JPH0891964A - 酸化物超電導成形体 - Google Patents
酸化物超電導成形体Info
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- JPH0891964A JPH0891964A JP7227619A JP22761995A JPH0891964A JP H0891964 A JPH0891964 A JP H0891964A JP 7227619 A JP7227619 A JP 7227619A JP 22761995 A JP22761995 A JP 22761995A JP H0891964 A JPH0891964 A JP H0891964A
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- oxide
- superconductor
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- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E40/00—Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
- Y02E40/60—Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment
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- Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
- Containers, Films, And Cooling For Superconductive Devices (AREA)
- Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 機械的、熱的な応力、歪みに耐え、経時劣化
せずに、高い性能を長期間安定して保持できる酸化物超
電導体を提供する。 【解決手段】 酸化物超電導体層の上に貴金属を介して
Ni、Ni合金、Cr又はCr合金の群から選ばれたい
ずれかの卑金属からなる層が形成されている酸化物超電
導成形体。 【効果】 超電導体層の上方に卑金属層が設けられてい
るので外気からの水分等の侵入が防止され、又この卑金
属は超電導体層と強固に結合する上、熱膨張係数が近似
しているので熱歪によって双方が剥離するようなことが
ない。更に上記2層の中間に貴金属層を介在させたの
で、加熱工程における上記2層の過剰な反応が阻止さ
れ、高い超電導特性が長期間安定して保持した酸化物超
電導成形体が得られる。
せずに、高い性能を長期間安定して保持できる酸化物超
電導体を提供する。 【解決手段】 酸化物超電導体層の上に貴金属を介して
Ni、Ni合金、Cr又はCr合金の群から選ばれたい
ずれかの卑金属からなる層が形成されている酸化物超電
導成形体。 【効果】 超電導体層の上方に卑金属層が設けられてい
るので外気からの水分等の侵入が防止され、又この卑金
属は超電導体層と強固に結合する上、熱膨張係数が近似
しているので熱歪によって双方が剥離するようなことが
ない。更に上記2層の中間に貴金属層を介在させたの
で、加熱工程における上記2層の過剰な反応が阻止さ
れ、高い超電導特性が長期間安定して保持した酸化物超
電導成形体が得られる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酸化物超電導成形体に
関する。
関する。
【0002】
【従来の技術とその問題点】近年、液体H2 、Neさら
にN2 温度以上で超電導を示す酸化物超電導成形体(以
下超電導体と略記)、例えば希土類元素、アルカリ土金
属及びCuからなる複合酸化物等のK2 NiF4 型又は
3層ペロブスカイト型構造のものが見出され、スパッタ
リング法、蒸着法、イオンプレーティング法等のPVD
法又はCVD法等により薄膜化して超電導体として利用
する試みがなされている。上記のスパッタリング法等の
気相法は、いずれも真空中で成膜が行われるが、例えば
AB2 Cu3 OX (式中AはY、Sc又は希土類元素、
Bはアルカリ土金属、Cuは銅、Oは酸素、X=7−δ
但し1≧δ>0)で示される酸化物を形成する場合は分
解反応等の副反応によりO2 が不足するので、O2 を若
干添加した真空が利用されるが、最適な組成に維持する
ことが困難で、このため形成膜は無定形状になり易く、
従って超電導特性に劣り又は全く超電導特性を示さな
い。このようなことから成膜後酸素含有雰囲気中で90
0〜1,000℃の高温に加熱して、酸素等の組成及び
結晶構造の調整を行って超電導体となしているが、この
加熱処理の際に超電導体の構成成分が界面や表面に偏析
したり、甚だしい場合は、揮発して目的とする超電導特
性が十分に得られないという問題があった。
にN2 温度以上で超電導を示す酸化物超電導成形体(以
下超電導体と略記)、例えば希土類元素、アルカリ土金
属及びCuからなる複合酸化物等のK2 NiF4 型又は
3層ペロブスカイト型構造のものが見出され、スパッタ
リング法、蒸着法、イオンプレーティング法等のPVD
法又はCVD法等により薄膜化して超電導体として利用
する試みがなされている。上記のスパッタリング法等の
気相法は、いずれも真空中で成膜が行われるが、例えば
AB2 Cu3 OX (式中AはY、Sc又は希土類元素、
Bはアルカリ土金属、Cuは銅、Oは酸素、X=7−δ
但し1≧δ>0)で示される酸化物を形成する場合は分
解反応等の副反応によりO2 が不足するので、O2 を若
干添加した真空が利用されるが、最適な組成に維持する
ことが困難で、このため形成膜は無定形状になり易く、
従って超電導特性に劣り又は全く超電導特性を示さな
い。このようなことから成膜後酸素含有雰囲気中で90
0〜1,000℃の高温に加熱して、酸素等の組成及び
結晶構造の調整を行って超電導体となしているが、この
加熱処理の際に超電導体の構成成分が界面や表面に偏析
したり、甚だしい場合は、揮発して目的とする超電導特
性が十分に得られないという問題があった。
【0003】ところで上記の超電導体物質は一般に脆い
ため、SUSやAl2 O3 等の耐熱性材料を基体として
この上に成膜して用いることが試みられている。基体上
に成膜する場合は、基体温度を650℃以上に加熱する
と上記の超電導体物質が結晶化して析出する。しかしこ
の場合もO2 の欠損部分が残存して特性が十分に発現さ
れないため、更に酸素含有雰囲気中で900℃前後の加
熱処理が通常施されており、従って前記の構成成分の偏
析や揮発による特性低下の問題は残されている。又これ
らの超電導体は、使用中外気に直接触れると、外気中の
水分や微量のSO2 、NOX 、H2 S、Cl2 等によっ
て、急速に変質して超電導体特性が劣化するという問
題、更には、使用時に液体窒素等の冷媒中で冷却される
が、使用を中断する時常温に戻すので厳しいヒートサイ
クル条件下で使用され、この際超電導体には熱的な応力
や歪みが加わり、超電導特性が低下するばかりでなく、
剥離や断線を起こすという問題もあった。本発明はかか
る状況に鑑みなされたもので、その目的とするところは
機械的、熱的な応力、歪みに耐え、経時劣化せずに、高
い性能を長期間安定して保持できる酸化物超電導体を提
供することにある。
ため、SUSやAl2 O3 等の耐熱性材料を基体として
この上に成膜して用いることが試みられている。基体上
に成膜する場合は、基体温度を650℃以上に加熱する
と上記の超電導体物質が結晶化して析出する。しかしこ
の場合もO2 の欠損部分が残存して特性が十分に発現さ
れないため、更に酸素含有雰囲気中で900℃前後の加
熱処理が通常施されており、従って前記の構成成分の偏
析や揮発による特性低下の問題は残されている。又これ
らの超電導体は、使用中外気に直接触れると、外気中の
水分や微量のSO2 、NOX 、H2 S、Cl2 等によっ
て、急速に変質して超電導体特性が劣化するという問
題、更には、使用時に液体窒素等の冷媒中で冷却される
が、使用を中断する時常温に戻すので厳しいヒートサイ
クル条件下で使用され、この際超電導体には熱的な応力
や歪みが加わり、超電導特性が低下するばかりでなく、
剥離や断線を起こすという問題もあった。本発明はかか
る状況に鑑みなされたもので、その目的とするところは
機械的、熱的な応力、歪みに耐え、経時劣化せずに、高
い性能を長期間安定して保持できる酸化物超電導体を提
供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、超電導体層の
上に貴金属を介してNi、Ni合金、Cr又はCr合金
の群から選ばれたいずれかの卑金属からなる層が形成さ
れている事を特徴とするものである。
上に貴金属を介してNi、Ni合金、Cr又はCr合金
の群から選ばれたいずれかの卑金属からなる層が形成さ
れている事を特徴とするものである。
【0005】本発明において、超電導体層とは、前述の
層状ペロブスカイトやK2 NiF4型物質などであり、
例えばYBa2 Cu3 OX 、YSr0.5 Ba1.5 Cu3
OX、Y0.75Sc0.25Ba1.5 Sr0.5 Cu3 OX 、L
aBa2 Cu3 OX 、ErBa2 Cu3 OX 、DyBa
2 Cu3 OX 、MsBa2 Cu3 OX (Msはミッシュ
メタル)、La−Ba−Cu−O系酸化物、La−Sr
−Cu−O系酸化物などである。上記に例示した酸化物
のうち前記のAB2 Cu3 OX の式で示される酸化物
は、液体窒素温度で超電導体となるので特に有用であ
る。上記式で示される代表的酸化物は、YBa2 Cu3
OX 、ErBa1.75Sr0. 25Cu3 OX 等で、いずれも
3層ペロブスカイト型構造を呈する。又上記酸化物にお
いてOの一部をF等のアニオン、Cuの一部をAg、N
i等のカチオンで置換したものも含まれる。上記のよう
な超電導体を基体上に膜状に形成する方法としては、ス
パッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング
法、MOCVD法等があり、そのターゲットには、超電
導体と同一の物質又は上記物質を構成する元素やその酸
化物等が用いられる。本発明において超電導体層の厚さ
は、0.1μm〜1mm特に0.5〜100μmの厚さ
又は直径に形成するのが好ましく、厚すぎると超電導体
の熱的及び磁気的安定性が低下しクエンチ現象を起こし
易くなる。
層状ペロブスカイトやK2 NiF4型物質などであり、
例えばYBa2 Cu3 OX 、YSr0.5 Ba1.5 Cu3
OX、Y0.75Sc0.25Ba1.5 Sr0.5 Cu3 OX 、L
aBa2 Cu3 OX 、ErBa2 Cu3 OX 、DyBa
2 Cu3 OX 、MsBa2 Cu3 OX (Msはミッシュ
メタル)、La−Ba−Cu−O系酸化物、La−Sr
−Cu−O系酸化物などである。上記に例示した酸化物
のうち前記のAB2 Cu3 OX の式で示される酸化物
は、液体窒素温度で超電導体となるので特に有用であ
る。上記式で示される代表的酸化物は、YBa2 Cu3
OX 、ErBa1.75Sr0. 25Cu3 OX 等で、いずれも
3層ペロブスカイト型構造を呈する。又上記酸化物にお
いてOの一部をF等のアニオン、Cuの一部をAg、N
i等のカチオンで置換したものも含まれる。上記のよう
な超電導体を基体上に膜状に形成する方法としては、ス
パッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング
法、MOCVD法等があり、そのターゲットには、超電
導体と同一の物質又は上記物質を構成する元素やその酸
化物等が用いられる。本発明において超電導体層の厚さ
は、0.1μm〜1mm特に0.5〜100μmの厚さ
又は直径に形成するのが好ましく、厚すぎると超電導体
の熱的及び磁気的安定性が低下しクエンチ現象を起こし
易くなる。
【0006】本発明において超電導体層上に貴金属を介
して形成されるNi、Ni合金、Cr又はCr合金の群
から選ばれたいずれかの卑金属からなる層は、表面に緻
密な酸化膜を形成して外気からの水分やSO2 、N
O2 、H2 S、Cl2 等の有害ガスの侵入を防止する作
用を有する。この卑金属層はスパッタリング等のPVD
法やCVD法等により形成される。本発明に用いられる
卑金属は、Cr又はNi単体よりも、Cr合金やNi合
金の方が、可撓性やH2 脆性等の耐食性の優れていて適
している。上記合金としては、Cr−Fe、Cr−M
o、Cr−Ni、Cr−Cu、Cr−Ti、Ni−P
(P=5〜25%)、Ni−W−P、Ni−Cu−P、
Ni−Mo−P、Ni−Cu、Ni−Cr、Ni−Z
n、オーステナイト系Fe−Cr−Ni等の各系の合金
が適用される。卑金属層の厚さは得られる超電導成形体
の用途にもよるが通常0.1μm以上で特に1〜100
μmの範囲内が好ましい。
して形成されるNi、Ni合金、Cr又はCr合金の群
から選ばれたいずれかの卑金属からなる層は、表面に緻
密な酸化膜を形成して外気からの水分やSO2 、N
O2 、H2 S、Cl2 等の有害ガスの侵入を防止する作
用を有する。この卑金属層はスパッタリング等のPVD
法やCVD法等により形成される。本発明に用いられる
卑金属は、Cr又はNi単体よりも、Cr合金やNi合
金の方が、可撓性やH2 脆性等の耐食性の優れていて適
している。上記合金としては、Cr−Fe、Cr−M
o、Cr−Ni、Cr−Cu、Cr−Ti、Ni−P
(P=5〜25%)、Ni−W−P、Ni−Cu−P、
Ni−Mo−P、Ni−Cu、Ni−Cr、Ni−Z
n、オーステナイト系Fe−Cr−Ni等の各系の合金
が適用される。卑金属層の厚さは得られる超電導成形体
の用途にもよるが通常0.1μm以上で特に1〜100
μmの範囲内が好ましい。
【0007】本発明において酸化物層と卑金属層との中
間に介在させる貴金属層は双方の層間の過剰な反応を抑
制して、超電導体層の劣化を防止するもので、超電導成
形体に製造後施される熱処理、アニール又は歪とり等の
加熱工程において特に有効な働きを発揮するものであ
る。又貴金属層は、高温においても超電導体層と反応せ
ずに酸素を透過するので、加熱処理においてアルカリ土
金属やCu等の成分元素が偏析や揮発せずに、超電導体
物質の組成及び結晶構造の最適化がなされ、特性に優れ
た超電導体を形成させる作用をもたらす。特にAgはO
2 の透過性及び導電性に優れ、更に安価なため最も有用
である。上記Ag層の下地にPd、Pt等のPt族元素
を薄く形成しておくと実用上更に望ましい場合が多い。
本発明において貴金属層には、上記のAg、Pd、Pt
の他にIn、Rh、Ru、Os、Au等の元素又はこれ
らの合金が適用され、厚さは通常0.1μm以上、特に
1〜100μmの範囲内が好ましい。本発明において卑
金属層の上にCu、Al、又はその合金の層を形成して
おくと超電導体層の熱的、磁気的安定化に有効に作用す
るとともに外部との電気接続においても効果がある。
間に介在させる貴金属層は双方の層間の過剰な反応を抑
制して、超電導体層の劣化を防止するもので、超電導成
形体に製造後施される熱処理、アニール又は歪とり等の
加熱工程において特に有効な働きを発揮するものであ
る。又貴金属層は、高温においても超電導体層と反応せ
ずに酸素を透過するので、加熱処理においてアルカリ土
金属やCu等の成分元素が偏析や揮発せずに、超電導体
物質の組成及び結晶構造の最適化がなされ、特性に優れ
た超電導体を形成させる作用をもたらす。特にAgはO
2 の透過性及び導電性に優れ、更に安価なため最も有用
である。上記Ag層の下地にPd、Pt等のPt族元素
を薄く形成しておくと実用上更に望ましい場合が多い。
本発明において貴金属層には、上記のAg、Pd、Pt
の他にIn、Rh、Ru、Os、Au等の元素又はこれ
らの合金が適用され、厚さは通常0.1μm以上、特に
1〜100μmの範囲内が好ましい。本発明において卑
金属層の上にCu、Al、又はその合金の層を形成して
おくと超電導体層の熱的、磁気的安定化に有効に作用す
るとともに外部との電気接続においても効果がある。
【0008】
【実施例】以下に本発明を実施例により詳細に説明す
る。 (実施例1)高周波マグネトロンスパッタ装置を用い
て、SUS310テープ(厚さ0.10mm)上にPt
を0.16μmスパッタし、この上に上記のテープを6
70℃に加熱しながら、ターゲットにYBa2.2 Cu
4.5 OX 組成のペレットを用いて、Ar+O2 (20m
Torr、O2 20%)雰囲気中で出力300Wで厚さ
1.9μmの超電導体層をスパッタし、次いでこの超電
導体層上にAgを0.16μmスパッタした。しかるの
ち、得られた成形体を大気中で850℃15分間加熱
後、これを2℃/minの速度で室温まで冷却したの
ち、更にこのAg層上に上記のスパッタ装置を用いてモ
ネル合金(Ni−35%Cu)を厚さ1.2μmスパッ
タして超電導成形体を製造した。上記において超電導体
層以外のスパッタ雰囲気をAr10mTorrとした。
る。 (実施例1)高周波マグネトロンスパッタ装置を用い
て、SUS310テープ(厚さ0.10mm)上にPt
を0.16μmスパッタし、この上に上記のテープを6
70℃に加熱しながら、ターゲットにYBa2.2 Cu
4.5 OX 組成のペレットを用いて、Ar+O2 (20m
Torr、O2 20%)雰囲気中で出力300Wで厚さ
1.9μmの超電導体層をスパッタし、次いでこの超電
導体層上にAgを0.16μmスパッタした。しかるの
ち、得られた成形体を大気中で850℃15分間加熱
後、これを2℃/minの速度で室温まで冷却したの
ち、更にこのAg層上に上記のスパッタ装置を用いてモ
ネル合金(Ni−35%Cu)を厚さ1.2μmスパッ
タして超電導成形体を製造した。上記において超電導体
層以外のスパッタ雰囲気をAr10mTorrとした。
【0009】(実施例2)超電導体層の厚さを2.0μ
mとし、モネル合金の代りにNi−12%P合金を1.
8μmスパッタした他は実施例1と同じ方法により超電
導成形体を製造した。
mとし、モネル合金の代りにNi−12%P合金を1.
8μmスパッタした他は実施例1と同じ方法により超電
導成形体を製造した。
【0010】(実施例3)モネル合金の代りにCrを
1.8μmスパッタした他は実施例1と同じ方法により
超電導成形体を製造した。
1.8μmスパッタした他は実施例1と同じ方法により
超電導成形体を製造した。
【0011】(実施例4)モネル合金の代りにCr−N
i合金を0.6μmスパッタした他は実施例1と同じ方
法により超電導成形体を製造した。
i合金を0.6μmスパッタした他は実施例1と同じ方
法により超電導成形体を製造した。
【0012】(実施例5)多元電子ビーム蒸着機を用い
て、SUS310テープ(厚さ0.1mm)上にPtを
0.16μmスパッタし、この上に上記テープを690
℃に加熱しながら、Cu、Er、Cu−Ba合金の3種
の蒸発源を用いてCu、Ba、Erが3:2:1になる
ように電子ビーム及びシャッタ速度を制御して厚さ1.
5μmの超電導体層をスパッタし、次いで超電導体層上
にPd0.02μm及びAg0.4μmを順次スパッタ
したのち、1気圧のO2 雰囲気中で550℃1時間加熱
した。次いでテープの加熱を止め、Ar1×10-3To
rrの雰囲気中で上記超電導体層上にFe−21%Cr
−11%Ni合金を1.2μmスパッタした。
て、SUS310テープ(厚さ0.1mm)上にPtを
0.16μmスパッタし、この上に上記テープを690
℃に加熱しながら、Cu、Er、Cu−Ba合金の3種
の蒸発源を用いてCu、Ba、Erが3:2:1になる
ように電子ビーム及びシャッタ速度を制御して厚さ1.
5μmの超電導体層をスパッタし、次いで超電導体層上
にPd0.02μm及びAg0.4μmを順次スパッタ
したのち、1気圧のO2 雰囲気中で550℃1時間加熱
した。次いでテープの加熱を止め、Ar1×10-3To
rrの雰囲気中で上記超電導体層上にFe−21%Cr
−11%Ni合金を1.2μmスパッタした。
【0013】(比較例1〜5)実施例1〜5において、
それぞれ卑金属層の形成を省略した以外は同様に行って
各々の超電導成形体を製造した。
それぞれ卑金属層の形成を省略した以外は同様に行って
各々の超電導成形体を製造した。
【0014】(比較例6)Ni−12%P合金に代えて
Cuを2μmスパッタした他は実施例2と同じ方法によ
り超電導成形体を製造した。
Cuを2μmスパッタした他は実施例2と同じ方法によ
り超電導成形体を製造した。
【0015】(比較例7)超電導体層上にPd/Agの
貴金属層を設けず、又550℃1時間の加熱処理を行わ
なかった他は、実施例5と同様にして超電導成形体を製
造した。
貴金属層を設けず、又550℃1時間の加熱処理を行わ
なかった他は、実施例5と同様にして超電導成形体を製
造した。
【0016】斯くの如くして得た各々の超電導成形体を
上記成形体の厚さの2,000倍の円筒に巻きつけて、
これを液体N2 中と室温との間で50回ヒートサイクル
試験を行ったのち、各々のサンプルについて液体窒素
(77K)中でJcを測定し、次いでこのサンプルを相
対湿度90%、温度40℃のチャンバー内に250時間
保持して加湿試験を行ったのち、再び上記と同様にして
Jcを測定した。結果は、超電導成形体の主な構成等を
併記して表1に示した。
上記成形体の厚さの2,000倍の円筒に巻きつけて、
これを液体N2 中と室温との間で50回ヒートサイクル
試験を行ったのち、各々のサンプルについて液体窒素
(77K)中でJcを測定し、次いでこのサンプルを相
対湿度90%、温度40℃のチャンバー内に250時間
保持して加湿試験を行ったのち、再び上記と同様にして
Jcを測定した。結果は、超電導成形体の主な構成等を
併記して表1に示した。
【0017】〔表1〕
【0018】表1より明らかなように、本発明品(実施
例1〜5)は、各試験後においてJcが高い値を示して
いるが、卑金属層を設けていない比較例1〜5は加湿試
験後においてJcが低い値を示している。比較例6は本
発明の卑金属層の代わりにCuを設けたものであるが、
ヒートサイクル試験後に既にJcが大きく低下してい
る。また貴金属層を介在させなかった比較例7のもの
は、貴金属層を介在さた実施例、特に実施例5のものに
比べてヒートサイクル試験によるJc低下が目立つ。
例1〜5)は、各試験後においてJcが高い値を示して
いるが、卑金属層を設けていない比較例1〜5は加湿試
験後においてJcが低い値を示している。比較例6は本
発明の卑金属層の代わりにCuを設けたものであるが、
ヒートサイクル試験後に既にJcが大きく低下してい
る。また貴金属層を介在させなかった比較例7のもの
は、貴金属層を介在さた実施例、特に実施例5のものに
比べてヒートサイクル試験によるJc低下が目立つ。
【0019】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明によれば、
超電導体層の上方に卑金属層が設けられているので外気
からの水分等の侵入が防止される。更に上記2層の中間
に貴金属層を介在させたので、加熱工程における上記2
層の過剰な反応が阻止され、高い超電導特性が長期間安
定して保持した酸化物超電導成形体が得られるものであ
り、本発明の酸化物超電導成形体は各種導体やマイスナ
効果応用の磁気シールド材などに利用して、顕著な効果
を奏するものである。
超電導体層の上方に卑金属層が設けられているので外気
からの水分等の侵入が防止される。更に上記2層の中間
に貴金属層を介在させたので、加熱工程における上記2
層の過剰な反応が阻止され、高い超電導特性が長期間安
定して保持した酸化物超電導成形体が得られるものであ
り、本発明の酸化物超電導成形体は各種導体やマイスナ
効果応用の磁気シールド材などに利用して、顕著な効果
を奏するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 尾崎 正則 栃木県日光市清滝町500 古河電気工業株 式会社日光電気精銅所内
Claims (1)
- 【請求項1】 酸化物超電導体層の上に貴金属層を介し
てNi、Ni合金、Cr又はCr合金の群から選ばれた
いずれかの卑金属からなる層が形成されている事を特徴
とする酸化物超電導成形体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7227619A JP2721322B2 (ja) | 1995-09-05 | 1995-09-05 | 酸化物超電導成形体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7227619A JP2721322B2 (ja) | 1995-09-05 | 1995-09-05 | 酸化物超電導成形体 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62278710A Division JPH01120715A (ja) | 1987-11-04 | 1987-11-04 | 酸化物超電導成形体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0891964A true JPH0891964A (ja) | 1996-04-09 |
JP2721322B2 JP2721322B2 (ja) | 1998-03-04 |
Family
ID=16863777
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7227619A Expired - Lifetime JP2721322B2 (ja) | 1995-09-05 | 1995-09-05 | 酸化物超電導成形体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2721322B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004342409A (ja) * | 2003-05-14 | 2004-12-02 | Fujikura Ltd | 超電導導体およびその製造方法 |
JP2009110906A (ja) * | 2007-11-01 | 2009-05-21 | Fujikura Ltd | 高抵抗材複合酸化物超電導テープ |
-
1995
- 1995-09-05 JP JP7227619A patent/JP2721322B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2004342409A (ja) * | 2003-05-14 | 2004-12-02 | Fujikura Ltd | 超電導導体およびその製造方法 |
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