JPH0894520A - 蛍光物質による冷却水系水処理剤濃度及び保有水量の測定方法 - Google Patents

蛍光物質による冷却水系水処理剤濃度及び保有水量の測定方法

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JPH0894520A
JPH0894520A JP25882194A JP25882194A JPH0894520A JP H0894520 A JPH0894520 A JP H0894520A JP 25882194 A JP25882194 A JP 25882194A JP 25882194 A JP25882194 A JP 25882194A JP H0894520 A JPH0894520 A JP H0894520A
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water
treatment agent
concentration
water treatment
fluorescent substance
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JP25882194A
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Takenao Iwata
剛直 岩田
Kaoru Mizutani
薫 水谷
Kimiyoshi Kojima
公義 児島
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Showa Corp
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SHOWA AUTO ENG
Showa Corp
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  • Investigating Or Analysing Materials By The Use Of Chemical Reactions (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 冷却水系の水処理に於いて、現場測定で敏速
に水中の水処理剤濃度異常に対応でき、実験室では高精
度水処理剤濃度分析を簡単に短時間で行う事を可能とし
また、ON−LINEでの水処理剤濃度分析及び保有水量の計
算を可能とすること。 【構成】 所定の蛍光物質を水処理剤に配合し、冷却水
中で希釈後蛍光検出器で蛍光強度を測定するか、或は暗
室中で紫外線を当て目視で濃度の違いを観察して推測す
るか、又は蛍光物質を配合した水処理剤或は薬剤を系内
に注入して蛍光強度を測定し保有水量を計算するように
したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水中に薬剤を添加する
上で薬剤濃度測定が必要な分野(冷却水系水処理剤等)
で、その濃度指標として蛍光物質を用い蛍光物質による
冷却水系水処理剤濃度測定方法及び保有水量の測定方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
(1)冷却水系水処理剤 冷却水系の循環水は気化蒸発により濃縮する為、水中の
成分(硬度成分及びシリカ)が析出しスケールとなって
系内に付着する。また、配管等の鉄や銅が腐食したりす
る。更に冷却水系はスライムにとって快適な温度条件の
為、繁殖し易く配管の詰まり等の原因となる。以上の3
種類の対策として冷却水系水処理剤が開発された。しか
し、この薬剤も適切な濃度管理が行われないと効果を発
揮できない。冷却水系水処理剤の濃度管理をする為に従
来はリン酸を濃度指標として配合したり硬度成分を分散
する為に配合したポリリン酸やホスホン酸中のリンの水
中濃度を測定していた。しかし、最近、湖沼や河川等の
汚染の心配より低いリンや無リンの薬剤が要望されてお
り、方向転換を迫られている。その為もあって水処理剤
メーカーは各社工夫を凝らし、リチウム(特開昭55−
3668)、カリウムやホウ素(特開平6−9916
3)等の新たな成分を濃度指標として水処理剤分析を実
施している。
【0003】(2)冷却水系水処理剤の現地分析 使用量の細かい調節が必要な現場では水処理剤の現地分
析の要望が強い。しかし、現状ではそれが可能な物はリ
ンであるが環境問題により年々その使用は難しくなって
きている。更にそのためには加熱分解装置や比色計が必
要で、その操作も複雑な為あまり行われていないのが現
状である。 (3)冷却水系水処理のON−LINE分析 最近は電話回線を用いて冷却水のpHや電気伝導率を2
4時間管理するシステムが行われる様になった。この為
pH異常や濃縮異常を即座に知る事ができるので細かな
対応が可能となってきた。 (4)保有水量の計算 水処理剤を使用する場合、その水処理剤濃度で管理する
ため、そのシステムでの保有水量が必要となり算出して
いる。水処理剤の冷却水中での使用濃度は通常50ppm
から300ppmと非常に薄い為、水処理剤濃度指標とな
る物は配合量が多いか、または極微量で定量できる物で
あることが望ましい。また、水処理剤組成は高濃縮化が
行われていて上記の3つの効果を持つ主薬以外に余分な
物を配合する余地が極めて少なくなっている。そして主
薬の量を定量して水処理剤濃度を求める方法は、リン含
有品以外残念ながらできていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】今まで冷却水中での水
処理剤の濃度測定方法は、濾過,分解,加熱,反応等の
煩わしい前処理操作が必要であった。例えば、リンを指
標に測定する場合は、JIS記載のリンモリブデン酸ブ
ルー法等が有るが、以下の事を考慮しなければならな
い。比色用の装置が必要となり、発色反応には要時調製
の試薬が要る。強酸を加えて加熱分解する為危険性が有
り、分解及び反応で時間が1時間以上必要となる。又、
かなり習熟性を必要とする方法である。しかし科学の進
歩により高精度の分析が可能と成っているが、これらの
濃度指標はICP分光分析機や原子吸光分光分析機等の
大型の装置が必要で、現地分析を行うには適していない
し、研究室での測定ではサンプルを送付する依頼試験と
なる為、速くて3日、通常では1週間以上必要となる。
又、ON−LINEでの自動冷却水水処理剤の濃度管理をする
には、自動で冷却水中の水処理剤濃度を測定して自動で
遠隔地にデータを伝達しなければならない。科学技術の
進歩によって測定結果を遠隔地に伝達する事は可能にな
っているので、如何に自動で冷却水中の水処理剤濃度を
測定するかが問題となる。ロボットをつかって採水、前
処理、反応をさせて測定すれば良いのだが、その工程を
如何に少なくし、簡単にするかが鍵となる。このように
ON−LINE水処理剤濃度管理は、現場での簡易定量ができ
ない為困難であり、現在の電話回線を利用したシステム
では従来通りの水処理剤濃度分析等の分析も別に必要と
なり、コストと仕事量が増えた割に効果が少なくなって
しまう。更に、水処理剤を使用する場合の保有水量は、
配管の長さ等が現場現場で違うため図面からの計算する
事は大変難しく誤差も大きくなってしまう。このよう
に、研究室や現場での簡易敏速及び研究室での高精度の
冷却水系水処理剤の濃度測定や、ON−LINEでの自動冷却
水系水処理剤の濃度管理や、独自の保有水量の測定方法
が必要であり、冷却水系の水処理剤使用上非常に不都合
を感じていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような不都
合を解決するために、蛍光物質を用いて濃度を測定する
蛍光物質による冷却水系水処理剤濃度測定方法及び保有
水量の測定方法を提供せんとするものである。一般に蛍
光物質は、極微量で蛍光を発生する為、滴定等で反応の
終点を見る指示薬に使われたり定性試験に使われたり、
独特の色合いを出す為に色素として使われたりしてい
る。しかし、自然界には微弱ながら蛍光を出す化合物が
数多く存在しているので定量にはあまり適していない。
例外として蛍光ラベル化法が有るが、面倒な反応操作と
カラム等による分離操作が必要な特殊な方法である。そ
の為その他の分野では簡単に行える蛍光濃度分析は用い
られていない。
【0006】即ち、冷却水系の水処理に於いて微量の蛍
光物質を配合した水処理剤を作成し、冷却水に加えて最
終蛍光物質濃度が5ppb(0.005ppm)〜10ppmとな
る様にし、その水を一部採取して、蛍光分光光度計或は
蛍光検出器等で測定し、この水処理剤の濃度及び希釈濃
度を研究室で簡単敏速で正確に測定するようにしたもの
であり、又、暗い部屋で前記の一部を採取した水に紫外
線を当て発生した蛍光を観察して簡易に水処理剤濃度を
推測するようにしたものである。更に、微量の蛍光物質
を配合した水処理剤又は蛍光物質を所定量配合した薬剤
を作成し、最終蛍光物質濃度が5ppb(0.005ppm)
〜10ppmとなる量を系内に注入し、その蛍光強度を測
定することによって冷却水系,温水系及び冷水系の保有
水量を計算するようにしたものである。
【0007】研究室で簡単敏速で高精度の冷却水水処理
剤の濃度測定が蛍光物質を極微量配合するだけで出来る
ため、製品への添加量は少なく他の薬剤(分散剤;金属
の腐食防止剤,スライム防止剤)の効果を阻害しない。
又現場での簡単敏速な冷却水水処理剤の濃度測定が、目
視によって行うことが出来る。蛍光強度の測定によって
冷却水系,温水系及び冷水系の保有水量を独自に測定計
算することが出来る。更に、蛍光物質入り水処理剤を応
用する事により、水処理剤の濃度管理をON−LINEでする
事が可能となる。蛍光強度を自動計算させて、濃度管理
を行う。この方法だと試験結果を電話回線等を通じて遠
隔地でも管理が行える。この方法の特徴は、希釈と濾過
等の簡単な処理だけで、試験液をただ装置に注入するだ
けで定量及びデータ処理できる事である。
【0008】
【実施例】以下本発明の実施例について説明する。 (実施例1)本実施例は、蒸留水の蛍光強度を励起波長
及び蛍光波長別に分析装置を用いて測定した。図1にお
いて1は液送ポンプであって、蛍光検出器2(島津製作
所製 RF550A)を接続し、蒸留水からなる試験液
3を設けた液槽4とを組み合わせた分析装置5としてい
る。そして液送ポンプ1で試験液3を蛍光検出器2に送
り、励起波長350nmで蛍光波長450nmの時の強度を
零として各励起波長で各蛍光波長での強度を測定した。
その結果を表1に示す。
【0009】
【表1】
【0010】その結果、励起波長が250nm以下では各
波長でかなり強い蛍光が出たが、励起波長300nm以上
になると広範囲に渡って蛍光が殆ど無かった。その為、
励起波長300nm〜750nm,蛍光波長400nm〜60
0nmで測定可能であると思われた。尚、励起波長と蛍光
波長の差が20〜30nm以内だと分光が不十分となり、
励起光源の影響が強く出た。波長が整数倍の領域でも同
様の結果となった。この分析装置では強度1000が測
定限界であった。
【0011】(実施例2)本実施例は実際の冷却水及び
合成タワー水の蛍光強度を励起波長及び蛍光波長別に、
実施例1と同じ方法で分析装置を用いて測定した。試験
液3は表2に示す水質の実際の冷却水(A〜G)及び合
成タワー水を用いた。なお、合成タワー水とは社内地下
水1リットル中にNaClを95.6mg、Na2SO2~4
を296mg、CaCl2・2H2Oを294mg加えてC
aCO3,Cl~,SO2~4がそれぞれ200ppm分添加す
るように調整した人工水である。
【0012】
【表2】
【0013】測定の結果を蒸留水の強度を引いた補正値
として表3に示す。(但し空欄は未測定及び測定不
可。)
【0014】
【表3】
【0015】その結果、実際の冷却水では蒸留水に比
べ、広範囲で蛍光が確認された。特に励起波長が300
nm以下では水自体の蛍光強度が強すぎる為、蛍光濃度測
定には不向きと思われた。しかし、励起波長が400nm
〜550nmの間で蛍光波長400nm〜550nmでは値が
小さく、そこで強度のある蛍光物質は濃度指標として有
望と思われた。又、励起波長550nm〜750nmの間で
も蛍光波長525nm〜550nmで比較的値が小さく、そ
こで強度のある蛍光物質でも濃度指標としての可能性が
あった。合成タワー水を試験したところ、蒸留水と同様
に広範囲に渡って蛍光強度が低い事より、実際の冷却水
の蛍光は、水の濃縮によって起こるのではなく、配管等
の汚れ物質等の影響が大きいと思われた。水質管理され
た飲用水道水であれば合成タワー水同様、広範囲に渡っ
て蛍光強度が低いので、その他の波長に於いても希釈す
る事によって測定が可能と思われた。
【0016】(実施例3)本実施例は実施例1と同じ方
法で、蛍光物質としてウラニンを用い、蒸留水で希釈し
て50ppbの濃度に調製し、各励起波長で各蛍光波長で
の強度を分析装置5を用いて測定した。その結果を表4
に示す。
【0017】
【表4】
【0018】その結果、ウラニンは励起波長460nm、
蛍光波長508nmが最適であった。蛍光による水処理剤
の濃度指標に適した結果であった。(空欄は未測定。) *印は励起波長の影響で高い強度にでる。
【0019】(実施例4)本実施例は、表5に列記する
蛍光物質を蒸留水で希釈して測定できる所定の濃度に調
製して最適励起波長及び最適蛍光波長を実施例1と同じ
方法で分析装置5を用いて測定した。その結果を表5に
示す。
【0020】
【表5】
【0021】(実施例5)本実施例は表6に列記する蛍
光物質配合水処理剤中の蛍光物質濃度を測定したもので
ある。図2において6は流れ分析装置全体を示し、7は
液送ポンプであって、蛍光検出器8を混合ライン12を
介して一方に接続し、移動相13を入れる液槽9を他方
にて接続している。10は記録計であって蛍光検出器8
に接続している。11はサンプル注入装置であって、混
合ライン12に一定量のサンプルを注入自在としてい
る。そして流れ分析装置6で水処理剤(Joso-P-220,
ショーワ(株)製)中の蛍光物質の定量を行った。標準
液に対するサンプルの測定結果を求めた。また、実際の
冷却水(A〜F)での妨害割合を測定した。 (イ)サンプル液の調整 この表6の添加濃度に従って蛍光物質を添加したJoso-
P-220(通常200ppm希釈使用品)をそれぞれ調製
し、そのJoso-P-220を合成タワー水でそれぞれ50pp
m,100ppm,200ppm,400ppmに希釈した。測定時
希釈倍数に従ってサンプルを水道水で希釈した。 (ロ)標準液の調製 表6の最終濃度(200ppm希釈品測定時の蛍光物質の
濃度)に従ってその1/4倍(50ppm相当),1/2倍(1
00ppm相当),1倍(200ppm相当),2倍(400
ppm相当)濃度の蛍光物質を蒸留水で希釈して各標準液
を調製した。 (ハ)実際の冷却水の調製 表6の測定時希釈倍数に従って各冷却水を水道水で希釈
した。
【0022】
【表6】
【0023】表5に従って各蛍光物質の励起波長と蛍光
波長を設定した。蛍光物質の無い水や溶媒を移動相(今
回はリン酸緩衝液を用いた)とし、ラインの中を流速
0.1ml〜1.5/min(今回は0.5ml/minを用いた)の
速さで流した。記録計の結果より、検出器のベースライ
ンが安定した後、サンプル注入装置でライン中にサンプ
ルを一定量注入(今回は50ulを用いた)し、その結果
をサンプル由来のピーク面積を測定した。各蛍光物質の
各濃度の標準溶液(今回は蒸留水希釈品を用いた)を注
入して検量線を書き、それを基準にサンプルを測定し、
計算によって水処理剤の希釈濃度を求めた。尚、計算結
果は標準液の200pmm相当を100%とした。卓上型
の蛍光分光光度計を用いてそのセル中の蛍光強度より、
同様に測定する事もできる。水処理剤濃度を流れ分析装
置6の蛍光検出器8で測定した結果と実際の冷却水A〜
Fの結果を表7に示す。
【0024】
【表7】
【0025】その結果、いずれも蛍光物質も標準液、サ
ンプル共に相関係数R=0.998以上の直線と成り、
十分定量できる事が判った。しかし、標準液とサンプル
の近似式の傾きに差が有るため、標準液は蛍光物質を蒸
留水で希釈するのではなく水処理剤を正確に希釈した方
が良いと思われた。No.5,6は冷却水自身の影響を
10%以上受けているので、蛍光物質の添加濃度を上げ
て測定時にその分希釈した方が良いことが判った。
【0026】(実施例6)本実施例は長波長用紫外線ラ
ンプ(365nm)を用いて、表6の蛍光物質入り水処理
剤希釈液の標準液とサンプルを50mlビーカーに20ml
入れ、暗室で紫外線ランプをビーカーの横から当て、上
方より目視で蛍光強度を観察した。使用するサンプル
液,標準液,冷却水の調製は実施例5の各液を利用し
た。その結果を表8に示す。
【0027】
【表8】
【0028】その結果、いずれの試験も人間の目でもそ
の濃度の違いを判別できた。冷却水由来の蛍光との区別
も可能であった。
【0029】(実施例7)本実施例は冷却水系のうち表
6の水処理剤のNo.1を用いて保有水量を計算した。
試験方法としては、100RTの冷却塔に水処理剤No.
1を200ml正確に入れ、循環撹拌10分後、冷却水を
採取して実施例5と同様の装置を用いてその蛍光強度を
測定し、標準液と比較した。尚、標準液は蛍光剤配合水
処理剤を正確に蒸留水で希釈して蛍光物質0.050ppm
を含む様に調製した。なお、蛍光分光光度計を用いても
同様の事ができる。試験結果としては、 H :保有水(m3) f :水処理剤中の蛍光物質の濃度 250(ppm) V :添加水処理剤量(m3) 今回0.000200m3 At :投入後の冷却水の蛍光物質の濃度(ppm) Ato:投入前の冷却水の蛍光物質の濃度(ppm) として数1に従って保有水量を計算した。
【0030】
【数1】 H(m3)=f×V/(At−Ato) =250×0.00020/(0.164−0.001) ≒0.3067
【0031】この冷却水系は保有水量が0.307m3
あった。このように代表的な蛍光物質について結果を上
記したが、一般的に蛍光物質であればどんな物質でも良
い。
【0032】以下用いることができる蛍光物質の例を列
記する。 (1)蛍光物質としてフルオレセイン及びフルオレセイ
ン誘導体、特にウラニン(フルオレセインのナトリウム
塩)、ジクロロフルオレセイン、エリスロシンB、エオ
シンY、ローダミンB、食用赤色106号及び食用赤色
104号のいずれか等を用いる方法。その化学式を化
1,化2,化3に示す。この場合、X1〜X12=H,OH,ONa,
OK,N(C2H5)2,Cl,I,Br,COOH のいづれかとなる化合物を
含む。
【0033】
【化1】
【0034】化1において、 X2,X7=OH ;残り全て=H −−−−−−−→ フル
オレセイン X2,X7=Ona;残り全て=H −−−−−−−→ ウラ
ニン X2,X7=OH ;X1,X8=Cl;残り全て=H −−−→ ジク
ロロフルオレセイン X2,X7=ONa;X1,X3,X6,X8=I;残り全て=H −→ エリ
スロシンB X2,X7=ONa;X1,X3,X6,X8=Br;残り全て=H -→ エオ
シンY
【0035】
【化2】
【0036】化2において、 X13=COOH,X14=H −−−−−−−→ ローダミンB X13=SO3~,X14=SO3Na −−−−−−−→ 食用赤色10
6号
【0037】
【化3】
【0038】化3は食用赤色104号である。 (2)蛍光物質としてクマリン及びクマリン誘導体、特
に4-ヒドロキシクマリン、7-ヒドロキシクマリンまたは
エスクレチンのいずれか等を用いる方法。その化学式を
化4に示す。この場合、X3〜X8=H,OH,ONa,OK,SO3H,COO
Hのいづれかとなる化合物を含む。
【0039】
【化4】
【0040】化4において、 X3〜X8=H −−−−−−−−−−−−−→ クマリン X4 =OH;残り全て=H −−−−−−→ 4-ヒドロキ
シクマリン X7 =OH;残り全て=H −−−−−−→ 7-ヒドロキ
シクマリン X4,X7 =OH;残り全て=H −−−−−−→ エスクレチ
【0041】(3)蛍光物質としてアクリジン及びその
誘導体、特に塩酸アクリジンまたは塩化3,6-ジアミノ-1
0-メチルアクリジニウムのいづれか等を用いる方法。そ
の化学式を化5に示す。この場合、X1〜X9=H,OH,ONa,O
K,NH2,COOH,SO3H、Y=無し,HCl,CH3のいづれかとなる化
合物を含む。
【0042】
【化5】
【0043】化5において X1〜X9=H;Y=無し;残り全て=H −−−→ アクリジン X1〜X9=H;Y=HCl;残り全て=H −−−→ 塩酸アクリ
ジン X3,X6=NH2;Y=CH3;残り全て=H→ 3,6-ジアミノ-10-
メチルアクリジニウム
【0044】(4)蛍光物質としてナフタレン誘導体特
に1-ナフトール,2-ナフトール,β-オキシナフトエ
酸,G酸,R酸またはクロモトロープ酸のいづれか等を
用いる方法。その化学式を化6に示す。この場合、X1
X8=H,OH,ONa,OK,NH2,COOH,COONa,SO3H,SO3Na,SO3K,CH2
OHのいづれかとなる化合物を含む。
【0045】
【化6】
【0046】化6において、 X1=OH;残り全て=H −−−−−−−→
1-ナフトール X2=OH;残り全て=H −−−−−−−→
2-ナフトール X2=OH;X3=COOH;残り全て=H −−−−−−−→
β-オキシナフトエ酸 X2=OH;X6,X8=SO3H;残り全て=H −−−−−→
G酸 X2=OH;X3,X6=SO3H;残り全て=H −−−−−→
R酸 X1,X8=OH;X3,X6=SO3H;残り全て=H −−−−−→
クロモトロープ酸
【0047】(5)蛍光物質としてベンゾ[f]キノリ
ンを用いる方法。その化学式を化7に示す。この場合、
X1〜X9=H,OH,ONa,OK,NH2,COOH,SO3H、Y=無し,HCl,CH3
のいづれかとなる化合物を含む。
【0048】
【化7】
【0049】化7において、 X1〜X9=H;Y=無し −−−−−→ ベンゾ[f]キノリ
ン (6)蛍光物質として4,4′-ジアミノスチルベン-2,2′
-ジスルホン酸を用いる方法。その化学式を化8に示
す。
【0050】
【化8】
【0051】(7)蛍光物質としてアントラセン誘導体
特にトリヒドロキシアントラセン,テトラヒドロキシア
ントラセンまたはアントラセンメタノールのいづれか等
を用いる方法。その化学式を化9に示す。この場合、X1
〜X10=H,OH,ONa,OK,OCH3,NH2,COOH,SO3H,SO3Naのいづ
れかとなる化合物を含む。
【0052】
【化9】
【0053】化9において、 X1,X2,X4=OH;残り全て=H−−→ 1,2,4-トリヒドロキ
シアントラセン X1,X4,X9,X10=OH;残り全て=H→ 1,4,9,10-テトラヒ
ドロキシアントラセン X1〜X9=H;X10=CH3OH −−→ アントラセンメタノ
ール
【0054】(8)蛍光物質としてピレン及びピレン誘
導体、特にピラニン(10-ヒドラキシ-3,3,8-ピレントリ
スルホン酸(3Na))等を用いる方法。その化学式を化1
0に示す。この場合、X1〜X10=H,OH,ONa,OK,NH2,COOH,
SO3H,SO3Naのいづれかとなる化合物を含む。
【0055】
【化10】
【0056】化10において、 X1〜X10=H −−−−−−−−−−−−−−−−−−→
ピレン X3,X5,X8=SO3Na;X10=OH;残り全て=H −−−−→
ピラニン
【0057】
【発明の効果】上述の如く本発明は、異物の除去等の簡
単な前処理が必要なだけで、後は誰でも簡単な操作で迅
速に測定ができる。そして精密分析の場合でも、蛍光検
出器があれば濃度標準液とそのままの冷却水又は希釈液
の蛍光強度を比較するだけで濃度が計算できると共に、
現場分析の場合は、暗室で冷却水又はその希釈液と濃度
標準液に蛍光用紫外線を当てるだけで、その蛍光強度の
違いにより目視で、濃度を推定でき簡単な装置、簡単な
操作で迅速にその場で判断することができる。又、導入
配管とフィルターと弁操作によって冷却水を定期的に直
接蛍光検出器に送り込む事によって連続的な濃度管理を
可能にした。更に、水処理対象装置中の保有水量を簡単
に測定できる等多くの特長を有し、産業利用上非常に優
れた発明である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例1の分析装置の概要図である。
【図2】本発明実施例5の分析装置の概要図である。
【符号の説明】
1 液送ポンプ 2 蛍光検出器 3 試験液 4 液槽 5 分析装置 6 流れ分析装置 7 液送ポンプ 8 蛍光検出器 9 液槽 10 記録計 11 サンプル注入装置 12 混合ライン 13 移動相

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷却水系の水処理に於いて微量の蛍光物
    質で水処理剤濃度を測定する蛍光物質による冷却水系水
    処理剤濃度測定方法。
  2. 【請求項2】 冷却水系の水処理に於いて所定量の蛍光
    物質を配合した水処理剤を作成し、冷却水に加えて最終
    蛍光物質濃度が5ppb(0.005ppm)〜10ppmとなる
    様にし、その水を一部採取して、蛍光分光光度計等で測
    定して、この水処理剤の希釈濃度を測定するようにした
    請求項1記載の蛍光物質による冷却水系水処理剤濃度測
    定方法。
  3. 【請求項3】 冷却水系の水処理に於いて微量の蛍光物
    質を用いて現場で水処理剤濃度を簡易に推測するように
    した蛍光物質による冷却水系水処理剤濃度測定方法。
  4. 【請求項4】 冷却水系の水処理に於いて所定量の蛍光
    物質を配合した水処理剤を作成し、冷却水に加えて最終
    蛍光物質濃度が5ppb(0.005ppm)〜10ppmとなる
    様にし、その水を一部採取し、暗い部屋で紫外線を当て
    発生した蛍光を観察して簡易に水処理剤濃度を推測する
    ようにした請求項3記載の蛍光物質による冷却水系水処
    理剤濃度測定方法。
  5. 【請求項5】 微量の蛍光物質を用いて冷却水系、温水
    系及び冷水系の保有水量を計算するようにした蛍光物質
    による保有水量の測定方法。
  6. 【請求項6】 蛍光物質を配合した水処理剤又は蛍光物
    質を所定量配合した薬剤を作成し、最終蛍光物質濃度が
    5ppb(0.005ppm)〜10ppmとなる量を系内に注入
    し、その蛍光強度を測定することによって保有水量を計
    算するようにした請求項5記載の蛍光物質による保有水
    量の測定方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108387566A (zh) * 2018-04-20 2018-08-10 核工业理化工程研究院 一种便携式铀定量分析仪及分析方法
JP2020051848A (ja) * 2018-09-26 2020-04-02 横河電機株式会社 データ処理装置、データ処理方法およびデータ処理プログラム

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