JPH0910198A - 対象から伝送画像を取得するためのフラックスシェーパ製造方法 - Google Patents

対象から伝送画像を取得するためのフラックスシェーパ製造方法

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JPH0910198A
JPH0910198A JP8167941A JP16794196A JPH0910198A JP H0910198 A JPH0910198 A JP H0910198A JP 8167941 A JP8167941 A JP 8167941A JP 16794196 A JP16794196 A JP 16794196A JP H0910198 A JPH0910198 A JP H0910198A
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shaper
flux
attenuation
equation
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JP8167941A
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Pascal Sire
パスカル・スィル
Pierre Grangeat
ピエール・グランジャ
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Commissariat a lEnergie Atomique CEA
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Publication date
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    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T11/002D [Two Dimensional] image generation
    • G06T11/003Reconstruction from projections, e.g. tomography
    • G06T11/005Specific pre-processing for tomographic reconstruction, e.g. calibration, source positioning, rebinning, scatter correction, retrospective gating

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 公知のシステムにおけるこれら種々の問題を
克服すべく、本発明の目的は、対象の縁部上で検出器の
飽和を防ぐために即ちカメラ計数率を減少させるため
に、減衰測定値のダイナミクスを制限すること。 【解決手段】 対象の形状及び/又は減衰変動に対して
寛容な、対象伝送画像を取得するためのフラックスシェ
ーパの形成方法において、対象の形状及び/又は減衰
は、パラメータ表示モデルにより記述される。シェーパ
特性は、異なる入射角におけるモデルのプロファイルの
平均を採るか又は異なる形状及び/又は減衰を有するモ
デル群上の異なる入射角で得られたプロファイルの平均
を採ることにより得られる、平均プロファイルに相補的
なプロファイルから計算される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、対象から伝送画像
を取得するためのフラックスシェーパの製造方法に関す
る。本発明は、医療用画像形成装置及び産業用装置分野
に、より正確には、減衰断面撮影法の分野に適用可能で
ある。
【0002】
【従来の技術】伝送画像形成の分野では、放射エネルギ
及び取得ジオメトリ(単次元検出器、コンバータスクリ
ーン又は光増強管及びCCDカメラ、又は二次元検出器
用のガンマカメラ)に適合させた検出器と共に、外部の
X線源(X線生成器)又はガンマ線源(ガンマ源)を使
用することがある。検査すべき患者又は産業用部品は、
放射線源と検出器との間に配置される。用途に応じて、
測定領域内で部品を回転させてもよいし、また、患者の
周りに放射源−検出器組立体を回転させてもよい。各入
射角で、検出器は、部品又は患者を通って伝送された放
射線の画像を測定する。次に、取得された画像は全て、
検査中の対象の減衰分布図を再構成するために使用され
る。これは、対象の構造上に画像を付与するので、構造
的画像形成法と呼ばれる。
【0003】本発明のもう一つの分野は、シングルフォ
トン放射型コンピュータ断面撮影法(SPECT)によ
る核医学である。SPECT画像形成法は、患者内に投
与された放射性トレーサにより指示された分子の放射分
布図を計算する。この技術は、体内でその分子を追跡す
るために用いられ、その結果、生体内でそれが固定され
ている器官の働きや代謝を監視する。この場合、器官の
働きの画像を提供するので、機能画像形成法と呼んでい
る。補正方法は、患者の減衰分布図を計算することから
成る。
【0004】SPECT画像形成法において放射線測定
値の減衰補正に適用される伝送特性測定値の取得のため
に、シングルフォトン放射型コンピュータ断面撮影シス
テムは、患者の体内に投与された放射性トレーサにより
放射されるガンマ線を受容する一又は幾つかの検出器
(即ちガンマカメラ)から成る。各ガンマカメラ上に配
置された二次コリメータは、取得ジオメトリを構成す
る。コリメータにより画定された方向以外の方向にトレ
ーサから放出された光子は、阻止される。ジオメトリ
は、全コリメータ孔が同じ点に向けて収束するならば、
「円錐形」と呼ばれる。ジオメトリは、孔が平行な平面
に沿って直線に向けて収束するならば、「扇形」と呼ば
れる。ジオメトリは、この直線が回転軸線に平行である
ならば、「軸方向扇形」と呼ばれ、この直線が回転軸線
に垂直であるならば、「径方向扇形」と呼ばれる。取得
ジオメトリは、孔が平行であるならば、「平行」と呼ば
れる。
【0005】一連の取得は、異なる患者入射角に沿って
行われる。次に、再構成ステップで、トレーサの放射分
布図を計算する。患者の減衰は、放射線測定値を攪乱し
(即ち、放射線の一部が組織により吸収される)、再構
成後の瑕疵を引き起こす。この減衰は、良好な品質の定
量画像を得るために、次に補正する必要がある。一つの
解決策は、伝送特性測定値を用いて、患者の減衰分布図
から放射線測定値を補正し、且つ再構成中にこれらの測
定値を考慮に入れることである。この分布図は、補助X
線スキャナにより形成してもよいし、或いは、ガンマカ
メラ上に搭載された伝送源を用いて、放射線測定値と同
時に取得された伝送特性測定値から再構成してもよい。
後者の解決策は、減衰分布図を得るためにX線スキャナ
を用いる必要を排除すると共に、二つの試験を行うため
に生じる再校正の問題を回避し、また、遙かに経済的で
ある。この放射線源のジオメトリは、二次コリメータの
ジオメトリに適合させる。即ち、平行コリメータに対し
ては平面、扇形コリメータに対しては線形、円錐形コリ
メータに対しては点である。源平面と等価の可動線源
は、一般に、平行ジオメトリの場合に用いられる。
【0006】伝送特性測定値及び放射線測定値の取得
は、取得ジオメトリ及び使用した放射性同位体のエネル
ギに応じて、同時に或いは連続的に行ってもよい。ガン
マカメラの動的計数範囲は制約されており、伝送特性測
定値を不完全なものにする。計数損失は、所与の計数レ
ベルを超えると急速に増加する。ガンマカメラの最大計
数率は、一般に、秒当たり数十万ヒット、或いは将来の
ディジタルカメラの場合で数百万ヒットに制限されてい
る。しかしながら、これらの計数率における損失は極め
て高く、補正計数が3を超えることも多い。この高い計
数損失は、断層撮影法では、特に伝送特性測定値の取得
を放射線測定値の取得と同時に行う場合は、許容され得
ない。放射線測定値の統計値は一般に極めて小さいの
で、更なる感度損失は許容され得ない。これらの計数損
失は、また、一般に、主として対象の縁部の周囲で減衰
値の過大評価を引き起こす。従って、実際には、計数率
を秒当たり数万ヒット程度とすっと低くして、計数損失
を1%以下に抑える必要がある。これらの計数率は、核
医学検査における放射率には適合するが、特に、減衰ダ
イナミクスが一般に100を超える心臓検査の場合、患
者の伝送特性測定を正確に行うためには不十分である。
放射線源のアクティビティは、最大減衰方向(即ち患者
の最大厚さ方向)に沿って伝送特性測定の所与の統計値
を得るように、計算される。この場合、最大許容アクテ
ィビティは、ガンマカメラの最大許容計数率に直接従属
する。これは、患者が低減衰の入射角に沿って位置決め
されたとき、或いは、更に放射線源が患者を横切って移
動して患者の側部を照射する移動線源(即ち平行ジオメ
トリ)であるときは、深刻な計数問題を引き起こす。
【0007】減衰断層撮影法においても同様に問題が生
じる。この場合、対象の外側で検出器の飽和現象が観察
される。縁部で検出器を飽和させる恐れなく対象の中心
部で良好な感度を維持するために(即ち、例えば、二次
元検出器として増強管を使用した場合)、減衰ダイナミ
クスを制限することが一層重要である。かくして、患者
の減衰は、放射線測定を妨げ、再構成後に瑕疵を生じ
る。良好な品質の定量画像を得るためには、伝送特性測
定値から生成した減衰分布図を用いて、この減衰を補正
する必要がある。一定の計数レベルを超えると、これら
の伝送特性測定値は、感度損失を惹起して特に対象の周
縁部での減衰の過大評価を招来する計数損失により、劣
化する。
【0008】計数損失を規制するための簡単な解決策
は、放射線源の前方にフラックスシェーパと呼ばれる適
応フィルタを配置することである。この場合、フィルタ
の減衰は、患者の減衰即ちカメラの計数率に適合させ
る。放射線画像形成法における減衰補正は極めて新しい
技術であるので、この測定ダイナミクスの問題を解決す
るための画期的な解決策を開示した文献はない。
【0009】フラックスシェーパは、癌性腫瘍を治療す
るための放射線療法において、極めて広範に用いられて
いる。その目的は、健全な組織を保護しつつ、各照射の
寄与分が患部の最良の照射を付与することができるよう
に、患者の周囲の照射器の位置決めに応じて可変フラッ
クスプロファイルを生成することである。このシェーパ
概念は、また、核共鳴画像形成法においても使用され、
この場合、磁気構造は測定領域に均一な磁界を生成する
ために用いられる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】公知のシステムにおけ
るこれら種々の問題を克服すべく、本発明の目的は、対
象の縁部上で検出器の飽和を防ぐために即ちカメラ計数
率を減少させるために、減衰測定値のダイナミクスを制
限することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、対象の形状及
び/又は減衰変動に対して寛容であって対象から伝送画
像を取得するためのフラックスシェーパの形成方法であ
って、対象の形状及び/又は減衰が、ディジタルモデル
又は物理的モデル(標準対象の取得)であるパラメータ
表示モデル(例えば、楕円面)により記述され、シェー
パ特性が、異なる入射角におけるモデルのプロファイル
の平均を採るか又は異なる形状及び/又は減衰を有する
モデル群上の異なる入射角で得られたプロファイルの平
均を採ることにより得られる平均プロファイルに相補的
な、プロファイルから計算されることを特徴とする方法
に関する。
【0012】前記シェーパ特性は、μi をシェーパの減
衰の一次係数、xi をシェーパの厚さ、φi を対象を通
って伝送されたフラックスの値、φmin を放射線源から
放射されたフラックスφi の最小値とした場合、関係式
μi i =ln(φi /φmi n )を用いて、プロファイ
ルの全部又は一部上の全点iで計算される。相補的フラ
ックスプロファイルは、取得プロファイル上に重ね合わ
されてその結果生じるフラックスプロファイルが均一で
あるように構成される。
【0013】従って、本発明は、減衰断層撮影法におけ
る伝送特性測定値の取得又はSPECT画像形成法にお
ける放射測定値の減衰の補正を可能とするフラックスプ
ロファイルを生成するための方法を説明している。シェ
ーパを形成するための本発明に係る方法には、以下のス
テップを含むことができる。 − 第一に、幾つかの入射角で対象を取得する場合、 ・ 検出器を用いて対象の各位置に対して伝送フラック
ス測定値を取得し、各入射角に対して対象の伝送プロフ
ァイルを得る。 ・ 異なる入射角でのプロファイルの平均として、平均
プロファイルを計算する。 ・ 本発明に係る方法を用いて得られたこの平均プロフ
ァイルの相補物としてのシェーパを計算する。 ・ シェーパを所定の位置に置く。 ・ 身体からシェーパを通って伝送された画像を取得す
る。 − 幾つかの入射角から対象を取得する第二のモードで
は、 ・ 検出器を用いて対象の各位置に対して伝送フラック
ス測定値を取得し、各入射角に対して対象の伝送プロフ
ァイルを得る。 ・ 各入射角毎に各プロファイルに対するシェーパを計
算する。 ・ シェーパプロファイルの平均値を計算し、平均シェ
ーパを得る。 ・ シェーパを所定の位置に置く。 ・ 身体からシェーパを通って伝送された画像を取得す
る。
【0014】各入射角に完全に適合する可変シェーパを
得るために、平均シェーパプロファイルを計算して平均
シェーパを得るステップは、省略される。次に、対応す
るシェーパのプロファイルを、各入射角に配置する。本
発明に係る方法と異なり、 − 減衰補正を用いたSPECT画像形成法では、カメ
ラの計数損失が、放射測定値を補正するために使用され
る減衰分布図を著しく劣化させる。 − 減衰断層撮影法では、測定すべき対象の外側では、
検出器が飽和する。 − 放射線療法では、フラックスシェーパの役割は、照
射すべき領域を各照射の寄与分で画定することができる
ように、患者の周りの照射器の位置の関数として可変フ
ラックスプロファイルを生成することである。シェーパ
は、全取得値から定義される本発明のシェーパと異な
り、単一の視線に沿ってただ一度だけ定義される。 − 核共鳴による画像形成では、測定領域に均一な磁界
を生成するために磁気構造がある。
【0015】本発明に係る方法によれば、検出器に対す
る平均計数統計値は、全取得値に対して一定である。減
衰ダイナミクス及び従って測定ダイナミクスは、減少す
る。特に、検出器により捕捉される減衰は、対象が回転
対象であるならば、或いはシェーパが可変であるなら
ば、一定である。本発明は、X線又はガンマ線伝送画像
形成システム、特に断層撮影法システムの分野で適用可
能である。産業にも、医療にも適用できる。医療用途に
は、減衰放射測定値の補正のために伝送特性測定値の取
得用の外部放射線源を使用した新しいガンマカメラと、
輝度増幅器として低ダイナミクスの二次元検出器を用い
た新しい3D(三次元)断層X線撮影器とが含まれる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明に係る減衰補正を行う目的
は、組織における光子の減衰の放射測定値を補正するこ
とにある。使用した補正方法は、減衰分布図を生成する
こと、及び、放射測定値に対してそれを利用すること、
から成る。伝送特性測定値は、取得ジオメトリに適合さ
せた外部放射線源を用いて得られる。
【0017】減衰ダイナミクスは、検出器と放射線源と
の間の二つの減衰極値の差である。対応する測定ダイナ
ミクスは、検出器により測定された最大フラックスと最
小フラックスの差である。断層撮影法の場合、対象は、
考察される入射角で投影される。投影は、投影=log
(φ0i/φ)により、フラックスの関数として表され
る。ここで、φ0 は測定すべき対象を位置決めする前に
決定される。
【0018】検出器上の各基本点により検出されるフラ
ックスは、減衰係数と、考察される対象の厚さの関数で
ある。本発明の目的は、放射線源により捕捉された伝送
ダイナミクスを制限することにより、カメラカウントダ
イナミクスを制限することである。これは、放射線源の
前にフィルタを配置し、患者の縁部上のカメラが入力す
るフラックスを制限することにより、行われる。より正
確には、「シェーパ」と呼ばれるこのフィルタは、検出
器全体に亘り一定な、全取得値に対する平均減衰値を得
るように計算されている。換言すれば、ある画素により
受容される全取得値に対する平均光子数は、検出器全体
に亘り一定である。このように構成されたシェーパは、
再構成後に均一な統計値を付与することができる。
【0019】通常、シェーパの解析計算をすることが重
要であり、伝送特性測定値を用いてディジタル的アプロ
ーチを行う必要がある。対象のジオメトリが単純である
場合は、シェーパの解析式を得ることができる。例え
ば、楕円形の基部と回転軸線上に中心決めされた無限に
長い均質な円柱として患者がモデル化される場合に、こ
の計算が展開される。円柱の減衰の一次係数をμとす
る。患者を通過する長さをl(p,φ)で表し、シェー
パのプロファイルをcon(p)で表す。ここで、p
は、検出器上の横座標であり、φは取得の入射角であ
る。患者の平均減衰プロファイルaaverage (p)は式
1に示される。
【0020】
【数1】
【0021】その結果、通過される平均厚さは、式2に
示される。
【0022】
【数2】
【0023】従って、患者の平均減衰量に適合したシェ
ーパの方程式は、式3(a)に示される。なお、式3
(b)は、式3(a)を伝送されたフラックスに基づい
て示したものである。
【0024】
【数3】
【0025】ここで、Φ(p)は、検出器セルpにより
受容された平均フラックスであり、min(Φ(p))
は、検出器セルにより受容された平均フラックスの最小
値であり、Φ0 (p)は、対象を除去した後セルpによ
り受容されたフラックスである。使用した平均絶対値
は、対象の特定の入射角に適合し且つ明らかに幾つかの
入射角を平均することなく直接得られるシェーパを我々
が求めている、という事実を表す。
【0026】計算は、先ず平行ジオメトリに対してなさ
れ、次に、収束ジオメトリ(即ち、円錐形又は扇形)に
対してなされる。次に、我々は、解析数学的表現によっ
てはもはや対象を説明し得ない場合にこのシェーパ用の
計算をする、完全にディジタル的な方法を提供する。
【0027】平行ジオメトリ 患者が回転対称になっている単純な場合は、円形の垂直
断面を有する均質で無限に長い円柱によりモデル化され
る。この円柱の半径をrとする。円柱の投影は、回転角
に独立である。図1は、平行な入射フラックス12と共
に、平行ジオメトリで垂直な円形断面を有する円柱11
に適合させたシェーパ10を示す。
【0028】円の投影は、式4に示される。
【0029】
【数4】
【0030】従って、シェーパの式は、式5に示され
る。
【0031】
【数5】
【0032】この場合には、対象は、もはや回転対称を
有しない。楕円のパラメータをaとbで表すと、この楕
円の方程式は、式6又は式7に示される。
【0033】
【数6】
【0034】
【数7】
【0035】このとき、方向pに沿って入射角φで横切
られる厚さは、式8に示される。
【0036】
【数8】
【0037】ここで、y1 及びy2 は、式(7)の根で
ある。横切られる厚さの式は、式9に示される。
【0038】
【数9】
【0039】対応する減衰値、及び更には平均厚さ、及
び最終的にはシェーパは、それぞれ式(1)乃至式
(3)を適用することにより、得られる。解析式は無
く、本質的ににはディジタル計算である。尚、a=b=
rであるならば先の式が円を表す、ことに留意された
い。シェーパ及び患者が異なる材料から形成されている
場合(即ちシェーパは、銅製である)、シェーパの式に
比μp /μc をかけなければならない。ここで、μ p
びμc は、それぞれ患者及びシェーパの一次減衰係数で
ある。
【0040】このアプローチを説明するために、以下、
50×40cm2 の広視野矩形検出器を備えた心臓画像
システムのシミュレーションを示す例を挙げる。放射線
源−検出器の間隔は、60cmに固定されている。患者
は、40cm×20cmの楕円円柱によりモデル化され
ている。計算は、正規化された値に対して行われる。楕
円パラメータは、1cmと0.5cmであり、122k
evでの一次減衰係数(即ち、コバルト57のエネル
ギ)は、μ=20×0.15=3cm-1である。図2
は、最小減衰値(鎖線)、平均減衰値(破線)、及び最
大減衰値(実線)、及びシェーパプロファイル(灰色)
を示す。
【0041】収束ジオメトリ 方法は、平行ジオメトリに対して提示した方法と同様で
ある。この場合、ビームの発散を考慮しなければならな
いので、対象投影の計算は、異なる。患者は、やはり、
無限に長い均質な円柱として表される、と仮定される。
扇形ジオメトリは円錐形ジオメトリの特別な場合である
ので、円錐形ジオメトリの場合を考察する。
【0042】図3は、収束ジオメトリの均質な円柱16
に適合させたシェーパ15を示す。θ及びβは、それぞ
れカメラの行と列に沿った、カメラ画素の開口角であ
る。ガンマ線が患者を横切る長さの式は、軸方向開口項
により加重された扇形ジオメトリ内で横切られた長さの
式に分解することができる。
【0043】
【数10】
【0044】図4は、円錐形ジオメトリと扇形ジオメト
リとの間の関係を示す。次の再構成された式11は、平
行ジオメトリの投影の関数としての扇形ジオメトリの投
影を表す。
【0045】
【数11】
【0046】図5は、平行ジオメトリへの扇形ジオメト
リの再構成を示す。従って、横切られる厚さの式は、以
下のように表される。
【0047】
【数12】
【0048】垂直な円形断面を有する無限に長く均質な
円柱と仮定した場合、焦点Fに配置されたシェーパの式
は、以下のように表される。この式は、患者の角位置θ
に独立である。
【0049】
【数13】
【0050】実際には、シェーパは、常に放射線源から
距離rconfの位置に配置される。従って、垂直な円
形断面を有する無限に長く均質な円柱に対応するシェー
パの式は、以下のように表される。
【0051】
【数14】
【0052】式(9)及び(12)を用いて、垂直な楕
円断面を有する無限に長く均質な円柱をγ線が横切る厚
さの式を、得ることができる。
【0053】
【数15】
【0054】ここで、aとbは、楕円のパラメータであ
る。平行ジオメトリのように、対応する減衰値、従って
横切られる平均厚さ、及び最終的にはシェーパは、式
(1)乃至(3)を適用したディジタル計算により得ら
れる。尚、a=b=rならば、円に対して与えられた式
が得られる、ことに留意されたい。
【0055】シェーパと患者が異なる材料から形成され
ている場合は、シェーパの式に、患者とシェーパの一次
減衰係数の比をかける必要がある。この方法を説明する
ために、以下、一例として、50×40cm2 の広視野
矩形検出器を備えた心臓画像システムのシミュレーショ
ンを提示する。放射線源−検出器の間隔は、100cm
に固定する。患者は、40cm×20cmの楕円円柱に
よりモデル化されている。計算は、正規化された値に対
して行われる。楕円のパラメータは、a=1cm及びb
=0.5cmである。放射線源−検出器の間隔は、5c
mであり、放射線源から回転軸線までの距離は4cmで
ある。122kevでの一次減衰係数(即ち、コバルト
57のエネルギ)は、μ=20×0.15=3cm-1
ある。図6は、最小減衰値(鎖線)、平均減衰値(破
線)、及び最大減衰値(実線)、及び中心面(即ち、β
=0)におけるシェーパプロファイル(灰色)を示す。
【0056】平均シェーパ 使用すべきシェーパを決定するためには、特殊な寸法の
患者より中程度の寸法の患者を考察することが有用であ
る。患者の寸法に完全に適合するシェーパを得ること
は、必ずしも可能ではない。更に、患者のプロファイル
は完全には楕円ではなく、また、シェーパとは完全には
整合しないので、より平均的なプロファイルを有するシ
ェーパを使用することが好ましい。
【0057】平均的な患者は、異なる寸法の患者の楕円
断面の平均値として定義される。シェーパを計算するた
めに使用した演算は線形であるので、この場合、各患者
に対して得られたシェーパの平均値として平均シェーパ
を計算してもよい。このアプローチは、平均的な患者の
平均減衰値を計算した後に対応シェーパを演繹するアプ
ローチより単純である。conf(p,i)が患者iに
対応するシェーパプロファイルであるとすれば、n人の
患者に対して定義される平均シェーパのプロファイルc
onf(p)は、以下の式16により与えられる。
【0058】
【数16】
【0059】減衰測定におけるシェーパの処理 減衰断層撮影法において、フラックス測定値は、以下の
式17により、減衰測定値に変換される。
【0060】
【数17】
【0061】φ0 は、放射線源から放射された直接フラ
ックスであり、φは、点源と交差フラックスを測定する
検出器の基本セルとにより画定される直線Dに沿った減
衰フラックスである。同一条件下で即ちあるシェーパの
存在下でφ0 及びφを測定する限り、このシェーパの使
用に特有の特別な処理を行う必要はない。検出器の応答
が線形であるならば、比φ0 /φは、直接入射フラック
スに対する減衰フラックスの正規化に対応し、これによ
り、シェーパの存在を消去する。
【0062】しかしながら、φ0 の取得は対象無しに行
われるので、検出器の飽和問題が生じ得るφ0 の測定
は、場合によっては困難となる。この場合、φ0 は、放
射線源の前方に配置されて対象の取得時に除去される完
全に公知の標準的なフィルタを用いて、測定してもよ
い。このフィルタは、その厚さxf と、使用するエネル
ギにおける成分の一次減衰係数μf の値を特徴とする。
【0063】従って、この標準フィルタの減衰値a
f は、式18に示される。
【0064】
【数18】
【0065】φ0fがこのフィルタを通る直接フラックス
の測定値であるならば、直接フラックスφ0 は、以下の
式19を適用することにより得られる。
【0066】
【数19】
【0067】標準フィルタの減衰値af は、独立に計算
又は測定してもよい。φ′0 が検出器の飽和を避けるた
めにフラックスφ0 より小さい直接フラックスである
(即ち放射線源の活性度が低い、即ちX線生成器の強度
が限定されている)ならば、標準フィルタの減衰値af
は、以下の式20により得られる。
【0068】
【数20】
【0069】ここで、φ′は、フィルタを通して測定さ
れたフラックスである。
【0070】シェーパ計算の完全にディジタル的なアプ
ローチ 上述したシェーパ計算は、対象が均質な楕円円柱として
解析式により表現される場合のみ、行うことができる。
複雑な対象の場合、シェーパを計算する唯一の方法は、
伝送特性測定値から直接完全にディジタル的な計算を行
うことである。従って、上記の式(1)で使用したl
(p,φ)関数は、未知である。しかしながら、減衰値
-u・ l(p,o)は、入射角φ及び横座標pで対象を通過し
たフラックスと、直接放射されたフラックスとの間の比
に一致する。すなわち式21が成り立つ。
【0071】
【数21】
【0072】従って、この比と積分(1)は、対象を通
る伝送特性測定値から直接計算することができる。次
に、式(2)更には式(3a)を適用することにより、
対象の平均減衰値に適合させたシェーパが得られる。
【0073】デジタル例 シェーパにより付与される計数率に関するゲインは、点
源を有する円錐形ジオメトリの場合と、可動軸方向又は
径方向線源を有する平行ジオメトリの場合とで説明され
ている。ここでは、これらの計数率を計算するためのモ
デルは提示せずに、各ジオメトリに対してシェーパを用
いて及び用いることなく得られた計数率を比較目的で提
供するにとどまる。
【0074】50cm×40cmの広視野検出器を考察
する。検出器の有効表面領域のみが伝送源により照射さ
れ、カメラの残部を鉛製マスクが遮蔽していると仮定す
る。検出器の大寸法部分を、患者の幅に沿って配置す
る。二次コリメータ、及び平行ジオメトリで使用される
及び一次コリメータは完全であると仮定する。患者は、
最大半径19cm及び13cmを有する無限に長い均質
な円柱によりモデル化される。シェーパは、最大寸法と
比較して、患者の寸法の25%の変動可能範囲に対して
計算される。従って、かくして定義されたシェーパは、
14.25cm及び9.75cmから公称寸法まで変動
する寸法を有する患者に対して得られたシェーパの平均
値である。円柱の減衰値は、コバルト57の主ピークエ
ネルギ(122kev)における水の減衰値と同じ、即
ち0.159cm-1 である。放射及び伝送における取
得時間は、30秒に等しい。
【0075】以下の表には、拡散放射のない場合に、シ
ェーパを用いて及び用いることなく一定形状の最大寸法
を有する患者に対して得られた最小、平均及び最大計数
率が示されている。また、放射線源に対応するアクティ
ビティと、患者を除去することにより得られる全フラッ
クスにおける計数率も示されている。放射線源は、30
秒の取得時間で必要な伝送統計値、即ち画素当たり平均
59個の受容光子が得られるように、寸法決めされてい
る。また、画素当たり受容された光子の最大、最小、及
び平均数も示されている。
【0076】円錐形ジオメトリ 放射線源−検出器の間隔は、125cmである。放射線
源から回転軸線までの距離は、10cmである。検出器
の有効表面領域は50cm×25cmである。
【0077】
【表1】
【0078】平行ジオメトリ 放射線源−検出器の間隔は、51cmである。検出器の
有効表面領域は、40cm×20cmである。中間高さ
での二次コリメータの全幅により画定されて線源上の点
による検出器上の照射面積(LTMH)は、2.667
×2.667cm2 である。平行及び円錐形ジオメトリ
での必要なアクティビティの比29は、以下の式により
与えられる。ここで、S1は円錐ジオメトリの照射面
積、S2は平行ジオメトリの照射面積、L1は(線源
− 検出器間隔)、L2は(点源− 検出器間隔)
【0079】(S1/S2)・(L1/L2)2=5
0.25/2.667・(51/125)2
【0080】・軸方向走査の場合
【0081】
【表2】
【0082】・径方向走査の場合
【0083】
【表3】
【0084】
【実施例】
線源の軸方向走査による平行ジオメトリ
【0085】・連続構造の場合 シェーパは、走査中、不変である。図7は、放射線源の
軸方向走査用の精密シェーパを示す。シェーパの高さ
は、源線のビームの幅のみに対応する。シェーパは、銅
片をフライス削りにより機械加工してもよい。機械加工
は、銅の厚さを表す一連の数値により定義されたプロフ
ァイルに従う。
【0086】この図7は、検出器23を用いた軸方向走
査22の場合、線源21を移動させるための固定シェー
パ20の原理を示す。図8は、軸方向走査用の可動線源
組立体を示す。この図は、一次コリメータ25、シェー
パ26、フィルタ27、及び垂直移動29を行う放射線
源組立体28を示す。
【0087】・可変アクティビティの場合 本発明に係るプロセスにおける一つの極めて有益な改良
点は、フィルタ用の式からアクティビティプロファイル
を直接定義し得る放射線源の使用である。アクティビテ
ィプロファイルは、可変断面を有する断面管により得て
もよく、この場合、管直径のプロファイルは、必要なア
クティビティプロファイルを生成するように決定され
る。
【0088】シェーパプロファイル、換言すれば、可変
放射プロファイルを得るために均一な線源の前方に配置
すべき連続構造のプロファイルを、conf(p)とす
る。conf(p)の計算式は、先に展開した。Rは、
放射素子を含む均一な線源の半径である。Rは、必要な
アクティビティ及び放射解の特定のアクティビティの関
数である。探索フラックスプロファイルφ(p)は、以
下の式22により与えられる。
【0089】
【数22】
【0090】ここで、μconfは、シェーパの線形減衰係
数である。従って、等価可変アクティビティ源の半径を
表す式は、次の式23により与えられる。
【0091】
【数23】
【0092】図9は、検出器32を用いた軸方向走査3
1の場合、可変アクティビティプロファイル30を有す
る線源21を移動させるための原理を示す。
【0093】線源の径方向走査による平行ジオメトリ 径方向走査で源線を移動させるためのシェーパの使用
は、より複雑である。明らかな重量及び寸法上の理由に
より、2Dシェーパを使用することは常に可能ではな
い。従って、その解決策は、例えば回転系から始まる可
変シェーパを使用することである。この場合、動的シェ
ーパと呼ぶ。シェーパの高さは、走査高さ全体に対応す
る。動的に等価の可変アクティビティ源の使用は不可能
である、ことは明らかである。
【0094】この減衰器の減衰値は、全ての点で、等価
の2Dシェーパの減衰値と同じでなければならない。こ
の型の動的シェーパは、直交座標で計算された固定シェ
ーパの、極座標での表記により定義される。図10は、
検出器37を用いた径方向36走査35の場合、線源を
移動させるための動的シェーパ34の原理を示す。
【0095】・放射線源を動的シェーパの外側に配置 動的シェーパは、線源の前方で回転可能とする軸線上に
固定される。先の回転を用いて、動的シェーパは、次の
式24の系により定義される。
【0096】
【数24】
【0097】上記系は、半「ボータイ」となり、次の式
25は、完全な「ボータイ」形を与える。
【0098】
【数25】
【0099】放射線源の走査は、このように180度に
より定義された動的シェーパの回転に対応する。図11
は、楕円対象に対して、放射線源の前方に配置された動
的シェーパのプロファイルを示す。 ・放射線源を動的シェーパの内側に配置 放射線源は、回転軸線に固定された動的シェーパの内側
に配置される。従って、シェーパは、線源を中心として
回転する。シェーパの内径を、R0 で表す。放射線源の
軸線は、シェーパの回転軸線に対応する。先の表記法を
用いて、動的シェーパは、以下の式26及び式27の系
により定義される。
【0100】
【数26】
【0101】
【数27】
【0102】放射線源の走査は、このように360度に
より定義された動的シェーパの回転に対応する。放射線
源の走査をシェーパの異なる回転角例えば180度に対
応させた代替例を定義することも可能である。図12
は、電気的対象に対し、放射線源の走査を360度のシ
ェーパ回転に対応させた、シェーパのプロファイルを示
す。
【0103】図13は、放射線源の走査を180度のシ
ェーパ回転に対応させた、楕円対象の動的シェーパのプ
ロファイルを示す。右側のプロファイルは、連続回転が
可能である。
【0104】固定点源による円錐形ジオメトリ 円錐形ジオメトリ及び点源用のシェーパは、明らかに固
定でなければならない。これは、点源の前方に配置され
る小型の連続固定構造である。この構造のプロファイル
は、既に示した。この場合、もはや可変アクティビティ
源ではないことは明らかである。
【0105】図14は、検出器42と共に、点源41用
の固定シェーパ40の原理を示す。
【0106】
【発明の効果】本発明の主たる利点は、比較器単純且つ
極めて経済的なシステムを用いて、検出器によりなされ
る伝送の測定ダイナミクスを制限することである。これ
により、核医療の場合に、高計数率を受容するディジタ
ルガンマカメラ等の極めて複雑な検出器を使用する必要
性が回避される。これは、また、3Dラジオグラフィの
場合の検出器として使用される増感管の飽和を回避する
ことができる。
【0107】核医療用に減衰補正されたSPECT画像
において、このシェーパは、カメラの伝送計数率を制限
し、計数損失を最小にする。カメラの動作は線形であ
り、放射における統計値を損なうことなく(即ち、放射
の計数損失を生じることなく)放射値と減衰値の取得を
同時に実行することが可能になる。シェーパの使用によ
り、再構成画像の品質が改善される。計数損失とスクリ
ーン飽和は、再構成対象の周縁部における密度の過大評
価を引き起こす。特に、断層撮影法で生じる切頭投影現
象に匹敵するような、対象の外側に密度の非ゼロ値が生
じる。これらの非ゼロ値は、障害であり、特に、これら
の切頭投影のために補正アルゴリズムを使用することを
困難にする。この意味で、シェーパの使用は、再構成画
像の品質を改善する一方で、第一に対象の周縁部での密
度の過大評価を防止すると共に、第二に切頭投影の場合
の投影の補正を容易にする。
【0108】先に定義したようなシェーパのプロファイ
ルは、全伝送測定に対して従って再構成容量に対して均
一な統計値を付与することができる。これは、シャッタ
のオンオフ動作によっては容易に達成できない。極めて
低い計数率よりも伝送の取得時間を最小にすることがぜ
ひとも必要な場合には、この種のシェーパは、カメラの
飽和の危険性を減少させることにより、遙かにアクティ
ブな放射線源を使用することができる。
【0109】シェーパは、放射線源と患者との間に設置
される。より減衰量が少ない方向に沿って放射された放
射線を減衰することにより、シェーパは、患者により受
容される線量を減少させる。シェーパプロファイルは、
高効率を維持したまま、患者の平均的な形態に適合させ
るようにしてもよい。これにより、患者の寸法に応じて
シェーパを交換する必要がなくなる。
【0110】シェーパの形状を極めて滑らかとし、オン
オフ動作するシャッタと異なって部分質量効果を最小に
することにより、装置の校正と調節を容易にしてもよ
い。軸方向走査のためにシェーパを使用することは非常
に容易であるので、経済的である。この場合、このシェ
ーパのプロファイルから決定された可変アクティビティ
放射線源を使用することで、大幅なアクティビティの節
減になり、コストの節約と共に安全装置の減少も図るこ
とができる。
【0111】径方向走査へのシェーパの使用は、より複
雑であり、計数率に対する効率も低くなる。それでも、
例えば機構上の制約等の他の理由により、この走査方向
を課してもよい。この場合、提案された動的シェーパ
は、生じる問題を十分に解決する。径方向走査の場合、
患者の位置に、或いはガンマカメラの計数率に、或いは
X線検出器の受容フラックスに対して、サーボ制御され
た動的シェーパの位置を管理することにより、患者の減
衰プロファイルに完全に従うシェーパを定義することが
できる。
【0112】本発明に係るプロセスは、固定シェーパの
場合回転対称の平均対象の概念に基づく限り、或いは、
動的シェーパの場合各入射角に対する対象余角に基づく
限り、全ての対象形状に適用可能である。複雑な対象の
一般的な場合、平均又は動的シェーパの計算は、対象の
伝送の測定から始まって完全にディジタル的になされ
る。平均シェーパの構造は、単純であり全対象について
考察することができる。動的シェーパの構造を対象に完
全に適合させることは、より困難である。実際には、シ
ェーパの移動速度と回転速度とを組み合わせて、検出器
に関して均一な統計値を得るようにしてもよい。
【0113】例えば、中央で非常に減衰して縁部で減衰
が少ない対象(又は患者)の場合、アクティビティが小
さい(従って、安価な)放射線源、並びに中央領域のみ
に完全に適合可能なシェーパを使用することが有効であ
ろう。これは、減衰が全取得値に対して一定ではなく、
フラックスのプロファイルが全検出器に亘り均一ではな
い、ということを意味する。
【0114】次に、計数統計値を均一に維持するよう
に、走査速度を適合させる。速度ダイナミクスの法則
は、計数された光子数に反比例する。かくして、照射時
間は、検出器に到着するフラックスプロファイルに適合
させてもよい。上述した例を用いれば、走査速度は、対
象の縁部より中心でより緩やかとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】可変ジオメトリで円柱に適合させたシェーパを
示す図。
【図2】平行ジオメトリでのシェーパによる平均減衰プ
ロファイルを示す図。
【図3】収束ジオメトリで均一な円柱に適合させたシェ
ーパを示す図。
【図4】円錐形ジオメトリと扇形ジオメトリとの間の関
係示す図。
【図5】平行ジオメトリにおける扇形ジオメトリの再構
成を示す図。
【図6】円錐形ジオメトリでのシェーパによる平均減衰
プロファイルを示す図。
【図7】軸方向走査における可動線源用の固定シェーパ
の原理を示す図。
【図8】軸方向走査用の可動線源組立体を示す図。
【図9】可変アクティビティプロファイルにより軸方向
走査用の可動線源の原理を示す図。
【図10】径方向走査における可動線源用の動的シェー
パの原理を示す図。
【図11】楕円対象の場合に放射線源の前方に設置され
る動的シェーパのプロファイルを示す図。
【図12】楕円対象の場合にシェーパを360度回転さ
せることにより放射線源を走査する、動的シェーパのプ
ロファイルを示す図。
【図13】シェーパを右側で連続的に180度回転させ
ることにより放射線源を走査する、楕円対象用の動的シ
ェーパのプロファイルを示す図。
【図14】点源用の固定シェーパの原理を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01T 1/161 9216−2G G01T 1/161 B

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対象の形状及び/又は減衰変動に対して
    寛容な、対象伝送画像を取得するためのフラックスシェ
    ーパの形成方法であって、 対象の形状及び/又は減衰が、パラメータ表示モデルに
    より記述され、 シェーパ特性が、異なる入射角におけるモデルのプロフ
    ァイルの平均を採るか又は異なる形状及び/又は減衰を
    有するモデル群上の異なる入射角で得られたプロファイ
    ルの平均を採ることにより得られる平均プロファイルに
    相補的な、プロファイルから計算されることを特徴とす
    る対象から伝送画像を取得するためのフラックスシェー
    パ製造方法。
  2. 【請求項2】 前記シェーパ特性が、μi をシェーパの
    減衰の一次係数、x i をシェーパの厚さ、φi を対象を
    通って伝送されたフラックスの値、φmin を放射線源か
    ら放射されたフラックスφi の最小値とした場合、関係
    式μi i (ln(φi /φmin )を用いて、プロファ
    イルの全部又は一部上の全点iで計算されることを特徴
    とする請求項1記載の対象から伝送画像を取得するため
    のフラックスシェーパ製造方法。
  3. 【請求項3】 医療用画像分野で使用されることを特徴
    とする請求項1又は2記載の対象から伝送画像を取得す
    るためのフラックスシェーパ製造方法。
  4. 【請求項4】 産業用制御分野で使用されることを特徴
    とする請求項1項又は2記載の対象から伝送画像を取得
    するためのフラックスシェーパ製造方法。
  5. 【請求項5】 減衰断層撮影法分野で使用されることを
    特徴とする請求項3又は4記載の対象から伝送画像を取
    得するためのフラックスシェーパ製造方法。
  6. 【請求項6】 前記シェーパが一部のみに適合され、走
    査速度は、計数統計値が均一になるように調整される
    ことを特徴とする請求項1記載の対象から伝送画像を取
    得するためのフラックスシェーパ製造方法。
JP8167941A 1995-06-30 1996-06-27 対象から伝送画像を取得するためのフラックスシェーパ製造方法 Pending JPH0910198A (ja)

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FR95-07921 1995-06-30
FR9507921A FR2736178B1 (fr) 1995-06-30 1995-06-30 Procede d'acquisition d'images en transmission d'un corps soumis a un rayonnement

Publications (1)

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JP8167941A Pending JPH0910198A (ja) 1995-06-30 1996-06-27 対象から伝送画像を取得するためのフラックスシェーパ製造方法

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015509419A (ja) * 2012-03-07 2015-03-30 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ X線ビーム整形器

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FR2736178B1 (fr) 1997-07-25
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FR2736178A1 (fr) 1997-01-03

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