JPH0892916A - 橋桁の扛上扛下工法,扛上機およびベント部材 - Google Patents

橋桁の扛上扛下工法,扛上機およびベント部材

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JPH0892916A
JPH0892916A JP23312294A JP23312294A JPH0892916A JP H0892916 A JPH0892916 A JP H0892916A JP 23312294 A JP23312294 A JP 23312294A JP 23312294 A JP23312294 A JP 23312294A JP H0892916 A JPH0892916 A JP H0892916A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 橋桁の移設工事に際し、高所でかつ狭い場所
での作業をなくし安全性の向上および省力化を図れ、扛
上扛下作業または横移動作業を容易かつ迅速に、また扛
上扛下時・横移動時の事故を防止して作業を安全に行え
るようにする。 【構成】 橋桁Gと地上との間に配設される複数段の大
型の単位ベント部材1と、地上に設置されガイドポスト
4・昇降駆動機構5・扛上用フォーク6・横移動装置7
を備えた一対の扛上機2とを使用し、一対の扛上機2に
より支持したベント部材の最下段に単位ベント部材1を
継ぎ足し、最下段となった単位ベント部材1を一対の扛
上機2により上昇させ、この継ぎ足しと上昇を順次繰り
返して橋桁Gをベント部材と共に扛上させる。一対の扛
上機2にベント部材1を載置して橋桁Gをベント部材1
と共に横移動させる。各扛上機2を集中制御装置により
同期して昇降制御および横移動制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、供用中の鉄道橋や道
路橋などの橋桁を扛上または扛下させ、さらに横移動さ
せる扛上扛下工法、この工法に使用する扛上機およびベ
ント部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、道路拡張や高架化に伴い、供用中
の鉄道橋や道路橋などの橋桁を扛上し、また横移動させ
る扛上工事が増えている。この種の工事における扛上方
法としては、大型クレーンによる吊上げや、屋根仮設な
どに使用されるリフトアップ工法などの吊上げ方式があ
るが、狭小地など吊上げ方式の採用できない制限された
場所では、サンドル材と油圧ジャッキを使用するジャッ
キアップ工法が採用されている。
【0003】このジャッキアップ工法は、橋桁の長手方
向両端部の下方に配設した支持構造物の最上部に複数台
の油圧ジャッキを配置し、橋桁をこの油圧ジャッキで持
ち上げてサンドル材を積み上げ、次いで油圧ジャッキを
下降させてサンドル材で橋桁を支持し、これを交互に繰
り返して橋桁を順次扛上させる方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
ような従来のジャッキアップ工法では、次のような問題
点がある。
【0005】(1) 高所でかつ狭い箇所で、重量物を取り
扱う作業となるため、危険な作業となり、また熟練した
作業者を必要とする。
【0006】(2) ストロークの小さい油圧ジャッキと、
高さの低いサンドル材を使用するため、高所での狭い場
所での作業であることと相まって、扛上のサイクル、即
ちサンドル材の高さ20〜30cmを扛上するのに比較
的長時間かかり、作業能率が悪い。
【0007】(3) 同時に複数箇所の油圧ジャッキをコン
トロールしなければならず、煩雑な管理を必要とし、作
業時間がかかり、人手も多く必要となる。
【0008】(4) 橋桁を横移動させるためには、橋桁を
支持する支持部材を移動させる横移動装置を別途設置す
る必要があり、時間がかかるとともに、面倒な作業とな
り、安全で迅速な横移動が困難である。
【0009】なお、橋桁の横移動に関しては、PC桁を
扛上させた後、横移動させるPC桁横取り装置(特公平
6−29489号公報)があるが、これは橋梁工事にお
いて、使用される橋桁を工事現場で製造し、架設工事の
方へ縦移動させる前に一時待機させるために横移動させ
るためのもので、製造されたPC桁を特殊な支持部材で
吊り支持して若干扛上させ、次いで走行台車で横移動さ
せる装置であり、既存の橋桁を扛上させた後、横移動さ
せる場合には適用できない。
【0010】この発明は、前述のような問題点を一挙に
解消すべくなされたもので、その目的は、高所でかつ狭
い場所での作業をなくし安全性の向上および省力化を図
れ、扛上扛下作業または横移動作業を容易かつ迅速に、
また扛上扛下時または横移動時の事故を防止して作業を
安全に行うことのできる橋桁の扛上扛下工法,扛上機お
よびベント部材を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係る工法は、橋
桁を長手方向両端部で支持して扛上あるいは扛下する工
法であって、橋桁と地上との間に配設される複数段の単
位ベント部材と、地上に設置される一対の扛上機とを使
用し、一対の扛上機により支持したベント部材の最下段
に単位ベント部材を継ぎ足し、あるいは最下段の単位ベ
ント部材を取り外し、この最下段となった単位ベント部
材を一対の扛上機により上昇、あるいは下降させ、この
継ぎ足しと上昇、あるいは取り外しと下降を順次繰り返
して橋桁をベント部材と共に扛上させ、あるいはベント
部材と共に扛下させるものである。
【0012】また、ベント部材の扛上扛下の前後あるい
は途中において、一対の扛上機に最下段のベント部材を
載置し、この一対の扛上機を横移動させることにより、
橋桁をベンド部材と共に横移動させる。
【0013】このような工法に使用する扛上機は、橋桁
長手方向両端部において橋桁幅方向に一対で地上に配設
され、橋桁を支持するベント部材を橋桁幅方向両側で支
持して昇降させる扛上機であって、昇降用のガイドポス
トと昇降駆動機構を備えた扛上機本体フレームと、前記
ガイドポストを案内として前記昇降駆動機構により昇降
し、突出部によりベント部材の端部を支持する扛上用フ
ォークから構成する。
【0014】昇降駆動機構は、1台の昇降用モータで駆
動される一対のスクリュージャッキとし、スクリュージ
ャッキのスクリューロッドにナット部材を介して扛上用
フォークを設け、一対の扛上フォークを同期して昇降さ
せる方式とする。
【0015】また、扛上機本体フレームの下部には、橋
桁幅方向と平行に配設された水平ガイドレール上を横移
動可能な横移動装置を設け、最下段のベント部材を載置
した一対の扛上機を横移動させることにより、橋桁をベ
ンド部材と共に横移動できるようにする。
【0016】さらに、各扛上機には、各扛上機の支持荷
重検出信号に基づいて各扛上機の負荷状態を監視し、各
扛上機の扛上用フォークの昇降高さ検出信号に基づいて
各扛上機の扛上用フォークを同期して昇降制御する集中
制御装置を接続する。また、この集中制御装置には、各
扛上機の横移動検出信号に基づいて各扛上機を同期して
横移動制御する機能を持たせる。
【0017】橋桁と地上との間に配設される複数段の単
位ベント部材は、鉄骨柱と鉄骨梁を備え、鉄骨梁は鉄骨
柱から外方に突出した突出部を扛上機の扛上用フォーク
に連結して扛上扛下時に荷重を受け、鉄骨柱は上下に着
脱可能に連続可能で扛上扛下後に荷重を受ける鉄骨柱梁
構造とする。
【0018】
【作用】以上のような構成において、一対の扛上機で最
下段の単位ベント部材を上昇させ、この単位ベント部材
の下部に単位ベント部材を継ぎ足し、あるいは最下段の
単位ベント部材を下降させて取り外すため、地上におい
て橋桁の扛上扛下作業を行うことができ、高所における
狭い場所での作業を解消することができる。
【0019】専用の大型ベント部材を使用して、地上に
設置した扛上機で順次大型ベント部材の高さ分だけ昇降
させ、また扛上機により地上で段取り替えを行うことが
できるので、扛上扛下作業を容易にかつ迅速に行うこと
ができる。
【0020】一対の扛上機は、ベント部材を載置して移
動装置と水平ガイドレールにより横移動することがで
き、一体化した扛上機とベント部材で橋桁を支持しつつ
横移動させることができる。
【0021】集中制御装置により橋桁長手方向両端部に
一対で合計4台の扛上機の扛上用フォークが同期して昇
降制御され、ストローク誤差を極めて少なくすることが
でき、偏荷重による事故を防止することができる。万
一、偏荷重が認められた場合には、自動的に扛上機が停
止される。また、扛上機の横移動も集中制御装置により
同期して移動制御され、横移動を容易にかつ迅速に行え
ると共に、転倒事故等を防止することができる。
【0022】
【実施例】以下、この発明を図示する一実施例に基づい
て説明する。これは、供用中の鉄道高架橋のPC桁の扛
上・横移動工事に適用した例であり、図1は本発明に係
るベントアップ・スライドシステム工法の概念を示す斜
視図、図2,図3は本工法に使用する扛上機の正面図,
側面図、図4,図5はそれぞれスライド時の状態,ベン
トアップ終了時等の状態を示し、図6〜図9は向上・横
移動工事例の手順を示す工程図である。
【0023】図1〜図3に示すように、本発明工法で
は、特殊な構造の大型ベント部材1と、横移動可能な扛
上機2とを使用し、複数段の大型ベント部材1で橋桁G
の長手方向両端部下面を支持し、橋桁幅方向に左右一対
の扛上機2により、単位大型ベント部材1の最下段への
継ぎ足しと、最下段となった単位大型ベント部材1の上
昇とを、地上において順次繰り返し、橋桁Gを大型ベン
ト部材1と共に扛上させ、また左右一対の扛上機2に大
型ベント部材1を積載して橋桁Gを橋桁長手方向と直交
する橋桁幅方向に横移動させる。
【0024】大型ベント部材1は、橋桁幅方向に長い略
直方体形状の鉄骨柱梁構造の構柱であり、4本の柱1A
と、4本の梁1Bと、斜材1Cと、水平材1Dなどから
構成する。橋桁幅方向に平行な2本の梁1Bの両端部を
柱1Aの外側に水平に突出させ、この突出部1B’の先
端に吊支持用のピン孔部1Eを設ける。また、この大型
ベント部材1は、一定高さの単位部材であり、上下の大
型ベント部材1の柱1Aが上下に連続するように構成
し、柱1Aの上下端部同士をボルト接合などにより接続
して着脱可能とする。
【0025】扛上機2は1スパンの橋桁に対して合計4
台配設され、各扛上機2は、主として扛上機本体フレー
ム3と、一対のガイドポスト4と、昇降駆動機構5と、
一対の扛上用フォーク6と、横移動装置7と、横移動駆
動機構8と、一対の水平ガイドレール9と、制御盤10
などから構成する。
【0026】扛上機本体フレーム3は、橋桁幅方向に平
行な一対のフレームビーム3Aを連結部材3Bで接続し
て構成し、この各フレームビーム3Aの橋桁幅方向のほ
ぼ中央部にガイドポスト4を一体的に突設し、それぞれ
のガイドポスト4に扛上用フォーク6を昇降可能に取付
ける。
【0027】このガイドポスト4はH形鋼から構成し、
上端同士を連結部材11で接続しておく。扛上用フォー
ク6は、ガイドポスト4を両側から挟持する側面視でT
字状のフレームを接続部材で接続して構成し、内部に配
設した昇降ガイドローラ12,13,14によりガイド
ポスト4を案内として昇降自在とし、ベント部材側の上
部突出部6A間に吊り支持具15を取付け、反対側の上
部突出部6B間に、後述する昇降駆動機構5のナット部
材16を取付ける。
【0028】吊り支持具15は、上部突出部6Aの上面
に取付台17を介して取付けられる基部15Aと、この
基部から下方に突出する吊り部15Bから構成し、この
吊り部15Bと大型ベント部材1のピン孔部1Eとを連
結ピン18を介して着脱可能に取付ける。また、基部1
5Aと取付台17間には、リング状のロードセル19を
配設し、このロードセル19により吊り荷重を検出でき
るようにする。
【0029】なお、この扛上用フォーク6によるベント
部材1の支持は、上部突出部6A上に大型ベント部材1
の突出部1B’を載置して固定するなどの方式も考えら
れるが、ロードセルの取付けが面倒となる、大型ベント
部材1の嵩高が大きくなるなどから前述のような吊り下
げ支持方式が好ましい。
【0030】扛上用フォーク6の昇降ガイドローラは、
H形鋼ガイドポスト4のフランジに当接して転動する上
下に一対の昇降ガイドローラ12,13と、ウェブに当
接して転動する昇降ガイドローラ14とし(図2参
照)、上部の昇降ガイドローラ12はベント部材側のフ
ランジ内面に当接し、下部の昇降ガイドローラ13は反
ベント部材側のフランジ内面に当接するように偏位配置
させることにより、大型ベント部材1および橋桁Gの荷
重によりガイドポスト4をベント部材側に撓ませる力が
作用しても円滑に昇降できるようにする。
【0031】昇降駆動機構5は、一対の扛上用フォーク
6を同期して昇降させる装置であり、昇降用モータ20
と、ウォーム減速機21と、一対のスクリュージャッキ
22と、一対のスクリューロッド23と、エンコーダー
24から構成する。モータ20とウォーム減速機21は
扛上機本体フレーム3の中央部上面に設置し、ウォーム
減速機21の両端出力軸と、一対のスクリュージャッキ
22の入力軸とをそれぞれカップリングを介して接続す
る。一方のスクリュージャッキ22の入力軸の他端部に
エンコーダー24を取付ける。スクリュージャッキ22
のスクリューロッド23はそれぞれナット部材16に螺
合させる。
【0032】なお、スクリュージャッキ22は球面受座
を有するスイベル機構25を介して扛上機本体フレーム
3のフレームビーム3Aに取付け、大型ベント部材1お
よび橋桁Gの吊り支持荷重に対して軸力のみをフレーム
ビーム3Aに伝達するようにしている。なお、スクリュ
ーロッド23は蛇腹27で覆って保護する。この蛇腹2
7は、上端を取付部材26を介してガイドポスト4の上
部に取付け、下端を扛上用フォーク6の上部突出部6B
の上面に取付ける。
【0033】一台のモータ20で一対のスクリュージャ
ッキ22が駆動され、スクリューロッド23の回転によ
りナット部材16が上下動し、2つの扛上用フォーク6
が同期して昇降し、常に同じ高さを保持することができ
る。エンコーダー24の検出信号は制御盤10に入力さ
れ、回転数から扛上用フォーク6の昇降高さが検出さ
れ、設定された高さになるようにフィードバック制御さ
れる。
【0034】さらに、各扛上機2は制御盤10により個
別に運転が可能であるが、各制御盤10を集中制御盤
(図示省略)に接続し、橋桁Gの両端部に配設される合
計4台の扛上機2を同期して運転可能とする。集中制御
盤には連動同調制御システムが組み込まれており、4台
の扛上機2の扛上用フォーク6の高さを例えば誤差2m
m以内にコンピュータ制御することができる。また、ロ
ードセル19からの検出信号も集中制御盤に入力して、
各扛上機2の負荷状態を各扛上機2の集中制御盤のディ
スプレイに表示すると共に、偏荷重などによるオーバー
ロードを検知して扛上機2を緊急停止するようにしてい
る。
【0035】なお、この昇降駆動機構5は、一対の油圧
ジャッキ等を使用することも考えられるが、同調制御性
の良さや小型軽量の点などから前述のような電動メカニ
カルジャッキが好ましい。
【0036】各扛上機2を橋桁幅方向に横移動させる横
移動装置7は、大荷重物体を移動可能に支持する場合に
通常使用されるクローラ式ローラ装置(例えば、チルタ
ンク)とし、各フレームビーム3Aのビーム長手方向に
間隔をおいて一対で取付ける。なお、この横移動装置7
は、1台の扛上機2に合計4台設置されるが、大型ベン
ト部材1の吊支持点側には大荷重用のものを使用してい
る。
【0037】また、この横移動装置7は、橋桁幅方向に
平行に敷設した一対の水平ガイドレール9上を転動可能
とし、横移動装置7の各内側面に取付けられているガイ
ドローラ装置40と、水平ガイドレール9の内側面に取
付けられたガイド部材41とにより、水平ガイドレール
9上からの逸脱を防止している(図3参照)。さらに、
各フレームビーム3Aの外側面には、下端が水平ガイド
レール9の外側面に係合可能なスライド時の転倒防止片
42を一対でベント部材側の移動装置7位置に取付け、
横移動時の安全性を高めている。
【0038】横移動駆動機構8は、電動スクリュージャ
ッキ50による尺取り式とする(図3参照)。即ち、横
移動用モータ51により動力伝達機構52を介して駆動
される電動スクリュージャッキ50を扛上機本体フレー
ム3の中央部における下面に固定し、スクリューロッド
の先端部材50aを連結ピン53を介して駆動用水平レ
ール54の横移動方向に間隔をおいて複数形成されてい
る係止孔等に着脱可能に固定する。
【0039】横移動に際しては、スクリューロッド先端
部材50aを連結ピン53により駆動用水平レール54
に固定し、スクリューロッドを伸縮移動させることによ
り、連結点に反力をとって扛上機2本体を移動させ、次
いで連結ピン53を抜いてスクリューロッドを伸縮移動
させ、この工程を繰り返すことにより尺取り移動させ
る。
【0040】この横移動の場合も、電動スクリュージャ
ッキ50の入力軸の他端部にエンコーダー55を取付
け、集中制御盤の連動同調制御システムにより4台の扛
上機2が同期して同一方向に横移動するように制御して
いる。
【0041】図1,図4に示すように、橋桁Gと最上段
の大型ベント部材1との間には、例えば一対の高さ調整
可能な支承装置61を上面に、一対の支承桁62を下面
に有する受桁装置60を配設する。また、この受桁装置
60の橋桁幅方向の両側には、橋桁Gの横ずれを阻止す
る横ずれ防止装置63を取付ける。
【0042】また、図4に示すように、橋桁Gを横移動
させる場合には、最下段の大型ベント部材1の梁1Bの
突出部1B’を扛上機2上に載せる。扛上機本体フレー
ム3の一対のフレームビーム3Aのベント部材側には、
受け台70が取付けられており、この受け台70上に固
定金具71を介して前記突出部1B’を取付ける。この
場合も、固定金具71と、突出部1B’および受け台7
0とは、ボルトで固定する。ここで、連結ピン18は取
付けたままとし、この状態で扛上用フォーク6を少し下
げ、連結ピン18にかかる荷重、即ちロードセル19に
かかる荷重がなくなり、固定金具71に橋桁Gおよび大
型ベント部材1の荷重が全部かかったら横移動すること
になる。
【0043】図5に示すように、ベントアップ時に仮置
き固定する場合と、橋桁扛上終了時には、最下段の大型
ベント部材1の柱1Aの下端を固定金具80を介して水
平ガイドレール9上に据え付ける。固定金具80と、柱
1Aおよび水平ガイドレール9とは、ボルトで固定す
る。この状態で、扛上機2には、橋桁荷重が作用しない
ので、連結ピン18を抜いて大型ベント部材1と扛上機
2との連結を解除することができる。なお、仮置き固定
の場合には、この状態から扛上用フォーク6を下降さ
せ、次の上昇工程に備える。
【0044】以上のような構成において、次のような施
工順序で橋桁の移設工事を行う(図6〜図9参照)。
【0045】(1) 既存の橋脚Pのコンクリート躯体C1
を増設し、レール据え付け用の基礎コンクリート90を
打設する。次いで、ベントH形鋼91を組み立て、この
上に一対の水平ガイドレール9を設置する。また、橋脚
Pに壁継ぎ兼ガイドH形鋼92を取付ける。
【0046】(2) 水平ガイドレール9上に左右一対の扛
上機2を据え付け、受桁装置60を上部に固定した最上
段の大型ベント部材1-1を左右一対の扛上用フォーク6
で吊り支持して上昇させる。
【0047】(3) 扛上用フォーク6で支持されている大
型ベント部材1-1の下部に、2段目の大型ベント部材1
-2をボルトで接続固定し、大型ベント部材1-1および1
-2を固定金具80で水平ガイドレール9上に仮置き固定
する。この状態で、扛上用フォーク6と大型ベント部材
-1の連結を外し、扛上機2を大型ベント部材1から若
干退避移動させ、扛上用フォーク6を2段目の大型ベン
ト部材1-2を吊り支持すべく下降させる。
【0048】(4) 下降した扛上用フォーク6と2段目の
大型ベント部材1-2を連結し、扛上用フォーク6を上昇
させることにより、大型ベント部材1-1・1-2,受桁装
置60を介して橋桁Gを若干扛上させる。ここでは、橋
桁Gと橋脚Pとの間に、橋桁Gの既存の支承を撤去する
のに十分なクリアランスが得られるようにする。
【0049】(5) 2段目の大型ベント部材1-2の下部に
3段目の大型ベント部材1-3を接続固定すると共に、こ
の最下段の大型ベント部材1-3を固定金具71により扛
上機2に載置固定し、橋桁長手方向両端部に位置する左
右一対の扛上機2を同期させて横移動させる。合計4台
の扛上機2と3段の大型ベント部材1が一体となって、
橋桁Gが横移動することになる。この移動に際しては、
図6(1)の壁継ぎ兼ガイドH形鋼92により最上段の
大型ベント部材1-3を案内支持させておく。
【0050】(6) 横移動が完了すると、固定金具71を
取り外した後、前述の(3),(4) の工程を繰り返し、上昇
させた3段目の大型ベント部材1-3の下部に4段目の大
型ベント部材1-4を接続固定し、次いで上昇させ、橋桁
Gをさらに扛上させる。
【0051】(7) 4段目の大型ベント部材1-4の下部に
5段目の大型ベント部材1-5を接続すると、所定の扛上
高さが得られので、この5段目の大型ベント部材1-5
固定金具80により水平ガイドレール9に固定する。こ
の状態で、一対の扛上機2を次のスパンへ移動させると
ともに、嵩上げコンクリートC2 を打設する。なお、こ
こで、複数段の大型ベント部材1の途中を平面視でコ字
状の抱持部材93で覆い、この抱持部材93を壁継ぎ兼
ガイドH形鋼92に固定しておく。
【0052】(8) 嵩上げコンクリートC2 が所定の強度
に達すると、再び扛上機2を据え付け、嵩上げコンクリ
ートC2 の上面に支承を配設し、扛上機2により橋桁を
若干ベントダウンさせることにより、橋桁Gを増設され
た橋脚P上に載置する。
【0053】(9) 受桁装置60および各大型ベント部材
1を扛上機2で支持しつつ下降させ、最下段から順次取
り外し、大型ベント部材1および受桁装置60を全て撤
去する。さらに、扛上機2および水平ガイドレール9等
を撤去すれば、1スパンの工事が終了する。
【0054】なお、以上は、鉄道橋の橋桁の扛上・横移
動工事に適用した例を示したが、橋桁の扛下工事や、そ
の他の橋桁の扛上,扛下あるいは横移動工事にも本発明
を適用できることはいうまでもない。
【0055】
【発明の効果】前述の通り、この発明は、以上のような
構成からなるので、次のような効果を奏する。
【0056】(1) ベント部材を地上において継ぎ足しあ
るいは取り外して昇降させるので、橋桁の扛上扛下作業
を地上で行うことができ、従来のジャッキアップ工法に
よる高所で狭い場所での作業がなくなり、安全性が大幅
に向上し、また熟練した作業者も不要となり、省力化を
図れる。 (2) 専用の大型ベント部材を使用し、扛上機による地上
での段取り替え作業であるため、安全かつ迅速に工事を
行うことができる。
【0057】(3) 一対の扛上機にベント部材を載置して
横移動させるため、橋桁の扛上扛下作業と同時に橋桁の
横移動作業を安全かつ迅速に行うことができる。
【0058】(4) 集中制御装置により、各扛上機を同期
して昇降制御および横移動制御するため、容易に昇降と
横移動を行えると共に、偏荷重などによる事故を防止
し、前述の(1) と相まって安全な作業が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る橋桁の扛上・横移動工法の概念
を示す斜視図である。
【図2】この発明に係る扛上機の正面図である。
【図3】図2の側面図である。
【図4】この発明における橋桁の横移動状態を示す正面
図である。
【図5】この発明における橋桁のベントアップ終了時の
状態を示す正面図である。
【図6】この発明に係る橋桁移設工事を順に示す工程図
(その1)である。(a)は側面図、(b)は正面図で
ある。
【図7】この発明に係る橋桁移設工事を順に示す工程図
(その2)である。
【図8】この発明に係る橋桁移設工事を順に示す工程図
(その3)である。
【図9】この発明に係る橋桁移設工事を順に示す工程図
(その4)である。
【符号の説明】
G…橋桁 P…橋脚 1…大型ベント部材 1A…柱 1B…梁 1C…斜材 1D…水平材 1E…吊り支持用ピン孔部 2…扛上機 3…扛上機本体フレーム 4…ガイドポスト 5…昇降駆動機構 6…扛上用フォーク 7…横移動装置 8…横移動駆動機構 9…水平ガイドレール 10…制御盤 11…連結部材 12,13,14…昇降ガイドローラ 15…吊り支持具 16…ナット部材 17…取付台 18…連結ピン 19…ロードセル 20…昇降用モータ 21…ウォーム減速機 22…スクリュージャッキ 23…スクリューロッド 24…エンコーダー 25…スイベル機構 26…取付部材 27…蛇腹 40…ガイドローラ装置 41…ガイド部材 50…横移動用電動スクリュージャッキ 51…横移動用モータ 52…動力伝達機構 53…連結ピン 54…駆動用水平レール 55…エンコーダー 60…受桁装置 61…支承装置 62…支承桁 63…横ずれ防止装置 70…受け台 71…固定金具 80…固定金具 90…基礎コンクリート 91…ベントH形鋼 92…壁継ぎ兼ガイドH形鋼 93…抱持部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小寺 幸一 岐阜県大垣市赤坂新町4−134−1 株式 会社野田自動車工業所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 橋桁を長手方向両端部で支持して扛上あ
    るいは扛下する工法であって、橋桁と地上との間に配設
    される複数段の単位ベント部材と、地上に設置される一
    対の扛上機とを使用し、一対の扛上機により支持したベ
    ント部材の最下段に単位ベント部材を継ぎ足し、あるい
    は最下段の単位ベント部材を取り外し、この最下段とな
    った単位ベント部材を一対の扛上機により上昇、あるい
    は下降させ、この継ぎ足しと上昇、あるいは取り外しと
    下降を順次繰り返して橋桁をベント部材と共に扛上さ
    せ、あるいはベント部材と共に扛下させることを特徴と
    する橋桁の扛上扛下工法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の扛上扛下工法におい
    て、一対の扛上機に最下段のベント部材を載置し、この
    一対の扛上機を横移動させることにより、橋桁をベント
    部材と共に横移動させることを特徴とする橋桁の扛上扛
    下工法。
  3. 【請求項3】 橋桁長手方向両端部において橋桁幅方向
    に一対で地上に配設され、橋桁を支持するベント部材を
    橋桁幅方向両側で支持して昇降させる扛上機であって、
    昇降用のガイドポストと昇降駆動機構を備えた扛上機本
    体フレームと、前記ガイドポストを案内として前記昇降
    駆動機構により昇降し、突出部によりベント部材の端部
    を支持する扛上用フォークを備えていることを特徴とす
    る扛上機。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の扛上機において、扛上
    機本体フレームの下部に、橋桁幅方向と平行に配設され
    た水平ガイドレール上を横移動可能な横移動装置を設け
    たことを特徴とする扛上機。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載の扛上機において、各扛
    上機には、各扛上機の支持荷重検出信号に基づいて各扛
    上機の負荷状態を監視し、各扛上機の扛上用フォークの
    昇降高さ検出信号に基づいて各扛上機の扛上用フォーク
    を同期して昇降制御する集中制御装置が接続されている
    ことを特徴とする扛上機。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載の扛上機において、各扛
    上機には、各扛上機の支持荷重検出信号に基づいて各扛
    上機の負荷状態を監視し、各扛上機の扛上用フォークの
    昇降高さ検出信号に基づいて各扛上機の扛上用フォーク
    を同期して昇降制御し、各扛上機の横移動検出信号に基
    づいて各扛上機を同期して横移動制御する集中制御装置
    が接続されていることを特徴とする扛上機。
  7. 【請求項7】 橋桁と地上との間に配設される複数段の
    単位ベント部材であって、鉄骨柱と鉄骨梁を備え、鉄骨
    梁は鉄骨柱から外方に突出した突出部を扛上機の扛上用
    フォークに連結して扛上扛下時に荷重を受け、鉄骨柱は
    上下に着脱可能に連続可能で扛上扛下後に荷重を受ける
    鉄骨柱梁構造であることを特徴とするベント部材。
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