JPH0886976A - 高出力レーザ光分岐装置および絞り装置 - Google Patents

高出力レーザ光分岐装置および絞り装置

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JPH0886976A
JPH0886976A JP22534394A JP22534394A JPH0886976A JP H0886976 A JPH0886976 A JP H0886976A JP 22534394 A JP22534394 A JP 22534394A JP 22534394 A JP22534394 A JP 22534394A JP H0886976 A JPH0886976 A JP H0886976A
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laser beam
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Toshifumi Matsumoto
敏史 松本
Akira Hayakawa
明良 早川
Kozo Yasuda
耕三 安田
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Kawasaki Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 連続可変の分岐比で、安全かつ確実に光分岐
できる高出力レーザ光分岐装置を提供し、ビーム整形や
出力調整を安全で確実に行うことができる高出力レーザ
光絞り装置を提供する。 【構成】 高出力レーザ光分岐装置は、レーザ光を所望
の分岐率で光分岐する変位制御型の可変ビームスプリッ
タ16と、可変ビームスプリッタ16で分岐された2本
のレーザ光の出力を計測する受光素子28、29と、分
岐された2本のレーザ光のビーム形状を検出する撮像素
子26などで構成され、可変ビームスプリッタ16の位
置と受光素子28、29からの出力信号との関係が制御
回路30によって計測される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高出力レーザを用い
て、たとえば半田付け、溶接、切断などのレーザ加工を
行うのに好適な高出力レーザ光分岐装置および絞り装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、高出力レーザ光を多数分岐する場
合、分岐比が固定であるビームスプリッタが一般に使用
されている。たとえば、1本の光ファイバから複数の光
ファイバに分岐する光分岐器(実開昭59−79819
号)、光ファイバからのレーザ光を複数のミラーで分岐
するレーザ加工装置(特開昭64−83394号)、光
ファイバ束からのレーザ光をレンズで集光するレーザ加
工装置(特開平2−142695号)、レーザから積分
球、光ファイバ束、集光レンズを経由するレーザ加工用
導波路(特開平3−163502号)等が開示されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の光分岐装置では
分岐比が固定であり、このとき各分岐端でのレーザ出力
変動が発生すると出力調整が必要になり、分岐前のレー
ザ出力の変化と分岐比の変化で対応しているが、固定分
岐比では連続的な出力変動に追従することができない。
【0004】また、低出力レーザの場合にはあまり問題
にならないが、たとえばヨウ素レーザ等が発振する1k
W〜数十kW程度の高出力レーザ光を多数分岐する場合
には、光学素子やその支持部材に光吸収による過熱が生
じて、光損傷の恐れが出てくることがある。また、反射
光や散乱光も高い出力を有するため、確実な迷光処理が
要求される。
【0005】本発明の目的は、高出力レーザ光を分岐す
る場合、連続可変の分岐比で、安全かつ確実に光分岐す
ることができる高出力レーザ光分岐装置を提供すること
である。
【0006】また本発明の目的は、高出力レーザ光を安
全で確実にビーム整形や出力調整を行うことができる高
出力レーザ光絞り装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、レーザ光を所
望の分岐率で光分岐し、かつ分岐率調整自在な可変ビー
ムスプリッタと、前記可変ビームスプリッタで分岐され
た第1レーザ光および第2レーザ光の各出力をそれぞれ
計測するための第1出力検出器および第2出力検出器
と、第1レーザ光または第2レーザ光のビーム形状を検
出するためのビーム検出器とを備えることを特徴とする
高出力レーザ光分岐装置である。また本発明は、前記可
変ビームスプリッタは、レーザ光の通過位置に依存して
分岐率が変化する変位制御型の可変ビームスプリッタで
あり、可変ビームスプリッタを位置決めするための位置
決め手段と、第1出力検出器および第2出力検出器から
の各出力信号と可変ビームスプリッタの位置との関係を
計測して、該位置決め機構を制御するための分岐率制御
手段とを備えることを特徴とする。また本発明は、前記
ビーム検出器は、第1レーザ光または第2レーザ光を選
択的に導入するための移動テーブルに搭載されているこ
とを特徴とする。また本発明は、レーザ光を両側から挟
むように対向し、レーザ光に臨む端面が楔状に形成さ
れ、表面に光吸収性膜が形成され、かつ熱伝導性材料か
ら成る1対の光遮断部材と、各光遮断部材の間隔を調整
するための間隔調整手段と、各光遮断部材を冷却するた
めの冷却手段とを備えることを特徴とする高出力レーザ
光絞り装置である。また本発明は、少なくとも2つの高
反射率面を有し、レーザ光を分岐して互いに異なる方向
に反射するためのプリズム反射素子と、前記プリズム反
射素子の裏面に一体的に設置され、各高反射率面を僅か
に通過した光を受光するための受光素子と、前記プリズ
ム反射素子をレーザ光進行方向に対して略垂直方向に変
位させるための変位手段とを備えることを特徴とする高
出力レーザ光分岐装置である。また本発明は、レーザ光
を反射する高反射率面を有するプリズム反射素子と、前
記プリズム反射素子の裏面に一体的に設置され、高反射
率面を僅かに通過した光を受光するための受光素子と、
前記プリズム反射素子をレーザ光進行方向に対して略垂
直方向に変位させるための変位手段とを具備する光分岐
ユニットが、レーザ光に対して複数並んで配設されるこ
とを特徴とする高出力レーザ光分岐装置である。また本
発明は、レーザ光の通過位置に依存して分岐率が変化す
る可変ビームスプリッタと、可変ビームスプリッタを位
置決めするための位置決め手段とを具備する光分岐ユニ
ットが、レーザ光に対して直列的に複数配置されている
ことを特徴とする高出力レーザ光分岐装置である。また
本発明は、レーザ光を集束するための集束光学素子と、
高反射率面と部分反射率面とが一体形成され、集束光学
素子で集束されたレーザ光を部分的に反射および透過す
るための部分反射素子と、前記部分反射素子をレーザ光
進行方向に対して平行に変位するための変位手段とを備
えることを特徴とする高出力レーザ光分岐装置である。
また本発明は、レーザ光の通過位置に依存して分岐率が
変化する可変ビームスプリッタを正多角形の各辺に相当
する位置に複数連設して構成されることを特徴とする高
出力レーザ光分岐装置である。また本発明は、レーザ光
の入射角度に依存して分岐率が変化する可変ビームスプ
リッタと、可変ビームスプリッタの回転角を制御するた
めの角変位手段とを具備する光分岐ユニットが、レーザ
光に対して直列的に複数配置されていることを特徴とす
る高出力レーザ光分岐装置である。また本発明は、レー
ザ光を反射するための反射素子と、前記反射素子の回転
角を制御して、レーザ光の反射方向を任意に制御するた
めの角変位手段と、反射レーザ光を受光するための複数
の受光窓と、前記角変位手段を制御して、各受光窓毎に
レーザ光の受光時間を設定するための受光時間制御手段
とを備えることを特徴とする高出力レーザ光分岐装置で
ある。
【0008】
【作用】本発明に従えば、可変ビームスプリッタによっ
てレーザ光を任意の分岐比で光分岐することが可能にな
り、分岐された各レーザ光の出力を光電変換素子等の出
力検出器で計測することによって、実際の分岐比を精度
良く監視することができる。さらに、撮像素子等のビー
ム検出器が、分岐された各レーザ光のビームを検出する
ことによって、ビーム断面プロファイル、ビームサイ
ズ、ビーム光軸などを定常的に監視できるようになり、
光軸変動や焦点変動等に対して迅速な対処が可能にな
る。
【0009】また、変位制御型の可変ビームスプリッタ
を所定位置に位置決めすることによって、任意の分岐比
での光分岐が実現できる。さらに、第1出力検出器およ
び第2出力検出器からの各出力信号と可変ビームスプリ
ッタの位置との関係を計測することによって、実際の分
岐比と可変ビームスプリッタの位置との関係を精度良く
監視できる。そこで、可変ビームスプリッタの位置を正
確に決めることによって、実際の分岐比を精度良く設定
することができる。
【0010】また、ビーム検出器を移動テーブルに搭載
することによって、1台のビーム検出器で複数のレーザ
光を監視することが可能になり、装置が簡素化される。
【0011】また本発明に従えば、レーザ光に臨む端面
が楔状に形成された1対の光遮断部材がレーザ光を両側
から挟むように対向し、その間隔調整によってレーザ光
の一部が遮断されるため、レーザ光のビーム整形や出力
調整を行うことができる。光遮断部材の表面には黒色皮
膜等の光吸収性膜が形成され、レーザ光の乱反射を抑制
している。また、光遮断部材は銅などの熱伝導性材料で
形成されて、耐熱性が向上しており、さらに光遮断部材
の表面や内部に冷却流体管路などの冷却手段を設けるこ
とによって、過熱や光損傷を防止している。
【0012】また本発明に従えば、複数の高反射率面を
有するプリズム反射素子にレーザ光が照射されると、レ
ーザ光は複数の方向に分岐される。プリズム反射素子の
裏面には受光素子が一体的に設けられ、各高反射率面を
僅かに通過した光を受光することによって、入射前のレ
ーザ光出力や分岐されたレーザ光出力を計測できる。さ
らに、プリズム反射素子をレーザ光進行方向に対して略
垂直方向に変位させることによって、レーザ光の分岐位
置が変化して分岐比を連続的に可変できる。また、こう
したプリズム反射素子をレーザ光に対して直列的に配置
することによって、複数の分岐を実現できる。
【0013】また本発明に従えば、高反射率面を有する
プリズム反射素子と該プリズム反射素子の変位手段とを
具備する光分岐ユニットが、レーザ光に対して複数並ん
で配設されることによって、レーザ光は複数に分岐さ
れ、しかもプリズム反射素子の変位に応じて、分岐され
たレーザ光の出力を任意に調整できる。プリズム反射素
子の裏面には受光素子が一体的に設けられ、高反射率面
を僅かに通過した光を受光することによって、分岐され
たレーザ光出力を計測できる。
【0014】また本発明に従えば、いわゆる変位制御型
の可変ビームスプリッタとその位置決め手段とを具備す
る光分岐ユニットが、レーザ光に対して直列的に複数配
置されることによって、レーザ光は複数に分岐され、し
かも可変ビームスプリッタの変位に応じて、分岐された
レーザ光の出力を任意に調整できる。
【0015】また本発明に従えば、高反射率面と部分反
射率面とが一体形成された部分反射素子を集束レーザ光
の光進行方向に対して平行に変位させることによって、
部分反射素子におけるレーザ光の反射面積および透過面
積が変化するため、分岐比を連続的に変化させることが
できる。また、こうした部分反射素子をレーザ光に対し
て直列的に配置することによって、複数の分岐を実現で
きる。
【0016】また本発明に従えば、いわゆる変位制御型
の可変ビームスプリッタを正多角形状に複数連設するこ
とによって、複数の分岐を同時に実現するコンパクトな
ビームスプリッタが得られる。またビームスプリッタを
高さ方向に変位することによって、各分岐先の分岐比を
任意に調整できる。
【0017】また本発明に従えば、いわゆる入射角度制
御型の可変ビームスプリッタとその角変位手段とを具備
する光分岐ユニットが、レーザ光に対して直列的に複数
配置されることによって、レーザ光は複数に分岐され、
しかも可変ビームスプリッタの回転角に応じて、分岐さ
れたレーザ光の出力を任意に調整できる。
【0018】また本発明に従えば、反射素子の回転角を
制御してレーザ光を走査することによって、複数の受光
窓に反射レーザ光を受光させ、さらに角変位手段を制御
することによって各受光窓毎の受光時間を任意に設定で
きる。したがって、レーザ光を時分割的に複数分岐する
ことができる。
【0019】
【実施例】図1は、本発明の第1実施例を示す構成図で
ある。高出力レーザ光分岐装置は、光学定盤の上に所定
の光学素子およびそのホルダーが配置される。ヨウ素レ
ーザ等の高出力レーザから放射されるレーザビームLB
は、直径約40mmで紙面垂直方向に入射し、ミラー1
0によって紙面平行で下方に反射される。次に、円形の
アパーチャを持つ固定ビーム絞り11を通過すると、レ
ーザビームLBの直径が約30mmに整形され、次にレ
ンズ12、13から成るアフォーカルレンズ系を通過す
るとレーザビームLBが直径約7.5mmの平行ビーム
に変換され、ミラー14によって左方に反射される。ミ
ラー10、14やレンズ12、13、固定ビーム絞り1
1等は微動ステージに保持されており、マイクロメータ
等によって3次元位置や向きが調整自在である。ミラー
14で反射したレーザビームLBは再びミラー15によ
って上方に反射され、可変ビームスプリッタ16に入射
する。
【0020】図2(a)は図1の可変ビームスプリッタ
16を示す斜視図であり、図2(b)は透過率特性の一
例を示すグラフである。可変ビームスプリッタ16は、
石英ガラス等の透明基板の表面に誘電体多層膜がコーテ
ィングされ、レーザビームLBの通過位置に依存して透
過率および反射率が変化する光学特性を有する。可変ビ
ームスプリッタ16に対して入射角45度でレーザビー
ムLBが入射すると、一方端面を基準として長手方向に
計測してレーザビームLBの中心までの距離をXとおく
と、図2(b)に示すように距離Xが増加するにつれて
透過率が単調に減少して、分岐されたレーザビームLB
2の出力が徐々に減少し、これに併せて反射率が単調に
増加して、分岐されたレーザビームLB1の出力が徐々
に増加する。こうして分岐方向を変化させることなく、
分岐光量比を連続的に変化させることができる。
【0021】図1に戻って、可変ビームスプリッタ16
は、紙面平行に直線移動できる移動ステージ16aに保
持され、その直線位置はモータ16bの回転量によって
制御される。移動ステージ16aにリニアエンコーダを
取付けたり、モータ16bの回転軸にロータリエンコー
ダを取付けることによって、可変ビームスプリッタ16
の直線位置が検知可能になり、その位置信号は制御回路
30に送られる。可変ビームスプリッタ16は、直線位
置に応じて決まる分岐光量比に基づいてレーザビームL
Bを分岐し、レーザビームLB1を反射するとともにレ
ーザビームLB2を通過する。分岐されたレーザビーム
LB1は、可変ビーム絞り19に入射する。
【0022】図3は、図1の可変ビーム絞り19の概略
構成を示す斜視図である。可変ビーム絞り19は、レー
ザビームLB1を両側から挟むように対向した1対の光
遮断部材19aを備え、レーザビームLB1に臨む端面
が楔状に形成され、鋭角的なエッジでレーザビームLB
1を部分的に遮断することによって、ビーム整形や出力
調整を行う。光遮断部材19aの表面には、たとえば黒
色皮膜などの光吸収性膜が形成され、光遮断部材19a
自体は銅など熱伝導性材料で形成されており、放熱効率
を向上させている。また、各光遮断部材19aにはマイ
クロメータ等の微動機構19bが設置され、対向する光
遮断部材19aの間隔を任意に調整可能にしている。
【0023】こうした1対の光遮断部材19aは、レー
ザビームLB1を挟む方向によって複数組設置すること
ができ、図3では上下方向と左右方向にそれぞれ2組設
けられている。
【0024】光遮断部材19a内部または表面には、水
などの冷却用流体を流通させるための冷却管路が形成さ
れており、各光遮断部材19a間は可撓性の連結管20
で連結されている。こうしてレーザビームLB1の一部
が光遮断部材19で吸収されたとしても、過熱による損
傷を防止できる。
【0025】図1に戻って、可変ビーム絞り19を反射
したレーザビームLB1は、反射率1%程度の部分ミラ
ー20によって切り出され、部分ミラー20を通過した
レーザビームLB1はビームダンプ21に入射する。ビ
ームダンプ21は、高出力レーザ光を漏れなく吸収する
ビームストッパの機能を有し、レーザ加工の際には取り
外されて、集束レンズおよび光ファイバなどの導光部材
に置換えられる。
【0026】一方、部分ミラー20によって切り出され
たレーザビームは、ハーフミラー22によって等分に分
岐される。一方の分岐ビームは3枚構成のNDフィルタ
24によって所定レベルまで減衰され、レンズ25によ
って集束され、フォトダイオード等の受光素子28に入
射する。他方の分岐ビームは同様に3枚構成のNDフィ
ルタ24によって所定レベルまで減衰され、CCDセン
サ等の撮像素子26に入射する。
【0027】さらに、可変ビームスプリッタ16を通過
したレーザビームLB2は、同様に反射率1%程度の部
分ミラー17によって切り出され、部分ミラー17を通
過したレーザビームLB2はビームダンプ18に入射す
るが、ビームダンプ18は必要に応じて集束レンズおよ
び光ファイバなどの導光部材に置換えられる。
【0028】部分ミラー17によって切り出されたレー
ザビームは、ハーフミラー23によって等分に分岐され
る。一方の分岐ビームは3枚構成のNDフィルタ24に
よって所定レベルまで減衰され、レンズ25によって集
束され、フォトダイオード等の受光素子29に入射す
る。他方の分岐ビームは上方に反射する。上述したND
フィルタ24および撮像素子26は移動テーブル27に
搭載されており、部分ミラー17で切り出されたレーザ
ビームまたは部分ミラー20で切り出されたレーザビー
ムを選択的に導入可能にしている。
【0029】なお、受光素子28、29や撮像素子26
などはレーザビームLBの波長に対して一定の感度を有
するものが用いられ、たとえば赤外レーザの場合は撮像
素子26として赤外線(IR)カメラが使用される。
【0030】撮像素子26は、可変ビームスプリッタ1
6によって分岐された各レーザビームLB1、LB2の
ビーム形状を撮像し、CRT(陰極線管)等のディスプ
レイ26aに表示する機能を有し、ビーム断面プロファ
イル、ビームサイズ、ビーム光軸などを定常的に監視で
きる。したがって、各レーザビームLB1、LB2の光
軸変動や焦点変動等に対して迅速な対処が可能になる。
【0031】制御回路30は、たとえば装置の初期化動
作の際に、可変ビームスプリッタ16をゆっくり移動さ
せながら、受光素子28、29からの出力および比率の
変化を検出して、可変ビームスプリッタ16の位置との
対応関係を計測しておく。そして、制御回路30が所定
の分岐比に設定すべき指示を受けると、前述の対応関係
を参照して、可変ビームスプリッタ16の位置を割出し
後、モータ16bを駆動して該位置に位置決めする。こ
うして実際のレーザビームの出力を監視しながら可変ビ
ームスプリッタ16の位置を正確に決めることによっ
て、可変ビームスプリッタ16の分岐比を精度良く設定
できる。
【0032】なお、本実施例において、直線変位型の可
変ビームスプリッタ16を使用する場合を示したが、回
転角に依存して透過率および反射率が変化する光学特性
を有する回転変位型の可変ビームスプリッタ16および
回転型の微動ステージ33を使用することも可能であ
る。
【0033】図4(a)は、本発明の第2実施例を示す
構成図である。高出力レーザから放射されるレーザビー
ムLBが左方から進行して、プリズム反射素子31に入
射する。プリズム反射素子31は、図4(b)に示すよ
うに、石英ガラス等の透明材料から成る直角三角柱の形
状を成し、直角に交差する2つの面には反射率99%以
上の誘電体多層膜がコーティングされ、高反射率面31
a、31bを形成している。裏面には、2つの高反射率
面31a、31bを垂直に投影した領域にそれぞれフォ
トダイオード等の受光素子32a、32bが一体的に設
置され、レーザビームLBが各高反射率面31a、31
bを僅かに通過した光を受光して、レーザ光の出力を計
測している。
【0034】レーザビームLBは高反射率面31a、3
1bによって空間的に分岐され、分岐されたレーザビー
ムLB1は上方に反射し、レンズ1によって集束され光
ファイバ2に導入され、所定のレーザ加工装置に導かれ
る。たとえばレーザビームLBの断面が円形である場合
は、円弧状のビーム断面に切り出される。プリズム反射
素子31は、レーザビームLBの進行方向に対して略垂
直方向に変位させる微動ステージ33に保持されてお
り、微動ステージ33を移動することによって分岐位置
が変化するため、分岐光量比を任意に調整できる。特
に、裏面に設置された受光素子32a、32bの出力に
基づいて位置調整することによって、精度良く分岐比を
設定できる。
【0035】下方に分岐されたレーザビームLB2は、
第2のプリズム反射素子31に入射して再び空間的に分
岐され、さらに分岐されたレーザビームLB3は左方に
反射し、レンズ1によって集束され光ファイバ2に導入
され、所定のレーザ加工装置に導かれる。右方に分岐さ
れたレーザビームLB4は、第3のプリズム反射素子3
1に入射して再び空間的に分岐され、さらに分岐された
レーザビームLB5は下方に反射し、レンズ1によって
集束され光ファイバ2に導入され、所定のレーザ加工装
置に導かれる。残りのレーザビームLB4はビームダン
プ3によって吸収されるが、これもレンズおよび光ファ
イバなどの導光部材に置換可能である。
【0036】こうしてプリズム反射素子31をレーザビ
ームLBに対して直列的に配置することによって、分岐
比が連続可変で複数の分岐を実現することができる。
【0037】図5は、本発明の第3実施例を示す構成図
である。高出力レーザから放射されるレーザビームLB
が上方から進行して、プリズム反射素子31に入射す
る。プリズム反射素子31は、石英ガラス等の透明材料
から成る正多角錐、たとえば正五角錐の形状を成し、2
つの斜面には反射率99%以上の誘電体多層膜がコーテ
ィングされ、高反射率面31a〜31eを形成してい
る。裏面には、5つの高反射率面31a〜31eを垂直
に投影した領域にそれぞれフォトダイオード等の受光素
子32a〜32eが一体的に設置され、レーザビームL
Bが各高反射率面31a〜31eを僅かに通過した光を
受光して、レーザ光の出力を計測する。
【0038】レーザビームLBは高反射率面31a〜3
1eによって空間的に分岐され、分岐された5本のレー
ザビームLB1〜LB5はレンズ1によって集束され光
ファイバ2に導入され、所定のレーザ加工装置に導かれ
る。たとえばレーザビームLBの断面が円形である場合
は、扇型状のビーム断面に切り出される。プリズム反射
素子31は、レーザビームLBの進行方向に対して略垂
直方向に変位させる微動ステージ33に保持されてお
り、微動ステージ33を移動することによって分岐位置
が変化するため、分岐光量比を任意に調整できる。特
に、裏面に設置された受光素子32a〜32eの出力に
基づいて位置調整することによって、精度良く分岐比を
設定できる。なお、レーザビームLB1〜LB5の光軸
ずれを防止するため、レンズ1および光ファイバ2は微
動ステージ33に保持される。
【0039】こうしてプリズム反射素子31をレーザビ
ームLBに対して略垂直方向に変位させることによっ
て、分岐比が連続可変で複数の分岐を実現できる。
【0040】図6は、本発明の第4実施例を示す構成図
である。高出力レーザから放射されるレーザビームLB
が左方から進行して、プリズム反射素子31に入射す
る。プリズム反射素子31は、石英ガラス等の透明材料
から成る直角三角柱の形状を成し、斜面には反射率99
%以上の誘電体多層膜がコーティングされ、高反射率面
31aを形成している。裏面には、フォトダイオード等
の受光素子32aが一体的に設置され、レーザビームL
Bが高反射率面31aを僅かに通過した光を受光して、
レーザ光の出力を計測している。
【0041】レーザビームLBは高反射率面31aによ
って空間的に分岐され、分岐されたレーザビームLB1
は上方に反射し、レンズ1によって集束され光ファイバ
2に導入され、所定のレーザ加工装置に導かれる。たと
えばレーザビームLBの断面が円形である場合は、円弧
状のビーム断面に切り出される。プリズム反射素子31
は、レーザビームLBの進行方向に対して略垂直方向に
変位させる微動ステージ33に保持されており、微動ス
テージ33を移動することによって分岐位置が変化する
ため、分岐光量比を任意に調整できる。特に、裏面に設
置された受光素子32aの出力に基づいて位置調整する
ことによって、精度良く分岐比を設定できる。
【0042】こうして構成される光分岐ユニット34が
レーザビームLBに対して複数並んで配設されており、
第1から第3の光分岐ユニット34によって分岐された
レーザビームLB1〜LB3は上方に反射し、レンズ1
によって集束され光ファイバ2にそれぞれ導入され、所
定のレーザ加工装置に導かれる。
【0043】最後の光分岐ユニット34は、2つの高反
射率面31a、31bを有するプリズム反射素子31を
備え、その裏面には、2つの高反射率面31a、31b
を垂直に投影した領域にそれぞれ受光素子32a、32
bが一体的に設置される。高反射率面31bで反射した
レーザビームLB5はビームダンプ3によって吸収され
るが、これもレンズおよび光ファイバなどの導光部材に
置換可能である。
【0044】こうしてプリズム反射素子31をレーザビ
ームLBに対して略垂直方向に変位させることによっ
て、分岐比が連続可変で複数の分岐を実現できる。
【0045】図7は、本発明の第5実施例を示す構成図
である。高出力レーザから放射されるレーザビームLB
が左方から進行して、図2に示したような可変ビームス
プリッタ16に入射する。可変ビームスプリッタ16
は、石英ガラス等の透明基板の表面に誘電体多層膜がコ
ーティングされ、レーザビームLBの通過位置に依存し
て透過率および反射率が変化する光学特性を有する。
【0046】レーザビームLBは可変ビームスプリッタ
16によって分岐され、分岐されたレーザビームLB1
は下方に反射し、レンズ1によって集束され光ファイバ
2に導入され、所定のレーザ加工装置に導かれる。可変
ビームスプリッタ16は、レーザビームLBの進行方向
に対して約45度の方向に変位させる微動ステージ33
に保持されており、微動ステージ33を移動することに
よってビームの通過位置が変化するため、分岐光量比を
任意に調整できる。
【0047】こうして構成される光分岐ユニット34が
レーザビームLBに対して直列的に複数配置されてお
り、第1から第3の光分岐ユニット34によって分岐さ
れたレーザビームLB1〜LB3は下方に反射し、レン
ズ1によって集束され光ファイバ2にそれぞれ導入さ
れ、所定のレーザ加工装置に導かれる。
【0048】後段には、光強度を減衰させる減衰器35
とともにフォトダイオード等の受光素子36が配置さ
れ、分岐後のレーザビームLBの出力を計測している。
減衰器35からの戻り光が各可変ビームスプリッタ16
で反射するため、各光分岐ユニット34毎にビームダン
プ3を配置して迷光処理を行っている。
【0049】なお、本実施例において、直線変位型の可
変ビームスプリッタ16を使用する場合を示したが、回
転角に依存して透過率および反射率が変化する光学特性
を有する回転変位型の可変ビームスプリッタ16および
回転型の微動ステージ33を使用することも可能であ
る。
【0050】図8(a)は、本発明の第6実施例を示す
構成図である。高出力レーザから放射されるレーザビー
ムLBが上方から進行して、レンズ1によって集束さ
れ、部分反射ミラー37に入射する。部分反射ミラー3
7は、石英ガラス等の透明基板の表面に誘電体多層膜が
コーティングされ、図8(b)の平面図および正面図で
示すように、外側の高反射率面37aと内側の部分反射
率面37bとが同心円状に一体形成されており、レンズ
1で集束されたレーザビームLBの外側部分は高反射率
面37aが反射し、レーザビームLBの内側部分は部分
反射率面37bがたとえば1:1の割合で反射および透
過する。
【0051】こうした部分反射ミラー37は、レーザビ
ームLBの進行方向に対して平行に変位させる微動ステ
ージ(図示せず)に保持されており、微動ステージを移
動することによって高反射率面37aで反射されるビー
ムの面積が変化するため、分岐光量比を任意に調整でき
る。部分反射率面37bを通過したレーザビームLB1
はそのままスポット状に集束して、レンズや光ファイバ
等から成る導光部材によって所定のレーザ加工装置に導
かれる。
【0052】部分反射ミラー37で右方に反射されたレ
ーザビームLB2は、中央より外側の光強度が高いドー
ナツ状のビームプロファイルになり、ミラー4によって
下方に反射され、第2の部分反射ミラー37に入射す
る。そして、前述と同様に、レーザビームLB2の内側
部分が部分反射率面37bを部分的に透過し、残りは右
方に反射する。第2の部分反射ミラー37も第2の微動
ステージに保持され、レーザビームLB3の進行方向に
対して平行に変位することによって、分岐光量比が任意
に調整される。部分反射率面37bを通過したレーザビ
ームLB3はそのままスポット状に集束して、同様に所
定のレーザ加工装置に導かれる。
【0053】第2の部分反射ミラー37で右方に反射さ
れたレーザビームLB4は、同様に第2のミラー4によ
って下方に反射され、所定のレーザ加工装置に導かれ
る。なお、第1のミラー4は第1の部分反射ミラー37
と連動し、第2のミラー4は第2の部分反射ミラー37
と連動する。
【0054】こうして部分反射ミラー37をレーザビー
ム進行方向に対して平行に変位させることによって、分
岐比を連続可変にできる。
【0055】図9は、本発明の第7実施例を示す構成図
である。高出力レーザから放射されるレーザビームLB
が左方から進行して、図2に示したような可変ビームス
プリッタ16に入射する。可変ビームスプリッタ16
は、石英ガラス等の透明基板の表面に誘電体多層膜がコ
ーティングされ、レーザビームLBの通過位置に依存し
て透過率および反射率が変化する光学特性を有し、本実
施例では可変ビームスプリッタ16の幅方向(紙面垂直
方向)に光学特性が変化するものを用いる。
【0056】こうした可変ビームスプリッタ16を正三
角形の各辺に相当する位置に複数連設して構成され、各
可変ビームスプリッタ16を別個に紙面垂直方向に変位
するための微動ステージ(図示せず)に保持されてい
る。
【0057】レーザビームLBは、各辺に位置する3つ
の可変ビームスプリッタ16によって分岐され、第2の
可変ビームスプリッタ16を通過したものがレーザビー
ムLB1として取り出され、第3の可変ビームスプリッ
タ16を通過したものがレーザビームLB2として取り
出され、それぞれ所定のレーザ加工装置に導入される。
なお、第1の可変ビームスプリッタ16で反射したビー
ムは、光強度を減衰させる反射性の減衰器35に入射
し、その裏面に設置されたフォトダイオード等の受光素
子36によってレーザビームLBの出力を計測する。減
衰器35で反射したビームはビームダンプ3に入射し
て、迷光処理が行われる。
【0058】こうして微動ステージを紙面垂直方向に移
動することによって、各可変ビームスプリッタ16にお
けるビームの通過位置が変化するため、分岐光量比を任
意に調整できる。また、コンパクトな構成で複数の分岐
を実現できる。
【0059】図10は、本発明の第8実施例を示す構成
図である。本実施例は図9に示したものと同様な構成で
あるが、可変ビームスプリッタ16を正四角形の各辺に
相当する位置に配置している点が相違する。
【0060】レーザビームLBは、各辺に位置する4つ
の可変ビームスプリッタ16によって分岐され、第2の
可変ビームスプリッタ16を通過したものがレーザビー
ムLB1として取り出され、第3の可変ビームスプリッ
タ16を通過したものがレーザビームLB2として取り
出され、第4の可変ビームスプリッタ16を通過したも
のがレーザビームLB3として取り出され、それぞれ所
定のレーザ加工装置に導入される。第1の可変ビームス
プリッタ16で反射したビームは、減衰器35および受
光素子36に入射してレーザビームLBの出力を計測す
るとともに、減衰器35で反射したビームはビームダン
プ3に入射する。
【0061】こうして各可変ビームスプリッタ16を保
持する微動ステージを紙面垂直方向に移動することによ
って、各可変ビームスプリッタ16におけるビームの通
過位置が変化するため、分岐光量比を任意に調整でき
る。また、コンパクトな構成で複数の分岐を実現でき
る。
【0062】図11は、本発明の第9実施例を示す構成
図である。本実施例は図9に示したものと同様な構成で
あるが、可変ビームスプリッタ16を正六角形の各辺に
相当する位置に配置している点が相違する。
【0063】レーザビームLBは、各辺に位置する6つ
の可変ビームスプリッタ16によって分岐され、第2の
可変ビームスプリッタ16を通過したものがレーザビー
ムLB1として取り出され、第3の可変ビームスプリッ
タ16を通過したものがレーザビームLB2として取り
出され、第4の可変ビームスプリッタ16を通過したも
のがレーザビームLB3として取り出され、第5の可変
ビームスプリッタ16を通過したものがレーザビームL
B4として取り出され、第6の可変ビームスプリッタ1
6を通過したものがレーザビームLB5として取り出さ
れ、それぞれ所定のレーザ加工装置に導入される。ま
た、第1の可変ビームスプリッタ16で反射したビーム
は、減衰器35および受光素子36に入射してレーザビ
ームLBの出力を計測するとともに、減衰器35で反射
したビームはビームダンプ3に入射する。
【0064】こうして各可変ビームスプリッタ16を保
持する微動ステージを紙面垂直方向に移動することによ
って、各可変ビームスプリッタ16におけるビームの通
過位置が変化するため、分岐光量比を任意に調整でき
る。また、コンパクトな構成で複数の分岐を実現でき
る。
【0065】図12は、本発明の第10実施例を示す構
成図である。高出力レーザから放射されるレーザビーム
LBが左方から進行して、可変ビームスプリッタ16に
入射する。可変ビームスプリッタ16は、石英ガラス等
の透明基板の表面に誘電体多層膜がコーティングされ、
レーザビームLBの入射角度に依存して透過率および反
射率が変化する光学特性を有する。
【0066】こうした可変ビームスプリッタ16は回転
ステージ38に保持され、1つの光分岐ユニット34を
構成しており、レーザビームLBに対する可変ビームス
プリッタ16の回転角を任意に制御することによって、
分岐光量比を任意に調整できる。レーザビームLBは可
変ビームスプリッタ16によって分岐され、分岐された
レーザビームLB1は下方に進行して、所定のレーザ加
工装置に導かれる。
【0067】可変ビームスプリッタ16で反射したレー
ザビームLB2は、直線変位自在な微動ステージ33お
よび回転ステージ38に搭載されたミラー4で反射し
て、さらに回転ステージ38に搭載された第2のミラー
4で反射して、第2の光分岐ユニット34に導入され
る。これら2つのミラー4は、分岐比調整によって可変
ビームスプリッタ16の回転角が変化するに伴って、レ
ーザビームLB2の出射方向が変化するのを補償する役
割を有し、第2の光分岐ユニット34への入射角度を一
定に保っている。
【0068】第2の光分岐ユニット34でも同様に、可
変ビームスプリッタ16の回転角を制御することによっ
て、所定の分岐比でレーザビームLB3、LB4に分岐
して、通過したレーザビームLB3はそのままレーザ加
工装置に導かれる。反射したレーザビームLB4は、微
動ステージ33および回転ステージ38に搭載された反
射性の減衰器35および受光素子36に入射してレーザ
ビームLBの出力を計測するとともに、減衰器35で反
射したビームはビームダンプ3に入射する。
【0069】こうして構成される光分岐ユニット34が
レーザビームLBに対して直列的に複数配置されてお
り、分岐比が連続可変で複数分岐を実現できる。
【0070】図13(a)は、本発明の第11実施例を
示す構成図である。高出力レーザから放射されるレーザ
ビームLBが左方から進行して、ミラー4に入射する。
ミラー4はガルバノメータなどの走査器40に保持され
ている。ミラー4の裏面にはフォトダイオードなどの受
光素子36が一体的に設けられ、ミラー4の高反射面を
僅かに通過した光を受光して、レーザビームLBの出力
を計測する。
【0071】走査器40は走査制御回路40aによって
周期的に駆動され、走査周期内の回転角および角速度を
任意に調整できるように構成される。走査されたレーザ
ビームLB1は、図13(b)に示すように、複数の受
光窓を構成する各レンズ1に順番に入射して集束され、
各レンズ1に対応した光ファイバ2にそれぞれ導入され
る。レンズ1として球面レンズを用いてそのまま連設す
ると各レンズ間に隙間が生ずるため、レーザビームLB
1の照射範囲を網羅するように隣接端面を一部カットし
て接合して、光量損失を防いでいる。また、レーザビー
ムLB1を待機させるための受光窓として、ビームダン
プ3が隣接して設けられる。
【0072】走査制御回路40aの制御によって、各受
光窓毎にレーザビームLB1の受光時間が設定される。
たとえば元のレーザビームLBの出力を100%とし
て、各レンズ1に30%、20%、40%、ビームダン
プ3に10%を分岐する場合、走査周期内のデューティ
比が各レンズ1で30%、20%、40%、ビームダン
プ3で10%となるようにそれぞれ調整することにな
る。
【0073】このように各受光窓毎の受光時間を調整し
ながらレーザビームLBを時分割的に複数分岐すること
によって、分岐光量比を任意に調整できる。
【0074】図14(a)は、本発明の第12実施例を
示す構成図である。本実施例は図13に示したものと同
様な構成であるが、走査器40の手前にレンズ1が配置
されている点が相違する。
【0075】高出力レーザから放射されるレーザビーム
LBが左方から進行して、レンズ1によって集束され、
ミラー4に入射する。ミラー4はガルバノメータなどの
走査器40に保持されている。ミラー4の裏面にはフォ
トダイオードなどの受光素子36が一体的に設けられ、
ミラー4の高反射面を僅かに通過した光を受光して、レ
ーザビームLBの出力を計測する。
【0076】走査器40は走査制御回路40aによって
周期的に駆動され、走査周期内の回転角および角速度を
任意に調整できるように構成される。走査されたレーザ
ビームLB1は、図14(b)に示すように、複数の受
光窓を構成する各光ファイバ2に順番に導入される。光
ファイバ1は所定間隔で並べられ、銅などの熱伝導性材
料から成るホルダー39に開口端面から少し奥まった所
に装着される。ホルダー39の表面には黒色皮膜等の光
吸収性膜がコーティングされ、さらに冷却管路41が設
置されて光吸収による温度上昇を防いでいる。
【0077】走査制御回路40aの制御によって、各受
光窓毎にレーザビームLB1の受光時間が設定される。
たとえば元のレーザビームLBの出力を100%とし
て、各光ファイバ2に40%、20%、40%を分岐す
る場合、走査周期内のデューティ比が各光ファイバ2で
40%、20%、40%となるようにそれぞれ調整する
ことになる。
【0078】このように各受光窓毎の受光時間を調整し
ながらレーザビームLBを時分割的に複数分岐すること
によって、分岐光量比を任意に調整できる。
【0079】
【発明の効果】以上詳説したように本発明の分岐装置に
よれば、高出力レーザ光を安全で確実に分岐することが
でき、しかも分岐比を精度良く連続的に調整することが
できる。また、ビームの変動が監視可能になり、光軸変
動や焦点変動等に対して迅速に対処できる。
【0080】また本発明の絞り装置によれば、高出力レ
ーザ光のビーム整形や出力調整を安全で確実に行うこと
ができる。
【0081】また本発明の分岐装置によれば、連続可変
の分岐比で、複数の分岐を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す構成図である。
【図2】図2(a)は図1の可変ビームスプリッタ16
を示す斜視図であり、図2(b)は透過率特性の一例を
示すグラフである。
【図3】図1の可変ビーム絞り19の概略構成を示す斜
視図である。
【図4】図4(a)は本発明の第2実施例を示す構成図
であり、図4(b)はプリズム反射素子31の斜視図で
ある。
【図5】本発明の第3実施例を示す構成図である。
【図6】本発明の第4実施例を示す構成図である。
【図7】本発明の第5実施例を示す構成図である。
【図8】図8(a)は本発明の第6実施例を示す構成図
であり、図8(b)は部分反射ミラー37の平面図およ
び正面図である。
【図9】本発明の第7実施例を示す構成図である。
【図10】本発明の第8実施例を示す構成図である。
【図11】本発明の第9実施例を示す構成図である。
【図12】本発明の第10実施例を示す構成図である。
【図13】図13(a)は本発明の第11実施例を示す
構成図であり、図13(b)はレンズ1およびビームダ
ンプ3の配置図である。
【図14】図14(a)は本発明の第12実施例を示す
構成図であり、図14(b)は光ファイバ2の配置図で
ある。
【符号の説明】
1、12、13、25 レンズ 2 光ファイバ 3、18、21 ビームダンプ 4、10、14、15 ミラー 11 固定ビーム絞り 16 可変ビームスプリッタ 16a ステージ 16b モータ 17、20 部分ミラー 19 可変ビーム絞り 19a 光遮断部材 19b 微動機構 20 連結管 22、23 ハーフミラー 24 NDフィルタ 26 撮像素子 26a ディスプレイ 27 移動テーブル 28、29 受光素子 30 制御回路 31 プリズム反射素子 31a〜31e 高反射率面 32a〜32e 受光素子 33 微動ステージ 34 光分岐ユニット 35 減衰器 36 受光素子 37 部分反射ミラー 37a 高反射率面 37b 部分反射率面 38 回転ステージ 39 ホルダー 40 走査器 40a 走査制御回路 41 冷却管路

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ光を所望の分岐率で光分岐し、か
    つ分岐率調整自在な可変ビームスプリッタと、 前記可変ビームスプリッタで分岐された第1レーザ光お
    よび第2レーザ光の各出力をそれぞれ計測するための第
    1出力検出器および第2出力検出器と、 第1レーザ光または第2レーザ光のビーム形状を検出す
    るためのビーム検出器とを備えることを特徴とする高出
    力レーザ光分岐装置。
  2. 【請求項2】 前記可変ビームスプリッタは、レーザ光
    の通過位置に依存して分岐率が変化する変位制御型の可
    変ビームスプリッタであり、 可変ビームスプリッタを位置決めするための位置決め手
    段と、 第1出力検出器および第2出力検出器からの各出力信号
    と可変ビームスプリッタの位置との関係を計測して、該
    位置決め機構を制御するための分岐率制御手段とを備え
    ることを特徴とする請求項1記載の高出力レーザ光分岐
    装置。
  3. 【請求項3】 前記ビーム検出器は、第1レーザ光また
    は第2レーザ光を選択的に導入するための移動テーブル
    に搭載されていることを特徴とする請求項1または2記
    載の高出力レーザ光分岐装置。
  4. 【請求項4】 レーザ光を両側から挟むように対向し、
    レーザ光に臨む端面が楔状に形成され、表面に光吸収性
    膜が形成され、かつ熱伝導性材料から成る1対の光遮断
    部材と、 各光遮断部材の間隔を調整するための間隔調整手段と、 各光遮断部材を冷却するための冷却手段とを備えること
    を特徴とする高出力レーザ光絞り装置。
  5. 【請求項5】 少なくとも2つの高反射率面を有し、レ
    ーザ光を分岐して互いに異なる方向に反射するためのプ
    リズム反射素子と、 前記プリズム反射素子の裏面に一体的に設置され、各高
    反射率面を僅かに通過した光を受光するための受光素子
    と、 前記プリズム反射素子をレーザ光進行方向に対して略垂
    直方向に変位させるための変位手段とを備えることを特
    徴とする高出力レーザ光分岐装置。
  6. 【請求項6】 レーザ光を反射する高反射率面を有する
    プリズム反射素子と、前記プリズム反射素子の裏面に一
    体的に設置され、高反射率面を僅かに通過した光を受光
    するための受光素子と、前記プリズム反射素子をレーザ
    光進行方向に対して略垂直方向に変位させるための変位
    手段とを具備する光分岐ユニットが、レーザ光に対して
    複数並んで配設されることを特徴とする高出力レーザ光
    分岐装置。
  7. 【請求項7】 レーザ光の通過位置に依存して分岐率が
    変化する可変ビームスプリッタと、可変ビームスプリッ
    タを位置決めするための位置決め手段とを具備する光分
    岐ユニットが、レーザ光に対して直列的に複数配置され
    ていることを特徴とする高出力レーザ光分岐装置。
  8. 【請求項8】 レーザ光を集束するための集束光学素子
    と、 高反射率面と部分反射率面とが一体形成され、集束光学
    素子で集束されたレーザ光を部分的に反射および透過す
    るための部分反射素子と、 前記部分反射素子をレーザ光進行方向に対して平行に変
    位するための変位手段とを備えることを特徴とする高出
    力レーザ光分岐装置。
  9. 【請求項9】 レーザ光の通過位置に依存して分岐率が
    変化する可変ビームスプリッタを正多角形の各辺に相当
    する位置に複数連設して構成されることを特徴とする高
    出力レーザ光分岐装置。
  10. 【請求項10】 レーザ光の入射角度に依存して分岐率
    が変化する可変ビームスプリッタと、可変ビームスプリ
    ッタの回転角を制御するための角変位手段とを具備する
    光分岐ユニットが、レーザ光に対して直列的に複数配置
    されていることを特徴とする高出力レーザ光分岐装置。
  11. 【請求項11】 レーザ光を反射するための反射素子
    と、 前記反射素子の回転角を制御して、レーザ光の反射方向
    を任意に制御するための角変位手段と、 反射レーザ光を受光するための複数の受光窓と、 前記角変位手段を制御して、各受光窓毎にレーザ光の受
    光時間を設定するための受光時間制御手段とを備えるこ
    とを特徴とする高出力レーザ光分岐装置。
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