JPH0910940A - 電極交換システム - Google Patents

電極交換システム

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JPH0910940A
JPH0910940A JP16585195A JP16585195A JPH0910940A JP H0910940 A JPH0910940 A JP H0910940A JP 16585195 A JP16585195 A JP 16585195A JP 16585195 A JP16585195 A JP 16585195A JP H0910940 A JPH0910940 A JP H0910940A
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JP
Japan
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electrode
welding
holding
exchange system
replacement
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Application number
JP16585195A
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English (en)
Inventor
Eiji Hino
英司 日野
Masahiro Kobayashi
正宏 小林
Takeo Uehara
壮夫 上原
Junichiro Morisawa
潤一郎 森沢
Yoshio Nakajima
吉男 中島
Mitsuaki Haneda
光明 羽田
Akiyoshi Imanaga
昭慈 今永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は、任意の溶接ト−チの位置や任
意の溶接ト−チの向きで電極を交換することができる電
極交換システムを提供するにある。 【構成】溶接台車21は、Y方向に移動し、この溶接台
車21上に載置された左右移動装置23は、X方向に移
動する。左右移動装置23の上に載置された上下移動装
置22は、Z方向に移動する。溶接トーチ6は、上下移
動装置22に取り付けられている。各移動装置は、溶接
コントローラ11によって制御され、溶接トーチにより
被溶接物を溶接する。電極を保持する電極ホルダ46が
上記溶接台車に載置され、電極ホルダ46は、交換用電
極及び使用済み電極が挿入される複数の保持孔47と、
この保持孔に挿入された交換用電極及び使用済み電極を
保持する押さえ金具51と、保持孔に挿入された使用済
み電極を把持可能なユニット把持装置48を備え、溶接
トーチは、電極を把持可能な電極把持装置170を備え
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動溶接装置における
電極交換システムに係り、特に、自走式自動溶接装置に
おける電極の交換作業の完全自動化を図り得る電極交換
システムに関する。
【0002】
【従来の技術】作業者が作業を行うことに制限のある場
所,例えば、原子力プラントの被ばく領域や、その他の
極限環境の場所に採用される溶接装置や、テ−チングプ
レイバック機能を有するロボットによる自動溶接ライン
に採用された溶接装置においては、その作業の完全自動
化が要求され、消耗した電極の交換作業や整形作業も自
動化すべく、例えば、特開昭63−228100号公
報,特開平4−4979号公報や特開平6−30475
6号公報に記載のように、種々の電極交換装置が知られ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の電極交換装置においては、使用済みの電極を溶
接ト−チから外す場合には、電極の自重を利用して電極
を落下させており、その後、交換用電極を取付けるよう
にしている。従って、例えば、配管溶接等の場合には、
任意の溶接ト−チの位置や任意の溶接ト−チの向きで電
極を交換することができないとう問題があった。
【0004】また、非消耗電極式溶接では、常に満足す
る溶接品質を得るために、電極の先端形状及び突出し長
さ等の管理は重要である。しかし、溶接中に発生するヒ
ュ−ムの電極への付着,あるいは点孤,消孤時の電極の
消耗等により電極の形状は変化し、適正な溶接を続ける
ためには、適当なタイミングで電極を交換する必要があ
る。特に、多層多パス溶接ともなれば、その溶接作業内
においてア−ク発生時間も長く、点孤,消孤の回数も多
い。また、積層する毎に溶接開先深さも変化する。この
ため、電極の交換は溶接品質を保つ上で必要条件であ
る。
【0005】この点において、特開平6−304756
号公報に記載のように、画像モニタ−で電極先端の形状
を確認する方法もあるが、この方法では、電極の先端形
状の確認のたびごとに、画像モニタ−用のセンサ位置ま
で溶接ト−チを移動しなければならず、溶接作業中に電
極の状態を把握できないという問題があった。
【0006】本発明の目的は、任意の溶接ト−チの位置
や任意の溶接ト−チの向きで電極を交換することができ
る電極交換システムを提供するにある。
【0007】本発明の他の目的は、溶接作業中に電極の
状態を把握でき、必要に応じて電極の交換を行なえる電
極交換システムを提供するにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、Y方向に移動するY移動手段と、このY
移動手段の上に載置され、Z方向に移動するZ移動手段
と、このZ移動手段の上に載置され、X方向に移動する
X移動手段と、このX移動手段に取り付けられた溶接ト
ーチと、上記Y移動手段と上記Z移動手段と上記X移動
手段の駆動を制御する制御手段とを有し、上記制御手段
は、上記各移動手段を制御して、上記溶接トーチにより
被溶接物を溶接するとともに、さらに、交換用電極を保
持する電極保持手段とを有し、この電極保持手段に保持
された電極を上記溶接トーチに取り付けて使用する電極
交換システムにおいて、上記電極保持手段は、上記Y移
動手段の上に載置され、Y方向に移動可能であるととも
に、交換用電極及び使用済み電極が挿入される複数の保
持孔と、この保持孔に挿入された上記交換用電極及び使
用済み電極を保持する押さえ金具と、上記保持孔に挿入
された使用済み電極を把持可能な第1の把持手段を備
え、また、上記溶接トーチは、電極を把持可能な第2の
把持手段を備え、上記制御手段は、電極の交換時には、
上記X移動手段及び上記Z移動手段により上記溶接トー
チの位置を移動制御するとともに、上記電極保持手段の
上記保持孔の内、空の保持孔に使用済み電極を挿入した
状態で、上記第2の把持手段により、上記使用済みの電
極を把持するように制御し、その後、第1の把持手段に
よる上記電極の把持をオフするように制御して、上記電
極保持手段に使用済み電極を保持するとともに、上記電
極保持手段に保持された交換用電極を上記第1の把持手
段により把持するように制御することにより、溶接トー
チの電極を交換するようにしたものである。
【0009】上記電極交換システムにおいて、好ましく
は、上記第1の把持手段は、往復動可能なピストンと、
このピストンとともに往復動するとともに、その先端に
複数本のスリットの形成された中空の電極把持手段と、
この電極把持手段の先端と係合するテーパ管とから構成
され、上記電極把持手段が一方向に移動した時に、上記
テーパ管と係合して上記スリットが狭められることによ
り、上記電極を把持し、上記電極把持手段が反対方向に
移動した時に、上記スリットが開いて電極の把持をオフ
するようにしたものである。
【0010】上記電極交換システムにおいて、好ましく
は、上記第2の電極把持手段は、上記電極保持手段の上
記保持孔と直交する方向に形成された穴から挿入可能な
ピストンであり、このピストンを上記穴に挿入すること
により、上記保持孔に挿入された使用済み電極を把持す
るようにしたものである。
【0011】上記電極交換システムにおいて、好ましく
は、上記電極保持手段は、回転可能なホルダであり、こ
のホルダの上の同心円上に形成された上記保持孔に交換
用電極若しくは使用済み電極を保持するようにしたもの
である。
【0012】また、上記目的を達成するために、本発明
は、Y方向に移動するY移動手段と、このY移動手段の
上に載置され、Z方向に移動するZ移動手段と、このZ
移動手段の上に載置され、X方向に移動するX移動手段
と、このX移動手段に取り付けられた溶接トーチと、上
記Y移動手段と上記Z移動手段と上記X移動手段の駆動
を制御する制御手段とを有し、上記制御手段は、上記各
移動手段を制御して、上記溶接トーチにより被溶接物を
溶接するとともに、さらに、交換用電極を保持する電極
保持手段とを有し、この電極保持手段に保持された電極
を上記溶接トーチに取り付けて使用する電極交換システ
ムにおいて、上記溶接トーチに取り付けられた上記電極
と、上記被溶接物との間の電圧を検出する溶接電圧検出
手段を備え、この溶接電圧検出手段の出力により、電極
異常を検出するようにしたものである。
【0013】上記電極交換システムにおいて、好ましく
は、さらに、上記溶接トーチに取り付けられた上記電極
と、上記溶接トーチによって発生するアークの近傍に配
置されるワイヤとの間の電圧を検出する電極・ワイヤ電
圧検出手段を備え、この電極・ワイヤ電圧検出手段の出
力により、電極異常を検出するようにしたものである。
【0014】上記電極交換システムにおいて、好ましく
は、上記溶接電圧検出手段の出力若しくは上記電極・ワ
イヤ電圧検出手段の出力が、それぞれ、予め設定した電
圧より小さい時には、電極異常と判断する判断手段を備
え、この判断手段からの信号により、上記制御手段は溶
接を中断するようにしたものである。
【0015】上記電極交換システムにおいて、好ましく
は、上記制御手段による溶接中断後、上記判断手段は、
上記溶接電圧検出手段の出力若しくは上記電極・ワイヤ
電圧検出手段の出力が、それぞれ、予め設定した電圧よ
り小さい時には、電極溶着若しくはワイヤ溶着と判断し
て、上記電極の自動交換が不可能であることを出力する
ようにしたものである。
【0016】上記電極交換システムにおいて、好ましく
は、溶接パスの溶接動作終了時に、上記判断手段は、上
記溶接電圧検出手段の出力若しくは上記電極・ワイヤ電
圧検出手段の出力が、それぞれ、予め設定した電圧より
小さい時には、電極溶着若しくはワイヤ溶着と判断し
て、上記電極の自動交換が不可能であることを出力する
ようにしたものである。
【0017】上記電極交換システムにおいて、好ましく
は、上記制御手段は、溶接パスの溶接終了毎にパス番号
を更新するとともに、この更新されたパス番号が予め設
定された所定番号になった時、上記移動手段により、上
記電極の交換を行うようにしたものである。
【0018】上記電極交換システムにおいて、好ましく
は、上記制御手段は、溶接パスの溶接終了毎に電極寸法
を計測するとともに、電極寸法が所定値より短い時に
は、上記移動手段により、上記電極の交換を行うように
したものである。
【0019】上記電極交換システムにおいて、好ましく
は、さらに、上記溶接トーチの近傍に配置されており、
溶接中の電極状態並びに上記電極交換中の状態を検知す
る視覚センサを備え、この視覚センサの出力をモニタに
表示するようにしたものである。
【0020】上記電極交換システムにおいて、好ましく
は、さらに、上記視覚センサと上記溶接ヘッドから発生
するアーク光の間に配置され、アーク光の影響を除去す
るとともに、開閉可能なフィルタを備えるようにしたも
のである。
【0021】
【作用】本発明では、電極保持手段は、Y移動手段の上
に載置され、Y方向に移動可能であるとともに、交換用
電極及び使用済み電極が挿入される複数の保持孔と、こ
の保持孔に挿入された交換用電極及び使用済み電極を保
持する押さえ金具と、保持孔に挿入された使用済み電極
を把持可能な第1の把持手段を備え、また、溶接トーチ
は、電極を把持可能な第2の把持手段を備え、制御手段
は、電極の交換時には、X移動手段及びZ移動手段によ
り溶接トーチの位置を移動制御するとともに、電極保持
手段の保持孔の内、空の保持孔に使用済み電極を挿入し
た状態で、第2の把持手段により、使用済みの電極を把
持するように制御し、その後、第1の把持手段による電
極の把持をオフするように制御して、電極保持手段に使
用済み電極を保持するとともに、電極保持手段に保持さ
れた交換用電極を上記第1の把持手段により把持するよ
うに制御することにより、任意の溶接トーチの位置及び
向きで溶接トーチの電極を交換し得るものとなる。
【0022】また、第1の把持手段は、往復動可能なピ
ストンと、このピストンとともに往復動するとともに、
その先端に複数本のスリットの形成された中空の電極把
持手段と、この電極把持手段の先端と係合するテーパ管
とから構成され、電極把持手段が一方向に移動した時
に、テーパ管と係合して上記スリットが狭められること
により、電極を把持し、電極把持手段が反対方向に移動
した時に、スリットが開いて電極の把持をオフすること
により、容易に電極の把持のオン・オフを行い得るもの
となる。
【0023】また、さらに、第2の電極把持手段は、電
極保持手段の保持孔と直交する方向に形成された穴から
挿入可能なピストンであり、このピストンをこの穴に挿
入することにより、保持孔に挿入された使用済み電極を
把持することにより、容易に電極保持手段側に電極を把
持し得るものとなる。
【0024】また、電極保持手段は、回転可能なホルダ
であり、このホルダの上の同心円上に形成された保持孔
に交換用電極若しくは使用済み電極を保持することによ
り、ホルダの回転のみで容易に電極を交換位置に移動し
得るものとなる。
【0025】また、本発明では、溶接トーチに取り付け
られた上記電極と、被溶接物との間の電圧を検出する溶
接電圧検出手段を備えることにより、この溶接電圧検出
手段の出力に基づいて、電極異常を検出し得るものとな
る。
【0026】また、さらに、溶接トーチに取り付けられ
た電極と、溶接トーチによって発生するアークの近傍に
配置されるワイヤとの間の電圧を検出する電極・ワイヤ
電圧検出手段を備えることにより、この電極・ワイヤ電
圧検出手段の出力に基づいて、電極異常を検出し得るも
のとなる。
【0027】また、溶接電圧検出手段の出力若しくは上
記電極・ワイヤ電圧検出手段の出力が、それぞれ、予め
設定した電圧より小さい時には、電極異常と判断する判
断手段を備えることにより、この判断手段からの信号に
基づいて、制御手段は溶接を中断し得るものとなる。
【0028】また、さらに、制御手段による溶接中断
後、判断手段は、溶接電圧検出手段の出力若しくは上記
電極・ワイヤ電圧検出手段の出力が、それぞれ、予め設
定した電圧より小さい時には、電極溶着若しくはワイヤ
溶着と判断して、電極の自動交換が不可能であることを
出力することにより、溶着を自動的に知り得るものとな
る。
【0029】また、溶接パスの溶接動作終了時に、判断
手段は、溶接電圧検出手段の出力若しくは電極・ワイヤ
電圧検出手段の出力が、それぞれ、予め設定した電圧よ
り小さい時には、電極溶着若しくはワイヤ溶着と判断し
て、電極の自動交換が不可能であることを出力すること
により、溶着を自動的に知り得るものとなる。
【0030】また、さらに、制御手段は、溶接パスの溶
接終了毎にパス番号を更新するとともに、この更新され
たパス番号が予め設定された所定番号になった時、移動
手段により、電極の交換を行うことにより、所定タイミ
ングで自動的に交換し得るものとなる。
【0031】また、制御手段は、溶接パスの溶接終了毎
に電極寸法を計測するとともに、電極寸法が所定値より
短い時には、移動手段により、電極の交換を行うことに
より、自動的に、交換時期を判断して交換し得るものと
なる。
【0032】また、さらに、溶接トーチの近傍に配置さ
れており、溶接中の電極状態並びに上記電極交換中の状
態を検知する視覚センサを備え、この視覚センサの出力
をモニタに表示することにより、視覚的に認識し得るも
のとなる。
【0033】また、視覚センサと溶接ヘッドから発生す
るアーク光の間に配置され、アーク光の影響を除去する
とともに、開閉可能なフィルタを備えることにより、ア
ーク光の影響を除去し得るものとなる。
【0034】
【実施例】以下、本発明の一実施例について、図面を用
いて説明する。
【0035】図1は、本発明の一実施例による電極交換
システムの構成図である。
【0036】固定管の被溶接物1の外周にレール10が
設定されており、このレール10の上を溶接ヘッド9が
走行する。溶接コントローラ11は、溶接ヘッド9の駆
動制御及び溶接電源12の出力制御を行う。溶接コント
ローラ11と溶接ヘッド9の間は、溶接ヘッド制御ケー
ブル、溶接トーチ位置信号ケーブル、電圧検出ケーブ
ル、溶接シールドガス導管、トーチ冷却水導管、溶接電
源ケーブル等を含んで成る複合ケーブル136で接続さ
れている。溶接コントローラ11や溶接ヘッド9の運転
管理および制御は、演算制御装置14によって行われ
る。演算制御装置14には、キーボード15及びCRT
16が接続されている。また、溶接コントローラ11に
は、操作ペンダント13が接続されている。
【0037】溶接ヘッド9の先端には、溶接トーチ6が
移動可能に取り付けられている。溶接トーチ6は、左右
移動装置23の左右移動軸138に沿って、X軸方向に
揺動(ウィビング)可能である。左右移動装置23は、
上下移動装置22の上下移動軸137に沿って、Z軸方
向に移動可能である。上下移動装置22は、溶接台車2
1の上に固定されており、溶接台車21は、レール10
に沿って、被溶接物1の外周に沿って、Y軸方向に移動
可能である。
【0038】溶接トーチ6の先端には、電極5が交換可
能に保持されており、電極交換のために、電極把持装置
を備えているが、この電極把持装置の詳細については、
図4,5を用いて後述する。
【0039】ワイヤ7は、ワイヤリール8に巻回されて
いる。ワイヤ7は、ワイヤ送給装置139によって、ワ
イヤ送給管140内を通り、溶接トーチ6の先端に送給
される。溶接トーチ6の先端近傍には、ワイヤ送給ガイ
ド3が設けられており、このワイヤ送給ガイド3を介し
て、溶接中のアーク(図示せず)内に送給される。溶接
トーチ6に然るべき支持材を用いて支持されるワイヤ送
給ガイド3は、後述する電極とワイヤの接触を検知する
ために必要となるVe電圧信号を検出するため導体素材
で造られ、ワイヤ送給ガイド3は、その内部でワイヤと
接触しており、後述するワイヤ・電極短洛検出回路に導
線(図示せず)で継がれる。
【0040】また、溶接ヘッド9には、これら溶接台車
21、上下移動装置22、左右移動装置23の位置検出
を行う検出器(図示せず)が内蔵されており、複合ケー
ブル136によって、溶接コントローラ11と接続さ
れ、溶接トーチ6の位置の検出、検知が可能となってい
る。また、左右移動装置23,上下移動装置22の移動
範囲内であって、溶接ヘッド9上には、使用済み電極1
9を離脱し、交換用電極18を装着させる為の場所であ
る電極交換場所45が形成され、電極交換場所45には
使用済み電極19を離脱、保持および交換用電極18を
保持させておくための電極ホルダ46が設けられてい
る。電極ホルダ46は、支持部材152に回転可能に支
持されており、支持部材152は、溶接台車21に固定
されている。また、支持部材152には、電極交換のた
めの、ユニット把持装置が固定されているが、ユニット
把持装置の詳細については、図2,3を用いて後述す
る。
【0041】なお、本例では、1つの電極ホルダ46に
よって、使用済み電極19を離脱・保持し、また、交換
用電極18を保持させておく構成を示しているが、使用
済み電極19を離脱・保持するホルダと交換用電極18
を保持させておくホルダとを別々のホルダを分離し、電
極交換場所45として、電極離脱場所と電極装着場所を
別々に設定するようにしてもよい。 次に、電極ホルダ
の近傍に配置されたユニット把持装置の詳細について、
図2,3を用いて説明する。
【0042】図2は、本発明の一実施例による電極交換
システムの電極ホルダ及びユニット把持装置の構成図で
ある。図3は、図2のA矢視図である。
【0043】図2において、支持部材152は、溶接ヘ
ッドの一部を構成する支持板9aに、固定支持部材15
1aにより固定されている。支持部材152の上には、
電極ホルダ46が回転可能に支持されている。電極ホル
ダ46は、空気導入孔177から導入されるエアにより
回転される。電極ホルダ46には、2本の交換用電極1
8a,18b及び使用済み電極19が載置されている状
態を示している。また、電極ホルダ46の破線で示す電
極交換場所45には、電極は載置されておらず、電極の
ための保持孔47が形成されている。
【0044】交換用電極18a,18b及び使用済み電
極19は、電極ホルダ46に形成された保持孔に挿入さ
れ、押さえ金具50によって、電極ホルダ46に保持さ
れている。押さえ金具50は、その内部に、図示しない
ボールとスプリングを備え、スプリングの附勢力により
ボールを保持孔47に挿入された電極に押圧することに
より、電極を保持している。このスプリングによる保持
力は、電極をスムーズに抜き差しするのに適度な保持力
であり、図1に示す溶接台車21が、Y軸に沿って移動
し、支持部材152の天地が逆の位置まで移動しても、
保持孔に保持された電極が落下しない程度の保持力であ
る。使用済み電極19を電極ホルダ46から取り外す場
合には、人間の手によって容易に取り外すことができ
る。
【0045】電極ホルダ46の近傍の支持部材152上
には、近接スイッチ171が配置されており、電極ホル
ダ46の保持孔47に電極が保持されているか否かの検
出に使用される。また、支持部材152上には、近接ス
イッチ51が配置されており、電極の交換時に、溶接ト
ーチが電極交換場所45の近傍に移動してきて、電極の
交換後、溶接トーチの電極把持装置に交換用電極が把持
されているか否かの検出に使用される。近接スイッチ1
71,51は、いづれも、金属製の電極の接近を検出す
るものである。
【0046】また、支持部材152には、固定支持部材
151bによって、ユニット把持装置48が固定されて
いる。ユニット把持装置48には、エアで駆動されるピ
ストンが内蔵されている。このピストンの詳細について
は、図3を用いて後述するが、このピストンが電極ホル
ダ46に設けられた把持孔153に挿入され、保持孔4
7に挿入された交換すべき使用済みの電極を把持する。
把持孔153は、保持孔47に対して直交する方向に設
けられている。
【0047】交換すべき使用済みの電極は、溶接トーチ
6の電極把持装置に把持された状態で、電極交換場所4
5に移動してきて、その先端を保持孔47に挿入する。
そこで、ユニット把持装置48のピストンにより、その
交換すべき使用済みの電極を把持した後、溶接トーチ6
の電極把持装置を動作させて電極を離脱させることによ
り、交換すべき使用済みの電極は、電極ホルダ46に残
置される。上述したように電極ホルダ46には、押さえ
金具50が設けてあるため、ユニット把持装置48のピ
ストンを把持孔153から引き抜いても、この押さえ金
具50により、使用済み電極を電極ホルダ46上に保持
できる。
【0048】また、4個の保持孔47は、固有の番号を
有しており、溶接コントローラ11により、それぞれの
保持孔を番号により指定,選択し、電極交換を可能とな
るようにしてある。
【0049】図3は、図2のA矢視図であり、図2と同
一符号は同一部分を示している。
【0050】支持部材152上に支持された電極ホルダ
46は、矢印R方向に回転可能である。電極ホルダ46
には、2本の交換用電極18a,18b及び使用済み電
極19が載置されている。電極ホルダ46の一部を切り
欠いて示してあるように、電極ホルダ46に取り付けら
れた押さえ金具50は、保持孔47内に突出するように
先端にボール50aを備えており、このボール50a
は、図示しないスプリングにより、矢印S方向に附勢力
を与えられている。従って、保持孔47に電極が挿入さ
れた状態では、このボールにより電極を保持できる。ま
た、支持部材152上に支持されたユニット把持装置4
8は、その先端にエアで駆動されるピストン48aを有
し、このピストン48aは、矢印T方向に往復動可能で
あり、その先端が把持孔153に挿入されることによ
り、保持孔47に挿入された電極を把持できる。
【0051】使用済み電極が保持孔47に把持される
と、電極ホルダ46は、反時計回りに90゜回転するこ
とにより、交換用電極18aが電極交換位置に移動する
ので、この位置で、溶接トーチの電極把持装置により、
新しい電極を溶接トーチに把持可能である。
【0052】ここでは、電極の移動手段として、回転し
て移動する電極ホルダを示してあるが、これが直線移動
するような部材であってもよい。
【0053】次に、図4,5を用いて、溶接トーチの電
極把持装置について説明する。
【0054】図4は、本発明の一実施例による電極交換
システムの溶接トーチの電極把持装置の断面図である。
図5は、図4の要部の斜視図である。
【0055】図4において、溶接トーチ6の中心部に電
極5が把持されている。電極5は、電極把持装置170
の電極把持金具172に把持されている。電極把持金具
172の構成については、図5を用いて詳述する。電極
把持金具172は、矢印U方向に移動するピストン17
3によって、テーパ管175の細口になっている先に押
しつけられることによって電極5を把持できる。電極把
持金具172は、ナット176によってピストン173
に取り付けられており、ピストン173の矢印U方向の
動きに連動して往復動できる。
【0056】図中左方向に移動した状態で、電極把持金
具172は、電極5を把持しており、図中右方向に移動
した状態で、電極把持金具172は、電極5の把持が開
放される。ピストン173は、エア導入孔177a,1
77bから導入,排出されるエアによって駆動される。
また、溶接トーチ6に設けられた近接スイッチ174に
よって、ピストン173の矢印U方向の動きが検出さ
れ、電極の把持,開放状態を溶接コントローラに出力で
きる。
【0057】次に、図5を用いて、電極把持金具の詳細
について説明する。
【0058】電極把持金具172は、図示したように、
先端に複数本のスリットを有する管であり、その先端を
テーパ管に押さえ付けることにより、先端がすぼまり、
電極を把持できる。電極把持金具172は、ナット17
6によって、ピストン173の先端に取り付けれてお
り、ピストン173と一体的に移動する。
【0059】次に、図6,7を用いて、電極交換システ
ムのシステム構成について説明する。
【0060】図6は、本発明の一実施例による電極交換
システムのブロック図である。図7は、本発明の一実施
例による電極交換システムの自動交換制御のフローチャ
ートである。
【0061】図6において、溶接コントローラ11の内
部には、溶接ヘッド9を駆動するために、溶接ヘッド9
の左右移動装置23によるX軸方向の駆動,上下移動装
置22によるZ軸方向の駆動,走行台車移動装置21に
よるY軸方向の駆動及びワイヤ送給装置139によるワ
イヤWの送給のための、駆動回路25が備えられてお
り、制御回路28からの制御信号に応じて、ヘッド位置
やワイヤ送給を制御する。位置カウント回路26は、溶
接ヘッド9の位置を検出するための位置検出器24から
の信号を受信し、検出された位置と、駆動回路25から
の目標位置によって位置制御を行う。電磁弁42は、制
御回路28からの指令により、電磁弁駆動回路43から
の制御信号により駆動されて、エアの供給を制御して、
溶接トーチ6内の電極把持装置170,電極ホルダ46
のユニット把持装置48および電極ホルダ46の移動手
段を駆動させる。
【0062】溶接出力回路27は、制御回路28からの
指令に基づいて、溶接電源12から任意の電流波形を溶
接トーチ6に出力させる。入出力回路29は、操作ペン
ダント13からの入力信号を設定・記憶回路30および
制御回路28に伝達する。操作ペンダント13からは、
電極番号の選択や電極交換の指示を行える。
【0063】通信インタフェース回路31,33は、演
算制御装置14から指令信号を制御回路28に伝達す
る。
【0064】位置検出器24としては、左右移動装置2
3,上下移動装置22,溶接台車移動装置21,ワイヤ
送給装置139ともパルスエンコーダを使用しており、
このパルス信号を位置検出カウント回路26に取り込む
ことによって、溶接トーチ6の現在位置およびワイヤ送
給量を求めることが可能となっている。この溶接コント
ローラ11は、制御回路28によってコントロールされ
ており、演算制御装置14からの遠隔制御の指令信号あ
るいは操作ペンダント13による操作信号をそれぞれ取
り込んで、溶接ヘッド9の駆動制御,電極交換制御およ
び溶接電源12の出力制御ができるようになっている。
演算制御装置14は、溶接動作を制御するための溶接動
作制御部34を備えており、この溶接動作制御部34
は、通信インターフェース回路33を介して溶接コント
ローラ11と接続されている。溶接動作制御部34は、
通信インターフェース回路33を介して、溶接出力デー
タ41及び溶接ヘッド位置データ37を取り込み、この
データに基づいて、溶接動作を制御するための制御信号
を通信インターフェース回路33を介して、溶接コント
ローラ11に送る。
【0065】溶接出力データ41は、例えば、多層多パ
スの溶接を行う場合に、1本の溶接パスの溶接を終了し
た時に、その溶接パス終了のデータを保持する。溶接ヘ
ッド位置データ37は、溶接トーチ6のX軸,Y軸及び
Z軸方向の位置をデータとして保持する。溶接動作制御
部34は、画面表示処理35による画面処理に基づい
て、マンマシーンインターフェース回路36を介して接
続され、CRT16に画面表示する。また、マンマシー
ンインターフェース回路36には、キーボード15が接
続されており、キーボード15からの入力情報は、マン
マシーンインターフェース回路36を介して溶接動作制
御部34に取り込まれる。
【0066】次に、具体的な電極交換動作について、電
極交換作業の手順に従って、図7を用いて説明する。制
御回路28は、ステップ52において、電極交換要求が
出されると、ステップ53において、制御回路28は、
各軸の駆動回路25を通じて、溶接トーチ6を上下移動
装置22の原点位置(上下移動装置22の上昇限位置)
まで移動させ、次に、左右移動装置23の原点まで移動
させる。次に、ステップ54において、電極交換場所移
動要求により、制御回路28は、各軸の駆動回路25を
通じて、溶接トーチ6を、左右移動装置23にて溶接ト
ーチ6を電極交換場所45の上方の位置に位置させる。
【0067】これらの移動動作は、前述の移動動作直前
の上下移動装置22,左右移動装置23の原点出しによ
り、各駆動軸に起こりうる僅かの誤差も排除し、また前
述の各軸駆動回路25及び位置検出器24からの信号を
受信する各軸位置カウント回路26とによる制御とあい
まって正確かつ確実に実施され、動作完了が確認され
る。ステップ55において、制御回路28は、電極交換
場所の保存孔は空か否かを判断する。電極ホルダ46に
は、番号が付与されているので、この番号と電極の有無
を予め記憶しておくことにより、制御回路28は電極交
換場所の保存孔は空か否かを容易に判断できる。電極交
換場所の保存孔が空でない時には、ステップ56におい
て、制御回路28は、電極ホルダ46を回転させて、電
極交換場所を移動し、電極を保持していない保持孔47
を電極交換場所45へ移動する。
【0068】次に、ステップ57において、制御回路2
8は、駆動回路25に制御指令を送り、上下移動装置2
2を駆動して、溶接トーチ6を電極交換場所まで下降さ
せ、保持孔47に使用済み電極19を挿入させる。ステ
ップ58において、制御回路28は、溶接トーチ6に微
弱電流を流し、その電流が電極ホルダ46からアースに
流れるか否かによって、電極が電極ホルダ46にささっ
ているかどうかを判断する。ささっていない場合には、
ステップ59において、制御回路28は、エラーメッセ
ージを送り、通信インターフェース回路31,33及び
マンマシーンインターフェース回路36を介してCRT
16に表示する。
【0069】次に、ステップ60において、制御回路2
8は、電磁弁駆動回路43を介して電磁弁42を駆動し
て、溶接トーチ6内の電極把持装置170による電極把
持を解除させ、溶接トーチ6から使用済み電極を開放す
る。その後、ステップ61において、制御回路28は、
電磁弁駆動回路43を介して電磁弁42を駆動して、ユ
ニット把持装置48を作動させ、電極ホルダ46に使用
済み電極を把持させる。ステップ62において、制御回
路28は、溶接トーチ6を上下移動装置22により、そ
の原点まで移動(上昇)させることで、使用済み電極を
溶接トーチ6から離脱させる。
【0070】次に、ステップ63において、制御回路2
8は、電磁弁駆動回路43を介して電磁弁42を駆動し
て、ユニット把持装置48による電極把持を開放して、
電極ホルダ46が回転可能な状態とする。ステップ64
において、制御回路28は、電極ホルダ46を1回転さ
せ、その時の近接スイッチ171からの信号により、使
用済みの電極が溶接トーチ6内の電極把持装置170に
より把持されたまま溶接トーチ6とともに移動していな
いかどうかを確認するため、電極ホルダ46に電極がさ
さっているかどうかを確認する。ささっていない場合に
は、ステップ59において、制御回路28は、エラーメ
ッセージを送り、通信インターフェース回路31,33
及びマンマシーンインターフェース回路36を介して、
CRT16に表示する。
【0071】次に、ステップ66において、制御回路2
8は、電極ホルダ46を作動させ、要求された番号の保
持孔47に保持された交換用電極18を電極交換場所4
5に移動させ、ステップ67において、制御回路28
は、再び溶接トーチ6を電極交換場所まで移動(下降)
させ、溶接トーチ6に交換用電極18を挿入させ、ステ
ップ68において、溶接トーチ6内の電極把持装置17
0を作動させ、溶接トーチ6に交換用電極を把持させ、
ステップ69において、溶接トーチ6を上下移動装置2
2の原点まで移動(上昇)させる。
【0072】ステップ70において、制御回路28は、
電極ホルダ46を1回転させ、その時の近接スイッチ1
71からの信号により、交換用の電極がまだ、電極交換
場所の保持孔にささっていないかどうかを判断し、ささ
ったままの場合には、ステップ71にて、CRT16に
エラーメッセージを表示する。正常に交換の行われた場
合には、ステップ72において、溶接トーチ6を近接ス
イッチ51の近傍に移動して、その時の近接スイッチ5
1からの信号により、溶接トーチ6に新しい電極が取り
付けられたか否かを確認する。電極が無い場合には、ス
テップ73にて、CRT16にエラーメッセージを表示
する。
【0073】以上により、交換用電極18を溶接トーチ
6に取付ることが達成される。また、以上の動作により
電極交換作業は達成される。溶接交換作業が終了した溶
接トーチ6は、制御回路28からの要求に従い、溶接作
業場所に移動して待機状態となる。
【0074】本実施例によれば、電極把持装置及びユニ
ット把持装置を設けることにより、溶接ヘッドが溶接台
車によりY方向に移動して、どのような姿勢にある場合
でも使用済み電極の離脱及び新電極への交換が行い得る
ものとなる。
【0075】次に、本発明の他の実施例について、図8
乃至図10を用いて説明する。
【0076】図8は、本発明の他の実施例による電極交
換システムの電極交換判断装置のブロック図である。図
8は、図1に示した電極交換システムを紙面の後ろ斜め
方向側から見た場合の図である。
【0077】この電極交換判断装置では、電極の異常に
起因する電極交換の必要の有る無し、及び電極交換の可
不可を判定するようにしている。
【0078】溶接ヘッド9は、走行台車21により、レ
ール10上を走行する。溶接コントローラ11は、溶接
ヘッド9の駆動制御及び溶接電源12の出力制御を行
う。
【0079】溶接ヘッド9には、溶接トーチ6とその先
端に送給されるワイヤ7が搭載してある。溶接ヘッド9
には、また、溶接台車上に設置された溶接トーチ6及び
ワイヤ送給ガイド3を上下動させるための上下移動装置
22や、上下移動装置22上に設置された左右に揺動
(ウィビング)させるための左右移動装置23と、レー
ル10上を走行するための溶接台車21(走行軸)と、
これら各移動装置の位置検出を行う検出器が内蔵されて
いる。
【0080】左右移動装置23に取り付けられた溶接ト
ーチ6には、溶接用電極5が着脱自在に取付け可能とな
っており、溶接トーチ6内には自動クランプ手段である
電極把持装置が備えられている。
【0081】溶接コントローラ11は、Ve電圧信号を
検出する手段である電極・ワイヤ電圧検出回路78と、
Ea電圧信号を検出する手段である溶接電圧検出回路8
0と、これらの電極・ワイヤ電圧検出回路78及び溶接
電圧検出回路80とに接続され、溶接用電極5の状態を
判定する電極状態判定回路76と、この電極状態判定回
路76に接続された制御回路28とから構成されてい
る。
【0082】電極・ワイヤ電圧検出回路78は、アーク
4中に送られる無通電のワイヤ7とアーク発生中の溶接
用電極5との間に生じる電圧を検出し、Ve電圧信号と
して電極状態判定回路76に出力する。溶接電圧検出回
路80は、アーク4が発生している溶接用電極5と被溶
接材1の間に生じる電圧Eaを検出し、Ea電圧信号と
して電極状態判定回路76に出力する。また、電極状態
判定回路76は、前述の電極・ワイヤ電圧検出回路78
および溶接電圧検出回路80から送信されるVe電圧信
号およびEa電圧信号を、異常判定の基準電圧e2と比
較して、溶接用電極5の異常の有無を判定する。そし
て、電極状態判定回路76は異常ありと判定した場合
は、溶接中断の指令、電極異常の表示指令を制御回路2
8に送信する。
【0083】図9は、本発明の他の実施例による電極交
換システムのブロック図である。図6と同一符号は同一
部分を示している。
【0084】図6と相違しているのは、図8において説
明をした電極状態判定回路76,電極・ワイヤ電圧検出
回路78および溶接電圧検出回路80を備えた点にあ
る。センサヘッド126及びセンサ画像処理装置127
については、後述する。
【0085】図10は、図8及び図9に示した実施例に
よる電極の異常に起因する電極交換の必要の有る無し、
及び電極交換の可不可を判定する検出判断方法を実施す
るためのフローチャートを示している。
【0086】最初に、ステップ81において、溶接のア
ークが発生しているか否かを検出し、検出されないとき
には、ステップ82において、溶接が行われていないの
で、無検出とする。溶接中の時には、ステップ83にお
いて、アップスロープのために、例えば、10秒ほどの
検出待ち時間tdを経過した後、ステップ84におい
て、電圧検出の処理を開始する。
【0087】ステップ85において、電極状態判定回路
80は、電圧検出回路76,78からの検出電圧Ea,
Veに基づいて、動作異常検知を行なう。ステップ85
の動作異常検知では、溶接作業中での溶接停止の状態を
検出し、その結果に応じた電極の判定処理を行う。
【0088】具体的には、溶接停止状態の判定では、電
極状態判定回路80は、ステップ122において、電極
−被溶接材接触検知を行い、ステップ123において、
電極−ワイヤ接触検知を行う。
【0089】電極−被溶接材接触検知は、溶接電圧Ea
の値がEa≦e2かどうかが判断される。Ea≦e2と
なったときは、制御回路28は、電極が溶融池(被溶接
材)に接触したと判断して、ステップ87において、溶
接中断動作を実施する。
【0090】また、ステップ123では、電極−ワイヤ
接触検知のために、Ve≦e2かどうかが判断される。
Ve≦e2となったときには、制御回路28は、溶接ワ
イヤが電極に接触したと判断され、ステップ87におい
て、溶接中断動作を実施する。
【0091】この電極−被溶接材接触及び電極−ワイヤ
接触の異常におけるステップ87の溶接中断動作では、
制御回路28は、溶接台車21を直ちに停止させ、装置
の破損を防止する。そして、さらに、制御回路28は、
ステップ86において、電極異常処理を行い、電極状態
判定回路80は、ステップ89aにおいて、溶着検知を
行う。ここでは、再度、電圧検出回路76,78からの
電圧Ve,Eaを検出し、異常判定の基準電圧e2と比
較して溶接用電極5の異常の有無を判定する。その前に
ステップ87で、溶接中断動作を行ったので、ステップ
85における電圧検出時には、電極接触の電圧条件を満
たしていても、その後の溶接中断動作により、非接触状
態に復帰する場合もある。
【0092】ステップ89aにおいて、電圧が正常な場
合には、制御回路28は、ステップ90において、未溶
着と判断をする。しかし、この場合既に、電極−被溶接
材接触あるいは電極−ワイヤ接触が起こっており、電極
はそのままの使用には耐えず、電極交換が必要であるた
め、制御回路28は、ステップ96において、自動交換
可能と判断をし、通信インターフェース回路31,33
を介して、溶接動作制御部34に溶接交換可の指令を送
る。溶接動作制御部34は、ステップ100aにおい
て、マンマシーンインターフェース回路36を介して、
CRT16に電極交換可能の表示や電極番号選択のため
の表示等をする。例えば、操作ペンダント13の電極交
換のボタンが選択されると、ステップ99において、制
御回路28は、電極交換の制御指令を出力し、電極把持
装置170とユニット把持装置48を駆動して電極交換
を自動で行う。
【0093】ステップ89aにおいて、電極状態判定回
路80が、Ea≦e2となったことを検出すると、ステ
ップ91aにおいて、制御回路28は、電極溶着と判断
をする。電極溶着時には、ステップ97aにおいて、制
御回路28は、自動交換不可と判断し、通信インターフ
ェース回路31,33を介して、溶接動作制御部34に
溶接交換不可の指令を送る。溶接動作制御部34は、ス
テップ100bにおいて、マンマシーンインターフェー
ス回路36を介して、CRT16に電極交換不可能の表
示,アラーム表示やエラー表示等を行う。そして、ステ
ップ101aにおいて、制御回路28において、手動交
換が必要と判断される。ステップ102aは、作業者に
よる手作業であり、溶着除去作業及び電極交換作業が行
われる。
【0094】また、ステップ89aにおいて、電極状態
判定回路80が、Ve≦e2となったことを検出する
と、ステップ92aにおいて、制御回路28は、ワイヤ
溶着と判断をする。ワイヤ溶着時には、ステップ97a
において、制御回路28は、自動交換不可と判断し、通
信インターフェース回路31,33を介して、溶接動作
制御部34に溶接交換不可の指令を送る。溶接動作制御
部34は、ステップ100bにおいて、マンマシーンイ
ンターフェース回路36を介して、CRT16に電極交
換不可能の表示,アラーム表示やエラー表示等を行う。
そして、ステップ101aにおいて、制御回路28にお
いて、手動交換が必要と判断される。ステップ102a
は、作業者による手作業であり、溶着除去作業及び電極
交換作業が行われる。
【0095】なお、それ以外の電圧条件となった時に
は、制御回路28は、ステップ93aにおいて、エラー
メッセージを出力する。
【0096】以上のようにして、ステップ89a以降の
処理を終わると、溶接動作を再開する。
【0097】また、ステップ85において、電極状態判
定回路80において、正常と判定され、さらに、ステッ
プ165において、制御回路28により、正常な溶接動
作終了と判断された場合にも、同様に、電極状態判定回
路80は、ステップ89bにおいて、Ve電圧信号およ
びEa電圧信号を異常判定の基準電圧e2と比較して溶
接用電極5の異常の有無を判定する。
【0098】ステップ89bにおいて、電圧が正常な場
合には、制御回路28は、ステップ95において、正常
動作終了として、ステップ98において、次動作に進
む。
【0099】ステップ89bにおいて、電極状態判定回
路80が、Ea≦e2となったことを検出すると、ステ
ップ91bにおいて、制御回路28は、電極溶着と判断
をする。電極溶着時には、ステップ97bにおいて、制
御回路28は、自動交換不可と判断し、通信インターフ
ェース回路31,33を介して、溶接動作制御部34に
溶接交換不可の指令を送る。溶接動作制御部34は、ス
テップ100cにおいて、マンマシーンインターフェー
ス回路36を介して、CRT16に電極交換不可能の表
示,アラーム表示やエラー表示等を行う。そして、ステ
ップ101bにおいて、制御回路28において、手動交
換が必要と判断される。ステップ102bは、作業者に
よる手作業であり、溶着除去作業及び電極交換作業が行
われる。手動交換終了後、ステップ103において、制
御回路28は、次動作を再開する。
【0100】また、ステップ89bにおいて、電極状態
判定回路80が、Ve≦e2となったことを検出する
と、ステップ92bにおいて、制御回路28は、ワイヤ
溶着と判断をする。ワイヤ溶着時には、ステップ97b
において、制御回路28は、自動交換不可と判断し、通
信インターフェース回路31,33を介して、溶接動作
制御部34に溶接交換不可の指令を送る。溶接動作制御
部34は、ステップ100cにおいて、マンマシーンイ
ンターフェース回路36を介して、CRT16に電極交
換不可能の表示,アラーム表示やエラー表示等を行う。
そして、ステップ101bにおいて、制御回路28は、
手動交換が必要と判断される。ステップ102bは、作
業者による手作業であり、溶着除去作業及び電極交換作
業が行われる。
【0101】なお、それ以外の電圧条件となった時に
は、制御回路28は、ステップ93bにおいて、エラー
メッセージを出力する。
【0102】また、ステップ85において、制御回路2
8が、その他の動作異常と判断した時は、ステップ10
4において、通信インターフェース回路31,33を介
して、溶接動作制御部34に動作異常の指令を送る。溶
接動作制御部34は、ステップ100cにおいて、マン
マシーンインターフェース回路36を介して、CRT1
6に動作異常の表示,アラーム表示やエラー表示等を行
う。そして、ステップ105において、その他の動作異
常の処理を行い、ステップ106において、動作解除
後、ステップ107において、次動作を再開する。
【0103】以上のようにして、電極の異常に起因する
電極交換の必要の有る無し、及び電極交換の可不可を判
定し、電極の自動交換が実施される。従来は、溶接作業
中にしばしば起こりうることである溶加材(フィラワイ
ヤ)と電極の接触が起こったならば、一般の自動溶接機
を操作する熟練溶接作業者であれば、直ちに溶接機を停
止させ、電極と溶加材(フィラワイヤ)が溶着する以前
に溶接停止動作が完了するよう心がけ、電極と溶加材が
溶着しなかったならば、電極の状態に応じて直ちに交換
用電極と交換を行う事ができる。しかし、従来の自動電
極交換システムにおいては、電極の交換の要不要の検出
判定装置がなく、溶接作業中に電極接触に対しては、対
処は不可能であったが、以上のようにして、電極の異常
に起因する電極交換の必要の有る無し、及び電極交換の
可不可を判定し、電極の自動交換が可能となる。本実施
例によれば、電極の異常に起因する電極交換の必要の有
無、及び電極交換の可不可を判定し、電極の自動交換が
実施し得るものとなる。
【0104】次に、本発明の第3の実施例について、図
9を用いて説明する。
【0105】溶接トーチ6の近傍には、センサヘッド1
26が配置されている。センサヘッド126は、視覚セ
ンサを有するとともに、溶接中、すなわち、アーク発生
中にはアーク光からこの視覚センサを保護し、またアー
ク光の影響を排除するフィルタが開閉可能に具備されて
おり、また、照明を具備することによって、溶接中も溶
接停止時にも溶接トーチ6に取り付けられた電極の遠隔
監視が可能となるように構成されている。
【0106】センサヘッド126は、常に、電極を監視
可能なように溶接トーチ6に取り付けられ、センサ画像
処理装置127のカメラ制御器129を介して、画像モ
ニタ131に信号線で接続され、溶接中、および電極自
動交換中の状況を遠隔監視可能としている。また、セン
サヘッド126に具備されたフィルタは、信号線を介し
てフィルタ制御器130に接続され、遠隔操作にてフィ
ルタの開閉が可能となっており、同様に、センサヘッド
126に具備された照明も信号線を介して、照明用電源
128に接続され、遠隔での照明ON,OFFが可能と
なっている。また、操作ペンダント13には電極番号選
択ボタン、電極交換動作指令ボタンが備えられ、作業者
が遠隔操作により自動電極交換が可能となっている。電
極の交換時期または交換状況を知る手段として、視覚セ
ンサとその表示装置を備えることにより、作業者の遠隔
操作による自動電極交換が実現される。
【0107】本実施例によれば、溶接中並びに電極交換
中の状況を遠隔監視し得るものとなる。
【0108】本発明の第4の実施例について、図9及び
図11を用いて説明する。
【0109】図11は、本発明の第4の実施例による電
極交換システムの電極交換判断装置の制御フローチャー
トである。
【0110】電極交換システムの全体構成は、図9に示
したとおりであり、本実施例では、その制御フローに追
加がある。図11に示したフローチャートは、図10の
(C)に続いて実行可能な制御フローである。
【0111】本実施例では、あらかじめ設定された条件
に従い、交換用電極を選択し、電極把持装置およびユニ
ット把持装置と連動して動作させる判断制御動作が可能
となっている。
【0112】この制御動作は、ソフトウェアとして演算
処理装置14の中の溶接動作制御部34に組み込まれて
いる。
【0113】本実施例における自動電極交換システムで
は、溶接積層作業の中で、1パスを1つの溶接作業ステ
ップとして、電極を交換させる作業法案として電極交換
基準パスK1〜K3を設定し、前述の実施例で示したよ
うな電極異常、電極消耗で自動交換電極交換が実施され
た場合にも不整合が起きないように、各パス溶接作業実
施前に、今実施しようとしているパスNo.である更新
溶接パスPと前回電極を交換したパスNo.であるPe
との差P−Peを電極交換基準パスK1〜K3と比較
し、P−PeがK1〜K3のいずれかに一致した場合自
動電極交換を実施するようになっている。P,Pe,K
1〜K3は演算処理装置14内の溶接動作制御プログラ
ム34で管理され、K1〜K3は溶接データファイル4
0内で場合に応じて設定できるようになっている。例え
ば、K1〜K3は、それぞれ、K1=6,K2=12,
K3=18のように設定されており、6パス毎に、自動
電極交換を行えるようになっている。図11において、
ステップ108において、溶接動作制御部34は、現在
溶接作業を実施中のパス(現パス)の溶接動作の終了を
判断すると、溶接動作制御部34は、溶接コントローラ
11に指示して、溶接トーチ6を次パスの溶接開始位置
に移動する。ステップ109において、溶接動作制御部
34は、溶接コントローラ11からの信号により、溶接
トーチ6の移動終了を検知すると、次のステップ111
において、溶接パス番号をPに更新する。ステップ11
2において、溶接動作制御部34は、前回に電極を交換
した時のパス番号をPeとして入力する。仮に、多層パ
スの溶接開始時に電極を交換しているとすると、Pe=
0となる。
【0114】溶接作業の各パスの動作終了時毎に、更新
溶接パスPは更新されるので、この更新されたパスP
と、前回電極交換時のパス番号Peの差分(P−Pe)
により、ステップ113において、電極交換の判定が行
われる。
【0115】ステップ113において、溶接動作制御部
34は、(P−Pe)<K1と判断すると、ステップ1
55において、溶接動作制御部34は、交換不要と判断
し、ステップ164に進んで、溶接動作を再開する。
【0116】ステップ113において、溶接動作制御部
34は、(P−Pe)=K1と判断すると、ステップ1
56において、溶接動作制御部34は、交換要と判断す
る。溶接動作制御部34は、ステップ162において、
CRT16に自動電極交換の表示を行い、通信インター
フェース回路31,33を介して、制御回路28に電極
交換要の指令を送る。制御回路28は、ステップ163
において、電極交換の制御指令を出力し、電極把持装置
170とユニット把持装置48を駆動して電極交換を自
動で行う。
【0117】ステップ113において、溶接動作制御部
34は、K1<(P−Pe)<K2と判断すると、ステ
ップ157において、溶接動作制御部34は、交換不要
と判断し、ステップ164に進んで、溶接動作を再開す
る。
【0118】ステップ113において、溶接動作制御部
34は、(P−Pe)=K2と判断すると、ステップ1
58において、溶接動作制御部34は、交換要と判断す
る。溶接動作制御部34は、ステップ162において、
CRT16に自動電極交換の表示を行い、通信インター
フェース回路31,33を介して、制御回路28に電極
交換要の指令を送る。制御回路28は、ステップ163
において、電極交換の制御指令を出力し、電極把持装置
170とユニット把持装置48を駆動して電極交換を自
動で行う。
【0119】ステップ113において、溶接動作制御部
34は、K2<(P−Pe)<K3と判断すると、ステ
ップ159において、溶接動作制御部34は、交換不要
と判断し、ステップ164に進んで、溶接動作を再開す
る。
【0120】ステップ113において、溶接動作制御部
34は、(P−Pe)=K3と判断すると、ステップ1
60において、溶接動作制御部34は、交換要と判断す
る。溶接動作制御部34は、ステップ162において、
CRT16に自動電極交換の表示を行い、通信インター
フェース回路31,33を介して、制御回路28に電極
交換要の指令を送る。制御回路28は、ステップ163
において、電極交換の制御指令を出力し、電極把持装置
170とユニット把持装置48を駆動して電極交換を自
動で行う。
【0121】ステップ113において、溶接動作制御部
34は、K3<(P−Pe)と判断すると、ステップ1
61において、溶接動作制御部34は、交換不要と判断
し、ステップ164に進んで、溶接動作を再開する。
【0122】以上のようにして、設定された条件に従い
交換用電極を選択し、電極把持装置及びユニット把持装
置を連動して動作させることにより、溶接作業要領にあ
わせた自動電極交換が可能となり、使いやすさが向上す
る。本実施例によれば、溶接作業要領にあわせた自動電
極交換が可能となり、使いやすさが向上される。本発明
の第5の実施例について、図9及び図12を用いて説明
する。
【0123】図12は、本発明の第5の実施例による電
極交換システムの電極交換判断装置の制御フローチャー
トである。
【0124】電極交換システムの全体構成は、図9に示
したとおりであり、本実施例では、その制御フローに追
加がある。図12に示したフローチャートは、図10の
(C)に続いて実行可能な制御フローである。
【0125】本実施例では、溶接開始前に、電極消耗量
を検出し電極交換の必要の有る無し、を判定し、電極把
持装置およびユニット把持装置と連動して動作させる検
出判断動作を行うことが可能となっている。
【0126】この制御動作は、ソフトウェアとして演算
処理装置14の中の溶接動作制御部34に組み込まれて
いる。
【0127】本実施例における自動電極交換システムで
は、溶接開始前に、電極消耗量を検出し電極交換の必要
の有る無しを判定し、電極把持装置およびユニット把持
装置と連動して動作させる検出判断動作を行うことが、
あらかじめ設定された条件に従い、交換用電極を選択
し、電極把持装置およびユニット把持装置を連動して動
作させる。
【0128】図12において、ステップ208におい
て、溶接動作制御部34は、現在溶接作業を実施中のパ
ス(現パス)の溶接動作の終了を判断すると、溶接動作
制御部34は、溶接コントローラ11に指示して、溶接
トーチ6を次パスの溶接開始位置に移動する。ステップ
209において、溶接動作制御部34は、溶接コントロ
ーラ11からの信号により、溶接トーチ6の移動終了を
検知すると、次のステップ211において、溶接パス番
号をPに更新する。
【0129】その後、ステップ213において、溶接動
作制御部34は、電極寸法計測有りと判断して、ステッ
プ214において、各パス毎の溶接開始前に、電極寸法
計測指令を溶接コントローラ11に出力し、溶接コント
ローラ11は、計測位置移動及び計測実行指令を実行す
る。溶接コントローラ11は、溶接トーチ6を移動し
て、図3に示した近接スイッチ51の位置に移動する。
また、計測実行に当たっては、近接スイッチ51の上に
おいて、溶接トーチ6を所定距離だけ下降させ、電極の
先端が近接スイッチ51に接近して、近接スイッチ51
から信号がでるかどうかによって、電極の長さが所定の
長さより長いかどうかを測定する。なお、ここで、スイ
ッチ51と下降した電極が接触するまでの溶接トーチ6
のZ軸方向への移動距離から電極の長さを求めてもよ
い。
【0130】ステップ216において、溶接動作制御部
34は、電極消耗長さΔlを求める。ステップ217に
おいて、溶接動作制御部34は、この電極消耗長さΔl
を予め設定してある電極消耗基準長さl0と比較して、
Δl≦l0ならば、ステップ221において、溶接動作
制御部34は、交換不要と判定し、ステップ210にお
いて、次作業に移る。Δl>l0であれば、ステップ2
18において、溶接動作制御部34は、電極消耗大と判
定し、ステップ219において、電極交換が必要である
と判定して、ステップ220において、溶接動作制御部
34は、自動電極交換を指示する。溶接動作制御部34
は、自動電極交換の指示を通信インターフェース回路3
1,33を介して、制御回路28に送り、制御回路28
は、自動電極交換を行う。
【0131】以上のようにして、電極の消耗を確認し、
自動電極交換を実施することが可能となる。電極交換を
機械による完全自動化もしくは作業者による遠隔操作可
能としても、従来の方法のように、あらかじめ設定され
た累積時間毎に自動交換をするだけでは不十分であっ
て、まだ充分に使用可能な電極であっても廃棄される事
が起こりうる為、無駄が多いという問題があるが、電極
の消耗を確認し、自動電極交換を実施することにより、
かかる無駄を省くことができる。また、その結果とし
て、異常に電極が消耗した状態での溶接継続がなくな
り、システムの信頼性が向上する。
【0132】本実施例によれば、電極の消耗を確認し、
自動電極交換を実施できるため、電極交換の無駄を省く
ことができる。
【0133】また、システムの信頼性が向上する。
【0134】
【発明の効果】本発明によれば、電極交換システムにお
いて、任意の溶接ト−チの位置や任意の溶接ト−チの向
きで電極を交換することが可能となる。
【0135】また、本発明によれば、電極交換システム
において、溶接作業中に電極の状態を把握でき、必要に
応じて電極の交換を行なえるものとなる。
【0136】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による電極交換システムの構
成図である。
【図2】本発明の一実施例による電極交換システムの電
極ホルダ及びユニット把持装置の構成図である。
【図3】図2のA矢視図である。
【図4】本発明の一実施例による電極交換システムの溶
接トーチの電極把持装置の断面図である。
【図5】図4の要部斜視図である。
【図6】本発明の一実施例による電極交換システムのブ
ロック図である。
【図7】本発明の一実施例による電極交換システムの自
動交換制御のフローチャートである。
【図8】本発明の他の実施例による電極交換システムの
電極交換判断装置のブロック図である。
【図9】本発明の他の実施例,第3の実施例,第4の実
施例及び第5の実施例による電極交換システムのブロッ
ク図である。
【図10】本発明の他の実施例による電極交換システム
の電極交換検出判断方法のフローチャートである。
【図11】本発明の第3の実施例による電極交換システ
ムの電極交換判断装置の制御フローチャートである。
【図12】本発明の第5の実施例による電極交換システ
ムの電極交換判断装置の制御フローチャートである。
【符号の説明】
1…被溶接物 3…ワイヤ送給ガイド 4…アーク 5…溶接用電極 6…溶接トーチ 7…ワイヤ 8…ワイヤリール 9…溶接ヘッド 10…レール 11…溶接コントローラ 12…溶接電源 13…操作ペンダント 14…演算制御装置 15…キーボード 16…CRTモニタ 18…交換用電極 19…使用済み電極 21…溶接台車 22…上下移動装置 23…左右移動装置 24…位置検出器 25…駆動回路 26…位置カウント回路 27…溶接出力回路 28…制御回路 29…入出力回路 30…設定・記憶回路 31…通信インタフェース回路 33…通信インタフェイス回路 34…溶接動作制御プログラム 35…画面表示処理 36…マンマシーンインターフェース回路 37…溶接ヘッド位置データ 41…溶接出力データ 42…電磁弁 43…各電磁弁駆動回路 44…電圧検出回路 45…電極交換場所 46…電極ホルダ 47…保持孔 48…ユニット把持装置 50…押さえ金具 51…近接スイッチ 75…ワイヤ・被溶接材短洛検出回路 76…電極・ワイヤ状態判定回路 78…ワイヤ・電極短洛検出回路 80…溶接電圧検出回路 126…センサヘッド 127…センサ画像処理装置 128…照明用電源 129…カメラ制御器 130…フィルタ制御器 131…画像モニタ 136…複合ケーブル 137…上下移動軸 138…左右移動軸 139…ワイヤ送給装置 140…ワイヤ送給管 151…固定支持部材 152…支持部材 153…把持孔 170…電極把持装置 171…近接スイッチ 172…電極把持金具 173…ピストン 174…近接スイッチ 175…テーパ管 176…ナット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森沢 潤一郎 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 中島 吉男 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 羽田 光明 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 今永 昭慈 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Y方向に移動するY移動手段と、 このY移動手段の上に載置され、Z方向に移動するZ移
    動手段と、 このZ移動手段の上に載置され、X方向に移動するX移
    動手段と、 このX移動手段に取り付けられた溶接トーチと、 上記Y移動手段と上記Z移動手段と上記X移動手段の駆
    動を制御する制御手段とを有し、 上記制御手段は、上記各移動手段を制御して、上記溶接
    トーチにより被溶接物を溶接するとともに、さらに、 交換用電極を保持する電極保持手段とを有し、この電極
    保持手段に保持された電極を上記溶接トーチに取り付け
    て使用する電極交換システムにおいて、 上記電極保持手段は、上記Y移動手段の上に載置され、
    Y方向に移動可能であるとともに、 交換用電極及び使用済み電極が挿入される複数の保持孔
    と、 この保持孔に挿入された上記交換用電極及び使用済み電
    極を保持する押さえ金具と、 上記保持孔に挿入された使用済み電極を把持可能な第1
    の把持手段を備え、 また、上記溶接トーチは、電極を把持可能な第2の把持
    手段を備え、 上記制御手段は、電極の交換時には、上記X移動手段及
    び上記Z移動手段により上記溶接トーチの位置を移動制
    御するとともに、上記電極保持手段の上記保持孔の内、
    空の保持孔に使用済み電極を挿入した状態で、上記第2
    の把持手段により、上記使用済みの電極を把持するよう
    に制御し、その後、第1の把持手段による上記電極の把
    持をオフするように制御して、上記電極保持手段に使用
    済み電極を保持するとともに、上記電極保持手段に保持
    された交換用電極を上記第1の把持手段により把持する
    ように制御することにより、溶接トーチの電極を交換す
    ることを特徴とする電極交換システム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電極交換システムにおい
    て、 上記第1の把持手段は、 往復動可能なピストンと、 このピストンとともに往復動するとともに、その先端に
    複数本のスリットの形成された中空の電極把持手段と、 この電極把持手段の先端と係合するテーパ管とから構成
    され、 上記電極把持手段が一方向に移動した時に、上記テーパ
    管と係合して上記スリットが狭められることにより、上
    記電極を把持し、上記電極把持手段が反対方向に移動し
    た時に、上記スリットが開いて電極の把持をオフするこ
    とを特徴とする電極交換システム。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の電極交換システムにおい
    て、 上記第2の電極把持手段は、上記電極保持手段の上記保
    持孔と直交する方向に形成された穴から挿入可能なピス
    トンであり、このピストンを上記穴に挿入することによ
    り、上記保持孔に挿入された使用済み電極を把持するこ
    とを特徴とする電極交換システム。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の電極交換システムにおい
    て、 上記電極保持手段は、回転可能なホルダであり、このホ
    ルダの上の同心円上に形成された上記保持孔に交換用電
    極若しくは使用済み電極を保持することを特徴とする電
    極交換システム。
  5. 【請求項5】 Y方向に移動するY移動手段と、 このY移動手段の上に載置され、Z方向に移動するZ移
    動手段と、 このZ移動手段の上に載置され、X方向に移動するX移
    動手段と、 このX移動手段に取り付けられた溶接トーチ(6)と、 上記Y移動手段と上記X移動手段と上記Z移動手段の駆
    動を制御する制御手段とを有し、 上記制御手段は、上記各移動手段を制御して、上記溶接
    トーチにより被溶接物を溶接するとともに、さらに、 交換用電極を保持する電極保持手段とを有し、この電極
    保持手段に保持された電極を上記溶接トーチに取り付け
    て使用する電極交換システムにおいて、 上記溶接トーチに取り付けられた上記電極と、上記被溶
    接物との間の電圧を検出する溶接電圧検出手段を備え、 この溶接電圧検出手段の出力により、電極異常を検出す
    ることを特徴する電極交換システム。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の電極交換システムにおい
    て、さらに、 上記溶接トーチに取り付けられた上記電極と、上記溶接
    トーチによって発生するアークの近傍に配置されるワイ
    ヤとの間の電圧を検出する電極・ワイヤ電圧検出手段を
    備え、 この電極・ワイヤ電圧検出手段の出力により、電極異常
    を検出することを特徴する電極交換システム。
  7. 【請求項7】 請求項5若しくは請求項6のいづれかに
    記載の電極交換システムにおいて、 上記溶接電圧検出手段の出力若しくは上記電極・ワイヤ
    電圧検出手段の出力が、それぞれ、予め設定した電圧よ
    り小さい時には、電極異常と判断する判断手段を備え、 この判断手段からの信号により、上記制御手段は溶接を
    中断することを特徴する電極交換システム。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の電極交換システムにおい
    て、 上記制御手段による溶接中断後、上記判断手段は、上記
    溶接電圧検出手段の出力若しくは上記電極・ワイヤ電圧
    検出手段の出力が、それぞれ、予め設定した電圧より小
    さい時には、電極溶着若しくはワイヤ溶着と判断して、
    上記電極の自動交換が不可能であることを出力すること
    を特徴する電極交換システム。
  9. 【請求項9】 請求項7記載の電極交換システムにおい
    て、 溶接パスの溶接動作終了時に、上記判断手段は、上記溶
    接電圧検出手段の出力若しくは上記電極・ワイヤ電圧検
    出手段の出力が、それぞれ、予め設定した電圧より小さ
    い時には、電極溶着若しくはワイヤ溶着と判断して、上
    記電極の自動交換が不可能であることを出力することを
    特徴する電極交換システム。
  10. 【請求項10】 請求項5記載の電極交換システムにお
    いて、 上記制御手段は、溶接パスの溶接終了毎にパス番号を更
    新するとともに、この更新されたパス番号が予め設定さ
    れた所定番号になった時、上記移動手段により、上記電
    極の交換を行うことを特徴する電極交換システム。
  11. 【請求項11】 請求項5記載の電極交換システムにお
    いて、 上記制御手段は、溶接パスの溶接終了毎に電極寸法を計
    測するとともに、電極寸法が所定値より短い時には、上
    記移動手段により、上記電極の交換を行うことを特徴す
    る電極交換システム。
  12. 【請求項12】 請求項5記載の電極交換システムにお
    いて、さらに、 上記溶接トーチの近傍に配置されており、溶接中の電極
    状態並びに上記電極交換中の状態を検知する視覚センサ
    を備え、 この視覚センサの出力をモニタに表示することを特徴す
    る電極交換システム。
  13. 【請求項13】 請求項10記載の電極交換システムに
    おいて、さらに、 上記視覚センサと上記溶接ヘッドから発生するアーク光
    の間に配置され、アーク光の影響を除去するとともに、
    開閉可能なフィルタを備えたことを特徴する電極交換シ
    ステム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008272805A (ja) * 2007-05-01 2008-11-13 Seiko Techno Develop Co Ltd 溶接トーチの電極交換装置
JP2012218025A (ja) * 2011-04-08 2012-11-12 Toyoda Iron Works Co Ltd 自動溶接ロボットの電極異常検出装置

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