JPH09103846A - 丸ビレットの連続鋳造方法及び該方法に使用する鋳型 - Google Patents

丸ビレットの連続鋳造方法及び該方法に使用する鋳型

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JPH09103846A
JPH09103846A JP28783795A JP28783795A JPH09103846A JP H09103846 A JPH09103846 A JP H09103846A JP 28783795 A JP28783795 A JP 28783795A JP 28783795 A JP28783795 A JP 28783795A JP H09103846 A JPH09103846 A JP H09103846A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 連続鋳造で製造される丸ビレットに側周変形
を生じることなく、高速の安定した鋳造が可能な丸ビレ
ットの連続鋳造方法及びこの方法に使用する鋳型を提供
する。 【解決手段】 鋳型15の内面を下方に向かって徐々に
縮小するテーパーとし、成長して下方に移動する凝固シ
ェル18との隙間を小さく保つと共に、定常操業状態の
メニスカスM最下位置より下位置で200mm以内の鋳
型15の内周面に、1又は複数の横溝16あるいは多数
のディンプル21〜23からなるエアギャップ部17を
それぞれ設け、通過する凝固シェル18の緩冷却を行っ
て鋳型15の各内面の冷却能を略均一とし、丸ビレット
の側周変形を減少させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、側周変形の少ない
丸ビレット(断面が円形のビレットをいう)の連続鋳造
方法及び該方法に使用する鋳型に関する。
【0002】
【従来の技術】ビレットを連続鋳造する場合には、図1
5に示すように内側の断面が円形で上下方向にオシレー
ションする鋳型50内に上部のタンディッシュから溶鋼
51を注入し、水冷された鋳型50の側面から熱を吸収
させて鋳型内面に凝固シェル52を形成し、徐々に引き
出すと共に芯部の溶鋼51も徐々に凝固させて、丸ビレ
ットとしていた。そして、前記鋳型50の内面と凝固シ
ェル52との潤滑を図るために、鋳型50の上部からレ
プシードオイル(潤滑油の一例)を少しずつ注入し、こ
のレプシードオイルを炭化させて潤滑剤としていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記丸
ビレットの鋳造を高速(例えば、3m/min)で行お
うとすると、丸ビレット外周の凝固シェル52と鋳型5
0との隙間が均一でないことに起因する凝固収縮差が生
じ、生じた製品の断面が楕円になったりあるいは窪みが
生じる等の側周変形が生じていた。従って、従来の丸ビ
レットの連続鋳造方法においては、許容された側周変形
が生じない速度の範囲内で操業を行っていたので、比較
的鋳造速度が遅く生産性が悪いという問題があった。一
方、断面長四角形のスラブの連続鋳造においては、特公
昭57−11735号公報に示されるように、鋳型内部
の全面もしくは一部に均等に、幅もしくは直径が2.5
mm以下の多数の凹部を設け、鋳片の縦割れ及びノロか
み等の疵を防止することを目的とする連続鋳造用鋳型が
提案されているが、この技術を丸ビレットの連続鋳造に
適用すると、凹部の直径が2.5mm以下であるので、
徐々に凹部に潤滑剤である炭素粉が詰まってしまい、安
定した鋳造を行いにくいという問題があることが分かっ
た。本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、連続
鋳造で製造される丸ビレットに側周変形を生じることな
く、高速の安定した鋳造が可能な丸ビレットの連続鋳造
方法及び該方法に使用する鋳型を提供することを目的と
する。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う請求項1
記載の丸ビレットの連続鋳造方法は、上下方向にオシレ
ートし、内側の断面が円形の鋳型に、上部から溶湯を注
入すると共に少量の潤滑油を注入しながら鋳造を行う丸
ビレットの連続鋳造方法において、前記鋳型の内面を下
方に向かって徐々に縮小するテーパーとし、成長して下
方に移動する凝固シェルとの隙間を小さく保つと共に、
定常操業状態のメニスカス最下位置より下位置で200
mm以内の前記鋳型の内周面に、1又は複数の横溝ある
いは多数のディンプルからなるエアギャップ部をそれぞ
れ設け、通過する前記凝固シェルの緩冷却を行って前記
鋳型の各内面の冷却能を略均一とし、前記丸ビレットの
側周変形を減少させている。また、請求項2記載の丸ビ
レットの連続鋳造に使用する鋳型は、上下方向にオシレ
ートし、上部から溶湯を注入すると共に少量の潤滑油を
注入して丸ビレットの連続鋳造を行う内側の断面が円形
の鋳型において、内面を下方に向かって徐々に縮小する
テーパーとし、更に、定常操業状態のメニスカス最下位
置より下位置で200mm以内の前記鋳型の内面に、平
均エアギャップ深さが20μm以上でその幅(W)が以
下の式を満足する横溝を内周面に設けている。 3mm ≦W≦(鋳型のオシレーション振幅)×2+10mm・・・(1) そして、請求項3記載の丸ビレットの連続鋳造に使用す
る鋳型は、上下方向にオシレートし、上部から溶湯を注
入すると共に少量の潤滑油を注入して丸ビレットの連続
鋳造を行う内側の断面が円形の鋳型において、内面を下
方に向かって徐々に縮小するテーパーとし、更に、定常
操業状態のメニスカス最下位置より下位置で200mm
以内の前記鋳型の内面に、平均エアギャップ深さが20
μm以上でその径(D)が以下の式を満足するディンプ
ルを、内周面に隙間を設けて多数形成している。 3mm ≦D≦(鋳型のオシレーション振幅)×2+10mm・・・(2)
【0005】
【作用】請求項1記載の丸ビレットの連続鋳造方法及び
請求項2、3記載の丸ビレットの連続鋳造に使用する鋳
型においては、メニスカス最下位置から200mm以内
の鋳型内面に、1又は2以上の横溝あるいは多数のディ
ンプルからなるエアギャップ部を略均等に設けているの
で、丸ビレットと鋳型との間に強制的に隙間が形成され
る。そして、鋳型の内面を下方に向かって徐々に縮小す
るテーパーとしているので、これによって鋳型内での丸
ビレットの偏心を防止し、更に熱流束が略均等に減少す
るので、凝固シェルの特定面のみが鋳型に密接して偏っ
て冷却されることがなく、結果として凝固シェルが略均
等に収縮し、高速鋳造しても側周変形の少ない丸ビレッ
トを製造できる。以下、本発明の作用につき詳しく説明
する。
【0006】メニスカス最下位置より下位置200mm
の範囲においては、溶湯から鋳型へ抜熱される熱流束が
最も大きい。この熱流束の大きさは、主に凝固シェルと
鋳型間のエアギャップに依存し、その関係を図2に示
す。さて、従来の丸ビレットの連続鋳造においては、丸
ビレットと鋳型内面の隙間のために、丸ビレットの偏心
が生じ、これにより鋳型と凝固シェルとの間のエアギャ
ップが丸ビレットの面間で不均一になり、このエアギャ
ップ偏差Δd1 のために丸ビレット面間の熱流束に偏差
ΔQ1 が生じる。この結果、丸ビレット側面の凝固収縮
にアンバランスを生じ、製品に側周変形が発生する。図
1は丸ビレット面間の熱流束偏差と側周変形の関係を実
験により求めた結果を示すが、このグラフから側周変形
を3%以内にするためには、ΔQ≦100万kcal/
2 hrとすることが必要となる。ここで、熱流束偏差
ΔQを小さくする手段として、まず、メニスカスの下
部に適当深さ以上のエアギャップ部を均等に設けること
によって、熱流束の大きさを、例えば400万kcal
/m2 hrから300万kcal/m2 hrに減少させ
る。そして、更にモールドテーパーを直線状で適正値
にすることにより、丸ビレットと鋳型間の隙間を小さく
する(例えば、平均エアギャップ偏差Δd1を20μm
から10μmに小さくする)手段があるが、及びの
手段を併用することによって、丸ビレットの面間熱流束
偏差が小さくなるので、丸ビレットは鋳型によって均等
冷却される。このため、高速(例えば、3.4m/mi
n)で鋳造しても欠陥の少ない丸ビレットが製造され
る。
【0007】さて、面間の熱流束偏差を小さくする手段
として、丸ビレットと鋳型面間の隙間を0とすれば、Δ
Qを0とすることも理論的には可能であるが、このため
にはモールドテーパーをシェルの凝固収縮プロフィール
に沿った複雑な曲線形状としなければならず、しかもそ
れでも鋳片表面のミクロ的な凹凸のために完全にエアギ
ャップを0とすることは現実的には不可能となる。ま
た、人工的なエアギャップ部による緩冷却効果だけで
も、熱流束偏差を十分小さくすることができるとも考え
られるが、モールドテーパーが不適切(例えば、ストレ
ート)で鋳片の偏心が大の場合には熱流束偏差を小さく
することはできない。
【0008】次に、溝部のエアギャップ部による緩冷却
効果は、凹部面積率、溝部深さに応じて、図3に示す如
くとなる。凹部面積率については2〜84%程度が側周
変形防止に効果がある。この凹部面積率が2%より小さ
いと熱流束が大きくなって、従来技術と同様に鋳型内面
の温度偏差が大きくなり、84%を越えると凝固シェル
が鋳型に当接する部分が減少し、結果として鋳型内面の
摩耗が増大し、鋳型の寿命が短くなる。また、溝部深さ
については、凹部面積率が数十%以上のものについて
は、0.1〜0.2mm以上の深さで、緩冷却度合いが
略一定となるので、これ以上溝部深さを深くしても実質
的効果がない。従来の連続鋳造においては、メニスカス
下部の熱流束がメニスカス下方に行くに従い、急激に減
少するのに対して、本発明に係る連続鋳造においては、
図4の左側に破線aで示すように略一定レベルとなる。
この結果、凝固シェルの収縮プロフィールも従来は急激
な熱流束の変化に応じて複雑な曲線形状bになるのに対
して、図4の破線cで示すように単純な直線形状に近づ
けることができる。それ故に、例えば鋳型内面を適正角
度(例えば、0.3〜1.2%/m)の直線状のモール
ドテーパーを形成することによって、容易に丸ビレット
と鋳型間の隙間を小さくし、鋳片(丸ビレット)の偏心
量を小さくすることができる。
【0009】そして、前記エアギャップ部を形成する1
又は2以上の横溝あるいは多数のディンプルは、定常操
業状態の上下動するメニスカスの最下位置から200m
mの範囲で形成されているので、この部分には凝固シェ
ルが形成され、該凝固シェルを介して溶湯とエアギャッ
プ部が接し、結果として溶湯の差し込みがなくなり、特
公昭57−11735号公報記載の幅もしくは直径が
2.5mm以下の凹部より十分広い溝あるいは十分大き
い直径のディンプルを形成することができる。これによ
って、潤滑剤である炭素粉による目詰まりも解消する。
実際の操業のデータを図5に示すが、メニスカスの最下
位置から約15mm程度(更に、好ましくはメニスカス
から20mm程度)下方で200mmの範囲に前記エア
ギャップ部を形成するのが好ましく、これによって、二
重肌等の表面欠陥、ブレークアウトも解消でき、更に鋳
造速度の増大を図ることができる。なお、エアギャップ
部がメニスカスから200mmを越えると、凝固シェル
の厚みも厚いので、側周変形防止の効果は殆どない。
【0010】特に、請求項2記載の丸ビレットの連続鋳
造に使用する鋳型においては、鋳型内面に平均エアギャ
ップ深さが20μm以上の横溝(スリット)を形成して
いる。これは、図6に示すデータからも明らかなよう
に、平均エアギャップ深さが20μmより小さくなると
真円度が3%以上となるからである。なお、横溝の深さ
については、0.1mm以上であれば、熱流束が安定
し、真円度も1%以下となるので、この状態で操業を行
うのが好ましい(以下に説明するディンプルについても
同様)。また、横溝の幅(W)については、前記(1)
式のようにしているが、これは3mm以下であれば、前
記したように定常操業においては横溝内に潤滑剤である
炭素粉が詰まり、結果として横溝が無くなり、図7に示
すように真円度が3%以上となって不良品となる。そし
て、図8に示すように鋳型10は上下にオシレーション
をさせているので、横溝16の部分が上下し、常時横溝
が形成されている幅(x)は、(W−2a)となる。一
方、鋳型10の内面に形成されている横溝16が広い
と、凝固シェル18の内側に充填されている溶湯19に
よって凝固シェル18が溝内に押し込まれ、製品に欠陥
を生じることになる。更に、図7からも明らかなよう
に、2倍のオシレ−ションストローク(a)を引いた値
が10mmを越えると、真円度が3%以上となるので、
前記(1)式のように決定すれば、真円度が3%以下の
丸ビレットを連続鋳造できることになる。
【0011】次に、請求項3記載の丸ビレットの連続鋳
造に使用する鋳型においても、鋳型の内面で、定常操業
状態のメニスカス最下位置から200mmの範囲に、平
均エアギャップ深さが20μm以上で、その径Dが前記
(2)式を満足する多数のディンプルを形成している
が、この数値限定も請求項2記載の鋳型と同じ理由であ
る。なお、エアギャップ部を縦溝によって形成した場合
について検討すると、縦溝は鋳型の内面に凝固シェルの
進行方向に向かって連続的に形成されるので、溶湯によ
って押圧される凝固シェルが連続的に差し込むことによ
り、丸ビレットの表面に縦溝が転写され、その結果とし
て鋳片表面性状が著しく損なわれ、丸ビレット鋳片の表
面割れ、又は圧延時の割れといった製品欠陥になり易
い。また、高速鋳造時には、モールド下方で縦溝に対応
した凝固遅れ部よりブレークアウトするという問題が生
じる。一方、請求項2、3記載の丸ビレットの連続鋳造
に使用する鋳型においては、前述のようにエアギャップ
部を横溝あるいはディンプルによって形成しているの
で、丸ビレットの表面にこれらの形状が転写されること
がなく、前述のような欠陥を生じることがない。なお、
真円度(%)は、円の最大直径をDmax 、最小直径をD
min とすると、以下の式によって定義される。 真円度=200×(Dmax −Dmin )/(Dmax +D
min
【0012】
【発明の効果】従って、請求項1記載の丸ビレットの連
続鋳造方法及び請求項2、3記載の丸ビレットの連続鋳
造に使用する鋳型においては、高速鋳造であっても側周
変形の少ない丸ビレットを製造できることになり、質の
高い製品の生産性が向上する。また、エアギャップ部を
形成することによる緩冷却のために、鋳型の寿命が大幅
に延長され、更にはディプレッション(窪み変形)の発
生も防止できる。
【0013】
【発明の実施の形態】続いて、添付した図面を参照しつ
つ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発
明の理解に供する。ここに、図9は本発明の一実施の形
態に係る丸ビレットの連続鋳造に使用する鋳型の断面
図、図10は同部分詳細図、図11は同鋳型内に形成さ
れたエアギャップ部の展開説明図、図12は本発明の実
施の形態に係る鋳型と従来例に係る鋳型の面温度偏差を
示すグラフ、図13は他の実施の形態に係るエアギャッ
プ部の形状を示す説明図、図14は本発明の実施の形態
に係る鋳型と従来例の鋳型の使用可能領域の説明図であ
る。
【0014】本発明の一実施の形態に係る丸ビレットの
連続鋳造に使用する鋳型15は、図9〜図11に示すよ
うに、モールドテーパーは0.6%/m、上部内周は直
径が133mmの円形となって、鋳型15の上端から定
常状態で形成されるメニスカスの最下位置M(以下、単
にメニスカスという)までの距離hは約100mm程度
となっている。そして、メニスカスMから距離g(=2
0mm)の位置にピッチp(=25mm)で、幅δ(=
12mm)で、長さL(=100mm)、深さd(=1
mm)の均等配置された3本の横溝16が略千鳥状に位
相をずらして3条配置されたエアギャップ部17が形成
されている(図11参照)。この鋳型15を用いて、表
1に示す成分・性状の溶鋼の連続鋳造を行い、直径略1
30mmの丸ビレットを製造した。
【0015】
【表1】
【0016】鋳型15の上端から150mm程度の鋳型
銅板の中央部の面温度偏差(最大温度−最小温度)を測
定した結果を図12に従来例に係る鋳型(即ち、エアギ
ャップ部が形成されていない鋳型)と比較した場合につ
いて示すが、本実施の形態(A)の方が従来例に係る鋳
型(B)に比較して面温度偏差が小さいことが分かる。
これによって、図9に示すように、鋳型15と凝固シェ
ル18間の隙間の偏差が減少し、凝固シェル18の周面
の不均一冷却が緩和されて、丸ビレットの真円度が少な
く(1%以下)なった。
【0017】また、エアギャップ部17の部分も十分な
凝固シェル18が形成されているので、溶鋼19(溶湯
の一例)によって押されても凝固シェル18が横溝16
内に食い込むことがなく、更には長期間使用しても鋳型
15の上部から注入する潤滑油の一例であるレプシード
オイルの炭化物による目詰まりも生じ無かった。表2
は、溝深さ(d)、凹部面積率、溝幅(δ)、どて幅
(A)、溝ピッチ(p)を種々変えた場合の製造された
丸ビレットの真円度を示しているが、何れの場合であっ
ても、良好であることを示している。
【0018】
【表2】
【0019】図13は、本発明の他の実施の形態に係る
鋳型でのエアギャップ部の形成態様を示すが、(A)は
多数形成された丸型のディンプル21を、(B)は多数
形成された角型のディンプル22を、(C)は多数形成
された六角型のディンプル23を示し、これらが鋳型の
内周面に均等に形成されていることになる。なお、これ
らの実施の形態において、何れの場合も、窪みの平均エ
アギャップ深さ(どて部と溝又はディンプルの深さの平
均値をいう)は0.1〜0.5mm程度、溝幅又はディ
ンプルの径は3mm以上で、オシレーション振幅×2+
10mm程度以内、溝又はディンプルの平均面積率は1
5〜80%であったが、この範囲であれば3m/min
程度の鋳造速度であっても、製造された丸ビレットの真
円度が1%以下であった。
【0020】図14は、前記実施の形態に示す鋳型を用
いて丸ビレットを製造した場合と、従来例に係る鋳型を
用いて丸ビレットを製造した場合の比較を示すが、斜線
で示すように、本発明の実施の形態に係る鋳型を用いた
方が、高速鋳造領域であっても真円度が1%以下と小さ
いことが分かる。なお、前記実施の形態においては、直
線状のテーパーは1段であったが、2段テーパーあるい
は多段テーパー、パラボリックテーパーであっても、本
発明は適用される。
【図面の簡単な説明】
【図1】丸ビレット面間熱流束偏差と真円度との関係を
示すグラフである。
【図2】平均エアギャップ深さと熱流束との関係を示す
グラフである。
【図3】横溝、ディンプル深さと熱流束との関係を示す
グラフである。
【図4】凝固シェルの生成状況の説明図である。
【図5】溝、ディンプルの形成開始位置と鋳片表面欠陥
発生率との関係を示すグラフである。
【図6】平均エアギャップ深さと真円度との関係を示す
グラフである。
【図7】溝幅、ディンプル径と真円度との関係を示すグ
ラフである。
【図8】本発明の一実施の形態に係る丸ビレットの連続
鋳造に使用する鋳型の説明図である。
【図9】本発明の一実施の形態に係る丸ビレットの連続
鋳造に使用する鋳型の断面図である。
【図10】同部分詳細図である。
【図11】同鋳型内に形成されたエアギャップ部の展開
説明図である。
【図12】本発明の実施の形態に係る鋳型と従来例に係
る鋳型の面温度偏差を示すグラフである。
【図13】他の実施の形態に係るエアギャップ部の形状
を示す説明図である。
【図14】本発明の実施の形態に係る鋳型と従来例の鋳
型の使用可能領域の説明図である。
【図15】従来例に係る鋳型の説明図である。
【符号の説明】 15 丸ビレットの連続鋳造に使用する鋳型 16 横溝 17 エアギャ
ップ部 18 凝固シェル 19 溶鋼(溶
湯) 21 ディンプル 22 ディンプ
ル 23 ディンプル M メニスカス

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下方向にオシレートし、内側の断面が
    円形の鋳型に、上部から溶湯を注入すると共に少量の潤
    滑油を注入しながら鋳造を行う丸ビレットの連続鋳造方
    法において、 前記鋳型の内面を下方に向かって徐々に縮小するテーパ
    ーとし、成長して下方に移動する凝固シェルとの隙間を
    小さく保つと共に、定常操業状態のメニスカス最下位置
    より下位置で200mm以内の前記鋳型の内周面に、1
    又は複数の横溝あるいは多数のディンプルからなるエア
    ギャップ部をそれぞれ設け、通過する前記凝固シェルの
    緩冷却を行って前記鋳型の各内面の冷却能を略均一と
    し、前記丸ビレットの側周変形を減少させることを特徴
    とする丸ビレットの連続鋳造方法。
  2. 【請求項2】 上下方向にオシレートし、上部から溶湯
    を注入すると共に少量の潤滑油を注入して丸ビレットの
    連続鋳造を行う内側の断面が円形の鋳型において、 内面を下方に向かって徐々に縮小するテーパーとし、更
    に、定常操業状態のメニスカス最下位置より下位置で2
    00mm以内の前記鋳型の内面に、平均エアギャップ深
    さが20μm以上でその幅(W)が以下の式を満足する
    横溝を内周に設けたことを特徴とする丸ビレットの連続
    鋳造に使用する鋳型。 3mm ≦ W ≦(鋳型のオシレーション振幅)×2
    +10mm
  3. 【請求項3】 上下方向にオシレートし、上部から溶湯
    を注入すると共に少量の潤滑油を注入して丸ビレットの
    連続鋳造を行う内側の断面が円形の鋳型において、 内面を下方に向かって徐々に縮小するテーパーとし、更
    に、定常操業状態のメニスカス最下位置より下位置で2
    00mm以内の前記鋳型の内面に、平均エアギャップ深
    さが20μm以上でその径(D)が以下の式を満足する
    ディンプルを、内周面に隙間を設けて多数形成したこと
    を特徴とする丸ビレットの連続鋳造に使用する鋳型。 3mm ≦ D ≦(鋳型のオシレーション振幅)×2
    +10mm
JP07287837A 1994-12-28 1995-10-09 丸ビレットの連続鋳造方法及び該方法に使用する鋳型 Expired - Lifetime JP3100541B2 (ja)

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