JPH0893956A - ステップ流量制御弁 - Google Patents

ステップ流量制御弁

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JPH0893956A
JPH0893956A JP22683294A JP22683294A JPH0893956A JP H0893956 A JPH0893956 A JP H0893956A JP 22683294 A JP22683294 A JP 22683294A JP 22683294 A JP22683294 A JP 22683294A JP H0893956 A JPH0893956 A JP H0893956A
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Yasuo Komiya
靖雄 小宮
Mineo Kinoshita
峰夫 木下
Tokuji Tanii
吐句児 谷井
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 構造簡単にして五段階の流量制御を高精度に
行うことができるステップ流量制御弁を提供すること。 【構成】 各々移動範囲を規定された3個のプランジャ
7、8、9と一つの電磁石34と二つの永久磁石28、
32とを設け、電磁石34に対する通電方向の制御と通
電オンオフで弁体5の開弁位置を五段階に切換る。各プ
ランジャ7、8、9の位置をこれらプランジャが段付き
部11、12やストロークエンド面部材10に当接する
ことによって機械構造的に決め、このプランジャ位置に
よって各開弁位置を設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ステップ流量制御弁に
関し、特に冷凍サイクルにて冷媒の絞り流量制御や蒸発
圧力制御などを五段階に行う五位置型のステップ流量制
御弁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】空調装置などの冷凍サイクルにて冷媒の
絞り流量制御や蒸発圧力制御などを多段階に行うステッ
プ流量制御弁は、実公平2−32945号公報、特開平
3−113183号公報、特開平3−113184号公
報、特開平4−340356号公報に示されている。
【0003】実公平2−32945号公報に示されてい
るステップ流量制御弁は、二つのばねによる二段ばね構
造を使用し、電磁コイルに与える電流値を、零、小、大
の三段階に制御することによって電磁コイルの励磁力と
二段ばね構造によるばね力と平衡関係により、弁体を全
閉位置を含む最小開弁位置と中間開弁位置と最大開弁位
置の三つの位置に択一的に位置させる。
【0004】特開平3−113183号公報、特開平3
−113184号公報に示されているステップ流量制御
弁は、リニアステッピングモータを使用して弁体を多段
階に駆動し、多段階に流量制御を行う。特開平4−34
0356号公報に示されているステップ流量制御弁は、
一つの電磁石と、当該電磁石の両端部に各々配置された
二つの永久磁石と、ばねによって互いに離間され各々外
周面に所定ピッチで円環状ランド部(リブ)を有する弁
体駆動用の二つのプランジャとを使用し、電磁石に対す
る通電のオン、オフと通電方向の反転とにより、所定ピ
ッチづつ弁体を多段階に駆動し、多段階に流量制御を行
う。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】実公平2−32945
号公報に示されているステップ流量制御弁は、構造は簡
単であるが、三位置しか取り得ず、三段階以上の多段に
流量制御を行うことができない。
【0006】特開平3−113183号公報、特開平3
−113184号公報に示されているステップ流量制御
弁は、三段階以上の多段に流量制御を行うことができる
が、リニアステッピングモータの使用により、構造が複
雑になり、小型化が難しい。特開平4−340356号
公報に示されているステップ流量制御弁は、構造簡単に
して三段階以上の多段に流量制御を行うことができる
が、しかし、各開度に於ける弁体の位置は、弁体に作用
するばねのばね力と磁力との平衡関係により決まるた
め、不安定であり、流量特性にばらつきが生じ、高精度
の流量制御を行うことが難しい。
【0007】本発明は、上述の如き問題点に着目してな
されたものであり、構造簡単にして五段階の流量制御を
高精度に行うことができるステップ流量制御弁を提供す
ることを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の如き目的を達成す
るため、本発明によるステップ流量制御弁は、弁本体
と、前記弁本体に対して軸線方向に移動することにより
弁座部と共働して流量制御を行う弁体と、前記弁体を閉
弁方向へ付勢し、前記弁体を第一の開度位置に位置させ
る戻しばねと、前記弁本体に形成されたプランジャ受け
入れ孔の一方のストロークエンド面部と前記プランジャ
受け入れ孔の中間部に形成された第一のストッパとの間
に移動可能に配置され、前記一方のストロークエンド部
の側へ移動することにより前記弁体と係合して前記弁体
を開弁方向へ駆動する第一のプランジャと、前記第一の
プランジャの一端面と当接する位置と前記プランジャ受
け入れ孔の中間部に形成された第二のストッパとの間に
移動可能に配置され、前記第一のプランジャの側へ移動
することにより前記弁体と係合して前記弁体を開弁方向
へ駆動する第二のプランジャと、前記第二のプランジャ
の一端面と当接する位置と前記プランジャ受け入れ孔の
他方のストロークエンド部との間に移動可能に配置さ
れ、前記第二のプランジャの側へ移動することにより前
記弁体と係合して前記弁体を開弁方向へ駆動する第三の
プランジャと、前記第一のプランジャが前記一方のスト
ロークエンド面部に当接することにより当該ストローク
エンド面部と前記第一のプランジャと共働して磁気閉ル
ープを構成し、前記第一のプランジャを前記一方のスト
ロークエンド面部に吸着させる第一の永久磁石と、前記
第一の永久磁石と反発する磁極方向に配置され、前記第
三のプランジャが前記第二のプランジャの一端面に当接
することによりこれらプランジャと共働して磁気閉ルー
プを構成し、前記第三のプランジャを前記第二のプラン
ジャの一端面に吸着させる第二の永久磁石と、前記第一
の永久磁石と前記第二の永久磁石との間に配置され、前
記第一の永久磁石と同方向あるいは前記第二の永久磁石
と同方向に択一的に磁化され、前記第一の永久磁石と同
方向の磁化により前記第一の永久磁石と前記ストローク
エンド面部と前記第一のプランジャと前記第二のプラン
ジャと共働して磁気閉ループを構成し、前記第二の永久
磁石と同方向の磁化により前記第一のプランジャと前記
第二のプランジャと前記第三のプランジャと前記第二の
永久磁石と共働して磁気閉ループを構成する電磁石とを
有していることを特徴としている。
【0009】また本発明によるステップ流量制御弁は、
上述の如き構成に加えて、前記第一のプランジャと前記
第二のプランジャとの間、前記第二のプランジャと前記
三のプランジャとの間の各々に各プランジャを互いに引
き離す方向へ前記戻しばねのばね力より弱いばね力をも
って付勢する中間ばねを有していてもよい。
【0010】
【作用】上述の如き構成によれば、電磁石に通電が行わ
れていない通常状態時には戻しばねのばね力により弁体
は最小開弁位置である第一の開度位置に位置する。電磁
石に対する通電によって電磁石が第二の永久磁石と同方
向の磁化すると、電磁石と第一のプランジャと第二のプ
ランジャと第三のプランジャと第二の永久磁石とを巡行
する磁気閉ループが形成されることにより、第三のプラ
ンジャが第二のプランジャに吸着すると共に第二のプラ
ンジャが第一のプランジャに吸着し、この後に電磁石に
対する通電が停止されると、第一の永久磁石と第二の永
久磁石とによる磁力の相互反発により第二のプランジャ
が第一のプランジャより離間し、第二のプランジャと第
三のプランジャとが第二の永久磁石の磁力により吸着状
態を維持する。このときには第二のプランジャの位置は
当該プランジャが第二のストッパに当接することにより
決まり、第三のプランジャが第二のプランジャとの初期
間隙分だけ移動することにより弁体は第二の開度位置に
位置する。
【0011】電磁石が第二の永久磁石と同方向の磁化す
るための電磁石に対する通電が維持されると、第三のプ
ランジャが第二のプランジャに吸着し、第二のプランジ
ャが第一のプランジャに吸着した状態を維持する。この
ときには第一のプランジャの位置は当該プランジャが第
一のストッパに当接することにより決まり、第三のプラ
ンジャが第二のプランジャとの初期間隙と、第一のプラ
ンジャと第二のプランジャとの初期間隙の合計値だけ移
動することにより弁体は第三の開度位置に位置する。
【0012】電磁石に対する通電によって電磁石が第一
の永久磁石と同方向の磁化すると、電磁石と第一の永久
磁石とストロークエンド面部と第一のプランジャと第二
のプランジャとを巡行する磁気閉ループが形成されるこ
とにより、第二のプランジャが第一のプランジャに吸着
すると共に第一のプランジャがストロークエンド面部に
吸着し、この後に電磁石に対する通電が停止されると、
第一の永久磁石と第二の永久磁石とによる磁力の相互反
発により第二のプランジャが第一のプランジャより離間
し、第一の永久磁石の磁力により第一のプランジャがス
トロークエンド面部に吸着した状態を維持する。これに
より第一のプランジャがストロークエンド面部との初期
間隙分だけ移動し、弁体は第四の開度位置に位置する。
【0013】電磁石が第一の永久磁石と同方向の磁化す
るための電磁石に対する通電が維持されると、第二のプ
ランジャが第一のプランジャに吸着した状態と、第一の
プランジャがストロークエンド面部に吸着した状態を維
持する。このときには第二のプランジャが第一のプラン
ジャとの初期間隙と、第一のプランジャとストロークエ
ンド面部との初期間隙の合計値だけ移動し、弁体は第五
の開度位置に位置する。
【0014】弁体を第五の開弁位置より第四の開弁位置
へ戻すのは電磁石に対する通電を停止することにより行
われ、弁体を第五の開弁位置あるいは第四の開弁位置よ
り第三の開弁位置へ戻すのは電磁石が第二の永久磁石と
同方向の磁化する方向に電磁石に対して通電することに
より行われ、弁体を第三の開弁位置より第二の開弁位置
へ戻すのは電磁石に対する通電を停止することにより行
われ、弁体を第二の開弁位置より第一の開弁位置へ戻す
のは電磁石が第一の永久磁石と同方向の磁化する方向に
電磁石に対して瞬間通電するかまたは数回パルス状通電
をすることにより行われる。
【0015】
【実施例】以下に添付の図を参照して本発明を実施例に
ついて詳細に説明する。図1〜図5は本発明によるステ
ップ流量制御弁の一実施例を示している。ステップ流量
制御弁は弁本体1を有し、弁本体1には、二つ接続ポー
ト2、3と、弁座部4とが設けられている。
【0016】弁本体1内にはニードル状の弁体5が軸線
方向(図にて上下方向)に移動可能に設けられており、
弁体5は尖った先端部にて弁座部4と共働して流量制御
を行う。弁本体1にはプランジャ受け入れ孔6が形成さ
れており、プランジャ受け入れ孔6には上部プランジャ
(第一のプランジャ)7と中間プランジャ(第二のプラ
ンジャ)8と下部プランジャ(第三のプランジャ)9と
が各々図にて上下方向に移動可能に設けられている。
【0017】プランジャ受け入れ孔6の上端開口はスト
ロークエンド面部材10により閉じられており、上部プ
ランジャ7はストロークエンド面部材10とプランジャ
受け入れ孔6の中間部に形成された段付き部(第一のス
トッパ)11との間に上下動可能になっている。中間プ
ランジャ8は上部プランジャ7の下端面に当接する位置
とプランジャ受け入れ孔6の中間部に形成されたもう一
つの段付き部(第二のストッパ)12との間に上下動可
能になっている。下部プランジャ9は中間プランジャ8
の下端面に当接する位置とプランジャ受け入れ孔6の下
端面部13との間に上下動可能になっている。
【0018】図1に示されているように、上部プランジ
ャ7が段付き部11に当接する状態においては上部プラ
ンジャ7とストロークエンド面部材10との間に初期間
隙T1が与えられ、また上部プランジャ7が段付き部1
1に当接し、中間プランジャ8が段付き部12に当接す
る状態においては上部プランジャ7と中間プランジャ8
との間に初期間隙T2が与えられ、また中間プランジャ
8が段付き部12に当接し、下部プランジャ9がプラン
ジャ受け入れ孔6の下端面部13に当接する状態におい
ては中間プランジャ8と下端面部13との間に初期間隙
T3が与えられる。初期間隙T2と初期間隙T3との大
小関係については特に制限はないが、初期間隙T1は初
期間隙T2と初期間隙T3との合計値より大きい値に設
定される。なお、等間隔の段階的な開弁量を得るために
は、初期間隙T2と初期間隙T3とは互いに等しく、初
期間隙T1は初期間隙T2の3倍の大きさに設定されて
いればよい。
【0019】上部プランジャ7と中間プランジャ8と下
部プランジャ9は各々中心孔14、15、16を有し、
中心孔14、15、16内に弁体5のステム部17を軸
線方向に相対変位可能に受け入れている。上部プランジ
ャ7は上方向への移動により段付き部18をもってステ
ム部17の上端フランジ部19と係合して弁体5を上方
向、即ち開弁方向へ駆動し、中間プランジャ8は上方向
への移動により段付き部20をもってステム部17の中
間部に形成された段差部21と係合して弁体5を開弁方
向へ駆動し、また下部プランジャ9は上方向への移動に
より段付き部22をもってステム部17の中間部に形成
されたもう一つの段差部23と係合して弁体5を開弁方
向へ駆動する。
【0020】図1に示されている初期状態、即ち上部プ
ランジャ7が段付き部11に、中間プランジャ8が段付
き部12に、下部プランジャ9がプランジャ受け入れ孔
6の下端面部13に各々当接する状態においては、フラ
ンジ部19、段差部21、23は各々、各プランジャの
段付き部18、20、22に当接し、この状態において
は弁体5は弁座部4に着座する第一の開度位置(閉弁位
置)に位置する。
【0021】ストロークエンド面部材10と上端フラン
ジ部19との間には圧縮コイルばねによる戻しばね24
が設けられており、戻しばね24は弁体5を下方、即ち
閉弁方向へ付勢している。上部プランジャ7と中間プラ
ンジャ8との間、および中間プランジャ8と下部プラン
ジャ9との間には、各々圧縮コイルばねによる中間ばね
25、26が設けられており、これら中間ばね25、2
6は戻しばね24のばね力より弱いばね力をもって各プ
ランジャを互いに引き離す方向へ付勢している。
【0022】弁本体1の上端近傍部には上側永久磁石
(第一の永久磁石)28が固定装着されている。上側永
久磁石28の上面(S磁極面)には磁極片29がストロ
ークエンド面部材10のねじ部30にナット31によっ
て締結される形態にて接合装着されており、磁極片29
はストロークエンド面部材10と重合している。これに
よりストロークエンド面部材10は上部プランジャ7に
対向する吸引子として作用する。
【0023】上側永久磁石28は、図4に示されている
ように、上部プランジャ7がストロークエンド面部材1
0に当接することにより、磁極片29、ストロークエン
ド面部材10、上部プランジャ7および後述する電磁石
34のヨーク36の上片部37と共働して磁気閉ループ
を構成し、上部プランジャ7をストロークエンド面部材
10に吸着させる。
【0024】弁本体1の下端近傍部、詳しくは段差部1
2に対応する位置には下側永久磁石(第二の永久磁石)
32が上側永久磁石28と反発する磁極方向をもって固
定装着されている。下側永久磁石の下面(S磁極面)に
は磁極片33が接合装着されている。
【0025】下側永久磁石32は、図2に示されている
ように、下部プランジャ9が中間プランジャ8の下端面
に当接することにより、磁極片33、下部プランジャ
9、中間プランジャ8、ヨーク36の下片部38と共働
して磁気閉ループを構成し、下部プランジャ9を中間プ
ランジャ8の下端面に吸着させる。
【0026】上側永久磁石28と下側永久磁石32との
間には電磁石34が設けられている。電磁石34は、電
磁コイル35とコの字形のヨーク36とにより構成さ
れ、ヨーク36の上片部37をもって上側永久磁石28
の上面(N磁極面)に接合し、下片部38をもって下側
永久磁石32の下面(N磁極面)に接合している。
【0027】電磁石34は、通電方向の制御により、上
側永久磁石28と同方向あるいは下側永久磁石32と同
方向に択一的に磁化され、順方向通電による上側永久磁
石と同方向の磁化により、図5に示されているように、
上側永久磁石28と磁極片29とストロークエンド面部
材10と上部プランジャ7と中間プランジャ8とヨーク
36とで白抜き矢印方向の磁気閉ループを構成し、これ
に対し逆方向通電による下側永久磁石32と同方向の磁
化により、図3に示されているように、上部プランジャ
7と中間プランジャ8と下部プランジャ9と磁極片33
と下側永久磁石32とヨーク36とで白抜き矢印方向の
磁気閉ループを構成し、共働して磁気閉ループを構成す
る。
【0028】図6は本発明によるステップ式パイロット
電磁開閉弁の駆動回路の一実施例を示している。この駆
動回路は、スイッチング素子として4個のトランジスタ
Tr1、Tr2、Tr3、Tr4をブリッジ接続され、
直流電源40を単一電源として電磁コイル35に対する
通電方向、換言すれば極性を反転制御する。
【0029】この駆動回路においては、トランジスタT
r2、Tr3がオフ状態のまま、トランジスタTr1、
Tr4の各々のゲート端子a、dにオン信号が入力さ
れ、トランジスタTr1、Tr4が各々オン状態になる
と、実線矢印方向に電流が流れ、電磁コイル35に順方
向通電が行われる。
【0030】これに対し、トランジスタTr1、Tr4
がオフ状態のまま、トランジスタTr2、Tr3の各々
のゲート端子b、cにオン信号が入力され、トランジス
タTr2、Tr3が各々オン状態になると、破線矢印方
向に電流が流れ、電磁コイル35に逆方向通電が行われ
る。
【0031】なお、トランジスタTr1〜Tr4のすべ
てがオフ状態の場合には電磁コイル35に通電が行われ
ない。この駆動回路では、トランジスタのオン・オフだ
けで、直流電源40を単一電源として電磁コイル35に
対する通電方向を反転制御でき、またリレースイッチに
よる場合よりも高速度に、しかも接点障害などを生じる
ことなく長期間に亙って安定して電磁コイル35に対す
る通電方向の反転制御が行われる。
【0032】なお、この駆動回路におけるスイッチング
素子は、トランジスタ以外に、MOSFETなどであっ
てもよい。次に上述の如き構成よりなるステップ流量制
御弁の作用を図7を参照して説明する。
【0033】電磁コイル35に通電が行われていない通
常状態時には、図1に示されているように、戻しばね2
4のばね力により弁体5は最降下位置である閉弁位置
(第一の位置)に位置している。この通常状態にて、電
磁コイル35に逆方向通電が行われると、電磁石34
が、図3に示されているように、下側永久磁石32と同
方向の磁化し、この磁化によって上部プランジャ7と中
間プランジャ8と下部プランジャ9と磁極片33と下側
永久磁石32とヨーク36とを巡行する白抜き矢印方向
の磁気閉ループが形成される。
【0034】これにより下部プランジャ9が中間プラン
ジャ8の下端面に吸着すると共に中間プランジャ8が上
部プランジャ7の下端面に吸着し、この後に電磁コイル
35に対する通電が停止されると、図2に示されている
ように、上側永久磁石28と下側永久磁石32とによる
磁力の相互反発によって中間プランジャ8が上部プラン
ジャ7より離間するが、中間プランジャ8と下部プラン
ジャ9との吸着状態は下側永久磁石32の磁力により維
持される。このときの中間プランジャ8の位置は中間プ
ランジャ8が段付き部12に当接することにより決ま
り、下側プランジャ9が中間プランジャ8との初期間隙
T3 分だけ上昇移動することにより、段付き部22が段
差部23に係合して弁体5を初期間隙T3分持ち上げ
る。これに弁体5は図2に示されている第二の開度位置
に位置する。
【0035】電磁コイル35に対する逆方向通電が維持
されると、即ち電磁コイル35が下側永久磁石32と同
方向の磁化するための通電が維持されると、下部プラン
ジャ9が中間プランジャ8の下端面に吸着した状態と、
中間プランジャ8が上部プランジャ7に吸着した状態が
維持される。このときの上部プランジャ7の位置は上部
プランジャ7が段付き部11に当接することにより決ま
り、下部プランジャ9が中間プランジャ8との初期間隙
T3と、上部プランジャ7と中間プランジャ8との初期
間隙T2の合計値だけ上昇移動することにより、段付き
部22が段差部23に係合して弁体5を初期間隙T2+
T3分持ち上げる。これに弁体5は図3に示されている
第三の開度位置に位置する。
【0036】電磁コイル35に順方向通電が行われる
と、電磁石34が、図5に示されているように、上側永
久磁石28と同方向の磁化し、この磁化によって中間プ
ランジャ8と上部プランジャ7とストロークエンド面部
材10と磁極片29と上側永久磁石28とヨーク36と
を巡行する白抜き矢印方向の磁気閉ループが形成され
る。
【0037】これにより中間プランジャ8が上部プラン
ジャ7の下端面に吸着すると共に上部プランジャ7がス
トロークエンド面部材10に吸着し、この後に電磁コイ
ル35に対する通電が停止されると、図4に示されてい
るように、上部永久磁石28と下部永久磁石32とによ
る磁力の相互反発により中間プランジャ8が上部プラン
ジャ7より離間するが、上部プランジャ7がストローク
エンド面部材10に吸着した状態は上部永久磁石28の
磁力により維持される。これにより上部プランジャ7が
ストロークエンド面部材10との初期間隙T1分だけ上
昇移動することにより、段付き部18が段差部19と係
合して弁体5を初期間隙T1分持ち上げる。これにより
弁体25は図4に示されている第四の開度位置に位置す
る。
【0038】電磁コイル35に対する順方向通電が維持
されると、即ち電磁コイル35が上部永久磁石28と同
方向の磁化するための通電が維持されると、中間プラン
ジャ8が上部プランジャ7の下端面に吸着した状態と、
上部プランジャ7がストロークエンド面部材10に吸着
した状態が維持される。このときには中間プランジャ8
が上部プランジャ7との初期間隙T2と、上部プランジ
ャ7とストロークエンド面部材10との初期間隙T1の
合計値だけ上昇移動することにより、段付き部20が段
差部21と係合して弁体5を初期間隙T1+T2分持ち
上げる。これにより弁体5は図5に示されている第五の
開度位置に位置する。
【0039】弁体5を第五の開弁位置より第四の開弁位
置へ戻すのは電磁コイル35に対する順方向通電を停止
することにより行われる。弁体5を第五の開弁位置ある
いは第四の開弁位置より第三の開弁位置へ戻すのは電磁
コイル35に逆方向通電を行い、電磁石34を下部永久
磁石32と同方向の磁化することにより行われる。
【0040】弁体5を第三の開弁位置より第二の開弁位
置へ戻すのは電磁コイルに対する逆方向通電を停止する
ことにより行われる。弁体5を第二の開弁位置より第一
の開弁位置へ戻すのは電磁コイル35に順方向通電を数
m sec瞬間的に行うかまたは数m sec幅のパル
スをもって数回繰返し行ない、電磁石34を上部永久磁
石32と同方向の磁化し、中間プランジャ8と上部プラ
ンジャ7とストロークエンド面部材10が互いに吸着す
ることなしに、中間プランジャ8と下部プランジャ9と
を磁気反発させることにより行われる。
【0041】
【発明の効果】以上の説明から理解される如く、本発明
によるステップ流量制御弁によれば、一つの電磁石に対
する通電方向の制御と通電オンオフだけで開弁位置を五
段階に切換ることができ、そしてプランジャが段付き部
やストロークエンド面部材などに機械的に当接すること
によって各開弁位置が定義されるから、五段階の流量制
御が高精度に行われる。
【0042】また各プランジャ間に中間ばねが設けられ
ると、各プランジャのがたつきが回避され、耐久性が向
上すると共にプランジャのがたつきによる騒音の発生も
回避され、しかもプランジャが段付き部やストロークエ
ンド面部材などに押し付けられることによって各開弁位
置がより一層確実に決定され、流量制御精度がより一層
安定する。
【0043】また第一、二、四の開度位置は無通電状態
であり省エネ効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるステップ流量制御弁の第一実施例
を第一の開弁状態について示す断面図である。
【図2】本発明によるステップ流量制御弁の第一実施例
を第二の開弁状態について示す断面図である。
【図3】本発明によるステップ流量制御弁の第一実施例
を第三の開弁状態について示す断面図である。
【図4】本発明によるステップ流量制御弁の第一実施例
を第四の開弁状態について示す断面図である。
【図5】本発明によるステップ流量制御弁の第一実施例
を第五の開弁状態について示す断面図である。
【図6】本発明によるステップ流量制御弁の駆動回路の
一実施例を示す電気回路図である。
【図7】本発明によるステップ流量制御弁における弁開
度と通電制御との関係を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
1 弁本体 4 弁座部 5 弁体 7 上部プランジャ(第一のプランジャ) 8 中間プランジャ(第二のプランジャ) 9 下部プランジャ(第三のプランジャ) 10 ストロークエンド面部材 11 段付き部(第一のストッパ) 12 段付き部(第二のストッパ) 24 戻しばね 25、26 中間ばね 28 上側永久磁石(第一の永久磁石) 32 下側永久磁石(第二の永久磁石) 34 電磁石 35 電磁コイル 36 ヨーク

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弁本体と、 前記弁本体に対して軸線方向に移動することにより弁座
    部と共働して流量制御を行う弁体と、 前記弁体を閉弁方向へ付勢し、前記弁体を第一の開度位
    置に位置させる戻しばねと、 前記弁本体に形成されたプランジャ受け入れ孔の一方の
    ストロークエンド面部と前記プランジャ受け入れ孔の中
    間部に形成された第一のストッパとの間に移動可能に配
    置され、前記一方のストロークエンド面部の側へ移動す
    ることにより前記弁体と係合して前記弁体を開弁方向へ
    駆動する第一のプランジャと、 前記第一のプランジャの一端面と当接する位置と前記プ
    ランジャ受け入れ孔の中間部に形成された第二のストッ
    パとの間に移動可能に配置され、前記第一のプランジャ
    の側へ移動することにより前記弁体と係合して前記弁体
    を開弁方向へ駆動する第二のプランジャと、 前記第二のプランジャの一端面と当接する位置と前記プ
    ランジャ受け入れ孔の他方のストロークエンド面部との
    間に移動可能に配置され、前記第二のプランジャの側へ
    移動することにより前記弁体と係合して前記弁体を開弁
    方向へ駆動する第三のプランジャと、 前記第一のプランジャが前記一方のストロークエンド面
    部に当接することにより当該ストロークエンド面部と前
    記第一のプランジャと共働して磁気閉ループを構成し、
    前記第一のプランジャを前記一方のストロークエンド面
    部に吸着させる第一の永久磁石と、 前記第一の永久磁石と反発する磁極方向に配置され、前
    記第三のプランジャが前記第二のプランジャの一端面に
    当接することによりこれらプランジャと共働して磁気閉
    ループを構成し、前記第三のプランジャを前記第二のプ
    ランジャの一端面に吸着させる第二の永久磁石と、 前記第一の永久磁石と前記第二の永久磁石との間に配置
    され、前記第一の永久磁石と同方向あるいは前記第二の
    永久磁石と同方向に択一的に磁化され、前記第一の永久
    磁石と同方向の磁化により前記第一の永久磁石と前記ス
    トロークエンド面部と前記第一のプランジャと前記第二
    のプランジャと共働して磁気閉ループを構成し、前記第
    二の永久磁石と同方向の磁化により前記第一のプランジ
    ャと前記第二のプランジャと前記三のプランジャと前記
    第二の永久磁石と共働して磁気閉ループを構成する電磁
    石と、 を有していることを特徴とするステップ流量制御弁。
  2. 【請求項2】 前記第一のプランジャと前記第二のプラ
    ンジャとの間、前記第二のプランジャと前記三のプラン
    ジャとの間の各々に各プランジャを互いに引き離す方向
    へ前記戻しばねのばね力より弱いばね力をもって付勢す
    る中間ばねを有していることを特徴とする請求項1に記
    載のステップ流量制御弁。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006250122A (ja) * 2005-03-14 2006-09-21 Denso Corp 燃料噴射弁および組付方法
JP2009097636A (ja) * 2007-10-17 2009-05-07 Denso Corp リニアソレノイド
KR100927139B1 (ko) * 2008-12-27 2009-11-23 주식회사 명승정밀 영구자석을 구비한 솔레노이드작동기와 이를 사용한 솔레노이드밸브
JP2017025986A (ja) * 2015-07-21 2017-02-02 株式会社不二工機 直動式電磁弁及びそれをパイロット弁として備えた四方切換弁
JP2017129179A (ja) * 2016-01-19 2017-07-27 Toto株式会社 ソレノイドバルブ

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