピング加工した静止密封面を備え、前記ステータ・
    ホルダが、前記ラッピング加工した静止密封面に対向す
    る第一の面と、該第一の面から伸長して、前記ラッピン
    グ加工した静止密封面に接触し且つその間にラッピング
    加工した面シールを提供する少なくも一つの突起とを備
    えることを特徴とするシール組立体。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載のシール組立体にし
    て、前記突起が環状リッジであることを特徴とするシー
    ル組立体。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載のシール組立体にし
    て、前記環状リッジが前記ステータに接触するラッピン
    グ加工面を有することを特徴とするシール組立体。
  15. 【請求項15】 請求項8に記載のシール組立体にし
    て、前記ステータ保持組立体が、前記高圧領域から前記
    低圧領域への漏洩を防止する第二のシールを備えること
    を特徴とするシール組立体。
  16. 【請求項16】 請求項15に記載のシール組立体にし
    て、前記第二のシールが、前記中心軸線と同軸状のピス
    トン・リングであって、前記ステータ・ホルダと前記ス
    テータ・ブラケットとの間に配置された前記ピストン・
    リングを備えることを特徴とするシール組立体。
  17. 【請求項17】 請求項16に記載のシール組立体にし
    て、前記ピストン・リングが半径方向に向けてその周囲
    の一部に亙って伸長する少なくとも一つのスロットを備
    えることを特徴とするシール組立体。
  18. 【請求項18】 請求項17に記載のシール組立体にし
    て、前記ピストン・リングが半径方向に向けて部分的に
    貫通して伸長する少なくとも一組みのスロットを備える
    ことを特徴とするシール組立体。
  19. 【請求項19】 請求項17に記載のシール組立体にし
    て、前記ピストン・リングが半径方向に向けて部分的に
    貫通して伸長する複数組みのスロットを備えることを特
    徴とするシール組立体。
  20. 【請求項20】 請求項17に記載のシール組立体にし
    て、前記ピストン・リングが半径方向に向けて完全に貫
    通して伸長する単一のスロットを備えることを特徴とす
    るシール組立体。
  21. 【請求項21】 請求項15に記載のシール組立体にし
    て、前記第二のシールが、前記中心軸線と同軸状のブラ
    シ・シールであって、前記ステータ・ホルダと前記ステ
    ータ・ブラケットとの間に配置された前記ブラシ・シー
    ルを備えることを特徴とするシール組立体。
  22. 【請求項22】 請求項21に記載のシール組立体にし
    て、前記ブラシ・シールが、二つの環状部材の間に取り
    付けられた複数の毛房を備え、該毛房が半径方向からず
    らした方向に伸長することを特徴とするシール組立体。
  23. 【請求項23】 請求項15に記載のシール組立体にし
    て、前記第二のシールが前記中心軸線と同軸状のベロー
    ズであって、前記ステータ・ホルダと前記ステータ・ブ
    ラケットとの間に配置された前記ベローズを備えること
    を特徴とするシール組立体。
  24. 【請求項24】 請求項1に記載のシール組立体にし
    て、前記第一の組みの溝及び前記第二の組みの溝内の溝
    の各々が前記中心軸線を中心としてら旋状に伸長するこ
    とを特徴とするシール組立体。
  25. 【請求項25】 請求項1に記載のシール組立体にし
    て、前記第一の組みの溝及び前記第二の組みの溝内の溝
    の各々が前記中心軸線を中心として半径方向に伸長する
    ことを特徴とするシール組立体。
  26. 【請求項26】 回転シール組立体内で使用されるステ
    ータにして、 中心軸線を画成する環状部材と、 該環状部材上に配置され且つ前記中心軸線に対して略半
    径方向に伸長する密封面と、 該密封面の周りに沿って円形に配置された第一の組の溝
    と、 前記密封面の周りで円形に配置され且つ前記第一の組の
    溝の半径方向内方に配置された第二の組の溝とを備える
    ことを特徴とするステータ。
  27. 【請求項27】 請求項26に記載のステータにして、
    前記第一の組の溝の半径方向内方にて前記密封面上に配
    置された第一の堰領域と、前記第二の組の溝の半径方向
    内方にて前記密封面上に配置された第二の堰領域とを更
    に備えることを特徴とするステータ。
  28. 【請求項28】 請求項27に記載のステータにして、
    流体排出口と、前記第一の組の溝の半径方向内方にて前
    記密封面と連通する流体供給口とを更に備えることを特
    徴とするステータ。
  29. 【請求項29】 請求項28に記載のステータにして、
    前記流体排出口が、前記ステータの密封面に形成された
    複数の円弧状ポケットを備え、前記ステータが、複数の
    排出導管を更に備え、該排出導管の各々が前記環状部材
    を貫通して対応するポケットから伸長することを特徴と
    するステータ。
  30. 【請求項30】 請求項28に記載のステータにして、
    前記流体供給口が、前記ステータの密封面に形成された
    複数の円弧状ポケットを備え、前記ステータが、複数の
    供給導管を更に備え、該供給導管の各々が前記環状部材
    を貫通して対応するポケットから伸長することを特徴と
    するステータ。
  31. 【請求項31】 請求項26に記載のステータにして、
    前記環状部材が、半径方向内面と、半径方向外面と、前
    記環状部材を貫通して該半径方向外面から前記密封面ま
    で伸長する少なくとも一つの通路と、前記環状部材を貫
    通して前記密封面から前記半径方向内面まで伸長する少
    なくとも一つの通路とを備えることを特徴とするステー
    タ。
  32. 【請求項32】 請求項26に記載のステータにして、
    前記環状部材が、前記密封面に対向する伸長面と、半径
    方向内面と、前記環状部材を貫通して前記伸長面から前
    記密封面まで伸長する少なくとも一つの通路と、前記環
    状部材を貫通して前記密封面から半径方向内面まで伸長
    する少なくとも一つの通路とを備えることを特徴とする
    ステータ。
  33. 【請求項33】 請求項26に記載のステータにして、
    前記第一の組の溝及び前記第二の組の溝内の溝の各々が
    前記中心軸線の周りでら旋状に伸長することを特徴とす
    るステータ。
  34. 【請求項34】 請求項26に記載のステータにして、
    前記第一の組の溝及び前記第二の組の溝内の溝の各々が
    前記中心軸線を中心として半径方向に伸長することを特
    徴とするステータ。
  35. 【請求項35】 非接触型面シールの相互接触部にし
    て、 中心軸線を画成し且つ該中心軸線に対して略半径方向に
    伸長する密封面を有する第一の環状部材であって、前記
    密封面が前記ロータの回転中に局部的に変形可能である
    前記第一の環状部材と、 前記第一の部材と同軸状の第二の可撓性環状部材であっ
    て、前記中心軸線に対して略半径方向に伸長し、前記第
    一の部材の密封面に対向し且つ該密封面に対して略平行
    である密封面を有する前記第二の可撓性環状部材と、 前記第二の部材の密封面に作用する第一の環状の高圧領
    域を形成する手段と、 前記第一の高圧流域の半径方向内方にて前記第二の部材
    の密封面に作用する第二の環状の高圧領域を形成する手
    段とを備え、 前記第一及び第二の部材の一方がロータで、もう一方が
    ステータであり、該ロータが中心軸線を中心として回転
    可能であり、 これにより、前記ロータが所定の半径に沿って変形する
    ことで、該所定の半径に沿った第一及び第二の高圧流域
    内の圧力分布状態を変化させ、その結果、これに対応し
    て前記ステータを変形させ、前記所定の半径に沿った各
    点にて前記ステータの密封面が前記ロータの密封面に対
    して略平行状態を保つようにしたことを特徴とする非接
    触型面シールの相互接触部。
  36. 【請求項36】 請求項35に記載の非接触型面シール
    の相互接触部にして、前記第一の高圧領域が前記中心軸
    線から前記第一の半径位置に配置された圧力中心を有
    し、前記第二の高圧領域が前記中心軸線から前記第二の
    半径位置に配置された圧力中心を有し、所定の半径に沿
    って前記ロータが変形することにより、前記ステータの
    密封面を付勢させ、前記所定の半径に沿った各点にてロ
    ータの密封面に対して略平行状態を保つ傾向の復帰モー
    メントを発生させ、該復帰モーメントが、前記第一の半
    径と前記第二の半径との差に略等しいモーメント・アー
    ムを有することを特徴とする非接触型面シールの相互接
    触部。
  37. 【請求項37】 請求項35に記載の非接触型面シール
    の相互接触部にして、第一の高圧領域を形成する前記手
    段が、前記第二の部材の密封面の周りで円形に配置され
    た第一の組の溝と、堰領域とを備え、前記第二の高圧流
    域を形成する前記手段が、前記第一の組の溝の半径方向
    内方に離間された前記第二の部材の密封面の周りで円形
    に配置された第二の組の溝と、堰領域とを備えることを
    特徴とする非接触型面シールの相互接触部。
  38. 【請求項38】 ハウジング内の高圧領域から比較的低
    圧領域への流体の漏洩を防止する回転シール組立体にし
    て、 中心軸線を中心として、回転可能に前記ハウジング内に
    取り付けられたロータであって、前記中心軸線に対して
    略半径方向に伸長する環状の密封面を有する前記ロータ
    と、 前記ハウジング内に配置されたステータであって、前記
    中心軸線に対して略半径方向に伸長し且つ前記ロータの
    密封面に対向する環状の密封面を有する前記ステータと
    を備え、 該ステータの密封面が、その周りで円形に配置された第
    一の組の溝と、該第一の組の溝の半径方向内方に配置さ
    れた第一の堰領域と、前記密封面の間から流体を排出し
    得るよう前記第一の堰領域の半径方向内方に配置された
    流体排出ポケットと、該流体排出ポケットの半径方向内
    方に配置された中間堰領域と、前記密封面の間に流体を
    供給し得るように前記中間堰領域の半径方向内方に配置
    された流体供給ポケットと、前記中間堰領域の半径方向
    内方に配置された第二の組の溝と、該第二の組の溝の半
    径方向内方に配置された第二の堰領域と、前記密封面の
    間を流動して該密封面の間に気体膜シールを形成する圧
    力流体とを備えることを特徴とする回転シール組立体。
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