JPH0883439A - 光記録媒体およびその記録方法 - Google Patents
光記録媒体およびその記録方法Info
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- JPH0883439A JPH0883439A JP6217232A JP21723294A JPH0883439A JP H0883439 A JPH0883439 A JP H0883439A JP 6217232 A JP6217232 A JP 6217232A JP 21723294 A JP21723294 A JP 21723294A JP H0883439 A JPH0883439 A JP H0883439A
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- Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【目的】高感度で、かつ安価であって耐光性も十分に実
用レベルの特性を有する光記録媒体およびその記録方法
を提供する。 【構成】透明基材上に少なくとも金属蒸着層、光吸収
層、保護シートを順次設けた光記録媒体において、前記
光吸収層は光吸収剤としてカーボンブラックを含有する
光記録媒体である。実施態様として、前記透明基材と金
属蒸着層、金属蒸着層と光吸収層、光吸収層と保護シー
トの各境界面のいずれかもしくは全てに、接着性もしく
は記録感度向上を目的とした中間層を設けたもの、等が
挙げられる。また、上記記録媒体の保護シート側から近
赤外線波長域の光線を照射し、光吸収層によって発生し
た熱により、金属蒸着層を変色もしくは変形させること
によって情報を記録する光記録媒体の記録方法である。
用レベルの特性を有する光記録媒体およびその記録方法
を提供する。 【構成】透明基材上に少なくとも金属蒸着層、光吸収
層、保護シートを順次設けた光記録媒体において、前記
光吸収層は光吸収剤としてカーボンブラックを含有する
光記録媒体である。実施態様として、前記透明基材と金
属蒸着層、金属蒸着層と光吸収層、光吸収層と保護シー
トの各境界面のいずれかもしくは全てに、接着性もしく
は記録感度向上を目的とした中間層を設けたもの、等が
挙げられる。また、上記記録媒体の保護シート側から近
赤外線波長域の光線を照射し、光吸収層によって発生し
た熱により、金属蒸着層を変色もしくは変形させること
によって情報を記録する光記録媒体の記録方法である。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザービームのよう
な高エネルギーの光線を照射することによって情報を記
録可能である光記録媒体およびその記録方法に関する。
な高エネルギーの光線を照射することによって情報を記
録可能である光記録媒体およびその記録方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、光記録媒体として種々の提案がな
されている。例えば、特開昭４９−８５１５３号公報に
は赤外吸収剤と感熱発色層の組み合わせによる光記録媒
体が提案されている。また、レーザーのヒートモードを
利用した記録方式としては、特開昭４９−１３１１４２
号公報等に提案されている。さらに、金属層を利用した
媒体としては、特開昭５０−１４２０２９号公報に、Ｂ
ｉ、Ｉｎ、Ｓｎの金属層とＳｅを積層し、Ｓｅ膜を赤外
吸収層として利用する方法が提案されている。あるい
は、特開昭５２−６４９０５号公報にはＴｅとＳｅの混
合物を利用する方法が提案されている。しかし、これら
は記録感度や毒性の点で問題がある。
されている。例えば、特開昭４９−８５１５３号公報に
は赤外吸収剤と感熱発色層の組み合わせによる光記録媒
体が提案されている。また、レーザーのヒートモードを
利用した記録方式としては、特開昭４９−１３１１４２
号公報等に提案されている。さらに、金属層を利用した
媒体としては、特開昭５０−１４２０２９号公報に、Ｂ
ｉ、Ｉｎ、Ｓｎの金属層とＳｅを積層し、Ｓｅ膜を赤外
吸収層として利用する方法が提案されている。あるい
は、特開昭５２−６４９０５号公報にはＴｅとＳｅの混
合物を利用する方法が提案されている。しかし、これら
は記録感度や毒性の点で問題がある。
【０００３】これらを解決する方法として、特開昭５４
−１１８２０５号公報には、Ａｌを主材料とし、その両
面を別の金属で被覆することによって無毒性及び保存安
定性を求めた媒体が提案されている。しかしながら、Ａ
ｌは融点が非常に高いため、低感度とならざるを得ず、
またピットのような微少な穴（変形を含む）を形成する
目的には合致しても、画像を記録するような用途には不
向きであった。いずれの媒体も、記録はレーザービーム
のような光線を照射することによってなされ、読み取り
は適当な光学的手段もしくは目視によって行われるが、
記録と読み取りは同じ面側からなされることが前提とし
て記録されている。
−１１８２０５号公報には、Ａｌを主材料とし、その両
面を別の金属で被覆することによって無毒性及び保存安
定性を求めた媒体が提案されている。しかしながら、Ａ
ｌは融点が非常に高いため、低感度とならざるを得ず、
またピットのような微少な穴（変形を含む）を形成する
目的には合致しても、画像を記録するような用途には不
向きであった。いずれの媒体も、記録はレーザービーム
のような光線を照射することによってなされ、読み取り
は適当な光学的手段もしくは目視によって行われるが、
記録と読み取りは同じ面側からなされることが前提とし
て記録されている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
記録媒体では、記録感度を向上させるために光熱変換材
料として光吸収剤を使用する必要があるが、かかる光吸
収剤は非常に高価であり、これを利用した光記録媒体は
結果として非常に高価なものであった。さらに、光吸収
剤にはいくつかの欠点がある。まず、光吸収剤は概して
色相が濃いものが一般的で、これを記録層の上に設けな
くてはならないので、光記録媒体の目視上の美観を損ね
る。特に記録感度をできるだけ向上させるためには光吸
収能を上げなければならず、結果として大量の光吸収剤
を使用するため、目視上は特に不利となる。次に、光吸
収剤は一般的に有機化合物であり、主に巨大分子の共役
系の光吸収性を利用しているが、これらは紫外線の照射
によって分解しやすい性質があり、実用上の耐光性には
劣ると言わざるを得ない。このように、記録と読み取り
を同じ面側から行う場合にはデメリットが多いことがわ
かる。
記録媒体では、記録感度を向上させるために光熱変換材
料として光吸収剤を使用する必要があるが、かかる光吸
収剤は非常に高価であり、これを利用した光記録媒体は
結果として非常に高価なものであった。さらに、光吸収
剤にはいくつかの欠点がある。まず、光吸収剤は概して
色相が濃いものが一般的で、これを記録層の上に設けな
くてはならないので、光記録媒体の目視上の美観を損ね
る。特に記録感度をできるだけ向上させるためには光吸
収能を上げなければならず、結果として大量の光吸収剤
を使用するため、目視上は特に不利となる。次に、光吸
収剤は一般的に有機化合物であり、主に巨大分子の共役
系の光吸収性を利用しているが、これらは紫外線の照射
によって分解しやすい性質があり、実用上の耐光性には
劣ると言わざるを得ない。このように、記録と読み取り
を同じ面側から行う場合にはデメリットが多いことがわ
かる。
【０００５】上述のような現状を鑑み、本発明は、高感
度で、かつ安価であって耐光性も十分に実用レベルの特
性を有する光記録媒体およびその記録方法を提供するこ
とを課題とする。
度で、かつ安価であって耐光性も十分に実用レベルの特
性を有する光記録媒体およびその記録方法を提供するこ
とを課題とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明は、透明基材上に少なくとも金属蒸着層、光
吸収層、保護シートを順次設けた光記録媒体において、
前記光吸収層は光吸収剤としてカーボンブラックを含有
する光記録媒体である。実施態様としては、前記透明基
材と金属蒸着層、金属蒸着層と光吸収層、光吸収層と保
護シートの各境界面のいずれかもしくは全てに、接着性
もしくは記録感度向上を目的とした中間層を設けた上記
の光記録媒体が挙げられる。また、上述したような光記
録媒体を用いて、保護シート側から近赤外線波長域の光
線を照射し、光吸収層によって発生した熱により、金属
蒸着層を変色もしくは変形させることによって情報を記
録する光記録媒体の記録方法である。上記の記録方法の
実施態様として、前記記録された情報は、透明基材側か
ら適当な光学的手段もしくは目視によって読み取り可能
な記録情報である光記録媒体の記録方法が挙げられる。
め、本発明は、透明基材上に少なくとも金属蒸着層、光
吸収層、保護シートを順次設けた光記録媒体において、
前記光吸収層は光吸収剤としてカーボンブラックを含有
する光記録媒体である。実施態様としては、前記透明基
材と金属蒸着層、金属蒸着層と光吸収層、光吸収層と保
護シートの各境界面のいずれかもしくは全てに、接着性
もしくは記録感度向上を目的とした中間層を設けた上記
の光記録媒体が挙げられる。また、上述したような光記
録媒体を用いて、保護シート側から近赤外線波長域の光
線を照射し、光吸収層によって発生した熱により、金属
蒸着層を変色もしくは変形させることによって情報を記
録する光記録媒体の記録方法である。上記の記録方法の
実施態様として、前記記録された情報は、透明基材側か
ら適当な光学的手段もしくは目視によって読み取り可能
な記録情報である光記録媒体の記録方法が挙げられる。
【０００７】すなわち、本発明によってなる光記録媒体
は、記録と読み取りを別の面から行い、その記録は記録
時の光照射面とは反対の面側から読み取ることを前提と
して行われる。この場合は非常にメリットが多い。例え
ば、記録／読み取りを同じ面側から行わないため、金属
蒸着層が隠蔽層の役割を果たすため、光吸収剤の色相は
全く気にする必要がない。すなわち、現在入手可能な最
も安価で最も耐光性が高いカーボンブラックを光吸収剤
として使用することができることになる。光吸収剤の価
格は非常に高く、グレード等によってもバラツキがある
が、１ｇあたり数千円から数万円である。すなわち、１
ｋｇあたりに換算すると、数百万円から数千万円とな
る。一方、カーボンブラックは非常に安価で、１ｋｇあ
たり数百円で購入することができる。
は、記録と読み取りを別の面から行い、その記録は記録
時の光照射面とは反対の面側から読み取ることを前提と
して行われる。この場合は非常にメリットが多い。例え
ば、記録／読み取りを同じ面側から行わないため、金属
蒸着層が隠蔽層の役割を果たすため、光吸収剤の色相は
全く気にする必要がない。すなわち、現在入手可能な最
も安価で最も耐光性が高いカーボンブラックを光吸収剤
として使用することができることになる。光吸収剤の価
格は非常に高く、グレード等によってもバラツキがある
が、１ｇあたり数千円から数万円である。すなわち、１
ｋｇあたりに換算すると、数百万円から数千万円とな
る。一方、カーボンブラックは非常に安価で、１ｋｇあ
たり数百円で購入することができる。
【０００８】また、カーボンブラックを使用するもう一
つのメリットは、これが全域吸収であることである。つ
まり、光源の波長を気にすることなく使用できる。例え
ば、光源として半導体レーザーを使用すると仮定した場
合、発振波長によらず最も低価格のレーザーを使用可能
であり、また今後廉価な半導体レーザーの発振波長は移
り変わっていくと思われるが、そのことも全く問題にす
る必要がないと言える。さらに、金属蒸着層を使用した
場合、金属のわずかな形状の変化によって反射率が変化
するので、光線の照射強度が低くて済み、あるいは走査
速度を上げることができる。この状態でも機械読み取り
が可能であり、目視によっても十分読みとり可能であ
る。さらに、金属が溶融してカーボン層が露出するまで
十分なエネルギーを与えれば、記録速度は低下するが一
方で鮮明な記録を行うこともできる。
つのメリットは、これが全域吸収であることである。つ
まり、光源の波長を気にすることなく使用できる。例え
ば、光源として半導体レーザーを使用すると仮定した場
合、発振波長によらず最も低価格のレーザーを使用可能
であり、また今後廉価な半導体レーザーの発振波長は移
り変わっていくと思われるが、そのことも全く問題にす
る必要がないと言える。さらに、金属蒸着層を使用した
場合、金属のわずかな形状の変化によって反射率が変化
するので、光線の照射強度が低くて済み、あるいは走査
速度を上げることができる。この状態でも機械読み取り
が可能であり、目視によっても十分読みとり可能であ
る。さらに、金属が溶融してカーボン層が露出するまで
十分なエネルギーを与えれば、記録速度は低下するが一
方で鮮明な記録を行うこともできる。
【０００９】
【作用】本発明によれば、透明基材上に少なくとも金属
蒸着層、光吸収剤としてカーボンブラックを含有する光
吸収層、保護シートを順次設けた光記録媒体であり、保
護シート側から近赤外線波長域の光線を照射し、光吸収
層によって発生した熱により、金属蒸着層を変色もしく
は変形させることによって情報を記録し、反対側の透明
基材側から情報を読み取るので、光吸収剤として黒色の
カーボンブラックを使用でき、それにより安価で耐光性
も充分で、しかも光源の波長をきにしなくてよくなる。
また、前記透明基材と金属蒸着層、金属蒸着層と光吸収
層、光吸収層と保護シートの各境界面のいずれかもしく
は全てに、中間層を設けたので、接着性もしくは記録感
度が向上する。また、金属蒸着層の使用で光線の照射強
度が低くて済み、あるいは走査速度を上げることがで
き、該金属蒸着層を溶融してカーボン層が露出するまで
十分なエネルギーを与えれば、記録速度は低下するが一
方で鮮明な記録を行うこともできる。
蒸着層、光吸収剤としてカーボンブラックを含有する光
吸収層、保護シートを順次設けた光記録媒体であり、保
護シート側から近赤外線波長域の光線を照射し、光吸収
層によって発生した熱により、金属蒸着層を変色もしく
は変形させることによって情報を記録し、反対側の透明
基材側から情報を読み取るので、光吸収剤として黒色の
カーボンブラックを使用でき、それにより安価で耐光性
も充分で、しかも光源の波長をきにしなくてよくなる。
また、前記透明基材と金属蒸着層、金属蒸着層と光吸収
層、光吸収層と保護シートの各境界面のいずれかもしく
は全てに、中間層を設けたので、接着性もしくは記録感
度が向上する。また、金属蒸着層の使用で光線の照射強
度が低くて済み、あるいは走査速度を上げることがで
き、該金属蒸着層を溶融してカーボン層が露出するまで
十分なエネルギーを与えれば、記録速度は低下するが一
方で鮮明な記録を行うこともできる。
【００１０】以下に、図面を参照して本発明をより詳細
に説明する。図１は、本発明によってなる光記録媒体の
基本構成を示す断面説明図である。光記録媒体１は透明
基材２、金属蒸着層３、光吸収層４、保護シート５の順
に積層され、記録時には保護シート５側の面から光が照
射され、読み取りは透明基材２面側から行われる。透明
基材２はガラス、プラスチック等の目視上もしくは機械
読み取り時の光源の波長域で透過率が高い材料を使用す
ることができ、要求される強度、可撓性、重量、接着
性、加工適性等によって選択するのが好ましい。また、
その厚みは自由に設定でき、目的に応じて使用すること
ができる。
に説明する。図１は、本発明によってなる光記録媒体の
基本構成を示す断面説明図である。光記録媒体１は透明
基材２、金属蒸着層３、光吸収層４、保護シート５の順
に積層され、記録時には保護シート５側の面から光が照
射され、読み取りは透明基材２面側から行われる。透明
基材２はガラス、プラスチック等の目視上もしくは機械
読み取り時の光源の波長域で透過率が高い材料を使用す
ることができ、要求される強度、可撓性、重量、接着
性、加工適性等によって選択するのが好ましい。また、
その厚みは自由に設定でき、目的に応じて使用すること
ができる。
【００１１】金属蒸着層３は、スズやアルミニウムの薄
膜層が利用可能で、真空蒸着法、スパッタリング法等の
気相コーティング法を用いて５００〜５０００ｎｍの厚
みで形成する。光吸収層４に含有される光吸収物質はカ
ーボンブラックが最も安価で好ましく、塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン
樹脂、アクリル樹脂等の高分子樹脂中に分散させてグラ
ビアコート、ナイフコート、ロールコート等のコーティ
ング方法又はオフセット印刷、グラビア印刷、スクリー
ン印刷等の印刷方法の中から適宜選択し、０．１〜１０
μｍ、好ましくは１〜３μｍの厚みで設ける。あるい
は、これらの物質を蒸着やスパッタリング等の気相コー
ティング法を用いて光吸収層４を形成する。
膜層が利用可能で、真空蒸着法、スパッタリング法等の
気相コーティング法を用いて５００〜５０００ｎｍの厚
みで形成する。光吸収層４に含有される光吸収物質はカ
ーボンブラックが最も安価で好ましく、塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン
樹脂、アクリル樹脂等の高分子樹脂中に分散させてグラ
ビアコート、ナイフコート、ロールコート等のコーティ
ング方法又はオフセット印刷、グラビア印刷、スクリー
ン印刷等の印刷方法の中から適宜選択し、０．１〜１０
μｍ、好ましくは１〜３μｍの厚みで設ける。あるい
は、これらの物質を蒸着やスパッタリング等の気相コー
ティング法を用いて光吸収層４を形成する。
【００１２】保護シート５は、記録時に照射する光を透
過する材質を使用し、この波長域での透過率ができるだ
け高いことが望ましく、要求される強度、可撓性、接着
性、加工適性等によって選択される。例えば、塩化ビニ
ル樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂等のシート
（フィルム）が使用可能である。また、その厚みは目的
によって選択されるが、記録情報の改ざんを防止すると
いう観点から、できるだけ厚いことが望ましく、５μｍ
以上、好ましくは２０μｍ以上の厚みを持たせることに
よって、サーマルヘッド等の熱源による改ざんを防止す
るためには効果的である。また、上記各層の接着性もし
くは記録感度を向上させるために中間層を設けることが
可能である。中間層としては、塩化ビニル−酢酸ビニル
共重合樹脂，ポリエステル樹脂，ポリウレタン樹脂等の
従来公知の高分子樹脂が使用可能である。以上のような
構成を持つ光記録媒体１は、記録感度が高く、安価で高
い耐光性を有するものである。
過する材質を使用し、この波長域での透過率ができるだ
け高いことが望ましく、要求される強度、可撓性、接着
性、加工適性等によって選択される。例えば、塩化ビニ
ル樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂等のシート
（フィルム）が使用可能である。また、その厚みは目的
によって選択されるが、記録情報の改ざんを防止すると
いう観点から、できるだけ厚いことが望ましく、５μｍ
以上、好ましくは２０μｍ以上の厚みを持たせることに
よって、サーマルヘッド等の熱源による改ざんを防止す
るためには効果的である。また、上記各層の接着性もし
くは記録感度を向上させるために中間層を設けることが
可能である。中間層としては、塩化ビニル−酢酸ビニル
共重合樹脂，ポリエステル樹脂，ポリウレタン樹脂等の
従来公知の高分子樹脂が使用可能である。以上のような
構成を持つ光記録媒体１は、記録感度が高く、安価で高
い耐光性を有するものである。
【００１３】
【実施例】本発明の一実施例を以下に示す。 ＜実施例１＞次の構成の光記録媒体を試作し、その記録
感度を測定した。 ・透明基材 １８８μｍ厚透明ＰＥＴシート ・金属蒸着層 アルミニウム ・光吸収層 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂 エスレックＡ（積水化学工業（株）製） ４５部 着色用カーボンブラック ５部 溶剤 メチルエチルケトン／トルエン ５０部 ・保護シート １００μｍ厚透明ＰＥＴシート 透明基材上に、金属蒸着層を真空蒸着法で５０ｎｍ厚で
設け、この上に光吸収層をグラビア法で２μｍ厚で設
け、保護シートをかぶせた上で５０ｋｇ／ｃｍ2、７０
℃で４０分間加圧加熱プレスし、光記録媒体とした。
感度を測定した。 ・透明基材 １８８μｍ厚透明ＰＥＴシート ・金属蒸着層 アルミニウム ・光吸収層 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂 エスレックＡ（積水化学工業（株）製） ４５部 着色用カーボンブラック ５部 溶剤 メチルエチルケトン／トルエン ５０部 ・保護シート １００μｍ厚透明ＰＥＴシート 透明基材上に、金属蒸着層を真空蒸着法で５０ｎｍ厚で
設け、この上に光吸収層をグラビア法で２μｍ厚で設
け、保護シートをかぶせた上で５０ｋｇ／ｃｍ2、７０
℃で４０分間加圧加熱プレスし、光記録媒体とした。
【００１４】＜比較例１＞・上記の光吸収層の組成を下
記の内容で試作した。 光吸収剤 ＣＹ−２０（日本化薬（株）製） ２部 アクリル系樹脂 ＢＲ−５６（三菱レイヨン（株）製） １８部 イソシアネート系硬化剤 Ｄ２４Ａ１００（旭化成（株）製） ２部 溶剤 トルエン ７８部 以上のサンプルにビーム系１５０μｍの半導体レーザー
を毎秒２０ｃｍの走査速度で照射して、１０ｍｍ角のベ
タ印字を行った。その際のレーザーの照射強度と反射濃
度の関係を図２に示す。
記の内容で試作した。 光吸収剤 ＣＹ−２０（日本化薬（株）製） ２部 アクリル系樹脂 ＢＲ−５６（三菱レイヨン（株）製） １８部 イソシアネート系硬化剤 Ｄ２４Ａ１００（旭化成（株）製） ２部 溶剤 トルエン ７８部 以上のサンプルにビーム系１５０μｍの半導体レーザー
を毎秒２０ｃｍの走査速度で照射して、１０ｍｍ角のベ
タ印字を行った。その際のレーザーの照射強度と反射濃
度の関係を図２に示す。
【００１５】図２より、いずれの媒体も記録は４００〜
５００ｍＷでなされ、反射濃度が変化していることがわ
かる。また、Ｓ／Ｎ比としても十分にとれているので、
目視読み取りはもちろん、機械読み取りも可能であるこ
とがわかる。次に、実施例および比較例で用いた光吸収
層の耐光性を比較するため、それぞれを白色ＰＥＴシー
ト上に７８０ｎｍにおける初期反射率が１０％となるよ
うに塗布し、カーボンアークによる耐光性試験を実施し
て反射率変化をプロットした。その結果を図３に示す。
この図から、実施例の光吸収層は経時劣化が全くないこ
とがわかる。
５００ｍＷでなされ、反射濃度が変化していることがわ
かる。また、Ｓ／Ｎ比としても十分にとれているので、
目視読み取りはもちろん、機械読み取りも可能であるこ
とがわかる。次に、実施例および比較例で用いた光吸収
層の耐光性を比較するため、それぞれを白色ＰＥＴシー
ト上に７８０ｎｍにおける初期反射率が１０％となるよ
うに塗布し、カーボンアークによる耐光性試験を実施し
て反射率変化をプロットした。その結果を図３に示す。
この図から、実施例の光吸収層は経時劣化が全くないこ
とがわかる。
【００１６】
【発明の効果】本発明の光記録媒体は、保護層側から記
録し、反対の透明基材側より読み取ることを前提にした
ので、光吸収層に含有される光吸収剤にカーボンブラッ
クを使用することが可能となり、安価で耐光性があり、
光の波長を全域吸収するので、光源の波長を気にする必
要がない。本発明の光記録媒体は、透明基材と金属蒸着
層、金属蒸着層と光吸収層、光吸収層と保護シートの各
境界面のいずれかもしくは全てに、中間層を設けるの
で、接着性もしくは記録感度が向上する。本発明の光記
録媒体の記録方法は、上記の光記録媒体を用いて、保護
シート側から近赤外線波長域の光線を照射し、光吸収層
によって発生した熱により金属蒸着層を変色もしくは変
形させることにより情報を記録するので光線の照射強度
が低くて済む。また、前記記録情報は透明基材側から適
当な光学手段もしくは目視により読み取り可能とするこ
とで、容易に流通手段等で用いることが可能となる。
録し、反対の透明基材側より読み取ることを前提にした
ので、光吸収層に含有される光吸収剤にカーボンブラッ
クを使用することが可能となり、安価で耐光性があり、
光の波長を全域吸収するので、光源の波長を気にする必
要がない。本発明の光記録媒体は、透明基材と金属蒸着
層、金属蒸着層と光吸収層、光吸収層と保護シートの各
境界面のいずれかもしくは全てに、中間層を設けるの
で、接着性もしくは記録感度が向上する。本発明の光記
録媒体の記録方法は、上記の光記録媒体を用いて、保護
シート側から近赤外線波長域の光線を照射し、光吸収層
によって発生した熱により金属蒸着層を変色もしくは変
形させることにより情報を記録するので光線の照射強度
が低くて済む。また、前記記録情報は透明基材側から適
当な光学手段もしくは目視により読み取り可能とするこ
とで、容易に流通手段等で用いることが可能となる。
【００１７】
【図１】本発明の光記録媒体の基本構成を示す断面説明
図である。
図である。
【図２】実施例１と比較例１の光記録媒体における記録
感度を示す感度曲線図である。
感度を示す感度曲線図である。
【図３】実施例１と比較例１の耐光性結果を示す反射率
の経時変化図である。
の経時変化図である。
１…光記録媒体 ２…透明基材 ３…金属蒸着層 ４…光吸収層 ５…保護シート
Claims (4)
- 【請求項１】透明基材上に少なくとも金属蒸着層、光吸
収層、保護シートを順次設けた光記録媒体において、前
記光吸収層は光吸収剤としてカーボンブラックを含有す
ることを特徴とする光記録媒体。 - 【請求項２】前記透明基材と金属蒸着層、金属蒸着層と
光吸収層、光吸収層と保護シートの各境界面のいずれか
もしくは全てに、接着性もしくは記録感度向上を目的と
した中間層を設けたことを特徴とする請求項１に記載の
光記録媒体。 - 【請求項３】請求項１または請求項２の光記録媒体を用
いて、保護シート側から近赤外線波長域の光線を照射
し、光吸収層によって発生した熱により、金属蒸着層を
変色もしくは変形させることによって情報を記録するこ
とを特徴とする光記録媒体の記録方法。 - 【請求項４】前記記録された情報は、透明基材側から適
当な光学的手段もしくは目視によって読み取り可能な記
録情報であることを特徴とする請求項３に記載の光記録
媒体の記録方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6217232A JPH0883439A (ja) | 1994-09-12 | 1994-09-12 | 光記録媒体およびその記録方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6217232A JPH0883439A (ja) | 1994-09-12 | 1994-09-12 | 光記録媒体およびその記録方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0883439A true JPH0883439A (ja) | 1996-03-26 |
Family
ID=16700926
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6217232A Pending JPH0883439A (ja) | 1994-09-12 | 1994-09-12 | 光記録媒体およびその記録方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0883439A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6933032B2 (en) | 2003-04-15 | 2005-08-23 | Ricoh Company, Ltd. | Write-once-read-many optical recording media and process for recording and reproducing information on the media |
-
1994
- 1994-09-12 JP JP6217232A patent/JPH0883439A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6933032B2 (en) | 2003-04-15 | 2005-08-23 | Ricoh Company, Ltd. | Write-once-read-many optical recording media and process for recording and reproducing information on the media |
| US7413788B2 (en) | 2003-04-15 | 2008-08-19 | Ricoh Company, Ltd. | Write-once-read-many optical recording media and process for recording and reproducing information on the media |
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