JPH09110437A - 光学素子成形用部材 - Google Patents

光学素子成形用部材

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JPH09110437A
JPH09110437A JP26278795A JP26278795A JPH09110437A JP H09110437 A JPH09110437 A JP H09110437A JP 26278795 A JP26278795 A JP 26278795A JP 26278795 A JP26278795 A JP 26278795A JP H09110437 A JPH09110437 A JP H09110437A
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film
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molding
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Toshiaki Hayashi
俊明 林
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    • C03B11/08Construction of plunger or mould for making solid articles, e.g. lenses
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基材と膜の密着性が強く、ガラスと融着しに
くい光学素子成形用部材を製造する。 【解決手段】 WC、Si3 4 またはサイアロンのい
ずれか一つを主成分とする基材と、この基材における少
なくともガラスと接触する面に形成されたTiとAlの
窒化物からなる中間層と、この中間層の上に形成された
AlNを主成分とする膜とを備える。中間層と表面の膜
との間に応力が生じにくく、しかも界面が存在しないた
め、密着性が強い膜となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はガラスからなる光学
素子を成形する際に用いられる成形用部材に関し、特に
プレス成形後においても研磨工程を必要としないような
高精度の光学素子の成形に用いる光学素子成形用部材に
関する。
【0002】
【従来の技術】ガラスからなる光学素子の成形に用いる
従来の成形用部材として、特開平5−178628号公
報、特開平3−83825号公報が開示されている。特
開平5−178628号公報の成形用部材は、SiCか
らなる基材上にイオンプレーティング法によりAlN膜
を蒸着したものである。この成形用部材はAlNがガラ
スと反応しにくいため、ガラスの融着が生じにくく、こ
れに加えて基材としてのSiCの高温安定性が高く、し
かもAlNの線膨張率と近いことから、膜と基材との間
に応力が発生しにくい特性を有するものである。
【0003】一方、特開平3−83825号公報には、
窒化アルミニウムを主成分とし、イットリウム及び/又
はトリウムを0.01〜20wt%含有した光学素子成
形用の型材が開示されている。この成形用型材はSiC
で焼結した焼結体または基材の成形面に上述した成分が
コーティングされるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】特開平5−17862
8号公報に開示されている手段は下記のような問題を有
している。一般にイオンプレーティング法等のPVD法
は以下のような過程によって蒸着が行われる。蒸着させ
るべき膜成分のターゲットにアルゴン等のイオンを衝突
させ、ターゲットの成分をイオン化させて飛び出させ
る。飛び出したイオンは電荷を帯びているため安定な状
態に戻ろうとして、高エネルギーを帯びた状態であらゆ
る方向へ移動する。そしてこの移動の際に、基材等に衝
突して成膜される。
【0005】このようにPVD法による膜は高エネルギ
ーを帯びた微粒子が基材に衝突し堆積することで形成さ
れる。この衝突のエネルギーによって基材と膜との界面
に化合物層が形成されると膜密着性は高くなる。そのた
め基材を500℃程度に加熱することもなされている。
しかしSiCとAlNによって化合物層を形成する場
合、SiとAlの反応が必要となるが、酸素や窒素、炭
素との反応が低エネルギーで起こるためSi、Alの化
合物が生成しにくい。このようなことから高い密着性の
膜の形成が困難で、膜が剥離し易い問題を有している。
【0006】次に、特開平3−83825号公報に開示
されている手段では以下のような問題が生じる。窒化ア
ルミニウムのコートについては上述と同様に膜剥離の問
題が生じる。またAlNの焼結は粒子径1μm以下の粉
末を圧粉し、約1800℃で焼結させるが、その際、粒
子径が5μm以上に成長する。このため成形面の研磨を
行う際に、鏡面に加工しにくく、長時間の研磨加工時間
を必要とする。またAlN粒子には粒子表面に生成する
Al2 3 と助剤が反応して結合しており、AlN同士
の反応は見られない。このため粒子間強度が低く、成形
等の外圧により粒子の脱落が生じる問題が発生する。
【0007】本発明は、以上の問題点を考慮してなされ
たものであり、請求項1の発明は、ガラスと融着しにく
いと共に、基材と膜との密着性が高く、耐久性を有した
光学素子成形用部材を提供することを目的とする。
【0008】請求項2の発明は、この特性を有した成形
用部材の内、成形用型を提供することを目的とする。請
求項3の発明は、上述した成形用部材の内、溶融ガラス
等のガラス受け部材を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の光学素子成形
用部材は、WC、Si3 4 またはサイアロンのいずれ
か一つを主成分とする基材と、この基材における少なく
ともガラスと接触する面に形成されたTiとAlの窒化
物からなる中間層と、この中間層の上に形成されたAl
Nを主成分とする膜とを備えていることを特徴とする。
【0010】図1及び図2はこの請求項1の作用を示す
もので、図1はCVD法の反応部を、図2はPVD法の
反応の状態を示す。CVD法は図1に示すように、以下
の方法により成膜される。まず、反応管2内部を排気し
て不純物ガスを取り除く。その後、加熱装置1により基
材3を約700℃以上に加熱する。この加熱後、反応管
2上部から反応ガスであるNH3 、TiCl4 、AlC
3 ガスを反応管2に導入する。導入されたガスは基材
3と同様に加熱装置1によって加熱される。
【0011】加熱されたガスは反応して、Ti、Al、
Nの化合物とHClを発生する。Ti、Al、Nの化合
物は安定な状態になるために、温度の高い基材3上に形
成される。この形成されたTi、Al、Nの化合物を核
として、Ti、Al、Nの化合物は成長し、膜が形成さ
れる。この際、基材およびTi、Al、Nの化合物は高
温状態のため表面が活性な状態にある。このためこれら
は相互に反応し易く、特に、Tiが反応し易く、単独で
は存在しにくいため、Al、N以外に基材とも反応す
る。よって成膜された膜と基材との界面に化合物層から
なる中間層が形成される。この中間層が膜密着性を高め
る効果がある。
【0012】このTi、Al、Nの化合物からなる中間
層の成膜後、TiCl4 を徐々に減少させ、NH3 、A
lCl3 ガスを導入し続けることによりTi、Al、N
の化合物が減少し、AlN層が生成する。このように徐
々に膜成分を変化させることにより2種の膜間に応力が
生じにくく、かつ界面が存在しないため、膜密着強度が
向上する。以上のように、従来の方法では基材と膜の界
面に中間の化合物層が形成されないが、本発明ではこれ
らの間に中間層としての化合物層が形成され、かつ膜間
が徐々に変化するため、界面が存在せず、膜密着強度が
向上する。成形面をTi、Al、Nの化合物膜にしない
理由はTiは加熱により酸素と反応し易く、このため劣
化する可能性があり、またAlNは高温でも安定なため
ガラスと融着しにくいところから、AlNを成形面に成
膜するものである。
【0013】次に、PVD法の作用は図2に示すよう
に、チャンバー9内にターゲット5を配置し、チャンバ
ー9の内部を排気した後、イオン化され、且つ加速され
たArガスをイオンガン4からターゲット5に衝突させ
る。このエネルギーによりターゲットの材料がスパッタ
され基材7に成膜される。その際、ガス導入口8から基
材7とターゲット5の中間にガスを流すことによりスパ
ッタされイオン化したターゲット5の分子がガス分子に
衝突し、ガス分子をイオン化させ化合した状態で基材7
に成膜される。
【0014】本発明ではTi、Alが1:1の比率で構
成されるターゲットと、Alのみで構成されるターゲッ
トの2種類のターゲットを使用し、ガス導入口8からの
導入ガスとしてN2 ガスを使用し、これによりTiAl
N化合物とAlNを成膜する。その際、基材7は基材ヒ
ータ6により300〜600℃に加熱される。これによ
り、上述と同様にTiが基材と反応し易くなって、中間
層が形成される。また、TiAlN化合物とAlNとの
界面は同成分であるAl、Nを含み、かつ基材の加熱に
よる膜相互の反応によって密着性が向上する。
【0015】以上により、このPVD法においても、上
述したCVD法と同様に、膜密着強度が向上する。この
場合、成形面をTi、Al、Nの化合物膜にしない理由
は上述と同様に、Tiは加熱により酸素と反応し易くそ
のため劣化する可能性があり、またAlNは高温でも安
定なためガラスと融着しにくいところから、AlNを成
形面に成膜するものである。
【0016】以上の各成膜において、基材3、7として
WC、Si3 4 又はサイアロンの内のいずれか1種を
主成分としたのは、成膜する際の温度が600℃以上
で、かつCVD法においては塩素系のガス中で反応させ
るため、耐塩素材料である必要があることと、膜の線膨
張率と大きく異なると膜応力が発生するため、線膨張率
が近い材料を使用する必要があることによる。この場合
において、WCはCVD法では成膜温度および雰囲気に
より劣化が生じるため、PVD法のみで使用可能であ
る。
【0017】請求項2の発明は請求項1の光学素子成形
用部材を、ガラスと接触する面を成形面とする光学素子
成形用型とするものである。この場合は、基材の成形面
を光学素子形状に加工し、Ti、Al、Nの中間層およ
び表面膜にAlNを成形した成形型を用いて加熱軟化し
たガラスをプレス成形し光学素子を成形する。
【0018】請求項3の発明は請求項1の光学素子成形
用部材を、ガラスと接触する面をガラス受け面とするガ
ラス受け部材とするものである。この場合は、基材のガ
ラス受け面をガラス受け部材形状に加工し、Ti、A
l、Nの中間層および表面膜にAlNを形成したガラス
受け部材を用いて加熱溶融したガラスを受け、成形用の
ガラスゴブを成形する。
【0019】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)この実施の形態では、CVD法によっ
て成形される成形用型への適用を示し、図3はCVD装
置、図4(A)、(B)は成型用型である。成形用型の
製造は、図4(A)に示すように、線膨張率が約3.2
×10-6のSi3 4 を用い、このSi3 4 を基材3
0の近似形状に研削加工し、所望の形状に仕上げる。こ
の加工後、成形面部30aを研削加工し、形状精度PV
が0.3μm以下、表面粗さがRmax0.3μm以下
となるように仕上げる。この加工後、基材30を図3に
示すCVD装置にセットする。
【0020】CVD装置ではまず、基材30を導入窓1
9から試料台駆動装置20内の試料台15上に設置す
る。次に、試料台15を試料台駆動装置20により上昇
させ、マイクロ波が発生する範囲に移動させる。この移
動後、真空ポンプ18にて反応管13内を10-3Tor
r付近まで排気する。そしてバルブ11を開き、NH3
ガスをガスボンベ10からマスフローコントローラ12
により、圧力10-2Torr付近まで導入する。またT
iCl4 蒸発器2l、AlCl3 蒸発器25を加熱し
て、TiCl4 及びAlCl3 を気化させると共に、こ
れらの蒸発器21、25と連通するバルブ23,27を
開き、Heボンベ24,28を開放する。これにより反
応管13内にTiCl4 、AlCl3 ガスをHeガスと
一緒に導入する。このとき、マスフローコントローラ2
6,22で流量を調整し、反応管13内の圧力を10-1
Torr付近にする。
【0021】かかるガスの導入後、マイクロ波電源17
を入れ、導波管16を介して反応管13内にプラズマを
発生させ、基材温度が約900℃となるように加熱す
る。これによりガスも約850℃に加熱され、Ti、A
l、N化合物膜が生成される。膜厚が約5μmとなるよ
うに成膜した後、バルブ23を徐々に絞り、TiCl4
ガスの導入を停止させる。この操作により生成される膜
がTi、Al、N化合物からAlNへ徐々に変わる。そ
して膜厚が約200μmとなるように成膜した後、バル
ブ27を絞ってガス供給を停止し、マイクロ波電源17
を停止する。
【0022】成形型14の冷却後、試料台駆動装置20
によって試料台15を下降させ、導入窓19より成形型
14を取り出す。成膜後の成形型14は図4(B)に示
すように、基材30の成形面30a上にTiAlNから
なる中間層32が形成され、TiCl4 ガスを停止させ
ることによりAlNを主成分とする膜31がこの中間層
32上に形成される。そして、この成形面部分を研削、
研磨加工して、形状精度PVが0.2μm以下、表面粗
さがRmax0.1μm以下となるようにに仕上げる。
【0023】図5は以上のようにして成形された成形型
を用いて光学素子を成形する成形装置を示す。同図にお
いて、下型43及び上型50が上述の処理によって成形
された成形型である。ガラスをるつぼ40内に設置し、
ヒーター41にてガラス粘度で102 ポアズ以下に加熱
溶融する。溶融後、プランジャー52を上昇させ、るつ
ぼ40内のガラスを滴下して、予め下型ヒーター44に
よりガラス粘度で10 13ポアズに相当する温度に加熱保
持した下型43上に溶融ガラス45を供給する。
【0024】この供給後、下型駆動装置46により、下
型43を上型50の軸下に移動させる。その後、シリン
ダー47で下型43およびホルダー42を上昇させ、下
型43と、この下型43と同様に上型ヒーター51によ
りガラス粘度で1013ポアズに相当する温度に加熱保持
した上型50とによりプレス成形する。このプレス成形
後、シリンダー47を下降させ、搬送アーム48でホル
ダー42と共に、成形レンズ49を取り出す。この取り
出し後、下型43を下型駆動装置46によってるつぼ4
0の下部へ復帰させる。そしてプランジャー52を上昇
させて、再び下型43上に溶融ガラス45を供給し、同
様な成形を繰り返す。
【0025】以上のような実施の形態では、約2000
0ショットの繰り返し成形を行っても、下型43、上型
50の成形面から膜剥離等の劣化が生じることがなく、
耐久性が向上していた。これに対して、従来のようにA
lN膜をコーティングで生成した成形型では約1000
0ショット付近で膜剥離が発生し、使用不可能となっ
た。なお、この実施の形態では、基材にSi3 4 を使
用したが、WC又はサイアロンでも同様に約20000
ショットの繰り返し使用しても成形面に劣化が生じるこ
とがないと共に、ガラスの融着も生じなかった。またP
VD法によって成形した成形型でも成形面に劣化が生じ
ることがなく、耐久性の高い型となっていた。
【0026】(実施の形態2)この実施の形態では、P
VD法によって成形されたガラス受け部材への適用及び
このガラス受け部材を用いたガラスゴブの製造を示す。
図6はガラス受け部材の成形、図7はこの受け部材を用
いたガラスゴブの製造装置である。
【0027】ガラス受け部材は図6(A)に示すよう
に、サイアロン材料によって成形された基材70を研削
加工し、そのガラス受け面70aを形状精度PVが1μ
m程度、面粗さRmax が0.1μm以下となるよう
に加工した。この加工後、図2に示すようなPVD装置
を用いて成膜した。
【0028】まず、図6(A)に示す基材70を図2に
おける基材7の位置に設置する。この設置後、チャンバ
ー9内を約10-6Torrまで排気した後、基材ヒータ
ー6を加熱し約400℃以上の温度として基材70の表
面を活性化させる。活性化の後、基材温度を600℃に
し、この状態でチャンバー9内が5×10-4Torrに
なるように、N2 ガスをガス導入口8から導入する。ガ
ス圧力が安定した後、イオンガン4によりチャンバー9
内が10-4TorrになるようにArガスを導入し、9
00Vの加速電圧でターゲット5をスパッタさせる。
【0029】ターゲット5は始めTiとAlが1:1の
組成比のものを使用し、これによりTi、Al、N化合
物を成膜させる。この化合物の膜厚が約1μm程度とな
るように成膜後、イオンガン4を停止させる。そしてタ
ーゲット5をAl単独に変更し、同様にイオンガン4で
スパッタし、AlNを約1μm成膜する。これにより図
6(B)に示されるように、基材70のガラス受け面7
0上にTiAlNの中間層72が形成され、さらにター
ゲット変更により中間層72上にAlN層71が形成さ
れる。
【0030】図7は以上のようにして成形したガラス受
け部材66を用いたガラスゴブの製造を示す。ガラスを
るつぼ61内に投入し、ヒーター62にてガラス粘度で
10 2 ポアズ以下の粘度に相当する温度まで加熱溶融す
る。溶融後、プランジャー60を上昇させて、溶融ガラ
スをガラス受け部材66上に供給する。溶融ガラスを供
給された受け部材66はコンベア65にて移動し、アニ
ールヒーター63で徐冷される。このガラスゴブ67の
アニールは約10時間で常温になるような冷却速度で行
う。アニール終了後、搬送ユニット64によりガラスゴ
ブ67を取り出す。
【0031】本実施の形態のガラス受け部材は、約40
000回使用してもガラス受け面に劣化が生じることが
なく、耐久性が向上していた。一方、従来のように、A
lNのみをコーティングしたガラス受け部材では約30
000回付近で膜剥離が発生し、使用不可能となった。
なお、この実施の形態では、基材にサイアロンを使用し
たが、Si3 4 、WCでも同様な効果が得られた。ま
た成膜をPVD法で行ったが、実施の形態1と同条件の
CVD法で成膜し、そのガラス受け面を形状精度PV1
μm程度、表面粗さRmax0.1μm以下に加工する
ことにより同様な効果が得られた。
【0032】なお、以上の2つの実施の形態では、W
C、Si3 4 又はサイアロンで成形された基材におけ
るガラスとの接触面にのみ成膜したが、成膜する面はガ
ラス接触面に限定されるものではなく、耐熱性や機械的
硬度を増大させるため、基材の側面や底面等の他の面で
あっても良い。
【0033】以上の本発明では、以下に付記する請求項
の記載が可能である。 (1) WC、Si3 4 またはサイアロンのいずれか
一つを主成分とする基材と、この基材における少なくと
もガラスと接触する面に形成されたTiとAlの窒化物
からなる中間層と、この中間層の上に形成されたAlN
を主成分とする膜とを備えた部材であって、前記中間層
又はAlNからなる膜がCVD法によって成膜されてい
ることを特徴とする光学素子成形用部材。 (2) WC、Si3 4 またはサイアロンのいずれか
一つを主成分とする基材と、この基材における少なくと
もガラスと接触する面に形成されたTiとAlの窒化物
からなる中間層と、この中間層の上に形成されたAlN
を主成分とする膜とを備えた部材であって、前記中間層
又はAlNからなる膜がPVD法によって成膜されてい
ることを特徴とする光学素子成形用部材。 (3) WC、Si3 4 またはサイアロンのいずれか
一つを主成分とする基材と、この基材における少なくと
もガラスと接触する面に形成されたTiとAlの窒化物
からなる中間層と、この中間層の上に形成されたAlN
を主成分とする膜とを備えた部材であって、前記Tiが
基材からAlN膜方向に徐々に減少していることを特徴
とする光学素子成形用部材。 (4) 上記(3)項において、中間層又はAlN膜が
CVD法で成膜されていることを特徴とする光学素子成
形用部材。 (5) 上記(1)〜(4)項において、ガラスと接触
する面を成形面とする光学素子成形型であることを特徴
とする光学素子成形用部材。 (6) 上記(1)〜(4)項において、ガラスと接触
する面をガラス受け面とするガラス受け部材であること
を特徴とする光学素子成形用部材。 (7) 上記(6)項において、ガラス受け部材は溶融
ガラスの受け部材であることを特徴とする光学素子成形
用部材。
【0034】
【発明の効果】以上のように、本発明は加熱軟化させた
ガラスの成形、または溶融ガラスを受けて搬送する受け
部材において、ガラスと融着しにくく、かつ基材と膜の
密着性が強いため、高い耐久性を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】CVD法による成膜を示す断面図である。
【図2】PVD法による成膜を示す断面図である。
【図3】CVD装置の断面図である。
【図4】(A)、(B)は光学素子成形用型の成形を工
程順に示す断面図である。
【図5】光学素子成形装置の断面図である。
【図6】(A)、(B)はガラス受け部材の成形を工程
順に示す断面図である。
【図7】ガラスゴブ製造装置の断面図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 WC、Si3 4 またはサイアロンのい
    ずれか一つを主成分とする基材と、この基材における少
    なくともガラスと接触する面に形成されたTiとAlの
    窒化物からなる中間層と、この中間層の上に形成された
    AlNを主成分とする膜とを備えていることを特徴とす
    る光学素子成形用部材。
  2. 【請求項2】 上記ガラスと接触する面を成形面とする
    光学素子成形用型である請求項1記載の光学素子成形用
    部材。
  3. 【請求項3】 上記ガラスと接触する面をガラス受け面
    とするガラス受け部材である請求項1記載の光学素子成
    形用部材。
JP26278795A 1995-10-11 1995-10-11 光学素子成形用部材 Withdrawn JPH09110437A (ja)

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