JPH09112622A - 減衰力可変式油圧緩衝器 - Google Patents

減衰力可変式油圧緩衝器

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JPH09112622A
JPH09112622A JP26846095A JP26846095A JPH09112622A JP H09112622 A JPH09112622 A JP H09112622A JP 26846095 A JP26846095 A JP 26846095A JP 26846095 A JP26846095 A JP 26846095A JP H09112622 A JPH09112622 A JP H09112622A
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JP
Japan
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valve
oil chamber
chamber
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pressure
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Application number
JP26846095A
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Inventor
Hiromi Fukuda
博美 福田
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Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】振動,異音の発生を防止し耐久性を向上し、部
品点数の削減をはかるとともに組立性を向上する。 【解決手段】ピストン9に、主通路19を開閉する主弁
18と、該主弁に高圧側の主油室内の圧力を閉方向に作
用させる副油室31と、該副油室内の圧力を所定圧に設
定するパイロット弁35と、設定圧を可変制御するソレ
ノイド44とを備えた減衰力可変式油圧緩衝器6におい
て、主弁18に、主油室7bに開口するとともに弁軸方
向に延びる油圧導入孔21aと、油圧導入孔21aに連
通する分岐室21bから弁軸方向に延び副油室31に開
口する複数の分岐通路20b,20bと、ピストンロッ
ド側主油室7aに連通するとともに油圧導入孔21aに
対向するように弁軸方向に延び分岐室21bに開口する
ピストンロッド側油圧導入孔27とを形成し、分岐室2
1bにボール28を両主油室7a,7bに共通の逆止弁
を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、減衰力を可変制御
できるようにした油圧緩衝器に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車や自動二輪車等の車両に用いられ
る緩衝器では、走行条件等によって減衰力を自由に可変
制御できることが望ましい。
【0003】そこで従来、例えば図5に示す減衰力可変
式油圧緩衝器60が採用されている。この緩衝器60は
以下のように構成されている。シリンダ61内をピスト
ン62により上,下主油室(ピストンロッド側,反ロッ
ド側主油室)63,64に画成し、該ピストン62に形
成された副油室62b内に、上記両油室63,64を連
通する主通路62aを開閉する主弁65を配設する。
【0004】そして上記主弁65に上記副油室62bと
上,下油室63,64とを連通する第1,第2油圧導入
孔65a,65bを形成するとともに、該導入孔内に逆
止弁(ボール)67a,67bを設ける。また上記副油
室62b内の圧力を逃がすパイロット通路62dをパイ
ロット弁66で開閉可能とし、かつ該パイロット弁66
の閉方向付勢力を電磁コイル67で調節可能とする。
【0005】この緩衝器60のピストン62が下降する
圧縮行程では、下油室64の圧力が高くなり、該下油室
64内の圧力が第2油圧導入孔65b,逆止弁67bを
通って副油室62b内に導入される。またピストン62
が上昇する伸長行程では、上油室63の圧力が高くな
り、該上油室63内の圧力が第1油圧導入孔65a,逆
止弁67aを通って副油室62b内に導入される。そし
て該副油室62b内の圧力が、走行条件等に応じて上記
電磁コイル67への通電量を制御することにより設定さ
れたパイロット弁66の閉方向力より高くなると、該パ
イロット弁66がパイロット孔62eを開き、副油室6
2b内の圧力が低下することにより主弁65が開き、作
動油が主弁65と主通路62aの弁座との開隙間を通っ
て流れ、その際に減衰力が発生する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
緩衝器60では、上記逆止弁67a,67bの開状態で
該逆止弁を構成するボールの位置が固定されず、該ボー
ルが作動油の流れによって油圧導入孔内で踊って振動
し、異音が発生するとともに、磨耗により寿命が低下す
るという問題があり、また圧縮側,伸長側専用の逆止弁
が必要であり、部品点数が多いという問題もある。
【0007】またボールを弁座内に載置するだけの構造
であることから、組付け時にボールが脱落し易い等の点
から組立作業性が低いという問題もある。
【0008】本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたもので、開弁時のボール位置を固定して振動,異音
の発生を防止できるとともに耐久性を向上でき、また部
品点数を削減できるとともに組立性を向上できる減衰力
可変式油圧緩衝器を提供することを課題としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、シリ
ンダ内をピストンロッド側主油室と反ロッド側主油室と
に画成するピストンに、該2つの主油室を連通する主通
路を開閉する主弁と、該主弁に高圧側の主油室内の圧力
を閉方向に作用させる副油室と、該副油室と低圧側の主
油室内とを連通するパイロット通路を開閉可能に設けら
れ、該副油室内の圧力が設定圧を越えると該パイロット
通路を開いて該副油室から低圧側の主油室に作動油を逃
がすことにより上記主弁への閉方向力を変化させるパイ
ロット弁と、上記設定圧を可変制御する設定圧可変手段
とを備えた減衰力可変式油圧緩衝器において、上記主弁
に、上記反ロッド側主油室に開口するとともに弁軸方向
に延びる反ロッド側油圧導入孔と、該反ロッド側油圧導
入孔が連通する分岐室と、該分岐室から弁軸方向に延び
上記副油室に開口する複数の分岐孔と、上記ピストンロ
ッド側主油室に連通するとともに上記反ロッド側油圧導
入孔に対向するように弁軸方向に延び上記分岐室に開口
するピストンロッド側油圧導入孔とを形成し、上記分岐
室にボールを配置することにより、該油圧緩衝器の伸長
時には上記分岐室の反ロッド側油圧導入孔の開口を上記
ボールで閉じ、圧縮時には上記分岐室のピストンロッド
側油圧導入孔の開口を上記ボールで閉じる共通の逆止弁
を形成したことを特徴としている。
【0010】請求項2の発明は、請求項1において、上
記反ロッド側油圧導入孔及びピストンロッド側油圧導入
孔の少なくとも上記分岐室への開口部分が、弁軸と同軸
をなしており、上記分岐室及び分岐孔が、弁軸を中心に
略対称に形成されていることを特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。図1〜図4は請求項1,2の
発明の一実施形態による減衰力可変式油圧緩衝器を説明
するための図であり、図1は上記緩衝器が採用された自
動車用懸架装置の模式図、図2は上記緩衝器のピストン
部分の断面側面図、図3は図2のIII −III 線断面図、
図4は本実施形態の効果を説明するための図である。
【0012】図において、1は本実施形態緩衝器が採用
された自動車懸架装置であり、該懸架装置1は、車輪2
が軸支されたサスペンションアーム3を車体4により上
下揺動自在に枢支し、該アーム3と車体4との間にコイ
ルスプリング5,及び緩衝器6を介設した構造のもので
ある。
【0013】上記緩衝器6は、下端部が上記サスペンシ
ョンアーム3に連結されたシリンダ7内をピストン9に
より上,下主油室(ピストンロッド側,反ロッド側主油
室)7a,7bに画成してなり、該ピストン9に接続さ
れたピストンロッド10の上端部が上記車体4に連結さ
れている。そして、上記車輪2の上下動によりピストン
9がシリンダ7内を相対的に上下移動することにより所
定の減衰力が発生するようになっている。
【0014】また、上記ピストン9のシリンダ7に対す
る相対移動速度や位置、及び車両の走行速度,操舵角,
加減速度等の走行条件を示すデータを検出するセンサ1
1と、上記走行条件に応じて上記緩衝器6の減衰特性を
予め設定されたパターンに基づいて制御する制御装置
(コントローラ)12とが設けられている。ここで上記
減衰力特性としてユーザーの好みのものを手動スイッチ
等により上記制御装置12に適宜入力するようにしても
良い。なお、13は上記制御装置12と緩衝器6とを接
続する電気配線である。
【0015】上記ピストン9は、図2に示すように、上
端に上記ピストンロッド10が一体形成され、下端が開
口した筒状の外ケース14と、この外ケース14内に下
端開口から順に装填された上ボデー15,中間ボデー1
6,及び下ボデー17とを備えており、該下ボデー17
を外ケース14の下端開口内に螺挿することにより一体
化されている。
【0016】上記下ボデー17の軸芯にはスライド穴1
7aが形成されており、該スライド穴17a内には主弁
18が上下にスライド可能かつ油密に装填されている。
また該下ボデー17及び上記外ケース14には、上記上
主油室7aと下主油室7bとを連通する主油路19が形
成されており、この主油路19の下主油室7bへの開口
19aは、上記主弁18が下降位置にある時に閉じ、上
昇するほど大きく開くようになっている。
【0017】上記主弁18は、上部弁軸と同軸をなす凹
室18aを有し、下部が略きのこ形に形成された略有底
円筒状のものであり、その外周面にテーパ状に形成され
たシール面18bが上記開口19aの周縁(弁座)に当
接するよう構成されており、該主弁18のシール面18
bより下側部分に上記下主油室7bの圧力が上向き(開
方向)に作用する。また、上記主弁18の上記シール面
18bより上方には段部18cが上記下側部分より大径
に形成されており、この段部18cに上記主油路19を
介して上主油室7aの圧力が上向き(開方向)に作用す
るようになっている。
【0018】上記主弁18の上部の凹室18aの上端部
内には、樹脂製又は金属製で筒状の防振リング22の下
端部が相対的に上下スライド可能に挿入されており、該
防振リング22の上端部に内側に突出するように形成さ
れた上端フランジは上記中間ボデー16の下面に当接し
ている。
【0019】また上記凹室18aの底部には弁軸と同軸
をなすようにプラグ20が螺挿されており、該プラグ2
0の上端部にはばね室20aが凹設されている。該ばね
室20aの開口には断面ハット状で、側面に貫通孔26
bを有するスペーサ26が配設されている。また上記防
振リング22の上端フランジと上記ばね室20aの底面
との間には上記スペーサ26を介在させて二重コイルば
ね23が介設されている。
【0020】上記二重コイルばね23は、上記防振リン
グ22を上記中間ボデー16下面に押圧固定するととも
に、上記主弁18を下向きに付勢するためのものであ
り、上記スペーサ26を挟んで直列に重ねられた大,小
コイルばね24,25で構成されている。該大コイルば
ね24の下端は、上記スペーサ26のフランジ26aに
上方から当接しており、上記小コイルバネ25の上端は
スペーサ26の内底に、また、その下端は上記ばね室2
0aの底面にそれぞれ当接している。ここで主弁18の
全閉状態で、上記スペーサ26のフランジ26aの下面
と上記プラグ20の上端面との間に若干の隙間が生じる
ように上記コイルばね寸法が設定されている。
【0021】このようにして、上記主弁18の凹室18
a,プラグ20のばね室20a,上記防振リング22,
及び上記中間ボデー16の下面で囲まれた空間が副油室
31となっている。
【0022】そして上記主弁18,及びプラグ20に
は、上記下主油室(反ロッド側主油室)7bの圧力を上
記副油室31に導入する反ロッド側油圧導入通路21,
及び上主油室(ピストンロッド側主油室)7aの圧力を
上記副油室31に導入するピストンロッド側油圧導入通
路27が形成されている。
【0023】上記反ロッド側油圧導入通路21は、以下
の構成になっている。上記主弁18の下端のきのこ形部
分に、上記下主油室7bに開口するとともに弁軸と同軸
をなすように上方に延びる反ロッド側油圧導入孔21a
を形成し、該導入孔21aの上端をやはり弁軸と同軸の
円錐状の分岐室21bに連通させ、該分岐室21bへの
入口部分に小径の絞り部21cを形成する。そして上記
プラグ20に上記分岐室21bから弁軸方向に延び上記
副油室31に開口する左,右一対の分岐孔20b,20
bを形成する。なお、上記分岐孔は左右一対に限らず、
要は弁軸を中心として略対称となるよう複数設ければ良
い。
【0024】上記ピストンロッド側油圧導入通路27
は、以下の構成になっている。上記プラグ20に弁軸を
中心とするリング状の環状溝27aを形成し、該環状溝
27aを上記主弁18に形成されたピストンロッド側油
圧導入孔27bを介して上記主油路19に連通させる。
また上記プラグ20に弁軸と直交する貫通孔27cを上
記環状溝27aに連通するように形成するとともに、該
貫通孔27cの中央部と上記分岐室21bとを連通する
絞り部27dを、上記絞り部21cと対向するように形
成する。
【0025】ここで上記下主油室7bに連通する油圧導
入孔21a及び絞り部21cと上主油室7aに連通する
絞り部27dとは弁軸上で対向している。
【0026】そして上記分岐室21b部分には、逆止弁
を構成するボール28が配設されている。このボール2
8は、下主油室7bの圧力が上主油室7aの圧力より高
くなると、ピストンロッド側油圧導入通路27の絞り部
27dを閉じ、逆に上主油室7aの圧力が下主油室7b
の圧力より高くなると、反ロッド側油圧導入通路21の
絞り部21cを閉じる。このとき、ボール28の弁座が
テーパ状になっているので、該ボール28を安定化でき
る。
【0027】上記副油室31はパイロット弁35を介し
てパイロット通路36に連通しており、該パイロット通
路36はチェック弁37,38を介してそれぞれ下主油
室7b,上主油室7aに連通している。
【0028】上記パイロット通路36は、パイロット弁
35の下流側から半径方向に伸びる複数の放射路部39
と、該各放射路部39をつなぐ環状部40とで構成され
ており、該環状部40が上記チェック弁37,38に連
通している。
【0029】上記パイロット弁35は上記中間ボデー1
6の軸芯部分に形成された弁室41内に配設されてお
り、該中間ボデー16の底壁の軸芯部分に形成された弁
孔41bを開閉する弁体42を板ばね45により開側に
付勢して配設し、該弁体42をこれの弁軸42dに装着
されたプランジャ43を介してリニヤソレノイド44に
より下向きに付勢するように構成されている。なお、4
2cはパイロット弁開時に作動油を上記パイロット通路
36側に流す貫通孔である。
【0030】上記リニヤソレノイド44は、励磁される
とその励磁力に対応した下向きの力をプランジャ43を
介して上記弁体42に付与するものであり、上記励磁力
を制御することにより、上記パイロット弁35の開き始
める副油室31の内圧が変化するようになっており、本
発明の設定圧可変手段として機能する。なお、上記励磁
力は上記電気配線13を介してソレノイド43に伝達さ
れる電圧の大きさによって制御される。
【0031】ここで電気配線の断線等の理由により上記
リニアソレノイド44への電力供給が停止されると、弁
体42は上記板ばね45により、プランジャ43の上端
部43aがガイド部材44bの下方突起部44aに当接
するまで上昇する。このとき弁体42の円盤部42aの
外周面により上記パイロット通路36の放射路部39が
閉じられる。
【0032】一方、上記中間ボデー16には上記円盤部
42aにより放射路部39が閉じられた場合の、副油室
31内の圧力を所定圧に調整するための圧力調整弁50
が設けられている。該圧力調整弁50は、上記弁室41
と上記パイロット通路36の環状部40内とを連通する
連通孔50a内にボール50bを配設し、該ボール50
bを付勢ばね50cで閉方向に付勢した構造のものであ
る。
【0033】上記主弁18の上端面,スライド穴17a
の内面,上記中間ボディ16の底面及び上記防振リング
22で囲まれた空間はダンピング室54となっており、
該ダンピング室54の容積は、上記主弁18の上下移
動、つまり該主弁18の開度に伴って変化するようにな
っている。そして上記主弁18の凹室18aと上記防振
リング22の外周面との間隙でもってオリフィスが形成
されている。これにより上記主弁18の開度の変化に伴
ってダンピング室54の容積が変化すると、作動油が上
記オリフィスを介して副油室31とダンピング室54と
の間を流動し、この際に減衰力が発生する。このように
して上記主弁18の振動を抑制するダンピング機構が構
成されている。
【0034】次に、上記緩衝器6の動作について説明す
る。路面の凸部等により上記車輪2が突き上げられて緩
衝器6が圧縮状態になると、ピストン9が図1,2の下
方に相対的に押されることとなり、下主油室7bが昇圧
し、該下主油室7bの油圧が油圧導入孔21aから絞り
部21cを通ってボール28を押し上げて上主油室7a
側の絞り部27dを閉じ、作動油が分岐室21bから
左,右の分岐孔20b,20b,ばね室20aを通って
副油室31に導入される。これにより、該副油室31内
の圧力が上昇する。
【0035】上記パイロット弁35は、その弁体42に
よりニヤソレノイド44で設定された付勢力でもって弁
孔41bを閉じているが、この場合に上記副油室31の
内圧により上記弁体42に作用する開方向力が上記付勢
力を越えると弁体42が弁孔41bを開き、作動油は弁
孔41b,貫通孔42c,パイロット通路36を通り、
さらにチェック弁38を通って上主油室7aに流動す
る。
【0036】上記パイロット弁35の開により副油室3
1の内圧が低下し、主弁18は下主油室7bの圧力によ
り押し上げられ、これにより主油路19の開口19aが
開き、作動油は下主油室7bから上主油室7aに流動
し、この際に減衰力が発生する。そして上,下主油室7
a,7bの差圧が所定値以下になると、主弁18が二重
コイルばね23及び副油室31内の圧力により戻され
て、主油路19を閉じる。以上の動作を繰り返しながら
ピストン9が相対的に下降する。
【0037】車輪2が下降し、緩衝器6が伸長する場合
には、ピストン9は上向きに相対的に引かれる。このた
め、上主油室7aが昇圧し、その油圧が主油路19から
油圧導入通路27を経てボール28に作用し、該ボール
28が絞り部21cを閉じ、上主油室7a側の作動油が
絞り部27dから分岐室21b,左,右の分岐孔20
b,20bを経て副油室31に導入される。そして副油
室31の内圧によるパイロット弁35への開方向力が、
リニヤソレノイド44の付勢力による閉方向力を越える
と該パイロット弁35が開き、作動油はパイロット通路
36,チェック弁37を経て下主油室7bに逃げる。こ
のため、副油室31が減圧し、主弁18の段部18cに
作用する上主油室7aの圧力と副油室31の圧力との差
圧により主弁18が上昇して主油路19が開く。
【0038】そのため上主油室7aから下主油室7bへ
作動油が流れ、この際に減衰力が発生し、また両主油室
7a,7bの差圧が所定値以下になると主油路19が閉
じ、以上の動作を繰り返しながらピストン9は上昇す
る。
【0039】本実施形態では、上主油室7aに連通する
ピストンロッド側油圧導入通路27と下主油室7bに連
通する反ロッド側油圧導入通路21とを分岐室21bに
対向し、弁軸と同軸をなすように開口させ、該対向部に
ボール28を配設するとともに、分岐室21b及びこれ
と副油室31とを連通する左,右分岐孔20b,20b
を弁軸を中心に対称に配置したので、逆止弁の開状態で
ボール28を固定させることができ、振動,異音の発生
を抑制できるとともに、磨耗を抑制して耐久性を向上で
きる。
【0040】例えば、図4に示すように、分岐室71と
副油室とを1つの分岐通路72で連通し、該分岐室71
にボール73を配設した構造の場合、下主油室側が昇圧
し、該ボール73が上主油室側を閉じたとき、作動油の
流れがボール73の表面の上部に強く当たることから、
該ボール73は破線位置と実線位置との間で振動し易
く、異音,磨耗の問題及び同図に破線で示すようにリー
クが発生する問題が懸念される。
【0041】これに対して、本実施形態では、圧縮時,
伸縮時にボール28が図2に実線,破線で示すように絞
り部27dを閉じた場合、作動油の流れはボール28の
表面の左右部分に均等に当たり、ボールが作動油の流れ
により左右何れかに変移するのを防止でき、上記振動の
発生を防止でき、その結果、上記異音,磨耗の問題を回
避できる。
【0042】また本実施形態では、図2に示すように、
ボール28は分岐室21b内に保持されており、主弁1
8をピストン内に組み込む際特に該ボール28が脱落す
る問題はなく、組立作業性を改善できる。
【0043】また、ボール28を上主油室7a側用逆止
弁と下主油室7b側用逆止弁とに共用したので、部品点
数を削減できる。
【0044】また、上記主弁18が開いて上記ダンピン
グ室54の容積が減少するに伴って、該ダンピング室5
4内の作動油が上記オリフィスを通って副油室31内に
流出する際に減衰力が発生し、これにより主弁18の開
時の振動ひいては圧力変動が抑制される。
【0045】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る減衰力可変
式油圧緩衝器によれば、ピストンロッド側油圧導入孔と
反ロッド側油圧導入孔とを共に弁軸方向に延在するとと
もに互いに対向するように分岐室に開口させ、該分岐室
と副主油室とを複数の弁軸方向に延びる分岐孔で連通
し、該分岐室に逆止弁用ボールを配設したので、作動油
の流れが分岐室でボール表面に略均等に当たり、そのた
めボールが作動油の流れにより移動するのを防止して固
定でき、その結果振動,異音の発生を防止できるととも
に、磨耗を抑制して耐久性を向上できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による緩衝器を備えた懸架
装置を説明するための模式図である。
【図2】上記実施形態緩衝器のピストン部分の断面側面
図である。
【図3】上記実施形態緩衝器の主弁部分の断面平面図
(図2のIII-III 線断面図) である。
【図4】上記実施形態緩衝器の効果を説明するための模
式図である。
【図5】従来の緩衝器の要部の模式断面図である。
【符号の説明】
6 緩衝器 7 シリンダ 7a 上主油室(ピストンロッド側主油室) 7b 下主油室(反ロッド側主油室) 9 ピストン 19 主油路 18 主弁 31 副油室 36 パイロット通路 35 パイロット弁 44 ソレノイド(設定圧可変手段) 21a 反ロッド側油圧導入孔 21b 分岐室 20b,20b 分岐孔 27 絞り部(ピストンロッド側油圧導入孔) 28 ボール A 弁軸

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダ内をピストンロッド側主油室と
    反ロッド側主油室とに画成するピストンに、該2つの主
    油室を連通する主通路を開閉する主弁と、該主弁に高圧
    側の主油室内の圧力を閉方向に作用させる副油室と、該
    副油室と低圧側の主油室内とを連通するパイロット通路
    を開閉可能に設けられ、該副油室内の圧力が設定圧を越
    えると該パイロット通路を開いて該副油室から低圧側の
    主油室に作動油を逃がすことにより上記主弁への閉方向
    力を変化させるパイロット弁と、上記設定圧を可変制御
    する設定圧可変手段とを備えた減衰力可変式油圧緩衝器
    において、上記主弁に、上記反ロッド側主油室に開口す
    るとともに弁軸方向に延びる反ロッド側油圧導入孔と、
    該反ロッド側油圧導入孔が連通する分岐室と、該分岐室
    から弁軸方向に延び上記副油室に開口する複数の分岐孔
    と、上記ピストンロッド側主油室に連通するとともに上
    記反ロッド側油圧導入孔に対向するように弁軸方向に延
    び上記分岐室に開口するピストンロッド側油圧導入孔と
    を形成し、上記分岐室にボールを配置することにより、
    該油圧緩衝器の伸長時には上記分岐室の反ロッド側油圧
    導入孔の開口を上記ボールで閉じ、圧縮時には上記分岐
    室のピストンロッド側油圧導入孔の開口を上記ボールで
    閉じる共通の逆止弁を形成したことを特徴とする減衰力
    可変式油圧緩衝器。
  2. 【請求項2】 請求項1において、上記反ロッド側油圧
    導入孔及びピストンロッド側油圧導入孔の少なくとも上
    記分岐室への開口部分が、弁軸と同軸をなしており、上
    記分岐室及び分岐孔が、弁軸を中心に略対称に形成され
    ていることを特徴とする減衰力可変式油圧緩衝器。
JP26846095A 1995-10-17 1995-10-17 減衰力可変式油圧緩衝器 Withdrawn JPH09112622A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006194372A (ja) * 2005-01-14 2006-07-27 Hitachi Metals Techno Ltd 制震用油圧ダンパ

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