JPH09102410A - 磁性体材料およびこれを用いた高周波回路部品 - Google Patents

磁性体材料およびこれを用いた高周波回路部品

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JPH09102410A JP7259764A JP25976495A JPH09102410A JP H09102410 A JPH09102410 A JP H09102410A JP 7259764 A JP7259764 A JP 7259764A JP 25976495 A JP25976495 A JP 25976495A JP H09102410 A JPH09102410 A JP H09102410A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低温焼成可能なマイクロ波用磁性体材料。お
よびこれを用いた、高周波回路部品。 【解決手段】 主組成として少なくともイットリウム
(Y)または稀土類金属元素の1種類以上と鉄(Fe)
とビスマス(Bi)と酸素(O)を含み、ガーネット型
構造を有する相を主成分とし、副成分として、前記主組
成を100重量部として、ほう素(B)をB23の重量
部に換算して0.2≦B23≦5 含む、多結晶セラミッ
クス磁性体材料。またこの材料を用い、銀(Ag)導体
を用い、前記磁性体中に導体を埋め込んで閉磁路を形成
したことを特徴とする高周波回路部品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高周波回路部品用
に使用される、マイクロ波用磁性体材料およびこれを用
いて作製した高周波用回路部品である。
【0002】
【従来の技術】近年、衛星通信や移動体通信の市場拡大
に見られるように、情報・通信分野の高速・高密度化が
進展し、使用周波数の高周波数化が進んでいる。このよ
うな高周波で使用される磁性体として、電気抵抗率が高
く、高周波における損失が小さい、ガーネット系磁性体
が注目されている。また、高周波信号処理用として、磁
性体のジャイロ磁気効果を利用した、サーキュレータ、
アイソレータ、ジャイレータ等の非可逆回路素子があ
り、この場合にも主にガーネット系磁性体が利用されて
いる。
【0003】高周波回路部品の代表として、非可逆回路
素子のサーキュレータを取り上げる。一般的な分布定数
型Yストリップラインタイプでは、ストリップラインの
上下にガーネット円盤を配し、これを上下より永久磁石
ではさむ構造となっている。この時の最小挿入損失を与
える磁性体円盤の直径dは、次式で与えられる。 d=a/(f・(μ'・ε')0.5) ここでaは定数、fは周波数、μ' は比透磁率の実数成
分、ε' は比誘電率の実数成分である。従って、磁性体
のμ' が高いほど磁性体円盤の直径が小さくなり、サー
キュレータを小型化できる。この場合のμ' は、強磁性
共鳴による順方向透磁率μ+'であり、外部直流磁場の強
さに依存する。強磁性共鳴直下となる外部磁場下でμ+'
は最大となるが、損失成分μ" も大きくなり、挿入損失
が大きくなるため、通常は共鳴点よりもやや大きい外部
磁場をかけ、μ" があまり大きくない状態で用いるのが
一般的である。同じμ" となる外部直流磁場下で用いる
場合、材料の磁気共鳴半値幅ΔHが小さいほど、μ+'が
大きくなり、小型化が可能となる。こうした事情は、よ
り小型の集中定数型でも、またアイソレーターでも同様
である。
【0004】一方、ガーネット系磁性体材料は、通常単
結晶薄膜か、あるいは多結晶焼結体として利用されてい
る。単結晶の作製は、引き上げ法で作製されるGGG
(ガドリニウム・ガリウム・ガーネット)単結晶を基板
として、LPE(Liquid PhaseEpitaxy)法で900℃
程度の温度で薄膜として作製されるのが一般的である。
この方法で作製された試料は、磁気共鳴半値幅ΔHが小
さいが、アイソレータ等で使用されるような厚みのある
試料の作製には時間がかかりすぎ、また高価な点が欠点
である。一方、多結晶は、通常のセラミックス焼結体と
して作製されるため、ΔHは単結晶より一桁以上大きい
ものの、任意のサイズの試料が容易に作製でき、かつ単
結晶に比べてはるかに安価であり、サーキュレータやア
イソレータ用としては、この多結晶焼結体が用いられて
いた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一般的
なYIG(イットリウム鉄ガーネット)や、その飽和磁
束密度や温度特性を調整するために、YをGd等で、ま
たFeをAlやGa等で置換したものでは、焼成温度が
1400℃以上の高温になるため、特殊な炉が必要とな
り、また、省エネルギーの面からも問題があった。
【0006】また前述したサーキュレータでは、その構
造より容易に推測されるように、ストリップラインに電
流を流す事によって生じる磁束が、磁性体とその隙間を
交互に通り、開磁路構成となる。このためみかけの透磁
率は、空隙部分(μ' =1)の影響を受け、磁性体本来
の透磁率より低下してしまうという欠点があった。この
欠点を防ぐためには閉磁路構成とする必要があり、導体
を磁性体に埋め込んで、同時に焼成する方法も考案され
ている(信学技報、MW94−14、P17(1994))。
しかしながらこの方法では、ガーネットの焼成温度が1
400℃と高いため、内部電極として融点の高いパラジ
ウム等を用いる必要があり、パラジウムが高価でかつ比
較的電気抵抗率が高いため、高コスト・低Qとなるとい
った問題点があった。
【0007】また高周波インダクタとして使用する場合
にも、小型で高いインダクタンス値を得るためには、電
極材料を内蔵して閉磁路構成とする必要があるが(工業
調査会刊、「マイクロ磁気デバイスのすべて」P176
−177)、サーキュレーターと同様の理由から、高コ
スト・低Qとなるといった問題点があった。
【0008】本発明は、前記従来の問題を解決するた
め、低温で焼成可能な多結晶セラミックス磁性体材料及
びこれを用いた高周波回路部品を提供することを目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決する
ために、本発明の材料は、主組成として少なくともイッ
トリウム(Y)または稀土類金属元素の1種類以上と鉄
(Fe)とビスマス(Bi)と酸素(O)を含み、ガー
ネット型構造を有する相を主成分とし、副成分として、
前記主組成を100重量部として、ほう素(B)をB2
3の重量部に換算して0.2≦B23≦5を含む、多結
晶セラミックス磁性体材料である。また特に、ガーネッ
ト型構造を有する相が、化学式 R3-xBixFe512
(RはYあるいは稀土類金属元素の1種類以上)で表さ
れ、xが、 0.5≦x≦1.5 の範囲内にある事を特徴とする、特許請求項第1項記載
の多結晶セラミックス磁性体材料である。さらに、上記
の主組成を100重量部として、0重量%<V25
1重量%、 0重量%<CuO ≦1重量%、0重量%
<MoO3≦1重量%、 0重量%<WO3 ≦1重量
%、0重量%<PbO ≦1重量%の1種類以上を含む
事が望ましい。また、相対焼結密度が95%以上99.
8%以下である事が望ましい。
【0010】また、本発明の高周波回路部品は、前記磁
性体中に導体を埋め込んで閉磁路を形成したことを特徴
とする高周波回路部品である。この素子においては、磁
性体中の導体としては、銀(Ag)を主成分とする事が
望ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明では、FeとBiを含むガ
ーネットに、Bを添加する事により、従来よりも低い温
度でより緻密なセラミックス磁性体材料が得られる。ま
た、さらにV、Cu、Mo、W、Pbの1種類以上を添
加する事により、AgあるいはCuの融点以下の温度で
焼成可能な、セラミックス磁性体材料が得られる。この
材料を用いて、閉磁路構成となるように、磁性体中に導
体を埋め込むと、小型のインダクタ素子あるいは非可逆
回路素子が得られる。
【0012】本発明の材料を用いた素子では、磁性体が
低温焼成可能であるため、導体としてAgを主成分とす
る事ができ、小型で高Qのインダクタ、あるいは挿入損
失が小さいサーキュレーターやアイソレーター素子とす
る事ができる。
【0013】以下、ガーネットの代表として主にYIG
を例として説明するが、本発明はこれに拘束される物で
はなく、ガーネット材料でよく行われるように、その飽
和磁束密度や温度特性を調整するために、FeをAlや
Gaで置換したものや、YをGdで置換したものでも、
全く同様の効果が認められた。また高周波部品の代表と
して、非可逆回路素子のアイソレーターを例として説明
するが、本発明はこれに拘束される物ではなく、他のタ
イプの高周波回路部品においても、全く同様の効果が得
られる物である。
【0014】(実施例1)出発原料として、純度99.
9%以上のY23、Bi23、α−Fe23、B 23
末を用いた。これらの粉末を、Y23、Bi23、Fe
23のmol比が(Y23+Bi23):Fe23
3:5となり、Bi量が(表1)の値となり、全重量が
300gとなるように配合し、ボールミルにて混合し、
800℃で各2時間仮焼した。この粉末に、添加物とし
てB23を(表1)の割合で添加し、再度ボールミルで
粉砕した。この仮焼粉末を成形後、50℃きざみの所定
の各温度で3時間焼成した。得られた試料の相対密度を
測定し、90%以上の相対密度が得られる最低焼成温度
をもとめた結果を(表1)に示した。また、焼結体を粉
砕し、X線回折により生成相を同定した。
【0015】
【表1】
【0016】(表1)より明らかなように、本発明の磁
性体では、B23を0.2重量%以上添加することによ
り、より低温で緻密化した。特にXが0.5以上では、
900℃でも焼結可能となった。しかしながら、Bi置
換量が2.0以上か、あるいは添加物量が7.0wt%
ではガーネット単相とはならず、第2相が出現した。な
お、添加物は仮焼前に添加しても同様の効果が得られ
た。
【0017】(実施例2)出発原料として、純度99.
9%以上のY23、Bi23、α−Fe23、B 23
25、CuO、MoO3、WO3、PbO粉末を用い
た。これらの粉末を、Y23、Bi23、Fe23のm
ol比が、Y23:Bi23:Fe23=2.4:0.
6:5.0となり、合計重量が300gとなるように秤
量し、さらに添加物としてV25、CuO、MoO3
WO3、PbOを(表2)の割合で添加し、ボールミル
にて混合し、850℃で2時間仮焼した後、B23
0.5重量%加え、再度ボールミルで粉砕した。この仮
焼粉末を成形後、50℃きざみの所定の各温度で3時間
焼成した。得られた試料の相対密度を測定し、90%以
上の相対密度が得られる最低焼成温度をもとめた結果を
(表2)に示した。また、焼結体を粉砕し、X線回折に
より生成相を同定した。
【0018】
【表2】
【0019】(表2)より明らかなように、B23にさ
らにV25、CuO、MoO3、WO3、PbOのいずれ
かを添加することにより、より低温で緻密化した。しか
しながら、添加物量が2.0wt%以上ではガーネット
単相とはならず、第2相が出現した。なお、添加物は仮
焼後に添加しても同様の効果が得られた。
【0020】(実施例3)出発原料として、純度99.
9%のY23、Bi23、α−Fe23、V25粉末を
用いた。これらの粉末を、Y23、Bi23、Fe23
のmol比が(Y 23+Bi23):Fe23=3:5
となり、Y23とBi23のmol比がY/Bi=2.
2/0.8の値となり、合計重量が300gとなるよう
に配合し、添加物としてV25を0.1wt%の割合で
添加し、ボールミルにて混合し、900℃で2時間仮焼
した後、B23を(表3)に示す量だけ添加し、再度ボ
ールミルで粉砕した。この仮焼粉末を成形後、900℃
で5時間、通常の方法で焼成し、外形25mmφ、厚さ
1.5mmのガーネット円板状試料を得た。また、ホッ
トプレス法にて焼結させた試料も作製した。これらの円
板状試料の密度を測定した後、Y形状のストリップライ
ンの上下に置き、さらに上下からSrフェライト円板で
はさみ、磁性金属ケースに納め、ストリップラインの一
つの端部にターミネータ用抵抗を接続して、分布定数型
Yストリップラインアイソレータを構成した。得られた
アイソレータの1GHzでの正方向挿入損失を測定し
た。結果を(表3)に示した。
【0021】
【表3】
【0022】(表3)より明らかなように、焼成温度が
低く、密度が95%未満の試料1〜3は、実質状アイソ
レーターとはならないか、あるいは挿入損失が大きく、
実使用出来ないものであった。密度が95%を越える試
料4は、挿入損失0.48dBで、使用限界ぎりぎりで
あった。900℃焼成の試料5〜11は、いずれも使用
可能であったが、特にB23添加量が0.2〜5.0w
t%の試料7〜11は、挿入損失が0.3dB未満で、
十分な特性となった。また、添加量2.0wt%の試料
10で、密度99.8%と最高になり、挿入損失も0.
11dBとなった。試料12は密度はかなり高かった
が、挿入損失は0.55dBと大きかった。これは、第
2相析出のためと考えられる。
【0023】さらに密度を上げる事を目的として、試料
13と14では、焼成温度を高くしたが、密度は高くな
らなかった。そこで、試料15〜17では、ホットプレ
ス法による高密度化を試みた。その結果、密度は99.
9%以上となったが、挿入損失は改善されなかった。
【0024】以上に示したように、挿入損失の面から、
焼結体密度は95%以上必要である。一方、密度を9
9.9%以上とするには、ホットプレス法のような特殊
な焼成法が必要であり、これは生産性の低下、コストア
ップにつながり、そのわりに特性は改善されなかった。
従って、焼結体密度は95%以上99.8%以下である
事が望ましい。
【0025】(実施例4)実施例1と同様の方法で、Y
23:Bi23:Fe23=2.2:0.8:5.0の
mol比となり、合計重量が300gとなるように配合
し、ボールミルにて混合し、850℃にて5時間仮焼し
た後、添加物としてB23を1.0wt%添加し、再度
ボールミルで粉砕した。この仮焼粉末に有機バインダを
混合し、ドクターブレード法により均一なグリーンシー
トを形成した後、上記グリーンシートを円形に切断し
た。他方、Agにエチルセルロース系ビビクルを混合し
てなる導伝ペーストを用意し、先のグリーンシート上に
ストリップラインとして印刷した。同じ物を3枚用意
し、ストリップラインがお互いに120度の角度で交わ
るように重ね、その上にさらに1枚のグリーンシートを
重ねて、厚み方向に圧力を加えて圧着し、磁性体4層に
導体が3層サンドイッチされたグリーンシート積層体を
作製した。これを900℃で3hr焼成して閉磁路構成
をとるようにし、その焼結体の側面の内部導体の位置6
ヶ所にAgペーストを塗布し、700℃で10分間焼き
付ける事により外部電極を形成した。この積層体の6ヶ
所の電極のうち、互いに120度離れた3ヶ所を接地
し、他の3ヶ所の内、1ヶ所は、整合抵抗を介して接地
してターミネートし、他の2ヶ所に端子と適当な負荷容
量を設け、さらに上下より磁石円盤ではさみ、磁性金属
ケースにおさめて、1.9GHz用集中定数型アイソレ
ータを作製した。
【0026】また、同様の方法で、(表4)に示すガー
ネット組成と電極材料を用いた集中定数型アイソレータ
ーを作製した。さらに比較のため、従来どうりの、磁性
体と電極を別々に配した、開磁路構成集中定数型アイソ
レーターも作製した。なお、磁性体サイズは、どちらも
同じとした。得られたアイソレーターのアイソレーショ
ン比帯域(20dB以上のアイソレーションが得られる
周波数帯域幅/最大アイソレーション周波数)と挿入損
失を測定した。結果を(表4)に示した。
【0027】
【表4】
【0028】(表4)より明らかなように、閉磁路構成
では、比帯域が広くなった。本発明のB23とBiを含
む磁性体では、900℃で焼成可能であるため、Agを
内部電極として同時焼成/閉磁路構成とする事が可能で
あり、その結果、広い比帯域、低い挿入損失が得られ
た。またB23とともに、CuO等の第2の添加物を同
時に含む事により、さらに低損失となった。Biを含ん
でいても、B23を含まなかったり、あるいは電極材料
として、Ag以外の、Pd、Ag−Pd、RuO 2等を
利用した場合は、挿入損失が若干大きくなった。これ
は、B23を含まない場合には、900℃焼成では、焼
結体の緻密化が充分ではないために損失が大きく、ま
た、Ag以外の電極は、抵抗率が大きいためと考えられ
る。
【0029】一方、Biを含まない通常のYIGの場
合、Ag内部電極同時焼成/閉磁路構成では、アイソレ
ーターとならなかった。これは、温度が低いとYIGが
ほとんど緻密化せず、一方温度が高くなると、YIGは
緻密化するが、Agの融点を大幅に越えるために、電極
が切れてしまったためと考えられる。この場合、Pdを
内部電極として1400℃で焼成すれば、かなり良好な
特性のものが得られるが、Pdが高価、高温焼成が必
要、若干挿入損失が大といった欠点があった。
【0030】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明は、低温で焼
成可能なマイクロ波用ガーネットフェライト焼結体であ
る。また、これを用いた高周波回路部品である。本発明
により、高周波用ガーネットが容易に製造可能となり、
また、900℃以下で焼成可能であるために、電極材料
や、例えば誘電体材料等とも同時焼成が可能で、より高
性能・小型の高周波回路部品が得られる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主組成として少なくともイットリウム
    (Y)または稀土類金属元素の1種類以上と鉄(Fe)
    とビスマス(Bi)と酸素(O)を含み、ガーネット型
    構造を有する相を主成分とし、副成分として、前記主組
    成を100重量部として、ほう素(B)をB23の重量
    部に換算して0.2≦B23≦5 含む多結晶セラミック
    ス磁性体材料。
  2. 【請求項2】ガーネット型構造を有する相が、化学式
    3-xBixFe512(RはYあるいは稀土類金属元素
    の1種類以上)で表され、xが、 0.5≦x≦1.5 の範囲内にある事を特徴とする請求項1記載の多結晶セ
    ラミックス磁性体材料。
  3. 【請求項3】主組成を100重量部として、さらに 0重量%<V25 ≦1重量%、 0重量%<CuO ≦
    1重量%、 0重量%<MoO3≦1重量%、 0重量%<WO3
    1重量%、 0重量%<PbO ≦1重量%の1種類以上を含む、請
    求項1又は2記載の多結晶セラミックス磁性体材料。
  4. 【請求項4】相対焼結密度が95%以上99.8%以下
    である事を特徴とする請求項1、2又は3に記載の、多
    結晶セラミックス磁性体材料。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれかに記載の磁性体材
    料を用い、閉磁路構成となるように、磁性体中に導体が
    埋め込まれた構造を有する高周波用非可逆回路素子。
  6. 【請求項6】磁性体中の導体が、銀(Ag)を主成分と
    する事を特徴とする請求項5記載の高周波回路部品。
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