JPH0886764A - 地盤透水性測定方法及び装置 - Google Patents
地盤透水性測定方法及び装置Info
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- JPH0886764A JPH0886764A JP22153094A JP22153094A JPH0886764A JP H0886764 A JPH0886764 A JP H0886764A JP 22153094 A JP22153094 A JP 22153094A JP 22153094 A JP22153094 A JP 22153094A JP H0886764 A JPH0886764 A JP H0886764A
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- JP
- Japan
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- electrode
- measuring
- water permeability
- ground
- potential difference
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- Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)
- Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Electric Means (AREA)
- Geophysics And Detection Of Objects (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 岩盤の水みちとなる透水性が高い部分の深度
を正確に計測すること。 【構成】 地盤表面から内部に向かって第1、第2のボ
ーリング孔11、12を設け、前記第1のボーリング孔
に挿入配置した通電用の第1の電極13と前記第2のボ
ーリング孔に挿入配置した通電用の第2の電極16との
間に交流電流を供給する。前記第1のボーリング孔に挿
入配置した第1の電極の上下の位置には電位差測定用の
第3及び第4の電極14、15を組み合わせて組み合わ
せ電極とする。これらの電極の深度を変化させつつ、前
記第3及び第4の電極から検出される電圧からそれらの
電位差を測定し、この電位差の極性変化から地盤の透水
性変化を測定する。
を正確に計測すること。 【構成】 地盤表面から内部に向かって第1、第2のボ
ーリング孔11、12を設け、前記第1のボーリング孔
に挿入配置した通電用の第1の電極13と前記第2のボ
ーリング孔に挿入配置した通電用の第2の電極16との
間に交流電流を供給する。前記第1のボーリング孔に挿
入配置した第1の電極の上下の位置には電位差測定用の
第3及び第4の電極14、15を組み合わせて組み合わ
せ電極とする。これらの電極の深度を変化させつつ、前
記第3及び第4の電極から検出される電圧からそれらの
電位差を測定し、この電位差の極性変化から地盤の透水
性変化を測定する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は地盤の深度方向における
透水性の変化を測定する方法及び装置に関する。
透水性の変化を測定する方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ダムを建設する場合、基礎岩盤を通じて
の漏水の有無が重要な要素となっている。基礎岩盤に破
砕帯が存在すると、そこは劣化領域であると同時に水み
ちとなることが予想される。このため、ダム建設地域の
基礎岩盤調査では、特に破砕帯の存在に注意が払われて
おり、地表地質調査、ボーリング調査、横孔調査、弾性
波調査などが行われている。
の漏水の有無が重要な要素となっている。基礎岩盤に破
砕帯が存在すると、そこは劣化領域であると同時に水み
ちとなることが予想される。このため、ダム建設地域の
基礎岩盤調査では、特に破砕帯の存在に注意が払われて
おり、地表地質調査、ボーリング調査、横孔調査、弾性
波調査などが行われている。
【0003】破砕帯を水が通過すると、破砕して表面積
が増大した岩片と水とが反応し、吸水反応が起こり、長
石類や雲母から粘土物質に変化して行く。粘土物質には
モンモリロナイトのように水を含むと体積が膨脹するよ
うなものもあり、岩盤透水性の存在が重要な要素となっ
ている。
が増大した岩片と水とが反応し、吸水反応が起こり、長
石類や雲母から粘土物質に変化して行く。粘土物質には
モンモリロナイトのように水を含むと体積が膨脹するよ
うなものもあり、岩盤透水性の存在が重要な要素となっ
ている。
【0004】従来、このような理由から、岩盤の透水性
を調査するため岩盤にボーリングを行い、コアサンプル
を採取している。そして、コアサンプル中にクラック等
が認められる場合には、ボーリング孔からセメントミル
クを注入して岩盤のクラックを塞ぐグラウチング作業が
行われる。
を調査するため岩盤にボーリングを行い、コアサンプル
を採取している。そして、コアサンプル中にクラック等
が認められる場合には、ボーリング孔からセメントミル
クを注入して岩盤のクラックを塞ぐグラウチング作業が
行われる。
【0005】グラウチングの効果を判定する手法として
は、グラウチングの実行前後の地盤の弾性波速度を測定
し、これらの測定値を比較することが行われている。す
なわち、グラウチングが有効に作用した場合、弾性波の
伝搬速度はグラウチング前に比べて2400m/s前後
の低速成分の比率が著しく減少することからグラウチン
グの効果の判定が行われている。
は、グラウチングの実行前後の地盤の弾性波速度を測定
し、これらの測定値を比較することが行われている。す
なわち、グラウチングが有効に作用した場合、弾性波の
伝搬速度はグラウチング前に比べて2400m/s前後
の低速成分の比率が著しく減少することからグラウチン
グの効果の判定が行われている。
【0006】また、岩盤の強度を判定する手段として、
ルジオン試験も行われている。ルジオン試験は、ボーリ
ング孔に高圧の水を注入し、その透水度より岩盤の透水
性を評価する試験である。このルジオン試験は、比較的
簡便に実施でき、透水層の状態がおおむね判断できる方
法とされているが、高圧水の注入圧力管理とヒストグラ
ム作成が判定に必要となることから、実際に注入を行っ
てからでないと注入の効果を判定することができないと
いう欠点があった。
ルジオン試験も行われている。ルジオン試験は、ボーリ
ング孔に高圧の水を注入し、その透水度より岩盤の透水
性を評価する試験である。このルジオン試験は、比較的
簡便に実施でき、透水層の状態がおおむね判断できる方
法とされているが、高圧水の注入圧力管理とヒストグラ
ム作成が判定に必要となることから、実際に注入を行っ
てからでないと注入の効果を判定することができないと
いう欠点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の地盤の透水性測
定方法の内、コアサンプルから水みちの有無を判定する
方法では、採取したコアサンプルが実際に水みちの存在
する場所から得られた場合は判定できるが、そうでない
場合には判定ができないという欠点がある。
定方法の内、コアサンプルから水みちの有無を判定する
方法では、採取したコアサンプルが実際に水みちの存在
する場所から得られた場合は判定できるが、そうでない
場合には判定ができないという欠点がある。
【0008】また、弾性波やルジオン試験による方法で
は、水みちの存在する深度を正確に求めることができな
いことから、必要以上にグラウチングを行うこととな
り、逆に岩盤中に不必要なクラックを発生させて水みち
を作ってしまうという欠点がある。
は、水みちの存在する深度を正確に求めることができな
いことから、必要以上にグラウチングを行うこととな
り、逆に岩盤中に不必要なクラックを発生させて水みち
を作ってしまうという欠点がある。
【0009】従って本発明は、岩盤の水みちとなる透水
性の高い部分の深度を正確に求めることのできる地盤透
水性測定方法を提供することを目的とする。
性の高い部分の深度を正確に求めることのできる地盤透
水性測定方法を提供することを目的とする。
【0010】本発明はまた、上記地盤透水性測定方法に
適した地盤透水性測定装置を提供することを目的とす
る。
適した地盤透水性測定装置を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、所定の
距離をおいた位置において、地盤表面から内部に向かっ
て第1及び第2のボーリング孔を設け、前記第1のボー
リング孔に挿入配置した通電用の第1の電極と前記第2
のボーリング孔に挿入配置した通電用の第2の電極との
間に交流電流を供給し、前記第1の電極にはその上下の
位置に電位差測定用の第3及び第4の電極を組み合わせ
て組み合わせ電極とし、これらの電極の深度を変化させ
つつ、前記第3及び第4の電極から検出される電圧から
それらの電位差を測定し、この電位差の極性変化から地
盤の透水性変化を測定することを特徴とする地盤透水性
測定方法が得られる。
距離をおいた位置において、地盤表面から内部に向かっ
て第1及び第2のボーリング孔を設け、前記第1のボー
リング孔に挿入配置した通電用の第1の電極と前記第2
のボーリング孔に挿入配置した通電用の第2の電極との
間に交流電流を供給し、前記第1の電極にはその上下の
位置に電位差測定用の第3及び第4の電極を組み合わせ
て組み合わせ電極とし、これらの電極の深度を変化させ
つつ、前記第3及び第4の電極から検出される電圧から
それらの電位差を測定し、この電位差の極性変化から地
盤の透水性変化を測定することを特徴とする地盤透水性
測定方法が得られる。
【0012】なお、前記電位差に加えて、前記第1及び
第2の電極間に流れる電流を検出して該検出値から地盤
の透水性変化を測定するようにしても良い。
第2の電極間に流れる電流を検出して該検出値から地盤
の透水性変化を測定するようにしても良い。
【0013】本発明によればまた、第1のボーリング孔
内に挿入配置された通電用の第1の電極と、前記第1の
ボーリング孔から所定の距離だけ離れた位置の第2のボ
ーリング孔内に挿入配置された通電用の第2の電極と、
前記第1の電極と前記第2の電極との間に交流電流を供
給するように接続された発振源と、前記第1の電極に対
してその上下の位置に組み合わされて前記第1のボーリ
ング孔内に配置された電位差測定用の第3及び第4の電
極と、これらの第3及び第4の電極から検出される電圧
からそれらの電位差を検出する電位差測定回路と、前記
発振源の出力に基づいて前記電位差測定回路の出力信号
を被検波信号として位相検波を行う位相検波回路とを備
え、前記各電極の深度を変化させつつ、前記位相検波回
路の極性変化から地盤の透水性変化を測定することを特
徴とする地盤透水性測定装置が得られる。
内に挿入配置された通電用の第1の電極と、前記第1の
ボーリング孔から所定の距離だけ離れた位置の第2のボ
ーリング孔内に挿入配置された通電用の第2の電極と、
前記第1の電極と前記第2の電極との間に交流電流を供
給するように接続された発振源と、前記第1の電極に対
してその上下の位置に組み合わされて前記第1のボーリ
ング孔内に配置された電位差測定用の第3及び第4の電
極と、これらの第3及び第4の電極から検出される電圧
からそれらの電位差を検出する電位差測定回路と、前記
発振源の出力に基づいて前記電位差測定回路の出力信号
を被検波信号として位相検波を行う位相検波回路とを備
え、前記各電極の深度を変化させつつ、前記位相検波回
路の極性変化から地盤の透水性変化を測定することを特
徴とする地盤透水性測定装置が得られる。
【0014】なお、前記電位差測定回路に加えて、前記
第1、第2の電極間を流れる交流電流の大きさを検出す
る電流測定回路を備えることにより、該電流測定回路の
出力変化から地盤の透水性変化を測定するようにしても
良い。
第1、第2の電極間を流れる交流電流の大きさを検出す
る電流測定回路を備えることにより、該電流測定回路の
出力変化から地盤の透水性変化を測定するようにしても
良い。
【0015】更に、前記第2の電極を、前記第2のボー
リング孔の深さと同じ長さに形成することにより、前記
組み合わせ電極のみについて深度を変化させることが好
ましい。
リング孔の深さと同じ長さに形成することにより、前記
組み合わせ電極のみについて深度を変化させることが好
ましい。
【0016】
【作用】本発明においては、ある深度において第1及び
第2の電極の間の岩盤中に水みちが存在する場合、水み
ち部分は電気伝導度が他の部分に比べて高いことから、
通電電流が増加する傾向を示し、しかも電位差測定回路
の出力の極性が深度方向で反転するため、通電電流の大
きさあるいは電位差測定回路の出力極性変化を検出する
ことにより、岩盤中の水みちの存在箇所の深度が正確に
求められる。このため、グラウチング作業を必要とする
箇所が限定されると共に、グラウチング後に同様の測定
を行うことでグラウチングの効果を判定することが可能
となる。
第2の電極の間の岩盤中に水みちが存在する場合、水み
ち部分は電気伝導度が他の部分に比べて高いことから、
通電電流が増加する傾向を示し、しかも電位差測定回路
の出力の極性が深度方向で反転するため、通電電流の大
きさあるいは電位差測定回路の出力極性変化を検出する
ことにより、岩盤中の水みちの存在箇所の深度が正確に
求められる。このため、グラウチング作業を必要とする
箇所が限定されると共に、グラウチング後に同様の測定
を行うことでグラウチングの効果を判定することが可能
となる。
【0017】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面を参照して詳細
に説明する。図1は本発明の地盤透水性測定方法を実施
するために用いられる装置構成を示すブロック図であ
る。測定すべき地盤10の表面に沿って所定の距離をお
いた位置において、地盤表面から内部に向かって第1、
第2のボーリング孔11、12を互いに平行に設ける。
第1のボーリング孔11には、通電用の第1の電極13
と、この第1の電極13の上下に組み合わせ配置された
電位差測定用の第3、第4の電極14、15とが挿入配
置される。第2のボーリング孔12には通電用の第2の
電極16が挿入配置されている。これら第1、第3及び
第4の電極11、13及び14は、3芯ケーブルに接続
され、常に同じ位置関係で第1のボーリング孔11内を
上下する組み合わせ電極を構成するように組み合わされ
る。第2の電極16は、ここでは第2のボーリング孔1
2の全長にほぼ等しい長さに選定されている。
に説明する。図1は本発明の地盤透水性測定方法を実施
するために用いられる装置構成を示すブロック図であ
る。測定すべき地盤10の表面に沿って所定の距離をお
いた位置において、地盤表面から内部に向かって第1、
第2のボーリング孔11、12を互いに平行に設ける。
第1のボーリング孔11には、通電用の第1の電極13
と、この第1の電極13の上下に組み合わせ配置された
電位差測定用の第3、第4の電極14、15とが挿入配
置される。第2のボーリング孔12には通電用の第2の
電極16が挿入配置されている。これら第1、第3及び
第4の電極11、13及び14は、3芯ケーブルに接続
され、常に同じ位置関係で第1のボーリング孔11内を
上下する組み合わせ電極を構成するように組み合わされ
る。第2の電極16は、ここでは第2のボーリング孔1
2の全長にほぼ等しい長さに選定されている。
【0018】なお、第1、第2のボーリング孔11、1
2の間の距離は、通常、数メートルから十数メートル、
深さは、数十メートルから数百メートルである。また、
第3、第4の電極14、15間の距離は、数メートル以
下で十分である。
2の間の距離は、通常、数メートルから十数メートル、
深さは、数十メートルから数百メートルである。また、
第3、第4の電極14、15間の距離は、数メートル以
下で十分である。
【0019】第1、第2の電極13、16間には発振回
路17により交流出力が印加され、発振回路17と第2
の電極16との間には電流検出用の抵抗回路18が直列
に挿入されている。第3、第4の電極14、15は電位
差測定回路19の入力側に接続され、その出力は位相検
波回路20に供給される。発振回路17の出力はまた、
位相検波回路20に供給される。この位相検波回路20
は、発振回路17の出力を倹波信号とし、電位差測定回
路19の出力を被倹波信号として位相倹波を行い、その
出力を端子21に電位差出力として出力する。
路17により交流出力が印加され、発振回路17と第2
の電極16との間には電流検出用の抵抗回路18が直列
に挿入されている。第3、第4の電極14、15は電位
差測定回路19の入力側に接続され、その出力は位相検
波回路20に供給される。発振回路17の出力はまた、
位相検波回路20に供給される。この位相検波回路20
は、発振回路17の出力を倹波信号とし、電位差測定回
路19の出力を被倹波信号として位相倹波を行い、その
出力を端子21に電位差出力として出力する。
【0020】一方、抵抗回路18の両端に生ずる電圧は
電流測定回路22の入力信号として供給される。電流測
定回路22は、抵抗回路18の両端に生じる電圧を測定
することにより、第1、第2の電極13、16間を流れ
る電流値を測定し、その電流出力を端子23に出力す
る。
電流測定回路22の入力信号として供給される。電流測
定回路22は、抵抗回路18の両端に生じる電圧を測定
することにより、第1、第2の電極13、16間を流れ
る電流値を測定し、その電流出力を端子23に出力す
る。
【0021】次に、このように構成された測定装置を用
いた本発明の測定方法の作用を説明する。第1のボーリ
ング孔11に挿入配置された第1、第3、第4の電極1
3、14、15を相互の位置関係を維持したまま、地盤
10の表面から第1のボーリング孔11内を垂直に降下
させてその深度を変化させつつ、測定を行う。すなわ
ち、発振回路17の交流出力を第1、第2の電極13、
16間に印加し、第3、第4の電極14、15に生ずる
電圧を電位差測定回路19に供給する。これと同時に、
電流測定回路22により第1、第2の電極13、16間
を流れる電流値を測定する。これにより、第1の電極1
3の各深度に対応した電位差出力及び電流出力が端子2
1、23に時系列的に得られる。
いた本発明の測定方法の作用を説明する。第1のボーリ
ング孔11に挿入配置された第1、第3、第4の電極1
3、14、15を相互の位置関係を維持したまま、地盤
10の表面から第1のボーリング孔11内を垂直に降下
させてその深度を変化させつつ、測定を行う。すなわ
ち、発振回路17の交流出力を第1、第2の電極13、
16間に印加し、第3、第4の電極14、15に生ずる
電圧を電位差測定回路19に供給する。これと同時に、
電流測定回路22により第1、第2の電極13、16間
を流れる電流値を測定する。これにより、第1の電極1
3の各深度に対応した電位差出力及び電流出力が端子2
1、23に時系列的に得られる。
【0022】第1の電極13の深度が変化し、地盤10
の透水性が高い深度、すなわち、岩盤中に水みちが存在
する部分に達すると、この部分は電気伝導度が他の部分
に比べて高いため通電電流が最大となり、電流測定回路
22の出力が大きくなる。一方、この時には、位相検波
回路20の出力の極性が深度方向で反転する。したがっ
て、端子21、23に得られる位相検波回路20、電流
測定回路22の出力変化から、地盤10中の水みちが存
在する箇所の深度が正確に求められる。
の透水性が高い深度、すなわち、岩盤中に水みちが存在
する部分に達すると、この部分は電気伝導度が他の部分
に比べて高いため通電電流が最大となり、電流測定回路
22の出力が大きくなる。一方、この時には、位相検波
回路20の出力の極性が深度方向で反転する。したがっ
て、端子21、23に得られる位相検波回路20、電流
測定回路22の出力変化から、地盤10中の水みちが存
在する箇所の深度が正確に求められる。
【0023】しかも、第2の電極16は、第2のボーリ
ング孔12の全長に亘って延長されているため、移動さ
せる必要が無く、第1の電極13がその深度を変化させ
た場合にも2つのボーリング孔11、12間の測定条件
はほぼ一定に保たれ、測定精度が向上する。
ング孔12の全長に亘って延長されているため、移動さ
せる必要が無く、第1の電極13がその深度を変化させ
た場合にも2つのボーリング孔11、12間の測定条件
はほぼ一定に保たれ、測定精度が向上する。
【0024】図2は本発明により電位差測定を行った結
果の一例を示す。岩盤中に水みちが存在して電気伝導度
が高くなっている部分を通過すると、電位差出力に極性
の反転(特に、正から負への反転)が生じることが示さ
れている。
果の一例を示す。岩盤中に水みちが存在して電気伝導度
が高くなっている部分を通過すると、電位差出力に極性
の反転(特に、正から負への反転)が生じることが示さ
れている。
【0025】図3は本発明により通電電流測定を行った
結果の一例を示す。岩盤中に水みちが存在して電気伝導
度が高くなっている部分を通過すると、通電電流が上昇
する現象が生じることが示されている。特に、通電電流
の極小値は水みちの存在と無関係である一方、通電電流
のピーク値は、電位差出力の正から負への極性の反転に
ほぼ同期して現れることが確認されており、このことか
ら電位差出力の極性の反転と通電電流のピーク値とを合
わせて判定を行うことにより、岩盤中のクラック、すな
わち水みちの存在をより高い精度で測定することができ
る。
結果の一例を示す。岩盤中に水みちが存在して電気伝導
度が高くなっている部分を通過すると、通電電流が上昇
する現象が生じることが示されている。特に、通電電流
の極小値は水みちの存在と無関係である一方、通電電流
のピーク値は、電位差出力の正から負への極性の反転に
ほぼ同期して現れることが確認されており、このことか
ら電位差出力の極性の反転と通電電流のピーク値とを合
わせて判定を行うことにより、岩盤中のクラック、すな
わち水みちの存在をより高い精度で測定することができ
る。
【0026】なお、第1、第2の電極13、16の間隔
は、はじめに大きい第1の値に設定し、電位差出力の変
化、通電電流の変化に顕著な変化が無い場合には、間隔
を第1の値の半分にして同じ測定を行う。そして、第
1、第2の電極13、16の間隔の変更は、通常3、4
回行われる。
は、はじめに大きい第1の値に設定し、電位差出力の変
化、通電電流の変化に顕著な変化が無い場合には、間隔
を第1の値の半分にして同じ測定を行う。そして、第
1、第2の電極13、16の間隔の変更は、通常3、4
回行われる。
【0027】上記実施例では、電位差測定回路19、電
流測定回路22の両出力を用いて測定を行うようにして
いるが、いずれか一方の出力だけで測定を行うことも可
能である。また、第2の電極16を第2のボーリング孔
12の深さと同程度になるようにしているが、第2の電
極16は他の電極と同じ長さでも良い。この場合には、
第2の電極16を、第1、第3、第4の電極13、1
4、15と同じ深さになるように移動させれば良い。
流測定回路22の両出力を用いて測定を行うようにして
いるが、いずれか一方の出力だけで測定を行うことも可
能である。また、第2の電極16を第2のボーリング孔
12の深さと同程度になるようにしているが、第2の電
極16は他の電極と同じ長さでも良い。この場合には、
第2の電極16を、第1、第3、第4の電極13、1
4、15と同じ深さになるように移動させれば良い。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
岩盤の漏水発生の原因となる水みちの存在箇所を現場測
定によって正確に検出することができる。このため、グ
ラウチング作業を行う深度を限定してセメントミルクの
注入量を減らすための管理を行うことができる。また、
注入前後の測定結果の比較により注入の効果を判定する
ことが可能となるため、注入作業を計画的に行うことが
できる。更に、本発明によれば、水みちの存在箇所を正
確に検出できるため、不必要なボーリング及びグラウチ
ングによって岩盤を痛めることも防止できる等その効果
は大である。
岩盤の漏水発生の原因となる水みちの存在箇所を現場測
定によって正確に検出することができる。このため、グ
ラウチング作業を行う深度を限定してセメントミルクの
注入量を減らすための管理を行うことができる。また、
注入前後の測定結果の比較により注入の効果を判定する
ことが可能となるため、注入作業を計画的に行うことが
できる。更に、本発明によれば、水みちの存在箇所を正
確に検出できるため、不必要なボーリング及びグラウチ
ングによって岩盤を痛めることも防止できる等その効果
は大である。
【図1】本発明の実施例の全体構成を示す図である。
【図2】本発明により電位差測定を行った結果を示すグ
ラフで、横軸は深度、縦軸は電位差である。
ラフで、横軸は深度、縦軸は電位差である。
【図3】本発明により通電電流測定を行った結果を示す
グラフで、横軸は深度、縦軸は電流である。
グラフで、横軸は深度、縦軸は電流である。
10 地盤 11 第1のボーリング孔 12 第2のボーリング孔 13 第1の電極 14 第3の電極 15 第4の電極 16 第2の電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荒井 健 埼玉県志木市館2丁目3番5号507
Claims (6)
- 【請求項1】 所定の距離をおいた位置において、地盤
表面から内部に向かって第1及び第2のボーリング孔を
設け、前記第1のボーリング孔に挿入配置した通電用の
第1の電極と前記第2のボーリング孔に挿入配置した通
電用の第2の電極との間に交流電流を供給し、前記第1
の電極にはその上下の位置に電位差測定用の第3及び第
4の電極を組み合わせて組み合わせ電極とし、これらの
電極の深度を変化させつつ、前記第3及び第4の電極か
ら検出される電圧からそれらの電位差を測定し、この電
位差の極性変化から地盤の透水性変化を測定することを
特徴とする地盤透水性測定方法。 - 【請求項2】 請求項1記載の地盤透水性測定方法にお
いて、前記電位差に加えて、前記第1及び第2の電極間
に流れる電流を検出して該検出値から地盤の透水性変化
を測定することを特徴とする地盤透水性測定方法。 - 【請求項3】 請求項1または2記載の地盤透水性測定
方法において、前記第2の電極を、前記第2のボーリン
グ孔の深さと同じ長さに形成することにより、前記組み
合わせ電極のみについて深度を変化させることを特徴と
する地盤透水性測定方法。 - 【請求項4】 第1のボーリング孔内に挿入配置された
通電用の第1の電極と、前記第1のボーリング孔から所
定の距離だけ離れた位置の第2のボーリング孔内に挿入
配置された通電用の第2の電極と、前記第1の電極と前
記第2の電極との間に交流電流を供給するように接続さ
れた発振源と、前記第1の電極に対してその上下の位置
に組み合わされて前記第1のボーリング孔内に配置され
た電位差測定用の第3及び第4の電極と、これらの第3
及び第4の電極から検出される電圧からそれらの電位差
を検出する電位差測定回路と、前記発振源の出力に基づ
いて前記電位差測定回路の出力信号を被検波信号として
位相検波を行う位相検波回路とを備え、前記各電極の深
度を変化させつつ、前記位相検波回路の極性変化から地
盤の透水性変化を測定することを特徴とする地盤透水性
測定装置。 - 【請求項5】 請求項4記載の地盤透水性測定装置にお
いて、前記電位差測定回路に加えて、前記第1、第2の
電極間を流れる交流電流の大きさを検出する電流測定回
路を備え、該電流測定回路の出力変化から地盤の透水性
変化を測定することを特徴とする地盤透水性測定装置。 - 【請求項6】 請求項4または5記載の地盤透水性測定
装置において、前記第2の電極を、前記第2のボーリン
グ孔の深さと同じ長さに形成することにより、前記組み
合わせ電極のみについて深度を変化させることを特徴と
する地盤透水性測定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22153094A JPH0886764A (ja) | 1994-09-16 | 1994-09-16 | 地盤透水性測定方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22153094A JPH0886764A (ja) | 1994-09-16 | 1994-09-16 | 地盤透水性測定方法及び装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0886764A true JPH0886764A (ja) | 1996-04-02 |
Family
ID=16768167
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22153094A Withdrawn JPH0886764A (ja) | 1994-09-16 | 1994-09-16 | 地盤透水性測定方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0886764A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09222377A (ja) * | 1996-02-19 | 1997-08-26 | Maeda Corp | ボーリング孔漏水位置測定方法及び測定装置 |
JP2007009512A (ja) * | 2005-06-30 | 2007-01-18 | Nittoc Constr Co Ltd | 岩盤構造物の空隙充填の判定方法 |
JP2011252812A (ja) * | 2010-06-03 | 2011-12-15 | Ohbayashi Corp | 岩盤内の水みち検出システム及び方法 |
-
1994
- 1994-09-16 JP JP22153094A patent/JPH0886764A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09222377A (ja) * | 1996-02-19 | 1997-08-26 | Maeda Corp | ボーリング孔漏水位置測定方法及び測定装置 |
JP2007009512A (ja) * | 2005-06-30 | 2007-01-18 | Nittoc Constr Co Ltd | 岩盤構造物の空隙充填の判定方法 |
JP2011252812A (ja) * | 2010-06-03 | 2011-12-15 | Ohbayashi Corp | 岩盤内の水みち検出システム及び方法 |
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---|---|---|---|
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