JPH0882555A - 高速光周波数切替光評価装置 - Google Patents

高速光周波数切替光評価装置

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JPH0882555A
JPH0882555A JP6242335A JP24233594A JPH0882555A JP H0882555 A JPH0882555 A JP H0882555A JP 6242335 A JP6242335 A JP 6242335A JP 24233594 A JP24233594 A JP 24233594A JP H0882555 A JPH0882555 A JP H0882555A
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light
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branched
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JP6242335A
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Akihito Otani
昭仁 大谷
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Anritsu Corp
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Anritsu Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 単位時間τごとに周波数が多段に変化してい
る高速光周波数切替光の段間の周波数差を高分解能で、
かつ、リアルタイムで評価する装置を提供する。 【構成】 被測定光を分岐手段1で2分岐し、遅延手段
4で一方の分岐光を他方の分岐光に対して所望の時間遅
延した後に、遅延した一方の分岐光(遅延光)と他方の
分岐光(参照光)とを合波手段5で合波する。合波した
光を受光器6で光電変換してビート信号を取り出し、そ
の信号を信号処理手段7で解析して被測定光の段間の周
波数差を求める。例えば、前記所望の時間を前記単位時
間τとすれば、周波数が1段ずつずれた光同士が合波す
ることになり、被測定光の隣合う段間の周波数差が求ま
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非同期伝送モード通信
(ATM通信)に用いられているような、単一モードで
あって、かつ、発振周波数が一定時間間隔で多段に変化
する光(高速光周波数切替光)を対象とし、その段間の
発振周波数の差をリアルタイムで評価する装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、時系列的に、かつ、多段に周波数
が変化している光のステップ周波数間隔(段間の周波数
差)を評価する方法としては回折格子やエタロンを用い
て分光し、被測定光に含まれる周波数を見積もることに
より評価する手法や、波長の確定された基準光源や可変
波長光源からの光と被測定光とを合波干渉させ、そのビ
ート信号から被測定光が持つ絶対周波数成分を見積もる
ことにより評価する手法が知られている。ここでいう評
価するとは推定するというほどの意味である。
【0003】回折格子を用いて評価する手法とは、被測
定光を回折格子に入射すると周波数の異なる光の回折輝
点が空間的に分離される現象を利用する手法で、回折角
度から被測定光に含まれる光周波数を決定し、各周波数
間隔を評価する手法である。また、エタロンを用いて評
価する手法とは、エタロンの周波数特性が共振器長によ
って変化するため、共振器型の可変波長光フィルタとし
てエタロンを用いることにより被測定光の周波数成分を
測定し各周波数間隔を評価する手法である。そして、ビ
ート信号から被測定光の絶対周波数成分を見積もり周波
数間隔を評価する手法とは光ヘテロダイン法と呼ばれる
手法で、受光器の測定帯域内にある被測定光と基準光と
のビート信号をRF(Radio Frequenc
y)スペクトルアナライザにより解析し、被測定光と周
波数の確定された基準光との周波数差を算出して被測定
光の絶対周波数成分(すなわち各段の絶対周波数)を求
め、最終的に各周波数間隔を評価する手法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、以上述べて
きたような従来方法では、単位時間ごとに周波数が多段
に変化する光の周波数間隔をリアルタイムで評価するに
はそれぞれ次のような問題があった。
【0005】 回折格子を用いて評価する手法では、
回折格子の製造上の制限から波長分解能が0.1nm程
度(波長1.55μmに対して周波数分解能で12.5
GHzに相当)と悪く、ATM通信用光源を評価するの
に必要な分解能10pmを満たせない。また、市販の光
スペクトルアナライザを用いれば画面上から周波数間隔
を直読できるものの、測定時間は光源の波長変化量が大
きくなるにつれて掃引時間が長くなってしまいリアルタ
イムで測定する機能に欠ける。
【0006】 エタロンを用いて評価する手法では、
分解能が数pm以上と非常に高く設定できるが、光源の
波長変化量が大きくなって、それがエタロンの自由スペ
クトル域(FSR)以上となると、測定波長の確認と数
値計算が必要となる。そのため、リアルタイム測定には
向かない。また、高精度なエタロンは価格的に見ても高
価であり、さらに、その調整も非常に煩雑になる。
【0007】 光ヘテロダイン法は、周波数の確定さ
れた基準光を用いて被測定光の周波数を光領域からマイ
クロ波領域へビートダウンさせ、そのビートダウンした
信号を受光器及びRFスペクトルアナライザの電気的特
性によりフィルタリングする手法であるから、測定分解
能がRFスペクトルアナライザの持つ電気的分解能によ
って決定され、他の手法と比較すると分解能が非常に高
い。しかも、測定安定性が高い。しかしながら、この手
法は、受光器の測定帯域が光の周波数に対して絶対的に
狭いため受光器の測定帯域内にビート信号の周波数をお
さめるように配慮する必要があり、そのために、基準光
源を複数用意するか、または、高精度な波長可変光源を
用意しなければならない。また、測定ごとに絶対周波数
を求める計算が必要であり、RFスペクトルアナライザ
の管面上から周波数間隔を直読できない。さらに、前述
したように被測定光と基準光との合波干渉で生じるビー
ト信号の周波数を受光器の周波数帯域内に設定する(つ
まり、適当な周波数を持つ基準光を用いる)必要がある
ことと、被測定光の周波数と基準光の周波数のどちらが
高いのかをあらかじめ測定しておく必要があることとか
ら、被測定光の周波数変化の数(段数)が多くなるに従
い測定時間が長くなる。測定時間が長くなると、測定が
リアルタイムでできなくなるとともに、測定時間内の外
乱による被測定光源の発振周波数ドリフトが測定値に含
まれ誤差発生要因となる。
【0008】本発明の目的は、これらの問題を解決し、
従来に比べ簡易な測定光学系を用いて、単位時間ごとに
周波数が多段に変化している被測定光の段間の周波数差
を高分解能に、かつ、リアルタイムで評価する装置を提
供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本発明では、単位時間ごとに周波数が多段に変化して
いる被測定光の段間の周波数差の評価に遅延自己ホモダ
イン法を導入した。これが本発明の第一の特徴である。
少しく説明を加えると、例えば,図5のように単位時間
τごとに出力される各段の光の周波数がそれぞれν1 、
ν2 、ν3 、・・・、νn と周期的に変化している高速
光周波数切替光の周波数間隔を評価する場合、被測定光
を2分岐し、その一方の光を周波数が変化する単位時間
分の遅延時間τを与える光ファイバ遅延線等に透過させ
て遅延光にすると、遅延光は他方の光(参照光)に対し
てτ時間前の周波数を持った光となる。そのため分岐し
た遅延光と参照光を再度合波干渉させると(ν2 −ν1
)の絶対値、(ν3 −ν2)の絶対値、・・・、(νn
−νn-1 )の絶対値、・・・のビート成分をτ時間づつ
出力させることが可能となる。この出力信号を電気信号
に変換してスペクトルを解析すれば、被測定光の段間の
周波数差の評価ができる。また、段間の周波数差がほぼ
等しくなる段の対が複数存在する場合でも、特定の段の
対にのみ着目できるように、スイッチ手段を設けた。こ
れが本発明の第二の特徴である。
【0010】より具体的に構成を述べると、第一の発明
の高速光周波数切替光評価装置は、被測定光を2分岐す
る分岐手段と、分岐手段によって分岐された分岐光のう
ちの一方の分岐光を他方の分岐光に対して所望の時間遅
延させる遅延手段と、遅延させられた一方の分岐光と前
記他方の分岐光とを合波させる合波手段と、合波された
光を電気信号に変換する受光器と、受光器から出力され
た電気信号のスペクトルを解析する信号処理手段とを備
えている。
【0011】また、第二の発明の高速光周波数切替光評
価装置は、被測定光を2分岐する分岐手段と、分岐手段
によって分岐された分岐光のうちの一方の分岐光を他方
の分岐光に対して所望の時間遅延させる遅延手段と、遅
延させられた一方の分岐光と前記他方の分岐光とを合波
させる合波手段と、合波された光を被測定光の周波数の
変化に同期して所定時間だけ切り出すスイッチ手段と、
切り出された光を受けて電気信号に変換する受光器と、
受光器から出力された電気信号のスペクトルを解析する
信号処理手段とを備えている。
【0012】さらに、第三の発明の高速光周波数切替光
評価装置は、被測定光を2分岐する分岐手段と、分岐手
段によって分岐された分岐光のうちの一方の分岐光を他
方の分岐光に対して所望の時間遅延させる遅延手段と、
遅延させられた一方の分岐光と前記他方の分岐光とを合
波させる合波手段と、合波された光を受けて電気信号に
変換する受光器と、受光器から出力された電気信号を被
測定光の周波数の変化に同期して所定時間だけ切り出す
スイッチ手段と、切り出された電気信号のスペクトルを
解析する信号処理手段とを備えている。
【0013】
【作用】被測定光が、図4のイ及びロに示すように周波
数が3段に変化する光であって、単位時間τごとに周波
数ν1 、ν2 、ν1 、ν3 、ν1 、ν2 、ν1 、ν3 、
・・・の変化を繰り返す光であるとして、図4を参照
し、作用を説明する。
【0014】この被測定光が、第一の発明の高速光周波
数切替光評価装置に入射すると、被測定光は分岐手段で
2分岐される。分岐された光のうちの一方の分岐光は遅
延手段によって他方の分岐光に対して所望の時間(図4
の例では単位時間τ)遅延させられる。遅延させられた
一方の分岐光(遅延光、図4のイ)と前記他方の分岐光
(参照光、図4のロ)とは合波手段で合波される。合波
された光は遅延光の周波数と参照光の周波数の差の周波
数を持つビート信号であるから、被測定光の各段の周波
数ν1 、ν2 、ν3 が高い周波数であったとしても、ビ
ートダウンされ、受光器で検出できるビート周波数を持
った光となる。図4の例では、(ν2 −ν1 )の絶対値
のビート周波数を持つ光と(ν3 −ν1 )の絶対値のビ
ート周波数を持つ光とが、単位時間τを1単位として2
単位ずつ交互に、時系列的に現れる光となる。合波され
た光は受光器で電気信号に変換される。受光器から出力
された電気信号は信号処理手段でそのスペクトルが解析
される。図4の例では、(ν2 −ν1 )の絶対値の周波
数のところ及び(ν3 −ν1 )の絶対値の周波数のとこ
ろにスペクトルが現れる。すなわち、被測定光の1段目
(ν1 )と2段目(ν2 )の周波数差及び1段目(ν1
)と3段目(ν3 )の周波数差が、現れたスペクトル
の周波数から分かる。2段目(ν2 )と3段目(ν3 )
の周波数差が知りたければ、遅延手段で遅延させる時間
を、例えば、2τにすればよい。
【0015】第二の発明の高速光周波数切替光評価装置
及び第三の発明の高速光周波数切替光評価装置は、第一
の発明の高速光周波数切替光評価装置に、さらに、スイ
ッチ手段を設けたものであり、第二の発明の高速光周波
数切替光評価装置では光の領域に、第三の発明の高速光
周波数切替光評価装置では、電気の領域にスイッチ手段
が設けられている。スイッチ手段を設けることで、特定
の段の対のビート信号のみを切り出し、信号処理手段に
送るようにしている。
【0016】ここでは第二の発明の高速光周波数切替光
評価装置のスイッチ手段の作用を説明する。被測定光
が、図5のイ及びロに示すように周波数がn段に変化す
る光であって、単位時間τごとに周波数ν1 、ν2 、ν
3 、・・・、νn 、ν1 、ν2 、ν3、・・・の変化を
繰り返す光であり、各段間の周波数差がほぼ同じであっ
たとする。単位時間τだけ遅延させられた一方の分岐光
(遅延光、図5のイ)と他方の分岐光(参照光、図5の
ロ)とが合波された光は(ν2 −ν1 )の絶対値のビー
ト周波数を持つ光、(ν3 −ν2 )の絶対値のビート周
波数を持つ光、・・・、(νn −νn-1 )の絶対値のビ
ート周波数を持つ光、及び(ν1 −νn )の絶対値のビ
ート周波数を持つ光が単位時間τの間隔で時系列的にな
らび、そのならびを1周期として繰り返される光とな
る。
【0017】ところが、前述のように、各段間の周波数
差がほぼ同じであったとすると、信号処理手段で解析さ
れたスペクトルはほぼ同じ周波数のところに集まってし
まい、例えば、被測定光の1段目(ν1 )と2段目(ν
2 )の周波数差と2段目(ν2 )と3段目(ν3 )の周
波数差とは、現れたスペクトルの周波数からは分からな
い。被測定光がこのような光の場合でも、スイッチ手段
が、合波された光を被測定光の周波数の変化に同期して
所定時間だけ切り出せば、例えば、図5のイで1段目
(ν1 )に相当するところだけ(前記所定時間はτとす
る)切り出せば、切り出された光は(ν2 −ν1 )の絶
対値のビート周波数を持つ光となる。この光を光電変換
し、信号処理して現れたスペクトルの周波数は、被測定
光の1段目(ν1 )と2段目(ν2 )の周波数差という
ことになる。第三の発明の高速光周波数切替光評価装置
のスイッチ手段の作用も同じであり、光の領域で切り出
すか、電気の領域で切り出すかの違いだけである。
【0018】
【実施例】図1は本発明の第一の実施例を示す構成図で
ある。第一の実施例では、分岐手段1を光ファイバカッ
プラで、分岐後の各分岐光を導く第1のブランチ2と第
2のブランチ3とを光ファイバで構成し、第1のブラン
チ2に設けられる遅延手段4をコリメータを対向させて
その間隔をステッピングモータにより微動可変する可変
光路長装置と約40mのの光ファイバとで構成した。ま
た、第1のブランチ2からの光(遅延光)と第2のブラ
ンチ3からの光(参照光)とを合波する合波手段5を光
ファイバカップラで、合波した光を電気信号に変換する
受光器6を広帯域受光器で、電気信号から被測定光の段
間の周波数差を求める信号処理手段7をRFスペクトル
アナライザで構成した。なお、この実施例で用いた光フ
ァイバは合波干渉信号のS/Nを高くとるために、すべ
て偏波面保存ファイバを用いた。以下の実施例でも同様
であが、本発明の装置に用いるファイバが偏波面保存フ
ァイバでなければならないというわけではない。
【0019】本装置に入射した被測定光は分岐手段1
で、第1のブランチ2と第2のブランチ3とに分岐され
る。第1のブランチ2に分岐された光は可変光路長装置
と約40mの光ファイバとで構成される遅延手段4で、
例えば、被測定光の周波数が変化する単位時間τだけ遅
延させられる。その後、第1のブランチ2に分岐され遅
延させられた光(遅延光)と第2のブランチ3を透過し
てきた光(参照光)とは合波手段5で合波され干渉す
る。合波された光は受光器6で光電変換される。受光器
6から出力された電気信号は信号処理手段7であるRF
スペクトルアナライザに導かれ、そのビートの周波数成
分が管面上に表示される。この管面上の表示から周波数
のピークを読み取り被測定光の段間の周波数差を評価す
る。つまり、管面上の表示から直読でき、リアルタイム
での評価が可能となる。
【0020】図2は本発明の第二の実施例を示す構成図
である。第二の実施例は、第一の実施例の合波手段5と
受光器6との間に、合波した光のうちの所望の時間分を
切り出すスイッチ手段8を設けたものである。スイッチ
手段8は光ゲートスイッチ、具体的には超音波光スイッ
チ(AOMスイッチ)、とその駆動部とで構成され、合
波手段5で合波した光のうち所望の段間の周波数差が発
生している時間の合波干渉光だけを通過させるようにす
るため、駆動部が被測定光の光源を駆動する電源から同
期信号を得て、超音波光スイッチの制御をするようにな
っている。
【0021】本装置に入射した被測定光は分岐手段1
で、第1のブランチ2と第2のブランチ3とに分岐され
る。第1のブランチ2に分岐された光は可変光路長装置
と約40mの光ファイバとで構成される遅延手段4で、
例えば、被測定光の周波数が変化する単位時間τだけ遅
延させられる。その後、第1のブランチ2に分岐され遅
延させられた光(遅延光)と第2のブランチ3を透過し
てきた光(参照光)とは合波手段5で合波され干渉す
る。合波された光はスイッチ手段8で所望の時間分が切
り出される。切り出された合波光は受光器6で光電変換
される。受光器6から出力された電気信号は信号処理手
段7であるRFスペクトルアナライザに導かれ、そのビ
ートの周波数成分が管面上に表示される。
【0022】図3は本発明の第三の実施例を示す構成図
である。第二の実施例との違いは、スイッチ手段が電気
の領域に設けられている点である。つまり、第一の実施
例の受光器6と信号処理手段7との間に、受光器6から
出力した電気信号のうち所望の時間分の信号だけを切り
出すスイッチ手段8を設けたものである。スイッチ手段
8はアナログゲートスイッチ、具体的には広帯域ピンス
イッチ、と制御部とで構成され、受光器6で発生した電
気信号から所望の段間の周波数差が発生している時間の
信号だけを通過させるようにするため、制御部が被測定
光の光源を駆動する電源から同期信号を得て,広帯域ピ
ンスイッチのゲートの制御をするようになっている。
【0023】本装置に入射した被測定光は分岐手段1
で、第1のブランチ2と第2のブランチ3とに分岐され
る。第1のブランチ2に分岐された光は可変光路長装置
と約40mの光ファイバとで構成される遅延手段4で、
例えば、被測定光の周波数が変化する単位時間τだけ遅
延させられる。その後、第1のブランチ2に分岐され遅
延させられた光(遅延光)と第2のブランチ3を透過し
てきた光(参照光)とは合波手段5で合波され干渉す
る。合波された光は受光器6で光電変換される。受光器
6から出力された電気信号はスイッチ手段8で所望の段
間の周波数差が発生している時間に相当する信号だけが
切り出される。切り出された信号は信号処理手段7であ
るRFスペクトルアナライザに導かれ、そのビートの周
波数成分が管面上に表示される。
【0024】以上の実施例の遅延手段はいずれも遅延時
間が可変となっている。遅延時間が可変であれば、被測
定光の周波数が変化する単位時間τと等しくなるように
調整することができるし、遅延光と参照光のどちらの周
波数が高いのかを、遅延時間を変えて両光の段の組合せ
を変えることで、調べることができる。もし、遅延時間
の調整が不要(例えば、遅延手段としての光ファイバの
長さを所望の遅延時間相当の長さに合わせ済み)であ
り、被測定光の各段の周波数がほぼ分かっている場合な
どは遅延時間を可変とする必要はない。また、遅延時間
について補足すると、遅延時間は、被測定光の周波数が
変化する単位時間τの整数倍にして、対となる段同士を
完全に重ね合わせた方が、ビート信号の安定した部分が
長くなるのでよい。しかし、スイッチ手段8でビート信
号の一部を切り出す場合などは、後段の信号処理手段7
でその周波数のピークが読み取れるだけの重なりがあれ
ば足りるので、整数倍でなければならないわけではな
い。
【0025】そして、前述のように対となる段同士を完
全に重ね合わせたときの、スイッチ手段8でビート信号
を切り出す時間であるが、例えば、被測定光が図5に示
すような周波数ν1 〜νn を繰り返す光の場合は、n×
τ時間の周期を持ちさらに所望の段の周波数差が発生す
るタイミングでτ時間だけゲートを開くように制御し、
特定時間内のビート信号だけを繰り返し信号処理手段7
(RFスペクトルアナライザ)に導くようにする。一
方、対となる段同士を完全に重ね合わせないときは、ゲ
ートを開く時間はτ時間より短くして、安定した部分の
ビート信号を切り出すようにする。また、特定の段の対
の周波数差だけでなく、全ての対の周波数差をみたいと
きには(例えば、周波数差が周波数軸上でどんなふうに
分布しているか等を知りたいときには)、スイッチ手段
8のゲートを開きっぱなしにして全てのビート信号を通
すようにすればよい。
【0026】図7は、図6に示す高速光周波数切替光源
(被測定光源)10と第一の実施例に相当する評価装置
とで構成される実験系を用いて、図4のように単位時間
τ(=200ns)ごとに発振周波数が変化する被測定
光(1.55μm帯)を評価した実験結果と、従来の方
式である光ヘテロダイン法で評価した実験結果とを合わ
せて示す図で、縦軸は出力レベル、横軸は周波数であ
る。なお、光ヘテロダイン法を用いた測定系からの信号
も同時にRFスペクトルアナライザに入力されている
が、図6には図示していない。
【0027】図6を基に実験を簡単に説明する。高速光
周波数切替光源(被測定光源)10からの光を分岐手段
1としての光ファイバカップラ11に導入し、第2のブ
ランチ13と遅延手段4としての光ファイバ遅延線14
を有する第1のブランチ12とに分岐した。このとき光
ファイバ遅延線14で与える遅延量τは1ステップの切
替時間と同量とした。次に、第1のブランチ12と第2
のブランチ13を透過してきた光を合波手段5としての
光ファイバカップラ15で合波干渉させ、出力されるビ
ート信号を受光器6としての広帯域受光器16で電気信
号に変換し、信号処理手段7としてのRFスペクトルア
ナライザ17で観測した。ここで用いた光ファイバ系
は、偏波面の揺らぎを抑えるためとS/Nの劣化を防ぐ
ために全て偏波面保存光ファイバを用いて構築してい
る。
【0028】図7中の9.8GHz(ν1 )、4.
36GHz(ν2 )、5.56GHz(ν3 )は光ヘ
テロダイン法により測定した測定結果で、基準光と各段
の被測定光(周波数ν1 、ν2 、ν3 )との周波数差を
示している。なお、基準光の周波数は周波数ν1 とν2
の間にある。また、14.24GHzと15.44
GHzの信号は本発明の評価装置で得られた実験結果で
ある.この14.24GHzと15.44GHzは
周波数ν1 の信号に対してν2 及びν3 がそれぞれ1
4.24GHz及び15.44GHzの周波数差をも
って存在していることを示している。
【0029】以上の実験結果、本発明の評価装置で得ら
れた14.24GHz及び15.44GHz値と、
従来の測定法である光ヘテロダイン法で得られた9.
8GHz、4.36GHz及び5.56GHzとか
ら(ν1 −ν2 )、(ν2 −ν3 )、(ν3 −ν1 )の
それぞれの絶対値を計算すると、(ν1 −ν2 )の絶対
値は、14.24GHz()と14.16GHz(
+、基準光の周波数が周波数ν1 とν2 の間にあるた
め)でその差は0.08GHz、(ν2 −ν3)の絶対
値は、1.2GHz(−)と1.2GHz(−
)で等しく、(ν3 −ν1 )の絶対値は、15.44
GHz()と15.36GHz(+)でその差は
0.08GHzである。0.08GHzは波長で0.0
64pmに相当する。ちなみに、ATM通信用の光を評
価するのに必要な分解能は10pmであるから、本評価
装置は光ヘテロダイン法のような煩雑な測定器の用意や
基準光源の周波数設定等を行わずとも、ほぼ同等の測定
精度で被測定光の各段の発振周波数差を評価できること
が分かる。本発明は絶対周波数を必要としない評価時に
おいて短時間で発振周波数間隔を評価する方法として有
効である。
【0030】以上説明したように、本発明の高速光周波
数切替光評価装置は、発明が解決しようとする課題の欄
で述べた、従来の評価方法が持っていた長所と短所と
を、それぞれの長所は残しつつ短所は取り除いて、しか
も、非常に簡単な測定系で、従来の技術ではできなかっ
たリアルタイムでの評価を可能とした。また、従来は、
このような装置が無かったために、高速光周波数切替光
の周波数変化の間隔(各段の周波数差)を一定にする場
合、静的発振周波数(周波数を切替えない場合の発振周
波数)から動的発振周波数(周波数を高速に切替えた場
合の発振周波数:静的に各段の発振周波数を調整してお
いても、周波数を高速に切替えると調整しておいた値か
らずれてしまう)を予想し光源の駆動電流を決定する方
法がとられていたが、本発明の高速光周波数切替光評価
装置を用いれば、周波数変化の動的特性をリアルタイム
に測定できるため前記駆動電流の調整等が非常に簡素化
されるようになった。
【0031】
【発明の効果】この発明の高速光周波数切替光評価装置
は、単位時間ごとに周波数が多段に変化している被測定
光の段間の周波数差の評価に遅延自己ホモダイン法を導
入することとし、また、段間の周波数差がほぼ等しくな
る段の対が複数存在するような光の場合でも、特定の段
の対にのみ着目できるように、スイッチ手段を設けて該
当する部分のビート信号を切り出すこととしたから、従
来の技術では不可能であった、単一モードで発振周波数
が一定時間間隔で多段に変化する光、例えば、ATM通
信に用いられているような光、の段間の周波数差を高分
解能で、かつ、リアルタイムで評価することが可能とな
った。しかも、その測定光学系は基準光源が不要であ
り、従来の装置に比べ簡易なものとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例を示す構成図である。
【図2】本発明の第二の実施例を示す構成図である。
【図3】本発明の第三の実施例を示す構成図である。
【図4】実験で用いた被測定光の遅延光イと参照光ロそ
れぞれの周波数の時間的変化を示す図である。
【図5】高速光周波数切替光源からの出力光の遅延光イ
と参照光ロそれぞれの周波数の時間的変化の一例を示す
図である。
【図6】高速光周波数切替光源と第一の実施例に相当す
る高速光周波数切替光評価装置とで構成される実験系を
示す図である。
【図7】本発明の高速光周波数切替光評価装置で評価し
た実験結果と従来の方式である光ヘテロダイン法で評価
した実験結果とを合わせて示す図である。
【符号の説明】
1 分岐手段 2 第1のブランチ 3 第2のブランチ 4 遅延手段 5 合波手段 6 受光器 7 信号処理手段 8 スイッチ手段 10 高速光周波数切替光源 11 光ファイバカップラ(分岐手段) 12 第1のブランチ 13 第2のブランチ 14 光ファイバ遅延線(遅延手段) 15 光ファイバカップラ(合波手段) 16 広帯域受光器(受光器) 17 RFスペクトルアナライザ(信号処理手段)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発振周波数が一定時間間隔で多段に変化
    する光の段間の発振周波数の差を評価する高速光周波数
    切替光評価装置であって、被測定光を2分岐する分岐手
    段(1)と、該分岐手段によって分岐された分岐光のう
    ちの一方の分岐光を他方の分岐光に対して所望の時間遅
    延させる遅延手段(4)と、遅延させられた一方の分岐
    光と前記他方の分岐光とを合波させる合波手段(5)
    と、合波された光を電気信号に変換する受光器(6)
    と、該受光器から出力された電気信号のスペクトルを解
    析する信号処理手段(7)とを備えた高速光周波数切替
    光評価装置。
  2. 【請求項2】 発振周波数が一定時間間隔で多段に変化
    する光の段間の発振周波数の差を評価する高速光周波数
    切替光評価装置であって、被測定光を2分岐する分岐手
    段(1)と、該分岐手段によって分岐された分岐光のう
    ちの一方の分岐光を他方の分岐光に対して所望の時間遅
    延させる遅延手段(4)と、遅延させられた一方の分岐
    光と前記他方の分岐光とを合波させる合波手段(5)
    と、合波された光を被測定光の周波数の変化に同期して
    所定時間だけ切り出すスイッチ手段(8)と、切り出さ
    れた光を受けて電気信号に変換する受光器(6)と、該
    受光器から出力された電気信号のスペクトルを解析する
    信号処理手段(7)とを備えた高速光周波数切替光評価
    装置。
  3. 【請求項3】 発振周波数が一定時間間隔で多段に変化
    する光の段間の発振周波数の差を評価する高速光周波数
    切替光評価装置であって、被測定光を2分岐する分岐手
    段(1)と、該分岐手段によって分岐された分岐光のう
    ちの一方の分岐光を他方の分岐光に対して所望の時間遅
    延させる遅延手段(4)と、遅延させられた一方の分岐
    光と前記他方の分岐光とを合波させる合波手段(5)
    と、合波された光を受けて電気信号に変換する受光器
    (6)と、該受光器から出力された電気信号を被測定光
    の周波数の変化に同期して所定時間だけ切り出すスイッ
    チ手段(8)と、切り出された電気信号のスペクトルを
    解析する信号処理手段(7)とを備えた高速光周波数切
    替光評価装置。
JP6242335A 1994-09-10 1994-09-10 高速光周波数切替光評価装置 Pending JPH0882555A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010025669A (ja) * 2008-07-17 2010-02-04 Anritsu Corp 光サンプリング装置
JP2012124969A (ja) * 2012-03-27 2012-06-28 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 波長誤差検出器及び波長誤差検出方法
CN103712689A (zh) * 2014-01-02 2014-04-09 上海朗研光电科技有限公司 基于光学频率梳的连续激光器光谱线宽测量装置

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