JPH09103005A

JPH09103005A - 分電盤

Info

Publication number: JPH09103005A
Application number: JP7258427A
Authority: JP
Inventors: Mikiro Omori; 幹郎大森; Mitsuru Kudo; 満工藤; Yoshiaki Hakozaki; 義秋箱崎
Original assignee: Hitachi Electric Systems Co Ltd
Current assignee: Hitachi Electric Systems Co Ltd
Priority date: 1995-10-05
Filing date: 1995-10-05
Publication date: 1997-04-15

Abstract

(57)【要約】【課題】安全性に優れた分電盤を提供する。【解決手段】電圧種別の異なる遮断器４を収納し、該遮
断器４を介してそれぞれの負荷に電圧種別の異なる電源
を供給するに、供給される電圧種別の異なる電源の各電
源系統毎にそれぞれ色別された箱体１ａ，１ｂ，１ｃ
と、それぞれの該箱体に対応して当該箱体色と同色また
は同系統色にて色別され、当該箱体上に配設された表示
灯７ａ，７ｂ，７ｃとを備える分電盤。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、工場設備、試験用
電源設備、住宅等に設置される分電盤に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、この種の分電盤においては、同
一色で塗装された操作盤(箱体)およびカバーよりなる分
電盤内に、電圧種別の異なる複数の電源回路、例えば、
ＡＣ１００Ｖ、ＡＣ２００ＶおよびＤＣ１００Ｖ用の
遮断器を収納し、同一色の表示灯により各回路の通電状
態の有無を表示し、同一被覆色の接続配線で工場設備や
試験用電源設備に給電していた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成の分電盤においては、電圧種別の異なる複数の
電源回路(電源系統)、例えば、ＡＣ１００Ｖ、ＡＣ２０
０ＶおよびＤＣ１００Ｖが混在する試験用電源設備の場
合は、各電源系統毎の通電状態の有無や、分電盤から試
験対象装置間に給電するための試験用ケーブルの敷設状
況、およびランプの断芯による誤表示が容易に判断出来
ず、また、分電盤の設置場所より離れた所で一人作業し
ている場合は、感違い等により分電盤の遮断器を他人が
誤って操作し、電源が投入されて事故につながる虞れが
ある。

【０００４】したがって、本発明の目的は、安全性に優
れた分電盤を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的は、電圧種別の
異なる遮断器を収納し、該遮断器を介してそれぞれの負
荷に電圧種別の異なる電源を供給する分電盤において、
供給される前記電圧種別の異なる電源の電源系統毎にそ
れぞれ色別された操作盤と、該操作盤に対応して当該操
作盤色と同色または同系統色にて色別され当該操作盤上
にそれぞれ配設された表示灯とを備えることによって達
成される。

【０００６】すなわち、分電盤において、電圧種別の異
なる複数の電源系統毎に、操作盤色表示灯色、接続配線
の被覆色及びその他の器具色を、同系統色で統一した構
成とするものである。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照し説明する。図１，図２は、それぞれ本
発明による一実施例の分電盤の正面図，側面図である。
図３，図４は、本発明による一実施例の操作盤の正面
図，側面図である。各図において同一符号で示すものは
同一部品である。尚、本実施例は、３面の操作盤を有す
る移動スタンド形分電盤の例で図示されている。図１及
び図２において、分電盤は、操作部１０と、支柱２０
と、架台３０と、キャスタ４０と、該支柱２０に設けら
れた配線掛け具２５および入力電源プラグ１５とから構
成される。

【０００８】また、場合によっては、分電盤は、上記の
入力電源プラグ１５に接続されて外部電源を入力する外
部配線８０や、あるいは、操作部１０や他所に接続され
てそれぞれの負荷に電圧種別の異なる電源を供給する負
荷配線９０ａ，９０ｂ，９０ｃを備えている。

【０００９】そして、操作部１０は、３面の操作盤から
構成される。図３及び図４に示すように、操作盤は、箱
体１と、該箱体１の内部にある遮断器４と、２個の表示
灯７と、表示板８と、操作ハンドル９と、出力コンセン
ト１１と、ＯＮロック装置１３とを含み構成される。

【００１０】図１に戻って、３面の操作盤を有する操作
部１０は、正面に位置する箱体１ａと、側面に位置する
箱体１ｂ及び箱体１ｃとで多面体形箱体を形成してい
る。そして、正面の箱体１ａの正面部及び側面部には黄
色の塗装色が施され、内部には３相３線ＡＣ１００Ｖ電
源用の遮断器４ａが収納されている。また、向かって左
側の箱体１ｂの正面部及び側面部に橙色の塗装色が施さ
れ、内部には３相３線ＡＣ２００Ｖ電源用の遮断器４ｂ
が収納されている。更に、右側の箱体１ｃの正面部及び
側面部に青色の塗装色が施され、内部にはＤＣ１００Ｖ
電源用の遮断器４ｃが収納されている。このように本実
施例では、電圧種別の異なる電源系統に対して、黄色、
橙色、青色の色別を行っている。なお、遮断器は内部に
収納されているので、色別の有無は問わないものとす
る。

【００１１】一方、図２に示すように、上記分電盤に入
力される外部電源は、入力電源プラグ１５に接続される
外部配線８０から入力される。そして、図１に示すよう
に、分電盤から出力される負荷電源は、各出力コンセン
ト１１ａ，１１ｂ，１１ｃに接続される３本の負荷配線
９０の各接続用コネクタ９１ａ，９１ｂ，９１ｃからそ
れぞれ出力される。そし
て、３本の負荷配線９０は、それぞれ、黄色の負荷配線
９０ａ，橙色の負荷配線９０ｂ，青色の負荷配線９０ｃ
に色別される。具体的には、負荷配線の被覆が色別され
る。また、色別される部分は、被覆の全部でも一部でも
可である。

【００１２】さらに、図４のＡＣ１００Ｖ用の操作盤に
て示すように、箱体１ａの上部にはＡＣ１００Ｖ用の黄
色の表示灯７ａが設けられており、表示灯７ａのグロ
ーブ７２ａの内部には、図５の分電盤の電源回路図にて
示すように、遮断器４ａと負荷側の出力コンセント１１
ａ間の線間に並列に接続された、２個のランプ７１ａが
配置されている。換言すれば、単相または３相の電源に
遮断器４を接続し、この遮断器と負荷側との各線間毎に
並列に２個または３個のランプ７１を接続し、これらの
ランプを一括して各電源系統毎の色別に対応して色別さ
れたグローブ７２内に収納した表示灯７を具備するもの
である。

【００１３】このような構成おいて遮断器４ａをＯＮ操
作すると、表示灯７ａが黄色を表示する。すなわち、Ａ
Ｃ１００Ｖの電源系統が通電状態にあるという判別が、
黄色表示を見ることによって容易に行える。また、複数
のランプ７１が１個のグローブ７２内に収納されている
ので、１個のランプの場合のようなランプ７１の断芯に
よる誤表示や誤認を回避することができる。なお、グロ
ーブ７２内に遮光板７３を設けてランプ７１の断芯を判
別し易くしても良い。また、一般的には、着色はグロー
ブ７２側に施され、ランプ７１側には施されないが、逆
でも可である。従って、表示灯７は、ランプ７１とグロ
ーブ７２と遮光板７３とから構成される。

【００１４】このように、電圧種別の異なる複数の電源
系統(即ち電源回路)に対応して、操作盤(即ち箱体)外面
を複数色で色別塗装し、さらには、通電状態の有無を表
す表示灯や接続使用する負荷配線(含む外部配線)の被覆
色あるいはその他使用器具をも含めて同一色(または同
系統色)に色別塗装した構成とすれば、試験設備等を使
用する際に、希望する電源を誤りなく選択し接続するこ
とができると共に、近傍は勿論、遠方からでも電圧種別
(即ち給電元)の区別と、分電盤の通電状態の有無(即ち
遮断器のＯＮ・ＯＦＦ状態)が誤りなく容易に判別でき
る。換言すれば、混在する試験用電源のうちどの電源回
路が活きているかが一目で判り、感電事故などが防止さ
れ、安全性に優れた分電盤が得られる。

【００１５】ところで、ＡＣ１００Ｖを利用するとき
は、箱体１ａの前面に設けられた出力コンセント１１ａ
に黄色の負荷配線９０ａを接続し、間違いを起こさない
ようにして試験用電源を供給するが、さらに、安全を期
すために、図５に示すように負荷配線９０に接続される
接続継手としての図５に示す各出力コンセント１１ａ，
１１ｂ，１１ｃ、および各接続用コネクタ９１ａ，９１
ｂ，９１ｃは、それぞれがセットになって電圧種別毎
に、すなわち色別毎に差し込み口の形状が変えられてい
る。これは、異なる他の色の負荷配線９０が誤挿入され
ないよう、二重の安全対策を施すためである。

【００１６】上記のように、図１や図３の箱体１ａ、箱
体１ａに取付けられる器具および部品等の主要な部分
は、全て黄色または黄色系統の色に統一されている。な
お、主要な部分とは、色別することによって適切に通電
状態を識別することができると思われる箱体，器具およ
び部品等の部分を指している。本実施例では、箱体１と
２個の表示灯７を主要な部分としているが、これに限定
されるものではない。

【００１７】以上の説明では、便宜上、箱体１ａの構成
について限定したが、箱体１ｂ及び箱体１ｃの構成は、
箱体１ｂは橙色で、箱体１ｃは青色で色別されている点
を除いて、それぞれ箱体１ａと基本的には同様の構成と
なっている。勿論、電圧種別の異なる点に対応した部分
などは、必要に応じてその構成は異なっている。

【００１８】図３に戻って、分電盤の(遮断器の)操作
は、遮断器４に連結された箱体１の前面にある操作ハン
ドル９をＯＮ・ＯＦＦ操作し行われる。そして、遮断器
４の操作ハンドル９が一旦ＯＦＦ操作されＯＦＦ位置に
設定された場合は、そのまま操作ハンドル９をＯＦＦ位
置に固定するためのロック装置１３が設けられている。
ロック装置１３により、他人あるいは予期しない原因に
よって誤って遮断器４が投入されることが防止されるも
のである。以下、これについて説明する。

【００１９】図６，図７および図８は、他の実施例のロ
ック装置を示す図である。図６の実施例は、遮断器４の
操作ハンドル９に、該操作ハンドルの長手方向に延長さ
れた寸法を有する長めの安全ハンドル２１を堅固に嵌込
み、ＯＦＦ位置に固定するものである。この安全ハンド
ル２１を使って、操作ハンドル９をロックするように構
成されている。図７の実施例は、移動側の操作ハンドル
９の穴２２と固定側の箱体１に設けた円環２３とをリン
グ錠２４でロックし、操作ハンドル９をＯＦＦ位置に施
錠固定するものである。本実施例の場合のロック装置１
３は、ロック機構部分と錠前部分とから構成され、ロッ
ク機構部分は穴２２を有する操作ハンドル９と円環２３
とリング錠２４のリング部分に該当し、錠前部分はリン
グ錠２４に該当する。

【００２０】図８の実施例は、移動側の操作ハンドル
９に付設したフランジ部８１の孔部８２と、固定側のハ
ンドルガイド８３のＯＦＦ位置に該当する位置に設けた
孔部８４とに、錠８５の円環部分を差し込み、該円環部
分で操作ハンドル９をハンドルガイド８３にロックし、
ＯＦＦ位置に施錠固定する。従って、錠８５を鍵で開錠
しない限りロックは解除されない構成である。図８の実
施例の場合、ロック装置１３のロック機構部分は、孔部
８２を有するフランジ部８１と孔部８４を有するハンド
ルガイド８３と錠８５の円環部分に該当する。錠前部分
は、錠８５に該当する。単にロックするだけの機能を有
するロック機構部分のみの構成であれば、偶然あるいは
故意にロックが外れる場合があり、これを防止するため
にロック機構に錠前を設け、意図した時のみロックを解
除するようにして、二重安全を図るものである。なお、
本実施例では、分電盤と接続配線(外部配線８０や負荷
配線９０)とが別体となっている場合を示したが、接続
配線等が分電盤の内部で結線された一体形のものであっ
ても、本発明は適用される。

【００２１】

【発明の効果】本発明によれば、電圧種別の異なる複数
電源が入り混じっている試験場であっても、正しく意図
する電源に接続することができると共に、遠方からでも
給電元はどれか、即ち分電盤のどの遮断器がＯＮ状態か
が、誤りなく容易に判別できるので、安全性が確保され
る。また、電源系統の違いを色別し、色別した1個の
グローブの中に、線間に接続された２個または３個のラ
ンプを一括して収納すれば、ランプの断芯による誤表示
および誤認の防止が図られ、電源系統別の通電状態の判
別が容易となる。

【００２２】さらに、分電盤にロック装置があり、作業
中に、分電盤を使用している作業者本人以外の他人によ
る遮断器の誤投入などという危険な行為が防止され、更
に、安全性が高められる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による一実施例の分電盤の正面図であ
る。

【図２】図１の分電盤の側面図である。

【図３】本発明による一実施例の操作盤の正面図であ
る。

【図４】図３の操作盤の側面図である。

【図５】図１の分電盤の電源回路図である。

【図６】他の実施例のロック装置を示す図である。

【図７】別の実施例のロック装置を示す図である。

【図８】もう１つ別の実施例のロック装置を示す図であ
る。

【符号の説明】

１，１ａ，１ｂ，１ｃ…箱体、４，４ａ，４ｂ，４ｃ
…遮断器、７，７ａ，７ｂ，７ｃ…表示灯、８…表示
板、９…操作ハンドル、１０…操作部、１１，１１
ａ，１１ｂ，１１ｃ…出力コンセント、１３…ロック装
置、１５…入力電源プラグ、２０…支柱、２１…安全ハ
ンドル、２２…穴、２３…円環、２４…リング錠、２５
…配線掛け具、３０…架台、４０…キャスタ、７１，７
１ａ，７１ｂ７１ｃ…ランプ、７２，７２ａ，７２ｂ，
７２ｃ…グローブ、７３…遮光板、８０…外部配線、８
１…フランジ部、８２，８４…孔部、８３…ハンドルガ
イド、８５…錠、９０，９０ａ，９０ｂ，９０ｃ…負荷
配線、９１ａ，９１ｂ，９１ｃ…接続用コネクタ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者箱崎義秋茨城県日立市東金沢町一丁目15番25号株式会社日立エレクトリックシステムズ金沢事業所内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】電圧種別の異なる遮断器を収納し、該遮断
器を介してそれぞれの負荷に電圧種別の異なる電源を供
給する分電盤において、供給される前記電圧種別の異なる電源の各電源系統毎に
それぞれ色別された操作盤と、それぞれの該操作盤に対応して当該操作盤色と同色また
は同系統色にて色別され、当該操作盤上に配設された表
示灯とを備えることを特徴とする分電盤。
【請求項２】請求項１において、前記分電盤は、前記遮
断器を介してそれぞれの負荷に前記電圧種別の異なる電
源を供給するための負荷配線を備え、それぞれの該負荷配線は、前記操作盤に対応して前記操
作盤色と同色または同系統色にて色別されることを特徴
とする分電盤。
【請求項３】請求項２において、色別された前記負荷配
線に接続される接続継手は、該色別毎に異なる差し込み
口の形状を有することを特徴とする分電盤。
【請求項４】請求項１において、前記表示灯は、前記遮
断器と前記負荷側との各線間毎に並列に接続されている
複数個のランプから成ることを特徴とする分電盤。
【請求項５】請求項１において、前記遮断器は、当該遮
断器の操作ハンドルをＯＦＦ位置に施錠固定するための
ロック装置を有することを特徴とする分電盤。