JPH089467Y2 - 倒立型油圧緩衝器 - Google Patents
倒立型油圧緩衝器Info
- Publication number
- JPH089467Y2 JPH089467Y2 JP7412090U JP7412090U JPH089467Y2 JP H089467 Y2 JPH089467 Y2 JP H089467Y2 JP 7412090 U JP7412090 U JP 7412090U JP 7412090 U JP7412090 U JP 7412090U JP H089467 Y2 JPH089467 Y2 JP H089467Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cylinder
- inner tube
- large diameter
- oil chamber
- diameter portion
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Axle Suspensions And Sidecars For Cycles (AREA)
- Fluid-Damping Devices (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 A.考案の目的 (1)産業上の利用分野 本考案は、上端が閉塞されたアウターチューブと;下
端が閉塞されるとともに該アウターチューブ内に下方か
ら摺動自在に嵌合されるインナーチューブと;インナー
チューブ内に同軸に配置されながらインナーチューブの
閉塞端に固着されるシリンダと;該シリンダ内に摺動自
在に嵌合されるとともにアウターチューブの閉塞端に連
結されるピストンと;前記シリンダを囲繞しながらアウ
ターチューブおよびインナーチューブ間に介設される緩
衝用コイルばねと;主として収縮作動時に減衰力を発揮
すべくシリンダ内の下部に設けられ、シリンダ内の下部
を上下に区画してインナーチューブの下端に固定される
円盤状の弁座部材と、弁座部材に設けられる下降通路の
油圧が前記弁座部材よりも下方の部分の油圧よりも一定
値以上大であるときに開弁作動すべく下降通路を閉塞す
る弁とを備える減衰機構と;を含む倒立型油圧緩衝器に
関する。
端が閉塞されるとともに該アウターチューブ内に下方か
ら摺動自在に嵌合されるインナーチューブと;インナー
チューブ内に同軸に配置されながらインナーチューブの
閉塞端に固着されるシリンダと;該シリンダ内に摺動自
在に嵌合されるとともにアウターチューブの閉塞端に連
結されるピストンと;前記シリンダを囲繞しながらアウ
ターチューブおよびインナーチューブ間に介設される緩
衝用コイルばねと;主として収縮作動時に減衰力を発揮
すべくシリンダ内の下部に設けられ、シリンダ内の下部
を上下に区画してインナーチューブの下端に固定される
円盤状の弁座部材と、弁座部材に設けられる下降通路の
油圧が前記弁座部材よりも下方の部分の油圧よりも一定
値以上大であるときに開弁作動すべく下降通路を閉塞す
る弁とを備える減衰機構と;を含む倒立型油圧緩衝器に
関する。
(2)従来の技術 従来、かかる倒立型油圧緩衝器は、たとえば実開昭62
-3390号公報および実開昭64-14495号公報等により既に
知られている。
-3390号公報および実開昭64-14495号公報等により既に
知られている。
(3)考案が解決しようとする課題 上記従来の倒立型油圧緩衝器では、緩衝用コイルばね
の下端はインナーチューブの下端で受けられており、シ
リンダの外径は、緩衝用コイルばねの伸縮作動に支障を
来すことがないように、該緩衝用コイルばねとの間に一
定の間隔をあけて軸線方向全長にわたって一定に設定さ
れている。而して、シリンダ内の下部に配設されている
減衰機構の減衰力設定自由度を増大させたいと言う要望
があり、その要望に応えるためには、該減衰機構の構成
要素たる弁座部材および弁の直径を比較的大きく設定す
る必要があり、そのためには該減衰機構の配設部分でシ
リンダの外径を大きくする必要がある。しかるに、上述
のように、シリンダの周囲に緩衝用コイルばねが配置さ
れているためにシリンダの外径を大きくすることが困難
であった。
の下端はインナーチューブの下端で受けられており、シ
リンダの外径は、緩衝用コイルばねの伸縮作動に支障を
来すことがないように、該緩衝用コイルばねとの間に一
定の間隔をあけて軸線方向全長にわたって一定に設定さ
れている。而して、シリンダ内の下部に配設されている
減衰機構の減衰力設定自由度を増大させたいと言う要望
があり、その要望に応えるためには、該減衰機構の構成
要素たる弁座部材および弁の直径を比較的大きく設定す
る必要があり、そのためには該減衰機構の配設部分でシ
リンダの外径を大きくする必要がある。しかるに、上述
のように、シリンダの周囲に緩衝用コイルばねが配置さ
れているためにシリンダの外径を大きくすることが困難
であった。
本考案は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、
主として収縮時に減衰力を発揮する減衰機構の減衰力設
定自由度を増大すべく該減衰機構の配設位置に対応する
部分でシリンダの外径を大きくし得るようにした倒立型
油圧緩衝器を提供することを目的とする。
主として収縮時に減衰力を発揮する減衰機構の減衰力設
定自由度を増大すべく該減衰機構の配設位置に対応する
部分でシリンダの外径を大きくし得るようにした倒立型
油圧緩衝器を提供することを目的とする。
B.考案の構成 (1)課題を解決するための手段 本考案によれば、シリンダの下部には大径部が設けら
れ、減衰機構は該大径部に対応する部分に配設され、前
記大径部を囲繞する円筒状に形成されるスペーサが、そ
の上端を前記大径部の上端よりも上方に配置してインナ
ーチューブの下端で支承され、緩衝用コイルばねの下端
がスペーサの上端で受けられる。
れ、減衰機構は該大径部に対応する部分に配設され、前
記大径部を囲繞する円筒状に形成されるスペーサが、そ
の上端を前記大径部の上端よりも上方に配置してインナ
ーチューブの下端で支承され、緩衝用コイルばねの下端
がスペーサの上端で受けられる。
(2)作用 上記構成によれば、シリンダにおける大径部の周囲に
は、大径部の上端よりも上方に上端を配置したスペーサ
が配設されており、該スペーサで緩衝用コイルばねの下
端を受けるようにしているので、シリンダに大径部を設
けても緩衝用コイルばねの伸縮作動に支障を来すことは
なく、減衰機構を大径部に対応する位置に配設して減衰
力設定自由度の増大を図ることができる。
は、大径部の上端よりも上方に上端を配置したスペーサ
が配設されており、該スペーサで緩衝用コイルばねの下
端を受けるようにしているので、シリンダに大径部を設
けても緩衝用コイルばねの伸縮作動に支障を来すことは
なく、減衰機構を大径部に対応する位置に配設して減衰
力設定自由度の増大を図ることができる。
(3)実施例 以下、図面により本考案の一実施例について説明す
る。
る。
図面は自動二輪車のフロントフォークに用いられる倒
立型油圧緩衝器の伸長時の縦断面図であり、この倒立型
油圧緩衝器は、アウターチューブ4と、該アウターチュ
ーブ4内に下方から摺動自在に嵌合されるインナーチュ
ーブ5とを備える。しかもアウターチューブ4の上端は
ボルト6で油密的に閉塞される。またインナーチューブ
5の下端には閉塞部材7が嵌合されており、インナーチ
ューブ5内に同軸に配置されるシリンダ8の下端が閉塞
部材7に嵌合される。而してロアブラケット9に、前記
閉塞部材7を嵌合した状態のインナーチューブ5の下端
が圧入または螺着され、ロアブラケット9およびシリン
ダ8の下端に下部シリンダボルト10が螺着され、これに
よりインナーチューブ5およびシリンダ8の下端が油密
的に閉塞されるとともに、シリンダ8の下端がインナー
チューブ5に固着されることになる。
立型油圧緩衝器の伸長時の縦断面図であり、この倒立型
油圧緩衝器は、アウターチューブ4と、該アウターチュ
ーブ4内に下方から摺動自在に嵌合されるインナーチュ
ーブ5とを備える。しかもアウターチューブ4の上端は
ボルト6で油密的に閉塞される。またインナーチューブ
5の下端には閉塞部材7が嵌合されており、インナーチ
ューブ5内に同軸に配置されるシリンダ8の下端が閉塞
部材7に嵌合される。而してロアブラケット9に、前記
閉塞部材7を嵌合した状態のインナーチューブ5の下端
が圧入または螺着され、ロアブラケット9およびシリン
ダ8の下端に下部シリンダボルト10が螺着され、これに
よりインナーチューブ5およびシリンダ8の下端が油密
的に閉塞されるとともに、シリンダ8の下端がインナー
チューブ5に固着されることになる。
アウターチューブ4の下端部には、上方から順にガイ
ドブッシュ11、オイルシール12およびダストシール13が
インナーチューブ5の外面に摺接すべく固定されてお
り、インナーチューブ5の上端部にはアウターチューブ
4の内面に摺接するスライドブッシュ14が嵌着される。
相互に嵌合されたアウターチューブ4およびインナーチ
ューブ5で密閉空間が形成されることになり、この密閉
空間は、インナーチューブ5内に同軸に配置されるシリ
ンダ8により、該シリンダ8の外側の外側油室15と、シ
リンダ8内の内側油室16とに区画される。而して外側油
室15を前記ガイドブッシュ11およびスライドブッシュ14
間のインナーチューブ5で内、外に遮断することを避け
るために、最大伸長時にガイドブッシュ11よりも上方位
置にある部分でインナーチューブ5には複数の流通孔17
が穿設される。
ドブッシュ11、オイルシール12およびダストシール13が
インナーチューブ5の外面に摺接すべく固定されてお
り、インナーチューブ5の上端部にはアウターチューブ
4の内面に摺接するスライドブッシュ14が嵌着される。
相互に嵌合されたアウターチューブ4およびインナーチ
ューブ5で密閉空間が形成されることになり、この密閉
空間は、インナーチューブ5内に同軸に配置されるシリ
ンダ8により、該シリンダ8の外側の外側油室15と、シ
リンダ8内の内側油室16とに区画される。而して外側油
室15を前記ガイドブッシュ11およびスライドブッシュ14
間のインナーチューブ5で内、外に遮断することを避け
るために、最大伸長時にガイドブッシュ11よりも上方位
置にある部分でインナーチューブ5には複数の流通孔17
が穿設される。
シリンダ8の上端部は上部シリンダボルト18で閉塞さ
れており、この上部シリンダボルト18を移動自在に貫通
するピストンロッド19の上端がボルト6に螺着される。
上部シリンダボルト18と、シリンダ8の上端寄り内面に
嵌着されている止め輪20との間には受け部材21が挟持さ
れており、この受け部材21と前記上部シリンダボルト18
との間には、上部シリンダボルト18との間にOリング22
を介在させたブッシュ23が保持される。しかも該ブッシ
ュ23の内面には、ピストンロッド19の外面に摺接すべ
く、銅の溶着等による摺動部23aが形成される。
れており、この上部シリンダボルト18を移動自在に貫通
するピストンロッド19の上端がボルト6に螺着される。
上部シリンダボルト18と、シリンダ8の上端寄り内面に
嵌着されている止め輪20との間には受け部材21が挟持さ
れており、この受け部材21と前記上部シリンダボルト18
との間には、上部シリンダボルト18との間にOリング22
を介在させたブッシュ23が保持される。しかも該ブッシ
ュ23の内面には、ピストンロッド19の外面に摺接すべ
く、銅の溶着等による摺動部23aが形成される。
ブッシュ23およびOリング22により外側油室15との間
のシールを果たしながらシリンダ8内に突入されるピス
トンロッド19の下端には、ウェアリング24を介してシリ
ンダ8内に摺動可能に嵌合されるピストン25が固着さ
れ、該ピストン25によりシリンダ8内の内側油室16が上
部油室16aと下部油室16bとに区画される。すなわちピス
トンロッド19の下端には取付軸26が固着されており、該
取付軸26に嵌挿されたピストン25が、取付軸26の中間部
に係止されるリテーナ27と、該取付軸26の下端に螺着さ
れるナット28との間に挟持される。前記取付軸26には、
上部油室16aおよび下部油室16b間を連通する通路29が穿
設される。
のシールを果たしながらシリンダ8内に突入されるピス
トンロッド19の下端には、ウェアリング24を介してシリ
ンダ8内に摺動可能に嵌合されるピストン25が固着さ
れ、該ピストン25によりシリンダ8内の内側油室16が上
部油室16aと下部油室16bとに区画される。すなわちピス
トンロッド19の下端には取付軸26が固着されており、該
取付軸26に嵌挿されたピストン25が、取付軸26の中間部
に係止されるリテーナ27と、該取付軸26の下端に螺着さ
れるナット28との間に挟持される。前記取付軸26には、
上部油室16aおよび下部油室16b間を連通する通路29が穿
設される。
またピストン25には、主として伸長作動時に上部油室
16aおよび下部油室16b間の油流を制御して減衰力を発揮
する第1の減衰機構R1が設けられる。この減衰機構R
1は、軸方向に並列してピストン25に穿設される下降通
路30および上昇通路31と、上昇通路31の油圧が上部油室
16aの油圧よりも一定値以上大であるときに開弁作動す
べく上昇通路31の上端を閉塞するが下降通路30の上端は
常時開口させる可撓性薄板円盤状のチェック弁33と、下
降通路30の油圧が下部油室16bの油圧よりも一定値以上
大であるときに開弁作動すべく下降通路30の下端を閉塞
するが上昇通路31の下端は常時開口させる弁34とを備え
る。
16aおよび下部油室16b間の油流を制御して減衰力を発揮
する第1の減衰機構R1が設けられる。この減衰機構R
1は、軸方向に並列してピストン25に穿設される下降通
路30および上昇通路31と、上昇通路31の油圧が上部油室
16aの油圧よりも一定値以上大であるときに開弁作動す
べく上昇通路31の上端を閉塞するが下降通路30の上端は
常時開口させる可撓性薄板円盤状のチェック弁33と、下
降通路30の油圧が下部油室16bの油圧よりも一定値以上
大であるときに開弁作動すべく下降通路30の下端を閉塞
するが上昇通路31の下端は常時開口させる弁34とを備え
る。
チェック弁33の中心部は、リテーナ27との間に介装し
たばね32によりピストン25の上面に向けて押付けられ
る。また弁34は、複数枚の可撓性薄板円盤を重合して成
るものであり、この弁34の中心部は、ピストン25の下面
とナット28との間に挟持される。而してチェック弁33
は、ピストン25の下降時すなわち収縮作動時に下部油室
16bから上部油室16aの作動油の自由な流れを許容するも
のであるが、弁34は、ピストン25の上昇時すなわち伸長
作動時に上部油室16aから下部油室16bへの作動油の自由
な流れを抑制する。
たばね32によりピストン25の上面に向けて押付けられ
る。また弁34は、複数枚の可撓性薄板円盤を重合して成
るものであり、この弁34の中心部は、ピストン25の下面
とナット28との間に挟持される。而してチェック弁33
は、ピストン25の下降時すなわち収縮作動時に下部油室
16bから上部油室16aの作動油の自由な流れを許容するも
のであるが、弁34は、ピストン25の上昇時すなわち伸長
作動時に上部油室16aから下部油室16bへの作動油の自由
な流れを抑制する。
取付軸26の中間部には、半径方向外方に張出す鍔26a
が一体に設けられており、この鍔26aと受け部材21との
間には、ピストンロッド19を囲繞するコイル状のリバウ
ンドスプリング35が縮設される。而してこのリバウンド
スプリング35は、油圧緩衝器が伸長作動する際の衝撃を
緩和するためのものであり、油圧緩衝器の収縮時に鍔26
aが受け部材21から離反した際に該リバウンドスプリン
グ35の下端を受けるための止め輪36がシリンダ8の上端
寄り内面に嵌着される。
が一体に設けられており、この鍔26aと受け部材21との
間には、ピストンロッド19を囲繞するコイル状のリバウ
ンドスプリング35が縮設される。而してこのリバウンド
スプリング35は、油圧緩衝器が伸長作動する際の衝撃を
緩和するためのものであり、油圧緩衝器の収縮時に鍔26
aが受け部材21から離反した際に該リバウンドスプリン
グ35の下端を受けるための止め輪36がシリンダ8の上端
寄り内面に嵌着される。
ピストンロッド19の上端部にはボルト6の中央部下面
に当接するナット37が螺合されており、このナット37に
より上端を受けられるようにして、ピストンロッド19お
よびシリンダ8を同軸に囲繞するスプリングカラー38が
配置される。一方、シリンダ8の下部を同軸に囲繞する
スペーサ39の下端がインナーチューブ5の閉塞端すなわ
ち閉塞部材7で受けられており、スプリングカラー38の
下端とスペーサ39の上端との間にシリンダ8を囲繞する
コイル状の緩衝用コイルばね40が縮設される。
に当接するナット37が螺合されており、このナット37に
より上端を受けられるようにして、ピストンロッド19お
よびシリンダ8を同軸に囲繞するスプリングカラー38が
配置される。一方、シリンダ8の下部を同軸に囲繞する
スペーサ39の下端がインナーチューブ5の閉塞端すなわ
ち閉塞部材7で受けられており、スプリングカラー38の
下端とスペーサ39の上端との間にシリンダ8を囲繞する
コイル状の緩衝用コイルばね40が縮設される。
前記スプリングカラー38は、上端がナット37すなわち
アウターチューブ4の閉塞端で受けられる小径円筒部38
aと、下方に向かうにつれて大径となるテーパ状に形成
されながら前記小径円筒部38aの下端に同軸に連設され
る円錐部38bと、該円錐部38bの下端に同軸に連設される
大径円筒部38cとから成るものであり、大径円筒部38cの
下端に嵌合された円筒状の受け部材41に緩衝用コイルば
ね40の上端が受けられる。しかも該受け部材41の外面に
はインナーチューブ5の内面に摺接するブッシュ42が嵌
着される。
アウターチューブ4の閉塞端で受けられる小径円筒部38
aと、下方に向かうにつれて大径となるテーパ状に形成
されながら前記小径円筒部38aの下端に同軸に連設され
る円錐部38bと、該円錐部38bの下端に同軸に連設される
大径円筒部38cとから成るものであり、大径円筒部38cの
下端に嵌合された円筒状の受け部材41に緩衝用コイルば
ね40の上端が受けられる。しかも該受け部材41の外面に
はインナーチューブ5の内面に摺接するブッシュ42が嵌
着される。
シリンダ8の中間部外周には、上下両端外面をテーパ
状として基本的に円筒状に形成されるロック部材43が嵌
挿され、該ロック部材43は、シリンダ8の外面に嵌着さ
れた止め輪44,45によりシリンダ8に固定される。該ロ
ック部材43の外径は、前記受け部材41の内径よりもわず
かに小さく設定されるものであり、収縮作動時にロック
部材43が受け部材41に嵌合し、ロック部材43よりも下方
におけるシリンダ8の周囲にロック室を形成することに
なる。而して受け部材41およびロック部材43間の間隙で
上方に流通する作動油の流通を規制することによりオイ
ルロックが効くことになる。
状として基本的に円筒状に形成されるロック部材43が嵌
挿され、該ロック部材43は、シリンダ8の外面に嵌着さ
れた止め輪44,45によりシリンダ8に固定される。該ロ
ック部材43の外径は、前記受け部材41の内径よりもわず
かに小さく設定されるものであり、収縮作動時にロック
部材43が受け部材41に嵌合し、ロック部材43よりも下方
におけるシリンダ8の周囲にロック室を形成することに
なる。而して受け部材41およびロック部材43間の間隙で
上方に流通する作動油の流通を規制することによりオイ
ルロックが効くことになる。
スペーサ39は、その内径D1が緩衝用コイルばね40の内
径D2よりも大きくなるようにして基本的に円筒状に形成
されるものであり、下端から半径方向内方に張り出した
鍔部39aと、上端から半径方向内方に張出した鍔部39bと
を有する。而して鍔部39aが閉塞部材7で受けられ、緩
衝用コイルばね40の下端が鍔部39bで受けられることに
なる。
径D2よりも大きくなるようにして基本的に円筒状に形成
されるものであり、下端から半径方向内方に張り出した
鍔部39aと、上端から半径方向内方に張出した鍔部39bと
を有する。而して鍔部39aが閉塞部材7で受けられ、緩
衝用コイルばね40の下端が鍔部39bで受けられることに
なる。
またスペーサ39に対応する部分で、シリンダ8の下部
には下方に向かうにつれて大径となるテーパ部8aを介し
て大径部8bが設けられており、この大径部8bがインナー
チューブ5に固着されることになる。しかもスペーサ39
の軸方向長さは、該スペーサ39の下端の鍔部39aが閉塞
部材7で受けられたときに上端の鍔部39bがシリンダ8
における大径部8bの上端よりも上方に位置するように設
定されるものであり、緩衝用コイルばね40の下端は、大
径部8bよりも上方位置でスペーサ39の上端の鍔部39bに
当接、支持されることになる。
には下方に向かうにつれて大径となるテーパ部8aを介し
て大径部8bが設けられており、この大径部8bがインナー
チューブ5に固着されることになる。しかもスペーサ39
の軸方向長さは、該スペーサ39の下端の鍔部39aが閉塞
部材7で受けられたときに上端の鍔部39bがシリンダ8
における大径部8bの上端よりも上方に位置するように設
定されるものであり、緩衝用コイルばね40の下端は、大
径部8bよりも上方位置でスペーサ39の上端の鍔部39bに
当接、支持されることになる。
シリンダ8内の下部で前記大径部8bに対応する部分に
は、主として収縮作動時に減衰力を発揮する第2の減衰
機構R2が設けられる。該減衰機構R2は、シリンダ8内の
下部を上下に区画して下部シリンダボルト10に固定され
る円盤状の弁座部材47と、軸方向に並列して弁座部材47
に設けられる上昇通路48および下降通路49と、上昇通路
48の油圧が下部油室16bの油圧よりも一定値以上大であ
るときに開弁作動すべく上昇通路48の上端を閉塞するが
下降通路49の上端は常時開口させる可撓性薄板円盤状の
チェック弁50と、下降通路49の油圧が弁座部材47よりも
下方の部分の油圧よりも一定値以上大であるときに開弁
作動すべく下降通路49の下端を閉塞するが上昇通路48の
下端は常時開口させる弁51とを備える。
は、主として収縮作動時に減衰力を発揮する第2の減衰
機構R2が設けられる。該減衰機構R2は、シリンダ8内の
下部を上下に区画して下部シリンダボルト10に固定され
る円盤状の弁座部材47と、軸方向に並列して弁座部材47
に設けられる上昇通路48および下降通路49と、上昇通路
48の油圧が下部油室16bの油圧よりも一定値以上大であ
るときに開弁作動すべく上昇通路48の上端を閉塞するが
下降通路49の上端は常時開口させる可撓性薄板円盤状の
チェック弁50と、下降通路49の油圧が弁座部材47よりも
下方の部分の油圧よりも一定値以上大であるときに開弁
作動すべく下降通路49の下端を閉塞するが上昇通路48の
下端は常時開口させる弁51とを備える。
下部シリンダボルト10には、シリンダ8の下端内に延
びる軸部10aが上方に臨む段部10bを介して一体に突設さ
れており、この軸部10aに弁座部材47が固定される。す
なわち該弁座部材47は、前記段部10bとの間にワッシャ5
2、ならびに複数枚の可撓性薄板円盤を重合して成る弁5
1を挟み込むようにして軸部10aに嵌挿され、該弁座部材
47との間にリテーナ53を介在させながらナット54を軸部
10aの上端に螺合して締付けることにより、軸部10aに固
定される。而して弁座部材47の外面にはシリンダ8の内
面に接触するシール部材55が嵌着されている。 チェッ
ク弁50の中心部はリテーナ53との間に介装したばね56に
より弁座部材47の上面に向けて押付けられる。また弁51
の中心部は弁座部材47の下面とワッシャ52との間に挟持
される。
びる軸部10aが上方に臨む段部10bを介して一体に突設さ
れており、この軸部10aに弁座部材47が固定される。す
なわち該弁座部材47は、前記段部10bとの間にワッシャ5
2、ならびに複数枚の可撓性薄板円盤を重合して成る弁5
1を挟み込むようにして軸部10aに嵌挿され、該弁座部材
47との間にリテーナ53を介在させながらナット54を軸部
10aの上端に螺合して締付けることにより、軸部10aに固
定される。而して弁座部材47の外面にはシリンダ8の内
面に接触するシール部材55が嵌着されている。 チェッ
ク弁50の中心部はリテーナ53との間に介装したばね56に
より弁座部材47の上面に向けて押付けられる。また弁51
の中心部は弁座部材47の下面とワッシャ52との間に挟持
される。
而してチェック弁50は、ピストン25の上昇時すなわち
伸長作動時に上昇通路48から下部油室16bへの作動油の
自由な流れを許容するものであるが、弁51は、ピストン
25の下降時すなわち収縮作動時に下部油室16bから下降
通路49を介して弁座部材47の下方に向けて流れる作動油
の自由な流れを抑制する。
伸長作動時に上昇通路48から下部油室16bへの作動油の
自由な流れを許容するものであるが、弁51は、ピストン
25の下降時すなわち収縮作動時に下部油室16bから下降
通路49を介して弁座部材47の下方に向けて流れる作動油
の自由な流れを抑制する。
シリンダ8の下端部には、弁座部材47よりも下方のシ
リンダ8内を外側油室15に連通させる複数の連通孔57が
穿設される。また閉塞部材10には、前記連通孔57を介し
て下部油室16bを外側油室15に連通させる通路58が穿設
される。而して閉塞部材10には、通路58の途中の流通面
積を調整する調整部材59がその調整位置を可変にして取
付けられる。
リンダ8内を外側油室15に連通させる複数の連通孔57が
穿設される。また閉塞部材10には、前記連通孔57を介し
て下部油室16bを外側油室15に連通させる通路58が穿設
される。而して閉塞部材10には、通路58の途中の流通面
積を調整する調整部材59がその調整位置を可変にして取
付けられる。
次にこの実施例の作用について説明すると、図面で示
した伸長時から収縮行程に移ると、アウターチューブ4
と一体的なピストン25に対してインナーチューブ5と一
体的なシリンダ8が上動することにより、上部油室16a
はその容積が増大して油圧が低下し、下部油室16bはそ
の容積が収縮して油圧が増大する。その結果、下部油室
16bの作動油は、通路29を経て上部油室16aに流入すると
ともにチェック弁33を開弁させて上部油室16aに流入す
る。また下部油室16bの作動油は、通路58を介して外側
油室15に流出するとともに、弁51を開いて下降通路49か
ら外側油室15に流出するものであり、この際の弁51での
流通抵抗により収縮時の減衰力が生じる。
した伸長時から収縮行程に移ると、アウターチューブ4
と一体的なピストン25に対してインナーチューブ5と一
体的なシリンダ8が上動することにより、上部油室16a
はその容積が増大して油圧が低下し、下部油室16bはそ
の容積が収縮して油圧が増大する。その結果、下部油室
16bの作動油は、通路29を経て上部油室16aに流入すると
ともにチェック弁33を開弁させて上部油室16aに流入す
る。また下部油室16bの作動油は、通路58を介して外側
油室15に流出するとともに、弁51を開いて下降通路49か
ら外側油室15に流出するものであり、この際の弁51での
流通抵抗により収縮時の減衰力が生じる。
また伸長行程にあっては、アウターチューブ4と一体
的なピストン25に対してインナーチューブ5と一体的な
シリンダ8が下動することにより、上部油室16aはその
容積が収縮して油圧が増大し、下部油室16bはその容積
が増大して油圧が低下する。その結果、通路58およびチ
ェック弁50を介して外側油室15から下部油室16b内に作
動油が流入する。また上部油室16aの作動油は、通路29
を経て下部油室16bに流入するとともに弁34を開弁させ
て下降通路30から下部油室16bに流入し、その際の弁34
での流通抵抗により伸長時の減衰力が生じる。
的なピストン25に対してインナーチューブ5と一体的な
シリンダ8が下動することにより、上部油室16aはその
容積が収縮して油圧が増大し、下部油室16bはその容積
が増大して油圧が低下する。その結果、通路58およびチ
ェック弁50を介して外側油室15から下部油室16b内に作
動油が流入する。また上部油室16aの作動油は、通路29
を経て下部油室16bに流入するとともに弁34を開弁させ
て下降通路30から下部油室16bに流入し、その際の弁34
での流通抵抗により伸長時の減衰力が生じる。
かかる油圧緩衝器において、主として収縮時に減衰力
を発揮する第2の減衰機構R2は、シリンダ8の下部の大
径部8bに対応する位置に配設されており、該減衰機構R2
の構成要素の1つである弁座部材47の外径を比較的大き
く設定することができる。したがって弁51の外径の設定
範囲が比較的広くなり、収縮時における減衰力特性の設
定自由度を比較的大きくすることができる。
を発揮する第2の減衰機構R2は、シリンダ8の下部の大
径部8bに対応する位置に配設されており、該減衰機構R2
の構成要素の1つである弁座部材47の外径を比較的大き
く設定することができる。したがって弁51の外径の設定
範囲が比較的広くなり、収縮時における減衰力特性の設
定自由度を比較的大きくすることができる。
しかも緩衝用コイルばね40の下端は、前記シリンダ8
の大径部8bを囲繞するスペーサ39の上端の鍔部39bで受
けられ、鍔部39bが大径部8bの上端よりも上方に配置さ
れるので、シリンダ8の下部に大径部8bを設けても緩衝
用コイルばね40の伸縮作動に支障を来すことはない。
の大径部8bを囲繞するスペーサ39の上端の鍔部39bで受
けられ、鍔部39bが大径部8bの上端よりも上方に配置さ
れるので、シリンダ8の下部に大径部8bを設けても緩衝
用コイルばね40の伸縮作動に支障を来すことはない。
C.考案の効果 以上のように本考案によれば、シリンダの下部には大
径部が設けられ、減衰機構は該大径部に対応する部分に
配設され、前記大径部を囲繞する円筒状に形成されるス
ペーサが、その上端を前記大径部の上端よりも上方に配
置してインナーチューブの下端で支承され、緩衝用コイ
ルばねの下端がスペーサの上端で受けられるので、シリ
ンダの下部に大径部を設けても緩衝用コイルばねの伸縮
作動に支障を来すことがないようにし、大径部に対応し
て配設される減衰機構の減衰力設定自由度の増大を図る
ことができる。
径部が設けられ、減衰機構は該大径部に対応する部分に
配設され、前記大径部を囲繞する円筒状に形成されるス
ペーサが、その上端を前記大径部の上端よりも上方に配
置してインナーチューブの下端で支承され、緩衝用コイ
ルばねの下端がスペーサの上端で受けられるので、シリ
ンダの下部に大径部を設けても緩衝用コイルばねの伸縮
作動に支障を来すことがないようにし、大径部に対応し
て配設される減衰機構の減衰力設定自由度の増大を図る
ことができる。
図面は本考案の一実施例を示す、伸長時の倒立型油圧緩
衝器の縦断面図である。 4……アウターチューブ、5……インナーチューブ、8
……シリンダ、8b……大径部、25……ピストン、39……
スペーサ、40……緩衝用コイルばね、47……弁座部材、
49……下降通路、51……弁、R2……減衰機構
衝器の縦断面図である。 4……アウターチューブ、5……インナーチューブ、8
……シリンダ、8b……大径部、25……ピストン、39……
スペーサ、40……緩衝用コイルばね、47……弁座部材、
49……下降通路、51……弁、R2……減衰機構
Claims (1)
- 【請求項1】上端が閉塞されたアウターチューブ(4)
と;下端が閉塞されるとともに該アウターチューブ
(4)内に下方から摺動自在に嵌合されるインナーチュ
ーブ(5)と;インナーチューブ(5)内に同軸に配置
されながらインナーチューブ(5)の閉塞端に固着され
るシリンダ(8)と;該シリンダ(8)内に摺動自在に
嵌合されるとともにアウターチューブ(4)の閉塞端に
連結されるピストン(25)と;前記シリンダ(8)を囲
繞しながらアウターチューブ(4)およびインナーチュ
ーブ(5)間に介設される緩衝用コイルばね(40)と;
主として収縮作動時に減衰力を発揮すべくシリンダ
(8)内の下部に設けられ、シリンダ(8)内の下部を
上下に区画してインナーチューブ(5)の下端に固定さ
れる円盤状の弁座部材(47)と、弁座部材(47)に設け
られる下降通路(49)の油圧が前記弁座部材(47)より
も下方の部分の油圧よりも一定値以上大であるときに開
弁作動すべく下降通路(49)を閉塞する弁(51)とを備
える減衰機構(R2)と;を含む倒立型油圧緩衝器におい
て、シリンダ(8)の下部には大径部(8b)が設けら
れ、減衰機構(R2)は該大径部(8b)に対応する部分に
配設され、前記大径部(8b)を囲繞する円筒状に形成さ
れるスペーサ(39)が、その上端を前記大径部(8b)の
上端よりも上方に配置してインナーチューブ(5)の下
端で支承され、緩衝用コイルばね(40)の下端がスペー
サ(39)の上端で受けられることを特徴とする倒立型油
圧緩衝器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7412090U JPH089467Y2 (ja) | 1990-07-12 | 1990-07-12 | 倒立型油圧緩衝器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7412090U JPH089467Y2 (ja) | 1990-07-12 | 1990-07-12 | 倒立型油圧緩衝器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0431347U JPH0431347U (ja) | 1992-03-13 |
JPH089467Y2 true JPH089467Y2 (ja) | 1996-03-21 |
Family
ID=31613537
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7412090U Expired - Lifetime JPH089467Y2 (ja) | 1990-07-12 | 1990-07-12 | 倒立型油圧緩衝器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH089467Y2 (ja) |
-
1990
- 1990-07-12 JP JP7412090U patent/JPH089467Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0431347U (ja) | 1992-03-13 |
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