JPH09104441A - 抗菌性複合成形体 - Google Patents

抗菌性複合成形体

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JPH09104441A
JPH09104441A JP26528595A JP26528595A JPH09104441A JP H09104441 A JPH09104441 A JP H09104441A JP 26528595 A JP26528595 A JP 26528595A JP 26528595 A JP26528595 A JP 26528595A JP H09104441 A JPH09104441 A JP H09104441A
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JP
Japan
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antibacterial
molded body
resin
container
composite molded
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JP26528595A
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English (en)
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Shinya Ochiai
信哉 落合
Hiroshi Umeyama
浩 梅山
Yoshihiro Nakagawa
善博 中川
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Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、抗菌性とリサイクル性の両方を有
する成形体を提供することを目的とするものである。 【解決手段】 熱可塑性樹脂から成る内側容器と、該内
側容器の少なくとも胴部を覆う外装体から成る複合容器
であって、外装体が少なくとも抗菌性を有する素材から
成り、内側容器と外装体とが分離可能に組み合わされ、
一体化されていることを特徴とする抗菌性を有する複合
成形体である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リサイクル性、又
はリサイクル性および生分解性を有し、環境保護性に優
れた抗菌性を有する容器等の複合成形体に関するもので
ある。
【0002】
【従来技術】近年、消費者の衛生志向の高まりと共に、
表面に抗菌性を有する製品が提供されている。例えば、
抗菌性を有するボールペン、ファイル等の文具、電話機
等の家電製品が紹介されている。本発明者等も外表面に
抗菌性を有する容器を提案している。これらは構成する
樹脂の一部または全てに抗菌剤を添加することにより、
抗菌性を付与している。一方、ゴミ処分地の不足などの
理由により、プラスチック製品の再利用、すなわちリサ
イクルが行われるようになり、既にポリエステル樹脂、
ポリオレフィン樹脂などの再利用が行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】抗菌性を有する樹脂製
品は、樹脂中に抗菌剤を含有するため、使用後、回収
し、更に別の成形体を成形し、再利用(リサイクル)す
ることが極めて乏しいという欠点があった。例えば、抗
菌剤が添加された樹脂製品を再利用した場合、食品包材
の食品に接する面を形成する樹脂に混入することは避け
なければならない。本発明は、抗菌性とリサイクル性の
両方を有する複合成形体を提供することを目的とするも
のである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
すべく考えられたもので、請求項1の発明は熱可塑性樹
脂から成る内側容器と、該内側容器の少なくとも胴部を
覆う外装体から成る複合容器であって、外装体が少なく
とも抗菌性を有する素材から成り、内側容器と外装体と
が分離可能に組み合わされ、一体化されていることを特
徴とする抗菌性を有する複合容器である。請求項2の発
明は外装体が抗菌性および生分解性を有する素材から成
ることを特徴とする請求項1記載の抗菌性を有する複合
容器である。請求項3の発明は内側容器が生分解性プラ
スチックから成ることを特徴とする請求項1乃至2記載
の抗菌性を有する複合容器である。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の内側容器を構成する樹脂
としてはポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂等熱可
塑性樹脂であり、再溶融・再成形が可能であれば特に限
定されない。但し、再利用時の汎用性を考慮すると、使
用される添加剤は安全性が確認されたものが好ましい。
また、外装体、内側容器ともに生分解機能を持たせるた
めには、内側容器を構成する樹脂として、ポリ乳酸,脂
肪族ポリエステル,ヒドロキシブチレートとバリレート
の共重合体等生分解性プラスチックが好ましく用いられ
る。
【0006】抗菌性を有する外装体を構成する素材とし
ては種々のものが利用可能である。すなわち、銀置換ゼ
オライトのような無機担持体に銀イオンを保持させたも
のを合成樹脂中に添加し、フィルム化したものや、2−
(4−チアゾイル)ベンズイミタゾールのような抗菌剤
を添加した合成樹脂フィルムに添加したもの等がある。
また、抗菌性と生分解性を有する外装体を構成する素材
としてはキトサンフィルム、紙やセルロースに分子量4
万〜5万のキトサンをコーティングしたり四級塩化キト
サンを結合させたもの、ポリ乳酸等の熱可塑性でありか
つ生分解可能な樹脂にキトサン等の生分解性を有する抗
菌物質を練り込んだものなどが利用可能である。紙に分
子量4万〜5万のキトサンをコーティングする方法とし
ては、キトサンを乳酸等の有機酸に溶解し塗布する方法
が利用可能である。四級塩化キトサンをセルロースに結
合する方法としては、ジアルデヒド化合物によるもの
(化1)、ジエポキシ化合物によるもの(化2)、ジイ
ソシアネート化合物によるもの(化3)などが知られて
いる。
【0007】
【化1】
【0008】
【化2】
【0009】
【化3】
【0010】キトサンの抗菌作用に関しては近年、研究
されており、カビ類には効果がないものの、細菌類には
優れた抗菌作用を示すことが知られている。これらの抗
菌性を有する生分解可能な素材はセルラーゼ、キトナー
ゼ、キチナーゼを産生するカビにより分解、単分子化さ
れ、細菌に対する抗菌作用が失われるとともに、さらに
細菌により資化され、水、炭酸ガス、窒素等に分解され
る。
【0011】内部を形成する成形物と外部を形成する抗
菌性を有する素材とを物理的に結合する方法としては、
嵌合により一体化する方法、接着剤として、澱粉系また
はニカワ系の生分解可能な接着剤を用いる方法、アルカ
リ溶液または温水により溶解可能な接着剤を使用する方
法等があり、使用時に分離しなければよい。本発明の成
形体の成形方法としては、筒状に形成した外部を形成す
る抗菌性を有する素材を金型内に設置し、更にこの素材
内部で、内部を形成する樹脂をダイレクトブロー成形、
又は延伸ブロー成形して中空の成形体を得る方法や、金
型内に澱粉系、またはニカワ系の生分解可能な接着剤を
用いて筒状に形成した外部を形成する抗菌性を有する素
材を設置し、この素材内部に、溶融した内部を形成する
樹脂を射出して成形体得る方法等が可能である。また、
成形時に予め、筒状に形成した外部を形成する抗菌性を
有する素材を金型内に設置しなくとも、射出成形,ダイ
レクトブロー成形,延伸ブロー成形等で得られた成形品
に、抗菌性を有する素材を巻いて本発明の成形体を得て
もよい。さらに本発明の容器は飲料、トイレタリー等の
容器に限らず、文具その他の日用品にも応用できる。
【0012】
【実施例】以下、図面を用いて実施例について述べる
が、構造が同じものについては同一図面、同一番号を用
いて説明する。 <実施例1>坪量230g/m2 のミルクカートン原紙
上の一方の片面に、銀置換ゼオライト(銀含量2.5重
量%)を0.5重量%添加した低密度ポリエチレンを常
法によりT−ダイより溶融押出しすることによりコーテ
ィングした(低密度ポリエチレン層の厚み約20μ
m)。また、他方の片面に抗菌剤未添加のポリエチレン
を同様にコーティングした。以上の積層体をヒートシー
ルにより外側に銀置換ゼオライト添加層が配置されるよ
うに筒状の外装体(4)を作製した。次にこの抗菌性を
有する素材を延伸ブロー成形機の金型内に設置し、ポリ
エチレンテレフタテート樹脂を射出成形して形成した予
備成形体を90℃の延伸温度で延伸ブロー成形し、図4
に示すような延伸ブロー成形ボトルから成る内側成形体
(5)の胴部外側に外装体(4)が巻かれた構造の複合
成形体(6)を得た。この複合成形体(6)は内容物使
用後、外装体(4)をミシン目等を用いて引き裂くこと
により、抗菌性と生分解性を有する外装体(4)と再使
用可能な内側成形体(5)とを簡単に分離することがで
きた。 <実施例2>坪量230g/m2 のミルクカートン原紙
に乳酸に溶解したキトサン(分子量4万から5万)を1
5g/m2 (キトサンとして)塗工した。この紙を澱粉
系接着剤を用いて図1に示すような抗菌性と生分解性を
有する逆テーパーの付いた筒状の外装体(1)を作製し
た。次にこの外装体(1)を射出成形機金型内に設置
し、ポリプロピレン樹脂を200℃の樹脂温で射出する
ことにより、図2に示すような射出成形されたカップ状
の内側容器(2)の外側に外装体(1)が巻かれた構造
の複合成形体(3)を得た。この複合成形体(3)は内
容物使用後、外装体(1)をミシン目等を用いて引き裂
くことにより、抗菌性と生分解性を有する外装体(1)
と再使用可能な内側成形体(2)部とを簡単に分離する
ことができた。 <実施例3>セルロースフィルムに四級塩化キトサンを
結合後、ニカワ系接着剤を用いて図3に示すような抗菌
性と生分解性を有する筒状の外装体(4)を作製した。
次にこの抗菌性を有する素材を延伸ブロー成形機の金型
内に設置し、ポリエチレンテレフタテート樹脂を射出成
形して形成した予備成形体を90℃の延伸温度で延伸ブ
ロー成形し、図4に示すような延伸ブロー成形ボトルか
ら成る内側成形体(5)の胴部外側に外装体(4)が巻
かれた構造の複合成形体(6)を得た。この複合成形体
(6)は内容物使用後、外装体(4)をミシン目等を用
いて引き裂くことにより、抗菌性と生分解性を有する外
装体(4)と再使用可能な内側成形体(5)とを簡単に
分離することができた。 <実施例4>セルロースフィルムに四級塩化キトサンを
結合後、ニカワ系接着剤を用いて図3に示す様な抗菌性
と生分解性を有する筒状の外装体(4)を作製した。次
にこの外装体(4)を延伸ブロー成形機の金型内に設置
し、ポリ乳酸樹脂を射出成形して形成した予備成形体を
80℃の延伸温度で延伸ブロー成形し、図4に示すよう
な延伸ブロー成形ボトルから成る内側成形体(5)の胴
部外側に外装体(4)が巻かれた構造の複合成形体
(6)を得た。この複合成形体(6)は内容物使用後、
外装体(4)をミシン目等を用いて引き裂くことによ
り、抗菌性と生分解性を有する外装体(4)と再使用可
能な内側成形体(5)とを簡単に分離することができ
た。
【0013】(抗菌試験1)実施例1乃至実施例2で使
用した抗菌性を有しかつ生分解性を有する外装体の抗菌
性を測定した。測定方法は指標菌を滅菌水1ml当たり
105 オーダーとなるように懸濁し、この懸濁液1ml
を外装体上に滴下し、室温で24時間放置後、生残菌数
を測定し、対照品と比較することにより実施した。結果
を(表1)に示した。
【0014】
【表1】
【0015】(抗菌試験2)実施例3乃至実施例5で使
用した抗菌性を有しかつ生分解性を有する外装体の抗菌
性を測定した。測定方法は指標菌を滅菌水1ml当たり
105オーダーとなるように懸濁し、この懸濁液1ml
を外装体上に滴下し、室温で24時間放置後、生残菌数
を測定し、対照品と比較することにより実施した。結果
を(表2)に示した。
【0016】
【表2】
【0017】以上のように本実施例に用いた抗菌性を有
しかつ生分解性を有する素材の抗菌性を確認することが
できた。また、本発明に使用する外側に配置される抗菌
性を有しかつ生分解性を有する素材と内部を形成する再
使用可能な素材が簡単に分離可能であることが確認でき
た。
【0018】
【発明の効果】本発明は以上の構成になっているので、
以下の優れた効果を有する。 (イ)容器の抗菌性を有する外装材だけを分離すること
ができるので、内容物使用後は外装材は廃棄・回収・焼
却処分し、内側容器は回収して再利用することができ
る。したがって、抗菌性という機能面だけでなく、環境
保護の面、資源の再利用という面でも優れている。 (ロ)外装材に生分解性も付与すれば、外装材も焼却処
分する必要がなく、そのまま廃棄することができ、内容
物使用後の取扱いが簡単である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の複合成形体の外装体の第一の実施例を
示す斜視図である。
【図2】本発明の抗菌性複合成形体の第一の実施例を示
す斜視図である。
【図3】本発明の複合成形体の外装体の第二の実施例を
示す斜視図である。
【図4】本発明の抗菌性複合成形体の第二の実施例を示
す斜視図である。
【符号の説明】
1 外装体 2 内側成形体 3 複合成形体 4 外装体 5 内側成形体 6 複合成形体

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性樹脂から成る内側成形体と、該内
    側成形体の少なくとも胴部を覆う外装体から成る複合成
    形体であって、外装体が少なくとも抗菌性を有する素材
    から成り、内側成形と外装体とが分離可能に一体化され
    ていることを特徴とする抗菌性複合成形体。
  2. 【請求項2】外装体が抗菌性および生分解性を有する素
    材から成ることを特徴とする請求項1記載の抗菌性複合
    成形体。
  3. 【請求項3】内側容器が生分解性プラスチックから成る
    ことを特徴とする請求項1乃至2記載の抗菌性複合成形
    体。
JP26528595A 1995-10-13 1995-10-13 抗菌性複合成形体 Pending JPH09104441A (ja)

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