JPH0884403A - 浮上式鉄道用電力変換装置の制御方法 - Google Patents

浮上式鉄道用電力変換装置の制御方法

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JPH0884403A
JPH0884403A JP6215789A JP21578994A JPH0884403A JP H0884403 A JPH0884403 A JP H0884403A JP 6215789 A JP6215789 A JP 6215789A JP 21578994 A JP21578994 A JP 21578994A JP H0884403 A JPH0884403 A JP H0884403A
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JP6215789A
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Susumu Tadakuma
進 多田隈
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Toshiba Corp
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  • Control Of Vehicles With Linear Motors And Vehicles That Are Magnetically Levitated (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】電圧降下のない最も効率の良い浮上式鉄道用電
力変換装置の制御方法を提供する。 【構成】路線上に設置された電機子コイルと、この電機
子コイルの上を走行する浮上体と、前記路線上に適当な
間隔で設置され且つ送電端より交流で給電される電力変
換装置とからなる浮上式鉄道電力変換装置において、前
記電力変換装置は進み電流をとることのできるコンバー
タおよび複数のリニアモータ駆動用インバータで構成さ
れ、前記電力変換装置の受電端電圧が送電端電圧に等し
くなるように前記コンバータで進み電流を調整すること
を特徴とする浮上式鉄道用電力変換装置の制御法であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、路線上に適当な間隔で
設置され且つ送電端より交流で給電される複数の電力変
換装置とからなる浮上式鉄道電力変換装置において、特
に送電効率を高めるための制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図9は従来から考えられている浮上式鉄
道の給電システムである。発電機Gからき電線(交流送
電線)ALを介して、リニアモータを駆動するためにき
電線ALの各接続点1,2,3,4にそれぞれ接続され
た変電所SS(1),SS(2),SS(3),SS
(4)に給電される。交流送電線ALは一般に分布定数
回路として取り扱われるが、図においては固定のインダ
クタンスとしてl1,l2,l3,l4,l5が挿入さ
れている。系統には多くの場合、その系統に並列に、あ
るいは末端に一般需要家も接続され配電されるのが普通
である。
【0003】この様な交流き電線の問題点とその一般的
な補償法は図10と図11によって説明される。図10
は通常の送電モデルの図であるが、図9を簡略化して図
示したものと考える事もできる。送電端の電圧はE1
位相はθ1 である。インピーダンスXのき電線を介して
変圧器(トランス)Trに伝達され、その変圧器Trの
2次側より需要家U1 ,U2 ,U3 ,U4 ,U5 ,…に
配電される。需要家の一つ例えばU5 をリニアモータ用
変電所の一つと考えれば、図9のシステムとも等価であ
る。
【0004】変圧器Trにおける電圧をE2 、位相をθ
2 とすると、この送電網に於いて送られる電力は進んだ
位相から送れた位相の方向に送られ、次のような(1)
式で表現される。
【0005】 P=(E12 )/(X)・sinδ, δ=θ1 −θ2 …(1) このようなシステムに於いて、一部または全部の需要家
が非常に大きな電力を要求したり、大きな遅れ無効電力
を要求するとき電線による電圧降下が大きくなる。
(1)式の上では電圧E2 が小さくなり、位相θ2 は更
に遅れるので、相差角δは大きくなって送電電力を維持
することになる。
【0006】しかし、安定な電力供給を確保するために
は相差角δが90°以上になることは許されない。むし
ろ、90°に余裕を持って運転することが必要であり、
その意味で送電電力には限界が存在する。
【0007】定常的な電圧降下の他に、時として負荷変
動が問題になることがある。一部の需要家例えばリニア
モータ側が変動する負荷を取ったとき、送電線のインピ
ーダンス降下も変動することになり、変動負荷を取る需
要家自身の他変圧器Trを共有する他の需要家も受電端
で電圧が変動する。これはフリッカーと呼ばれる照明器
具のチラツキとなって現れ、また、各種コンデンサ類の
発熱を招く。
【0008】図9に戻って考えると、接続点1,2,
3,4、の電圧はその前段の電圧即ち、発電機G、1,
2,3の電圧に対して電圧は降下し、位相も遅れるが9
0°以上遅れると送電電力はかえって低下してくる。送
電線ALの長さが長くなるとこの傾向は更に大きくな
り、前記送電電力の式においてE2 はE1 に対して小さ
くなり、δも大きくなってくる。かくして、末端におけ
る電圧は送電端からは著しく降下し、送電に伴う損失の
大きい不経済なシステムになってしまう。
【0009】このような問題を解決するために既にいく
つかの方法が実用され、また検討がなされている。図1
1はその一例である。図11は既に実系統で使用されて
いる一例を示すもので、交流系統に並列に補償装置を置
くやり方である。補償装置はコンデンサCと、コンデン
サCに対して並列に接続され、かつリアクトルLとこれ
に逆並列に接続されたサイリスタS1,S2 の直列回路
からなる。
【0010】図11において、C,Lの並列回路がない
とき、需要家の取る遅れ無効電力Q2 が大きくなるとき
電線のインピーダンスによる電圧降下が大きくなったり
電圧変動が大きくなる。ここで、コンデンサCをき電線
ALに接続すると無効電力Q3 は進み無効電力となり、
インピーダンスX1 による電圧降下を小さくすることが
できるが、進み成分を一定にしていては負荷が軽くなっ
たとき系統全体として進み電力をとることになり、電圧
の安定化の上で好ましくない。そこでコンデンサCと並
列にリアクトルLをいれ、リアクトルLの電流をサイリ
スタS1 ,S2によって連続的に制御し、インピーダン
ス降下を補償しつつ系統全体の無効電力も進みとならな
いように制御される。需要家のとる負荷が無効電力変動
を伴うような場合、インピーダンス降下も変動しフリッ
カーの原因になるが、変動成分を吸収するようにリアク
トルLの電流を制御することもできる。
【0011】このように、コンデンサCとリアクトルL
の並列回路を接続し並列回路の取る無効電力Q3 を進み
にしてQ2 と打ち消したり、Q2 の変動分をQ5 によっ
て吸収したりして、負荷が大きくなったときの送電電力
を維持する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上述
べた従来例にあっても、以下のような問題点がある。す
なわち、図9において接続点1〜5の電圧と、発電機G
によって送り出される電圧と同じ値に維持されない。こ
のことは、き電線による電圧降下が生じるからである。
このため、送電に伴う損失の大きいシステムになってし
まう。
【0013】本発明は以上のような問題点を除去するた
めなされたもので、き電回路の末端においても送りだし
点と同じ条件で各変電所に取り込まれ、電圧降下のない
最も効率のよい浮上式鉄道用電力変換装置の制御方法を
提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、請求項1に対応する発明は、路線上に設置された電
機子コイルと、この電機子コイルの上を走行する浮上体
と、前記路線上に適当な間隔で設置され且つ送電端より
交流で給電される複数の電力変換装置とからなる浮上式
鉄道電力変換装置において、前記各電力変換装置は進み
電流をとることのできるコンバータおよび複数のリニア
モータ駆動用インバータで構成され、前記各電力変換装
置の受電端電圧が送電端電圧に等しくなるように前記コ
ンバータで進み電流を調整することを特徴とする浮上式
鉄道用電力変換装置の制御方法である。
【0015】前記目的を達成するため、請求項2に対応
する発明は、路線上に設置された電機子コイルと、この
電機子コイルの上を走行する浮上体と、前記路線上に適
当な間隔で設置され且つ送電端より交流で給電される複
数の電力変換装置とからなる浮上式鉄道電力変換装置に
おいて、前記各電力変換装置は進み電流をとることので
きるコンバータおよび複数のリニアモータ駆動用インバ
ータで構成され、この各リニアモータ駆動用インバータ
と並列に他のインバータを接続し、この他のインバータ
の出力を変圧器を介してき電線に直列に挿入し、前記各
電力変換装置の受電端電圧と位相が送電端電圧のそれに
等しくなるように前記コンバータの進み電流と前記変圧
器の出力電圧を調整することを特徴とする浮上式鉄道用
電力変換装置の制御方法である。
【0016】前記目的を達成するため、請求項3に対応
する発明は、路線上に設置された電機子コイルと、この
電機子コイルの上を走行する浮上体と、前記路線上に適
当な間隔で設置され且つ送電端より交流で給電される複
数の電力変換装置とからなる浮上式鉄道電力変換装置に
おいて、前記各電力変換装置はリニアモータ駆動用電力
変換装置および並列に進み電流をとることのできるコン
バータならびにコンデンサを接続してなり、前記各電力
変換装置の受電端電圧が送電端電圧に等しくなるように
前記コンバータで進み電流を調整することを特徴とする
浮上式鉄道用電力変換装置の制御方法である。
【0017】前記目的を達成するため、請求項4に対応
する発明は、路線上に設置された電機子コイルと、この
電機子コイルの上を走行する浮上体と、前記路線上に適
当な間隔で設置され且つ送電端より交流で給電される複
数の電力変換装置とからなる浮上式鉄道電力変換装置に
おいて、前記各電力変換装置はリニアモータ駆動用電力
変換装置および並列に進み電流をとることのできるコン
バータならびにインバータを接続してなり、このインバ
ータの出力を変圧器を介してき電線に直列に挿入し、前
記各電力変換装置の受電端電圧と位相が送電端電圧のそ
れに等しくなるように前記コンバータの進み電流と前記
変圧器の出力電圧を調整することを特徴とする浮上式鉄
道用電力変換装置の制御方法である。
【0018】
【作用】請求項1に対応する発明によれば、各変電所に
設置される電力変換装置の受電端電圧が送電端電圧に等
しくなるようにコンバータで進み電流を調整するように
したので、き電回路の末端においても送り出し点と同じ
条件で各変電所に取り込まれ、電圧降下のない最も効率
の良い制御方法が得られる。
【0019】請求項2に対応する発明によれば、各変電
所に設置される電力変換装置の受電端電圧と位相が送電
端電圧のそれに等しくなるようにコンバータの進み電流
と変圧器の出力電圧を調整するようにしたので、き電回
路の末端においても送り出し点と同じ条件で各変電所に
取り込まれ、電圧降下のない最も効率の良い制御方法が
得られる。
【0020】請求項3に対応する発明によれば、各変電
所に設置される電力変換装置はリニアモータ駆動用電力
変換装置および並列に進み電流をとることのできるコン
バータならびにコンデンサを接続してなり、各電力変換
装置の受電端電圧が送電端電圧に等しくなるようにコン
バータで進み電流を調整するようにしたので、き電回路
の末端においても送り出し点と同じ条件で各変電所に取
り込まれ、電圧降下のない最も効率の良い制御方法が得
られる。
【0021】請求項4に対応する発明によれば、インバ
ータの出力を変圧器を介してき電線に直列に挿入し、各
変電所に設置される電力変換装置の受電端電圧と位相が
送電端電圧のそれに等しくなるようにコンバータの進み
電流と変圧器の出力電圧を調整するようにしたので、き
電回路の末端においても送り出し点と同じ条件で各変電
所に取り込まれ、電圧降下のない最も効率の良い制御方
法が得られる。
【0022】
【実施例】
<第1実施例>以下、本発明の浮上式鉄道用電力変換装
置の制御方法の実施例について図面を参照して説明す
る。図1は本発明が適用される浮上式鉄道用電力変換装
置の概略構成図であり、図9の現在想定される浮上式鉄
道用き電システムをベースに考えると、リニアモータ駆
動用変電所としてはサイクロコンバータを使う方式、ま
たはインバータを使うシステムもあるが、図1において
はコンバータとインバータを使うシステムを図示してい
る。
【0023】即ち、送電線(き電線)ALの接続点1,
2,3,4,5,…にそれぞれ変電所SS(1),SS
(2),SS(3),SS(4),SS(5)が接続さ
れ、SS(1)はコンバータCNi 、コンデンサCi
インバータINi1,INi2,INi3からなるSS
(2),SS(3),SS(4),SS(5)も同様に
接続され、変電所でAC(交流)−AC(交流)の電力
変換が行われ、き電区分開閉器を通してリニアモータL
SMに電力を給電する。
【0024】一般には電圧制御の安定性の面から各変電
所においては遅れの負荷をとるのが普通であり、送電用
き電線の末端に至るほど電圧降下が大きくなる。これを
解決するためには図11のような補償装置を適当な場所
に設置することで解決される。
【0025】本発明においては、変電所内のコンバータ
インバータシステムに図11のような補償機能を持たせ
るように制御することを目的としている。コンバータC
1はGTOなどの自己消弧能力のあるデバイス(半導
体素子)で構成されるので、通常のサイタリスタ整流装
置と異なり、き電線から進み電流をとりながらAC(交
流)−DC(直流)を行うことができる。即ち、入力電
流の内、電圧と同相の成分となり、電圧より90°進ん
だ成分はき電線ALに進相コンデンサを設置したのと等
価な作用をする。その合成電流をき電線からとることに
なる。整流装置をGTOのような自己消弧能力をもつデ
バイスで構成すると、進相電流分を自由に制御すること
ができるので、可変容量のコンデンサを設置することに
なる。要はその大きさをどのように設定するかである。
【0026】図2は進相電流分の大きさの決め方を示す
ベクトル図である。このベクトル図は送電端(電圧をV
s )と接続点1(電圧をV1 )、その間のき電線のリア
クタンスをX(補償前の電流:何の補償も加えないとき
のき電線を流れる電流をIR)を例にとり図示してい
る。図2(a)はコンバータCN1 の進相電流IC が最
適に制御された場合、図2(b)は補償電流IC の大き
さが不十分な場合、図2(c)は補償電流の大きさが過
大の場合のベクトル図である。
【0027】図2のベクトル図において、送電端の電圧
s は、変電所SS(1)の接続点1の電圧V1 より遅
れている。この状態で、V1 より90°進んだ位相にコ
ンバータCN1 によって補償電流IC をとる。そうする
と、き電線には既に流れていた電流IR とIC の合成電
流Iが流れることになる。き電線のリアクタンスによる
電圧降下はjXIとなり、電流Iに対して直角になる。
【0028】図2(a)において最適に補償されたとき
は、VS =V1 となり、底辺をXIとする2等辺3角形
になる。つまり、合成電流Iのベクトルが等辺VS とV
1 のなす角を2分割する位相にくるような補償電流IC
をとれば、送り出しの電圧と変電所入り口の電圧V1
同じ大きさになる。この結果、き電線の電圧降下が問題
にならないことになる。
【0029】図2(b)は補償電流が少し小さい場合
で、合成電流Iの位相はV1 よりなお遅れている。この
場合は、き電線のリアクタンスは変電所入り口の電圧V
1 をVS に対して降下させるように作用し、補償効果は
十分ではない。
【0030】図2(c)は補償電流IC によって強すぎ
る補償を行った場合で、合成電流Iは送り出し電圧VS
よりも進んでいる。この場合は電圧V1 は送り出しの電
圧VS より高くなるので系統の安定度の面から避けるの
が普通である。
【0031】以上の説明により、図2(a)の状態即
ち、送り出しの電圧VS と受電端の電圧V1 が等しくな
るような補償電流IC をとるように制御すれば、送電に
よる電圧降下は発生しないようになる。
【0032】以上述べたことは、変電所SS(2),S
S(3),SS(4),…においても同様に考えること
ができ、それぞれの接続点2,3,4,…における電圧
2,V3 ,V4 ,…がその前段の電圧V1 ,V2 ,V3
,…と等しくなるようにCN2 ,CN3 ,CN4 ,…
の進み電流成分を決めてやれば末端の変電所においても
電圧降下が補償される。
【0033】次に、以上述べた制御方法について図3〜
図5を参照して具体的に説明する。図3〜図5は送り出
し電圧VS の情報が与えられる場合のコンバータCN1
の電流指令の作り方を説明するための波形図であり、図
4がその制御方法を具体的に実施するための回路図であ
る。まず、比較器CM1において、送り出しの電圧VS
の絶対値は変電所入力電圧即ちコンバータが接続される
点の電圧V1 の絶対値が比較され、その偏差を出力す
る。比較器CM1の出力である偏差に定数Kを掛けて補
償電流の振幅値|IC * |が決められる。補償電流の位
相は図2の説明から分かるように検出電圧v1 に対して
90°進める必要があるので、図3の関係から分かるよ
うに検出電圧v1 を微分または積分によりもとめられ
る。
【0034】図4においては、演算器CLにより検出電
圧v1 に(−1/|V1 |)を掛けて極性を反転させる
と共に振幅値をユニット化し、しかる後積分器INTに
より積分を行い補償電流の位相を決めている。乗算器M
においては、補償電流の振幅値と位相とを掛け合わせて
補償電流の指令値IC * が決められている。
【0035】一方、リニアモータの安定に電力を供給す
るにはコンデンサC1 の電圧を一定に制御する必要があ
り、そのための電圧制御装置VCからの有効電流指令I
0 *と乗算器Mからの補償電流指令値IC * とを加算器
Aにより加算したものがコンバータCN1 に対する電流
指令ICC * として出力される。
【0036】図5は以上の制御方法が実施されるときの
き電回路等価回路である。補償電流IC がないときは送
り端電圧VS からjXIR の電圧降下により電圧V1
より、そこからリニアモータ駆動用電流I0 が供給され
ている。そこで、リニアモータ用電力変換装置のコンバ
ータおいて補償用進み電流IC をとるとき電線の電圧降
下はjXIとなり、補償電流IC を最適に選ぶと図2
(a)のように、VS ,V1 ,jXIが2等辺三角形に
なって、き電線による電圧降下はなくなる。
【0037】<第2実施例>図6は送り出し電圧VS
情報がないときの制御方法であり、変電所入り口の電圧
1 のとき電線の電流Iを検出して実現される。検出さ
れた検出電圧v1 が次のように表されるとする。
【0038】i=Ie×p(jθ1 ) v1 =V1 e×p(jθ2 ) VS の情報はないが、要は推定される送り出し電圧VS
と検出された電圧vとリアクタンス降下jXIが2等
辺三角形になるような制御系を構成することである。制
御ブロック図(b)をベクトル図(a)を参照しながら
説明する。
【0039】電圧V の極性を演算器CLによりに反
転してV1 で割算し電圧信号をユニット化し、積分器I
NTにより積分する。このようにして得られた信号をs
inθC と表すと、これは既に説明したように補償電流
C の位相を表す。
【0040】一方、電圧V1 の信号を移相器PSに入力
し検出電流iの位相θ1 だけ位相をずらしV1 sin
(θ1 −θ2 )を作る。この電圧は、図6(a)のベク
トル図において2等辺3角形の頂点からjXIに下ろし
た垂線の足と電圧ベクトルv1の先端との距離に相当す
る。補償電流IC が最適に制御されている状態では jXI/2=V1 sin(θ1 −θ2 ) の関係が成立しなければならない。そこで、比較器CM
2において、演算器CCの出力(jXI/2)とV1
in(θ1 −θ2 )を比較し、その偏差をKなる定数を
かけて補償電流の大きさIC を調整する。従って、乗算
器Mにおいて補償電流の大きさIC と既に計算している
位相sinθc を掛け合わせるとそれが補償電流指令値
C * となる。その後は図4の場合と同様でリニアモー
タ駆動用有効電流指令I0 * と加算器Aにおいて加算
し、コンバータCN1 の電流指令ICC * とする。
【0041】このように送り出し電圧V1 の情報がなく
ても、補償電流IC の最適値を決めることは可能であ
る。 <第3実施例>図1の実施例においては、図2(a)か
ら分かるように、VS とV1 は大きさ等しくなっている
が、VS とV1 の位相の偏差はjXIが存在する限り零
になることはない。これはき電回路の末端にいくほど位
相の偏差が積み重ねられて、場合によっては好ましくな
いことがある。この位相まで補償するときは図7のよう
に、き電線と直列に補償電圧Vpqを印加することで解決
される。そのために変電所内の電力変換装置にリニアモ
ータ駆動用インバータIN11,IN12,I13の他に補償
電圧Vpqを作るためのインバータIN14を設置し、その
出力に絶縁用変圧器Trを介してき電回路に直列に印加
するようにする。
【0042】ここで、インバータIN14の作用を図8に
よって説明する。すなわち、送り出し電圧VS に対して
δだけ遅れた位相に変電所入力電圧V1 があるものとす
る。ここで、変電所入力電圧V1 の位相をαだけ進めよ
うとするとき、き電線に直列に Vpq=jV1 tanα なる電圧を加える。V1 jV1 tanαの合成電圧はV
1 に対してαだけ進み、その大きさはV1 /cosαに
なる。
【0043】もし、α=δになるように補償電圧Vpq
加えればV1 の位相は送り出し電圧VS の位相と一致す
る。ただし大きさがV1 cosαの形で大きくなるの
で、前記補償電流IC 、即ちコンバータの電流ICCを少
な目に補償しておく必要がある。
【0044】本実施例を各変電所の電力変換装置に適用
すると、各変電所入り口の電圧と位相はその前段の電圧
と位相に一致させることができる。従って、一段目は送
り出し電圧に、2段目の変電所は1段目の変電所電圧に
一致するように制御されるため、き電回路の末端におい
ても送り出し点と同じ条件で各変電所に取り込まれ、電
圧降下のない最も効率の良いき電システムを実現するこ
とができる。
【0045】<第4実施例>図7の回路において、コン
バータCN1 をリニアモータ駆動用インバータと兼用す
ることなく、新しいコンバータCN1 ' とインバータI
14を別置きするようにしても、図7の回路と同様の効
果を得ることができる。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、各変電所に設置される
電力変換装置を進み電流をとるように制御するか、直列
に補償電圧を印加するように制御するか、或いはその両
方を実施して、一段目の変電所は送り出し電圧に、2段
目の変電所は1段目の変電所電圧に一致するように制御
されるため、き電回路の末端においても送り出し点と同
じ条件で各変電所に取り込まれ、電圧降下のない最も効
率の良い浮上式鉄道用電力変換装置の制御方法を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される浮上式鉄道用電力変換装置
の概略構成図。
【図2】本発明の原理を説明するためのベクトル図。
【図3】本発明の制御方法を実現するための第1実施例
を説明するための電圧および電流波形図。
【図4】本発明の制御方法を実現するための第1実施例
を説明するためのブロック図。
【図5】本発明の制御方法を実現するための第1実施例
を説明するための等価回路図。
【図6】本発明の制御方法を実現するための第2実施例
を説明するためのベクトル図およびブロック図。
【図7】本発明の制御方法を実現するための第3実施例
を説明するためのブロック図。
【図8】本発明の制御方法を実現するための第3実施例
を説明するためのベクトル図。
【図9】現在広く知られている浮上式鉄道用電力変換装
置の概略構成図。
【図10】一般の電力系統図。
【図11】従来の無効電力補償装置を示す図。
【符号の説明】
S …送り出し電圧、1,2,3,4,5…変電所接続
点の名称、V1 …変電所接続点の電圧、CNi …コンバ
ータ、Ci …コンデンサ、INi1,INi2,INi3…イ
ンバータ(ただし、i=1,2,3,4,5,)、IN
14…インバータ、IC …補償電流、ICC…コンバータ電
流、Vpq…補償電圧。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 路線上に設置された電機子コイルと、こ
    の電機子コイルの上を走行する浮上体と、前記路線上に
    適当な間隔で設置され且つ送電端より交流で給電される
    複数の電力変換装置とからなる浮上式鉄道電力変換装置
    において、前記各電力変換装置は進み電流をとることの
    できるコンバータおよび複数のリニアモータ駆動用イン
    バータで構成され、前記各電力変換装置の受電端電圧が
    送電端電圧に等しくなるように前記コンバータで進み電
    流を調整することを特徴とする浮上式鉄道用電力変換装
    置の制御方法。
  2. 【請求項2】 路線上に設置された電機子コイルと、こ
    の電機子コイルの上を走行する浮上体と、前記路線上に
    適当な間隔で設置され且つ送電端より交流で給電される
    複数の電力変換装置とからなる浮上式鉄道電力変換装置
    において、前記各電力変換装置は進み電流をとることの
    できるコンバータおよび複数のリニアモータ駆動用イン
    バータで構成され、この各リニアモータ駆動用インバー
    タと並列に他のインバータを接続し、この他のインバー
    タの出力を変圧器を介してき電線に直列に挿入し、前記
    各電力変換装置の受電端電圧と位相が送電端電圧のそれ
    に等しくなるように前記コンバータの進み電流と前記変
    圧器の出力電圧を調整することを特徴とする浮上式鉄道
    用電力変換装置の制御方法。
  3. 【請求項3】 路線上に設置された電機子コイルと、こ
    の電機子コイルの上を走行する浮上体と、前記路線上に
    適当な間隔で設置され且つ送電端より交流で給電される
    複数の電力変換装置とからなる浮上式鉄道電力変換装置
    において、前記各電力変換装置はリニアモータ駆動用電
    力変換装置および並列に進み電流をとることのできるコ
    ンバータならびにコンデンサを接続してなり、前記各電
    力変換装置の受電端電圧が送電端電圧に等しくなるよう
    に前記コンバータで進み電流を調整することを特徴とす
    る浮上式鉄道用電力変換装置の制御方法。
  4. 【請求項4】 路線上に設置された電機子コイルと、こ
    の電機子コイルの上を走行する浮上体と、前記路線上に
    適当な間隔で設置され且つ送電端より交流で給電される
    複数の電力変換装置とからなる浮上式鉄道電力変換装置
    において、前記各電力変換装置はリニアモータ駆動用電
    力変換装置および並列に進み電流をとることのできるコ
    ンバータならびにインバータを接続してなり、このイン
    バータの出力を変圧器を介してき電線に直列に挿入し、
    前記各電力変換装置の受電端電圧と位相が送電端電圧の
    それに等しくなるように前記コンバータの進み電流と前
    記変圧器の出力電圧を調整することを特徴とする浮上式
    鉄道用電力変換装置の制御方法。
JP6215789A 1994-09-09 1994-09-09 浮上式鉄道用電力変換装置の制御方法 Pending JPH0884403A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100383581B1 (ko) * 2000-12-30 2003-05-14 한국전기연구원 상전도식 자기부상열차를 위한 고장 방지 부상 제어 시스템
CN1295097C (zh) * 2004-05-25 2007-01-17 上海磁浮交通工程技术研究中心 整流、滤波、无功补偿装置

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