JPH0894850A

JPH0894850A - バックライト装置及び液晶表示装置

Info

Publication number: JPH0894850A
Application number: JP6252985A
Authority: JP
Inventors: Toshiyuki Kanda; 俊之神田; Yoshihiro Onitsuka; 義浩鬼束
Original assignee: Canon Inc
Current assignee: Canon Inc
Priority date: 1994-09-20
Filing date: 1994-09-20
Publication date: 1996-04-12

Abstract

(57)【要約】【目的】大型でも高輝度で視野角特性の良いバックラ
イト装置を提供する。【構成】導光板４の発光面側に、透明部材３ａの両面
３ｂにマット状処理を施して成る透過拡散板３を配置
し、プリズムシート６を通して発光した光を透過させる
とともに拡散させるようにする。この構成によれば、プ
リズムシート６を通して発光する全体の光を、透過拡散
板３の拡散作用によって正面側に向け、ある一定の視野
角での輝度の落ち込みをなくすことができる。また、こ
のバックライト装置１０を備えた液晶表示装置では、透
過拡散板３が存在するため、プリズムシート６のプリズ
ムのピッチが拡散されて見えなくなるとともに、液晶表
示パネル５とプリズムシート６との間でモアレが発生す
ることもない。さらに、光源交換時などに液晶表示パネ
ル５にキズ・汚れ・ホコリなどが付きにくくなる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、導光板の周囲に光源を
配置して、その光源からの光を導光板に入射させて発光
させるようにしたバックライト装置、特に導光板の発光
面にプリズムシートを配置したバックライト装置、およ
びそのバックライト装置を備えた液晶表示装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】周知のごとく、液晶表示装置の液晶表示
パネルは、それ自体に発光機能を持たないため、見易さ
の点からバックライト装置を用いて照明する必要があ
る。

【０００３】このバックライト装置としては、表示板全
域の輝度が均一なこと、また液晶表示装置全体を薄く形
成し得ること、また、光源自体の熱が直接液晶表示パネ
ルの駆動に影響しないことが望まれる。そのような条件
を満たすバックライト装置として、従来より、導光板を
用いたエッジ方式のバックライト装置がある。

【０００４】図４は、従来のエッジ方式のバックライト
装置を備えた液晶表示装置の断面概略図である。

【０００５】図のようにこのバックライト装置１０’で
は、線状の光源１より出射される光を、透明なアクリル
などの導光板４に、反射板８を用いて効率よく入射さ
せ、導光板４の下面に設けた反射板２、および光源１よ
り遠い部分を密にした拡散反射パターン部９により、上
面から均一に発光させるようにしている。さらに、導光
板４の発光面（上面）にプリズムシート６を配置して、
その導光板４の発光面から発光する光を、その発光面の
法線方向、つまり液晶表示パネル５の方向へ効率よく導
くようにしている。上記各部品は、上面を開口した外装
ケース７に収められている。

【０００６】上記構成により、導光板４の発光面に拡散
シート類を配置するランダム方式のバックライト装置と
比較して、正面方向の輝度を４〜５割程度向上させるこ
とができる。換言すれば、より少ない光で、液晶表示パ
ネル５を明るく照射することが可能となる。そしてその
結果、消費電力と発熱量との小さい、また大型でも、高
輝度で薄型なバックライト装置、およびそれを備えた液
晶表示装置を構成することが可能となる。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来のバ
ックライト装置１０’では、図２の輝度視野角特性図に
示したＢ曲線のように、正面輝度を上げることは可能で
あるが、視野角±４５度付近で輝度が急激に落ち込むた
め、例えば１５インチ以上の大型・高精彩の液晶表示装
置に対しては、表示品位・視野角の点で問題がある。

【０００８】また、導光板４の発光面に配置したプリズ
ムシート６のプリズムのパターンと、液晶表示パネル５
のパターン（横線１ドットＯＮ−ＯＦＦライン表示）と
の間でモアレが生じてしまうという問題もある。

【０００９】そこでプリズムシート６と液晶表示パネル
５との間に、拡散材を有する拡散シートなどを配置する
ことも考えられるが、そうすると、プリズムシート６の
プリズムを見えなくすることや、モアレの発生を防止す
ることはできるものの、正面輝度を下げてしまうばかり
か、大型バックライト装置においては、その拡散シート
の固定方法などに問題が生じる。さらに、光源交換時な
どに、液晶表示パネルに直接キズを付けたり、ホコリ・
汚れなどを付着させないようにする保護対策が難しい。

【００１０】本発明は、上述のような問題を解決するた
めになされたもので、大型でも高輝度で視野角特性が良
く、また液晶表示装置に適用した場合には、液晶表示パ
ネルとプリズムシートとの間のモアレ発生も防止でき、
光源交換時などにも液晶表示パネルへのキズや汚れを防
止できるエッジ方式のバックライト装置、およびそれを
備えた液晶表示装置を提供することを目的とする。

【００１１】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係るバックライト装置では、導光板の発光
面側に、透明部材の両面にマット状処理を施して成り、
プリズムシートを通して発光した光を透過させるととも
に拡散させる透過拡散板を配置した。

【００１２】また、本発明に係る液晶表示装置では、液
晶表示パネルと、上記構成のバックライト装置と、を設
け、そのバックライト装置からの光により液晶表示パネ
ルを照射するように構成した。

【００１３】

【作用】上記構成のバックライト装置によれば、透過拡
散板を配置したことにより、プリズムシートを通して発
光する全体の光を、透過拡散板の拡散作用によって正面
側に向け、従来例のようなある一定の視野角での輝度の
落ち込みをなくすことができる。

【００１４】また、上記構成の液晶表示装置では、透過
拡散板が存在するため、液晶表示パネルとプリズムシー
トとの間でモアレが発生することもなく、その上、光源
交換時などに液晶表示パネルにキズ・汚れ・ホコリなど
が付きにくくなる。

【００１５】

【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明
する。

【００１６】図１は、本発明に係るバックライト装置を
備えた液晶表示装置の断面概略図である。なお、図１に
おいて、図４に示した従来例と相違ない構成要素につい
ては、同一の符号を付して説明を省略する。

【００１７】図のように、本発明に係るバックライト装
置１０では、導光板４の発光面（上面）側の液晶表示パ
ネル５との間に、透過拡散板３が配置されている。その
他の構成については、従来例と同様である。そして本発
明に係る液晶表示装置では、このバックライト装置１０
の透過拡散板３を透過し拡散した光により、液晶表示パ
ネル５が照射されるように構成されている。

【００１８】上記透過拡散板３は、アクリル・ポリカー
ボネートなどの透明なプラスチックあるいはガラスとい
った透明部材３ａの両面３ｂをマット状処理して成るも
ので、導光板４からプリズムシート６を通して発光する
光を透過させるとともに拡散させる。

【００１９】上記透過拡散板３を配置したバックライト
装置１０の輝度視野角特性について、図２の特性図を用
い、従来例の場合と比較して説明する。

【００２０】なお、このバックライト装置１０の輝度視
野角特性は、図３の説明図に示すように、視野角（θ）
を発光面の正面（０度）から±６０度まで変えたとき
の、発光面の輝度（ｃｄ／ｍ² ）を、色彩輝度計（ＴＯ
ＰＣＯＮＢＭ−７）により測定したものである。

【００２１】まず、従来のバックライト装置（頂角約９
０度のプリズムシート６を使用）では、図２中のＢ曲線
のように、正面輝度は、発光面側に拡散材を含む拡散シ
ート類を配置した場合の特性（図中破線）より５割程度
高くなるものの、視野角±４５度付近において輝度が急
激に落ち込み、またそれより大きな視野角になると、輝
度は再び上昇する。

【００２２】このような従来のバックライト装置の特性
は、広視野角を備えなければならない大型表示パネル類
においては致命的な欠点となる。即ち、表示パネルを斜
め方向から見る場合、暗くて見えなくなるポイントがで
きてしまう。また、このような特性では、輝度の急激な
変化のみならず、プリズムシート６のプリズムの斜面方
向と一致する視野角方向で、その斜面の反射による色付
きが生じてしまう。

【００２３】これに対し、透過拡散板３を配置した本発
明に係るバックライト装置１０では、図２中のＡ曲線の
ように、プリズムシート６によって高めた正面輝度の減
衰も少なく、しかもプリズムシート６を通して発光する
全体の光が、透過拡散板３の拡散作用によって、視野角
６０度以内の正面側に向けられ、従来例のような視野角
±４５度付近での輝度の落ち込みもなくなる。

【００２４】即ち、透過拡散板３を配置したことによ
り、大型でも、高輝度で視野角特性の良いバックライト
装置を構成することが可能となる。

【００２５】また、透過拡散板３が存在するため、プリ
ズムシート６のプリズムのピッチが拡散されて見えなく
なるとともに、液晶表示パネル５とプリズムシート６と
の間でモアレが発生することもない。さらに、透過拡散
板３を液晶表示パネル５に直接貼り付けるか、もしくは
他の部材を介して固定するようにすれば、光源交換時な
どにパネル５にキズ・汚れ・ホコリなどが付きにくくな
るとともに、光源１の交換、あるいはバックライト装置
１０の発光部分の交換が容易となる。

【００２６】ところで、上記透過拡散板３のエッジライ
トからの透過光の光量を、マット状処理を施さない光沢
面のままの透明部材を配置した場合と比べたところ、約
５％多いことがわかった。これは、マット状処理を施さ
ない透明部材では、その光沢面（下面）により、導光板
４からの光の一部が反射してしまい、それだけ透過光の
光量が減少するためである。

【００２７】また、実験の結果、上記透過拡散板３のマ
ット状処理はなるべく細かくし、厚さは１．０ｍｍ以上
とすることで、より良い視野角特性が得られることがわ
かった。

【００２８】

【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るバッ
クライト装置によれば、透過拡散板を配置したことによ
り、プリズムシートを通して発光する全体の光を、透過
拡散板の拡散作用によって正面側に向け、従来例のよう
なある一定の視野角での輝度の落ち込みをなくすことが
できる。即ち、大型でも高輝度で視野角特性の良いバッ
クライト装置が実現されることになる。

【００２９】また、本発明に係るバックライト装置を備
えた液晶表示装置では、透過拡散板が存在するため、プ
リズムシートのプリズムのピッチが拡散されて見えなく
なるとともに、液晶表示パネルとプリズムシートとの間
でモアレが発生することもない。即ち、表示品位の高い
液晶表示装置が実現されることになる。さらに、光源交
換時などに液晶表示パネルにキズ・汚れ・ホコリなどが
付きにくくなるという効果もある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るバックライト装置を備えた液晶表
示装置の断面概略図である。

【図２】実施例および従来例におけるバックライト装置
の輝度視野角特性図である。

【図３】輝度視野角特性の測定方法の説明図である。

【図４】従来のバックライト装置を備えた液晶表示装置
の断面概略図である。

【符号の説明】

１光源３透過拡散板３ａ透明部材３ｂ両面４導光板５液晶表示パネル６プリズムシート１０バックライト装置

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】導光板の周囲に光源を配置し、その光源
からの光を前記導光板に入射させて発光させるととも
に、前記導光板の発光面にプリズムシートを配置して、
前記導光板の発光面から発光する光を、その発光面の法
線方向へ導くように構成したバックライト装置におい
て、前記導光板の発光面側に、透明部材の両面にマット状処
理を施して成り、前記プリズムシートを通して発光した
光を透過させるとともに拡散させる透過拡散板を配置し
たことを特徴とするバックライト装置。
【請求項２】前記透過拡散板の厚さを１．０ｍｍ以上
としたことを特徴とする請求項１記載のバックライト装
置。
【請求項３】液晶表示パネルと、請求項１または２の
いずれか１項に記載のバックライト装置と、を設け、該
バックライト装置からの光により前記液晶表示パネルを
照射するように構成した液晶表示装置。