JPH0891828A - シリコアルミノリン酸塩の製造方法 - Google Patents
シリコアルミノリン酸塩の製造方法Info
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- JPH0891828A JPH0891828A JP22480794A JP22480794A JPH0891828A JP H0891828 A JPH0891828 A JP H0891828A JP 22480794 A JP22480794 A JP 22480794A JP 22480794 A JP22480794 A JP 22480794A JP H0891828 A JPH0891828 A JP H0891828A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sapo
- dpa
- tpa
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- surface area
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 高比表面積の純粋なシリコアルミノリン酸塩
を製造する方法を提供する。 【構成】 珪素、アルミニウム及びリン化合物並びに水
酸化テトラ−n−プロピルアンモニウム(TPA)及び
ジ−n−プロピルアミン(DPA)を含む反応混合物を
水熱合成することを含むシリコアルミナリン酸塩(SA
PO)の製造方法であって、前記DPA/TPAのモル
比が0.5 以上であり、かつ前記水熱合成を180 〜220 ℃
において48〜72時間行うことを特徴とする方法。
を製造する方法を提供する。 【構成】 珪素、アルミニウム及びリン化合物並びに水
酸化テトラ−n−プロピルアンモニウム(TPA)及び
ジ−n−プロピルアミン(DPA)を含む反応混合物を
水熱合成することを含むシリコアルミナリン酸塩(SA
PO)の製造方法であって、前記DPA/TPAのモル
比が0.5 以上であり、かつ前記水熱合成を180 〜220 ℃
において48〜72時間行うことを特徴とする方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シリコアルミノリン酸
塩(SAPO)の製造方法に関する。このSAPOは結
晶質かつ多孔質であり、触媒担体として有効な材料であ
る。
塩(SAPO)の製造方法に関する。このSAPOは結
晶質かつ多孔質であり、触媒担体として有効な材料であ
る。
【0002】
【従来の技術】シリコアルミノリン酸塩(SAPO)は
アルミノリン酸塩(AlPO)のリン原子の一部を珪素
原子で置換固溶したものである。このAlPOは、結晶
構造中に分子レベルの大きさのミクロな空間を有し、気
体もしくは液体の吸着剤、陽イオン交換剤、固体酸触媒
等として広く用いられている。このAlPOについては
一般にAlPO−nの呼称名が用いられており、多くの
種類のものが存在する。同様にSAPOについてもSA
PO−nで呼称される多くの種類のものが存在する。こ
のうち、SAPO−40は、直径 6.7Åの大きなチャンネ
ルに直径 3.7Åのチャンネルが交差している2次元チャ
ンネル系を有し、比表面積が高いため、自動車用排ガス
用触媒担体として期待されている。
アルミノリン酸塩(AlPO)のリン原子の一部を珪素
原子で置換固溶したものである。このAlPOは、結晶
構造中に分子レベルの大きさのミクロな空間を有し、気
体もしくは液体の吸着剤、陽イオン交換剤、固体酸触媒
等として広く用いられている。このAlPOについては
一般にAlPO−nの呼称名が用いられており、多くの
種類のものが存在する。同様にSAPOについてもSA
PO−nで呼称される多くの種類のものが存在する。こ
のうち、SAPO−40は、直径 6.7Åの大きなチャンネ
ルに直径 3.7Åのチャンネルが交差している2次元チャ
ンネル系を有し、比表面積が高いため、自動車用排ガス
用触媒担体として期待されている。
【0003】このSAPOは、従来、シリカ、アルミナ
及びリン酸の反応性原料とテンプレート剤とを含有する
反応混合物を熱水合成することにより製造されている
(特公平3−72010 号公報)。特に前記公報の例47で
は、SAPO−40の合成を開示しており、すなわち、水
和酸化アルミニウムをオルトリン酸及び水中の酢酸アン
モニウムの溶液並びに水酸化テトラプロピルアンモニウ
ム水溶液中の融合シリカの混合物と混合し、この混合物
を200 ℃において24時間結晶化させて製造している。
及びリン酸の反応性原料とテンプレート剤とを含有する
反応混合物を熱水合成することにより製造されている
(特公平3−72010 号公報)。特に前記公報の例47で
は、SAPO−40の合成を開示しており、すなわち、水
和酸化アルミニウムをオルトリン酸及び水中の酢酸アン
モニウムの溶液並びに水酸化テトラプロピルアンモニウ
ム水溶液中の融合シリカの混合物と混合し、この混合物
を200 ℃において24時間結晶化させて製造している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
方法では高純度のSAPOは得られず、SAPO−5、
SAPO−37が混在していた。SAPO−40に対し、S
APO−5は比表面積が小さく、SAPO−37は耐水性
に乏しい。従って、SAPO−40を自動車用触媒担体と
して用いる場合、このSAPO−5及びSAPO−37は
不純物となり、これらの混在を抑制することが必要であ
る。
方法では高純度のSAPOは得られず、SAPO−5、
SAPO−37が混在していた。SAPO−40に対し、S
APO−5は比表面積が小さく、SAPO−37は耐水性
に乏しい。従って、SAPO−40を自動車用触媒担体と
して用いる場合、このSAPO−5及びSAPO−37は
不純物となり、これらの混在を抑制することが必要であ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、珪素、アルミ
ニウム及びリン化合物並びに水酸化テトラ−n−プロピ
ルアンモニウム(TPA)及びジ−n−プロピルアミン
(DPA)を含む反応混合物を水熱合成することを含む
シリコアルミナリン酸塩(SAPO)の製造方法であっ
て、前記DPA/TPAのモル比が0.5 以上であり、か
つ前記水熱合成を180 〜220 ℃において48〜72時間行う
ことを特徴とするものである。
ニウム及びリン化合物並びに水酸化テトラ−n−プロピ
ルアンモニウム(TPA)及びジ−n−プロピルアミン
(DPA)を含む反応混合物を水熱合成することを含む
シリコアルミナリン酸塩(SAPO)の製造方法であっ
て、前記DPA/TPAのモル比が0.5 以上であり、か
つ前記水熱合成を180 〜220 ℃において48〜72時間行う
ことを特徴とするものである。
【0006】
【作用】本発明において、テンプレート剤としてTPA
と共にDPAを所定の比で用い、適性温度のもとで所定
の時間水熱合成を行うことにより、SAPO−40の結晶
成長を妨げることなく、選択的に、不純物であるSAP
O−5及びSAPO−37の生成を抑制し、高純度のSA
PO−40を得ることができる。
と共にDPAを所定の比で用い、適性温度のもとで所定
の時間水熱合成を行うことにより、SAPO−40の結晶
成長を妨げることなく、選択的に、不純物であるSAP
O−5及びSAPO−37の生成を抑制し、高純度のSA
PO−40を得ることができる。
【0007】
【課題を解決するための手段の補足説明】本発明の方法
は、珪素、アルミニウム及びリン化合物の反応性原料と
テンプレート剤(構造指令剤)とからなる反応混合物
を、密閉圧力容器内に入れ、180 〜220 ℃の温度におい
て48〜72時間加熱することからなる。こうして得られた
生成物を従来の方法、例えば濾過もしくは遠心分離等の
方法により回収することによってほぼ100 %の純度を有
するSAPO−40が得られる。
は、珪素、アルミニウム及びリン化合物の反応性原料と
テンプレート剤(構造指令剤)とからなる反応混合物
を、密閉圧力容器内に入れ、180 〜220 ℃の温度におい
て48〜72時間加熱することからなる。こうして得られた
生成物を従来の方法、例えば濾過もしくは遠心分離等の
方法により回収することによってほぼ100 %の純度を有
するSAPO−40が得られる。
【0008】珪素化合物としては、ゼオライトの合成に
一般に用いられるシリカ、珪素のアルコキシド、珪酸、
もしくはアルカリ金属珪酸塩等を用いることができる
が、シリカが最も好ましい。
一般に用いられるシリカ、珪素のアルコキシド、珪酸、
もしくはアルカリ金属珪酸塩等を用いることができる
が、シリカが最も好ましい。
【0009】アルミニウム化合物としては、ゼオライト
の合成に一般に用いられるアルミニウムアルコキシド、
擬ベーマイト、もしくはアルミノ珪酸塩等を用いること
ができるが、擬ベーマイトが最も好ましい。
の合成に一般に用いられるアルミニウムアルコキシド、
擬ベーマイト、もしくはアルミノ珪酸塩等を用いること
ができるが、擬ベーマイトが最も好ましい。
【0010】リン化合物としては、リン酸、有機リン酸
塩、アルミノリン酸塩もしくはリン塩等を用いることが
できるが、リン酸、例えばオルトリン酸が最も好まし
い。
塩、アルミノリン酸塩もしくはリン塩等を用いることが
できるが、リン酸、例えばオルトリン酸が最も好まし
い。
【0011】これらの反応性化合物は所定のSAPO−
40を与える比で用いられる。すなわち、珪素、アルミニ
ウム及びリンは、そのモル分率で図1の三成分点の点
A,B,C,D及びEにより画成される五辺形領域内に
ある比で用いられる。この図1中の点A,B,C,D及
びEはx,y及びzについて以下の数値を示す。 モ ル 分 率 点 x y z A 0.01 0.47 0.52 B 0.94 0.01 0.05 C 0.98 0.01 0.01 D 0.39 0.60 0.01 E 0.01 0.60 0.39 このような範囲において、Si:Al:P=0.2:
1:1が最も好ましい。
40を与える比で用いられる。すなわち、珪素、アルミニ
ウム及びリンは、そのモル分率で図1の三成分点の点
A,B,C,D及びEにより画成される五辺形領域内に
ある比で用いられる。この図1中の点A,B,C,D及
びEはx,y及びzについて以下の数値を示す。 モ ル 分 率 点 x y z A 0.01 0.47 0.52 B 0.94 0.01 0.05 C 0.98 0.01 0.01 D 0.39 0.60 0.01 E 0.01 0.60 0.39 このような範囲において、Si:Al:P=0.2:
1:1が最も好ましい。
【0012】テンプレート剤は、本発明の方法により得
られる生成物の構造を決定する機能を有するものであ
り、水酸化テトラ−n−プロピルアンモニウム(TP
A)とジ−n−プロピルアミン(DPA)の混合物を用
いる。DPAとTPAのモル比(DPA/TPA)は0.
5 以上、好ましくは0.5 〜1.0 であることが必要であ
る。この比が0.5 未満では純粋なSAPO−40が得られ
ず、SAPO−5が混在してしまう。
られる生成物の構造を決定する機能を有するものであ
り、水酸化テトラ−n−プロピルアンモニウム(TP
A)とジ−n−プロピルアミン(DPA)の混合物を用
いる。DPAとTPAのモル比(DPA/TPA)は0.
5 以上、好ましくは0.5 〜1.0 であることが必要であ
る。この比が0.5 未満では純粋なSAPO−40が得られ
ず、SAPO−5が混在してしまう。
【0013】用いられるテンプレート剤の量は、アルミ
ニウムとのモル比で1〜1.1であることが好ましい。
この範囲以外の量では、得られる合成物が非晶質化して
しまう。
ニウムとのモル比で1〜1.1であることが好ましい。
この範囲以外の量では、得られる合成物が非晶質化して
しまう。
【0014】本発明の方法では、これらの反応混合物を
180 〜220 ℃の温度において48〜72時間水熱合成するこ
とが必要である。これ以外の条件では十分な比表面積が
得られず、かつSAPO−5の混在を防ぐことができ
ず、純粋なSAPO−40を得ることができない。
180 〜220 ℃の温度において48〜72時間水熱合成するこ
とが必要である。これ以外の条件では十分な比表面積が
得られず、かつSAPO−5の混在を防ぐことができ
ず、純粋なSAPO−40を得ることができない。
【0015】
【実施例】ビーカーAに酢酸アンモニウム(NH4 A
c)0.68g と85wt%オルトリン酸(H3 PO4)20.75gを
入れ、攪拌しながらイオン交換水20.09gを添加し、均質
になるまで約10分間攪拌した。またビーカーBに40wt%
水酸化テトラ−n−プロピルアンモニウム(TPA)9
1.62gと98wt%ジ−n−プロピルアミン(DPA)9.32g
を入れ、攪拌しながらシリカ粉末(SiO2)2.17g を
添加し、均質になるまで約10分間攪拌した。
c)0.68g と85wt%オルトリン酸(H3 PO4)20.75gを
入れ、攪拌しながらイオン交換水20.09gを添加し、均質
になるまで約10分間攪拌した。またビーカーBに40wt%
水酸化テトラ−n−プロピルアンモニウム(TPA)9
1.62gと98wt%ジ−n−プロピルアミン(DPA)9.32g
を入れ、攪拌しながらシリカ粉末(SiO2)2.17g を
添加し、均質になるまで約10分間攪拌した。
【0016】次いでビーカーAとBの内容物を混合し、
この混合物に擬ベーマイトアルミナ(70wt%Al
2 O3 、11wt%CH3 COOH、19wt%H2 O)13.17g
を添加し、均質になるまで約20時間攪拌した。この混合
物の仕込み組成(モル比)は以下の通りである。 Si:Al:P:H2O :NH4Ac :TPA:DPA =0.2 :1:1:25:0.05:1:0.5
この混合物に擬ベーマイトアルミナ(70wt%Al
2 O3 、11wt%CH3 COOH、19wt%H2 O)13.17g
を添加し、均質になるまで約20時間攪拌した。この混合
物の仕込み組成(モル比)は以下の通りである。 Si:Al:P:H2O :NH4Ac :TPA:DPA =0.2 :1:1:25:0.05:1:0.5
【0017】この混合物をテフロン容器に入れ、200 ℃
で48時間揺動させながら自生圧力下で水熱合成した。得
られた生成物を水洗、乾燥(120 ℃)し、結晶水や残留
有機剤を除去するため800 ℃において2時間仮焼し、サ
ンプル1を得た。このサンプル1についてX線分析、S
EM観察及び比表面積測定を行った。
で48時間揺動させながら自生圧力下で水熱合成した。得
られた生成物を水洗、乾燥(120 ℃)し、結晶水や残留
有機剤を除去するため800 ℃において2時間仮焼し、サ
ンプル1を得た。このサンプル1についてX線分析、S
EM観察及び比表面積測定を行った。
【0018】このサンプル1は図1に示すようなX線回
折パターンを示し、ほぼ100 %純粋なSAPO−40結晶
であった。また、N2 吸着によるBET一点法により求
めた比表面積は454m2/g であった。こうして本発明の方
法により得られたSAPO−40のX線回折データの範囲
を以下の表1に示す。
折パターンを示し、ほぼ100 %純粋なSAPO−40結晶
であった。また、N2 吸着によるBET一点法により求
めた比表面積は454m2/g であった。こうして本発明の方
法により得られたSAPO−40のX線回折データの範囲
を以下の表1に示す。
【0019】
【表1】
【0020】TPAに対するDPAのモル比を変えるこ
とを除き、上記と同様にしてサンプル2〜5を製造し
た。得られたサンプル2〜5の比表面積の測定結果を以
下の表2に示す。
とを除き、上記と同様にしてサンプル2〜5を製造し
た。得られたサンプル2〜5の比表面積の測定結果を以
下の表2に示す。
【0021】
【表2】
【0022】DPA/TPAが0.75及び1.0 であるサン
プル4及び5は、上記サンプル1と同様にほぼ100 %純
粋なSAPO−40の結晶であり、高い比表面積を有して
いた。一方、DPA/TPAが0.25及び0.4 であるサン
プル2及び3は、少量のSAPO−5が混在しており、
比表面積も低かった。
プル4及び5は、上記サンプル1と同様にほぼ100 %純
粋なSAPO−40の結晶であり、高い比表面積を有して
いた。一方、DPA/TPAが0.25及び0.4 であるサン
プル2及び3は、少量のSAPO−5が混在しており、
比表面積も低かった。
【0023】さらに、水熱合成を行う際の温度と時間を
変化させることを除き、サンプル1と同様にしてサンプ
ル6〜9を製造した。得られたサンプル6〜9の比表面
積の測定結果を表2に示す。
変化させることを除き、サンプル1と同様にしてサンプ
ル6〜9を製造した。得られたサンプル6〜9の比表面
積の測定結果を表2に示す。
【0024】200 ℃において24時間水熱合成を行って得
られたサンプル6は非晶質であり、24時間ではSAPO
−40結晶を成長させるには不十分であった。200 ℃にお
いて72時間水熱合成を行って得られたサンプル7では、
X線回折パターンはサンプル1と同様であったが、結晶
粒子はやや樽型を呈し、平均約2倍大きくなっており、
非表面積は428m2/g とやや低下した。すなわち、合成時
間が長すぎると結晶成長が進みすぎ、非表面積が低下し
てしまう。
られたサンプル6は非晶質であり、24時間ではSAPO
−40結晶を成長させるには不十分であった。200 ℃にお
いて72時間水熱合成を行って得られたサンプル7では、
X線回折パターンはサンプル1と同様であったが、結晶
粒子はやや樽型を呈し、平均約2倍大きくなっており、
非表面積は428m2/g とやや低下した。すなわち、合成時
間が長すぎると結晶成長が進みすぎ、非表面積が低下し
てしまう。
【0025】一方、水熱合成の温度を250 ℃として得ら
れたサンプル8及び9はいずれもSAPO−40を少量の
み含み、ほとんどがSAPO−5であり、比表面積も低
かった。このように、温度が200 ℃よりも高いとDPA
によりSAPO−5生成抑制効果が低下してしまう。
れたサンプル8及び9はいずれもSAPO−40を少量の
み含み、ほとんどがSAPO−5であり、比表面積も低
かった。このように、温度が200 ℃よりも高いとDPA
によりSAPO−5生成抑制効果が低下してしまう。
【0026】最後に、DPAを用いず、TPAのみを用
い、200 ℃において24時間加熱してサンプル10を製造し
た。このサンプル10は図3に示すようなX線回折パター
ンより、SAPO−40は少量のみ存在し、相当量のSA
PO−5が存在していることがわかった。このサンプル
10の比表面積は306m2/g であり、かなり低かった。
い、200 ℃において24時間加熱してサンプル10を製造し
た。このサンプル10は図3に示すようなX線回折パター
ンより、SAPO−40は少量のみ存在し、相当量のSA
PO−5が存在していることがわかった。このサンプル
10の比表面積は306m2/g であり、かなり低かった。
【0027】このサンプル10を1000℃において2時間熱
処理すると、そのX線回折パターンより、SAPO−5
のみが残り、SAPO−40は消失していることがわかっ
た。また、比表面積は230m2/g 程度にまで低下した。一
方、サンプル1は1000℃において2時間熱処理した後に
おいてもSAPO−40の結晶構造は変化せず、比表面積
は450m2/g 以上であり、結晶構造が安定でかつ耐熱性に
優れていた。
処理すると、そのX線回折パターンより、SAPO−5
のみが残り、SAPO−40は消失していることがわかっ
た。また、比表面積は230m2/g 程度にまで低下した。一
方、サンプル1は1000℃において2時間熱処理した後に
おいてもSAPO−40の結晶構造は変化せず、比表面積
は450m2/g 以上であり、結晶構造が安定でかつ耐熱性に
優れていた。
【0028】
【発明の効果】本発明の方法において、テンプレート剤
として従来用いられていた水酸化テトラ−n−プロピル
アンモニウム(TPA)をジ−n−プロピルアミン(D
PA)との混合物として用いることにより、SAPO−
5の混在を防ぎ、純粋な、比表面積の高いSAPO−40
を得ることができる。また、本発明の方法により得られ
るSAPO−40はその結晶構造が安定であり、耐熱性に
優れている。
として従来用いられていた水酸化テトラ−n−プロピル
アンモニウム(TPA)をジ−n−プロピルアミン(D
PA)との混合物として用いることにより、SAPO−
5の混在を防ぎ、純粋な、比表面積の高いSAPO−40
を得ることができる。また、本発明の方法により得られ
るSAPO−40はその結晶構造が安定であり、耐熱性に
優れている。
【0029】さらに、SAPO−5はSAPO−40以外
のSAPO系の合成時にも場合によって生成することが
ある。また、SAPOに限らず、種々のアルミノリン酸
塩系を合成する際にもSAPO−5と同様の構造を有す
るAlPO−5が混在しやすい。従って、AlPO系の
合成時においてもテンプレート剤として本発明における
ようにDPAを添加することにより高純度な合成物を得
ることができる。
のSAPO系の合成時にも場合によって生成することが
ある。また、SAPOに限らず、種々のアルミノリン酸
塩系を合成する際にもSAPO−5と同様の構造を有す
るAlPO−5が混在しやすい。従って、AlPO系の
合成時においてもテンプレート剤として本発明における
ようにDPAを添加することにより高純度な合成物を得
ることができる。
【図1】本発明の結晶質シリコアルミノリン酸塩の三成
分図である。
分図である。
【図2】本発明の方法により得られたSAPOのX線回
折パターンを示すグラフである。
折パターンを示すグラフである。
【図3】従来の方法により得られたSAPOのX線回折
パターンを示すグラフである。
パターンを示すグラフである。
Claims (1)
- 【請求項1】 珪素、アルミニウム及びリン化合物並び
に水酸化テトラ−n−プロピルアンモニウム(TPA)
及びジ−n−プロピルアミン(DPA)を含む反応混合
物を水熱合成することを含むシリコアルミナリン酸塩
(SAPO)の製造方法であって、前記DPA/TPA
のモル比が0.5 以上であり、かつ前記水熱合成を180 〜
220 ℃において48〜72時間行うことを特徴とする方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22480794A JPH0891828A (ja) | 1994-09-20 | 1994-09-20 | シリコアルミノリン酸塩の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22480794A JPH0891828A (ja) | 1994-09-20 | 1994-09-20 | シリコアルミノリン酸塩の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0891828A true JPH0891828A (ja) | 1996-04-09 |
Family
ID=16819519
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22480794A Pending JPH0891828A (ja) | 1994-09-20 | 1994-09-20 | シリコアルミノリン酸塩の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0891828A (ja) |
-
1994
- 1994-09-20 JP JP22480794A patent/JPH0891828A/ja active Pending
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