JPH0895055A - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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JPH0895055A
JPH0895055A JP22984894A JP22984894A JPH0895055A JP H0895055 A JPH0895055 A JP H0895055A JP 22984894 A JP22984894 A JP 22984894A JP 22984894 A JP22984894 A JP 22984894A JP H0895055 A JPH0895055 A JP H0895055A
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孝典 平井
Yuzo Hisatake
雄三 久武
Jun Hirota
潤 廣田
Kazuyuki Miyake
和志 三宅
Junko Hirata
純子 平田
Masahito Ishikawa
正仁 石川
Shinichi Kamagami
信一 鎌上
Hitoshi Hado
仁 羽藤
Hiroshi Morita
廣 森田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高コントラスト、広視角特性、高速応答性、
大容量表示性能を実現した液晶表示装置を提供する。 【構成】 基板表面での液晶分子の配列方向を制御し得
る配向処理が為されておらずかつ液晶組成物の捩れ能力
(カイラル能)と液晶の捩れ角が等しい液晶表示装置
を、常にディスクリネーションラインが発生している状
態で液晶層を動作させる。そのためには、例えばディス
クリネーションラインが消失しない範囲内の液晶印加電
圧で液晶層を駆動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、薄型軽量、低消費電力という大き
な利点を持つ液晶表示装置は、日本語ワードプロセッサ
やディスクトップパ−ソナルコンピュ−タのようなパー
ソナルOA機器や、ポケットテレビや壁掛けテレビなど
のディスプレイデバイスとして積極的に用いられてい
る。
【0003】そのような従来一般に用いられる液晶表示
装置のほとんどは、上下基板間(セルギャップ)におけ
る液晶分子の捩れによる旋光効果を利用して表示を行な
う捩れネマティック(TN;Twisted Nematic )型液晶
を用いている。その表示方式としては、複屈折モードと
旋光モードの 2つの方式に大別することができる。
【0004】捩れネマティック型液晶を用いた複屈折モ
ードの表示方式の液晶表示装置は、例えば、90°以上捩
れた分子配列(STN型と呼ばれる)で急峻な電気光学
特性を有していることから、アクティブマトリックス型
液晶表示装置のような各画素ごとに薄膜トランジスタや
ダイオードを用いたスイッチング素子を利用しなくと
も、時分割駆動方式によって簡易に大容量の表示が得ら
れるという特質を備えている。
【0005】一方、上記のTN型液晶表示装置は、90°
捩れた分子配列のいわゆる旋光モードの液晶層を備えて
おり、応答速度が数10mm秒と速く、かつ高コントラス
ト比を示すことから、時計や電卓などに従来から多用さ
れている。さらには、上記のアクティブマトリックス型
液晶表示装置のようなスイッチング素子を各画素ごとに
備えて大容量で高コントラストな表示を実現する性能を
持った液晶表示装置にも用いられるに至っている。
【0006】このような液晶表示装置は、階調表示を行
なうことが可能な液晶表示装置としても利用されている
が、斜めから観察した場合に表示画像の反転や黒つぶ
れ、あるいは白抜けといった、いわゆる表示欠陥として
観察される現象が生じるという問題がある。
【0007】これらの問題を解決する手段としては、 2
枚の基板間に液晶組成物質を挟持して成る液晶表示装置
であって、かつ基板表面での液晶分子配列の方向を制御
し得る配向処理は為されておらず液晶分子の捩れ能力
(カイラル能)と液晶の捩れ角とが等しくなるように液
晶注入工程を前記液晶組成物が液体の状態において行な
って得られる液晶表示装置が、Y.Tokoらによって
提案されている(“Amorphous twisted nematic-liquid
-crystal displays fabricated by nonr ubbingshowin
g wide and uniform viewing-angle characteristics a
ccompanying excellent voltage holding ratios.”Y.
Toko et al.,J.Appl.Phys.,Vol74,No.3,pp.2071(199
3).)。
【0008】この液晶表示装置は、従来のTN型液晶表
示装置と同様に、例えばポリイミド系材料など液晶分子
に対してその仰角方向のプレチルト姿勢を制御する濡れ
性を備えた材料からなる配向膜を基板に塗布した後、そ
の表面にラビング等の配向処理は施すこと無く、上下両
基板をその周囲に配設された封着材で接合して空セルを
形成し、その空セルに液晶組成物を融点以上の温度に加
熱し液体状態にて充填することによって作製される。こ
うして得られた液晶表示装置は、電圧を印加しない状態
では液晶分子が基板に対してほぼ水平でかつ上下(また
は左右)両基板間で捩れ(例えばTN型では90°の捩
れ)を持った構造であるにも関わらず、ラビング等の基
板主面に対する水平(平行)面内方向の配向処理は配向
膜に対して施していないので配向膜表面における液晶分
子のダイレクタ方位が決まっていない。
【0009】これにより、この液晶層の旋光効果は基板
主面に対する水平(平行)面内方向(方位)で種々の方
位性を持っていることになる。
【0010】このような液晶セルを直交偏光板間に挿入
して観察すると、前記の種々の方位性を持った液晶層の
旋光効果が平均化されて観察され、従来のTN型液晶表
示装置におけるノーマリーホワイトモードの常光主導型
と異常光主導型を平均化した明るさおよび色の透過光が
観察可能となる。
【0011】この液晶表示装置に電圧を印加した場合、
液晶分子は前記の従来のTN方式と同様に、基板法線方
向にチルトするが、そのチルト方向は配線膜表面におけ
る液晶分子のダイレクタ方位が決まっていないため様々
にランダムなものとなる。従って印加電圧に対応して多
数のディスクリネーションラインが発生し、このディス
クリネーションラインによる光の散乱効果とディスクリ
ネーションライン発生部以外の部分の光の非旋光効果に
より、中間階調表示を実現することができる。また、液
晶層に対して十分な電圧を印加すると、従来のTN型液
晶表示装置と同様にディスクリネーションラインの発生
のない液晶分子がほぼ基板法線方向にチルトした状態に
液晶層を制御することができ、これによる表示はほぼ黒
色表示となる。
【0012】ここで、電圧無印加状態、中間調を得る電
圧印加状態、液晶分子がほぼ基板法線方向にチルトする
充分な電圧印加状態の、いずれの場合においても、液晶
分子のダイレクタ方位は画面の位置ごとに様々な方向、
方位をとっているので、この液晶表示装置はどの方位か
ら見ても表示の見え方が同じであることになる。即ち、
表示性能の観察方位依存性の無い液晶表示装置である。
【0013】また、この液晶表示装置は、液晶分子のチ
ルトが大きくなるとき、つまり印加電圧を高くしていく
ときに、そのチルト方位が様々な方位にあるため全体で
は傾きのみが変化するだけで傾きに方位性のない変化に
相当する作用を得て、液晶層のリタデーション変化はほ
どほどの方位においても減少する。さらに、その中間階
調表示を得る手段として前記の多数のディスクリネーシ
ョンラインの光散乱効果を用いているので、階調表示を
してもいわゆる表示の反転現象が生じないという利点も
ある。
【0014】このように、この液晶表示装置はある程度
の広い表示領域を一つの単位として考えた場合、極めて
微細な領域の個々の表示特性が平均化されて観察される
ため、前述した表示特性の視角依存性が極めて少ない優
れた表示性能を持った液晶表示装置となる。
【0015】しかしながら、印加電圧の変動によりディ
スクリネーションラインの発生、消失を繰り返す特性
上、液晶表示装置の電圧−透過率にヒステリシスが存在
しており、これにより表示画像に残像が発生し、またそ
れとともに応答速度も低下するという問題があった。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
のTN型液晶表示装置にはコントラストの低下や階調表
示時の表示の反転現象といった視角依存性の問題があ
り、その改善を企図したY.Tokoらの提案になる液
晶表示装置は残像が生じると言う問題や、従来のTN型
液晶表示装置と比べて応答速度が低下するという問題が
あった。
【0017】本発明は、このような問題を解決するため
に成されたもので、その目的は、上記のような従来技術
に係る液晶表示装置における、コントラストの低下や階
調表示時の表示の反転現象といった視角依存性の問題
や、残像の発生や応答速度の低下の問題を解消して、高
コントラスト、広視角特性、高速応答性、大容量表示性
能を実現した液晶表示装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の液晶表示装置
は、第1の基板と、該第1の基板に対して間隙を有して
対向配置された第2の基板と、前記第1の基板および前
記第2の基板の周囲に配設されて前記第1の基板と前記
第2の基板とを接合する封着材と、前記封着材で周囲を
囲まれた前記第1の基板と前記第2の基板との間隙に封
入・挟持された液晶層とを有する液晶表示装置におい
て、前記第1の基板および前記第2の基板のうち少なく
とも一方の基板に形成された、該基板の主面に対する水
平方向面内での前記液晶層の液晶分子の方位角は規制せ
ず前記該基板の主面に対する前記液晶層の液晶分子の仰
角方向のプレチルト角を制御する配向膜と、前記液晶分
子の捩れ能力によって前記第1の基板と前記第2の基板
との間隙における前記液晶分子の配列の捩れ角が定まる
液晶層であって、常にディスクリネーションラインが発
生している状態で表示動作する液晶層とを具備すること
を特徴としている。
【0019】また、第1の基板と、該第1の基板に対し
て間隙を有して対向配置された第2の基板と、前記第1
の基板および前記第2の基板の周囲に配設されて前記第
1の基板と前記第2の基板とを接合する封着材と、前記
封着材で周囲を囲まれた前記第1の基板と前記第2の基
板との間隙に封入・挟持された液晶層とを有する液晶表
示装置において、前記第1の基板および前記第2の基板
のうち少なくとも一方の基板に形成された、該基板の主
面に対する水平方向面内での前記液晶層の液晶分子の方
位角は規制せず前記該基板の主面に対する前記液晶層の
液晶分子の仰角方向のプレチルト角を制御する配向膜
と、前記液晶分子の捩れ能力によって前記第1の基板と
前記第2の基板との間隙における前記液晶分子の配列の
捩れ角が定まる液晶層と、前記液晶層を常にディスクリ
ネーションラインが発生している状態で駆動して表示を
行なう液晶駆動回路とを具備することを特徴としてい
る。
【0020】また、第1の基板と、該第1の基板に対し
て間隙を有して対向配置された第2の基板と、前記第1
の基板および前記第2の基板の周囲に配設されて前記第
1の基板と前記第2の基板とを接合する封着材と、前記
封着材で周囲を囲まれた前記第1の基板と前記第2の基
板との間隙に封入・挟持された液晶層とを有する液晶表
示装置において、前記液晶分子の捩れ能力によって前記
第1の基板と前記第2の基板との間隙における前記液晶
分子の配列の捩れ角が定まる液晶層と、前記液晶層を常
にディスクリネーションラインが発生している状態で駆
動して表示を行なう液晶駆動回路とを具備することを特
徴としている。
【0021】また、間隙を有して対向配置された一対の
電極どうしの前記間隙に、液晶分子の配列方向が決定さ
れない状態で前記液晶分子の捩れ能力によって捩れ角が
決定される前記液晶分子を用いた液晶層が保持され、該
液晶層による光変調領域が形成されている液晶表示装置
において、前記一対の電極間に前記光変調領域にディス
クリネーションラインが消失せずに保持される範囲内の
電位差を印加して該光変調領域を駆動し表示を行なわせ
る液晶駆動回路を具備することを特徴としている。
【0022】
【作用】上記のY.Tokoらによって提案された液晶
表示装置に電圧を印加した場合、液晶分子は従来のTN
型液晶表示装置と同様に基板法線方向にチルトするが、
そのチルト方向は配向膜表面における液晶分子のダイレ
クタ方位が決まっていないため様々にランダムとなる。
【0023】本発明者らは、このようなランダム配向の
液晶層におけるディスクリネーションラインの発生と消
失との挙動を種々の実験で確認した。電圧印加開始後、
程々の印加電圧では、多数のディスクリネーションライ
ンが発生し、十分な印加電圧の下ではディスクリネーシ
ョンラインは消失する。つまり、液晶表示装置の実駆動
時には印加電圧の変動に対応してディスクリネーション
ラインの発生と消失とを繰り返すこととなり、液晶表示
装置の電圧−透過率に図4に示すようにヒステリシスが
生じることになる。このため、残像が発生するとともに
応答速度の低下を生じる。
【0024】そこで、本発明の液晶表示装置において
は、基板表面での液晶分子の配列方向を制御し得る配向
処理が為されておらずかつ液晶組成物の捩れ能力(カイ
ラル能)と液晶の捩れ角が等しい液晶表示装置を、常に
ディスクリネーションラインが発生している状態で液晶
層を動作させる。
【0025】そのためには、例えばディスクリネーショ
ンラインが消失しない範囲内の液晶印加電圧で液晶層を
駆動する。そのためには、例えば上記のような液晶印加
電圧を出力するような液晶駆動回路を用いればよい。
【0026】このように、ディスクリネーションライン
の発生→消失、消失→発生という状態の転移を避けるこ
とにより、図3に示すように電圧−透過率のヒステリシ
スが液晶層の動作特性に現れないようにすることができ
る。ここで、ディスクリネーションライン自体は表示画
面中では殆ど目立たないので、このディスクリネーショ
ンライン自体の存在に起因した表示品位の低下は実際上
無い。またこのディスクリネーションラインの分だけは
コントラストが低下することは理論上は考えられるが、
表示の実用上には殆ど問題は無い。むしろ、このディス
クリネーションラインが存在している状態を保持するこ
とで液晶層のヒステリシスを解消することによる上記の
ような効果が表示品位の向上に大きく寄与する。その結
果、ランダム配向の液晶層を用いて、高コントラストで
視角特性が良好であり、かつ残像のような表示欠陥が無
く、高速応答性、大容量表示性能を備えた液晶表示装置
を実現することができる。
【0027】なお、本発明の技術は、液晶表示装置にお
ける、TFT方式、TFD(Thin-Film-Diode)方式、単
純マトリクス方式、セグメント方式(スタティック駆
動)、GHモード等の技術と組み合わせて適用可能であ
ることは言うまでもない。
【0028】
【実施例】以下、本発明の液晶表示装置の実施例を、そ
の製造プロセスを追って詳細に説明する。
【0029】(実施例1)図1(a)に示すように、本
発明の液晶表示装置に用いられる液晶表示パネル100
においては、画素電極101と、この画素電極101に
対する電圧印加を制御するスイッチング素子としてTF
D(Thin-Film-Diode)素子102とをガラス基板のよう
な透明基板103の主面上に備えたTFD基板104
上、およびガラス基板のような透明基板105の主面上
に印刷法により塗布形成されたITOからなる対向電極
106を備えた対向基板107上に、配向処理を施さず
とも約2°の僅かなチルト角に液晶分子の姿勢を規制す
る水平配向能が得られる配向膜材料としてAL−3046
((株)日本合成ゴム社製)を 150℃で 1時間焼成し、
その後はラビング配向処理等の配向処理は何も施さない
で、TFD基板104、対向基板107上に各々配向膜
108、109を形成した。
【0030】次に、基板間隙材111として粒径 5.0μ
mのミクロパール(積水ファインケミカル(株)製)
を、前記の対向基板107の対向電極106が形成され
た側のその対向電極106上を含む基板主面上に塗布
し、表示領域周辺つまり透明基板103、105の画面
領域を囲む周辺部に封着材112を配置し、上記のTF
D基板104および対向基板107の両基板を前記配向
膜108、109どうしが対向するように間隙を有して
向き合わせて配置し、 2枚の基板104、107どうし
の間隙いわゆるセルギャップが前記の間隙材111の粒
径とほぼ等しくなるように加圧しながら加熱処理を施
し、前記の封着材112を硬化させて、本発明の液晶表
示装置の空セル状態の液晶表示パネルを作成した。
【0031】そして次にこの空セル状態の液晶表示パネ
ル及び液晶層の形成材料てある液晶組成物を加熱装置付
きの真空チャンバ内に挿入し、液晶組成物の融点以上の
温度まで前記の空セルの液晶表示パネル及び液晶組成物
を加熱し、減圧下にて液晶組成物をセルの注入口に浸積
し、温度を維持したままチャンバ内に常圧にして、液晶
組成物が液体状態のままセル内に充填した後、このセル
を冷却して液晶層113を得た。
【0032】液晶層113は、方位角がランダムな、い
わゆるランダム配向の液晶層である。このようにして本
発明の液晶表示装置の主要が作製される。
【0033】ここで、上記の液晶組成物としては、正の
誘電異方性を示すネマティック型液晶材料であるZLI
−4792(Δn=0.094 、融点=92℃、(株)メルクジャ
パン社製)に、液晶分子の捩れ角が 5.0μmのセルギャ
ップ(つまり液晶層の厚さにほぼ等しい距離の基板間
隙)において90°となるようにカイラル剤としてs−81
1 ((株)メルクジャパン製)を0.41wt%混合したも
のを用いた。前述した液晶組成物の充填工程(液晶注入
工程)は、基板104、107及び液晶組成物を100℃
に加熱して行なった。本実施例における液晶表示装置
は、対角 4インチ、画素ピッチ 180μm、 320× 480ド
ット、駆動方式はPWMの階調表示方式、恒常的に存在
するディスクリネーションの最小本数は 5〜10本/画
面、という仕様で作製した。
【0034】このようにして形成された液晶表示パネル
を図1に示すように直交偏光板201、202間に挿入
し、TFD基板104の背面側にバックライト203を
配置し、液晶表示パネル100に液晶ドライバICのよ
うな液晶駆動回路(図示省略)を接続して、常にディス
クリネーションラインが発生して図3に示すように電圧
−透過率特性におけるヒステリシスが現れない領域内の
印加電圧で駆動した。
【0035】その結果、高コントラストで、色付きも無
く、かつ残像が無く応答速度も高速であることが確認で
きた。
【0036】さらに、このようにして得られた本実施例
における液晶表示装置を、常にディスクリネーションラ
インが発生している領域で階調表示をして駆動させ種々
の方向から観察したところ、どの方向から見ても良好な
コントラスト比であり反転現象も無く、表示画像のざら
つきも無く、かつ視角依存性のほとんど感じられない視
角特性が極めて良好な表示性能を実現しており、多様な
角度から画面を観察することが想定される直視型の液晶
表示装置として実用上優れた特性を備えていることが確
認された。
【0037】(実施例2)第1の実施例における液晶表
示装置を、図2に示すように偏光板301と反射板30
2が背面に貼設された偏光板(各偏光板の偏光軸(吸収
軸)が直交)303との間に挿入し、反射型の構造の液
晶表示装置とした。そしてその他の構造としては第1の
実施例と同様にTFDからなるスイッチング素子等を用
いて図3に示した電圧−透過率特性曲線における、常に
ディスクリネーションラインが発生し電圧−透過率にヒ
ステリシスを持たない領域において駆動されるようにし
た。その結果、第1の実施例と同様に、どの方向から見
ても良好なコントラスト比であり反転現象も無く、表示
画像のざらつきも無く、かつ視角依存性のほとんど感じ
られない視角特性が極めて良好な表示性能を実現してお
り、多様な角度から画面を観察することが想定される直
視型の液晶表示装置として実用上優れた特性を備えてい
ることが確認された。
【0038】なお、上記実施例においては、液晶層に用
いる液晶組成物としていずれもTN型液晶を用いている
が、本発明はこれのみには限定されないことは言うまで
もない。この他にも、例えば捩じれ角が90°以上のST
N型液晶や、液晶相に染料など着色分子を混入してなる
GH(ゲストホスト)型液晶など、液晶層における液晶
分子のセルギャップ間での捩れを制御して表示を行なう
方式の液晶表示装置にも好適であることは言うまでもな
い。
【0039】また、上記実施例においては液晶表示パネ
ルとして、TFDを備えたアクティブマトリックス型液
晶表示素子を用いた場合について述べたが、本発明の適
用はこれのみには限定されず、この他にも例えばスイッ
チング素子としてTFTを用いた液晶表示パネルや、単
純マトリックス型液晶表示パネルを用いた液晶表示装置
に適用することも可能であることは言うまでもない。
【0040】
【発明の効果】以上、詳細な説明で明示したように、本
発明によれば、コントラストの低下や階調表示時の表示
の反転現象といった視角依存性の問題や、残像の発生や
応答速度の低下の問題を解消して、高コントラスト、広
視角特性、高速応答性、大容量表示性能を実現した液晶
表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の液晶表示装置の概要構
造を示す図である。
【図2】本発明の実施例2を示すための概要構造を示す
図である。
【図3】本発明の液晶表示装置の電圧−透過率特性を示
す図である。
【図4】ディスクリネーションラインの発生、消失を伴
う従来の液晶表示装置の電圧−透過率特性を示す図であ
る。
【符号の説明】
100………液晶表示パネル 101………画素電極 102………TFD素子 103………透明基板 104………TFD基板 105………透明基板 106………対向電極 107………対向基板 108、109……配向膜 111………基板間隙材 112………封着材 113………液晶層 201、202……直交偏光板 203………バックライト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三宅 和志 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 平田 純子 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 石川 正仁 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 鎌上 信一 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 羽藤 仁 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 森田 廣 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の基板と、該第1の基板に対して間
    隙を有して対向配置された第2の基板と、前記第1の基
    板および前記第2の基板の周囲に配設されて前記第1の
    基板と前記第2の基板とを接合する封着材と、前記封着
    材で周囲を囲まれた前記第1の基板と前記第2の基板と
    の間隙に封入・挟持された液晶層とを有する液晶表示装
    置において、 前記第1の基板および前記第2の基板のうち少なくとも
    一方の基板に形成された、該基板の主面に対する水平方
    向面内での前記液晶層の液晶分子の方位角は規制せず前
    記該基板の主面に対する前記液晶層の液晶分子の仰角方
    向のプレチルト角を制御する配向膜と、 前記液晶分子の捩れ能力によって前記第1の基板と前記
    第2の基板との間隙における前記液晶分子の配列の捩れ
    角が定まる液晶層であって、常にディスクリネーション
    ラインが発生している状態で表示動作する液晶層とを具
    備することを特徴とする液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 第1の基板と、該第1の基板に対して間
    隙を有して対向配置された第2の基板と、前記第1の基
    板および前記第2の基板の周囲に配設されて前記第1の
    基板と前記第2の基板とを接合する封着材と、前記封着
    材で周囲を囲まれた前記第1の基板と前記第2の基板と
    の間隙に封入・挟持された液晶層とを有する液晶表示装
    置において、 前記第1の基板および前記第2の基板のうち少なくとも
    一方の基板に形成された、該基板の主面に対する水平方
    向面内での前記液晶層の液晶分子の方位角は規制せず前
    記該基板の主面に対する前記液晶層の液晶分子の仰角方
    向のプレチルト角を制御する配向膜と、 前記液晶分子の捩れ能力によって前記第1の基板と前記
    第2の基板との間隙における前記液晶分子の配列の捩れ
    角が定まる液晶層と、 前記液晶層を常にディスクリネーションラインが発生し
    ている状態で駆動して表示を行なわせる液晶駆動回路と
    を具備することを特徴とする液晶表示装置。
  3. 【請求項3】 第1の基板と、該第1の基板に対して間
    隙を有して対向配置された第2の基板と、前記第1の基
    板および前記第2の基板の周囲に配設されて前記第1の
    基板と前記第2の基板とを接合する封着材と、前記封着
    材で周囲を囲まれた前記第1の基板と前記第2の基板と
    の間隙に封入・挟持された液晶層とを有する液晶表示装
    置において、 前記液晶分子の捩れ能力によって前記第1の基板と前記
    第2の基板との間隙における前記液晶分子の配列の捩れ
    角が定まる液晶層と、 前記液晶層を常にディスクリネーションラインが発生し
    ている状態で駆動して表示を行なわせる液晶駆動回路と
    を具備することを特徴とする液晶表示装置。
  4. 【請求項4】 間隙を有して対向配置された一対の電極
    どうしの前記間隙に、液晶分子の配列方向が決定されな
    い状態で前記液晶分子の捩れ能力によって捩れ角が決定
    される前記液晶分子を用いた液晶層が保持され、該液晶
    層による光変調領域が形成されている液晶表示装置にお
    いて、 前記一対の電極間に前記光変調領域にディスクリネーシ
    ョンラインが消失せずに保持される範囲内の電位差を印
    加して該光変調領域を駆動し表示を行なわせる液晶駆動
    回路を具備することを特徴とする液晶表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100435185C (zh) * 2003-01-29 2008-11-19 中颖电子(上海)有限公司 显示器的驱动方法

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