JPH088603A - Nrdガイド用ダイオード回路および可変周波数発振回路 - Google Patents

Nrdガイド用ダイオード回路および可変周波数発振回路

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JPH088603A
JPH088603A JP6135712A JP13571294A JPH088603A JP H088603 A JPH088603 A JP H088603A JP 6135712 A JP6135712 A JP 6135712A JP 13571294 A JP13571294 A JP 13571294A JP H088603 A JPH088603 A JP H088603A
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diode
circuit
line
dielectric line
nrd guide
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JP6135712A
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Tsuyoshi Hamabe
剛志 浜部
Takahiko Oki
孝彦 沖
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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  • Waveguide Switches, Polarizers, And Phase Shifters (AREA)
  • Waveguides (AREA)
  • Inductance-Capacitance Distribution Constants And Capacitance-Resistance Oscillators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】NRDガイドを回路の信号伝送路として用い
た、半導体ダイオードが効率良くスイッチ、検波、周波
数変換などの動作を行なう能動回路と、超高周波発振ダ
イオードを用いた効率の良い可変周波数発振回路とを提
供することにある。 【構成】複数のダイオード9をNRD線路3垂直断面内
に上下対称に配置し、又はダイオード実装部8とチョー
クパターン部を夫々別個の基板に形成させ、ダイオード
実装部は断面に接着し、チョークパターンは線路の側面
に貼付または蒸着または線路の信号伝送方向断面に挿入
した回路と、超高周波発振ダイオード16を用いた発振
部15の傍にバラクタダイオードを備えた予備共振回路
14を設け、之を介してNRD信号伝送路3に可変周波
数信号を入力させる回路とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、NRDガイドを回路の
信号伝送路として用いた、高周波半導体ダイオードを用
いた能動回路、及び、ガンダイオード又はインパットダ
イオードを発振源半導体素子とし此の素子に近接して配
置した予備共振回路部に可変容量ダイオードを装荷した
可変周波数発振回路に関する。
【0002】
【従来の技術】誘電体を用いた導波路には、マイクロ波
やミリ波帯で線路断面が小型化する利点があるが、放射
損を軽減させるために、その上下に金属板を置いたNR
Dガイドがある。図8はNRDガイドの概念を示す図
で、図中、1は上導体板、2は下導体板、3は誘電体線
路で、上下導体板の間隔は1/2波長以下である。
【0003】従来のNRDガイド用ダイオード回路には
例えば図9に示すようなものがある。図9(a)は上導
体板1の図示を省略して示した斜視図で、図9(b)は
ダイオード実装基板(全体)を示す図である。図9
(b)に示すように、誘電体基板4に、RF(ここでR
Fとはマイクロ波またはミリ波を指す)チョーク部7と
NRDガイドの誘電体線路断面に面接するダイオード装
着用電極10、10’で構成される電極パターン部8
を、蒸着や、予めパターン化された導電シートの接着ま
たは銅張基板のエッチング等で形成した金属パターン5
を形成させ、電極10、10’間に半導体ダイオード
(以後ダイオードと略称)9を接続したダイオード実装
基板(全体を指す)4’を準備し、この基板4’の電極
パターン部8をNRDガイド用誘電体線路3’、3”に
より表裏から挾み込み、図9(a)に示すようにダイオ
ード回路を構成していた。なお、6はダイオードにバイ
アス電圧を与えたり、ダイオードにより周波数変換され
て生じたIF信号を取り出すための入出力導線である。
さらに、図10に示すように、誘電体線路3と半導体ダ
イオード9とのインピーダンス整合のために、ダイオー
ド実装基板4’への信号入力面に高誘電率基板30を挿
入する構造もあった。
【0004】
【発明が解決しようとしている課題】しかし、上記のよ
うな従来のNRDガイド用ダイオード回路では誘電体線
路断面に面接する電極10、10’間にダイオードを、
電界密度が最も高い個所に1個だけしか装荷していない
ために、誘電体線路を伝送されて来た高周波信号を電極
パターン部8で、ダイオードによって効率良く処理する
(周波数変換、スイッチング、減衰、検出などの)作用
が行なわれないばかりでなく、図9(b)から分かるよ
うに誘電体線路断面の殆どの面積をダイオード電極パタ
ーン10、10’が占めてしまうため、誘電体線路3’
から3”へ伝達できる信号電力は少なく、殆どの信号電
力は、この電極部10、10’によって信号入力側へ反
射されてしまうため、なおさら半導体ダイオードの能力
を低下させてしまうという問題が生じていた。また図9
(a)に示すように、ダイオード実装基板4’のRFチ
ョーク部7が誘電体伝送線路3から外に張り出している
構造となっていたため、ダイオード実装基板4’の配置
が制約されたり、実装時に基板4の曲がり、ねじれ等
(図11(a)、(b)、(c)、(d)参照)でダイ
オード9が破損したり、ダイオード実装基板4’と伝送
線路3との接触状態が不安定になるため特性の再現性に
難があるという問題も生じていた。
【0005】従来のNRDガイドを用いた可変周波数発
振回路には、例えば、図12(a)、(b)、(c)に
示すような(但し、これら各図は何れも上面図で、図
中、上下導体板の図示は省略)ものがある。図12
(a)で、発振用ダイオード(ガンダイオード又はイン
パットダイオード)16を装着した金属ブロック17
に、発振用ダイオードに対するバイアス用パターン15
−2を有する誘電体回路基板15−1(以後これらを総
称して発振ダイオードバイアス基板15と略称)を付加
し、その直上に発振予備共振金属パターン14−2を有
する誘電体回路基板14−1(以後、14−1、14−
2を総称して予備共振器14と略称)を配置し、発振ダ
イオード16で発生した高周波信号を予備共振器14を
介してNRDガイド主誘電体線路3へ導き、その先の可
変容量ダイオード19を実装した誘電体回路基板18
(詳細は図12(d)参照)によって可変容量ダイオー
ド19へ印加するバイアス電圧により主線路の線路容量
を可変とすることにより発振信号の周波数を可変として
いる。なお、この場合、予備共振器14に接する端面か
ら誘電体回路基板までの誘電体線路部分は、この部分を
信号波が往復すると線路内半波長の整数倍になるように
選んであって簡易共振器13’を形成している。図12
(b)に示す回路は基本的には図12(a)に示したも
のと同じであるが、発振ダイオード16と予備共振器1
4で発生した信号を、ギャップgを介して簡易共振器1
3’に信号伝送方向とは逆の方向に結合させ、その後方
線路を簡易共振器13’とし、13’の終端面に、可変
容量ダイオード19が装着されている誘電体回路基板1
8を配置し、可変容量ダイオード19に印加するバイア
ス電圧により可変容量ダイオード19の容量を変えさ
せ、発振周波数を可変としている。この構造では発振さ
れた電力はギャップを介して簡易共振器13’に入力さ
れ、簡易共振器に発生した所望周波数の電力は再びギャ
ップgを介してNRDガイドの主線路3に入力されるの
で、NRDガイドで伝送される所望周波数の電力は極め
て僅かになる。図12(c)は従来のマイクロストリッ
プ回路で良く用いられている一般的な可変周波数発振回
路をNRDガイド線路で組んだ例である。しかし、図1
2(c)の回路場合も、図12(b)の場合と同様、所
望可変周波数電力は極めて僅かしか主誘電体線路3に入
力されない。
【0006】しかし、上記のようなNRDガイドを用い
た可変周波数発振回路では、図12(a)に示した例で
は誘電体回路基板18(図12(d)参照)のダイオー
ド装荷アンテナ部18−4の金属電極が線路を遮る構造
のため、発振電力が大幅に抑圧され、原発振電力が有効
に出力端まで伝送されないため、著しく出力が低下する
(例えば原発振電力の1/3に)という問題があった。
また、図12(b)、図12(c)に示した例では、N
RDガイド主誘電体線路3に対し、ギャップを介して簡
易線路共振器13’により発振周波数を制御する構造と
なっているため、ギャップの設定精度により大きく可変
周波数特性(周波数偏移幅と出力電力減少等)に影響が
現れると共に、基本的にNRDガイドでは広いギャップ
での線路結合を取り難いという特性(例えば60GHz
では、ギャップ5mm以上は伝送損20dB以上)もあ
り、製作上および特性均一化上、再現性良く製作するの
が困難であると共に、可変周波数幅があまり広くとれな
い(例えば可変周波数幅はバラクタ電圧0〜10Vで1
00〜150MHz)という問題もあった。
【0007】本発明は、上記のような従来からのNRD
ガイド用回路で生じていた各種の問題を抑制した、NR
Dガイドと組合せて用いるのに適したダイオード回路や
可変周波数発振回路を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明においてはダイオード回路および可変周波数発
振回路に対してそれぞれ下記のようにすることにした。
ダイオード装着用電極パターン部に複数のダイオード
を、上下導体板に対し平行な方向に誘電体線路中央に対
して上下対称に配置装荷すると共に、ダイオード装着用
電極の面積を減らして誘電体線路断面の有効面積を広く
することにより、上記問題を解決することにした。ダイ
オードを駆動する電源系へ高周波信号が漏出しないよう
にするためのRFチョークパターン部を別基板上に形成
させ、ダイオード実装パターン部は誘電体線路の断面に
接着し、RFチョークパターン部は誘電体線路の両側面
または片側面に貼付または蒸着した構造にした。また、
ダイオード実装基板とRFチョークパターン基板を、そ
れぞれ誘電率の異なる基板上に形成させ、ダイオード実
装基板の比誘電率を、誘電体線路とダイオード実装部と
が、インピーダンス整合するような値にした。更に、R
Fチョークパターン部を誘電体線路内の信号伝送方向の
縦断面に挿入することにより不要なLSEモードやTE
Mモードを抑制した。誘電体線路に適したマイクロ波帯
からミリ波帯で用いられる発振源用半導体素子としてガ
ンダイオード又はインパットダイオードを用い、この素
子の近傍に予備共振回路部を配置し、予備共振回路部に
直列または並列に可変容量ダイオードを装荷し、このダ
イオードのバイアス電圧を制御して予備共振回路に対す
る直列または並列容量を変えることによって、発振周波
数を可変にした。必要に応じて発振安定用自己注入回路
素子として疎結合でQ値の高い共振器を付加して設置し
て発振を安定させることにした。
【0009】
【作用】従来はダイオードを誘電体線路断面の中央の最
も電界が集中する個所にダイオードを設置するのが最も
効果的と考えていたが、これではダイオード実装基板に
直交する進行波に対し、ダイオードの電極パターンがゲ
ートとなり、電磁波の進行を妨げ、ここを通過する信号
電力を少なくし、反射される信号電力を多くしていた。
これに対し、本発明では、複数個のダイオードを誘電体
線路の信号伝送方向に垂直な断面内で上下導体板に平行
な方向に、線路中央に対し上下対称に展開させて配置
し、しかもこれらの複数のダイオード装着用電極導体面
積を減らし誘電体線路断面の有効面積を多くしたので、
従来はダイオード装着用電極に遮られていた個所に隙間
が生じた形となって通過波(透過波)が多くなり、ま
た、ダイオード1個当りのスイッチ又は検波または周波
数変換等の作用は、複数個のダイオードが均等に電磁界
に接するようになるので、全体としてダイオード回路の
信号処理効果が増大する。
【0010】RFチョークパターン部をダイオード実装
パターン部とは別の基板上に形成させ、ダイオード実装
パターン部はNRDガイドの誘電体線路断面に接着さ
せ、RFチョークパターン部は誘電体線路の側面に貼付
または蒸着したので、従来例のように、誘電体伝送線路
から外に張り出しているために、ダイオード実装基板の
配置が制約されたり、実装時に基板の曲がり、ねじれ等
でダイオードが破損したり、ダイオード実装基板と伝送
線路との接触状態が不安定になるなどの問題はなくな
る。
【0011】従来例では発振ダイオードを備えた発振源
部から遠くはなれたところで可変容量ダイオードにより
周波数制御を行なっていたのに対し、本発明では、発振
源部に近接して配置した予備共振器の予備共振パターン
に可変容量ダイオードが付加設置されているから確実容
易に周波数を制御でき、従って可変周波数幅を大きくと
れる。なお、NRDガイドの誘電体主線路の傍にギャッ
プを介して疎結合配置したQ値の高い共振器は発振周波
数スペクトルを鋭くするするための安定化回路である
が、可変周波数幅や出力電力に多少制約を与える。可変
周波数発振回路の仕様条件によっては必ずしも必要では
ない。
【0012】
【実施例】図1は本発明の第1〜5実施例を示す図であ
る。以後簡略化のために図1に示した電極パターン部8
に相当する部分に着目して説明する。図1(a)は電極
10a,10b間にダイオード2個を上下導体板に対し
て対称に、ダイオードの向きを同方向に実装した第1実
施例、図1(b)はダイオードの向きを互いに逆方向
(無バイアス)に実装した第2実施例、図1(c)はT
型に作られた2個のダイオード(T型ダイオード)1
1、11’をダイオードの向きを同方向に実装した第3
実施例、図1(d)はT型ダイオード11、11’をダ
イオードの向きを互いに逆方向に実装したバランス型ミ
キサ等に応用可能な第4実施例、図1(e)は3個のダ
イオードを誘電体線路断面中央に1個、更にその上下に
対称に1個ずつ、合計3個、配置装荷した第5実施例で
ある。
【0013】一般にNRDガイドで主要な伝送モードと
して使われているLSM01モードは図13に示すような
線路断面電磁界分布をもっている。したがって最も電界
が集中する誘電体線路中央に上下導体板と平行な方向に
展開させて導体板を配置すると近似的に線路を遮断(短
絡)した状態になると考えられるため、この原理を用い
て導体板の代りにダイオードを実装したのが図9、図1
0に示した従来例であった。しかし、上記の効果が本当
に有効か否かを確かめるために行なったのが図14に示
す実験データである。なお、図14において左側の各図
はダイオードを装着すべき電極を形成させた基板の状態
を示す図で、右側の各図はそれぞれ対応するダイオード
装着用電極間の状態(開放、1本線で短絡、2本線で短
絡)で信号波を測定した結果を示す図である。
【0014】図14(a)は電極10、10’間を開放
にした状態の基板を図9(a)に示すように入出力線路
間に設置して測定した例で、これを見ると、電極10、
10’間の隙間を通じて信号が中心周波数f0で8dB
だけ通過しているが、反射特性を見ると、周波数f0
2〜3dBの反射損失(完全反射を0dB(reference)
とするので反射が少ないほどdB値は大きくなる)であ
って、これは電極10、10’により殆どの入力電力が
反射されてしまっていることを示している。次に、図1
4(b)の場合は、電極10、10’の中央を1本の導
体線で短絡しているので、殆ど遮断状態になる筈であ
る。しかし、実験結果は通過12dBとなっていて、高
々4dBの遮断効果しかない。反射特性が悪いのは図1
4(a)の場合と同様の理由であるが、通過特性が
(a)の場合に比べ4dB程度しか遮断効果が出ないと
いうことは、此の場所に1本の導体線の代りにダイオー
ドを装荷しても同様にダイオードには信号電力のごく一
部のみしか集中しないため、信号処理(スイッチ、検
波、周波数変換等を意味する)の効果が悪いと考えられ
る。ここにダイオードを装荷した場合、これらの図の紙
面に垂直な方向への進行波に対して、10、10’の電
極パターン部がゲートとなり、電磁波の進行を妨げるこ
とになり、この部分を通過する信号電力は少なく、この
部分で反射される電力が多くなる。次に、図14(c)
に示す場合は、電極10、10’間に2本の導体線を上
下対称に装荷した例で、この場合の通過はf0で約23
dBで、図(a)の場合に比べて15dBもの遮断効果
があり、これは導体線の代りに2個のダイオードを装荷
すれば効率よく信号処理ができることを示している。ダ
イオード装荷個所を増やし、ダイオード素子装着用電極
導体面積を減らし、誘電体線路部分の面積を多くすれ
ば、通過波(透過波)が多くなり、反射が少なくなり、
また、複数個のダイオードが均等に電磁界に接する機会
が増すため、ダイオードによる信号処理(スイッチ、検
波、周波数変換等)の効果が増すものと考えられる。本
発明は以上の実験、考察により成された。
【0015】第1〜5実施例の電気的特性効果を図2を
用いて以下説明する。各実施例すべてで可能であるが、
複数個のダイオードを実装した基板4”を入出力兼用の
1本の誘電体線路端面に配置した構成である図2(a)
の回路では、例えば、A:入射波が1波S1のみのと
き、(イ)ダイオードにより周波数変換された波S3
発生(周波数変換、逓倍)、(ロ)ダイオードにより信
号を検波、基板4”に沿って信号S4として出力(検
波)、B:入力波が2波のとき、2波S1、S2のビート
周波数を基板4”に沿って信号S4として出力(周波数
変換、混合(ダウンコンバート))などの機能が実現で
きる。また、第1〜5実施例すべてで可能な2つの入力
誘電体線路3’、3”の間に複数ダイオード実装基板
4”を挾んだ図2(b)の回路では、例えば、C:2つ
の入射波S1、S2により、S1とS2の周波数のビート周
波数を基板4”に沿って信号S4として出力(周波数変
換、混合(ダウンコンバート))する機能を実現でき
る。
【0016】なお第2実施例(図1(b))、第4実施
例(図1(d))では、信号の周期(位相)で0〜πま
でと0〜2πの期間にダイオードがそれぞれ交互に働く
ので、第1、第3実施例の0〜πの間しか働かない場合
の2倍の効率が得られる。
【0017】更に、第1、第3、第5実施例では、図2
(c)に示すようにダイオード実装基板4”を線路
3’、3”で挾み線路3’から3”へ信号が通過する構
成を用いると、D:ダイオードを導通/遮断することに
よりSPSTスイッチができ、しかも第5実施例のよう
に奇数個のダイオードを用いると高いオン/オフ比(ア
イソレーション)がとれるスイッチとなる、E:ダイオ
ードの導通電流を制御することにより可変減衰器を実現
できる、F:ダイオードを逆バイアスで用いることによ
り可変リアクタンスによる周波数特性可変フィルタを構
成できる、などの回路機能を実現できる。
【0018】図3は本発明の第6実施例図で、図中、
3’、3”は誘電体線路で、この誘電体線路の側面には
RFチョークパターンを形成させた基板7aが貼付して
ある。8はビームリード型ダイオード9を実装し誘電体
線路端面に接する電極パターン部で、ダイオードは電極
10、10’に装着されている。この電極パターン部8
は誘電体線路3の信号伝送方向に垂直な面に貼付されて
いる。6は半導体ダイオード9にバイアス用直流電圧を
供給したり、周波数変換(ダウンコンバート)して得ら
れたIF信号を取り出したりするための入出力導線であ
る。RFチョーク部7aの比誘電率は誘電体線路3と同
程度の値とし、電極パターン部8の基板の比誘電率εr
は、誘電体線路3とダイオード9が実装してあるこの電
極パターン部8とがインピーダンス整合する値(例えば
εr=10)としている。図4はRFチョークパターン
7を誘電体線路3の側面に直接蒸着した第7実施例を示
す図である。
【0019】次に作用を説明する。誘電体線路3中を伝
送される高周波信号に対し、誘電体線路3の断面に接着
された電極パターン部8に実装した半導体ダイオード9
によって、通過、遮断のスイッチ動作、周波数変換、検
波動作、及び周波数変調動作が行なわれる。以下、各動
作例についてそれぞれ説明する。スイッチ回路では電極
パターンの銅箔による反射が主であるが、電極10、1
0’間に電位差をつけ、pinダイオードに電流が流れ
ることにより伝送モードと同じ電磁界を生じ、信号が伝
送される。即ちダイオードのオン/オフで信号の通過/
遮断を制御する。ミキサ回路では、同時に周波数の異な
る2信号を入力すると、入力電力の大きい信号同期で、
ショットキーダイオードにスイッチング入力され、これ
ら2信号の周波数差の信号出力が直流バイアス電源と共
用の入出力導線6を通して検出される。可変周波数回路
は、発振器からの信号が、バラクタダイオードを実装し
た基板で反射する際、このバラクタダイオードの印加電
圧に比例した容量変化で反射波が周波数偏移される。な
お、RFチョークパターン7は、ダイオードに入力する
高周波(マイクロ波やミリ波)信号がダイオード駆動用
の電源系に漏出して発振や動作不安定などの不具合が発
生しないように1/4波長チョークパターンを使用し、
高周波信号の周辺回路への漏洩を防ぐ効果がある。
【0020】図4はRFチョーク(金属)パターン7
を、直接、誘電体線路3の側面に蒸着した構造の第7実
施例を示す。この実施例では、RFチョークパターンの
誘電体基板を誘電体線路3の側面に貼付することによる
誘電体線路幅の変化が生じないため、不用意な反射や通
過損失の発生が抑制できる。
【0021】図5は第8実施例で、図示のように、RF
チョークパターン7(金属パターン5)を誘電体線路3
の信号伝送方向の中央断面に挿入した構造である。この
構造では、RFチョーク金属パターンを線路の中央に配
置することにより、主伝送モード(LSMモード)以外
の不要モードであるLSEモード、TEモード等を抑制
する不要モードサプレッサとしての効果が強化される。
【0022】図6は本発明の第9実施例を示し、図6
(a)は本実施例の全体構成図、図6(b)は予備共振
器の可変容量ダイオード実装状態を示す図である。図6
(b)に示す可変容量ダイオード付き予備共振器14’
は誘電体基板14−1と、その片面の金属パターンによ
る共振パターン14−2、可変容量ダイオード用バイア
スパターン(本パターンは超高周波チョークでもある)
14−3を備え、可変容量ダイオード19が装荷されて
いる。この予備共振器14’は一方で発振ダイオードバ
イアス基板15を介して発振ダイオード16に他方でN
RDガイドの誘電体(主)線路3に接続され、更に誘電
体主線路3の適当な位置で、Q値の高い共振器20がギ
ャップgで疎結合され、この共振器により反射帰還をか
け、発振を安定化している。なお、14−4は予備共振
器14’のなかでNRDガイドの誘電体線路3に接する
部分、17は発振ダイオードマウントブロックである。
【0023】図7は第10実施例図である。図6に示し
た第9実施例では可変容量ダイオード19を直列配置し
ていたのに対し、本実施例では並列配置している。図7
(b)について説明すると、誘電体基板14−1上に予
備共振パターン14−2と可変容量ダイオード用予備共
振パターン14−2’及び可変容量ダイオードバイアス
パターン14−3(超高周波信号チョークパターンでも
ある)と可変容量ダイオード19が装荷されており、主
線路への接続および役割は第9実施例の場合と同様で、
14−4は予備共振器14”のなかでNRDガイドの誘
電体線路3に接する部分ある。
【0024】
【発明の効果】以上説明して来たように本発明によれば
下記の如き種々の効果が得られる。
【0025】誘電体線路断面に挿入するダイオード実装
基板の電極間に複数のダイオードを上下導体板に対し平
行で線路中央に対し上下対称に実装配置し、ダイオード
電極面積を少なくし誘電体線路部分面積を多くした構造
を用いることにより、各種ダイオード能動回路の動作効
率および性能が向上、例えば検波出力ならびに周波数変
換出力はダイオードの数だけ向上し、SPSTスイッチ
の場合には従来形の実装では通過透過できる信号電力自
体が少なく、かつ、オン/オフ比も小さかったものが、
通過電力が従来より増すと共に、遮断時のアイソレーシ
ョンも向上、するなどの効果が得られる。
【0026】ダイオード実装基板をダイオード実装部と
RFチョーク部とに分けて、それぞれ、比誘電率の異な
る別基板上に実現し、ダイオード実装部は誘電体線路の
信号伝送方向と垂直な断面に接着し、RFチョーク部は
誘電体線路の側面に貼付またはパターン蒸着したため、
NRDガイド用ダイオード回路の小型化が図れ、他の回
路と干渉することがなくなり、実装時に従来例の場合の
ような基板の曲がり、ねじれ等が発生しないため、ダイ
オードを破損することなく、誘電体線路と密着した実装
が容易にできるという効果が得られる。更に、ダイオー
ド実装基板の比誘電率を任意に設定できるので、ダイオ
ード回路と誘電体線路とのインピーダンス整合が容易に
なる。また、RFチョークパターンを誘電体線路の側面
または信号伝送方向の縦断面に挿入することにより不要
なLSMモード、TEMモード、TEモード等の抑制が
でき、不要モードサプレッサを配置する必要がない。ま
た、従来は誘電体線路とダイオード実装電極とのインピ
ーダンス整合のためダイオード実装基板と誘電体線路と
の間に高誘電率基板を挿入していたが、そのため誘電率
の段差が2個所あって高周波信号の反射が多くなってい
たのに対し、本発明では電極部の基板の誘電率を個別に
設定することによって誘電率の段差が1個所だけにな
り、高周波信号の反射が抑えられる。これにより、スイ
ッチ回路では通過損失を低下させることが可能となり、
ミキサ回路ではショットキーダイオードのスイッチング
入力が増加しIF変換効率が良くなるなどの効果が得ら
れる。
【0027】発振源半導体素子に近接して予備共振器を
配置し、この予備共振器に直列または並列に可変容量ダ
イオードを装荷する構造とし、必要に応じて主線路の側
方に疎結合でQ値の高い共振器を配置するようにしたた
め、全体の構成配置が簡易となり、線路の軸位置合わせ
や線路ギャップの設定バラツキによる可変周波数特性の
量産時の変動低下を抑制、改善し、かつ、原発振電力効
率を回路出力により著しく低下させることがないという
効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)〜図1(e)はそれぞれ本発明の第
1〜5実施例図である。
【図2】第1〜5実施例の電気的特性効果を説明するた
めの図である。
【図3】本発明の第6実施例を説明するための図であ
る。
【図4】本発明の第7実施例を説明するための図であ
る。
【図5】本発明の第8実施例を説明するための図であ
る。
【図6】本発明の第9実施例を説明するための図であ
る。
【図7】本発明の第10実施例を説明するための図であ
る。
【図8】NRDガイドの概念を説明するための図であ
る。
【図9】従来のNRDガイド用ダイオード回路の一例を
説明するための図である。
【図10】従来のNRDガイド用ダイオード回路の他の
一例を説明するための図である。
【図11】従来のダイオード実装基板のRFチョーク部
がNRDガイドの誘電体線路から外に張り出していたた
めに生じた基板の曲がり、ねじれ、伝送線路との接触状
態不安定などを説明するための図である。
【図12】従来のNRDガイドを用いた可変周波数発振
回路の例を示し、それらの不具合を説明するための図で
ある。
【図13】NRDガイドで主要な伝送モードであるLS
01モードにおける誘電体線路断面の電磁界分布を示す
図である。
【図14】ダイオードを装着すべき電極を形成させた基
板の電極間の状態(開放、1本線で短絡、2本線で短
絡)と、各状態におけるRF信号の通過、反射を測定し
た結果を対比して示す図である。
【符号の説明】
1…上導体板、 2…下導体板 3…誘電体線路 3’、3”…入
出力誘電体線路 4…誘電体基板 4’…ダイオー
ド実装基板(全体) 4”…複数ダイオード実装基板(全体) 5…金属パター
ン 6…入出力導線 7…RFチョー
クパターン 7a…RFチョークパターンを形成させた基板 8…誘電体線路端面に接する電極パターン部 9…ダイオード 10、10’…ダ
イオード装着電極 10a、10b…本発明に係る複数ダイオード装着電極 10c…リード線 11、11’…
T型ダイオード 14…予備共振器 14−1…誘電
体基板 14−2…金属共振パターン 14’…直列可変容量ダイオード付き予備共振器 14−3…可変容量ダイオード用超高周波チョークバイ
アスパターン 14−4…NRDガイド線路断面に接する部分 14”…並列可変容量ダイオード付き予備共振器 14−2’…可変容量ダイオード用共振パターン 15…発振ダイオードバイアス回路 15−1…誘電
体基板 15−2…発振ダイオードバイアスパターン 16…発振用ダイオード 17…発振用ダイオードマウントブロック 18…従来の可変容量ダイオード装荷誘電体基板 18−1…誘電体基板 18−2…超高周波チョークバイアスパターン 18−3…超高周波チョーク部分 18−4…NRDガイド線路に接する部分 19…可変容量ダイオード 20…Q値の高
い誘電体共振器 30…高誘電率基板

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】信号伝送用誘電体線路とそれを挾む上下導
    体板よりなり上下導体板間隔を上記線路以外の部分での
    使用周波数の半波長以下としたNRDガイドと組合せて
    用いる回路の中で、高周波半導体ダイオードを用いる能
    動回路構造で、誘電体線路の信号伝送方向に垂直な断面
    内に上下導体板と平行な方向に展開させて高周波半導体
    ダイオード素子と関連電極を配置した構成のNRDガイ
    ド用ダイオード回路において、複数個の半導体ダイオー
    ドを、誘電体線路の信号伝送方向に垂直な断面内で誘電
    体線路中央に対し上下対称に上下導体板に平行な方向に
    展開させて配置し、且つ、これらのダイオード素子装着
    用電極導体面積を減らし誘電体線路部分面積を多くした
    構造を特徴とするNRDガイドを用いたダイオード回
    路。
  2. 【請求項2】信号伝送用誘電体線路とそれを挾む上下導
    体板よりなり、上下導体板間隔を上記線路以外の部分で
    の使用周波数の半波長以下としたNRDガイドと組合せ
    て用いる回路の中で、高周波半導体ダイオードを用いる
    能動回路構造で、誘電体線路の信号伝送方向に垂直な断
    面内に上下導体板と平行な方向に展開させて高周波半導
    体ダイオード素子と関連電極を配置した構成のNRDガ
    イド用ダイオード回路において、上記ダイオードを駆動
    する電源系へ高周波信号が漏出しないようにするための
    RFチョークパターン部を別基板上に形成させ、ダイオ
    ード実装パターン部は信号伝送用誘電体線路の断面に接
    着し、RFチョークパターン部は誘電体線路の両方また
    は片方の側面に貼付または蒸着した構造を特徴とするN
    RDガイド用ダイオード回路。
  3. 【請求項3】ダイオード実装基板とRFチョークパター
    ン基板を、それぞれ誘電率の異なる誘電体基板上に形成
    させ、ダイオード実装基板の比誘電率を、誘電体線路と
    ダイオード実装部とが、インピーダンス整合するような
    値としたことを特徴とする請求項2記載のNRDガイド
    用ダイオード回路。
  4. 【請求項4】RFチョークパターンを誘電体線路内の信
    号伝送方向の縦断面に挿入することにより、不要なLS
    EモードやTEMモードを抑制したことを特徴とする請
    求項2記載のNRDガイド用ダイオード回路。
  5. 【請求項5】信号伝送用誘電体線路とそれを挾む上下導
    体板よりなり、上下導体板間隔を上記線路以外の部分で
    の使用周波数の半波長以下としたNRDガイドと組合せ
    て用いる回路の中で、誘電体線路に適したマイクロ波帯
    からミリ波帯用の発振源半導体素子としてガンダイオー
    ド又はインパットダイオードを用い、ダイオードが発振
    した信号を伝送する主線路としてNRDガイドを用い
    た、上下導体板と平行な方向に展開する発振回路におい
    て、発振源半導体素子に近接して予備共振回路部を配置
    し、この予備共振回路部に直列または並列に可変容量ダ
    イオードを装荷し、この可変容量ダイオードに印加する
    バイアス電圧を制御して上記予備共振回路に対する直列
    または並列容量を変えることによって、発振周波数を可
    変にする機能をもたせたことを特徴とするNRDガイド
    用可変周波数発振回路。
  6. 【請求項6】発振安定用自己注入回路素子として、Q値
    の高い共振器をNRDガイド線路に疎結合で付加して設
    置したことを特徴とする請求項5記載のNRDガイド用
    可変周波数発振回路。
JP6135712A 1994-06-17 1994-06-17 Nrdガイド用ダイオード回路および可変周波数発振回路 Pending JPH088603A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002067363A1 (en) * 2001-02-20 2002-08-29 Nrdtech Co., Ltd. Nrd guide frequency converter
WO2002069439A1 (en) * 2001-02-20 2002-09-06 Nrdtech Co., Ltd. Fm modulator for nrd guide circuit
JP2004505580A (ja) * 2000-08-02 2004-02-19 センシング テック コープ 多数スペース構造式増幅器

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