JPH0896014A - 最適構成要素獲得方法とその装置及びそれを用いたレンズ系設計方法とその装置 - Google Patents

最適構成要素獲得方法とその装置及びそれを用いたレンズ系設計方法とその装置

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JPH0896014A
JPH0896014A JP6226621A JP22662194A JPH0896014A JP H0896014 A JPH0896014 A JP H0896014A JP 6226621 A JP6226621 A JP 6226621A JP 22662194 A JP22662194 A JP 22662194A JP H0896014 A JPH0896014 A JP H0896014A
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JP
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lens system
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components
optimum
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JP6226621A
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Hiroshi Matsui
寛 松居
Yuriko Hirano
由利子 平野
Yasuo Kitamura
康夫 北村
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 レンズ系の設計を最小の計算量で高速に行う
レンズ系設計方法とその装置を提供する。 【構成】 複数の構成要素で表現されるレンズ系が所望
の特性となるように、該複数の構成要素の値を局所的に
変更していき、最適な構成要素を獲得するレンズ系設計
方法において、構成要素の値の微小変化に対する各特性
の変化量をその要素とするヤコビアンAの列ベクトルa
i(i=1...n)を基底とする部分行列A’とその部分行列
A’の転値行列との行列積A'TA’の固有値を計算する
工程(ステップS6)と、計算されたA'TA'の各々に対す
る固有値間の積の絶対値が所定値より小さければ、前記
固有値間の積に対応する構成要素を前記レンズ系から外
して、新たなレンズ系を生成する工程(ステップS7、S4)
と、新たに生成されたレンズ系が所望の特性となるよう
に、該複数の構成要素の値を局所的に変更していくこと
により、最適な構成要素を獲得する工程(ステップS8)と
を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の構成要素からな
る対象の系が所望の特性となるように、該複数の構成要
素を局所的に変更してゆき、その系の最適な設計値を獲
得する最適化処理方法とその装置に関する。また、この
最適化処理方法とその装置を用いたレンズ設計方法とそ
の装置、さらに、LSIの最適パターン設計方法とその
装置、建築物の設計方法とその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】対象となる系を構成する構成要素をn個
の要素からなる変数ベクトル、 X=[x1,...,xn]T (1) 該対象の特性を評価する量をm個の要素からなる評価関
数ベクトル、
【0003】
【数2】
【0004】で表す。但し、
【0005】
【数3】
【0006】である。ここで、fk(X),fk,tar
それぞれ各特性値を表す評価関数の値とその目標値であ
る。尚、これらの評価関数は、所望の値にすることを目
的とした特性値の他、制約条件値を含めてもよい。最小
2乗法では、一般に各評価関数値の目標値からのずれ
(誤差)量が最小になるように解が求められ、そのため
に単一評価尺度として、次式で表される目的関数を用い
る。
【0007】
【数4】
【0008】(4)式で与えられる目的関数を、例えば
レンズ設計の分野ではメリット関数と呼ぶ。(4)式に
評価関数の線形近似を適用すると、局所的最小値となる
ためのXの必要条件は、
【0009】
【数5】
【0010】と表せる。ここで、X0は変数ベクトルの
初期値である。また、AはF(X)のヤコビアン(Jaco
bian)で、
【0011】
【数6】
【0012】である。なお、(6)式において、Fi は
評価関数ベクトル((2)式)の第i要素Fi(X)の
ことを意味する。また、ΔXは変数ベクトルの次ステッ
プへの変動を表す解ベクトルであり、以下の様に表せ
る。
【0013】
【数7】
【0014】一般に、評価関数と変数との関係は非線形
であるため、(5)式をそのまま解く代わりに、2次微
分以上の非線形性成分に対する補正が行われる。例え
ば、D.S.Greyにより考案された直交化法では、
以下のような処理が行われる。先ず、(5)式を、行列
AにGram-SchmidtQR分解
【0015】
【数8】
【0016】を適用して
【0017】
【数9】
【0018】と変換する。ここで、Qは正規直交行列、
Rは上三角行列である。(9)式において、
【0019】
【数10】
【0020】とおけば、Uは互いに独立な直交変数と見
なすことができ、各直交変数を個別に処理することが可
能となる。直交化法ではこのような性質を利用して、U
の各要素について、線形性の強弱によってベクトル長を
延長または短縮し、非線形性に対する補正を行ってい
る。また、K.Lebenberg とD.W.Marquardt によっ
て考案された、Levenberg-Marquardt(DLS:Damped
Least Squares)法では、非線形性を補正するために
ダンピングファクタと称されるスカラー量ρを導入し、
(5)式の代わりに、
【0021】
【数11】
【0022】を解いて最適解を求めている。(11)式
において、Iは単位行列を表す。一方、実際の数値計算
では、前記Aの各要素aijは(6)式で示した様な厳密
な微分系数値
【0023】
【数12】
【0024】ではなく、差分値;
【0025】
【数13】
【0026】を用いて計算される。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、その
際、変数間に従属関係が生ずると、数値計算上の悪条件
が生じたり、多くの反復計算を要したりして、効率良く
最適解を求められないという問題があった。本発明は、
上記従来例に鑑みてなされたもので、最適な設計のため
の構成要素を獲得することで、最小の計算量で高速に対
象の系の設計を行うことができる最適構成要素獲得方法
とその装置を提供することを目的とする。
【0028】また、その最適構成要素獲得方法とその装
置を用いて、レンズ系の設計を最小の計算量で高速に行
うことができるレンズ系設計方法とその装置を提供する
ことを目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の最適構成要素獲得方法とその装置及びそれ
を用いたレンズ系設計方法とその装置は以下の構成を備
える。即ち、複数の構成要素で表現されるレンズ系が所
望の特性となるように、該複数の構成要素の値を局所的
に変更していくことにより、最適な構成要素を獲得する
レンズ系設計装置であって、該複数の構成要素の値の微
小変化に対する前記各特性の変化量をその要素とするヤ
コビアン(Jacobian)Aの列ベクトルai (i=1...n)を
基底とする部分行列A’とその部分行列A’の転値行列
A'Tとの行列積A'TA’の固有値を計算する固有値計算
手段と、前記固有値計算手段で計算されたA'TA’の各
々に対する固有値間の積の絶対値が所定値より小さけれ
ば、前記固有値間の積に対応する構成要素を前記レンズ
系から外して、新たなレンズ系を生成する構成要素除外
手段と、前記構成要素除外手段で生成されたレンズ系が
所望の特性となるように、該複数の構成要素の値を局所
的に変更していくことにより、最適な構成要素を獲得す
る最適構成要素獲得手段とを備える。
【0030】また、別の発明は、複数の構成要素で表現
されるレンズ系が所望の特性となるように、該複数の構
成要素の値を局所的に変更していくことにより、最適な
構成要素を獲得する装置であって、該複数の構成要素の
値の微小変化に対する前記各特性の変化量をその要素と
するヤコビアン(Jacobian)Aの列ベクトルai(i=
1...n)を基底とする部分行列A’とその部分行列A’の
転値行列A'Tとの行列積A'TA’の行列式|A'TA'|を
計算する行列式計算手段と、前記固有値計算手段で計算
された|A'TA'|の絶対値が所定値より小さければ、対
応する構成要素を前記レンズ系から外して、新たなレン
ズ系を生成する構成要素除外手段と、前記構成要素除外
手段で生成されたレンズ系が所望の特性となるように、
該複数の構成要素の値を局所的に変更していくことによ
り、最適な構成要素を獲得する最適構成要素獲得手段と
を備える。
【0031】また、別の発明は、複数の構成要素で表現
されるレンズ系が所望の特性となるように、該複数の構
成要素の値を局所的に変更していくことにより、最適な
構成要素を獲得する装置であって、該複数の構成要素の
値の微小変化に対する前記各特性の変化量をその要素と
するヤコビアン(Jacobian)Aの列ベクトルai(i=
1...n)を基底とする部分行列A’の特異値を計算する特
異値計算手段と、前記特異値計算手段で計算された特異
値の積の絶対値が所定値より小さければ、対応する構成
要素を前記レンズ系から外して、新たなレンズ系を生成
する構成要素除外手段と、前記構成要素除外手段で生成
されたレンズ系が所望の特性となるように、該複数の構
成要素の値を局所的に変更していくことにより、最適な
構成要素を獲得する最適構成要素獲得手段とを備える。
【0032】また、別の発明は、複数の構成要素で表現
される対象の系が所望の特性となるように、該複数の構
成要素の値を局所的に変更していくことにより、最適な
構成要素を獲得する装置であって、該複数の構成要素の
値の微小変化に対する前記各特性の変化量をその要素と
するヤコビアン(Jacobian)Aの列ベクトルai (i=
1...n)を基底とする部分行列A’とその部分行列A’の
転値行列A'Tとの行列積A'TA’の固有値を計算する固
有値計算手段と、前記固有値計算手段で計算されたA'T
A’の各々に対する固有値間の積の絶対値が所定値より
小さければ、前記固有値間の積に対応する構成要素を前
記対象の系から外して、新たな系を生成する構成要素除
外手段と、前記構成要素除外手段で生成された系が所望
の特性となるように、該複数の構成要素の値を局所的に
変更していくことにより、最適な構成要素を獲得する最
適構成要素獲得手段とを備える。
【0033】また、別の発明は、複数の構成要素で表現
される対象の系が所望の特性となるように、該複数の構
成要素の値を局所的に変更していくことにより、最適な
構成要素を獲得する装置であって、該複数の構成要素の
値の微小変化に対する前記各特性の変化量をその要素と
するヤコビアン(Jacobian)Aの列ベクトルai(i=
1...n)を基底とする部分行列A’とその部分行列A’の
転値行列A'Tとの行列積A'TA’の行列式|A'TA'|を
計算する行列式計算手段と、前記固有値計算手段で計算
された|A'TA'|の絶対値が所定値より小さければ、対
応する構成要素を前記対象の系から外して、新たな系を
生成する構成要素除外手段と、前記構成要素除外手段で
生成された系が所望の特性となるように、該複数の構成
要素の値を局所的に変更していくことにより、最適な構
成要素を獲得する最適構成要素獲得手段とを備える。
【0034】また、別の発明は、複数の構成要素で表現
される対象の系が所望の特性となるように、該複数の構
成要素の値を局所的に変更していくことにより、最適な
構成要素を獲得する装置であって、該複数の構成要素の
値の微小変化に対する前記各特性の変化量をその要素と
するヤコビアン(Jacobian)Aの列ベクトルai(i=
1...n)を基底とする部分行列A’の特異値を計算する特
異値計算手段と、前記特異値計算手段で計算された特異
値の積の絶対値が所定値より小さければ、対応する構成
要素を前記対象の系から外して、新たな系を生成する構
成要素除外手段と、前記構成要素除外手段で生成された
系が所望の特性となるように、該複数の構成要素の値を
局所的に変更していくことにより、最適な構成要素を獲
得する最適構成要素獲得手段とを備える。
【0035】また、別の発明は、複数の構成要素で表現
されるレンズ系が所望の特性となるように、該複数の構
成要素の値を局所的に変更していくことにより、最適な
構成要素を獲得するレンズ系設計方法であって、該複数
の構成要素の値の微小変化に対する前記各特性の変化量
をその要素とするヤコビアン(Jacobian)Aの列ベクト
ルai (i=1...n)を基底とする部分行列A’とその部分
行列A’の転値行列A'Tとの行列積A'TA’の固有値を
計算する固有値計算工程と、前記固有値計算工程で計算
されたA'TA’の各々に対する固有値間の積の絶対値が
所定値より小さければ、前記固有値間の積に対応する構
成要素を前記レンズ系から外して、新たなレンズ系を生
成する構成要素除外工程と、前記構成要素除外工程で生
成されたレンズ系が所望の特性となるように、該複数の
構成要素の値を局所的に変更していくことにより、最適
な構成要素を獲得する最適構成要素獲得工程とを備え
る。
【0036】また、別の発明は、複数の構成要素で表現
されるレンズ系が所望の特性となるように、該複数の構
成要素の値を局所的に変更していくことにより、最適な
構成要素を獲得する方法であって、該複数の構成要素の
値の微小変化に対する前記各特性の変化量をその要素と
するヤコビアン(Jacobian)Aの列ベクトルai(i=
1...n)を基底とする部分行列A’とその部分行列A’の
転値行列A'Tとの行列積A'TA’の行列式|A'TA'|を
計算する行列式計算工程と、前記固有値計算工程で計算
された|A'TA'|の絶対値が所定値より小さければ、対
応する構成要素を前記レンズ系から外して、新たなレン
ズ系を生成する構成要素除外工程と、前記構成要素除外
工程で生成されたレンズ系が所望の特性となるように、
該複数の構成要素の値を局所的に変更していくことによ
り、最適な構成要素を獲得する最適構成要素獲得工程と
を備える。
【0037】また、別の発明は、複数の構成要素で表現
されるレンズ系が所望の特性となるように、該複数の構
成要素の値を局所的に変更していくことにより、最適な
構成要素を獲得する方法であって、該複数の構成要素の
値の微小変化に対する前記各特性の変化量をその要素と
するヤコビアン(Jacobian)Aの列ベクトルai(i=
1...n)を基底とする部分行列A’の特異値を計算する特
異値計算工程と、前記特異値計算工程で計算された特異
値の積の絶対値が所定値より小さければ、対応する構成
要素を前記レンズ系から外して、新たなレンズ系を生成
する構成要素除外工程と、前記構成要素除外工程で生成
されたレンズ系が所望の特性となるように、該複数の構
成要素の値を局所的に変更していくことにより、最適な
構成要素を獲得する最適構成要素獲得工程とを備える。
【0038】また、別の発明は、複数の構成要素で表現
される対象の系が所望の特性となるように、該複数の構
成要素の値を局所的に変更していくことにより、最適な
構成要素を獲得する方法であって、該複数の構成要素の
値の微小変化に対する前記各特性の変化量をその要素と
するヤコビアン(Jacobian)Aの列ベクトルai (i=
1...n)を基底とする部分行列A’とその部分行列A’の
転値行列A'Tとの行列積A'TA’の固有値を計算する固
有値計算工程と、前記固有値計算工程で計算されたA'T
A’の各々に対する固有値間の積の絶対値が所定値より
小さければ、前記固有値間の積に対応する構成要素を前
記対象の系から外して、新たな系を生成する構成要素除
外工程と、前記構成要素除外工程で生成された系が所望
の特性となるように、該複数の構成要素の値を局所的に
変更していくことにより、最適な構成要素を獲得する最
適構成要素獲得工程とを備える。
【0039】また、別の発明は、複数の構成要素で表現
される対象の系が所望の特性となるように、該複数の構
成要素の値を局所的に変更していくことにより、最適な
構成要素を獲得する方法であって、該複数の構成要素の
値の微小変化に対する前記各特性の変化量をその要素と
するヤコビアン(Jacobian)Aの列ベクトルai(i=
1...n)を基底とする部分行列A’とその部分行列A’の
転値行列A'Tとの行列積A'TA’の行列式|A'TA'|を
計算する行列式計算工程と、前記固有値計算工程で計算
された|A'TA'|の絶対値が所定値より小さければ、対
応する構成要素を前記対象の系から外して、新たな系を
生成する構成要素除外工程と、前記構成要素除外工程で
生成された系が所望の特性となるように、該複数の構成
要素の値を局所的に変更していくことにより、最適な構
成要素を獲得する最適構成要素獲得工程とを備える。
【0040】また、別の発明は、複数の構成要素で表現
される対象の系が所望の特性となるように、該複数の構
成要素の値を局所的に変更していくことにより、最適な
構成要素を獲得する方法であって、該複数の構成要素の
値の微小変化に対する前記各特性の変化量をその要素と
するヤコビアン(Jacobian)Aの列ベクトルai(i=
1...n)を基底とする部分行列A’の特異値を計算する特
異値計算工程と、前記特異値計算工程で計算された特異
値の積の絶対値が所定値より小さければ、対応する構成
要素を前記対象の系から外して、新たな系を生成する構
成要素除外工程と、前記構成要素除外工程で生成された
系が所望の特性となるように、該複数の構成要素の値を
局所的に変更していくことにより、最適な構成要素を獲
得する最適構成要素獲得工程とを備える。
【0041】
【作用】以上の構成において、複数の構成要素で表現さ
れるレンズ系が所望の特性となるように、該複数の構成
要素の値を局所的に変更していくことにより、最適な構
成要素を獲得するレンズ系設計装置であって、固有値計
算手段が、該複数の構成要素の値の微小変化に対する前
記各特性の変化量をその要素とするヤコビアン(Jacobi
an)Aの列ベクトルai(i=1...n)を基底とする部分行
列A’とその部分行列A’の転値行列との行列積A'
TA’の固有値を計算し、構成要素除外手段が、前記固
有値計算手段で計算されたA'TA’の各々に対する固有
値間の積が所定値より小さければ、前記固有値間の積の
絶対値に対応する構成要素を前記レンズ系から外して、
新たなレンズ系を生成し、最適構成要素獲得手段が、前
記構成要素除外手段で生成されたレンズ系が所望の特性
となるように、該複数の構成要素の値を局所的に変更し
ていくことにより、最適な構成要素を獲得する。
【0042】また、別の発明は、複数の構成要素で表現
されるレンズ系が所望の特性となるように、該複数の構
成要素の値を局所的に変更していくことにより、最適な
構成要素を獲得する装置であって、行列式計算手段が、
該複数の構成要素の値の微小変化に対する前記各特性の
変化量をその要素とするヤコビアン(Jacobian)Aの列
ベクトルai(i=1...n)を基底とする部分行列A’とそ
の部分行列A’の転値行列との行列積A'TA’の行列式
|A'TA'|を計算し、構成要素除外手段が、前記固有値
計算手段で計算された|A'TA'|の絶対値が所定値より
小さければ、対応する構成要素を前記レンズ系から外し
て、新たなレンズ系を生成し、最適構成要素獲得手段
が、前記構成要素除外手段で生成されたレンズ系が所望
の特性となるように、該複数の構成要素の値を局所的に
変更していくことにより、最適な構成要素を獲得する。
【0043】また、別の発明は、複数の構成要素で表現
されるレンズ系が所望の特性となるように、該複数の構
成要素の値を局所的に変更していくことにより、最適な
構成要素を獲得する装置であって、特異値計算手段が、
該複数の構成要素の値の微小変化に対する前記各特性の
変化量をその要素とするヤコビアン(Jacobian)Aの列
ベクトルai(i=1...n)を基底とする部分行列A’の特
異値を計算し、構成要素除外手段が、前記特異値計算手
段で計算された特異値の積の絶対値が所定値より小さけ
れば、対応する構成要素を前記レンズ系から外して、新
たなレンズ系を生成し、最適構成要素獲得手段が、前記
構成要素除外手段で生成されたレンズ系が所望の特性と
なるように、該複数の構成要素の値を局所的に変更して
いくことにより、最適な構成要素を獲得する。
【0044】また、別の発明は、複数の構成要素で表現
される対象の系が所望の特性となるように、該複数の構
成要素の値を局所的に変更していくことにより、最適な
構成要素を獲得する装置であって、固有値計算手段が、
該複数の構成要素の値の微小変化に対する前記各特性の
変化量をその要素とするヤコビアン(Jacobian)Aの列
ベクトルai(i=1...n)を基底とする部分行列A’とそ
の部分行列A’の転値行列A'Tとの行列積A'TA’の固
有値を計算し、構成要素除外手段が、前記固有値計算手
段で計算されたA'TA’の各々に対する固有値間の積の
絶対値が所定値より小さければ、前記固有値間の積に対
応する構成要素を前記対象の系から外して、新たな系を
生成し、最適構成要素獲得手段が、前記構成要素除外手
段で生成された系が所望の特性となるように、該複数の
構成要素の値を局所的に変更していくことにより、最適
な構成要素を獲得する。
【0045】また、別の発明は、複数の構成要素で表現
される対象の系が所望の特性となるように、該複数の構
成要素の値を局所的に変更していくことにより、最適な
構成要素を獲得する装置であって、行列式計算手段が、
該複数の構成要素の値の微小変化に対する前記各特性の
変化量をその要素とするヤコビアン(Jacobian)Aの列
ベクトルai(i=1...n)を基底とする部分行列A’とそ
の部分行列A’の転値行列A'Tとの行列積A'TA’の行
列式|A'TA'|を計算し、構成要素除外手段が、前記固
有値計算手段で計算された|A'TA'|の絶対値が所定値
より小さければ、対応する構成要素を前記対象の系から
外して、新たな系を生成し、最適構成要素獲得手段が、
前記構成要素除外手段で生成された系が所望の特性とな
るように、該複数の構成要素の値を局所的に変更してい
くことにより、最適な構成要素を獲得する。
【0046】また、別の発明は、複数の構成要素で表現
される対象の系が所望の特性となるように、該複数の構
成要素の値を局所的に変更していくことにより、最適な
構成要素を獲得する装置であって、特異値計算手段が、
該複数の構成要素の値の微小変化に対する前記各特性の
変化量をその要素とするヤコビアン(Jacobian)Aの列
ベクトルai(i=1...n)を基底とする部分行列A’の特
異値を計算し、構成要素除外手段が、前記特異値計算手
段で計算された特異値の積の絶対値が所定値より小さけ
れば、対応する構成要素を前記対象の系から外して、新
たな系を生成し、最適構成要素獲得手段が、前記構成要
素除外手段で生成された系が所望の特性となるように、
該複数の構成要素の値を局所的に変更していくことによ
り、最適な構成要素を獲得する。
【0047】また、別の発明は、複数の構成要素で表現
されるレンズ系が所望の特性となるように、該複数の構
成要素の値を局所的に変更していくことにより、最適な
構成要素を獲得するレンズ系設計方法であって、該複数
の構成要素の値の微小変化に対する前記各特性の変化量
をその要素とするヤコビアン(Jacobian)Aの列ベクト
ルai (i=1...n)を基底とする部分行列A’とその部分
行列A’の転値行列A'Tとの行列積A'TA’の固有値を
計算し、前記計算されたA'TA’の各々に対する固有値
間の積の絶対値が所定値より小さければ、前記固有値間
の積に対応する構成要素を前記レンズ系から外して、新
たなレンズ系を生成し、前記生成されたレンズ系が所望
の特性となるように、該複数の構成要素の値を局所的に
変更していくことにより、最適な構成要素を獲得する。
【0048】また、別の発明は、複数の構成要素で表現
されるレンズ系が所望の特性となるように、該複数の構
成要素の値を局所的に変更していくことにより、最適な
構成要素を獲得する方法であって、該複数の構成要素の
値の微小変化に対する前記各特性の変化量をその要素と
するヤコビアン(Jacobian)Aの列ベクトルai(i=
1...n)を基底とする部分行列A’とその部分行列A’の
転値行列A'Tとの行列積A'TA’の行列式|A'TA'|を
計算し、前記固有値計算工程で計算された|A'TA'|の
絶対値が所定値より小さければ、対応する構成要素を前
記レンズ系から外して、新たなレンズ系を生成し、前記
構成要素除外工程で生成されたレンズ系が所望の特性と
なるように、該複数の構成要素の値を局所的に変更して
いくことにより、最適な構成要素を獲得する。
【0049】また、別の発明は、複数の構成要素で表現
されるレンズ系が所望の特性となるように、該複数の構
成要素の値を局所的に変更していくことにより、最適な
構成要素を獲得する方法であって、該複数の構成要素の
値の微小変化に対する前記各特性の変化量をその要素と
するヤコビアン(Jacobian)Aの列ベクトルai(i=
1...n)を基底とする部分行列A’の特異値を計算し、前
記特異値計算工程で計算された特異値の積の絶対値が所
定値より小さければ、対応する構成要素を前記レンズ系
から外して、新たなレンズ系を生成し、前記構成要素除
外工程で生成されたレンズ系が所望の特性となるよう
に、該複数の構成要素の値を局所的に変更していくこと
により、最適な構成要素を獲得する。
【0050】また、別の発明は、複数の構成要素で表現
される対象の系が所望の特性となるように、該複数の構
成要素の値を局所的に変更していくことにより、最適な
構成要素を獲得する方法であって、該複数の構成要素の
値の微小変化に対する前記各特性の変化量をその要素と
するヤコビアン(Jacobian)Aの列ベクトルai (i=
1...n)を基底とする部分行列A’とその部分行列A’の
転値行列A'Tとの行列積A'TA’の固有値を計算し、
前記計算されたA'TA’の各々に対する固有値
間の積の絶対値が所定値より小さければ、前記固有値間
の積に対応する構成要素を前記対象の系から外して、新
たな系を生成しと、前記生成された系が所望の特性とな
るように、該複数の構成要素の値を局所的に変更してい
くことにより、最適な構成要素を獲得する。
【0051】また、別の発明は、複数の構成要素で表現
される対象の系が所望の特性となるように、該複数の構
成要素の値を局所的に変更していくことにより、最適な
構成要素を獲得する方法であって、該複数の構成要素の
値の微小変化に対する前記各特性の変化量をその要素と
するヤコビアン(Jacobian)Aの列ベクトルai(i=
1...n)を基底とする部分行列A’とその部分行列A’の
転値行列との行列積A'TA’の行列式|A'TA'|を計算
し、前記計算された|A'TA'|の絶対値が所定値より小
さければ、対応する構成要素を前記対象の系から外し
て、新たな系を生成し、前記生成された系が所望の特性
となるように、該複数の構成要素の値を局所的に変更し
ていくことにより、最適な構成要素を獲得する。
【0052】また、別の発明は、複数の構成要素で表現
される対象の系が所望の特性となるように、該複数の構
成要素の値を局所的に変更していくことにより、最適な
構成要素を獲得する方法であって、該複数の構成要素の
値の微小変化に対する前記各特性の変化量をその要素と
するヤコビアン(Jacobian)Aの列ベクトルai(i=
1...n)を基底とする部分行列A’の特異値を計算し、前
記計算された特異値の積の絶対値が所定値より小さけれ
ば、対応する構成要素を前記対象の系から外して、新た
な系を生成し、前記生成された系が所望の特性となるよ
うに、該複数の構成要素の値を局所的に変更していくこ
とにより、最適な構成要素を獲得する。
【0053】
【実施例】
(実施例1)本発明に係る一実施例の最適化演算方法と
その装置に関して、はじめに、上述した変数の従属性を
判定する方法について以下に説明する。まず、前記Aを
以下のように列ベクトルaiに分けて考える。
【0054】
【数14】
【0055】ここで、n個の列ベクトルはそれぞれn個
の変数に対応しており、各変数の各評価関数に対する寄
与量を表す。ここで、寄与量とは、例えば、δxjがあ
まりに小さければ、一般的にn個の列ベクトルの各要素
の値は小さくなり、即ち寄与量が小さくなり、逆に、δ
jが大きければ、n個の列ベクトルの各要素の値は大
きくなり、即ち、寄与量が大きくなることを意味する。
【0056】そして、変数間に従属関係が生ずると、そ
れらに対応する列ベクトルに比例関係が生ずる。その場
合、
【0057】
【数15】
【0058】となる。ここで、(15)式を(14)式
のように、行列Aの列ベクトルを用いて表すと、以下の
ようになる。
【0059】
【数16】
【0060】ここで、”・”はベクトルの内積を表す。
一方、(ATA)を固有値分解すると以下のようにな
る。 ATA=VEVT (17) ここで、Vは正規直交行列、Eは対角要素に行列AT
の階数分の固有値を持つ固有値行列であり、ATAの階
数がnである時、
【0061】
【数18】
【0062】 と書ける。そして、(18)の場合、 |ATA|=e1・e2…en (19) となる関係がある。従って、k=1〜nのどの変数で |ATA|=e1・e2…ek=0 (20) なる関係が生じるかを調べれば、従属な変数を特定する
ことができる。そのためには、前記Aを構成する前記列
ベクトルaiを基底とするすべての部分空間について、
該部分空間を与える前記Aの部分行列A’とその転置行
列A'Tとの積(A'TA')の固有値を調べれば良い。
【0063】ここで、部分行列A’とは
【0064】
【数21】
【0065】表すことができ、Aのn個の列ベクトル a1,a2,…,an のうちの任意の個数の列ベクトルで作成される行列を意
味する。具体的な方法は以下のようになる。 [1.] 各列ベクトルaiを正規化し、それらをsiと表
す。
【0066】si=ai/‖ai‖ ここで、‖…‖は、ベクトルのノルムを表す。 [2.] i=1からnまで、それぞれの変数に対応した列
ベクトルで構成される行列Aによる(ATA)の固有値
の積を求める。その際、次のようにして列ベクトルの並
べ替えを行う。 [2−1.] 第1列ベクトルs1は任意に選ぶ。このとき
1の絶対値は、 abs[e1]=1.0 となる。 [2−2.] 残りの(n−1)個の列ベクトルの内でe1
・e2の絶対値が最大となるものを選び、 e1・e2 を求める。 [2−3.] 以降、同様にして逐次、固有値の積e1・e
2…ekの絶対値を計算する。 [2−4.] n個の列ベクトル全てについて計算が終了
すると、独立性の強い変数順に新たに並べ替えられた列
ベクトル、 s1,s2,…,sn と、それに対応する固有値の積の絶対値 1.0=abs[e1]≧abs[e1・e2]≧ … ≧abs[e1・e2
…en] が得られる。 [3.] [2.] で求まった固有値に対して、判定基準と
してある小さな正の値εを設定して、 ε ≧ abs[e1・e2…ej] のとき、j,j+1,…,nの変数は従属であると判定
する。
【0067】次に、以上説明した工程を用いて、レンズ
設計を行う場合の処理方法について以下に説明する。図
1は、本実施例のレンズ設計方法で用いる両面非球面の
CD用対物レンズである。このレンズ系に対して、両面
の非球面係数などの合計32個の変数と、光線収差量な
どの合計43個の評価関数を設定した。同レンズ系両面
(第1、2面)の非球面形状の表現式は、以下で与えら
れている。
【0068】
【数24】
【0069】 ここで、X、hはそれぞれ光軸に平行及び垂直な方向の
距離、kiは円錐定数、A'iからHiまで(i=1,2)
が各非球面係数である。本実施例では、まず初期状態の
変数差分量設定値を調べるために、前記行列(ATA)
の固有値の積を用いる。
【0070】このように本実施例では、複数の構成要素
からなる対象の系が所望の特性となるように、該複数の
構成要素を局所的に変更していく最適化手法において、
該複数の構成要素から成る変数の微小変化に対する前記
各特性の変化量をその要素に持つJacobian Aとその転
置行列ATとの積から成る行列の(ATA)の固有値を用
いて従属変数の特定や除去を行うことを特徴とする最適
化法における固有値による従属変数の処理方法である。
【0071】どの変数が従属であるかを特定するため
に、本実施例では、各変数に対応した前記列ベクトルa
iによるすべての部分空間にたいして前記固有値を計算
する。このように本実施例は、前記Aにおける前記列ベ
クトルaiを基底とするすべての部分空間において、該
部分空間を構成する列ベクトルによる前記Aの部分行列
A’とその転置行列A'Tとの積からなる行列(A'TA)
の固有値を用いて従属変数の特定や除去を行うことを特
徴とする最適化法における固有値による従属変数の処理
方法である。
【0072】処理を効率良く行うために、本実施例で
は、それによって得られる前記固有値の積の値に応じて
変数を並び替える。このように、本実施例の方法は、前
記Aにおける前記列ベクトルaiを基底とする全ての部
分空間において、該部分空間を構成する列ベクトルによ
る前記Aの部分行列A’とその転置行列A'Tとの積から
なる行列(A'TA’)の固有値に応じて前記列ベクトル
iの並べ替えを行うとともに、該固有値を用いて、従
属変数の特定や除去を行うことを特徴とする最適化法に
おける固有値による従属変数の処理方法である。
【0073】また、すべての場合に共通の値によって変
数の従属性を判定できるようにするためには、前記各列
ベクトルをそれぞれの長さ(ノルム)で正規化し、各ベ
クトルのノルムを"1"に統一しておくことが望ましい。
本実施例の初期状態の各変数に対する差分量設定値(in
crement)、及びそれらを用いて前述[1.]から[2.]の
処理によって、前記(ATA)の固有値の積の値(produ
ct ofeigen values)の絶対値を計算すると、図2のよ
うになった。図2から明らかなように、10番目の変数
以降は、前記固有値の積の値が0となっており、以降の
変数は、それ以前の変数に対して従属であると判定でき
る。レンズ設計の分野では、 abs[e1・e2…ej]≦10ー10 のとき、以降の変数は従属であるとみなせることが分か
っている。このように本実施例では、すべての前記列ベ
クトルaiを各々のノルムで正規化した上で、該列ベク
トルaiを基底とするすべての部分空間において、該部
分空間を構成する列ベクトルによる前記Aの部分行列
A’とその転置行列A'Tとの積からなる行列(A'
TA’)の固有値に応じて前記列ベクトルaiの並べ替え
を行うとともに、該固有値の積の絶対値が略10-10
下となる前記列ベクトルに対応する変数を従属であると
特定、あるいは従属であると判断して除去することを特
徴とする最適化法における固有値による従属変数の処理
方法である。
【0074】本実施例の効果を示すために、図2の全て
の変数を使って演算を行った場合と、前記固有値の積の
値が10ー10以下となる変数、即ち、図2の9番目以後
の変数を従属と判定して除去した場合で直交化法によっ
て最適化演算を行った結果を図3に示す。図3で、横軸
は演算反復回数、縦軸は出発点での値で正規化したメリ
ット関数値の対数値である。
【0075】この結果から、本実施例の方法で従属であ
ると特定された変数を除去した場合の方が、効率良く、
かつ良いメリット関数値の小さい解を検出しており、本
実施例による方法の効果を示している。 (実施例2)次に、第2の実施例のレンズの最適設計方
法を、図4のカメラ用レンズの設計を例にとって説明す
る。
【0076】このレンズ系に対して、曲率半径、レンズ
肉厚面間隔、非球面係数など合計20個の変数と、光線
収差量など合計40個の評価関数を設定した。また、同
レンズ系の最終面から2番目の面(第9面)が非球面で
あり、その表現式は以下の通りである。
【0077】
【数26】
【0078】本実施例の方法は、まず、初期状態におけ
る変数の状態を調べるために、前記行列(ATA)の固
有値の積の値を用いる。このように本実施例は、複数の
構成要素から成る対象の系が所望の特性となるように、
該複数の構成要素を局所的に変更して行く最適化手法に
おいて、該複数の構成要素から成る変数の微小変化に対
する前記各特性の変化量をその要素に持つJacobian A
とその転置行列ATとの積からなる行列の行列(ATA)
の固有値を用いて従属変数の特定や除去を行うことを特
徴とする最適化法における固有値による従属変数の処理
方法である。
【0079】どの変数が従属であるかを特定するため
に、本実施例の方法では、各変数に対応した前記列ベク
トルaiによるすべての部分空間に対して前記固有値を
計算する。このように、本実施例の方法は、前記Aにお
ける前記列ベクトルaiを基底とするすべての部分空間
において、該部分空間を構成する列ベクトルによる前記
Aの部分行列A’とその転置行列A'Tとの積からなる行
列(A'TA’)の固有値を用いて従属変数の特定や除去
を行うことを特徴とする最適化法における固有値による
従属変数の処理方法である。
【0080】処理を効率良く行うために、本実施例の方
法では、それによって得られる前記固有値の積の値に応
じて変数を並び替える。このように、本実施例の方法
は、前記Aにおける前記列ベクトルaiを基底とするす
べての部分空間において、該部分空間を構成する列ベク
トルによる前記Aの部分行列A’とその転置行列A'T
の積からなる行列(A'TA’)の固有値に応じて前記列
ベクトルaiの並べ替えを行うとともに、該固有値を用
いて、従属変数の特定や除去を行うことを特徴とする最
適化法における固有値による従属変数の処理方法であ
る。
【0081】また、すべての場合に共通の値によって変
数の従属性を判定できるようにするためには、前記各列
ベクトルをそれぞれの長さ(ノルム)で正規化し、各ベ
クトルのノルムを"1"に統一しておくことが望ましい。
第2実施例の初期状態の各変数に対する差分量設定値
(increment)、及びそられの値を用いて前述[1.]から
[2.]の処理によって、前記固有値の積の値(product o
feigenvalues)の絶対値を計算すると、図5のようにな
った。図5から明らかなように、20番目の変数は、前
記(ATA)の固有値の積の値が0となっており、この
変数の差分量設定値は不適切であると判定できる。レン
ズ設計の分野では、 abs[e1・e2…ek]≦10ー10 のとき、以降の変数は従属であるとみなせることが分か
っている。このように本実施例の方法は、すべての前記
列ベクトルaiを各々のノルムで正規化した上で、該列
ベクトルaiを基底とするすべての部分空間において、
該部分空間を構成する列ベクトルによる前記Aの部分行
列A’とその転置行列A'Tとの積からなる行列(A'
TA’)の固有値に応じて前記列ベクトルaiの並べ替え
を行うとともに、該固有値の積の絶対値が略10-10
下となる前記列ベクトルに対応する変数を従属であると
判断することを特徴とする最適化法における固有値によ
る従属変数の処理方法である。
【0082】本実施例の効果を示すために、図5の全て
の変数を使って演算を行った場合と、前記固有値の積の
の絶対値が10ー10以下となる変数、即ち、図5の18
番目以後の変数を従属と判定して除去した場合とで直交
化法によって最適化演算を行った結果を図6に示す。図
6で、横軸は演算反復回数、縦軸は出発点での値で正規
化したメリット関数値の対数値である。
【0083】この結果から、本実施例の方法で従属であ
ると特定された変数を除去した場合の方が、効率良く、
かつ良いメリット関数値の小さい解を検出しており、本
実施例による方法の効果を示している。 (実施例3)第3の実施例では、前記従属変数の別の判
定方法のポイントをはじめに示し、その後、レンズ設計
に適用した一実施例を示す。
【0084】実施例1の(14)式で定義したように、
行列Aは列ベクトルを構成する。ここで、n個の列ベク
トルはそれぞれn個の変数に対応しており、各変数の各
評価関数に対する寄与量を表す。そして、変数間に従属
関係が生ずると、それらに対応する列ベクトルに比例関
係が生ずる。その場合、(15)式が成立する。一方、
(14)式におけるn個の列ベクトルで張られるn次元
空間の超体積Vn(ここで、超体積とは、グラム行列式
で、n>3の場合を意味する。)を以下のように定義す
る。
【0085】
【数40】
【0086】 ここで、”・”はベクトルの内積を表す。この超体積V
nは、 Vn=[abs(ATA)]1/2 とも表わせる。従って、1からnまでのどの変数で(1
5)式、あるいはVk=0の関係が生じているかを調べ
れば、従属な変数を特定することができる。そのために
は、前記Aを構成する前記列ベクトルaiを基底とする
すべての部分空間について、該部分空間を与える前記A
の部分行列A’とその転置行列A'Tとの積(A'TA')
の行列式を調べれば良い。
【0087】ここで、部分行列A’とは
【0088】
【数42】
【0089】と表すことができ、Aのn個の列ベクトル a1,a2,…,an のうちの任意の個数の列ベクトルで作成される行列を意
味する。具体的な方法は以下のようになる。[100.]
各列ベクトルaiを正規化し、それらをsiと表す。
【0090】si=ai/‖ai‖ ここで、‖…‖は、ベクトルのノルムを表す。 [200.] i=1からnまで、それぞれの変数に対応し
た列ベクトルで張られる平行多面体の超体積Viを求め
る。その際、次のようにして列ベクトルの並べ替えを行
う。 [200−1.] 第1列ベクトルs1は任意に選ぶ。この
ときV1は、 V1=[abs|s1・1|]1/2=1.0 となる。 [200−2.] 残りの(n−1)個の列ベクトルの内
でV2が最大となるものを選び、
【0091】
【数43】
【0092】を求める。 [200−3.] 以降、同様にして逐次、超体積Vkを計
算する。 [200−4.] n個の列ベクトル全てについて計算が
終了すると、独立性の強い変数順に新たに並べ替えられ
た列ベクトル、 s1,s2,…,sn と、それに対応する超体積値 1.0=V1≧V2…≧Vn が得られる。 [300.] [200.]で求まった超体積値に対して、判
定基準としてある小さな正の値εを設定して、 ε≧Vj のとき、j,j+1,…,nの変数は従属であると判定
する。
【0093】次に、以上説明した工程を用いて、レンズ
設計を行う場合の処理方法について以下に説明する。本
実施例のレンズ設計方法で用いる両面非球面のCD用対
物レンズは図1と同じものを用いる。このレンズ系に対
して、両面の非球面係数などの合計32個の変数と、光
線収差量などの合計43個の評価関数を設定した。同レ
ンズ系両面(第1、2面)の非球面形状の表現式は、
(24)式と同じである。
【0094】本実施例では、まず初期状態における変数
の状態を調べるために、前記行列式|ATA|あるい
は、前記超体積値を用いる。このように本実施例では、
複数の構成要素からなる対象の系が所望の特性となるよ
うに、該複数の構成要素を局所的に変更していく最適化
手法において、該複数の構成要素から成る変数の微小変
化に対する前記各特性の変化量をその要素に持つJacobi
an Aとその転置行列ATとの積から成る行列の行列式|
TA|の値、ないし前記Aの列ベクトルaiで構成され
る超体積の値を用いて従属変数の特定や除去を行うこと
を特徴とする最適化法における行列式による従属変数の
処理方法である。
【0095】どの変数が従属であるかを特定するため
に、本実施例では、各変数に対応した前記列ベクトルa
iによるすべての部分空間にたいして前記行列式ないし
超体積の値を計算する。このように本実施例は、前記A
における前記列ベクトルaiを基底とするすべての部分
空間において、該部分空間を構成する列ベクトルによる
前記Aの部分行列A’とその転置行列A'Tとの積からな
る行列(A'TA)の行列式ないし、該部分空間の超体積
を求めて、それらの値を用いて従属変数の特定や除去を
行うことを特徴とする最適化法における行列式による従
属変数の処理方法である。
【0096】処理を効率良く行うために、本実施例で
は、それによって得られる前記行列式ないし前記超体積
値に応じて変数の並び替えを行う。このように、本実施
例の方法は前記Aにおける前記列ベクトルaiを基底と
する全ての部分空間において、該部分空間を構成する列
ベクトルによる前記Aの部分行列A’とその転置行列
A'Tとの積からなる行列(A'TA’)の行列式ないし、
該部分空間の超体積を求めて、それらの値に応じて前記
列ベクトルaiの並べ替えを行うとともに、該行列式の
値ないし該超体積の値を用いて、従属変数の特定や除去
を行うことを特徴とする最適化法における行列式による
従属変数の処理方法である。
【0097】また、すべての場合に共通の値によって変
数の従属性の判定できるようにするためには、前記各列
ベクトルをそれぞれの長さ(ノルム)で正規化し、各ベ
クトルのノルムを"1"に統一しておくことが望ましい。
本実施例の初期状態の各変数に対する差分量設定値(in
crement)、及びそれらを用いて前述[1.]から[2.]の
処理によって、前記超体積の値(volume)を計算する
と、図7のようになった。図7から明らかなように、1
0番目の変数以降は前記超体積の値が0となっており、
以降の変数はそれ以前の変数に対して従属であると判定
できる。レンズ設計の分野では、 [abs|ATA|]1/2≦10ー5 または、 [abs|ATA|]1/2≦10ー10 のとき以降の変数は従属であるとみなせることが分かっ
ている。このように本実施例では、すべての前記列ベク
トルaiを各々のノルムで正規化した上で、該列ベクト
ルaiを基底とするすべての部分空間において、該部分
空間を構成する列ベクトルによる前記Aの部分行列A’
とその転置行列A'Tとの積からなる行列(A'TA’)の
行列式ないし、該部分空間の超体積を求めて、それらの
値に応じて前記列ベクトルaiの並べ替えを行うととも
に、該行列式の絶対値が略10-10以下、ないし該超体
積の値が略10-5以下となる前記列ベクトルに対応する
変数を従属であると判断して除去することを特徴とする
最適化法における行列式による従属変数の処理方法であ
る。
【0098】本発明の効果を示すために、本実施例にお
いて、図7のすべての変数を使って演算を行った場合
と、前記超体積値が10ー5以下となる変数、即ち、図7
の9番目以後の変数を従属と判定して除去した場合とで
直交化法によって最適化演算を行った結果を図8に示
す。図8で、横軸は演算反復回数、縦軸は出発点での値
で正規化したメリット関数値の対数値である。この結果
から、本実施例の方法で従属であると特定された変数を
除去した場合の方が、効率良くかつ、よりメリット関数
値の小さい解を検出しており、本実施例による方法の効
果を示している。 (実施例4)次に、第4実施例について説明する。
【0099】第4実施例では、図4のカメラ用レンズを
設計する方法に関して説明する。まず、このレンズ系に
対して、曲率半径、レンズ肉厚面間隔、非球面係数など
合計20個の変数と、光線収差量など合計40個の評価
関数を設定した。また、同レンズ系の最終面から2番目
の面(第9面)が非球面であり、その表現式は(26)
式と同じである。
【0100】第4実施例の方法は、まず、初期状態にお
ける変数差分量設定値の適正を調べるために、前記行列
式|ATA|あるいは、前記超体積値を用いる。このよ
うに本実施例は、複数の構成要素から成る対象の系が所
望の特性となるように、該複数の構成要素を局所的に変
更して行く最適化手法において、該複数の構成要素から
成る変数の微小変化に対する前記各特性の変化量をその
要素に持つJacobianAとその転置行列ATとの積からな
る行列の行列式|ATA|の値、ないし前記Aの列ベク
トルaiで構成される超体積の値を用いて従属変数の特
定や除去を行うことを特徴とする最適化法における行列
式による従属変数の処理方法である。
【0101】どの変数が従属であるかを特定するため
に、本実施例の方法では、変数の並び替えを行うととも
に各変数による前記行列式ないし超体積の値を計算す
る。このように、本実施例の方法は、前記Aにおける前
記列ベクトルaiを基底とするすべての部分空間におい
て、該部分空間を構成する列ベクトルによる前記Aの部
分行列A’とその転置行列A'Tとの積からなる行列
(A'TA’)行列式ないし、該部分空間の超体積を求め
て、それらの値を用いて従属変数の特定と除去を行うこ
とを特徴とする最適化法における行列式による従属変数
の処理方法である。
【0102】処理を効率良く行うために、本実施例の方
法では、それによって得られる前記行列式ないし前記超
体積値に応じて変数を並び替える。このように、本実施
例の方法は、前記Aにおける前記列ベクトルaiを基底
とするすべての部分空間において、該部分空間を構成す
る列ベクトルによる前記Aの部分行列A’とその転置行
列A'Tとの積からなる行列(A'TA’)の行列式ない
し、該部分空間の超体積を求めて、それらの値に応じて
前記列ベクトルaiの並べ替えを行うとともに、該行列
式の値ないし該超体積の値を用いて、従属変数の特定や
除去を行うことを特徴とする最適化法における行列式に
よる従属変数の処理方法である。
【0103】また、すべての場合に共通の値によって変
数の従属性を判定できるようにするためには、前記各列
ベクトルをそれぞれの長さ(ノルム)で正規化し、各ベ
クトルのノルムを"1"に統一しておくことが望ましい。
第2実施例の初期状態の各変数に対する差分量設定値
(increment)、及びそられの値を用いて前述[100.]
から[200.]の処理によって、前記超体積の値(volum
e)を計算すると、図9のようになった。図9から明ら
かなように、20番目の変数は、前記超体積の値が0と
なっており、この変数はそれ以前の変数に対して従属で
あると判定できる。レンズ設計の分野では、 [abs|ATA|]1/2≦10ー5 または、 [abs|ATA|]≦10ー10 のとき以降の変数は従属であるとみなせることが分かっ
ている。このように本実施例の方法は、すべての前記列
ベクトルaiを各々のノルムで正規化した上で、該列ベ
クトルaiを基底とするすべての部分空間において、該
部分空間を構成する列ベクトルによる前記Aの部分行列
A’とその転置行列A'Tとの積からなる行列(A'
TA’)の行列式ないし、該部分空間の超体積と求め
て、それらの値に応じて前記列ベクトルaiの並べ替え
を行うとともに、該行列式の絶対値が略10- 10以下、
ないし、該超体積の値が略10-5以下となる変数を従属
であると特定、ないし従属であるよ判断して除去するこ
とを特徴とする最適化法における行列式による従属変数
の処理方法である。
【0104】本実施例の効果を示すために、図9のすべ
ての変数を使って演算を行った場合と、前記超体積値が
10ー5以下となる変数、即ち、図9の18番目以後の変
数を従属と判定して除去した場合とで直交化法によって
最適化演算を行った結果を図10に示す。図10で、横
軸は演算反復回数、縦軸は出発点での値で正規化したメ
リット関数値の対数値である。この結果から、本実施例
の方法で従属であると特定された変数を除去した場合の
方が、効率良くかつ、よりメリット関数値の小さい解を
検出しており、本実施例による方法の効果を示してい
る。 (実施例5)第5の実施例では、前記従属変数の別の判
定方法のポイントをはじめに示し、その後、レンズ設計
に適用した一実施例を示す。
【0105】実施例1の(14)式で定義したように、
行列Aは列ベクトルを構成する。ここで、n個の列ベク
トルはそれぞれn個の変数に対応しており、各変数の各
評価関数に対する寄与量を表す。そして、変数間に従属
関係が生ずると、それらに対応する列ベクトルに比例関
係が生ずる。その場合、(15)式が成立する。また、
(15)式を(14)式のように、行列Aの列ベクトル
を用いて表すと、(16)式のようになる。
【0106】一方、Aを A=USVT のように特異値分解すると、(ATA)は以下のように
書ける。 ATA=VSTSVT ここで、U,Vは各々正規直交行列、Sは対角要素に行
列Aの階数分の特異値を持つ対角行列であり、Aの階数
がnである時、
【0107】
【数32】
【0108】と書ける。この時、 |ATA|1/2 =s1・s2…sn となる関係がある。従って、k=1〜nのどの変数で |ATA|1/2 =s1・s2…sk=0 なる関係が生じるかを調べれば、従属な変数を特定する
ことができる。そのためには、前記Aを構成する前記列
ベクトルaiを基底とするすべての部分空間について、
該部分空間を与える前記Aの部分行列A’の特異値を調
べれば良い。
【0109】ここで、部分行列A’とは、すでに(2
1)式で表してあるものであり、Aのn個の列ベクトル a1,a2,…,an のうちの任意の個数の列ベクトルで作成される行列を意
味する。具体的な方法は以下のようになる。 [10.] 各列ベクトルaiを正規化し、それらをbi
表す。
【0110】bi=ai/‖ai‖ ここで、‖…‖は、ベクトルのノルムを表す。 [20.] i=1からnまで、それぞれの変数に対応した
列ベクトルで構成される行列Aの特異値の積を求める。
その際、次のようにして列ベクトルの並べ替えを行う。 [20−1.] 第1列ベクトルb1は任意に選ぶ。このと
き、 abs[s1]=1.0 となる。 [20−2.] 残りの(n−1)個の列ベクトルの内でa
bs[s1・s2]が最大となるものを選び、 s1・s2 を求める。 [20−3.] 以降、同様にして逐次、特異値の積s1
2…skを計算する。 [20−4.] n個の列ベクトル全てについて計算が終
了すると、寄与量が大きい変数順に新たに並べ替えられ
た列ベクトル b1,b2,…,bn と、それに対応する特異値の積の絶対値 1.0=abs[s1]≧abs[s1・s2]≧ … ≧abs[s1・s2
…sn] が得られる。 [30.] [20.] で求まった特異値の積の絶対値に対
して、判定基準としてある小さな正の値εを設定して、 ε≧abs[s1・s2…sj] のとき、j,j+1,…,nの変数は従属であると判定
する。
【0111】次に、以上説明した工程を用いて、レンズ
設計を行う場合の処理方法について以下に説明する。本
実施例のレンズ設計方法で用いる両面非球面のCD用対
物レンズは図1と同じものを用いる。このレンズ系に対
して、両面の非球面係数などの合計32個の変数と、光
線収差量などの合計43個の評価関数を設定した。同レ
ンズ系両面(第1、2面)の非球面形状の表現式は、
(24)式と同じである。
【0112】本実施例では、まず初期状態の変数差分量
設定値を調べるために、前記行列Aの特異値の積を用い
る。このように本実施例では、複数の構成要素からなる
対象の系が所望の特性となるように、該複数の構成要素
を局所的に変更していく最適化手法において、該複数の
構成要素から成る変数の微小変化に対する前記各特性の
変化量をその要素に持つJacobian Aの特異値を用いて
変数差分量の評価を行うことを特徴とする最適化法にお
ける特異値による従属変数の処理方法である。
【0113】どの変数が従属であるかを特定するため
に、本実施例では、各変数に対応した前記列ベクトルa
iによるすべての部分空間にたいして前記特異値を計算
する。このように本実施例は、前記Aにおける前記列ベ
クトルaiを基底とするすべての部分空間において、該
部分空間を構成する列ベクトルによる前記Aの部分行列
A’の特異値を用いて従属変数の特定や除去を行うこと
を特徴とする最適化法における特異値による従属変数の
処理方法である。
【0114】処理を効率良く行うために、本実施例で
は、それによって得られる前記特異値の積に応じて変数
の並び替える。このように、本実施例の方法は、前記A
における前記列ベクトルaiを基底とする全ての部分空
間において、該部分空間を構成する列ベクトルによる前
記Aの部分行列A’の特異値に応じて前記列ベクトルa
iの並べ替えを行うとともに、該特異値を用いて、変数
差分量の評価を行うことを特徴とする最適化法における
特異値による従属変数の処理方法である。
【0115】また、すべての場合に共通の値によって変
数の従属性を判定できるようにするためには、前記各列
ベクトルをそれぞれの長さ(ノルム)で正規化し、各ベ
クトルのノルムを"1"に統一しておくことが望ましい。
本実施例の初期状態の各変数に対する差分量設定値(in
crement)、及びそれらを用いて前述[10.]から[2
0.]の処理によって、前記Aの特異値の積の値(produc
t of singular values)の絶対値を計算すると、図11
のようになった。図11から明らかなように、10番目
の変数以降は、前記特異値の積の絶対値が0となってお
り、以降の変数はそれ以前の変数に対して従属であると
判定できる。レンズ設計の分野では、 abs[s1・s2…sj]≦10ー5 のとき、以降の変数は従属であるとみなせることが分か
っている。このように本実施例では、すべての前記列ベ
クトルaiを各々のノルムで正規化した上で、該列ベク
トルaiを基底とするすべての部分空間において、該部
分空間を構成する列ベクトルによる前記Aの部分行列
A’の特異値に応じて前記列ベクトルaiの並べ替えを
行うとともに、該特異値の積の絶対値が略10-5以下と
なる前記列ベクトルに対応する変数を従属であると判断
することを特徴とする最適化法における特異値による従
属変数の処理方法である。
【0116】本実施例の効果を示すために、図11の全
ての変数を使って演算を行った場合と、前記特異値の積
の絶対値が10-5以下となる変数、即ち、図11の9番
目以後の0変数を従属と判定して除去した場合とで、直
交化法によって最適化演算を行った結果を図12に示
す。図12で、横軸は演算反復回数、縦軸は出発点での
値で正規化したメリット関数値の対数値である。
【0117】この結果から、本実施例の方法でより良い
と判定された変数差分量設定値の場合の方が、効率良
く、かつ良いメリット関数値の小さい解を検出してお
り、本実施例による方法の効果を示している。 (実施例6)次に、第6の実施例のレンズの最適設計方
法を、図4のカメラ用レンズの設計を例にとって説明す
る。
【0118】このレンズ系に対して、曲率半径、レンズ
肉厚面間隔、非球面係数など合計20個の変数と、光線
収差量など合計40個の評価関数を設定した。また、同
レンズ系の最終面から2番目の面(第9面)が非球面で
あり、その表現式は(24)式と同じである。本実施例
の方法は、まず、初期状態における変数の状態を調べる
ために、前記行列Aの特異値の積の値を用いる。
【0119】このように本実施例は、複数の構成要素か
ら成る対象の系が所望の特性となるように、該複数の構
成要素を局所的に変更して行く最適化手法において、該
複数の構成要素から成る変数の微小変化に対する前記各
特性の変化量をその要素に持つJacobian Aの特異を用
いて従属変数の特定や除去を行うことを特徴とする最適
化法における特異値による従属変数の処理方法である。
【0120】従属変数を特定するために、本実施例の方
法では、各変数に対応した前記列ベクトルaiによるす
べての部分空間に対して前記特異値を計算する。このよ
うに、本実施例の方法は、前記Aにおける前記列ベクト
ルaiを基底とするすべての部分空間において、該部分
空間を構成する列ベクトルによる前記Aの部分行列A’
の特異値を用いて従属変数の評価を行うことを特徴とす
る最適化法における特異値による従属変数の評価方法で
ある。
【0121】処理を効率良く行うために、本実施例の方
法では、それによって得られる前記特異値の積の値に応
じて変数を並び替える。このように、本実施例の方法
は、前記Aにおける前記列ベクトルaiを基底とするす
べての部分空間において、該部分空間を構成する列ベク
トルによる前記Aの部分行列A’の特異値に応じて前記
列ベクトルaiの並べ替えを行うとともに、該特異値を
用いて、従属変数の特定や除去を行うことを特徴とする
最適化法における特異値による従属変数の処理方法であ
る。
【0122】また、すべての場合に共通の値によって変
数の従属性を判定できるようにするためには、前記各列
ベクトルをそれぞれの長さ(ノルム)で正規化し、各ベ
クトルのノルムを"1"に統一しておくことが望ましい。
本実施例の初期状態の各変数に対する差分量設定値(in
crement)、及びそられの値を用いて前述[10.]から
[20.]の処理によって、前記特異値の積の絶対値(pro
duct ofsingular values)を計算すると、図13のよう
になった。図13から明らかなように、20番目の変数
は、前記Aの特異値の積の値が0となっており、この変
数はそれ以前の変数に対して従属であると判定できる。
レンズ設計の分野では、 abs[s1・s2…sk]≦10ー5 のとき、以降の変数は従属であるとみなせることが分か
っている。
【0123】このように本実施例の方法は、すべての前
記列ベクトルaiを各々のノルムで正規化した上で、該
列ベクトルaiを基底とするすべての部分空間におい
て、該部分空間を構成する列ベクトルによる前記Aの部
分行列A’の特異値に応じて前記列ベクトルaiの並べ
替えを行うとともに、該特異値の積の絶対値が略10-5
以下となる前記列ベクトルに対応する変数を従属である
と判断することを特徴とする最適化法における特異値に
よる従属変数の処理方法である。
【0124】本実施例の効果を示すために、図13の全
ての変数を使って演算を行った場合と、前記特異値の積
の絶対値が10-5以下となる変数、即ち、図13の18
番目以後の変数を従属と判定して除去した場合とで、直
交化法によって最適化演算を行った結果を図14に示
す。図14で、横軸は演算反復回数、縦軸は出発点での
値で正規化したメリット関数値の対数値である。
【0125】この結果から、本実施例の方法で従属であ
ると判定された変数差分量設定値の場合の方が、効率良
く、かつ良いメリット関数値の小さい解を検出してお
り、本実施例による方法の効果を示している。以上説明
したように、本実施例によれば、最適化手法において少
ない反復回数で効率良く最適解を探索できる効果があ
る。
【0126】以上実施例1〜6にて、高速な最適化問題
の処理方法とそれらを応用したレンズ設計方法について
説明してきたが、次に、レンズ設計方法を実装したレン
ズ設計装置の一例について説明する。図15は、レンズ
設計装置のハードウエア構成の一例を示す図である。
【0127】図15を参照して、200は、レンズ設計
装置全体を制御するCPUである。202は、実施例1
〜6で説明した方法に対応するプログラムやレンズの構
成データやレンズの最適化設計のための設計変数や評価
関数を格納し、また、そのプログラム実行のための作業
領域をもつメモリである。201は、設計対象であるレ
ンズの構成や、演算されたレンズの各設計値や、キーボ
ード203やポインテイングデバイス204から入力さ
れた各種コマンドやデータを表示するデイスプレイモニ
タである。
【0128】また、図16は、上述したレンズ設計の処
理フローチャートの一例を示す。尚、このフローチャー
トに対応する実行プログラムは、予め、メモリ202に
格納されており、CPU200によってアクセスされ、
解釈されて実行される。以下、図16のフローチャート
に基づき、各ステップ毎に処理の説明を行う。
【0129】ステップS1では、レンズ系の各種目標値
や、制約条件などを、キーボード203等により入力す
る。ステップS2では、レンズの光学的焦点距離等のレ
ンズの目標値をキーボード203等により入力する。ス
テップS3では、レンズの形状を決定するための各変数
の初期値を、キーボード203等により入力する。
【0130】ステップS4では、レンズの最適化設計の
ための、変数ならびに評価関数の決定を行う。図17
に、図1と図4に示したレンズに対応する変数と評価関
数の一例を示す。まず、<図1のレンズの場合>では、
変数として、複数種類のレンズ両面の非球面係数、レン
ズの第2面の曲率、レンズ肉厚の合計32個の変数を設
定する。ここで、レンズ両面の非球面係数としては、片
面毎に15種類の係数を設定し、両面で30種類の非球
面係数を設定する。
【0131】また、最適化設計のための評価関数は、1
6種類の軸上光線収差(球面収差)量、16種類の軸外
(像高0.1mm)のメリデイオナル光線収差量、8種類
の軸外のサジッタル光線収差量、軸外のメリーサジ像面
湾曲、軸外のサジッタル像面湾曲、レンズバックを設定
する。また、<図4のレンズの場合>では、変数とし
て、6種類の面の曲率、9種類のレンズ肉厚、5種類の
非球面係数の合計20個の変数を設定する。また、評価
関数として、4種類の軸上の光線収差(球面収差)量、
軸上の色収差量、16種類の軸外(像高2点:21.6
35mm、15.0mm)のメリデイオナル光線収差量、4
種類の軸外のサジッタル光線収差量、2種類の軸外のメ
リーサジ像面湾曲、2種類の軸外の倍率色収差、2種類
の軸外のデイストーション、4種類の機械的制約条件と
してのレンズ肉厚、5種類の機械的制約条件としてのレ
ンズコバ厚の合計40個を設定する。
【0132】ステップS5では、ステップS4で設定さ
れた評価関数に基づく、ヤコビアンを計算する。ステッ
プS6では、上述した各実施例の方法、即ち、|AT
1 /2の超体積値、ATAの固有値、あるいはAの特異値
に基づくいずれかの演算方法を用いて計算を行う。この
方法の選択は、予め、たとえば、キーボード203を用
いて指定されているとする。
【0133】|ATA|1/2の超体積値に基づく方法が指
定されていれば、実施例3の[100.]、[200.]、
[200ー1.]、[200ー2.]、[200ー3.]、[20
0ー4.]の処理を行う。また、ATAの固有値に基づく
方法が指定されていれば、[1.]、[2.]、[2ー1.]、
[2ー2.]、[2ー3.]、[2ー4.]の処理を行う。
【0134】また、Aの特異値に基づく方法が指定され
ていれば、[10.]、[20.]、[20ー1.]、[20ー
2.]、[20ー3.]、[20ー4.]の処理を行う。ステッ
プS7では、ステップS6で指定された方法の選択に基
づいて、超体積値か固有値か特異値のいずれかを用いて
所定の閾値と比較して、それより小さい対応する変数を
従属と判定する。
【0135】即ち、|ATA|1/2の超体積値に基づく方
法が指定されていれば、実施例3の[300.]の処理を
行う。また、ATAの固有値に基づく方法が指定されて
いれば、[3.]の処理を行う。また、Aの特異値に基づ
く方法が指定されていれば、[30.]の処理を行う。
【0136】ここで、従属と判定された変数と変数列ベ
クトルを除いて、ステップ4からの処理にもどる。従属
変数がないと判断されれば、ステップS8へ進む。ステ
ップS8では、得られた従属変数を含まない評価関数に
基づき、最適化演算方法、例えば、上述した直交化法や
マーカード(D.W.Marquardt)法等を用いて、最適な各
変数値を計算する。
【0137】ステップS9では、得られた最適解が、ス
テップS1やステップS2で入力した各種目標値や制約
条件を満たしているかどうかチェックし、満たしていな
ければ、再度、変数や評価関数の見直しを行って、ステ
ップS4からの処理を行う。満たしていれば、レンズの
最適化設計処理を終了する。尚、図18には、最適化設
計を行う第2のレンズにおいて、評価関数の一部を構成
する制約条件の要素を示す。即ち、制約条件要素とし
て、5種類のレンズコバ厚と4種類の肉厚がある。
【0138】以上説明したように本実施例によれば、レ
ンズの最適化設計処理を行う場合、従属変数を特定し、
かつ、最適化評価関数から削除することにより、最適な
評価関数が得られ、最適なレンズの設計値を少ない演算
数で高速に得ることができる。また、本実施例では、レ
ンズ系の設計に以上説明した方法を用いたが、これは、
他の最適化設計、例えば、LSIのレイアウト設計やパ
タン設計、さらに、建築物の構造設計などの多変数での
位相空間探索処理が必要な場面においても有効であるこ
とは言うまでもない。
【0139】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、最
適な設計のための構成要素を獲得することで、最小の計
算量で高速に対象の系の設計を行うことができる。ま
た、レンズ系の設計を最小の計算量で高速に行うことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】最適化設計を行う第1のレンズの断面図であ
る。
【図2】第1実施例の初期状態での各変数の差分量(in
crement)設定値と固有値の積を示す図である。
【図3】第1実施例の方法の効果を示す図である。
【図4】最適化設計を行う第2のレンズの断面図であ
る。
【図5】第2実施例の初期状態での各変数の差分量(in
crement)設定値と固有値の積を示す図である。
【図6】第2実施例の方法での効果を示す図である。
【図7】第3実施例の初期状態での各変数の差分量(in
crement)設定値と超体積値(volume)を示す図であ
る。
【図8】第3実施例の方法での効果を示す図である。
【図9】第4実施例で各変数の差分量(increment)と
超体積値を示す図である。
【図10】第4実施例の方法での効果を示す図である。
【図11】第5実施例で各変数の差分量(increment)
と特異値の積を示す図である。
【図12】第5実施例の方法での効果を示す図である。
【図13】第6実施例で各変数の差分量(increment)
と特異値の積を示す図である。
【図14】第6実施例の方法での効果を示す図である。
【図15】各実施例での最適構成要素獲得装置とレンズ
系設計装置のハードウエア構成を示す図である。
【図16】レンズ系設計処理のフローチャートを示す図
である。
【図17】レンズ系設計処理のでの変数と評価関数を示
す図である。
【図18】最適化設計を行う第2のレンズと、その制約
条件要素を示す図である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G06F 17/12 9191−5H G06F 15/60 680 A

Claims (54)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の構成要素で表現されるレンズ系が
    所望の特性となるように、該複数の構成要素の値を局所
    的に変更していくことにより、最適な構成要素を獲得す
    るレンズ系設計装置において、 該複数の構成要素の値の微小変化に対する前記各特性の
    変化量をその要素とするヤコビアン(Jacobian)Aの列
    ベクトルai (i=1...n)を基底とする部分行列A’とそ
    の部分行列A’の転値行列A'Tとの行列積A'TA’の固
    有値を計算する固有値計算手段と、 前記固有値計算手段で計算されたA'TA’の各々に対す
    る固有値間の積の絶対値が所定値より小さければ、前記
    固有値間の積に対応する構成要素を前記レンズ系から外
    して、新たなレンズ系を生成する構成要素除外手段と、 前記構成要素除外手段で生成されたレンズ系が所望の特
    性となるように、該複数の構成要素の値を局所的に変更
    していくことにより、最適な構成要素を獲得する最適構
    成要素獲得手段とを備えることを特徴とするレンズ系設
    計装置。
  2. 【請求項2】 前記レンズ系は、前記複数の構成要素を
    変数とする評価関数の値により、前記所望の特性を評価
    できることを特徴とする請求項1に記載のレンズ系設計
    装置。
  3. 【請求項3】 前記ヤコビアン(Jacobian)Aの各列ベ
    クトルai (i=1...n)は、各ベクトルaiのノルムでそ
    れぞれ正規化されたものであることを特徴とする請求項
    1に記載のレンズ系設計装置。
  4. 【請求項4】 前記所定値は、およそ10-10であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載のレンズ系設計装置。
  5. 【請求項5】 前記複数の構成要素は、各レンズの非球
    面係数と光線収差量を備えることを特徴とする請求項1
    に記載のレンズ系設計装置。
  6. 【請求項6】 複数の構成要素で表現されるレンズ系が
    所望の特性となるように、該複数の構成要素の値を局所
    的に変更していくことにより、最適な構成要素を獲得す
    る装置において、 該複数の構成要素の値の微小変化に対する前記各特性の
    変化量をその要素とするヤコビアン(Jacobian)Aの列
    ベクトルai(i=1...n)を基底とする部分行列A’とそ
    の部分行列A’の転値行列A'Tとの行列積A'TA’の行
    列式|A'TA'|を計算する行列式計算手段と、 前記固有値計算手段で計算された|A'TA'|の絶対値が
    所定値より小さければ、対応する構成要素を前記レンズ
    系から外して、新たなレンズ系を生成する構成要素除外
    手段と、 前記構成要素除外手段で生成されたレンズ系が所望の特
    性となるように、該複数の構成要素の値を局所的に変更
    していくことにより、最適な構成要素を獲得する最適構
    成要素獲得手段とを備えることを特徴とするレンズ系設
    計装置。
  7. 【請求項7】 前記レンズ系は、前記複数の構成要素を
    変数とする評価関数の値により、前記所望の特性が評価
    できることを特徴とする請求項6に記載のレンズ系設計
    装置。
  8. 【請求項8】 前記ヤコビアン(Jacobian)Aの各列ベ
    クトルai (i=1...n)は、各ベクトルaiのノルムでそ
    れぞれ正規化されたものであることを特徴とする請求項
    6に記載のレンズ系設計装置。
  9. 【請求項9】 前記所定値は、およそ10-10であるこ
    とを特徴とする請求項6に記載のレンズ系設計装置。
  10. 【請求項10】 前記複数の構成要素は、各レンズの非
    球面係数と光線収差量を備えることを特徴とする請求項
    6に記載のレンズ系設計装置。
  11. 【請求項11】 複数の構成要素で表現されるレンズ系
    が所望の特性となるように、該複数の構成要素の値を局
    所的に変更していくことにより、最適な構成要素を獲得
    する装置において、 該複数の構成要素の値の微小変化に対する前記各特性の
    変化量をその要素とするヤコビアン(Jacobian)Aの列
    ベクトルai(i=1...n)を基底とする部分行列A’の特
    異値を計算する特異値計算手段と、 前記特異値計算手段で計算された特異値の積の絶対値が
    所定値より小さければ、対応する構成要素を前記レンズ
    系から外して、新たなレンズ系を生成する構成要素除外
    手段と、 前記構成要素除外手段で生成されたレンズ系が所望の特
    性となるように、該複数の構成要素の値を局所的に変更
    していくことにより、最適な構成要素を獲得する最適構
    成要素獲得手段とを備えることを特徴とするレンズ系設
    計装置。
  12. 【請求項12】 前記レンズ系は、前記複数の構成要素
    を変数とする評価関数の値により、前記所望の特性が評
    価できることを特徴とする請求項11に記載のレンズ系
    設計装置装置。
  13. 【請求項13】 前記ヤコビアン(Jacobian)Aの各列
    ベクトルai (i=1...n)は、各ベクトルaiのノルムで
    それぞれ正規化されたものであることを特徴とする請求
    項11に記載のレンズ系設計装置。
  14. 【請求項14】 前記所定値は、およそ10-5であるこ
    とを特徴とする請求項11に記載のレンズ系設計装置。
  15. 【請求項15】 前記複数の構成要素は、各レンズの非
    球面係数と光線収差量を備えることを特徴とする請求項
    11に記載のレンズ系設計装置。
  16. 【請求項16】 複数の構成要素で表現される対象の系
    が所望の特性となるように、該複数の構成要素の値を局
    所的に変更していくことにより、最適な構成要素を獲得
    する装置において、 該複数の構成要素の値の微小変化に対する前記各特性の
    変化量をその要素とするヤコビアン(Jacobian)Aの列
    ベクトルai (i=1...n)を基底とする部分行列A’とそ
    の部分行列A’の転値行列A'Tとの行列積A'TA’の固
    有値を計算する固有値計算手段と、 前記固有値計算手段で計算されたA'TA’の各々に対す
    る固有値間の積の絶対値が所定値より小さければ、前記
    固有値間の積に対応する構成要素を前記対象の系から外
    して、新たな系を生成する構成要素除外手段と、 前記構成要素除外手段で生成された系が所望の特性とな
    るように、該複数の構成要素の値を局所的に変更してい
    くことにより、最適な構成要素を獲得する最適構成要素
    獲得手段とを備えることを特徴とする最適構成要素獲得
    装置。
  17. 【請求項17】 前記対象の系は、前記複数の構成要素
    を変数とする評価関数の値により、前記所望の特性が評
    価できることを特徴とする請求項16に記載の最適構成
    要素獲得装置。
  18. 【請求項18】 前記ヤコビアン(Jacobian)Aの各列
    ベクトルai (i=1...n)は、各ベクトルaiのノルムで
    それぞれ正規化されたものであることを特徴とする請求
    項16に記載の最適構成要素獲得装置。
  19. 【請求項19】 前記所定値は、およそ10-10である
    ことを特徴とする請求項16に記載の最適構成要素獲得
    装置。
  20. 【請求項20】 複数の構成要素で表現される対象の系
    が所望の特性となるように、該複数の構成要素の値を局
    所的に変更していくことにより、最適な構成要素を獲得
    する装置において、 該複数の構成要素の値の微小変化に対する前記各特性の
    変化量をその要素とするヤコビアン(Jacobian)Aの列
    ベクトルai(i=1...n)を基底とする部分行列A’とそ
    の部分行列A’の転値行列A'Tとの行列積A'TA’の行
    列式|A'TA'|を計算する行列式計算手段と、 前記固有値計算手段で計算された|A'TA'|の絶対値が
    所定値より小さければ、対応する構成要素を前記対象の
    系から外して、新たな系を生成する構成要素除外手段
    と、 前記構成要素除外手段で生成された系が所望の特性とな
    るように、該複数の構成要素の値を局所的に変更してい
    くことにより、最適な構成要素を獲得する最適構成要素
    獲得手段とを備えることを特徴とする最適構成要素獲得
    装置。
  21. 【請求項21】 前記対象の系は、前記複数の構成要素
    を変数とする評価関数の値により、前記所望の特性が評
    価できることを特徴とする請求項16に記載の最適構成
    要素獲得装置。
  22. 【請求項22】 前記ヤコビアン(Jacobian)Aの各列
    ベクトルai (i=1...n)は、各ベクトルaiのノルムで
    それぞれ正規化されたものであることを特徴とする請求
    項20に記載の最適構成要素獲得装置。
  23. 【請求項23】 前記所定値は、およそ10-10である
    ことを特徴とする請求項20に記載の最適構成要素獲得
    装置。
  24. 【請求項24】 複数の構成要素で表現される対象の系
    が所望の特性となるように、該複数の構成要素の値を局
    所的に変更していくことにより、最適な構成要素を獲得
    する装置において、 該複数の構成要素の値の微小変化に対する前記各特性の
    変化量をその要素とするヤコビアン(Jacobian)Aの列
    ベクトルai(i=1...n)を基底とする部分行列A’の特
    異値を計算する特異値計算手段と、 前記特異値計算手段で計算された特異値の積の絶対値が
    所定値より小さければ、対応する構成要素を前記対象の
    系から外して、新たな系を生成する構成要素除外手段
    と、 前記構成要素除外手段で生成された系が所望の特性とな
    るように、該複数の構成要素の値を局所的に変更してい
    くことにより、最適な構成要素を獲得する最適構成要素
    獲得手段とを備えることを特徴とする最適構成要素獲得
    装置。
  25. 【請求項25】 前記対象の系は、前記複数の構成要素
    を変数とする評価関数の値により、前記所望の特性が評
    価できることを特徴とする請求項24に記載の最適構成
    要素獲得装置。
  26. 【請求項26】 前記ヤコビアン(Jacobian)Aの各列
    ベクトルai (i=1...n)は、各ベクトルaiのノルムで
    それぞれ正規化されたものであることを特徴とする請求
    項24に記載の最適構成要素獲得装置。
  27. 【請求項27】 前記所定値は、およそ10-5であるこ
    とを特徴とする請求項24に記載の最適構成要素獲得装
    置。
  28. 【請求項28】 複数の構成要素で表現されるレンズ系
    が所望の特性となるように、該複数の構成要素の値を局
    所的に変更していくことにより、最適な構成要素を獲得
    するレンズ系設計方法において、 該複数の構成要素の値の微小変化に対する前記各特性の
    変化量をその要素とするヤコビアン(Jacobian)Aの列
    ベクトルai (i=1...n)を基底とする部分行列A’とそ
    の部分行列A’の転値行列A'Tとの行列積A'TA’の固
    有値を計算する固有値計算工程と、 前記固有値計算工程で計算されたA'TA’の各々に対す
    る固有値間の積の絶対値が所定値より小さければ、前記
    固有値間の積に対応する構成要素を前記レンズ系から外
    して、新たなレンズ系を生成する構成要素除外工程と、 前記構成要素除外工程で生成されたレンズ系が所望の特
    性となるように、該複数の構成要素の値を局所的に変更
    していくことにより、最適な構成要素を獲得する最適構
    成要素獲得工程とを備えることを特徴とするレンズ系設
    計方法。
  29. 【請求項29】 前記レンズ系は、前記複数の構成要素
    を変数とする評価関数の値により、前記所望の特性を評
    価できることを特徴とする請求項1に記載のレンズ系設
    計方法。
  30. 【請求項30】 前記ヤコビアン(Jacobian)Aの各列
    ベクトルai (i=1...n)は、各ベクトルaiのノルムで
    それぞれ正規化されたものであることを特徴とする請求
    項28に記載のレンズ系設計方法。
  31. 【請求項31】 前記所定値は、およそ10-10である
    ことを特徴とする請求項28に記載のレンズ系設計方
    法。
  32. 【請求項32】 前記複数の構成要素は、各レンズの非
    球面係数と光線収差量を備えることを特徴とする請求項
    28に記載のレンズ系設計方法。
  33. 【請求項33】 複数の構成要素で表現されるレンズ系
    が所望の特性となるように、該複数の構成要素の値を局
    所的に変更していくことにより、最適な構成要素を獲得
    する方法において、 該複数の構成要素の値の微小変化に対する前記各特性の
    変化量をその要素とするヤコビアン(Jacobian)Aの列
    ベクトルai(i=1...n)を基底とする部分行列A’とそ
    の部分行列A’の転値行列A'Tとの行列積A'TA’の行
    列式|A'TA'|を計算する行列式計算工程と、 前記固有値計算工程で計算された|A'TA'|の絶対値が
    所定値より小さければ、対応する構成要素を前記レンズ
    系から外して、新たなレンズ系を生成する構成要素除外
    工程と、 前記構成要素除外工程で生成されたレンズ系が所望の特
    性となるように、該複数の構成要素の値を局所的に変更
    していくことにより、最適な構成要素を獲得する最適構
    成要素獲得工程とを備えることを特徴とするレンズ系設
    計方法。
  34. 【請求項34】 前記レンズ系は、前記複数の構成要素
    を変数とする評価関数の値により、前記所望の特性が評
    価できることを特徴とする請求項33に記載のレンズ系
    設計方法。
  35. 【請求項35】 前記ヤコビアン(Jacobian)Aの各列
    ベクトルai (i=1...n)は、各ベクトルaiのノルムで
    それぞれ正規化されたものであることを特徴とする請求
    項33に記載のレンズ系設計方法。
  36. 【請求項36】 前記所定値は、およそ10-10である
    ことを特徴とする請求項6に記載のレンズ系設計方法。
  37. 【請求項37】 前記複数の構成要素は、各レンズの非
    球面係数と光線収差量を備えることを特徴とする請求項
    33に記載のレンズ系設計方法。
  38. 【請求項38】 複数の構成要素で表現されるレンズ系
    が所望の特性となるように、該複数の構成要素の値を局
    所的に変更していくことにより、最適な構成要素を獲得
    する方法において、 該複数の構成要素の値の微小変化に対する前記各特性の
    変化量をその要素とするヤコビアン(Jacobian)Aの列
    ベクトルai(i=1...n)を基底とする部分行列A’の特
    異値を計算する特異値計算工程と、 前記特異値計算工程で計算された特異値の積の絶対値が
    所定値より小さければ、対応する構成要素を前記レンズ
    系から外して、新たなレンズ系を生成する構成要素除外
    工程と、 前記構成要素除外工程で生成されたレンズ系が所望の特
    性となるように、該複数の構成要素の値を局所的に変更
    していくことにより、最適な構成要素を獲得する最適構
    成要素獲得工程とを備えることを特徴とするレンズ系設
    計方法。
  39. 【請求項39】 前記レンズ系は、前記複数の構成要素
    を変数とする評価関数の値により、前記所望の特性が評
    価できることを特徴とする請求項11に記載のレンズ系
    設計方法方法。
  40. 【請求項40】 前記ヤコビアン(Jacobian)Aの各列
    ベクトルai (i=1...n)は、各ベクトルaiのノルムで
    それぞれ正規化されたものであることを特徴とする請求
    項38に記載のレンズ系設計方法。
  41. 【請求項41】 前記所定値は、およそ10-5であるこ
    とを特徴とする請求項38に記載のレンズ系設計方法。
  42. 【請求項42】 前記複数の構成要素は、各レンズの非
    球面係数と光線収差量を備えることを特徴とする請求項
    38に記載のレンズ系設計方法。
  43. 【請求項43】 複数の構成要素で表現される対象の系
    が所望の特性となるように、該複数の構成要素の値を局
    所的に変更していくことにより、最適な構成要素を獲得
    する方法において、 該複数の構成要素の値の微小変化に対する前記各特性の
    変化量をその要素とするヤコビアン(Jacobian)Aの列
    ベクトルai (i=1...n)を基底とする部分行列A’とそ
    の部分行列A’の転値行列A'Tとの行列積A'TA’の固
    有値を計算する固有値計算工程と、 前記固有値計算工程で計算されたA'TA’の各々に対す
    る固有値間の積の絶対値が所定値より小さければ、前記
    固有値間の積に対応する構成要素を前記対象の系から外
    して、新たな系を生成する構成要素除外工程と、 前記構成要素除外工程で生成された系が所望の特性とな
    るように、該複数の構成要素の値を局所的に変更してい
    くことにより、最適な構成要素を獲得する最適構成要素
    獲得工程とを備えることを特徴とする最適構成要素獲得
    方法。
  44. 【請求項44】 前記対象の系は、前記複数の構成要素
    を変数とする評価関数の値により、前記所望の特性が評
    価できることを特徴とする請求項43に記載の最適構成
    要素獲得方法。
  45. 【請求項45】 前記ヤコビアン(Jacobian)Aの各列
    ベクトルai (i=1...n)は、各ベクトルaiのノルムで
    それぞれ正規化されたものであることを特徴とする請求
    項43に記載の最適構成要素獲得方法。
  46. 【請求項46】 前記所定値は、およそ10-10である
    ことを特徴とする請求項43に記載の最適構成要素獲得
    方法。
  47. 【請求項47】 複数の構成要素で表現される対象の系
    が所望の特性となるように、該複数の構成要素の値を局
    所的に変更していくことにより、最適な構成要素を獲得
    する方法において、 該複数の構成要素の値の微小変化に対する前記各特性の
    変化量をその要素とするヤコビアン(Jacobian)Aの列
    ベクトルai(i=1...n)を基底とする部分行列A’とそ
    の部分行列A’の転値行列A'Tとの行列積A'TA’の行
    列式|A'TA'|を計算する行列式計算工程と、 前記固有値計算工程で計算された|A'TA'|の絶対値が
    所定値より小さければ、対応する構成要素を前記対象の
    系から外して、新たな系を生成する構成要素除外工程
    と、 前記構成要素除外工程で生成された系が所望の特性とな
    るように、該複数の構成要素の値を局所的に変更してい
    くことにより、最適な構成要素を獲得する最適構成要素
    獲得工程とを備えることを特徴とする最適構成要素獲得
    方法。
  48. 【請求項48】 前記対象の系は、前記複数の構成要素
    を変数とする評価関数の値により、前記所望の特性が評
    価できることを特徴とする請求項47に記載の最適構成
    要素獲得方法。
  49. 【請求項49】 前記ヤコビアン(Jacobian)Aの各列
    ベクトルai (i=1...n)は、各ベクトルaiのノルムで
    それぞれ正規化されたものであることを特徴とする請求
    項47に記載の最適構成要素獲得方法。
  50. 【請求項50】 前記所定値は、およそ10-10である
    ことを特徴とする請求項47に記載の最適構成要素獲得
    方法。
  51. 【請求項51】 複数の構成要素で表現される対象の系
    が所望の特性となるように、該複数の構成要素の値を局
    所的に変更していくことにより、最適な構成要素を獲得
    する方法において、 該複数の構成要素の値の微小変化に対する前記各特性の
    変化量をその要素とするヤコビアン(Jacobian)Aの列
    ベクトルai(i=1...n)を基底とする部分行列A’の特
    異値を計算する特異値計算工程と、 前記特異値計算工程で計算された特異値の積の絶対値が
    所定値より小さければ、対応する構成要素を前記対象の
    系から外して、新たな系を生成する構成要素除外工程
    と、 前記構成要素除外工程で生成された系が所望の特性とな
    るように、該複数の構成要素の値を局所的に変更してい
    くことにより、最適な構成要素を獲得する最適構成要素
    獲得工程とを備えることを特徴とする最適構成要素獲得
    方法。
  52. 【請求項52】 前記対象の系は、前記複数の構成要素
    を変数とする評価関数の値により、前記所望の特性が評
    価できることを特徴とする請求項51に記載の最適構成
    要素獲得方法。
  53. 【請求項53】 前記ヤコビアン(Jacobian)Aの各列
    ベクトルai (i=1...n)は、各ベクトルaiのノルムで
    それぞれ正規化されたものであることを特徴とする請求
    項51に記載の最適構成要素獲得方法。
  54. 【請求項54】 前記所定値は、およそ10-5であるこ
    とを特徴とする請求項51に記載の最適構成要素獲得方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008199014A (ja) * 2007-02-09 2008-08-28 Asml Netherlands Bv デバイス製造方法、コンピュータプログラムおよびリソグラフィ装置
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