JPH09108303A - バッグ収納器具 - Google Patents
バッグ収納器具Info
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- JPH09108303A JPH09108303A JP29368595A JP29368595A JPH09108303A JP H09108303 A JPH09108303 A JP H09108303A JP 29368595 A JP29368595 A JP 29368595A JP 29368595 A JP29368595 A JP 29368595A JP H09108303 A JPH09108303 A JP H09108303A
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- JP
- Japan
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- bag
- jig
- auxiliary cup
- blood
- centrifugal
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- Pending
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- Medical Preparation Storing Or Oral Administration Devices (AREA)
- Centrifugal Separators (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】遠心分離操作に伴うバッグの破損を防止し、製
剤作業の自動化に対応し得るバッグ収納器具を提供する
こと。 【解決手段】バッグ収納器具30は、バッグ連結体を収
納する遠心補助カップ40と採血バッグの上端シール部
を支持する治具50とで構成されている。有底筒状の容
器である遠心補助カップ40は、上端縁部にリブ42が
形成され、内側に採血バッグの形状を規制する一対の内
壁43が形成され、さらに上部に、治具50の嵌合部5
5がカップ深さ方向に摺動可能に嵌合し得るガイド溝4
4が形成されている。治具50は、凸部53および凹部
58の摺動により接近・離間し得る第1の部材51と第
2の部材52とで構成され、第1の部材51の中央部内
側に、採血バッグの上端シール部を貫通する3本のピン
54が立設されている。
剤作業の自動化に対応し得るバッグ収納器具を提供する
こと。 【解決手段】バッグ収納器具30は、バッグ連結体を収
納する遠心補助カップ40と採血バッグの上端シール部
を支持する治具50とで構成されている。有底筒状の容
器である遠心補助カップ40は、上端縁部にリブ42が
形成され、内側に採血バッグの形状を規制する一対の内
壁43が形成され、さらに上部に、治具50の嵌合部5
5がカップ深さ方向に摺動可能に嵌合し得るガイド溝4
4が形成されている。治具50は、凸部53および凹部
58の摺動により接近・離間し得る第1の部材51と第
2の部材52とで構成され、第1の部材51の中央部内
側に、採血バッグの上端シール部を貫通する3本のピン
54が立設されている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、血液バッ
グ内の血液を遠心分離する際に用いられるバッグ収納器
具に関する。
グ内の血液を遠心分離する際に用いられるバッグ収納器
具に関する。
【0002】
【従来の技術】輸血を行う場合、現在では、血液の有効
利用および輸血者の負担軽減などの理由から、供血者か
ら得た採血血液を遠心分離などにより各成分に分離し、
輸血者に必要な成分だけを輸血し、その他の成分は供血
者に変換する体制がとられている。この成分輸血(成分
採血)が導入されたことにより、従来行われていた全血
輸血に比べ、血液の有効利用が行われるようになってい
る。
利用および輸血者の負担軽減などの理由から、供血者か
ら得た採血血液を遠心分離などにより各成分に分離し、
輸血者に必要な成分だけを輸血し、その他の成分は供血
者に変換する体制がとられている。この成分輸血(成分
採血)が導入されたことにより、従来行われていた全血
輸血に比べ、血液の有効利用が行われるようになってい
る。
【0003】このような成分輸血においては、採血バッ
グと、1個または2個以上の他のバッグで構成されたバ
ッグ連結体(マルチプルバッグ)が使用される。このマ
ルチプルバッグのうち、例えばトリプルバッグは、採血
バッグと、血小板保存用バッグ(以下、PCバッグとい
う)と、血漿保存用バッグ(以下、血漿バッグという)
とをそれぞれチューブで連結したものであり、前記採血
バッグに採血した血液に対し、遠心分離を少なくとも1
回行って赤血球、濃厚血小板および乏血小板血漿の3成
分に分離し(PRP法)、これらをそれぞれ採血バッ
グ、PCバッグおよび血漿バッグに分けて収納、保存す
る。
グと、1個または2個以上の他のバッグで構成されたバ
ッグ連結体(マルチプルバッグ)が使用される。このマ
ルチプルバッグのうち、例えばトリプルバッグは、採血
バッグと、血小板保存用バッグ(以下、PCバッグとい
う)と、血漿保存用バッグ(以下、血漿バッグという)
とをそれぞれチューブで連結したものであり、前記採血
バッグに採血した血液に対し、遠心分離を少なくとも1
回行って赤血球、濃厚血小板および乏血小板血漿の3成
分に分離し(PRP法)、これらをそれぞれ採血バッ
グ、PCバッグおよび血漿バッグに分けて収納、保存す
る。
【0004】このようなマルチプルバッグにおける各バ
ッグは、軟質ポリ塩化ビニル製のシート材を重ね、その
周縁を融着したものである。軟質ポリ塩化ビニル製のシ
ート材を用いる理由は、適度な気体透過性を有し、血
球、血小板等の細胞の保存に適すること、湿熱滅菌に際
しての耐熱性に優れること、遠心分離操作や振盪保存に
耐えうる柔軟性を有していること、製造が容易でコスト
が安いこと等が挙げられる。
ッグは、軟質ポリ塩化ビニル製のシート材を重ね、その
周縁を融着したものである。軟質ポリ塩化ビニル製のシ
ート材を用いる理由は、適度な気体透過性を有し、血
球、血小板等の細胞の保存に適すること、湿熱滅菌に際
しての耐熱性に優れること、遠心分離操作や振盪保存に
耐えうる柔軟性を有していること、製造が容易でコスト
が安いこと等が挙げられる。
【0005】ところで、採血バッグに貯留された血液の
遠心操作は、カップ状の容器である遠心補助カップに血
液入り採血バッグとこれに接続された他のバッグとを重
ねて入れ、さらにこの遠心補助カップを金属製の遠心カ
ップに入れて遠心分離器にセットし、例えば1500〜
4500rpm で高速回転して遠心することによりなされ
る。
遠心操作は、カップ状の容器である遠心補助カップに血
液入り採血バッグとこれに接続された他のバッグとを重
ねて入れ、さらにこの遠心補助カップを金属製の遠心カ
ップに入れて遠心分離器にセットし、例えば1500〜
4500rpm で高速回転して遠心することによりなされ
る。
【0006】そして、分離された成分(以下、分離成分
という)の回収は、遠心分離器から遠心補助カップを取
り出し、さらに遠心補助カップから各バッグを取り出
し、そのうちの採血バッグを分離スタンド(例えば、特
開平02−98362号に記載の自動分離スタンド)等
の分離成分移送装置にセットし、採血バッグを加圧して
上澄みの血漿層を押し出し、チューブを介して血漿バッ
グへ移送することにより行われる。
という)の回収は、遠心分離器から遠心補助カップを取
り出し、さらに遠心補助カップから各バッグを取り出
し、そのうちの採血バッグを分離スタンド(例えば、特
開平02−98362号に記載の自動分離スタンド)等
の分離成分移送装置にセットし、採血バッグを加圧して
上澄みの血漿層を押し出し、チューブを介して血漿バッ
グへ移送することにより行われる。
【0007】従来、このような採血バッグの遠心分離器
へのセット、遠心分離後の採血バッグの取り出し等の作
業は、全て手作業で行われていたが、作業の合理化、迅
速化、血液製剤の品質の安定化、血液汚染に対する安全
性の向上等の理由から、これらの作業を例えば自動製剤
装置を用いて自動的に行うようにすることが望まれてい
る。
へのセット、遠心分離後の採血バッグの取り出し等の作
業は、全て手作業で行われていたが、作業の合理化、迅
速化、血液製剤の品質の安定化、血液汚染に対する安全
性の向上等の理由から、これらの作業を例えば自動製剤
装置を用いて自動的に行うようにすることが望まれてい
る。
【0008】しかしながら、このような作業の自動化、
特に、遠心分離器からの採血バッグの取り出し作業の自
動化については、以下の理由から困難であるとされてい
る。
特に、遠心分離器からの採血バッグの取り出し作業の自
動化については、以下の理由から困難であるとされてい
る。
【0009】 遠心後、遠心補助カップ内の採血バッ
グを、その上端部を自動取出装置のチャック等で直接挟
んで取り出す場合、採血バッグの上端部は、このような
チャックで挟むのに適した形状となっていない。
グを、その上端部を自動取出装置のチャック等で直接挟
んで取り出す場合、採血バッグの上端部は、このような
チャックで挟むのに適した形状となっていない。
【0010】 仮に、採血バッグの上端部に挟みしろ
が設けられていたとしても、採血バッグは軟質であり、
遠心分離の際の遠心力により遠心補助カップの底部側へ
沈み込み、変形するため、採血バッグを取り出す際に挟
みしろの位置を特定することができず、自動取り出しを
再現性よく行うことができない。
が設けられていたとしても、採血バッグは軟質であり、
遠心分離の際の遠心力により遠心補助カップの底部側へ
沈み込み、変形するため、採血バッグを取り出す際に挟
みしろの位置を特定することができず、自動取り出しを
再現性よく行うことができない。
【0011】 また、遠心補助カップの上端部にクリ
ップ部材等を固定的に設置し、このクリップ部材により
採血バッグ上端部の挟みしろを挟持して遠心分離を行う
ことも考えられるが、クリップ部材の遠心補助カップに
対する位置が固定されているため、前述したように、遠
心力による採血バッグの沈み込みが生じる際に、クリッ
プ部材から挟みしろが外れるかまたは挟みしろが破損、
破断を生じるおそれがある。
ップ部材等を固定的に設置し、このクリップ部材により
採血バッグ上端部の挟みしろを挟持して遠心分離を行う
ことも考えられるが、クリップ部材の遠心補助カップに
対する位置が固定されているため、前述したように、遠
心力による採血バッグの沈み込みが生じる際に、クリッ
プ部材から挟みしろが外れるかまたは挟みしろが破損、
破断を生じるおそれがある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、遠心
分離工程を伴う製剤作業の自動化に対応し得るバッグ収
納器具を提供することにある。
分離工程を伴う製剤作業の自動化に対応し得るバッグ収
納器具を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(10)の本発明により達成される。
(1)〜(10)の本発明により達成される。
【0014】(1) 遠心分離操作時に可撓性を有する
バッグを収納する遠心補助カップと、前記バッグの上端
部を支持する治具とを有し、前記治具が前記遠心補助カ
ップに対し、遠心補助カップの深さ方向に摺動可能に支
持されるよう構成したことを特徴とするバッグ収納器
具。
バッグを収納する遠心補助カップと、前記バッグの上端
部を支持する治具とを有し、前記治具が前記遠心補助カ
ップに対し、遠心補助カップの深さ方向に摺動可能に支
持されるよう構成したことを特徴とするバッグ収納器
具。
【0015】(2) 遠心分離操作時に可撓性を有する
バッグを収納する遠心補助カップと、前記バッグの上端
部を支持する治具とを有し、前記治具の両端部に凸状の
嵌合部が形成され、前記遠心補助カップの上部に、前記
嵌合部が前記遠心補助カップの深さ方向に摺動可能に嵌
合し得るガイド溝が形成されていることを特徴とするバ
ッグ収納器具。
バッグを収納する遠心補助カップと、前記バッグの上端
部を支持する治具とを有し、前記治具の両端部に凸状の
嵌合部が形成され、前記遠心補助カップの上部に、前記
嵌合部が前記遠心補助カップの深さ方向に摺動可能に嵌
合し得るガイド溝が形成されていることを特徴とするバ
ッグ収納器具。
【0016】(3) 前記ガイド溝に連通し、前記治具
が前記遠心補助カップの最も底部側へ移動した際に前記
治具との間で空間を形成する凹部を有する上記(2)に
記載のバッグ収納器具。
が前記遠心補助カップの最も底部側へ移動した際に前記
治具との間で空間を形成する凹部を有する上記(2)に
記載のバッグ収納器具。
【0017】(4) 前記治具は、互いに接近・離間し
得る第1の部材と第2の部材とを有し、これらの間に前
記バッグの上端部を介挿して支持するよう構成されてい
る上記(1)ないし(3)のいずれかに記載のバッグ収
納器具。
得る第1の部材と第2の部材とを有し、これらの間に前
記バッグの上端部を介挿して支持するよう構成されてい
る上記(1)ないし(3)のいずれかに記載のバッグ収
納器具。
【0018】(5) 前記第1の部材と前記第2の部材
との接近状態を維持するロック機構を有する上記(4)
に記載のバッグ収納器具。
との接近状態を維持するロック機構を有する上記(4)
に記載のバッグ収納器具。
【0019】(6) 前記治具は、バッグの上端シール
部を貫通する複数のピンを有し、これらのピンにより前
記バッグを懸吊して保持する上記(1)ないし(5)の
いずれかに記載のバッグ収納器具。
部を貫通する複数のピンを有し、これらのピンにより前
記バッグを懸吊して保持する上記(1)ないし(5)の
いずれかに記載のバッグ収納器具。
【0020】(7) 前記治具は、バッグに接続された
チューブを保持するチューブ保持部を有する上記(1)
ないし(6)のいずれかに記載のバッグ収納器具。
チューブを保持するチューブ保持部を有する上記(1)
ないし(6)のいずれかに記載のバッグ収納器具。
【0021】(8) 前記治具は、その比重が、前記バ
ッグの内容物とほぼ等しいものである上記(1)ないし
(7)のいずれかに記載のバッグ収納器具。
ッグの内容物とほぼ等しいものである上記(1)ないし
(7)のいずれかに記載のバッグ収納器具。
【0022】(9) 前記遠心補助カップの上端縁部
に、剛性を有するリブが形成されている上記(1)ない
し(8)のいずれかに記載のバッグ収納器具。
に、剛性を有するリブが形成されている上記(1)ない
し(8)のいずれかに記載のバッグ収納器具。
【0023】(10) 前記遠心補助カップは、その内側
に前記バッグの形状を規制する形状規制部材を有する上
記(1)ないし(9)のいずれかに記載のバッグ収納器
具。
に前記バッグの形状を規制する形状規制部材を有する上
記(1)ないし(9)のいずれかに記載のバッグ収納器
具。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明のバッグ収納器具を
添付図面に示す好適実施例に基づいて詳細に説明する。
添付図面に示す好適実施例に基づいて詳細に説明する。
【0025】まず、本発明において使用される代表的な
バッグについて説明する。図1は、バッグ連結体の構成
例を示す平面図である。同図に示すバッグ連結体は、採
血バッグと、PCバッグと、血漿バッグと、補助バッグ
とをそれぞれチューブで連結したクォドラプルバッグ
(4連バッグ)である。
バッグについて説明する。図1は、バッグ連結体の構成
例を示す平面図である。同図に示すバッグ連結体は、採
血バッグと、PCバッグと、血漿バッグと、補助バッグ
とをそれぞれチューブで連結したクォドラプルバッグ
(4連バッグ)である。
【0026】図1中の右側に位置する採血バッグ1は、
例えば軟質ポリ塩化ビニルのような樹脂製の可撓性を有
するシート材を重ね、その周縁のシール部2において、
融着(熱融着、高周波融着等)または接着し、袋状とし
たものである。このシール部2で囲まれる内側の部分
に、採血された血液またはその血液から遠心分離により
得られた濃厚赤血球が収納される血液成分収納部3が形
成されている。
例えば軟質ポリ塩化ビニルのような樹脂製の可撓性を有
するシート材を重ね、その周縁のシール部2において、
融着(熱融着、高周波融着等)または接着し、袋状とし
たものである。このシール部2で囲まれる内側の部分
に、採血された血液またはその血液から遠心分離により
得られた濃厚赤血球が収納される血液成分収納部3が形
成されている。
【0027】採血バッグ1の上部には、ピールタブを備
え、開封可能な2つの開口部4、4が形成され、またそ
れらの間には、他のバッグに接続するための排出口5が
形成されている。この排出口5には、連結部材(破断前
は流路が閉塞されているが、破断すると流路が開通する
部材)15を介してチューブ14の一端が接続されてい
る。
え、開封可能な2つの開口部4、4が形成され、またそ
れらの間には、他のバッグに接続するための排出口5が
形成されている。この排出口5には、連結部材(破断前
は流路が閉塞されているが、破断すると流路が開通する
部材)15を介してチューブ14の一端が接続されてい
る。
【0028】また、チューブ14の他端には、二股に分
岐する分岐コネクタ20が接続されている。分岐コネク
タ20には、さらにチューブ21が接続され、このチュ
ーブ21の他端には同様の分岐コネクタ22が接続され
ている。
岐する分岐コネクタ20が接続されている。分岐コネク
タ20には、さらにチューブ21が接続され、このチュ
ーブ21の他端には同様の分岐コネクタ22が接続され
ている。
【0029】さらに、採血バッグ1の上部には、血液成
分収納部3に連通するよう可撓性を有するチューブ6の
一端が接続され、このチューブ6の他端には、ハブ7を
介して採血針8aが装着されている。また、ハブ7には
採血針8aを被包するキャップ8bが装着される。
分収納部3に連通するよう可撓性を有するチューブ6の
一端が接続され、このチューブ6の他端には、ハブ7を
介して採血針8aが装着されている。また、ハブ7には
採血針8aを被包するキャップ8bが装着される。
【0030】また、採血バッグ1の上端シール部2aに
は、前記開口部4、4の短チューブ、排出口5およびチ
ューブ6を避ける位置に、3つの貫通孔9が形成されて
いる。
は、前記開口部4、4の短チューブ、排出口5およびチ
ューブ6を避ける位置に、3つの貫通孔9が形成されて
いる。
【0031】図1中の左側から2番目に位置する血漿バ
ッグ10は、例えば軟質ポリ塩化ビニルのような樹脂製
の可撓性を有するシート材を重ね、その周縁のシール部
11において、融着(熱融着、高周波融着等)または接
着し、袋状としたものである。このシール部11で囲ま
れる内側の部分に、採血バッグ1内の血液から分離され
た血漿(特に、乏血小板血漿)が収納される血漿収納部
12が形成されている。血漿バッグ10の上部には、ピ
ールタブを備え、開封可能な2つの開口部13、13が
形成されている。
ッグ10は、例えば軟質ポリ塩化ビニルのような樹脂製
の可撓性を有するシート材を重ね、その周縁のシール部
11において、融着(熱融着、高周波融着等)または接
着し、袋状としたものである。このシール部11で囲ま
れる内側の部分に、採血バッグ1内の血液から分離され
た血漿(特に、乏血小板血漿)が収納される血漿収納部
12が形成されている。血漿バッグ10の上部には、ピ
ールタブを備え、開封可能な2つの開口部13、13が
形成されている。
【0032】さらに、バッグ上部の開口部13の側部に
は、血漿収納部12に連通する可撓性を有するチューブ
23の一端が接続され、このチューブ23の他端は、前
記分岐コネクタ21の一方の分岐端に接続されている。
これにより、採血バッグ1の血液成分収納部3と血漿バ
ッグ10の血漿収納部12とが、チューブ14、21、
23および分岐コネクタ20、22を介して連通する。
は、血漿収納部12に連通する可撓性を有するチューブ
23の一端が接続され、このチューブ23の他端は、前
記分岐コネクタ21の一方の分岐端に接続されている。
これにより、採血バッグ1の血液成分収納部3と血漿バ
ッグ10の血漿収納部12とが、チューブ14、21、
23および分岐コネクタ20、22を介して連通する。
【0033】図1中の左側に位置するPCバッグ16
は、例えば軟質ポリ塩化ビニルのような樹脂製の可撓性
を有するシート材を重ね、その周縁のシール部17にお
いて、融着(熱融着、高周波融着等)または接着し、袋
状としたものである。このシール部17で囲まれる内側
の部分に、血液より分離された血小板(濃厚血小板血
漿)が収納される血小板収納部18が形成されている。
は、例えば軟質ポリ塩化ビニルのような樹脂製の可撓性
を有するシート材を重ね、その周縁のシール部17にお
いて、融着(熱融着、高周波融着等)または接着し、袋
状としたものである。このシール部17で囲まれる内側
の部分に、血液より分離された血小板(濃厚血小板血
漿)が収納される血小板収納部18が形成されている。
【0034】PCバッグ16の上部には、ピールタブを
備え、開封可能な2つの開口部19、19が形成されて
いる。さらに、バッグ上部の開口部19の側部には、排
出口25が形成されており、この排出口25には、前記
と同様の連結部材15を介して、可撓性を有するチュー
ブ24の一端が接続されている。また、チューブ24の
他端は、前記分岐コネクタ22の他方の分岐端に接続さ
れている。これにより、PCバッグ16の血小板収納部
18と、他のバッグ1、10の血液成分収納部3および
血漿収納部12とがチューブ14、21、23、24お
よび分岐コネクタ20、22を介して連通する。
備え、開封可能な2つの開口部19、19が形成されて
いる。さらに、バッグ上部の開口部19の側部には、排
出口25が形成されており、この排出口25には、前記
と同様の連結部材15を介して、可撓性を有するチュー
ブ24の一端が接続されている。また、チューブ24の
他端は、前記分岐コネクタ22の他方の分岐端に接続さ
れている。これにより、PCバッグ16の血小板収納部
18と、他のバッグ1、10の血液成分収納部3および
血漿収納部12とがチューブ14、21、23、24お
よび分岐コネクタ20、22を介して連通する。
【0035】図1中の採血バッグ1と血漿バッグ10と
の間に位置する補助バッグ(バフィーコートバッグ)2
7は、主にバフィーコートを一時的に貯留するためのバ
ッグである。この補助バッグ27は、例えば軟質ポリ塩
化ビニルのような樹脂製の可撓性を有するシート材を重
ね、その周縁のシール部28において、融着(熱融着、
高周波融着等)または接着し、袋状としたものである。
このシール部28で囲まれる内側の部分に、採血バッグ
1内の血液から分離されたバフィーコートが収納される
バフィーコート収納部29が形成されている。
の間に位置する補助バッグ(バフィーコートバッグ)2
7は、主にバフィーコートを一時的に貯留するためのバ
ッグである。この補助バッグ27は、例えば軟質ポリ塩
化ビニルのような樹脂製の可撓性を有するシート材を重
ね、その周縁のシール部28において、融着(熱融着、
高周波融着等)または接着し、袋状としたものである。
このシール部28で囲まれる内側の部分に、採血バッグ
1内の血液から分離されたバフィーコートが収納される
バフィーコート収納部29が形成されている。
【0036】補助バッグ27の上部には、バフィーコー
ト収納部29に連通する可撓性を有するチューブ26の
一端が接続され、このチューブ26の他端は、前記分岐
コネクタ20の分岐端に接続されている。これにより、
補助バッグ27のバフィーコート収納部29と、他のバ
ッグ1、10、16の血液成分収納部3、血漿収納部1
2、血小板収納部18とが、チューブ14、21、2
3、24、26および分岐コネクタ20、22を介して
連通する。
ト収納部29に連通する可撓性を有するチューブ26の
一端が接続され、このチューブ26の他端は、前記分岐
コネクタ20の分岐端に接続されている。これにより、
補助バッグ27のバフィーコート収納部29と、他のバ
ッグ1、10、16の血液成分収納部3、血漿収納部1
2、血小板収納部18とが、チューブ14、21、2
3、24、26および分岐コネクタ20、22を介して
連通する。
【0037】このようなバッグ連結体では、採血針8a
を採血者の血管に穿刺し、チューブ6を介して血液を採
血バッグ1の血液成分収納部3に導入し、貯留する。血
液成分収納部3の血液が所望量(例えば、200mlまた
は400ml)に達したら、採血針8aを採血者の血管か
ら抜き取り、チューブ6の途中を例えば融着して封止
し、この封止部分より採血針8a側のチューブ6を切断
除去する。この状態で、血液が採血バッグ1内に密封状
態で収納される。
を採血者の血管に穿刺し、チューブ6を介して血液を採
血バッグ1の血液成分収納部3に導入し、貯留する。血
液成分収納部3の血液が所望量(例えば、200mlまた
は400ml)に達したら、採血針8aを採血者の血管か
ら抜き取り、チューブ6の途中を例えば融着して封止
し、この封止部分より採血針8a側のチューブ6を切断
除去する。この状態で、血液が採血バッグ1内に密封状
態で収納される。
【0038】以上では、バッグ連結体として図示のクォ
ドラプルバッグについて説明したが、本発明で用いられ
るバッグは、これに限定されるものではない。例えば、
採血バッグのみのシングルバッグ、採血バッグと血漿バ
ッグを連結したダブルバッグ、採血バッグとPCバッグ
と血漿バッグとを連結したトリプルバッグ、バッグの用
途が上記と異なるクォドラプルバッグ、これらのダブル
バッグ、トリプルバッグ、クォドラプルバッグに、例え
ばクリオプレシピテート(AHF)回収用のバッグのよ
うな他のバッグを付加したもの等でもよい。
ドラプルバッグについて説明したが、本発明で用いられ
るバッグは、これに限定されるものではない。例えば、
採血バッグのみのシングルバッグ、採血バッグと血漿バ
ッグを連結したダブルバッグ、採血バッグとPCバッグ
と血漿バッグとを連結したトリプルバッグ、バッグの用
途が上記と異なるクォドラプルバッグ、これらのダブル
バッグ、トリプルバッグ、クォドラプルバッグに、例え
ばクリオプレシピテート(AHF)回収用のバッグのよ
うな他のバッグを付加したもの等でもよい。
【0039】図2は、本発明のバッグ収納器具の構成例
を示す斜視図、図3は、図2に示すバッグ収納器具にお
ける治具の端部付近の構成を拡大して示す斜視図であ
る。図2に示すように、本発明のバッグ収納器具30
は、前記バッグ連結体を収納する遠心補助カップ(イン
ナーカップ)40と採血バッグ1の上端シール部2aを
支持する治具50とで構成されている。
を示す斜視図、図3は、図2に示すバッグ収納器具にお
ける治具の端部付近の構成を拡大して示す斜視図であ
る。図2に示すように、本発明のバッグ収納器具30
は、前記バッグ連結体を収納する遠心補助カップ(イン
ナーカップ)40と採血バッグ1の上端シール部2aを
支持する治具50とで構成されている。
【0040】遠心補助カップ40は、遠心分離器に対し
着脱自在に装着される有底筒状の容器であり、その底部
41は半球状をなしている。また、遠心補助カップ40
の上端縁部には、他所より肉厚で所定の剛性を有するリ
ブ42が形成されている。遠心補助カップ40の遠心分
離器に対する着脱は、例えば遠心補助カップ搬送ロボッ
トの把持手段によりこのリブ42を把持して行うことが
できる。
着脱自在に装着される有底筒状の容器であり、その底部
41は半球状をなしている。また、遠心補助カップ40
の上端縁部には、他所より肉厚で所定の剛性を有するリ
ブ42が形成されている。遠心補助カップ40の遠心分
離器に対する着脱は、例えば遠心補助カップ搬送ロボッ
トの把持手段によりこのリブ42を把持して行うことが
できる。
【0041】遠心補助カップ40の内側には、遠心補助
カップ40に収納される採血バッグ1の形状を規制する
形状規制部材として、対向する一対の内壁43が好まし
くは一体的に形成されている。これらの内壁43は、遠
心補助カップ40のバッグ収納空間46に対し湾曲凹面
を形成し、遠心分離の際には、収納された採血バッグ1
の両面が、それぞれ内壁43に密着して、その形状が規
制される。
カップ40に収納される採血バッグ1の形状を規制する
形状規制部材として、対向する一対の内壁43が好まし
くは一体的に形成されている。これらの内壁43は、遠
心補助カップ40のバッグ収納空間46に対し湾曲凹面
を形成し、遠心分離の際には、収納された採血バッグ1
の両面が、それぞれ内壁43に密着して、その形状が規
制される。
【0042】このような内壁43を設けることにより、
遠心分離の際、採血バッグ1が遠心補助カップ40の底
部41側へ沈み込むことによるバッグの変形がある程度
のレベルで規制される。従って、採血バッグ1の表面に
貼着されたラベルの破損を防止するとともに、採血バッ
グ1の取り出し時に、変形の戻り量が少なく、分離され
た血液成分の界面の乱れを抑制することができるという
効果がある。
遠心分離の際、採血バッグ1が遠心補助カップ40の底
部41側へ沈み込むことによるバッグの変形がある程度
のレベルで規制される。従って、採血バッグ1の表面に
貼着されたラベルの破損を防止するとともに、採血バッ
グ1の取り出し時に、変形の戻り量が少なく、分離され
た血液成分の界面の乱れを抑制することができるという
効果がある。
【0043】なお、収納する採血バッグ1の容量(例え
ば、200mlまたは400ml)等に応じて、両内壁43
の離間距離や内面形状等の条件を適宜設定することがで
きる。また、内壁43を遠心補助カップ40に対し着脱
自在としてもよく、さらに、前記条件を調整可能な構成
としてもよい。また、形状規制部材は、内壁43に限ら
ず、例えば、棒状の部材、網状の部材等であってもよ
い。
ば、200mlまたは400ml)等に応じて、両内壁43
の離間距離や内面形状等の条件を適宜設定することがで
きる。また、内壁43を遠心補助カップ40に対し着脱
自在としてもよく、さらに、前記条件を調整可能な構成
としてもよい。また、形状規制部材は、内壁43に限ら
ず、例えば、棒状の部材、網状の部材等であってもよ
い。
【0044】遠心補助カップ40の上部であって、両内
壁43の両側端付近には、それぞれ、後述する治具50
の嵌合部55が遠心補助カップ40の深さ方向に摺動可
能に嵌合し得るガイド溝44が形成されている。ガイド
溝44の幅は、遠心補助カップ40の深さ方向に沿って
同一でも、遠心補助カップ40の底部41に向かってわ
ずかに減少していてもよい。後者の場合、治具50が遠
心補助カップ40の底部41側へ移動するにつれて、嵌
合部55とガイド溝44との摺動抵抗が増大する。
壁43の両側端付近には、それぞれ、後述する治具50
の嵌合部55が遠心補助カップ40の深さ方向に摺動可
能に嵌合し得るガイド溝44が形成されている。ガイド
溝44の幅は、遠心補助カップ40の深さ方向に沿って
同一でも、遠心補助カップ40の底部41に向かってわ
ずかに減少していてもよい。後者の場合、治具50が遠
心補助カップ40の底部41側へ移動するにつれて、嵌
合部55とガイド溝44との摺動抵抗が増大する。
【0045】各ガイド溝44の図2中下方には、治具5
0がガイド溝44に沿って摺動し遠心補助カップ40の
最も底部側へ移動した際に治具50との間で所定の空間
を形成する凹部45が形成されている。この凹部45
は、その幅がガイド溝44の幅よりも小さく、かつガイ
ド溝44の下端に連通している。この凹部45は、後述
するバッグ取り出し機構70により遠心分離後の採血バ
ッグ1を遠心補助カップ40から取り出す際に、治具引
上部材71の爪部72が挿入される空間として利用され
る。
0がガイド溝44に沿って摺動し遠心補助カップ40の
最も底部側へ移動した際に治具50との間で所定の空間
を形成する凹部45が形成されている。この凹部45
は、その幅がガイド溝44の幅よりも小さく、かつガイ
ド溝44の下端に連通している。この凹部45は、後述
するバッグ取り出し機構70により遠心分離後の採血バ
ッグ1を遠心補助カップ40から取り出す際に、治具引
上部材71の爪部72が挿入される空間として利用され
る。
【0046】ガイド溝44の底面441は、遠心分離操
作時に、治具50の嵌合部55の下面と係合し、治具5
0がそれ以上底部41側へ移動するのを阻止するストッ
パーとして機能する。
作時に、治具50の嵌合部55の下面と係合し、治具5
0がそれ以上底部41側へ移動するのを阻止するストッ
パーとして機能する。
【0047】図4に示すように、ガイド溝44の底面4
41には、例えば、各種バネ部材、ゴム等の弾性体、不
織布等で構成される緩衝部材442が設置されていても
よい。これにより、遠心分離時に強い遠心力が作用した
場合でも、治具50の移動終了時における衝撃を吸収す
ることができ、採血バッグ1の治具50からの離脱や上
端シール部2aの破損等をさらに有効に防止することが
できる。なお、このような緩衝部材は、治具50側(嵌
合部55の下面)に設けられていてもよい。
41には、例えば、各種バネ部材、ゴム等の弾性体、不
織布等で構成される緩衝部材442が設置されていても
よい。これにより、遠心分離時に強い遠心力が作用した
場合でも、治具50の移動終了時における衝撃を吸収す
ることができ、採血バッグ1の治具50からの離脱や上
端シール部2aの破損等をさらに有効に防止することが
できる。なお、このような緩衝部材は、治具50側(嵌
合部55の下面)に設けられていてもよい。
【0048】以上のような遠心補助カップ40の構成材
料としては、硬質のものでも軟質のものでもよく、例え
ば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレ
ート等のポリエステル、ポリカーボネート、ポリメチル
メタクリレート(PMMA)等のアクリル系樹脂等の各
種樹脂、ステンレス鋼、アルミニウム等の金属、各種ガ
ラスやセラミックス、あるいはこれらを適宜組み合わせ
たもの等が挙げられる。また、リブ42は、遠心補助カ
ップ40に一体的に形成されているのが好ましいが、別
部材を接合したものであってもよい。
料としては、硬質のものでも軟質のものでもよく、例え
ば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレ
ート等のポリエステル、ポリカーボネート、ポリメチル
メタクリレート(PMMA)等のアクリル系樹脂等の各
種樹脂、ステンレス鋼、アルミニウム等の金属、各種ガ
ラスやセラミックス、あるいはこれらを適宜組み合わせ
たもの等が挙げられる。また、リブ42は、遠心補助カ
ップ40に一体的に形成されているのが好ましいが、別
部材を接合したものであってもよい。
【0049】一方、治具50は、互いに接近・離間し得
る第1の部材51と第2の部材52とで構成され、これ
らの部材間に採血バッグ1の上端シール部2aを介挿し
て採血バッグ1を支持するよう構成されている。
る第1の部材51と第2の部材52とで構成され、これ
らの部材間に採血バッグ1の上端シール部2aを介挿し
て採血バッグ1を支持するよう構成されている。
【0050】第1の部材51は、コ字状をなしており、
その両端部内側には、それぞれ凸部53が形成されてい
る。また、第1の部材51の中央部内側には、3本のピ
ン54が所定間隔で第2の部材52へ向けて立設されて
いる。各ピン54は、採血バッグ1の上端シール部2a
に形成された貫通孔9に挿通され、これにより採血バッ
グ1が懸吊される。
その両端部内側には、それぞれ凸部53が形成されてい
る。また、第1の部材51の中央部内側には、3本のピ
ン54が所定間隔で第2の部材52へ向けて立設されて
いる。各ピン54は、採血バッグ1の上端シール部2a
に形成された貫通孔9に挿通され、これにより採血バッ
グ1が懸吊される。
【0051】第1の部材51の両端部外側には、凸状の
嵌合部55が形成されている。この嵌合部55は、遠心
補助カップ40の対応するガイド溝44に嵌合される。
第1の部材51の中央部外側には、採血バッグ1等に接
続されたチューブ6、14、21、23、24、26等
を束ねるためのベルト(チューブ保持部)56が設けら
れている。採血バッグ1に遠心分離を施す際に、このベ
ルト56によりチューブを束ねておけば、採血バッグ1
を取り出す際等にチューブの処理が容易となる。
嵌合部55が形成されている。この嵌合部55は、遠心
補助カップ40の対応するガイド溝44に嵌合される。
第1の部材51の中央部外側には、採血バッグ1等に接
続されたチューブ6、14、21、23、24、26等
を束ねるためのベルト(チューブ保持部)56が設けら
れている。採血バッグ1に遠心分離を施す際に、このベ
ルト56によりチューブを束ねておけば、採血バッグ1
を取り出す際等にチューブの処理が容易となる。
【0052】このベルト56は、その少なくとも一端部
が第1の部材51に対し着脱自在とされていてもよい。
また、ベルト56は、バッグ連結体における採血バッグ
1以外のバッグを保持するのに用いられてもよい。
が第1の部材51に対し着脱自在とされていてもよい。
また、ベルト56は、バッグ連結体における採血バッグ
1以外のバッグを保持するのに用いられてもよい。
【0053】なお、このようなベルト56に代わり、例
えばチューブ等を収納する袋、チューブ等を挟持するク
リップ等、チューブ等をまとめることができるものであ
れば、いかなるものでもよい。
えばチューブ等を収納する袋、チューブ等を挟持するク
リップ等、チューブ等をまとめることができるものであ
れば、いかなるものでもよい。
【0054】また、第1の部材51の両端部の上側に
は、チューブを挿入して保持するU字状の溝が形成され
たチューブ保持部57が設けられている。チューブ保持
部57でチューブの所定箇所(例えばチューブの端部)
を保持しておけば、その箇所を特定することができるの
で、例えば、ロボット等によりチューブを自動的に取り
出し、他の所定位置へ搬送することが可能となる。
は、チューブを挿入して保持するU字状の溝が形成され
たチューブ保持部57が設けられている。チューブ保持
部57でチューブの所定箇所(例えばチューブの端部)
を保持しておけば、その箇所を特定することができるの
で、例えば、ロボット等によりチューブを自動的に取り
出し、他の所定位置へ搬送することが可能となる。
【0055】一方、第2の部材52は、その両端部外側
に、前記凸部53が摺動可能に嵌入し得る凹部58が形
成されている。第2の部材52の途中には、第1の部材
51と第2の部材52とを接合したとき、前記ピン54
のそれぞれが挿入される3つの孔59が形成されてい
る。
に、前記凸部53が摺動可能に嵌入し得る凹部58が形
成されている。第2の部材52の途中には、第1の部材
51と第2の部材52とを接合したとき、前記ピン54
のそれぞれが挿入される3つの孔59が形成されてい
る。
【0056】また、第2の部材52の図2中上部には、
採血バッグ1のピールタブ付き開口部4の起立状態を維
持するためのコ字状のガイド部60が形成されている。
このガイド部60の内側に開口部4を収納した状態で治
具50により採血バッグ1を支持し、遠心分離を施すこ
とにより、開口部4の倒れが防止され、採血バッグ1の
取り出しやその後の操作を円滑に行うことができる。
採血バッグ1のピールタブ付き開口部4の起立状態を維
持するためのコ字状のガイド部60が形成されている。
このガイド部60の内側に開口部4を収納した状態で治
具50により採血バッグ1を支持し、遠心分離を施すこ
とにより、開口部4の倒れが防止され、採血バッグ1の
取り出しやその後の操作を円滑に行うことができる。
【0057】第1の部材51と第2の部材52とは、そ
れらの両端部においてそれぞれ凸部53と凹部58とを
嵌合することにより接合される。このとき、第1の部材
51と第2の部材52との接合状態(接近状態)は、ロ
ック機構により維持される。すなわち、図3に示すよう
に、凸部53の奥部には、断面が半円状の突起61が形
成され、一方、凹部58の前記突起61に対応する位置
には、突起61と同様の形状の溝62が形成され、この
突起61と溝62とでロック機構が構成されている。
れらの両端部においてそれぞれ凸部53と凹部58とを
嵌合することにより接合される。このとき、第1の部材
51と第2の部材52との接合状態(接近状態)は、ロ
ック機構により維持される。すなわち、図3に示すよう
に、凸部53の奥部には、断面が半円状の突起61が形
成され、一方、凹部58の前記突起61に対応する位置
には、突起61と同様の形状の溝62が形成され、この
突起61と溝62とでロック機構が構成されている。
【0058】第2の部材52を第1の部材51に対し図
3中の矢印方向へ移動して、凸部53と凹部58とを嵌
合して行き、第2の部材52が第1の部材51との間で
採血バッグ1の上端シール部2aを適度に挟持する位置
まで移動したとき、突起61と溝62とが嵌合してその
移動が停止し、第1の部材51と第2の部材52との接
合状態がそのままの状態に維持される。
3中の矢印方向へ移動して、凸部53と凹部58とを嵌
合して行き、第2の部材52が第1の部材51との間で
採血バッグ1の上端シール部2aを適度に挟持する位置
まで移動したとき、突起61と溝62とが嵌合してその
移動が停止し、第1の部材51と第2の部材52との接
合状態がそのままの状態に維持される。
【0059】このようなロック機構を設けることによ
り、採血バッグ1を支持している状態で第1の部材51
と第2の部材52とが不本意に離間し、採血バッグ1が
離脱するという事故が防止される。また、突起61と溝
62の設置位置が固定されているので、第1の部材51
および第2の部材52による採血バッグ1の上端シール
部2aの挟持力を一定にすることができる。
り、採血バッグ1を支持している状態で第1の部材51
と第2の部材52とが不本意に離間し、採血バッグ1が
離脱するという事故が防止される。また、突起61と溝
62の設置位置が固定されているので、第1の部材51
および第2の部材52による採血バッグ1の上端シール
部2aの挟持力を一定にすることができる。
【0060】このような治具50、すなわち第1の部材
51および第2の部材52は、その比重が、採血バッグ
1の内容物(血液)の比重とほぼ等しい(比重差が30
%以内)ものであるのが好ましい。その理由は、採血バ
ッグ1と治具50との比重差が大きいと、治具50に支
持されている採血バッグ1に遠心分離を施した際、治具
50が必要以上に採血バッグ1を底部41側へ押圧する
か(治具50の比重が大きい場合)、または採血バッグ
1の上端シール部2aに作用する張力が大きくなり(治
具50の比重が小さい場合)、採血バッグ1の破損を生
じ易くなるからである。
51および第2の部材52は、その比重が、採血バッグ
1の内容物(血液)の比重とほぼ等しい(比重差が30
%以内)ものであるのが好ましい。その理由は、採血バ
ッグ1と治具50との比重差が大きいと、治具50に支
持されている採血バッグ1に遠心分離を施した際、治具
50が必要以上に採血バッグ1を底部41側へ押圧する
か(治具50の比重が大きい場合)、または採血バッグ
1の上端シール部2aに作用する張力が大きくなり(治
具50の比重が小さい場合)、採血バッグ1の破損を生
じ易くなるからである。
【0061】第1の部材51および第2の部材52を単
一の材料で構成する場合、上記比重に関する条件を満足
する材料としては、比重が0.8〜1.4程度のもの、
特に、0.9〜1.2程度のものであるのが好ましく、
具体例としては、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ABS樹脂、EVA樹脂等の樹脂材料が
挙げられる。
一の材料で構成する場合、上記比重に関する条件を満足
する材料としては、比重が0.8〜1.4程度のもの、
特に、0.9〜1.2程度のものであるのが好ましく、
具体例としては、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ABS樹脂、EVA樹脂等の樹脂材料が
挙げられる。
【0062】なお、採血バッグ1の一方の側端部におけ
る嵌合部55およびこれに対応するガイド溝44の形状
と、採血バッグ1の他方の側端部における嵌合部55お
よびこれに対応するガイド溝44の形状(以下、左右の
形状という)とは、同一でも、異なるものでもよい。
る嵌合部55およびこれに対応するガイド溝44の形状
と、採血バッグ1の他方の側端部における嵌合部55お
よびこれに対応するガイド溝44の形状(以下、左右の
形状という)とは、同一でも、異なるものでもよい。
【0063】左右の形状が同一の場合には、遠心補助カ
ップ40に対し治具50を180°回転した位置で(採
血バッグ1の表裏を逆にして)設置することもできる。
また、左右の形状が異なる場合には、一方の嵌合部55
が嵌合可能なガイド溝44は、その一方に特定されるた
め、遠心補助カップ40に対し、採血バッグ1を常に一
定の位置に収納することができる。これにより、採血バ
ッグ1の中心からずれた位置に接続されたチューブ等の
取り扱いを行う場合や、バッグの片面に貼着されたラベ
ルにより自動的に情報管理を行う場合に有利となる。
ップ40に対し治具50を180°回転した位置で(採
血バッグ1の表裏を逆にして)設置することもできる。
また、左右の形状が異なる場合には、一方の嵌合部55
が嵌合可能なガイド溝44は、その一方に特定されるた
め、遠心補助カップ40に対し、採血バッグ1を常に一
定の位置に収納することができる。これにより、採血バ
ッグ1の中心からずれた位置に接続されたチューブ等の
取り扱いを行う場合や、バッグの片面に貼着されたラベ
ルにより自動的に情報管理を行う場合に有利となる。
【0064】図5は、治具50に支持されている採血バ
ッグ1を遠心補助カップ40内から取り出すのに使用さ
れるバッグ取り出し機構の構成例を示す斜視図である。
同図に示すように、バッグ取り出し機構70は、治具5
0を所定レベルまで引き上げる一対の治具引上部材71
と、治具50の引き上げの際に遠心補助カップ40の浮
上を防止する遠心補助カップ押え部材73と、治具引上
部材71により所定位置まで引き上げられた治具50を
把持するチャック74と、遠心補助カップ40を載置、
固定するカップホルダー76とで構成されている。
ッグ1を遠心補助カップ40内から取り出すのに使用さ
れるバッグ取り出し機構の構成例を示す斜視図である。
同図に示すように、バッグ取り出し機構70は、治具5
0を所定レベルまで引き上げる一対の治具引上部材71
と、治具50の引き上げの際に遠心補助カップ40の浮
上を防止する遠心補助カップ押え部材73と、治具引上
部材71により所定位置まで引き上げられた治具50を
把持するチャック74と、遠心補助カップ40を載置、
固定するカップホルダー76とで構成されている。
【0065】治具引上部材71の下端は、L字状に屈曲
し、その水平方向に伸びた爪部72が遠心補助カップ4
0の凹部45に挿入され、嵌合部55の下面に係合して
治具50を引き上げる。
し、その水平方向に伸びた爪部72が遠心補助カップ4
0の凹部45に挿入され、嵌合部55の下面に係合して
治具50を引き上げる。
【0066】また、チャック74の下端には、4つの爪
部75が形成され、チャック74が治具50を挟持した
際、各爪部75が治具の下面に係合して、治具50およ
びこれに支持された採血バッグ1等を確実に吊り上げる
ことができる。
部75が形成され、チャック74が治具50を挟持した
際、各爪部75が治具の下面に係合して、治具50およ
びこれに支持された採血バッグ1等を確実に吊り上げる
ことができる。
【0067】このような治具引上部材71、遠心補助カ
ップ押え部材73およびチャック74は、図示しない駆
動機構により、図5中に示す矢印方向に移動して作動す
る。カップホルダー76は、遠心補助カップ40をその
底部41において載置し得るリング状の部材で構成され
ている。
ップ押え部材73およびチャック74は、図示しない駆
動機構により、図5中に示す矢印方向に移動して作動す
る。カップホルダー76は、遠心補助カップ40をその
底部41において載置し得るリング状の部材で構成され
ている。
【0068】次に、バッグ収納器具30の作用について
説明する。血液が貯留されている採血バッグ1の各貫通
孔9に第1の部材51の各ピン54を挿通し、前述した
ようにして第2の部材52を第1の部材51に接合す
る。このとき、各ピン54は、第2の部材52の対応す
る孔59に挿通される。
説明する。血液が貯留されている採血バッグ1の各貫通
孔9に第1の部材51の各ピン54を挿通し、前述した
ようにして第2の部材52を第1の部材51に接合す
る。このとき、各ピン54は、第2の部材52の対応す
る孔59に挿通される。
【0069】また、採血バッグ1の一対の開口部4は、
起立した状態でガイド部60内に収納される。これによ
り、遠心分離の際にも開口部4の起立状態が維持され、
倒れが防止され、開口部4の位置を特定することができ
る。
起立した状態でガイド部60内に収納される。これによ
り、遠心分離の際にも開口部4の起立状態が維持され、
倒れが防止され、開口部4の位置を特定することができ
る。
【0070】このような第1の部材51と第2の部材5
2との接合状態(接近状態)は、ロック機構により維持
される。この状態で、採血バッグ1は、その上端シール
部2aにおいて、各ピン54に懸吊されるとともに、第
1の部材51と第2の部材52とに挟持される。
2との接合状態(接近状態)は、ロック機構により維持
される。この状態で、採血バッグ1は、その上端シール
部2aにおいて、各ピン54に懸吊されるとともに、第
1の部材51と第2の部材52とに挟持される。
【0071】また、バッグ連結体の各チューブ6、1
4、21、23、24、26、血漿バッグ10、PCバ
ッグ16および補助バッグ27をまとめ、ベルト56で
止めておく。さらに、必要に応じ、所定のチューブをチ
ューブ保持部57の溝内に挿入し、保持しておく。
4、21、23、24、26、血漿バッグ10、PCバ
ッグ16および補助バッグ27をまとめ、ベルト56で
止めておく。さらに、必要に応じ、所定のチューブをチ
ューブ保持部57の溝内に挿入し、保持しておく。
【0072】この状態で、バッグ連結体を遠心補助カッ
プ40のバッグ収納空間46に収納する。このとき、治
具50の両端の嵌合部55を、それぞれ、遠心補助カッ
プ40のガイド溝44に嵌合する。
プ40のバッグ収納空間46に収納する。このとき、治
具50の両端の嵌合部55を、それぞれ、遠心補助カッ
プ40のガイド溝44に嵌合する。
【0073】次に、この遠心補助カップ40のリブ42
を前述した遠心補助カップ搬送ロボットの把持手段によ
り把持して、遠心補助カップ40を搬送し、遠心分離器
にセットする。
を前述した遠心補助カップ搬送ロボットの把持手段によ
り把持して、遠心補助カップ40を搬送し、遠心分離器
にセットする。
【0074】次に、遠心分離器を作動して、遠心分離を
行う。遠心が開始されると、遠心力により採血バッグ1
は、遠心補助カップ40の底部41側へ押圧される。こ
のため、治具50は、採血バッグ1と一緒に、嵌合部5
5がガイド溝44に沿って摺動しながら底部41側へ移
動し、嵌合部55がガイド溝44の底面441に当接し
たところで停止する。なお、遠心分離器の回転数、採血
バッグ1内の血液量、嵌合部55とガイド溝44との摺
動抵抗等の諸条件により、嵌合部55が底面441に当
接するまで移動せず、上下方向の途中で停止することも
ある。
行う。遠心が開始されると、遠心力により採血バッグ1
は、遠心補助カップ40の底部41側へ押圧される。こ
のため、治具50は、採血バッグ1と一緒に、嵌合部5
5がガイド溝44に沿って摺動しながら底部41側へ移
動し、嵌合部55がガイド溝44の底面441に当接し
たところで停止する。なお、遠心分離器の回転数、採血
バッグ1内の血液量、嵌合部55とガイド溝44との摺
動抵抗等の諸条件により、嵌合部55が底面441に当
接するまで移動せず、上下方向の途中で停止することも
ある。
【0075】このように、遠心分離の際の遠心の程度に
応じて治具50が遠心補助カップ40の底部41側へ移
動するので、採血バッグ1の上端シール部2aに過度の
力が作用することがなく、採血バッグ1が治具50から
離脱したり、上端シール部2aが破損したりすることは
ない。
応じて治具50が遠心補助カップ40の底部41側へ移
動するので、採血バッグ1の上端シール部2aに過度の
力が作用することがなく、採血バッグ1が治具50から
離脱したり、上端シール部2aが破損したりすることは
ない。
【0076】また、このような遠心分離操作において
は、内壁43により、採血バッグ1の変形や移動がバッ
グ内の血液量に応じて規制されるため、治具50が過度
に底部41側へ押圧されることははく、また、採血バッ
グ1の取り出しも容易かつ一定の再現性をもって行うこ
とができる。遠心分離操作が終了すると、採血バッグ1
内の血液は、例えば、上層から順に血漿層、バフィーコ
ート層および赤血球層の3層に分離される。
は、内壁43により、採血バッグ1の変形や移動がバッ
グ内の血液量に応じて規制されるため、治具50が過度
に底部41側へ押圧されることははく、また、採血バッ
グ1の取り出しも容易かつ一定の再現性をもって行うこ
とができる。遠心分離操作が終了すると、採血バッグ1
内の血液は、例えば、上層から順に血漿層、バフィーコ
ート層および赤血球層の3層に分離される。
【0077】次に、バッグ取り出し機構70を用いて、
採血バッグ1を遠心補助カップ40内から取り出す。ま
ず、遠心補助カップ40のリブ42を前述した遠心補助
カップ搬送ロボットの把持手段により把持して、遠心補
助カップ40を遠心分離器から取り出し、取り出し機構
70のカップホルダー76上に載置、固定する。
採血バッグ1を遠心補助カップ40内から取り出す。ま
ず、遠心補助カップ40のリブ42を前述した遠心補助
カップ搬送ロボットの把持手段により把持して、遠心補
助カップ40を遠心分離器から取り出し、取り出し機構
70のカップホルダー76上に載置、固定する。
【0078】次いで、両遠心補助カップ押え部材73を
下降させ、遠心補助カップ40のリブ42の上面に当接
した時点で停止する。これにより、遠心補助カップ40
は、カップホルダー76と遠心補助カップ押え部材73
との間に挟持され、固定される。
下降させ、遠心補助カップ40のリブ42の上面に当接
した時点で停止する。これにより、遠心補助カップ40
は、カップホルダー76と遠心補助カップ押え部材73
との間に挟持され、固定される。
【0079】次いで、両治具引上部材71を所定位置ま
で下降させるとともに遠心補助カップ40側へ移動し、
それらの爪部72を凹部45内に挿入する。この状態で
両治具引上部材71を上昇させると、嵌合部55のガイ
ド溝44に対する上下方向の位置にかかわらず、爪部7
2が嵌合部55に係合して治具50を引き上げる。この
とき、治具引上部材71の上昇端位置の設定により、治
具50は、遠心補助カップ40に対し常に一定の位置
(高さ)まで引き上げられる。この位置は、例えば、治
具50の上面とリブ42の上面とが一致する位置とされ
る。
で下降させるとともに遠心補助カップ40側へ移動し、
それらの爪部72を凹部45内に挿入する。この状態で
両治具引上部材71を上昇させると、嵌合部55のガイ
ド溝44に対する上下方向の位置にかかわらず、爪部7
2が嵌合部55に係合して治具50を引き上げる。この
とき、治具引上部材71の上昇端位置の設定により、治
具50は、遠心補助カップ40に対し常に一定の位置
(高さ)まで引き上げられる。この位置は、例えば、治
具50の上面とリブ42の上面とが一致する位置とされ
る。
【0080】次いで、チャック74を開状態で下降さ
せ、その爪部75が治具50の下方に到達したところで
停止し、チャック74を閉じて治具50を挟持する。前
述したように、治具50は、遠心補助カップ40に対し
常に一定の高さまで引き上げられているので、チャック
74による治具50の挟持を確実に、再現性よく行うこ
とができる。
せ、その爪部75が治具50の下方に到達したところで
停止し、チャック74を閉じて治具50を挟持する。前
述したように、治具50は、遠心補助カップ40に対し
常に一定の高さまで引き上げられているので、チャック
74による治具50の挟持を確実に、再現性よく行うこ
とができる。
【0081】チャック74が治具50を挟持した状態
で、チャック74を上昇させると、各爪部75が治具5
0の下部に係合しているため、治具50およびこれに支
持された採血バッグ1等が吊り上げられる。
で、チャック74を上昇させると、各爪部75が治具5
0の下部に係合しているため、治具50およびこれに支
持された採血バッグ1等が吊り上げられる。
【0082】このとき、採血バッグ1の変形が内壁43
により規制されているため、採血バッグ1の変形の戻り
量が少なく、よって、分離された血液成分の界面の乱れ
が抑制され、分離成分の収率または除去率が向上する。
により規制されているため、採血バッグ1の変形の戻り
量が少なく、よって、分離された血液成分の界面の乱れ
が抑制され、分離成分の収率または除去率が向上する。
【0083】採血バッグ1等を所定高さまで吊り上げた
ら、さらにチャック74を横方向へ移動し、採血バッグ
1を分離成分移送装置(図示せず)へ搬送する。以後、
同装置により、採血バッグ1内の血漿およびバフィーコ
ートを、それぞれ、血漿バッグ10および補助バッグ2
7へ移送する。
ら、さらにチャック74を横方向へ移動し、採血バッグ
1を分離成分移送装置(図示せず)へ搬送する。以後、
同装置により、採血バッグ1内の血漿およびバフィーコ
ートを、それぞれ、血漿バッグ10および補助バッグ2
7へ移送する。
【0084】チューブ14および23をそれぞれ無菌的
に封止・切断して、採血バッグ1と、血漿バッグ10
と、PCバッグ16および補助バッグ27の連結体とに
分離し、PCバッグ16および補助バッグ27の連結体
に対し、再度遠心分離を行って(本発明のバッグ収納器
具を用いて行うこともできる)、補助バッグ27内のバ
フィーコートを白血球層と血小板層とに分離し、上層の
血小板をPCバッグ16へ移送し、チューブ24を無菌
的に封止・切断して、PCバッグ16と補助バッグ27
とを分離し、PCバッグ16内に収納された血小板製剤
を得る。以上、本発明のバッグ収納器具を、図示の実施
例に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるも
のではない。
に封止・切断して、採血バッグ1と、血漿バッグ10
と、PCバッグ16および補助バッグ27の連結体とに
分離し、PCバッグ16および補助バッグ27の連結体
に対し、再度遠心分離を行って(本発明のバッグ収納器
具を用いて行うこともできる)、補助バッグ27内のバ
フィーコートを白血球層と血小板層とに分離し、上層の
血小板をPCバッグ16へ移送し、チューブ24を無菌
的に封止・切断して、PCバッグ16と補助バッグ27
とを分離し、PCバッグ16内に収納された血小板製剤
を得る。以上、本発明のバッグ収納器具を、図示の実施
例に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるも
のではない。
【0085】前記実施例では、治具を遠心補助カップに
対しその深さ方向に摺動可能に支持する機構は、治具側
に形成された凸状の嵌合部と遠心補助カップ側に形成さ
れたガイド溝とで構成されているが、これに限らず、例
えば、遠心補助カップ側に凸部が形成され、治具側に該
凸部が摺動可能に嵌合し得る凹部が形成された構成であ
ってもよい。
対しその深さ方向に摺動可能に支持する機構は、治具側
に形成された凸状の嵌合部と遠心補助カップ側に形成さ
れたガイド溝とで構成されているが、これに限らず、例
えば、遠心補助カップ側に凸部が形成され、治具側に該
凸部が摺動可能に嵌合し得る凹部が形成された構成であ
ってもよい。
【0086】また、本発明は、血液を各成分に分離する
ために用いるのに限定されず、例えば、骨髄液から有用
成分である有核細胞を多く含む層を分取するのに用いる
こともできる。
ために用いるのに限定されず、例えば、骨髄液から有用
成分である有核細胞を多く含む層を分取するのに用いる
こともできる。
【0087】
【発明の効果】以上述べたように、本発明のバッグ収納
器具によれば、遠心分離操作時に、治具によりバッグを
支持し、該治具を遠心補助カップに対し摺動可能に支持
してバッグを遠心補助カップ内に収納するため、遠心補
助カップに対するバッグの位置や姿勢を常に一定にする
ことができるとともに、治具の摺動によりバッグの治具
からの離脱や破損を防止することができる。
器具によれば、遠心分離操作時に、治具によりバッグを
支持し、該治具を遠心補助カップに対し摺動可能に支持
してバッグを遠心補助カップ内に収納するため、遠心補
助カップに対するバッグの位置や姿勢を常に一定にする
ことができるとともに、治具の摺動によりバッグの治具
からの離脱や破損を防止することができる。
【0088】また、治具は、互いに接近・離間し得る第
1の部材と第2の部材とを有し、これらの間にバッグの
上端部を介挿して支持するよう、特に、複数のピンでバ
ッグを懸吊するよう構成されている場合や、ロック機構
を有する場合には、治具によりバッグを確実に支持する
ことができるとともにその着脱も容易である。
1の部材と第2の部材とを有し、これらの間にバッグの
上端部を介挿して支持するよう、特に、複数のピンでバ
ッグを懸吊するよう構成されている場合や、ロック機構
を有する場合には、治具によりバッグを確実に支持する
ことができるとともにその着脱も容易である。
【0089】また、治具にチューブ保持部が設けられて
いる場合には、チューブ等をまとめることができ、ま
た、所定のチューブの位置を特定することができる。ま
た、ガイド溝に連通する凹部を設けた場合には、遠心補
助カップからのバッグの取り出し、特に、バッグ取り出
し機構等により自動的に取り出す際の治具の引き上げを
容易に行うことができる。
いる場合には、チューブ等をまとめることができ、ま
た、所定のチューブの位置を特定することができる。ま
た、ガイド溝に連通する凹部を設けた場合には、遠心補
助カップからのバッグの取り出し、特に、バッグ取り出
し機構等により自動的に取り出す際の治具の引き上げを
容易に行うことができる。
【0090】また、治具の比重がバッグの内容物とほぼ
等しいものである場合には、バッグの破損防止効果がよ
り一層高まる。また、遠心補助カップの上端縁部にリブ
を設けた場合には、遠心補助カップの搬送、特に搬送ロ
ボット等による搬送を容易に行うことができる。
等しいものである場合には、バッグの破損防止効果がよ
り一層高まる。また、遠心補助カップの上端縁部にリブ
を設けた場合には、遠心補助カップの搬送、特に搬送ロ
ボット等による搬送を容易に行うことができる。
【0091】また、遠心補助カップの内側にバッグの形
状を規制する形状規制部材を設けた場合には、遠心分離
の際、バッグの沈み込みによる変形を規制し、バッグ自
体またはバッグに貼着されたラベルの破損防止に寄与す
るとともに、バッグ取り出し時に変形の戻り量が少なく
なるので、分離された成分の界面の乱れを抑制すること
ができる。
状を規制する形状規制部材を設けた場合には、遠心分離
の際、バッグの沈み込みによる変形を規制し、バッグ自
体またはバッグに貼着されたラベルの破損防止に寄与す
るとともに、バッグ取り出し時に変形の戻り量が少なく
なるので、分離された成分の界面の乱れを抑制すること
ができる。
【0092】以上より、遠心分離工程を伴う製剤作業の
自動化に対応し得るバッグ収納器具を提供することがで
き、得られた製剤の品質向上および生産性の向上に寄与
する。
自動化に対応し得るバッグ収納器具を提供することがで
き、得られた製剤の品質向上および生産性の向上に寄与
する。
【図1】本発明に適用されるバッグ連結体の構成例を示
す平面図である。
す平面図である。
【図2】本発明のバッグ収納器具の構成例を示す斜視図
である。
である。
【図3】図2に示すバッグ収納器具における治具の端部
付近の構成を拡大して示す斜視図である。
付近の構成を拡大して示す斜視図である。
【図4】遠心補助カップの他の構成例を示す側面図であ
る。
る。
【図5】バッグ取り出し機構の構成例を示す斜視図であ
る。
る。
1 採血バッグ 2 シール部 2a 上端シール部 3 血液成分収納部 4 開口部 5 排出口 6 チューブ 7 ハブ 8a 採血針 8b キャップ 9 貫通孔 10 血漿バッグ 11 シール部 12 血漿収納部 13 開口部 14 チューブ 15 連結部材 16 PCバッグ 17 シール部 18 血小板収納部 19 開口部 20、22 分岐コネクタ 21、23、24、26 チューブ 25 排出口 27 補助バッグ(バフィーコートバッグ) 28 シール部 29 バフィーコート収納部 30 バッグ収納器具 40 遠心補助カップ 41 底部 42 リブ 43 内壁 44 ガイド溝 441 底面 442 緩衝部材 45 凹部 46 バッグ収納空間 50 治具 51 第1の部材 52 第2の部材 53 凸部 54 ピン 55 嵌合部 56 ベルト 57 チューブ保持部 58 凹部 59 孔 60 ガイド部 61 突起 62 溝 70 バッグ取り出し機構 71 治具引上部材 72 爪部 73 遠心補助カップ押え部材 74 チャック 75 爪部 76 カップホルダー
Claims (10)
- 【請求項1】 遠心分離操作時に可撓性を有するバッグ
を収納する遠心補助カップと、前記バッグの上端部を支
持する治具とを有し、 前記治具が前記遠心補助カップに対し、遠心補助カップ
の深さ方向に摺動可能に支持されるよう構成したことを
特徴とするバッグ収納器具。 - 【請求項2】 遠心分離操作時に可撓性を有するバッグ
を収納する遠心補助カップと、前記バッグの上端部を支
持する治具とを有し、 前記治具の両端部に凸状の嵌合部が形成され、 前記遠心補助カップの上部に、前記嵌合部が前記遠心補
助カップの深さ方向に摺動可能に嵌合し得るガイド溝が
形成されていることを特徴とするバッグ収納器具。 - 【請求項3】 前記ガイド溝に連通し、前記治具が前記
遠心補助カップの最も底部側へ移動した際に前記治具と
の間で空間を形成する凹部を有する請求項2に記載のバ
ッグ収納器具。 - 【請求項4】 前記治具は、互いに接近・離間し得る第
1の部材と第2の部材とを有し、これらの間に前記バッ
グの上端部を介挿して支持するよう構成されている請求
項1ないし3のいずれかに記載のバッグ収納器具。 - 【請求項5】 前記第1の部材と前記第2の部材との接
近状態を維持するロック機構を有する請求項4に記載の
バッグ収納器具。 - 【請求項6】 前記治具は、バッグの上端シール部を貫
通する複数のピンを有し、これらのピンにより前記バッ
グを懸吊して保持する請求項1ないし5のいずれかに記
載のバッグ収納器具。 - 【請求項7】 前記治具は、バッグに接続されたチュー
ブを保持するチューブ保持部を有する請求項1ないし6
のいずれかに記載のバッグ収納器具。 - 【請求項8】 前記治具は、その比重が、前記バッグの
内容物とほぼ等しいものである請求項1ないし7のいず
れかに記載のバッグ収納器具。 - 【請求項9】 前記遠心補助カップの上端縁部に、剛性
を有するリブが形成されている請求項1ないし8のいず
れかに記載のバッグ収納器具。 - 【請求項10】 前記遠心補助カップは、その内側に前
記バッグの形状を規制する形状規制部材を有する請求項
1ないし9のいずれかに記載のバッグ収納器具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29368595A JPH09108303A (ja) | 1995-10-16 | 1995-10-16 | バッグ収納器具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29368595A JPH09108303A (ja) | 1995-10-16 | 1995-10-16 | バッグ収納器具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09108303A true JPH09108303A (ja) | 1997-04-28 |
Family
ID=17797913
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29368595A Pending JPH09108303A (ja) | 1995-10-16 | 1995-10-16 | バッグ収納器具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09108303A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002018321A (ja) * | 2000-07-07 | 2002-01-22 | Hitachi Koki Co Ltd | 遠心分離機 |
JP2008503321A (ja) * | 2004-06-22 | 2008-02-07 | ガンブロ・ビーシーティー、インコーポレーテッド | 複合液体分離のためのバッグアセンブリとその製造方法 |
WO2012177158A1 (en) | 2011-06-21 | 2012-12-27 | Klaus Dieter Jentsch | Blood bag valve breaker |
-
1995
- 1995-10-16 JP JP29368595A patent/JPH09108303A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002018321A (ja) * | 2000-07-07 | 2002-01-22 | Hitachi Koki Co Ltd | 遠心分離機 |
JP2008503321A (ja) * | 2004-06-22 | 2008-02-07 | ガンブロ・ビーシーティー、インコーポレーテッド | 複合液体分離のためのバッグアセンブリとその製造方法 |
JP4705098B2 (ja) * | 2004-06-22 | 2011-06-22 | カリディアンビーシーティー、インコーポレーテッド | 複合液体分離のためのバッグアセンブリとその製造方法 |
WO2012177158A1 (en) | 2011-06-21 | 2012-12-27 | Klaus Dieter Jentsch | Blood bag valve breaker |
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